JP2010272550A - サセプタ - Google Patents
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Abstract
【課題】純物濃度が均一な半導体膜を化学気相成長により基板上に形成する化学気相成長半導体膜形成装置を提供する
【解決手段】サセプタ1は、ウェハ載置部11及び固定突起13により構成されている。ウェハ載置部11の上面は、平面状に構成されている。ウェハ載置部11の上面は、SiCウェハを載置するための載置面P1として機能する。固定突起13は、各SiCウェハの外周面SP1〜3に沿うように3カ所に配置されている。これにより、サセプタ1では、従来のサセプタのようなザグリを設けなくとも、固定突起13によって各SiCウェハを所定の位置に固定できる。従って、ザグリとSiCウェハとの間に隙間が形成され、当該隙間によって原料ガスの流れが乱されるということがなくなる。よって、不純物濃度が均一な炭化珪素膜をSiCウェハ上に形成できる。
【選択図】図1
【解決手段】サセプタ1は、ウェハ載置部11及び固定突起13により構成されている。ウェハ載置部11の上面は、平面状に構成されている。ウェハ載置部11の上面は、SiCウェハを載置するための載置面P1として機能する。固定突起13は、各SiCウェハの外周面SP1〜3に沿うように3カ所に配置されている。これにより、サセプタ1では、従来のサセプタのようなザグリを設けなくとも、固定突起13によって各SiCウェハを所定の位置に固定できる。従って、ザグリとSiCウェハとの間に隙間が形成され、当該隙間によって原料ガスの流れが乱されるということがなくなる。よって、不純物濃度が均一な炭化珪素膜をSiCウェハ上に形成できる。
【選択図】図1
Description
本発明は、化学気相成長半導体膜形成装置に用いるサセプタに関し、特に、突起により基板を固定するものに関する。
半導体ウェハ上にエピタキシャル成長により半導体膜を形成する際には、CVD(Chemical Vapor Deposition:化学気相成長)装置が用いられる。従来のCVD装置では、エピタキシャル成長をさせるウェハの上面にのみ原料ガスを接触させることを目的として、ウェハを収容する円形の凹部が、サセプタの上面に設けられる。そして、ザグリと呼ばれるこの凹部内にウェハを収容して、エピタキシャル成長を行う。
CVD装置に用いる従来のサセプタについて図3を用いて説明する。図3は、サセプタのザグリ部分の一例を示す断面概略説明図である。サセプタ106には、ウェハ105を載置するウェハ載置面109aと側壁109bとからなる凹形状のザグリ109が形成されている。なお、ウェハ載置面109aは、中心側領域109cと、周辺側領域109dとからなる。
しかしながら、特許文献1の技術では、ザグリ109とウェハ105との間に隙間が生ずる。この隙間によって原料ガスの流れが乱される。結果として、ウェハ105に形成される半導体膜の不純物濃度は、中心部に比べて周囲の方が高くなる傾向にある。
また、ウェハ105の側面はザグリの側壁109bと接触するため、サセプタ106を介してもたらされる不純物の影響を受けやすい。
以上のことから、ウェハ105に均一な不純物濃度を有する半導体膜を生成することが難しい。
本発明の目的は、不純物濃度が均一な半導体膜を化学気相成長により基板上に形成する化学気相成長半導体膜形成装置を提供することにある。
本発明のサセプタは、基板を載置するための平面状の載置面に配置される少なくとも3つの突起であって、載置面に基板を載置した際の基板の外周面に沿って配置されるものを有する。このような突起を設けることによって、サセプタの載置面にザグリを設けることなく、基板を所定の位置に固定することができる。従って、ザグリの存在によって原料ガスの流れが乱されるということがなくなる。また、基板は、突起との接触領域によってのみサセプタと接触するので、ザグリを形成する場合と比べて、サセプタからの不純物の影響を低減することができる。これらのことから、不純物濃度が均一な炭化珪素膜を基板上に形成することができる。特に、突起を3つ若しくはそれ以上設けることによって、基板を確実に固定することができる。
本発明のサセプタでは、突起は、基板の直径に対して、1/5以下の幅を有している。これにより、サセプタ若しくは突起13に起因する炭化珪素膜への不純物の混入を低減することができるとともに、原料ガスの流れに対する障害となることも防止できる。
