JP2010264809A - 作業車両の変速装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】変速装置を、高馬力のエンジンにまで対応させる場合、当該変速装置が大型化し、当該変速装置を作業車両へ搭載することが困難になる点で不利であった。そこで、変速装置の大型化を伴うことなく、高馬力のエンジンに対応させることができる作業車両の変速装置を提供する。
【解決手段】エンジン3からの動力を伝達する入力軸20と、入力軸20上に配置され、入力軸20から伝達される動力を無段階に変速して出力する無段変速機40と、無段変速機40から出力される動力を順回転方向又は逆回転方向に取り出して出力するリバーサクラッチ装置50と、を、動力を左右の後輪6・6に分配する差動機構90の動力伝達上流側に具備した。
【選択図】図2

Description

本発明は、作業車両に具備される変速装置の技術に関し、特に当該変速装置の配置構成の技術に関する。
従来、エンジンから動力を分岐して一方は遊星歯車機構に伝達し、他方は油圧式無段変速機構(以下、単に「HST」と記す)を介して無段変速した後に遊星歯車機構に伝達し、該遊星歯車機構にて両動力を合成して出力する構成の作業車両の変速装置は公知となっている(例えば、特許文献1参照)。
前記変速装置を、高馬力のエンジンにまで対応させるためには、(A)大容量のHSTを搭載したり、(B)遊星歯車機構を二つ以上用いて複雑な動力伝達機構を構成したりする必要があった。
しかし、上記(A)や(B)等の方策を取る場合、変速装置が大型化し、当該変速装置を作業車両へ搭載することが困難になる点で不利であった。
特開2001−108060号公報
本発明は以上の如き状況に鑑み、変速装置の大型化を伴うことなく、高馬力のエンジンに対応させることができる作業車両の変速装置を提供するものである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、駆動源からの動力を伝達する入力軸と、前記入力軸上に配置され、前記入力軸から伝達される動力を無段階に変速して出力する無段変速機と、前記無段変速機から出力される動力を順回転方向又は逆回転方向に取り出して出力するリバーサクラッチ装置と、を、動力を左右の車輪に分配する差動機構の動力伝達上流側に具備するものである。
請求項2においては、前記入力軸と前記差動機構との間に遊星歯車機構を配置し、前記遊星歯車機構の第一伝動部を前記入力軸と連動連結し、前記遊星歯車機構の第二伝動部を前記無段変速機と連動連結し、前記遊星歯車機構の第三伝動部を前記差動機構の入力部に連動連結するものである。
請求項3においては、前記入力軸の軸方向において、前記遊星歯車機構と前記無段変速機との間に、前記リバーサクラッチ装置と、前記遊星歯車機構からの動力を取り出す合成クラッチ装置と、を配置するものである。
請求項4においては、前記無段変速機は、トランスミッションケースの後側面近傍に配置されるものである。
本発明は、変速装置の大型化を伴うことなく、高馬力のエンジンに対応させることができる、という効果を奏する。
本発明の第一実施形態に係る変速装置を具備する作業車両の全体構成を示した側面図。 同じく変速装置を示した模式図。 同じく側面断面図。 入力側斜板の傾斜角度と出力軸の回転数との関係を示した図。 出力軸の回転数と作業車両の車速との関係を示した図。 第一実施形態における作業車両の牽引力と車速との関係を示した図。 本発明の第二実施形態に係る変速装置を示した模式図。 第二実施形態における作業車両の牽引力と車速との関係を示した図。 本発明の第三実施形態に係る変速装置を示した模式図。 第三実施形態における作業車両の牽引力と車速との関係を示した図。
次に、本発明に係る作業車両の変速装置の実施の一形態である変速装置4を具備する作業車両1について説明する。なお、図中矢印Fで示す方向を前方と定義して、以下の説明を行う。
図1に示すように、作業車両1は、ロータリ等の耕耘装置やローダ等の作業機を用いて種々の農作業や土木作業を行うものである。作業車両1は、主として機体フレーム2、エンジン3、変速装置4、前輪5・5、後輪6・6、キャビン7等を具備する。
機体フレーム2は、作業車両1の主たる構造体となるものである。機体フレーム2は、長手方向を前後方向として、複数の板材等により構成される。
エンジン3は、作業車両1を駆動するための動力を発生する駆動源となるものである。エンジン3は、機体フレーム2の前部に具備される。
変速装置4は、エンジン3により発生された動力を変速するものである。変速装置4は、機体フレーム2の後部に具備される。
前輪5・5は、機体フレーム2の前部左右にそれぞれ具備される。
後輪6・6は、機体フレーム2の後部(変速装置4)左右にそれぞれ具備される。
前輪5・5及び後輪6・6は、変速装置4により変速された動力により回転駆動される。
キャビン7は、オペレータが乗車する空間を覆うものである。キャビン7は、機体フレーム2の前後略中央部から後部にかけて具備される。キャビン7内には、ハンドル7a、座席7b、変速レバー7c等が具備される。
