JP2010261299A - 引戸用クローザ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】トリガーカムの回動が円滑に行われるようにする。
【解決手段】引戸の戸本体1にハウジング20と、移動自在のスライダ22と、そのスライダ22に回動自在のトリガーカム21aを設け、スライダ22とハウジング20との間に弾性部材23を介在させる。戸本体1の開放状態で、トリガーカム21aは外方へ回動してハウジング20に設けた係止部24aに係止され、戸本体1が引戸の閉鎖方向へ移動すると、トリガーカム21aが内方へ回動してガイドレール10に設けたトリガー11に係合し、トリガーカム21aの前記係止が解除されて、その後は、弾性部材23の付勢力により戸本体1を自動的に閉じる。また、トリガーカム21aは、スライダ22に設けた補助弾性部材33によって前記戸本体1を閉じる方向と反対方向に付勢されており、トリガーカム21aを補助弾性部材33の付勢力に抗して押圧した際に、そのトリガーカム21aが前記スライダ22に対して前記長手方向に移動可能である。
【選択図】図12

Description

この発明は、引戸を開閉する際に生じる衝撃や騒音を緩和するために設けられる引戸用クローザ装置に関するものである。
引戸には、引戸の戸本体が、戸枠や戸当たりに衝突することによる衝撃や騒音を緩和するために、引戸用クローザ装置が取り付けられる場合がある。
一般的な引戸用クローザ装置は自閉装置とも呼ばれ、引戸の戸本体を手で押してレールに沿って閉鎖方向へ移動させると、一定のところで、弾性部材による前記閉鎖方向への付勢力が戸本体に作用するようになっている。その後、戸本体は、その弾性力により閉鎖方向へ自動的に移動し、引戸を完全に閉じる位置で停止する。
このとき、戸本体に弾性力が急激に作用しないようにするため、緩衝機構(ダンパー)を備えたものや、引戸が完全に閉じる直前に移動速度を落とすため、制動機構(ブレーキ)を備えたものもある。
この種の引戸用クローザ装置の構成として、例えば、図14、図15に示すものがある。
この例では、戸本体が台車を介して上方のガイドレールに吊り下げられ、その台車がガイドレールに沿って走行することで、戸本体が開閉方向に移動可能である。また、そのガイドレール内に、図14に示すように、引戸用クローザ装置を構成するハウジング50、引込機構60、緩衝機構70、制動機構80等を備えている。
引込機構60は、ガイドレールに固定された前記ハウジング50内に長手方向に摺動可能に設けられたスライダ62と、そのスライダ62を引戸の閉鎖方向に付勢するコイルバネ66とを備えている。コイルバネ66は、その一端がスライダ62に連結されると共に他端がハウジング50の端部に連結されている。また、戸本体の台車には、上方に突出するストッパピン51を備えている。
また、そのスライダ62に対して、トリガーカムと呼ばれる捕捉体61が、上下方向のピン周り回動可能に取り付けられている。捕捉体61が回動することにより、スライダ62は、ストッパピン51を係止及びその係止の解除が可能である。
ハウジング50の底には、前記ストッパピン51が入り込むことができるスリット状のストッパピンガイド52が形成されている。また、このストッパピンガイド52と平行して、捕捉体61の下面に形成された係止突起61bを案内するスリット状の係止ガイド63が形成されている。
係止ガイド63は、ストッパピンガイド52の終端部から中間部まで延びる直線部63aと、その直線部63aから折れ曲がった屈曲部63bとを有している。捕捉体61が回動する際に、前記係止突起61bが屈曲部63bに入り込んで、その回動を許容するようになっている。
捕捉体61は、引戸の開放状態において、外方へ回動した状態にある(図14(b)参照)。引戸の戸本体を閉鎖方向に移動させると、その閉鎖方向に移動してきたストッパピン51が捕捉体61の凹部61aに当接する。この当接により、捕捉体61は内方に回動してストッパピン51を捕捉する(図14(a)参照)。
捕捉体61の内方への回動とともに、前記係止突起61bが屈曲部63bから離脱して直線部63aに入る。このため、コイルバネ66の弾性力で捕捉体61は引き寄せられる。すなわち、スライダ62とハウジング50とは長手方向に相対移動し、その相対移動により、戸本体は手で押さなくても自動的に閉鎖方向へ移動する。スライダ62がコイルバネ66の最短位置(スライダ62の移動範囲内における最短位置)に移動した状態で、戸本体は引戸を完全に閉じて停止する。
また、逆に、閉鎖状態にある戸本体を手で押して開放方向に移動させようとすると、捕捉体61がコイルバネ66の弾性力に抗して長手方向に移動し、やがて、係止突起61bが屈曲部63bに入り込んで捕捉体61が外方へ回動し、その状態に係止される。
この回動により、ストッパピン51の捕捉が解放される。すなわち、スライダ62がコイルバネ66の最長位置(スライダ62の移動範囲内における最長位置)に移動した状態で、ストッパピン51が捕捉体61から開放される。このため、その後は、コイルバネ66による弾性力の影響を受けることなく、軽い力で戸本体を開放方向に移動させることができる。
また、この引戸用クローザ装置は、ブレーキプレート部81とそのブレーキプレート部81を狭持するブレーキパッド部82a,82bを用いた制動機構80を備えている。
