JP2010280469A - 避難用エレベーター - Google Patents

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和宏 田中
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Abstract

【課題】完全な無電源の中でも、エレベーターを安全に動かす制御機構を備えた避難用エレベーターを提供する。
【解決手段】つり合い重り8とワイヤーロープ9を介して、巻上機ブレーキ16を有する巻上機10で吊り下げられ、昇降路11の内部を昇降する乗りかごと7、前記巻上機10に設置され、その巻上機10の回転速度を自動的に一定速度以下に保つよう制御する回転速度調速装置13と、停電時に前記回転速度調速装置13を前記巻上機10に連結させる連結装置14と、前記昇降路11の最上階および最下階の出入口部に設けられているストッパー17と、最上部に設置されメインモーター用の駆動制御装置20およびその他の駆動装置用の制御装置21を含む制御盤19と、この制御盤19により制御されるバッテリー22と、前記乗りかご7の内部および建物の各階ホールに設置されてた表示部23とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明はエレベーターに係り、特に、高層ビルにおける災害時や停電時における利用を可能にする避難用エレベーターに関する。
従来の一般的なエレベーターの構成を、図6について説明する。
図6は、従来のエレベーターの基本的な構造を示す側面図である。同図に示されているように、エレベーターの乗りかご1は、つり合い重り2とワイヤーロープ3を介して、巻上機4で吊り下げられ、昇降路5の内部に設置されているガイドレール6に沿い昇降する。
このような構成の従来のエレベーターでは、災害時や停電時など緊急事態が発生した場合、乗客が乗りかご1内に閉じ込められる危険があるため、エレベーターを用いずに非常階段で非難することが推奨されている。
しかしながら、高さ数百メートルの高層ビルや商業施設が入っている大容量の建造物などでは、その利用者が数千乃至数万人にもなるため、地震や火災などの災害発生時に、非常階段を使用してすべての利用者を速やかに避難させることは、極めて困難である。
一方、エレベーターを利用して避難する場合も、地震によるエレベーター機器の損傷や停電により電源供給ができないなどの問題がある。
ただ、近年では、これらの問題のうち、エレベーター機器の損傷については、地震対策が進んではいるが、安定した電源供給については、依然リスクがあり、完全な無電源の中でエレベーターを利用して避難する方法が求められているのが実状である。
そこで、本発明の目的は、完全な無電源の中でも、エレベーターを安全に動かす制御機構を備えた避難用エレベーターを提供することにある。
本発明の避難用エレベーターは、つり合い重りとワイヤーロープを介して、巻上機ブレーキを有する巻上機で吊り下げられ、昇降路の内部に設置されたガイドレールに沿って昇降する乗りかごと、前記巻上機に設置され、その巻上機の回転速度を機械的に検出して自動的に一定速度以下に保つよう制御する回転速度調速装置と、この回転速度調速装置に設けられ、停電時に、前記回転速度調速装置を前記巻上機の回転軸に連結させる連結装置と、前記昇降路の最上階および最下階の出入口部に設けられ、停電時のみ展開してロックされるストッパーと、前記回転速度調速装置が設置されている最上部に設置され、前記巻上機を駆動する駆動制御装置および扉の開閉を含むエレベーターの通常利用のために必要な制御装置を含む制御盤と、この制御盤により制御されるバッテリーと、前記乗りかごの内部および各階ホールに設置され、停電時において避難モードであることを表示する表示部とを備え、前記制御盤は、停電時には、前記巻上機および前記駆動制御装置への電力供給を遮断し、前記巻上機ブレーキおよび前記エレベーターの通常利用のために必要な制御装置に前記バッテリーから電力を給電するように制御することを特徴とするものである。
また、本発明の避難用エレベーターにおいては、前記連結装置は、通電時に、前記回転速度調速装置を吸引する電磁石と、この電磁石の吸引力に抗して前記巻上機の回転軸への連結力を発生させるバネとからなり、通常時は、前記回転軸とは切り離されていることを特徴とするものである。