ハンドル7aは、作業車両1を操向操作するものである。ハンドル7aは、キャビン7内の前部に具備される。
座席7bは、オペレータが着座するものである。座席7bは、ハンドル7aの後方に具備される。
変速レバー7cは、変速装置4の変速比を設定することにより、作業車両1の走行速度を設定するものである。変速レバー7cは、座席7bの右側方に具備される。変速レバー7cは、本発明に係る変速比設定手段の実施の一形態である。
以下では、図2及び図3を用いて、本発明に係る変速装置の第一の実施形態である変速装置4の構成について説明する。変速装置4は、主としてトランスミッションケース10、入力軸20、無段変速機40、リバーサクラッチ装置50、合成クラッチ装置60、遊星歯車機構70、副変速機構80、差動機構90等を具備する。
図3に示すように、トランスミッションケース10は、変速装置4の動力伝達経路を構成する種々の軸や歯車等を収容する箱状の部材である。トランスミッションケース10は、具体的には、後述する入力軸20や無段変速機40、リバーサクラッチ装置50等を収容する。
トランスミッションケース10は、主として前ケース10a、前支持壁10b、後ケース10c等を具備する。前ケース10aの後部には、前支持壁10bが固設される。前支持壁10bの略中央部には、前支持壁10bを前後方向に貫通する開口部10dが形成される。前支持壁10bの後部には、後ケース10cが固設される。後ケース10cの前後中途部の内部には、後支持壁部10eが、垂直面で左右方向に形成される。
トランスミッションケース10の後部には、開口部11が形成され、後方に開放されている。当該開口部11は、トランスミッションケース10の後部に所定の締結部材により固設されるPTOカバー12によって閉塞される。すなわち、PTOカバー12は、トランスミッションケース10の後側面を成す部材である。PTOカバー12には、作業車両1が装着する作業機に動力を伝達するためのPTO出力軸13が、後方へ突設される。
図2及び図3に示すように、入力軸20は、エンジン3により発生された動力により回転駆動される部材である。入力軸20は、主として第一入力軸21、第二入力軸22等より構成される。
第一入力軸21の前端部は、ドライブシャフト3bを介してエンジン3の出力軸3aと連動連結される。第一入力軸21の後端部は、後方へと延設される。第一入力軸21の中途部には、エンジン動力出力ギヤ21aが固設される。
第二入力軸22は、第一入力軸21の同一軸線上かつ後方に配置される。第二入力軸22の前端部は、第一入力軸21の後端部と軸継手22aを介して連動連結される。第二入力軸22の後端部は、PTOカバー12に回動可能に支持される。
無段変速機40は、入力される動力を無段階に変速して出力するものである。無段変速機40は、主としてシリンダブロック41、油圧ポンプ42、油圧モータ43、出力軸44、第一出力ギヤ45、第二出力ギヤ46等を具備する。
シリンダブロック41は、略円柱状の部材であり、後述する入力側プランジャ42a・42a・・・、入力側スプール弁42c・42c・・・、出力側プランジャ43a・43a・・・、及び出力側スプール弁43c・43c・・・が挿通される複数の孔が形成される。シリンダブロック41の軸心部には、第二入力軸22が挿通され、第二入力軸22とスプライン嵌合される。これによって、シリンダブロック41は第二入力軸22と一体的に回転する。
油圧ポンプ42は、その容量を変更可能に構成された可変容量型油圧ポンプである。油圧ポンプ42は、主として入力側プランジャ42a・42a・・・、入力側斜板42b、入力側スプール弁42c・42c・・・等を具備する。
入力側プランジャ42a・42a・・・は、シリンダブロック41に形成される複数の孔に挿入され、作動油の吸入及び排出を行うものである。
入力側斜板42bは、後部ハウジング42dを介してボルト42e・42eによりPTOカバー12に固設されるとともに、第二入力軸22に対する傾斜角度を変更可能に構成された板状の部材である。本実施形態において、入力側斜板42bの傾斜角度は、シリンダブロック41の回転軸(第二入力軸22)の軸線方向に対して−αからαまで変更可能に構成される。入力側斜板42bには、入力側プランジャ42a・42a・・・の突出端が当接される。
入力側スプール弁42c・42c・・・は、シリンダブロック41に形成される複数の孔に挿入され、入力側プランジャ42a・42a・・・によって吸入又は排出される作動油の油路を切り換えるものである。
上記の如く構成された油圧ポンプ42において、入力側斜板42bが傾斜している際にシリンダブロック41が回転すると、入力側プランジャ42a・42a・・・及び入力側スプール弁42c・42c・・・は第二入力軸22の周りをシリンダブロック41と共に回転しながら、シリンダブロック41の孔内をその軸線方向に往復運動する。当該入力側プランジャ42a・42a・・・の往復運動により、入力側スプール弁42c・42c・・・が切り換える油路を通じて、作動油が吸入及び排出される。
