JP2006193281A - エレベータおよびそのロープブレーキシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】 停電が長時間継続した場合でも、停電が原因となるロープブレーキシステムによるロープの拘束を防止する。
【解決手段】 停電発生時には、規制装置9の規制部材9aを規制位置に移動させ、規制位置に移動した規制部材9aによって、電力供給が遮断されることによりブレーキ装置7により主ロープ3を拘束させるように動作する保持装置8の動作を規制し、規制位置に移動した規制部材9aを電力を供給することなく規制位置で保持する。これにより、停電が原因となるロープブレーキシステム100による主ロープ3の拘束を防止でき、しかも、停電が長時間継続した場合でも停電が原因となるロープブレーキシステム100による主ロープ3の拘束を防止できる。
【選択図】 図1
【解決手段】 停電発生時には、規制装置9の規制部材9aを規制位置に移動させ、規制位置に移動した規制部材9aによって、電力供給が遮断されることによりブレーキ装置7により主ロープ3を拘束させるように動作する保持装置8の動作を規制し、規制位置に移動した規制部材9aを電力を供給することなく規制位置で保持する。これにより、停電が原因となるロープブレーキシステム100による主ロープ3の拘束を防止でき、しかも、停電が長時間継続した場合でも停電が原因となるロープブレーキシステム100による主ロープ3の拘束を防止できる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、エレベータおよびそのロープブレーキシステムに関する。
エレベータには、安全装置の一つとしてロープブレーキシステムが設けられている。このロープブレーキシステムは、昇降する乗りかごの速度が設定速度以上に加速された場合、その加速状態を検知した検知手段からの検知結果に基づいて乗りかごと釣合い重りとを連結している主ロープを拘束し、乗りかごの昇降動作をロックするように動作するものである(例えば、特許文献1参照。)。
エレベータは、両端を下向きにして駆動シープ100に巻き掛けられた主ロープ101を有し、主ロープ101の一端には乗りかご(図示せず)が吊り下げ支持され、主ロープ101の他端には釣合い重り(図示せず)が吊り下げ支持されている。駆動シープ100には巻上機(図示せず)が連結され、巻上機からの駆動力により駆動シープ100が回転駆動される。駆動シープ100が回転駆動されることにより主ロープ101と駆動シープ100との間の摩擦力によって主ロープ101が昇降移動し、乗りかごが昇降路内を昇降される。
このようなエレベータに設けられるロープブレーキシステムの一例を図8および図9を参照して説明する。ロープブレーキシステム102は、ブレーキ装置103、ソレノイド104、バッテリ105を有している。
ブレーキ装置103は、主ロープ101を挟む位置に対向配置された固定シュー106と可動シュー107、及び、付勢バネ108を有している。可動シュー107は、付勢バネ108の付勢力により固定シュー106側に移動して固定シュー106とにより主ロープ101を挟持して拘束する拘束位置と、固定シュー106から離反する側に移動して主ロープ101を挟持しない(開放する)非拘束位置とに移動可能に設けられている。可動シュー107が拘束位置に移動し、固定シュー106と可動シュー107とで主ロープ101を挟持して拘束することにより乗りかごは昇降動作をロックされた状態となる(図9参照。)。
ソレノイド104は、電力供給の断続により摺動するプランジャ104aとプランジャ104aを付勢する付勢バネ104bとを有している。電力供給線109を介して電源からソレノイド104へ電力が供給されることによりソレノイド104がオンとなり、プランジャ104aがブレーキ装置103側へ摺動する。ブレーキ装置103側へ摺動したプランジャ104aは可動シュー107に係合し、可動シュー107を拘束位置で保持している(図8参照。)。
乗りかごの昇降速度が設定速度以上に加速されたことが検知手段(図示せず)により検知されると、その検知結果に基づいてソレノイド104への電力供給が遮断され、プランジャ104aが付勢バネ104bの付勢力によりブレーキ装置103から離れる方向へ移動する。この移動動作によりプランジャ104aと可動シュー107との係合が解除されて、可動シュー107が固定シュー106側に移動することにより固定シュー106と可動シュー107とで主ロープ101が挟持される。この結果、乗りかごは昇降動作をロックされた状態となる(図9参照。)。
