JP2010280146A - 印刷装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】熱転写によるカラー印画を行う場合に、用紙送り駆動源のステッピングモータが脱調によって制御不能になっても、仕掛中の印画を継続して行うことを可能とする。
【解決手段】被記録媒体上へのカラー印画を行う画像転写部と、ステッピングモータ16を駆動源として前記被記録媒体の搬送を行う媒体搬送部と、前記ステッピングモータ16の脱調の有無を検出する脱調検出センサ20と、前記被記録媒体が所定の基準位置にあることを検出する基準位置検出センサと、前記カラー印画にあたり、前記脱調検出センサが脱調を検出すると、当該カラー印画の過程にあった前記被記録媒体について前記基準位置検出センサの検出結果を用いた前記基準位置への位置合わせおよび当該基準位置から前記転写開始位置への搬送を経て、当該脱調によって中断した当該被記録媒体へのカラー印画を再開させる搬送制御部33と、を備えて印刷装置を構成する。
【選択図】図4
【解決手段】被記録媒体上へのカラー印画を行う画像転写部と、ステッピングモータ16を駆動源として前記被記録媒体の搬送を行う媒体搬送部と、前記ステッピングモータ16の脱調の有無を検出する脱調検出センサ20と、前記被記録媒体が所定の基準位置にあることを検出する基準位置検出センサと、前記カラー印画にあたり、前記脱調検出センサが脱調を検出すると、当該カラー印画の過程にあった前記被記録媒体について前記基準位置検出センサの検出結果を用いた前記基準位置への位置合わせおよび当該基準位置から前記転写開始位置への搬送を経て、当該脱調によって中断した当該被記録媒体へのカラー印画を再開させる搬送制御部33と、を備えて印刷装置を構成する。
【選択図】図4
Description
本発明は、熱転写によるカラー印画を行う印刷装置に関する。
近年、昇華方式、熱溶融方式または感熱方式といった熱転写方式による印刷装置が広く普及している。熱転写方式の印刷装置では、例えば昇華方式のものであれば、インクに熱を加えて昇華させることでカラー印画を行うようになっており、熱量を細かく制御することでインク量の調節ができるため、写真に近い画質を得ることが可能である。
このような熱転写方式の印刷装置の一具体例としては、ライン型サーマルプリンタが知られている。ライン型サーマルプリンタは、複数の発熱素子(抵抗素子)がライン状に配列されたサーマルヘッドを備えている。そして、そのサーマルヘッドにおける複数の発熱素子に階調レベルに応じて選択的に通電を行い、その際に発生する熱エネルギーを利用して、印刷用紙や印刷フィルム等といった被記録媒体に対して印画を行うようになっている。さらに詳しくは、サーマルヘッドがこれと対向するプラテンの側に向けて降下するようになっており、その降下によってこれらの間を搬送されるインクリボンおよび被記録媒体を合わせて挟持する。そして、サーマルヘッド内の発熱素子を選択的に通電駆動し、インクリボン上のインクに熱を加えて昇華させて被記録媒体上に転写することで、当該被記録媒体上への印画を行うようになっている。
このとき、被記録媒体上へのインクの熱転写は、1色単位で実行される。そのため、ライン型サーマルプリンタでは、熱転写する色を変更する毎に、被記録媒体を逆搬送して転写開始地点に戻すように、当該被記録媒体の搬送が制御されることになる。
被記録媒体の搬送と逆搬送は、搬送経路中に配置される各種搬送ローラが、当該被記録媒体を挟持した状態で正逆回転することによって実現される。そして、その駆動源には、ステッピングモータが広く利用されている。ステッピングモータを用いれば、駆動制御が容易でありながら緻密な駆動動作に対応できるからである。
つまり、ライン型サーマルプリンタでは、パルス数や駆動周波数等が予め設定された制御データに基づいてステッピングモータを駆動し、これにより精密な媒体送り(正逆搬送)をしながら、サーマルヘッドを駆動して印画を行うことが一般的である。そして、この制御データに基づいて駆動されるステッピングモータの採用により、ライン型サーマルプリンタでは、毎色行われる被記録媒体の転写開始位置および終了位置等の検知が不必要となり、連続的な搬送動作となることによって印画時間も短縮化されるのである。
被記録媒体の搬送と逆搬送は、搬送経路中に配置される各種搬送ローラが、当該被記録媒体を挟持した状態で正逆回転することによって実現される。そして、その駆動源には、ステッピングモータが広く利用されている。ステッピングモータを用いれば、駆動制御が容易でありながら緻密な駆動動作に対応できるからである。
つまり、ライン型サーマルプリンタでは、パルス数や駆動周波数等が予め設定された制御データに基づいてステッピングモータを駆動し、これにより精密な媒体送り(正逆搬送)をしながら、サーマルヘッドを駆動して印画を行うことが一般的である。そして、この制御データに基づいて駆動されるステッピングモータの採用により、ライン型サーマルプリンタでは、毎色行われる被記録媒体の転写開始位置および終了位置等の検知が不必要となり、連続的な搬送動作となることによって印画時間も短縮化されるのである。
また、複数色について熱転写によるカラー印画を行うサーマルプリンタにおいては各色の熱転写時に被記録媒体を直接加熱することから、この熱により被記録媒体が副走査方向に伸び縮みすることが考えられる。このような伸び縮みの発生は、被記録媒体上に形成する各色画像のそれぞれの間でのレジずれによって、形成画像の画質劣化を招くおそれがある。このことから、サーマルプリンタについては、複数色について熱転写を行う際に、副走査方向の転写開始位置を、各色の熱転写時の被記録媒体の伸縮量に応じて色毎に変えることにより、当該被記録媒体の伸縮に起因するレジずれを半減させることが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
ところで、被記録媒体の搬送および逆搬送の駆動源として用いるステッピングモータは、脱調現象によって制御不能になるおそれも併せ持っていることが知られている。ステッピングモータの脱調は、例えば、機構部の磨耗が進行した場合や、被記録媒体の状態(厚さ、サイズ、カール等)が不均一・不適正な場合等、被記録媒体の搬送負荷がステッピングモータの駆動能力に対し過剰であったり変動し易い状況下において生じる可能性が高い。また、不安定な電源供給もその要因となり得る。特に、近年になって普及の著しいロール紙を被記録媒体として使用できるプリンタにあっては、ロール紙の巻き弛みの程度や消費に伴う巻き径または重量の変化等、ロール紙特有の要因により、搬送負荷が常に変動し、脱調現象を誘発しやすい構成になっている。
このようなステッピングモータの脱調現象については、十分なトルクを有するモータを採用すれば、その発生を低減させることができる。ただし、その手法は、大型化やコストアップ等を招くものであり、また上述した電源供給問題に対しては効果を期待することができない、といったデメリット部分が大きい。
つまり、ステッピングモータの脱調現象は、その発生を確実に回避し得るようにすることが困難である。
このようなステッピングモータの脱調現象については、十分なトルクを有するモータを採用すれば、その発生を低減させることができる。ただし、その手法は、大型化やコストアップ等を招くものであり、また上述した電源供給問題に対しては効果を期待することができない、といったデメリット部分が大きい。
つまり、ステッピングモータの脱調現象は、その発生を確実に回避し得るようにすることが困難である。
