JP2010283186A - 冷凍機冷却型超電導磁石 - Google Patents

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Abstract

【課題】永久電流モード運転時の磁場減衰を防止し、永久電流スイッチと超電導コイルとの連結部における発熱を抑制し、電流供給モードの超電導コイル冷却温度の上昇を最低限に抑える。
【解決手段】本発明の冷凍機冷却型超電導磁石は、超電導コイル2と、永久電流モードと電流供給モードとを切り替える永久電流スイッチ1と、超電導コイル2、永久電流スイッチ1をそれぞれ冷却する第1・第2極低温冷凍機3、4と、超電導コイル2、永久電流スイッチ1および第1・第2極低温冷凍機3、4の冷却ステージ31、32、41、42を格納する真空容器10とを備える冷凍機冷却型超電導磁石Jであって、超電導コイル2と永久電流スイッチ1とを連結する超電導線5と、超電導線5と並列に長手方向に沿って電気的に結合される超電導バイパス線6とを備え、超電導バイパス線6の超電導臨界温度は、永久電流スイッチ1の超電導臨界温度よりも高い。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷凍機により超電導臨界温度以下に冷却された状態で使用される冷凍機冷却型超電導磁石に関する。
近年、強磁場環境を利用した分析装置の応用が盛んになっている。例えば、医療分野では、水素原子の原子核に磁気共鳴を起こさせた際に発生する電磁波で体内の様子を映し出す磁気共鳴イメージング(Magnetic Resonance Imaging:MRI)があり、磁場強度3テスラを超える製品が既に市販化され、高い解像度と高速検査を可能としている。また、バイオ関係では、核磁気共鳴(Nuclear Magnetic Resonance:NMR)を利用した分光システムにおいて、水素原子の共鳴周波数が1GHzを超える強磁場NMRシステムが開発されつつある。
超電導を応用する限り、電気抵抗がゼロとなる超電導臨界温度以下の環境を実現しなければならない。一般には、超電導臨界温度以下の環境を実現するため、液体ヘリウムが使用されているが、ヘリウムは有限な天然資源であり、将来、枯渇する可能性が指摘されている。現在、液体ヘリウムで冷却され超電導材のコイルを用いる超電導磁石は、医療や分析の分野で必要不可欠となっており、液体ヘリウムの使用が困難になった場合には、様々な問題が生じると考えられる。
そこで、液体ヘリウムを利用せずに超電導臨界温度以下の環境を実現するために、極低温冷凍機を用いた冷却システムが開発されている。極低温冷凍機の内部にも加圧されたヘリウムガスが使用されるが、量としては僅かであり、また、密閉された状態で使用されるため、外気へ放出しない限り減少することはない。
或いは、極低温冷凍機と液体ヘリウムを両方用いる場合もある。この場合、蒸発したヘリウムガスを極低温冷凍機が再凝縮することにより、液体ヘリウムの外部への放出をゼロとした構造である。しかし、励磁時にクエンチが発生した場合には貯蔵された液体ヘリウムが大量に蒸発するため、液体ヘリウムの供給が制限された場合には、超電導臨界温度以下の環境の実現が困難となる。
ところで、超電導コイルに通電可能な電流値(臨界電流値)は冷却温度に依存し、冷却温度が高くなるほど、臨界電流値は小さくなる。高い磁場を発生するためには、大電流を供給する必要があり、超電導コイルの温度をできるだけ低くしなければならない。
液体ヘリウムを使用する場合には、超電導コイルは液体ヘリウム温度(絶対温度4.2K)に維持されていた。しかし、極低温冷凍機を冷却源とした場合、超電導コイルの冷却温度は極低温冷凍機の性能により左右される。例えば、極低温冷凍機が受ける熱負荷が大きくなると、極低温冷凍機の冷却到達温度が上昇する。したがって、超電導コイルの温度を低くするためには、超電導コイル及び極低温冷凍機が受ける熱負荷を小さくする必要がある。
MRIやNMRでは、極めて高い磁場安定性が要求されている。外部から電流を供給する場合(電流供給モード)は、供給される電流自体がある程度の不安定性を持つため、電流供給モードはMRIやNMRには適用困難である。
そのため、MRIやNMR用超電導磁石は、一般に永久電流モードで運転されている。永久電流モードとは、外部から印加した電流が、超電導材料で作られた閉ループを周り続ける状態であり、外部からの電流供給が不要である。
超電導材料で作られた閉ループは電気抵抗が極めて小さく、エネルギ損失が僅少であり閉ループを流れる電流の減衰が極めて小さい。そのため、MRIやNMRのように検査空間における高い磁場安定度が要求されるシステムでは、この超電導材料で作られた閉ループの電気抵抗を許容値以下に抑制する必要がある。
具体的には、100年間で磁界の減少が1%以下である必要があり、超電導線の電気抵抗がないだけでなく、超電導接続部の電気抵抗を1ナノΩ以下に抑制する必要がある。NbTi(ニオブチタン)やNbSn(ニオブセレン)といった金属系超電導材料では、超電導線同士を結合する部分の接続方法が確立されており、接合部を含めても閉ループの電気抵抗を許容範囲内に抑えることができる。一方、高温超電導体では接合部の超電導接続が確立されておらず、高温超電導体を含む閉ループではMRIやNMRに使用できるだけの電気抵抗に抑えることが困難である(非特許文献1参照)。
ここで、永久電流モードでの運転が可能な超電導磁石では、外部の直流電源から超電導コイルに電流を供給するために、永久電流モードと電流供給モードとを切り替えるための永久電流スイッチの切り替えが必要となる。
永久電流スイッチは、超電導材料で作られた素子である。電流供給モードでは、永久電流スイッチは超電導臨界温度以上に加熱され、常電導状態となる。常電導状態の永久電流スイッチの電気抵抗は超電導コイルの電気抵抗よりも大きいため、外部の直流電源から供給された電流は、電気抵抗の小さい超電導コイルに流れる。そのため、外部の直流電源の電流値を操作することにより、超電導コイルに流れる電流量を決めることができる。任意の電流量が供給された後、永久電流スイッチを超電導臨界温度以下に冷却して超電導化すると、超電導で作られた閉ループが完成し、超電導コイルを流れる電流は、電気抵抗がゼロであるため、減衰することなく流れ続ける。
