JP2010258326A - ナノインプリント用モールドおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】光インプリント後の被加工物との離型性に優れ、かつ、被加工物の意図しない部位への露光を確実に抑制できるナノインプリント用モールドと、このようなナノインプリント用モールドを簡便に製造するための製造方法を提供する。
【解決手段】透明な基材(2)の表面(2a)側に凹凸パターン(3)を備えたパターン領域(4)と、このパターン領域の周囲に位置する非パターン領域(5)を画定し、基材(2)のパターン領域(4)の表面(2a)は非パターン領域(5)の表面(2a′)に対して段差(6)を介し凸状とし、基材(2)の非パターン領域(5)の表面(2a′)を、遮光膜(8)と機能性膜(9)がこの順序で積層されてなる積層膜(7)で被覆したものとし、機能性膜は光吸収膜あるいは低反射膜とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、被加工物に所望のパターンを転写形成するナノインプリント用モールドとその製造方法に関する。
微細加工技術として、近年ナノインプリント技術に注目が集まっている。ナノインプリント技術は、基材の表面に微細な凹凸構造を形成した型部材を用い、凹凸構造を被加工物に転写することで微細構造を等倍転写するパターン形成技術である(特許文献1)。
上記のナノインプリント技術の一つの方法として、光インプリント法が知られている。この光インプリント法では、例えば、基板表面に被加工物として光硬化性の樹脂層を形成し、この樹脂層に所望の凹凸構造を有するモールド(型部材)を押し当てる。そして、この状態でモールド側から樹脂層に紫外線を照射して樹脂層を硬化させ、その後、モールドを樹脂層から引き離す。これにより、モールドが有する凹凸が反転した凹凸構造を被加工物である樹脂層に形成することができる(特許文献2)。このような光インプリントは、従来のフォトリソグラフィ技術では形成が困難なナノメートルオーダーの微細パターンの形成が可能であり、次世代リソグラフィ技術として有望視されている。
しかし、光インプリント法では、モールドを押し当てることで余剰となった樹脂が、モールドと樹脂とが接触している領域よりも外側にはみ出し、モールドの側面に付着する。この側面に付着した光硬化性樹脂は紫外線照射によって、凹凸構造を形成すべき部位の樹脂層と同時に硬化する。このとき光の照射を制御せずに硬化を生じさせると、モールドを離型する際に樹脂層には不均一に力が作用し、モールドや被加工物に損傷を与えるという問題があった。
また、モールドが有する微細な凹凸構造を、被加工物上の複数箇所へ形成する際には、ステップアンドリピート方式でパターン形成を行う場合がある。従来のモールドを用いた場合、凹凸構造が形成されているパターン領域より外側を通過する光により、凹凸構造を形成すべき部位より外側の樹脂層も露光され、一度のパターン形成で硬化する領域はモールドのパターン領域よりも大きくなる。一方、光硬化性樹脂層が露光され硬化してしまうと、その箇所にはパターン形成が行えない。このため、隣接するパターンが形成された領域間の境界幅を大きく設定せざるを得ないという問題があった。
さらに、モールドを樹脂層から離型する際に樹脂層が異物として付着し、次の加工領域に欠陥を生じるという問題もあった。
このような問題を解消するために、パターン領域ではない部位(非パターン領域)に遮光部材を設けたモールドが提案されている(特許文献3)。
米国特許第5,772,905号 特表2002−539604号公報 特開2007−103924号公報
上記の遮光部材を設けたモールドは、モールドの側面に遮光部材を設けることにより、モールドの圧着時に外側にはみ出した光硬化性の樹脂層の硬化を防止している。
しかし、このようなモールドでは、ステップアンドリピート方式でパターン形成を行う場合に、加工前の領域の樹脂が露光され硬化することを防止することは可能であるが、以下のような問題が存在する。まず、モールドの側面に設けた遮光部材による遮光が完全である場合、モールドの圧着時に外側にはみ出した光硬化性の樹脂層は硬化されていないので、モールドが樹脂層から離間した後、未硬化の樹脂層が流動して、転写形成された凹凸構造の部位に流れ込んで欠陥を生じさせるという問題があった。また、モールドの側面に設けた遮光部材による遮光が不完全であり、モールドの側面に接触した部位の光硬化性樹脂層の一部が硬化した場合、その他の硬化した樹脂層との結合力が不十分であるため、基板上の硬化した樹脂側に残らず、離型の際にモールド側へ付着し、結果として異物となり、次の加工領域に欠陥を生じるという問題があった。
また、モールドと光硬化性樹脂層との界面に存在する凹凸構造において、照射された紫外線の反射(散乱)が発生する。一方、特許文献3では、パターン形成面が凸形状となっている(パターン形成面の周辺部に段差が存在する)構造、いわゆるメサ構造を有するモールドにおいて、光硬化性樹脂層と所定の間隙を介して対向している面にも遮光部材が配設されている。このため、上記の凹凸構造で反射された光(散乱光)が、モールドの側面を透過して、光硬化性樹脂層と所定の間隙を介して対向している面に設けられた上記の遮光部材に到達し、この遮光部材で反射されて再び光硬化性樹脂層に入射する。これにより意図しない領域(モールドを被加工物に押し当て紫外線を照射した際、モールドのパターン領域の外周に位置しており、かつ、その紫外線照射では未硬化のままとしたい領域)の光硬化性樹脂層まで硬化してしまうという問題があった。
本発明は、上述のような実情に鑑みてなされたものであり、光インプリント後の被加工物との離型性に優れ、かつ、被加工物の意図しない部位への露光を確実に抑制できるナノインプリント用モールドと、このようなナノインプリント用モールドを簡便に製造するための製造方法を提供することを目的とする。
このような目的を達成するために、本発明のナノインプリント用モールドは、透明な基材と、該基材の表面側に画定されたパターン領域と該パターン領域の周囲に位置する非パターン領域とを有し、前記基材の前記パターン領域の表面は前記非パターン領域の表面に対して段差を介し凸状であり、かつ、前記基材の前記パターン領域の表面は凹凸パターンを備え、前記基材の前記非パターン領域の表面は基材側から遮光膜と機能性膜がこの順序で積層されてなる積層膜で被覆されており、該機能性膜は光吸収膜または低反射膜であるような構成とした。
本発明の他の態様として、凸状となっているパターン領域の長さをaとし、被加工物へのモールドの押し込み深さをdとし、被加工物の厚みをtとし、凸状となっているパターン領域の外周にはみ出して壁面に接触している被加工物の盛り上がり部の高さをhとし、盛り上がり部の壁面からの幅をWとし、基材の裏面側から照射された光の斜入射成分の最大入射角度をθとし、斜入射成分により露光され硬化した被加工物が基板と接触する長さをbとしたとき、パターン領域の表面から積層膜の表面までの距離Hを、下記の式(1)、式(2)から算出される範囲のうち、下限値が大きい方の範囲内となるように設定するような構成とした。
H≧(b−a)/2tanθ +d−t 式(1)
H≧W/tanθ+h 式(2)
本発明の他の態様として、前記積層膜は前記段差をなす壁面との間に所定の幅で非形成部位を設けるように前記非パターン領域を被覆しているような構成とした。
本発明の他の態様として、凸状となっているパターン領域の長さをaとし、パターン領域の表面から積層膜の表面までの距離をHとし、被加工物へのモールドの押し込み深さをdとし、被加工物の厚みをtとし、凸状となっているパターン領域の外周にはみ出して壁面に接触している被加工物の盛り上がり部の高さをhとし、盛り上がり部の壁面からの幅をWとし、基材の裏面側から照射された光の斜入射成分の最大入射角度をθとし、斜入射成分により露光され硬化した被加工物が基板と接触する長さをbとしたとき、前記非形成部位の幅cを、下記の式(3)、式(4)から算出される範囲のうち、下限値が大きい方の範囲内で設定するような構成とした。
c≧(b−a)/2−(H+t−d)tanθ 式(3)
c≧W−(H−h)tanθ 式(4)
本発明の他の態様として、前記段差をなす壁面には、前記非パターン領域を被覆している前記積層膜に接するように壁面遮光膜が形成されており、該壁面遮光膜の前記基材の表面側となる端部は前記パターン領域の基材の表面まで所定の距離Lを設けるように配設されているような構成とした。
