JP5633551B2 - 交流電動機の制御装置 - Google Patents

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Description

開示の実施形態は、交流電動機の制御装置に関する。
交流電動機の制御装置において、定出力領域での駆動制御は、一般に、交流電動機の磁束に平行な軸であるd軸の電流指令を負方向に設定し、磁束を弱めるように制御することによって行われる。かかる制御は、電圧制限制御とも呼ばれる(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−022165号公報
従来の電圧制限制御では、出力電圧が設定閾値を超える場合に、d軸電流指令が負方向に補正され、電流制御を介して出力電圧指令が制御される。設定閾値は出力電圧の限界値よりも低く設定されており、これにより、出力電圧の飽和(以下、電圧飽和と記載する)によるトルク応答性の低下が抑制されるが、最大出力電圧を限界値よりも低くしているため電圧利用率が低下する。一方、電圧利用率の低下を抑制しようとすると、電圧飽和によってトルク応答性が低下する。このように、従来の電圧制限制御では、電圧飽和によるトルク応答性の低下と、電圧利用率の低下がトレードオフの関係になる。
実施形態の一態様は、上記に鑑みてなされたものであって、定出力領域でのトルク応答性の低下と電圧利用率の低下とを共に抑制することができる交流電動機の制御装置を提供することを目的とする。
実施形態の一態様に係る交流電動機の制御装置は、d軸電圧指令器と、d軸非干渉制御器と、電流偏差演算器と、q軸積分制御器と、q軸電圧指令器と、定出力制御器と、d軸電圧指令補正器とを備える。前記d軸電圧指令器は、交流電動機の磁束に平行な軸をd軸とし、当該d軸に直交する方向をq軸とするdq座標系における前記d軸の電圧指令であるd軸電圧指令を生成する、前記d軸非干渉制御器は、前記d軸電圧指令から前記q軸の電流による干渉成分の除去を行う。前記電流偏差演算器は、前記q軸の電流指令と前記交流電動機に流れる前記q軸の電流との偏差であるq軸電流偏差を演算する。前記q軸積分制御器は、前記q軸電流偏差を入力し、前記q軸電流偏差の積分値を出力する。前記q軸電圧指令器は、前記q軸電流偏差に基づいて前記q軸の電圧指令であるq軸電圧指令を生成して出力する。前記定出力制御器は、前記q軸積分制御器の出力から前記交流電動機の巻線抵抗による電圧降下分および誘起電圧定数誤差を除いてq軸の電圧飽和分を抽出し、当該q軸の電圧飽和分に基づいて前記d軸電圧指令に対する補正電圧指令を出力する。前記d軸電圧指令補正器は、前記非干渉制御後のd軸電圧指令から前記補正電圧指令を減算することによって、前記d軸電圧指令を補正する。
実施形態の一態様によれば、定出力領域でのトルク応答性の低下と電圧利用率の低下を共に抑制することができる交流電動機の制御装置を提供することができる。
図1は、第1の実施形態に係る交流電動機の制御装置の構成を示す図である。 図2は、図1に示すベクトル制御部における電流制御および非干渉制御を含む電流制御系のブロック図である。 図3は、定出力状態における電流制御系の近似ブロック図である。 図4は、図1に示すベクトル制御部の具体的構成の一例を示す図である。 図5は、図4に示す電流制御器の具体的構成の一例を示す図である。 図6は、図4に示す非干渉制御器の具体的構成の一例を示す図である。 図7は、図4に示す電圧誤差補償器の具体的構成の一例を示す図である。 図8は、図4に示す定出力制御器の具体的構成の一例を示す図である。 図9は、第2の実施形態に係る電動機制御装置の具体的構成の一例を示す図である。 図10は、電流制限指令から出力電流までを含むブロック図である。
以下、添付図面を参照して、本願の開示する交流電動機の制御装置(以下、「電動機制御装置」と記載する)の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態に係る電動機制御装置について説明する。図1は、実施形態に係る電動機制御装置の構成を示す図である。
図1に示すように、第1の実施形態に係る電動機制御装置1は、電力変換部10と、電流検出部11と、ベクトル制御部12とを備える。かかる電動機制御装置1は、直流電源2から供給される直流電力を公知のPWM(Pulse Width Modulation)制御によって所望の周波数および電圧の3相交流電力へ変換し、3相交流電動機3(以下、電動機3と記載する)へ出力する。電動機3は、例えば、永久磁石同期電動機である。
電力変換部10は、3相インバータ回路13と、PWM信号生成器14とを備える。3相インバータ回路13は、直流電源2と電動機3との間に接続される。かかる3相インバータ回路13は、例えば、6個のスイッチング素子が3相ブリッジ接続されて構成される。PWM信号生成器14は、3相インバータ回路13を構成するスイッチング素子をオン/オフするPWM信号をベクトル制御部12からの制御信号に基づいて生成し、3相インバータ回路13へ出力する。なお、直流電源2は、交流電力を直流電力に変換して出力する構成、例えば、ダイオードによる整流回路および直流出力電圧を滑らかにする平滑用コンデンサを組み合わせた構成でもよい。この場合、整流回路の入力側には交流電源が接続される。
電流検出部11は、電力変換部10と電動機3との間に流れる電流を検出する。具体的には、電流検出部11は、電力変換部10と電動機3のU相、V相、W相のそれぞれとの間に流れる電流の瞬時値iu、iv、iw(以下、出力電流iu、iv、iwと記載する)を検出する。なお、電流検出部11は、例えば、磁電変換素子であるホール素子を利用して電流を検出する電流センサである。