さらに、本発明の避難用エレベーターにおいては、つり合い重りとワイヤーロープを介して、巻上機ブレーキを有する巻上機で吊り下げられ、昇降路の内部に設置されたガイドレールに沿って昇降する乗りかごと、前記巻上機に設置され、その巻上機の回転速度を機械的に検出して自動的に一定速度以下に保つよう制御する回転速度調速装置と、この回転速度調速装置に設けられ、停電時に、前記回転速度調速装置を前記巻上機の回転軸に連結させる連結装置と、前記昇降路の最上階および最下階の出入口部に設けられ、停電時のみ展開してロックされるストッパーと、前記回転速度調速装置が設置されている最上部に設置され、前記巻上機を駆動する駆動制御装置および扉の開閉を含むエレベーターの通常利用のために必要な制御装置を含む制御盤と、この制御盤により制御される充電式バッテリーと、前記乗りかごの内部および建物の各階ホールに設置され、停電時、避難モードであることを表示する表示部とを備え、前記巻上機と前記充電式バッテリーとを電気的に接続し、前記巻上機の回転により発生する発電電力を前記充電式バッテリーに供給することを特徴とするものである。
さらに、本発明の避難用エレベーターにおいては、つり合い重りとワイヤーロープを介して、巻上機ブレーキを有する巻上機で吊り下げられ、昇降路の内部に設置されたガイドレールに沿って昇降する乗りかごと、前記巻上機に設置され、その巻上機の回転速度を機械的に検出して自動的に一定速度以下に保つよう制御する回転速度調速装置と、この回転速度調速装置に設けられ、停電時に、前記回転速度調速装置を前記巻上機の回転軸に連結させる連結装置と、前記乗りかごの上部および下部に取り付けられた複数の減速停止用くさびと、前記昇降路の最上階および最下階付近に取り付けられている制動ばねを有する減速停止用ガイドおよびせり出し装置と、前記回転速度調速装置が設置されている最上部に設置され、前記巻上機を駆動する駆動制御装置および扉の開閉を含むエレベーターの通常利用のために必要な制御装置を含む制御盤と、この制御盤により制御されるバッテリーと、前記乗りかごの内部および建物の各階ホールに設置され、停電時、避難モードであることを表示する表示部とを備え、通常時は、前記減速停止用ガイドが前記制動ばねの作用で、前記くさびに接触しない状態に維持されていることを特徴とするものである。
さらに、本発明の避難用エレベーターにおいては、つり合い重りとワイヤーロープを介して、巻上機ブレーキを有する巻上機で吊り下げられ、昇降路の内部に設置されたガイドレールに沿って昇降する乗りかごと、前記巻上機に設置され、その巻上機の回転速度を機械的に検出して自動的に一定速度以下に保つよう制御する回転速度調速装置と、この回転速度調速装置に設けられ、停電時に、前記回転速度調速装置を前記巻上機の回転軸に連結させる連結装置と、前記乗りかごの最上階天井および最下階の底面に取り付けられた固定設置装置と、その固定設置装置に設けられ、上下に作動し、且つ回動する減速停止用バッファーと、前記回転速度調速装置が設置されている最上部に設置され、前記巻上機を駆動する駆動制御装置および扉の開閉を含むエレベーターの通常利用のために必要な制御装置を含む制御盤と、この制御盤により制御されるバッテリーと、前記乗りかごの内部および建物の各階ホールに設置されており、停電時、避難モードであることを表示する表示部とを備え、前記減速停止用バッファーが、通常時には、最上階においては天井側に、また、最下階においては底面側に、それぞれ折り曲げて設置されていることを特徴とするものである。
さらに、本発明の避難用エレベーターにおいては、前記つり合い重りに設けられていて、前記つり合い重りが乗客無しの前記乗りかごと実質的に同一質量になるように、前記つり合い重りの一部を分離する分離装置と、前記乗りかご内に設置され、前記分離装置を作動させる作動ボタンとを備えたことを特徴とするものである。
本発明によれば、地震や火災などの災害の際に起きる停電時に、最小限のエネルギーで、乗りかごの昇降運転が可能となり、その結果、高層ビルや大規模建造物の多くの利用者を速やかに避難させることができる、避難用エレベーターを得ることができる。
本発明の第1の実施形態に係るエレベーターの構造を示す側面図で、同図(A)は、停電時におけるエレベーターの全体構造を示す側面図、同図(B)は、停電時における巻上機部分の状態を示す側面図、同図(C)は、通常時における巻上機部分の状態を示す側面図である。 本発明の第2の実施形態に係るエレベーターにおける巻上機と制御盤のバッテリーとの接続関係を示す説明図である。 本発明の第3の実施形態に係るエレベーターの全体構造を示す側面図で、同図(A)は、停電時におけるエレベーターの全体構造を示す側面図、同図(B)は、通常時における減速停止用くさび部分の状態を示す側面図である。 本発明の第4の実施形態に係るエレベーターの全体構造を示す側面図で、同図(A)は、停止時におけるエレベーターの全体構造を示す側面図、同図(B)は、通常時における減速停止用バッファー部の状態を示す側面図である。 本発明の第5の実施形態に係るエレベーター全体構造を示す側面図である。 従来のエレベーターの全体構造を示す側面図である。
