JP2010508349A - ジプテリニルカルシウム五水和物(dcp)およびそれに基づく治療法 - Google Patents

ジプテリニルカルシウム五水和物(dcp)およびそれに基づく治療法 Download PDF

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Abstract

ジプテリニルカルシウム五水和物(dipterinyl calcium pentahydrate)(DCP)と、そのDCPに基づいた治療法を提供する。ジプテリニルカルシウム五水和物(DCP)の化合物もしくはその類似化合物、又は、それらの同質異像体も提供する。
【選択図】図2

Description

ジプテリニルカルシウム五水和物(DCP)およびそれに基づく治療法に関するものである。
[関連出願]
本願は2006年10月30日出願の米国仮特許願60/863547の優先権を主張する。
一実施形態は、ジプテリニルカルシウム五水和物(dipterinyl calcium pentahydrate)(DCP)と、そのDCPを利用した治療法を提供する。別実施形態は、DCPの化合物またはその類似物、あるいは同質異像体(polymorph)を提供する。別実施形態はDCPの合成法を提供する。この合成法はNaOHの水溶液にプテリン(pterin)を溶解させ、その溶液にCaCl・2HOを加えて約pH11で撹拌し、その撹拌をほぼ丸一日継続し、沈殿物をDCPとして回収することを含んでいる。一実施形態は対象者に対して効果的な量のDCPを投与することを含むトリプトファン(tryptophan)生成の調節方法を提供する。別実施形態は対象者に対して効果的な量のDCP縣濁液を投与することを含むトリプトファン生成の調節方法を提供する。さらなる別実施形態は対象者に対して効果的な量のDCPを投与することを含むトリプトファン分解の調節方法を提供する。別実施形態は対象者に対して効果的な量のDCP縣濁液を投与することを含むトリプトファン分解の調節方法を提供する。別実施形態は対象者に対して効果的な量のDCPを投与することを含むネオプテリン(neopterin)生成の調節方法を提供する。さらなる別実施形態は対象者に対して効果的な量のDCP縣濁液を投与することを含むネオプテリン生成の調節方法を提供する。
さらに別実施形態は対象者に対して効果的な量のDCPを投与することを含むIFN-γ生成の調節方法を提供する。さらに別実施形態は対象者に対して効果的な量のDCP縣濁液を投与することを含むINF-γ生成の調節方法を提供する。一実施形態は対象者に対して効果的な量のDCPを投与することを含む酵素IDO活性の調節方法を提供する。別実施形態は対象者に対して効果的な量のDCP縣濁液を投与することを含む酵素IDO活性の調節方法を提供する。一実施形態は対象者に対して効果的な量のDCPを投与することを含むオキシダント生成の調節方法を提供する。別実施形態は対象者に対して効果的な量のDCP縣濁液を投与することを含むオキシダント生成の調節方法を提供する。さらに別実施形態は対象者に対して効果的な量のDCPを投薬することを含む遊離基生成の調節方法を提供する。さらに別実施形態は対象者に対して効果的な量のDCP縣濁液を投与することを含む遊離基生成の調節方法を提供する。
一実施形態は対象者に対して効果的な量のDCPを投与することを含む活性酸素種(ROS)放出の調節方法を提供する。別実施形態は対象者に対して効果的な量のDCP縣濁液を投与することを含むROS放出の調節方法を提供する。さらに別実施形態は対象者に対して効果的な量のDCPを投与することを含む炎症誘発性転写因子NF-κB放出の調節方法を提供する。さらに別実施形態は対象者に対して効果的な量のDCP縣濁液を投与することを含む炎症誘発性転写因子NF-κB放出の調節方法を提供する。別実施形態は対象者に対して効果的な量のDCPを投与することを含むサイトカイン、ケモカイン、接着分子、成長因子、酵素及び/又は免疫受容体のための下流遺伝子の発現の調節方法を提供する。別実施形態は対象者に対して効果的な量のDCP縣濁液を投与することを含むサイトカイン、ケモカイン、接着分子、成長因子、酵素及び/又は免疫受容体のための下流遺伝子の発現の調節方法を提供する。別実施形態は対象者に対して効果的な量のDCPを投与することを含む対象者の炎症活性の低減方法を提供する。別実施形態は対象者に対して効果的な量のDCP縣濁液を投与することを含む対象者の炎症活性の低減方法を提供する。さらに別実施形態は対象者に対して効果的な量のDCPを投与することを含む酵素IDO発現の低減方法または抑制方法を提供する。別実施形態は対象者に対して効果的な量のDCP縣濁液を投与することを含む酵素IDO発現の低減方法または抑制方法を提供する。一実施形態は対象者に対して効果的な量のDCPを投与することを含むヒトT型細胞反応の調節方法を提供する。別実施形態は対象者に対して効果的な量のDCP縣濁液を投与することを含むヒトT型細胞反応の調節方法を提供する。
一実施形態は対象者に対して効果的な量のDCPを投与することを含む他生免疫寛容の低減方法または抑制方法を提供する。別実施形態は対象者に対して効果的な量のDCP縣濁液を投与することを含む他生免疫寛容の低減方法または抑制方法を提供する。別実施形態は対象者に対して効果的な量のDCPを投与することを含むヒト固形腫瘍の免疫耐性の調節方法を提供する。別実施形態は対象者に対して効果的な量のDCP縣濁液を投与することを含むヒト固形腫瘍の免疫耐性の調節方法を提供する。別実施形態は対象者に対して効果的な量のDCPを投与することを含む抗増殖活性の調節方法を提供する。別実施形態は対象者に対して効果的な量のDCP縣濁液を投与することを含む抗増殖活性の調節方法を提供する。
一実施形態は、下記化学式(I)の化合物を提供する。
化学式(I): M(プテリン)(HO)