捕捉体61の係止突起61bが屈曲部63bから離脱して直線部63aに入る際、図15に示すように、その捕捉体61の内方への回動によって、捕捉体61の外面に設けたカム部64が押圧部材65の内側面を前記長手方向に直交する方向へ押圧する。この押圧により、その押圧部材65の外側面に設けた前記ブレーキパッド部82aが、対側に設けた別のブレーキパッド部82bとの間でブレーキプレート部81を挟持し、その摩擦で制動力を発揮する。
さらに、この引戸用クローザ装置は、ロータリダンパ装置71を用いた緩衝機構70とを備えている。ロータリダンパ装置71は、その支軸72を中心に回転するピニオン73がラック74と噛み合っている。ピニオンの回転には、一定の抵抗が付加されているので、その抵抗で引戸の移動の勢い(速度)を抑制する(例えば、特許文献1,2参照)。
特開2007−277824号公報 特開2008−208586号公報
上記引戸用クローザ装置によると、トリガーカムと称する上記捕捉体が回動する際に、その回動が円滑に行われにくい場合がある。
例えば、弾性部材によってトリガーカムが戸本体を閉じる方向に引張られていることで、そのトリガーカムが係止部に強く接し、その強く接する部分で部材の噛み込みを生じる場合がある。あるいは、弾性部材によってトリガーカムが戸本体を閉じる方向に引張られていることで、特に、トリガーカムが係止部に係止される際に、トリガーカムが係止部の入口付近のあご部に当たる等してうまく回動せず、その係止部に係止されにくい(引っ掛かりにくい)場合もある。
すなわち、トリガーカムは、スライダとともに弾性部材によって戸本体を閉じる方向に付勢されているから、その付勢された方向にトリガーカムが引張られて、その引張りによって、円滑な回動が阻害される場合があるのである。
そこで、この発明は、トリガーカムの回動が円滑に行われるようにすることを課題とする。
上記の課題を解決するために、この発明は、引戸の戸本体をガイドレールの長手方向に沿って移動自在とし、前記戸本体と前記ガイドレールのいずれか一方にストッパピンを設け、他方には固定部材とその固定部材に対して前記長手方向に沿って移動自在のスライダを設けて、そのスライダにトリガーカムを回動自在に設け、前記スライダと前記固定部材との間に弾性部材を介在させ、前記戸本体が開放された状態で、前記トリガーカムは外方へ回動してそのトリガーカムが前記固定部材に設けた係止部に係止され、その係止により、前記弾性部材の付勢力に抗して前記スライダがその位置で維持されており、前記戸本体が引戸の閉鎖方向へ移動することにより、前記トリガーカムに前記ストッパピンが当たりそのトリガーカムが内方へ回動して前記ストッパピンに係合するとともに、その内方への回動により、前記トリガーカムの前記係止部への係止が解除され、前記スライダと前記固定部材とは前記弾性部材の弾性力により長手方向に相対移動して前記戸本体を閉じるようになっている引戸用クローザ装置において、前記トリガーカムは、前記スライダに設けた補助弾性部材によって前記戸本体を閉じる方向と反対方向に付勢されており、前記トリガーカムを前記補助弾性部材の付勢力に抗して押圧した際に、そのトリガーカムが前記スライダに対して前記長手方向に移動可能であることを特徴とする引戸用クローザ装置の構成を採用した。
この構成によれば、補助弾性部材を設けたことによって、トリガーカムが、スライダに対して、戸本体を閉じる方向と反対方向に付勢されるから、そのトリガーカムが係止部に係止される際に、あるいは、その係止が解除される際に、そのトリガーカムの回動が円滑になる。
なぜならば、前述のように、トリガーカムは、スライダとともに弾性部材によって戸本体を閉じる方向に付勢されているから、その付勢された方向にトリガーカムが引張られて、その引張りによって、トリガーカムは係止部に強く接して円滑な回動が阻害されたり、あるいは、その強く接する部分で部材の噛み込みが生じやすい。このような状況で、トリガーカムは、スライダから前記付勢方向と反対方向の付勢力を受けていることで、その接する部分の接触圧を軽減し、回動の円滑化に有効に機能するものである。
また、トリガーカムを補助弾性部材の付勢力に抗して押圧した際に、そのトリガーカムは、スライダに対して長手方向に移動可能であるから、とのトリガーカムとストッパピンとの噛み込み等も防止できる効果が期待できる。
この構成において、前記トリガーカムは、前記スライダに設けた駆動片に対して前記長手方向に隣接し、前記補助弾性部材は、前記駆動片と前記スライダとの間に設けられており、前記トリガーカムは、その回動の際に前記駆動片に摺接する構成を採用することができる。
トリガーカムと補助弾性部材とが直接触れるのではなく、駆動片を介して付勢力が伝達される構成としたことにより、トリガーカムへの付勢力の伝達が安定する。これは、トリガーカムと補助弾性部材とが直接触れていると、そのトリガーカムが回動することによって、補助弾性部材の当たり面が変わるので、付勢力の伝達が不安定な場合も想定されるからである。特に、補助弾性部材がコイルバネである場合は、駆動片を介在させることによって、その高い効果が期待できる。
このとき、前記トリガーカムと駆動片とは、例えば、円弧面を介して面接触しており、その面接触した部分で前記円弧面の円弧の伸びる方向に摺接する構成を採用することができる。このようにすれば、トリガーカムの回動がさらに安定する。
この発明は、補助弾性部材を設けたことによって、トリガーカムが、スライダに対して、戸本体を閉じる方向と反対方向に付勢されるから、トリガーカムの回動が円滑に行われるようになる。
