JPH10188691A - 超電導電流リード - Google Patents
超電導電流リードInfo
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Abstract
ト化された超電導電流リードを提供すること。 【解決手段】 超電導電流リードは、円筒状の支持部材
3と、この支持部材上に固定されたテープ状酸化物超電
導線材からなる単体もしくは積層された超電導線材のユ
ニット1とを備え、超電導線材のテープ面は円筒座標系
における周方向と平行に配置され、かつ、該円筒状の支
持部材は低熱伝導率材料からなる。
Description
電源より極低温に冷却された超電導マグネット等の超電
導機器へ電流を供給する超電導電流リードに関する。
共鳴装置などに利用され、将来的には磁気浮上列車、核
融合用磁気閉じこめ装置等にも応用されつつある。しか
し、これらの極低温中に置かれた超電導マグネットに
は、室温に置かれた電源より電流を供給する際に、極低
温領域に熱が侵入し、問題となっている。たとえば、液
体ヘリウムは1リットル1000円もする高価な液体で
ある。また、1Wの熱侵入により蒸発した液体ヘリウム
を冷凍機により再液化するために必要な冷凍機入力電力
は、理想的な状態でも400W近くあり、実際上は10
00Wに達する。このことから、電流リードを介しての
熱侵入量が多いと液体ヘリウム購入等に伴うコストアッ
プを招くばかりか、再液化のための冷凍機が大型化、大
容量化してしまう。これでは、小型化・低電力化を目指
している超電導マグネット用電流リードの意味をなさな
くなってしまう。
重要な開発課題となってきている。酸化物超電導材料の
発見に伴い、電流リードの低温側に酸化物超電導材料を
用い、極低温部への熱侵入量を低減する電流リードが開
発されてきている。たとえば、特開昭64−76707
号公報は、液体ヘリウム中の超電導機器に電流を供給す
る電流リードの中間部を液体窒素温度に冷却するサーマ
ルアンカとし、電流リードの液体窒素によるサーマルア
ンカをとった部分以下のリード部分の材料として臨界温
度が液体窒素の沸点(78K)以上である超電導体(例
えばY−Ba−Cu−O)を使用している。また、特開
平5−109530号公報は、超電導電流リードを異な
る複数種、例えば3種、の導体、すなわち、低温部、中
温部および高温部で構成し、これらをそれぞれ接続部材
で長さ方向に接続している。これらの低温部、中温部お
よび高温部はそれぞれ形状、超電導特性(臨界電流密度
(Jc)、臨界温度、Jcより大きい通電時での抵抗
値、およびこれらの磁場変化、温度変化)、構成法が異
なっている。これらの低温部、中温部および高温部の各
導体の材料の例として、低温部の導体は、補強材として
熱伝導率の低い絶縁基板にAgの薄い層を介して4.2
K磁場中で臨界電流密度の高いBi系の酸化物超電導体
の層を設けたものを使用し、中温部の導体としては、酸
化物系超電導体からなるコアを被覆材で被覆したテープ
状線材を積層集合化したもので、コアとしては77Kで
の臨界電流密度(Jc)が高いY系の酸化物超電導体
を、被覆材としては熱侵入を抑えるため、Auに少量の
Pdを添加した合金を用い、高温部の導体としては、中
温部と同様にテープ状線材を積層集合化したものであっ
て、コアとして臨界温度の高いTl系の酸化物超電導体
を用い、被覆材として抵抗の小さいAgを用いることが
示されている。このように、超電導マグネット近傍では
熱伝導率の小さな材料を用いることにより、伝導による
侵入熱を低減している。さらに、特開平4−21821
5号公報は、銀シース酸化物超電導体と、この酸化物超
電導体と複合化される支持部材としてFRP、あるいは
銀、銅、アルミニウム、ニッケル、ステンレス鋼、それ
らの合金等からなるパイプを備え、酸化物超電導体とこ
のパイプを接着剤層により接着するか、あるいはテフロ
ンテープなどによって巻き付けて固定してあり、これに
より熱膨張および熱収縮に際し酸化物超電導体と支持部
材とが一体的に動くようにして応力に対して安定した超
電導特性を発揮するようにしたものである。この場合、
酸化物超電導体はリード線の長さ方向に平行に、あるい
は螺旋状に配置されている。
より構成する場合がほとんどである。
酸化物超電導体を用いた電流リードでは以下に述べるよ
うな問題点がある。電流リードの容量すなわち電流値が
大きくなると、電流リード自身より発生する自己磁界が
高くなる。使用する超電導材料としてはビスマス系とイ