ここで、Mは、Ca2+、Cu2+、Mg2+、V2+、Cr2+、Mn2+、Fe2+、Mo2+、Zn2+、Sr2+、Ba2+、Ra2+、Ru2+、Rh2+、Pd2+、Cd2+、Sn2+、W2+、Re2+、Os2+、Ir2+、Pt2+、Si2+およびSm2+からなる群から選択される二価金属イオンであり、xは1から8の整数であり、yは1から8の整数である。
別実施形態は、化学式(I)の化合物の治療効果のある量を投与することを含んだ動物の腫瘍細胞を抑制する方法を提供する。
化学式(I): M(プテリン)(HO)
ここで、Mは、Ca2+、Cu2+、Mg2+、V2+、Cr2+、Mn2+、Fe2+、Mo2+、Zn2+、Sr2+、Ba2+、Ra2+、Ru2+、Rh2+、Pd2+、Cd2+、Sn2+、W2+、Re2+、Os2+、Ir2+、Pt2+、Si2+およびSm2+からなる群から選択される二価金属イオンであり、xは1から8の整数であり、yは1から8の整数である。
一実施形態は、化学式(I)の化合物の治療効果のある量を投与することを含んだウィルス性炎症の治療方法を提供する。
化学式(I): M(プテリン)(HO)
ここで、Mは、Ca2+、Cu2+、Mg2+、V2+、Cr2+、Mn2+、Fe2+、Mo2+、Zn2+、Sr2+、Ba2+、Ra2+、Ru2+、Rh2+、Pd2+、Cd2+、Sn2+、W2+、Re2+、Os2+、Ir2+、Pt2+、Si2+およびSm2+からなる群から選択される二価金属イオンであり、xは1から8の整数であり、yは1から8の整数である。
別実施形態は、薬学的に利用可能な賦形剤と、化学式(I)の化合物とを含んだ薬剤組成物を提供する。
化学式(I): M(プテリン)(HO)
ここで、Mは、Ca2+、Cu2+、Mg2+、V2+、Cr2+、Mn2+、Fe2+、Mo2+、Zn2+、Sr2+、Ba2+、Ra2+、Ru2+、Rh2+、Pd2+、Cd2+、Sn2+、W2+、Re2+、Os2+、Ir2+、Pt2+、Si2+およびSm2+からなる群から選択される二価金属イオンであり、xは1から8の整数であり、yは1から8の整数である。
[記載内容の援用]
本明細書で言及する全ての出版物および特許文献の内容を本明細書において援用する。
図1Aと図1B(SEM):29匹の無胸腺ヌード(nu/nu)雌マウス(生後3、4週間)がそれぞれ右脇腹へ10x106MDA-MB-231癌細胞を皮下注射された。腫瘍が3mmから5mmの大きさに到達したとき、25匹のマウスが5匹ずつ5組の治療群に分けられた。4匹のマウスは対照群とされた。範囲外の腫瘍サイズを有した、あるいは無腫瘍の4匹のマウスはその後に排除された。実験群には試験縣濁液あるいは溶液が毎日1回経口投与されて治療された。対照群は治療されなかった。 図2:単結晶X線回折により決定されたDCP構造 図3:DCPで治療されたヌードマウスには目立った体重減少がなかった。 図4:ヌードマウスの最良投与量の決定。 図5:治療46日目のDCPと他の形態のカルシウムプテリンとの比較。 図6:治療57日目のDCPと他の形態のカルシウムプテリンとの比較。 図7:治療11日目のヌードマウスの治療/対照(T/C)値(w/MDA-MB-231) 図8:治療36日目のヌードマウスの治療/対照(T/C)値(w/MDA-MB-231) 図9:治療47日目のヌードマウスの治療/対照(T/C)値(w/MDA-MB-231)
[発明の詳細な説明]
[用語解説]
本発明とその実施例の理解を助ける目的で使用されている様々な用語の意味は、それら用語の通常の意味および以下の用語解説に照らして明らかになる。
本明細書で使用される“含む”、“含んでいる”および“等々”は非限定的な例示を意味する。
本明細書で使用される“約”とは“略”を意味し、その使用は特定値の前後少々を含むものであり、そのような投与量も「特許請求の範囲」に含まれる。
“結合剤”は接着特性を提供する。例えばアルギン酸およびその塩、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース(例:メトセル(登録商標))、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース(例:クルセル(登録商標))、エチルセルロース(例:エトセル(登録商標))および微晶質セルロース(例:アビセル(登録商標))等のセルロース誘導体、微晶質デキストロース、アミロース、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、多糖酸、ベントナイト、ゼラチン、ポリビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体、クロスポビドン、ポビドン、スターチ、ゼラチン化スターチ、トラガカンス、デキストリン、スクロース(例:ジパック(登録商標))、グルコース、デキストロース、糖蜜、マンニトール、ソルビトール、キシリトール(例:キシリタブ(登録商標))およびラクトース等の糖類、アカシア、トラガカンス、ガッチゴム、イサポール殻の粘液、ポリビニルピロリドン(例:ポリビドン(登録商標)CL、コリドン(登録商標)CL、ポリプラスドン(登録商標)XL-10)、ラーチアラボガラクタン、ビーゴム(登録商標)、ポリエチレングリコール、ワックス、アルギン酸ナトリウム、等々の天然ゴムまたは合成ゴムが含まれる。
