JP2010288440A - 電動機の制御装置及びその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 最大トルク制御、最小電流制御又は最小電力損失となる動作点へ電流位相角をすばやく収束させるとともに電動機パラメータの変動に影響されない高効率な電動機制御ができるようにする。
【解決手段】 与えられた指令電流振幅値を位相角指令値により指令電流に分配する電流指令分配器(109)と、指令電流と電動機に流れる電流が一致するように電流制御して指令電圧を出力する電流制御器(106)と、指令電圧と電動機電流に基づき電動機電力を演算し、電動機電力を用いてトルク変動量を演算するトルク変動量演算器(110)と、トルク変動量に基づき位相角を生成する位相角生成器(111)とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電動機の制御装置及びその制御方法に関する。
磁気突極性を有する電動機を高効率に駆動する方法として、最大トルク制御が知られている。最大トルク制御は、同じ大きさの出力電流に対し、発生トルクを最大化するものである。出力電流指令値は、d軸電流(磁束に影響を与える電流)とq軸電流(トルクに影響を与える電流)の指令値を分配され、それら電流指令値に基づき電流制御される。最大トルク条件を与える最適電流位相角β(q軸から電流ベクトルまでの位相角)は、電流振幅Is、d軸インダクタンスLd、q軸インダクタンスLq、誘起電圧定数Φaを用いて(1)式で与えられる。
Figure 2010288440
また、d軸電流idは、(2)式の電流関係式を用いて、(3)式で求められる。
Figure 2010288440
電動機の電流指令値がIsで与えられる場合は、電流指令の振幅Isを位相角β及び(2)式の関係により、d軸電流idとq軸電流iqに分配し、それぞれの軸電流毎に電流制御を行なう。また、q軸電流指令値がiqで与えられる場合は、(3)式に代入してd軸電流指令値をidとして求め、それぞれの軸電流毎に電流制御を行なう。このようにして最大トルク制御を実現しているものもある。(例えば、特許文献1参照)
パラメータを用いての最大トルク制御を実現する位相角や電流関係式を求める直接的な数式演算やテーブルを用いずに、回転子位置に対する電圧の通電位相情報と電流情報とから、電流が小さくなる方向へ、通電位相を所定時間ごとに一定の位相変更量で変化させつつ、電流が最小となる位相角に近づけるようにしているものもある。(例えば、特許文献2参照)
このように、従来の電動機の制御装置は、特許文献1のように、予め、最大トルクとなる位相角、あるいはd軸電流idとq軸電流iqの関係式を直接演算、あるいはデータテーブル化して、d軸電流指令値とq軸電流指令値を演算し最大トルクを実現したり、特許文献2のように、所定時間の前回値と今回値の通電位相と電流値それぞれの比較を実施し、電流が小さくなる方向に電圧の通電位相を所定時間ごとに一定の位相変更量で変化させつつ、電流を最小となる位相角に調整したりするのである。
特開2003−259680号 特開2000−209886号
しかしながら、従来の電動機の制御装置は、電流が最小となる通電位相を、一定の位相変更量で変化させるので、電流が最小となる位相角に達するのに長い時間を要す、あるいは、目標値へすばやく到達するための指標をもって制御を施すわけではないので、電流最小となる位相角への収束がよくない、という課題があった。また、電流最小となる通電位相の近傍で、通電位相が位相変更量の幅で変動を起こすと、電流も変動を起こし、制御状態が不安定となるというような問題もあった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、最大トルク制御、最小電流制御又は最小電力損失を実現する電流位相角を電動機パラメータを用いずに求めるものであり、電動機発生トルク、電動機電流又は電力損失の変動量に基づき電流位相角を生成する電動機の制御装置及びその制御方法を提供することを目的とする。
上記問題を解決するため、本発明は、次のように構成したのである。
請求項1に記載の発明は、指令電圧を出力して電動機を駆動するインバータ部を備えた電動機の制御装置であって、与えられた指令電流振幅値を位相角指令値により指令電流に分配する電流指令分配器と、前記指令電流と前記電動機に流れる電流が一致するように電流制御して前記指令電圧を出力する電流制御器と、前記指令電圧と前記電動機電流に基づき電動機電力を演算し、該電動機電力を用いてトルク変動量を演算するトルク変動量演算器と、前記トルク変動量に基づき位相角を生成する位相角生成器とを備え、前記位相角指令値は、前記位相角に交流信号を加算した値とするものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明であって、前記トルク変動量演算器は、前記電動機電力から前記交流信号が有する周波数成分を抽出するバンドパスフィルタと、該バンドパスフィルタによる抽出信号に前記交流信号を乗算する乗算器と、該乗算器出力の直流成分を抽出するローパスフィルタとを備えるものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明であって、前記位相角生成器は、前記トルク変動量がゼロとなるように前記位相角を生成するものである。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の発明であって、前記トルク変動量は、前記電動機電力の機械的出力における前記交流信号が有する周波数成分の振幅を用いて算出されるものである。