本発明のサセプタでは、突起は、基板の側面の形状に沿う形状を有している。これにより、基板を正確に所定の位置に固定することができる。
本発明のサセプタでは、突起は、載置面に対して着脱可能である。突起を着脱可能とすることによって、サセプタに形成された炭化珪素膜等の除去作業を容易に行うことができる。つまり、サセプタの保守管理を容易に行うことができる。
本発明に係るサセプタでは、突起は、載置面に載置された基板の外周部の一部を覆う基板固定手段を有する。これにより、原料ガスの流れによって基板が舞い上がることを防止することができる。このような基板の舞い上がりの防止は、原料ガスが基板の側面方向から流れてくる、いわゆる横型の化学気相成長半導体膜形成装置において特に有効である。
本発明に係るサセプタは、カーボンを用いて成形されているものである。これにより、カーボンを用いて形成されるサセプタを用いて炭化珪素膜を形成する場合でも、均一な不純物濃度を有する半導体膜を形成することができる。
本発明に係るサセプタは、高周波誘導によって加熱されるものである。これにより、サセプタを高周波誘導によって加熱して炭化珪素膜を形成する場合でも、均一な不純物濃度を有する半導体膜を形成することができる。
本発明のサセプタによると、基板の載置面にザグリを設けることなく、基板を所定の位置に固定することができる。従って、ザグリの存在によって原料ガスの流れが乱されるということを防止できる。また、基板は、突起との接触領域によってのみサセプタと接触するので、ザグリを形成する場合と比べて、サセプタからの不純物の影響を低減することができる。これらのことから、不純物濃度が均一な炭化珪素膜を基板上に形成することができる。
(実施の形態1)
−サセプタの構造−
本実施の形態に係るサセプタ1は、横型ホットウォールCVD(Chemical Vapor Deposition)装置に用いられる。横型ホットウォールCVD装置は、炭化珪素(SiC:Silicon Carbide)ウェハ上にSiC膜をエピタキシャル成長させる場合等に、広く用いられる半導体製造装置である。
−サセプタの構造−
本実施の形態に係るサセプタ1は、横型ホットウォールCVD(Chemical Vapor Deposition)装置に用いられる。横型ホットウォールCVD装置は、炭化珪素(SiC:Silicon Carbide)ウェハ上にSiC膜をエピタキシャル成長させる場合等に、広く用いられる半導体製造装置である。
サセプタ1の斜視図を図1に示す。サセプタ1は、横型ホットウォールCVD装置の炉内に配置される。サセプタ1は、矢印a1方向、若しくは、矢印a3方向へ、例えば、0.3〜3回転/秒の回転速度で回転する。
サセプタ1は、ウェハ載置部11及び固定突起13により構成されている。ウェハ載置部11は、円盤形状を有している。ウェハ載置部11の上面は、平面状に構成されている。 なお、ウェハ載置部11は、高周波誘導加熱により加熱される。ウェハ載置部11は、高周波誘導加熱を可能とするために、カーボンを用いて形成されている。
これにより、ウェハ載置部11における適切な導電率および高温での安定性を実現している。なお、ウェハ載置部11は、SiC焼結体、SiC多結晶体、カーボン等によって構成するようにしてもよい。また、ウェハ載置部11の表面に、SiCコーティング、TaCコーティング等、適当なコーティングを施すようにしてもよい。
ウェハ載置部11の上面は、SiCウェハを載置するための載置面P1として機能する。なお、ウェハ載置部11には、載置面P1に3枚のSiCウェハSW1、SW2、SW3を載置することができる。
固定突起13は、ウェハ載置部11と同じ材質により形成されている。固定突起13は、SiCウェハSW1〜SW3のそれぞれの外周面SP1〜SP3に沿うように3カ所に配置されている。従って、固定突起13を用いて、サセプタ1に対してSiCウェハを所定の位置に固定することができる。この場合、SW1〜SW3のそれぞれの外周面SP1〜SP3と固定突起13とが接触する若しくは接触する可能性がある領域は、各外周面SP1〜SP3に対して限定されている。よって、サセプタ1を用いることによって、サセプタ1若しくは固定突起13に起因する不純物の混入を低減することができる。
固定突起13の側面図、正面図、及び底面図を、それぞれ図2(a)、図2(b)、及び図2(c)に示す。図2(a)に示すように、固定突起13は、支柱部13a、ウェハ固定部13b及び凸状部13cにより構成されている。支柱部13aの両端に、ウェハ固定部13b、凸状部13cが、それぞれ形成されている。