“担体物質”には薬剤に普通に含まれる賦形剤が含まれ、活性薬剤成分との適合性がなければならず、望む投与形態で有効な特性を発揮するものでなければならない。例示的担体物質には、例えば、結合剤、縣濁剤、崩壊剤、充填剤、界面活性剤、溶解剤、安定剤、潤滑剤、湿潤剤、希釈剤、等々が含まれる。“薬学的に適合可能な担体物資”とは、例えば、アカシア、ゼラチン、コロイド状二酸化ケイ素、グリセロリン酸カルシウム、乳酸カルシウム、マルトデキストリン、グリセリン、ケイ酸マグネシウム、カゼイン酸ナトリウム、大豆レシチン、塩化ナトリウム、リン酸トリカルシウム、リン酸ジポタシウム、乳酸ステアロイルナトリウム、カラギーナン、モノグルイセリド、ジグリセリド、ゼラチン化スターチ、等々が含まれる。参照文献:レミントンの“薬剤科学と実践”(19版、マック出版社、ペンシルベニア州イーストン、1995年)、フーバ,ジョン E.の“レミントンの薬剤科学”(マック出版社、ペンシルベニア州イーストン、1975年)、リバーマン,H.A.とラックマン,L.の共同出版“薬剤投与形態”(マーセル・デッカ社、ニューヨーク州ニューヨーク、1980年)および“薬剤投与形態と薬剤搬送システム”(7版、リピコット・ウィリアム&ウィルキンズ社、1999年)。
用語“制御放出性”とは非即効性形態の製剤を意味し、腸溶性コーティング製剤および持続放出性、遅延放出性およびパルス式放出性の製剤が含まれる。
用語“遅延放出性”とは非即効性形態の製剤を意味し、フィルムコーティング製剤、腸溶性コーティング製剤、カプセル製剤、持続放出性製剤およびパルス式放出調性製剤が含まれる。
“拡散促進剤”および“分散剤”とはコーティングを通過する水溶液分散を制御する物質のことである。例示的拡散促進剤/分散剤には、例えば親水性ポリマー、電解質、ツィーン(登録商標)60または80、PEG、等々が含まれる。拡散促進剤と侵食促進剤の組み合わせ物質も本発明には使用できる。
“希釈剤”とは圧縮を促進するように組成物の体積を増加させるものである。このような化合物の例には、ラクトース、スターチ、マンニトール、ソルビトール、デキシトロース、アビセル(登録商標)等の微晶質セルロース、第二リン酸カルシウム、リン酸二カルシウム二水和物、リン酸三カルシウム、リン酸カルシウム、無水ラクトース、スプレードライラクトース、ゼラチン化スターチ、ジ-パック(登録商標)(アムスタ)等の圧縮可能糖、マンニトール、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、スクロース系希釈剤、製菓業者用糖、第一硫酸カルシウム一水和物、硫酸カルシウム二水和物、乳酸カルシウム三水和物、デキシトレート、加水分解穀類固形物、アミロース、粉末セルロース、炭酸カルシウム、グリシン、カオリン、マンニトール、塩化ナトリウム、イノシトール、ベントナイト、等々が含まれる。
“充填剤”にはラクトース、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、二リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、微晶質セルロース、セルロース粉末、デキストロース、デキシトレート、デキシトラン、スターチ、ゼラチン化スターチ、スクロース、キシリトール、ラクチトール、マンニトール、ソルビトール、塩化ナトリウム、ポリエチレングリコール、等々の化合物が含まれる。
活性薬剤成分の量に関する“治療効果量”および“有効量”とは顕著な副作用なく薬理学的効果または治療効果を発揮させる活性薬剤成分の量であり、公知な適量と一致するものである。
“腸溶性コーティング”とは胃内では実質的に無変化であるが、小腸に到達すると溶解して少なくとも薬剤の一部を放出する物質である。一般的に腸溶性コーティングは胃の低pH環境では放出を防止するが、多少高いpH(典型的にはpH4またはpH5)でイオン化し、小腸で十分に溶解し、活性剤を徐々に放出する物質である。
用語“即効性または即効放出”とは投与前に活性薬剤成分の全部または一部が溶液状であるか、投薬後に直ちに(すなわち30分以内)に溶液化する製剤のことである。例えば、“即効性”製剤の場合には経口投与は組成物から胃液内に直ちに活性成分が放出される。一般的に遅延放出性製剤ではこの逆現象となり、投与形態の薬剤の投与速度は標的領域への薬剤の搬送では投与量を制限するように作用する。
“潤滑剤”とは物質の接着または摩擦を防止、低減または抑制する化合物のことである。例示的な潤滑剤には、例えば、ステアリン酸、水酸化カルシウム、タルク、ステアリルフマル酸ナトリウム、鉱物油等の炭化水素、または水素化大豆油(ステロテックス(登録商標))等の水素化植物油、高級脂肪酸、並びにそれらのアルカリ金属およびアルカリ土金属塩、例えばアルミニウム、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、ステアリン酸、ステアリン酸ナトリウム、グリセロール、タルク、ワックス、ステアロウェット(登録商標)、ホウ酸、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、ロイシン、ポリエチレングリコールまたはカルボワックス(登録商標)等のメトキシポリエチレングリコール、オレイン酸ナトリウム、ベヘン酸グリセリル、ポリエチレングリコール、硫酸ラウリルマグネシウムまたは硫酸ラウリルナトリウム、シロイド(登録商標)、カルブ-O-シル(登録商標)等のコロイド状シリカ、コーンスターチ等のスターチ、シリコンオイル、界面活性剤、等々が含まれる。
用語“薬学的に利用可能”とは修飾された物質が薬剤製品に使用できることを意味する。
“溶解剤”には、クエン酸、琥珀酸、フマル酸、マリン酸、タルタル酸、マレイン酸、グルタリン酸、二炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、等々の化合物が含まれる。
“安定剤”には抗酸化剤、バッファ剤、酸類、等々の化合物が含まれる。