以下、本発明の実施形態につき、図面を用いて詳細に説明する。
(実施形態1)
本発明の第1の実施形態に係るエレベーターの構成を図1により説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るエレベーターの構造を示す側面図で、同図(A)は、停電時におけるエレベーターの全体構造を示す側面図、同図(B)は、停電時における巻上機部分の状態を示す側面図、同図(C)は、通常時における巻上機部分の状態を示す側面図である。
同図(A)において、エレベーターの乗りかご7は、つり合い重り8とワイヤーロープ9を介して、巻上機10で吊り下げられ、昇降路11の内部に設置されたガイドレール12に沿い昇降する構成になっている、そして、この巻上機10には回転速度調速装置13が設けられており、巻上機10の回転速度を機械的に検出して自動的に一定速度以下に保つようになっている。
また、この回転速度調速装置13には、同図(B)に示したように、連結装置14が取り付けられており、停電時に、回転速度調速装置13を巻上機10の回転軸10Aに連結させる構成になっている。
すなわち、この連結装置14は、通電時に、回転速度調速装置13を吸引する電磁石14Aと、その吸引力に抗して巻上機10の回転軸10Aへの連結力を発生させるバネ14Bとからなっており、通常時には、同図(C)に示したように、巻上機10の回転軸10Aとは切り離されている。
なお、巻上機10は、同図(B)に示したように、メインモーター(図示せず)により回転駆動される回転軸10Aと、ワイヤーロープ9を巻き付ける巻付け部15および巻上機ブレーキ16とからなっており、巻付け部15には複数本のワイヤーロープ9が巻きつけられている。
また、昇降路11の最上階および最下階の出入口部には、停電時のみ、展開しロックされるストッパー17が設けられており、このストッパー17は、通常時には、枠18に示されているように、乗りかご7に対して非ロックの状態になっている。
また、回転速度調速装置13が設置されている最上部には、制御盤19が設置されている。この制御盤19は、巻上機10に含まれるメインモーターの駆動制御装置20およびその他のエレベーターの運転制御のための各種装置を制御するための制御装置21と、バッテリー22とから構成されている。この制御盤19は、停電時には、巻上機10および駆動制御装置20への電力供給を遮断し、巻上機ブレーキ16およびエレベーターを通常利用するために必要な制御装置21にのみ、バッテリー22から電力が給電するように制御する。また、乗りかご7の内部および各階のホールには、停電時、避難モードであることを表示する表示部23が設けられている。
このような構成において、緊急時が発生して、停電になると、巻上機10のメインモーターへの電力が遮断され、バッテリー22により、巻上機ブレーキ16およびエレベーターを通常利用するために必要な制御装置21に、電力が給電される。この時、連結装置14の働きにより、回転速度調速装置13が巻上機10の回転軸10Aに連結される。
さらに、昇降路11の最上階および最下階ではストッパー17が展開してロックされ、同時に、乗りかご7の内部では、表示部23に停電時避難モードの表示が示される。そして、乗りかご7は、つり合い重り8とのアンバランス荷重により最上階、或いは最下階へ向けて加速する。この場合、乗りかご7の昇降は、乗客とつり合い重り8との荷重アンバランスのみで行われ、この時の走行速度は回転速度調速装置13により定速以下に制御される。すなわち、乗りかご7の速度が回転速度調速装置13の閾値に到達すると、回転速度調速装置13の働きにより、巻上機10の回転は一定速度以下になるよう、機械的且つ自動的に調整される。
乗りかご7が最上階、或いは最下階に到達すると、ストッパー17の働きにより、乗りかご7は強制的に停止着床し、同時に、巻上機ブレーキ16が動作して戸開する。ここでは、仮に、乗りかご7が最下階に停止着床した場合を想定すると、乗客は、表示部23の表示から停電時避難モードであることを予め認識しているので、その全員が最下階で降りる。乗客全員が乗りかご7から降りると、乗りかご7は戸閉し、巻上機ブレーキ16が開放される。