本発明の他の態様として、凸状となっているパターン領域の長さをaとし、被加工物へのモールドの押し込み深さをdとし、被加工物の厚みをtとし、凸状となっているパターン領域の外周にはみ出して壁面に接触している被加工物の盛り上がり部の高さをhとし、盛り上がり部の壁面からの幅をWとし、基材の裏面側から照射された光の斜入射成分の最大入射角度をθとし、斜入射成分により露光され硬化した被加工物が基板と接触する長さをbとしたとき、壁面遮光膜の端部からパターン領域の基材の表面までの前記距離Lを、下記の式(5)、式(6)から算出される範囲のうち、下限値が大きい方の範囲内で、かつ、パターン領域の表面から積層膜の表面までの距離H未満となるように設定するような構成とした。
L≧(b−a)/2tanθ +d−t 式(5)
L≧W/tanθ+h 式(6)
本発明の他の態様として、前記壁面遮光膜の光学濃度は2以上であるような構成とした。
また、本発明のナノインプリント用モールドの製造方法は、透明な基材と、該基材の表面側に画定されたパターン領域と該パターン領域の周囲に位置する非パターン領域とを有し、前記基材の前記パターン領域の表面は前記非パターン領域の表面に対して段差を介し凸状であり、かつ、前記基材の前記パターン領域の表面は凹凸パターンを備え、前記基材の前記非パターン領域の表面は基材側から遮光膜と機能性膜がこの順序で積層されてなる積層膜で被覆されており、該機能性膜は光吸収膜または低反射膜であるナノインプリント用モールドの製造方法の製造方法において、凸状となっているパターン領域の表面から積層膜の表面までの距離をHとし、段差をなす壁面との間に所定の幅で非形成部位が存在するように積層膜を非パターン領域に形成する場合の非形成部位の幅をcとし、段差をなす壁面に前記積層膜に接するように壁面遮光膜を形成する場合の壁面遮光膜の端部からパターン領域の基材の表面までの距離をLとしたときに、予め、凸状となっているパターン領域の長さと、被加工物へのモールドの押し込み深さと、被加工物の厚みと、凸状となっているパターン領域の外周にはみ出して壁面に接触している被加工物の盛り上がり部の高さと、該盛り上がり部の壁面からの幅と、基材の裏面側から照射される光が斜入射成分を有する場合の最大入射角度と、斜入射成分により露光され硬化された被加工物が基板と接触する長さとを設定して、距離Hの設計、または、距離Hと距離Lの設計、または、距離Hと幅cの設計を行う工程を有するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記距離Hの設計は、照射光が斜入射成分を有している場合に行われ、凸状となっているパターン領域の長さをaとし、被加工物へのモールドの押し込み深さをdとし、被加工物の厚みをtとし、凸状となっているパターン領域の外周にはみ出して壁面に接触している被加工物の盛り上がり部の高さをhとし、盛り上がり部の壁面からの幅をWとし、基材の裏面側から照射される光の斜入射成分の最大入射角度をθとし、斜入射成分により露光され硬化された被加工物が基板と接触する長さをbとしたとき、前記距離Hの下限値を、下記の式(1)、式(2)から算出される値のうち、大きい方の値とし、使用するナノインプリント装置が許容し得るパターン領域の表面から積層膜の表面までの距離以下で、かつ、モールドとして作製可能な値の範囲となるように前記距離Hを設定するような構成とした。
H≧(b−a)/2tanθ +d−t 式(1)
H≧W/tanθ+h 式(2)
本発明の他の態様として、前記距離Lの設計は、下記の式(5)、式(6)から算出される値のうち、大きい方の値を前記距離Lの下限値とし、該下限値が前記距離Hより小さいときに、前記距離Hよりも小さく、かつ、被加工物の意図しない部位の露光が抑制できる範囲内で距離Lを設定するような構成とした。
L≧(b−a)/2tanθ +d−t 式(5)
L≧W/tanθ+h 式(6)
本発明の他の態様として、幅cの設計は、下記の式(5)、式(6)から算出される値のうち、大きい方の値を前記距離Lの下限値としたときに、該下限値が前記距離H以上である場合に行われ、
L≧(b−a)/2tanθ +d−t 式(5)
L≧W/tanθ+h 式(6)
下記の式(3)、式(4)から算出される値のうち、大きい方の値を幅cの下限値とし、被加工物の意図しない部位の露光が抑制できる範囲内で幅cを設定するような構成とした。
c≧(b−a)/2−(H+t−d)tanθ 式(3)
c≧W−(H−h)tanθ 式(4)
本発明の他の態様として、幅cの設計は、照射光が斜入射成分を有していない場合、または、照射光が斜入射成分を有している場合であって、凸状となっているパターン領域の長さをaとし、被加工物へのモールドの押し込み深さをdとし、被加工物の厚みをtとし、凸状となっているパターン領域の外周にはみ出して壁面に接触している被加工物の盛り上がり部の高さをhとし、盛り上がり部の壁面からの幅をWとし、基材の裏面側から照射される光の斜入射成分の最大入射角度をθとし、斜入射成分により露光され硬化された被加工物が基板と接触する長さをbとしたとき、前記距離Hの下限値を、下記の式(1)、式(2)から算出される値のうち、大きい方の値とし、該下限値が、使用するナノインプリント装置が許容し得るパターン領域の表面から積層膜の表面までの距離を超えたり、モールドとして作製不可能な値である場合に行われ、使用するナノインプリント装置が許容し得るパターン領域の表面から積層膜の表面までの距離以下で、かつ、モールドとして作製可能な値の範囲となるように前記距離Hを仮設定し、該仮設定の距離Hを用いて下記の式(3)、式(4)から算出される値のうち、大きい方の値を幅cの下限値とし、被加工物の意図しない部位の露光が抑制できる範囲内で幅cを設定し、設定した幅cに対応する距離Hを上記の式(3)、式(4)から逆算により決定するような構成とした。
c≧(b−a)/2−(H+t−d)tanθ 式(3)
c≧W−(H−h)tanθ 式(4)
本発明のナノインプリント用モールドは、凹凸パターンを備えたパターン領域の表面がモールド表側の非パターン領域に対して段差を介し凸状であり、非パターン領域の表面は遮光膜と機能性膜がこの順序で積層されてなる積層膜で被覆されており、機能性膜は光吸収膜または低反射膜であるので、ナノインプリントにおいて被加工物に凸状のパターン領域が押し込まれた状態でモールドの裏側から照射された光のうち、基材内を透過してモールド表側の非パターン領域に照射された光は積層膜を構成する遮光膜により遮蔽され、また、モールドと被加工物との界面に存在する凹凸パターンにおいて反射(散乱)された光は、その一部がパターン領域と非パターン領域の段差をなす壁面から出射して非パターン領域を被覆する積層膜に到達するが、このような光は、積層膜を構成する光吸収膜により吸収され、あるいは、同じく積層膜を構成する低反射膜により反射が低減され、照射光による被加工物の意図しない部位の露光が確実に抑制される。さらに、上記のように、反射(散乱)されてパターン領域と非パターン領域の段差をなす壁面から出射した光は、この壁面に接触する被加工物に照射され、また、照射光に斜入射成分が含まれる場合には、この斜入射成分も上記の壁面を透過して、同様に、壁面に接触する被加工物に照射され、これにより、モールド周辺の被加工物の硬化が生じ、ナノインプリント後の硬化部位の被加工物とモールドとの離型が安定し、モールドとともに被加工物が基板から剥離することが防止される。また、積層膜を構成する機能性膜は、積層膜を構成する遮光膜を保護する作用をなし、遮光膜からの異物の発生が防止される。
また、照射される光に斜入射成分が含まれず、上記のようなモールド周辺の被加工物の硬化が十分に行えない場合、あるいは、ナノインプリントにおける被加工物への凸状のパターン領域の押し込み深さが大きく、このため段差をなす壁面に接触する被加工物量が多く、上記のようなモールド周辺の被加工物の硬化が十分に行えない場合には、段差をなす壁面との間に所定の幅で非形成部位を設けるように積層膜が非パターン領域を被覆することにより、壁面との間に位置する非形成部位を透過した光によりモールド周辺の被加工物に硬化を生じさせることができ、ナノインプリント後の硬化部位の被加工物とモールドとの離型が安定したものとなる。
さらに、段差をなす壁面に壁面遮光膜を備える場合には、モールドと被加工物との界面に存在する凹凸パターンにおいて反射(散乱)された光のうち、壁面に接触する被加工物に照射されずに、段差をなす壁面から出射しようとする光が上記の壁面遮光膜により遮蔽され出射が抑制されるので、被加工物の意図しない部位への露光が更に確実に抑制される。