“縣濁化剤”または“増粘剤”には、例えばポリビニルピロリドンK12、ポリビニルピロリドンK17、ポリビニルピロリドンK25またはポリビニルピロリドンK30のごときポリビニルピロリドン、分子量が約300から約6000、または約3350から約4000、または約7000から約5400のポリエチレングリコール、ソジウムカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシ-プロピルメチルセルロース、ポリソルベート-80、ヒドロキシエチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ゴムトラガカンスおよびゴムアカシアのごときゴム類、グアゴム、キサンタンゴム等のキサンタン類、糖類、例えばソジウムカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ソジウムカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、等々のセルロース、ポリソルベート-80、アルギン酸ナトリウム、ソルビタンモノラウリン酸ポリエステル、ソルビタンモノラウリン酸ポリエステル、ポビドン、等々が含まれる。
“界面活性剤”には硫酸ラウリルナトリウム、モノオレイン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタンポリオキシエチレン、ポリソルベート、ポラキソマ、胆汁塩、モノステアリン酸グリセリル、プルロニック(登録商標)(BASF)等の酸化エチレンと酸化プロピレンの共重合体、等々が含まれる。
用語“縣濁液”と“溶液”は互いに互換式に使用でき、一般的には置換ベンズイミダゾールの水溶液及び/又は縣濁液である。
用語“持続放出性”とは一般的な意味で長時間に亘って薬剤を徐々に放出する薬剤のことであり、時には長時間に亘って薬剤の実質的に一定である血液レベルをもたらすものである。
用語“治療”とは哺乳類の胃腸の疾患に関わる症状または病気の治療のことであり、可能性はあるが、症状または病気には至っていない症状または病気を防止し、進行を阻止する等により症状や病気を抑制し、回復させる等で緩和し、例えば症状を停止させる等で病状を軽減することである。
プテリン(pterin)は生物医学研究者の間の関心事である。キサントプテリンは60年以上前にマウスの肉腫を抑制することが発見された(ルイソン他、Proc.Soc.Exp.Biol.Med.(1944)56,144-145)。イソキサントプテリンも腫瘍の成長を抑制することが発見されている(ココリス他、Z.naturforsch.(1972)B27,292-95)。合衆国癌研究所はその後にキサントプテリン、イソキサントプテリンおよびプテリンを試験したが、矛盾した結果を得た(合衆国癌治療研究所、薬剤評価部門、治療法開発プログラム、癌治療部門(メリーランド州ベテスダ、1957、1958、1959、1960、1964、1969、1971、1972、1973、1974、1075、1977、NSC41836、91557、118090、11540、18696、170929)。1996年にモヘノは雌C3H/HeOuJマウスに対する2:1(w/w)のキサントプテリン/イソキサントプテリン縣濁液の強力な抗腫瘍効果を開示した(米国特許5534514)。
Figure 2010508349
モヘノによるさらなる研究は、プテリンと関連類似物の抗腫瘍効果の評価のためにイミュノコンポテントマウス株の選択の重要性を示した(モヘノ、Int.J.Pharm.(2004),271,293-300)。この研究にてモル比で1:4のカルシウム:プテリンのカルシウムプテリン縣濁液(CaPterin)がヌードマウスのMDA-MB-231ヒト胸部異種移植に対して大きな抗腫瘍効果を有することが発見された。さらに合衆国癌研究所基準によればC3H/HeN-MTV+マウスの自発性乳腺腫瘍に対して非常に強力な活性を有することが発見された。CaPterinの免疫調節作用は4つの異なるマウス/腫瘍系のCaPterinの抗腫瘍効果を比較することによって推論された。すなわち、上述の2つと、EMT6ゼノグラフを有したバルブ/cマウスとMDA-MB-231ゼノグラフを有したSCIDマウスである。MDA-MB-231ヒト癌細胞を植え付けられたヌードマウスまたはSCIDマウス(傷つけられた免疫欠陥の)のCaPterinテストで得られた結果の比較はヌードマウスに大きな抗腫瘍反応を示したがSCIDでは反応はなかった。この比較はCaPterinの抗腫瘍活性のメカニズムにおけるB細胞免疫関与を支持する。なぜならヌードマウスはB細胞能力を有し、SCIDマウスは有さないからである。この比較はCaPterinの直接的な測定可能癌細胞毒性がないことも示している。バルブ/cマウスに植え付けられたEMT6腫瘍細胞に対するCaPterinの抗腫瘍効果を示さない結果はB細胞が関与する抗腫瘍メカニズムも暗示する。なぜなら、EMT6細胞によって生成される癌化成長因子ベータ(TGF-ベータ)はB細胞アポトーシスを引き起こすことが知られているからである。この結果は例えば天然キラー(NK)細胞であるインターロイキン-2によるCaPterinの抗腫瘍メカニズムには抗体依存細胞毒性(ADCC)が関与することを示している。
CaPterinの免疫調節特性のさらなる研究がモヘノおよび協力者(ウインクラ他、免疫生物学(2006)211, 779-84)によって実施された。彼らはCaPterinがIDOの活性である投与量依存形態のPHA-刺激PBMCとCon A-刺激PBMCでのトリプトファンの分解およびネオプテリンの生成を抑制することを発見した。PHA-刺激PBMCとCon A-刺激PBMCではIFN-γの生成が増加し、トリプトファンの分解とネオプテリンの生成が誘導される。促進されたトリプトファン分解と高IDO発現レベルは癌患者の悪い予後状態と関連していた。
本発明は抗腫瘍剤として適したジプテリニルカルシウム五水和物(DCP)を提供する。抗腫瘍投与量反応データは2種の投与量でジプテリニルカルシウム五水和物(DCP)のために提供されている。