しかし、電流供給モードでは、永久電流スイッチは超電導臨界温度以上に維持されており、超電導臨界温度以下に冷却された超電導コイルへの加熱源となる。すなわち、電流供給モードでは、永久電流スイッチが熱源となるため、永久電流スイッチの熱が超電導コイルに伝播し、超電導コイルへの熱負荷が大きくなり、超電導コイルの冷却源である極低温冷凍機の到達温度が上昇する。そのために、臨界電流値が低下し、低い磁場しか発生することができなくなる。
超電導コイルと永久電流スイッチをつなぐ超電導線は、一部でも常電導状態に遷移すると、常電導化した部分に有意な電気抵抗が発生し、この部分を通過する電流によって発熱する。強磁場を発生するために供給する電流量が大きいので、常電導遷移した部分での発熱量も大きくなり、これを冷却するための冷却体が必要となる。
超電導磁石を液体ヘリウムで冷却する場合には、超電導線の周囲の液体ヘリウムが冷却体となり、液体ヘリウムが蒸発することによって熱を放出していた。しかし、液体ヘリウムを使用しない極低温冷凍機による冷却構造を持つ超電導磁石では、超電導線の周囲は真空状態であるため、冷却源と熱的に接触した冷却体を設置しなければ超電導線を冷却することはできない。
冷却体は、超電導コイルまたは永久電流スイッチ、或いは超電導コイルおよび永久電流スイッチの両方と熱的に結合して冷却されている。超電導コイルまたは永久電流スイッチの何れかに接触していない部分が生じると、その部分で大きな発熱が生じるため、超電導コイルと永久電流スイッチの両方をまたぐような形で設置されるのが一般的である。
電流供給モードでは、超電導臨界温度以上に加熱された永久電流スイッチから超電導臨界温度以下に冷却された超電導コイルに冷却体が直接接続されるため、冷却体を介して永久電流スイッチから超電導コイルへ伝わる熱伝導が、超電導コイルの超電導状態を維持する上で大きな問題となる。
超電導コイルと永久電流スイッチをつなぐ超電導線を冷却する冷却体に必要な冷却能力は、超電導線の発熱を冷却する能力が大部分を占めており、超電導線の発熱量を小さくすることができれば、冷却体を介して冷却源に伝える熱量が小さくなるため、冷却体の伝熱面積を小さくすることが可能となる。これにより、電流供給モードにおいて永久電流スイッチから超電導コイルへ伝わる熱伝導を小さくすることができる。
そこで、永久電流スイッチと超電導コイルとの間の熱伝導を抑制する方法として、永久電流スイッチと超電導コイルとの間に、永久電流スイッチよりも超電導臨界温度の高い材料で製作した超電導体を取り付ける方法が提案されている。
この構造によると、永久電流スイッチが超電導臨界温度以上に加熱された状態でも,永久電流スイッチと超電導コイルとを結ぶ高温超電導体は超電導状態を保つことができるため発熱は生じない。
また、高温超電導体に熱伝導率が銅よりも2桁程度小さいイットリウム系超電導体を適用することにより、超電導コイルと永久電流スイッチとの間の熱抵抗を大きくしている。
更に、超電導コイルに高温超電導体を使用することによって、永久電流スイッチの動作に関わらず安定した運転を可能としている(特許文献1参照)。
特開2003−151821号公報
財団法人 国際超電導産業技術研究センター著、「超電導Web21」2009年1月号 発行者 財団法人 国際超電導産業技術研究センター 超電導Web21編集局
ところで、永久電流スイッチと超電導コイルとを接続する超電導線の発熱を防止するためには、超電導線の発熱を冷却源に伝えるための冷却体が必要になる。
しかし、超電導臨界温度以上に加熱された永久電流スイッチから冷却体を介して超電導コイルに伝わる熱伝導が生じ、超電導コイルの熱負荷が大きくなるため、極低温冷凍機の冷却温度が上昇し、超電導コイル温度も上昇する。これにより、超電導コイルの臨界電流値が減少し、高磁場発生のために必要な電流を供給できないという問題がある。
特許文献1で述べられているように、永久電流スイッチと超電導コイルとを連結する超電導線の材質を、永久電流スイッチよりも超電導臨界温度の高い高温超電導体にすることは、発熱を抑制する上で有効である。
しかし、超電導コイルと永久電流スイッチとの間に高温超電導体を取り付けるためには、少なくとも2箇所の超電導接続部が必要となる。
前述のように、高温超電導体の超電導接続部における電気抵抗は、金属系超電導の超電導接続における電気抵抗よりも大きく、超電導材料で構成された閉ループの途中に高温超電導体を接続した超電導磁石では、永久電流モードにおいて有意な磁場減衰が生じることになる。そのため、NMRやMRIといった高い磁場安定度が必要とされる機器に対して使用することができないという問題がある。
本発明は上記実状に鑑み、永久電流モード運転時の磁場減衰を防止するとともに、永久電流スイッチと超電導コイルとの連結部における発熱を抑制し、電流供給モードにおける超電導コイル冷却温度の上昇を最低限に抑える冷凍機冷却型超電導磁石を提供することにある。
上記目的を達成すべく、本発明に関わる冷凍機冷却型超電導磁石は、磁場を発生する超電導コイルと、超電導材料の超電導臨界温度を利用して前記超電導コイルに外部電源から電流を供給しない永久電流モードと電流を供給する電流供給モードとを切り替える永久電流スイッチと、前記超電導コイルを冷却する第1極低温冷凍機と、前記永久電流スイッチを冷却する別の第2極低温冷凍機と、前記超電導コイルおよび前記永久電流スイッチおよび前記第1・第2極低温冷凍機の冷却ステージを真空状態で内部に格納する真空容器とを備える冷凍機冷却型超電導磁石であって、前記超電導コイルと前記永久電流スイッチとを連結する超電導線と、前記超電導線と並列に設置され長手方向に沿って電気的に結合される少なくとも1本の超電導バイパス線とを備え、前記超電導バイパス線の超電導臨界温度は、前記永久電流スイッチの超電導臨界温度よりも高いことを特徴としている。
本発明に関わる冷凍機冷却型超電導磁石によれば、永久電流モード運転時の磁場減衰を防止するとともに、永久電流スイッチと超電導コイルとの連結部における発熱を抑制し、電流供給モードにおける超電導コイル冷却温度の上昇を最低限に抑える冷凍機冷却型超電導磁石を実現できる。