バッテリ105は、停電発生時においてソレノイド104に電力を供給する。バッテリ105とソレノイド104との間には電力供給線110が接続され、この電力供給線110の途中にはスイッチ111が設けられている。このスイッチ111は、電源から電力供給線112を介して電力が供給されることによりオフに維持され、この電力供給が遮断されることによりオンとなる。停電発生時に電力供給線112を介して行われていた電源からの電力供給が遮断されることによりスイッチ111がオンになり、スイッチ111がオンになることによってバッテリ105からソレノイド104に対して電力が供給される。これにより、ソレノイド104に対して電力供給線109からの電力供給が遮断されてもソレノイド104に対してバッテリ105から電力が供給されることになる。この結果、ソレノイド104がオン状態に維持されてプランジャ104aが可動シュー107に係合した状態を維持され、可動シュー107は主ロープ101を挟持しない非拘束位置で保持される。
ここで、停電発生時において直ちにロープブレーキシステム102によって主ロープ101を拘束する必要はなく、かつ、停電終了後にエレベータの駆動を速やかに再開させるためにはロープブレーキシステム102による主ロープ101の拘束を行わないことが望ましい。このような観点から、このバッテリ105を備えたロープブレーキシステム102を用いることにより、停電発生時に直ちにロープブレーキシステム102によって主ロープ101が拘束されるという弊害を防止できる。
特開2004−307199公報
しかし、バッテリ105の電力容量には限りがあるため、停電が長時間継続した場合には対応しきれず、バッテリ105の電力切れによってロープブレーキシステム102による主ロープ101の拘束が発生する。
本発明の目的は、停電が長時間継続した場合でも、停電が原因となる主ロープブレーキシステムによる主ロープの拘束を防止することである。
本発明の第1の特徴は、エレベータであって、乗りかごと、一端に乗りかごを吊り下げ支持し、他端に釣合いおもりを吊り下げ支持して駆動シーブに巻き掛けられた主ロープと、主ロープを拘束する拘束位置と主ロープを開放する非拘束位置との間を移動可能な拘束部材を有し、且つ拘束部材を拘束位置に移動させる向きに付勢する第1付勢手段を有するブレーキ装置と、拘束部材に対して係止可能な保持部材を有し、電力が供給されているときに保持部材が拘束部材に係止して拘束部材を非拘束位置に保持し、停電時に保持部材を拘束部材との係止を解除する方向に移動させ得るように付勢する第2付勢手段を有する保持装置と、拘束部材に係止された保持部材が、拘束部材との係止を解除する方向へ移動することを規制可能な規制部材を有し、停電時に保持部材が拘束部材に係止した状態を保持するように保持部材の移動を規制する規制装置と、を備えることを要旨とする。
本発明の第2の特徴は、一端に前記乗りかごを吊り下げ支持し、他端に釣合いおもりを吊り下げ支持して駆動シーブに巻き掛けられた主ロープを拘束する拘束位置と主ロープを開放する非拘束位置との間を移動可能な拘束部材を有し、且つ拘束部材を拘束位置に移動させる向きに付勢する第1付勢手段を有するブレーキ装置と、拘束部材に対して係止可能な保持部材を有し、電力が供給されているときに保持部材が前記拘束部材に係止して拘束部材を非拘束位置に保持し、停電時に保持部材を拘束部材との係止を解除する方向に移動させ得るように付勢する第2付勢手段を有する保持装置と、拘束部材に係止された保持部材が、拘束部材との係止を解除する方向へ移動することを規制可能な規制部材を有し、停電時に保持部材が拘束部材に係止した状態を保持するように保持部材の移動を規制する規制装置と、を備えることを要旨とする。
本発明によれば、停電発生時にブレーキ装置による主ロープの意図しない拘束を防止でき、しかも停電が長時間継続した場合でもブレーキ装置による主ロープの意図しない拘束を防止できる。
以下、本発明の各実施の形態に係るエレベータおよびそのロープブレーキシステムについて説明する。
(第1の実施の形態)
