JP2010282849A - 非水系二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】長手方向に沿う一方の縁に合材層非形成部を残して合材層が設けられた正負の電極シートを重ね合わせて捲回した電極体をケースに収容してなる非水系二次電池において、該電池の信頼性を向上させること。
【解決手段】捲回電極体30の正極側端部301には、正極シート320の合材層非形成部320Aを捲回中心側に寄せ集めて正極端子が溶接されている。電極体30の負極側端部302には、負極シート340の合材層非形成部340Aを捲回中心側に寄せ集めて負極端子が溶接されている。正極集電体322の引張強度は負極集電体342よりも低く、正極合材層の端324Aから正極端子溶接部42までの距離Aは、負極合材層の端344Aから負極端子溶接部82までの距離Bよりも大きい。
【選択図】図2

Description

本発明は、捲回型の電極体を備えた非水系二次電池に関する。
リチウムイオン二次電池その他の非水系二次電池は、車両搭載用電源あるいはパソコンや携帯端末等の電源として重要性が高まっている。特に、軽量で高エネルギー密度が得られるリチウムイオン二次電池は、車両搭載用高出力電源として好ましく用いられるものとして期待されている。
リチウムイオン二次電池の代表的な構成として、リチウムイオンを吸蔵および放出可能な電極活物質を備える正負の電極と、それらの間に配置されたセパレータと、非水電解液とを備えた構成が挙げられる。例えば、電極活物質を主成分とする層(電極合材層)が長尺帯状の集電体に保持された正負の電極シートを、両電極シートの間にセパレータを挟んで重ね合わせ、これらを長手方向に捲回してなる電極体(捲回電極体)を、非水電解液とともにケース(電池容器)に収容した構成のリチウムイオン二次電池が知られている。この種の電池に関する技術文献として特許文献1が挙げられる。
特開2005−190913号公報
上述のような捲回電極体のなかには、上記電極合材層が集電体の長手方向に沿った一方の縁を帯状に残して設けられた電極シートを用い、その帯状部分(合材層非形成部)が対極のシートからはみ出すように両電極シートが重ね合わされた形態のものがある。
本発明は、かかる形態の電極体を備えた非水系二次電池であって、より信頼性に優れた非水系二次電池(典型的にはリチウムイオン二次電池)を提供することを目的とする。
捲回型の電極体では、捲回回数が多くなるにつれて最外周の合材層非形成部から最内周までの距離が長くなるため、上記寄せ集めた部分に電極端子を溶接するために必要な合材層非形成部の幅が次第に大きくなる。また、電極端子の溶接品質および溶接強度の観点からは、上記合材層非形成部の幅は、ある程度の余裕をもって設定されているほうが有利である。合材層非形成部の幅に余裕がない、あるいは余裕が少ないと、合材層非形成部を急角度で捲回中心側に寄せ集めることとなるため、該合材層非形成部(集電体)に強い応力が加わって集電体が破損しやすくなったり、あるいは合材層非形成部を集め切れないことにより溶接歩留りが低下したりしがちである。また、このように急角度で寄せ集めた合材層非形成部に電極端子が溶接された構成の電極体では、電池の製造時、流通時、使用時等に加わり得る衝撃や振動等によって、集電体や電極端子溶接部に損傷が生じることが懸念される。しかしながら、上記合材層非形成部は電池容量には寄与しないため、電池の高エネルギー密度化、軽量化、材料コスト低減等の観点から、上記合材層非形成部の幅をなるべく小さくしたいとの要請がある。
かかる事情に鑑みて、ここに開示される一つの非水系二次電池は、長手方向に捲回された捲回電極体が非水電解液とともにケースに収容された形態であって、前記捲回電極体は、長尺帯状の正極集電体に正極合材層が保持された正極シートと、長尺帯状の負極集電体に負極合材層が保持された負極シートとが、長尺帯状のセパレータシートを介して捲回された構成を有する。前記正極シートには、前記正極集電体の長手方向に沿う第一の縁に、前記正極合材層を有しない帯状の正極合材層非形成部が設けられている。前記負極シートには、前記負極集電体の長手方向に沿う第一の縁に、前記負極合材層を有しない帯状の負極合材層非形成部が設けられている。前記正極シートと前記負極シートとは、前記正極合材層非形成部が前記負極シートの第二の縁からはみ出し、且つ前記負極合材層非形成部が前記正極シートの第二の縁からはみ出すように重ね合わされている。前記セパレータシートは、該セパレータシートの長手方向に沿う第一の縁から前記正極合材層非形成部がはみ出し、且つ前記第一の縁に対向する第二の縁から前記負極合材層非形成部がはみ出すように前記正極シートおよび前記負極シートと重ね合わされている。前記捲回電極体の軸方向における一方の端部(正極側端部)では、前記正極シートの正極合材層非形成部が捲回中心側に寄せ集められ、その寄せ集められた正極合材層非形成部に正極端子が溶接されている。前記捲回電極体の軸方向における他方の端部(負極側端部)では、前記負極シートの負極合材層非形成部が捲回中心側に寄せ集められ、その寄せ集められた負極合材層非形成部に負極端子が溶接されている。ここで、前記正極集電体の引張強度は、前記負極集電体の引張強度よりも低い。そして、前記正極シートおよび前記負極シートは、
前記正極合材層の正極合材層非形成部側端から正極端子溶接部までの距離Aと、
前記負極合材層の負極合材層非形成部側端から負極端子溶接部までの距離Bと、
の関係がA>Bとなるように構成されている。
なお、本明細書において「二次電池」とは、リチウムイオン二次電池、金属リチウム二次電池、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池等のいわゆる蓄電池ならびに電気二重層キャパシタ等の蓄電素子を包含する概念である。
上記構成の電池では、各電極シートにおける合材層の端から電極端子溶接部までの距離(以下、「寄せ集め距離」ということもある。)を、正極集電体に比べて引張強度の高い負極集電体(例えば、厚み10μm〜20μm程度の銅箔)を用いてなる負極シートに比べて、より引張強度の低い正極集電体(例えば、厚みが上記銅箔の0.7倍〜2倍程度の範囲にあるアルミニウム箔)を用いてなる正極シートでは、より大きく確保している。このことによって、電池全体としての材料コスト、質量、サイズ等の上昇を抑制しつつ、溶接不良の低減(歩留りの向上)および溶接強度の向上を効果的に実現することができる。したがって、上記構成の電池は生産性および信頼性に優れる。
なお、正極集電体の引張強度が負極集電体の引張強度よりも高い電池では、上記構成とは逆に、負極シートの寄せ集め距離を正極シートの寄せ集め距離よりも大きく(より長く)確保することにより、同様の効果が発揮され得る。したがって、この明細書により開示される事項には以下のものが含まれる。
