JP2010268946A - 回胴式遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】不正用器具を筐体内部に挿入して不正に遊技を行う不正行為を防止する。
【解決手段】回胴式遊技機1は、遊技メダルが流下する通路、及び遊技メダルを検知する投入センサ300〜302を具備するメダルセレクタ106と、メダルセレクタ106の上方にて筐体3外部とセレクタ入口部106aとの連通を遮断するように配置された移送部材131、及び移送部材131を回転させる回転機構で構成されるメダル移送装置130等を備える。メダル移送装置130は、筐体3外部と開口部106bとを連通させる挿入位置に凹部131aが位置するときに、遊技メダルを開口部106bに挿入可能とし、開口部106bに遊技メダルを挿入した状態で移送部材131を回転させ、凹部131aを挿入位置から移動させることで、セレクタ入口部106aと開口部131bとを連通させ、凹部131a内の遊技メダルをセレクタ入口部106に移送する。
【選択図】図3
【解決手段】回胴式遊技機1は、遊技メダルが流下する通路、及び遊技メダルを検知する投入センサ300〜302を具備するメダルセレクタ106と、メダルセレクタ106の上方にて筐体3外部とセレクタ入口部106aとの連通を遮断するように配置された移送部材131、及び移送部材131を回転させる回転機構で構成されるメダル移送装置130等を備える。メダル移送装置130は、筐体3外部と開口部106bとを連通させる挿入位置に凹部131aが位置するときに、遊技メダルを開口部106bに挿入可能とし、開口部106bに遊技メダルを挿入した状態で移送部材131を回転させ、凹部131aを挿入位置から移動させることで、セレクタ入口部106aと開口部131bとを連通させ、凹部131a内の遊技メダルをセレクタ入口部106に移送する。
【選択図】図3
Description
本発明は、メダルを用いて遊技を行う回胴式遊技機(スロットマシン)に関する。
従来より、回胴式遊技機は、メダル投入部から投入されたメダルを選別するためのメダルセレクタを備えている。メダルセレクタは、その内部にメダル検知手段(メダル検出センサ)が設けられており、メダル検知手段がメダルの通過を有効に検出することで、遊技の進行を許可している。
しかしながら、このようなメダルセレクタを備える回胴式遊技機では、例えば、先端部分に発光素子を有する長板状の不正用器具(いわゆるクレマン器具等)を、メダル投入部から挿入し、メダル検知手段の付近で発光素子を発光させることで、メダルが投入されていないにも拘らず、あたかもメダルが投入されたかのような状況を実現して、メダル検知手段の誤検知を誘発させて不正に遊技を行う不正行為が問題となっている。
このような不正用器具を用いた不正行為の対策として、メダルセレクタ内に特性の異なる複数のメダル検知手段を設けた回胴式遊技機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1に記載の回胴式遊技機では、依然としてメダル投入部から不正用器具を挿入可能な構成となっており、不正対策を攻略する新たな不正用器具が不正行為者により改良されると、不正行為を防ぐことができないおそれがある。
本発明は上記点に鑑みて、不正用器具を筐体内部に挿入して不正に遊技を行う不正行為を防止することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、所定数の遊技メダルを筐体内部に投入して複数の回胴を回転させ、該回胴が停止したときに所定の図柄組合せが成立することで、該図柄組合せの種類に応じた所定の特典を遊技者に付与する遊技を行う回胴式遊技機において、筐体内部に設けられ、投入された遊技メダルが流下する流下部と、該流下部を流下する遊技メダルを検知する検知部と、を具備するメダルセレクタと、外周に遊技メダルを挿入可能な開口部を有する凹部が形成された移送部と、移送部を所定方向に回転させる回転機構部とで構成されたメダル移送装置と、を備え、移送部は、メダルセレクタの上方において、筐体外部と流下部の入口との連通を遮断するように配置されており、メダル移送装置は、筐体外部と開口部とを連通させる挿入位置に凹部が位置するときに、遊技メダルを開口部に挿入可能とし、開口部に遊技メダルを挿入した状態で移送部を回転させ、凹部を挿入位置から移動させることで、流下部の入口と開口部とを連通させ、開口部内の遊技メダルを流下部に移送することを特徴としている。
このような構成であれば、筐体外部とメダルセレクタの流下部の入口との連通を遮断するように配置された移送部を回転させることで、筐体外部と流下部の入口との連通を遮断した状態のまま、投入された遊技メダルをメダルセレクタの流下部に移送することができる。つまり、遊技者が長板状の不正用器具を挿入しようとしても、不正用器具を物理的にメダルセレクタの検知部まで到達させることができない。
従って、不正用器具を筐体内部に挿入して不正に遊技を行う不正行為を防止することができる。
ここで、移送部を逆回転可能に構成した場合、柔軟に変形可能な材料にて構成された不正用器具を凹部に挿入して移送部とともに一方向に回転させた後、移送部を逆回転させると、不正用器具を移送部の凹部から回収することができてしまう。
そこで、請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の回胴式遊技機において、移送部が一方向に回転可能に構成されていることを特徴としている。
これによれば、不正用器具が移送部に絡まり、移送部の凹部から回収することが困難となるので、より確実に不正行為を防止することができる。
また、請求項3に記載の発明では、請求項1または2に記載の回胴式遊技機において、移送部は、凹部が挿入位置に位置するときに、開口部が筐体外部から視認可能なように配置され、開口部に直接遊技メダルを投入可能に構成されていることを特徴としている。
これによれば、遊技者に対して筐体外部とメダルセレクタの流下部の入口との連通が遮断されていること(不正用器具の挿入が物理的に不可能であると)を一目で認識させることができ、不正行為の実施を早期に断念させることが期待できる。