一実施形態を示し、(a)はガイドレールの側面図、(b)はガイドレールの底面図、(c)は引戸の戸本体をガイドレールに取り付けた状態を示す要部拡大正面図 同実施形態の引戸用クローザ装置の要部を示し、(a)は平面図、(b)は左側面図、(c)は正面図 同実施形態の引戸用クローザ装置の要部を示し、(a)(b)は平面図、(c)(d)は正面図 同実施形態の引戸用クローザ装置の要部を示し、(a)はトリガーカムが内方へ回動した際の底面図、(b)はトリガーカムが外方へ回動した際の底面図 (a)〜(d)は、トリガーカムの作用を示す説明図 (a)(b)は、同実施形態の引戸用クローザ装置の要部を示す斜視図 (a)は引戸用クローザ装置の分解斜視図、(b)(c)はその組み立て図、(d)はトリガーカムの底面側からの斜視図 制動機構の作用を示し、(a)(c)は正面図、(b)(d)は断面図 トリガーカムの詳細を示し、(a)は平面図、(b)は左側面図、(c)は正面図、(d)は右側面図、(e)は底面図 緩衝機構の詳細を示し、(a)はロータリーダンパーの中立状態、(b)は、ピニオンがラックに係合した状態、(c)はピニオンのラックへの係合が解除された状態を示す各平面図 (a)は、トリガーカムが内方に回動した状態で、戸本体をガイドレールに取り付けた状態を示し、(b)〜(g)は、その後の作用を示す説明図 (a)〜(c)は、トリガーカムの変形を示す説明図 (a)は、トリガーカムが内方に回動した状態で、戸本体をガイドレールに取り付けた状態を示し、(b)は、図12に示すトリガーカムの変形を経て、そのトリガーカムがトリガーに係合した状態を示す説明図 (a)(b)は、従来例の平面図 図14の要部拡大図で、(a)はストッパピンに係合した状態、(b)は捕捉体が内方に回動した状態で戸本体がガイドレールに取り付けられたため、捕捉体がストッパピンに係合できない状態を示す平面図
この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1(c)は、この実施形態の引戸用クローザ装置を取り付けた引戸の正面図である。図1(a)(b)は、引戸の戸本体1を支えるガイドレール10の詳細図である。
ガイドレール10は、引戸の外形を成す矩形の枠材のうち、上枠3の下面に固定されて、向かい合う縦枠2,2間を結んでいる。なお、図示しない下枠にも、ガイドレールが設けられている。
このガイドレール10に、戸本体1の上部に取り付けられた左右一対の台車4,4が走行可能である。戸本体1は、その台車4,4に支軸を介して吊り下げた状態で支持されて、ガイドレール10の長手方向に沿って移動自在である。なお、下枠のガイドレールも、その戸本体1の長手方向への移動を案内している。
図1(c)に示すように、戸本体1の一対の台車4,4のうち、一方の台車4に、他方の台車4に向かって長手方向に伸びるハウジング(固定部材)20が取り付けられている。
そのハウジング20の他方の台車4側の端部には、コロ20aが設けられている。コロ20aは、ガイドレール10上を走行可能である。
また、ガイドレール10内には、一方の縦枠2に近い部分に、下向きに突出するトリガー(ストッパピン)11が設けられている。
ハウジング20は、図2(b)に示すように、内側に中空部を有する長手状の金属製のハウジング本体20d内に、図2(a)に示すように、樹脂製の固定プレート20bが、そのハウジング20に対してビス20cにより不動に固定されて構成されている。
なお、この実施形態では、前記ハウジング本体20dと、後述するピン、ビス、バネ、パッド類等の一部の部材を除いて、引戸用クローザ装置を構成する各部の部品は、全て樹脂製のものを採用している。ただし、それらの部品の素材は、引戸の用途、種別等に応じて自由に選定できる。
その固定プレート20bには、その幅方向中央に長手方向に伸びるスリット状の第一のガイド24が形成されている(図7(a)参照)。第一のガイド24は、前記固定プレート20bの表裏を貫通し、一定の長さを有する直線部24bと、その直線部24bの一端を屈曲して形成された係止部24aを備えている。なお、直線部24bは、全長に亘って一定の幅で設けられている。
そのハウジング20内に、長手方向に沿って移動自在のスライダ22が設けられている。スライダ22は、前記固定プレート20bと等幅か、あるいは、それよりも若干狭い幅であって、且つ、前記固定プレート20bよりも長手方向に短い板状の部材からなる本体部22aを備えている。この本体部22aが、前記固定プレート20b上に載せられる。
スライダ22は、前記本体部22aの幅方向中央に、長手方向に伸びるスリット状の第二のガイド25が形成されている。第二のガイド25は、前記スライダ22の表裏を貫通し、一定の長さを有する直線部25bと、その直線部25bの一端(前記一方の台車4側の端部)を屈曲して形成された係止部25aを備えている。なお、直線部25bは、全長に亘って一定の幅で設けられている。
第一のガイド24の直線部24bと第二のガイド25の直線部25bとが、その幅方向において重複部分を有するように、スライダ22が固定プレート20b上に載せられている(この実施形態では、両ガイド24,25のスリットの幅方向中心を一致させている)。すなわち、第一のガイド24の直線部24bと第二のガイド25とが上下方向に重なる位置に配置されている。
また、第一のガイド24の係止部24aと第二のガイド25の係止部25aは同方向に屈曲しており、スライダ22が固定プレート20bに対して長手方向所定の位置に来れば、上下方向に重なる形状となっている。
スライダ22の本体部22aには、前記第二のガイド25のすぐ他端(前記他方の台車4側の端部)側に、上方へ突出する基部26と、下方に突出するブレーキカム支持部27とを備えている。