長手方向に捲回された捲回電極体が非水電解液とともにケースに収容された非水系二次電池である。前記捲回電極体は、長尺帯状の正極集電体に正極合材層が保持された正極シートと、長尺帯状の負極集電体に負極合材層が保持された負極シートとが、長尺帯状のセパレータシートを介して捲回された構成を有する。前記正極シートには、前記正極集電体の長手方向に沿う第一の縁に、前記正極合材層を有しない帯状の正極合材層非形成部が設けられている。前記負極シートには、前記負極集電体の長手方向に沿う第一の縁に、前記負極合材層を有しない帯状の負極合材層非形成部が設けられている。前記正極シートと前記負極シートとは、前記正極合材層非形成部が前記負極シートの第二の縁からはみ出し、且つ前記負極合材層非形成部が前記正極シートの第二の縁からはみ出すように重ね合わされている。前記セパレータシートは、該セパレータシートの長手方向に沿う第一の縁から前記正極合材層非形成部がはみ出し、且つ前記第一の縁に対向する第二の縁から前記負極合材層非形成部がはみ出すように前記正極シートおよび前記負極シートと重ね合わされている。前記捲回電極体の軸方向の第一端では、前記正極シートの正極合材層非形成部が捲回中心側に寄せ集められ、その寄せ集められた正極合材層非形成部に正極端子が溶接されている。前記捲回電極体の軸方向の第二端では、前記負極シートの負極合材層非形成部が捲回中心側に寄せ集められ、その寄せ集められた負極合材層非形成部に負極端子が溶接されている。ここで、前記正負の電極シートは、
正負の電極集電体および負極集電体のうち、より引張強度の低い電極集電体を備える電極シートにおける寄せ集め距離A’と、
より引張強度の高い電極集電体を備える電極シートにおける寄せ集め距離B’と、
の関係がA’>B’となるように構成されている。
ここに開示される他の一つの非水系二次電池は、長手方向に捲回された捲回電極体が非水電解液とともにケースに収容された形態であって、前記捲回電極体は、長尺帯状の正極集電体に正極合材層が保持された正極シートと、長尺帯状の負極集電体に負極合材層が保持された負極シートとが、長尺帯状のセパレータシートを介して捲回された構成を有する。前記正極シートには、前記正極集電体の長手方向に沿う第一の縁に、前記正極合材層を有しない帯状の正極合材層非形成部が設けられている。前記負極シートには、前記負極集電体の長手方向に沿う第一の縁に、前記負極合材層を有しない帯状の負極合材層非形成部が設けられている。前記正極シートと前記負極シートとは、前記正極合材層非形成部が前記負極シートの第二の縁からはみ出し、且つ前記負極合材層非形成部が前記正極シートの第二の縁からはみ出すように重ね合わされている。前記セパレータシートは、該セパレータシートの長手方向に沿う第一の縁から前記正極合材層非形成部がはみ出し、且つ前記第一の縁に対向する第二の縁から前記負極合材層非形成部がはみ出すように前記正極シートおよび前記負極シートと重ね合わされている。前記捲回電極体の軸方向における第一の端部(正極側端部)では、前記正極シートの正極合材層非形成部が捲回中心側に寄せ集められ、その寄せ集められた正極合材層非形成部に正極端子が溶接されている。前記捲回電極体の軸方向における第二の端部(負極側端部)では、前記負極シートの負極合材層非形成部が捲回中心側に寄せ集められ、その寄せ集められた負極合材層非形成部に負極端子が溶接されている。ここで、前記負極集電体は、前記正極集電体よりも熱伝導率の大きな材質により構成されている。例えば、前記負極集電体が銅製であり、前記正極集電体がアルミニウム製である。かかる非水系二次電池の好ましい一態様では、前記電極体は、前記ケース内において、
前記正極合材層の正極合材層非形成部側端から前記電極体の前記一方の端部側の端面(正極側端面)に対向するケース内面(正極端対向面)までの距離Eと、
前記正極合材層の正極合材層非形成部側端とは反対の端から前記電極体の他方の端部側の端面(負極側端面)に対向するケース内面(負極端対向面)までの距離Fと、
の関係がE<Fとなるように配置されている。
非水系二次電池では、過充電等の不適切な使用や不測の事態等に起因して、ケースの内部においてガスが発生する場合がある。かかるガスは電極体の内部でも発生し得る。捲回電極体の場合には、該電極体の内部で発生したガスの外部への排出位置が、実質的に捲回端面(上記第一端および第二端)に限定される。また、捲回電極体の内部で多量のガスが発生するような事態においては、電極体の捲回コア部分(すなわち正極合材層と負極合材層とが対向する部分)から多量の熱が発生し、その熱が正極および負極の合材層非形成部にも伝わってその温度を上昇させる。このため、電極体内で発生したガスは、高温の正極端および負極端を経て電極体から排出され、対向するケース壁面に集中して当たることとなる。このように高温のガスがケース壁面に当たると、該ケース壁面に損傷(例えば、ケース構成材料の軟化、溶融、腐食等によるケースの変形や孔あき)が生じることがあり得る。
本発明者は、上記のように電極体の内部で多量のガスが発生するような事態において、該電極体の負極側端部は正極側端部よりも高温になりやすいという点に着目した。これは、より熱伝導率の高い集電体からなる合材層非形成部が捲回された部分(ここでは負極側端部)は、より熱伝導率の低い集電体からなる合材層非形成部が捲回された部分(ここでは正極側端部)に比べて、捲回コア部からの伝熱量が多くなるためと考えられる。そこで、上記の非水系二次電池では、過充電等の異常時に高温となり得る正極合材層が、ケースの中央位置(正極端対向面と負極端対向面との中央面)を基準として、該中央位置よりも正極端対向面側に偏らせて配置されている。このことによって、限られたケース内スペース(特に、正極端対向面と負極端対向面との距離)のなかで、ケース表面の最高到達温度を効果的に低下させることができる。したがって、上記構成の非水系二次電池は、過充電等に起因する異常時にも(特に、電極内で多量のガスが発生するような事態に至った場合にも)、より優れた信頼性を示すものとなり得る。また、ケース表面の最高到達温度を低下させ得るという上記の効果が達成されることは、上記非水系二次電池を複数配列して構成される組電池において、隣接する単電池への伝熱を抑えるという観点からも有意義である。上述のように寄せ集め距離をA>Bとする構成との組み合わせにより、さらに優れた信頼性が実現され得る。
距離Fと距離Eとの比(F/E)は、1.1以上とすることが好ましく、1.2以上とすることがより好ましい。このことによって、ケース表面の最高到達温度がよりよく低下され得る。F/Eの上限は特に限定されないが、通常は5以下(例えば3以下)とすることが適当である。F/Eが大きすぎると電池の体格が大型化しやすくなる場合がある。