また、請求項4に記載の発明では、請求項1または2に記載の回胴式遊技機において、移送部は、筐体内部に配置され、凹部が挿入位置に位置するときに、筐体内部に投入された遊技メダルを開口部に挿入可能に構成されていることを特徴としている。
このように、筐体内部に移送部を配置する場合には、回胴式遊技機の外観上の変更がないため、遊技機の外観変更によって、遊技者が視覚的な違和感を抱いてしまうことを抑制することができる。
また、請求項5に記載の発明のように、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の回胴式遊技機において、移送部の外周に凹部が複数形成されている構成とすることで、遊技メダルの移送効率を向上させることができる。
また、請求項6に記載の発明のように、請求項1ないし5のいずれか1つに記載の回胴式遊技機において、開口部を複数の遊技メダルを挿入可能に構成することで、遊技メダルの移送効率を向上させることができる。
本願発明によれば、不正用器具を筐体内部に挿入して不正に遊技を行う不正行為を防止することができる。
(第1実施例)
以下、本発明を回胴式遊技機に適用した第1実施例について説明する。
以下、本発明を回胴式遊技機に適用した第1実施例について説明する。
図1は、本実施例の回胴式遊技機1(以下、単に「遊技機1」ともいう。)の正面図である。本明細書中において、「右」および「左」は、遊技機1の正面からみた位置関係を示している。
図1に示すように、遊技機1は、箱状に形成された筐体3と、筐体3の前面側を覆うようにして設けられた前面扉2と、遊技メダルを貸し出すためのメダル貸出装置4とが設けられている。前面扉2は、遊技の進行に応じた演出が行われる上段の領域2uと、遊技メダルが払い出される下段の領域2dと、遊技が行われる中段の領域の大きく3つの領域から構成され、更に中段の領域は、遊技状態を表示するための遊技状態表示部2maと、遊技を行うための操作部2mbとから構成されている。
上段の領域2uには、中央に演出表示装置10が設けられ、演出表示装置10の左右にはスピーカ14が設けられ、演出表示装置10およびスピーカ14の上方には、各種のランプ類12が設けられている。演出表示装置10は、いわゆる液晶表示装置によって構成されており、遊技の進行状況に合わせて種々の図柄を表示して演出を行うことが可能となっている。
前面扉2の中段に設けられた遊技状態表示部2maの中央には、大きな表示窓20が設けられており、内部に設けられた3つの回胴20a、20b、20cが回転する様子を視認可能となっている。表示窓20の左方には、遊技メダルの投入枚数に応じて表示される投入枚数表示ランプ22が設けられ、表示窓20の右方には、演出内容を表示する中間ランプ23が設けられている。表示窓20の下方には、貯留されている遊技メダルの枚数を表示する貯留枚数表示器24と、遊技状態を表示する遊技状態表示器25と、遊技メダルの払出し枚数を表示する払出枚数表示器26が設けられている。
前面扉2の中段下方に設けられた操作部2mbは、手前に向かって突出した形状に形成されている。操作部2mbの上面には、遊技者が遊技メダルを投入するための遊技メダル投入部が設けられている。本実施例のメダル投入部は、後述するメダル移送装置130の移送部材131の外周部に形成された凹部131aの開口部131bにて構成されている。さらに、操作部2mbの上面には、クレジットとして貯留されている遊技メダルを1枚だけ投入するための一枚投入ボタン32、貯留されている遊技メダルを3枚投入するための三枚投入ボタン34、後述するメダル移送装置130の移送部材(移送部)131を回転させて遊技メダルを下方に移送するためのメダル移送ボタン39などが設けられている。遊技メダルの貯留とは、規定数(本実施例では3枚)を超えて投入された遊技メダルの枚数をデータ化して記憶したり、遊技メダルを実際に払い出す代わりに払出枚数をデータ化して記憶したりしておくこと(いわゆるクレジットのこと)をいう。
操作部2mbの前面には、遊技メダルの投入後に回胴20a、20b、20cの回転を開始するためのスタートレバー36と、3つの回胴20a、20b、20cの回転をそれぞれ停止させるための回胴停止ボタン38a、38b、38cなどが設けられている。なお、回胴停止ボタン38a、38b、38cが本発明の停止操作手段に相当している。
また、操作部2mbには、上面に精算ボタン40が設けられ、前面に返却ボタン42が設けられている。ここで、精算ボタン40とは、遊技機1の内部に貯留されている遊技メダルを外部に払い出す際に操作するボタンである。また、返却ボタン42とは、投入した遊技メダルが遊技機1の内部で詰まった場合に、メダルの詰まりを解消するために操作されるボタンである。
前面扉2の下段の領域2dには、遊技メダルが払い出される遊技メダル払出口50と、払い出された遊技メダルを受け止める受け皿52などが設けられている。
図2は、前面扉2を開いて遊技機1の内部の構成を示した斜視図である。前面扉2の裏面側上部には、サブ制御基板ユニット102が設けられており、その左右にはスピーカ14が取り付けられている。サブ制御基板ユニット102の内部には、後述するサブ制御基板220が格納されている。サブ制御基板220は、図1に示した演出表示装置10や、各種ランプ類12、スピーカ14などを用いて行われる各種演出の制御を司っている。
前面扉2のほぼ中央には表示窓20が設けられており、その下方には、後述する扉基板240が格納された扉基板ユニット104が設けられ、扉基板ユニット104の下方に、遊技者が投入した遊技メダルを筐体3内部に移送するメダル移送装置130、メダル移送装置130により移送された遊技メダルを選別するメダルセレクタ106、遊技メダル払出口50に導くためのコインシュータ108などが取り付けられている。
メダル移送装置130は、遊技メダル投入部を構成する移送部材131の凹部131aに投入された遊技メダルを、下方に配置されたメダルセレクタ106へと移送するためのメダル移送手段を構成している。メダル移送装置130の詳細については後述する。