図1〜図4は、本発明の第1の実施の形態に係るエレベータおよびそのロープブレーキシステムを示している。
図1〜図4は、本発明の第1の実施の形態に係るエレベータおよびそのロープブレーキシステムを示している。
図1は、エレベータの全体構造を示す概略図である。エレベータは、両端を下向きにして駆動シーブ1とソラセシーブ2とに巻き掛けられた主ロープ3を有し、主ロープ3の一端に乗りかご4が吊り下げ支持され、主ロープ3の他端に釣合い重り5が吊り下げ支持されている。駆動シーブ1には巻上機(図示せず)が連結され、巻上機から伝達される駆動力により駆動シーブ1が回転駆動される。駆動シーブ1が回転駆動されることにより、主ロープ3と駆動シーブ1との間の摩擦力によって主ロープ3が昇降移動し、乗りかご4が昇降される。ソラセシーブ2より下方位置であって釣合い重り5の最上昇位置よりも上方位置には、ロープブレーキシステム100の一部を構成するブレーキ装置7が配置されている。
図2〜4は、ロープブレーキシステム100を示す説明図である。図2は通常運転時のロープブレーキシステム100を示し、図3は停電発生時のロープブレーキシステム100を示し、図4は停電発生時に乗りかご4の昇降移動を検知した場合又は昇降する乗りかご4の速度が設定速度以上に加速された場合のロープブレーキシステム100を示している。ロープブレーキシステム100は、ブレーキ装置7、保持装置としてのソレノイド8、規制装置としてのソレノイド9、バッテリ10を有している。
ブレーキ装置7は、主ロープ3を挟む位置に対向配置された固定シュー11と拘束部材である可動シュー12、第1付勢手段としての付勢バネ13を有している。可動シュー12は、固定シュー11とにより主ロープ3を挟持して拘束する拘束位置と、主ロープ3を拘束しない非拘束位置とに移動可能に設けられている。付勢バネ13は、固定シュー11を拘束位置に移動させる向きに常時付勢している。可動シュー12が拘束位置に移動し、固定シュー11と可動シュー12とで主ロープ3を挟持して拘束することにより、乗りかご4は昇降動作をロックされた状態となる(図4参照)。
ソレノイド8は、電力供給の断続により移動する保持部材としてのプランジャ8aとプランジャ8aを付勢する第2付勢手段としての付勢バネ8bとを有している。プランジャ8aは、可動シュー12を非拘束位置で保持する保持位置と、可動シュー12の非拘束位置での保持を解除する保持解除位置とに移動可能に設けられている。ソレノイド8と電源(図示せず)との間には電力供給線14が接続されている。電力供給線14を介して電源から電力が供給されることによりソレノイド8がオンになり、プランジャ8aがブレーキ装置7に近接した位置である保持位置へ摺動する。保持位置へ摺動したプランジャ8aは可動シュー12に係合し、可動シュー12を非拘束位置で保持する(図2参照)。
乗りかご4の昇降速度が設定速度以上に加速されたことが検知手段(図示せず)により検知されると、その検知結果に基づいてソレノイド8への電力供給が遮断される。ソレノイド8への電力供給が遮断されると、プランジャ8aが付勢バネ8bの付勢力によりブレーキ装置7から離れた位置にある保持解除位置へ移動する。プランジャ8aが保持解除位置へ移動することによりプランジャ8aと可動シュー12との係合が解除され、プランジャ8aによる可動シュー12の非拘束位置での保持が解除される。これにより、可動シュー12は付勢バネ13の付勢力によって固定シュー11に近接した位置である拘束位置に移動し、固定シュー11と可動シュー12とで主ロープ3が挟持されて拘束され、乗りかご4は昇降動作をロックされた状態となる(図4参照)。
ソレノイド9は、電力供給の断続により移動する規制部材であるプランジャ9aとプランジャ9aを付勢する付勢バネ9bとを有している。ソレノイド9はソレノイド8に近接した位置に配置され、プランジャ9aは、プランジャ8aの先端部に当接してプランジャ8aが保持解除位置に移動することを規制する規制位置と、プランジャ8aの先端部に当接する位置から離反してプランジャ8aが保持解除位置に移動することを許容する非規制位置とに移動可能に設けられている。ソレノイド9と電源(図示せず)との間には電力供給線15が接続されている。電力供給線15を介して電源から電力が供給されることによりソレノイド9がオンになり、プランジャ9aがソレノイド8から離れた位置である非規制位置へ移動する(図2参照)。プランジャ8aは、プランジャ9aが非規制位置に位置することにより、可動シュー12との係合が解除される保持解除位置へ移動可能となる。