ベクトル制御部12は、電流検出部11によって検出される出力電流iu、iv、iwおよび位置検出器4によって検出された電動機3の回転子電気角位相θ(電動機3の回転子の機械角に電動機3の磁極対数を乗じたものを電気角とする、以下において同じ)に基づいた制御信号を生成して電力変換部10へ出力する。かかるベクトル制御部12は、電動機3の磁束に平行な軸をd軸とし、このd軸に直交する方向をq軸とするdq座標系において、電流成分をd軸成分とq軸成分とに分けてベクトル制御を行う。
以下においては、電流指令のd軸成分およびq軸成分をそれぞれd軸電流指令i *およびq軸電流指令i *とし、電動機3に流れる電流のd軸成分およびq軸成分をそれぞれd軸電流id_fbおよびq軸電流iq_fbとする。
電動機3がIPM(Interior Permanent Magnet)モータである場合、dq座標系上における電圧方程式は、下記式(1)のように表すことができる。以下、電動機3がIPMモータであるとして説明するが、電動機3はIPMモータに限定されるものではない。例えば、電動機3がSPM(Surface Permanent Magnet)モータの場合であれば、L=Lとすればよい。
Figure 0005633551
上記式(1)において、iおよびiは電動機3を流れている電流のd軸成分およびq軸成分であり、VおよびVは電動機3に印加されている電圧のd軸成分及びq軸成分である。また、Rは電動機3の巻線抵抗値、Lは電動機3のd軸インダクタンス値、Lは電動機3のq軸インダクタンス値、ωは電動機3の電気角速度、φは誘起電圧定数、pは微分演算子である。なお、R、L、L、φは、モータパラメータである。
図2は、ベクトル制御部12における電流制御および非干渉制御を含む電流制御系のブロック図である。図2に示すように、ベクトル制御部12は、減算器24、26、30、32と、d軸電流制御器27aと、q軸電流制御器27bと、非干渉制御器29と、加算器31と、定出力制御器34とを有する。
減算器24は、d軸電流指令i *とd軸電流id_fbとの偏差であるd軸電流偏差を演算し、d軸電流制御器27aへ出力する。d軸電流制御器27aは、入力されるd軸電流偏差に基づいて、d軸電圧指令v *を生成する。減算器26は、q軸電流指令i *とq軸電流iq_fbとの偏差であるq軸電流偏差を演算し、q軸電流制御器27bへ出力する。q軸電流制御器27bは、q軸電流偏差に基づいて、q軸電圧指令v *を生成する。
非干渉制御器29は、d軸とq軸間の干渉を回避するために設けられており、d軸電流id_fbと、q軸電流iq_fbと、電気角速度ωと、誘起電圧定数φとに基づき、d軸電圧補償値vd_q *およびq軸電圧補償値vq_d *を生成して出力する。
定出力制御器34は、q軸電流iq_fbに係数として巻線抵抗値Rを乗算した値をq軸電流偏差の積分値ΣACRから減算し、かかる減算結果に基づいて、補正電圧指令Δv *を生成する。
減算器30は、d軸電圧指令v *からd軸電圧補償値vd_q *を減算して、d軸電圧指令v **’を生成し、減算器32は、d軸電圧指令v **’から補正電圧指令Δv *を減算してd軸電圧指令v **を生成する。また、加算器31は、q軸電圧指令v *にq軸電圧補償値vq_d *を加算して、q軸電圧指令v **を生成する。このように生成されたd軸電圧指令v **およびq軸電圧指令v **に基づいて、電動機3が制御される。
電動機3の高速領域では、下記式(2)に示す関係となることから、定出力領域における電圧飽和はトルク軸電圧指令であるq軸電圧指令v **が支配的要因となる。q軸電圧指令v **が飽和すると、q軸電流の電流制御が機能停止してしまい、その結果、トルク応答性が低下する。
Figure 0005633551
上述したモータパラメータに誤差がなく、非干渉制御器29による制御が正確に行われ、かつ、q軸電圧指令v **が非飽和状態である場合、q軸電流制御器27bの後述するq軸積分制御器52は、巻線抵抗値Rによる電圧降下分のみを出力する。一方、q軸電圧指令v **が飽和すると、q軸積分制御器52の出力が増加することから、q軸積分制御器52の出力と巻線抵抗値Rによる電圧降下分との差分は、q軸電圧指令v **の飽和度を表している。
ところで電動機3を流れる電流成分中にd軸電流id_fbが存在する場合、d軸電流id_fbに起因した干渉電圧がq軸上に発生し(図2に示す干渉要素5)、その影響を受けてq軸電流iq_fbが変化する。これは、q軸電圧指令v **が飽和した状態にあっても同様である。そこで、電動機制御装置1は、d軸電圧指令v **’を補正することでd軸電流id_fbを増減操作し、増減操作されたd軸電流id_fbによって発生するq軸上の前記干渉電圧(図2に示す干渉要素5)を介してq軸電流iq_fbを制御している。
すなわち、電動機制御装置1には、定出力制御器34が設けられており、q軸電流偏差の積分値ΣACRに基づいてd軸電圧指令v **’に対する補正電圧指令Δv *を生成し、これをd軸電圧指令v **’から減じるという制御を行う。これにより、q軸電圧指令v **が飽和状態にあってもq軸電流iq_fbの制御を行うことができる。そのため、最大出力電圧を限界値まで大きく設定できることから、電圧利用率の低下を抑制でき、また、出力電圧の範囲が広がり、高速領域のトルク応答性も向上させることができる。以下、この点について図2および図3を参照してさらに説明する。