ここに開示される非水系二次電池の好ましい一態様では、上記構成において、電極体の第一の端部(正極側端部)から正極端対向面までの距離Gと、該電極体の第二の端部(負極側端部)から負極端対向面までの距離Hとが、G<Hの関係を有するように電極体が配置されている。かかる態様によると、ケース表面の最高到達温度を効果的に低下させるという上述の効果がよりよく発揮され得る。
なお、正極集電体の熱伝導率が負極集電体の熱伝導率よりも高い電池では、上記構成とは各部の寸法関係が正極側と負極側とで逆転することは、上述した正負の電極シートの寄せ集め距離の場合と同様である。
ここに開示される他の一つの非水系二次電池は、長手方向に捲回された捲回電極体が非水電解液とともにケースに収容された形態であって、前記捲回電極体は、長尺帯状の正極集電体に正極合材層が保持された正極シートと、長尺帯状の負極集電体に負極合材層が保持された負極シートとが、長尺帯状のセパレータシートを介して捲回された構成を有する。前記正極シートには、前記正極集電体の長手方向に沿う第一の縁に、前記正極合材層を有しない帯状の正極合材層非形成部が設けられている。前記負極シートには、前記負極集電体の長手方向に沿う第一の縁に、前記負極合材層を有しない帯状の負極合材層非形成部が設けられている。前記正極シートと前記負極シートとは、前記正極合材層非形成部が前記負極シートの第二の縁からはみ出し、且つ前記負極合材層非形成部が前記正極シートの第二の縁からはみ出すように重ね合わされている。前記セパレータシートは、該セパレータシートの長手方向に沿う第一の縁から前記正極合材層非形成部がはみ出し、且つ前記第一の縁に対向する第二の縁から前記負極合材層非形成部がはみ出すように前記正極シートおよび前記負極シートと重ね合わされている。前記捲回電極体の軸方向における第一の端部(正極側端部)では、前記正極シートの正極合材層非形成部が捲回中心側に寄せ集められ、その寄せ集められた正極合材層非形成部に正極端子が溶接されている。前記捲回電極体の軸方向における第二の端部(負極側端部)では、前記負極シートの負極合材層非形成部が捲回中心側に寄せ集められ、その寄せ集められた負極合材層非形成部に負極端子が溶接されている。ここで、前記負極集電体は前記正極集電体よりも熱伝導率の大きな材質からなる。そして、前記電極体は、
前記負極シートの第二の縁から前記セパレータシートの第一の縁までの距離Pと、
前記正極シートの第二の縁から前記セパレータシートの第二の縁までの距離Qと、
の関係がP<Qとなるように構成されている。より好ましい一態様では、前記距離Pと、前記負極合材層の負極合材層非形成部側端から前記セパレータシートの第二の縁までの距離Rと、の関係がP<Rとなるように構成されている。
過充電等の異常時に捲回電極体の内部で多量のガスが発生するような事態を引き起こす一因として、電極体の温度が通常の使用温度域を大きく超えて上昇することによりセパレータシートが熱収縮し、これにより正極シートと負極シートとが直接接触(すなわち短絡)することが挙げられる。本発明者は、上記のように電極体の温度が上昇する際、負極側端部は正極側端部よりも高温になりやすい点に着目した。そこで、上記の非水系二次電池では、負極合材層の端から正極側端部に向けてセパレータシートをはみ出させる幅(距離P)よりも、正極合材層の端から負極側端部に向けてセパレータシートをはみ出させる幅(距離Q)のほうが大きくしている。すなわち、より高温となりやすい負極端部側では、セパレータシートの熱収縮代をより幅広く確保している。このことによって、セパレータシートの熱収縮に起因する短絡を防止する性能を効果的に高めることができる。したがって、上記構成の非水系二次電池は、過充電等に起因する異常時にも、より優れた信頼性を示すものとなり得る。ポリオレフィン等の熱可塑性樹脂(典型的にはポリエチレン)を含む材料を用いて形成されたセパレータシート(典型的には、熱可塑性樹脂が連続相となっている少なくとも一つの樹脂層を含む単層または多層のセパレータシート)を備える態様の電池では、上記構成を採用することが特に有意義である。また、上述のように寄せ集め距離をA>Bとする構成、電極体がE<Fとなるように配置された構成、の一方または両方との組み合わせにより、さらに優れた信頼性が実現され得る。
なお、正極集電体の熱伝導率が負極集電体の熱伝導率よりも高い電池では、上記構成とは各部の寸法関係が正極側と負極側とで逆転することは、上述した正負の電極シートの寄せ集め距離の場合と同様である。
ここに開示されるいずれかの非水系二次電池の好ましい一態様では、前記正極合材層と前記セパレータシートとの間および前記負極合材層と前記セパレータシートとの間のうちの少なくとも一方に、絶縁性無機粒子と該粒子を結着させるバインダとを含む多孔質絶縁層が介在されている。また、前記正極集電体と前記正極合材層との間および前記負極集電体と前記負極合材層との間のうちの少なくとも一方に、導電性粒子と熱可塑性ポリマーとを含む中間層が介在されている。前記中間層は、前記電池の通常の使用温度域では前記集電体と前記合材層との間に導電パスを形成し、該電池の異常時における温度上昇により前記導電パスが遮断されるように構成されている。
かかる構成の電池によると、正極合材層と負極合材層との間にあるセパレータシートの少なくとも一部が熱収縮や溶融により消失したとしても、上記多孔質絶縁層を利用して両合材層が短絡する事態を回避することができる。さらに、上記中間層の機能により、電池の異常時に集電体と電極合材層との間の抵抗を大きく上昇させることができる。これらの対策の一方または両方(好ましくは両方)が施されていることによって、過充電等の異常時においても、電池の温度上昇をより確実に抑制することができる。すなわち、より信頼性に優れた非水系二次電池が実現され得る。上記距離AとB、距離EとF、距離PとRおよび距離PとQとの関係のうち、一または二以上の関係を満たす構成との組み合わせによると、さらに優れた信頼性が実現され得る。
ここに開示されるいずれかの非水系二次電池(例えばリチウムイオン二次電池)は、車両に搭載される電池(ここに開示されるいずれかの非水系二次電池を単電池とし、該単電池を複数備えてなる組電池の形態であり得る。)として好適に利用され得る。したがって、本発明によると、ここに開示されるいずれかの非水系二次電池を備えた車両(例えば自動車)が提供される。
一実施形態に係る非水系二次電池の構造を示す模式的断面図である。 一実施形態に係る非水系二次電池を構成する正負極シートおよびセパレータシートの配置ならびに電極端子の溶接位置を示す模式図である。 図1のIII−III線断面における電極体の形状を模式的に示す断面図である。 他の一実施形態に係る非水系二次電池を構成する正負極シートおよびセパレータシートの配置を示す模式図である。 他の一実施形態に係る非水系二次電池を構成する正負極シートおよびセパレータシートとケースとの位置関係を示す模式図である。 他の一実施形態に係る非水系二次電池を構成する正負極シートおよびセパレータシートの配置を示す模式図である。 図6のVII−VII線断面図である。 一実施形態に係る非水系二次電池を備えた車両(自動車)を示す模式的側面図である。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
