JP2010265926A - ころ軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】ころの端面とつば面との間の潤滑性が優れていて起動トルクが低いことに加えて、量産性が高く安価であるころ軸受を提供する。
【解決手段】円すいころ軸受は、内輪1と、外輪2と、内輪1及び外輪2の間に転動自在に配された複数の円すいころ3と、内輪1及び外輪2の間に複数の円すいころ3を保持する保持器4と、で構成されており、内輪1の外周面及び外輪2の内周面の間に形成された軸受内部空間には、潤滑剤が封入されている。内輪1の外周面の軸方向両端部には、つば5,5が径方向外方に突出して設けられている。つば5と摺接する円すいころ3の大端面3aには、油溜まりとなる多数の凹部が形成されている。該凹部は、ショットブラストにより形成した凹凸のうち凸部を研磨により平滑にして凹部のみ残すことにより形成されたものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、内輪と、外輪と、内輪及び外輪の間に転動自在に配された複数のころと、内輪及び外輪の少なくとも一方に形成されたつばと、を備えるころ軸受に関する。
円すいころ軸受のようなころ軸受においては、内輪や外輪に設けられたつばところの端面とが回転時に摺接するため、起動トルクが大きいという問題があった。なお、以降においては、つばのうち、ころの端面と摺接する面を「つば面」と記す。前記のような問題があることから、ころの端面やつば面に油溜まりを形成して潤滑性を高め、起動トルクを低減する技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、油溜まりとなる線状の谷部が、ころの端面に研削加工により形成された円筒ころ軸受が開示されている。また、特許文献2には、転がり運動又は滑り運動の方向を横切る方向の多数の断続溝(油溜まり)が、内輪軌道面,外輪軌道面,ころの転動面,ころの端面,及びつば面に、研削加工により形成された円筒ころ軸受が開示されている。
さらに、特許文献3には、ころの周方向と直交する方向、すなわち、ころの半径方向に沿う加工目(油溜まり)が、ころの端面に研削加工により形成された円筒ころ軸受が開示されている。さらに、特許文献4には、油溜まりとなる線状の凹部が、円すいころの大端面に、研削加工により文目状に形成された円すいころ軸受が開示されている。さらに、特許文献5には、複数のドット状微小凹部(油溜まり)が、つば面にショットブラストにより形成された円すいころ軸受が開示されている。
さらに、特許文献6には、規則的に配列した微小ピット(油溜まり)が、内輪の軌道面、外輪の軌道面、ころの転動面、及びころの端面に、電解加工法により形成された円筒ころ軸受が開示されている。さらに、特許文献7には、油溜まりとなる凹部が、ころの端面に2段階のバレル処理により形成された円筒ころ軸受が開示されている。すなわち、1段階目のバレル処理により凹凸を形成した後に、2段階目の仕上げバレル処理により凸部を丸めて表面をプラトー化することにより、凹部を形成するというものである。
特開平7−42746号公報 特開平7−54849号公報 特開平7−91452号公報 特開2003−269468号公報 特開平6−241235号公報 特開平5−240254号公報 特開平2−168021号公報
しかしながら、特許文献1に記載のものは、油溜まりの形状が線状であるため、油溜まりの延びる方向が滑り方向に沿う場合には、油溜まりの油保持能力が低くなり、油切れの原因となるおそれがあった。油溜まりの延びる方向が滑り方向と直交する場合は、油溜まりの油保持能力はあるものの、油溜まりが接触楕円から外れることにより、線状の油溜まりの両端の開口から油が流出する側方漏れが起こりやすくなるため、潤滑性が十分ではな
かった。
また、特許文献2,3に記載のものは、油溜まりの油保持能力はあるものの、油溜まりの形状が線状であるため油の側方漏れが起こりやすいという問題があった。そして、ころの端面に放射状に研削を行う必要があるため、量産性が低いという問題があった。さらに、特許文献4に記載のものは、油溜まりの油保持能力があり、且つ、ころの端面の研削には問題がなく量産性は有るものの、油溜まりの形状が線状であるため油の側方漏れが起こりやすいという問題があった。
さらに、特許文献5に記載のものは、油漏れや量産性の問題はないものの、微小凹部を形成するショットブラストにより凸部も形成されるため、つば面と摺接するころの端面が該凸部により攻撃されて表面粗さが悪化するおそれがあるという問題があった。さらに、特許文献6に記載のものは、電解加工法で微小ピットを形成するためには、微小ピット一つ一つに電極を接続する必要があるので、高コストとなり量産性が低いという問題があった。