また、本発明の製造方法では、凸状となっているパターン領域の表面から積層膜の表面までの距離をHとし、段差をなす壁面との間に所定の幅で非形成部位が存在するように積層膜を非パターン領域に形成する場合の非形成部位の幅をcとし、段差をなす壁面に前記積層膜に接するように壁面遮光膜を形成する場合の壁面遮光膜の端部からパターン領域の基材の表面までの距離をLとしたときに、距離Hの設計、または、距離Hと距離Lの設計、または、距離Hと幅cの設計を行った後に、モールドの作製工程に進むので、上述のような顕著な効果を奏するナノインプリント用モールドを確実に、かつ、簡便に製造することができる。
本発明のナノインプリント用モールドの一実施形態を示す平面図である。 図1のI−I矢視断面図である。 パターン領域の表面から積層膜の表面までの距離Hの設定を説明するための図である。 図3に示されるナノインプリント用モールドの基材表面および樹脂層への押し込み深さを説明するための図である。 積層膜の非形成部位の幅cの設定を説明するための図である。 積層膜の非形成部位の幅cの設定を説明するための図である。 図2に示されるナノインプリント用モールドを用いたインプリント装置によるナノインプリントでのパターン形成の一例を説明するための図である。 図2に示されるナノインプリント用モールドを用いたインプリント装置によるナノインプリントでのパターン形成の一例を説明するための図である。 本発明のナノインプリント用モールドの他の実施形態を示す図2相当の断面図である。 図9に示されるナノインプリント用モールドの壁面遮光部の端部から基材表面までの距離および樹脂層への押し込み深さを説明するための図である。 壁面遮光膜の端部からパターン領域の表面までの距離Lの設定を説明するための図である。 図9に示されるナノインプリント用モールドを用いたインプリント装置によるナノインプリントでのパターン形成の一例を説明するための図である。 本発明のナノインプリント用モールドの製造方法を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
[ナノインプリント用モールド]
図1は本発明のナノインプリント用モールドの一実施形態を示す平面図であり、図2は図1のI−I矢視断面図である。図1および図2において、ナノインプリント用モールド1は、透明な基材2を有し、この基材2の表面2a側は、パターン領域4と、このパターン領域4の周囲に位置する非パターン領域5(図1では斜線を付して示している)とに画定されている。基材2のパターン領域4の表面2aは非パターン領域5の表面2a′に対して段差6を介し凸状となっており、壁面2cが表面2a′から立ち上がっている。また、基材2のパターン領域4の表面2aは凹凸パターン3を備え、基材2の非パターン領域4の表面2a′は遮光膜8と機能性膜9がこの順序で積層されてなる積層膜7で被覆されており、機能性膜9は光吸収膜または低反射膜である。
ナノインプリント用モールド1を構成する基材2は、被加工物を硬化させるための照射光を透過可能な透明基材である。このような基材2の材料としては、例えば、石英ガラス、珪酸系ガラス、フッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、アクリルガラス等、あるいは、これらの任意の積層材を用いることができる。また、基材2の厚みは被加工物の材質、凹凸パターン3の形状、基材の強度、取り扱い適性等を考慮して設定することができ、例えば、300μm〜10mm程度の範囲で適宜設定することができる。さらに、基材2における段差6の大きさ(パターン領域4の表面2aから積層膜7の表面までの距離H)は、被加工物の意図しない部位の露光を抑制するために、積層膜7の厚み、モールド1の加工条件、強度、モールド1を使用するナノインプリント装置への装着性等を考慮して後述するように設定することができる。尚、被加工物の意図しない部位の露光とは、モールド1のパターン領域4を被加工物に押し当て紫外線を照射した際、パターン領域4の外周に位置しており、かつ、その紫外線照射では未硬化のままとしたい部位の被加工物が露光されてしまうことを意味する。以下の説明においても同様である。
ナノインプリント用モールド1を構成する凹凸パターン3は、基材2の表面2aに形成されたマイクロ〜ナノオーダーの微細な凹凸構造である。図示例では、凹凸パターン3は基材2のパターン領域4にエッチングにより微細な凹部を形成して構成されている。また、基材2のパターン領域4上に微細な凸部を配設して凹凸パターン3としてもよい。凹凸パターン3の寸法、形状は用途等に応じて適宜設定することができ、特に制限されない。
ナノインプリント用モールド1の積層膜7を構成する遮光膜8は、基材2の裏面2bから非パターン領域5に照射された光(以下、照射光を紫外線として説明する)を遮蔽するための部材であり、波長が200〜400nm程度の紫外線に対して光学濃度(OD)が2以上、好ましくは3以上の薄膜である。この遮光膜8の材質としては、例えば、アルミニウム、ニッケル、コバルト、クロム、チタン、タンタル、タングステン、モリブデン、錫、亜鉛等の金属、シリコン等を挙げることができ、また、これらの酸化物、窒化物、合金等も使用することができる。また、複数の膜を積層して遮光膜8としてもよい。このような遮光膜8の厚みや層構成、組成比等は、上記の光学濃度を満たすように設定することができる。
また、ナノインプリント用モールド1の積層膜7を構成する機能性膜9は、モールド1と被加工物との界面に存在する凹凸パターン3において反射(散乱)され、パターン領域4と非パターン領域5の段差6をなす壁面2cから出射して非パターン領域5を被覆する積層膜7に到達した紫外線を吸収し、あるいは反射を低減するための部材である。
積層膜7を構成する機能性膜9が光吸収膜である場合、例えば、紫外線を吸収する作用がある二酸化ジルコニウム、酸化セリウム等の無機材料、トリアジン化合物、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾエート系等の有機材料の1種であってよく、また、これらの2種以上の組み合わせからなるものであってよい。また、酸化亜鉛、酸化チタン等の微粒子をバインダ樹脂中に含有させたものであってもよい。このような光吸収膜の厚みは、例えば、波長が200〜400nm程度の紫外線に対する光吸収率が70%以上、好ましくは80%以上となるように設定することができる。
一方、積層膜7を構成する機能性膜9が低反射膜である場合、遮光膜8の屈折率より小さい屈折率を有するものであってもよい。この場合、例えば、酸化チタン(遮光膜(屈折率2.45))と酸化マグネシウム(低反射膜(屈折率1.73))または酸化アルミニウム(低反射膜(屈折率1.65))との組み合わせ等を挙げることができる。この他にも、遮光膜材料として、酸化タンタル(屈折率2.10)、酸化チタンジルコニウム(屈折率2.10)、モリブデン(屈折率2.40)、シリコン(屈折率4.20)等を挙げることができ、低反射膜材料として、酸化ケイ素(屈折率1.52)、窒化ケイ素(屈折率2.02)、フッ化マグネシウム(屈折率1.38)、フッ化アルミネイトナトリウム(屈折率1.40)、チオライト(屈折率1.34)等を挙げることができる。
また、低反射膜は、低屈折率薄膜と高屈折率薄膜とが積層されたもの、あるいは、2回以上の繰り返しで積層されたものであり、膜厚を被吸収光の1/4波長の倍数としたものであってもよい。この場合、例えば、クロムの酸化物、窒化物、酸窒化物や酸化ケイ素等を高屈折率薄膜として挙げることができ、この中で酸化ケイ素(屈折率1.52)との組み合わせを考えただけでも、低屈折率薄膜としてフッ化マグネシウム(屈折率1.38)、フッ化アルミネイトナトリウム(屈折率1.40)、チオライト(屈折率1.34)等を挙げることができる。特に、クロムの酸化物、窒化物、酸窒化物は、組成比を変化させることで屈折率を制御できるほか、遮光膜をクロムとした場合、同一元素を使用していることから、薄膜層間の密着性も良好である。
さらに、低反射膜は、その表面(遮光膜8との界面とは反対側の面)に被吸収光の波長以下の微細な凹凸構造を有するものであってもよい。