基部26は、本体部22aと一体に成型され、平面視矩形に形成されており、その一端側に水平方向に突出する突起26aを備えている。なお、基部26は、後述のブレーキカム34の動作に対するスライダ22自身の剛性を高める機能も発揮している。
また、ブレーキカム支持部27も本体部22aと一体に成型され、その本体部22aが固定プレート20b上に載せられた際、ブレーキカム支持部27は、第一のガイド24内に入り込んで固定プレート20bの下方に突出する。
固定プレート20bの下方において、ブレーキカム支持部27は、ブレーキカム34に設けた上下方向の孔部34d(図8(c)参照)に入り込み、その入り込んだ部分に、水平方向にピン27aが挿通されている。このピン27aを介して、ブレーキカム支持部27に対して長手状のブレーキカム34が上下方向に対して揺動自在である。
ブレーキカム34の他端34a上面には、ゴム製のシートを貼り付けて形成したパッド32aが設けられている。このパッド32aは、ブレーキカム34の揺動により、固定プレートに設けたブレーキプレート部31下面に接離する。
また、前記基部26の直下において、スライダ22の本体部22aの下面には、ゴム製のシートを貼り付けて形成したパッド32bが設けられている。このパッド32bは、固定プレート20bの前記ブレーキプレート部31上面に当接している。
また、ブレーキカム34の一端34bの上面には突条34cが形成されている。一端34bが上方へ揺動した際に、この突条34cが、第一のガイド24に入り込むことで、ブレーキカム34の揺動がぶれることが防止される。
このブレーキカム34のパッド32aと固定プレート側のパッド32bとは、上下方向に向かい合う位置にあり、前記ブレーキプレート部31を挟むブレーキパッド部32として、制動機構30の要部を成している。
スライダ22の本体部22aの一端には、捕捉体21が設けられている。捕捉体21は、駆動片21bとトリガーカム21aとを備えている。
図7(a)に示すように、駆動片21bは、スライダ22の本体部22aの上に配置される上部部材21cと、本体部22aの下に配置される下部部材21dと、その上部部材21cと下部部材21dとを結ぶ案内部21eとを備えている。上部部材21c、下部部材21d及び案内部21eは一体に成型され、その他端側に、前記基部26の突起26aに対向する突起21fを備えている。
上部部材21cと下部部材21dとは、案内部21eよりもやや幅広で、その案内部21eが、第一のガイド24及び第二のガイド25内を長手方向に移動することで、その駆動片21bの移動が案内されている。また、上部部材21cと下部部材21dとは、第一のガイド24及び第二のガイド25よりも幅広であるから、抜け止めとがたつき防止の効果も発揮している。
その駆動片21bの下部部材21dに形成した上下方向の孔部21hに、前記トリガーカム21aの回動軸21gが嵌って、トリガーカム21aは、駆動片21bに対してその回動軸21g周りに回動自在である。
また、トリガーカム21aは、前記固定プレート20bに向かって突出する案内部28を有している。その案内部28が、第一のガイド24及び第二のガイド25内を長手方向に移動することで、駆動片21bとともに長手方向へ移動することが案内されている。
さらに、その第一のガイド24の他端に設けた係止部24aと、第二のガイド25の他端に設けた係止部25aとが上下方向に重なった状態において、案内部28が、直線部24b,25bから両係止部24a,25aへ入り込んでいくことで、トリガーカム21aの回動が許容される。両係止部24a,25aが重なっていなければ、回動は許容されない。
なお、この実施形態では、相対的に下側に位置する固定プレート20bに設けた第一のガイド24が、相対的に上側に位置するスライダ22に設けた第二のガイド25よりも幅広に形成されている。これは、直線部24b,25b同士の間においても、係止部24a,25a同士の間においても同様である。
また、案内部28は、その幅の異なる第一のガイド24及び第二のガイド25に対応して、図7(a)(d)等に示すように、相対的に幅の狭い第一の案内部28aと相対的に幅の広い第二の案内部28bとを備えている。第一の案内部28aが第一のガイド24内に入り込み、且つ、第二の案内部28bが第二のガイド25内に入り込んだ状態で、それぞれ捕捉体21の回動及び長手方向への移動に対するガイド機能を発揮している。
前記駆動片21bの突起21fと、前記基部26の突起26aとの間には、コイルバネからなる補助弾性部材33が配置されている。この補助弾性部材33は、前記駆動片21bをブレーキカム34の一端34bから遠ざかる方向(一端側へ)へ付勢している。
このため、捕捉体21、すなわち、駆動片21b及びトリガーカム21aは、内方へ回動した状態(案内部25が係止部24a,25aへ入り込んでいない状態)において、外力を加えなければ、前記案内部25が、前記第二のガイド25の直線部25bの一端側の終端部に当たる位置まで押圧された状態に維持されている。
また、図2に示すように、前記スライダ22の本体部22aに設けた支持部29aと、ハウジング20に設けた支持部29bとの間には、コイルバネからなる弾性部材23が取り付けられている。
この弾性部材23は、スライダ22を固定プレート20bに対して他端側に引き込む付勢力を付与している。
さらに、スライダ22の本体部22aの後端部に緩衝機構40が設けられている。この緩衝機構40の構成を説明すると、図10(a)に示すように、本体部22aの後端部に、上下方向に貫通する孔部45が形成されている。
