JP2010251461A - クリーニング装置、クリーニング方法、露光装置、及びデバイス製造方法 - Google Patents

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香織 服部
Junichi Chonan
純一 長南
Shoichi Tanimoto
昭一 谷元
Kenichi Shiraishi
健一 白石
Tomoharu Fujiwara
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Abstract


【課題】露光不良の発生を抑制できるクリーニング装置を提供する。
【解決手段】クリーニング装置は、第1液体を介して露光光で基板を露光する露光装置内の所定部材をクリーニングする。クリーニング装置は、第1波長及び第2波長の照射光を射出可能であり、所定部材の異物に応じて第1波長及び第2波長の少なくとも一方の照射光を所定部材に照射して、所定部材をクリーニングする光洗浄装置を備えている。
【選択図】図4

Description

本発明は、クリーニング装置、クリーニング方法、露光装置、及びデバイス製造方法に関する。
半導体デバイス等のマイクロデバイスの製造工程において、露光光で基板を露光する露光装置が使用される。露光装置の部材、部品が汚染されると、例えば基板に形成されるパターンに欠陥が生じる等、露光不良が発生し、その結果、不良デバイスが発生する可能性がある。そのため、例えば下記特許文献に開示されているような、露光装置内の所定部材をクリーニングする技術が案出されている。
米国特許出願公開第2008/0018867号明細書
露光不良の発生を抑制するために、所定部材をクリーニングすることは有効である。そのため、露光装置内の所定部材を良好にクリーニングできる技術の案出が望まれる。
本発明の態様は、露光不良の発生を抑制できるクリーニング装置、及びクリーニング方法を提供することを目的とする。また本発明の態様は、露光不良の発生を抑制できる露光装置を提供することを目的とする。また本発明の態様は、不良デバイスの発生を抑制できるデバイス製造方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様に従えば、第1液体を介して露光光で基板を露光する露光装置内の所定部材をクリーニングするクリーニング装置であって、第1波長及び第2波長の照射光を射出可能であり、所定部材の異物に応じて第1波長及び第2波長の少なくとも一方の照射光を所定部材に照射して、所定部材をクリーニングする光洗浄装置を備えるクリーニング装置が提供される。
本発明の第2の態様に従えば、第1液体を介して露光光で基板を露光する露光装置内の所定部材をクリーニングするクリーニング装置であって、第2液体を保持する保持部材と、第1振動数及び第2振動数の超音波振動を発生可能であり、第1振動数及び第2振動数の少なくとも一方の超音波振動を所定部材と保持部材との間の第2液体に付与して、所定部材をクリーニングする超音波発生装置と、を備えるクリーニング装置が提供される。
本発明の第3の態様に従えば、第1液体を介して露光光で基板を露光する露光装置内の所定部材をクリーニングするクリーニング装置であって、第2液体を保持する保持部材と、超音波振動を所定部材と保持部材との間の第2液体に付与して、所定部材をクリーニングする超音波発生装置と、第1面、第1面の反対方向を向く第2面、及び第1面と第2面とを結ぶ複数の孔を有し、超音波発生装置と所定部材との間において、第1面が超音波発生装置と対向し、第2面が所定部材に対向するように第2液体中に配置される第1部材と、を備えるクリーニング装置が提供される。
本発明の第4の態様に従えば、第1液体を介して露光光で基板を露光する露光装置内の所定部材をクリーニングするクリーニング装置であって、第2液体を保持する保持部材と、超音波振動を所定部材と保持部材との間の第2液体に付与して、所定部材をクリーニングする超音波発生装置と、超音波発生装置と所定部材との間に配置され、第2液体の流れを整える整流部材と、を備えるクリーニング装置が提供される。
本発明の第5の態様に従えば、光学部材の射出面から射出される露光光で第1液体を介して基板を露光する露光装置内の所定部材をクリーニングするクリーニング装置であって、第2液体を保持する保持部材と、超音波振動を所定部材と保持部材との間の第2液体に付与して、所定部材をクリーニングする超音波発生装置と、射出面からの露光光が通過可能な所定部材の第1開口を覆うように第2液体中に配置され、中空部を有する第2部材と、を備えるクリーニング装置が提供される。
本発明の第6の態様に従えば、第1液体を介して露光光で基板を露光する露光装置内の所定部材をクリーニングするクリーニング装置であって、所定部材との間で第2液体を保持する保持部材と、第2液体を攪拌する攪拌装置と、超音波振動を所定部材と保持部材との間の第2液体に付与して、所定部材をクリーニングする超音波発生装置と、を備えるクリーニング装置が提供される。
本発明の第7の態様に従えば、第1〜第6のいずれか一つの態様のクリーニング装置を備える露光装置が提供される。
本発明の第8の態様に従えば、第7の態様の露光装置を用いて基板を露光することと、露光された基板を現像することと、を含むデバイス製造方法が提供される。
本発明の第9の態様に従えば、第1〜第6のいずれか一つの態様のクリーニング装置を用いて、所定部材の少なくとも一部をクリーニングすることを含むクリーニング方法が提供される。
本発明の第10の態様に従えば、第2〜第6のいずれか一つの態様のクリーニング装置を用いて、所定部材をクリーニングすることと、クリーニング後、所定部材と保持部材との間に第1液体を供給するとともに、所定部材と保持部材との間の第1液体及び第2液体の少なくとも一方を回収することと、第1液体の供給と並行して、所定部材と保持部材との間の第1液体及び第2液体の少なくとも一方に超音波振動を付与することと、を含むクリーニング方法が提供される。
本発明の第11の態様に従えば、第1液体を介して露光光で基板を露光する露光装置内の所定部材をクリーニングするクリーニング方法であって、所定部材の異物に応じて第1波長及び第2波長の少なくとも一方の照射光を所定部材に照射すること、を含むクリーニング方法が提供される。
本発明の第12の態様に従えば、第1液体を介して露光光で基板を露光する露光装置内の所定部材をクリーニングするクリーニング方法であって、所定部材と保持部材との間の第2液体に、第1振動数及び第2振動数の少なくとも一方の超音波振動を付与すること、を含むクリーニング方法が提供される。
本発明の第13の態様に従えば、第1液体を介して露光光で基板を露光する露光装置内の所定部材をクリーニングするクリーニング方法であって、所定部材と保持部材との間の第2液体を攪拌することと、超音波振動を所定部材と保持部材との間の第2液体に付与することと、を含むクリーニング方法が提供される。
本発明の第14の態様に従えば、第1液体を介して露光光で基板を露光する露光装置内の所定部材をクリーニングするクリーニング方法であって、所定部材と保持部材との間の第2液体中に、第1面、第1面の反対方向を向く第2面、及び第1面と第2面とを結ぶ複数の孔を有する第1部材を、所定部材と保持部材との間において、第1面が保持部材と対向し、第2面が所定部材と対向するように配置することと、超音波振動を所定部材と保持部材との間の第2液体に付与することと、を含むクリーニング方法が提供される。
本発明の第15の態様に従えば、第1液体を介して露光光で基板を露光する露光装置内の所定部材をクリーニングするクリーニング方法であって、所定部材と保持部材との間の第2液体の流れを整えることと、超音波振動を第2液体に付与することと、を含むクリーニング方法が提供される。
本発明の第16の態様に従えば、光学部材の射出面から射出される露光光で第1液体を介して基板を露光する露光装置内の所定部材をクリーニングするクリーニング方法であって、所定部材と保持部材との間の第2液体中に、射出面からの露光光が通過可能な所定部材の第1開口を覆うように中空部を有する第2部材を配置することと、超音波振動を第2液体に付与することと、を含むクリーニング方法が提供される。
本発明の第17の態様に従えば、第9〜第16のいずれか一つの態様のクリーニング方法で所定部材の少なくとも一部をクリーニングすることと、第1液体を介して、基板を露光することと、露光された前記基板を現像することと、を含むデバイス製造方法が提供される。
本発明の態様によれば、露光不良の発生を抑制できる。また本発明の態様によれば、不良デバイスの発生を抑制できる。
第1実施形態に係る露光装置の一例を示す概略構成図である。 第1実施形態に係る液浸部材の近傍の一例を示す概略構成図である。 第1実施形態に係る露光装置の動作の一例を示す図である。 第1実施形態に係るクリーニング装置の一例を示す側断面図である。 第1実施形態に係るクリーニング装置を上方から見た平面図である。 第1実施形態に係るクリーニング方法の一例を示すフローチャートである。 第1実施形態に係るクリーニング装置の動作の一例を示す模式図である。 第1実施形態に係るクリーニング装置の動作の一例を示す模式図である。 第1実施形態に係るクリーニング方法の一例を示す模式図である。 第1実施形態に係るクリーニング装置の動作の一例を示す模式図である。 第1実施形態に係るクリーニング装置の動作の一例を示す模式図である。 第2実施形態に係るクリーニング装置の一例を示す側断面図である。 第3実施形態に係るクリーニング装置の一例を示す側断面図である。 第4実施形態に係るクリーニング装置の一例を示す側断面図である。 第4実施形態に係るカバー部材の一例を示す断面図である。 第4実施形態に係るカバー部材の一例を示す断面図である。 第5実施形態に係るクリーニング装置の一例を示す側断面図である。 マイクロデバイスの製造工程の一例を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部の位置関係について説明する。水平面内の所定方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれと直交する方向(すなわち鉛直方向)をZ軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。