ットリウム系があるが、いずれも磁界中では臨界電流値
が著しく低下する。そのため、材料内で臨界電流密度の
均一なバルク形状の超電導材料を用いた大電流用の電流
リードでは、必要となる超電導材料の断面積が大きくな
り、超電導電流リード部の大型化、複雑化を招くばかり
か、熱侵入量の増大をも招いてしまう欠点がある。この
自己磁界による臨界電流値の低下の問題は従来技術にお
いては着目されていなかった。
なされたものであり、その目的は臨界電流値が低下する
ことを防ぎ、コンパクト化された超電導電流リードを提
供することにある。
は、テープ面と平行に印加された磁界に対しては、テー
プ状の超電導線材(例えば、銀で被覆された酸化物超電
導線材)の臨界電流値がそれほど低下しないこと、また
支持部材を適切な値の熱収縮率をもつ材料、好ましくは
金属、とすることにより超電導線材そのものの本質的な
ひずみを圧縮方向に維持することにより、高い臨界電流
値を確保することができるようになり、コンパクト化さ
れた、しかも低熱侵入の電流リードを提供することがで
きる点にある。
材を単体でもしくは積層してユニットとしたものを複数
個、超電導線材のテープ面が円筒座標系における周方向
と平行になるように配置する。このようにすることによ
り、自己電流により発生する自己磁界の主成分は超電導
線材のテープ面と平行となり、テープ面と垂直な磁界成
分が小さくなるため自己磁界による臨界電流値の低下を
小さくすることができる。さらに、銀シース超電導線材
等の超電導線材のテープ面が支持部材により、周方向に
確実に固定されるため、発生する自己磁界の乱れがな
く、臨界電流値を設計値通りに保つことが可能になる。
また、円筒状の支持部材は低熱伝導率材料からなるもの
とする。このようにすることにより、低温部への熱侵入
量を低減することができる。
において、超電導線材のテープ面が円筒座標系における
周方向と平行になるように配置され、かつ、室温から電
流リードの運転可能な低温まで冷却したときの熱収縮率
が−0.4%から−0.15%までで円筒形状、低熱伝
導率の支持部材に前記ユニットが固定されるような構造
とする。
れ、−0.41%と−0.16%であり、支持部材の熱
収縮率を上記のように選定することにより、銀シース超
電導線材内の超電導体における長手方向のひずみが若干
の圧縮方向のひずみから若干の引っ張り方向のひずみの
間であるようにすることができるため、熱ひずみによる
臨界電流値の劣化をも防ぐことができ、安定した通電が
可能となる。
ドにおいて、支持部材を、室温から電流リードの運転可
能な低温まで冷却したときの熱収縮率が−0.35%か
ら−0.25%までの低熱伝導率材料とするような構成
とする。
向の熱ひずみにより臨界電流値の劣化を防ぐばかりか臨
界電流値の上昇をも期待することができるようになる。
化物超電導線材を単体でもしくは積層してユニットとし
たものを複数個、超電導線材のテープ面が円筒座標系に
おける周方向と平行になるように配置する。このように
することにより、自己電流により発生する自己磁界の主
成分は超電導線材のテープ面と平行となり、テープ面と
垂直な磁界成分が小さくなるため自己磁界による臨界電
流値の低下を小さくすることができる。さらに、銀シー
ス超電導線材等の超電導線材のテープ面が支持部材によ
り、周方向に確実に固定されるため、発生する自己磁界
の乱れがなく、臨界電流値を設計値通りに保つことが可
能になる。ここで、前記支持部材として磁性材料を用い
るようにした。このようにすることにより、超電導体の
自己電流により発生する自己磁界の内臨界電流値の低下
を招く有害なテープ面垂直方向の磁界成分を磁性材料に
よりさらに低減することができる。
において、支持部材として、高温側に磁性材料、低温側
に低熱伝導率材料を接合した支持部材を用いる。このよ
うにすることにより、テープ面垂直方向の磁界成分を低
減し、高い臨界電流値を維持することができるととも
に、低温端への熱侵入量を小さく抑えることが可能とな
る。
ドにおいて、支持部材を超電導線材のユニットの外周側
にこれらを包囲するように配置する。このようにするこ
とにより、より効果的にテープ面垂直方向の磁界成分を
低減することが可能となり、高い臨界電流値を維持しや
すくなる。
導電流リードにおいて、支持部材と、テープ状酸化物超
電導線材からなる単体もしくは積層された超電導線材の
ユニットとを包囲するように磁性材料を配置する。この
ような構造とすることにより、超電導線材のテープ面が
支持部材により、周方向に確実に固定されるため、発生