メダルセレクタ106は、メダル移送装置130により移送された遊技メダルがメダルセレクタ106内部のメダル通路(流下部)を流下する際、遊技メダルを主に寸法に基づいて選別し、規格寸法に適合した遊技メダルだけを受け入れる機能を有している。遊技者がスタートレバー36を操作する前に遊技メダルを投入すると、遊技メダルはメダルセレクタ106によって選別され、規格を満足しているものだけがタンク116内に投入され、規格を満たしていないメダルは、コインシュータ108を通って、遊技メダル払出口50に返却されるようになっている。また、タンク116が満タンの場合には、遊技メダルはメダルセレクタ106によって遊技メダル補助収納庫117に投入される。これに対して、スタートレバー36が操作された後に遊技メダルが投入された場合は、メダルセレクタ106内の通路が切り換わり、投入された遊技メダルはコインシュータ108を通って、遊技メダル払出口50に返却される。また、メダルセレクタ106の内部には、メダル通路(流下部)を流下する遊技メダルを検知する検知部を構成する投入センサ300〜302(図3参照)が設けられており、寸法規格を満たして受け入れられた遊技メダルは投入センサ300〜302によって検出され、検出信号が後述する主制御基板200に供給されるようになっている。
筐体3のほぼ中央には、3つの回胴20a、20b、20cが設けられており、各回胴20a〜20cの外表面には、複数種類の図柄が表示されている。いずれの回胴20a〜20cについても表示されている図柄の種類は同じであるが、図柄の配列順序は回胴20a〜20c毎に異なるように設定されている。
これら回胴20a〜20cの上方には、遊技全体の制御を司る主制御基板200(図5参照)が格納された主制御基板ユニット110と、各回胴を駆動するための回胴基板260(図5参照)が格納された回胴基板ユニット111が設けられている。回胴20a、20b、20cの下方には、リアスピーカ114が設けられ、更にその下方には、投入された遊技メダルが集められるタンク116や、遊技メダルを払い出すメダル払出装置118、遊技機1全体に電源を供給するための電源基板280(図5参照)が格納された電源ユニット120などが搭載されている。メダル払出装置118の排出口119から払い出された遊技メダルは、コインシュータ108を通って、遊技メダル払出口50から払い出されるようになっている。また、電源ユニット120の前面には、遊技機1の電源を投入するための電源スイッチ120sも設けられている。
次に、メダル移送装置について図3〜図5に基づいて説明する。図3は、メダル移送装置の外観を示す斜視図である。なお、図3では、便宜上、操作部2mb上面について模式的に図示している。また、図3、図5では、遊技メダルを斜線で示している。
メダル移送装置130は、遊技者が投入した遊技メダルをメダルセレクタ106へと移送するためのメダル移送手段を構成している。本実施例のメダル移送装置130は、操作部2mbの上面からその構成の一部を露出させる構成としている。
本実施例のメダル移送装置130は、筐体3外部と、筐体3内部のメダルセレクタ106(投入センサ300〜302)との間の連通を遮断するように配置された円柱状の移送部材131、操作部2mbの上面に対して並行方向(水平方向)に延びるとともに、移送部材131に連結されて移送部材131を回転可能に支持する回転軸132、回転軸132を介して移送部材131を回転駆動する移送用モータ133等を備えている。なお、本実施例では、移送部材131が遊技メダルを移送する移送部を構成するとともに、回転軸132および移送用モータ133が移送部131を回転させる回転機構部を構成している。
移送部材131は、その外周部(胴部)がメダルセレクタ106のセレクタ入口部106aと筐体3外部との連通を遮断するように配置されている。従って、遊技機1は、移送部材131に不正用器具等の異物を直接挿入しても、メダルセレクタ106内部までその異物が到達不可能な構成となっている。
移送部材131には、その外周部(胴部)に遊技メダルが挿入可能な開口部131bを有する有底状の凹部131aが複数形成されており、各凹部131a内に一枚の遊技メダルを挿入可能となっている。本実施例の移送部材131は、外周部の一部が操作面2mbの上面から露出するように(筐体3外部から視認可能なように)配置されている。そして、移送部材131の凹部131aの開口部131bを操作面2mbの上面から露出させている状態で、遊技者が遊技メダルを直接開口部131bに投入可能な構成としている。
メダル移送装置130の移送部材131の詳細について図4に基づいて説明する。図4(a)は移送部材の正面図を示し、図4(b)は図4(a)のA−A断面図を示している。
図4に示すように、移送部材131には、遊技メダルが挿入可能な有底状の凹部131aが外周部の周回りに45°間隔をあけて8つ形成されており、各凹部131aの開口部131bに遊技メダルを1枚ずつ挿入可能となっている。
各凹部131aの開口部131bは、移送部材131の回転軸132の軸方向に沿ってスリット状に形成されている。この開口部131bは、1枚の遊技メダルを挿入(投入)可能なように、長手方向の長さが遊技メダルの直径の規格寸法と同程度、厚さ方向の長さが遊技メダルの厚さの規格寸法と同程度となるように形成されている。
また、凹部131aは、遊技メダルを挿入(投入)した際に、遊技メダルの側面部分が当接する底面部131c、遊技メダルの表面及び裏面が当接する側面部131dにより有底状に形成されている。そして、凹部131aの内部空間(底面部131cと側面部131dで囲まれる空間)は、遊技メダル全体が収納可能な大きさに形成されている。
移送部材131は、回転軸132を中心として回転することで、外周部の凹部131aが、外周部の上端(上方)と下端(下方)とに行き来する。このため、移送部材131は、回転することで、凹部131aの開口部131bが筐体3外部に露出して、遊技者が遊技メダルを凹部131aの開口部131bに挿入可能な挿入位置と、メダルセレクタ106のセレクタ入口部106a(投入センサ300〜302)と連通して凹部131a内の遊技メダルをセレクタ入口部106a側に移送可能な移送位置とに変位可能に構成されている。