治療効果量のジププテリニルカルシウム五水和物(DCP)が水性縣濁液形態で投与される。DCPを薬剤組成物中の活性成分として投与しても良い。従って、薬学的有効量のジプテリニルカルシウム五水和物と薬学的に利用できる担体、希釈剤または賦形剤を含む薬剤組成物が提供される。担体、希釈剤または賦形剤は製剤の他の成分との適応性がなければならず、摂取者に害が及ぶものであってはならない。本発明の別特徴によれば、薬学的に利用できる担体、希釈剤または賦形剤と共にジプテリニルカルシウム五水和物を混合することを含む薬剤の製造方法も提供される。
経口投与用に適した薬剤はカプセルまたは錠剤の個別形態、粉末形態または顆粒形態、水溶液または非水溶液形態の溶液または縣濁液、食性泡体またはホイップ形態、あるいは水中オイルエマルジョンまたは油中水エマルジョン形態にて提供できる。
例えば、粉末は化合物を適した微小サイズになるように微粉砕し、同様に微粉砕された、例えばスターチまたはマンニトール等の食用炭水化物のごとき薬剤担体と混合することで得られる。風味剤、保存剤、分散剤および着色剤も利用できる。
カプセルは上述のように粉末混合物を準備し、成型ゼラチンカプセルに充填することで製造される。コロイド状シリカ、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウムまたは固体ポリエチレングリコールのごとき滑走剤および潤滑剤を充填工程前に粉末混合物に加えることができる。寒天、炭酸カルシウムまたは炭酸ナトリウム等の分解剤または溶解剤を加えて、カプセルを摂取する際の滑りを良くすることができる。
さらに、望むなら、または必要ならば適した結合剤、潤滑剤、分解剤および着色剤も混合物に投入することができる。適した結合剤にはスターチ、ゼラチン、グルコースやベータラクトース等の天然糖、コーン甘味料、アカシア、トラガカンスまたはアルギン酸ナトリウム等の天然ゴムおよび合成ゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ワックス、等々が含まれる。これら投与形態の薬剤に利用される潤滑剤にはオレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、等々が含まれる。分解剤にはスターチ、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、キサンタンゴム、等々が含まれる。錠剤は、例えば、粉末混合物を準備し、それを顆粒化またはスラッジ化し、潤滑剤と分解剤とを加え、錠剤にすることで提供される。粉末混合物は化合物を混合し、上述の希釈剤または基剤、およびオプションで、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、パラフィン等の溶解遅延剤、四級塩のごとき再吸収促進剤、及び/又はベントナイト、カオリンまたは二リン酸カルシウム等の吸収剤で適当に微粒化する。この粉末混合物はシロップ、スターチペースト、セルロースまたはポリマー物質のアカシアゴム溶液等の結合材で湿潤化処理して、さらに強制スクリーン処理することで顆粒化できる。顆粒化の代わりに粉末混合物を錠剤機械で処理し、不完全形態に形成されたスラグを顆粒化することもできる。顆粒をステアリン酸、ステアリン酸塩、タルクまたは鉱物油を加えて潤滑化し、錠剤成型器に接着しないようにすることもできる。潤滑化された混合物は錠剤状に圧縮成型される。本発明の化合物は自由流性不活性担体と組み合わせ、顆粒化やスラグ化工程を経ずに直接的に錠剤化することもできる。セラック密封コーティング、砂糖コーティングまたはポリマー物質コーティングおよびワックスによる光沢コーティング等の透明または不透明保護コーティングも提供できる。これらのコーティング剤に染料を加えて、異なる単位投与形態を区別することもできる。
溶液、シロップおよびエリキシル等の経口液は単位投与形態で製造でき、所定の量に設定投与量の化合物を含ませることができる。シロップは化合物を適した風味の水溶液に溶解させて製造できる。エリキシルは非毒性アルコールビヒクルを使用して製造できる。縣濁液は化合物を非毒性ビヒクルに分散させて製造できる。エトキシル化イソステアリルアルコールやポリオキシエチレンソルビトールエーテル等の溶解剤や乳化剤、保存剤、ペパーミントオイルまたは天然甘味料またはサッカリンあるいは他の人口甘味料等の風味剤も添加できる。
妥当であれば、経口投与用の単位投与形態を微小カプセル化することができる。製剤は、例えば、ポリマーやワックス等で粒体物質をコーティングまたは埋め込むことで放出を遅延または持続させるように製造することもできる。
一実施例はジプテリニルカルシウム五水和物(DCP)またはその異形体を提供する。別実施形態はジプテリニルカルシウム五水和物(DCP)の合成方法を提供する。この方法はプテリンをNaOHの水溶液内に入れ、撹拌しながらCaXl・2HOで約pH11に調整し、撹拌をほぼ1日継続し、沈殿物をDCPとして回収することを含んでいる。
別実施形態ではトリプトファン生成物の調節方法が提供される。この方法は、対象者に効果量のDCPを投与することを含む。別実施形態は、効果量のDCP縣濁液を対象者に投与することを含む調節トリプトファン生成方法を提供する。別実施形態は対象者に効果量のDCPを投与することを含む調節トリプトファン分解方法を提供する。さらに別実施形態は、効果量のDCP縣濁液を対象者に投与することを含む調節トリプトファン分解方法を提供する。
一実施例は効果量のDCPを対象者に投与することを含んだネオプテリン生成の調節方法を提供する。さらに別実施形態は効果量のDCP縣濁液を対象者に投与することを含んだネオプテリン生成の調節方法を提供する。
一実施形態は効果量のDCPを対象者に投与することを含んだIFN-γ生成の調節方法を提供する。さらに別実施形態は効果量のDCP縣濁液を対象者に投与することを含んだIFN-γ生成の調節方法を提供する。