さらに、請求項5に記載の発明は、指令電圧を出力して電動機を駆動するインバータ部を備えた電動機の制御装置であって、与えられた指令速度と前記電動機速度が一致するように指令電流振幅値を出力する速度制御器と、前記指令電流振幅値を位相角指令値により指令電流に分配する電流指令分配器と、前記指令電流と前記電動機に流れる電流が一致するように電流制御して前記指令電圧を出力する電流制御器と、前記電動機電流の変動量を演算する電流変動量演算器と、前記電流変動量に基づき前記位相角指令値を生成する位相角生成器とを備えたものである。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明であって、前記電流変動量演算器は、前記電動機電流の振幅の変化量を、前記演位相角指令値の変化量で除算する除算器を備えたものである。
請求項7に記載の発明は、請求項5又は6に記載の発明であって、前記位相角生成器は、前記電動機電流の変動量がゼロとなるように前記位相角指令値を生成するものである。
さらに、請求項8に記載の発明は、指令電圧を出力して電動機を駆動するインバータ部を備えた電動機の制御装置であって、前記電動機の速度を用いてトルクリップル補償電流値を演算するトルクリップル補償器と、与えられた指令電流振幅値と前記トルクリップル補償電流値の加算値を位相角指令値により指令電流に分配する電流指令分配器と、前記指令電流と前記電動機に流れる電流が一致するように電流制御して前記指令電圧を出力する電流制御器と、前記指令電圧と前記電動機電流に基づき電動機電力を演算し、該電動機電力を用いて電力損失変動量を演算する電力損失変動量演算器と、前記電力損失変動量に基づき位相角を生成する位相角生成器とを備え、前記位相角指令値は、前記位相角に交流信号を加算した値とするものである。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の発明であって、前記電力損失変動量演算器は、前記電動機電力から前記交流信号が有する周波数成分を抽出するバンドパスフィルタと、該バンドパスフィルタによる抽出信号に前記交流信号を乗算する乗算器と、該乗算器出力の直流成分を抽出するローパスフィルタとを備えたものである。
請求項10に記載の発明は、請求項8又は9に記載の発明であって、前記位相角生成器は、前記電力損失変動量がゼロとなるように前記位相角を生成するものである。
請求項11に記載の発明は、請求項8乃至10のいずれか1項に記載の発明であって、前記電力損失変動量は、前記電動機電力の電力損失における前記交流信号が有する周波数成分の振幅を用いて算出されるものである。
請求項12に記載の発明は、請求項1乃至11のいずれか1項に記載の発明であって、前記電流指令分配器は、前記電動機の磁束方向d軸と、該d軸に直交する方向q軸の指令電流に分配し、前記電流制御器は、前記d軸とq軸毎に電流制御して前記指令電圧を出力するものである。
上記問題を解決するため、本発明は、次のようにしたのである。
請求項13に記載の発明は、指令電圧を出力して電動機を駆動するインバータ部を備えた電動機制御装置の制御方法であって、与えられた指令電流振幅値を位相角指令値により指令電流に分配するステップと、前記指令電流と前記電動機に流れる電流が一致するように電流制御して前記指令電圧を算出するステップと、前記指令電圧と前記電動機電流に基づき電動機電力を演算するステップと、該電動機電力を用いてトルク変動量を演算するステップと、前記トルク変動量に基づき位相角を生成するステップと、前記位相角に交流信号を加算した値を前記位相角指令値として求めるステップとからなるものである。
請求項14に記載の発明は、請求項13に記載の発明であって、前記トルク変動量を演算するステップは、前記電動機電力から前記交流信号が有する周波数成分を抽出するステップと、該抽出信号に前記交流信号を乗算するステップと、該乗算値の直流成分を抽出するステップとからなるものである。
さらに、請求項15に記載の発明は、指令電圧を出力して電動機を駆動するインバータ部を備えた電動機制御装置の制御方法であって、与えられた指令速度と前記電動機速度が一致するように指令電流振幅値を出力するステップと、前記指令電流振幅値を位相角指令値により指令電流に分配するステップと、前記指令電流と前記電動機に流れる電流が一致するように電流制御して前記指令電圧を出力するステップと、前記電動機電流の変動量を演算するステップと、前記電流変動量に基づき前記位相角指令値を生成するステップとからなるものである。
請求項16に記載の発明は、請求項15に記載の発明であって、前記電動機電流の変動量を演算するステップは、前記電動機電流の振幅の変化量を算出するステップと、前記電動機電流の振幅の変化量を前記位相角指令値の変化量で除算するステップとからなるものである。
さらに、請求項17に記載の発明は、指令電圧を出力して電動機を駆動するインバータ部を備えた電動機制御装置の制御方法であって、前記電動機の速度を用いてトルクリップル補償電流値を演算するステップと、与えられた指令電流振幅値と前記トルクリップル補償電流値の加算値を位相角指令値により指令電流に分配するステップと、前記指令電流と前記電動機に流れる電流が一致するように電流制御して前記指令電圧を算出するステップと、前記指令電圧と前記電動機電流に基づき電動機電力を演算するステップと、該電動機電力を用いて電力損失変動量を演算するステップと、前記電力損失変動量に基づき位相角を生成するステップと、前記位相角に交流信号を加算した値を前記位相角指令値として求めるステップとからなるものである。