図2に示すブロック図において、q軸電流iq_fbによって発生するd軸上の干渉電圧(=ωL×iq_fb;図2の電動機3参照)に対する非干渉化制御が非干渉制御器29によって正確に行われているとすると、d軸上の前記干渉電圧とd軸電圧補償値vd_q *とは互いに相殺されると見なせるから、定出力状態では、d軸電圧補償値vd_q *を生成する構成および電動機3内の同部分を省略できる。この非干渉制御器29によってd軸上に発生する前記干渉電圧が相殺されるので、定出力制御器34によるd軸電圧指令v **’の補正およびq軸電流iq_fbの制御を十分に機能させることが可能になる。また、d軸上の前記干渉電圧の影響を相殺できるので、d軸電流制御器27aの出力範囲をリミッタで小さく制限したとしても、d軸電流id_fbを十分に制御することができる。
また、d軸電流制御器27aの後述するd軸積分制御器42のリミッタの上限値を小さくし、定出力状態においてはd軸積分制御器42の出力がこのリミッタ値で飽和しているとすると、d軸電流制御器27aにおいてd軸積分制御器42を省略できる。また、定出力状態では、q軸電圧指令v **は飽和しており、q軸電流制御器27b(但し、q軸積分制御器52は除く)および非干渉制御器29のq軸制御は機能停止しているため、該部分(q軸電圧指令v *およびq軸電圧指令v **を生成する部分)を省略できる。また、後述する電圧誤差補償器33(図4参照)を設けた場合でも、かかる電圧誤差補償器33によって求められる電圧誤差Δvは、パラメータ誤差分の電圧であり、通常はゼロと考えられるため、電圧誤差補償器33も省略できる。
したがって、図2に示すブロック図は、定出力状態では、図3に示すように近似することができる。図3は、定出力状態における電流制御系の近似ブロック図である。図3に示すブロック図では、d軸電圧指令v **を下記式(3)のように表すことができる。
Figure 0005633551
上記式(3)において、Kp_ACRdは、d軸電流制御器27aの比例ゲイン、Ki_ACRqは、q軸電流制御器27bの積分ゲインである。
*≒0とした場合、上記式(3)は、下記式(4)のように表すことができる。また、d軸電流id_fbは、下記式(5)のように表すことができ、また、q軸電流iq_fbは、下記式(6)のように表すことができる。
Figure 0005633551
上記式(4)、(5)から下記式(7)が導出され、さらに、下記式(7)から下記式(8)が導出される。
Figure 0005633551
定出力状態では、q軸電圧指令v **は飽和しているため、固定値(以下、飽和リミット値と記載する)となる。そして、q軸電圧指令v **の飽和リミット値をωφとすることで、上記式(6)は、下記式(9)のように簡略化することができる。
Figure 0005633551
上記式(9)から下記式(10)が導出される。
Figure 0005633551
上記式(10)を上記式(8)に代入することで、下記式(11)が導出され、さらに、下記式(11)から下記式(12)が導出される。
Figure 0005633551
したがって、定出力状態でのq軸電流指令i *からq軸電流iq_fbまでの伝達関数G(s)は、下記式(13)のように表すことができる。
Figure 0005633551
ここで、電流制御応答ωACR[rad/s]をパラメータとして、電流制御ゲインを下記式(14)に示すように設定した場合、上記式(13)に示す伝達関数G(s)は、下記式(15)のように表すことができる。
Figure 0005633551
上記式(15)における伝達関数G(s)には、電動機3の電気角速度ωが含まれるため、トルク応答が速度依存となる。そこで、本実施形態に係る電動機制御装置1では、定出力制御器34における定出力制御ゲインG(s)を電気角速度ωに逆比例するように設定しており、これにより、トルク応答の速度依存性を除去するようにしている。なお、電気角速度ωは、電動機3の電気角回転周波数や電圧指令の出力周波数と比例関係にあることから(∵電動機3が同期電動機の場合、電動機3の電気角回転周波数は電動機制御装置の出力周波数と一致する)、定出力制御ゲインG(s)を電動機3の電気角回転周波数や電圧指令の出力周波数に逆比例するように設定することで、トルク応答の速度依存性を除去できる。なお、電圧指令の出力周波数とは、出力電圧指令で規定される出力電圧の周波数である。
また、定出力制御器34の制御をP制御(比例制御)とした場合、電圧飽和してくるとq軸電流制御の積分値ΣACRに定常偏差が発生し、q軸電流制御の精度が低下してしまう。そこで、定出力制御器34の制御方式として、P制御にI制御(積分制御)を加えた制御方式を採用する。
定出力制御器34の制御をPI制御とした場合、特性方程式の次数が1つ増えて4次になることから、PI制御では設計が複雑になる。そこで、設計をより容易化するために、定出力制御器34の制御をPID制御としてもよい。
定出力制御器34の制御をPID制御とした場合、定出力制御器34の定出力制御ゲインG(s)は、下記式(16)のように表すことができる。式(16)において、Kp_CPCは、定出力制御の比例ゲイン、Kd_CPCは、定出力制御の微分ゲイン、Ki_CPCは、定出力制御の積分ゲインである。
Figure 0005633551
したがって、上記式(15)は、上記式(16)から下記式(17)のように表すことができる。
Figure 0005633551
このように、本実施形態に係る電動機制御装置1は、q軸電流制御器27bのq軸積分制御器52の出力に基づいてd軸電圧指令v **’に対する補正電圧指令を出力する定出力制御器34を備える。そして、電動機制御装置1は、d軸電圧指令v **’から補正電圧指令Δv *を減算することによって、d軸電圧指令v **’を得ている。