油圧モータ43は、その容量を変更不能に構成された定容量型油圧モータである。油圧モータ43は、主として出力側プランジャ43a・43a・・・、出力側斜板43b、出力側スプール弁43c・43c・・・等を具備する。
出力側プランジャ43a・43a・・・は、シリンダブロック41に形成される複数の孔に挿入され、作動油の吸入及び排出を行うものである。
出力側斜板43bは、第二入力軸22に対する傾斜角度を変更不能に構成された板状の部材である。出力側斜板43bは、第二入力軸22上であって、シリンダブロック41の前方に、第二入力軸22と相対回転可能となるように配置される。出力側斜板43bには、出力側プランジャ43a・43a・・・の突出端が当接される。
出力側スプール弁43c・43c・・・は、シリンダブロック41に形成される複数の孔に挿入され、出力側プランジャ43a・43a・・・によって吸入又は排出される作動油の油路を切り換えるものである。
上記の如く構成された油圧モータ43において、油圧ポンプ42により作動油が供給されると、出力側プランジャ43a・43a・・・はシリンダブロック41の孔内をその軸線方向に往復運動する。当該出力側プランジャ43a・43a・・・の往復運動により、出力側斜板43bがシリンダブロック41に対して相対的に回転する。
出力軸44は、出力側斜板43bと一体的に回転する部材である。出力軸44は、その軸心部を中空に形成された中空軸である。出力軸44は、その内部に入力軸20を挿通した状態で、その後端は出力側斜板43bに固設される。
第一出力ギヤ45は、出力軸44の前端に固設される歯車である。
第二出力ギヤ46は、第一出力ギヤ45の後方において、出力軸44に固設される歯車である。
以下では、図3及び図4を用いて、上記の如く構成された無段変速機40の動作態様について説明する。
エンジン3から入力軸20を介して伝達される動力により、シリンダブロック41が回転する。この際の入力軸20の回転数(シリンダブロック41の回転数)をNinとする。
入力側斜板42bがシリンダブロック41の回転軸(第二入力軸22)の軸線と直交している場合、すなわち、入力側斜板42bの傾斜角度が0の場合、入力側プランジャ42a・42a・・・は往復運動を行わない。従って、油圧ポンプ42から油圧モータ43への作動油の供給が断たれるため、出力側プランジャ43a・43a・・・が往復運動をすることはなく、出力側斜板43bはシリンダブロック41と一体的に回転数Ninで回転する。すなわち、出力軸44は、出力側斜板43b及びシリンダブロック41を介して、入力軸20と一体的に回転数Ninで回転する。
入力側斜板42bを減速側(図4における−α側)に傾斜させると、出力側斜板43bはシリンダブロック41に対して入力軸20の回転方向と逆方向に相対的に回転する。入力側斜板42bの傾斜角度を−αまで傾斜させると、出力側斜板43bは、入力軸20の回転数Ninと同回転数でシリンダブロック41に対して相対的に回転する。従って、出力軸44の回転数は0となる。
入力側斜板42bを増速側(図4におけるα側)に傾斜させると、出力側斜板43bはシリンダブロック41に対して入力軸20の回転方向と同方向に相対的に回転する。入力側斜板42bの傾斜角度をαまで傾斜させると、出力側斜板43bは、入力軸20の回転数Ninと同回転数でシリンダブロック41に対して相対的に回転する。従って、出力軸44の回転数はNinの2倍となる。
また、本実施形態の如く無段変速機40を入力軸上に配置することによって、変速装置4の大型化を伴うことなく、変速装置4を高馬力のエンジン3に対応させることができる。
図2及び図3に示すように、リバーサクラッチ装置50は、出力軸44からの動力を取り出すものである。リバーサクラッチ装置50は、主として蓋体51、クラッチ軸52、第一前進ギヤ53、後進ギヤ54、第一前進クラッチ55、後進クラッチ56等を具備する。
蓋体51は、前支持壁10bの開口部10dを閉塞する部材である。蓋体51は、ボルト51aによって前支持壁10bに固設される。
クラッチ軸52は、入力軸20及び出力軸44と平行に配置される部材である。クラッチ軸52の前端は、蓋体51に回動可能に支持される。クラッチ軸52の後端は、後支持壁部10eに回動可能に支持される。
第一前進ギヤ53は、クラッチ軸52の中途部に回動可能に支持される歯車である。第一前進ギヤ53は、中間ギヤ53a(図2参照)を介して第二出力ギヤ46と連動連結される。
後進ギヤ54は、第一前進ギヤ53の前方において、クラッチ軸52に回動可能に支持される歯車である。後進ギヤ54は、第一出力ギヤ45と噛合される。
第一前進クラッチ55は、第一前進ギヤ53とクラッチ軸52との間の動力の断接を可能とするものである。第一前進クラッチ55は、第一前進ギヤ53の前方において、クラッチ軸52に固設される。