本発明の実施形態の冷凍機冷却超電導磁石の構造を示す断面図である。 実施形態の冷凍機冷却超電導磁石の電流供給モードにおける電流回路および冷却構造を示す簡略概念図である。 実施形態の冷凍機冷却超電導磁石の永久電流モードにおける電流回路および冷却構造を示す簡略概念図である。 実施形態の超電導線と超電導バイパス線の接続部を示す図3のA−A線断面図である。 変形形態1の超電導線と超電導バイパス線との接続部における図3のA−A線断面図である。 変形形態2の超電導線と超電導バイパス線との接続部における図3のA−A線断面図である。 変形形態3の超電導線と超電導バイパス線との接続部における図3のA−A線断面図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明の代表的な実施形態である冷凍機冷却超電導磁石Jの構造を示す断面図である。
<冷凍機冷却超電導磁石Jの全体構成>
実施形態の冷凍機冷却超電導磁石Jは、電流が流れ磁力を発生する超電導コイル2と、超電導コイル2に電流を供給するための外部直流電源100と、外部直流電源100と超電導コイル2とを連結する電流リード9と、外部直流電源100から超電導コイル2に電流を供給する電流供給モードと電流を供給しない永久電流モードとの切り替えを行う永久電流スイッチ1と、超電導コイル2を超電導臨界温度以下に冷却する極低温冷凍機3と、永久電流スイッチ1を超電導臨界温度以下に冷却する極低温冷凍機4と、超電導臨界温度以下に冷却される超電導コイル2の周囲に設置される輻射シールド7と、超電導臨界温度以下に冷却される永久電流スイッチ1の周囲に設置される輻射シールド8と、超電導コイル2、永久電流スイッチ1、輻射シールド7、8を真空状態で格納する真空容器10とを備え構成されている。
以下、冷凍機冷却超電導磁石Jの各部の構成について、詳細に説明する。
<超電導コイル2>
図1に示す超電導コイル2は、所定の超電導臨界温度以下で超電導状態となる超電導線2cをコイルボビン2bに巻線したものである。
コイルボビン2bと超電導線2cは間に図示しない絶縁層が設けられ電気的に絶縁されている。超電導線2c同士も間に図示しない絶縁層が設けられ電気的に絶縁されている。
超電導コイル2の超電導線2cに所定の電流が流れた際、超電導線2cから所定の強度の磁場が発生するように、超電導線2cのコイルボビン2bへの巻数が決定されている。
超電導コイル2は、複数の超電導コイル2を別々に製作し、超電導コイル2同士を図示しない連結体で接続している。
超電導コイル2には、外部への漏洩磁場を遮蔽するための図示しないシールドコイルも含まれている。
<永久電流スイッチ1>
図1に示す永久電流スイッチ1は、前記したように、外部直流電源100から超電導コイル2に、電流を供給する永久電流モード(図3参照)と電流を供給しない電流供給モード(図2参照)とを切り替えるためのスイッチである。
具体的には、永久電流スイッチ1は、超電導線1cの超電導臨界温度以下での極めて小さな電気抵抗と、超電導線1cの超電導臨界温度以上での有意な電気抵抗との違いを利用して、入/切を行うスイッチである。
永久電流スイッチ1は、ボビン1bとボビン1bに巻線される超電導線1cとを有し構成されている。永久電流スイッチ1では、中心で折り返した2本の超電導線1cを折り返し部から同じ方向に、ボビン1bに巻きつけている。これは、無誘導巻きと称され、超電導線1cを流れる電流によって発生する磁場が、2本の超電導線1cで逆向きに流れるため、お互い超電導線1cから出る磁場を打ち消す効果を有する。
永久電流スイッチ1の超電導線1c同士は絶縁状態である必要があり、図示しない絶縁体が間に設置されている。また、ボビン1bと超電導線1cの間も同様に絶縁状態とされている。
永久電流スイッチ1の超電導線1cは、極低温冷凍機4により、超電導臨界温度以下に冷却されている。永久電流スイッチ1のボビン1b内には、図示しないヒータが内蔵され、ヒータによる加熱によって超電導線1cを常電導状態として電気抵抗を大きくしスイッチOFFする一方、ヒータによる加熱停止によって超電導線1cを超電導状態として電気抵抗をゼロとしてスイッチONする構成である。
<極低温冷凍機3、極低温冷凍機4>
図1に示す超電導コイル2は、極低温冷凍機3により超電導臨界温度以下に冷却されている。
上述の如く、永久電流スイッチ1は、極低温冷凍機4により、超電導臨界温度以下に冷却されている。
極低温冷凍機3および極低温冷凍機4は、例えば、Gifford-McMahon型冷凍機(GM冷凍機)やStirling型冷凍機(スターリング冷凍機)、またはパルス管型冷凍機であり、冷凍機内部に封入されるガスにはヘリウムが使用されている。極低温冷凍機3および極低温冷凍機4が受ける熱負荷が大きい場合には、GM/JT冷凍機を使用してもよい。
極低温冷凍機3および極低温冷凍機4は、超電導コイル2から発生する磁場が極低温冷凍機3または極低温冷凍機4の動作に影響を与えないだけの距離を、超電導コイル2から離隔して設置している。また、極低温冷凍機3または極低温冷凍機4の動作が、超電導コイル2による主磁場を乱すことが無いだけの距離、超電導コイル2から離隔して設置する場合もある。
極低温冷凍機3および極低温冷凍機4により液体ヘリウムの液化温度(4.2K)まで冷却する場合には、それぞれ1台の冷凍機で2つの冷却ステージを持つ2段ステージ型の極低温冷凍機を使用することが望ましい。
極低温冷凍機3の第1ステージ31および極低温冷凍機4の第1ステージ41は、最低到達温度が20K以上である。
超電導コイル2の周囲に設置される輻射シールド7の冷却源として極低温冷凍機3の第1ステージ31が使用され、永久電流スイッチ1の周囲に設置される輻射シールド8の冷却源として極低温冷凍機4の第1ステージ41が使用される。
極低温冷凍機3の第2ステージ32および極低温冷凍機4の第2ステージ42は、それぞれ極低温冷凍機の種類によっては液体ヘリウムの液化温度(4.2K)以下まで冷却することが可能である。
図1に示す超電導コイル2は、極低温冷凍機3の第2ステージ32で冷却される。極低温冷凍機3の第2ステージ32と超電導コイル2との間の接触部32aには、極低温環境下での接触熱抵抗を小さくするために図示しないインジウムを設置している。インジウムは極低温領域で高い熱伝導率を有し、非常に柔らかい金属であるため、接触部32aの隙間を埋める効果があり、接触面積を増加させて接触部32aの熱抵抗を小さくし、熱伝達を良好にしている。