ここで、凸状となっているパターン領域4の表面2aから積層膜7の表面までの距離Hの設定について、図3を参照しながら説明する。図3は、基板32の表面に被加工物として配設された光硬化性の樹脂層33(厚みt)に、ナノインプリント用モールド1の凸状のパターン領域4を深さdまで押し込んだ状態を示している。尚、ナノインプリント用モールド1の凸状のパターン領域4の表面2aの形状は必ずしも平坦ではなく、例えば、図4に示すように若干の凸面となっている場合がある。このような場合、上記の距離Hは、積層膜7の表面からパターン領域4の表面2aまでの最大距離(最も突出している箇所までの距離)とする。また、被加工物である樹脂層33の表面は必ずしも平坦ではなく、例えば、図4に示すように、うねりや凹凸を生じている場合がある。本発明では、樹脂層33の表面から最小二乗平面(二点鎖線で示している)を求め、この最小二乗平面とパターン領域4の表面2aまでの最大距離(最も突出している箇所までの距離)を押し込み深さdとする。
また、図3では、凸状となっているパターン領域4の長さをaとし、凸状となっているパターン領域4の外周にはみ出して壁面2cに接触している樹脂層33の盛り上がり部33′の高さ(パターン領域4の表面2aからの高さ)をhとし、盛り上がり部33′の壁面2cからの幅をWとしている。さらに、基材2の裏面2bから照射された紫外線の斜入射成分の最大入射角度をθとし、樹脂層33に照射される斜入射成分により露光され硬化した被加工物が基板32と接触する長さをbとしている。
このような図3に示される状態において、まず、力学的バランスを考慮した距離Hの設定について説明する。樹脂層33はモールド1との界面および基板32との界面を有しており、紫外線照射後のモールド1と樹脂層33との離型時に、樹脂層33がモールド1から剥離し、基板32からは剥離しないことが必要である。このためには、離型時に加わる力の分布を考慮すると、樹脂層33と基板32の界面側での硬化領域の大きさが、樹脂層33とモールド1の界面側での硬化領域の大きさ以上であることが好ましい。このような、モールド1と樹脂層33との離型時の力学的バランスを考慮したうえで、図3に示されるように、積層膜7の内側の端部を点xとし、壁面2cの延長と基板32との交点yと、露光最大領域の端部zとからなる直角三角形xyzを想定すると、下記の式(1′)が成立する。
tanθ≧[(b−a)/2]/(H+t−d)
=(b−a)/2(H+t−d) 式(1′)
次に、図3に示される状態において、はみ出した樹脂層33(盛り上がり部33′)を硬化させることを考慮した距離Hの設定について説明する。紫外線照射後のモールド1と樹脂層33との離型時に、モールド1の壁面2cに樹脂層33の一部が異物として付着するのを防止するためには、盛り上がり部33′が露光され硬化されていることが好ましい。しかし、盛り上がり部33′の形状規定が困難であるため、図3に示した点z′(盛り上がり部33′の高さhと同じで、壁面からの距離は幅Wと同じ点)から壁面2cまでの領域が斜入射成分により露光されることを必須と仮定する。この場合、上記の点xと、盛り上がり部33′が壁面2cに接触する最高点y′と、上記の点z′とからなる直角三角形xy′z′を想定すると、下記の式(2′)が成立する。
tanθ≧W/(H−h) 式(2′)
ここでは、盛り上がり部33′が硬化する必要があるため、最大入射角度θ>0とし、したがってtanθ>0の前提のもとで上記の式(1′)、式(2′)をHが左辺となるように整理すると、下記の式(1)、式(2)となる。
H≧(b−a)/2tanθ +d−t 式(1)
H≧W/tanθ+h 式(2)
上記の変数a、b、d、h、t、Wは、樹脂層の粘性、モールドの押し込み圧力、パターン密度、樹脂層と基板との密着性、樹脂層とモールドとの密着性により変化する値であるため、上記の式(1)、式(2)のいずれか一方を基準として距離Hの設定を行うことはできない。このため、上記の式(1)、式(2)から算出される値のうち、大きい方の値を距離Hの下限値とする。また、距離Hが大きくなると被加工物の露光部位が拡大するので、距離Hの上限は被加工物の意図しない部位の露光が抑制できる範囲とし、さらに、モールド1の加工条件、強度、モールド1を使用するナノインプリント装置への装着性等から適宜設定することができる。ただし、ナノインプリント装置に装着されたモールド1は、転写前には被加工物である樹脂層33から離間している必要があるため、ナノインプリント装置に装着可能なモールドの距離Hは、使用するナノインプリント装置に応じて自ずと制限される。すなわち、モールドの距離Hは、使用するナノインプリント装置が許容し得るパターン領域4の表面2aから積層膜7の表面までの距離H0以上の値をとることはできない。
このような式(1)、式(2)では、斜入射成分の最大入射角度θが小さくなるほど、押し込み深さdが大きくなるほど、盛り上がり部33′の幅Wが大きくなるほど、距離Hの下限値が大きくなる。そして、式(1)、式(2)から設定される距離Hの下限値が、モールド1の加工条件、強度、ナノインプリント装置への装着性等から許容できる範囲を超える場合、例えば、ナノインプリント装置が許容可能な距離H0を超える場合がある。この場合、距離H0未満の範囲内で距離Hを予め設定したうえで、図5および図6に示すように、本発明のナノインプリント用モールドを、段差6をなす壁面2cとの間に所定の幅で非形成部位5aを設けるように積層膜7を非パターン領域に形成したナノインプリント用モールド1′とすることができる。このようなモールド1′における非形成部位5aの幅cの設定を図5および図6を参照して説明する。
図5は、図3に比べて斜入射成分の最大入射角度θが小さい場合を示しており、図6は、図3に比べて押し込み深さdと盛り上がり部33′の幅Wが大きくなった場合を示している。図5および図6では、変数a、d、h、t、Wが図3と同様に設定されており、さらに、斜入射成分の最大入射角度をθとし、非形成部位5aの最も外側を透過して樹脂層33に照射される斜入射成分により露光され硬化した被加工物が基板32と接触する長さをbとしている。また、非形成部位5aの幅をcとしている。
上記と同様に、モールド1′と樹脂層33との離型時の力学的バランスを考慮した幅cの設定について説明する。この場合、図5および図6に示されるように、積層膜7の内側の端部を点xとし、点xから基板32へ下ろした垂線と基板32の交点yと、露光最大領域の端部zとからなる直角三角形xyzを想定すると、下記の式(3′)が成立する。
tanθ≧[(b−a)/2−c]/(H+t−d)
=(b−a−2c)/2(H+t−d) 式(3′)
次に、上記と同様に、はみ出した樹脂層33(盛り上がり部33′)を硬化させることを考慮した幅cの設定について説明する。この場合、図5および図6に示されるように、点xと、点xから基板32へ下ろした垂線が盛り上がり部33′の高さhに到達する点y′と、点z′(盛り上がり部33′の高さhと同じで、壁面からの距離は幅Wと同じ点)とからなる直角三角形xy′z′を想定すると、下記の式(4′)が成立する。
tanθ≧(W−c)/(H−h) 式(4′)
上記の式(3′)、式(4′)をcを左辺として整理すると、下記の式(3)、式(4)となる。
c≧(b−a)/2−(H+t−d)tanθ 式(3)
c≧W−(H−h)tanθ 式(4)
上記の変数a、b、d、h、t、Wは、樹脂層の粘性、モールドの押し込み圧力、パターン密度、樹脂層と基板あるいはモールドとの密着性により変化する値であるため、上記の式(3)、式(4)のいずれか一方を基準として幅cの設定を行うことはできない。このため、上記の式(3)、式(4)から算出される値のうち、大きい方の値を非形成部位5aの幅cの下限値とする。また、幅cが大きくなると被加工物の露光部位が拡大するので、幅cの上限は被加工物の意図しない部位の露光が抑制できる範囲とする。したがって、ナノインプリント時に照射される紫外線が斜入射成分を含まない場合(θ=0)や、上記の式(1)、式(2)から距離Hの下限値が設定できない場合には、本発明のナノインプリント用モールドを、非形成部位5aを備えたナノインプリント用モールド1′とし、上記のように非形成部位5aの幅cを設定することができる。
次に、このようなナノインプリント用モールド1を用いたインプリント装置によるナノインプリントでのパターン形成の一例を図7を参照して説明する。
図7に示されるように、基板32の表面に被加工物として配設された光硬化性の樹脂層33に、ナノインプリント用モールド1の凸状のパターン領域4を所定の深さまで押し込む。そして、この状態で照明光学系(図示せず)からナノインプリント用モールド1の裏面2bに紫外線を照射し、ナノインプリント用モールド1を透過した紫外線により樹脂層33を硬化させる。
