JP2010272687A - 照明装置および照明器具 - Google Patents

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光三 小川
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Nobuo Shibano
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Abstract

【課題】演色性が改善されると共に、発光効率の低下を抑制することが可能な照明装置およびこの照明装置を光源とした照明器具を提供する。
【解決手段】青色光を放射する半導体発光素子11と;半導体発光素子を配設する基板12と;半導体発光素子の少なくとも周囲に設けられ、青色光および第2蛍光体の放射波長に光吸収性を有する第1蛍光体13と;第1蛍光体と半導体発光素子を覆って設けられる青色光に光吸収性を有している第2蛍光体14と;を具備する照明装置10を構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、発光ダイオード等の半導体発光素子を用いた照明装置およびこの照明装置を光源とした照明器具に関する。
従来、フィラメント電球に代わって、寿命が長くまた消費電力の少ない半導体発光素子である発光ダイオードを用いた照明装置が各種照明器具の光源として採用され、特に近年では演色性が改善された白色光を放射することが可能な照明装置が提案されている。例えば、特許文献1には、青色発光ダイオードと青色発光ダイオードの上方に置かれる蛍光体層を具備し、蛍光体層は第1蛍光材料および第2蛍光材料を含み、第1蛍光材料は黄色領域にピーク波長を有し第2蛍光材料は赤色領域にピーク波長を有し、それらの蛍光材料が透明樹脂等に混合されて演色性を高めた赤色不足補償蛍光発光素子が示されている。
特開2003−273409号公報
この種の発光ダイオードを光源とする照明装置を構成する場合には、演色性を高めるため、さらには蛍光ランプと同様に電球色の白色光を得るために、上記特許文献1にも示されているように、蛍光体として一般的にシリケート系赤色発光蛍光体とYAG(黄色発光)蛍光体が用いられる。これら蛍光体の粉末をシリコーン樹脂に混合・分散させ基板の土手に囲まれたキャビティー内に充填することにより蛍光体層が形成される。この赤色発光と黄色発光の蛍光体が混合・分散された蛍光体層内に青色発光ダイオードチップが封入されて照明装置が構成される。
しかしながら、蛍光体層にYAG(黄色発光)蛍光体と共に含有されているシリケート系赤色発光蛍光体は、全波長にわたる広い光吸収帯を有するために、青色発光ダイオードチップから放射される青色光からYAG蛍光体で変換された黄色光が赤色発光蛍光体で再吸収されるために、全体の発光効率が約20%程度低下してしまう。特に効率が80%程度の高効率の発光ダイオードで電球色を得ようとする場合には、赤色発光蛍光体によって黄色光が吸収され、さらに80%程度効率が低下するために、合計で約60%程度発光効率が低下する問題が生じる。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたもので、演色性が改善されると共に、発光効率の低下を抑制することが可能な照明装置およびこの照明装置を光源とした照明器具を提供しようとするものである。
請求項1に記載の照明装置の発明は、青色光を放射する半導体発光素子と;半導体発光素子を配設する基板と;半導体発光素子の少なくとも周囲に設けられ、青色光および第2蛍光体の放射波長に光吸収性を有する第1蛍光体と;第1蛍光体と半導体発光素子を覆って設けられる青色光に光吸収性を有している第2蛍光体と;を具備することを特徴とする照明装置。本発明によれば、演色性が改善されると共に、発光効率の低下を抑制することが可能な照明装置を構成することができる。
本発明において、半導体発光素子は、発光ダイオード、半導体レーザや有機ELなど、半導体を発光源とした発光素子が許容される。半導体発光素子は複数個で構成されていることが好ましいが、照明の用途に応じて必要な個数は選択され、例えば、複数個の素子群を構成し、この群1個、若しくは複数の群をなすように構成してもよい。さらには、1個の半導体発光素子で構成されたものであってもよい。青色光を放射する半導体発光素子は、例えば、460nmに主波長を有する青色発光ダイオードチップが好適であるが、460nm近辺に主波長を有する青色発光ダイオードチップであってもよい。
基板は、光源としての半導体発光素子を配設するための部材であり、例えば、ガラスやエポキシ樹脂等の合成樹脂で構成されたものが好適であるが、半導体発光素子から発生する熱を放熱するために、アルミニウム、銅、ステンレス等の熱伝導性の良好な金属で構成したものであってもよい。さらに、セラミックスで構成されたものであってもよい。
また、基板には半導体発光素子が、例えば、COB(Chip on board)技術を用いて、マトリックス状や千鳥状または放射状など、規則的に一定の順序をもって一部または全体が配列されて実装されたものが好ましいが、SMD形(Surface Mount Device)で構成されたものであってもよく、基板の構成および実装するための手段は特定のものに限定されない。さらに、基板の形状は、点または面モジュールを構成するために四角形、六角形などの多角形状、さらには円形や楕円形状等をなすものであってもよく、光源である半導体発光素子を効率よく配置でき、かつ目的とする配光を得るための全ての形状が許容される。