後進クラッチ56は、後進ギヤ54とクラッチ軸52との間の動力の断接を可能とするものである。後進クラッチ56は、後進ギヤ54の後方において、クラッチ軸52に固設される。第一前進クラッチ55、後進クラッチ56、及び後述する第二前進クラッチ64と第三前進クラッチ65は、油圧クラッチにより構成され、電磁バルブを切り換えることにより「入」「切」が可能である。変速レバー7cの近傍には検知部が設けられ、当該検知部は前記電磁バルブと接続されて、変速レバー7cの回動操作を検知して、当該回動操作により第一前進クラッチ55等が切り換えられる構成としている。
以下では、上記の如く構成されたリバーサクラッチ装置50の動作態様について説明する。
第一前進ギヤ53は、中間ギヤ53aを介して第二出力ギヤ46から伝達される動力により回転駆動される。後進ギヤ54は、第一出力ギヤ45から伝達される動力により回転駆動される。第一前進ギヤ53と第二出力ギヤ46の間に中間ギヤ53aを介することにより、第一前進ギヤ53は、後進ギヤ54の回転方向と逆方向に回転駆動される。
第一前進クラッチ55により、第一前進ギヤ53とクラッチ軸52とが接続された場合、第一前進ギヤ53の動力がクラッチ軸52へと伝達される。この場合にクラッチ軸52へと伝達される動力の回転方向を、作業車両1を前進させるための方向(以下、単に「順回転方向」と記す)とする。
後進クラッチ56により、後進ギヤ54とクラッチ軸52とが接続された場合、後進ギヤ54の動力がクラッチ軸52へと伝達される。この場合にクラッチ軸52へと伝達される動力の回転方向を、作業車両1を後進させるための方向(以下、単に「逆回転方向」と記す)とする。
このように、第一前進クラッチ55と後進クラッチ56とを切り換えることにより、クラッチ軸52へと伝達する動力の回転方向を切り換えることができ、ひいては、作業車両1の前進と後進を切り換えることができる。
また、リバーサクラッチ装置50は、一つのユニットとして着脱可能に構成されている。具体的には、前方からボルト51aを外すことにより、リバーサクラッチ装置50をユニットとして一体的に前方へ引き出すことが可能である。これによって、リバーサクラッチ装置50のメンテナンスを容易に行うことができ、また、組み立てを容易に行うことができる。
なお、本実施形態においては、無段変速機40からの動力を順回転方向に取り出す第一前進クラッチ55と、逆回転方向に取り出す後進クラッチ56と、をリバーサクラッチ装置50に具備するものとしたが、本発明はこれに限るものではない。すなわち、第一前進クラッチ55及び後進クラッチ56を、合成クラッチ装置60に具備する構成とすることも可能である。
図2に示すように、合成クラッチ装置60は、出力軸44を介して伝達される油圧モータ43の動力を取り出すものである。合成クラッチ装置60は、主としてカウンタ軸61、第二前進ギヤ62、第三前進ギヤ63、第二前進クラッチ64、第三前進クラッチ65等を具備する。
カウンタ軸61は、入力軸20及び出力軸44と平行に配置される部材である。
第二前進ギヤ62は、カウンタ軸61の中途部に回動可能に支持される歯車である。第二前進ギヤ62は、第一出力ギヤ45と噛合される。
第三前進ギヤ63は、第二前進ギヤ62の後方において、カウンタ軸61に回動可能に支持される歯車である。第三前進ギヤ63は、中間ギヤ53aを介して第二出力ギヤ46と噛合される。
第二前進クラッチ64は、第二前進ギヤ62とカウンタ軸61との間の動力の断接を可能とするものである。第二前進クラッチ64は、無段変速機40から低速の動力を取り出す低速クラッチとなるものである。第二前進クラッチ64は、第二前進ギヤ62の後方において、カウンタ軸61に取り付けられる。
第三前進クラッチ65は、第三前進ギヤ63とカウンタ軸61との間の動力の断接を可能とするものである。第三前進クラッチ65は、無段変速機40から高速の動力を取り出す高速クラッチとなるものである。第三前進クラッチ65は、第三前進ギヤ63の前方において、カウンタ軸61に取り付けられる。
以下では、上記の如く構成された合成クラッチ装置60の動作態様について説明する。
第二前進ギヤ62は、第一出力ギヤ45から伝達される動力により回転駆動される。第三前進ギヤ63は、中間ギヤ53aを介して第二出力ギヤ46から伝達される動力により回転駆動される。第三前進ギヤ63と第二出力ギヤ46の間に中間ギヤ53aを介することにより、第三前進ギヤ63は、第二前進ギヤ62の回転方向と逆方向に回転駆動される。
第二前進クラッチ64により、第二前進ギヤ62とカウンタ軸61とが接続された場合、第二前進ギヤ62の動力がカウンタ軸61へと伝達される。第三前進クラッチ65により、第三前進ギヤ63とカウンタ軸61とが接続された場合、第三前進ギヤ63の動力がカウンタ軸61へと伝達される。
このように、第二前進クラッチ64と第三前進クラッチ65とを切り換えることにより、出力軸44からカウンタ軸61へと伝達される動力の回転方向を切り換えることができる。
遊星歯車機構70は、合成クラッチ装置60の前方に配置され、エンジン3からの動力と、油圧モータ43からの動力と、を合成して出力するものである。遊星歯車機構70は、主としてキャリヤ71、プラネタリギヤ72・72・・・、サンギヤ73、アウターギヤ74等を具備する。
