JP2010503429A - 改良した昇降運搬装置 - Google Patents

Abstract

改良した昇降及び運搬装置であって、該装置には、運搬する車輪付装置と係合するよう構成する取着手段と、地面と係合して、昇降及び運搬装置を推進するよう構成した、１つ又は複数の駆動輪であって、該各駆動輪を互いに独立させて係合することにより、上記昇降及び運搬装置を操縦可能にする駆動輪と、該駆動輪の動きを制御すると共に、上記取着手段の運転を制御するよう構成したコントローラと、を含む。上記取着手段を、上記車輪付装置を係合するよう構成した左右対向する取着用ブラケットを有する取着用組立体としてもよく、垂直アクチュエータを用いて、上記取着用組立体の垂直高さを調節し、水平アクチュエータを用いて、上記左右対向する取着用ブラケットの水平方向の分離を調節する。
【選択図】図１

Description

本発明は、改良した昇降運搬装置に関し、特に、手動式車椅子に付けて使用する着脱可能な運搬装置に関する。

車椅子には、一般的に、ユーザの要求に応じて手動式或は電動式がある。電動式車椅子は、地面と係合する車輪によって駆動し、該車輪に必要な動きを供給する電気モータ及びギアボックス配置体を備えて、所望の方向に車椅子を推進させる。こうした配置体は、嵩張り且つ重い。一般的に、電動式車椅子には、複数の電気モータ、ギアボックス及びバッテリを含み、更なる重みを支持するよう構成したフレームを有する。更なる構成要素が、所望の方向に車椅子を移動させ、車椅子フレーム、駆動システム及びユーザから成る荷重を移動させるのに十分なトルクを供給するために、必要である。

手動式車椅子には、従って、電動式車椅子に勝る特定の長所を備えている。手動式車椅子は、軽量構造が可能なため、大幅に軽量で、且つ保管や携帯を容易にするために分解可能である。手動式車椅子はその結果、車で簡単に運搬でき、トレーラ又は特定の車椅子用搬送装置を必要としない。明らかに故障する機器も少なく、手動式車椅子設計が単純であるという長所もある。電動式車椅子は故障した場合、通常、その重さのために手動で簡単に運転できない。そのため、人が意のままに使える電動兼手動式車椅子を有することが望ましいが、これはユーザへの更なるコスト負担となる。

建物や公共インフラ、例えば鉄道ターミナル、バス停、歩道等には、現在では障害者及び車椅子アクセス用のスロープが設けられている。しかしながら、こうしたスロープには、ユーザが手動式車椅子で通行するには急過ぎ、補助人員による助けが必要なものがある。補助人員にも従って、かなりの力が必要となり、結果的にその人員や車椅子ユーザが負傷する可能性もある。スタッフメンバ等の人員が、手動式車椅子ユーザが傾斜を昇るのを繰返し補助することになるために、繰返し応力が掛かる場所では、負傷する可能性が、極めて大きくなる。

従って、本発明の目的は、前述の課題を解決し、人々に有益な選択肢を提供することである。

従って、本発明に１形態において、改良した昇降及び運搬装置を提案しており、該装置には、運搬する車輪付装置を係合するよう構成する取着手段と、地面と係合して、上記昇降及び運搬装置を推進するよう構成した、１対の駆動輪であって、上記昇降及び運搬装置を、上記各駆動輪を独立させて係合することにより、操縦可能とする駆動輪と、上記駆動輪の動きを制御し、上記取着手段の運転を制御するよう構成したコントローラと、を備える。

好適には、上記運搬及び昇降装置には、少なくとも１つの回転可能なキャスタ輪を含む。

好適には、各上記駆動輪を、対応する電気モータ及びギアボックスにより回転させる。

好適には、上記運搬及び昇降装置には、少なくとも１個のバッテリを含み、上記電気モータ及び上記取着手段に電気を供給する。

好適には、上記取着手段には、上記車輪付装置を係合するよう構成した左右対向する取着用ブラケットを有する取着用組立体を含み、垂直アクチュエータを用いて、上記取着用組立体の垂直高さを調節し、水平アクチュエータを用いて、上記左右対向する取着用ブラケットの水平方向の分離を調節する。