第1蛍光体は青色光および第2蛍光体の放射波長である黄色光に光吸収性を有するシリケート系赤色発光蛍光体で構成し、第2蛍光体は青色光に吸収性を有しているYAG(黄色発光)蛍光体で構成し、演色性が改善された電球色の白色光が得られるようにすることが好適であるが、これら第1、第2の蛍光体には、青色光で励起されて緑色光を放射する緑色発光蛍光体を加え、昼光色や昼白色等の演色性の良好な白色光を得るようにしてもよく、さらには、目的とする他の色や演色性を得るために、これらの赤色発光、黄色発光、緑色発光の各蛍光体に限定されずに他の発光色の蛍光体で構成されたものであってもよい。
本発明において、第1蛍光体を赤色発光蛍光体で構成する場合、その赤色発光蛍光体は、例えば、Sr2Si5N8:EuやCaAlSiN3:Eu,La2O2S等を好適に挙げることができる。第2蛍光体を黄色発光蛍光体で構成する場合、その黄色発光蛍光体は、例えば、Ca3Sc2O4:Ce等の酸化物蛍光体、または、(Ba,Sr)2SiO4:Euや(Ba,Sr,MgCa)2SiO4:Eu等のシリケート系やサイアロン系の蛍光体、あるいは、YAG,(Ca,Sr,Ba)SiO2N2:Eu,チオガレート等の硫化物蛍光体等を好適に用いることができる。なお、この他の別種の蛍光体として青色光で励起されて緑色光を放射する緑色発光蛍光体を必要に応じて加えることもできる。
第1蛍光体は、半導体発光素子が放射した青色光を吸収して演色性を改善するための、例えば、赤色光を放射する。この一方で、半導体発光素子から放射された青色光が、第2蛍光体に吸収される。この第2蛍光体に吸収された青色光は、一部が第2蛍光体を励起して、例えば、黄色光を放射する。そのため、第2蛍光体に吸収された青色光と、第2蛍光体で励起された黄色光が混光して白色光が放射されて照明に供されるとともに、この白色光に第1蛍光体が放射した赤色光が混じることで演色性が改善され、例えば、電球色の白色光を放射することができる。
同時に、第1蛍光体は、半導体発光素子の少なくとも周囲に設けられ、第2蛍光体は第1蛍光体と半導体発光素子を覆って設けられるように構成した。そのため、第2蛍光体が放射する、例えば、黄色光は、半導体発光素子の少なくとも周囲に設けられた第1蛍光体に当たることが少なくなり、演色性改善のための第1蛍光体により黄色光が吸収されることが抑制され発光効率の低下が抑制される。
第1蛍光体は、第1蛍光体と半導体発光素子を覆って設けられる第2蛍光体から放射される、例えば、黄色光を極力吸収しないように、例えば、半導体発光素子の側面周囲に点在させて設けたり、第1蛍光体の厚みを半導体発光素子の高さ以下にして半導体発光素子の側面周囲に設けたり、さらには半導体発光素子を埋設して側面周囲を含む全周に設けるように構成することが好ましいが、これら具体的な構成には限定されず、半導体発光素子の少なくとも周囲に設けられる全ての構成が許容される。
第2蛍光体は、第1蛍光体と半導体発光素子を覆って設けられるが、例えば、第1蛍光体を半導体発光素子の側面周囲に点在させて設けたり、第1蛍光体の厚みを半導体発光素子の高さ以下にして、第2蛍光体が半導体発光素子に接するようにして覆うように設けても、さらには、例えば、第1蛍光体を半導体発光素子を埋設して側面周囲を含む全周に設けるようにして、第2蛍光体が半導体発光素子に接することなく、第1蛍光体を介在して間接的に半導体発光素子を覆うように設けてもよい。
第1、第2蛍光体は、照明の明るさの低下を抑制する上で、完全分散、つまり、第1蛍光体および第2蛍光体の夫々において、これら領域の厚み方向に沿う蛍光体の密度が均一となるように分散されていることが好ましい。また、第2蛍光体の前面に光路を制御するためのレンズ体等、別個の光制御手段を付加したものであってもよい。
本発明における照明装置は、発光モジュールとして構成されることが好ましいが、照明器具の光源として使用される場合、モジュール形態にあらかじめ製造されたモジュール部品として構成したものであっても、照明器具に、上述した個々の構成部品を個々に組み立てることによって器具本体に構成される発光ユニットからなる発光モジュールであってもよい。また、照明装置は、住宅用・業務用など一般照明用の照明器具や電球形照明ランプ、さらには、表示装置等に適用されてもよい。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の照明装置において、前記第1蛍光体は、半導体発光素子の側面周囲に点在して設けられることを特徴とする。本発明によれば、演色性が改善されると共に、第1蛍光体は、半導体発光素子の側面周囲に点在して設けられることにより、発光効率の低下をより確実に抑制することが可能な照明装置を構成することができる。
本発明において、第1蛍光体は、半導体発光素子の側面周囲に均等な距離を有して点在させることが均一な配光を得るために好ましいが、均等ではなく任意の距離に点在させて設けたものであってもよい。また、第1蛍光体は、液状の蛍光体を塗布または充填により、点在させて設けることが最適であるが、予め成形した蛍光体を接着剤等で基板に支持するものであってもよい。さらに、半導体発光素子のボンディングワイヤを避けて点在させることが好ましいが、ボンディングワイヤを含めて塗布または充填し、半導体発光素子の側面周囲により近接させ点在させて設けるようにしてもよい。
請求項3に記載の発明は、請求項1記載の照明装置において、前記第1蛍光体の厚みは、半導体発光素子の高さ以下にして、半導体発光素子の側面周囲に設けられることを特徴とする。本発明によれば、演色性が改善される共に、前記第1蛍光体の厚みは、半導体発光素子の高さ以下にして、半導体発光素子の側面周囲に設けられることにより、発光効率の低下をより確実に抑制することが可能な照明装置を構成することができる。