さらに、特許文献7に記載のものは、バレル処理は打痕が生じやすいため、処理できる部材の大きさに制限があるという問題と、バレル処理はショットブラストと比べると処理に時間を要し高コストであるという問題があった。
そこで、本発明は上記のような従来技術が有する問題点を解決し、ころの端面とつば面との間の潤滑性が優れていて起動トルクが低いことに加えて、量産性が高く安価であるころ軸受を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は次のような構成からなる。すなわち、本発明のころ軸受は、内輪と、外輪と、前記内輪及び前記外輪の間に転動自在に配された複数のころと、前記内輪及び前記外輪の少なくとも一方に形成されたつばと、を備えるころ軸受において、前記つばと摺接する前記ころの端面には、油溜まりとなる多数の凹部が形成されており、該凹部は、ショットブラストにより形成した凹凸のうち凸部を研磨により平滑にして凹部のみ残すことにより形成されたものであることを特徴とする。
本発明のころ軸受においては、前記ショットブラストに使用される投射材はセラミック製であり、目開き75μmの篩を通過する大きさの略球形であることが好ましい。また、目開き75μmの篩を通過し、目開き10μmの篩は通過しない大きさの略球形であることがさらに好ましい。さらに、目開き75μmの篩を通過し、目開き20μmの篩は通過しない大きさの略球形であることが最も好ましい。
また、前記ショットブラストに使用される投射材としては、ガラス球、アルミナ球、シリカ球等の球状セラミック粒子が好ましく、ガラス球を使用することが最も好ましい。
凸部の研磨方法としては、超仕上げ砥石による超仕上げ加工、砥粒を含有する弾性体粒子によるショットブラスト、微細砥粒によるショットブラスト、砥粒を含有する流体による液体ホーニング等が採用できる。好ましくは、砥粒を含有する弾性体粒子によるショットブラストを採用する。
超仕上げ砥石による超仕上げ加工では、砥石の押しつけによる凸部の塑性流動が凹部まで影響を及ぼし、ショットブラストにより形成された凹部の形状まで変化させる可能性がある。また、微細砥粒によるショットブラストと液体ホーニングでは、研磨効率が比較的悪いため、凸部の平滑化に要する時間・費用が多大なものとなりやすい。砥粒を含有する弾性粒子によるショットブラストによれば、ショットブラストにより形成された凹凸部の凹部への影響を最小限とした上で、効率よく凸部の平滑化が可能である。
また、前記端面の表面粗さが、Ra0.15μm以上0.4μm以下、且つ、Rsk−5μm以上−1μm以下であることが好ましい。
さらに、前記凹部の内面が略球面状で、前記凹部の直径が5μm以上50μm以下、前記凹部の深さが0.5μm以上4μm以下であるとともに、前記端面全体のうち前記凹部の部分の面積の割合が10%以上40%以下であることが好ましい。
さらに、本発明のころ軸受は、円すいころ軸受であることが好ましい。
本発明のころ軸受は、ころの端面とつば面との間の潤滑性が優れていて起動トルクが低いことに加えて、量産性が高く安価である。
本発明に係るころ軸受の一実施形態である円すいころ軸受の構造を示す部分縦断面図である。 処理前後の円すいころの大端面の粗さプロファイルである。 トルク試験に用いた試験機の構造を示す断面図である。 トルク試験の結果を示すグラフである。
本発明に係るころ軸受の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係るころ軸受の一実施形態である円すいころ軸受の構造を示す部分縦断面図である。
図1の円すいころ軸受は、内輪1と、外輪2と、内輪1及び外輪2の間に転動自在に配された複数の円すいころ3と、内輪1及び外輪2の間に複数の円すいころ3を保持する保持器4と、で構成されており、内輪1の外周面及び外輪2の内周面の間に形成された軸受内部空間には、図示しない潤滑剤(例えば潤滑油,グリース)が封入されている。なお、保持器4は備えていなくてもよい。
また、内輪1の外周面の軸方向両端部には、つば5,5が径方向外方に突出して設けられている。外輪2には、つばは設けられていない。ただし、図1の例とは逆に、外輪2の内周面の軸方向両端部につばを設け、内輪1にはつばを設けない構成としてもよいし、内輪1及び外輪2の両方につばを設ける構成としてもよい。