すなわち、電動機制御装置1は、q軸積分制御器52の出力に基づいてd軸電圧指令v **を制御し、q軸電流iq_fbを制御する定出力制御を行う。これにより、電動機3の定出力領域でのトルク応答性の低下と電圧利用率の低下とを共に抑制することができる。しかも、定出力制御を行う領域に入ったとき、制御方式の切り替えを行う必要がなく、制御の複雑化を回避することができる。
以下、本実施形態に係る電動機制御装置1の具体的構成の一例として、図4〜図7を参照しながらベクトル制御部12について具体的に説明する。図4は、本実施形態に係るベクトル制御部12の具体的構成の一例を示す図である。
図4に示すように、ベクトル制御部12は、3相/2相変換器21、dq座標変換器22、減算器24、26、30、32、電流制御器27、速度演算器28、非干渉制御器29、加算器31、38、電圧誤差補償器33、定出力制御器34、振幅指令生成器35、位相指令生成器36およびリミッタ37を備える。
3相/2相変換器21は、出力電流iu、iv、iwを固定座標上の直交した2軸のαβ成分へ変換して、α軸方向の出力電流iαとβ軸方向の出力電流iβとをベクトル成分とするαβ軸座標系の固定座標電流ベクトルを求める。
dq座標変換器22は、位置検出器4によって検出された電動機3の回転子位置を示す回転子電気角位相θに基づき、3相/2相変換器21から出力されるαβ軸座標系の成分をdq軸座標系の成分へ変換することでd軸電流id_fbとq軸電流iq_fbとを求める。
減算器24は、d軸電流指令i *からd軸電流id_fbを減算してd軸電流偏差を生成して電流制御器27へ出力する。d軸電流指令i *は、磁束軸電流の目標電流値であり、例えば、リラクタンストルクを使用しない場合、d軸電流指令i *はゼロに設定される。
減算器26は、q軸電流指令i *からq軸電流iq_fbを減算してq軸電流偏差を生成して電流制御器27へ出力する。q軸電流指令i *は、トルク軸電流の目標電流値であり、例えば、トルク指令に基づいて生成される。
電流制御器27は、d軸電流偏差をPI制御することによって、d軸電圧指令v *を生成して減算器30へ出力する。また、電流制御器27は、q軸電流偏差をPI制御することによって、q軸電圧指令v *を生成して加算器31へ出力する。さらに、電流制御器27は、q軸電流偏差の積分値ΣACRを電圧誤差補償器33および定出力制御器34へ出力する。
図5は、電流制御器27の具体的構成の一例を示す図である。図5に示すように、電流制御器27は、d軸電流制御器27aと、q軸電流制御器27bとを備える。d軸電流制御器27aは、d軸比例制御器41と、d軸積分制御器42と、d軸電圧指令器43とを備える。
d軸比例制御器41は、比例ゲインKp_ACRdで比例制御を行う。d軸積分制御器42は、係数乗算器44、積分器45およびリミッタ46を備え、積分ゲインKi_ACRdで積分制御を行う。リミッタ46は、d軸電流制御の積分項に対するリミッタであり、上限値および下限値が設定される。
リミッタ46は、積分器45の積分値が上限値または下限値を超えた場合に、積分器45の積分値の出力を上限値または下限値に制限する。
q軸電圧指令v **が飽和した際におけるd軸電流id_fbは、d軸電圧指令v **に依存して流れることになる。すなわち、d軸電流id_fbは、q軸電流iq_fbを指令値どおり流すために定出力制御器34によって制御されており、d軸電流制御器27aによるd軸電流id_fbの制御との間で制御が衝突することになる。そのため、q軸電圧指令v **が飽和した場合には、d軸電流制御器27aによる制御動作を抑制する必要があり、上述のようにリミッタ46が設けられている。
d軸電圧指令器43は、d軸比例制御器41の出力にd軸積分制御器42の出力を加算してd軸電圧指令v *を生成する。
q軸電流制御器27bは、q軸比例制御器51と、q軸積分制御器52と、q軸電圧指令器53とを備える。q軸比例制御器51は、比例ゲインKp_ACRqで比例制御を行う。q軸積分制御器52は、係数乗算器54、積分器55およびリミッタ56を備え、積分ゲインKi_ACRqで積分制御を行う。リミッタ56は、積分器55の積分値ΣACRが予め設定された上限値または下限値となった場合に、積分器55の積分値ΣACRの出力を上限値または下限値に制限する。
q軸電圧指令器53は、q軸比例制御器51の出力にq軸積分制御器52の出力を加算してq軸電圧指令v *を生成する。また、q軸積分制御器52の出力である積分値ΣACRは、電圧誤差補償器33および定出力制御器34へ出力される。
図4に戻って、ベクトル制御部12の説明を続ける。図4に示すように、速度演算器28は、電動機3の回転子電気角位相θを微分することによって電動機3の電気角速度ωを演算して非干渉制御器29へ出力する。
非干渉制御器29は、dq座標変換器22から出力されるq軸電流iq_fbおよびd軸電流id_fbと、電動機3の電気角速度ωとに基づいて、d軸電圧補償値vd_q *とq軸電圧補償値vq_d *を生成して出力する。なお、電気角速度ωは、電動機3の電気角回転周波数や電動機制御装置1の出力周波数と比例関係にある。したがって、非干渉制御器29は、電気角速度ωに代えて電動機3の電気角回転周波数や電動機制御装置1の出力周波数に基づいてd軸電圧補償値vd_q *とq軸電圧補償値vq_d *を生成して出力するようにしてもよい。
図6は、非干渉制御器29の具体的構成の一例を示す図である。図6に示すように、非干渉制御器29は、ローパルフィルタ(LPF)61、65と、係数乗算器62、66と、加算器63と、乗算器64、67とを備える。