本発明において、第1蛍光体の厚みは、半導体発光素子の高さより小さい厚さにすることが最適であるが、半導体発光素子の高さと同一であっても、さらには、例えば、製造誤差等の範囲内において多少厚くなっていてもよい。
請求項4に記載の発明は、請求項1記載の照明装置において、前記第1蛍光体は、半導体発光素子を埋設して側面周囲を含む全周に設けられることを特徴とする。本発明によれば、演色性が改善されると共に、第1蛍光体は、半導体発光素子を埋設して側面周囲を含む全周に設けられることにより、発光効率の低下を抑制することが可能となる。同時に、第1蛍光体から第2蛍光体を透過して出射するまでの光路長が略均等になり角度色差を改善させることが可能な照明装置を構成することができる。第1蛍光体は、半導体発光素子に対して完全に全周に設けられたいることが好ましいが、一部が欠けていてもよく、略全周に設けられていればよい。
請求項5に記載の照明器具の発明は、請求項1ないし4いずれか一記載の照明装置と;照明装置を配設した器具本体と;照明装置を点灯する点灯装置と;を具備することを特徴とする。本発明によれば、請求項1ないし4いずれか一記載の照明装置を光源として用いることにより、演色性が改善されると共に、発光効率の低下を抑制することが可能な照明器具を構成することができる。
本発明において、照明器具は天井埋込形、直付形、吊下形、さらには壁面取付形等が許容され、器具本体に制光体としてグローブ、セード、反射体などが取付けられるものであっても、光源となる照明装置が露出するものであってもよい。また、器具本体に1個の照明装置を取付けたものに限らず、複数個が配設されるものであってもよい。さらに、一般住宅用に限らずオフィス等、施設・業務用の大形の照明器具などを構成してもよい。
請求項1記載の発明によれば、半導体発光素子の少なくとも周囲に設けられ、青色光および第2蛍光体の放射波長に光吸収性を有する第1蛍光体と、第1蛍光体と半導体発光素子を覆って設けられる青色光に光吸収性を有している第2蛍光体により、演色性が改善されると共に、発光効率の低下を抑制することが可能な照明装置を提供することができる。
請求項2記載の発明によれば、演色性が改善されると共に、第1蛍光体は、半導体発光素子の側面周囲に点在して設けられることにより、発光効率の低下をより確実に抑制することが可能な照明装置を提供することができる。
請求項3記載の発明によれば、演色性が改善されると共に、第1蛍光体の厚みは、半導体発光素子の高さ以下にして、半導体発光素子の側面周囲に設けられることにより、発光効率の低下をより確実に抑制することが可能な照明装置を提供することができる。
請求項4記載の発明によれば、演色性が改善されると共に、第1蛍光体は、半導体発光素子を埋設して側面周囲を含む全周に設けられることにより、発光効率の低下を抑制することが可能となる。同時に、第1蛍光体から第2蛍光体を透過して出射するまでの光路長が略均等になり角度色差を改善させることが可能な照明装置を提供することができる。
請求項5記載の発明によれば、請求項1ないし4いずれか一記載の照明装置を光源として用いることにより、演色性が改善されると共に、発光効率の低下を抑制することが可能な照明器具を提供することができる。
本発明の第1実施形態である照明装置を示し、(a)は図2のa−a線に沿って断面し、その一部を拡大して模式的に示す断面図、(b)は図(a)の上面図。 同じく照明装置の上面図。 同じく照明装置を組み込んだ発光装置を示し、(a)は上面図、(b)は図(a)のb−b線に沿う断面図。 同じく発光装置を組み込んだ照明器具の斜視図。 同じく照明装置の変形例を示す図1(a)に相当する断面図。 本発明の第2実施形態である照明装置を示し、(a)は図1(a)に相当する断面図、(b)は変形例を示す図1(a)に相当する断面図。 本発明の第3実施形態である照明装置を示し、(a)は図1(a)に相当する断面図、(b)は第1変形例を示す図1(a)に相当する断面図、(c)は第2変形例を示す図1(a)に相当する断面図、(d)は図(c)における第1蛍光体と第2蛍光体の寸法関係を示す図。
以下、本発明に係る照明装置およびこの照明装置を光源とした照明器具の実施形態について説明する。
先ず、照明装置の構成につき説明する。図1〜図2に示すように、本実施例の照明装置は、後述するオフィス等施設用の照明器具の光源として用いられる発光モジュールとして構成されている。照明装置10(以下「発光モジュール」と称す)は、本発明における半導体発光素子を構成する発光ダイオードチップ11(以下「LEDチップ」と称す)、このLEDチップ11を配設する基板12、LEDチップ11の周囲に設けられ基板12に設けられる第1蛍光体13、この第1蛍光体13とLEDチップ11を覆って設けられる第2蛍光体14で構成する。
LEDチップ11は、発光モジュール10の光源となるもので、同一性能を有する複数個のLEDチップが用意され、この各LEDチップは、本実施例では高輝度、高出力の青色LEDチップで構成する。これらLEDチップ11は、例えば窒化化合物半導体からなる発光層を有するダブルワイヤー型のLEDチップからなり、側面周囲方向にも光が放射される。各LEDチップ11の発光層は例えば460nmの主波長を有する青色光を放射する。
基板12は、LEDチップ11を配設するための部材で、ガラスエポキシ材からなる略正方形をなす平板で構成する。基板の表面側には銅箔からなる配線パターン12aを形成し、この配線パターンに隣接してLEDチップ11が配設される。