つば5,5の内側面5a,5a、すなわちつば面は、円すいころ3を案内し保持する面として機能しており、円すいころ3の端面と摺接する。円すいころ3の端面のうち大端面3aには、油溜まりとして機能する多数の凹部(図示せず)が形成されている。
この凹部は、ショットブラストにより形成される。すなわち、大端面3aに投射材を投射することにより、大端面3aに凹凸を形成した後に、該凹凸のうち凸部を研磨により平滑にして凹部のみ残す。これにより、大端面3aは、平坦な面に多数の凹部が方向性なく点在する状態となる。なお、この凹部は円すいころ3の小端面に形成してもよいし、両端面に形成してもよい。
このような点状の断続した油溜まりは、線状に連続する油溜まりと比べて油保持能力が高い。また、線状の油溜まりとは異なり方向性がないので、滑り方向に関係なく油の側方漏れが起こりにくい。よって、円すいころ3の端面とつば面5aとの間の潤滑性が優れているため、円すいころ軸受の起動トルクが低い。
さらに、油溜まりをショットブラストにより形成するため、製造が容易である。よって、この円すいころ軸受は量産性が高く安価である。また、バレル処理とは異なり、処理できる部材の大きさに制限がほとんどない。
さらにまた、ショットブラストにより形成された凹凸のうち凸部を研磨により平滑にしてあるので、円すいころ3の大端面3aと摺接するつば面5aの表面粗さが悪化するおそれがない。なお、凸部を研磨により平滑にする方法は特に限定されるものではなく、例えば、砥石による研磨は低コストで量産性も高いが、ショットブラストにより行うこともできる。
ショットブラストに使用される投射材はセラミック製であることが好ましく、目開き75μmの篩を通過する大きさの略球形であることが好ましい。投射材が大きすぎると、大端面3aの表面粗さが粗くなるため、つば面5aとの摺動で両面に損傷が生じるおそれがある。なお、投射材の材質は、セラミックスと同等以上の硬さであれば高速度鋼でも差し支えない。
また、凹部が形成された大端面3aの表面粗さは、Ra0.15μm以上0.4μm以下、且つ、Rsk−5μm以上−1μm以下であることが好ましい。大端面3aの表面粗さが大きすぎると、つば面5aとの摺動によって両面に損傷が生じるおそれがある。一方、大端面3aの表面粗さが小さすぎると、油溜まりの油保持能力が不十分となるおそれがある。
さらに、大端面3aに形成された凹部の内面は略球面状であることが好ましく、その凹部の直径は5μm以上50μm以下、深さは0.5μm以上4μm以下であることが好ましい。さらに、大端面3aの面積に対する凹部の部分の面積の割合は、10%以上40%以下であることが好ましい。
凹部の直径や深さが大きすぎると、大端面3aの表面粗さが粗くなるため、つば面5aとの摺動で両面に損傷が生じるおそれがある。一方、凹部の直径や深さが小さすぎると、油溜まりの油保持能力が不十分となるおそれがある。また、前記面積の割合が大きすぎると、大端面3aの表面粗さが粗くなるため、つば面5aとの摺動で両面に損傷が生じるおそれがある。一方、前記面積の割合が小さすぎると、油溜まりの油保持能力が不十分となるおそれがある。
なお、本実施形態は本発明の一例を示したものであって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。例えば、本実施形態においてはころ軸受の例として円すいころ軸受をあげて説明したが、本発明は、他の種類の様々なころ軸受に対して適用することができる。例えば、円筒ころ軸受,針状ころ軸受,自動調心ころ軸受等である。ただし、本発明は、円すいころ軸受及び円筒ころ軸受に対してより好適であり、その中でも円すいころ軸受に対して特に好適である。
以下に、実施例を示して、本発明をさらに具体的に説明する。
円すいころの大端面に上記と同様の油溜まりを形成した円すいころ軸受(呼び番号:HR30309C)を用意して、その回転トルクの評価を行った。この円すいころ軸受の内輪,外輪,及び円すいころはいずれも肌焼き軸受用鋼で構成され、その表面には超仕上げが施されており、表面硬さはいずれもHRC59〜63である。
円すいころの大端面への油溜まりの形成は、2段階のショットブラストにより行った。すなわち、1段階目のショットブラストにより大端面に凹凸を形成した後に、2段階目のショットブラストにより該凹凸のうち凸部を研磨し平滑にして凹部のみ残すというものである。