この孔部45は、長手方向に伸びる長方形状に形成されている。また、その孔部45の長手方向中程において、幅方向外側に拡がる凹部45c,45dが形成されている。凹部45c,45dは、孔部45の幅方向に向かい合うように形成されている。
図10(a)で上方に示す一方の凹部45cは、他端側(図中右側)に向かうにつれて徐々に孔部45の幅方向中心へ近づく傾斜面45aを備えている。また、図10(a)で下方に示す他方の凹部45dは、一端側(図中左側)に向かうにつれて徐々に孔部45の幅方向中心へ近づく傾斜面45bを備えている。
その孔部45内に、補助スライダ46が収納されている。補助スライダ46は、固定プレート20b上に配置される本体部46aと、その本体部46aから下方に伸びて第一のガイド24に入り込む案内部46dとを備える。また、案内部46dは、固定プレート20bの下面に当接することで抜け止めの機能を発揮するストッパ部46cを備えている。また、その本体部46aの一端と他端には、それぞれ保持部46bを備えている。
本体部46a、保持部46b、案内部46d、ストッパ部46cは一体に成型されている(図8参照)。
補助スライダ46は、孔部45内に入り込んでいるので、スライダ22が固定プレート20bに対して長手方向に移動すれば、そのスライダ22とともに長手方向に移動するようになっている。このとき、その補助スライダ46の固定プレート20bに対する長手方向への移動が、案内部46dと第一のガイド24とによって案内されている。
また、補助スライダ46の前記保持部46b,46bは、その補助スライダ46上に載せたロータリーダンパ40の誘導部材41の両端41a,41bを上下から挟み込んで、その誘導部材41を補助スライダ46に対して長手方向に直交する方向にスライド可能な状態で保持している。なお、この実施形態では、誘導部材41が板状のプレート部41dを備えた構成となっている。
さらに、その補助スライダ46は、スライダ22の孔部45内で許容される微小な範囲内で、そのスライダ22に対して長手方向に相対移動が可能な状態である。この移動は、保持部46b,46bの幅方向両端縁が、孔部45の幅方向端縁に摺動することで案内されている。
さらに、ロータリーダンパ40の誘導部材41には、上下方向の支軸42を中心に回転するピニオン43が設けられている。また、そのピニオン43の外周には、円盤状部材41cが備えられている。円盤状部材41cは、前記プレート部41dに対してピニオン43と一体に回転可能である。
このピニオン43は、前記誘導部材41が長手方向に直行する方向にスライドするのに合わせ、ハウジング20に固定したラック44と噛み合った状態と、その噛み合いが解除された状態とに切り換えされるようになっている。なお、ピニオン43の回転には、一定の抵抗が付加されている。
この引戸用クローザ装置の作用を説明すると、今、図1に示すように、前記戸本体1が開放された状態とする。
この状態で、捕捉体21のトリガーカム21aは、図2(a)に示すように、外方へ回動した状態にある。このとき、トリガーカム21aは、下面に突出する案内部28の前記第一の案内部28a、及び前記第二の案内部28bが、図3(a)(c)に示すように、それぞれ、第一のガイド24の係止部24a、及び、第二のガイド25の係止部25aに係止されている。すなわち、捕捉体21を他端側へ引き寄せようとする弾性部材23の付勢力に抗して、捕捉体21が外方へ回動して、その位置で維持されている(図6(a)参照)。
図3(a)(c)に矢印Aで示すように、戸本体1が引戸の閉鎖方向(図1の左方向)へ移動することにより、やがて、捕捉体21のトリガーカム21aにトリガー11が当たる。この状態を図5(a)に示す。
この図5(a)に示す状態において、トリガー11は、トリガーカム21aの凹部21k内に入り込むとともに、その凹部21kの内壁を、図中の矢印aの方向へ押圧する。この押圧により、トリガーカム21aは、図中の矢印bで示す方向へ回動する。すなわち、内方へ回動する。内方へ回動した直後の状態を、図5(b)に示す。
この回動は、案内部28が係止部24a,25a内を移動することで案内されているほか、トリガーカム21aの他端に設けた円弧面21iと、駆動片21bの一端に設けた円弧面21jとが摺動することによっても案内されている。
トリガーカム21aが内方へ回動して図5(b)に示す状態になると、そのトリガーカム21aは、トリガー11を完全に捉えてそのトリガー11に係合する。また、トリガーカム21aは、その内方への回動により、前記案内部28、すなわち、第一の案内部28a及び第二の案内部28bが、図3(a)(c)に示すように、それぞれ、第一のガイド24の係止部24a、及び、第二のガイド25の係止部25aから離脱してその係合が解除される。
前記案内部28が各係止部24a,25aから離脱して直線部24b,25bに入ると、スライダ22には、弾性部材23による他端方向への引き寄せ力(付勢力)が作用しているので、スライダ22は、固定プレート20b及びその固定プレート20bが固定されているハウジング20に対して他端側へ相対移動する。
この相対移動は、案内部28が直線部24b内を長手方向に移動することで案内されている。
このとき、トリガーカム21aとトリガー11とは係合した状態にあるので、スライダ22は、引戸の上枠3及びガイドレール10に対して動かずにその位置で維持され、固定プレート20b及びハウジング20が、その不動のスライダ22に対して一端側へ相対移動することとなる。図5(c)に示す矢印cは、その不動のスライダ22に対する固定プレート20b(ハウジング20)の一端側への相対移動を示している。また、図3(b)(d)に示す矢印Bも同様である。