ステッピングモータの脱調現象が発生すると、当該ステッピングモータを駆動源として用いるサーマルプリンタでは、エラー告知および印画動作の停止を行って、可能な限り印画不良やジャム発生等の防止を図ることが一般的である。しかしながら、エラー告知および印画動作の停止を行うように構成されたサーマルプリンタでは、脱調現象が発生した後の処理動作となる状態の把握とリセット処理を、サーマルプリンタの使用者に委ねなければならない。したがって、脱調現象発生後の処理動作が必ずしも効率的に行えるとは限らず、また使用者にとっての利便性に優れた構成とはいえない。
この問題点については、上記の特許文献1に開示されているように、被記録媒体の伸縮量に応じて色毎に転写開始位置を変えるようにしても、その解決が図れることはない。
この問題点については、上記の特許文献1に開示されているように、被記録媒体の伸縮量に応じて色毎に転写開始位置を変えるようにしても、その解決が図れることはない。
そこで、本発明は、熱転写によるカラー印画を行う場合に、ステッピングモータが脱調によって制御不能になっても、仕掛中の印画を継続して行うことを可能とし、これにより効率的で利便性に優れたカラー印画を行うことのできる印刷装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために案出された印刷装置で、被記録媒体上に複数の色材を順次熱転写して各色材による画像を重ね合わせることで当該被記録媒体上へのカラー印画を行う画像転写部と、前記被記録媒体が前記画像転写部を通過するようにステッピングモータを駆動源として当該被記録媒体の搬送を行う媒体搬送部と、前記ステッピングモータの脱調の有無を検出する脱調検出センサと、前記媒体搬送部に搬送される前記被記録媒体が所定の基準位置にあることを検出する基準位置検出センサと、前記画像転写部によるカラー印画にあたり前記基準位置から所定距離にある転写開始位置からの前記被記録媒体の送りおよび当該転写開始位置への当該被記録媒体の戻しを前記複数の色材毎に前記媒体搬送部に繰り返し行わせるとともに、当該繰り返しの過程で前記脱調検出センサが脱調を検出すると、当該繰り返しの過程にあった前記被記録媒体について前記基準位置検出センサの検出結果を用いた前記基準位置への位置合わせおよび当該基準位置から前記転写開始位置への搬送を経て、当該脱調によって中断した当該被記録媒体への前記画像転写部によるカラー印画を再開させる搬送制御部とを備える印刷装置である。
上記構成の印刷装置では、被記録媒体の転写開始位置からの送りおよび当該転写開始位置への戻しを色材毎に繰り返す過程で、ステッピングモータの脱調を検出すると、その繰り返し過程にある被記録媒体について、基準位置への位置合わせを行う。そして、位置合わせ後に、その被記録媒体を、基準位置から所定距離にある転写開始位置へ搬送する。これにより、ステッピングモータが脱調によって制御不能になっても、すなわち当該脱調によって被記録媒体がどこに位置しているか分からなくなっても、当該被記録媒体が再び転写開始位置へ戻ることになる。その後は、当該脱調によって中断した被記録媒体へのカラー印画を再開させる。つまり、脱調現象発生後のカラー印画のための処理動作を継続して行うのである。このとき、被記録媒体は、基準位置への位置合わせを経て転写開始位置に戻っている。したがって、脱調による中断後のカラー印画を再開した場合であっても、各色についての転写開始位置は、当該脱調の発生前後を通じて一致することになる。
本発明によれば、熱転写によるカラー印画を行う場合に、ステッピングモータが脱調によって制御不能になっても、仕掛中の印画を継続して行うことが可能となる。つまり、ステッピングモータが脱調しても、印画動作を中止せず、また仕掛中の印画動作を継続したにもかかわらず、色ずれすることのない印画結果を得ることができる。したがって、ステッピングモータの脱調現象発生後の処理動作を効率的に行えるようになり、これに伴って使用者にとっての利便性も優れたものとなる。また、脱調現象を招きやすいトルクマージンの少ないステッピングモータを用いることが可能となるので、脱調に応じてエラー告知や印画動作停止を行う構成の場合に比べて小さい容量のモータを選定でき、結果として装置の小型化、軽量化、低コスト化等の効果を期待することができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.本発明に係る印刷装置の概略構成例
2.本発明に係る印刷装置における処理動作例
1.本発明に係る印刷装置の概略構成例
2.本発明に係る印刷装置における処理動作例
<1.本発明に係る印刷装置の概略構成例>
ここでは、本発明を、印刷装置の一具体例である昇華式サーマルプリンタ装置に適用した場合を説明する。昇華式サーマルプリンタ装置(以下、単に「プリンタ装置」という。)は、サーマルヘッド内の発熱素子に通電したときの発熱エネルギーを利用して、インクリボンに塗布された昇華性染料を昇華させ、被記録媒体上に転写させて印画するように構成されている。被記録媒体としては、ロール紙が用いられる。ロール紙は、ロール形状を成してロール紙装填部にセットされており、必要に応じてそこから引き出して搬送されるようになっている。
ここでは、本発明を、印刷装置の一具体例である昇華式サーマルプリンタ装置に適用した場合を説明する。昇華式サーマルプリンタ装置(以下、単に「プリンタ装置」という。)は、サーマルヘッド内の発熱素子に通電したときの発熱エネルギーを利用して、インクリボンに塗布された昇華性染料を昇華させ、被記録媒体上に転写させて印画するように構成されている。被記録媒体としては、ロール紙が用いられる。ロール紙は、ロール形状を成してロール紙装填部にセットされており、必要に応じてそこから引き出して搬送されるようになっている。
[ロール紙搬送経路の構成例]
図1は、本発明が適用されるプリンタ装置におけるロール紙搬送経路の構成例を示す側断面図である。図例のプリンタ装置1は、ロール紙搬送経路が以下に述べるように構成されている。
図1は、本発明が適用されるプリンタ装置におけるロール紙搬送経路の構成例を示す側断面図である。図例のプリンタ装置1は、ロール紙搬送経路が以下に述べるように構成されている。
ロール紙(被記録媒体)2は、ペーパーホルダー3に保持された状態から給紙ローラ4によって繰り出され、折り返し部5を通って、サーマルヘッド6に至る。折り返し部5は、略U字状の経路をなし、進入したロール紙2がそこで方向転換して排出されるように構成される。この折り返し部5を組み込むことにより、プリンタ装置1内の限定されたスペースを有効に活用することができる上、ペーパーホルダー3や排紙トレイ7等を同じ向き(装置前面側)に配置することが可能となり、操作性を向上させることができる。また、折り返し部5の経路は、ロール紙2の巻き癖方向とは逆方向に湾曲したものとなっており、当該ロール紙2がここを通過することでカール矯正が施されるように工夫されている。なお、折り返し部5の内周側には、リターンローラ8が配置されている。このリターンローラ8が回転駆動されることにより、このような湾曲した経路であっても、通紙されたロール紙2を円滑に搬送することが可能である。
また、サーマルヘッド6の近傍位置には、キャプスタン9およびピンチローラ10が配置されている。ロール紙2は、これらキャプスタン9およびピンチローラ10の間で確実に挟持される。そして、キャプスタン9の駆動によって、印画動作に応じた緻密な搬送が行われるようになっている。
このように、ロール紙2は、給紙ローラ4、リターンローラ8およびキャプスタン9からなる媒体搬送部の駆動によって、搬送経路中を自在に移動することができる。