停電の発生により、電力供給線15を介した電源からの電力供給が遮断された場合はソレノイド9がオフになり、プランジャ9aが付勢バネ9bの付勢力によりソレノイド8に近接した位置である規制位置へ移動する(図3参照)。プランジャ9aが規制位置に位置することにより、保持位置に位置するプランジャ8aは可動シュー12との係合が解除される保持解除位置へ移動することが規制される。また、一旦規制位置へ移動したプランジャ9aは、電力を必要とすることなく規制位置で保持される。
なお、停電発生時には2つのソレノイド8、9への電力供給が遮断されるが、ソレノイド8への電力供給遮断をソレノイド9へ電力供給遮断より遅らせるための回路、又は、ソレノイド8への電力供給遮断をソレノイド9への電力供給遮断より遅らせるためのバックアップ電源が設けられている。
バッテリ10は、停電によりソレノイド9への電力供給が遮断されてプランジャ9aが規制位置に位置している場合において、乗りかご4の異常な(過剰な加速度での)昇降移動を検知手段(図示せず)が検知した場合に、その検知結果に基づいて規制位置に位置しているプランジャ9aを非規制位置に移動させる手段として機能するものである。バッテリ10とソレノイド9との間には電力供給線16が接続されている。電力供給線16の途中には、通常時にはオフに維持されて停電発生時に乗りかご4の昇降移動を検知した検知手段からの検知結果に基づいてオンに切替えられるスイッチ17が設けられている。
このような構成において、停電発生時には、電力供給線14を介したソレノイド8への電力供給、および、電力供給線15を介したソレノイド9への電力供給が遮断される。なお、ソレノイド9への電力供給遮断がソレノイド8への電力供給遮断に先行して行われる。
ソレノイド9への電力供給が遮断されることにより、プランジャ9aが図3に示す規制位置へ移動する。規制位置へ移動したプランジャ9aはソレノイド8のプランジャ8aの先端部に当接する位置に位置し、保持位置に位置するプランジャ8aが保持解除位置に移動することを規制する。これにより、停電によってソレノイド8への電力供給が遮断された場合でも、プランジャ8aは保持位置に維持され、可動シュー12との係合状態を維持される。そして、プランジャ8aが可動シュー12との係合状態を維持されることにより、可動シュー12は主ロープ3を拘束しない非拘束位置で保持される。
したがって、このロープブレーキシステム100は、停電発生時に直ちに主ロープ3を拘束することがなく、停電終了後にはエレベータの駆動を速やかに再開することができる。
また、一旦規制位置へ移動したプランジャ9aは、電力を必要とすることなく規制位置で保持されるので、停電が長時間継続した場合でも、ロープブレーキシステム100による主ロープ3の拘束を防止できる。
停電発生時に何らかの原因で乗りかご4が昇降移動することが考えられる。そのような場合には、乗りかご4の昇降移動を検知した検知手段からの検知結果に基づいてスイッチ17がオンに切替えられる。スイッチ17がオンに切替えられることによりバッテリ10からソレノイド9へ電力が供給されてソレノイド9がオンになり、図4に示すようにプランジャ9aが非規制位置に移動する。プランジャ9aが非規制位置に移動することにより、プランジャ8aはプランジャ9aによる規制を解除され、規制を解除されたプランジャ8aが可動シュー12との係合が解除される保持解除位置へ移動する。プランジャ8aとの係合を解除された可動シュー12は拘束位置へ移動し、固定シュー11とにより主ロープ3を挟持して拘束し、乗りかご4は昇降動作をロックされた状態となる。
したがって、このバッテリ10を設けることにより、停電発生時に乗りかご4の昇降移動を検知した場合にはロープブレーキシステム100によって主ロープ3を拘束することができ、停電発生時における安全性を確保できる。また、このバッテリ10は、規制位置に位置しているプランジャ9aを非規制位置に移動させるだけの電力を供給するだけでよく、容量の小さい小型のものを使用することができる。