ここで、具体的な移送部材131の凹部131aの開口部131bについて図5に基づいて説明する。図5(a)は凹部131aが挿入位置に位置する場合を示し、図5(b)は凹部131aが移送位置に位置する場合を示している。なお、図5(a)、(b)では、それぞれ左側が移送部材131の正面図を示し、右側が移送部材131の側面図を示している。また、図5(a)、(b)では、説明の便宜のため、複数の凹部131aのうち特定の1つのみを示し、図中の点線が凹部131aの内部を示している。
移送部材131の凹部131aが挿入位置に位置する状態(挿入状態)は、図5(a)に示すように、筐体3外部と移送部材131の凹部131aの開口部131bとが連通する状態、すなわち、操作部2mb上面から移送部材131の凹部131aの開口部131bが露出する状態である。このため、凹部131aが挿入位置に位置する際には、凹部131aの開口部131bが上方に向かって開口し、遊技者が直接移送部材131の凹部131aの開口部131bに遊技メダルを挿入可能となっている。
また、移送部材131の凹部131aが移送位置に位置する状態(移送状態)は、図5(b)に示すように、凹部131aの開口部131bとメダルセレクタ106のセレクタ入口部106a(投入センサ300〜302)とが連通する状態である。つまり、凹部131aが、移送位置に位置する際には、凹部131aに挿入された遊技メダルが、自重によって、メダルセレクタ106のセレクタ入口部106aに落下する(投入センサ300〜302側に遊技メダルを移送する)こととなる。
ここで、移送部材131の凹部131aは有底状であるため、凹部131aが上述の挿入位置、移送位置のいずれに位置する状態であっても、移送部材131によって、筐体3外部と筐体3内部のセレクタ入口部106aとの連通を遮断することができる。つまり、遊技メダルを収容した凹部131aが移送位置に位置するときであっても、他の凹部131aが操作部2mb上面に露出しており(挿入位置に位置しており)、他の凹部131aにより、筐体3外部と筐体3内部のセレクタ入口部106aを遮断できる構成となっている。
移送用モータ133は、回転軸132を介して移送部材131を回転駆動させる駆動手段を構成している。この移送用モータ133は、移送部材131を回転させることで、移送部材131の凹部131aの開口部131bに挿入された遊技メダルをメダルセレクタ106のセレクタ入口部106aに移送可能に構成されている。具体的に移送用モータ133は、移送部材131の凹部131aの開口部131bが、上述の挿入位置と移送位置とに変位可能なように移送部材131を回転させる。本実施例の移送用モータ133は、移送部材131を一方向のみの回転可能に構成されており、逆方向に回転しないようになっている。
この移送用モータ133としては、例えばステッピングモータを用いることができる。この場合、移送用モータ133は、駆動回路(図示略)からの駆動パルスによってステップ的に回転制御される。移送用モータ133の回転制御は、遊技者によるメダル移送ボタン39(図1、8参照)の操作を契機として、後述する扉基板240を介して行われる。
次に、メダルセレクタ106の詳細について説明する。図6は、メダルセレクタ106の側面図である。図6では、遊技メダルを斜線で示している。図6に示すように、メダルセレクタ106には、遊技メダルの流れ方向上流側から順に、セレクタ入口部106a、メダルレール106b、ゲージローラ106c、投入センサ300、301、302、通路切替ゲート106d等が設けられている。ここで、セレクタ入口部106aは、メダルセレクタ106内部に遊技メダルを導くための開口であり、上方の移送部材130に向かって開口している。なお、図6では図示を省略しているが、メダルレール106b、ゲージローラ106cの紙面手前側には、セレクタドアが設けられている。メダル移送装置130を介してセレクタ入口部106aに移送された遊技メダルは、ゲージローラ106cおよびセレクタドアによって支えられ、メダルレール106b→投入センサ300、301、302の順に通過する。
メダルレール106bとゲージローラ106cの間は、規格寸法の遊技メダルが通過可能になっている。このため、規格寸法より大きい遊技メダルが投入された場合には、ゲージローラ106cによりメダルレール106bで詰まる。この場合には、返却ボタン42を操作することで、セレクタドアが開き、詰まった遊技メダルは排出口119を介して遊技メダル払出口50から払い出され、受け皿52に返却される。そして、規格寸法より小さい遊技メダルが投入された場合には、ゲージローラ106cにより支えられないため、メダルレール106bを通過中に外れ落ち、遊技メダル払出口50から受け皿52に返却される。このように、規定寸法の遊技メダルのみが投入センサ300、301、302に供給される。
投入センサ300、301、302は、遊技メダルの通過を検知するメダル検知手段を構成している。本実施例では、メダルセレクタ106内に3つの投入センサ300、301、302が設けられており、遊技メダルの通過を3つのセンサで検知可能としている。図7は、遊技メダルの通過を検知した際の第1投入センサ300、第2投入センサ301、第3投入センサ302の出力変化を示している。本実施例では、3つの投入センサ300、301、302の信号の論理と通過時間t1に基づいて遊技メダルの通過を測定するように構成されている。
図6に戻り、投入センサ300、301、302を通過した遊技メダルは、通路切替ゲート106cに供給される。通路切替ゲート106cは、図示しない通路切替ソレノイドにより紙面手前側と紙面奥側に向かって移動可能となっている。タンク116が満タンでない場合には、通路切替ゲート106cが紙面手前側に突出しており、投入センサ300、301、302を通過した遊技メダルは、通路切替ゲート106c上を通過して、タンク116に供給される。一方、タンク116が満タンの場合には、通路切替ゲート106cが紙面奥側に移動しており、投入センサ300、301、302を通過した遊技メダルは、通路切替ゲート106d上を通過することができず、下方に落下して遊技メダル補助収納庫117に供給される。
図8は、本実施例に係る遊技機1の電気的構成を示す説明図である。図8に示すように、遊技機1には、主制御基板200を中心として、サブ制御基板220、扉基板240、回胴基板260、電源基板280等がデータを通信可能に接続されて構成されている。