この際、非パターン領域5に照射された紫外線は積層膜7を構成する遮光膜8により遮蔽される。また、ナノインプリント用モールド1と被加工物(樹脂層33)との界面に存在する凹凸パターン3において反射(散乱)された紫外線は、その一部がパターン領域4と非パターン領域5の段差6をなす壁面2cから出射する。このように壁面2cから出射した紫外線の一部は、非パターン領域5の表面2a′を被覆する積層膜7に到達するが、積層膜7を構成する機能性膜9により紫外線の吸収または反射の低減がなされる。これにより、樹脂層33の意図しない部位への露光(図7に二点鎖線で記載したような反射光による露光)が確実に抑制される。
また、上記のように、反射(散乱)されて段差6をなす壁面2cから出射した紫外線は、この壁面2cに接触する樹脂層33に照射され、さらに、照射された紫外線の斜入射成分が壁面2cを透過して、同様に、壁面2cに接触する樹脂層33に照射される。これにより、モールド1の周辺の樹脂層33に硬化が生じる。尚、照射された紫外線に斜入射成分が含まれない場合には、上述の図5で説明したように、壁面2cとの間に所定の幅で非形成部位5aを設けるように積層膜7を非パターン領域に形成したナノインプリント用モールド1′を使用することができる。
その後、図8に示すように、ナノインプリント用モールド1を樹脂層33から引き離すことにより、ナノインプリント用モールド1が有する凹凸パターン3が反転した凹凸構造34が被加工物である樹脂層33に転写形成される。この際、上記のように、モールド1の周辺の樹脂層33が硬化されているので、ナノインプリント後の樹脂層33の硬化部位とモールド1との離型が安定したものとなる。特に、盛り上がり部33′も周辺の樹脂層と同様に硬化され、しかも未硬化領域を介することなく連続し一体化している。これにより、モールド1に樹脂層33の一部が異物35(図8に鎖線で表示している)として付着したり、モールド1とともに樹脂層33が基板32から剥離することが防止される。
また、積層膜7を構成する機能性膜9は、積層膜7を構成する遮光膜8を保護する効果も奏する。例えば、遮光膜8が酸化亜鉛、酸化チタン等の微粒子をバインダ樹脂中に含有させたものである場合、ナノインプリント時に繰り返される機械的な上下動や、保持機構による保持の繰り返しにより、ナノインプリント用モールド1に機械的外力が作用し、遮光膜8から微粒子が異物として発生するおそれがある。しかし、機能性膜9が遮光膜8に積層されているので、遮光膜8からの異物の発生が防止される。したがって、遮光膜8の材料、構成の選択自由度が高いものとなる。
図9は本発明のナノインプリント用モールドの他の実施形態を示す断面図であり、図1のI−I矢視における図2対応の断面図である。図9において、ナノインプリント用モールド11は、透明な基材12を有し、この基材12の表面12a側は、パターン領域14と、このパターン領域14の周囲に位置する非パターン領域15とに画定されている。基材12のパターン領域14の表面12aは非パターン領域15の表面12a′に対して段差16を介し凸状となっている。また、基材12のパターン領域14の表面12aは凹凸パターン13を備え、基材12の非パターン領域14の表面12a′は遮光膜18と機能性膜19がこの順序で積層されてなる積層膜17で被覆されており、機能性膜19は光吸収膜または低反射膜である。さらに、段差16をなす壁面12cには、非パターン領域15を被覆している積層膜17に接するように壁面遮光膜20が形成されている。尚、このようなナノインプリント用モールド11におけるパターン領域14、非パターン領域15は、上述のナノインプリント用モールド1のパターン領域4、非パターン領域5と同様であり、上述の図1を参考とすることができる。
ナノインプリント用モールド11を構成する基材12、凹凸パターン13は、上述のナノインプリント用モールド1を構成する基材2、凹凸パターン3と同様とすることができ、ここでの説明は省略する。
また、ナノインプリント用モールド11を構成する積層膜17(遮光膜18と機能性膜19)は、上述のナノインプリント用モールド1を構成する積層膜7(遮光膜8と機能性膜9)と同様とすることができ、ここでの説明は省略する。
ナノインプリント用モールド11を構成する壁面遮光膜20は、被加工物を硬化させるために使用する照射光によって被加工物の意図しない部位が露光されるのを抑制するものであり、例えば、波長が200〜400nm程度の光に対する光学濃度(OD)が2以上、好ましくは3以上の薄膜であり、例えば、上述の遮光膜8で挙げたような材料からなるものであってよい。また、壁面遮光膜20の厚みは、その光遮蔽性を考慮して適宜設定することができる。
このような壁面遮光膜20は、基材12の表面12a側の端部20aが、パターン領域14の基材の表面12aまで所定の距離Lとなるように設定されている。また、壁面遮光膜20の他方の端部20bは積層膜17に接しているので、積層膜17と壁面遮光膜20との間には、露光された紫外線が透過するような間隙は存在しない。尚、ナノインプリント用モールド11の凸状のパターン領域14の平面12aの形状は必ずしも平坦ではなく、例えば、図10に示すように若干の凸面となっている場合がある。このため、上記の距離Lは、端部20aからパターン領域14の表面12aまでの最大距離(最も突出している箇所までの距離)とする。
ここで、壁面遮光膜20の端部20aからパターン領域14の基材の表面12aまでの距離Lの設定について、図11を参照しながら説明する。図11は、基板32の表面に被加工物として配設された光硬化性の樹脂層33(厚みt)に、ナノインプリント用モールド11の凸状のパターン領域14を深さdまで押し込んだ状態を示している。尚、被加工物である樹脂層33の表面は必ずしも平坦ではなく、例えば、図10に示すように、うねりや凹凸を生じている場合がある。本発明では、樹脂層33の表面から最小二乗平面(図10に二点鎖線で示している)を求め、この最小二乗平面とパターン領域14の表面12aまでの最大距離(最も突出している箇所までの距離)を押し込み深さdとする。
また、図11では、凸状となっているパターン領域14の長さをaとし、凸状となっているパターン領域14の外周にはみ出して壁面12cに接触している樹脂層33の盛り上がり部33′の高さ(パターン領域14の表面12aからの高さ)をhとし、盛り上がり部33′の壁面12cからの幅をWとしている。さらに、斜入射成分の最大入射角度をθとし、樹脂層33に照射される斜入射成分により露光され硬化した被加工物が基板32と接触する長さをbとしている。
このような図11に示される状態において、上記のモールド1の場合と同様に、まず、力学的バランスを考慮した距離Lの設定について説明する。すなわち、図11に示されるように、壁面遮光膜20の端部20aを点xとし、壁面12cの延長と基板32との交点yと、露光最大領域の端部zとからなる直角三角形xyzを想定すると、下記の式(5′)が成立する。
tanθ≧[(b−a)/2]/(L+t−d)
=(b−a)/2(L+t−d) 式(5′)
次に、上記のモールド1の場合と同様に、はみ出した樹脂層33(盛り上がり部33′)を硬化させることを考慮した距離Lの設定について説明する。すなわち、図11に示されるように、上記の点xと、盛り上がり部33′が壁面12cに接触する最高点y′と、点z′(盛り上がり部33′の高さhと同じで、壁面からの距離は幅Wと同じ点)とからなる直角三角形xy′z′を想定すると、下記の式(6′)が成立する。
tanθ≧W/(L−h) 式(6′)
このとき、はみ出た樹脂層(盛り上がり部33′)を硬化させるためには、壁面遮光膜20の端部20aから入射する斜入射成分が必要となる。つまり最大入射角度θ>0となることから、tanθ>0となる。この前提のもとで上記の式(5′)、式(6′)をLを左辺として整理すると、下記の式(5)、式(6)となる。
L≧(b−a)/2tanθ +d−t 式(5)
L≧W/tanθ+h 式(6)