請求項18に記載の発明は、請求項17に記載の発明であって、前記電力損失変動量を演算するステップは、前記電動機電力から前記交流信号が有する周波数成分を抽出するステップと、該抽出信号に前記交流信号を乗算するステップと、該乗算値の直流成分を抽出するステップとからなるものである。
本発明によると、電動機パラメータを用いた直接的な演算や関数テーブルを用いずに、最大トルク制御、最小電流制御又は最小電力損失となる動作点へすばやく収束させ、電動機パラメータの変動に影響されない高効率な電動機制御を実現できる。
本発明の第1実施形態を示す電動機制御装置の制御ブロック図である。 第1実施形態のトルク変動量演算器110を説明する制御ブロック図である。 本発明の第2実施形態を示す電動機制御装置の制御ブロック図である。 第2実施形態の電流変動量演算器310を説明する制御ブロック図である。 本発明の第3実施形態を示す電動機制御装置の制御ブロック図である。 本発明の第3実施形態を示す電力損失変動量演算器510の制御ブロック図である。 第4実施形態に係る電動機制御装置の制御方法を示すフローチャートである。 第5実施形態に係る電動機制御装置の制御方法を示すフローチャートである。 第6実施形態に係る電動機制御装置の制御方法を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
図1は、本発明の電動機制御装置の制御ブロック図である。図1に示すように、本発明の電動機制御装置は、負荷である電動機101、電動機101に流れる相電流を検出する電流検出器102、電動機の位置を検出する位置検出器103を備える。
さらにこの制御装置は、電動機101に後述の電圧指令を印加するインバータ部104、検出した相電流を電動機の磁束方向(d軸)idと、これに直交する方向(q軸)iqに座標変換する座標変換器105を備える。
さらにこの制御装置は、後述の電流指令分配器109の出力であるd軸電流指令値idref及びq軸電流指令値iqrefに検出電流値id、iqの差Δid、Δiqがゼロになるように制御し電圧指令(vdref、vqref)を出力する電流制御器106、idrefからidを減じΔidを出力する減算器107、iqrefからiqを減じΔiqを出力する減算器108を備える。
さらにこの制御装置は、与えられた電流振幅指令値Isrefを位相角指令値θrefに基づきd軸とq軸それぞれの電流指令値(idref、iqref)に分配する電流指令分配器109、電圧と電流に基づきトルク変動量を演算するトルク変動量演算器110を備える。
さらにこの制御装置は、トルク変動量δTに基づき位相角θavgを生成する位相角生成器111と探査信号sinωhtを出力する信号発生器112、探査信号sinωhtをAmag倍して出力するゲイン乗算器113、ゲイン乗算器113の出力と位相角θavgを加算し、位相角指令値θrefを出力する加算器114とを備える。
本発明の具体的な動作説明の前に、本発明における最大トルク制御の基本原理を説明する。
最大トルク制御は、同一トルクTを発生する条件での電流ベクトルを、電流振幅の位相角に対する偏微分をゼロする位相角θでd軸とq軸に分配し、電流を制御すれば、発生するトルクに対し最小の電流で制御できることが知られている。言い換えれば、同一の出力電流に対して最大のトルクとなる動作点は、発生トルクの位相角に対する偏微分をゼロ(∂T/∂θ=0)とする点である。
前記(1)式での最適電流位相角βと、以下説明する位相角θは、β=90度−θの関係にある。
本発明の第1実施形態は、最大トルク制御を実現する位相角θを求める際のトルク変動量を、電動機パラメータを用いず、位相角θに周波数fhの探査信号を重畳して求めることを最大の特徴としている。
以下、具体的な演算式を導出しながら、位相角θに重畳する探査信号をどのように利用して最大トルク制御を実現するのかを詳細に説明する。
探査信号を重畳する前の位相角をθavg、探査信号の振幅をAmag、角周波数をωhとすると、重畳後の位相角θは(4)式となる。
Figure 2010288440
電流Isをこの位相角θで分配すると、d軸電流id、q軸電流iqは(5)式となる。
Figure 2010288440
探査信号の振幅Amag を十分小さく設定すると、(6)式が成立する。
Figure 2010288440
(6)式を(5)式に代入すると、d軸電流id、q軸電流iqは(7)式のように変形できる。
Figure 2010288440
さらに、電動機電力Peは、電圧vと電流Isの内積演算により(8)式のように求めることができる。
Figure 2010288440
(8)式に電動機の電圧電流方程式である(9)式を代入すると、電動機電力Peは
(10)式となる。
Figure 2010288440
(10)式の第1項は銅損、第2項+第3項は無効電力、第4項+第5項は電動機の機械的出力を示しているものであり、それぞれ(11)式、(12)式、(13)式となる。
Figure 2010288440
一方、電動機の発生トルクTは、電動機の極対数PPnを用いて(14)で表される。
Figure 2010288440
(14)式に(7)式を代入後、発生トルクTの位相角θavgあたりの変動分(偏微分)を求めると、(15)式が得られる。