主制御基板200は、遊技機1で行われる遊技全体の進行や演出を司る基板である。この主制御基板200には、CPU200a、ROM、RAMなどがバスによって互いにデータを通信可能に接続されて搭載されており、前面扉2に搭載された扉基板240から、スタートレバー36が操作されたことを示す信号を受け取って、遊技制御処理を実行しながら、サブ制御基板220や、扉基板240、回胴基板260などに向かって制御コマンド(あるいは制御信号)を出力することにより、これら各種基板の動作を制御している。
サブ制御基板220も、上述した主制御基板200と同様に、CPUや、ROM、RAMなどがバスによって互いにデータを通信可能に接続されて構成されている。また、サブ制御基板220には、各種のランプ類12や、各種のスピーカ14、114、演出表示装置10、回胴バックライト20Lなどが接続されている。ここで回胴バックライト20Lとは、各回胴20a〜20cの内部に設けられて、回胴の表面に描かれた図柄を裏側から照らすライトである。サブ制御基板220は、主制御基板200から受け取った制御コマンドを解析して、各種ランプ類12、各種スピーカ14、114、演出表示装置10、回胴バックライト20Lにそれぞれ駆動信号を出力することにより、これらを用いた各種演出を行っている。
扉基板240には、前述したメダルセレクタ106や、貯留されている遊技メダルを投入するための各種投入ボタン32、34、メダルセレクタ106に遊技メダルを移送するためのメダル移送ボタン39、メダル移送装置130の移送部材131を回転駆動するための移送用モータ133、回胴の回転を開始するためのスタートレバー36、回転している回胴を停止させるための回胴停止ボタン38a、38b、38c、貯留されている遊技メダルや投入された遊技メダルを払い出して遊技を終了するための精算ボタン40、遊技の状態を表示する各種の表示パネル22などが接続されている。また、扉基板240は、前述した主制御基板200と、データを通信可能に接続されている。このため、前面扉2に設けられたスタートレバー36や、回胴停止ボタン38a〜38c、各種の投入ボタン32、34、精算ボタン40などを操作すると、扉基板240を介して、その信号を主制御基板200に供給することが可能となっている。また、メダルセレクタ106に設けられた投入センサ300、301、302の出力も、扉基板240を介して主制御基板200に供給されている。
回胴基板260には、3つの回胴20a〜20cをそれぞれ回転させるための回胴モータ24a、24b、24cと、それぞれの回胴の回転位置を検出するための回胴センサ26a、26b、26cが設けられている。回胴基板260は、回胴センサ26a〜26cによって、各回胴20a〜20cの回転位置を検出しながら、回胴モータ24a〜24cを駆動することにより、それぞれの回胴20a〜20cを、所望の回転位置で停止させることが可能となっている。本実施例の遊技機1では、回胴モータ24a〜24cには、いわゆるステッピングモータが使用されている。
また、メダル払出装置118は、中継基板201を介して、主制御基板200に接続されており、主制御基板200からの制御信号に基づいて、所定枚数の遊技メダルを払い出す動作を行う。メダル払出装置118には、払出装置満タン検知センサが設けられており、タンク116が満タンになった場合に、主制御基板200に検知信号を出力するように構成されている。
また、これら各種制御基板、および基板で消費される電力は、電源基板280から供給されている。電源基板280には100Vの交流電圧が供給されており、この電力を規定電圧の直流電圧に変換した後、それぞれの制御基板および基板に供給している。図8では、電源基板280から電力が供給される様子を破線の矢印で表している。
次に、回胴式遊技機1で行われる遊技の概要を説明する。遊技開始にあたって、遊技メダル投入口30から遊技メダルを投入して、メダルのベットを行う。ベットする遊技メダル数は、通常、1枚または3枚に固定されている。遊技メダルがクレジットとして予め内部に貯留されている場合は、一枚投入ボタン32、あるいは三枚投入ボタン34を押すことにより、それぞれ1枚または3枚の遊技メダルをベットすることも可能である。
遊技メダルをベットして、スタートレバー36を操作すると、3つの回胴20a〜20cが一斉に回転を開始する。それぞれの回胴20a〜20cの外周面には複数の図柄が描かれているため、回胴20a〜20cが回転すると、これら図柄が変動表示されることになる。また、前面扉2の前面側には、それぞれの回胴に対応して3つの回胴停止ボタン38a〜38cが設けられている(図1参照)。回胴20a〜20cの回転中に回胴停止ボタン38a〜38cを押すと、押したボタンに対応する回胴が回転を停止し、これに伴って、変動表示されていた図柄がいずれかの図柄で停止表示される。このようにして、3つの回胴20a〜20cの回転を停止させると、それぞれの回胴でいずれかの図柄が停止表示される。
表示窓20の大きさは、各回胴20a〜20cあたり3つずつの図柄が表示される大きさに設定されている。このため、3つの回胴20a〜20cが停止表示されると、表示窓20には、縦横3列ずつ、合計9つの図柄が表示されるようになっている。これら9つの図柄が表示される位置には、複数本の入賞ラインが予め設定されている。本実施例では、水平な3本の入賞ラインと、斜めの2本の入賞ラインからなる合計5本の入賞ラインが設定されている。遊技メダルを1枚だけベットした場合には水平方向中段の入賞ラインだけが有効になり、遊技メダルを3枚ベットした場合には5本全部の入賞ラインが有効になる。そして、3つの回胴20a〜20cが停止すると、有効な入賞ライン上には、何らかの図柄組合せが得られることとなる。
そして、有効な入賞ライン上で揃った図柄組合せがいずれかの遊技役を成立させる図柄組合せだった場合には、成立した遊技役に応じた特典が遊技者に付与される。本実施例の遊技機1では、遊技役として、ビッグボーナス役(BB役)、ベルの小役、スイカの小役、チェリーの小役、再遊技役(リプレイ)が設定されている。