永久電流スイッチ1は、極低温冷凍機4の第2ステージ42で冷却される。極低温冷凍機4の第2ステージ42と永久電流スイッチ1との間の接触部42aには、図示しないインジウムを設置し、接触面積を増加させて極低温環境下での接触部42aの熱抵抗を小さく、熱伝達を良好にしている。
<輻射シールド7、輻射シールド8>
超電導コイル2をシールドする輻射シールド7は、超電導線2cの超電導臨界温度以下に冷却された超電導コイル2が、室温である真空容器10からの輻射熱量を直接受けないために、超電導コイル2の周囲に超電導コイル2を覆って設けられている。
同様に、永久電流スイッチ1をシールドする輻射シールド8は、超電導線1cの超電導臨界温度以下に冷却された永久電流スイッチ1が、室温である真空容器10からの輻射熱量を直接受けないために、永久電流スイッチ1の周囲に永久電流スイッチ1を覆って設けられている。
なお、輻射シールド8には、電流リード9が接触して挿通され、電流リード9の熱が超電導時の超電導コイル2に伝達されないように吸熱するリード伝熱部8aが形成されている。
絶対温度50K程度に冷却された輻射シールド7、8をそれぞれ超電導コイル2、永久電流スイッチ1の廻りに設置した場合、超電導臨界温度以下に冷却された超電導コイル2および永久電流スイッチ1の周囲には、50Kの輻射シールド7、8が存在するため、超電導コイル2および永久電流スイッチ1は、それぞれ50Kの輻射シールド7および輻射シールド8からの輻射熱量を受けることになる。
輻射熱量は絶対温度の4乗に比例する。
そのため、超電導コイル2、永久電流スイッチ1の廻りに、例えば、50Kの輻射シールド7、8を設置することで超電導コイル2、永久電流スイッチ1への輻射熱量は、50の4乗に比例することになり、輻射シールド7および輻射シールド8を設置しない場合の300Kの室温からの300の4乗に比例する輻射熱量に比べて、1000分の1以下に小さくすることができる。
一方、輻射シールド7、8は、真空内に設けられ、室温である真空容器10からの輻射熱を受けることになる。
輻射シールド7および輻射シールド8が受ける真空容器10からの輻射熱を小さくするために、輻射シールド7および輻射シールド8と真空容器10との間の真空層には、図示しない積層断熱材を設置している。積層断熱材は、プラスチックフィルムの表面に金やアルミニウムを蒸着した反射材と、反射材同士が接触しないための断熱スペーサを交互に重ねたものである。断熱スペーサには、例えば、ネットや不織布などが用いられている。
<電流リード9>
図1に示す超電導コイル2に流れる電流は、外部に設置した外部直流電源100から供給される。電流リード9、9は、外部電源100に接続する室温部9a、9aと超電導臨界温度以下に冷却された超電導コイル2の超電導線2cの一方端と他方端とに連結している。なお、図1においては、電流リード9が超電導コイル2の一方端に接続している状態を示しており、電流リード9が超電導コイル2の他方端に接続している箇所は目視できない箇所にあるため、図示を省略している。
ところで、外部直流電源100から超電導コイル2に、電流リード9を介して、電流を供給すると、電流リード9は電気抵抗により発熱する。
電流リードは、一般に、電気抵抗の小さいリン脱酸銅を用いて製作されるが、リン脱酸銅は熱伝導率が高いため、熱伝導による輻射シールド7内の超電導コイル2への大きな熱侵入経路となる。特に、輻射シールド7内の超電導コイル2への熱伝導の増大は、超電導コイル2の温度を超電導状態の低温にするためには大きな問題となる。
そこで、冷凍機冷却超電導磁石Jでは、電流リード9からの熱伝導を小さくするために、電流リード9の室温端部91aと輻射シールド8のリード伝熱部8aの間のリード高温部91はリン脱酸銅で製作し、電流リード9の輻射シールド8のリード伝熱部8aと超電導コイル2の間のリード低温部92は、輻射シールド8の冷却温度で超電導状態となる材料、例えば、イットリウム系超電導体を使用して製作している。
イットリウム系超電導体の熱伝導率は銅に比べて2桁程度低く、リード低温部92を介して超電導コイル2に伝わる熱伝導を小さくすることができる。
電流リード9のリード高温部91の低温端部91bおよび電流リード9のリード低温部92の高温端部92aは、永久電流スイッチ1を冷却する極低温冷凍機4の第1ステージ41で、輻射シールド8のリード伝熱部8aを介して、熱伝導により冷却されている。
図1に示す外部直流電源100から電流リード9を介して超電導コイル2に電流を流す時に、電流リード9のリード高温部91ではリード高温部91の電気抵抗により発熱する。
電流リード9のリード高温部91での発熱は、リード伝熱部8aを介しての熱伝導により永久電流スイッチ1を冷却する極低温冷凍機4の第1ステージ41に伝わり、極低温冷凍機4の第1ステージ41の温度は上昇する。電流供給時には永久電流スイッチ1の温度は、永久電流スイッチ1の超電導線1cの超電導臨界温度以上であるため、極低温冷凍機4の第1ステージ41の温度が上昇しても問題はない。
一方、超電導コイル2を冷却する極低温冷凍機3の第1ステージ31は、電流リード9を介しての超電導コイル2への電流供給に伴う発熱が、電流リード9との連結が回避されていることから熱伝導がないため、生じない。また、電流リード9のリード低温部92は超電導コイル2とつながっているが、電流リード9のリード低温部92は高温超電導体で製作されているため、通電しても電気抵抗がゼロであり、発熱しない。
そのため、極低温冷凍機3の第2ステージ32および超電導コイル2の温度は安定している。
<電流供給モード>
次に、図1に示す冷凍機冷却超電導磁石Jにおける外部直流電源100から超電導コイル2へ電流を供給する電流供給モードについて、図2を用いて説明する。
図2は、冷凍機冷却超電導磁石Jの電流供給モードにおける電流回路および冷却構造を示す簡略概念図である。
電流供給モードでは、永久電流スイッチ1は、超電導線1c(図1参照)の超電導臨界温度以上に加熱される。
このように、永久電流スイッチ1が、ボビン1bに内蔵されるヒータ(図示せず)を用いて加熱されたり、極低温冷凍機4(図1参照)を停止したりすることによって、永久電流スイッチ1の温度が、超電導臨界温度以上に上昇すると、超電導線1cが、超電導状態から常電導状態となり、有意な電気抵抗を持つようになる。