Figure 2010288440
ここで、(13)式で示す機械的出力におけるsinωhtの振幅をδTとすると、δTは(15)式を用いて(16)式のように変形できる。
Figure 2010288440
(16)式は、δTが抽出できれば、位相角θあたりのトルク変動量を検出できることを示している。
そこで、まず、電動機電力Peからfhの周波数帯の信号成分のみをバンドパスフィルタ器(BPF)を用いて抽出する。(17)式に示すように、電動機電力Peのfhの周波数帯にはδT(第2項)の他に、(12)式で示した無効電力分(第1項)も一部抽出される。
Figure 2010288440
そこで、正弦信号であるsinωhtと同一の周波数成分をのみを抽出するため、sinωhtを乗算する。
Figure 2010288440
(18)式から、直流成分はδTのみであるので、δTはローパスフィルタ器(LPF)を用いることで抽出可能であることがわかる。
このローパスフィルタ機能を示す関数LPF[ ]を用いると、(18)式は(19)式のように示すことができる。
Figure 2010288440
このδTをゼロとするように位相角θを生成すれば、最大トルク制御が実現できるのである。このようにして位相角θを求めるのが本発明の基本的原理である。
第1実施形態の具体的な構成及びその動作に戻って説明を継続する。
図2は、トルク変動量演算器110の制御ブロック図である。図に示しているようにトルク変動量演算器110は、電動機電力演算器201とトルク変動量抽出器202を備えている。
電動機電力演算器201は、電圧指令値vdref、vqrefと検出電流id、iqを入力とし、上記(8)式を演算した電動機電力Peを演算する。
トルク変動量抽出器202は、探査信号sinωht が有する同一の周波数成分fhを抽出するバンドパスフィルタ器(BPF)と、このバンドパスフィルタ器(BPF)によって抽出された信号に探査信号sinωhtを乗算する乗算器と、この乗算結果から直流成分のみを抽出するローパスフィルタ器(LPF)を備えている。
トルク変動量抽出器202は、電動機電力Peと探査信号sinωhtとを入力とし、上述した原理説明における(17)、(18)、(19)式に対応した演算により、位相角θavgあたりのトルクの変動量に比例する成分δTを抽出し、トルク変動量演算器110の出力としている。
図1に戻って説明を続ける。
位相角生成器111は、収束時間を調整可能な積分器として構成された制御器であり、トルク変動量演算器110が出力するトルク変動量δTがゼロとなるように制御して、位相角θavgを出力する。なお、位相角生成器111は、比例積分器又は比例積分微分器で構成し、収束時間は制御器ゲインと積分時定数によって調整するようにしてもよい。
このようにして、位相角生成器111は、電動機制御に必要な収束時間で位相角θavgあたりのトルク変動量がゼロとなる動作点へ確実に収束させている。
加算器114は、探査信号sinωhtをAmag倍して出力するゲイン乗算器113の出力と位相角θavgを加算し、最大トルク制御を実現する位相角指令値θrefを電流指令分配器109へ出力している。
なお、探査信号sinωhtが有する周波数fhは、電動機駆動に影響を与えないように他の制御器の応答周波数と一致しないように、例えば、他の制御と電流制御におけるそれぞれの応答周波数の間に設定されるとよい。
このようにして、第1実施形態における電動機制御装置は、パラメータを用いた直接的な演算やテーブルを用いずに、最大トルクとなる動作点へ電流位相角をすばやく収束させるとともに電動機パラメータの変動に影響されない高効率な電動機制御を実現している。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図3は、第2実施形態の制御装置の制御ブロック図である。
第1実施形態は与えられた電流指令に対する電流制御を実施し、その際のトルク最大点の位相角を求める構成であるのに対し、第2実施形態は、与えられた速度指令に対する速度制御を実施し、負荷に対して速度を一定に保つためのトルクを維持する電流指令に対する電流制御であり、その際の電流最小点の位相角を求める構成となっている。
この構成の差異に伴い、本実施形態は、第1実施形態から速度検出器313、差分器314及び速度制御器315を追加し、又トルク変動量演算器110の代わりに電流変動量演算器310を備え、信号発生器112、ゲイン演算器113及び加算器114を削除する構成となっていて、第1実施形態と同様の箇所については説明を省略し、同符号を用いている。なお、位相角生成器311は位相角生成器111と同じ構成であるが、入力信号、出力信号は異なっている。また、信号発生器112、ゲイン演算器113及び加算器114が削除可能なのは、第2実施形態では、位相演算するための電流変動量は、電流検出器102を用いて得る検出電流から直接得ることができるからである。
速度検出器313は、位置検出器103で検出する位置を微分演算して速度ωを得る。
速度制御器315は、与えられた速度指令値ωrefと速度ωの偏差を減算器314にて演算し、その値がゼロとなるように制御して、電流指令Isrefを出力する。その制御演算には、比例積分器又は比例積分微分器などが用いられる。
次に、電流変動量演算器310について、図4を用いて説明する。図4は、電流変動量演算器310の制御ブロック図である。図に示しているように電流変動量演算器310は、電流振幅演算器401、電流差分器402、位相差分器403、除算器404を備えている。