BB役は、3つの回胴20a〜20cのすべてが「7」の図柄で揃った場合に成立する。BB役の成立により、ビッグボーナス遊技の開始という特典が遊技者に付与される。ビッグボーナスとは、複数回のゲームに渡って継続される特殊な遊技状態である。ベルの小役は、3つの回胴20a〜20cが「ベル」の図柄を含む所定の組合せとなった場合に成立し、15枚の遊技メダルが払い出される。スイカの小役は、3つの回胴20a〜20cのすべてが「スイカ」の図柄で揃った場合に成立し、6枚の遊技メダルが払い出される。チェリーの小役は、左回胴20aの図柄が「チェリー」の図柄となった場合に成立し、2枚の遊技メダルが払い出される。再遊技役(リプレイ)は、3つの回胴20a〜20cがいずれも「再遊技」の図柄で揃った場合に成立し、新たな遊技メダルをベットすることなく、再度遊技を行う権利が付与される。
次に、メダル移送装置130の作動について図9に基づいて説明する。図9は、メダル移送装置130によるメダルセレクタ106への遊技メダルの移送を説明する説明図である。なお、図9(a)〜(c)では、それぞれ左側が移送部材131の正面図を示し、右側が移送部材131の側面図を示している。また、図9(a)〜図9(c)では、説明の便宜のため、複数の凹部131aのうち特定の1つを図示し、他を省略している。図中の点線が凹部131aの内部を示している。
図9(a)に示すように、凹部131aが挿入位置(凹部131aの開口部131bが操作部2mb上面から露出している位置)に位置するときには、遊技者が移送部材131の凹部131aの開口部131bに直接遊技メダルを投入可能な状態となる。そして、図9(b)に示すように、遊技者によって移送部材131の凹部131a内に遊技メダルが投入され、遊技メダルは、移送部材131の凹部131a内に収容される。
遊技メダルを凹部131aに収容した状態で、移送部材131に隣接するメダル移送ボタン39を遊技者が操作すると、図9(c)に示すように、移送部材131を回転させて、凹部131aを挿入位置から、メダルセレクタ106のセレクタ入口部106aに連通する移送位置へと変位させる。これにより、移送部材131は、凹部131a内に遊技メダルを収容したまま180°回転し、凹部131aの開口部131bが移送部材131の外周部の上端(上方)から下端(下方)に移行する。凹部131aが移送位置に到達すると、凹部131aに収容された遊技メダルが、その自重によって下方に落下して、メダルセレクタ106のセレクタ入口部106a側に移送される。なお、このとき、他の凹部131aが挿入位置へと変位することとなる。
そして、凹部131a内の遊技メダルをメダルセレクタ106のセレクタ入口部106aに移送した後は、挿入位置に位置する他の凹部131aに新たな遊技メダルが挿入されて、メダル移送ボタン39が遊技者によって操作されることで、移送部材131を再度180°回転させる。これにより、今度は他の凹部131aが挿入位置から移送位置に変位する。このように、複数の凹部131aが挿入位置から移送位置、又は、移送位置から挿入位置に順次変位することで、遊技者は複数枚の遊技メダルを遊技機1の筐体3内部に投入可能となる。
なお、本実施例では、移送部材131を回転させていずれかの凹部131aが移送位置に到達してから、次に移送部材131の回転を回転させるまでに、予め定めた時間(本実施例では1秒)だけ移送部材131aを回転不能な状態(メダル移送ボタン39を無効化した状態)にすることとしている。これは、凹部131aに収容された遊技メダルをセレクタ入口部106aに確実に移送した後に、次の遊技メダルの投入を許可するためである。
以上説明した本実施例によれば、移送部材131が筐体3外部と筐体3内部のセレクタ入口部106aとの連通を遮断した状態で、凹部131aが挿入位置から移送位置、又は、移送位置から挿入位置へと変位する。このため、筐体3外部とセレクタ入口部106aとの連通を遮断するように配置された移送部材131を回転させることで、筐体3外部とセレクタ入口部106aとの連通を遮断した状態で、投入されたメダルをセレクタ入口部106aに移送することができる。
これにより、遊技者がメダル投入部(移送部材131の凹部131a)から長板状の不正用器具を挿入しようとしても、不正用器具を物理的に投入センサ300、301、302まで到達させることができない。従って、不正用器具を用いてメダルセレクタ106内の投入センサ300、301、302の誤検知を誘発させるといった不正行為を防止することができる。
ここで、移送部材131を逆回転可能に構成した場合、柔軟に変形可能な材料にて構成された不正用器具を移送部材131の凹部131aに挿入し、移送部材131とともに一方向に回転させた後、移送部材131を逆回転させると、不正用器具を移送部材131の凹部131aから回収することができてしまう。例えば、不正用器具としてコインに細長い紐を装着した不正用コインを、移送部材131の凹部131aに挿入し、移送部材131を挿入状態から移送状態に移行させると、一旦不正用コインを投入センサ300、301、302まで到達させることができる。その後、紐を引っ張り、移送部材131を逆回転させることで、不正用コインを回収できてしまう。
しかしながら、本実施例のメダル移送装置130は、移送部材131を一方向に回転可能に構成しているので、不正用器具(不正用コイン等)を移送部材131の凹部131aに挿入して移送部材131とともに回転させると、不正用器具が移送部材131に絡まり、不正用器具を凹部131aから回収することが困難となる。その結果、より確実に不正行為を防止することができる。
また、本実施例の移送部材131は、凹部131aが挿入位置に位置した際に、凹部131aの開口部131bが筐体3外部から視認可能なように配置し、遊技者が凹部131aの開口部131bに直接遊技メダルを投入可能に構成している。
これによれば、遊技者に対して筐体3外部と筐体3内部の投入センサ300〜302との間の連通が遮断されていること(不正用器具の挿入が物理的に不可能であると)を一目で認識させることができ、不正行為の実施を早期に断念させることが期待できる。