LPF61は、d軸電流id_fbの高周波成分を除去し、係数乗算器62へ出力する。係数乗算器62はLPF61の出力にd軸インダクタンス値Lを乗算し、加算器63へ出力する。加算器63は、係数乗算器62の出力に誘起電圧定数φを加算し、乗算器64へ出力する。乗算器64は、加算器63の出力に電気角速度ωを乗算することによって、下記式(18)に示すq軸電圧補償値vq_d *を生成する。
Figure 0005633551
LPF65は、q軸電流iq_fbの高周波成分を除去し、係数乗算器66へ出力する。係数乗算器66はLPF65の出力にq軸インダクタンス値Lを乗算し、乗算器67へ出力する。乗算器67は、係数乗算器66の出力に電気角速度ωを乗算することによって、下記式(19)に示すd軸電圧補償値vd_q *を生成する。
Figure 0005633551
d軸電流id_fbは、上述したように定出力制御器34によって補正されたd軸電圧指令v **に依存して流れることから、d軸電流指令i *どおりには流れておらず、d軸電流指令i *との間に小さくはない誤差が存在する。そのため、d軸電流指令i *という指令値に基づいてq軸電圧補償値vq_d *を生成すると、非干渉制御の精度が低下すると考えられる。
そこで、非干渉制御器29は、電流検出部11によって検出されたd軸電流id_fbおよびq軸電流iq_fbという検出値に基づいて、q軸電圧補償値vq_d *およびd軸電圧補償値vd_q *を生成するようにしている。これにより、非干渉制御を精度よく行うことができる。
図4に戻って、ベクトル制御部12の説明を続ける。図4に示すように、減算器30は、d軸電圧指令v *からd軸電圧補償値vd_q *を減算してd軸電圧指令v **’を生成し、生成したd軸電圧指令v **’を減算器32へ出力する。一方、加算器31は、q軸電圧指令v *にq軸電圧補償値vq_d *を加算してq軸電圧指令v **を生成し、生成したq軸電圧指令v **を振幅指令生成器35および位相指令生成器36へ出力する。
電圧誤差補償器33は、q軸電流制御の積分値ΣACRに含まれる成分のうち、巻線抵抗値Rによる電圧降下以外の成分を電圧誤差Δvとして同定する。また、電圧誤差Δvの支配的要因は、電動機3の回転速度に依存する誘起電圧定数誤差Δφであることから、電圧誤差補償器33は、電圧誤差Δvに基づき誘起電圧定数誤差Δφを求める。
電圧誤差補償器33は、電圧飽和の有無を判定し、電圧飽和していない状態でのみ電圧誤差補償処理を実行する。電圧飽和の有無は、下記式(20)に基づいて行われる。すなわち、電圧誤差補償器33は、Kがv1_onlineR未満の場合に、電圧誤差補償処理を実行する。なお、v1*は後述する出力電圧指令の振幅(振幅指令生成器35の出力)であり、Vdcは、直流電源2から出力される直流電圧(以下、直流母線電圧と記載する場合がある)である。また、v1_onlineRは、設定パラメータであり、過渡状態を含め電圧飽和しないように、v1_onlineRが設定される。
Figure 0005633551
電圧誤差補償器33は、q軸電流iq_fb、q軸電流偏差の積分値ΣACR、および電動機3の電気角速度ωに基づいて、誘起電圧定数誤差ΔφLPFを演算して、定出力制御器34へ出力する。
図7は、電圧誤差補償器33の具体的構成の一例を示す図である。図7に示すように、電圧誤差補償器33は、係数乗算器71と、減算器72と、絶対値演算器73と、リミッタ74と、電動機3の電気角速度ωの正負符号を出力するsign関数演算器75と、乗算器76と、除算器77と、ローパスフィルタ(LPF)78とを備える。
係数乗算器71は、q軸電流iq_fbに巻線抵抗値Rを乗算して減算器72へ出力する。減算器72は、q軸電流偏差の積分値ΣACRから係数乗算器71の出力を減算する。
絶対値演算器73は、電動機3の電気角速度ωの絶対値を演算してリミッタ74へ出力する。リミッタ74は、電気角速度ωの絶対値が予め設定された制限値となった場合に、電気角速度ωの絶対値を制限値に制限する。例えば、リミッタ74は、電気角速度ωの絶対値の下限を10Hz×2πに制限し、電気角速度ωの絶対値の上限を100Hz×2πに制限する。sign関数演算器75は、電動機3の電気角速度ωの正負を演算し、演算結果を乗算器76へ出力する。乗算器76は、リミッタ74の出力とsign関数演算器75の出力を乗算して除算器77へ出力する。なお、sign関数処理は、例えば、入力が正値の場合には+1を出力し、入力が負値の場合には−1を出力する処理である。
除算器77は、減算器72の出力を乗算器76の出力で除算することによって、誘起電圧定数誤差Δφを算出する。電圧誤差Δvの支配的要因は、誘起電圧定数誤差Δφであるが、その他の電圧誤差要因としては電流微分に依存する電圧成分がある。かかる電圧成分は、同定が容易ではなく、定常的には無視できるものであることから、LPF78によって除去するようにしている。
具体的には、LPF78は、除算器77から出力される誘起電圧定数誤差Δφの高調波成分を除去して生成した誘起電圧定数誤差ΔφLPFを出力する。LPF78は、例えば、一次遅れフィルタであり、カットオフ周波数は、設定パラメータとして調整することができる。