<第1実施形態>
第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態に係る露光装置EXの一例を示す概略構成図である。本実施形態の露光装置EXは、第1液体LQ1を介して露光光ELで基板Pを露光する液浸露光装置である。本実施形態においては、露光光ELの光路の少なくとも一部が第1液体LQ1で満たされるように液浸空間LSが形成される。液浸空間は、液体で満たされた部分(空間、領域)である。基板Pは、液浸空間LSの第1液体LQ1を介して露光光ELで露光される。本実施形態においては、第1液体LQ1として、水(純水)を用いる。
図1において、露光装置EXは、マスクMを保持して移動可能なマスクステージ1と、基板Pを保持して移動可能な基板ステージ2と、基板Pを保持せずに、露光光ELを計測する計測部材(計測器)を保持して移動可能な計測ステージ3と、マスクMを露光光ELで照明する照明系ILと、露光光ELで照明されたマスクMのパターンの像を基板Pに投影する投影光学系PLと、露光光ELの光路の少なくとも一部が第1液体LQ1で満たされるように液浸空間LSを形成可能な液浸部材7と、露光装置EX全体の動作を制御する制御装置8とを備えている。
なお、基板を保持して移動可能な基板ステージと、基板を保持せずに、露光光を計測する計測部材(計測器)を保持して移動可能な計測ステージとを備えた露光装置の一例が、例えば米国特許第6897963号明細書、欧州特許出願公開第1713113号明細書等に開示されており、その内容を援用して本文の記載の一部とする。
マスクMは、基板Pに投影されるデバイスパターンが形成されたレチクルを含む。マスクMは、例えばガラス板等の透明板と、その透明板上にクロム等の遮光材料を用いて形成されたパターンとを有する透過型マスクを含む。なお、マスクMとして、反射型マスクを用いることもできる。
基板Pは、デバイスを製造するための基板である。基板Pは、例えば半導体ウエハ等の基材と、その基材上に形成された感光膜とを含む。感光膜は、感光材(フォトレジスト)の膜である。また、基板Pが、感光膜に加えて別の膜を含んでもよい。例えば、基板Pが、反射防止膜を含んでもよいし、感光膜を保護する保護膜(トップコート膜)を含んでもよい。
照明系ILは、所定の照明領域IRに露光光ELを照射する。照明領域IRは、照明系ILから射出される露光光ELが照射可能な位置を含む。照明系ILは、照明領域IRに配置されたマスクMの少なくとも一部を、均一な照度分布の露光光ELで照明する。照明系ILから射出される露光光ELとして、例えば水銀ランプから射出される輝線(g線、h線、i線)及びKrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)、及びFレーザ光(波長157nm)等の真空紫外光(VUV光)等が用いられる。本実施形態においては、露光光ELとして、紫外光(真空紫外光)であるArFエキシマレーザ光を用いる。
マスクステージ1は、マスクMを保持した状態で、照明領域IRを含むベース部材9のガイド面9G上を移動可能である。マスクステージ1は、例えばリニアモータ等を含む駆動システムの作動により、ガイド面9G上において、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6つの方向に移動可能である。
投影光学系PLは、所定の投影領域PRに露光光ELを照射する。投影領域PRは、投影光学系PLから射出される露光光ELが照射可能な位置を含む。投影光学系PLは、投影領域PRに配置された基板Pの少なくとも一部に、マスクMのパターンの像を所定の投影倍率で投影する。本実施形態の投影光学系PLは、その投影倍率が例えば1/4、1/5、又は1/8等の縮小系である。なお、投影光学系PLは、等倍系及び拡大系のいずれでもよい。本実施形態においては、投影光学系PLの光軸は、Z軸と平行である。また、投影光学系PLは、反射光学素子を含まない屈折系、屈折光学素子を含まない反射系、反射光学素子と屈折光学素子とを含む反射屈折系のいずれであってもよい。また、投影光学系PLは、倒立像と正立像とのいずれを形成してもよい。
基板ステージ2は、基板Pを保持した状態で、投影領域PRを含むベース部材10のガイド面10G上を移動可能である。基板ステージ2は、例えばリニアモータ等を含む駆動システムの作動により、ガイド面10G上において、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6つの方向に移動可能である。
計測ステージ3は、計測部材(計測器)を保持した状態で、投影領域PRを含むベース部材10のガイド面10G上を移動可能である。計測ステージ3は、例えばリニアモータ等を含む駆動システムの作動により、ガイド面10G上において、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6つの方向に移動可能である。
本実施形態において、計測ステージ3は、観察装置4を搭載する。観察装置4は、撮像素子を有し、露光装置EX内の部材の光学像を取得可能である。なお、観察装置を搭載した計測ステージを備える露光装置の一例が、米国特許出願公開第2008/0084546号明細書に開示されており、その内容を援用して本文の記載の一部とする。以下の説明において、観察装置4を適宜、カメラ4、と称する。
本実施形態において、マスクステージ1、基板ステージ2、及び計測ステージ3の位置情報は、レーザ干渉計ユニット11A、11Bを含む干渉計システム11によって計測される。基板Pの露光処理を実行するとき、あるいは所定の計測処理を実行するとき、制御装置8は、干渉計システム11の計測結果に基づいて、マスクステージ1(マスクM)、基板ステージ2(基板P)、及び計測ステージ3(計測部材)の位置制御を実行する。
液浸部材7は、露光光ELの光路の少なくとも一部が第1液体LQ1で満たされるように液浸空間LSを形成可能である。液浸部材7は、投影光学系PLの複数の光学素子のうち、投影光学系PLの像面に最も近い終端光学素子12の近傍に配置される。本実施形態において、液浸部材7は、環状の部材であり、露光光ELの光路の周囲に配置される。本実施形態においては、液浸部材7の少なくとも一部が、終端光学素子12の周囲に配置される。
終端光学素子12は、投影光学系PLの像面に向けて露光光ELを射出する射出面13を有する。本実施形態において、液浸空間LSは、終端光学素子12と、終端光学素子12から射出される露光光ELが照射可能な位置(投影領域PR)に配置される物体との間の露光光ELの光路が第1液体LQ1で満たされるように形成される。本実施形態において、投影領域PRに配置可能な物体は、投影光学系PLの像面側(終端光学素子12の射出面13側)で投影領域PRに対して移動可能な物体であり、基板ステージ2、基板ステージ2に保持された基板P、計測ステージ3、及び計測ステージ3に保持された計測部材の少なくとも一つを含む。もちろん、投影領域PRに配置可能な物体は、基板ステージ2、基板ステージ2に保持された基板P、計測ステージ3、及び計測ステージ3に保持された計測部材の少なくとも一つに限られない。
本実施形態において、液浸部材7は、投影領域PRに配置される物体と対向可能な下面14を有する。液浸部材7は、投影領域PRに配置される物体との間で第1液体LQ1を保持することができる。一方側の射出面13及び下面14と、他方側の物体の表面(上面)との間に第1液体LQ1が保持されることによって、終端光学素子12と物体との間の露光光ELの光路が第1液体LQ1で満たされるように液浸空間LSが形成される。
本実施形態においては、基板Pに露光光ELが照射されているとき、投影領域PRを含む基板Pの表面の一部の領域が第1液体LQ1で覆われるように液浸空間LSが形成される。第1液体LQ1の界面(メニスカス、エッジ)の少なくとも一部は、液浸部材7の下面14と基板Pの表面との間に形成される。すなわち、本実施形態の露光装置EXは、局所液浸方式を採用する。
図2は、本実施形態に係る液浸部材7の一例を示す側断面図である。なお、図2を用いる説明においては、投影領域PR(終端光学素子12及び液浸部材7と対向する位置)に基板Pが配置される場合を例にして説明するが、上述のように、基板ステージ2、及び計測ステージ3を配置することもできる。
図2に示すように、液浸部材7は、射出面13と対向する位置に第1開口5を有する。射出面13から射出される露光光ELは、第1開口5を通過可能である。射出面13から射出された露光光ELは、第1開口5を介して、基板Pに照射可能である。基板Pは、終端光学素子12の射出面13から射出される露光光ELで第1液体LQ1を介して露光される。
また、液浸部材7は、第1液体LQ1を供給可能な供給口15と、第1液体LQ1を回収可能な回収口16とを備えている。供給口15は、露光光ELの光路の近傍において、その光路に面するように配置されている。供給口15は、流路17を介して、第1液体供給装置18と接続されている。第1液体供給装置18は、清浄で温度調整された第1液体LQ1を送出可能である。流路17は、液浸部材7の内部に形成された供給流路17A、及びその供給流路17Aと第1液体供給装置18とを接続する供給管で形成される流路17Bを含む。第1液体供給装置18から送出された第1液体LQ1は、流路17を介して供給口15に供給される。