上記に構成されたLEDチップ11および基板12は、図2に示すように、COB(Chip on board)技術を使用して、基板12の表面上に複数のLEDチップ11をマトリックス状に実装して外形が略正方形をなす発光モジュール10を構成する。マトリックス状に規則的に配置されたLEDチップ11は、その電極が配線パターン12aとボンディングワイヤwによって接続され、複数の各LEDチップ11はそれぞれが直列に接続される。図中12bは、基板12の両端部に一体に形成された支持部であり、後述する発光装置20の反射板15へ基板12を支持するための部材である。
上記に構成された基板12の表面上には、発光モジュール10の一部を断面し拡大して模式的に示した図1(a)に示すように、個々のLEDチップ11にそれぞれ対応して蛍光体が充填される。この蛍光体は、第1蛍光体13と、この第1蛍光体13とLEDチップ11を覆って設けられる第2蛍光体14で構成されている。
第1蛍光体13は、例えば、透明なシリコーン樹脂やエポキシ樹脂等、本実施例ではシリコーン樹脂からなる液状の透明樹脂に、粒子状のシリケート系赤色発光蛍光体を、完全に混合・分散させて構成する。この液状の第1蛍光体13は、ディスペンサ内に入れられ、LEDチップ11の側面周囲に点在して位置し基板12に設けられる。すなわち、各配線パターン12aの外側における基板12の表面上に位置して、LEDチップを中心とする略同心円上(仮想円s上)の4箇所に1個づつの第1蛍光体13を、略均等な間隔を有して点在させるように塗布または充填し硬化させる。これにより、第1蛍光体13がLEDチップ11の少なくとも周囲に位置して基板12の表面上に設けられる。
第1蛍光体13は、青色LEDチップ11から放射される青色光を吸収し、この青色光によって赤色発光蛍光体を励起し演色性を改善するための赤色光に変換するもので、その主波長は、例えば、620〜650nmである。
第2蛍光体14は、例えば、透明なシリコーン樹脂やエポキシ樹脂等、本実施例では、シリコーン樹脂からなる液状の透明樹脂に、粒子状のYAG(黄色発光)蛍光体を、完全に混合・分散させて構成する。この液状の第2蛍光体14は、LEDチップ11と基板12に点在して設けられた第1蛍光体13、それぞれを覆うように、換言すれば、同心円状に点在された4個の第1蛍光体13が描く、仮想円sよりも大きい面積をもって、かつ断面がドーム形状をなすように塗布または充填し硬化させる。この際、第2蛍光体14は、LEDチップ11の周囲および上面に接するようにしてLEDチップ11と各第1蛍光体13を覆うようにして設けられる。これにより、第2蛍光体14が第1蛍光体13とLEDチップ11を覆い、基板12側とは反対側に位置して基板12の表面上に設けられる。
第2蛍光体14は、青色LEDチップ11から放射される青色光を吸収し、青色光によって黄色発光蛍光体を励起して黄色光に変換し、この黄色光と吸収した青色光とが混光して白色光に変換する。この白色光には、第1蛍光体13で変換された赤色光が混光されて赤みをおびた白色光、すなわち、演色性が改善された電球色の白色光を放射する。第2蛍光体14の主波長は、例えば、565nmである。
この際、第2蛍光体14には、従来のように蛍光体層に黄色発光蛍光体と共に赤色発光蛍光体が含有されていないことから第2蛍光体14で変換された黄色光が赤色発光蛍光体に吸収されることがない。黄色光を吸収する赤色発光蛍光体を含有した第1蛍光体13は、LEDチップ11の側面周囲に点在して位置し基板12に設けられている。
このため、第2蛍光体14で変換された黄色光は、光放射方向に沿って多くの光が放射され、赤色発光蛍光体を含有する第1蛍光体13に当たることが少なくなる。ただ、基板12の表面側に放射された青色光および一部逆光する黄色光の一部が第1蛍光体13に吸収されて赤色光に変換される。これにより、青色光および黄色光が赤色発光蛍光体を含有する第1蛍光体13に吸収されることが抑制されて光ロスがなくなり発光効率の低下が抑制される。
なお、本実施例において、第1蛍光体13および第2蛍光体14の寸法は次のように形成した。第1蛍光体13の直径は約0.8mm、第2蛍光体14の直径は約6mm、高さ0.3mm、LEDチップは0.25mm×0.5mmである。なお、第1、第2蛍光体は硬化後の寸法である。なお、第1、第2蛍光体13、14は、液状の状態でディスペンサ内に入れられ、上述した所定の場所にディスペンサから滴下して塗布または充填される。
上記により、光軸をx−xとした外形が略正方形をなし、発光効率の低下が抑制され、かつ演色性が改善された赤みをおびた白色光、すなわち、電球色の白色光を放射する発光モジュール10が構成される。
上記に構成された発光モジュール10は、図3に示すように、反射板と組み合わされて発光装置20が構成される。すなわち、反射板15は、耐光性、耐熱性および電気絶縁性を有する白色の合成樹脂、本実施例では、PBT(ポリブチレンテレフタレート)により、両端に開口部を有する光軸をy−yとした角形のすり鉢状をなすケース部材として構成する。反射板15は、略正方形の一端開口部15aを有するネック部15bと、略正方形をなす他端開口部15cと、一端開口部15aからから他端開口部15cにわたり連続し傾斜して形成された周囲4面からなる反射面15dが一体に形成される。ネック部15bにおける一端開口部15aの形状は、略正方形の発光モジュール10にマトリックス状に配置された全てのLEDチップ11から放射される光を全て捕捉できるように略正方形をなす形状・大きさに形成する。
上記に構成された反射板15は、一端開口部15aの内面に発光モジュール10の基板12の表面側を対向させ、その各辺との間に電気絶縁性を有し、かつ熱伝導性を有するシリコーン樹脂やエポキシ樹脂等からなる接着剤を塗布して固定する。これにより、発光モジュール10が一端開口部15aに対向して配置されると共に熱的に連結されて固定され、発光モジュール10の光軸x−xと反射板15の光軸y−yが略一致した発光装置20が構成される。