一実施形態は効果量のDCPを対象者に投与することを含んだ酵素IDO活性の調節方法を提供する。さらに別実施形態は効果量のDCP縣濁液を対象者に投与することを含んだ酵素IDO活性の調節方法を提供する。
一実施形態は効果量のDCPを患者に投与することを含んだオキシダント生成の調節方法を提供する。さらに別実施形態は効果量のDCP縣濁液を対象者に投与することを含んだオキシダント生成の調節方法を提供する。
一実施形態は効果量のDCPを対象者に投与することを含んだ遊離基生成の調節方法を提供する。さらに別実施例は効果量のDCP縣濁液を対象者に投与することを含んだ遊離基生成の調節方法を提供する。別実施形態は効果量のDCPを対象者に投与することを含んだ反応性酸素種(ROS)の放出の調節方法を提供する。さらに別実施形態は効果量のDCP縣濁液を対象者に投与することを含んだ反応性酸素種(ROS)の放出の調節方法を提供する。
一実施形態は効果量のDCPを対象者に投与することを含んだ炎症誘発性転写因子NF-κB放出の調節方法を提供する。さらに別実施形態は効果量のDCP縣濁液を対象者に投与することを含んだ炎症誘発性転写因子NF-κB放出の調節方法を提供する。
別実施形態は対象者に対して効果量のDCPを投与することを含むサイトカイン、ケモカイン、接着分子、成長因子、酵素及び/又は免疫受容体のための下流遺伝子の発現の調節方法を提供する。さらに別実施形態は効果量のDCP縣濁液を対象者に投与することを含んだサイトカイン、ケモカイン、接着分子、成長因子、酵素及び/又は免疫受容体のための下流遺伝子の発現の調節方法を提供する。
別実施形態は対象者に対して効果量のDCPを投与することを含む対象者の炎症活性の低減方法を提供する。さらに別実施形態は対象者に対して効果量のDCP縣濁液を投与することを含む対象者の炎症活性の低減方法を提供する。
別実施形態は対象者に対して効果量のDCPを投与することを含む酵素IDO発現の低減方法または抑制方法を提供する。さらに別実施形態は対象者に対して効果量のDCP縣濁液を投与することを含む酵素IDO発現の低減方法または抑制方法を提供する。
別実施形態は対象者に対して効果量のDCPを投与することを含むヒトT型細胞反応の調節方法を提供する。別実施形態は対象者に対して効果量のDCP縣濁液を投与することを含むヒトT型細胞反応の調節方法を提供する。
別実施形態は対象者に対して効果量のDCPを投与することを含む他生免疫寛容の低減方法または抑制方法を提供する。さらに別実施形態は対象者に対して効果量のDCP縣濁液を投与することを含む他生免疫寛容の低減方法または抑制方法を提供する。
別実施形態は対象者に対して効果量のDCPを投与することを含むヒト固形腫瘍の免疫耐性の調節方法を提供する。別実施形態は対象者に対して効果量のDCP縣濁液を投与することを含むヒト固形腫瘍の免疫耐性の調節方法を提供する。
別実施形態は、対象者に対して効果量のDCPを投与することを含む抗増殖活性の調節方法を提供する。さらに別実施形態は、対象者に対して効果量のDCP縣濁液を投与することを含む抗増殖活性の調節方法を提供する。
発明の別の観点は下記化学式(I)の化合物を提供する。
化学式(I):M(プテリン)(HO)
ここで、Mは、Ca2+、Cu2+、Mg2+、V2+、Cr2+、Mn2+、Fe2+、Mo2+、Zn2+、Sr2+、Ba2+、Ra2+、Ru2+、Rh2+、Pd2+、Cd2+、Sn2+、W2+、Re2+、Os2+、Ir2+、Pt2+、Si2+およびSm2+で成る群から選択される二価金属イオンであり、xは1から8の整数であり、yは1から8の整数である。
別実施形態は化学式(I)の化合物の治療効果量を投与することを含んだ動物の腫瘍細胞を抑制する方法を提供する。
化学式(I):M(プテリン)(HO)
ここで、Mは、Ca2+、Cu2+、Mg2+、V2+、Cr2+、Mn2+、Fe2+、Mo2+、Zn2+、Sr2+、Ba2+、Ra2+、Ru2+、Rh2+、Pd2+、Cd2+、Sn2+、W2+、Re2+、Os2+、Ir2+、Pt2+、Si2+およびSm2+で成る群から選択される二価金属イオンであり、xは1から8の整数であり、yは1から8の整数である。
別の実施形態は、化学式(I)の化合物の治療効果量を投与することを含んだウィルス性炎症の治療方法を提供する。
化学式(I):M(プテリン)(HO)
ここで、Mは、Ca2+、Cu2+、Mg2+、V2+、Cr2+、Mn2+、Fe2+、Mo2+、Zn2+、Sr2+、Ba2+、Ra2+、Ru2+、Rh2+、Pd2+、Cd2+、Sn2+、W2+、Re2+、Os2+、Ir2+、Pt2+、Si2+およびSm2+で成る群から選択される二価金属イオンであり、xは1から8の整数であり、yは1から8の整数である。
別の実施形態は、薬学的に利用可能な賦形剤と、化学式(I)の化合物とを含んだ薬剤組成物を提供する。
化学式(I):M(プテリン)(HO)
ここで、Mは、Ca2+、Cu2+、Mg2+、V2+、Cr2+、Mn2+、Fe2+、Mo2+、Zn2+、Sr2+、Ba2+、Ra2+、Ru2+、Rh2+、Pd2+、Cd2+、Sn2+、W2+、Re2+、Os2+、Ir2+、Pt2+、Si2+およびSm2+で成る群から選択される二価金属イオンであり、xは1から8の整数であり、yは1から8の整数である。
[実施例1 ジプテリニルカルシウム五水和物(DCP)の合成]
純粋プテリン(81.7mg、0.5mmol)をHO(50ml)に溶解させ、0.1N NaOH(6ml)とCaCl・2HO(36.7mg、0.25mmol)を撹拌しながらその透明溶液に追加した(pH10.93)。帯黄色の沈殿物が数分内に生成された。撹拌を一日継続し、沈殿物を回収して真空デシケータ内で乾燥させて75mgを得た。元素分析は(CO)Ca・5HO(MW 454.4)と一致する。