する自己磁界の乱れがなくなり、外周に配置された磁性
材料により、テープ面の垂直方向に発生する自己磁界を
格段に小さくすることが可能となる。これにより、臨界
電流値を劣化のない状態に保持することが可能となる。
発明の実施の形態を詳細に説明するが、この発明はこれ
らの実施の形態に限定されない。
て使用されるのは、好ましくは銀シース超電導線として
使用する超電導体、例えば、ビスマス系(Bi−Sr−
Ca−Cu−O)、イットリウム系(Y−Ba−Cu−
O)などである。この場合、超電導体に対する銀の断面
割合は2から3程度が望ましい。
界と臨界電流値の関係を示すグラフである。図におい
て、Bpはテープ面平行磁界に依存する臨界電流値の変
化を表わす曲線、Bvはテープ面垂直磁界に依存する臨
界電流値の変化を表す曲線をそれぞれ示す。縦軸におい
て、臨界電流値は、磁界0(B=0)のときの臨界電流
値Ic0に対する印加された磁界Bのときの臨界電流値
Ic(B)の比で表してある。図示のように、テープ面
垂直方向磁界に対しては、100ガウスの磁界で臨界電
流値は無磁界の場合の80%に低下する。500ガウス
程度の磁界では、無磁界の場合の50%以下に劣化して
しまう。一方、テープ面平行方向の磁界に対しては、5
00ガウスの磁界に対しても臨界電流値は無磁界の場合
の95%を維持する。すなわち、銀シース型超電導線で
は、このような印加磁界方向に対して臨界電流値の極端
な方向性がある。ここで、500ガウスとは、数10k
A級の酸化物超電導体電流リードを構成しようとした場
合に発生する自己磁界のおおよその値である。なお、シ
ース材(安定化金属)としては酸化物超電導体との望ま
しくない反応を起こさない金属であればいずれでもよ
く、たとえば、銀または銀合金が使用できる。
と臨界電流値の関係は、ひずみが0.1%程度までは臨
界電流値の劣化はほとんどなく、0.1%を越えるあた
りから臨界電流値が劣化し始め、0.2%のひずみにお
いては超電導性を完全に喪失してしまう。
る超電導電流リードの横断面図である。図2に見られる
ように、テープ状酸化物超電導線材のユニット1のテー
プ面が円筒状の支持部材3の周りに、円筒座標系の周方
向と平行になるように配置されている。
電導線材の断面図を示している。図3では、酸化物超電
導線材の単線2が8枚積層されたものである。臨界電流
値は、積層された場合は単線の臨界電流値の8倍とはな
らず減少するが、これは、テープ面垂直方向の自己磁界
成分が増加するため、臨界電流値が小さくなってしまう
ことによるものである。このような積層された超電導線
材のユニットを、超電導線材のテープ面が円筒座標系の
周方向と平行になるように配置すると、銀シース超電導
線材自体により発生するテープ面垂直方向の自己磁界成
分が隣り合う超電導ユニットの発生磁界によりキャンセ
ルされるため、磁界の垂直方向成分が低減することにな
る。このように、自己磁界による臨界電流値の低下を防
ぎ、高い臨界電流値を維持した状態で、安定的に通電す
ることが可能となる。
リードの低温端部での熱伝導率は1W/mK以下である
ことが望ましい。このような支持部材用低熱伝導率材料
としては、例えばステンレス鋼、ニッケル合金、チタン
合金、FRP等を使用することができる。
から電流リードの所定温度に冷却したときの熱収縮率が
−0.4%から−0.15%までの材料を使用すること
が望ましい。すなわち、銀シース超電導線材において、
室温から4.2K迄冷却した際に、銀および超電導体の
熱収縮率はそれぞれ、−0.41%と−0.16%であ
る。また、断面積比を支持部材、銀および超電導体で
3:2.5:1とすると、超電導材に残留する本質的な
ひずみは−0.1%から0.1%となる。酸化物超電導
体の臨界電流値は0.1%程度の圧縮および引っ張りに
対しては劣化しない。従って、熱収縮率を上記のように
選択することにより、本質的な臨界電流値を維持するこ
とが可能である。
とにより、次の様な効果も期待できる。この場合、支持
部材としては金属が望ましい。すなわち、支持部材と超
電導線材との界面を、電気的に熱的に接触抵抗が十分小
さくなるように密着させる(外周側からのバインドや拡
散接合による一体化が有効)ようにする。超電導体が超
電導状態から常電導状態に転移(クエンチ)した場合に
電流が安定化金属である銀に流れるが、この際ジュール
発熱により銀シース超電導線材の温度が上昇する。ここ
で、支持部材と銀シース超電導線材とが熱的に十分な接
触状態にあるために、熱容量としては銀シース超電導線