図2(b)に示すように、支柱部13aは、沿面部13a1を有している。支柱部13aの幅wは、SiCウェハSW1〜SW3の直径の1/5以下である。このように、支柱部13aの幅wをSiCウェハSW1〜SW3の直径に比して小さくすることによって、サセプタ1若しくは固定突起13に起因する不純物の混入を低減することができるとともに、原料ガスの流れに対する障害となることもない。また、図2(c)に示すように、沿面部13a1は、SiCウェハの側面に沿うように湾曲する形状を有している。よって、沿面部13a1により各SiCウェハを確実に固定することができる。
図2(a)に示すように、支柱部13aの高さtは、各SiCウェハの厚さとほぼ同じである。また、ウェハ固定部13bは、その一部が、支柱部13aの沿面部13a1との接合部から各SiCウェハの中心に向かって延びる、つまり各SiCウェハの外周部に向かって延びるよう構成されている。このようにウェハ固定部13bを各SiCウェハの外周部に向かって延ばし、外周部の一部を覆うようにすることによって、横型ホットウォールCVD装置において、各SiCウェハに対して横から流れてくるガスによるSiCウェハの巻き上がりを防止できる。
また、ウェハ固定部13bの一部を各SiCウェハの中心に向かって延伸し、支柱部13aの高さtを各SiCウェハの厚さとほぼ同じとすることによって、エピタキシャル成長の際に、SiCウェハSW1等に生ずる反りを防止することもできる。
凸状部13cは、ウェハ載置部11の載置面P1の所定の位置に形成された凹状部11c(図示せず)に嵌合する。凸状部13cと凹状部11cとの嵌合によって、固定突起13は、ウェハ載置部11の所定の位置に固定される。また、固定突起13は、ウェハ載置部11に対して取り外し可能となっている。このように、固定突起13を取り外し可能とすることによって、サセプタ1の載置面P1や固定突起13のメンテナンスを容易に行うことができる。
−実施の形態の効果−
本実施形態のサセプタ1によると、以下の作用効果が得られる。サセプタ1では、従来のサセプタのようなザグリを設けなくとも、固定突起13によってSiCウェハSW1〜SW3を所定の位置に固定することができる。従って、ザグリとSiCウェハとの間に隙間が形成され、当該隙間によって原料ガスの流れが乱されるということがなくなる。また、各SiCウェハは、外周面において固定突起13と接触する領域によってのみサセプタと接触する。つまり、ザグリを形成する場合と比べて、サセプタとの接触性がはるかに小さいので、サセプタからの不純物の影響を低減することができる。これらのことから、不純物濃度が均一な炭化珪素膜をSiCウェハSW1〜SW3上に形成することができる。
本実施形態のサセプタ1によると、以下の作用効果が得られる。サセプタ1では、従来のサセプタのようなザグリを設けなくとも、固定突起13によってSiCウェハSW1〜SW3を所定の位置に固定することができる。従って、ザグリとSiCウェハとの間に隙間が形成され、当該隙間によって原料ガスの流れが乱されるということがなくなる。また、各SiCウェハは、外周面において固定突起13と接触する領域によってのみサセプタと接触する。つまり、ザグリを形成する場合と比べて、サセプタとの接触性がはるかに小さいので、サセプタからの不純物の影響を低減することができる。これらのことから、不純物濃度が均一な炭化珪素膜をSiCウェハSW1〜SW3上に形成することができる。
また、サセプタ1の固定突起13の沿面部13a1は、各SiCウェハの外周面SP1〜SP3の形状に沿う形状を有している。従って、各SiCウェハを固定突起13の沿面部13a1によってしっかりと、確実に固定することができる。
固定突起13はウェハ載置部11に対して取り外し可能となっている。従って、載置面P1上に形成される炭化珪素膜等の除去を容易に行うことができる。
固定突起13のウェハ固定部13bは、所定の位置に配置されたSiCウェハSW1〜SW3の中心方向に対してその一部が延伸している。従って、各SiCウェハに対して横から流れてくる原料ガスによって、各SiCウェハが舞い上がってしまうことを防止することができる。
(他の実施の形態)