計算: C:31.74 H:4.00 N:30.85
結果: C:31.22 H:3.97 N:29.83
pH13で測定されたプテリンと(CO)Ca・5HOのUVスペクトルの吸光度の比較を以下に示す。
プテリン:223nm(8,700)、250nm(21,380)、357nm(8,510)
(CO)Ca・5HO:223nm(14,450)、250nm(39,810)、357nm(13,490)
単結晶X線回析により決定されたDCPの構造を図2に示した。
ジプテリニルカルシウム五水和物(DCP)縣濁液:
44mgのジプテリニルカルシウム五水和物を40mlの蒸留HOに混合させて1.1mg/ml縣濁液を準備した。132mgのジプテリニルカルシウム五水和物を40mlの蒸留HOに混合させて3.3mg/mlの縣濁液を準備した。
[実施例2 生体内試験]
細胞株増殖および注射:MDA-MB-231ヒト胸部腫瘍細胞株はSRIインターナショナル(カリフォルニア州、メンロ パーク)から供給され、標準生体外細胞増殖法によって増殖された。すなわち細胞を、2mM L−グルタミンと10%牛胎児血清(FBS)を追加したギブコ(Cat.No.11415−064)からのL−15培養地内で増殖させた。細胞を、5%CO、37.50℃、湿度80%の条件で培養器内で培養した。細胞を、0.25%(w/v)トリプシン‐0.03%(w/v)EDTA溶液で採取した。標準的な方法によって注入用細胞を適した濃度で準備した。動物は一時的に拘束されたが腫瘍細胞注射のための麻酔はされなかった。動物に腫瘍細胞を100μlから200μl皮下注射した。
動物のケア:承認された隔離飼育ケージの1ケージに4匹の動物を収容した。ケージと関連部品を使用前に加圧滅菌した。実験動物と異なる種のものは同じ部屋に収容しなかった。部屋は100%の新鮮な空気で良好に換気(毎時10回以上)された(空気循環なし)。実験のために消灯サイクル間に点灯したときを除いて12時間点灯/12時間消灯の明暗周期を維持した。室温を16℃から22℃の間に維持した。動物部屋とケージの掃除をペリー科学SOP(標準操作手順)に従って実施した。動物は照射プロラボマウス固形飼料を自由に摂取させた。公営水道水を水ボトルで各動物に自由に摂取させた。USDA動物福祉法(9CFR、1部、2部および3部)および実験動物ケアガイド(ILAR出版、ナショナルアカデミープレス社、1996年)に従って動物の飼育を行なった。そのプロトコルはペリー科学動物ケア団体によって実験開始前に承認されていた。実験は現在有効なUS FDA実験法(21 CFR,58部)に従って行なわれた。
抗腫瘍効果をペリー科学(カリフォルニア州、サンディエゴ)によるMDA-MB-231ヒト腫瘍ゼノグラフを有するヌードマウスで評価した。29匹の無胸腺ヌードマウスのそれぞれ右脇腹へ10x106MDA-MB-231癌細胞を皮下注射した。腫瘍が3mmから5mmの大きさに到達したとき、マウスが5匹ずつ5組の治療群に分けられた。4匹のマウスは対照群とされた。範囲外の腫瘍サイズを有した、あるいは無腫瘍の4匹のマウスは治療開始後に直ぐに排除された。(1:4 mol:mol)カルシウムプテリン群、(1:2 mol:mol)カルシウムプテリン群、DCP(69mg/kg/日)、および対照群からそれぞれ1匹ずつであった。実験群には試験縣濁液あるいは溶液が毎日1回経口投与されて治療された。対照群は治療されなかった。毎日の投与は7日/週であった。動物は拘束されたが経口投与のための麻酔はされなかった。腫瘍はカリパスで毎週2回測定され、体重は毎週2回、腫瘍測定の日に測定された。血液は全ての動物から心穿刺によって採取され(治療開始後70日から98日)、分析のためにEDTA血漿処理された。
腫瘍の成長速度の測定:それぞれの動物を、隆起腫瘍の外部カリパス測定によって個別に腫瘍増殖を観察した。主な腫瘍サイズはカリパスを用いて測定され、腫瘍体積を式1/2(axb2)で計算した(bは2つの垂直径の小さいほう)。
それぞれの群で、平均値およびV/V比の平均標準誤差(SEM)、相対的腫瘍体積(RTV)を注射後の治療時間の関数として座標化した。V0は治療開始後の0日の腫瘍体積である。反復測定ANOVAモデルに基づく経時的統計分析を使用した(StatView SE+Graphics, v 1.03)。
[結果]
図1は、カルシウムプテリン(1:4 mol:mol形態)、両投与試験でのジプテリニルカルシウム五水和物(DCP)、および塩化カルシウム二水和物は全てヌードマウスのMDA-MB-231ゼノグラフ増殖を大いに抑制したことを示している。これらの結果はカルシウムプテリン、ジプテリニルカルシウム五水和物(DCP)の新しい効能形態であると特定される。4日目と7日目の対象群の腫瘍サイズデータは技術的な手落ちによって測定されなかった。
この実験のマウス群のいずれにも体重変化(図3)によって決定される毒性は観察されなかった。
図1は、1kgあたり23mgのジプテリニルカルシウム五水和物(DCP)の毎日の投与は元来のCaPterin、(1:4 mol:mol)カルシウムプテリンよりも大幅に向上した抗腫瘍効果を有することを示している。1kgあたり69mgのジプテリニルカルシウム五水和物(DCP)の毎日の投与も匹敵する効果を有する。よって、これらの結果は最大抗腫瘍活性のためのDCPの最良投与量が存在することを示している。
結論:実験結果は、経口ジプテリニルカルシウム五水和物投与がヌードマウスのMDA-MB-231ゼノグラフ腫瘍を(1:4 mol:mol)カルシウムプテリン[CaPterin]よりもかなり強力に抑制することを示している。
ヌードマウスの最良投与量の決定を図4に示す。
DCPと他の形態のカルシウムプテリンとの比較を図5と図6に示す。
他の一般的な化学療法との比較を図7、図8および図9に示す。