この時、超電導コイル2は、極低温冷凍機3の第2冷却ステージ32(図1参照)によって超電導臨界温度以下に冷却されているため、超電導コイル2は超電導状態であり、電気抵抗は極めて小さい。したがって、外部直流電源100から供給される電流は,永久電流スイッチ1の有意な電気抵抗を持つ超電導線1cに流れず、電気抵抗が極めて小さい超電導コイル2に流れることになり、外部直流電源100で供給する電流量を調整することにより、超電導コイル2に流れる電流量をコントロールすることができる。こうして、図2に示すように、電流供給モードにおいては、永久電流スイッチ1は、切状態に等しくなる。
<永久電流モード>
次に、図1に示す冷凍機冷却超電導磁石Jの外部直流電源100から超電導コイル2へ電流を供給しない永久電流モードについて、図3を用いて説明する。
図3は、冷凍機冷却超電導磁石Jの永久電流モードにおける電流回路および冷却構造を示す簡略概念図である。
電流供給モード(図2参照)において超電導コイル2に所定の電流が流れることを確認した後、永久電流スイッチ1を超電導線1cの超電導臨界温度以下に冷却する。この時、永久電流スイッチ1の超電導線1cが常電導状態から超電導状態に変化し、電気抵抗が極めて小さくなる。
永久電流スイッチ1が超電導状態になると、図3に示すように、超電導コイル2と永久電流スイッチ1とを含む超電導材料により閉回路が形成される。こうして、外部直流電源100から供給された電流は、超電導材料で形成された超電導コイル2、永久電流スイッチ1等の閉回路を回り続けることになり、永久電流モードでの運転状態となる。
このように、超電導コイル2、永久電流スイッチ1等の閉回路が形成されると、図3に示すように、外部直流電源100は、超電導コイル2、永久電流スイッチ1等の閉回路との接続が物理的に切断され、外部直流電源100からの超電導コイル2への電流の供給は停止される。
<電流供給モードでの永久電流スイッチ1から超電導コイル2への熱伝導>
図2に示す電流供給モードでは、超電導線1cの超電導臨界温度以上に加熱され常電導状態の永久電流スイッチ1と、超電導臨界温度以下に冷却された超電導コイル2が共存することとなる。この時、温度の高い常電導状態の永久電流スイッチ1から温度の低い超電導状態の超電導コイル2に向かって熱伝導が生じる。
永久電流スイッチ1と超電導コイル2を連結する超電導線5からの超電導コイル2への熱伝導は、温度の低い超電導状態の超電導コイル2への熱負荷となる。
従来、永久電流スイッチ1と超電導コイル2を連結する超電導線5は、超電導材料で作られた複数のフィラメントを銅の筒に入れて引き伸ばした構造であり,熱伝導は銅の筒部分で生じると考えられる。
超電導線5の直径を1mm、連結部長さを50mm、永久電流スイッチ1と超電導コイル2との温度差を10Kとすれば、銅の熱伝導率を400W/(m・K)として、永久電流スイッチ1から超電導コイル2への超電導線5を介しての熱伝導を、(断面積/長さ)×熱伝導率×温度差の演算で計算すると、超電導線(5)1本当り0.063Wの熱伝導があることが分かる。
一方、常電導化した場合に生じる発熱量は,超電導線5の抵抗率を銅の抵抗率と仮定して1.68×10−8Ωmを用いて算出する。超電導線5の直径(1mm)と長さ(50mm)から電気抵抗を、(長さ/断面積)×抵抗率の演算で算出すると、約0.0011Ωとなる。
定格300アンペアの場合に、10%の電流(30アンペア)が永久電流スイッチ1側に流れた場合、超電導線5での発熱量は約1Wとなる。直径1mm、長さ50mmの超電導線5で1Wの発熱が生じた場合、超電導線5では連結部の断面積が不足し、連結部の超電導線5の温度が上昇し、焼損することが考えられる。
これを防止するために、従来は、銅で製作された図示しない冷却体を超電導線5に沿わせ、超電導線5で生じた発熱は冷却体を通して冷却源である永久電流スイッチ1に伝えていた。しかし、この場合、連結部の超電導線5全体が永久電流スイッチ1と同じ温度となり、超電導線5を伝わる熱伝導距離が逆に短くなるため、超電導コイル2への熱伝導が増加し、超電導コイル2の温度が上昇するという現象が発生する。
<超電導バイパス線6>
そこで、本実施形態では、従来の冷凍機冷却型超電導磁石にあった冷却体をなくし、代わりに、図1〜図4に示すように、超電導線5と並列に超電導バイパス線6を設置している。なお、図4は、実施形態の超電導線5と超電導バイパス線6の接続部を示す図3のA−A線断面図である。
図4に示すように、超電導線5は、超電導材料で作られた複数のフィラメント5fと複数のフィラメント5fの廻りの断面円形状の銅等の被覆材5dとを有している。
超電導線5は、導電性の鉛等の超伝導材の連結部5rを介して超電導バイパス線6に電気的に結合されている。超電導線5に、断面円形状の銅等の被覆材5dを用いることで、渦電流損を被覆材5dに発生させ、渦電流損がフィラメント5fに発生するのを抑制し、エネルギ効率を向上させている。
超電導バイパス線6は、超電導材料で作られた複数のフィラメント6fと複数のフィラメント6fの廻りの断面円形状の銅等の被覆材6dとを有している。断面円形の銅等の被覆材6dを用いることで、渦電流損がフィラメント5fに発生するのを抑制し、エネルギ効率を向上させている。
この超電導バイパス線6のフィラメント6fは、永久電流スイッチ1に使用されている超電導線1cよりも超電導臨界温度が高い材料である。例えば、永久電流スイッチ1がNbTi(ニオブチタン:超電導臨界温度10K)の場合には、超電導バイパス線6のフィラメント6fにはMgB(二ホウ化マグネシウム:超電導臨界温度39K)を適用することにより、永久電流スイッチ1が常電導状態であっても、超電導臨界温度が高い超電導バイパス線6は超電導状態を維持することができる。
永久電流スイッチ1の超電導線1cと超電導バイパス線6のフィラメント6fとの超電導材料の組み合わせは、NbTiとMgBに限るものではない。超電導バイパス線6ののフィラメント6fの超電導臨界温度が永久電流スイッチ1の超電導線1cの超電導臨界温度よりも高いという条件を満たせば、超電導臨界温度が異なる材料同士により、様々な組み合わせが適用可能である。
例えば、超電導バイパス線6の全体に高温超電導体の一つであるイットリウム系超電導体を使用する場合、イットリウム系超電導体の熱伝導率は約7W/(m・K)であり、銅と比較して2桁小さいため、図1に示すように、超電導バイパス線6を設置したことによる永久電流スイッチ1から超電導コイル2への熱負荷の大部分は、削減不可能な超電導線5からの熱伝導のみに抑制することができる。