また、サーマルヘッド6の近傍位置には、キャプスタン9およびピンチローラ10が配置されている。ロール紙2は、これらキャプスタン9およびピンチローラ10の間で確実に挟持される。そして、キャプスタン9の駆動によって、印画動作に応じた緻密な搬送が行われるようになっている。
このように、ロール紙2は、給紙ローラ4、リターンローラ8およびキャプスタン9からなる媒体搬送部の駆動によって、搬送経路中を自在に移動することができる。
一方、インク色毎に色分けされたインクリボン(リボン状部材)11は、リボンカセットに収められており、供給リール12から引き出されると、各ガイドローラに導かれて、印画を行なうプラテンローラ13上を通り、巻取りリール14へ順次給送されるようになっている。
そして、印画の際は、サーマルヘッド6が待機位置から接近して、インクリボン11とともにロール紙2を挟持してプラテンローラ13に圧接させた状態となる。この状態で、印画する画像についての階調データが入力されると、ロール紙2の搬送を行いながら、サーマルヘッド6内の発熱素子を選択的に通電駆動し、インクリボン11上のインクを昇華させることでロール紙2上に当該画像を転写する。つまり、色材であるインクがロール紙2上に熱転写されて、当該ロール紙2上に画像を形成するのである。これを転写するインク色毎に繰り返すことによってカラー印画が行われる。
このように、ロール紙2には、サーマルヘッド6、インクリボン11およびプラテンローラ13からなる画像転写部の動作によって、当該ロール紙2上へのカラー印画が行われるようになっている。
そして、印画の際は、サーマルヘッド6が待機位置から接近して、インクリボン11とともにロール紙2を挟持してプラテンローラ13に圧接させた状態となる。この状態で、印画する画像についての階調データが入力されると、ロール紙2の搬送を行いながら、サーマルヘッド6内の発熱素子を選択的に通電駆動し、インクリボン11上のインクを昇華させることでロール紙2上に当該画像を転写する。つまり、色材であるインクがロール紙2上に熱転写されて、当該ロール紙2上に画像を形成するのである。これを転写するインク色毎に繰り返すことによってカラー印画が行われる。
このように、ロール紙2には、サーマルヘッド6、インクリボン11およびプラテンローラ13からなる画像転写部の動作によって、当該ロール紙2上へのカラー印画が行われるようになっている。
なお、印画済みのロール紙2は、カッターユニット15により所定サイズにカットされ、排出口より排紙トレイ7上に排出される。
[媒体搬送部の駆動機構の構成例]
図2は、本発明が適用されるプリンタ装置における媒体搬送部(給紙ローラ4、リターンローラ8およびキャプスタン9)の駆動機構の構成例を示す側断面図である。
図例の駆動機構では、媒体搬送部を構成する要素のいずれもが、共通の駆動源となるステッピングモータ16に接続されて駆動される。
ステッピングモータ16の動力は、駆動ベルト17によって、まずキャプスタン9に伝達され、そこからアイドラギア18を介することによって給紙ローラ4およびリターンローラ8に接続され、連動する構成となっている。したがって、媒体搬送部の全ての構成要素は同期駆動されるとともに、ステッピングモータ16による緻密な正逆回転制御が可能である。
図2は、本発明が適用されるプリンタ装置における媒体搬送部(給紙ローラ4、リターンローラ8およびキャプスタン9)の駆動機構の構成例を示す側断面図である。
図例の駆動機構では、媒体搬送部を構成する要素のいずれもが、共通の駆動源となるステッピングモータ16に接続されて駆動される。
ステッピングモータ16の動力は、駆動ベルト17によって、まずキャプスタン9に伝達され、そこからアイドラギア18を介することによって給紙ローラ4およびリターンローラ8に接続され、連動する構成となっている。したがって、媒体搬送部の全ての構成要素は同期駆動されるとともに、ステッピングモータ16による緻密な正逆回転制御が可能である。
媒体搬送部の各構成要素を駆動するステッピングモータ16は、入力された駆動パルスに基づいて制御される。したがって、予めパルス数や駆動周波数等を設定した制御データによって、フィードバック回路を用いずに、回転方向、速度、回転数等を制御することが可能である。このステッピングモータ16の採用により、各色転写毎に行われる、用紙位置検出や用紙速度検出等が不必要となり、ハード構成の簡略化や印画時間の短縮化等の効果を得ることができる。
具体的には、ステッピングモータ16が以下に述べるように制御される。本例においては、ロール紙2の頭出しが完了した状態であれば、設定された方向、速度、距離、タイミングで、当該ロール紙2が自動的に搬送され、それに合わせて画像が転写されるようにプログラムされている。
さらに詳しく説明すると、ロール紙2の頭出しは、サーマルヘッド6の下流にある紙位置検出センサ19で、当該ロール紙2の先端部を検出することで行われる。これにより、ロール紙2は、所定の基準位置にあることが検出されて、その頭出しが完了した状態となる。つまり、紙位置検出センサ19は、ロール紙2が基準位置にあることが検出する基準位置検出センサとして機能する。
そして、頭出しが完了した状態になると、それ以降のロール紙2の移動は、予め設定されている制御データに基づくものとなる。すなわち、先ず、ロール紙2が基準位置にある状態から、当該ロール紙2のサイズ等に合わせて位置調整が行われる。これにより、ロール紙2は、基準位置から所定距離にある転写開始位置に移動する。そして、転写開始位置にロール紙2がセットされると、1色目(例えばイエロー)のインクリボン11を使って転写が実行される。本例の構成においては、引き戻し印画方式が採用されており、転写は、ロール紙2を転写開始位置から当該ロール紙2の搬送方向上流側に引き戻す際に行われるようになっている。1色目の転写が終了すると、制御データに基づいて再び転写開始位置にロール紙2がセットされ、2色目(例えばマゼンタ)の転写が実行される。それ以降の3色目(例えばシアン)、さらにはラミネート処理も同様にして、ロール紙2が往復移動を繰り返す際に実行される。
さらに詳しく説明すると、ロール紙2の頭出しは、サーマルヘッド6の下流にある紙位置検出センサ19で、当該ロール紙2の先端部を検出することで行われる。これにより、ロール紙2は、所定の基準位置にあることが検出されて、その頭出しが完了した状態となる。つまり、紙位置検出センサ19は、ロール紙2が基準位置にあることが検出する基準位置検出センサとして機能する。
そして、頭出しが完了した状態になると、それ以降のロール紙2の移動は、予め設定されている制御データに基づくものとなる。すなわち、先ず、ロール紙2が基準位置にある状態から、当該ロール紙2のサイズ等に合わせて位置調整が行われる。これにより、ロール紙2は、基準位置から所定距離にある転写開始位置に移動する。そして、転写開始位置にロール紙2がセットされると、1色目(例えばイエロー)のインクリボン11を使って転写が実行される。本例の構成においては、引き戻し印画方式が採用されており、転写は、ロール紙2を転写開始位置から当該ロール紙2の搬送方向上流側に引き戻す際に行われるようになっている。1色目の転写が終了すると、制御データに基づいて再び転写開始位置にロール紙2がセットされ、2色目(例えばマゼンタ)の転写が実行される。それ以降の3色目(例えばシアン)、さらにはラミネート処理も同様にして、ロール紙2が往復移動を繰り返す際に実行される。
[ステッピングモータの脱調検出センサの構成例]