図7、図8および図9の比較データは次の参考文献から引用された。
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Claims (25)

  1. ジプテリニルカルシウム五水和物(DCP)の化合物もしくはその類似化合物、又は、それらの同質異像体。
  2. ジプテリニルカルシウム五水和物(DCP)の合成法であって、
    NaOHの水溶液にプテリンを溶解させるステップと、
    略pH11で撹拌しながら前記溶液にCaCl・2HOを加えるステップと、
    撹拌を略一日継続するステップと、
    沈殿物をDCPとして回収するステップと、
    を含んでいることを特徴とする合成法。
  3. 対象者に対して効果的な量のDCPを投与することを含むトリプトファン分解の調節方法。
  4. 対象者に対して効果的な量のDCP縣濁液を投与することを含むトリプトファン分解の調節方法。
  5. 対象者に対して効果的な量のDCPを投与することを含むネオプテリン生成の調節方法。
  6. 対象者に対して効果的な量のDCP縣濁液を投与することを含むネオプテリン生成の調節方法。
  7. 対象者に対して効果的な量のDCPを投与することを含むIFN-γ生成の調節方法。
  8. 対象者に対して効果的な量のDCP縣濁液を投与することを含むINF-γ生成の調節方法。
  9. 対象者に対して効果的な量のDCPを投与することを含む酵素IDOの活性の調節方法。
  10. 対象者に対して効果的な量のDCP縣濁液を投与することを含む酵素IDOの活性の調節方法。
  11. 対象者に対して効果的な量のDCPを投与することを含むヒト固形腫瘍の免疫耐性の調節方法。
  12. 対象者に対して効果的な量のDCP縣濁液を投与することを含むヒト固形腫瘍の免疫耐性の調節方法。
  13. 対象者に対して効果的な量のDCPを投与することを含む抗増殖疾病の治療方法。
  14. 対象者に対して効果的な量のDCP縣濁液を投与することを含む抗増殖疾病の治療方法。
  15. 化学式(I): M(プテリン)(HO)
    ここで、Mは、Ca2+、Cu2+、Mg2+、V2+、Cr2+、Mn2+、Fe2+、Mo2+、Zn2+、Sr2+、Ba2+、Ra2+、Ru2+、Rh2+、Pd2+、Cd2+、Sn2+、W2+、Re2+、Os2+、Ir2+、Pt2+、Si2+およびSm2+からなる群から選択される二価金属イオンであり、
    xは1から8の整数であり、yは1から8の整数である、
    化学式(I)の化合物。
  16. 化学式(I)の化合物の治療効果のある量を投与することを含んだ動物の腫瘍細胞を抑制する方法であって、
    化学式(I): M(プテリン)(HO)
    ここで、Mは、Ca2+、Cu2+、Mg2+、V2+、Cr2+、Mn2+、Fe2+、Mo2+、Zn2+、Sr2+、Ba2+、Ra2+、Ru2+、Rh2+、Pd2+、Cd2+、Sn2+、W2+、Re2+、Os2+、Ir2+、Pt2+、Si2+およびSm2+からなる群から選択される二価金属イオンであり、
    xは1から8の整数であり、yは1から8の整数である、
    動物の腫瘍細胞の抑制方法。
  17. 化学式(I)の化合物の治療効果のある量を投与することを含んだ感染症の治療方法であって、
    化学式(I): M(プテリン)(HO)
    ここで、Mは、Ca2+、Cu2+、Mg2+、V2+、Cr2+、Mn2+、Fe2+、Mo2+、Zn2+、Sr2+、Ba2+、Ra2+、Ru2+、Rh2+、Pd2+、Cd2+、Sn2+、W2+、Re2+、Os2+、Ir2+、Pt2+、Si2+およびSm2+からなる群から選択される二価金属イオンであり、
    xは1から8の整数であり、yは1から8の整数である、
    感染症の治療方法。
  18. 薬学的に利用可能な賦形剤と、化学式(I)の化合物とを含んだ薬剤組成物であって、
    化学式(I): M(プテリン)(HO)
    ここで、Mは、Ca2+、Cu2+、Mg2+、V2+、Cr2+、Mn2+、Fe2+、Mo2+、Zn2+、Sr2+、Ba2+、Ra2+、Ru2+、Rh2+、Pd2+、Cd2+、Sn2+、W2+、Re2+、Os2+、Ir2+、Pt2+、Si2+およびSm2+からなる群から選択される二価金属イオンであり、
    xは1から8の整数であり、yは1から8の整数である、
    薬剤組成物。
  19. 抗増殖疾病は、胸部癌、卵巣癌、子宮内膜癌、前立腺癌、胃癌、唾液腺癌、膵臓癌、結腸癌、肺非小細胞癌、口腔癌、および皮膚扁平上皮癌から選択されることを特徴とする請求項13記載の抗増殖疾病の治療方法。
  20. 癌は胸部癌であることを特徴とする請求項19記載の抗増殖疾病の治療方法。
  21. 対象者に対して効果量のDCPに加えて、1種以上の治療を提供することを更に含んでいることを特徴とする請求項19記載の抗増殖疾病の治療方法。
  22. 前記1種以上の治療は、外科手術、放射線治療、化学治療、幹細胞移植を伴う高用量化学治療、ホルモン治療、およびモノクローナル抗体治療のうちの1種以上を含むことを特徴とする請求項21記載の抗増殖疾病の治療方法。
  23. 患者に略600mg/日から略4200mg/日の範囲の量でDCPを投与することを含んでいることを特徴とする請求項19記載の抗増殖疾病の治療方法。
  24. 患者に略1200mg/日から略3600mg/日の範囲の量でDCPを投与することを含んでいることを特徴とする請求項19記載の抗増殖疾病の治療方法。
  25. 患者に略1800mg/日から略3000mg/日の範囲の量でDCPを投与することを含んでいることを特徴とする請求項19記載の抗増殖疾病の治療方法。
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