材と支持部材の両方の寄与が期待できる。このため、銀
シース超電導線材のみと比較して温度上昇が小さく抑え
られることになる。すなわち、クエンチ時の超電導線材
の保護をも、この支持部材が兼用するという利点があ
る。
から電流リードの所定温度に冷却したときの熱収縮率を
−0.35%から−0.25%までの材料を使用するこ
とが好ましい。このようにすると、銀シース超電導線材
単体と比較して、臨界電流値が劣化するどころか反対に
上昇するようになる。
超電導電流リードにおいて、支持部材として磁性材料を
用いた場合には、超電導材料のテープ面に垂直方向の成
分を相当低減することができる。これにより、臨界電流
値の低減をきわめて効果的に抑制することができ、コン
パクトで大電流を流すことのできる電流リードを提供す
ることが可能となる。磁性材料としては、鉄、珪素鋼、
インコネル、インコロイなどを使用することができる。
る超電導電流リードの断面図であり、(A)は横断面
図、(B)は縦断面図である。図に見られるように、支
持部材3は高温側の磁性材料11と低温側の低熱伝導率
材料12より構成される。
接、接着、圧接、機械的締結等により結合されている。
ところで、臨界電流値は低温になればなるほど高くな
る。77K近傍の高温では超電導材料の臨界電流値は、
64Kの臨界電流値の半分程度となってしまう。したが
って、この高温領域での臨界電流値を高く維持するため
にこの位置に磁性材料を配置し、テープ面と垂直方向の
磁界成分を抑制する。電流リードの低温領域において
は、臨界電流値自体が高くなるため、ことさらテープ面
垂直方向の磁界成分を小さく抑える必要はない。この領
域においてはむしろ、低熱伝導率の支持体を置く方が有
利となる。すなわち、鉄、珪素鋼板、インコネル、イン
コロイなどの磁性材料はFRPやステンレス材に比して
熱伝導率が数倍から10倍以上もよいため、電流リード
としては、低温端部への熱侵入量が増大し好ましくな
い。そこで、64K以下の領域では支持部材として、低
熱伝導率材料を使用する。
る超電導電流リードの横断面図である。
ト1のまわりに磁性材料4がこれを包囲するように配置
されている。換言すれば、円筒状の磁性材料の内周面上
にユニット1が円筒座標系における周方向と平行に配置
されている。超電導体から発生する円周方向の自己磁界
は、超電導体の外周側で最大で、内周側ではほぼ0とな
る。このことからもわかるように、磁性材料を超電導体
の外周側に配置することにより、より効果的に超電導体
のテープ面垂直方向の磁界成分を小さく抑制することが
できる。
る超電導電流リードの断面図であり、(A)は横断面
図、(B)は縦断面図である。
まわりに確実に固定されており、さらにそのまわりに磁
性材料4が配置されている。支持部材3の材料としては
低温端部への熱侵入量を低減するためにステンレス鋼な
どの低熱伝導率材料を使用する。また、磁性材料4は、
高温側の一部の領域のみに配置している。この理由は、
前述したように臨界電流値が高温側で小さくなってしま
うことを改善するためと、低温側まで磁性材料を設置せ
ず、低熱侵入量化を図っているためである。
Bi2 Sr2 Ca2 Cu3 Ox を使用し、断面寸法は幅
が5mmで、厚さが0.3mm、銀と超電導線材の断面
比が2.5対1程度のテープ状超電導線材を作製した。
この超電導線材の臨界電流値は、温度77Kにおいて単
体で約70Aである。これを8枚積層して1ユニットと
すると、このユニット単体の臨界電流値は単線の臨界電
流値の8倍とはならずに390Aであった。このユニッ
トを60mm径のステンレス製円筒上に、テープ面が周
方向と平行になるように24ユニット配置すると、1ユ
ニット当たりの臨界電流値は450Aを超え、単体の臨
界電流値の15%増加となった。全体の臨界電流値は1
0kAを超える値となった。すなわち、自己磁界による
臨界電流値の低下を防ぎ、高い臨界電流値を維持した状
態で、安定的に通電することが可能となる。
断面寸法が5mm×0.3mmのものを8枚積層して1
ユニットとしたテープ状酸化物超電導線材を作製した。
この超電導線材ユニットの77Kにおける臨界電流値は
390Aであった。一方、支持部材にステンレス鋼(室
温から77Kまでの熱収縮率は−0.29%)を使用
し、この超電導線材ユニットを固定し、77Kでの臨界
電流値を測定したところ、420Aに上昇した。ここで
支持部材、銀および超電導体の断面積比は3:2.5:
1としている。したがって、このような支持部材を使用
することにより、支持部材がない場合と比較して臨界電