ところで、本例のプリンタ装置1には、脱調復帰制御手段が組み込まれている。脱調復帰制御手段は、媒体搬送部の駆動源であるステッピングモータ16が脱調しても、印画動作を中止せず、また、仕掛中の印画動作を継続したにも拘らず色ずれすることのない印画結果を提供可能にするためのものである。この脱調復帰制御手段を構成するために、媒体搬送部には、脱調検出センサ20が設置されている。
ところで、本例のプリンタ装置1には、脱調復帰制御手段が組み込まれている。脱調復帰制御手段は、媒体搬送部の駆動源であるステッピングモータ16が脱調しても、印画動作を中止せず、また、仕掛中の印画動作を継続したにも拘らず色ずれすることのない印画結果を提供可能にするためのものである。この脱調復帰制御手段を構成するために、媒体搬送部には、脱調検出センサ20が設置されている。
図3は、本発明が適用されるプリンタ装置における脱調検出センサの構成例を示す斜視図である。
図例の脱調検出センサ20は、媒体搬送部のリターンローラ8に付設されており、そのリターンローラ8の回転の状態を監視するように構成されている。具体的には、脱調検出センサ20は、リターンローラ8とともに回転するエンコーダ21と、その回転の状態を読み取ってFG(Frequency Generator)パルスを発生するフォトセンサ22とにより、概ね構成されている。そして、このFGパルスに基づいて、リターンローラ8の回転速度や回転数等が演算され、その結果、ステッピングモータ16の脱調の有無を検出することが可能である。
なお、脱調検出センサ20の構成は、これに限定されるものではなく、他の周知の技術を採用したものであっても良い。
図例の脱調検出センサ20は、媒体搬送部のリターンローラ8に付設されており、そのリターンローラ8の回転の状態を監視するように構成されている。具体的には、脱調検出センサ20は、リターンローラ8とともに回転するエンコーダ21と、その回転の状態を読み取ってFG(Frequency Generator)パルスを発生するフォトセンサ22とにより、概ね構成されている。そして、このFGパルスに基づいて、リターンローラ8の回転速度や回転数等が演算され、その結果、ステッピングモータ16の脱調の有無を検出することが可能である。
なお、脱調検出センサ20の構成は、これに限定されるものではなく、他の周知の技術を採用したものであっても良い。
[脱調検出およびその検出結果に基づく搬送制御を行う搬送制御部の構成例]
図4は、本発明が適用されるプリンタ装置において、脱調検出およびその検出結果に基づく搬送制御を行う制御システムの構成例を示す機能ブロック図である。
図例のように構成された制御システムにおける信号処理の流れとしては、フォトセンサ22からの信号がFGパルスをカウントするためにメカコントロールIC31に入力される。そして、カウント値が実際のセンサ信号とともにメインコントローラIC32に渡される。メインコントローラIC32では、そのスピードやFGパルス数から得られるロール紙2の搬送量より、ステッピングモータ16が脱調を起こしたか否かの判断を行う。
一方、メインコントローラIC32からは、予め設定されている制御データに基づき、メカコントロールIC31におけるステッピングモータコントローラを通じて、モータドライバIC33に対して、ステッピングモータ16を駆動するための駆動パルスが与えられる。これにより、ステッピングモータ16は、詳細を後述するような駆動制御がされることになる。このステッピングモータ16に対する駆動制御は、メインコントローラIC32が備える搬送制御部34および搬送量補正部35としての機能によって実現される。
なお、制御システムの構成は、これに限定されるものではなく、搬送制御部34および搬送量補正部35としての機能を実現し得る構成であれば、他の周知の技術を採用したものであっても良い。
図4は、本発明が適用されるプリンタ装置において、脱調検出およびその検出結果に基づく搬送制御を行う制御システムの構成例を示す機能ブロック図である。
図例のように構成された制御システムにおける信号処理の流れとしては、フォトセンサ22からの信号がFGパルスをカウントするためにメカコントロールIC31に入力される。そして、カウント値が実際のセンサ信号とともにメインコントローラIC32に渡される。メインコントローラIC32では、そのスピードやFGパルス数から得られるロール紙2の搬送量より、ステッピングモータ16が脱調を起こしたか否かの判断を行う。
一方、メインコントローラIC32からは、予め設定されている制御データに基づき、メカコントロールIC31におけるステッピングモータコントローラを通じて、モータドライバIC33に対して、ステッピングモータ16を駆動するための駆動パルスが与えられる。これにより、ステッピングモータ16は、詳細を後述するような駆動制御がされることになる。このステッピングモータ16に対する駆動制御は、メインコントローラIC32が備える搬送制御部34および搬送量補正部35としての機能によって実現される。
なお、制御システムの構成は、これに限定されるものではなく、搬送制御部34および搬送量補正部35としての機能を実現し得る構成であれば、他の周知の技術を採用したものであっても良い。
<2.本発明に係る印刷装置における処理動作例>
次に、以上のように構成されたプリンタ装置1における処理動作例を説明する。
次に、以上のように構成されたプリンタ装置1における処理動作例を説明する。
[搬送制御の概要]
図5は、本発明が適用されるプリンタ装置における搬送制御例を示すフローチャートである。
図5は、本発明が適用されるプリンタ装置における搬送制御例を示すフローチャートである。
プリンタ装置1において印画を行う場合には、搬送制御部34および搬送量補正部35が、以下に述べるような手順で、ロール紙2の搬送制御を行う。
先ず、サーマルヘッド6の直下にロール紙2の転写開始位置となる部分をセットする(ステップ101、以下ステップを「S」と略す。)。セット方法は、印画開始時のプリンタ装置1の状態によって異なる。例えば、ロール紙2の頭出しが完了した状態であれば、制御データに基づきロール紙2を下流方向に所定距離だけ搬送して行う。また、例えば電源投入後の初動1枚目の印画の際のように、ロール紙2の頭出しが済んでいない状態であれば、ロール紙先端部の検出を紙位置検出センサ19にて行い、当該ロール紙2の頭出しを完了させた後に、当該ロール紙2を下流方向に所定距離だけ搬送して行う。
その一方で、インクリボン11の頭出しも並行して行い(S102)、サーマルヘッド6の直下に1色目のインク領域の先頭部分がセットされるように、インクリボン11がリボン送りする。
先ず、サーマルヘッド6の直下にロール紙2の転写開始位置となる部分をセットする(ステップ101、以下ステップを「S」と略す。)。セット方法は、印画開始時のプリンタ装置1の状態によって異なる。例えば、ロール紙2の頭出しが完了した状態であれば、制御データに基づきロール紙2を下流方向に所定距離だけ搬送して行う。また、例えば電源投入後の初動1枚目の印画の際のように、ロール紙2の頭出しが済んでいない状態であれば、ロール紙先端部の検出を紙位置検出センサ19にて行い、当該ロール紙2の頭出しを完了させた後に、当該ロール紙2を下流方向に所定距離だけ搬送して行う。
その一方で、インクリボン11の頭出しも並行して行い(S102)、サーマルヘッド6の直下に1色目のインク領域の先頭部分がセットされるように、インクリボン11がリボン送りする。
転写開始位置へのセットおよびリボン頭出しの後は、各色毎の印画を開始する(S103)。