電流振幅演算器401は、入力されるd軸、q軸電流id、iqを用いて、電流振幅値Isを(20)式で演算する。
Figure 2010288440
電流差分器402は、前回の演算周期で演算された電流振幅値Is(k-1)を保存しておき、今回演算された電流振幅値Is(k)との電流振幅差分値を演算する。
位相差分器403では、前回の入力された位相角指令値θref(k-1)を保存しておき、今回入力された位相角指令値θref(k)との位相角差分値を演算する。
除算器404は、電流振幅差分値を位相角差分値で除算し、(21)式のように位相角指令値θrefあたりの電流変動量δIsを、位相角生成器311へ出力している。
Figure 2010288440
図3に戻って説明を続ける。
位相角生成器311は、位相角生成器111と同様に収束時間を調整可能な積分器として構成された制御器であり、電流変動量演算器310が出力する電流変動量δIsがゼロとなるように制御して、位相角指令値θrefを出力する。なお、位相角生成器311は、比例積分器、比例積分微分器で構成し、収束時間は制御器ゲインと積分時定数によって調整し、電動機制御に必要な収束時間で動作させるようにしてもよい。
このようにして、第2実施形態における電動機制御装置は、電動機パラメータを用いた直接的な演算や関数テーブルを用いずに最小電流となる動作点へ電流位相角をすばやく収束させ、電動機パラメータの変動に影響されない高効率な電動機制御を実現できる。
図5は、第3実施形態の電動機制御装置のブロック図である。第1実施形態は、トルク最大点の位相角を求める構成であるのに対し、第3実施形態は、電力損失最小点の位相角を求める構成である。
この構成の差異に伴い、第3実施形態の電動機制御装置は、第1実施形態の電動機制御装置に速度検出器313、トルクリップル補償器515、加算器516を追加している。第1実施形態と同様の箇所については説明を省略し、同符号を用いている。
なお、電力損失変動量演算器510はトルク変動量演算器110と同じ構成であるが、トルクリップル補償器515の作用により出力信号が異なり、位相角生成器511は位相角生成器111と同じ構成であるが、入力信号が異なるので別符号としている。
第3実施形態では、電動機の鉄損を考慮した最大効率制御を実現するものである。
電動機の鉄損Piを考慮すると、(10)式の電動機電力Peは、銅損Pc、機械的出力Ptと探査信号によって変動する機械的出力変動量dPtと電力損失変動量dPmにより(22)式のように表される。
Figure 2010288440
機械的出力変動量dPtは、第1実施形態で説明したトルク変動量に比例(dPt ∝ dT)する。電力損失変動量dPmは、鉄損がゼロの場合、dPtに対して小さい値であるが、鉄損が大きな場合は、dPtに対し無視できない大きな値となる。鉄損が大きな電動機に第1実施形態を適用した場合、トルク変動量を抽出する際に電力損失変動量が干渉するので最大トルクの動作点が最大効率の動作点とはならなくなる。
そこで、さらに精度よく最大効率を実現するため、第3実施形態では、最大トルク制御ではなく最小電力損失制御とするのである。この実現のため、速度から求めたトルク変動をゼロとするトルクリップル補償器を電流制御器の外側ループに付加している。
その結果、dPtはゼロとなるので、電力損失変動量演算器510はトルク変動量演算器110と全く同じ構成であるが、その出力信号は電力損失変動量dPmとなる。
第1実施形態では、(19)式で示されたトルク変動量δTをゼロとするように位相角θavgを生成したのと同様に、第3実施形態では、電力損失変動量dPmを(23)式のように演算する。
Figure 2010288440
このδPmをゼロとするように位相角θavgを生成し、最小電力損失制御による最大効率を実現するのが、第3実施形態での基本的原理である。
図6は、トルクリップル補償器515の制御ブロック図である。トルクリップル補償器515は、バンドパスフィルタ器(BPF)501、速度リップル差分器502、符号反転器503、トルクリップル制御器504を備えている。
バンドパスフィルタ器(BPF)501は、検出された速度ωから探査信号sinωht が有する同一の周波数成分fhを抽出する。
速度リップル差分器502は、保存されている前回演算周期での速度リップルωh (k-1)と今回演算周期で演算された速度リップルωh(k)との差をトルクリップルに比例する信号Th(k)として演算する。
符号反転器503は、トルクリップルに比例する信号Th(k)の符号を反転する。
トルクリップル制御器504は、収束時間を調整可能な積分器として構成された制御器である。この制御器は、トルクリップルに比例する信号Th(k)がゼロとなるように制御して、トルクリップル補償電流Ishを出力する。なお、トルクリップル制御器504は、比例積分器又は比例積分微分器で構成し、収束時間は制御器ゲインと積分時定数によって調整するようにしてもよい。
図5に戻って説明を続ける。
加算器516は、トルクリップル補償器515が出力するトルクリップル補償電流Ishを電流指令値Isrefに加算し、新たな電流指令値Is’refを出力する。
位相角生成器511は、収束時間を調整可能な積分器として構成された制御器である。この制御器は、電力損失変動量演算器510が出力する電力損失変動量δPmがゼロとなるように制御して、位相角θavgを出力する。なお、位相角生成器511は、比例積分器又は比例積分微分器で構成し、収束時間は制御器ゲインと積分時定数によって調整するようにしてもよい。