回収口16は、液浸部材7の下面14と対向する物体上の第1液体LQ1の少なくとも一部を回収可能である。本実施形態においては、回収口16は、露光光ELが通過する第1開口5の周囲に配置されている。回収口16は、物体の表面と対向する液浸部材7の所定位置に配置されている。回収口16には、複数の孔(openingsあるいはpores)を含むプレート状の多孔部材19が配置されている。なお、回収口16に、網目状に多数の小さい孔が形成された多孔部材であるメッシュフィルタが配置されてもよい。また、回収口16に多孔部材が配置されていなくてもよい。本実施形態において、液浸部材7の下面14の少なくとも一部は、多孔部材19の下面を含む。回収口16は、流路20を介して、液体回収装置21と接続されている。流路20は、液浸部材7の内部に形成された回収流路20A、及びその回収流路20Aと第1液体回収装置21とを接続する回収管で形成される流路20Bを含む。第1液体回収装置21は、真空ポンプ及び加圧ポンプ等を含み、流路20の圧力を調整可能な圧力調整装置6を有する。圧力調整装置6は、流路20を加圧及び減圧できる。第1液体回収装置21は、流路20を減圧する(負圧にする)ことによって、回収口16を介して第1液体LQ1を吸引可能である。回収口16から回収された第1液体LQ1は、流路20を介して、第1液体回収装置21に回収される。
本実施形態においては、制御装置8は、供給口15からの第1液体LQ1の供給動作と並行して、回収口16からの第1液体LQ1の回収動作を実行することによって、一方側の終端光学素子12及び液浸部材7と、他方側の物体との間に第1液体LQ1で液浸空間LSを形成可能である。
なお、液浸部材7として、例えば米国特許出願公開第2007/0132976号明細書、欧州特許出願公開第1768170号明細書に開示されているような液浸部材(ノズル部材)を用いることができる。
次に、上述の構成を有する露光装置EXを用いて、基板Pを露光する方法の一例について説明する。
図3に示すように、制御装置8は、露光前の基板Pを基板ステージ2に搬入(ロード)するために、基板ステージ2を、露光位置EPと異なる基板交換位置CPに移動する。露光位置EPは、終端光学素子12から射出される露光光ELが照射可能な位置(投影領域PRを含む位置)である。基板交換位置CPは、基板Pの交換処理が実行可能な位置である。基板Pの交換処理は、搬送装置22を用いて、基板ステージ2に保持された露光後の基板Pを基板ステージ2から搬出(アンロード)する処理、及び基板ステージ2に露光前の基板Pを搬入(ロード)する処理の少なくとも一方を含む。制御装置8は、基板交換位置CPに基板ステージ2を移動して、基板Pの交換処理を実行する。
基板ステージ2が液浸部材7から離れている期間の少なくとも一部において、制御装置8は、計測ステージ3を液浸部材7に対して所定位置に配置して、終端光学素子12及び液浸部材7と計測ステージ3の上面との間で第1液体LQ1を保持して、液浸空間LSを形成する。
また、基板ステージ2が液浸部材7から離れた期間の少なくとも一部において、必要に応じて、計測ステージ3を用いる計測処理が実行される。計測ステージ3を用いる計測処理を実行するとき、制御装置8は、終端光学素子12及び液浸部材7と計測ステージ3とを対向させ、終端光学素子12と計測部材との間の光路が第1液体LQ1で満たされるように液浸空間LSを形成する。制御装置8は、投影光学系PL及び第1液体LQ1を介して、計測ステージ3に保持されている計測部材(計測器)に露光光ELを照射して、露光光ELの計測処理を実行する。その計測処理の結果は、基板Pの露光処理に反映される。
本実施形態において、計測ステージ3を用いる計測処理は、カメラ4を用いて液浸部材7の下面14の状態を観察する処理を含む。カメラ4は、液浸部材7の光学像(画像)を取得可能である。制御装置8は、液浸部材7と計測ステージ3とを対向させた状態で、カメラ4を用いて液浸部材7の下面14の状態を観察することができる。
本実施形態においては、制御装置8は、液浸部材7と計測ステージ3との間に第1液体LQ1で液浸空間LSを形成した状態で、カメラ4を用いて液浸部材7の下面14の状態を観察する。カメラ4は、第1液体LQ1を介して、多孔部材9の下面を含む、液浸部材7の下面14の光学像を取得する。
なお、第1液体LQ1を介さずに、カメラ4で液浸部材7の光学像を取得してもよい。例えば、液浸部材7と計測ステージ3との間に第1液体LQ1で液浸空間LSを形成しない状態で、カメラ4を用いて液浸部材7の光学像を取得してもよい。
露光前の基板Pが基板ステージ2にロードされ、計測ステージ3を用いる計測処理が終了した後、制御装置8は、基板ステージ2を露光位置EPに移動して、終端光学素子12及び液浸部材7と基板ステージ2(基板P)との間に液浸空間LSを形成する。
終端光学素子12及び液浸部材7と基板ステージ2(基板P)との間に液浸空間LSが形成された後、制御装置8は、基板Pの露光処理を開始する。基板Pの露光処理を実行するとき、制御装置8は、終端光学素子12及び液浸部材7と基板ステージ2とを対向させ、終端光学素子12と基板Pとの間の光路が第1液体LQ1で満たされるように液浸空間LSを形成する。制御装置8は、照明系ILにより露光光ELで照明されたマスクMからの露光光ELを投影光学系PL及び第1液体LQ1を介して基板Pに照射する。これにより、基板Pは露光光ELで露光され、マスクMのパターンの像が基板Pに投影される。
本実施形態の露光装置EXは、マスクMと基板Pとを所定の走査方向に同期移動しつつ、マスクMのパターンの像を基板Pに投影する走査型露光装置(所謂スキャニングステッパ)である。本実施形態においては、基板Pの走査方向(同期移動方向)をY軸方向とし、マスクMの走査方向(同期移動方向)もY軸方向とする。制御装置8は、基板Pを投影光学系PLの投影領域PRに対してY軸方向に移動するとともに、その基板PのY軸方向への移動と同期して、照明系ILの照明領域IRに対してマスクMをY軸方向に移動しつつ、投影光学系PLと基板P上の液浸空間LSの第1液体LQ1とを介して基板Pに露光光ELを照射する。
基板Pの露光処理が終了した後、制御装置8は、基板ステージ2を基板交換位置CPに移動する。計測ステージ3は、例えば露光位置EPに配置される。制御装置8は、基板交換位置CPに移動した基板ステージ2から露光後の基板Pを搬出し、露光前の基板Pを基板ステージ2に搬入する。
以下、制御装置8は、上述の処理を繰り返して、複数の基板Pを順次露光する。
ところで、基板Pの露光中、基板Pから発生(溶出)した物質(例えば感光材等の有機物)が、異物(汚染物、パーティクル)として液浸空間LSの第1液体LQ1中に混入する可能性がある。また、基板Pから発生する物質のみならず、例えば空中を浮遊する異物が、液浸空間LSの第1液体LQ1に混入する可能性もある。上述したように、基板Pの交換処理、計測ステージ3を用いる計測処理、及び基板Pの露光処理を含む露光シーケンスの少なくとも一部の期間において、液浸空間LSの第1液体LQ1は、液浸部材7、基板ステージ2、及び計測ステージ3の少なくとも一部と接触する。
したがって、液浸空間LSの第1液体LQ中に異物が混入すると、液浸部材7の下面14、基板ステージ2の上面、及び計測ステージ3の上面の少なくとも一部に異物が付着する可能性がある。それら第1液体LQ1と接触する露光装置EX内の所定部材の表面(液体接触面)に異物が付着している状態を放置しておくと、その異物が露光中に基板Pに付着したり、供給口15から供給された第1液体LQ1が汚染されたりする可能性がある。また、液浸部材7の下面14、基板ステージ2の上面、計測ステージ3の上面が汚染されると、例えば液浸空間LSを良好に形成できなくなる可能性もある。その結果、露光不良が発生する可能性がある。
そこで、本実施形態においては、制御装置8は、所定のタイミングで、液浸空間LSの第1液体LQ1と接触する露光装置EX内の所定部材をクリーニングする処理を実行する。
以下、第1液体LQ1と接触する露光装置EX内の所定部材のうち、液浸部材7をクリーニングする場合を例にして説明する。
図4は、本実施形態に係る、液浸部材7をクリーニングするクリーニング装置100の一例を示す側断面図、図5は、クリーニング装置100を上方から見た平面図である。
図4及び図5において、クリーニング装置100は、第1波長の照射光及び第2波長の照射光を射出可能な光洗浄装置30と、第1振動数の超音波振動及び第2振動数の超音波振動を発生可能な超音波発生装置40と、クリーニング装置100全体の動作を制御する制御器23と、制御器23に接続され、クリーニング処理に関する各種情報を記憶する記憶装置24と、制御器23に接続され、制御装置8との間で通信可能な通信装置25とを備えている。
また、クリーニング装置100は、第2液体LQ2を保持可能な保持部材50を備えている。第2液体LQ2は、液浸部材7をクリーニングするための液体(クリーニング用液体)である。保持部材50は、プレート状のベース部材51と、ベース部材51の側面に接続され、ベース部材51から上方へ延びる側壁部材52とを有する。
本実施形態において、側壁部材52は、第2液体LQ2を保持可能な第1空間SP1を形成する第1側壁部521と、第1側壁部521の周囲に配置され、第1側壁部521との間で第2液体LQ2を保持可能な第2空間SP2を形成する第2側壁部522とを有する。第1空間SP1は、ベース部材51及び第1側壁部521によって規定される。