この相対移動により、引戸の戸本体1は、その引戸を完全に閉じる位置に至る。また、戸本体1が完全に閉鎖して縦枠2に当たった後も、その戸本体1は、弾性部材23の付勢力によって、なおも閉まる方向に押された状態に維持されている。
この戸本体1が完全に締まる際に、前記緩衝機構40が機能するようになっている。すなわち、スライダ22が固定プレート20bに対して他端側へ相対移動すると(固定プレート20bがスライダ22に対して一端側へ相対移動すると)、図10(b)に矢印eで示すように、スライダ22の孔部45の内壁(傾斜部45b)が、ロータリーダンパ40の誘導部材41の円盤状部材41cを押圧する。
この押圧により、ピニオン43及び誘導部材41は、傾斜面に沿って図中の矢印fの方向へと移動する。すわなち、ラック44に近づく方向に移動し、前記相対移動による矢印e,f方向への押圧が続く限り、その位置で維持される。この移動により、ピニオン43はラック44に噛み合って、前記相対移動の速度を抑えるべく、所定の緩衝機能を発揮する。このとき、円盤状部材41cは支軸42周りに回転可能であるので、前記傾斜面45a,45bとの接触抵抗が低減されている。
また、戸本体1が完全に締まる直前、トリガー11に係合しているトリガーカム21aには、スライダ22に対して他端側へ相対移動する方向の力が加わる。特に、戸本体1を勢いよく閉めた時や、閉じる方向への強い力を加えた時には、その力は衝撃力となって作用することもある。
この力は、トリガーカム21aに作用する図8(c)(d)に示す矢印C方向の力である。なお、図8(a)(b)は、トリガーカム21aが外方へ回動した状態を示す参考図である。トリガーカム21aは駆動片21bとともに、スライダ22に対して第二のガイド25の直線部25bが介在する僅かな範囲で、長手方向への相対移動が許容されているから、その衝撃力によって、スライダ22に対して矢印C方向へ相対移動しようとする。
このとき、駆動片21bの下部部材21dが、図8(c)(d)に矢印Dで示すように、ブレーキカム34の一端34bを押圧する。下部部材21dとブレーキカム34の一端34bとは、他端側へ向かって徐々に上がる傾斜面を介して当接しているから、ブレーキカム34の一端34bは矢印E方向へ揺動する。その揺動により、ブレーキカム34の他端34a側に設けられたブレーキパッド部32のパッド32bが矢印Fの方向へ上昇する。パッド32bは、固定プレート20bのブレーキプレート部31を挟んで対側に設けられたブレーキパッド部32のパッド32aとの間で、そのブレーキプレート部31を押圧し、スライダ22の動きに制動をかける。これにより、戸本体1が完全に閉まる際(図6(b)に示す状態を参照)、戸本体1が縦枠2に当たることによる衝撃を抑制する。
なお、このブレーキパッド部32に関し、パッド32a,32bを材質の異なるものに変更することによって、その制動力を強めたり弱めたり適宜調整することができる。
また、駆動片21bとスライダ22の基部26との間には、補助弾性部材33が設けられているので、その駆動片21bには、前記矢印C方向の押圧と逆方向の付勢力が付与される。このため、駆動片21bの下部部材21dが、前記傾斜面同士の当接箇所に強く押される等して、ブレーキパッド部32がブレーキプレート部31に噛み込んでしまう事態が起きないようになっている。
つぎに、引戸の戸本体1を開ける際の動作について説明すると、閉鎖状態にある戸本体1を手で押して、開放方向に移動させる。
弾性部材23の付勢力に抗して、戸本体1を他端側へ向かって移動させていくと、固定プレート20bは、図5(c)に示す矢印cの反対方向へ移動するから、やがて、図5(d)に実線で示す状態に至る。
この図5(d)に示す状態において、トリガー11は、未だトリガーカム21aの凹部21k内に入り込んだ状態にあるが、さらに戸本体1が移動することによって、トリガーカム21aの案内部28、すなわち、第一の案内部28a及び第二の案内部28bが、図4(a)に示す状態から図4(b)に示す状態へと、それぞれ、第一のガイド24の係止部24a、及び、第二のガイド25の係止部25aへ入り込んで係合する。このとき、直線部24b、25bから係止部24a,25aへの屈曲点の外径側の内面R,R’が円弧状であるから(図7(a)参照)、このような移行がスムースである。
これにより、トリガーカム21aは、図5(d)に矢印dで示す方向へ回動する。すなわち、外方へ回動する。外方へ回動した状態を、図5(d)に鎖線で示す。
この回動は、案内部28が係止部24a,25a内を移動することで案内されているほか、トリガーカム21aの他端に設けた円弧面21iと、駆動片21bの一端に設けた円弧面21jとが摺動することによっても案内されている点は、前述の引戸を閉じる場合と同様である。
トリガーカム21aが外方へ回動して図5(d)に鎖線で示す状態になると、そのトリガーカム21aは、トリガー11への係合が解除される。
このため、その後は、ハウジング20及び固定プレート20bとスライダ22とが一体となって、長手方向に移動するので、戸本体1は弾性部材23の影響を受けることなく、引戸を開ける方向へと軽く移動させることができる。
なお、このとき、前記緩衝機構40は機能しないようになっている。すなわち、スライダ22が固定プレート20bに対して一端側へ相対移動すると(固定プレート20bがスライダ22に対して他端側へ相対移動すると)、図10(c)に矢印gで示すように、スライダ22の孔部45の内壁(傾斜部45a)が、ロータリーダンパ40の円盤状部材41cを押圧する。