このようにして、位相角生成器511は、電動機制御に必要な収束時間で位相角θavgあたりの電力損失変動量がゼロとなる動作点へ確実に収束させている。
加算器114は、探査信号sinωhtをAmag倍して出力するゲイン乗算器113の出力と位相角θavgを加算し、最小電力損失制御を実現する位相角指令値θrefを電流指令分配器109へ出力している。
このようにして第3実施形態の電動機制御装置は、電動機パラメータを用いた直接的な演算や関数テーブルを用いずに最小電力損失となる動作点へ電流位相角をすばやく収束させ、電動機パラメータの変動に影響されない高効率な電動機制御を実現できる。
次に、本発明の第4実施形態について説明する。図7は、本発明の第4の実施形態に係る電動機制御装置の制御方法を示すフローチャートである。図7を用いて、第3の実施形態における電動機制御装置(図1)の制御方法について説明する。
まず、ステップ1では、外部から与えられた指令電流Isrefを、電流指令分配器109は位相角指令値θrefにより指令電流idref、iqrefに分配する。フローチャートで示している一連の処理は所定時間毎に実施されるが、この位相角指令値θrefは後述するステップ6で前回生成された値を用いる。
ステップ2では、電流制御器106は指令電流idref、iqrefと電動機電流id、iqが一致するように電流制御して指令電圧vdref、vqrefを算出し、インバータ部104を介して電動機101へ出力する。電動機電流id、iqは電流検出器102により検出される電動機の相電流を座標変換して得たd−q座標系でのid、iqを用いる。なお、座標変換は座標変換器105により行なわれる。
ステップ3では、ステップ2で演算した指令電圧vdref、vqrefと電動機電流id、iqを用いて電動機電力Peを演算する。
ステップ4では、電動機電力Pe及びステップ6で説明する交流信号を用いてトルク変動量δTを演算する。このステップは、電動機電力Peからステップ6で説明する交流信号が有する周波数成分を抽出するステップと、この抽出信号に前記交流信号を乗算するステップと、この乗算値の直流成分を抽出するステップとからなっている。
なお、ステップ3及び4はトルク変動量演算器110で行なわれる。
ステップ5では、位相角生成器111はトルク変動量δTがゼロになるように制御し、その結果として位相角θavgを生成する。
ステップ6では、加算器114は位相角θavgに交流信号を加算し、位相角指令値θrefとする。
なお、上記動作の詳細は、第1実施形態で説明しているのでここでは省略する。
このようにして、本発明の第4の実施形態での電動機制御装置の制御方法は実施されるので、第1の実施形態と同様な作用効果を奏する。
次に、本発明の第5実施形態について説明する。図8は、本発明の第5の実施形態に係る電動機制御装置の制御方法を示すフローチャートである。図8を用いて、第5の実施形態における電動機制御装置(図3)の制御方法について説明する。
まず、ステップ1では、速度制御器315は外部から与えられた指令速度ωrefと電動機速度ωが一致するように指令電流Isrefを出力する。
ステップ2では、電流指令分配器109は指令電流Isrefを位相角指令値θrefにより指令電流idref、iqrefに分配する。フローチャートで示している一連の処理は所定時間毎に実施されるが、この位相角指令値θrefは後述するステップ5で前回生成された値を用いる。
ステップ3では、電流制御器106は指令電流idref、iqrefと電動機電流id、iqが一致するように電流制御して指令電圧vdref、vqrefを算出し、インバータ部104を介して電動機101へ出力する。電動機電流id、iqは電流検出器102により検出される電動機の相電流を座標変換して得たd−q座標系でのid、iqを用いる。なお、座標変換は座標変換器105により行なわれる。
ステップ4では、電流変動量演算器310はステップ3で演算した電動機電流id、iqと後述のステップ5で演算される位相角指令値θrefを用いて電動機電流の変動量δIsを演算する。このステップは、電動機電流id、iqの振幅の変化量を算出するステップと、位相角指令値θrefの変化量で除算し、変動量δIsを演算するステップとからなっている。
ステップ5では、位相角生成器311は電流変動量δIsがゼロになるように制御し、その結果として位相角指令値θrefを生成する。
なお、上記動作の詳細は、第2実施形態で説明しているのでここでは省略する。
このようにして、本発明の第5の実施形態での電動機制御装置の制御方法は実施されるので、第2の実施形態と同様な作用効果を奏する。
図9は,第6の実施形態に係る電動機制御装置の制御方法を示すフローチャートである。各処理ステップを順に説明する。
ステップ1で、電流指令分配器109は、指令電流Is’refを位相角指令値θrefにより指令電流idref、iqrefに分配する。フローチャートで示している一連の処理は所定時間毎に実施されるが、この位相角指令値θrefは後述するステップ6で前回生成された値を用いる。
次に、ステップ2で、電流制御器106は、指令電流idref、iqrefと電動機電流id、iqが一致するように電流制御して指令電圧vdref、vqrefを算出し、インバータ部104を介して電動機101へ出力する。電動機電流id、iqは電流検出器102により検出される電動機の相電流を座標変換して得たd−q座標系でのid、iqを用いる。なお、座標変換は座標変換器105により行なわれる。