キャリヤ71は、カウンタ軸61の前端部に、カウンタ軸61と相対回転可能に支持される。キャリヤ71は、遊星歯車機構70の第一伝動部となるものである。キャリヤ71の前端部には、その外周に歯を形成された歯車部71aが具備される。キャリヤ71の歯車部71aは、エンジン動力出力ギヤ21aと噛合される。
プラネタリギヤ72・72・・・は、キャリヤ71の後端部にプラネタリ軸72a・72a・・・を介してそれぞれ回動可能に支持される。プラネタリギヤ72・72・・・は、カウンタ軸61を中心とする同心円上に複数具備される。
サンギヤ73は、カウンタ軸61上であってキャリヤ71の後方に、カウンタ軸61と相対回転不能に支持される。サンギヤ73は、遊星歯車機構70の第二伝動部となるものである。サンギヤ73は、プラネタリギヤ72・72・・・と噛合される。
アウターギヤ74は、カウンタ軸61上であってサンギヤ73の後方に、カウンタ軸61と相対回転可能に支持される。アウターギヤ74は、遊星歯車機構70の第三伝動部となるものである。アウターギヤ74の前端部には、その内周に歯を形成された歯車部74aが具備される。アウターギヤ74の後端部には、その外周に歯を形成された歯車部74bが具備される。アウターギヤ74の歯車部74aは、プラネタリギヤ72・72・・・と噛合される。
以下では、上記の如く構成された遊星歯車機構70の動作態様について説明する。
キャリヤ71は、エンジン動力出力ギヤ21aを介して入力軸20から伝達される動力により回転駆動される。これにより、プラネタリ軸72a・72a・・・は、カウンタ軸61を中心として回転駆動され、ひいては、プラネタリギヤ72・72・・・がカウンタ軸61を中心として回転駆動(公転)される。
また、プラネタリギヤ72・72・・・は、サンギヤ73を介してカウンタ軸61から伝達される動力により、プラネタリ軸72a・72a・・・を中心として回転駆動(自転)される。
アウターギヤ74は、プラネタリギヤ72・72・・・により回転駆動される。アウターギヤ74の動力は、歯車部74bから出力される。
このように、入力軸20から伝達される動力と、カウンタ軸61から伝達される動力は、プラネタリギヤ72・72・・・によって合成され、アウターギヤ74により出力される。
上述の如く、リバーサクラッチ装置50及び合成クラッチ装置60を、入力軸20の軸方向において、遊星歯車機構70と無段変速機40との間に配置することによって、変速装置4をコンパクトに構成することができる。また、リバーサクラッチ装置50と合成クラッチ装置60とを互いに近い位置に配置することができ、当該リバーサクラッチ装置50及び合成クラッチ装置60の動作を制御するための油圧回路の構成を簡略化することができる。
図2及び図3に示すように、副変速機構80は、伝達された動力を変速して出力するものである。副変速機構80は、主として高速駆動ギヤ81、低速駆動ギヤ82、副変速出力軸83、高速従動ギヤ84、低速従動ギヤ85、副変速クラッチ86等を具備する。
高速駆動ギヤ81は、クラッチ軸52の前端部に固設される歯車である。
低速駆動ギヤ82は、高速駆動ギヤ81の後方において、クラッチ軸52に固設される歯車である。低速駆動ギヤ82は、アウターギヤ74の歯車部74bと噛合される。
副変速出力軸83は、クラッチ軸52と平行に配置される部材である。副変速出力軸83は、後述する差動機構90の入力部となるものである。副変速出力軸83の前端は、前支持壁10bに回動可能に支持される。副変速出力軸83の後端は、後支持壁部10eに回動可能に支持される。
高速従動ギヤ84は、副変速出力軸83の前端部に回動可能に支持される歯車である。高速従動ギヤ84は、高速駆動ギヤ81と噛合される。
低速従動ギヤ85は、高速従動ギヤ84の後方において、副変速出力軸83に回動可能に支持される歯車である。低速従動ギヤ85は、低速駆動ギヤ82と噛合される。
なお、本実施形態においては、低速駆動ギヤ82及び低速従動ギヤ85による変速比は、高速駆動ギヤ81及び高速従動ギヤ84による変速比より大きい(すなわち、クラッチ軸52の回転数が一定の場合、低速従動ギヤ85の回転数は高速従動ギヤ84の回転数よりも小さい)ものとする。
副変速クラッチ86は、高速従動ギヤ84の後方かつ低速従動ギヤ85の前方に配置され、高速従動ギヤ84又は低速従動ギヤ85のいずれか一方と副変速出力軸83とを相対回転不能となるように接続した状態と、高速従動ギヤ84及び低速従動ギヤ85と副変速出力軸83とを相対回転可能となるように接続を解除した状態と、を切り換えるものである。
以下では、上記の如く構成された副変速機構80の動作態様について説明する。
第一前進クラッチ55又は後進クラッチ56が作動している場合、無段変速機40の出力軸44より伝達される動力によってクラッチ軸52が回転駆動し、ひいては低速駆動ギヤ82及び高速駆動ギヤ81が回転駆動される。