巻上機ブレーキ16が開放されると、乗りかご7とつり合い重り8のアンバランス荷重により、乗りかご7は上昇を始める。この時の上昇速度は回転速度調速装置13の働きにより一定速度で上昇し、最上階のストッパー17で強制的に停止着床し、同時に、巻上機ブレーキ16が動作して、乗りかご7は戸開する。
最上階ホールでは、表示部23によって停電時避難モード表示を見た避難者が待機しており、その避難者は戸開と同時に乗りかご7に乗り込み、戸閉すると、乗りかご7は、再び、つり合い重り8とのアンバランス荷重により、避難乗客の荷重がつり合い重り8の重りに優り、最下階へ向けて定速で下降する。
なお、最上階から乗った最後の乗客の人数が少ない場合、つり合い重り8の一部を分離して、乗客の荷重で下降する。このとき、分離したつり合い重り8の一部は昇降路11の下に落下するが、この時点では、つり合い重り8が昇降路11の下部にある時なので、危険などの問題はない。
このように、停電時に、メインモーターには電源が供給されず、戸の開閉やブレーキ、さらに、回転速度調速装置およびストッパーなど、エレベーターを通常利用するために必要な制御装置にのみ給電するので、停電時においても、バッテリー電源のみの最小限のエネルギーで乗りかご7の昇降往復運転を可能とすることができる。
(実施形態2)
本発明の第2の実施形態に係るエレベーターの構成を図2により説明する。図2は、本発明の第2の実施形態に係るエレベーターにおける巻上機と制御盤のバッテリーとの関係を示す説明図である。なお、図2において、図1と同一構成部分には、同一符号を付して、詳細な説明は省略し、主として、図1と相違する構成部分について説明する。
同図において、巻上機10と充電式バッテリー24とは、コード線25を介して電気的に接続されており、巻上機10の回転により発生する発電電力が充電式バッテリー25に供給されるように構成されている。
したがって、本実施形態のエレベーターシステムでは、常時、十分な電力を保持することができるので、避難利用時においても、制御盤19には、エレベーターシステムを稼動させるために必要な電力を継続的且つ充分に供給することが可能となる。
このように、本実施形態によれば、乗りかごの昇降に伴い、巻上機の回転による発電電力を利用して充電式バッテリーを充電することができる。このため、避難用エレベーターシステムを維持するために必要な電力が十分且つ継続的に得られ、その結果、安全でより信頼性の高い避難用エレベーターを得ることができる。
(実施形態3)
本発明の第3の実施形態に係るエレベーターの構成を図3により説明する。図3は、本発明の第3の実施形態に係るエレベーターの全体構造を示す側面図で、同図(A)は、停電時におけるエレベーターの全体構造を示す側面図、同図(B)は、通常時における減速停止用くさび部分の状態を示す側面図である。
なお、図3においても、図1と同一構成部分には、同一符号を付し、以下では、主として、図1と相違する構成部分について説明する。
同図(A)において、乗りかご7の上部および下部それぞれに一対の減速停止用くさび26が取り付けられている、また、昇降路11の最上階および最下階付近それぞれには一対の減速停止用ガイド27とせり出し装置28とが取り付けられており、通常時は、同図(B)に示したように、減速停止用ガイド27は、制動ばね29の作用で、減速停止用くさび26に接触しない状態になっている。
このような構成において、火災や地震などの災害が発生し、停電になると、せり出し装置28が作動して、減速停止用くさび26側にせり出し、減速停止用ガイド27を押して、乗りかご7が最上階および最下階に差し掛かると、同図(A)のように、減速停止用くさび26が減速停止用ガイド27に接触する。
このとき、乗りかご7の移動により制動ばね29が押し広がり、その結果、減速停止用くさび26と減速停止用ガイド27との接触摩擦によって、乗りかご7は、一定の制動力を得ながら減速し、やがて停止する。
このように、本実施形態では、減速停止用くさび26と減速停止用ガイド27との接触摩擦の制動力によって、乗りかご7は急停止しないので、乗客の安全および快適さを保持でき、信頼性の高い避難時のエレベーターを得ることができる。
(実施形態4)
本発明の第4の実施形態に係るエレベーターの構成を図4により説明する。図4は、本発明の第4の実施形態に係るエレベーターの全体構造を示す側面図で、同図(A)は、停止時におけるエレベーターの全体構造を示す側面図、同図(B)は、通常時における減速停止用バッファー部の状態を示す側面図である。
なお、図4においても、図1と同一構成部分には、同一符号を付し、以下では、主として、図1と相違する構成部分について説明する。