次に、ステップ3で、ステップ2で演算した指令電圧vdref、vqrefと電動機電流id、iqを用いて電動機電力Peを演算する。
次に、ステップ4で、電動機電力Pe及びステップ6で説明する交流信号を用いて電力損失変動量δPmを演算する。このステップは、電動機電力Peからステップ6で説明する交流信号が有する周波数成分を抽出するステップと、この抽出信号に前記交流信号を乗算するステップと、この乗算値の直流成分を抽出するステップとからなっている。なお、ステップ3及び4は電力損失変動量演算器510で行なわれる。
次に、ステップ5で、位相角生成器511は電飾損失変動量δPmがゼロになるように制御し、その結果として位相角θavgを生成する。
次に、ステップ6で、加算器114は位相角θavgに交流信号を加算し、位相角指令値θrefとする。
次に、ステップ7で、トルクリップル補償器515は速度ωからトルクリップル補償電流Ishを演算する。
次に、ステップ8で、加算器516はトルクリップル補償電流Ishを与えられた指令電流Isrefに加算し、新たな電流指令Is’refとする。
なお、上記動作の詳細は、第3の実施形態で説明しているのでここでは省略する。
このようにして、本発明の第6の実施形態での電動機制御装置の制御方法は実施されるので、第3の実施形態と同様な作用効果を奏する。なお、処理順序はこの限りではない。
以上、本発明の実施形態について説明したが、パラメータを用いた直接的な演算やテーブルを用いずに、最小電流となる動作点へ電流位相角をすばやく収束させるとともに電動機パラメータの変動に影響されない高効率な電動機制御を実現している。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、適宜変形可能である。
例えば、第1及び第3の実施形態の電動機電力演算器201は、電圧センサを有する場合は検出された電圧を用いてもよいし、電流指令値idref、iqrefを用いるようにしてもよい。さらに、電動機の相電圧と相電流を用いて同様に演算する構成にしてもよい。
また、第2及び第3の実施形態の速度検出器313は、電圧指令、電流検出等を用いて電動機の電気的方程式に基づいて速度演算する構成にしてもよい。
101 電動機
102 電流検出器
103 位置検出器
104 インバータ部
105 座標変換器
106 電流制御器
107 108 314 減算器
109 電流指令分配器
110 トルク変動量演算器
111 位相角生成器
112 信号発生器
113 ゲイン乗算器
114 加算器
201 電動機電力演算器
202 トルク変動量抽出器
310 電流変動量演算器
311 位相角生成器
313 速度検出器
315 速度制御器
401 電流振幅演算器
402 電流差分器
403 位相角差分器
404 除算器
501 バンドパスフィルタ器(BPF)
502 速度リップル差分器
503 符号反転器
504 トルクリップル制御器
510 電力損失変動量演算器
511 位相角生成器
515 トルクリップル補償器
516 加算器

Claims (18)

  1. 指令電圧を出力して電動機を駆動するインバータ部を備えた電動機の制御装置であって、
    与えられた指令電流振幅値を位相角指令値により指令電流に分配する電流指令分配器と、
    前記指令電流と前記電動機に流れる電流が一致するように電流制御して前記指令電圧を出力する電流制御器と、
    前記指令電圧と前記電動機電流に基づき電動機電力を演算し、該電動機電力を用いてトルク変動量を演算するトルク変動量演算器と、
    前記トルク変動量に基づき位相角を生成する位相角生成器と、を備え、
    前記位相角指令値は、前記位相角に交流信号を加算した値とすることを特徴とする電動機の制御装置。
  2. 前記トルク変動量演算器は、前記電動機電力から前記交流信号が有する周波数成分を抽出するバンドパスフィルタと、該バンドパスフィルタによる抽出信号に前記交流信号を乗算する乗算器と、該乗算器出力の直流成分を抽出するローパスフィルタと、を備えていることを特徴とする請求項1に記載の電動機の制御装置。
  3. 前記位相角生成器は、前記トルク変動量がゼロとなるように前記位相角を生成することを特徴とする請求項1又は2に記載の電動機の制御装置。
  4. 前記トルク変動量は、前記電動機電力の機械的出力における前記交流信号が有する周波数成分の振幅を用いて算出されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電動機の制御装置。
  5. 指令電圧を出力して電動機を駆動するインバータ部を備えた電動機の制御装置であって、
    与えられた指令速度と前記電動機速度が一致するように指令電流振幅値を出力する速度制御器と、
    前記指令電流振幅値を位相角指令値により指令電流に分配する電流指令分配器と、
    前記指令電流と前記電動機に流れる電流が一致するように電流制御して前記指令電圧を出力する電流制御器と、
    前記電動機電流の変動量を演算する電流変動量演算器と、
    前記電流変動量に基づき前記位相角指令値を生成する位相角生成器と、を備えたことを特徴とする電動機の制御装置。
  6. 前記電流変動量演算器は、前記電動機電流の振幅の変化量を、前記演位相角指令値の変化量で除算する除算器を備えていることを特徴とする請求項5に記載の電動機の制御装置。