まず、1段階目のショットブラストについて説明する。投射材としては、目開き75μmの篩を通過した粒径約45μmの略球形のガラスビーズを用いた。また、処理装置としては、エアー式ブラスト加工装置を用いた。投射材を噴射するノズルの内径は5mmで、ノズルの先端と円すいころの大端面との間隔は150mmとした。投射材の噴射圧力は、0.4MPa以上0.8MPa以下とした。ただし、0.4MPa以上0.6MPa以下がより好ましい。このような条件で、1個の円すいころにつき3秒間ショットブラストを行って、大端面に凹凸を形成した。投射角度は90〜45°とした。
次に、2段階目のショットブラストについて説明する。投射材としては、内部や表面に砥粒が分散された形態の、砥粒を含有する弾性体粒子を用いた。弾性体粒子に含まれる砥粒は、アルミナ,ダイヤモンド,又は炭化ケイ素製であり、目開き10μm(より好ましくは5μm)の篩を通過したものである。さらに好ましくは、目開き5μmの篩を通過し、目開き1μmの篩を通過しない砥粒を使用する。
弾性体は、ゴム又は熱可塑性エラストマー製であり、その粒径は0.02mm以上3mm以下である。なお、粒径は0.1mm以上1mm以下がより好ましい。投射材における砥粒の割合は、10質量%以上90質量%以下(より好ましくは60質量%以上80質量%以下)である。
また、処理装置としては、エアー式ブラスト加工装置を用いた。ただし、インペラー方式等の機械エネルギーを利用した方式のブラスト加工装置を用いることもできる。投射材を噴射するノズルの内径は5mmで、ノズルの先端と円すいころの大端面との間隔は15
0mmとした。投射材の噴射圧力は、0.1MPa以上1.5MPa以下とした。ただし、0.2MPa以上0.6MPa以下がより好ましい。また、投射角度は、5°以上90°以下とした。ただし20°以上45°以下がより好ましい。このような条件で、1個の円すいころにつき6秒間ショットブラストを行って、1段階目のショットブラストにより大端面に形成された凹凸のうち凸部を研磨し平滑にして凹部のみ残した。
ここで、凹凸の凹部に影響を及ぼさず効率的に凸部の平滑化を行うためには、上記の通り、弾性体粒子の直径が0.2mm〜3mmのものを0.1〜0.6MPaの噴射圧力で、投射角度5〜90°で噴射することが好ましい。平滑化のエネルギーは、弾性体粒子の質量と速度により得られる。エネルギーが大きすぎると、凹部まで影響を及ぼすか、平滑化の度合いが進みすぎて凹凸の効果が得られなくなり、エネルギーが小さいと、平滑化の効率が悪く、コストが大きくなる。
このような2段階のショットブラストを施す前後の大端面について、表面粗さの測定を行った。その結果、処理前はRa0.04μm、Rsk−0.5μm〜+0.5μmであったのに対して、処理後は、ショットブラストの条件によって異なるが、Ra0.15μm〜0.40μm、Rsk−5.0μm〜−1.0μmであった。処理前の大端面の粗さプロファイルを図2の(a)に示し、処理後の大端面の粗さプロファイルの一例を図2の(b)に示す。
また、処理後の大端面を金属顕微鏡で観察したところ、凹部の内面形状は略球面状であった。また、ショットブラストの条件によって異なるが、凹部の直径は5μm以上50μm以下で、凹部の深さは0.5μm以上4.0μm以下であった。さらに、大端面全体のうち凹部の部分の面積の割合を測定したところ、ショットブラストの条件によって異なるが、10%以上40%以下であった。
なお、本発明において、油溜りとなる凹部は、ころ軸受のつば部に形成することが効果的であるが、その他の部分、例えば、ころ端面、ころ転動面、内・外輪軌道面に形成してもよく、保持器付のころ軸受であれば、他の部材と接触する保持器表面に形成してもよい。
また、防錆が必要な用途であれば、さらに亜鉛粒子、錫粒子等でショットブラストを行い、防錆薄膜を形成してもよい。
前記面積の割合の測定方法は、以下の通りである。すなわち、金属顕微鏡で500倍に拡大して観察した画像に対して、画像2値化処理を行って、凹部の部分と平坦な面の部分とに2値化し、その2値化した画像から前記面積の割合を算出した。
次に、円すいころ軸受を種々の回転速度で回転させて、その際のトルクを測定した。まず、このトルク試験に用いた試験機の構造を、図3を参照しながら説明する。
試験機20は、縦型内輪回転式の試験機である。試験機20では、支持軸受23に回転自在に支持された主軸24の端部24aは、試験軸受としての円すいころ軸受26の内輪26aに内嵌されている。内輪26aの外周面にはつば26dが形成されており、円すいころ26bに対して滑り接触を行う。内輪26a及び円すいころ26bと共に円すいころ軸受26を構成する外輪26cは、本体部28に内嵌されている。本体部28の軸方向上端面には静圧軸受31が設けられており、その上面にはアキシアル荷重が付与される。