上記の変数a、b、d、h、t、Wは、樹脂層の粘性、モールドの押し込み圧力、パターン密度、樹脂層と基板との密着性、樹脂層とモールドとの密着性により変化する値であるため、上記の式(5)、式(6)のいずれか一方を基準として距離Lの設定を行うことはできない。このため、上記の式(5)、式(6)から算出される値のうち、大きい方の値を距離Lの下限値とする。また、距離Lが大きくなると被加工物の露光部位が拡大するので、距離Lの上限は距離H(パターン領域14の表面12aから積層膜17の表面までの距離)より小さく、さらに、被加工物の意図しない部位の露光が抑制できる範囲とし、モールド11の加工条件、強度、ナノインプリント装置への装着性等を考慮して適宜設定することができる。ただし、ナノインプリント装置に装着されたモールド1は、転写前には被加工物である樹脂層33から離間している必要があるため、ナノインプリント装置に装着可能なモールドの距離Hは、使用するナノインプリント装置に応じて自ずと制限される。すなわち、モールドの距離Hは、使用するナノインプリント装置が許容し得るパターン領域4の表面2aから積層膜7の表面までの距離H0以上の値をとることはできない。
また、上記の式(5)、式(6)では、斜入射成分の最大入射角度θが小さくなると距離Lの下限値が大きくなり、また、押し込み深さdが大きくなっても距離Lの下限値が大きくなる。そして、式(5)、式(6)から設定される距離Lの下限値が、距離H以上となる場合や、モールド1の加工条件、強度、ナノインプリント装置への装着性等から許容できる範囲を超える場合がある。この場合、距離H0未満の範囲内で距離Hを予め設定したうえで、図5および図6に示すように、壁面遮光膜20を設けることなく、段差16をなす壁面12cとの間に所定の幅で非形成部位を設けるように積層膜17を非パターン領域に形成した構成とする。そして、上記の式(3)、式(4)から非形成部位の幅cを設定することができる。
次に、このようなナノインプリント用モールド11を用いたインプリント装置によるナノインプリントでのパターン形成の一例を図12を参照して説明する。
図12に示されるように、基板32の表面に被加工物として配設された樹脂層33に、ナノインプリント用モールド11の凸状のパターン領域14を所定の深さdまで押し込む。そして、この状態で照明光学系(図示せず)からナノインプリント用モールド11の裏面12bに紫外線を照射し、ナノインプリント用モールド11を透過した紫外線により樹脂層33を硬化させる。
この際、非パターン領域15に照射された紫外線は積層膜17を構成する遮光膜18により遮蔽される。また、ナノインプリント用モールド11と被加工物(樹脂層33)との界面に存在する凹凸パターン13において反射(散乱)された紫外線は、その一部がパターン領域14と非パターン領域15の段差16をなす壁面12cに到達する。壁面12cに到達した紫外線のうち、壁面遮光膜20が形成された部位に到達した紫外線は、この壁面遮光膜20で遮蔽され、壁面12cから出射することが防止される。また、壁面遮光膜20の端部20aと樹脂層33との間隙部位の壁面12cから出射した紫外線は、非パターン領域15の表面12a′を被覆する積層膜17に到達するが、積層膜17を構成する機能性膜19により紫外線の吸収または反射の低減がなされる。これにより、樹脂層33の意図しない部位への露光が確実に抑制される。
また、上記のように、反射(散乱)された紫外線の一部は、段差16をなす壁面12cに接触する樹脂層33に照射される。照射される紫外線に斜入射成分が含まれる場合には、この斜入射成分が上記の壁面遮光膜20が形成されていない壁面12cを透過して、同様に、壁面12cに接触する樹脂層33に照射される。これにより、モールド11の周辺の樹脂層33に硬化が生じる。
その後、ナノインプリント用モールド11を樹脂層33から離型する。この際、上記のように、モールド11の周辺の樹脂層33が硬化されているので、ナノインプリント後の樹脂層33の硬化部位とモールド11との離型が安定し、モールド11とともに樹脂層33が基板32から剥離することが防止される。特に、樹脂層の盛り上がり部も周辺の樹脂層と同様に硬化され、しかも未硬化領域を介することなく連続し一体化している。これにより、ナノインプリント用モールド11が有する凹凸パターン13が反転した凹凸構造が被加工物である樹脂層33に転写形成される。
上述の実施形態は例示であり、本発明はこれに限定されるものではない。
[ナノインプリント用モールドの製造方法]
次に、本発明のナノインプリント用モールドの製造方法について説明する。
本発明で製造するナノインプリント用モールドは、上述の図2、図5、図9に例示されるような本発明のナノインプリント用モールドであり、透明な基材2,12と、この基材2,12の表面2a,12a側に画定されたパターン領域4,14と、パターン領域4,14の周囲に位置する非パターン領域5,15とを有し、基材2,12のパターン領域4,14の表面2a,12aは非パターン領域の表面2a′,12a′に対して段差6,16を介し凸状である。また、基材2,12のパターン領域4,14の表面2a,12aは凹凸パターン3,13を備え、基材2,12の非パターン領域5,15の表面2a′,12a′は、基材2,12側から遮光膜8,18と機能性膜9,19がこの順序で積層されてなる積層膜7,17で被覆されており、機能性膜は光吸収膜または低反射膜である。
本発明のナノインプリント用モールドの製造方法では、まず、凸状となっているパターン領域4,14の表面2a,12aから積層膜7,17の表面までの距離H(図2、図5参照)の設計、段差6をなす壁面2cとの間に所定の幅で非形成部位5aが存在するように積層膜7を非パターン領域5に形成する場合には、非形成部位5aの幅c(図5参照)の設計、段差16をなす壁面12cに、非パターン領域15を被覆している積層膜17に接するように壁面遮光膜20を形成する場合には、壁面遮光膜20の端部20aからパターン領域14の基材の表面12aまでの距離L(図9参照)の設計を行う必要がある。
そして、本発明では、凸状となっているパターン領域の長さaと、被加工物へのモールドの押し込み深さdと、被加工物の厚みtと、凸状となっているパターン領域の外周にはみ出して壁面に接触している被加工物の盛り上がり部の高さhと、この盛り上がり部の壁面からの幅Wと、基材の裏面側から照射される光が斜入射成分を有する場合の最大入射角度θと、斜入射成分により露光され硬化された被加工物が基板と接触する長さbとを、予め設定して、上記の距離Hの設計、または、距離Hと距離Lの設計、または、距離Hと幅cの設計を行うものである。
このような距離H、幅c、距離Lの設計について、図13に示すフローチャートを参照しながら説明する。
(ステップS−1)
まず、照射光が斜入射成分(最大入射角度θ)を有しているかを判断する。
(ステップS−2)
照射光が斜入射成分を有している場合、下記の式(1)、式(2)から算出される値のうち、大きい方の値を距離Hの下限値とする。尚、下記式の変数a、b、d、h、t、Wは、パターン領域の大きさや樹脂層の粘性など、ナノインプリント用モールドを用いてパターンを形成するにあたって最初に決められるべき設計事項により決定される。特にaはパターン領域の大きさであるため、自ずと値が与えられる変数である。また、tは使用する樹脂の粘度や塗布方法によって決定付けられる。その他の変数はaやWの他にも転写樹脂の粘度、更にはパターンの深さや、モールドの押し込み圧力、パターン密度、樹脂層と基板との密着性、樹脂層とモールドとの密着性、斜入射成分θ等から予め設定することができる。以下の式(3)、式(4)を用いる場合、式(5)、式(6)を用いる場合も同様である。
H≧(b−a)/2tanθ +d−t 式(1)
H≧W/tanθ+h 式(2)
(ステップS−3)
ステップS−2で得られた距離Hの下限値が、使用するナノインプリント装置が許容し得るパターン領域4,14の表面2a,12aから積層膜7,17の表面までの距離H0を超えたり、モールドとして作製不可能な値であるというような問題がないかを判断する。
(ステップS−4)
ステップS−3で問題なしと判断された場合、ステップS−2で得られた値を下限値とし、距離H0およびモールドとして作製可能な値の範囲内で距離Hを設定する。
(ステップS−5)
作製するモールドが、段差16をなす壁面12cに壁面遮光膜20を備えるものであるかを判断する。壁面遮光膜を備えない態様であれば、幅c、距離Lの設計は不要であり、図2に示されるようなナノインプリント用モールドの距離Hの設計が完了する(END)。
(ステップS−6)
ステップS−5において、作製するモールドが壁面遮光膜を備える態様と判断したときは、下記の式(5)、式(6)から算出される値のうち、大きい方の値を距離Lの下限値とする。
L≧(b−a)/2tanθ +d−t 式(5)