各色毎の印画を開始する場合には、先ず、ロール紙2とインクリボン11がセットされた状態で、サーマルヘッド6をプリント位置へ下降させる(S104)。そして、制御データに基づいてロール紙2の逆搬送(引き戻し)とインクリボン11の給送を行いながら(S105)、サーマルヘッド6を通電駆動して(S106)、当該ロール紙2上へのインク(1色め)の転写を行う。転写が終了したら、サーマルヘッド6への通電を終了し(S107)、さらにロール紙2の逆搬送とインクリボン11の給送を停止して(S108)、サーマルヘッド6を待機位置へ上昇させる(S109)。
各色毎の印画を開始する場合には、先ず、ロール紙2とインクリボン11がセットされた状態で、サーマルヘッド6をプリント位置へ下降させる(S104)。そして、制御データに基づいてロール紙2の逆搬送(引き戻し)とインクリボン11の給送を行いながら(S105)、サーマルヘッド6を通電駆動して(S106)、当該ロール紙2上へのインク(1色め)の転写を行う。転写が終了したら、サーマルヘッド6への通電を終了し(S107)、さらにロール紙2の逆搬送とインクリボン11の給送を停止して(S108)、サーマルヘッド6を待機位置へ上昇させる(S109)。
ここで、最終工程で転写を行うラミネートについて、インクリボン11からロール紙2への転写が終了したか否かを判断し(S110)、終了していなければ、次色の転写のための処理を行う。具体的には、次色の転写のために、制御データに基づいてロール紙2を下流方向に搬送し、再びサーマルヘッド6の直下に当該ロール紙2の転写開始位置となる部分をセットする(S111)。また、これと併せて、1色目の転写の場合と同様に、次色のインクリボンの頭出しも並行して行う(S112)。
そして、次色の転写動作を開始する前に、脱調検出センサ20からの出力を参照し、ロール紙2の搬送量をチェックする(S113)。その結果、搬送量に問題がなければ、正常にサーマルヘッド6の直下にロール紙2の転写開始位置の部分がセットされたと判断して、次色の転写動作に移行する。
このような一連の処理動作を経て、各色(イエロー、マゼンタ、シアン)の転写動作およびラミネート処理が終了したら(S110)、その後は、制御データに基づいてカッターユニット15のある位置までロール紙2を搬送する(S114)。そして、画像が転写された部分の前端側をカットした後(S115)、ロール紙2の搬送を経て(S116)、当該部分の後端側をカットする(S117)。後端側をカットしたら、次の印画に備えるため、ロール紙2を上流側にもどす(S118)。これまでの一連の処理におけるステッピングモータの駆動は、予め設定されている制御データに基づいて行われる(ただし、頭出しを除く。)。つまり、予め決定された方向、速度、距離、タイミングで、ロール紙2が自動的に搬送され、印画が遂行されるのである。
ところで、脱調検出センサ20からの出力の基づくロール紙2の搬送量チェックの結果(S113)、ステッピングモータ16に動作を指示した搬送量と、脱調検出センサ20で実際に検出された搬送量とが一致しない場合には、当該ロール紙2の搬送量に問題があり、ステッピングモータ16に脱調現象が生じたことを認識する。
ステッピングモータ16に脱調現象が生じると、当該ステッピングモータ16については、上述した制御データによる正常な制御が不能となってしまう。すなわち、次色の転写のための転写開始位置へのセットができない状態になってしまう。
ステッピングモータ16に脱調現象が生じると、当該ステッピングモータ16については、上述した制御データによる正常な制御が不能となってしまう。すなわち、次色の転写のための転写開始位置へのセットができない状態になってしまう。
そこで、ステッピングモータ16に脱調現象が生じたことを認識した場合には、再度、ロール紙2の先端部の検出を紙位置検出センサ19にて行い、当該ロール紙2の頭出しを完了させる(S119)。
そして、頭出しされた位置から、転写開始位置へのセットを行う。ただし、このときのロール紙2の搬送量は、予め設定された固定的なものではなく、それまでの印画の進行度に応じて補正されたものとする(S120)。
これは、1色転写する毎に、加熱やカール矯正等によって、ロール紙2のカールの状態が変化するためである。すなわち、ロール紙2のカール状態の変化に起因する前回と今回の転写開始位置のずれが、当該ロール紙2の搬送量に対する補正を行うことで、相殺されるようにするためである。その結果、次色の転写開始位置は、ロール紙2のカール状態が変化した場合であっても、これまでの転写開始位置と略一致するように調整されることになる。
そして、頭出しされた位置から、転写開始位置へのセットを行う。ただし、このときのロール紙2の搬送量は、予め設定された固定的なものではなく、それまでの印画の進行度に応じて補正されたものとする(S120)。
これは、1色転写する毎に、加熱やカール矯正等によって、ロール紙2のカールの状態が変化するためである。すなわち、ロール紙2のカール状態の変化に起因する前回と今回の転写開始位置のずれが、当該ロール紙2の搬送量に対する補正を行うことで、相殺されるようにするためである。その結果、次色の転写開始位置は、ロール紙2のカール状態が変化した場合であっても、これまでの転写開始位置と略一致するように調整されることになる。
つまり、ロール紙2の転写開始位置からの送りおよび当該転写開始位置への戻しを色毎に繰り返す過程で、ステッピングモータ16の脱調を検出すると、搬送制御部34は、その繰り返し過程にあるロール紙2について、紙位置検出センサ19による頭出しを経て基準位置への位置合わせを行う。そして、その位置合わせ後に、ロール紙2を、基準位置から所定距離にある転写開始位置へ搬送する。これにより、ステッピングモータ16が脱調によって制御不能になっても、すなわち当該脱調によってロール紙2がどこに位置しているか分からなくなっても、当該ロール紙2が再び転写開始位置へ戻ることになる。その後、搬送制御部34は、当該脱調によって中断したロール紙2へのカラー印画を再開させる。つまり、脱調現象発生後のカラー印画のための処理動作を継続して行うのである。このとき、ロール紙2は、基準位置への位置合わせを経て転写開始位置に戻っている。したがって、脱調による中断後のカラー印画を再開した場合であっても、各色についての転写開始位置は、当該脱調の発生前後を通じて一致することになる。
しかも、紙位置検出センサ19による頭出しを経てロール紙2を再び転写開始位置へセットする際には、そのロール紙2の搬送量について、搬送量補正部35が、それまでの印画の進行度に応じて補正を行う。したがって、1色転写する毎に加熱やカール矯正等によってロール紙2のカール状態が変化する場合であっても、その変化に起因する前回と今回の転写開始位置のずれが補正によって相殺されるのである。つまり、搬送量補正部35が印画の進行度に応じた位置補正をすることにより、ロール紙2の転写開始位置を、常に第1色目の場合における転写開始位置に合わせられ、これにより色ずれすることなく仕掛中の印画を継続させることが可能となるのである。
[搬送量補正の具体例]
ここで、搬送量補正部35による印画の進行度に応じた位置補正について、具体例を挙げて説明する。
搬送量補正部35は、搬送量補正を行う際の補正量を、予め設定された演算式を用いて算出する。具体的には、例えば以下に示す(1)式を用いて、補正量の算出を行う。
ここで、搬送量補正部35による印画の進行度に応じた位置補正について、具体例を挙げて説明する。