図4に戻って、ベクトル制御部12の説明を続ける。図4に示すように、定出力制御器34は、q軸電流iq_fb、q軸電流偏差の積分値ΣACRおよび誘起電圧定数誤差ΔφLPFに基づいて、補正電圧指令Δv *を生成し、減算器32へ出力する。なお、非干渉制御器29によってq軸電圧指令v *から干渉成分が除去される場合、比例ゲインKp_ACRqは低く設定されるのが一般的である。そして、q軸比例制御器51の比例ゲインKp_ACRqを高く設定していなければ、q軸電流制御器27bの出力の大半は積分値ΣACRとなることから、定出力制御器34に対しては、積分値ΣACRに代えてq軸電流制御器27bの出力を入力するようにしてもよい。
図8は、定出力制御器34の具体的構成の一例を示す図である。図8に示すように、定出力制御器34は、絶対値演算器80と、リミッタ81と、乗算器82、85と、sign関数演算器83と、係数乗算器84と、減算器86、88と、除算器87とを備える。
絶対値演算器80は、電動機3の電気角速度ωの絶対値を演算してリミッタ81へ出力する。リミッタ81は、電気角速度ωの絶対値が予め設定された制限値となった場合に、電気角速度ωの絶対値を制限値に制限する。例えば、リミッタ81は、電気角速度ωの絶対値の下限を10Hz×2πに制限し、電気角速度ωの絶対値の上限を100Hz×2πに制限する。これにより、例えば、電動機3が超低速時の場合に、除算器77においてゼロ割が生じること、あるいは除算器77の出力が過大になることを抑制できる。
sign関数演算器83は、電動機3の電気角速度ωのsign関数処理を行い、演算結果を乗算器82、85へ出力する。乗算器82は、リミッタ81の出力とsign関数演算器83の出力を乗算して除算器87へ出力する。
係数乗算器84は、q軸電流iq_fbに係数K×Rを乗算して、乗算器85へ出力する。乗算器85は、係数乗算器84の出力にsign関数演算器83の出力を乗算して減算器86へ出力する。減算器86は、q軸電流偏差の積分値ΣACRから乗算器85の出力を減算し、減算結果を除算器87へ出力する。
除算器87は、減算器86の出力を乗算器82の出力で除算し、かかる除算結果を減算器88へ出力する。減算器88は、除算器87の出力から誘起電圧定数誤差ΔφLPFを減算し、減算結果を調整値φCPC_INとして不感帯演算器89へ出力する。なお、電圧誤差補償器33は、電圧飽和していない状態でのみ誘起電圧定数誤差ΔφLPFを演算しており、電圧飽和した状態における演算は行われない。したがって、電圧飽和した状態において減算器88に入力される誘起電圧定数誤差ΔφLPFには電圧飽和分(下記式(21)中のΔVst)は含まれておらず、減算器88での処理によって、減算器88の出力からは誘起電圧定数誤差ΔφLPF分だけが除去されることになる。その結果、電圧飽和分ΔVstに相当する値が調整値φCPC_INとして抽出される。
一方、電圧飽和した状態におけるq軸電流偏差の積分値ΣACRには、下記式(21)で表される電圧成分を含むと考えられる。なお、式(21)において、ΔLは、d軸インダクタンスのパラメータ誤差である。
Figure 0005633551
上記式(21)において、右辺第1項は、抵抗による電圧降下分であり、右辺第2項は、誘起電圧およびインダクタンスのパラメータ誤差分である。また、右辺第3項(ΔVst)が電圧飽和を示す項となる。
右辺第2項については、電動機3の回転速度に依存する項として、電圧誤差補償器33から出力される誘起電圧定数誤差ΔφLPF(電圧飽和していない状態で演算した値)によって補償が行われる。
不感帯演算器89は、入力される調整値φCPC_INが不感帯以下である場合、調整値φCPC_DBとしてゼロを出力する。
図8に戻って、定出力制御器34の説明を続ける。図8に示すように、定出力制御器34は、係数乗算器90〜92と、積分器93と、リミッタ94、97と、微分器95と、加算器96とを含むPID制御器を備える。
不感帯演算器89から出力される調整値φCPC_DBは、係数乗算器90〜92へ入力される。係数乗算器90は、調整値φCPC_DBに比例ゲインKp_CPCを乗算して出力する。係数乗算器91は、調整値φCPC_DBに積分ゲインKi_CPCを乗算して出力する。係数乗算器92は、調整値φCPC_DBに微分ゲインKd_CPCを乗算して出力する。
係数乗算器91の出力は、積分器93によって積分されてリミッタ94に入力される。リミッタ94は、積分器93の出力を所定範囲内になるように制限して加算器96へ出力する。具体的には、リミッタ94は、積分器93の出力が予め設定された上限値または下限値となった場合に、積分器93の出力を上限値または下限値に制限して出力する。
また、係数乗算器92の出力は、微分器95によって微分されて加算器96へ出力される。加算器96は、係数乗算器90の出力、リミッタ94の出力および微分器95の出力を加算してリミッタ97へ出力する。リミッタ97は、補正電圧指令Δv *が所定範囲を超えないように補正電圧指令Δv *を制限する。
図4に戻ってベクトル制御部12の説明を続ける。図4に示すように、減算器32は、d軸電圧指令v **’から補正電圧指令Δv *を減算してd軸電圧指令v **を生成し、かかるd軸電圧指令v **を振幅指令生成器35および位相指令生成器36へ出力する。
振幅指令生成器35は、q軸電圧指令v **およびd軸電圧指令v **に基づき、出力電圧指令の振幅v1*を求める。例えば、振幅指令生成器35は、下記式(22)から出力電圧指令の振幅v1*を求めてリミッタ37へ出力する。リミッタ37は、出力電圧指令の振幅v1*を所定範囲内に制限して出力する。
v1*=(v **2+v **21/2 ・・・(22)
位相指令生成器36は、q軸電圧指令v **およびd軸電圧指令v **に基づき、出力位相指令θa*(d軸との位相差)を求める。例えば、位相指令生成器36は、下記式(23)から出力電圧の位相指令θa*を求めて加算器38へ出力する。加算器38は、出力電圧の位相指令θa*に位置検出器4によって検出された回転子電気角位相θを加算して出力位相指令θ*を生成して、電力変換部10へ出力する。