また、第二前進クラッチ64又は第三前進クラッチ65が作動している場合、遊星歯車機構70のアウターギヤ74より伝達される動力によって低速駆動ギヤ82が回転駆動し、ひいてはクラッチ軸52及び高速駆動ギヤ81が回転駆動される。
低速従動ギヤ85は、低速駆動ギヤ82から伝達される動力により回転駆動される。高速従動ギヤ84は、高速駆動ギヤ81から伝達される動力により回転駆動される。
副変速クラッチ86により、低速従動ギヤ85と副変速出力軸83とが接続された場合、低速従動ギヤ85の動力が副変速出力軸83へと伝達される。副変速クラッチ86により、高速従動ギヤ84と副変速出力軸83とが接続された場合、高速従動ギヤ84の動力が副変速出力軸83へと伝達される。
このように、副変速クラッチ86を切り換えることにより、クラッチ軸52から副変速出力軸83へと伝達される動力の回転数を切り換えることができ、ひいては、作業車両の車速を切り換えることができる。
また、リバーサクラッチ装置50と合成クラッチ装置60とを選択的に切り換えることにより、無段変速機40からの動力又は遊星歯車機構70からの動力を選択的にクラッチ軸52へと取り出すことができる。これによって、必要に応じて所望の動力を取り出すことができる。
差動機構90は、副変速機構80から伝達される動力を左右に分配して出力するものである。差動機構90は、副変速出力軸83の後端部と連動連結される。すなわち、差動機構90は、入力軸20、無段変速機40、リバーサクラッチ装置50等の動力伝達下流側に配置される。差動機構90により左右に分配された動力は、最終減速機構91により減速された後、左右の後輪6・6へと伝達される。
なお、本実施形態において、エンジン3からの動力が前輪5・5及びPTO出力軸13へと伝達される経路については、説明を省略する。
以下では、図2及び図5を用いて、上記の如く構成された変速装置4を具備する作業車両1における、無段変速機40の出力軸44の回転数と作業車両1の車速との関係を説明する。
図5のF1は、第一前進クラッチ55により第一前進ギヤ53とクラッチ軸52とが接続された場合、F2は、第二前進クラッチ64により第二前進ギヤ62とカウンタ軸61とが接続された場合、F3は、第三前進クラッチ65により第三前進ギヤ63とカウンタ軸61とが接続された場合、Rは、後進クラッチ56により後進ギヤ54とクラッチ軸52とが接続された場合、をそれぞれ示す。なお、説明の便宜上、いずれの場合も、副変速クラッチ86により低速従動ギヤ85と副変速出力軸83とが接続されているものとする。
第一前進クラッチ55により第一前進ギヤ53とクラッチ軸52とが接続された場合、又は後進クラッチ56により後進ギヤ54とクラッチ軸52とが接続された場合(図5のF1及びR参照)において、出力軸44の回転数が0の場合、作業車両1の車速は0となる。
F1で示すように、第一前進クラッチ55により第一前進ギヤ53とクラッチ軸52とが接続された場合において、出力軸44の回転数を増加させると、作業車両1の車速は上昇する。
F1とF2とが交差する点の近傍において、第一前進クラッチ55を解除し、第二前進クラッチ64により第二前進ギヤ62とカウンタ軸61とを接続させる。この場合、F2で示すように、出力軸44の回転数を減少させると、作業車両1の車速は上昇する。
F2とF3とが交差する点の近傍において、第二前進クラッチ64を解除し、第三前進クラッチ65により第三前進ギヤ63とカウンタ軸61とを接続させる。この場合、F3で示すように、出力軸44の回転数を増加させると、作業車両1の車速は上昇する。
また、Rで示すように、後進クラッチ56により後進ギヤ54とクラッチ軸52とが接続された場合において、出力軸44の回転数を増加させると、作業車両1の車速は0から減少、すなわち、作業車両1は後進する。
なお、図5においては、副変速クラッチ86により低速従動ギヤ85と副変速出力軸83とが接続されているものとしたが、副変速クラッチ86により高速従動ギヤ84と副変速出力軸83とが接続された場合も、変速の態様は略同一である。
すなわち、第一前進クラッチ55により第一前進ギヤ53とクラッチ軸52とが接続された場合において、出力軸44の回転数を増加させると、作業車両1の車速は上昇する。
第一前進クラッチ55を解除し、第二前進クラッチ64により第二前進ギヤ62とカウンタ軸61とを接続させた場合、出力軸44の回転数を減少させると、作業車両1の車速は上昇する。
第二前進クラッチ64を解除し、第三前進クラッチ65により第三前進ギヤ63とカウンタ軸61とを接続させた場合、出力軸44の回転数を増加させると、作業車両1の車速は上昇する。
また、後進クラッチ56により後進ギヤ54とクラッチ軸52とが接続された場合において、出力軸44の回転数を増加させると、作業車両1の車速は0から減少、すなわち、作業車両1は後進する。
なお、高速従動ギヤ84と副変速出力軸83とが接続された場合、低速従動ギヤ85と副変速出力軸83とが接続された場合よりも、出力軸44の回転数の変化に対する車速の変化が大きくなる。
上述の如く構成された変速装置4を具備する作業車両1における、作業車両1の車速と牽引力との関係を図6に示す。