また、本体部28の側面には棒材34を介してロードセル33が接続されており、本体部28に掛かる動摩擦トルクがロードセル33により検出される。さらに、本体部28には、円すいころ軸受26の転がり接触面及び滑り接触面に外部から潤滑油を供給するための通路36が形成されている。また、転がり接触面及び滑り接触面の温度を検出する熱電対38が、本体部28の側面から取り出されている。
上記構成を有する試験機20では、アキシャル荷重,ラジアル荷重,回転速度,潤滑油量を任意に変えて試験することができ、回転中の動摩擦トルク及び前記接触面の温度上昇を同時に測定することができる。
このような試験機20に、前述のような2段階のショットブラストを大端面に施した円すいころを備える円すいころ軸受を試験軸受として装着し、トルク試験を行った。そして、ショットブラストを施していない円すいころを備える通常の円すいころ軸受の場合と比較した。
試験軸受の呼び番号:HR30309C(内径45、外径100)
荷重 :3.9kN
回転速度 :0〜5000rpm
潤滑油 :ISO粘度グレードがISO VG32である鉱油
潤滑油量 :500ml/min
潤滑油温度 :50±5℃
なお、トルクの測定を行う前に、5000rpmで1時間以上回転させる慣らし運転を行い、十分にトルクが安定したことを確認した。また、軸受の個体差の影響を排除するため、以下のような手順でトルク試験を行った。すなわち、前記通常の円すいころ軸受に対して慣らし運転を行い、トルク試験(ショットブラスト処理前の軸受のトルク試験)を行った。その後、内輪のつばのうち、円すいころの小端面に摺接するつばを切除して円すいころを取り出した。そして、前述のような2段階のショットブラストを大端面に施した後、先ほどの軸受に再度組み込んで再び慣らし運転を行い、トルク試験(ショットブラスト処理後の軸受のトルク試験)を行った。
結果を図4のグラフに示す。このグラフから、ショットブラスト処理後の軸受は、処理前の軸受に比べて、低速回転域(0〜1000rpm)のトルクが10〜60%低減していることが分かる。
試験条件は上記と同一とし、つば面の凹凸処理が異なる種々の軸受を用いてトルクを比較した結果を表1に記載する。表1で、「篩の目開き」を「A〜B」と示しているが、これは「Aの大きさの目開きの篩を通過し、Bの大きさの目開きの篩を通過しない投射材を使用したこと」を意味する。トルク低減率は、回転速度が0を超え1000rpmの間で、前記処理前の軸受のトルクを100%とした場合のトルクの大きさの割合を示す。
Figure 2010265926
回転速度によりトルク低減率は異なるが、おおむね0rpm〜200rpmの間で最大のトルク低減率を示し、1000rpmに近くなるにつれてトルク低減率は減少する。すなわち、本発明の効果は、起動時、200rpm((軸受内径+外径)÷2に回転数をかけたdmn値で14500)以下の範囲で特段の効果があると言える。
1 内輪
2 外輪
3 円すいころ
3a 大端面
5 つば
5a つば面

Claims (5)

  1. 内輪と、外輪と、前記内輪及び前記外輪の間に転動自在に配された複数のころと、前記内輪及び前記外輪の少なくとも一方に形成されたつばと、を備えるころ軸受において、
    前記つばと摺接する前記ころの端面には、油溜まりとなる多数の凹部が形成されており、該凹部は、ショットブラストにより形成した凹凸のうち凸部を研磨により平滑にして凹部のみ残すことにより形成されたものであることを特徴とするころ軸受。
  2. 前記ショットブラストに使用される投射材はセラミック製であり、目開き75μmの篩を通過する大きさの略球形であることを特徴とする請求項1に記載のころ軸受。
  3. 前記端面の表面粗さが、Ra0.15μm以上0.4μm以下、且つ、Rsk−5μm以上−1μm以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のころ軸受。
  4. 前記凹部の内面が略球面状で、前記凹部の直径が5μm以上50μm以下、前記凹部の深さが0.5μm以上4μm以下であるとともに、前記端面全体のうち前記凹部の部分の面積の割合が10%以上40%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のころ軸受。
  5. 円すいころ軸受であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のころ軸受。
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