本実施形態においては、第1空間SP1に面するベース部材51の上面が、保持部材50の底部50Bの少なくとも一部を形成する。また、第1空間SP1に面する第1側壁部521の内面が、底部50Bから上方へ延びる保持部材50の側壁部50Sの少なくとも一部を形成する。
また、保持部材50は、第1側壁部521の上端によって規定される第2開口53を有する。第2開口53は、液浸部材7の下面14より大きい。液浸部材7のクリーニング時、液浸部材7は、第2開口53の内側に配置される。保持部材50は、液浸部材7との間で第2液体LQ2を保持可能である。
光洗浄装置30は、ベース部材51の上面に配置され、第1波長の照射光を射出する第1射出部31と、第2波長の照射光を射出する第2射出部32とを有する。第1射出部31及び第2射出部32のそれぞれは、第1空間SP1に面するように配置される。
第1波長と第2波長とは、異なる。本実施形態において、第1波長は、第2波長より長い。
以下の説明において、第1射出部31から射出される第1波長の照射光を適宜、第1照射光、と称し、第2射出部32から射出される第2波長の照射光を適宜、第2照射光、と称する。
本実施形態において、第1照射光及び第2照射光は、光洗浄効果を有する照射光である。本実施形態において、第1照射光及び第2照射光は、光洗浄効果を有する紫外光及び真空紫外光の少なくとも一方を含む。紫外光は、例えば波長が200nm〜300nm程度の遠紫外光、及び波長が300nm〜400nmの近紫外光の少なくとも一方を含む。真空紫外光は、波長が200nm以下の紫外光を含む。
本実施形態においては、第1照射光及び第2照射光として、例えば波長が180nm〜300nmの紫外光及び真空紫外光を用いる。一例として、第1照射光の波長(第1波長)は、250nm程度である。第2照射光の波長(第2波長)は、180nm程度である。
光洗浄装置30は、第1射出部31に第1照射光を供給する第1光源装置33と、第2射出部32に第2照射光を供給する第2光源装置34とを備えている。また、光洗浄装置30は、第1光源装置33と第1射出部31とを光学的に接続する第1導光部材35と、第2光源装置34と第2射出部32とを光学的に接続する第2導光部材36とを備えている。第1導光部材35及び第2導光部材36は、例えば光ファイバを含む。第1光源装置33から射出された第1照射光は、第1導光部材35を介して、第1射出部31に供給される。第1射出部31は、第1光源装置33から供給された第1照射光を第1空間SP1に射出可能である。第2光源装置34から射出された第2照射光は、第2導光部材36を介して、第2射出部32に供給される。第2射出部32は、第2光源装置34から供給された第2照射光を第1空間SP1に射出可能である。
図5に示すように、第1射出部31は、ベース部材51の上面に複数配置されている。同様に、第2射出部32は、ベース部材51の上面に複数配置されている。本実施形態において、ベース部材51の上面は、XY平面とほぼ平行である。本実施形態においては、第1射出部31と第2射出部32とは、ベース部材51の上面において、X軸方向に関して交互に配置されるととともに、Y軸方向に関して交互に配置される。複数の第1射出部31及び第2射出部32は、所定間隔で配置されている。なお、第1射出部31と第2射出部32の配置は、図5の配置に限られない。
超音波発生装置40は、ベース部材51の上面に配置され、第1振動数の超音波振動を発生する第1振動子41と、第2振動数の超音波振動を発生する第2振動子42とを有する。第1振動子41及び第2振動子42のそれぞれは、第1空間SP1に面するように配置される。
第1振動数と第2振動数とは、異なる。本実施形態において、第1振動数は、第2振動数より低い。
以下の説明において、第1振動子41が発生する第1振動数の超音波振動を適宜、第1超音波振動、と称し、第2振動子42が発生する第2振動数の超音波振動を適宜、第2超音波振動、と称する。
本実施形態において、第1振動数及び第2振動数は、例えば1kHz〜2MHz程度である。一例として、第1超音波振動の振動数(第1振動数)は、20kHz〜100kHz程度である。第2超音波振動の振動数(第2振動数)は、1MHz〜2MHz程度である。
本実施形態において、第1振動子41及び第2振動子42は、ピエゾ素子を含む。超音波発生装置40は、第1振動子41に電力を供給する第1電源装置43と、第2振動子42に電力を供給する第2電源装置44とを備えている。また、超音波発生装置40は、第1電源装置43と第1振動子41とを電気的に接続する第1導電部材45と、第2電源装置44と第2振動子42とを電気的に接続する第2導電部材46とを備えている。第1導電部材45及び第2導電部材46は、例えば電気ケーブルを含む。第1振動子41は、第1電源装置43から供給された電力に基づいて、第1超音波振動を発生可能である。第2振動子42は、第2電源装置44から供給された電力に基づいて、第2超音波振動を発生可能である。
図5に示すように、第1振動子41は、ベース部材51の上面に複数配置されている。同様に、第2振動子42は、ベース部材51の上面に複数配置されている。本実施形態においては、第1振動子41と第2振動子42とは、ベース部材51の上面において、X軸方向に関して交互に配置されるととともに、Y軸方向に関して交互に配置される。複数の第1振動子41及び第2振動子42は、所定間隔で配置されている。なお、第1振動子41と第2振動子42の配置は、図5の配置に限られない。
また、クリーニング装置100は、液浸部材7と保持部材50との間に第2液体LQ2を供給する供給口60と、第2液体LQ2を回収する回収口70とを有する。
本実施形態においては、クリーニング装置100は、第1空間SP1に配置されるパイプ部材61を有する。供給口60は、パイプ部材61に形成されている。パイプ部材61は、ベース部材51の上面に配置された第1射出部31、第2射出部32、第1振動子41及び第2振動子42と対向しないように、第1空間SP1の所定位置に配置されている。本実施形態において、パイプ部材61は、ベース部材51の上面の+Y側のエッジの外側、及び−Y側のエッジの外側のそれぞれに配置されている。パイプ部材61は、X軸方向に長い。
パイプ部材61は、そのパイプ部材61の内部空間61Sと外部空間(第1空間SP1)とを結ぶ孔61Hを複数有する。パイプ部材61において、孔61HはX軸方向に複数形成されている。供給口60は、第1空間SP1に面する孔61Hの一端に配置される。供給口60は、第1空間SP1の中央に向かって第2液体LQ2を供給する。
クリーニング装置100は、供給口60に第2液体LQ2を供給可能な第2液体供給装置62を備えている。供給口60は、流路63を介して、第2液体供給装置62と接続されている。流路63は、パイプ部材61の内部空間61S、及びその内部空間61Sと第2液体供給装置62とを接続する供給管で形成される流路を含む。第2液体供給装置62から送出された第2液体LQ2は、流路63を介して供給口60に供給される。供給口60は、第2液体供給装置62から供給された第2液体LQ2を、第1空間SP1に供給する。供給口60より第1空間SP1に供給された第2液体LQ2の少なくとも一部は、第2開口53に配置された液浸部材7と保持部材50との間に供給される。
上述のように、第2液体LQ2は、液浸部材7をクリーニングするためのクリーニング用液体である。本実施形態において、第2液体LQ2は、第1液体LQ1と異なる。本実施形態においては、第2液体LQ2として、アルカリ水溶液を用いる。本実施形態においては、第2液体LQ2は、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH:tetramethyl ammonium hydroxide)水溶液を含む。
なお、第2液体LQ2が、アルコールでもよい。例えば、第2液体LQ2が、エタノール、イソプロピルアルコール(IPA)、及びペンタノールの少なくとも一つでもよい。
また、本実施形態において、第2液体供給装置62は、第1液体LQ1を供給することもできる。第2液体供給装置62は、供給口60に対する第2液体LQ2の供給動作と、第1液体LQ1の供給動作とを切り換えることができる。供給口60は、液浸部材7と保持部材50との間の空間を含む第1空間SP1に、第2液体LQ2及び第1液体LQ1の少なくとも一方を供給することができる。
回収口70は、第1側壁部521の上端と、第2側壁部522の上端とによって規定されている。本字実施形態において、回収口70は、第1側壁部521の上端を囲むように環状に設けられている。回収口70は、第1側壁部521の上端からオーバーフローした第2液体LQ2を回収する。第1側壁部521の上端からオーバーフローした第1空間SP1の第2液体LQ2は、回収口70に回収され、その回収口70を介して、第2空間SP2に流入する。
第2空間SP2の底部には、吸引口71が形成されている。本実施形態において、吸引口71は、回収口70より小さい。第2空間SP2の底部において、吸引口71は、複数配置されている。
吸引口71のそれぞれは、流路72を介して、第2液体回収装置73と接続されている。流路72は、吸引口71と第2液体回収装置73とを接続する回収管で形成される流路を含む。第2液体回収装置73は、真空ポンプ等の真空源を含み、回収口70を介して第2空間SP2に流入した第2液体LQ2を、吸引口71を介して吸引可能である。回収口70から回収された第2液体LQ2は、第2空間SP2、吸引口71、及び流路72を介して、第2液体回収装置73に回収される。また、第2液体回収装置73は、第1液体LQ1を回収することもできる。