図6の曲線E1は、エンジン3の出力を示す。また、L1、L2、L3、H1、H2、及びH3は、以下に述べるそれぞれの条件における車速と牽引力との関係を示す。
L1及びH1は、第一前進クラッチ55により第一前進ギヤ53とクラッチ軸52とが接続された場合、L2及びH2は、第二前進クラッチ64により第二前進ギヤ62とカウンタ軸61とが接続された場合、L3及びH3は、第三前進クラッチ65により第三前進ギヤ63とカウンタ軸61とが接続された場合、をそれぞれ示す。
また、L1、L2、及びL3は、副変速クラッチ86により低速従動ギヤ85と副変速出力軸83とが接続された場合、H1、H2、及びH3は、副変速クラッチ86により高速従動ギヤ84と副変速出力軸83とが接続された場合、をそれぞれ示す。
図6に示すように、変速装置4は、リバーサクラッチ装置50、合成クラッチ装置60、及び副変速クラッチ86の組み合わせによって、エンジン3の出力範囲をカバーすることができ、エンジン3の出力に対応した変速が可能となる。また、無段変速機40と遊星歯車機構70とを組み合わせたことによって、少ないクラッチ(本実施形態においては、リバーサクラッチ装置50、合成クラッチ装置60、及び副変速クラッチ86)の切り換えのみで、広い範囲で車速を変速することができる。これによって、細かい変速は主変速(油圧ポンプ42による作動油の吐出量)の調節だけでよく、作業車両1の変速操作を簡単に行うことができる。
なお、本実施形態においては、入力軸20の軸方向において、遊星歯車機構70の後方に無段変速機40が配置される構成としたが、本発明はこれに限るものではない。すなわち、入力軸20の軸方向において、無段変速機40の後方に遊星歯車機構70を配置し、無段変速機40と遊星歯車機構70との間に、リバーサクラッチ装置50及び合成クラッチ装置60を配置する構成とすることも可能である。
以下では、変速装置の第二の実施形態である変速装置204について説明する。なお、第一の実施形態における変速装置4(図2参照)と略同一の構成の部材には同一の符号を付し、説明を省略する。
図7に示すように、変速装置204が変速装置4と異なる点は、合成クラッチ装置60に代えて、合成クラッチ装置260を具備する点である。合成クラッチ装置260が合成クラッチ装置60と異なる点は、第三前進ギヤ63及び第三前進クラッチ65を具備しない点である。
上述の如く構成された変速装置204を具備する作業車両における、当該作業車両の車速と牽引力との関係を図8に示す。
図8の曲線E2は、エンジン203の出力を示す。また、L1、L2、H1、及びH2は、以下に述べるそれぞれの条件における車速と牽引力との関係を示す。なお、エンジン203の出力馬力は、エンジン3の出力馬力より低いものとする。
L1及びH1は、第一前進クラッチ55により第一前進ギヤ53とクラッチ軸52とが接続された場合、L2及びH2は、第二前進クラッチ64により第二前進ギヤ62とカウンタ軸61とが接続された場合、をそれぞれ示す。
また、L1及びL2は、副変速クラッチ86により低速従動ギヤ85と副変速出力軸83とが接続された場合、H1及びH2は、副変速クラッチ86により高速従動ギヤ84と副変速出力軸83とが接続された場合、をそれぞれ示す。
図8に示すように、変速装置204は、リバーサクラッチ装置50、合成クラッチ装置260、及び副変速クラッチ86の組み合わせによって、エンジン203の出力範囲をカバーすることができ、エンジン203の出力に対応した変速が可能となる。また、無段変速機40と遊星歯車機構70とを組み合わせたことによって、少ないクラッチ(本実施形態においては、リバーサクラッチ装置50、合成クラッチ装置260、及び副変速クラッチ86)の切り換えのみで、広い範囲で車速を変速することができる。これによって、細かい変速は主変速(油圧ポンプ42による作動油の吐出量)の調節だけでよく、作業車両1の変速操作を簡単に行うことができる。
また、変速装置4と変速装置204とを比較して分かるように、エンジンの馬力が異なる場合においても、無段変速機40、リバーサクラッチ装置50、及び遊星歯車機構70を共通して用いることができる。このように、無段変速機40、リバーサクラッチ装置50、及び遊星歯車機構70に汎用性を持たせることにより、部品の共通化を図り、部品コストの削減を図ることができる。
以下では、変速装置の第三の実施形態である変速装置304について説明する。なお、第一の実施形態における変速装置4(図2参照)と略同一の構成の部材には同一の符号を付し、説明を省略する。
図9に示すように、変速装置304が変速装置4と異なる点は、合成クラッチ装置60及び遊星歯車機構70を具備しない点である。
上述の如く構成された変速装置304を具備する作業車両における、当該作業車両の車速と牽引力との関係を図10に示す。
図10の曲線E3は、エンジン303の出力を示す。また、L1及びH1は、以下に述べるそれぞれの条件における車速と牽引力との関係を示す。なお、エンジン303の出力馬力は、エンジン203の出力馬力より低いものとする。
