JP3151159B2 - 超電導電流リード - Google Patents

超電導電流リード

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JP3151159B2 JP35007896A JP35007896A JP3151159B2 JP 3151159 B2 JP3151159 B2 JP 3151159B2 JP 35007896 A JP35007896 A JP 35007896A JP 35007896 A JP35007896 A JP 35007896A JP 3151159 B2 JP3151159 B2 JP 3151159B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、室温におかれた
電源より極低温に冷却された超電導マグネット等の超電
導機器へ電流を供給する超電導電流リードに関する。
【0002】
【従来の技術】超電導マグネットは、物性研究用や磁気
共鳴装置などに利用され、将来的には磁気浮上列車、核
融合用磁気閉じこめ装置等にも応用されつつある。しか
し、これらの極低温中に置かれた超電導マグネットに
は、室温に置かれた電源より電流を供給する際に、極低
温領域に熱が侵入し、問題となっている。たとえば、液
体ヘリウムは1リットル1000円もする高価な液体で
ある。また、1Wの熱侵入により蒸発した液体ヘリウム
を冷凍機により再液化するために必要な冷凍機入力電力
は、理想的な状態でも400W近くあり、実際上は10
00Wに達する。このことから、電流リードを介しての
熱侵入量が多いと液体ヘリウム購入等に伴うコストアッ
プを招くばかりか、再液化のための冷凍機が大型化、大
容量化してしまう。これでは、小型化・低電力化を目指
している超電導マグネット用電流リードの意味をなさな
くなってしまう。
【0003】そこで、低熱侵入型の電流リードの開発が
重要な開発課題となってきている。酸化物超電導材料の
発見に伴い、電流リードの低温側に酸化物超電導材料を
用い、極低温部への熱侵入量を低減する電流リードが開
発されてきている。たとえば、特開昭64−76707
号公報は、液体ヘリウム中の超電導機器に電流を供給す
る電流リードの中間部を液体窒素温度に冷却するサーマ
ルアンカとし、電流リードの液体窒素によるサーマルア
ンカをとった部分以下のリード部分の材料として臨界温
度が液体窒素の沸点(78K)以上である超電導体(例
えばY−Ba−Cu−O)を使用している。また、特開
平5−109530号公報は、超電導電流リードを異な
る複数種、例えば3種、の導体、すなわち、低温部、中
温部および高温部で構成し、これらをそれぞれ接続部材
で長さ方向に接続している。これらの低温部、中温部お
よび高温部はそれぞれ形状、超電導特性(臨界電流密度
(Jc)、臨界温度、Jcより大きい通電時での抵抗
値、およびこれらの磁場変化、温度変化)、構成法が異
なっている。これらの低温部、中温部および高温部の各
導体の材料の例として、低温部の導体は、補強材として
の熱伝導率の低い絶縁基板にAgの薄い層を介して4.
2Kで磁場中での臨界電流密度の高いBi系の酸化物超
電導体の層を設けたものを使用し、中温部の導体として
は、酸化物系超電導体からなるコアを被覆材で被覆した
テープ状線材を積層集合化したもので、コアとしては7
7Kでの臨界電流密度(Jc)が高いY系の酸化物超電
導体を、被覆材としては熱侵入を抑えるため、Auに少
量のPdを添加した合金を用い、高温部の導体として
は、中温部と同様にテープ状線材を積層集合化したもの
であって、コアとして臨界温度の高いTl系の酸化物超
電導体を用い、被覆材として抵抗の小さいAgを用いる
ことが示されている。このように、超電導マグネット近
傍では熱伝導率の小さな材料を用いることにより、伝導
による侵入熱を低減している。さらに、特開平4−21
8215号公報は、銀シース酸化物超電導体と、この酸
化物超電導体と複合化される支持部材としてFRP、あ
るいは銀、銅、アルミニウム、ニッケル、ステンレス
鋼、それらの合金等からなるパイプを備え、酸化物超電
導体とこのパイプを接着剤層により接着するか、あるい
はテフロンテープなどによって巻き付けて固定してあ
り、これにより熱膨張および熱収縮に際し酸化物超電導
体と支持部材とが一体的に動くようにして応力に対して
安定した超電導特性を発揮するようにしたものである。
この場合、酸化物超電導体は電流リードの長さ方向に平
行に、あるいは螺旋状に配置されている。
【0004】一方、電流リードの高温側は銅製リードに
より構成する場合がほとんどである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