上記に構成した発光装置20は、単独、若しくは、複数個を組み合わせて使用することにより、各種の形態や光出力を持つ照明器具が構成される。本実施例においては、上記構成の発光モジュール10を組み込んだ発光装置20を10個使用して、オフィス等施設用の照明器具を構成した。次にその構成を説明する。
本実施例の照明器具30は、図4に示すように、発光モジュール10を組み込んだ発光装置20、発光装置を配設した器具本体31、発光装置を点灯する点灯装置35で構成する。器具本体31は、オフィス等施設用の照明器具を構成するために比較的長く大きな形態をなす本体ケース32と本体ケースを支持する器台33からなる。本体ケース32は、前面側に前面開口部32aを、裏面側に裏面開口部を形成した長尺な枠状の部材からなり、塗装鋼板等を折り曲げ加工して構成する。前面開口部32aに、上記構成の発光装置20が10個、長手方向に直線状に並べられて配設される。なお、10個の発光装置20の各発光モジュール10は、直列になるように配線接続される。
上記に構成された本体ケース32は、両端部が器台33に支持される。器台33は、本体ケース32と同様に塗装鋼板等からなる長尺なケースで構成され、その上面側の両端部に軸支部33aを突出させて形成し、この軸支部33aに上記本体ケース32の両端部を軸支する。これにより、本体ケース32は軸支部を中心として所定の角度範囲で回動ができるように支持される。また、器台33の裏面側には照明装置30を天井等の被設置部に設置するための支持部(図示せず)が形成されている。器台33の内部には点灯装置35が内蔵される。なお、点灯装置は器台内でなく天井裏等に別置きで設置されてもよい。
点灯装置35は、交流電圧100Vを直流電圧24Vに変換して各発光装置20の各LEDチップ11に供給する点灯回路(図示せず)で構成され、点灯回路の出力線が軸支部を介して本体ケース32に導出され、直列に配線接続された各発光モジュール10の入力端子に接続されて照明装置30が構成される。
上記に構成された照明装置30は、被設置部である天井等に単体、若しくは複数個を送り用ケーブルにより接続させて設置される。設置された照明装置を点灯すると、10個の発光モジュール10に配置された各LEDチップ11全てが発光し、LEDチップから放射された光は、各反射板15の一端開口部15aから取り込まれ、一部が反射面15dで反射しながら他端開口部15cを介して本体ケース32の前面開口部32aから放射される。
この際、上述したように、第1蛍光体13は、青色LEDチップ11から放射される青色光を吸収し、この青色光によって赤色発光蛍光体を励起し演色性を改善するための赤色光に変換する。また、第2蛍光体14は、青色LEDチップ11から放射される青色光を吸収し、青色光によって黄色発光蛍光体を励起して黄色光に変換し、この黄色光と吸収した青色光とが混光して白色光に変換する。この白色光には、第1蛍光体13で変換された赤色光が混光されて赤みをおびた白色光、すなわち、演色性が改善された電球色の白色光が本体ケース32の前面開口部32aから放射される。
同時に、第2蛍光体14で変換された黄色光は、光放射方向に沿って多くの光が放射され、赤色発光蛍光体を含有する第1蛍光体13に当たることが少なくなり、赤色発光蛍光体を含有する第1蛍光体13に黄色光が吸収されることが抑制されて光ロスがなくなり発光効率の低下が抑制される。
また、天井に設置された照明装置30は、発光装置20を10個、長手方向に配置した構成となっており、例えば、オフィス内に設置され並べられた机等に沿った横長の配光をもった照明を行う。また、各LEDチップ11から発生する熱は、基板12の裏面から放熱されると共に、発光装置20が支持された鋼板からなる本体ケース32に伝達され効果的に放熱される。
以上、本実施例によれば、第1蛍光体13を青色光および第2蛍光体14の放射波長である黄色光に光吸収性を有する赤色発光蛍光体で構成し、第2蛍光体14を青色光に光吸収性を有している黄色発光蛍光体で構成したので、第2蛍光体14から放射される白色光に第1蛍光体13で変換された赤色光が混光されて赤みをおびた白色光、すなわち、演色性が改善された電球色の白色光を放射させることができる。
また同時に、第1蛍光体13はLEDチップ11の側面周囲に点在して基板12に設け、第2蛍光体14は各第1蛍光体13とLEDチップ11を覆って、基板12側とは反対側に位置して設けたので、第2蛍光体14で変換された黄色光は、光放射方向に沿って多くの光が放射され、赤色発光蛍光体を含有する第1蛍光体13に当たることが少なくなり、赤色発光蛍光体を含有する第1蛍光体13に黄色光が吸収されることが抑制されて光ロスがなくなり演色性を改善するための赤色蛍光体を備えるにも拘らず発光効率の低下を抑制することができる。
特に、本実施例によれば、赤色発光蛍光体を含有する第1蛍光体13、すなわち、青色および第2蛍光体14の放射波長である黄色光に光吸収性を有する第1蛍光体13の相対的な表面積を小さくできることから、青色光および黄色光が赤色発光蛍光体に吸収されることが抑制されて外部に取り出せることから、青色光および黄色光を増やせることができ、この効果によって結果的に得られる白色光へのエネルギー変換効率を約10%程度改善することが可能となる。さらに、本実施例によれば、同一基板12上に多数のLEDチップ11を実装するCOBモジュールにすることにより光放射効率が高まると共に、発光効率に優れた照明装置を実現することが可能となる。
また、本実施例によれば、LEDチップ11の上面は、第1蛍光体13で覆われていないため(例えば、後述する実施例3の図7参照)、LEDチップ11の上面に、第1蛍光体13との界面が生じないことから、界面における光の反射ロスが発生しない。これにより、さらに発光効率を向上させることができる。