次に、上述の構成を有するクリーニング装置100を用いて、液浸部材7をクリーニングする方法について説明する。
以下の説明においては、クリーニング装置100が有する光洗浄装置30及び超音波発生装置40のうち、超音波発生装置40を用いて液浸部材7をクリーニングする場合を例にして説明する。
図6は、本実施形態に係るクリーニング方法の一例を示すフローチャートである。図6に示すように、本実施形態に係るクリーニング方法においては、液浸部材7の異物を検出する処理(ステップSA1)と、その検出結果に基づいて、第1超音波振動及び第2超音波振動の少なくとも一方を液浸部材7と保持部材50との間の第2液体LQ2に付与して、液浸部材7をクリーニングする処理(ステップSA2)と、クリーニング後、第1空間SP1の第2液体LQ2を第1液体LQ1に置換して、液浸部材7から第2液体LQ2を除去する処理(ステップSA3)とが実行される。
まず、液浸部材7における異物の検出処理が実行される(ステップSA1)。本実施形態においては、カメラ4が液浸部材7の異物を検出する。図3に示したように、制御装置8は、液浸部材7と計測ステージ3とを対向させた状態で、カメラ4を用いて、液浸部材7の下面14の光学像を取得することができる。これにより、液浸部材7の下面14の異物が、カメラ4によって検出される。
制御装置8は、カメラ4で取得した光学像、すなわちカメラ4の検出結果に基づいて、液浸部材7の下面14における異物の情報を取得することができる。異物の情報は、下面14における異物の有無、異物の種類、異物の大きさ、異物の位置、異物の数、異物の成分、及び異物の吸光特性の少なくとも一つを含む。また、異物の情報は、下面14における異物の密度(下面14における単位面積当たりに占める異物の割合)を含む。制御装置8は、カメラ7で取得した光学像を画像処理して、異物の情報を取得することができる。
次に、クリーニング装置100を用いるクリーニング処理が実行される(ステップSA2)。クリーニング処理を開始するために、図4に示すように、液浸部材7と対向する位置に保持部材50が配置される。液浸部材7は、第2開口53の内側に配置される。これにより、液浸部材7の下面14と、第1射出部31、第2射出部32、第1振動子41、及び第2振動子42を含むベース部材51の上面とが対向する。
クリーニング装置100において、制御器23は、第2液体供給装置62及び第2液体回収装置73を作動する。第2液体供給装置62が作動することによって、供給口60より第1空間SP1に第2液体LQ2が供給される。供給口60から第1空間SP1に供給された第2液体LQ2は、液浸部材7と保持部材50との間に供給される。
図4に示すように、少なくとも液浸部材7の下面14と、第1空間SP1に満たされた第2液体LQ2とが接触するように、液浸部材7とクリーニング装置100(保持部材50)の位置関係が調整される。また、本実施形態においては、終端光学素子12と第2液体LQ2とが接触しないように、終端光学素子12に対するクリーニング装置100の位置が調整される。
供給口60から第1空間SP1に第2液体LQ2が供給され、第1空間SP1が第2液体LQ2で満たされることによって、その第2液体LQ2が液浸部材7に接触するとともに、第1側壁部521の上端からオーバーフローして、回収口70に回収される。
本実施形態においては、少なくとも液浸部材7のクリーニング処理中、供給口60を用いる第2液体LQ2の供給動作が継続される。これにより、第1空間SP1は、供給口60から供給されたクリーンな第2液体LQ2で満たされる。また、供給口60を用いる第2液体LQ2の供給動作と並行して、回収口70(吸引口71)を用いる第2液体LQ2の回収動作(吸引動作)が継続される。なお、供給口60からの第2液体LQ2の供給は、断続的に継続してもよい。同様に、回収口70からの第2液体LQ2の回収は、断続的に継続してもよい。
第1空間SP1が第2液体LQ2で満たされ、液浸部材7と第2液体LQ2とが接触した後、制御器23は、超音波発生装置40を作動して、第1超音波振動及び第2超音波振動の少なくとも一方を、液浸部材7と保持部材50(ベース部材51)との間の第2液体LQ2に付与する。
本実施形態においては、液浸部材7の異物に応じて、第1超音波振動及び第2超音波振動の少なくとも一方が、第2液体LQ2に付与される。
本実施形態においては、液浸部材7の異物の大きさに応じて、第1超音波振動及び第2超音波振動の少なくとも一方が、第2液体LQ2に付与される。
上述のように、本実施形態においては、異物の大きさを含む異物の情報は、カメラ4で検出される。制御器23は、カメラ4が検出した異物の大きさに応じて、第1振動子41及び第2振動子42の少なくとも一方を作動する。
本実施形態においては、カメラ4の検出結果、及びそのカメラ4の検出結果に基づいて制御装置8が実行した画像処理結果の少なくとも一方が、通信装置25を介して制御器23に送られる。通信装置25は、無線通信装置を含む。制御装置8には、無線送信器が設けられている。通信装置25は、無線受信器を有する。制御器23は、通信装置25を介して異物の情報を取得し、その取得した情報に応じて、第1振動子41及び第2振動子42の少なくとも一方を作動する。
本実施形態においては、異物が大きい場合、第1超音波振動が第2液体LQ2に付与され、異物が小さい場合、第2超音波振動が第2液体LQ2に付与される。
図7は、液浸部材7の下面14(多孔部材19の下面)に付着している異物が大きい場合のクリーニング装置100の動作を模式的に示す図、図8は、異物が小さい場合のクリーニング装置100の動作を模式的に示す図である。
液浸部材7の下面14に付着している異物の大きさに応じて、その下面14に接触する第2液体LQ2に付与する超音波振動の振動数を変更することにより、クリーニング効果を高めることができる。異物が大きい場合、低い振動数の超音波振動を第2液体LQ2に付与することが有効である。異物が大きい場合、低い振動数の超音波振動を第2液体LQ2に付与することによって、下面14に付着している大きい異物は、その下面14から良好に除去される。一方、異物が小さい場合、高い振動数の超音波振動を第2液体LQ2に付与することが有効である。異物が小さい場合、高い振動数の超音波振動を第2液体LQ2に付与することによって、下面14に付着している小さい異物は、その下面14から良好に除去される。
本実施形態においては、記憶装置24は、異物の大きさと、その異物に応じた、第2液体LQ2に付与する超音波振動の最適な振動数との関係が記憶されている。最適な振動数とは、第2液体LQ2に付与することによって液浸部材7から異物を良好に除去可能な振動数である。上述の関係は、例えば予備実験、あるいはシミュレーション等によって、予め求めることができる。
制御器23は、カメラ4の検出結果、すなわち液浸部材7に付着している異物の大きさと、記憶装置24の記憶情報とに基づいて、その液浸部材7に付着している異物を除去するために、最適な超音波振動の振動数を決定する。制御器23は、その決定した振動数に基づいて、第1振動数(第1超音波振動)及び第2振動数(第2超音波振動)の少なくとも一方を選択し、その選択した振動数の超音波振動を、第2液体LQ2に付与する。
本実施形態においては、第2液体LQ2がアルカリ水溶液を含み、液浸部材7に接触することによって、その液浸部材7に付着している異物を、液浸部材7から除去することができる。例えば、異物が感光材等の有機物を含む場合、第2液体LQ2としてアルカリ水溶液を用いることは有効である。また、第2液体LQ2としてアルコールを用いることも有効である。
また、本実施形態においては、クリーニング装置100は、液浸部材7と第2液体LQ2とを接触させた状態で、異物に応じた最適な振動数の超音波振動を第2液体LQ2に付与するので、第2液体LQ2のクリーニング効果と、超音波振動によるクリーニング効果との相乗効果によって、液浸部材7から異物を良好に除去することができる。
また、本実施形態においては、制御器23は、クリーニング処理中、供給口60を用いる第2液体LQ2の供給動作を継続して実行するので、クリーンな第2液体LQ2を液浸部材7に接触させることができる。また、第1空間SP1は、クリーンな第2液体LQ2で満たされる。また、制御器23は、供給口60を用いる第2液体LQ2の供給動作を継続して実行するので、液浸部材7から除去された異物は、第1側壁部521の上端からオーバーフローする第2液体LQ2とともに、第1空間SP1から排出される。したがって、液浸部材7から除去(剥離)された異物が、液浸部材7に再付着することが抑制される。
なお、本実施形態において、クリーニング装置100は、異物に応じて、第1超音波振動及び第2超音波振動のいずれか一方のみを第2液体LQ2に付与してもよいし、第1超音波振動及び第2超音波振動の両方を第2液体LQ2に付与してもよい。
第1超音波振動及び第2超音波振動の両方を第2液体LQ2に付与する場合、第1超音波振動を第2液体LQ2に付与した後に、第2超音波振動を第2液体LQ2に付与することが望ましい。例えば、第1超音波振動を第2液体LQ2に付与した後に、第2超音波振動を第2液体LQ2に付与することによって、高いクリーニング効果を得ることができる。液浸部材7に大きい異物と小さい異物との両方が付着している場合、第1超音波振動を第2液体LQ2に付与した後に、第2超音波振動を第2液体LQ2に付与することによって、大きい異物及び小さい異物の両方を液浸部材7から良好に除去することができる。