酸化物超電導体を用いた電流リードでは以下に述べるよ
うな問題点がある。電流リードの容量すなわち電流値が
大きくなると、電流リード自身より発生する自己磁界が
高くなる。使用する超電導材料としてはビスマス系とイ
ットリウム系があるが、いずれも磁界中では臨界電流値
が著しく低下する。そのため、材料内で臨界電流密度の
均一なバルク形状の超電導材料を用いた大電流用の電流
リードでは、必要となる超電導材料の断面積が大きくな
り、超電導電流リード部の大型化、複雑化を招くばかり
か、熱侵入量の増大をも招いてしまう欠点がある。この
自己磁界による臨界電流値の低下の問題は従来技術にお
いては着目されていなかった。
【0006】この発明は、上述の課題を解決するために
なされたものであり、その目的は臨界電流値が低下する
ことを防ぎ、コンパクト化された超電導電流リードを提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の基本的特長
は、テープ面と平行に印加された磁界に対しては、テー
プ状の超電導線材(例えば、銀で被覆された酸化物超電
導線材)の臨界電流値がそれほど低下しないことによ
り、高い臨界電流値を確保することができるようにな
り、コンパクト化された、しかも低熱侵入の電流リード
を提供することができる点にある。
【0008】すなわち、この発明においては、円筒状の
支持部材上に、テープ状酸化物超電導線材を単体でもし
くは積層してユニットとしたものを複数個、超電導線材
のテープ面が円筒座標系における周方向と平行になるよ
うに配置する。このようにすることにより、自己電流に
より発生する自己磁界の主成分は超電導線材のテープ面
と平行となり、テープ面と垂直な磁界成分が小さくなる
ため自己磁界による臨界電流値の低下を小さくすること
ができる。さらに、銀シース超電導線材等の超電導線材
のテープ面が支持部材により、周方向に確実に固定され
るため、発生する自己磁界の乱れがなく、臨界電流値を
設計値通りに保つことが可能になる。また、円筒状の支
持部材は低熱伝導率材料からなるものとする。このよう
にすることにより、低温部への熱侵入量を低減すること
ができる。
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】円筒状の支持部材上に、テープ状酸化物超
電導線材を単体でもしくは積層してユニットとしたもの
を複数個、超電導線材のテープ面が円筒座標系における
周方向と平行になるように配置する。このようにするこ
とにより、自己電流により発生する自己磁界の主成分は
超電導線材のテープ面と平行となり、テープ面と垂直な
磁界成分が小さくなるため自己磁界による臨界電流値の
低下を小さくすることができる。さらに、銀シース超電
導線材等の超電導線材のテープ面が支持部材により、周
方向に確実に固定されるため、発生する自己磁界の乱れ
がなく、臨界電流値を設計値通りに保つことが可能にな
る。ここで、前記支持部材として磁性材料を用いるよう
にした。このようにすることにより、超電導体の自己電
流により発生する自己磁界の内臨界電流値の低下を招く
有害なテープ面垂直方向の磁界成分を磁性材料によりさ
らに低減することができる。
【0014】前記超電導電流リードにおいて、支持部材
として、高温側に磁性材料、低温側に低熱伝導率材料を
接合した支持部材を用いる。このようにすることによ
り、テープ面垂直方向の磁界成分を低減し、高い臨界電
流値を維持することができるとともに、低温端への熱侵
入量を小さく抑えることが可能となる。
【0015】前記超電導電流リードにおいて、支持部材
を超電導線材のユニットの外周側にこれらを包囲するよ
うに配置する。このようにすることにより、より効果的
にテープ面垂直方向の磁界成分を低減することが可能と
なり、高い臨界電流値を維持しやすくなる。
【0016】前記超電導電流リードにおいて、支持部材
と、テープ状酸化物超電導線材からなる単体もしくは積
層された超電導線材のユニットとを包囲するように磁性
材料を配置する。このような構造とすることにより、超
電導線材のテープ面が支持部材により、周方向に確実に
固定されるため、発生する自己磁界の乱れがなくなり、
外周に配置された磁性材料により、テープ面の垂直方向
に発生する自己磁界を格段に小さくすることが可能とな
る。これにより、臨界電流値を劣化のない状態に保持す
ることが可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、この
発明の実施の形態を詳細に説明するが、この発明はこれ
らの実施の形態に限定されない。
【0018】この発明において、酸化物超電導線材とし
て使用されるのは、好ましくは銀シース超電導線として
使用する超電導体、例えば、ビスマス系(Bi−Sr−