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態に係るエレベータおよびそのロープブレーキシステムを図5に基づいて説明する。なお、本実施の形態においては、図1〜図4を用いて説明した第1の実施の形態と同じ部分は同じ符号で示し説明を省略する(以下の実施の形態でも同じ)。
本発明の第2の実施の形態に係るエレベータおよびそのロープブレーキシステムを図5に基づいて説明する。なお、本実施の形態においては、図1〜図4を用いて説明した第1の実施の形態と同じ部分は同じ符号で示し説明を省略する(以下の実施の形態でも同じ)。
本実施の形態のロープブレーキシステム100Aの基本的構造は第1の実施の形態のロープブレーキシステム100と同じであり、ブレーキ装置7、保持装置であるソレノイド8、規制装置であるソレノイド9を有している。本実施の形態のロープブレーキシステム100Aにおいて上述の第1の実施の形態のロープブレーキシステム100との異なる点は、停電発生時に乗りかご4の昇降移動を検知した場合において、規制位置に位置しているプランジャ9aを非規制位置に移動させる手段として、バッテリ10に代えて、乗りかご4が昇降移動することにより回転するガバナ20の回転エネルギーを動力源とする発電機21を設けた点である。この場合において、ガバナ20が停電発生時における乗りかご4の昇降移動を検知する検知手段として機能する。
発電機21はガバナ20の回転軸に連結され、ガバナ20が回転することにより電力を発生する。発電機21とソレノイド9との間には電力供給線22が接続されている。
このような構成において、図5に示すように、停電発生によりプランジャ9aが規制位置に位置している場合に、何らかの原因で乗りかご4が昇降移動した場合には、乗りかご4の昇降移動に伴ってガバナ20が回転し、ガバナ20の回転によって発電機21が駆動されて電力が発生する。発電機21で発生した電力は電力供給線22を介してソレノイド9へ供給され、この電力供給によってソレノイド9がオンになってプランジャ9aが非規制位置に移動する。プランジャ9aが非規制位置に移動することにより、プランジャ8aはプランジャ9aによる規制を解除され、規制を解除されたプランジャ8aが可動シュー12との係合が解除される保持解除位置へ移動する。これにより、プランジャ8aとの係合を解除された可動シュー12が拘束位置へ移動し、固定シュー11とにより主ロープ3を挟持して拘束し、乗りかご4は昇降動作をロックされた状態となる。
したがって、本実施の形態では、第1の実施の形態と同じように、停電の発生時に直ちにロープブレーキシステム100Aによって主ロープ3を拘束することを防止でき、しかも、停電が長時間継続した場合でもロープブレーキシステム100Aによる主ロープ3の拘束を防止できる。
さらに、停電発生時に乗りかご4の昇降移動を検知した場合において、規制位置に位置しているプランジャ9aを非規制位置に移動させる手段としての発電機21を設けることにより、停電発生により停止した乗りかご4が昇降移動した場合にはロープブレーキシステム100Aによって主ロープ3を拘束することができ、停電発生時における安全性を確保できる。
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態を図6に基づいて説明する。本実施の形態に係るロープブレーキシステム100Bの基本的構造は、上述の第2の実施の形態のロープブレーキシステム100Aと同じであり、ブレーキ装置7、保持装置であるソレノイド8、規制装置であるソレノイド9を有している。本実施の形態のロープブレーキシステム100Bにおいて上述の第2の実施の形態のロープブレーキシステム100Aとの異なる点は、停電発生時に乗りかご4の昇降移動を検知した場合において、規制位置に位置しているプランジャ9aを非規制位置に移動させる手段としての発電機31を、乗りかご4が昇降移動することにより回転する巻上機30の回転エネルギーを動力源として設けた点である。この場合において、巻上機30が停電発生時における乗りかご4の昇降移動を検知する検知手段として機能する。