また、本実施形態においては、クリーニング処理中、制御装置8は、多孔部材19と第2液体LQ2とを接触させた状態で、圧力調整装置6を制御して、流路20を正圧にする動作及び負圧にする動作を所定回数繰り返す。流路20が負圧になることにより、第1空間SP1の第2液体LQ2が多孔部材19の孔を介して流路20(回収流路20A)に流入する。また、流路20が正圧になることにより、流路20(回収流路20A)の第2液体LQ2が多孔部材19の孔を介して第1空間SP1に流出する。これにより、多孔部材19の孔の内面、及び流路20の少なくとも一部が良好にクリーニングされる。
クリーニング処理が終了した後、第1空間SP1の第2液体LQ2を第1液体LQ1に置換して、液浸部材7から第2液体LQ2を除去する処理(ステップSA3)が実行される。以下の説明において、液浸部材7から第2液体LQ2を除去する処理を適宜、リンス処理、と称する。
図9は、リンス処理の一例を模式的に示す図である。制御器23は、第1空間SP1に第2液体LQ2が満たされ、第2液体LQ2と液浸部材7とが接触している状態で、供給口60より、液浸部材7と保持部材50との間の空間を含む第1空間SP1に対する第1液体LQ1の供給を開始する。
図9(A)に示すように、本実施形態において、制御器23は、供給口60より第1空間SP1に第1液体LQ1を供給するとき、超音波発生装置40を用いて、液浸部材7と保持部材50との間の第1液体LQ1及び第2液体LQ2の少なくとも一方に超音波振動を付与する。制御器23は、超音波発生装置40を制御して、第1液体LQ1の供給と平行して、第1超音波振動及び第2超音波振動の少なくとも一方を、第1空間SP1に満たされている第1液体LQ1及び第2液体LQ2の少なくとも一方に付与する。
供給口60より第1空間SP1に第1液体LQ1を供給し続けることにより、第1空間SP1の第2液体LQ2は、その第1空間SP1より排出され、第1側壁部521の上端からオーバーフローして、回収口70に回収される。また、図9(B)に示すように、供給口60より第1空間SP1に第1液体LQ1を供給し続けることにより、第1空間SP1の第2液体LQ2のみならず、第1液体LQ1も第1空間SP1より排出され、第1側壁部521の上端からオーバーフローして、回収口70に回収される。
供給口60を用いる第1空間SP1に対する第1液体LQ1の供給動作、及び回収口70を用いる第1空間SP1からの第1液体LQ1及び第2液体LQ2の少なくとも一方の回収動作が継続されることによって、図9(C)に示すように、第1空間SP1が第1液体LQ1で満たされる。
以上のように、供給口60より第1空間SP1に第1液体LQ1を供給するとともに、回収口70より第1空間SP1の第1液体LQ1及び第2液体LQ2の少なくとも一方を回収することによって、第1空間SP1の第2液体LQ2が、第1液体LQ1に置換される。図9(A)〜図9(C)に示すように、本実施形態においては、供給口60より第1液体LQ1の供給を開始してから、第1空間SP1の第2液体LQ2が第1液体LQ1に置換されるまで、超音波発生装置40が、第1空間SP1の第1液体LQ1及び第2液体LQ2の少なくとも一方に超音波振動を付与し続ける。
また、本実施形態においては、リンス処理中、第1液体LQ1及び第2液体LQ2の少なくとも一方が終端光学素子12に接触しないように、終端光学素子12及び液浸部材7とクリーニング装置100(保持部材50)との位置関係が調整される。
このように、本実施形態においては、第1空間SP1の第2液体LQ2を第1液体LQ1に置換するために、制御器23は、供給口60から第1空間SP1に第1液体LQ1を供給する動作と並行して、液浸部材7と保持部材50との間の空間を含む第1空間SP1の第1液体LQ1及び第2液体LQ2の少なくとも一方に、超音波振動を付与する。こうすることにより、液浸部材7に第2液体LQ2が残留することが抑制される。また、クリーニング処理で除去しきれなかった異物が存在していても、その異物をリンス処理において除去することができる。
また、第1空間SP1の第2液体LQ2を第1液体LQ1に置換するときに、超音波振動を付与することによって、例えば第1空間SP1の局所空間に第2液体LQ2が留まる(淀む)ことを抑制することができる。これにより、第1空間SP1の第2液体LQ2を第1液体LQ1に置換する時間を短縮することができる。
なお、リンス処理中において、制御装置8は、圧力調整装置6を制御して、流路20を加圧する動作及び減圧する動作を複数回実行してもよい。こうすることにより、多孔部材19の孔の内面、及び流路20から第2液体LQ2を良好に除去することができる。
リンス処理が終了した後、基板Pの露光処理等を含む通常の露光シーケンスが実行される。
本実施形態においては、クリーニング処理において、制御器23は、異物の大きさに応じて、第1超音波振動及び第2超音波振動の少なくとも一方を第2液体LQ2に付与することとしたが、例えば異物の種類、異物の成分等に応じて、第1超音波振動及び第2超音波振動の少なくとも一方を第2液体LQ2に付与することとしてもよい。例えば、異物の種類、成分に応じて、液浸部材7の下面14に対する付着力が変化する場合、異物の種類に応じて、その異物を除去するために最適な振動数を選択することは有効である。
また、制御器23は、異物の数、あるいは密度に応じて、第1超音波振動及び第2超音波振動の少なくとも一方を第2液体LQ2に付与することとしてもよい。
また、制御器23は、異物の位置に応じて、第1超音波振動及び第2超音波振動の少なくとも一方を第2液体LQ2に付与することとしてもよい。また、制御器23は、異物の位置に応じて、複数の第1振動子41のうち、異物の位置に応じた所定の第1振動子41を作動させてもよい。同様に、制御器23は、異物の位置に応じて、複数の第2振動子42のうち、異物の位置に応じた所定の第2振動子42を作動させてもよい。
また、制御器23は、異物の情報に応じて、第1超音波振動を第2液体LQ2に付与する時間を調整することができる。また、制御器23は、異物の情報に応じて、第2超音波振動を第2液体LQ2に付与する時間を調整することができる。例えば、制御器23は、第1,第2超音波振動を第2液体LQ2に付与する時間を長くすることによって、液浸部材7に付着している異物を良好に除去することができる。また、制御器23は、第1,第2超音波振動を第2液体LQ2に付与する時間を短くすることによって、第2液体LQ2の温度変化、ひいては液浸部材7等の温度変化を抑制しつつ、液浸部材7に付着している異物を除去することができる。
また、制御器23は、異物の情報に応じて、第1振動子41に対して供給する電力を調整して、第1振動子41の振幅(第1超音波振動のパワー)を調整することができる。同様に、制御器23は、異物の情報に応じて、第2振動子42に対して供給する電力を調整して、第2振動子42の振幅(第2超音波振動のパワー)を調整することができる。制御器23は、第1,第2振動子41,42に対して供給する電力を高めて、第1,第2超音波振動のパワーを高めることによって、液浸部材7に付着している異物を良好に除去することができる。また、制御器23は、第1,第2振動子41,42に対して供給する電力を低下させることにより、第2液体LQ2の温度変化、ひいては液浸部材7等の温度変化を抑制しつつ、液浸部材7に付着している異物を除去することができる。
以上、クリーニング装置100が有する光洗浄装置30及び超音波発生装置40のうち、超音波発生装置40を用いて液浸部材7をクリーニングする場合について説明した。次に、光洗浄装置30を用いて液浸部材7をクリーニングする場合について説明する。
異物の検出処理(ステップSA1)が実行された後、制御器23は、光洗浄装置30を用いるクリーニング処理を開始する。
クリーニング処理を開始するために、液浸部材7と対向する位置に保持部材50が配置される。制御器23は、供給口60を用いる第1空間SP1に対する第2液体LQ2の供給動作、及び回収口70を用いる第1空間SP1からの第2液体LQ2の回収動作を実行して、液浸部材7の下面14と、第1空間SP1に満たされた第2液体LQ2とを接触させる。
第1空間SP1が第2液体LQ2で満たされ、液浸部材7と第2液体LQ2とが接触した後、制御器23は、光洗浄装置30を作動して、第1照射光及び第2照射光の少なくとも一方を、液浸部材7の下面14に照射する。制御器23は、液浸部材7の異物に応じて、第1照射光及び第2照射光の少なくとも一方を、液浸部材7の下面14に照射する。
本実施形態においては、制御器23は、液浸部材7の異物の吸光特性に応じて、第1照射光及び第2照射光の少なくとも一方を照射する。
上述のように、本実施形態においては、異物の種類、成分、及び吸光特性を含む異物の情報は、カメラ4を用いて取得される。制御器23は、取得した異物の吸光特性に応じて、第1照射光及び第2照射光の少なくとも一方を照射する。
図10は、液浸部材7の下面14(多孔部材19の下面)に付着している異物が第1吸光特性を有する場合のクリーニング装置100の動作を模式的に示す図、図11は、異物が第2吸光特性を有する場合のクリーニング装置100の動作を模式的に示す図である。
液浸部材7の下面14に付着している異物の吸光特性に応じて、その異物に照射する照射光の波長を変更することにより、クリーニング効果を高めることができる。すなわち、異物の吸光特性に応じた波長の照射光をその異物に照射することによって、異物の分解等が促進され、下面14に付着している異物は、その下面14から良好に除去される。
本実施形態においては、記憶装置24は、異物の吸光特性(種類)と、その異物に応じた、その異物に照射する照射光の最適な波長との関係が記憶されている。最適な波長とは、その波長の照射光を異物に照射することによって、液浸部材7から異物を良好に除去可能な波長である。上述の関係は、例えば予備実験、あるいはシミュレーション等によって、予め求めることができる。