同図(A)において、図1の実施形態で示したストッパー17の代わりに、最上階天井および最下階の底面それぞれに固定設置装置30が取り付けられており、また、その固定設置装置30には上下(図面に対して)に作動する減速停止用バッファー31が回動するように取り付けられている。そして、この減速停止用バッファー31、通常時には、同図(B)に示したように、最上階においては天井側に、また、最下階においては底面側に(不図示)、それぞれ折り曲げて設置されている。
このような構成において、火災や地震などの災害が発生し、停電になると、固定設置装置30が働いて、減速停止用バッファー31が回動し、同図(A)のように、上下方向の状態に展開する。この状態で、今、乗りかご7が最上階および最下階に差し掛かると、乗りかご7は、それぞれの階の減速停止用バッファー31に接触し、この減速停止用バッファー31の制動力によって、一定の速度で減速し、やがて停止する。
このように、本実施形態では、減速停止用バッファー31の制動力によって、乗りかご7は急停止しないので、前記実施形態と同様に、乗客の安全および快適さを保持でき、信頼性の高い避難時のエレベーターを得ることができる。
(実施形態5)
本発明の第5の実施形態に係るエレベーターの構成を図5により説明する。
なお、図5においても、図1と同一構成部分には、同一符号を付し、以下では、主として、図1と相違する構成部分について説明する。
図5は、本発明の第5の実施形態に係るエレベーター全体構造を示す側面図である。
同図に示すように、つり合い重り8には、つり合い重り8が乗客無しの乗りかご7と実質的に同一質量になるように、つり合い重り8の一部を分離する分離装置32が設けられている。また、この分離装置32を作動させる作動ボタン33が、乗りかご7内に設置されている。
このような構成において、避難時に、乗りかご7に乗る乗客が少なく、つり合い重り8とのアンバランス荷重が得られない場合には、乗客が作動ボタン33を押すことにより、分離装置32を作動させて、つり合い重り8の一部を分離させる。このつり合い重り8の一部を分離させることによって、つり合い重り8の質量が乗客無しの乗りかご7の質量と実質的に同じとなり、つり合い重り8とのアンバランス荷重が得られ、すなわち、乗客の重さで、乗りかご7は下降する。
このように、本実施形態では、乗りかご7が最上階で最後の避難者を乗せた際、避難者が少なく、乗りかご7が質量不足で下降しない場合であっても、つり合い重り8とのアンバランス荷重が得られ、最後までエレベーターを運行させることができるので、避難者全員を完全に避難させることができる。すなわち、本実施形態によれば、避難者自身が、乗りかごとつり合い重りとのアンバランス荷重を制御できる作動手段が設けられているので、避難者が少なく、乗りかごが質量不足であっても、避難者によってエレベーターを動かすことができ、したがって、すべての避難者を最後まで完全に避難させることができる。
1,7 乗りかご
2,8 つり合い重り
3,9 ワイヤーロープ
4,10 巻上機
5,11 昇降路
6,12 ガイドレール
13 回転速度調速装置
14 連結装置
14A 電磁石
14B バネ
15 ワイヤーロープの巻付け部
16 巻上機ブレーキ
17 ストッパー
18 枠
19 制御盤
20 駆動制御装置
21 制御装置
22 回路およびバッテリー
23 表示部
24 充電式バッテリー
25 コード線
26 減速停止用くさび
27 減速停止用ガイド
28 せり出し装置
29 制動ばね
30 固定設置装置
31 減速停止用バッファー
32 分離装置
33 作動ボタン

Claims (6)

  1. つり合い重りとワイヤーロープを介して、巻上機ブレーキを有する巻上機で吊り下げられ、昇降路の内部に設置されたガイドレールに沿って昇降する乗りかごと、前記巻上機に設置され、その巻上機の回転速度を機械的に検出して自動的に一定速度以下に保つよう制御する回転速度調速装置と、この回転速度調速装置に設けられ、停電時に、前記回転速度調速装置を前記巻上機の回転軸に連結させる連結装置と、前記昇降路の最上階および最下階の出入口部に設けられ、停電時のみ展開してロックされるストッパーと、前記回転速度調速装置が設置されている最上部に設置され、前記巻上機を駆動する駆動制御装置および扉の開閉を含むエレベーターの通常利用のために必要な制御装置を含む制御盤と、この制御盤により制御されるように設けられたバッテリーと、前記乗りかごの内部および各階ホールに設置され、停電時において避難モードであることを表示する表示部とを備え、前記制御盤は、停電時には、前記巻上機および前記駆動制御装置への電力供給を遮断し、前記巻上機ブレーキおよび前記エレベーターの通常利用のために必要な制御装置に、前記バッテリーから電力を給電するように制御することを特徴とする避難用エレベーター。