また、第1蛍光体13は、LEDチップ11のボンディングワイヤwを避けて配線パターン12aの外側に点在させて設けたので、ボンディングワイヤwの影響を受け難くなり、第1蛍光体13の塗布または充填作業がし易くなり製造性が向上する。また、第1蛍光体13は、LEDチップ11を埋設することなくLEDチップの影響を受けない側面周囲に点在して設けたため、各種サイズのLEDチップにも対応することができる。さらにはLEDチップのサイズ変更に対しても即、対応することが可能となり製造性が一層向上する。
さらに、赤色発光蛍光体を含有する第1蛍光体13から放射された赤色光は、そのまま出射されることはなく、必ず黄色発光蛍光体領域である第2蛍光体14を透過し白色光に混じって光の放射方向に出射されるので、照明装置10が視認された場合に第1蛍光体13の赤色発光蛍光体が目立って視認されることが抑制される。これに伴い、赤色発光蛍光体が放射した光と黄色発光蛍光体が放射した光を混ぜるための工夫、例えば蛍光体の光の出射側に平板状等の光拡散部材を配置することを要しない。したがって、この点でも照明装置1 0の効率の低下を抑制することができる。因みに、光拡散部材を用いると、部品点数が増えるだけではなく、光拡散部材の光透過率が100%ではないので、光の損失により明るさが低下することは避けられない。しかし、こうした不具合は光拡散部材を用いないで済む本実施例によって解消することができる。
また、各LEDチップ11から発生する熱は、基板12の裏面から放熱されると共に、発光装置20が支持された鋼板からなる本体ケース32に伝達され効果的に放熱され、これによって発光効率の低下が一層抑制され、光束低下による照度の低下を防止することができ、所定の光束を十分に得ることができる。同時にLEDの長寿命化を図ることができる。
また、本実施例の発光モジュール10、すなわち、照明装置は、単独、若しくは、複数個を組み合わせて使用することにより、各種の形態や光出力、さらには各種の配光特性を有するオフィス等施設用の照明装置などを構成することができると共に、演色性が改善され、かつ発光効率の低下が抑制された照明器具30を提供することができる。
以上、本実施例の照明装置において、LEDチップ11は、COB技術を使用して基板12に実装して構成したが、図5に示すように、SMD形で構成してもよい。この場合、基板12を透明なエポキシ樹脂で構成し、基板の表面側に収容凹部12cを形成し、その底面に図1と同様にしてLEDチップ11を実装する。さらに、収容凹部12cの内面にアルミニウム等をコーティングして反射面となし、内部に図1と同様にして第1、第2蛍光体13、14を塗布または充填する。
また、本実施例において、第1、第2蛍光体13、14を構成するための透明樹脂は、シリコーン樹脂やエポキシ樹脂に替えて、透明なシリコーンゴム、シリコーンレジンや他の透光性樹脂を使用してもよい。さらには、透明ガラス、透光性セラミックスを使用してもよい。
また、基板12をガラスエポキシ材で構成したが、リードフレーム、アルミニウムや銅等のメタルベース基板、セラミックス基板で構成してもよい。基板12における第1、第2蛍光体13、14の下面が支持される表面側は、例えば、銅箔に銀メッキすることにより、あるいはアルミナのような基板を用いることにより、高反射性を持たせることが好ましい。基板への第1、第2蛍光体13、14の塗布または充填方法は、空気圧やスクリュー、あるいはジェットタイプのディスペンサ、あるいはスクリーンマスクを用いた真空印刷方法などが有効である。
また、第1蛍光体13は、例えば、小さなサイコロ状に予め成形した蛍光体を接着剤等で基板に支持するようにしてもよい。これによれば、COBによる実装工程などにおいて、蛍光体を配置する場所を自由に選択することが可能となり、製造性を向上させることができる。さらに、第1蛍光体は予め成形されているので第2蛍光体14の塗布または充填作業の際に、第1蛍光体13の硬化工程を経ることなく作業を行うことができ、作業性を向上させることができる。
また、第2蛍光体14は、断面がドーム形状をなすように塗布または充填したが、必ずしもドーム形状である必要はなく、断面が矩形状をなす平板形状になるようにしてもよい。また、ドーム形状内に1個のLEDチップを封入したが複数個のLEDチップを配列させても、上記同様の効果を奏することができる。さらに、個々のLEDチップ11のみを覆うのではなく、基板12上にマトリックス状に配設された複数のLEDチップ全体を覆うように塗布または充填させるように構成してもよい。なお、変形例を示す図5には、図1〜図4と同一部分に同一符号を付し、詳細な説明は省略した。
本実施例は、第1蛍光体13の厚みを半導体発光素子であるLEDチップ11の高さ以下にして、LEDチップ11の側面周囲に設けることにより、演色性が改善されると共に、発光効率の低下をより確実に抑制することが可能な照明装置を提供しようとするものである。すなわち、複数のLEDチップ11をマトリックス状に実装して外形が略正方形なす発光モジュール10の一部を断面し拡大して模式的に示した図6(a)に示すように、本実施例の照明装置、すなわち、発光モジュール10は、基板12の表面上に実装された青色光を放射するLEDチップ11、基板12の表面上に平板状に形成される実施例1と同様に赤色発光蛍光体を含有する第1蛍光体13、第1蛍光体13の上側に、第1蛍光体13とLEDチップ11を覆って設けられる非赤色蛍光体、本実施例では実施例1と同様に黄色発光蛍光体を含有する第2蛍光体14で構成し、第1蛍光体13の厚み寸法aは、LEDチップ11の高さ寸法hより小さくなるように平板状に形成してLEDチップ11の側面周囲に設けられるように構成する。