特に限定することを意図したものではないが、以下では主として本発明をリチウムイオン二次電池に適用する場合を例として、本発明をより詳細に説明する。なお、以下の図面において、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は省略することがある。また、各図における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は、必ずしも実際の寸法関係を反映するものではない。
<実施形態1>
図1〜3に示すように、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池10は、扁平な直方体形状(すなわち角型)の電池ケース20に、所定の電池構成材料(正負極それぞれの集電体に正負極それぞれの活物質が保持されたシート状の電極、セパレータ等)を具備する捲回電極体30が、適当な電解液(図示せず)とともに収容された構成を有する。
ケース20は、上記扁平直方体形状における幅狭面の一つが開口部となっている箱形(すなわち有底四角筒状)のケース本体21と、その開口部に取り付けられて(例えば溶接されて)該開口部を塞ぐ蓋体22とを備える。ケース20を構成する材質としては、一般的なリチウムイオン二次電池で使用されるものと同様のもの等を適宜使用することができ、特に制限はない。放熱性等の観点から、金属製(例えばアルミニウム製、スチール製等)のケース20を好ましく使用し得る。本実施形態のケース20(本体21および蓋体22)はアルミニウム製である。
蓋体22は、ケース本体21の開口形状に適合する長方形状に形成されている。捲回電極体30は、扁平形状(典型的には、軸に垂直な断面における形状が略長円状)の捲回体であって、その捲回軸が横倒しとなる姿勢(すなわち、ケース本体21の開口部が捲回軸に対して横方向に位置する向き)で本体21に収容されている。電極体30の捲回軸両端には、正極端子40および負極端子80がそれぞれ溶接されている。これらの電極端子40,80は、蓋体22の長手方向の一端および他端に設けられた端子引出孔(図示せず)をそれぞれ貫通して、ケース20の内部から外部に引き出されている。なお、蓋体22の中央部には、ケース20の内圧が上昇した場合に該ケースの内外を連通させて内圧を開放するための安全弁(図示せず)が設けられている。
捲回電極体30は、長尺帯状の正極集電体322に正極合材層324が保持された正極シート320と、長尺帯状の負極集電体342に負極合材層344が保持された負極シート340と、長尺帯状の二枚のセパレータシート36とを含む。正極合材層324および負極合材層344は、それぞれ、リチウムを可逆的に吸蔵および放出可能な活物質を主成分(典型的には、合材層の50質量%以上を占める成分)とする層である。これらの4枚のシート340,36,340,36を重ね合わせ、そのシート積層体を長手方向に円筒状に捲回し、次いで得られた捲回体を側面方向から押しつぶして拉げさせることによって、扁平形状の捲回電極体30が得られる。
正極シート320、負極シート340およびセパレータシート36を構成する材料自体は、従来のリチウムイオン二次電池に備えられる電極体と同様でよく、特に制限はない。例えば、正極シート320を構成する正極集電体322には、アルミニウム箔(本実施形態)その他の正極に適する金属箔が好適に使用され得る。正極合材層324の形成に用いる正極活物質としては、従来からリチウムイオン二次電池に用いられる物質の一種または二種以上を特に限定なく使用することができる。好適例として、LiNiO(本実施形態)、LiCoO、LiMn等のリチウム遷移金属酸化物が挙げられる。また、負極シート340を構成する負極集電体342には、銅箔(本実施形態)その他の負極に適する金属箔が好適に使用され得る。負極合材層344の形成に用いる負極活物質としては、従来からリチウムイオン二次電池に用いられる物質の一種または二種以上を特に限定なく使用することができる。好適例として、天然黒鉛(本実施形態)、人造黒鉛等の、アモルファスカーボン等の炭素系材料、リチウム遷移金属酸化物、リチウム遷移金属窒化物等が挙げられる。セパレータシート36の好適例としては、多孔質ポリオレフィン系樹脂で構成された単層または積層構造のものが挙げられる。
本実施形態では、正極集電体として厚さ15μmのアルミニウム箔を、負極集電体として厚さ10μmの銅箔を使用している。したがって、本実施形態に係る負極集電体の引張強度は、正極集電体の引張強度よりも明らかに高い。また、本実施形態に係る負極集電体は、正極集電体よりも明らかに熱伝導率の大きな材質からなる。
正極シート320には、正極集電体322の長手方向に沿う第一の縁3201に、帯状の正極合材層非形成部320Aが設けられている。この正極合材層非形成部320Aは、正極集電体322の両サイドの略同じ位置に設けられている。正極合材層324は、正極集電体322の両サイドの表面に、正極合材層非形成部320Aを除く全範囲に亘って形成されている。
負極シート340には、負極集電体342の長手方向に沿う第一の縁3401に、帯状の負極合材層非形成部340Aが設けられている。この負極合材層非形成部340Aは、負極集電体342の両サイドの略同じ位置に設けられている。負極合材層344は、負極集電体342の両サイドの表面に、負極合材層非形成部340Aを除く全範囲に亘って形成されている。
正極シート320と負極シート340は、図2に示すように、セパレータシート36の長手方向に沿う第一の縁3601から正極シートの正極合材層非形成部320Aがはみ出し、セパレータシート36の長手方向に沿う第二の縁3602から負極シートの負極合材層非形成部340Aがはみ出すように、幅方向(捲回軸方向、すなわち図2の左右方向)に位置をややずらしてセパレータシート36と重ね合わせた状態で捲回されている。その結果として、図1に示すように、捲回電極体30の捲回軸方向の一方の端部(正極側端部)301には、正極シートの正極合材層非形成部320Aが捲回コア部分31(すなわち正極シート320と負極シート340とセパレータシート36とが密に捲回された部分)から外方にはみ出した部分が形成されている。また、捲回電極体30の捲回軸方向の他方の端部(負極側端部)302には、負極シートの負極合材層非形成部340Aが捲回コア部分31から外方にはみ出した部分が形成されている。