L≧W/tanθ+h 式(6)
(ステップS−7)
ステップS−6で得られた距離Lの下限値が、ステップS−4で設定された距離Hよりも小さいか判断する。
(ステップS−8)
ステップS−7で距離Lが距離Hより小さいと判断された場合、ステップS−6で得られた値を下限値とし、距離Hよりも小さく、さらに、被加工物の意図しない部位の露光が抑制できる範囲内で距離Lを設定する。これにより、図9に示されるようなナノインプリント用モールドの距離Hおよび距離Lの設計が完了する(END)。
(ステップS−9)
ステップS−7で距離Lが距離H以上であると判断された場合、図9に示されるようなナノインプリント用モールドの製造は不可能であり、図5に示されるようなナノインプリント用モールドに必要な距離Hと幅cの設計に移る。すなわち、下記の式(3)、式(4)から算出される値のうち、大きい方の値を幅cの下限値とする。
c≧(b−a)/2−(H+t−d)tanθ 式(3)
c≧W−(H−h)tanθ 式(4)
(ステップS−10)
ステップS−9で得られた値を下限値とし、被加工物の意図しない部位の露光が抑制できる範囲内で幅cを設定する。これにより、図5に示されるようなナノインプリント用モールドの距離Hおよび幅cの設計が完了する(END)。
(ステップS−11)
ステップS−1で照射光が斜入射成分を有していないと判断された場合、および、ステップS−3で問題ありと判断された場合、図2および図9に示されるようなナノインプリント用モールドの製造は不可能であり、図5に示されるようなナノインプリント用モールドに必要な距離Hと幅cの設計に移る。すなわち、まず、使用するナノインプリント装置が許容し得る距離H0(パターン領域4,14の表面2a,12aから積層膜7,17の表面までの距離)を超えない範囲で、かつ、モールドとして作製可能な範囲で、距離Hを仮設定する。
(ステップS−12)
ステップS−11で仮設定された距離Hに基づいて、ステップ9と同様に、上記の式(3)、式(4)から算出される値のうち、大きい方の値を幅cの下限値とする。
(ステップS−13)
ステップS−12で得られた値を下限値とし、被加工物の意図しない部位の露光が抑制できる範囲内で幅cを設定し、これに対応する距離Hを上記の式(3)、式(4)から逆算により決定する。これにより、図5に示されるようなナノインプリント用モールドの距離Hおよび幅cの設計が完了する(END)。尚、この幅cの下限値は、ステップS−11で仮設定した距離Hにより変動するので、ステップS−11で距離Hを仮設定せず、被加工物の意図しない部位の露光が抑制できる範囲内で先に幅cを設定し、上記の式(3)、式(4)から逆算により距離Hを決定してもよい。
上述のように、距離H、あるいは、距離Hと距離L、あるいは、距離Hと幅cの設計が完了した後、例えば、以下のようなナノインプリント用モールドの作製工程に移る。
すなわち、透明な基材の表面にレジストを塗布し、これを電子線描画装置、レーザー描画装置、ステッパー、スキャナー等の、モールドに形成したいパターン形状でレジストを感光させることが可能な装置内のステージ上に、基材の裏面がステージと対向するように配置し、レジストに電子線等を照射して、所望のパターン潜像を形成する。この場合、基材の表面に予めクロム薄膜等、基材をエッチングする際のマスクとなる薄膜を成膜してもよい。基材としては、上述のナノインプリント用モールドの説明で挙げた基材材料を使用することができる。
次に、レジストを現像してレジストパターンを形成し、このレジストパターンをマスクとしてエッチングにより基材に凹凸パターンを形成する。
次いで、この基材の表面(凹凸パターンが形成された面)にレジストを塗布し、所定のフォトマスクを介して露光し現像することにより、凹凸パターンが形成されたパターン領域を被覆するようにレジストパターンを形成する。露光はフォトマスクを用いる光露光の他に、上述の電子線描画装置、レーザー露光装置等を用いてもよい。その後、このレジストパターンをマスクとして、露出している基材の表面(非パターン領域)をエッチングして段差を形成し、凹凸パターンが形成されたパターン領域が凸状であるメサ構造とする。このエッチングの深さは、後工程で形成される遮光膜と機能性膜からなる積層膜の厚みと、上記のように設計した距離Hに基づいて決定する。
次に、レジストパターンをそのまま残して、基材の表面から遮光膜と機能性膜を順次成膜して積層膜を形成し、その後、レジストパターンを除去すると同時に不要な積層膜を除去して、非パターン領域のみに積層膜を形成する。これにより、図2に示されるようなナノインプリント用モールドを製造することができる。尚、遮光膜と機能性膜は、上述のナノインプリント用モールドの説明で記述したような材料を使用し、真空成膜方法、塗布液の塗布・乾燥による成膜方法等によって形成することができる。
また、図5に示されるような形状のナノインプリント用モールドの製造は、例えば、以下のように行うことができる。まず、段差を形成してメサ構造とするまでを、上記の工程と同様に行い、レジストパターンを除去する。
次いで、この基材の表面(パターン領域および非パターン領域)にレジスト組成物を塗布し、所定のフォトマスクを介して露光し現像することにより、凹凸パターンが形成されたパターン領域と、段差をなす壁面と、この壁面から非パターン領域へ幅cで入り込んだ部位と、を被覆するようにレジストパターンを形成する。この幅cは上記のように設計したものである。露光はフォトマスクを用いる光露光の他に、上述の電子線描画装置、レーザー露光装置等を用いてもよい。その後、このレジストパターンをマスクとして、基材の表面から遮光膜と機能性膜を順次成膜して積層膜を形成し、その後、レジストパターンを除去すると同時に不要な積層膜を除去して、非パターン領域のみに積層膜を形成する。これにより、積層膜に幅cの非形成部位が存在する図5に示されるようなナノインプリント用モールドを製造することができる。
また、図9に示されるような形状のナノインプリント用モールドの製造は以下のように行うことができる。まず、段差を形成してメサ構造とし、積層膜を形成するまでを、上述の図2に示されるような形状のナノインプリント用モールドの製造と同様に行う。
次いで、この基材の表面(凹凸パターンを有するパターン領域、積層膜が形成された非パターン領域)にレジスト組成物を塗布し、所定のフォトマスクを介して露光し現像して、段差をなす壁面のうち、積層膜の表面から基材の表面方向に所定の幅の帯状領域が露出するようなレジストパターンを形成する。露光はフォトマスクを用いる光露光の他に、上述の電子線描画装置、レーザー露光装置等を用いてもよい。この帯状領域の幅は、上記のように設計した距離Hと距離Lとの差として決定される。
次に、このレジストパターンをマスクとして、遮光性の薄膜を形成し、その後、レジストパターンを除去すると同時に不要な遮光性の薄膜を除去することにより、段差をなす壁面に壁面遮光膜を形成する。この壁面遮光膜の基材表面側の端部から、パターン領域の基材の表面までの距離Lは、上記のように設計した距離Lとなる。これにより、図9に示されるようなナノインプリント用モールドを製造することができる。尚、壁面遮光膜は、上述のナノインプリント用モールドの説明で記述したような材料を使用し、真空成膜方法、塗布液の塗布・乾燥による成膜方法等によって形成することができる。
上述の実施形態は例示であり、本発明はこれに限定されるものではない。
ナノインプリント技術を用いた微細加工に利用可能である。
1,1′,11…ナノインプリント用モールド
2,12…基材
2c、12c…段差をなす壁面
3,13…凹凸パターン
4,14…パターン領域
5,15…非パターン領域
5a…非形成部位
6,16…段差
7,17…積層膜
8,18…遮光膜
9,19…機能性膜(光吸収膜または低反射膜)
20…壁面遮光膜

Claims (12)

  1. 透明な基材と、該基材の表面側に画定されたパターン領域と該パターン領域の周囲に位置する非パターン領域とを有し、前記基材の前記パターン領域の表面は前記非パターン領域の表面に対して段差を介し凸状であり、かつ、前記基材の前記パターン領域の表面は凹凸パターンを備え、前記基材の前記非パターン領域の表面は基材側から遮光膜と機能性膜がこの順序で積層されてなる積層膜で被覆されており、該機能性膜は光吸収膜または低反射膜であることを特徴としたナノインプリント用モールド。