なお、第1、第2蛍光体13、14は、発光モジュール10においてマトリックス状に実装して配設された複数の各LEDチップ11全体に共通して平板状に充填される。また、第1、第2蛍光体13、14の成分構成および基板12への塗布または充填方法は実施例1と同様である。図中12aは銅箔に銀メッキを施したパッドであり、実施例1と同様にLEDチップ11の電極部がボンディングワイヤw(図示せず)によって接続される。
これにより、実施例1と同様に、第1蛍光体13がLEDチップ11の少なくとも周囲に位置して基板12の表面上に設けられる。また、第2蛍光体14が第1蛍光体13とLEDチップ11を覆って基板12側とは反対側に位置して基板12の表面上に設けられる。この際、第2蛍光体14は、LEDチップ11の上面および周囲の一部に接するようにしてLEDチップ11と各第1蛍光体13を覆うようにして設けられる。
上記構成によれば、実施例1と同様に、第1蛍光体13は、青色LEDチップ11から放射される青色光を吸収し、この青色光によって赤色発光蛍光体を励起し演色性を改善するための赤色光に変換する。
第2蛍光体14は、青色LEDチップから放射される青色光を吸収し、青色光によって黄色発光蛍光体を励起して黄色光に変換し、この黄色光と吸収した青色光とが混光して白色光に変換する。この白色光には、第1蛍光体13で変換された赤色光が混光されて赤みをおびた白色光、すなわち、演色性が改善された電球色の白色光を放射する。
この際、第2蛍光体14には、赤色発光蛍光体が含有されていないことから第2蛍光体14で変換された黄色光が吸収されることがない。黄色光を吸収する赤色発光蛍光体を含有した第1蛍光体13は、その厚み寸法aをLEDチップ11の高さ寸法hより小さくして形成し、LEDチップ11の側面周囲に位置して基板12の表面上に配設されている。このため、第2蛍光体14で変換された黄色光は、光軸x−xを中心とした光放射方向に沿って多くの光が放射され、赤色発光蛍光体を含有する第1蛍光体13に当たることが少なくなる。ただ、基板12の表面側に放射された青色光および一部逆光した黄色光の一部が第1蛍光体13に吸収されて赤色光に変換される。これにより、青色光および黄色光が赤色発光蛍光体を含有する第1蛍光体13に吸収されることが抑制され光ロスがなくなり発光効率の低下が抑制される。
本実施例によれば、第1蛍光体13は、平板状に形成してLEDチップ11の側面周囲に設けられるように構成すればよく、製造性に優れた照明装置が構成される。すなわち、黄色発光蛍光体である第2蛍光体14の量に対する赤色発光蛍光体からなる第1蛍光体13の量の比率は、約10%以下であり、この少量の第1蛍光体13を、例えば、実施例1のようにLEDチップ11の近傍に点在させて塗布または充填する場合、赤色発光蛍光体の塗布量または充填量をバラツキなく均等にすることは難しい作業となり、塗布量または充填量のバラツキが生じて色度と発光効率のバラツキを引き起こし易い。
これに対し、本実施例によれば、第1蛍光体13は基板12の表面上に平板状に形成すればよく、LEDチップ11の側面周囲への塗布量または充填量が比較的バラツキなく均等に配設することができる。これにより、色バラツキがなく、かつ演色性を改善しつつ発光効率の低下を抑制することが可能な照明装置を提供することができる。
本実施例において、図6(b)に示すように、第1、第2蛍光体13、14は、実施例1と同様に発光モジュール10においてマトリックス状に実装して配設された複数の個々の各LEDチップ11にそれぞれ対応して充填し、第2蛍光体14はドーム形状に形成してもよい。この構成によっても上記同様の作用効果を奏することができる。なお、本実施例を示す、図6には、実施例1の図1〜図5と同一部分に同一符号を付し詳細な説明は省略した。また、本実施例のおける他の構成、作用、作用効果、変形例等は実施例1と同様である。
本実施例は、第1蛍光体13を半導体発光素子であるLEDチップ11を埋設して側面周囲を含む全周に設けられることにより、演色性が改善されると共に、発光効率の低下をより確実に抑制することが可能な照明装置を提供しようとするものである。すなわち、複数のLEDチップ11をマトリックス状に実装して外形が略正方形なす発光モジュール10の一部を断面し拡大して模式的に示した図7(a)に示すように、本実施例の照明装置10は、基板12の表面上に実装された青色光を放射するLEDチップ11、基板12の表面上にLEDチップ11を埋設して側面周囲を含む全周に形成される実施例1、2と同様に赤色発光蛍光体を含有する第1蛍光体13、第1蛍光体13の上側にLEDチップ11および第1蛍光体13を埋設して形成される非赤色蛍光体、本実施例では実施例1、2と同様に黄色発光蛍光体を含有する第2蛍光体14で構成する。
また、赤色蛍光体を含有する第1蛍光体13は、蛍光体濃度を濃くすることにより、赤色発光蛍光体層の体積を小さくし、第2蛍光体14で変換された黄色光が赤色発光蛍光体層に入射する確率を低下させている。本実施例において、第1蛍光体13における赤色発光蛍光体の重量密度は約10%で、第2蛍光体14における黄色発光蛍光体の重量密度は約7%にした。
なお、第1、第2蛍光体13、14は、発光モジュール10においてマトリックス状に実装して配設された複数の個々のLEDチップ11にそれぞれ対応して充填される。また、第1、第2蛍光体13、14の成分構成および基板12への塗布または充填方法は実施例1、2と同様である。