超電導バイパス線6の輻射シールド7内における長さおよび輻射シールド8内における長さは、超電導バイパス線6の冷却効率等を考慮して適宜決定される。
永久電流スイッチ1が、超電導線1cの超電導臨界温度以上に加熱され、常電導状態となり、永久電流スイッチ1の超電導線1cの抵抗により熱が発生する。この永久電流スイッチ1の熱により、永久電流スイッチ1と超電導コイル2を連結する超電導線5の温度が上昇し、超電導線5の一部が常電導化した場合、超電導線5の常電導部に有意な電気抵抗が生じる。
しかし、永久電流スイッチ1と超電導コイル2を連結する超電導線5と並列に電気的に結合され設置された超電導バイパス線6が、超電導状態であり電気抵抗が極めて小さいため、超電導線5を流れる電流は電気抵抗の小さい超電導バイパス線6側に転流する。
これにより、超電導線5の常電導に遷移した部分に電流が流れなくなるため、超電導線5が超電導臨界温度以上になっても発熱しない。
超電導バイパス線6の直径が永久電流スイッチ1と超電導コイル2を連結する超電導線5と同じ直径だった場合、永久電流スイッチ1と超電導コイル2の温度差を10Kと仮定すれば、超電導バイパス線6が1本あたり0.063Wの熱侵入が生じることになる。
一方、超電導線5がQ=1Wで発熱した場合、超電導線5で発熱した熱量Q(=1W)を冷却体を介して冷却源に伝えるためには冷却体の熱伝導率をλ=400W/(m・K)、温度差をΔT=10Kとして計算すると、
A/L=Q/λ/ΔT=0.00025(m/m) (1)
ここで、A:冷却体の伝熱面積
L:冷却体の連結部長さ
の関係がある。
(1)式において、冷却体の連結部長さを50mmとすると,熱を伝えるために必要な冷却体の伝熱面積Aは12.5mmとなる。これは直径1mmの超電導線の断面積(0.785mm)の約16倍の面積に相当する。
超電導バイパス線6を設置して超電導線5での発熱を抑制する、すなわち超電導線5の発熱量Q=0とすることによって、直径1mmの超電導線の断面積(0.785mm)の約16倍の面積に相当する冷却体が不要になる。これは、超電導バイパス線6を設置することで、永久電流スイッチ1から超電導コイル2への熱負荷を大きく低減できることを定量的に裏付けるものである。
図1に示す超電導線5と超電導バイパス線6は、超電導線5と超電導バイパス線6とが並列に配置される並列区間全体で、図4に示す導電性の鉛等の超伝導材の連結部5rを介して、電気的に接触するようにしている。すなわち、超電導線5と超電導バイパス線6とが並列に配置される並列区間全体で、超伝導材の連結部5rを介して、電気的に結合している。
超電導線5および超電導バイパス線6は、通常、図4に示すような円形断面であるが、以下に示す変形形態1〜3の超電導線5および超電導バイパス線6とすると好適である。
<変形形態1の超電導線5と超電導バイパス線6との接続>
次に、変形形態1の超電導線5と超電導バイパス線6との接続について、図5を用いて説明する。
図5は、変形形態1の超電導線5と超電導バイパス線6との接続部における図3のA−A線断面図である。
図5に示すように、変形形態1の超電導線5と超電導バイパス線6は、それぞれを矩形断面に形成し、超電導線5の接続部s1と超電導バイパス線6の接続部s2とを介して、超電導線5と超電導バイパス線6とを直接接触させ、電気的に結合したものである。
詳細には、変形形態1の超電導線5は、超電導材料で作られた複数のフィラメント5f1と複数のフィラメント5f1の廻りの矩形断面の銅等の被覆材5d1とを有している。
変形形態1の超電導バイパス線6は、超電導材料で作られた複数のフィラメント6f1と複数のフィラメント6f1の廻りの断面矩形の銅等の被覆材6d1とを有している。
そして、矩形断面の超電導線5と矩形断面の超電導バイパス線6とは、接続部s1、s2を介して、直接接触させ電気的に結合されている。
このように、超電導線5と超電導バイパス線6とをそれぞれ矩形断面に形成し、1辺を形成する接続部s1、s2を介して、超電導線5と超電導バイパス線6とを電気的に結合することで、超電導線5と超電導バイパス線6との接触面積を前記実施形態に比較して、大きくすることができる。これにより、超電導線5と超電導バイパス線6との間の接続部s1、s2の電気抵抗を小さくすることができる。
なお、変形形態1では、超電導線5と超電導バイパス線6とをそれぞれ矩形断面にする場合を例示して説明したが、三角形断面、五角形断面等の任意の多角形断面として、多角形断面の一辺、すなわち超電導線5と超電導バイパス線6とのそれぞれの一側平面で接合する構成としてもよい。
また、変形形態1では、超電導線5と超電導バイパス線6との多角形断面として、正方形断面の場合を例示して説明したが、必ずしも、正多角形の断面でない単なる多角形の断面でもよい。
また、超電導線5と超電導バイパス線6とを、それぞれの一側面を介して並列に長手方向に沿って電気的に結合すれば、超電導線5の断面と超電導バイパス線6の断面とは同じ多角形でなくともよい。なお、様々な多角形が適用できるが、超電導線5と超電導バイパス線6との接触面積(結合面積)を大きく構成する方が好適である。
<変形形態2の超電導線5と超電導バイパス線6との接続>
次に、変形形態2の超電導線5と超電導バイパス線6との接続について、図6を用いて説明する。
図6は、変形形態2の超電導線5と超電導バイパス線6との接続部における図3のA−A線断面図である。
図6に示すように、変形形態2の超電導線5と超電導バイパス線6は、互いの接触箇所(接続部s3、s4)のみを平面に加工して、形成したものである。
変形形態2の超電導線5は、超電導材料で作られた複数のフィラメント5f2と、複数のフィラメント5f2の廻りに、平面状の接続部s3(図6では直線で図示)を除いて円形断面をもつ銅等の被覆材5d2とを有している。
超電導バイパス線6は、超電導材料で作られた複数のフィラメント6f2と、複数のフィラメント6f2の廻りに、平面状の接続部s4(図6では直線で図示)を除いて円形断面をもつ銅等の被覆材6d2とを有している。
このように、超電導線5の側表面の一部と超電導バイパス線6の側表面の一部とが加工され、直接接触する接続部s3、s4を形成している。