制御器23は、カメラ4の検出結果、すなわち液浸部材7に付着している異物の吸光特性と、記憶装置24の記憶情報とに基づいて、その液浸部材7に付着している異物を除去するために、最適な照射光の波長を決定する。制御器23は、その決定した波長に基づいて、第1波長(第1照射光)及び第2波長(第2照射光)の少なくとも一方を選択し、その選択した波長の照射光を、液浸部材7に照射する。
本実施形態においては、クリーニング装置100は、液浸部材7と第2液体LQ2とを接触させた状態で、液浸部材7と保持部材50との間の第2液体LQ2を介して、異物に応じた最適な波長の照射光を液浸部材7に照射する。これにより、液浸部材7から異物を良好に除去することができる。
第1照射光及び第2照射光の少なくとも一方を照射するクリーニング処理中、制御器23は、供給口60を用いる第2液体LQ2の供給動作を継続して実行するので、クリーンな第2液体LQ2を液浸部材7に接触させることができる。
なお、光洗浄装置30を用いて液浸部材7をクリーニングする場合、第2液体LQ2を介さずに、第1照射光及び第2照射光の少なくとも一方を液浸部材7に照射してもよい。例えば、第1空間SP1から第2液体LQ2が排出された状態で、液浸部材7の下面14に第1照射光及び第2照射光の少なくとも一方が照射されてもよい。
なお、本実施形態において、クリーニング装置100は、異物に応じて、第1照射光及び第2照射光のいずれか一方のみを液浸部材7に照射してもよいし、第1照射光及び第2照射光の両方を液浸部材7に照射してもよい。
光洗浄装置30を用いるクリーニング処理が終了した後、第1空間SP1の第2液体LQ2を第1液体LQ1に置換して、液浸部材7から第2液体LQ2を除去する処理(ステップSA3)が実行される。
以上説明したように、本実施形態によれば、クリーニング装置100を用いて、液浸部材7を良好にクリーニングすることができる。したがって、露光不良の発生を抑制できる。
本実施形態において、クリーニング装置100は、光洗浄装置30及び超音波発生装置40の両方を用いて液浸部材7をクリーニングできる。例えば、クリーニング装置100は、超音波発生装置40を用いて第1空間SP1の第2液体LQ2に超音波振動を付与して、その第2液体LQ2に接触する液浸部材7をクリーニングした後、光洗浄装置30を用いて液浸部材7に照射光を照射してもよい。もちろん、クリーニング装置100は、光洗浄装置30を用いるクリーニング処理を実行した後、超音波発生装置40を用いるクリーニング処理を実行することもできる。また、クリーニング装置100は、液浸部材7と接触する第2液体LQ2に超音波発生装置40を用いて超音波振動を付与する動作の少なくとも一部と並行して、光洗浄装置30を用いて液浸部材7に対して照射光を照射する動作を実行してもよい。
なお、上述の説明では、光洗浄装置30を用いるクリーニングと、超音波発生装置40を用いるクリーニングのそれぞれで異物検出処理(SA1)を実行しているが、光洗浄装置30を用いるクリーニングと、超音波発生装置40を用いるクリーニングとを連続的に、あるいは少なくとも一部を並行して実行する場合には、最初に異物検出処理(SA1)を実行すればよい。
また、光洗浄装置30を用いるクリーニングと、超音波発生装置40を用いるクリーニングとを連続的、あるいは少なくとも一部を並行して必ず実行する必要はなく、一方のクリーニングと他方のクリーニングとの間に基板Pの露光処理が実行してもよい。
なお、本実施形態においては、計測ステージ3に搭載されているカメラ4が異物を検出することとしたが、カメラ4が基板ステージ2に搭載されてもよい。また、カメラ4が、基板ステージ2及び計測ステージ3とは別のステージに搭載されてもよい。
なお、本実施形態においては、異物を検出する検出装置が、液浸部材7の光学像を取得するカメラであることとしたが、カメラ以外のものでもよい。例えば、検出装置が、液浸部材7の下面14に検出光を照射して、その下面14で反射した光(例えば散乱光)を受光して、下面14の異物を光学的に検出してもよい。
なお、本実施形態においては、異物を検出する検出装置(カメラなど)が、露光装置EXに設けられ、クリーニング装置100(制御器23)は、その露光装置EXに設けられている検出装置の検出結果を用いることとしたが、クリーニング装置100が、異物を検出する検出装置を備えていてもよい。例えば、ベース部材51の上面に、液浸部材7の下面14の異物を検出可能な検出装置(カメラなど)が配置されてもよい。制御器23は、その検出装置の検出結果に基づいて、光洗浄装置30及び超音波発生装置40の少なくとも一方を制御する。例えば、光洗浄装置30を用いるクリーニング処理を実行する場合、制御器23は、クリーニング装置100が備える検出装置の検出結果に基づいて、液浸部材7に第1照射光及び第2照射光の少なくとも一方を照射する。また、超音波発生装置40を用いるクリーニング処理を実行する場合、制御器23は、クリーニング装置100が備える検出装置の検出結果に基づいて、液浸部材7に接触する第2液体LQ2に第1超音波振動及び第2超音波振動の少なくとも一方を付与する。
なお、本実施形態においては、超音波発生装置40が第1,第2振動数の超音波振動を発生可能である場合を例にして説明したが、もちろん、異なる3以上の振動数の超音波振動を発生するようにしてもよい。同様に、光洗浄装置30が、異なる3以上の波長の照射光を照射するようにしてもよい。
なお、本実施形態においては、第2液体LQ2と第1液体LQ1とが異なる液体であることとしたが、第2液体LQ2が第1液体LQ1を含んでもよい。すなわち、クリーニング装置100を用いるクリーニング処理時に第1空間SP1に満たされる第2液体LQ2が、第1液体LQ1(純水)でもよい。この場合、リンス処理(SA3)を省略してもよい。
なお、本実施形態においては、制御器23は、異物を検出する検出装置の検出結果に基づいて、光洗浄装置30及び超音波発生装置40の少なくとも一方を制御することとしたが、検出装置を用いずに、第1超音波振動及び第2超音波振動の少なくとも一方が選択されてもよいし、第1照射光及び第2照射光の少なくとも一方が選択されてもよい。例えば、制御器23に指令信号を入力可能な入力装置を接続し、その入力装置を介して入力された指令信号に基づいて、第1超音波振動及び第2超音波振動の少なくとも一方が第2液体LQ2に付与されてもよいし、第1照射光及び第2照射光の少なくとも一方が照射されてもよい。
なお、本実施形態においては、異物に応じて、第1振動数及び第2振動数の少なくとも一方が付与されることとしたが、異物によらずに、第1振動数及び第2振動数の少なくとも一方を付与することとしてもよい。例えば、例えば、クリーニング処理において、必ず、第1超音波振動と第2超音波振動の一方を第2液体LQ2に付与した後に他方を第2液体LQ2に付与するようにしてもよい。あるいは、クリーニング対象である液浸部材7の材質、構造、固有振動数等に応じて、第1超音波振動及び第2超音波振動の少なくとも一方を付与することとしてもよい。例えば、所定振動数の超音波振動を液浸部材に付与することによってその液浸部材の性能に影響を及ぼす場合、その所定振動数とは別の振動数の超音波振動を付与することによって、液浸部材の性能の低下を抑制しつつ、液浸部材をクリーニングすることができる。同様に、異物によらずに、液浸部材7に第1照射光及び第2照射光の少なくとも一方を照射してもよい。異物によらずに、クリーニング処理を実行する場合には、異物検出処理(SA1)を省いてもよい。
なお、クリーニング処理は、例えば所定時間間隔毎、所定枚数の基板Pの露光処理の終了毎など、任意のタイミングで実行可能である。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図12は、第2実施形態に係るクリーニング装置100Bの一例を示す側断面図である。第2実施形態は、上述の第1実施形態の変形例である。第1実施形態と異なる第2実施形態の特徴的な部分は、第1空間SP1の第2液体LQ2を攪拌する攪拌装置80を設けた点にある。
図12において、クリーニング装置100Bは、第2液体LQ2を攪拌する攪拌装置80と、第2液体LQ2に超音波振動を付与する超音波発生装置40とを備えている。攪拌装置80は、第1空間SP1に配置されるスクリュー81を有する。スクリュー81は、不図示のアクチュエータによって回転可能である。スクリュー81が回転することによって、第1空間SP1の第2液体LQ2が攪拌される。
クリーニング装置100Bを用いてクリーニング処理を開始するために、制御器23は、供給口60を用いる第1空間SP1に対する第2液体LQ2の供給動作、及び回収口70を用いる第1空間SP1からの第2液体LQ2の回収動作を実行して、液浸部材7の下面14と、第1空間SP1に満たされた第2液体LQ2とを接触させる。
制御器23は、スクリュー81を作動して、液浸部材7と保持部材20との間の第2液体LQ2を攪拌し、超音波発生装置40を作動して、超音波振動を液浸部材7と保持部材20との間の第2液体LQ2に付与する。これにより、液浸部材7がクリーニングされる。
本実施形態によれば、攪拌装置80が第2液体LQ2を攪拌することによって、第1空間SP1において第2液体LQ2を循環させることができ、第1空間SP1の局所空間に第2液体LQ2が留まる(淀む)ことを抑制することができる。これにより、クリーニング処理によって液浸部材7から除去(剥離)された異物が、第1空間SP1の局所空間に留まることを抑制でき、第1側壁部521の上端から回収口70にオーバーフローする第2液体LQ2とともに、第1空間SP1から排出される。したがって、液浸部材7から除去された異物が、液浸部材7に再付着することが抑制される。