好適には、上記垂直アクチュエータを、垂直方向に上記車輪付装置を上記取着用ブラケットにより該車輪付装置と係合させたまま、昇降するよう構成できる。

好適には、上記車輪付装置を、典型的には車椅子とし、上記取着用ブラケットを、上記車椅子フレームの垂直支柱に取着するよう構成する。

好適には、上記取着用ブラケットを枢動可能にして、上記取着用ブラケットと上記車椅子の上記垂直支柱との間の直角な取着を維持する。

好適には、上記運搬及び昇降装置を、上記車椅子に係合させた状態で、上記駆動輪が車椅子の後輪と平行に位置するように、上記車椅子フレームの内側で配置するよう構成する。

好適には、上記コントローラを、コントローラアームに着脱可能に取付ける。

好適には、上記コントローラアームを、延伸可能にし、上記運搬及び昇降装置に着脱可能に取付ける。

好適には、上記左右対向する取着用ブラケットを、上記車輪付装置フレームの水平支柱に係合するよう構成するクランプ機構と置換可能にする。

運搬装置の斜視図を示す。 運搬装置の側面図を示す。 車椅子を係合する前の、運搬装置の上面図を示す。 係合した状態での運搬装置の上面図を示す。 車椅子に取着した運搬装置の上面図を示す。 スロープを通行するために係合を待つ運搬装置及び車椅子の側面図を示す。 スロープを通行する前の、車椅子を係合した運搬装置の側面図を示す。 スロープを通行する運搬装置及び車椅子の側面図を示す。

添付図は本明細書に組込まれ、本明細書の一部を構成するが、該添付図により本発明の幾つかの実施例について例示し、該添付図を、記述と共に、本発明の効果及び原理について説明するのに用いる。

本発明の以下の詳細な記述では、添付図を参照する。記述には典型的な実施例を含むが、他の実施例も可能であり、変更を、記述した実施例に対して、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、行ってもよい。

図１では、フレーム１２を備える運搬装置１０の斜視図を示しており、該フレームにより運搬装置の駆動機構及び該装置を車椅子に取着する取着機構の両方を支持するよう構成している。運搬装置１０を使用して、手動運転中、ユーザを補助するために着脱可能な駆動システムを必要とする任意の形の車輪付装置を、運搬できる。一般的には、本装置を、着脱可能な駆動システムして手動式車椅子に付けて使用する。

装置１０を、１対の地面と係合する車輪１４及び１６で駆動させ、各車輪にはそれ自体のモータ及びギアボックス配置体（同図では図示せず）を有する。また、フレーム１２には、垂直に可動な組立体１８から成る取着機構も取着する。組立体１８を、アクチュエータを用いて、ユーザによって上昇又は下降させ、異なる目的や異なる寸法の車椅子に対応させる。装置１０を、多様な車椅子に適合させるために、２つの取着用アーム２０及び２つの取着用ブラケット２２を備える取着機構を、車椅子フレームの幅に応じて内外に移動するよう構成しなければならない。これを、水平アクチュエータ２４を用いて達成し、該アクチュエータにより、要求される幅に従い２本の左右対向する水平アーム２５を、水平方向に分離できる。装置１０をまた殆どの車椅子より狭くして、殆どの車椅子フレームの内側で嵌合させるようにする。

また、装置フレームにより、２本の車輪１４及び１６に電力を供給するために設置する２個の１２ボルトのバッテリ２８を含むバッテリーケース２６を支持する。別の動力装置も使用可能であると想定される。バッテリーケース２６には、組立体１８を保護するために取着する着脱可能な蓋２７を有する。フレーム１２に取着する、延伸可能なコントローラスタンド３０により、着脱可能なコントローラユニット３２を支持する。コントローラユニット３２を、コントローラスタンド３０の頂部位置から、装置を操作するユーザが、操作して、車椅子及び車椅子中の人の両方を移動させることができる。しかしながら、車椅子ユーザが更なる補助を求めない場合には、コントローラユニット３２を、車椅子ユーザが外して、操作することができる。その際には、装置１０は、着脱可能な運搬装置として機能し、人が定期的にこの設備を必要とする場合には、異なる寸法の車輪や伝動装置を採用して、確実に一層スムーズに乗車可能にできる。

コントローラユニットには、モードボタン３３を備え、様々にジョイスティック３４を使用可能にして、車椅子や取着機構を直接動作させる。ジョイスティックを使用して、水平アクチュエータ２４を起動させ、車椅子の幅に応じて内外に水平アーム２５を移動できる。ピボット装置により、水平アームを内側に移動させて、強制的に取着用ブラケット２２を外側に車椅子フレームに向かうようにし、同様に、水平アームを外側に移動させて、取着用ブラケット２２を格納する。トグルスイッチ３６も存在させ、該スイッチをコントロールユニット３２に配設して、該トグルスイッチ３６を使用して垂直アクチュエータを上昇又は下降させて、取着用フレーム１８を移動させ、続いて取着用ブラケット２２を車椅子の所望する位置に垂直方向に移動させる。一旦装置１０を所望の位置で車椅子に取着すると、ジョイスティック３４を使用して、電力を、駆動輪１４及び１６に、及び車椅子に指示できようになる。各車輪を別個に動作させることで、車椅子は一層小回りが利くようになり、操縦性能を更に良好にできる。