上記実施の形態では、固定突起13は、支柱部13a、ウェハ固定部13b及び凸状部13cにより構成されるとしたが、支柱部13a及び凸状部13cにより構成するようにしてもよい。この場合、支柱部13aの高さtは、サセプタ1の回転によって、各SiCウェハが固定突起13を飛び越えて、所定の配置位置からずれないような高さであればよい。また、いずれかの固定突起13について、ウェハ固定部13bを設けないようにしてもよい。
上記実施の形態では、固定突起13は、支柱部13a、ウェハ固定部13b及び凸状部13cにより構成されるとしたが、支柱部13a及び凸状部13cにより構成するようにしてもよい。この場合、支柱部13aの高さtは、サセプタ1の回転によって、各SiCウェハが固定突起13を飛び越えて、所定の配置位置からずれないような高さであればよい。また、いずれかの固定突起13について、ウェハ固定部13bを設けないようにしてもよい。
上記実施の形態では、SiCウェハSW1〜SW3のそれぞれに対して、3つの固定突起13を配置することとしたが、SiCウェハを所定の位置に固定できるのであれば、3つでなくともよい。例えば、4つ、5つの固定突起13を配置するようにしてもよい。
上記実施の形態では、固定突起13の凸状部13c及びウェハ載置部11の凹状部11cと嵌合させて固定突起13をウェハ載置部11に固定したが、凸状部13c及び凹状部11cにねじ切りをして、両者を螺合させるようにしてもよい。
上述の実施形態では、固定突起13をウェハ載置部11に対して取り外し可能としたが、両者を一体として構成するようによしてもよい。
上記実施の形態では、固定突起13は、その沿面部13a1が所定の位置に配置された各SiCウェハの外周面に沿うように、配置されるとしたが、固定突起13の沿面部13a1と各SiCウェハの外周面との間に間隔を設けるようにしてもよい。このように間隔を設けたとしては、固定突起13と各SiCウェハとの間に形成されるトンネル空間は短いので、原料ガスは当該トンネル空間を容易に通過していく。つまり、原料ガスの流れを乱すことはほとんど無いと言える。
本発明は、炭化珪素膜を基板上にエピタキシャル成長させる半導体膜製造装置にもちいることができる。
1・・・・サセプタ
11・・・・・ウェハ載置部
P1・・・・・載置面
11c・・・・・凹状部
13・・・・・固定突起
13a・・・・・支柱部
13b・・・・・ウェハ固定部
13c・・・・・凸状部
SW1、SW2、SW3・・・・・SiCウェハ
SP1、SP2、SP3・・・・・外周面
11・・・・・ウェハ載置部
P1・・・・・載置面
11c・・・・・凹状部
13・・・・・固定突起
13a・・・・・支柱部
13b・・・・・ウェハ固定部
13c・・・・・凸状部
SW1、SW2、SW3・・・・・SiCウェハ
SP1、SP2、SP3・・・・・外周面
Claims (7)
- 基板に炭化珪素膜をエピタキシャル成長させるための化学気相成長半導体膜形成装置に用いるサセプタであって、
前記基板を載置するための平面状の載置面に配置される少なくとも3つの突起であって、前記載置面に前記基板を載置した際の前記基板の外周面に沿って配置されるもの、
を有するサセプタ。 - 請求項1記載のサセプタにおいて、
前記突起は、
前記基板の直径に対して、1/5以下の幅を有している、サセプタ。 - 請求項1または2に記載のサセプタにおいて、
前記突起は、
前記基板の側面の形状に沿う形状を有する、サセプタ。 - 請求項1〜3のうちいずれか1つに記載のサセプタにおいて、
前記突起は、前記載置面に対して着脱可能である、サセプタ。 - 請求項4に記載のサセプタにおいて、
前記突起は、
前記載置面に載置された前記基板の外周部の一部を覆う基板固定手段を有する、サセプタ。 - 請求項1〜5のうちいずれか1つに記載のサセプタにおいて、
前記サセプタは、カーボンを用いて成形されているものである、サセプタ。 - 請求項1〜6のうちいずれか1つに記載のサセプタにおいて、
前記サセプタは、高周波誘導によって加熱されるものである、サセプタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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2009
- 2009-05-19 JP JP2009120479A patent/JP2010272550A/ja active Pending
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