Ca−Cu−O)、イットリウム系(Y−Ba−Cu−
O)などである。この場合、超電導体に対する銀の断面
積割合は2から3程度が望ましい。
【0019】図1は、銀シース超電導線における印加磁
界と臨界電流値の関係を示すグラフである。図におい
て、Bpはテープ面平行磁界に依存する臨界電流値の変
化を表わす曲線、Bvはテープ面垂直磁界に依存する臨
界電流値の変化を表す曲線をそれぞれ示す。縦軸におい
て、臨界電流値は、磁界0(B=0)のときの臨界電流
値Ic0に対する印加された磁界Bのときの臨界電流値
Ic(B)の比で表してある。図示のように、テープ面
垂直方向磁界に対しては、100ガウスの磁界で臨界電
流値は無磁界の場合の80%に低下する。500ガウス
程度の磁界では、無磁界の場合の50%以下に劣化して
しまう。一方、テープ面平行方向の磁界に対しては、5
00ガウスの磁界に対しても臨界電流値は無磁界の場合
の95%を維持する。すなわち、銀シース型超電導線で
は、このような印加磁界方向に対して臨界電流値の極端
な方向性がある。ここで、500ガウスとは、数10k
A級の酸化物超電導体電流リードを構成しようとした場
合に発生する自己磁界のおおよその値である。なお、シ
ース材(安定化金属)としては酸化物超電導体との望ま
しくない反応を起こさない金属であればいずれでもよ
く、たとえば、銀または銀合金が使用できる。
【0020】
【0021】図2は、この発明の実施の形態による超電
導電流リードの横断面図である。図2に見られるよう
に、テープ状酸化物超電導線材のユニット1のテープ面
が円筒状の支持部材3の周りに、円筒座標系の周方向と
平行になるように配置されている。
【0022】また、図3はユニット化されたテープ状超
電導線材の断面図を示している。図3では、酸化物超電
導線材の単線2が8枚積層されたものである。臨界電流
値は、積層された場合は単線の臨界電流値の8倍とはな
らず減少するが、これは、テープ面垂直方向の自己磁界
成分が増加するため、臨界電流値が小さくなってしまう
ことによるものである。このような積層された超電導線
材のユニットを、超電導線材のテープ面が円筒座標系の
周方向と平行になるように配置すると、銀シース超電導
線材自体により発生するテープ面垂直方向の自己磁界成
分が隣り合う超電導ユニットの発生磁界によりキャンセ
ルされるため、磁界の垂直方向成分が低減することにな
る。このように、自己磁界による臨界電流値の低下を防
ぎ、高い臨界電流値を維持した状態で、安定的に通電す
ることが可能となる。
【0023】支持部材は低熱伝導率材料からなる。電流
リードの低温端部での熱伝導率は1W/mK以下である
ことが望ましい。このような支持部材用低熱伝導率材料
としては、例えばステンレス鋼、ニッケル合金、チタン
合金、FRP等を使用することができる。
【0024】
【0025】一方、支持部材に超電導線材を固定するこ
とにより、次の様な効果も期待できる。この場合、支持
部材としては金属が望ましい。すなわち、支持部材と超
電導線材との界面を、電気的に熱的に接触抵抗が十分小
さくなるように密着させる(外周側からのバインドや拡
散接合による一体化が有効)ようにする。超電導体が超
電導状態から常電導状態に転移(クエンチ)した場合に
電流が安定化金属である銀に流れるが、この際ジュール
発熱により銀シース超電導線材の温度が上昇する。ここ
で、支持部材と銀シース超電導線材とが熱的に十分な接
触状態にあるために、熱容量としては銀シース超電導線
材と支持部材の両方の寄与が期待できる。このため、銀
シース超電導線材のみと比較して温度上昇が小さく抑え
られることになる。すなわち、クエンチ時の超電導線材
の保護をも、この支持部材が兼用するという利点があ
る。
【0026】
【0027】一方、この発明の別の実施の形態による超
電導電流リードにおいて、支持部材として磁性材料を用
いた場合には、超電導材料のテープ面に垂直方向の磁界
成分を相当低減することができる。これにより、臨界電
流値の低減をきわめて効果的に抑制することができ、コ
ンパクトで大電流を流すことのできる電流リードを提供
することが可能となる。磁性材料としては、鉄、珪素
鋼、インコネル、インコロイなどを使用することができ
る。
【0028】図4は、この発明の別の実施の形態による
超電導電流リードの断面図であり、(A)は横断面図、
(B)は縦断面図である。図に見られるように、支持部
材3は高温側の磁性材料11と低温側の低熱伝導率材料
12より構成される。
【0029】磁性材料11と低熱伝導率材料12は溶
接、接着、圧接、機械的締結等により結合されている。
ところで、臨界電流値は低温になればなるほど高くな
る。77K近傍の高温では超電導材料の臨界電流値は、
64Kの臨界電流値の半分程度となってしまう。したが