  2. 前記連結装置は、通電時に、前記回転速度調速装置を吸引する電磁石と、この電磁石の吸引力に抗して前記巻上機の回転軸への連結力を発生させるバネとからなり、通常時は、前記回転軸とは切り離されていることを特徴とする請求項1記載の避難用エレベーター。
  3. つり合い重りとワイヤーロープを介して、巻上機ブレーキを有する巻上機で吊り下げられ、昇降路の内部に設置されたガイドレールに沿って昇降する乗りかごと、前記巻上機に設置され、その巻上機の回転速度を機械的に検出して自動的に一定速度以下に保つよう制御する回転速度調速装置と、この回転速度調速装置に設けられ、停電時に、前記回転速度調速装置を前記巻上機の回転軸に連結させる連結装置と、前記昇降路の最上階および最下階の出入口部に設けられ、停電時のみ展開してロックされるストッパーと、前記回転速度調速装置が設置されている最上部に設置され、前記巻上機を駆動する駆動制御装置および扉の開閉を含むエレベーターの通常利用のために必要な制御装置を含む制御盤と、この制御盤により制御されるように設けられた充電式バッテリーと、前記乗りかごの内部および建物の各階ホールに設置されていて、停電時、避難モードであることを表示する表示部とを備え、前記巻上機と前記充電式バッテリーとを電気的に接続し、前記巻上機の回転により発生する発電電力を前記充電式バッテリーに供給することを特徴とする避難用エレベーター。
  4. つり合い重りとワイヤーロープを介して、巻上機ブレーキを有する巻上機で吊り下げられ、昇降路の内部に設置されたガイドレールに沿って昇降する乗りかごと、前記巻上機に設置され、その巻上機の回転速度を機械的に検出して自動的に一定速度以下に保つよう制御する回転速度調速装置と、この回転速度調速装置に設けられ、停電時に、前記回転速度調速装置を前記巻上機の回転軸に連結させる連結装置と、前記乗りかごの上部および下部に取り付けられた複数の減速停止用くさびと、前記昇降路の最上階および最下階付近に取り付けられている制動ばねを有する減速停止用ガイドおよびせり出し装置と、前記回転速度調速装置が設置されている最上部に設置され、前記巻上機を駆動する駆動制御装置および扉の開閉を含むエレベーターの通常利用のために必要な制御装置を含む制御盤と、この制御盤により制御されるように設けられたバッテリーと、前記乗りかごの内部および建物の各階ホールに設置され、停電時、避難モードであることを表示する表示部とを備え、通常時は、前記減速停止用ガイドが前記制動ばねの作用で、前記くさびに接触しない状態に維持されていることを特徴とする避難用エレベーター。
  5. つり合い重りとワイヤーロープを介して、巻上機ブレーキを有する巻上機で吊り下げられ、昇降路の内部に設置されたガイドレールに沿って昇降する乗りかごと、前記巻上機に設置され、その巻上機の回転速度を機械的に検出して自動的に一定速度以下に保つよう制御する回転速度調速装置と、この回転速度調速装置に設けられ、停電時に、前記回転速度調速装置を前記巻上機の回転軸に連結させる連結装置と、前記乗りかごの最上階天井および最下階の底面に取り付けられた固定設置装置と、その固定設置装置に設けられ、上下に作動し、且つ回動する減速停止用バッファーと、前記回転速度調速装置が設置されている最上部に設置され、前記巻上機を駆動する駆動制御装置および扉の開閉を含むエレベーターの通常利用のために必要な制御装置を含む制御盤と、この制御盤により制御されるように設けられたバッテリーと、前記乗りかごの内部および建物の各階ホールに設置され、停電時、避難モードであることを表示する表示部とを備え、前記減速停止用バッファーが、通常時には、最上階においては天井側に、また、最下階においては底面側に、それぞれ折り曲げて設置されていることを特徴とする避難用エレベーター。
  6. 前記つり合い重りに設けられていて、前記つり合い重りが乗客無しの前記乗りかごと実質的に同一質量になるように、前記つり合い重りの一部を分離する分離装置と、前記乗りかご内に設置され、前記分離装置を作動させる作動ボタンとを備えたことを特徴とする請求項1記載の避難用エレベーター。
JP2009134249A 2009-06-03 2009-06-03 避難用エレベーター Pending JP2010280469A (ja)

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