θa*=tan-1(v **/v **) ・・・(23)
電力変換部10のPWM信号生成器14は、ベクトル制御部12から出力される出力電圧指令の振幅v1*および出力電圧の位相指令θ*に基づき、公知のPWM制御によってPWM信号を生成して3相インバータ回路13を制御する。
以上のように、第1の実施形態に係る電動機制御装置1は、q軸積分制御器52から出力されたq軸電流偏差の積分値ΣACRに基づいて補正電圧指令Δv *を生成して出力する定出力制御器34を備える。そして、電動機制御装置1は、d軸電圧指令v **’から補正電圧指令Δv *を減算することによって、d軸電圧指令v **を得る。これにより、電動機3の定出力領域におけるトルク応答性の低下と電圧利用率の低下とを共に抑制することができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る電動機制御装置について説明する。本実施形態に係る電動機制御装置は、第1の実施形態に係る電動機制御装置1に対し、ベクトル制御部において電流制限器を有する点で異なる。なお、第1の実施形態に係る電動機制御装置1と同一機能を有する構成要素については同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図9は、第2の実施形態に係る電動機制御装置の構成を示す図である。図9に示すように、第2の実施形態に係る電動機制御装置1Aは、ベクトル制御部12Aにおいて、電流制限器23と、減算器25とを備える。
上述したように、定出力制御が行われている際には、d軸電流id_fbの制御よりも、q軸電流iq_fbの制御の方が強く作用することから、d軸電流id_fbをd軸電流指令i *に応じた値に制御することができない。そのため、下記式(24)に示す出力電流i(出力電流の大きさを表す)が、仮に過電流状態となった場合、かかる状態を抑制しようとする強制力は低下する。
Figure 0005633551
そこで、電動機制御装置1Aのベクトル制御部12Aは、電流制限器23および減算器25を備えており、かかる構成によって出力電流iに対して電圧飽和が緩和する方向に運転状態を制御する。具体的には、出力電流iが制限値である電流制限指令i を超えた場合、速度指令を低下させる(例えば、電流制限指令i と出力電流iとの電流偏差Δi に応じて速度指令の加減速率または速度指令値を低減させる、あるいはq軸電流補正指令Δi *に応じて速度指令の加減速率または速度指令値を低減させる)と同時にq軸電流指令i *も低減することで、電圧飽和が緩和する方向に運転状態を制御しつつ、過電流の早期抑制を行うことができる。なお、速度指令は、電圧指令の出力周波数に比例する値であり、電動機3に流れる電流が制限値を超えた場合、電流制限器23によって、例えば、電圧指令の出力周波数または出力周波数の加減速率が低減されることになる。
電流制限器23において、出力電流偏差Δi とq軸電流補正指令Δi *との間の伝達関数をGc(s)とすると、電流制限指令i から出力電流iまでを含むブロック図は、図10のように表することができる。なお、以下の説明においては、電流制御器は電流制限動作に対し十分高速であることから電流制御器を定数値1とみなし、また、電流制限動作は速度制御器に対し十分高速であることから速度制御器内での変動を無視している。
また、出力電流偏差Δi は、電流制限指令i と出力電流iとの偏差であり、電流制限指令i は電流制限器23内において動的に生成される。
ここで、無効電力をQ[W]とし、力率をθφ[rad]とし、出力電流iをI[A]、出力電圧をV[v(ボルト)]とすると、図10に示す制御ブロック図は、下記式(25)のように表すことができる。なお、式(25)に示すトルクTは、式(26)のように表すことができる。
Figure 0005633551
また、定出力状態での運転であることを考え、下記式(27)のように、2つのパラメータ(V、ω)を固定値として設定すると、トルクTから電流|I|への伝達関数は下記式(28)のように表すことができる。
Figure 0005633551
したがって、出力電流偏差Δi およびq軸電流補正指令Δi *との間の伝達関数Gc(s)が積分特性となるようにすれば、出力電流iを安定して制御することができる。そこで、伝達関数Gc(s)の演算器は積分制御器として、下記式(29)のように表すことができる。
Figure 0005633551
上記式(29)において、電流制限器23の制御応答をωAIC[rad/s]とし、直流母線電圧をVdc[v(ボルト)]としている。なお、ωAICは、設定パラメータである。かかる式(29)より、伝達関数Gc(s)の積分ゲインは、下記式(30)のように表すことができる。
Figure 0005633551
このように、電流制限器23は、電流制限指令i と出力電流iとの偏差である出力電流偏差Δi を上記式(30)で表される積分ゲインKを乗じて積分することによって、q軸電流補正指令Δi *を生成する。そして前述のとおり、出力電流偏差Δi に応じて速度指令値ωを低下させ、同時に、減算器25によってq軸電流補正指令Δi *を減算したq軸電流指令i *に基づいてq軸電流制御を行うことで、出力電流iが大きく変動した場合には早期に抑制するようにしている。