これにより、実施例1、2と同様に、第1蛍光体13がLEDチップ11の少なくとも周囲に位置して基板12の表面上に設けられる。また、第2蛍光体14が第1蛍光体13とLEDチップ11を覆って基板12側とは反対側に位置して基板12の表面上に設けられる。この際、第2蛍光体14は、LEDチップ11に接することなく、第1蛍光体13を介在させて間接的にLEDチップ11を覆うように設けられる。
上記構成によれば、実施例1、2と同様に、第1蛍光体13は、青色LEDチップ11から放射される青色光を吸収し、この青色光によって赤色発光蛍光体を励起し演色性を改善するための赤色光に変換する。
第2蛍光体14は、青色LEDチップ11から放射される青色光を吸収し、青色光によって黄色発光蛍光体を励起して黄色光に変換し、この黄色光と吸収した青色光とが混光して白色光に変換する。この白色光には、第1蛍光体13で変換された赤色光が混光されて赤みをおびた白色光、すなわち、演色性が改善された電球色の白色光を放射する。
この際、第2蛍光体14には、赤色発光蛍光体が含有されていないことから第2蛍光体14で変換された黄色光が吸収されることがない。黄色光を吸収する赤色発光蛍光体を含有した第1蛍光体13は、LEDチップ11を埋設して側面周囲を含む全周に位置して基板12の表面上に設けられている。このため、第2蛍光体14で変換された黄色光は、光軸x−xを中心とした光放射方向に沿って多くの光が放射され、赤色発光蛍光体を含有する第1蛍光体13に当たることが少なくなる。ただ、基板12の表面側に放射された青色光および一部逆光する黄色光の一部が第1蛍光体13に吸収されて赤色光に変換される。これにより、青色光および黄色光が赤色発光蛍光体を含有する第1蛍光体13に吸収されることが抑制される。同時に赤色発光蛍光体を含有する第1蛍光体13は、蛍光体濃度を濃くすることにより、赤色発光蛍光体層の体積を小さくし、第2蛍光体14で変換された黄色光が赤色発光蛍光体層に入射する確率が低下する。これら作用により青色光および黄色光が第1蛍光体13に吸収されることがより一層抑制され、光ロスがなくなり発光効率の低下が抑制される。
本実施例によれば、第1蛍光体13は、LEDチップ11を埋設して側面周囲を含む全周に設けることにより、LEDチップ11の形状と略相似形をなす形状で第1蛍光体13と第2蛍光体14を構成することが可能となり、赤色発光蛍光体を含有する第1蛍光体13で変換された光が黄色発光蛍光体を含有する第2蛍光体14を通過して外部に出射するまでの光路長が略同一になり角度色差(観察角度毎の色の差)が抑制される。これにより、角度色差が抑制され、かつ演色性を改善しつつ発光効率の低下を抑制することが可能な照明装置を提供することができる。
本実施例において、図7(b)に示すように、第1蛍光体13は球面形状に形成してもよい。この構成によれば、赤色発光蛍光体を含有する第1蛍光体13の体積をより小さくすることができ、第2蛍光体14で変換された黄色光が赤色発光蛍光体層に入射する確率をより一層、低下させることができる。
さらに、図7(c)に示すように、第1蛍光体13と第2蛍光体14をそれぞれ球面形状に形成してもよい。この構成によれば、赤色発光蛍光体を含有する第1蛍光体13の体積をより小さくすることができ、第2蛍光体14で変換された黄色光が赤色発光蛍光体層に入射する確率を、より一層低下させることができると共に、第1蛍光体13と第2蛍光体14が相似形状となり、赤色発光蛍光体を含有する第1蛍光体13で変換された光が黄色発光蛍光体を含有する第2蛍光体14を通過して外部に出射するまでの光路長が同一になり、より確実に角度色差を抑制することができる。本例において、赤色発光蛍光体である第1蛍光体13の重量密度は約10%、球面形状の寸法は、r1=0.8mm、φ1=1mm、h1=0.2mmに形成したのに対し、黄色発光蛍光体を含有する第2蛍光体14の重量密度が約7%、球面形状の寸法は、r2=4mm、φ2=5mm、h2=1mmに形成した(図7(d))。
なお、本実施例を示す、図7には、実施例1、2の図1〜図6と同一部分に同一符号を付し詳細な説明は省略した。また、本実施例のおける他の構成、作用、作用効果、変形例等は実施例1、2と同様である。以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、本発明は上述の各実施例に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々の設計変更を行うことができる。
10 照明装置
11 半導体発光素子
12 基板
13 第1蛍光体
14 第2蛍光体
30 照明器具
31 器具本体
35 点灯装置

Claims (5)

  1. 青色光を放射する半導体発光素子と;
    半導体発光素子を配設する基板と;
    半導体発光素子の少なくとも周囲に設けられ、青色光および第2蛍光体の放射波長に光吸収性を有する第1蛍光体と;
    第1蛍光体と半導体発光素子を覆って設けられる青色光に光吸収性を有している第2蛍光体と;
    を具備することを特徴とする照明装置。
  2. 前記第1蛍光体は、半導体発光素子の側面周囲に点在して設けられることを特徴とする請求項1記載の照明装置。
  3. 前記第1蛍光体の厚みは、半導体発光素子の高さ以下にして、半導体発光素子の側面周囲に設けられることを特徴とする請求項1記載の照明装置。
  4. 前記第1蛍光体は、半導体発光素子を埋設して側面周囲を含む全周に設けられることを特徴とする請求項1記載の照明装置。
  5. 請求項1ないし4いずれか一記載の照明装置と;
    照明装置を配設した器具本体と;
    照明装置を点灯する点灯装置と;
    を具備することを特徴とする照明器具。
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