図3によく示されるように、捲回電極体30の正極側端部301では、正極合材層非形成部320Aが電極体の厚みの両側から捲回中心側(すなわち、電極体の厚み中心側)に寄せ集められている。その寄せ集められた部分のうち電極体の捲回中心からやや上方(端子引出側)に偏った箇所(正極端子溶接部42)に、電極体30の一方の扁平面側(図1,2の手前側、図3の上側)から、正極端子40が溶接されている。また、捲回電極体30の負極側端部302では、負極合材層非形成部340Aが該電極体の厚みの両側から捲回中心側に寄せ集められている。その寄せ集められた部分のうち電極体の捲回中心からやや上方に偏った箇所(負極端子溶接部82)に、電極体30の一方の扁平面側から、負極端子80が溶接されている。ケース20内のスペースを有効に活用して電池のエネルギー密度を高めるために、正極端子溶接部42および負極端子溶接部82は、それぞれ、合材層非形成部320A,340Aのうち第一の縁3201,3401寄りの箇所(好ましくは、最も第一の縁3201,3401寄りの箇所)に設定されることが好ましい。
ここで、図2,3に示すように、正極シート320および負極シート340は、正極合材層の正極合材層非形成部側端324Aから正極端子溶接部42までの距離A(最も近い箇所を測るものとする。)が、負極合材層の負極合材層非形成部側端344Aから負極端子溶接部82までの距離B(同上)よりも大きくなるように構成されている(すなわちA>B)。このように正極シートの寄せ集め距離Aを負極シートの寄せ集め距離Bよりも長くすることにより、図3に示すように、正極側では負極側よりも集電体の寄せ集め角度を緩やかにすることができる。その結果、引張強度の強い負極シートについては寄せ集め距離Bを必要以上に長くすることなく、より引張強度の弱い正極シートについては寄せ集め距離Aを十分に確保することができる。したがって、電池全体としての材料コスト、質量、サイズ等の上昇を抑制しつつ、溶接不良の低減および溶接強度の向上を効果的に実現することができる。これにより、電池の製造時、流通時、使用時等に加わり得る衝撃や振動等に強い電池、すなわち、より信頼性の高い(例えば、集電体や電極端子溶接部に損傷が生じ難い)電池を実現することができる。
距離Aと距離Bとの比(A/B)は、1.1以上とすることが好ましく、1.3以上とすることがより好ましい。これにより、電池の大型化等を抑えつつ信頼性を向上させるという上記の効果がよりよく発揮され得る。A/Bの上限は特に限定されないが、通常は5以下(例えば3以下)とすることが適当である。A/Bが大きすぎると電池の体格が大型化しやすくなる場合がある。また、負極側の寄せ集め距離Bを二倍した値が、捲回コア部分における電極体の厚みTに対して1.1倍以上であることが好ましい。かかる態様によると、負極側の溶接品質および溶接強度がより良好なものとなり得る。したがって、正極側および負極側のいずれにおいても、電極端子の溶接不良や振動等による電極体の破損がよりよく防止され得る。
かかる構成のリチウムイオン二次電池10は、例えば概ね以下の手順で好適に製造(構築)することができる。すなわち、蓋体22の端子引出孔に正極端子40および負極端子80を取り付けて蓋体−電極アセンブリを作製する。次いで、上記構成の捲回電極体30の正極端子溶接部42および負極端子溶接部82に、正極端子40および負極端子80をそれぞれ溶接する。これにより上記蓋体−電極アセンブリと電極体30とが一体化される。なお、正極端子40の溶接方法としては例えば超音波溶接を、負極端子の溶接方法としては例えば抵抗溶接を好ましく採用し得る。そして、電極体30をケース本体21の開口部から内部に収めるようにして該開口部に蓋体22を装着して、蓋体22とケース本体21との合わせ目を例えばレーザ溶接により封止する。
その後、蓋体22に設けられた注液孔からケース20内に電解液を注入する。電解液としては、従来からリチウムイオン二次電池に用いられる非水電解液と同様のものを特に限定なく使用することができる。本実施形態では、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとの混合溶媒(例えば、体積比1:1程度の混合溶媒)にLiPFを約1mol/リットルの濃度で含有させた電解液を用いる。その後、注液孔に金属製の封止キャップを取り付けて(例えば溶接して)ケース20を封止する。このようにしてリチウムイオン二次電池10を製造(構築)することができる。
<実施形態2>
本実施形態に係るリチウムイオン二次電池を構成する捲回電極体30につき、該電極体を構成する電極シート320,340とセパレータシート36との重ね合わせ配置を図4に模式的に示す。図示するように、この電極体30は、負極シート340の第二の縁3402からセパレータシート36の第一の縁(正極側端)3601までの距離Pよりも、正極シート320の第二の縁3202からセパレータシート36の第二の縁(負極側端)3602までの距離Qのほうが大きくなるように構成されている(すなわちP<Q)。また、本実施形態にかかる電極体30は、上記距離Pよりも、負極合材層344の負極合材層非形成部側端344Aからセパレータシート36の第二の縁3602までの距離Rのほうが大きくなるように構成されている(すなわちP<R)。このように、より高温となりやすい負極端部側では正極端部側に比べてセパレータシートの熱収縮代がより大きく確保された構成によると、セパレータシートの熱収縮に起因する短絡を防止する性能を効果的に高めることができる。したがって、上記構成のリチウムイオン二次電池は、過充電等に起因する異常時にも、より優れた信頼性を示すものとなり得る。
なお、多孔質セパレータシートのなかには、電池の異常等により温度が上昇するとシート構成材料(典型的には熱可塑性樹脂)が溶融して孔が塞がり、これにより該シートを通過しての物質移動を阻止して電池反応を停止する、いわゆるシャットダウン機能を発揮するように構成されたものがある。しかし、車両搭載用電源として適用され得る大型の非水系二次電池では、電極体のなかでも場所によって温度が大きく異なり得るため、シャットダウン機能が電極体の全体に亘って発揮される前に、一部の箇所では電極体の温度がさらに上昇し、これによりセパレータシートが熱収縮して電極シート間が短絡してしまう場合があり得る。距離P,Q,Rの関係をP<QまたはP<Rとする上記構成は、このように大型の電池(例えば、車両電源用の電池)にも好ましく適用されて、上述の効果を発揮することができる。
<実施形態3>
本実施形態にかかるリチウムイオン二次電池10では、図5に示すように、ケース20内において電極体30が、正極合材層324の正極合材層非形成部側端324Aからケース20の正極端対向面20Aまでの距離Eよりも、正極合材層の正極合材層非形成部側端とは反対の端(本実施形態では、電極体30の正極側端と一致する。)からケース20の負極端対向面20Bまでの距離Fとのほうが大きくなるように配置されている(すなわちE<F)。このように、正極合材層をケースの正極端対向面側(より熱伝導率の低い材質からなる集電体により構成される正極端部側)に偏らせて配置することにより、限られたケース内スペースを有効に利用して、ケース表面の最高到達温度を効果的に低下させることができる。したがって、上記構成のリチウムイオン二次電池は、過充電等に起因する異常時にも(特に、電極内で多量のガスが発生するような事態に至った場合にも)、より優れた信頼性を示すものとなり得る。