搬送量補正部35は、搬送量補正を行う際の補正量を、予め設定された演算式を用いて算出する。具体的には、例えば以下に示す(1)式を用いて、補正量の算出を行う。
Lc={(a×Dy+b×Dm+c×Dc)×Dt+Dp}×Ds・・・(1)
この(1)式において、Lcは、算出結果となる補正量である。この補正量Lcに基づいて、搬送量補正部35は、ロール紙2の搬送量を補正することになる。
Dy、Dm、Dcは、各色(イエロー、マゼンタ、シアン)の平均印画濃度である。平均印画濃度は、印画する画像についての階調データの値から求めればよい。また、a、b、cは、各色の補正係数である。この補正係数は、各色で発色の特性が違い転写時の熱エネルギーが異なることから、その違いを補正するためのものである。したがって、この補正係数を平均印画濃度に乗ずると、各色の印画開始から脱調検出センサ20での脱調検出までにサーマルヘッド6が熱転写した各色材の平均印画濃度値を用いて、当該サーマルヘッド6がロール紙2に対して与えた熱エネルギーを特定することができる。そして、これらDy、Dm、Dcおよびa、b、cからなる項を含むことで、(1)式は、脱調検出センサ20での脱調検出までにサーマルヘッド6がロール紙2に対して与えた熱エネルギーに基づいて、当該ロール紙2の搬送量を補正することになる。これは、ロール紙2に与えられた熱エネルギーの量によってロール紙2のカール状態が変化し得ることから、その影響を補正によって排除するためである。
なお、脱調が起きたときに未だ印画していない色については、平均印画濃度が「0」となる。これにより、(1)式は、脱調検出センサ20での脱調検出の際のサーマルヘッド6による各色材別の熱転写進行度(どの色まで熱転写が進行したかを表す度合)が反映されることになる。つまり、各色材別の熱転写進行度を反映させつつ、サーマルヘッド6がロール紙2に対して与えた熱エネルギーを特定することになる。
なお、脱調が起きたときに未だ印画していない色については、平均印画濃度が「0」となる。これにより、(1)式は、脱調検出センサ20での脱調検出の際のサーマルヘッド6による各色材別の熱転写進行度(どの色まで熱転写が進行したかを表す度合)が反映されることになる。つまり、各色材別の熱転写進行度を反映させつつ、サーマルヘッド6がロール紙2に対して与えた熱エネルギーを特定することになる。
Dtは、環境温度による補正係数である。環境温度は、プリンタ装置1内に配設されている温度センサを用いて求めればよい。このとき、予め設定されている温度→補正係数の変換テーブルを使用することも考えられる。このDtからなる項を含むことで、(1)式は、脱調検出センサ20での脱調検出の際の装置内環境温度条件の検出結果に基づいて、ロール紙2の搬送量を補正することになる。これは、装置内の環境温度によってロール紙2のカール状態が変化し得ることから、その影響を補正によって排除するためである。
なお、ここで用いるのは、環境温度に限定されることはない。つまり、装置内環境条件として、環境温度と環境湿度との両方を用いても良いし、これらの少なくとも一方を用いても良い。
なお、ここで用いるのは、環境温度に限定されることはない。つまり、装置内環境条件として、環境温度と環境湿度との両方を用いても良いし、これらの少なくとも一方を用いても良い。
Dpは、ロール紙2のロール状態についての消費量による補正係数である。このDpからなる項を含むことで、(1)式は、ロール紙2がロール状態から繰り出されて供給される場合に、脱調検出センサ20での脱調検出の際の当該ロール状態についての消費量に基づいて、当該ロール紙2の搬送量を補正することになる。これは、消費量によってロール紙2におけるロール径が変わり、これにより当該ロール紙2のカール状態が変化し得ることから、その影響を補正によって排除するためである。
なお、ロール状態の消費量は、ロール紙2のペーパーホルダー3に付随して装置内に公知技術を利用した専用の検出センサを設け、その専用の検出センサを用いて求めればよい。消費量ではなく、残量を検出し、その検出結果から消費量を求めることも考えられる。
ただし、必ずしも専用の検出センサを用いる必要はなく、他の手法を用いてロール状態の消費量を求めても構わない。その一具体例としては、例えば、ロール紙2の消費とインクリボン11の消費とが一意に対応している場合に、当該インクリボン11の消費量の検出結果を用いて、ロール紙2のロール状態についての消費量を特定することが考えられる。インクリボン11を使い切ってしまうと印画不能となるため、当該インクリボン11の消費量については、センサ検出を行うことが一般的である。したがって、インクリボン11の消費量からロール紙2のロール状態についての消費量を特定すれば、既存のセンサ検出結果を利用しつつ、ロール状態の消費量検出のための専用センサを設ける必要がなくなる。
ロール状態の消費量検出のための専用センサを設ける場合についても、またインクリボン11の消費量からロール紙2のロール状態についての消費量を特定する場合についても、当該ロール状態についての消費量による補正係数の特定には、予め設定されている消費量または残量→補正係数の変換テーブルを使用することが考えられる。
なお、ロール状態の消費量は、ロール紙2のペーパーホルダー3に付随して装置内に公知技術を利用した専用の検出センサを設け、その専用の検出センサを用いて求めればよい。消費量ではなく、残量を検出し、その検出結果から消費量を求めることも考えられる。
ただし、必ずしも専用の検出センサを用いる必要はなく、他の手法を用いてロール状態の消費量を求めても構わない。その一具体例としては、例えば、ロール紙2の消費とインクリボン11の消費とが一意に対応している場合に、当該インクリボン11の消費量の検出結果を用いて、ロール紙2のロール状態についての消費量を特定することが考えられる。インクリボン11を使い切ってしまうと印画不能となるため、当該インクリボン11の消費量については、センサ検出を行うことが一般的である。したがって、インクリボン11の消費量からロール紙2のロール状態についての消費量を特定すれば、既存のセンサ検出結果を利用しつつ、ロール状態の消費量検出のための専用センサを設ける必要がなくなる。
ロール状態の消費量検出のための専用センサを設ける場合についても、またインクリボン11の消費量からロール紙2のロール状態についての消費量を特定する場合についても、当該ロール状態についての消費量による補正係数の特定には、予め設定されている消費量または残量→補正係数の変換テーブルを使用することが考えられる。
Dsは、搬送制御部34がステッピングモータ16をパルス制御することから、補正量Lcの算出結果をパルス制御に適した状態にするための補正係数である。つまり、Dsは、補正の最終調整係数に相当する。
以上のような構成の(1)式を用いた搬送量補正を行うと、頭出し後にロール紙2を基準位置から所定距離にある転写開始位置へ搬送するのにあたり、その所定距離に相当する搬送量(すなわち、パルス数。)に対して、以下に述べる態様の補正を行うことになる。
例えば、印画濃度Dy、Dm、Dcが濃い場合には、ロール紙2に対して多くの熱エネルギーが与えられ、当該ロール紙2にカールが付き易い状態となっているため、その影響を排除すべく、所定距離に相当する搬送量を減少させるように、搬送量補正を行う。一方、これとは逆に、印画濃度Dy、Dm、Dcが薄い場合には、所定距離に相当する搬送量を増加させるように、搬送量補正を行う。