本発明の第3の実施の形態を図6に基づいて説明する。本実施の形態に係るロープブレーキシステム100Bの基本的構造は、上述の第2の実施の形態のロープブレーキシステム100Aと同じであり、ブレーキ装置7、保持装置であるソレノイド8、規制装置であるソレノイド9を有している。本実施の形態のロープブレーキシステム100Bにおいて上述の第2の実施の形態のロープブレーキシステム100Aとの異なる点は、停電発生時に乗りかご4の昇降移動を検知した場合において、規制位置に位置しているプランジャ9aを非規制位置に移動させる手段としての発電機31を、乗りかご4が昇降移動することにより回転する巻上機30の回転エネルギーを動力源として設けた点である。この場合において、巻上機30が停電発生時における乗りかご4の昇降移動を検知する検知手段として機能する。
発電機31は巻上機30の回転軸に連結され、巻上機30が回転することにより電力を発生する。発電機31とソレノイド9との間には電力供給線32が接続されている。
このような構成において、図6に示すように、停電発生によりプランジャ9aが規制位置に位置している場合に、何らかの原因で乗りかご4が昇降移動した場合には、乗りかご4の昇降移動に伴って巻上機30が回転し、巻上機30の回転によって発電機31が駆動されて電力が発生する。発電機31で発生した電力は電力供給線32を介してソレノイド9へ供給され、この電力供給によってソレノイド9がオンになってプランジャ9aが非規制位置に移動する。プランジャ9aが非規制位置に移動することにより、プランジャ8aはプランジャ9aによる規制を解除され、規制を解除されたプランジャ8aが可動シュー12との係合が解除される保持解除位置へ移動する。これにより、プランジャ8aとの係合を解除された可動シュー12が拘束位置へ移動し、固定シュー11とにより主ロープ3を挟持して拘束し、乗りかご4は昇降動作をロックされた状態となる。
したがって、本実施の形態では、第1、第2の実施の形態と同じように、停電の発生時に直ちにロープブレーキシステム100Bによって主ロープ3を拘束することを防止でき、しかも、停電が長時間継続した場合でもロープブレーキシステム100Bによる主ロープ3の拘束を防止できる。
さらに、停電発生時に乗りかご4の昇降移動を検知した場合において、規制位置に位置しているプランジャ9aを非規制位置に移動させる手段としての発電機31を設けることにより、停電発生により停止した乗りかご4が昇降移動した場合にはロープブレーキシステム100Bによって主ロープ3を拘束することができ、停電発生時における安全性を確保できる。
(第4の実施の形態)
本発明の第4の実施の形態を図7に基づいて説明する。本実施の形態のロープブレーキシステム100Cの基本的構造は、上述の第3の実施の形態のロープブレーキシステム100Bと同じであり、ブレーキ装置7、保持装置であるソレノイド8、規制装置であるソレノイド9を有している。本実施の形態のロープブレーキシステム100Cにおいて上述の第3の実施の形態のロープブレーキシステム100Bとの異なる点は、停電発生時に乗りかご4の昇降移動を検知した場合において、規制位置に位置しているプランジャ9aを非規制位置に移動させる手段として、発電機31に代えて、乗りかご4が昇降移動することにより回転する巻上機30から発生する回生電流に基づいてソレノイド9に電力を供給する制御盤41を設けた点である。制御盤41は、供給された電流に応じた電力を出力する。この場合において、巻上機30が停電発生時における乗りかご4の昇降移動を検知する検知手段として機能する。
本発明の第4の実施の形態を図7に基づいて説明する。本実施の形態のロープブレーキシステム100Cの基本的構造は、上述の第3の実施の形態のロープブレーキシステム100Bと同じであり、ブレーキ装置7、保持装置であるソレノイド8、規制装置であるソレノイド9を有している。本実施の形態のロープブレーキシステム100Cにおいて上述の第3の実施の形態のロープブレーキシステム100Bとの異なる点は、停電発生時に乗りかご4の昇降移動を検知した場合において、規制位置に位置しているプランジャ9aを非規制位置に移動させる手段として、発電機31に代えて、乗りかご4が昇降移動することにより回転する巻上機30から発生する回生電流に基づいてソレノイド9に電力を供給する制御盤41を設けた点である。制御盤41は、供給された電流に応じた電力を出力する。この場合において、巻上機30が停電発生時における乗りかご4の昇降移動を検知する検知手段として機能する。