って、この高温領域での臨界電流値を高く維持するため
にこの位置に磁性材料を配置し、テープ面と垂直方向の
磁界成分を抑制する。電流リードの低温領域において
は、臨界電流値自体が高くなるため、ことさらテープ面
垂直方向の磁界成分を小さく抑える必要はない。この領
域においてはむしろ、低熱伝導率の支持体を置く方が有
利となる。すなわち、鉄、珪素鋼板、インコネル、イン
コロイなどの磁性材料はFRPやステンレス材に比して
熱伝導率が数倍から10倍以上もよいため、電流リード
としては、低温端部への熱侵入量が増大し好ましくな
い。そこで、64K以下の領域では支持部材として、低
熱伝導率材料を使用する。
【0030】図5は、この発明の別の実施の形態による
超電導電流リードの横断面図である。
【0031】図に見られるように、超電導線材のユニッ
ト1のまわりに磁性材料4がこれを包囲するように配置
されている。換言すれば、円筒状の磁性材料の内周面上
にユニット1が円筒座標系における周方向と平行に配置
されている。超電導体から発生する円周方向の自己磁界
は、超電導体の外周側で最大で、内周側ではほぼ0とな
る。このことからもわかるように、磁性材料を超電導体
の外周側に配置することにより、より効果的に超電導体
のテープ面垂直方向の磁界成分を小さく抑制することが
できる。
【0032】図6は、この発明のさらに別の実施の形態
による超電導電流リードの断面図であり、(A)は横断
面図、(B)は縦断面図である。
【0033】この場合は、超電導線材1は支持部材3の
まわりに確実に固定されており、さらにそのまわりに磁
性材料4が配置されている。支持部材3の材料としては
低温端部への熱侵入量を低減するためにステンレス鋼な
どの低熱伝導率材料を使用する。また、磁性材料4は、
高温側の一部の領域のみに配置している。この理由は、
前述したように臨界電流値が高温側で小さくなってしま
うことを改善するためと、低温側まで磁性材料を設置せ
ず、低熱侵入量化を図っているためである。
【0034】(実施例1)超電導材料としてビスマス系
Bi2 Sr2 Ca2 Cu3x を使用し、断面寸法は幅
が5mmで、厚さが0.3mm、銀と超電導線材の断面
比が2.5対1程度のテープ状超電導線材を作製した。
この超電導線材の臨界電流値は、温度77Kにおいて単
体で約70Aである。これを8枚積層して1ユニットと
すると、このユニット単体の臨界電流値は単線の臨界電
流値の8倍とはならずに390Aであった。このユニッ
トを60mm径のステンレス製円筒上に、テープ面が周
方向と平行になるように24ユニット配置すると、1ユ
ニット当たりの臨界電流値は450Aを超え、単体の臨
界電流値の15%増加となった。全体の臨界電流値は1
0kAを超える値となった。すなわち、自己磁界による
臨界電流値の低下を防ぎ、高い臨界電流値を維持した状
態で、安定的に通電することが可能となる。
【0035】(実施例2)実施例1と同様にして、単体
断面寸法が5mm×0.3mmのものを8枚積層して1
ユニットとしたテープ状酸化物超電導線材を作製した。
この超電導線材ユニットの77Kにおける臨界電流値は
390Aであった。一方、支持部材にステンレス鋼(室
温から77Kまでの熱収縮率は−0.29%)を使用
し、この超電導線材ユニットを固定し、77Kでの臨界
電流値を測定したところ、420Aに上昇した。ここで
支持部材、銀および超電導体の断面積比は3:2.5:
1としている。したがって、このような支持部材を使用
することにより、支持部材がない場合と比較して臨界電
流値が上昇することがわかる。
【0036】
【発明の効果】上述のごとく、この発明によれば、 (1)テープ状酸化物超電導線材からなるユニットを請
求項1に記載のごとく構成することとしたので、自己磁
界による臨界電流値の劣化を抑え、安定した通電が可能
な超電導電流リードが得られる。しかも、超電導体のク
エンチ時には温度上昇を最小に抑えるという効果が得ら
れる。また、支持部材を低熱伝導率材料とすることによ
り、低温部への熱侵入量をより低減することができる。
【0037】
【0038】
【0039】(2)さらに、支持部材を磁性材料とする
ことにより、自己磁界による臨界電流値の劣化を抑える
ことができ、安定した通電が可能な超電導電流リードを
構成することが可能となった。
【0040】(3)さらに、支持部材を高温側は磁性材
料、低温側は、低熱伝導率材料とすることにより、自己
磁界による臨界電流値の劣化を抑えることができると同
時に、低温端部への熱侵入量を小さく抑えることが可能
となった。これにより、低熱侵入量の電流リードを構成
することが可能となった。
【0041】(4)さらに、支持部材として磁性材料を
使用し、超電導体を包囲するように配置することによ