以下、本発明に関連するいくつかの実験例を説明するが、本発明をかかる具体例に示すものに限定することを意図したものではない。
<実験例1>
上記構成を採用することによる効果を確認するため、以下の実験を行った。すなわち、図2に示す距離A,Bが表1に示す値となる計6種のリチウムイオン二次電池(サンプル1A〜6A)をそれぞれ複数個作製し、溶接品質の評価および振動試験を行った。
正極シートとしては以下のものを使用した。すなわち、平均粒径48nmのアセチレンブラック(導電材)とPVDF(ポリマー材料)とを、導電材/ポリマー材料の質量比が凡そ30/70となり且つ固形分が約10質量%となるようにNMPと混合して、溶剤系の中間層形成用組成物を調製した。
また、LiNiO粉末(正極活物質)とアセチレンブラックとCMCとを、これら材料の質量比が87:10:3となり且つ固形分が約45質量%となるようにイオン交換水と混合して、水系の正極合材層形成用組成物を調製した。
図6,7に示す模式図のように、厚さ15μmのアルミニウム箔(正極集電体)322の両サイドの表面に上記中間層形成用組成物を塗布して乾燥させることにより、該集電体322の両面に中間層323を形成した。中間層形成用組成物の塗布量は、固形分基準(すなわち乾燥後の質量基準)で、集電体322の片面当たり約2g/mとなるように調整した。中間層形成用組成物の塗布範囲は、後述する正極合材層形成用組成物の塗布範囲よりも約4mm幅広の範囲とした。
上記中間層323が形成された正極集電体322に、該集電体の長手方向に沿う第一の縁3201から所定幅の帯状部分(表1に示す距離Aよりも5mm幅広の正極合材層非形成部320A)を除いた残りの範囲に上記正極合材層形成用組成物を塗布して乾燥させることにより、各中間層323上にそれぞれ正極合材層324を形成した。正極合材層形成用組成物の塗布量(固形分基準)は、正極集電体322の片面当たり50g/mとなるように調整した。その後、全体の厚みが70μmとなるようにプレスして正極シート320を得た。
負極シートとしては以下のものを使用した。すなわち、天然黒鉛(粉末)とSBRとCMCとを、これら材料の質量比が98:1:1であり且つ固形分が45質量%となるようにイオン交換水と混合して、水系の負極合材層形成用組成物を調製した。この組成物を、厚み約10μmの銅箔(負極集電体)342の両サイドの表面に、該集電体の長手方向に沿う第一の縁3401から所定幅の帯状部分(表1に示す距離Aよりも5mm幅広の負極合材層非形成部340A)を除いた残りの範囲に塗布して乾燥させることにより、集電体342の両面に負極合材層344を形成した。負極合材層形成用組成物の塗布量(固形分基準)は、負極集電体342の片面当たり40g/mとなるように調整した。
平均粒径0.8μmのα−アルミナ粉末とアクリル系バインダとを、これら材料の質量比が90:10であり且つ固形分が50質量%となるようにNMPと混合して、スラリー状の溶剤系コート剤を調製した。このコート剤を、負極合材層344が形成された負極集電体342に塗布して乾燥させることにより、各負極合材層344上にそれぞれ多孔質絶縁層346を形成した。コート剤の塗布量(固形分基準)は、負極集電体342の片面当たり8g/mとなるように調整した。コート剤の塗布範囲は、負極合材層形成用組成物の塗布範囲から約4mm幅広の範囲とした。その後、全体の厚みが75μmとなるようにプレスして負極シート340を得た。
上記で作製した正極シート320および負極シート340を、厚さ20μm、幅85mm、長さ5000mmの二枚のセパレータシート36(PP樹脂からなる表層および裏層の間にPE樹脂からなる中間層が配置された三層構造を有するセパレータシートを使用した。以下、これを「PP/PE/PPシート」と表記することもある。)とともに積層した。このとき、負極シート340の第二の縁3402からセパレータシート36の第一の縁3601までの距離Pが2mm、正極シート320の第二の縁3202からセパレータシート36の第二の縁3602までの距離Qが7mm、負極合材層344の負極合材層非形成部側端344Aからセパレータシート36の第二の縁3602までの距離Rが4mmとなるように位置合わせした(後述する実験例2のサンプル1Bと同じ条件。)。このように重ね合わせた積層シートを長手方向に捲回し(捲回の回数:約30回)、その捲回体を側方から押しつぶして扁平形状の捲回電極体を得た。この電極体の捲回コア部分の厚みは11mmであった。
上記で得られた捲回電極体の正極側端部において、正極合材層非形成部を該電極体の厚み方向に寄せ集め、その寄せ集めた正極集電体の端から5mmの幅で、アルミニウム製の正極端子を超音波溶接により接合した。また、該電極体の負極側端部において、負極合材層非形成部を該電極体の厚み方向に寄せ集め、その寄せ集めた負極集電体の端から5mmの幅で、銅製の負極端子を抵抗溶接により接合した。このとき、溶接部またはその近傍において、集電体(金属箔)の破れ、切断のいずれかの不具合が観察されたものは溶接不良と判断した。サンプル1A〜6Aの各々につき20個の電極体を作製して端子を溶接し、溶接不良の発生率(不良数/製造数)を評価した。その結果を表1に示す。
サンプル1A〜5Aに係る各20個の電極体のうち、端子の溶接不良が認められなかったものを10個づつ用意(選別)し、それらの電極体を用いてリチウムイオン二次電池を作製した。電池ケースとしては、高さ9cm、幅11m、奥行き1.2cmの扁平な箱型の外形を有する容器を使用した。このケースは、有底四角筒状のケース本体と、その開口部に取り付けられて該開口部を塞ぐ蓋体とを備える。ケース本体および蓋体はいずれもアルミニウム製であり、ケース本体を構成するアルミニウムの厚さは0.5mmである。このケースの内部に上記捲回電極体を収容した。このとき、正極合材層の正極合材層非形成部側端からケースの正極端対向面までの距離Eが16mmとなり、正極シートの第二の縁からケースの負極端対向面までの距離Fが20mmとなるように、捲回電極体の収容位置を調整した(図5参照)。
そして、ケース本体と蓋体との合わせ目を溶接した後、蓋体に設けられた注液孔から電解液を注入し、次いで上記注液孔を封止した。電解液としては、ECとDMCとEMCとを1:1:1の体積比で含む混合溶媒に支持塩としてのヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF)を約1mol/リットルの濃度で含有させたものを使用した。その後、常法により初期充放電処理(コンディショニング)を行って、本例に係るリチウムイオン二次電池を得た。なお、このリチウムイオン二次電池の理論容量は5Ahである。