巻上機30と制御盤41とは、停電発生時に巻上機30が回転することにより巻上機30で発生した回生電流が制御盤41に流れるように接続され、制御盤41とソレノイド9との間には電力供給線42が接続されている。
このような構成において、図7に示すように、停電発生によりプランジャ9aが規制位置に位置している場合に、何らかの原因で乗りかご4が昇降移動した場合には、乗りかご4の昇降移動に伴って巻上機30が回転し、巻上機30の回転によって巻上機30で発生した回生電流が制御盤41に供給され、制御盤41からの電力が電力供給線42を介してソレノイド9へ供給される。この電力供給によりソレノイド9がオンになってプランジャ9aが非規制位置に移動する。プランジャ9aが非規制位置に移動することにより、プランジャ8aはプランジャ9aによる規制を解除され、規制を解除されたプランジャ8aが可動シュー12との係合が解除される保持解除位置へ移動する。これにより、プランジャ8aとの係合を解除された可動シュー12が拘束位置へ移動し、固定シュー11とにより主ロープ3を挟持して拘束し、乗りかご4は昇降動作をロックされた状態となる。
したがって、本実施の形態では、第1〜3の実施の形態と同じように、停電の発生時に直ちにロープブレーキシステム100Cによって主ロープ3を拘束することを防止でき、しかも、停電が長時間継続した場合でもロープブレーキシステム100Bによる主ロープ3の拘束を防止できる。
さらに、停電発生時に乗りかご4の昇降移動を検知した場合において、規制位置に位置しているプランジャ9aを非規制位置に移動させる手段としての制御盤41を設けることにより、停電発生により停止した乗りかご4が昇降移動した場合にはロープブレーキシステム100Cによって主ロープ3を拘束することができ、停電発生時における安全性を確保できる。
1 駆動シーブ
3 ロープ
4 乗りかご
5 釣合い重り
100、100A、100B、100C ロープブレーキシステム
7 ブレーキ装置
8 保持装置
8a 保持部材
9 規制装置
9a 規制部材
10 規制部材を非規制位置に移動させる手段
12 拘束部材
13 付勢部材
20 ガバナ
21 規制部材を非規制位置に移動させる手段、発電機
30 巻上機
31 規制部材を非規制位置に移動させる手段、発電機
41 規制部材を非規制位置に移動させる手段、電力を供給する手段
3 ロープ
4 乗りかご
5 釣合い重り
100、100A、100B、100C ロープブレーキシステム
7 ブレーキ装置
8 保持装置
8a 保持部材
9 規制装置
9a 規制部材
10 規制部材を非規制位置に移動させる手段
12 拘束部材
13 付勢部材
20 ガバナ
21 規制部材を非規制位置に移動させる手段、発電機
30 巻上機
31 規制部材を非規制位置に移動させる手段、発電機
41 規制部材を非規制位置に移動させる手段、電力を供給する手段
Claims (6)
- 乗りかごと、
一端に前記乗りかごを吊り下げ支持し、他端に釣合いおもりを吊り下げ支持して駆動シーブに巻き掛けられた主ロープと、
前記主ロープを拘束する拘束位置と前記主ロープを開放する非拘束位置との間を移動可能な拘束部材を有し、且つ前記拘束部材を前記拘束位置に移動させる向きに付勢する第1付勢手段を有するブレーキ装置と、
前記拘束部材に対して係止可能な保持部材を有し、電力が供給されているときに前記保持部材が前記拘束部材に係止して前記拘束部材を前記非拘束位置に保持し、停電時に前記保持部材を前記拘束部材との係止を解除する方向に移動させ得るように付勢する第2付勢手段を有する保持装置と、
前記拘束部材に係止された前記保持部材が、前記拘束部材との係止を解除する方向へ移動することを規制可能な規制部材を有し、停電時に前記保持部材が前記拘束部材に係止した状態を保持するように前記保持部材の移動を規制する規制装置と、
を備えることを特徴とするエレベータ。 - 一端に前記乗りかごを吊り下げ支持し、他端に釣合いおもりを吊り下げ支持して駆動シーブに巻き掛けられた主ロープを拘束する拘束位置と前記主ロープを開放する非拘束位置との間を移動可能な拘束部材を有し、且つ前記拘束部材を前記拘束位置に移動させる向きに付勢する第1付勢手段を有するブレーキ装置と、
前記拘束部材に対して係止可能な保持部材を有し、電力が供給されているときに前記保持部材が前記拘束部材に係止して前記拘束部材を前記非拘束位置に保持し、停電時に前記保持部材を前記拘束部材との係止を解除する方向に移動させ得るように付勢する第2付勢手段を有する保持装置と、