また、例えば、環境温度Dtが高い場合には、ロール紙2に対して多くの熱エネルギーが与えられ、当該ロール紙2にカールが付き易い状態となっているため、その影響を排除すべく、所定距離に相当する搬送量を減少させるように、搬送量補正を行う。一方、これとは逆に、環境温度Dtが低い場合には、所定距離に相当する搬送量を増加させるように、搬送量補正を行う。
また、例えば、ロール紙2の消費量Dpが多く、その残量が少なくなっている状態では、ロール径が小さくなって、当該ロール紙2にカールが付き易い状態となっているため、その影響を排除すべく、所定距離に相当する搬送量を減少させるように、搬送量補正を行う。一方、これとは逆に、ロール紙2の消費量Dpが少ない状態では、所定距離に相当する搬送量を増加させるように、搬送量補正を行う。
例えば、印画濃度Dy、Dm、Dcが濃い場合には、ロール紙2に対して多くの熱エネルギーが与えられ、当該ロール紙2にカールが付き易い状態となっているため、その影響を排除すべく、所定距離に相当する搬送量を減少させるように、搬送量補正を行う。一方、これとは逆に、印画濃度Dy、Dm、Dcが薄い場合には、所定距離に相当する搬送量を増加させるように、搬送量補正を行う。
また、例えば、環境温度Dtが高い場合には、ロール紙2に対して多くの熱エネルギーが与えられ、当該ロール紙2にカールが付き易い状態となっているため、その影響を排除すべく、所定距離に相当する搬送量を減少させるように、搬送量補正を行う。一方、これとは逆に、環境温度Dtが低い場合には、所定距離に相当する搬送量を増加させるように、搬送量補正を行う。
また、例えば、ロール紙2の消費量Dpが多く、その残量が少なくなっている状態では、ロール径が小さくなって、当該ロール紙2にカールが付き易い状態となっているため、その影響を排除すべく、所定距離に相当する搬送量を減少させるように、搬送量補正を行う。一方、これとは逆に、ロール紙2の消費量Dpが少ない状態では、所定距離に相当する搬送量を増加させるように、搬送量補正を行う。
[搬送制御の具体例]
次いで、以上のような搬送量補正を経て行うロール紙2の搬送制御について、具体例を挙げて説明する。
図6は、本発明が適用されるプリンタ装置におけるロール紙位置補正の具体例を示す説明図である。図例では、2色目の転写が終了した後、ステッピングモータ16に脱調現象が生じた場合を示している。
次いで、以上のような搬送量補正を経て行うロール紙2の搬送制御について、具体例を挙げて説明する。
図6は、本発明が適用されるプリンタ装置におけるロール紙位置補正の具体例を示す説明図である。図例では、2色目の転写が終了した後、ステッピングモータ16に脱調現象が生じた場合を示している。
プリンタ装置1では、先ず、ロール紙2の頭出しと、印画紙サイズに応じた位置調整を行い、当該ロール紙2上における1色目の転写開始位置T1をサーマルヘッド6の直下に位置させる(図中における(1)参照。)。このときの転写開始位置T1は、2色目以降の転写開始位置でもある。
その後は、制御データに基づいてロール紙2を逆搬送し、上流側に引き戻しながら1色目(イエロー)の転写を行う(図中における(2)参照。)。
そして、制御データに基づいてロール紙2を下流方向に高速搬送し、再びサーマルヘッド6の直下に転写開始位置T1を位置合わせする(図中における(3)参照。)。
その後は、制御データに基づいてロール紙2を逆搬送し、上流側に引き戻しながら1色目(イエロー)の転写を行う(図中における(2)参照。)。
そして、制御データに基づいてロール紙2を下流方向に高速搬送し、再びサーマルヘッド6の直下に転写開始位置T1を位置合わせする(図中における(3)参照。)。
その後は、再び、制御データに基づいてロール紙2を逆搬送し、上流側に引き戻しながら2色目(マゼンタ)の転写を行う(図中における(4)参照。)。
そして、制御データに基づいてロール紙2を下流方向に高速搬送し、再びサーマルヘッド6の直下に転写開始位置T1を位置合わせする。ただし、このときに、脱調現象が生じると、転写開始位置T1への位置合わせが正常に行われず、3色目の転写開始位置が位置ずれしている状態になってしまう(図中における(5)参照。)。このまま3色目を転写してしまうと印画不良となる。このような高速搬送への切替えは、ステッピングモータ16への負荷が急激に増大するため、そのトルクに余裕がない場合に、脱調現象を招く要因となりやすい。
そこで、脱調検出センサ20によってステッピングモータ16の脱調が検出されると、搬送制御部34は、ロール紙先端部を紙位置検出センサ19で検出し、ロール紙2の頭出しをおこなって、当該ロール紙2についての位置合わせをやり直す(図中における(6)参照。)。
そして、制御データに基づいてロール紙2を下流方向に高速搬送し、再びサーマルヘッド6の直下に転写開始位置T1を位置合わせする。ただし、このときに、脱調現象が生じると、転写開始位置T1への位置合わせが正常に行われず、3色目の転写開始位置が位置ずれしている状態になってしまう(図中における(5)参照。)。このまま3色目を転写してしまうと印画不良となる。このような高速搬送への切替えは、ステッピングモータ16への負荷が急激に増大するため、そのトルクに余裕がない場合に、脱調現象を招く要因となりやすい。
そこで、脱調検出センサ20によってステッピングモータ16の脱調が検出されると、搬送制御部34は、ロール紙先端部を紙位置検出センサ19で検出し、ロール紙2の頭出しをおこなって、当該ロール紙2についての位置合わせをやり直す(図中における(6)参照。)。
ただし、ロール紙2は、それまでの動作の間に、加熱されたり、カール矯正されているので、カールの度合いが緩和された状態になっている。したがって、印画開始前に行った頭出しに基づいて決定された転写開始位置T1と、印画開始前とはカールの状態が異なる今回に行った頭出しに基づいて決定される転写開始位置T2とでは、それぞれの位置にずれが生じるおそれがある。
したがって、このずれを相殺すべく、搬送量補正部35がロール紙2の搬送量に対する補正をおこなって、転写開始位置T1と転写開始位置T2とを略一致させるのである。具体的には、印画の進行度に応じてカールの状態を推定し、それによって決定されるずらし量に基づいて追加搬送を行う(図中における(7)参照。)。カールの状態を推定するパラメータとしては、例えば上記(1)式を用いて説明したように、転写される各色の画像パターン(被記録媒体へ加える熱エネルギー)、ロール紙2の消費量(巻き径)、プリンタ装置1の機内環境等が考えられ、これら複数のパラメータを併用して演算し、ずらし量を決定するのが望ましい。
したがって、このずれを相殺すべく、搬送量補正部35がロール紙2の搬送量に対する補正をおこなって、転写開始位置T1と転写開始位置T2とを略一致させるのである。具体的には、印画の進行度に応じてカールの状態を推定し、それによって決定されるずらし量に基づいて追加搬送を行う(図中における(7)参照。)。カールの状態を推定するパラメータとしては、例えば上記(1)式を用いて説明したように、転写される各色の画像パターン(被記録媒体へ加える熱エネルギー)、ロール紙2の消費量(巻き径)、プリンタ装置1の機内環境等が考えられ、これら複数のパラメータを併用して演算し、ずらし量を決定するのが望ましい。
このような搬送量補正により、正常にサーマルヘッド6の直下に転写開始位置T1がセットされたら、制御データに基づいてロール紙2を逆搬送し、上流側に引き戻しながら3色目(シアン)の転写を行う(図中における(8)参照。)。
その後は、引き続き、制御データに基づいてラミネートインクの転写動作に移行する(図中における(9)および(10)参照。)。