図２では、視認できる地面と係合する車輪１４用のモータ及びギアボックス配置体３８を有する装置１０の側面図を示す。車輪１６用のモータ及びギアボックス配置体を、モータ３８の裏に直接配設したために、同図では図示していない。また、同図では、キャスタ後輪４０も示している。本実施例では、１個の回転可能な後輪だけを使用して機動性を追加しているが、装置が１個以上の非駆動輪を有することも可能である。後輪４０を、運搬装置フレーム１２にその中心で取着する。また、フレームには、バッテリーケース２６を取着し、該ケースには延伸可能なスタンド３０を取着する。スタンド３０を、運搬を容易にするために、ケース２６から外せることが分かる。

調節組立体１８を、垂直アクチュエータ４２で垂直方向に移動させる。これにより、取着用ブラケット２２を、車椅子フレームに、Ｘ字筋かい又は他の障害物が無い位置で取着できる。また、この図から、ブラケット２２を矢印４３の方向に回転させ、それによりブラケット２２が車椅子を、地面の傾斜とは無関係に、地面に平行に保持できることが明らかである。これは、特にスロープや他の急な斜面を通行する際に重要である。

図３及び図４では、夫々非取着状態と取着状態の両方における装置１０及び取着装置の上面図を示す。非取着状態では、ブラケット２２を、装置１０の幅で規定される位置で、互いに最も近付ける。これにより、装置１０が該装置の幅より広いフレームを有する任意の幅の車椅子を運搬可能になる。この位置で、水平アクチュエータ２４は、水平アーム２５を最も外側位置とする。図４では、水平アクチュエータ２４が取着用アーム２０に配設したピボットによって、水平アーム２５を引込み、そして取着用ブラケット２２を外に出しているところを示している。取着用ブラケット２２を引続き、強制的に水平アクチュエータ２４によって、取着する車椅子に所定の横力が掛かるまで、拡張する。この力を、車椅子を保持するのに十分なものとするが、車椅子フレームを歪める程には十分とはしない。ブラケット２２を、車椅子フレームの垂直に直立スタンドと係合するよう、成形する。

図５では、車椅子４４に取着した運搬装置１０を示す。取着用ブラケット２２を強制的に外側にして、車椅子４４の垂直支柱４６に横圧を加えている。装置１０の地面と係合する車輪１４及び１６を、車椅子の後輪４８と合わせた位置にする。これにより、よりスムーズな車椅子の走行が可能になり、手動で運転しているかのように機能する。このように、装置１０を付加することで、車椅子の機能性及び機動性を何ら制限するものではない。ユーザも馴染んだ乗車経験を体験し、コントローラユニット３２について容易に習得でき、その使用にも慣れることができる。装置１０は、車椅子４４に取着すると、駆動輪１４及び１６を使用して、車椅子を、依然として車椅子の車輪４８を地面と係合させたまま、任意の方向に推進させられる。このように、車椅子自体の車輪４８を使用して、重さを地面に分配し、より快適な乗車を提供する。垂直アクチュエータ４２を使用して、運搬中に車椅子４４の車輪を上昇させることもできる。しかしながら、この機能は、運搬が必要な他の車輪付装置と共に使用するものと想定される。

図６では、車椅子４４を示すが、装置１０をこれから取着させる位置に置いている。装置１０を、車椅子ユーザが、アシスタントの助け有り又は無しで、接近するスロープ５０を通行できない状況で使用する。図７では、車椅子４４に取着している運搬装置１０を示し、図８では、スロープ５０を通行中の車輪４４及び装置１０を示す。これらの図中、装置１０を運転する車椅子ユーザ及びアシスタントについては、図示していない。

本装置には、車椅子の運搬以外で使用するよう構成した別の取着機構を有してもよい。クランプ装置を、水平方向に取着用ブラケット２２を拡張する代わりに、使用して、運搬を必要とする任意の車輪付装置の水平フレーム支柱にクランプ結合できる。例えば、本装置を、ユーザがトロリを坂の上まで上げるよう交渉できず、補助を必要とする状況で使用できる。本装置１０を、適当な取着用クランプを有する、かかるトロリの動作を補助するよう構成できる。更に様々な斜面や地表面を通行するために、かかるトロリの車輪を、垂直アクチュエータ４２を使って上昇又は下降可能である。