そして、超電導線5と超電導バイパス線6とは、超電導線5の接続部s3と超電導バイパス線6の接続部s4とで直接接触し接合され電気的に結合されており、接続部s3、接続部s4の周囲に導電性の鉛等の超電導材の連結部5r2を設けている。
変形形態2の超電導線5と超電導バイパス線6とによれば、接触箇所(接続部s3、s4)のみを平面に加工したので接触面積が増加し、超電導線5と超電導バイパス線6との接触箇所(接続部s3、s4)の電気抵抗を小さくするのに有効である。
なお、図6の二点鎖線で示すように、超電導線5の表面の一部が加工された接続部s5を、超電導バイパス線6の接続部s6に直接接触する構成としてもよい。或いは、逆に、超電導バイパス線6の表面の一部が加工された接続部(図示せず)を、超電導線5の接続部(図示せず)に直接接触する構成としてもよい。
<変形形態3の超電導線5と超電導バイパス線6との接続>
次に、変形形態3の超電導線5と超電導バイパス線6との接続について、図7を用いて説明する。
図7は、変形形態3の超電導線5と超電導バイパス線6との接続部における図3のA−A線断面図である。
図7に示すように、変形形態3の超電導線5と超電導バイパス線6は、超電導線5の周囲に細い超電導バイパス線6を複数設置したものである。
変形形態3の超電導線5は、超電導材料で作られた複数のフィラメント5f3と、複数のフィラメント5f3の廻りの略円形断面をもつ銅等の被覆材5d3とを有している。
超電導バイパス線6は、超電導材料で作られた1本のフィラメント6f3と、フィラメント6f3の廻りの円形断面をもつ銅等の被覆材6d3とを有する形状に、複数形成されている。
超電導線5と複数の超電導バイパス線6とは、超電導線5の接続部s7と、複数の超電導バイパス線6の接続部s8とで直接接触し電気的に結合されている。
そして、複数本の超電導バイパス線6は、超電導線5の略円形断面をもつ銅等の被覆材5d3に接触する態様で、導電性の鉛等の超電導材の連結部5r3を設けている。
変形形態3の超電導線5と超電導バイパス線6との接続によれば、超電導線5と複数本の超電導バイパス線6との距離が短くなるとともに、超電導線5と超電導バイパス線6との接触面積が増加し、超電導線5と超電導バイパス線6との接触部(接続部s7、s8)の電気抵抗を小さくできる。
なお、超電導線5と超電導バイパス線6とが直接接触する接続部s3、s4、s5(変形形態2)、接続部s7(変形形態3)は、加工以外の型成形等の方法によって形成してもよい。
<永久電流スイッチ1と超電導コイル2との連結部(超電導線5、超電導バイパス線6)の構成>
図1に示すように、超電導バイパス線6は、永久電流スイッチ1と超電導コイル2との連結部の超電導線5だけでなく、永久電流スイッチ1の超電導線1cの一部および超電導コイル2の一部に接触させ、接触部では確実に永久電流スイッチ1の超電導線1cおよび超電導コイル2と超電導バイパス線6とが接合するように設置している。これにより、超電導バイパス線6を、極低温冷凍機4、極低温冷凍機3で確実に冷却している。
図2に示す電流供給モードでは、超電導線5と超電導バイパス線6のそれぞれから熱伝導が生じるが、電流供給に伴う発熱がないため、超電導コイル2では最低限の温度上昇に抑制できる。
この時、超電導バイパス線6は永久電流スイッチ1との間で絶縁状態となるように設置しなければならない。具体的には、カプトンテープなどの絶縁体を超電導バイパス線6と永久電流スイッチ1との間に設置し、絶縁状態としている。超電導バイパス線6と超電導コイル2との間も同じように絶縁状態にしなければならないので、同様に、カプトンテープなどの絶縁体を超電導バイパス線6と超電導コイル2との間に設置し、絶縁状態としている。
永久電流スイッチ1と超電導コイル2の連結部であって超電導線5と超電導バイパス線6を並列に電気的に結合した部分は、図示しない低熱伝導率の材料で製作した支持体で固定し、連結部の超電導線5と超電導バイパス線6とが動かないようにしている。
<<作用効果>>
上記構成によれば、永久電流スイッチ1と超電導コイル2とを連結する超電導線5に並列して、超電導線5よりも超電導臨界温度の高い超電導バイパス線6を設置し、超電導線5と超電導バイパス線6を並列に長手方向に沿って電気的に結合している。
このように、永久電流スイッチ1と超電導コイル2との連結部の超電導線5の周囲に永久電流スイッチ1よりも超電導臨界温度の高い超電導バイパス線6を設けることで、永久電流スイッチ1から超電導コイル2への熱移動が小さくなる。
これにより、少ない加熱量でも永久電流スイッチ1の温度が上昇することになり、永久電流スイッチ1のヒータの加熱量を小さくすることができる。
また、超電導コイル2への熱負荷が小さくなるため、永久電流スイッチ1を超電導臨界温度以上に加熱し常電導状態にした電流供給モードで、超電導コイル2の温度を低温化することができ、超電導コイル2へ供給する電流量を高くすることができる。これにより、冷凍機冷却超電導磁石Jにおける発生磁場強度の高磁場化が可能となる。
また、電流供給モードにおいて、超電導コイル2と永久電流スイッチ1を連結する超電導線5が常電導状態になっても、超電導線5の周囲の超電導バイパス線6は超電導状態を保ち、超電導線5を流れていた電流は電気抵抗の小さい超電導バイパス線6に転流する。
そのため、永久電流スイッチ1と超電導コイル2とを連結する超電導線5の常電導部での発熱を抑制することができる。
また、外部直流電源100から電流が供給される電流供給モードから、電流が供給されない永久電流モードに移行すると、永久電流は超電導コイル2と永久電流スイッチ1とで形成される閉ループを流れる。この時、永久電流スイッチ1と超電導コイル2の連結部の超電導線5と超電導バイパス線6の両方が超電導臨界温度以下に冷却されている。この状態では、超電導線5と超電導バイパス線6の接合部(連結部5r(図4参照))の電気抵抗が、超電導線5の電気抵抗よりも大きくなるため、永久電流は超電導バイパス線6には流れず、超電導線5側を流れる(図3参照)。
すなわち、永久電流モードでは、超電導バイパス線6よりも電気抵抗の小さい超電導線5を電流が流れるため、閉ループの電気抵抗は従来の超電導磁石と同じレベルにすることができ、永久電流モードでの磁場減衰を防止することができる。