また、上記実施例では、遊技メダルが1枚ずつセレクタ入口部106aに移送されるため、遊技の進行速度が従来に比べて鈍足化することが懸念されるが、遊技の進行速度を向上させるために、次のような構成を付加することとしてもよい。すなわち、1回の遊技を開始するために使用する遊技メダルの規定数である3枚の遊技メダルを、移送部材131の一度の移送動作でセレクタ入口部106aに移送可能にするために、移送部材131に設けられる複数の凹部131aのうち、規定数に対応する凹部131a(3つの凹部131a)を操作部2mb上面に露出する構成とする。これにより、3つの凹部131aの各々に遊技メダルを1枚ずつ挿入することが可能になる。そして、各凹部131aに遊技メダルを挿入した状態で移送部材131を回転駆動させれば、移送部材131の一度の移送動作で規定数の遊技メダルの投入が可能となる。
なお、このような構成にする場合には、移送部材131の回転を次のように行うのが望ましい。すなわち、メダル移送ボタン39の操作後(移送部材131の回転開始後)に、遊技メダルが挿入された3つの凹部131aのうち、セレクタ入口部106aの直近の凹部131aが移送位置に到達したときに所定時間(本実施例では1秒)だけ移送部材131の回転を一時停止させる(1枚目の遊技メダル移送)。そして、所定時間経過後に、次の凹部131aが移送位置に到達するまで移送部材131を回転させ、移送位置到達後は再度所定時間だけ一時停止させる(2枚目の遊技メダル移送)。その後は、同様に、次の凹部131aが移送位置に到達するまで移送部材131を回転させ、移送位置到達後に再度所定時間だけ一時停止させ(3枚目の遊技メダル移送)移送動作を完了する。こうすれば、上記移送部材を設けた遊技機において、規定数の遊技メダルを一度の移送動作でセレクタ入口部106aに確実に移送することができる。
(第2実施例)
次に、本発明の第2実施例について図10〜図13に基づいて説明する。上記第1実施例と同様または均等な部分について同一の符号を付し、その説明を省略する。ここで、図10は、本実施例の遊技機の正面図であり、図11は、本実施例のメダル移送装置を示す斜視図である。なお、説明の便宜のため、図11には遊技メダル投入口30、操作部2mbの上面を模式的に図示している。
次に、本発明の第2実施例について図10〜図13に基づいて説明する。上記第1実施例と同様または均等な部分について同一の符号を付し、その説明を省略する。ここで、図10は、本実施例の遊技機の正面図であり、図11は、本実施例のメダル移送装置を示す斜視図である。なお、説明の便宜のため、図11には遊技メダル投入口30、操作部2mbの上面を模式的に図示している。
本実施例の遊技機1は、筐体3内部にメダル移送装置130を配置する構成としている。
図10に示すように、本実施例の操作部2mbの上面には、遊技メダルを投入するためのメダル投入部として遊技メダル投入口30が設けられており、この遊技メダル投入口30は筐体3外部に対して開口している。そして、メダル移送装置130は、移送部材131を含めて筐体3内部に配置されている。換言すれば、本実施例のメダル移送装置130は、筐体3内部に配置されて筐体3外部から視認できない構成としている。
具体的には、図11に示すように、メダル移送装置130は、移送部材131が、遊技メダル投入口30の下方に配置されており、メダル投入口30とメダルセレクタ106のセレクタ入口部106aとの間の連通を遮断するように配置されている。そのため、遊技メダル投入口30から投入された遊技メダルは、メダル移送装置130を介してメダルセレクタ106へと移送される。
ここで、本実施例のメダル移送装置130の移送部材131について図12に基づいて説明する。図12(a)は、本実施例の移送部材の正面図であり、図12(b)は図12(a)のB−B断面図である。
図12に示すように、本実施例の移送部材131は、遊技メダルの直径以上の半径の球体で構成しており、移送部材131における球中心部を貫くように連結された回転軸132によって回転可能に支持されている。本実施例の移送部材131には、外周部の周回りに90°間隔をあけて4つの有底状の凹部131aが形成されている。そのため、移送部材131は、1回転毎に4枚の遊技メダルをメダルセレクタ106に移送可能となっている。
次に、本実施例のメダル移送装置130の作動について図13に基づいて説明する。図13は、メダル移送装置130によるメダルセレクタ106への遊技メダルの移送を説明する説明図である。なお、図13(a)〜図13(c)では、それぞれ左側が移送部材131の正面図を示し、右側が移送部材131の側面図を示している。また、図13(a)〜図13(c)では、説明の便宜のため、複数の凹部131aのうち特定の1つに挿入された遊技メダルの流れを示している。図中の点線が凹部131aの内部を示している。
図13(a)に示すように、メダル移送装置130の移送部材131の凹部131aが挿入位置に位置する際に、遊技メダル投入口30から遊技メダルが投入される。そして、遊技メダル投入口30から投入された遊技メダルは、移送部材131の凹部131a内に収容される。
遊技メダルを凹部131aに収容した状態で、移送部材131に隣接するメダル移送ボタン39を操作すると、図13(b)に示すように、移送部材131を回転させて、凹部131aを挿入位置から、メダルセレクタ106のセレクタ入口部106aに連通する移送位置へと変位させる。これにより、移送部材131は、凹部131a内に遊技メダルを収容したまま180°回転する。凹部131aが移送位置に到達すると、図13(c)に示すように、凹部131aに収容された遊技メダルが、その自重によって下方に落下して、メダルセレクタ106のセレクタ入口部106a側に移送される。なお、このとき、他の凹部131aが挿入位置へと変位することとなる。
そして、凹部131a内の遊技メダルをメダルセレクタ106のセレクタ入口部106aに移送した後は、挿入位置に位置する他の凹部131aに新たな遊技メダルが挿入されて、メダル移送ボタン39が遊技者によって操作されることで、移送部材131を再度180°回転させる。これにより、今度は他の凹部131aが挿入位置から移送位置に変位する。
以上説明した本実施例によっても、メダル移送装置130の移送部材131を回転させることで、筐体3外部と、筐体3内部のセレクタ入口部106aとの連通を遮断したままセレクタ入口部106aに遊技メダルを移送することができる。従って、第1実施例の構成の効果と同様に、不正用器具を筐体3内部に挿入して不正に遊技を行う不正行為を防止することができる。