その後は、引き続き、制御データに基づいてラミネートインクの転写動作に移行する(図中における(9)および(10)参照。)。
以上に説明したように、本実施形態におけるプリンタ装置1では、脱調検出センサ20が脱調を検出すると、ロール紙2の頭出しによる位置合わせおよび転写開始位置への搬送を経て、搬送制御部34が当該脱調によって中断したカラー印画を再開させる。したがって、熱転写によるカラー印画を行う場合に、ステッピングモータ16が脱調によって制御不能になっても、仕掛中の印画を継続して行うことが可能となる。つまり、ステッピングモータ16が脱調しても、印画動作を中止せず、また仕掛中の印画動作を継続したにもかかわらず、色ずれすることのない印画結果を得ることができる。したがって、ステッピングモータ16の脱調現象発生後の処理動作を効率的に行えるようになり、これに伴って使用者にとっての利便性も優れたものとなる。また、脱調現象を招きやすいトルクマージンの少ないステッピングモータ16を用いることが可能となるので、脱調に応じてエラー告知や印画動作停止を行う構成の場合に比べて小さい容量のモータを選定でき、結果として装置の小型化、軽量化、低コスト化等の効果を期待することができる。
また、本実施形態のプリンタ装置1では、脱調検出センサ20での脱調検出に応じて搬送制御部34がロール紙2を再び転写開始位置へセットする際に、搬送量補正部35が当該ロール紙2に対するカラー印画状況に基づいて搬送量を補正するようになっている。したがって、1色転写する毎に加熱やカール矯正等によってロール紙2のカール状態が変化する場合であっても、その変化に起因する前回と今回の転写開始位置のずれが補正によって相殺されることになる。つまり、搬送量補正部35が印画の進行度に応じた位置補正をすることにより、ロール紙2の転写開始位置を、常に第1色目の場合における転写開始位置に合わせられ、これにより色ずれすることなく仕掛中の印画を継続させることが可能となるのである。
なお、本実施形態では、本発明の好適な実施具体例を説明したが、本発明はその内容に限定されることはない。
例えば、本実施形態では、転写開始位置から搬送方向上流側に向けてロール紙2を送るときに当該ロール紙2への印画を行う、いわゆる引き戻し印画方式を例に挙げて説明している。このような構成では、紙位置検出センサ19とサーマルヘッド6との間の距離が離れる傾向にあり、ロール紙2のカール状態による影響が反映され易くなる。そのため、脱調検出に応じてロール紙2を転写開始位置へセットする際の搬送量を補正すると、その搬送量にロール紙2のカール状態による影響が及ぶのを回避させ得るようになるので、非常に効果的である。ただし、本発明は、必ずしも引き戻し印画方式に限定されることはなく、他の印画方式のものであっても全く同様に適用することが可能である。
このように、本発明は、各実施の形態で説明した内容に限定されることはなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更することが可能である。
例えば、本実施形態では、転写開始位置から搬送方向上流側に向けてロール紙2を送るときに当該ロール紙2への印画を行う、いわゆる引き戻し印画方式を例に挙げて説明している。このような構成では、紙位置検出センサ19とサーマルヘッド6との間の距離が離れる傾向にあり、ロール紙2のカール状態による影響が反映され易くなる。そのため、脱調検出に応じてロール紙2を転写開始位置へセットする際の搬送量を補正すると、その搬送量にロール紙2のカール状態による影響が及ぶのを回避させ得るようになるので、非常に効果的である。ただし、本発明は、必ずしも引き戻し印画方式に限定されることはなく、他の印画方式のものであっても全く同様に適用することが可能である。
このように、本発明は、各実施の形態で説明した内容に限定されることはなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更することが可能である。
1…プリンタ装置、2…ロール紙、4…給紙ローラ、6…サーマルヘッド、9…キャプスタン、10…ピンチローラ、11…インクリボン、13…プラテンローラ、16…ステッピングモータ、19…紙位置検出センサ、20…脱調検出センサ、21…エンコーダ、22…フォトセンサ、31…メカコントロールIC、32…メインコントローラIC、33…モータドライバIC、33…搬送制御部、34…搬送量補正部
Claims (9)
- 被記録媒体上に複数の色材を順次熱転写して各色材による画像を重ね合わせることで当該被記録媒体上へのカラー印画を行う画像転写部と、
前記被記録媒体が前記画像転写部を通過するようにステッピングモータを駆動源として当該被記録媒体の搬送を行う媒体搬送部と、
前記ステッピングモータの脱調の有無を検出する脱調検出センサと、
前記媒体搬送部に搬送される前記被記録媒体が所定の基準位置にあることを検出する基準位置検出センサと、
前記画像転写部によるカラー印画にあたり前記基準位置から所定距離にある転写開始位置からの前記被記録媒体の送りおよび当該転写開始位置への当該被記録媒体の戻しを前記複数の色材毎に前記媒体搬送部に繰り返し行わせるとともに、当該繰り返しの過程で前記脱調検出センサが脱調を検出すると、当該繰り返しの過程にあった前記被記録媒体について前記基準位置検出センサの検出結果を用いた前記基準位置への位置合わせおよび当該基準位置から前記転写開始位置への搬送を経て、当該脱調によって中断した当該被記録媒体への前記画像転写部によるカラー印画を再開させる搬送制御部と
を備える印刷装置。 - 前記脱調検出センサでの脱調検出に応じて前記搬送制御部が前記基準位置から前記転写開始位置への前記被記録媒体の搬送を行うのにあたり、当該脱調検出の際の当該被記録媒体に対するカラー印画状況に基づいて当該搬送の量を補正する搬送量補正部
を備える請求項1記載の印刷装置。 - 前記搬送量補正部は、前記脱調検出センサでの脱調検出までに前記画像転写部が前記被記録媒体に対して与えた熱エネルギーに基づいて、当該被記録媒体の搬送量を補正する
請求項2記載の印刷装置。 - 前記搬送量補正部は、前記脱調検出センサでの脱調検出までに前記画像転写部が熱転写した各色材の平均印画濃度値を用いて、前記被記録媒体に対して与えた熱エネルギーを特定する
請求項3記載の印刷装置。 - 前記搬送量補正部は、前記脱調検出センサでの脱調検出の際の前記画像転写部による各色材別の熱転写進行度を用いて、前記被記録媒体に対して与えた熱エネルギーを特定する
請求項3または4記載の印刷装置。 - 前記搬送量補正部は、前記被記録媒体がロール状態から繰り出されて供給される場合に、前記脱調検出センサでの脱調検出の際の当該ロール状態についての消費量に基づいて、当該被記録媒体の搬送量を補正する
請求項2〜5のいずれか1項に記載の印刷装置。 - 前記搬送量補正部は、前記画像転写部がリボン状部材から前記色材の熱転写を行う場合に、当該リボン状部材の消費量の検出結果を用いて、前記被記録媒体のロール状態についての消費量を特定する
請求項6記載の印刷装置。 - 前記搬送量補正部は、前記脱調検出センサでの脱調検出の際の装置内環境条件の検出結果に基づいて、前記被記録媒体の搬送量を補正する
請求項2〜7のいずれか1項に記載の印刷装置。 - 前記転写開始位置から搬送方向上流側に向けて前記被記録媒体を送るときに前記画像転写部が当該被記録媒体への各色材の熱転写を行うように構成されている
請求項1〜8のいずれか1項に記載の印刷装置。
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