これらの電池に対し、国際連合の危険物輸送勧告に基づくT3振動試験を実施した。この振動試験により集電体に破損が生じた電池の個数割合を表1に示す。なお、サンプル6Aについては上記溶接において溶接不良率が高かったため、振動試験は行わなかった。
Figure 2010282849
表1に示されるように、距離AとBとの関係がA<B(すなわち、A/B>1)であるサンプル1A〜4Aは、A≦Bであるサンプル5A,6Aに比べて、溶接不良率および振動試験による破損率において明らかな低減効果がみられた。また、正極側および負極側の寄せ集め距離の合計値(A+B)が同じサンプル3Aと5A、サンプル4Aと6Aの比較から明らかなように、A<Bの関係を適用することにより、両電極シートの電極合材層非形成部の幅を増やすことなく溶接不良率および振動試験による破損率を大きく低減し得ることが確認された。
<実験例2>
距離Aおよび距離Bをそれぞれ9mmおよび8mmに固定し(実験例1のサンプル2Aと同じ条件。)、距離P,Q,Rをそれぞれ表2に示す値となるように調整した点以外は実験例1と同様にして、計8種のリチウムイオン二次電池(サンプル1B〜8B)を20個づつ作製した。それらの電池を、上記コンディショニング後に、5A(1Cに相当する。),4.1Vの定電流定電圧充電(カット電流 0.1A)でSOC(state of charge)100%に調整し、25℃の環境下で各電池の端子間電圧を測定した後、130℃および150℃の温度環境下に10個づつ搬入し、該温度下に1時間放置した。その後、再び25℃の環境下で各電池の端子間電圧を測定し、0.1V以上の電圧変化がみられた電池の割合を調べた。その結果を表2に示す。
Figure 2010282849
表2に示されるように、距離Pと距離QとがP<Qの関係を満たすサンプル1B〜4Bは、かかる関係を満たさない(すなわちP≧Qの)サンプル5B〜8Bに比べて、放置試験における電圧安定性が明らかに良好であった。距離Pと距離RとがP<Rの関係を満たすサンプル1B〜3Bによると、高温(150℃)での放置試験において、さらに良好な結果が実現された。
<実験例3>
距離Aおよび距離Bをそれぞれ9mmおよび8mmに固定し(実験例1のサンプル2Aと同じ条件。)、距離E,Fがそれぞれ表2に示す値となるように電極体の位置を調整した点以外は実験例1と同様にして、計6種のリチウムイオン二次電池(サンプル1C〜6C)を作製した。それらの電池を、上記コンディショニング後に実験例2と同様の充電条件でSOC60%に調整し、60℃の温度条件下において、150A(30Cに相当)で5秒間の充電と150Aで3秒間の放電とを、上限電圧100Vに至るまで繰り返しで行った。その間、熱電対を用いてケース側面(正極端対向面および負極端対向面の外面)の各部の温度推移を追跡することにより、各サンプルのケース側面の最高到達温度を測定した。その結果を表3に示す。
Figure 2010282849
表3に示されるように、距離Eと距離FとがE<Fの関係を満たすサンプル1C〜3Cによると、かかる関係を満たさない(すなわちE≧Fの)サンプル4C〜6Cに比べて、ケース表面(ここでは側面)の最高到達温度を著しく低下させることができた。また、E+Fの値が等しいサンプル1Cおよび3C(E<Fの例)とサンプル4Cおよび5C(E≧Fの例)との比較、ならびにサンプル1C(E<Fの例)とサンプル6C(E>Fの鄭)との比較からわかるように、E<Fの関係を適用することにより、電池の体格(特に、正極端対向面と負極端対向面との距離)を大きくすることなく、ケース表面の最高到達温度を大幅に低下させ得ることが確認された。
なお、サンプル1Cに係る電池を上記コンディショニング後に実験例2と同様の充電条件でSOC30%に調整し、4C−60V(4Cの定電流で60Vまで充電するという意味。)および20C−60Vの過充電試験を行った。その結果、最高到達温度はそれぞれ115℃および98℃であった。また、負極合材層表面に多孔質絶縁層を形成しなかった点を除いては同様に構築した電池について、同様に4C−60Vおよび20C−60Vの過充電試験を行ったところ、ケース表面の最高到達温度はそれぞれ115℃および105℃であった。この結果は、多孔質絶縁層を設けることにより、上記最高到達温度をさらに低下させ得ること(換言すれば、最高到達温度を低下させるためには多孔質絶縁層の設置が有効であること)を支持するものである。
以上、本発明を詳細に説明したが、上記実施形態は例示にすぎず、ここで開示される発明には上述の具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
ここに開示される技術により提供される非水系二次電池(例えばリチウムイオン二次電池)は、上記のとおり信頼性に優れることから、特に自動車等の車両に搭載されるモータ(電動機)用電源として好適に使用し得る。したがって本発明は、図8に模式的に示すように、ここに開示されるいずれかのリチウムイオン二次電池10(当該電池10を複数個直列に接続して形成される組電池100の形態であり得る。)を電源として備える車両(典型的には自動車、特にハイブリッド自動車、電気自動車、燃料電池自動車のような電動機を備える自動車)1を提供する。
1 自動車(車両)
10 非水系二次電池(リチウムイオン二次電池)
20 電池ケース
20A 正極端対向面
20B 負極端対向面
30 捲回電極体(電極体)
301 一方の端部(正極側端部)
302 他方の端部(負極側端部)
30A 一方の端部側の端面(正極側端面)
30B 他方の端部側の端面(負極側端面)
31 捲回コア部分
320 正極シート
320A 正極合材層非形成部
3201 第一の縁
3202 第二の縁
322 正極集電体
323 中間層
324 正極合材層
340 負極シート
340A 負極合材層非形成部
3401 第一の縁
3402 第二の縁
342 負極集電体
344 負極合材層
346 多孔質絶縁層
36 セパレータシート
3601 第一の縁(正極側端)
3602 第二の縁(負極側端)
40 正極端子(電極端子)
42 正極端子溶接部
80 負極端子
82 負極端子溶接部

Claims (7)

  1. 長尺帯状の正極集電体に正極合材層が保持された正極シートおよび長尺帯状の負極集電体に負極合材層が保持された負極シートが長尺帯状のセパレータシートを介して長手方向に捲回された捲回電極体を、非水電解液とともにケースに収容してなる非水系二次電池であって、
    前記正極シートには、前記正極集電体の長手方向に沿う第一の縁に、前記正極合材層を有しない帯状の正極合材層非形成部が設けられており、