また、本実施例のメダル移送装置130は、筐体3内部に配置する構成であるため、遊技機1の遊技機の外観変更によって、遊技者が視覚的な違和感を抱いてしまうことを抑制することができる。
(他の実施形態)
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。例えば、以下のように種々変型可能である。
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。例えば、以下のように種々変型可能である。
(1)上記各実施例では、移送部材131の外周部に複数の凹部131aを設ける構成としているが、移送部材131に1つの凹部131aを設ける構成としてもよい。また、1つの凹部131aに遊技メダル1枚挿入可能としているが、これに限らず、1つの凹部131aに遊技メダルを複数枚挿入可能な構成としてもよい。これにより、遊技メダルの移送効率をより向上させることができる。
(2)上記各実施例では、遊技者が遊技メダル移送ボタンを操作することで、移送用モータ133がメダル移送装置130の移送部材131を回転させる回転機構を採用しているが、これに限定されるものでない。例えば、移送部材131の凹部131a内に遊技メダルが挿入されているか否かを検出するメダル挿入検知センサを設けて、このメダル挿入検知センサにて遊技メダルが検知された場合に回転する構成してもよい。また、移送部材131の回転軸132を移送部材131の中心から偏心させることで、遊技メダルの挿入時の反動やその自重により回転させる構成としてもよい。
(3)また、上記第1実施例のように、移送部材131の一部を遊技者から視認可能なように配置する構成とする場合、遊技者が直接移送部材131を回転させることも可能である。この場合、移送用モータ133を廃して、遊技者が直接移送部材131を回転させる構成としてもよい。
(4)上記各実施形態では、移送部材131を円柱状の部材、球体で構成しているが、これに限定されるものではない。筐体3外部とメダルセレクタ106のセレクタ入口部106a側(投入センサ300、301、302側)との間が直接連通しないように配置可能であれば他の形状としてもよい。
1…回胴式遊技機、3…筐体、106…メダルセレクタ、106a…セレクタ入口部(流下部の入口)、130…メダル移送装置、131…移送部材(移送部)、131a…凹部、131b…開口部、300、301、302…投入センサ(検知部)。
Claims (6)
- 所定数の遊技メダルを筐体内部に投入して複数の回胴を回転させ、該回胴が停止したときに所定の図柄組合せが成立することで、該図柄組合せの種類に応じた所定の特典を遊技者に付与する遊技を行う回胴式遊技機において、
前記筐体内部に設けられ、投入された遊技メダルが流下する流下部と、該流下部を流下する遊技メダルを検知する検知部と、を具備するメダルセレクタと、
外周に遊技メダルを挿入可能な開口部を有する凹部が形成された移送部と、前記移送部を所定方向に回転させる回転機構部とで構成されたメダル移送装置と、を備え、
前記移送部は、前記メダルセレクタの上方において、前記筐体外部と前記流下部の入口との連通を遮断するように配置されており、
前記メダル移送装置は、
前記筐体外部と前記開口部とを連通させる挿入位置に前記凹部が位置するときに、遊技メダルを前記開口部に挿入可能とし、
前記開口部に遊技メダルを挿入した状態で前記移送部を回転させ、前記凹部を前記挿入位置から移動させることで、前記流下部の入口と前記開口部とを連通させ、前記開口部内の遊技メダルを前記流下部に移送することを特徴とする回胴式遊技機。 - 前記移送部は、一方向に回転可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の回胴式遊技機。
- 前記移送部は、前記凹部が前記挿入位置に位置するときに、前記開口部が前記筐体外部から視認可能なように配置され、前記開口部に直接遊技メダルを投入可能に構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の回胴式遊技機。
- 前記移送部は、前記筐体内部に配置され、前記凹部が前記挿入位置に位置するときに、前記筐体内部に投入された遊技メダルを前記開口部に挿入可能に構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の回胴式遊技機。
- 前記移送部の外周には、前記凹部が複数形成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の回胴式遊技機。
- 前記開口部は、複数の遊技メダルを挿入可能に構成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の回胴式遊技機。
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Citations (3)
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JPS6031695A (ja) * | 1983-07-29 | 1985-02-18 | ミクロン機器株式会社 | 硬貨装置における不正使用防止装置 |
JP2006141469A (ja) * | 2004-11-16 | 2006-06-08 | Maruhon Ind Co Ltd | スロットマシン |
JP2006198089A (ja) * | 2005-01-19 | 2006-08-03 | Samii Kk | スロットマシン |
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2009
- 2009-05-21 JP JP2009122925A patent/JP2010268946A/ja not_active Withdrawn
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