超電導材料で形成される閉ループは、従来のNMRやMRIで使用されているものと同じであり、永久電流の減衰はNMRやMRIの計測に問題のないレベルに抑制することができる。
永久電流スイッチ1を冷却する極低温冷凍機4と超電導コイル2を冷却する極低温冷凍機3の2台の極低温冷凍機を使用することにより、永久電流スイッチ1を超電導状態から常電導状態に切り替えるために加える永久電流スイッチ1へのヒータ入力は、永久電流スイッチ1を冷却する極低温冷凍機4の熱負荷となるが、超電導コイル2を冷却する極低温冷凍機3には直接熱負荷として作用しない。永久電流スイッチ1の温度が上昇するため、永久電流スイッチ1から超電導コイル2に伝わる熱伝導が増加するが、ヒータ入力に比べると桁違いに小さいため、本構造を採用することによって、超電導コイル2の温度を低温で安定させることができる。
なお、前記実施形態では、図4〜図7に示すように、超電導線5と超電導バイパス線6とをそれぞれ、超電導材料のフィラメントと銅等の被覆材で形成した場合を例示して説明したが、図4〜図7に示す超電導線5と超電導バイパス線6とをそれぞれ全て超電導材料のフィラメントで形成してもよい。或いは、図4〜図7に示す超電導線5と超電導バイパス線6とを複数の超電導材料のフィラメント線を寄り合わせて形成してもよい。
また、前記実施形態では、ヒータを永久電流スイッチ1に内蔵する場合を例示して説明したが、ヒータを極低温冷凍機4に付けて熱負荷をかける構成としてもよく、ヒータが永久電流スイッチ1を加熱すれば、ヒータの位置は限定されない。
なお、前記実施形態、変形形態1、2、3では、超電導バイパス線6が1本の場合を例示して説明したが、2本以上の複数本として、前記実施形態(図4参照)、変形形態1、2、3(図5〜図7参照)と同様な構成とすることも可能である。
1 永久電流スイッチ
2 超電導コイル
3 極低温冷凍機(第1極低温冷凍機)
4 極低温冷凍機(第2極低温冷凍機)
5 超電導線
6 超電導バイパス線
7 輻射シールド(第1シールド)
8 輻射シールド(第2シールド)
9 電流リード
10 真空容器
31 (極低温冷凍機3の)第1冷却ステージ(冷却ステージ)
32 (極低温冷凍機3の)第2冷却ステージ(冷却ステージ)
41 (極低温冷凍機4の)第1冷却ステージ(冷却ステージ)
42 (極低温冷凍機4の)第2冷却ステージ(冷却ステージ)
92 リード低温部(第1電流リード部)
100 外部直流電源
s1、s2 接続部(平面、一側平面、接触部)
s3、s4 接続部(平面、接触部)
s5、s6、s7、s8 接続部(曲面、接触部)
J 冷凍機冷却超電導磁石(冷凍機冷却型超電導磁石)

Claims (9)

  1. 磁場を発生する超電導コイルと、超電導材料の超電導臨界温度を利用して前記超電導コイルに外部電源から電流を供給しない永久電流モードと電流を供給する電流供給モードとを切り替える永久電流スイッチと、前記超電導コイルを冷却する第1極低温冷凍機と、前記永久電流スイッチを冷却する別の第2極低温冷凍機と、前記超電導コイルおよび前記永久電流スイッチおよび前記第1・第2極低温冷凍機の冷却ステージを真空状態で内部に格納する真空容器とを備える冷凍機冷却型超電導磁石であって、
    前記超電導コイルと前記永久電流スイッチとを連結する超電導線と、
    前記超電導線と並列に設置され長手方向に沿って電気的に結合される少なくとも1本の超電導バイパス線とを備え、
    前記超電導バイパス線の超電導臨界温度は、前記永久電流スイッチの超電導臨界温度よりも高い
    ことを特徴とする冷凍機冷却型超電導磁石。
  2. 請求項1記載の冷凍機冷却型超電導磁石において、
    前記超電導コイルおよび前記永久電流スイッチは、金属系超電導材料で構成され、
    前記超電導バイパス線は、前記超電導コイルおよび前記永久電流スイッチよりも超電導臨界温度が高い高温超電導体である
    ことを特徴とする冷凍機冷却型超電導磁石。
  3. 請求項1記載の冷凍機冷却型超電導磁石において、
    前記超電導バイパス線と前記超電導線とが、それぞれの平面またはそれぞれの曲面を介して、互いに並列に長手方向に沿って電気的に結合される
    ことを特徴とする冷凍機冷却型超電導磁石。
  4. 請求項3記載の冷凍機冷却型超電導磁石において、
    前記超電導バイパス線の断面が多角形であり、
    前記超電導線の断面が多角形であり、
    前記超電導バイパス線と前記超電導線とが、それぞれの一側平面を介して、並列に長手方向に沿って電気的に結合される
    ことを特徴とする冷凍機冷却型超電導磁石。
  5. 請求項1記載の冷凍機冷却型超電導磁石において、
    前記超電導バイパス線が複数の超電導線で構成されている
    ことを特徴とする冷凍機冷却型超電導磁石。
  6. 請求項1記載の冷凍機冷却型超電導磁石において、
    前記超電導線と前記超電導バイパス線とが直接接触する接触部を有する
    ことを特徴とする冷凍機冷却型超電導磁石。
  7. 請求項6記載の冷凍機冷却型超電導磁石において、
    前記接触部は、前記超電導バイパス線または前記超電導線、或いは、前記超電導バイパス線および前記超電導線の両方が、表面の一部を加工され形成される
    ことを特徴とする冷凍機冷却型超電導磁石。
  8. 請求項1記載の冷凍機冷却型超電導磁石において、
    前記超電導コイルを覆って形成され前記超電導コイルへの輻射熱をシールドする第1シールドと、
    該第1シールドと独立して、前記永久電流スイッチを覆って形成され、前記永久電流スイッチへの輻射熱をシールドする第2シールドとを
    備えることを特徴とする冷凍機冷却型超電導磁石。
  9. 請求項8記載の冷凍機冷却型超電導磁石において、
    前記超電導コイルに外部電源から電流を供給するための電流リードは、
    前記第2シールドの一部との連結箇所から前記超電導コイル間に、前記超電導コイルが超電導状態の際の前記第2シールドの冷却温度で、超電導状態である第1電流リード部を備える
    ことを特徴とする冷凍機冷却型超電導磁石。








































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