この押圧により、誘導部材41は、傾斜面に沿って図中の矢印hの方向へと移動する。すわなち、ラック44から遠ざかる方向に移動し、前記相対移動による矢印g,h方向への押圧が続く限り、その位置で維持される。この移動により、ピニオン43はラック44に噛み合わない状態となり、引戸の戸本体1を開けるに際し、緩衝機能は解除された状態となる。このとき、円盤状部材41cは支軸42周りに回転可能であるので、前記傾斜面45a,45bとの接触抵抗が低減されている点は同様である。
また、制動機構30に関しても、駆動片21bの下部部材21dが、図8(a)(b)にで示すように、ブレーキカム34の一端34bから離れた状態となるから、その機能は解除された状態となり、制動機構30が引戸の戸本体1を開ける動作を阻害するような抵抗を与えないようになっている。
なお、前述のように、前記トリガーカム21aは、前記スライダ22に設けた補助弾性部材23によって、前記戸本体1を閉じる方向と反対方向(一端側)に向かって付勢されている。すなわち、この実施形態では、捕捉体21は、前記トリガーカム21aと駆動片21bとを長手方向に隣接して備え、前記補助弾性部材33は、前記駆動片と前記スライダとの間に設けられている。
このため、捕捉体21、すなわち、駆動片21b及びトリガーカム21aは、内方へ回動した状態(案内部28が係止部24a,25aへ入り込んでいない状態)において、外力を加えなければ、前記案内部28が、前記第一のガイド24の直線部24bの一端側の終端部に当たる位置まで押圧された状態に維持されている。
また、前記トリガーカム21aを前記補助弾性部材33の付勢力に抗して他端側へ向かって押圧した際に、そのトリガーカム21aは、駆動片21bとともに、前記スライダ22に対して前記長手方向に移動可能である。
このように、補助弾性部材33によって、トリガーカム21aが、スライダ22に対して、戸本体を閉じる方向と反対方向に付勢されているから、そのトリガーカム21aが係止部24a,25aに係止される際に、あるいは、その係止が解除される際に、そのトリガーカム21aの回動が円滑になる。すなわち、トリガーカム21aが、係止部24a,25aに強く接して円滑な回動が阻害されたり、あるいは、その強く接する部分で部材の噛み込みが生じることを防止し得る。
また、トリガーカム21aがトリガー11を捕捉する際に、そのトリガー11は、トリガーカム21aを補助弾性部材の付勢力に抗して他端側へ押圧することとなる。この押圧の際に、そのトリガーカム21a及び駆動片21bは、スライダ22に対して長手方向に移動可能であるから、とのトリガーカム21aとトリガー11との噛み込み等も防止できる。
また、前記トリガーカム21aは、その回動の際に前記駆動片21bに摺接する。すなわち、前記トリガーカム21aと駆動片21bとは、図5(a)〜(d)に示すように、円弧面21i,21jを介して面接触しており、その面接触した部分で前記円弧面21i,21jの円弧の伸びる方向に摺接する。
このように、トリガーカム21aと補助弾性部材33とが直接触れるのではなく、駆動片21bを介して付勢力が伝達される構成としたことにより、トリガーカム21aへの付勢力の伝達が安定する。これは、駆動片21bはトリガーカム21aのように回動することなく、長手方向へ移動するだけであるから、その駆動片21bと補助弾性部材33とが常に一定の場所で接するからである。
また、前記トリガーカム21aと駆動片21bとは、円弧面21i,21jを介した面接触部分で摺接するから、そのトリガーカム21aの回動の際における接触抵抗を低減し、回動を円滑にし得る。
なお、この種の引戸用クローザ装置を取り付けた戸本体1を、ガイドレール10に取り付ける際には、従来の技術では、捕捉体61(この発明におけるトリガーカム21aに相当)を外方へ回動させた状態、すなわち、従来例の説明図である図14(b)に示す状態にしておかなければならなかった。
なぜならば、捕捉体61が内方に回動した状態にあると、ガイドレール内のストッパピン51(この発明のトリガー11に相当)に、捕捉体61の凹部61aを係合させることができなかったからである。
すなわち、仮に、従来の引戸用クローザ装置において、捕捉体61(この発明におけるトリガーカム21aに相当)が内方へ回動した状態で、戸本体を取り付けてしまったとする。
その状態で、戸本体を閉鎖方向に移動させると、図15(b)に示すように、捕捉体61の前端部61cがストッパピン51(この発明におけるトリガー11に相当)に当たって、それ以上、戸本体が動かなくなる。このため、捕捉体61がストッパピン51に係合する状態には至らない。
このように、いくら戸本体をスライドさせても、捕捉体61がストッパピン51に係合しないので、このままでは、その引戸用クローザ装置の引込機構による自閉機能も、制動機構による制動機能も、緩衝機構による緩衝機能も発揮させることはできない事態となる。
したがって、このような場合、戸本体をガイドレールから一度取り外し、捕捉体61を外方へ回動した状態にロックした後、あらためて戸本体をガイドレールに取り付ける作業を行っていた。
しかし、この発明のクローザ装置においては、図12(b)に矢印で示すように、トリガーカム21aの前端部21mが上下方向に変形しやすいものとなっている。