更なる効果及び改良についても、本発明の範囲から逸脱することなく、本発明に対して行うことができる。本発明について、最も現実的で好適な実施例と思われるものに関して、図示及び記述したが、これらの実施例から、本発明の範囲及び精神の範囲内で離脱してもよく、それはここで開示した内容に限定されず、任意及び全ての同等な装置及び器具を包含する包括的なクレームに従うものと、理解される。

以下のクレームの何れか及び発明の概要において、前後関係で求める場合を除き、言語による表現或は必然的な含意により、用語「備える（ｃｏｍｐｒｉｓｉｎｇ）」を、「含む（ｉｎｃｌｕｄｉｎｇ）」という意味で用いる。即ち、特定した特徴を、本発明の様々な実施例における更なる特徴と関連付けてもよい。

１０ 運搬装置
１２ フレーム
１４、１６、４８ 車輪
１８ 組立体
２０ 取着用アーム
２２ 取着用ブラケット
２４ 水平アクチュエータ
２５ 水平アーム
２６ バッテリーケース
２７ 蓋
２８ バッテリ
３０ コントローラスタンド
３２ コントローラユニット
３３ モードボタン
３６ トグルスイッチ
３８ モータ及びギアボックス配置体
４０ キャスタ後輪
４２ 垂直アクチュエータ
４４ 車椅子
４６ 垂直支柱
５０ スロープ

Claims (12)

1. 改良した昇降及び運搬装置であって、該装置は、
   運搬する車輪付装置と係合するよう構成する取着手段と、
   地面と係合して、昇降及び運搬装置を推進するよう構成した、１つ又は複数の駆動輪であって、前記各駆動輪を互いに独立させて係合することにより、前記昇降及び運搬装置を操縦可能にする駆動輪と、
   前記駆動輪の動きを制御すると共に、前記取着手段の運転を制御するよう構成したコントローラと、
   を特徴とする、改良した昇降及び運搬装置。
2. 前記運搬及び昇降装置には、少なくとも１つの回転可能なキャスタ輪を含むこと、を特徴とする請求項１に記載の改良した昇降及び運搬装置。
3. 各前記駆動輪を、対応する電気モータ及びギアボックスにより回転させること、を特徴とする請求項１に記載の改良した昇降及び運搬装置。
4. 前記運搬及び昇降装置には、少なくとも１個のバッテリを含み、前記電気モータ及び前記取着手段に電力を供給すること、を特徴とする請求項４に記載の改良した昇降及び運搬装置。
5. 前記取着手段には、前記車輪付装置を係合するよう構成した左右対向する取着用ブラケットを有する取着用組立体を含み、垂直アクチュエータを用いて、前記取着用組立体の垂直高さを調節し、水平アクチュエータを用いて、前記左右対向する取着用ブラケットの水平方向の分離を調節すること、を特徴とする請求項１に記載の改良した昇降及び運搬装置。
6. 前記垂直アクチュエータを、垂直方向に前記車輪付装置を前記取着用ブラケットにより該車輪付装置と係合させたまま、昇降するよう構成できること、を特徴とする請求項５に記載の改良した昇降及び運搬装置。
7. 前記車輪付装置を、典型的には車椅子とし、前記取着用ブラケットを、前記車椅子フレームの垂直支柱に取着するよう構成すること、を特徴とする請求項５に記載の改良した昇降及び運搬装置。
8. 前記取着用ブラケットを枢動可能にして、前記取着用ブラケットと前記車椅子の前記垂直支柱との間の直角な取着を維持すること、を特徴とする請求項５に記載の改良した昇降及び運搬装置。
9. 前記運搬及び昇降装置を、前記車椅子に係合させた状態で、前記駆動輪が車椅子の後輪と平行に位置するように、前記車椅子フレームの内側に配置するよう構成すること、を特徴とする請求項５に記載の改良した昇降及び運搬装置。
10. 前記コントローラを、コントローラアームに着脱可能に取付けること、を特徴とする請求項５に記載の改良した昇降及び運搬装置。
11. 前記コントローラアームを、延伸可能にし、前記運搬及び昇降装置に着脱可能に取付けること、を特徴とする請求項５に記載の改良した昇降及び運搬装置。
12. 前記左右対向する取着用ブラケットを、前記車輪付装置フレームの水平支柱に係合するよう構成するクランプ機構と置換可能にすること、を特徴とする請求項５に記載の改良した昇降及び運搬装置。

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