    前記負極シートには、前記負極集電体の長手方向に沿う第一の縁に、前記負極合材層を有しない帯状の負極合材層非形成部が設けられており、
    前記正極シートと前記負極シートとは、前記正極合材層非形成部が前記負極シートの第二の縁からはみ出し、且つ前記負極合材層非形成部が前記正極シートの第二の縁からはみ出すように重ね合わされており、
    前記セパレータシートは、該セパレータシートの長手方向に沿う第一の縁から前記正極合材層非形成部がはみ出し、且つ前記第一の縁に対向する第二の縁から前記負極合材層非形成部がはみ出すように前記正極シートおよび前記負極シートと重ね合わされており、
    前記捲回電極体の軸方向における一方の端部では、前記正極シートの正極合材層非形成部が捲回中心側に寄せ集められ、その寄せ集められた正極合材層非形成部に正極端子が溶接されており、
    前記捲回電極体の軸方向における他方の端部では、前記負極シートの負極合材層非形成部が捲回中心側に寄せ集められ、その寄せ集められた負極合材層非形成部に負極端子が溶接されており、
    前記正極集電体の引張強度は前記負極集電体の引張強度よりも低く、
    前記正極シートおよび前記負極シートは、
    前記正極合材層の正極合材層非形成部側端から正極端子溶接部までの距離Aと、
    前記負極合材層の負極合材層非形成部側端から負極端子溶接部までの距離Bと、
    の関係がA>Bとなるように構成されている、非水系二次電池。
  2. 長尺帯状の正極集電体に正極合材層が保持された正極シートおよび長尺帯状の負極集電体に負極合材層が保持された負極シートが長尺帯状のセパレータシートを介して長手方向に捲回された捲回電極体を、非水電解液とともにケースに収容してなる非水系二次電池であって、
    前記正極シートには、前記正極集電体の長手方向に沿う第一の縁に、前記正極合材層を有しない帯状の正極合材層非形成部が設けられており、
    前記負極シートには、前記負極集電体の長手方向に沿う第一の縁に、前記負極合材層を有しない帯状の負極合材層非形成部が設けられており、
    前記正極シートと前記負極シートとは、前記正極合材層非形成部が前記負極シートの第二の縁からはみ出し、且つ前記負極合材層非形成部が前記正極シートの第二の縁からはみ出すように重ね合わされており、
    前記セパレータシートは、該セパレータシートの長手方向に沿う第一の縁から前記正極合材層非形成部がはみ出し、且つ前記第一の縁に対向する第二の縁から前記負極合材層非形成部がはみ出すように前記正極シートおよび前記負極シートと重ね合わされており、
    前記捲回電極体の軸方向における一方の端部では、前記正極シートの正極合材層非形成部が捲回中心側に寄せ集められ、その寄せ集められた正極合材層非形成部に正極端子が溶接されており、
    前記捲回電極体の軸方向における他方の端部では、前記負極シートの負極合材層非形成部が捲回中心側に寄せ集められ、その寄せ集められた負極合材層非形成部に負極端子が溶接されており、
    前記負極集電体は、前記正極集電体よりも熱伝導率の大きな材質からなり、
    前記電極体は、前記ケース内において、
    前記正極合材層の正極合材層非形成部側端から前記電極体の前記一方の端部側の端面に対向するケース内面までの距離Eと、
    前記正極合材層の正極合材層非形成部側端とは反対の端から前記電極体の前記他方の端部側の端面に対向するケース内面までの距離Fと、
    の関係がE<Fとなるように配置されている、非水系二次電池。
  3. 長尺帯状の正極集電体に正極合材層が保持された正極シートおよび長尺帯状の負極集電体に負極合材層が保持された負極シートが長尺帯状のセパレータシートを介して長手方向に捲回された捲回電極体を、非水電解液とともにケースに収容してなる非水系二次電池であって、
    前記正極シートには、前記正極集電体の長手方向に沿う第一の縁に、前記正極合材層を有しない帯状の正極合材層非形成部が設けられており、
    前記負極シートには、前記負極集電体の長手方向に沿う第一の縁に、前記負極合材層を有しない帯状の負極合材層非形成部が設けられており、
    前記正極シートと前記負極シートとは、前記正極合材層非形成部が前記負極シートの第二の縁からはみ出し、且つ前記負極合材層非形成部が前記正極シートの第二の縁からはみ出すように重ね合わされており、
    前記セパレータシートは、該セパレータシートの長手方向に沿う第一の縁から前記正極合材層非形成部がはみ出し、且つ前記第一の縁に対向する第二の縁から前記負極合材層非形成部がはみ出すように前記正極シートおよび前記負極シートと重ね合わされており、
    前記捲回電極体の軸方向における一方の端部では、前記正極シートの正極合材層非形成部が捲回中心側に寄せ集められ、その寄せ集められた正極合材層非形成部に正極端子が溶接されており、
    前記捲回電極体の軸方向における他方の端部では、前記負極シートの負極合材層非形成部が捲回中心側に寄せ集められ、その寄せ集められた負極合材層非形成部に負極端子が溶接されており、
    前記負極集電体は、前記正極集電体よりも熱伝導率の大きな材質からなり、
    前記電極体は、
    前記負極シートの第二の縁から前記セパレータシートの第一の縁までの距離Pと、
    前記正極シートの第二の縁から前記セパレータシートの第二の縁までの距離Qと、
    の関係がP<Qとなるように構成されている、非水系二次電池。
  4. 前記電極体は、
    前記距離Pと、
    前記負極合材層の負極合材層非形成部側端から前記セパレータシートの第二の縁までの距離Rと、
    の関係が、P<Rとなるように構成されている、請求項3に記載の非水系二次電池。
  5. 前記正極合材層と前記セパレータシートとの間および前記負極合材層と前記セパレータシートとの間のうちの少なくとも一方には、絶縁性無機粒子と該粒子を結着させるバインダとを含む多孔質絶縁層が介在されており、且つ、
    前記正極集電体と前記正極合材層との間および前記負極集電体と前記負極合材層との間のうちの少なくとも一方には、導電性粒子と熱可塑性ポリマーとを含む中間層が介在されており、
    前記中間層は、前記電池の通常の使用温度域では前記集電体と前記合材層との間に導電パスを形成し、該電池の異常時における温度上昇により前記導電パスが遮断されるように構成されている、請求項1から4のいずれか一項に記載の非水系二次電池。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の非水系二次電池を単電池とし、該単電池を複数備えてなる、組電池。
  7. 請求項1から5のいずれか一項に記載の非水系二次電池を備える、車両。
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