電流制限器23は、以上のように構成されており、電流制限器23の積分ゲインKは、力率θφに応じて変動する。具体的には、力率θφが大きい場合には、ローゲインになり、小さい場合は、ハイゲインとなるように動作する。なお、図9において電流制限器23に入力されるVd_lim **およびVq_lim **は、d軸電圧指令v **およびq軸電圧指令v **に対する飽和リミット処理後の各電圧指令である。
第1の実施形態および第2の実施形態では共に、電動機3の回転子電気角位相θを位置検出器4を用いて検出している。しかしながら、本件発明の適用はこれに限られることなく、出力電流および出力電圧に基づいて回転子電気角位相θを演算する位置検出器レスの構成であっても差し支えない。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
1、1A 電動機制御装置
2 直流電源
3 3相交流電動機
4 位置検出器
10 電力変換部
11 電流検出部
12 ベクトル制御部
13 3相インバータ回路
14 PWM信号生成部
21 3相/2相変換器
22 dq座標変換器
23 電流制限器
24〜26、30、32、72、86、88、103、113 減算器
27 電流制御器
27a d軸電流制御器
27b q軸電流制御器
28 速度演算器(微分器)
29 非干渉制御器
31、38、96 加算器
33 電圧誤差補償器
34 定出力制御器
35 振幅指令生成器
36 位相指令生成器
37、46、56、74、81、94、97、108、114、118 リミッタ
41 d軸比例制御器
42 d軸積分制御器
43 d軸電圧指令器
44、54、62、65、66、71、84、90〜92、102、105、116、121 係数乗算器
45、55、93、117 積分器
51 q軸比例制御器
52 q軸積分制御器
53 q軸電圧指令器
64、67、76、82、85、104、111、115、120 乗算器
73、80、107 絶対値演算器
75、83、109、119 sign関数演算器
77、87、106 除算器
89 不感帯演算器
95 微分器
101 出力電流演算器
110 電力・電圧演算器
112 力率演算器

Claims (7)

  1. 交流電動機の磁束に平行な軸をd軸とし、当該d軸に直交する方向をq軸とするdq座標系における前記d軸の電圧指令であるd軸電圧指令を生成するd軸電圧指令器と、
    前記d軸電圧指令から前記q軸の電流による干渉成分の除去を行うd軸非干渉制御器と、
    前記q軸の電流指令と前記交流電動機に流れる前記q軸の電流との偏差であるq軸電流偏差を演算する電流偏差演算器と、
    前記q軸電流偏差を入力し、前記q軸電流偏差の積分値を出力するq軸積分制御器と、
    前記q軸電流偏差に基づいて前記q軸の電圧指令であるq軸電圧指令を生成して出力するq軸電圧指令器と、
    前記q軸積分制御器の出力から前記交流電動機の巻線抵抗による電圧降下分および誘起電圧定数誤差を除いてq軸の電圧飽和分を抽出し、当該q軸の電圧飽和分に基づいて前記d軸電圧指令に対する補正電圧指令を出力する定出力制御器と、
    前記非干渉制御後のd軸電圧指令から前記補正電圧指令を減算することによって、前記d軸電圧指令を補正するd軸電圧指令補正器と、
    を備えたことを特徴とする交流電動機の制御装置。
  2. 誘起電圧定数を用いて前記q軸電圧指令から前記d軸の電流による干渉成分の除去を行うq軸非干渉制御器と、
    前記交流電動機への出力電圧が飽和していない状態において前記q軸積分制御器の出力から前記交流電動機の巻線抵抗による電圧降下分を減算した結果に基づいて前記誘起電圧定数誤差を求める電圧誤差補償器と、を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の交流電動機の制御装置。
  3. 前記d軸電圧指令器は、
    前記d軸の電流指令と前記交流電動機に流れる前記d軸の電流との偏差であるd軸電流偏差を演算する電流偏差演算器と、
    前記d軸電流偏差を入力し、前記軸電流偏差の積分値を出力するd軸積分制御器と、
    前記d軸積分制御器の出力上限値を制限するリミッタを備え、
    前記d軸積分制御器の出力に基づいて前記d軸電圧指令を生成して出力する
    ことを特徴とする請求項1に記載の交流電動機の制御装置。
  4. 前記定出力制御器は、前記電圧指令の出力周波数または前記交流電動機の電気角回転周波数に対して逆比例するゲイン特性を備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の交流電動機の制御装置。
  5. 前記定出力制御器は、PI制御器とPID制御器のいずれかを備えることを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の交流電動機の制御装置。
  6. 前記定出力制御器は、前記q軸積分制御器の出力に代えて前記q軸電圧指令器の出力に基づいて前記d軸電圧指令に対する補正電圧指令を出力することを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の交流電動機の制御装置。
  7. 前記交流電動機に流れる電流が制限値を超えた場合、前記制限値と前記交流電動機に流れる電流との偏差に基づいて、前記電圧指令の出力周波数あるいは出力周波数の加減速率を低減し、かつ前記q軸の電流指令を低減する電流制限器を備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の交流電動機の制御装置。
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