  7. 前記位相角生成器は、前記電動機電流の変動量がゼロとなるように前記位相角指令値を生成することを特徴とする請求項5又は6に記載の電動機の制御装置。
  8. 指令電圧を出力して電動機を駆動するインバータ部を備えた電動機の制御装置であって、
    前記電動機の速度を用いてトルクリップル補償電流値を演算するトルクリップル補償器と、
    与えられた指令電流振幅値と前記トルクリップル補償電流値の加算値を位相角指令値により指令電流に分配する電流指令分配器と、
    前記指令電流と前記電動機に流れる電流が一致するように電流制御して前記指令電圧を出力する電流制御器と、
    前記指令電圧と前記電動機電流に基づき電動機電力を演算し、該電動機電力を用いて電力損失変動量を演算する電力損失変動量演算器と、
    前記電力損失変動量に基づき位相角を生成する位相角生成器と、を備え、
    前記位相角指令値は、前記位相角に交流信号を加算した値とすることを特徴とする電動機の制御装置。
  9. 前記電力損失変動量演算器は、前記電動機電力から前記交流信号が有する周波数成分を抽出するバンドパスフィルタと、該バンドパスフィルタによる抽出信号に前記交流信号を乗算する乗算器と、該乗算器出力の直流成分を抽出するローパスフィルタとを備えることを特徴とする請求項8に記載の電動機の制御装置。
  10. 前記位相角生成器は、前記電力損失変動量がゼロとなるように前記位相角を生成することを特徴とする請求項8又は9に記載の電動機の制御装置。
  11. 前記電力損失変動量は、前記電動機電力の電力損失における前記交流信号が有する周波数成分の振幅を用いて算出されることを特徴とする請求項8乃至10のいずれか1項に記載の電動機の制御装置。
  12. 前記電流指令分配器は、前記電動機の磁束方向d軸と、該d軸に直交する方向q軸の指令電流に分配し、
    前記電流制御器は、前記d軸とq軸毎に電流制御して前記指令電圧を出力することを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の電動機の制御装置。
  13. 指令電圧を出力して電動機を駆動するインバータ部を備えた電動機制御装置の制御方法であって、
    与えられた指令電流振幅値を位相角指令値により指令電流に分配するステップと、
    前記指令電流と前記電動機に流れる電流が一致するように電流制御して前記指令電圧を算出するステップと、
    前記指令電圧と前記電動機電流に基づき電動機電力を演算するステップと、
    該電動機電力を用いてトルク変動量を演算するステップと、
    前記トルク変動量に基づき位相角を生成するステップと、
    前記位相角に交流信号を加算した値を前記位相角指令値として求めるステップと、からなることを特徴とする電動機制御装置の制御方法。
  14. 前記トルク変動量を演算するステップは、
    前記電動機電力から前記交流信号が有する周波数成分を抽出するステップと、
    該抽出信号に前記交流信号を乗算するステップと、
    該乗算値の直流成分を抽出するステップと、からなることを特徴とする請求項13に記載の電動機制御装置の制御方法。
  15. 指令電圧を出力して電動機を駆動するインバータ部を備えた電動機制御装置の制御方法であって、
    与えられた指令速度と前記電動機速度が一致するように指令電流振幅値を出力するステップと、
    前記指令電流振幅値を位相角指令値により指令電流に分配するステップと、
    前記指令電流と前記電動機に流れる電流が一致するように電流制御して前記指令電圧を出力するステップと、
    前記電動機電流の変動量を演算するステップと、
    前記電流変動量に基づき前記位相角指令値を生成するステップと、からなることを特徴とする電動機制御装置の制御方法。
  16. 前記電動機電流の変動量を演算するステップは、
    前記電動機電流の振幅の変化量を算出するステップと、
    前記電動機電流の振幅の変化量を前記位相角指令値の変化量で除算するステップと、からなることを特徴とする請求項15に記載の電動機制御装置の制御方法。
  17. 指令電圧を出力して電動機を駆動するインバータ部を備えた電動機制御装置の制御方法であって、
    前記電動機の速度を用いてトルクリップル補償電流値を演算するステップと、
    与えられた指令電流振幅値と前記トルクリップル補償電流値の加算値を位相角指令値により指令電流に分配するステップと、
    前記指令電流と前記電動機に流れる電流が一致するように電流制御して前記指令電圧を算出するステップと、
    前記指令電圧と前記電動機電流に基づき電動機電力を演算するステップと、
    該電動機電力を用いて電力損失変動量を演算するステップと、
    前記電力損失変動量に基づき位相角を生成するステップと、
    前記位相角に交流信号を加算した値を前記位相角指令値として求めるステップと、からなることを特徴とする電動機制御装置の制御方法。
  18. 前記電力損失変動量を演算するステップは、
    前記電動機電力から前記交流信号が有する周波数成分を抽出するステップと、
    該抽出信号に前記交流信号を乗算するステップと、
    該乗算値の直流成分を抽出するステップと、からなることを特徴とする請求項17に記載の電動機制御装置の制御方法。
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