り、自己磁界による臨界電流値の劣化をより効果的に抑
えることが可能となる。
【0042】(5)さらに、自己磁界による臨界電流値
をより効果的に抑制し、しかも低温端への熱侵入量を小
さく抑えることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】銀シース超電導線における臨界電流値の印加磁
界依存性を示すグラフである。
【図2】この発明の一実施形態に従う超電導電流リード
の横断面図である。
【図3】ユニット化されたテープ状超電導線材の断面図
である。
【図4】この発明の一実施形態に従う超電導電流リード
の断面図であり、(A)は横断面図、(B)は縦断面図
である。
【図5】この発明の一実施形態に従う超電導電流リード
の横断面図である。
【図6】この発明の一実施形態に従う超電導電流リード
の断面図であり、(A)は横断面図、(B)は縦断面図
である。
【符号の説明】
1 テープ状超電導線材のユニット 2 単体(超電導線) 3 支持部材 4 磁性材料 11 磁性材料 12 低熱伝導材料
フロントページの続き (72)発明者 辻 博史 茨城県那珂郡那珂町大字向山801番地の 1 日本原子力研究所 那珂研究所内 (72)発明者 礒野 高明 茨城県那珂郡那珂町大字向山801番地の 1 日本原子力研究所 那珂研究所内 (72)発明者 保川 幸雄 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 榊 喜善 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 今野 雅行 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 加藤 武志 大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友 電気工業株式会社 大阪製作所内 (72)発明者 林 和彦 大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友 電気工業株式会社 大阪製作所内 (56)参考文献 特開 平5−335145(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01B 12/06 - 12/12

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状の支持部材と、該支持部材上に固
    定されたテープ状酸化物超電導線材からなる単体もしく
    は積層された超電導線材のユニットとを備え、該超電導
    線材のテープ面は円筒座標系における周方向と平行に配
    置され、かつ、該円筒状の支持部材は、高温側に磁性材
    料、低温側に低熱伝導率材料を接合した支持部材からな
    ることを特徴とする超電導電流リード。
  2. 【請求項2】 円筒状の支持部材と、該支持部材上に固
    定されたテープ状酸化物超電導線材からなる単体もしく
    は積層された超電導線材のユニットとを備え、該超電導
    線材のテープ面は円筒座標系における周方向と平行に配
    置され、かつ、該円筒状の支持部材は、磁性材料からな
    るとともに、前記支持部材は前記超電導線材のユニット
    の外周側に配置されていることを特徴とする超電導電流
    リード。
  3. 【請求項3】 円筒状の支持部材と、該支持部材上に固
    定されたテープ状酸化物超電導線材からなる単体もしく
    は積層された超電導線材のユニットとを備え、該超電導
    線材のテープ面は円筒座標系における周方向と平行に配
    置され、かつ、該円筒状の支持部材は、低熱伝導率材料
    からなるとともに、前記支持部材および前記超電導線材
    のユニットを包囲する磁性材料層をさらに備えたことを
    特徴とする超電導電流リード。
  4. 【請求項4】 円筒状の支持部材と、該支持部材上に固
    定されたテープ状酸化物超電導線材からなる単体もしく
    は積層された超電導線材のユニットとを備え、該超電導
    線材のテープ面は円筒座標系における周方向と平行に配
    置され、かつ、該円筒状の支持部材は、磁性材料からな
    るとともに、前記支持部材および前記超電導線材のユニ
    ットを包囲する磁性材料層をさらに備えたことを特徴と
    する超電導電流リード。
  5. 【請求項5】 前記支持部材および前記超電導線材のユ
    ニットを包囲する磁性材料層をさらに備えたことを特徴
    とする請求項1に記載の超電導電流リード。
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