流値が上昇することがわかる。
求項1に記載のごとく構成することとしたので、自己磁
界による磁界電流値の劣化を抑え、安定した通電が可能
な超電導電流リードが得られる。しかも、超電導体のク
エンチ時には温度上昇を最小に抑えるという効果が得ら
れる。また、支持部材を低熱伝導率材料とすることによ
り、低温部への熱侵入量をより低減することができる。
持部材を選定することにより、自己磁界による磁界電流
値の劣化のみならず、熱応力による臨界電流値の劣化を
も防ぎ、安定した通電が可能な超電導電流リードを構成
することが可能となった。
支持部材を選定することにより、熱応力による臨界電流
値の劣化を防ぐのみならず、臨界電流値を上昇させるこ
とができるという効果もある。
支持部材を磁性材料とすることにより、自己磁界による
臨界電流値の劣化を抑えることができ、安定した通電が
可能な超電導電流リードを構成することが可能となっ
た。
支持部材を高温側は磁性材料、低温側は、低熱伝導率材
料とすることにより、自己磁界による臨界電流値の劣化
を抑えることができると同時に、低温端部への熱侵入量
を小さく抑えることが可能となった。これにより、低熱
侵入量の電流リードを構成することが可能となった。
支持部材として磁性材料を使用し、超電導体を包囲する
ように配置することにより、自己磁界による臨界電流値
の劣化をより効果的に抑えることが可能となる。
構成することにより、自己磁界による臨界電流値をより
効果的に抑制し、しかも低温端への熱侵入量を小さく抑
えることが可能となった。
界依存性を示すグラフである。
の横断面図である。
である。
の断面図であり、(A)は横断面図、(B)は縦断面図
である。
の横断面図である。
の断面図であり、(A)は横断面図、(B)は縦断面図
である。
Claims (7)
- 【請求項1】 円筒状の支持部材と、該支持部材上に固
定されたテープ状酸化物超電導線材からなる単体もしく
は積層された超電導線材のユニットとを備え、該超電導
線材のテープ面は円筒座標系における周方向と平行に配
置され、かつ、該円筒状の支持部材は低熱伝導率材料か
らなることを特徴とする超電導電流リード。 - 【請求項2】 前記支持部材は、室温から電流リードの
運転可能な低温まで冷却したときの熱収縮率が−0.4
%から−0.15%までである、低熱伝導率材料からな
ることを特徴とする請求項1に記載の超電導電流リー
ド。 - 【請求項3】 前記支持部材は、室温から電流リードの
運転可能な低温まで冷却したときの熱収縮率が−0.3
5%から−0.25%までの低熱伝導率材料からなるこ
とを特徴とする請求項1に記載の超電導電流リード。 - 【請求項4】 円筒状の支持部材と、該支持部材上に固
定されたテープ状酸化物超電導線材からなる単体もしく
は積層された超電導線材のユニットとを備え、該超電導
線材のテープ面は円筒座標系における周方向と平行に配
置され、かつ、該円筒状の支持部材は磁性材料からなる
ことを特徴とする超電導電流リード。 - 【請求項5】 前記支持部材は、高温側に磁性材料、低
温側に低熱伝導率材料を接合した支持部材からなること
を特徴とする請求項4に記載の超電導電流リード。 - 【請求項6】 前記支持部材は前記超電導線材のユニッ
トの外周側に配置されていることを特徴とする請求項4
に記載の超電導電流リード。 - 【請求項7】 前記支持部材および前記超電導線材のユ
ニットを包囲する磁性材料層をさらに備えたことを特徴
とする請求項1ないし6のいずれかに記載の超電導電流
リード。
Priority Applications (2)
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---|---|---|---|
JP35007896A JP3151159B2 (ja) | 1996-12-27 | 1996-12-27 | 超電導電流リード |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP35007896A JP3151159B2 (ja) | 1996-12-27 | 1996-12-27 | 超電導電流リード |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH10188691A true JPH10188691A (ja) | 1998-07-21 |
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