L1及びH1は、第一前進クラッチ55により第一前進ギヤ53とクラッチ軸52とが接続された場合を示す。
また、L1は、副変速クラッチ86により低速従動ギヤ85と副変速出力軸83とが接続された場合、H1は、副変速クラッチ86により高速従動ギヤ84と副変速出力軸83とが接続された場合、をそれぞれ示す。
図10に示すように、変速装置304は、リバーサクラッチ装置50及び副変速クラッチ86の組み合わせによって、エンジン303の出力範囲をカバーすることができ、エンジン303の出力に対応した変速が可能となる。
また、変速装置4と変速装置304とを比較して分かるように、エンジンの馬力が異なる場合においても、無段変速機40及びリバーサクラッチ装置50を共通して用いることができる。このように、無段変速機40及びリバーサクラッチ装置50に汎用性を持たせることにより、部品の共通化を図り、部品コストの削減を図ることができる。
以上の如く、変速装置4は、エンジン3からの動力を伝達する入力軸20と、入力軸20上に配置され、入力軸20から伝達される動力を無段階に変速して出力する無段変速機40と、無段変速機40から出力される動力を順回転方向又は逆回転方向に取り出して出力するリバーサクラッチ装置50と、を、動力を左右の後輪6・6に分配する差動機構90の動力伝達上流側に具備するものである。
このように構成することにより、変速装置4の大型化を伴うことなく、変速装置4を高馬力のエンジン3に対応させることができる。また、無段変速機40及びリバーサクラッチ装置50を、種々の変速装置に使用することができ、部品の共通化によるコスト削減を図ることができる。
また、変速装置4は、入力軸20と差動機構90との間に遊星歯車機構70を配置し、遊星歯車機構70のキャリヤ71を入力軸20と連動連結し、遊星歯車機構70のサンギヤ73を無段変速機40と連動連結し、遊星歯車機構70のアウターギヤ74を副変速出力軸83に連動連結するものである。
このように構成することにより、無段変速機40と遊星歯車機構70を組み合わせ、作業車両1の車速を、広い車速範囲で変速することができる。また、無段変速機40と遊星歯車機構70を組み合わせることにより、動力伝達経路における動力の伝達効率の低減を抑制することができる。
また、変速装置4は、入力軸20の軸方向において、遊星歯車機構70と無段変速機40との間に、リバーサクラッチ装置50と、遊星歯車機構70からの動力を取り出す合成クラッチ装置60と、を配置するものである。
このように構成することにより、変速装置4をコンパクトに構成することができ、作業車両1への搭載性を向上させることができる。また、各クラッチを互いに近い位置に配置することができ、各クラッチの動作を制御するための油圧回路の構成を簡略化することができる。
また、無段変速機40は、トランスミッションケース10の後側面近傍に配置されるものである。
このように構成することにより、比較的メンテナンス回数の多い無段変速機40を、作業車両1の後方からメンテナンスし易い位置に配置し、メンテナンス時の作業性を向上させることができる。
1 作業車両
3 エンジン(駆動源)
4 変速装置
6 後輪(車輪)
10 トランスミッションケース
20 入力軸
40 無段変速機
42 油圧ポンプ
43 油圧モータ
50 リバーサクラッチ装置
60 合成クラッチ装置
70 遊星歯車機構
71 キャリヤ(第一伝動部)
73 サンギヤ(第二伝動部)
74 アウターギヤ(第三伝動部)
80 副変速機構
83 副変速出力軸(差動機構の入力部)
90 差動機構

Claims (4)

  1. 駆動源からの動力を伝達する入力軸と、
    前記入力軸上に配置され、前記入力軸から伝達される動力を無段階に変速して出力する無段変速機と、
    前記無段変速機から出力される動力を順回転方向又は逆回転方向に取り出して出力するリバーサクラッチ装置と、
    を、動力を左右の車輪に分配する差動機構の動力伝達上流側に具備する作業車両の変速装置。
  2. 前記入力軸と前記差動機構との間に遊星歯車機構を配置し、
    前記遊星歯車機構の第一伝動部を前記入力軸と連動連結し、
    前記遊星歯車機構の第二伝動部を前記無段変速機と連動連結し、
    前記遊星歯車機構の第三伝動部を前記差動機構の入力部に連動連結する請求項1に記載の作業車両の変速装置。
  3. 前記入力軸の軸方向において、前記遊星歯車機構と前記無段変速機との間に、
    前記リバーサクラッチ装置と、
    前記遊星歯車機構からの動力を取り出す合成クラッチ装置と、
    を配置する請求項2に記載の作業車両の変速装置。
  4. 前記無段変速機は、
    トランスミッションケースの後側面近傍に配置される請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の作業車両の変速装置。
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