このため、仮に、上記のように、仮に、トリガーカム21aが内方へ回動した状態で、戸本体1をガイドレール10に取り付けてしまったとしても、戸本体1が、図11(a)に示す状態から図11(b)に示す状態を経て、戸本体1が図11(c)に示す位置まで来ると、トリガーカム21aの前端部21mが、図12(a)の状態から、図12(b)の状態へと押し下げられる方向へと、その捕捉体21が弾性変形する。その弾性変形によって、図12(c)に示すように、前記ストッパピン11が前記前端部21mを乗り越えた後前記弾性変形が解放されて、その後、第一のガイド24を相対移動させれば、ストッパピン11が凹部21k内に入り込んで、前記捕捉体21が、前記ストッパピン11への係合状態に移行することができる。
したがって、その後は、引戸用クローザ装置の引込機構による自閉機能はもちろんのこと、制動機構30による制動機能、緩衝機構40による緩衝機能の各機能を発揮することができ、図11(d)に示す全閉状態に移行することができる。
トリガーカム21aがトリガー11に対して係止されたならば、その後の動作は、前述の説明と全く同じで、図11(d)に示す全閉状態から戸本体1を開ける方向へ移動させれば、図11(e)及び(f)に示すように、所定の地点でトリガーカム21aのトリガー11に対する係止が解除され、その後は、軽やかに戸本体1を開放できる点は、同様である。
このとき、トリガーカム21aの前端部21mの上面(トリガー(ストッパピン)11側に向く面)が、前端側から後端側に向かうにつれて上っていく(トリガー11側に近づく)傾斜面となっていることから、図12(b)に矢印で示す変形が起こりやすくなっている。また、その前端部21mのやや後方に位置する中間部21nの上下方向の部材厚が、前後と比べて薄くなっていることから、その変形性能を高め、前述の前端部21mにおける上下方向への変形を促している。すなわち、図13(a)に示す状態から図13(b)へ示す状態へのトリガーカム21aのトリガー11への係合を円滑にしている。
1 戸本体
2 縦枠
3 上枠
4 台車
10 ガイドレール
11 ストッパピン(トリガー)
20 固定部材(ハウジング)
20a コロ
20b 固定プレート
20c ビス
21,61 捕捉体
21a トリガーカム
21b 駆動片
21c 上部部材
21d 下部部材
21e 案内部
21f,26a 突起
21g 回動軸
21h 孔
21i,21j 円弧面
21k 凹部
21m 前端部
21n 中間部
22 スライダ
22a 本体部
23,33 弾性部材
24 第一のガイド
25 第二のガイド
24a,25a 係止部
24b,25b 直線部
26 基部
27 ブレーキカム支持部
27a ピン
28 案内部
28a 第一の案内部
28b 第二の案内部
29a,29b 支持部
30 制動機構
31 ブレーキプレート部
32 ブレーキパッド部
32a,32b パッド
34 ブレーキカム
34a 他端
34b 一端
34c 突条
34d 孔部
40 緩衝機構(ロータリーダンパ)
41 誘導部材
42 支軸
43 ピニオン
44 ラック
45 孔部
45a,45b 傾斜面
45c,45d 凹部

Claims (3)

  1. 引戸の戸本体(1)をガイドレール(10)の長手方向に沿って移動自在とし、前記戸本体(1)と前記ガイドレール(10)のいずれか一方にストッパピン(11)を設け、他方には固定部材(20)とその固定部材(20)に対して前記長手方向に沿って移動自在のスライダ(22)を設けて、そのスライダ(22)にトリガーカム(21a)を回動自在に設け、前記スライダ(22)と前記固定部材(20)との間に弾性部材(23)を介在させ、
    前記戸本体(1)が開放された状態で、前記トリガーカム(21a)は外方へ回動してそのトリガーカム(21a)が前記固定部材(20)に設けた係止部(24a)に係止され、その係止により、前記弾性部材(23)の付勢力に抗して前記スライダ(22)がその位置で維持されており、前記戸本体(1)が引戸の閉鎖方向へ移動することにより、前記トリガーカム(21a)に前記ストッパピン(11)が当たりそのトリガーカム(21a)が内方へ回動して前記ストッパピン(11)に係合するとともに、その内方への回動により、前記トリガーカム(21a)の前記係止部(24a)への係止が解除され、前記スライダ(22)と前記固定部材(20)とは前記弾性部材(23)の弾性力により長手方向に相対移動して前記戸本体(1)を閉じるようになっている引戸用クローザ装置において、
    前記トリガーカム(21a)は、前記スライダ(22)に設けた補助弾性部材(33)によって前記戸本体(1)を閉じる方向と反対方向に付勢されており、前記トリガーカム(21a)を前記補助弾性部材(33)の付勢力に抗して押圧した際に、そのトリガーカム(21a)が前記スライダ(22)に対して前記長手方向に移動可能であることを特徴とする引戸用クローザ装置。
  2. 前記トリガーカム(21a)は、前記スライダ(22)に設けた駆動片(21b)に対して前記長手方向に隣接し、前記補助弾性部材(33)は、前記駆動片(21b)と前記スライダ(22)との間に設けられており、前記トリガーカム(21a)は、その回動の際に前記駆動片(21b)に摺接することを特徴とする請求項1に記載の引戸用クローザ装置。
  3. 前記トリガーカム(21a)と駆動片(21b)とは、円弧面(21i,21j)を介して面接触しており、その面接触した部分で前記円弧面(21i,21j)の円弧の伸びる方向に摺接することを特徴とする請求項2に記載の引戸用クローザ。
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