前記拘束部材に係止された前記保持部材が、前記拘束部材との係止を解除する方向へ移動することを規制可能な規制部材を有し、停電時に前記保持部材が前記拘束部材に係止した状態を保持するように前記保持部材の移動を規制する規制装置と、
を備えることを特徴とするエレベータのロープブレーキシステム。 - 前記乗りかごの昇降移動における異常加速状態を検知する検知手段を有し、前記検知手段での異常検知結果に基づいて、前記規制装置を駆動して前記規制部材を移動させて前記保持部材を開放させることを特徴とする請求項2記載のエレベータのロープブレーキシステム。
- 前記規制装置は、前記乗りかごが昇降移動することにより回転するガバナの回転エネルギーを動力源とする発電機からの電力により駆動されることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のエレベータのロープブレーキシステム。
- 前記規制装置は、前記乗りかごが昇降移動することにより回転する巻上機の回転エネルギーを動力源とする発電機からの電力により駆動されることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のエレベータのロープブレーキシステム。
- 前記規制装置は、前記乗りかごが昇降移動することにより回転する巻上機から発生する回生電流に基づく電力により駆動されることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のエレベータのロープブレーキシステム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005006744A JP2006193281A (ja) | 2005-01-13 | 2005-01-13 | エレベータおよびそのロープブレーキシステム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005006744A JP2006193281A (ja) | 2005-01-13 | 2005-01-13 | エレベータおよびそのロープブレーキシステム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006193281A true JP2006193281A (ja) | 2006-07-27 |
Family
ID=36799662
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2005006744A Pending JP2006193281A (ja) | 2005-01-13 | 2005-01-13 | エレベータおよびそのロープブレーキシステム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006193281A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009067493A (ja) * | 2007-09-11 | 2009-04-02 | Mitsubishi Electric Building Techno Service Co Ltd | エレベータのかご保持装置 |
JP2009067494A (ja) * | 2007-09-11 | 2009-04-02 | Mitsubishi Electric Building Techno Service Co Ltd | エレベータのかご保持装置 |
JP2009220931A (ja) * | 2008-03-14 | 2009-10-01 | Toshiba Elevator Co Ltd | エレベータのロープブレーキ装置 |
CN101905830A (zh) * | 2009-06-03 | 2010-12-08 | 东芝电梯株式会社 | 避难用电梯 |
-
2005
- 2005-01-13 JP JP2005006744A patent/JP2006193281A/ja active Pending
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