  2. 凸状となっているパターン領域の長さをaとし、被加工物へのモールドの押し込み深さをdとし、被加工物の厚みをtとし、凸状となっているパターン領域の外周にはみ出して壁面に接触している被加工物の盛り上がり部の高さをhとし、盛り上がり部の壁面からの幅をWとし、基材の裏面側から照射された光の斜入射成分の最大入射角度をθとし、斜入射成分により露光され硬化した被加工物が基板と接触する長さをbとしたとき、パターン領域の表面から積層膜の表面までの距離Hを、下記の式(1)、式(2)から算出される範囲のうち、下限値が大きい方の範囲内となるように設定することを特徴とした請求項1に記載のナノインプリント用モールド。
    H≧(b−a)/2tanθ +d−t 式(1)
    H≧W/tanθ+h 式(2)
  3. 前記積層膜は前記段差をなす壁面との間に所定の幅で非形成部位を設けるように前記非パターン領域を被覆していることを特徴とした請求項1に記載のナノインプリント用モールド。
  4. 凸状となっているパターン領域の長さをaとし、パターン領域の表面から積層膜の表面までの距離をHとし、被加工物へのモールドの押し込み深さをdとし、被加工物の厚みをtとし、凸状となっているパターン領域の外周にはみ出して壁面に接触している被加工物の盛り上がり部の高さをhとし、盛り上がり部の壁面からの幅をWとし、基材の裏面側から照射された光の斜入射成分の最大入射角度をθとし、斜入射成分により露光され硬化した被加工物が基板と接触する長さをbとしたとき、前記非形成部位の幅cを、下記の式(3)、式(4)から算出される範囲のうち、下限値が大きい方の範囲内で設定することを特徴とした請求項3に記載のナノインプリント用モールド。
    c≧(b−a)/2−(H+t−d)tanθ 式(3)
    c≧W−(H−h)tanθ 式(4)
  5. 前記段差をなす壁面には、前記非パターン領域を被覆している前記積層膜に接するように壁面遮光膜が形成されており、該壁面遮光膜の前記基材の表面側となる端部は前記パターン領域の基材の表面まで所定の距離Lを設けるように配設されていることを特徴とした請求項1に記載のナノインプリント用モールド。
  6. 凸状となっているパターン領域の長さをaとし、被加工物へのモールドの押し込み深さをdとし、被加工物の厚みをtとし、凸状となっているパターン領域の外周にはみ出して壁面に接触している被加工物の盛り上がり部の高さをhとし、盛り上がり部の壁面からの幅をWとし、基材の裏面側から照射された光の斜入射成分の最大入射角度をθとし、斜入射成分により露光され硬化した被加工物が基板と接触する長さをbとしたとき、壁面遮光膜の端部からパターン領域の基材の表面までの前記距離Lを、下記の式(5)、式(6)から算出される範囲のうち、下限値が大きい方の範囲内で、かつ、パターン領域の表面から積層膜の表面までの距離H未満となるように設定することを特徴とした請求項5に記載のナノインプリント用モールド。
    L≧(b−a)/2tanθ +d−t 式(5)
    L≧W/tanθ+h 式(6)
  7. 前記壁面遮光膜の光学濃度は2以上であることを特徴とした請求項5または請求項6に記載のナノインプリント用モールド。
  8. 透明な基材と、該基材の表面側に画定されたパターン領域と該パターン領域の周囲に位置する非パターン領域とを有し、前記基材の前記パターン領域の表面は前記非パターン領域の表面に対して段差を介し凸状であり、かつ、前記基材の前記パターン領域の表面は凹凸パターンを備え、前記基材の前記非パターン領域の表面は基材側から遮光膜と機能性膜がこの順序で積層されてなる積層膜で被覆されており、該機能性膜は光吸収膜または低反射膜であるナノインプリント用モールドの製造方法の製造方法において、
    凸状となっているパターン領域の表面から積層膜の表面までの距離をHとし、段差をなす壁面との間に所定の幅で非形成部位が存在するように積層膜を非パターン領域に形成する場合の非形成部位の幅をcとし、段差をなす壁面に前記積層膜に接するように壁面遮光膜を形成する場合の壁面遮光膜の端部からパターン領域の基材の表面までの距離をLとしたときに、予め、凸状となっているパターン領域の長さと、被加工物へのモールドの押し込み深さと、被加工物の厚みと、凸状となっているパターン領域の外周にはみ出して壁面に接触している被加工物の盛り上がり部の高さと、該盛り上がり部の壁面からの幅と、基材の裏面側から照射される光が斜入射成分を有する場合の最大入射角度と、斜入射成分により露光され硬化された被加工物が基板と接触する長さとを設定して、距離Hの設計、または、距離Hと距離Lの設計、または、距離Hと幅cの設計を行う工程を有することを特徴としたナノインプリント用モールドの製造方法。
  9. 前記距離Hの設計は、照射光が斜入射成分を有している場合に行われ、
    凸状となっているパターン領域の長さをaとし、被加工物へのモールドの押し込み深さをdとし、被加工物の厚みをtとし、凸状となっているパターン領域の外周にはみ出して壁面に接触している被加工物の盛り上がり部の高さをhとし、盛り上がり部の壁面からの幅をWとし、基材の裏面側から照射される光の斜入射成分の最大入射角度をθとし、斜入射成分により露光され硬化された被加工物が基板と接触する長さをbとしたとき、前記距離Hの下限値を、下記の式(1)、式(2)から算出される値のうち、大きい方の値とし、使用するナノインプリント装置が許容し得るパターン領域の表面から積層膜の表面までの距離以下で、かつ、モールドとして作製可能な値の範囲となるように前記距離Hを設定することを特徴とした請求項8に記載のナノインプリント用モールドの製造方法。
    H≧(b−a)/2tanθ +d−t 式(1)
    H≧W/tanθ+h 式(2)
  10. 前記距離Lの設計は、下記の式(5)、式(6)から算出される値のうち、大きい方の値を前記距離Lの下限値とし、該下限値が前記距離Hより小さいときに、前記距離Hよりも小さく、かつ、被加工物の意図しない部位の露光が抑制できる範囲内で距離Lを設定することを特徴とした請求項9に記載のナノインプリント用モールドの製造方法。
    L≧(b−a)/2tanθ +d−t 式(5)
    L≧W/tanθ+h 式(6)
  11. 幅cの設計は、下記の式(5)、式(6)から算出される値のうち、大きい方の値を前記距離Lの下限値としたときに、該下限値が前記距離H以上である場合に行われ、
    L≧(b−a)/2tanθ +d−t 式(5)
    L≧W/tanθ+h 式(6)
    下記の式(3)、式(4)から算出される値のうち、大きい方の値を幅cの下限値とし、被加工物の意図しない部位の露光が抑制できる範囲内で幅cを設定することを特徴とした請求項9に記載のナノインプリント用モールドの製造方法
    c≧(b−a)/2−(H+t−d)tanθ 式(3)
    c≧W−(H−h)tanθ 式(4)
  12. 幅cの設計は、照射光が斜入射成分を有していない場合、または、照射光が斜入射成分を有している場合であって、凸状となっているパターン領域の長さをaとし、被加工物へのモールドの押し込み深さをdとし、被加工物の厚みをtとし、凸状となっているパターン領域の外周にはみ出して壁面に接触している被加工物の盛り上がり部の高さをhとし、盛り上がり部の壁面からの幅をWとし、基材の裏面側から照射される光の斜入射成分の最大入射角度をθとし、斜入射成分により露光され硬化された被加工物が基板と接触する長さをbとしたとき、前記距離Hの下限値を、下記の式(1)、式(2)から算出される値のうち、大きい方の値とし、該下限値が、使用するナノインプリント装置が許容し得るパターン領域の表面から積層膜の表面までの距離を超えたり、モールドとして作製不可能な値である場合に行われ、
    使用するナノインプリント装置が許容し得るパターン領域の表面から積層膜の表面までの距離以下で、かつ、モールドとして作製可能な値の範囲となるように前記距離Hを仮設定し、該仮設定の距離Hを用いて下記の式(3)、式(4)から算出される値のうち、大きい方の値を幅cの下限値とし、被加工物の意図しない部位の露光が抑制できる範囲内で幅cを設定し、設定した幅cに対応する距離Hを上記の式(3)、式(4)から逆算により決定することを特徴とした請求項8に記載のナノインプリント用モールドの製造方法
    c≧(b−a)/2−(H+t−d)tanθ 式(3)
    c≧W−(H−h)tanθ 式(4)
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