なお、本実施形態において、攪拌装置80が、例えば第1空間SP1の第2液体LQ2で移動可能なロッド状の部材を備えてもよい。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図13は、第3実施形態に係るクリーニング装置100Cの一例を示す側断面図である。第3実施形態は、上述の第1実施形態の変形例である。第1実施形態と異なる第3実施形態の特徴的な部分は、超音波発生装置40と液浸部材7との間に、第2液体LQ2の流れを整える整流部材83を設けた点にある。
図13において、クリーニング装置100Cは、超音波発生装置40と液浸部材7との間に配置され、第2液体LQ2の流れを整える整流部材83と、第2液体LQ2に超音波振動を付与する超音波発生装置40とを備えている。整流部材83は、第1空間SP1において、第2液体LQ2と接触可能な位置に配置されている。
本実施形態において、整流部材83は、第1面84、第1面84の反対方向を向く第2面85、及び第1面84と第2面85とを結ぶ複数の孔86を有し、ベース部材81の上面に配置された超音波発生装置40の第1,第2振動子41,42と液浸部材7との間において、第1面84が超音波発生装置40の第1,第2振動子41,42と対向し、第2面85が液浸部材7に対向するように第1空間SP1の第2液体LQ2中に配置される。
本実施形態において、整流部材83は、石英からなるプレート部材に複数の孔86を形成したものである。第1面84及び第2面85は、XY平面とほぼ平行になるように、第2液体LQ2中に配置される。孔86は、XY平面内において、複数形成されている。
また、本実施形態においては、クリーニング装置100Cは、液浸部材7と保持部材50との間から流体を回収する回収部87を備えている。回収部87は、第2開口53に面する位置に配置される回収口88を有する回収部材87Bを備える。回収口88は、回収部材87Bの内部流路を介して、真空ポンプ等を含む流体回収装置(不図示)に接続されている。
回収口88は、液浸部材7と保持部材50との間から発生する第2液体LQ2のミストを回収可能である。例えば、回収口88は、保持部材50に保持された第2液体LQ2の表面(気液界面)LAから発生する第2液体LQ2のミストを回収可能である。本実施形態において、回収口88は、液浸部材7の周囲の第2液体LQ2の表面LAから発生する第2液体LQ2のミストを回収可能である。
クリーニング装置100Cを用いてクリーニング処理を開始するために、制御器23は、供給口60を用いる第1空間SP1に対する第2液体LQ2の供給動作、及び回収口70を用いる第1空間SP1からの第2液体LQ2の回収動作を実行して、液浸部材7の下面14と、第1空間SP1に満たされた第2液体LQ2とを接触させる。
制御器23は、超音波発生装置40を作動して、超音波振動を液浸部材7と保持部材20との間の第2液体LQ2に付与する。これにより、液浸部材7がクリーニングされる。
本実施形態においては、第2液体LQ2の流れを整える整流部材83が第2液体LQ2中に配置されているので、第1空間SP1の局所空間に第2液体LQ2が留まる(淀む)ことを抑制することができる。整流部材83は、第1空間SP1の少なくとも一部において、上下方向に第2液体LQ2が流れるように、その第2液体LQ2の流れを整える。これにより、クリーニング処理によって液浸部材7から除去(剥離)された異物が、第1空間SP1の局所空間に留まることを抑制でき、第1側壁部521の上端から回収口70にオーバーフローする第2液体LQ2とともに、第1空間SP1から排出される。したがって、液浸部材7から除去された異物が、液浸部材7に再付着することが抑制される。
また、本実施形態においては、整流部材83が石英で形成されている。これにより、超音波発生装置40から発生した超音波振動は、大きく減衰せずに、液浸部材7に到達することができる。石英は、付与された超音波振動を大きく減衰(吸収)させない特性を有するため、石英で形成された整流部材83を液浸部材7と超音波発生装置40(第1,第2振動子41,42)との間に配置した場合でも、超音波発生装置40で発生した超音波振動は、整流部材83を介して、液浸部材7に良好に伝達される。
また、本実施形態においては、回収部87が設けられているので、第2液体LQ2の表面LAにおいて第2液体LQ2のミストが発生しても、そのミストを回収部87で回収して、そのミストがクリーニング装置100Cの周囲に飛散することを抑制することができる。超音波発生装置40から発生した超音波振動が、第2液体LQ2の表面LAに到達して、ミストを発生する可能性がある場合においても、回収部87がミストを回収できるので、ミストの飛散を抑制することができる。
また、回収口88は、液浸部材7の周囲に配置される。したがって、回収口88が回収動作(吸引動作)を実行することによって、液浸部材7から回収口88へ向かう気体の流れが生成される。したがって、ミストが発生した場合でも、そのミストが液浸部材7に付着することが抑制される。
なお、回収部87が、液浸部材7の下面14側で、第1開口5と対向する回収口を備えてもよい。これにより、第2液体LQ2が、第1開口5に浸入することを抑制でき、第2液体LQ2が終端光学素子12に接触することを抑制できる。
なお、本実施形態において、整流部材83は、保持部材50の底部50Bのほぼ全面を覆うような大きさを有しているが、底部50Bの一部のみを覆うような大きさであってもよい。また、本実施形態において、回収部87を省略してもよい。
<第4実施形態>
次に、第4実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図14は、第4実施形態に係るクリーニング装置100Dの一例を示す側断面図である。第4実施形態は、上述の第1実施形態の変形例である。第1実施形態と異なる第4実施形態の特徴的な部分は、液浸部材7の第1開口5を覆うカバー部材89を設けた点にある。
図14において、クリーニング装置100Dは、射出面13からの露光光ELが通過可能な液浸部材7の第1開口5を覆うように、第1空間SP1の第2液体LQ2中に配置されたカバー部材89と、第2液体LQ2に超音波振動を付与する超音波発生装置40とを備えている。
カバー部材89は、液浸部材7の下面14と対向可能な上面を有する。カバー部材89の上面は、第1開口5より十分に大きく、第1開口5を覆うことができる。また、カバー部材89の上面は、下面14より小さい。本実施形態において、カバー部材89の上面は、多孔部材19の下面の内側に配置される大きさを有する。換言すれば、カバー部材89は、多孔部材19を覆わないように(多孔部材19と対向しないように)、且つ、第1開口5を覆うことができる大きさを有する。
本実施形態において、カバー部材89は、直方体状の部材である。本実施形態において、カバー部材89は、支持部材90に支持される。支持部材90は、カバー部材89が第2液体LQ2中で第1開口5を覆うように、且つ、多孔部材19を覆わないように、カバー部材89を支持する。
図15は、本実施形態に係るカバー部材89の断面図である。図15に示すように、カバー部材89は、中空部89Hを有する。また、カバー部材89の表面は、第2液体LQ2に対して撥液性である。本実施形態において、カバー部材89の表面は、例えばPFA(Tetra fluoro ethylene-perfluoro alkylvinyl ether copolymer)、PTFE(Poly tetra fluoro ethylene)、PEEK(polyetheretherketone)、テフロン(登録商標)等、第2液体LQ2に対して撥液性の材料(樹脂)の膜で形成されている。
クリーニング装置100Dを用いてクリーニング処理を開始するために、制御器23は、カバー部材89で第1開口5を覆った状態で、供給口60を用いる第1空間SP1に対する第2液体LQ2の供給動作、及び回収口70を用いる第1空間SP1からの第2液体LQ2の回収動作を実行する。これにより、液浸部材7と保持部材50との間の第2液体LQ2中に、第1開口5を覆うように中空部89Hを有するカバー部材89が配置される。また、液浸部材7の下面14と、第1空間SP1に満たされた第2液体LQ2とが接触する。
制御器23は、超音波発生装置40を作動して、超音波振動を液浸部材7と保持部材20との間の第2液体LQ2に付与する。これにより、液浸部材7がクリーニングされる。
本実施形態においては、カバー部材89が設けられているので、第1空間SP1の第2液体LQ2が第1開口5を通過することを抑制することができる。したがって、第2液体LQ2が、終端光学素子12に接触することを抑制することができる。また、超音波発生装置40から発生した超音波振動が、第2液体LQ2の表面LAに到達して、第2液体LQ2のミストを発生する可能性がある場合においても、第1開口5がカバー部材89で覆われているので、第2液体LQ2のミストが第1開口5を通過することを抑制することができる。
また、本実施形態においては、カバー部材89の表面が第2液体LQ2に対して撥液性なので、カバー部材89の上面と液浸部材7の下面14との間に第2液体LQ2が浸入することが抑制される。したがって、第1空間SP1の第2液体LQ2が、第1開口89に浸入することを抑制することができ、第2液体LQ2が、終端光学素子12に接触することを抑制することができる。
また、本実施形態においては、カバー部材89が中空部89Hを有するので、超音波発生装置40から発生した超音波振動が、第2液体LQ2を介してカバー部材89に付与されても、そのカバー部材89の温度上昇を抑制することができる。したがって、第2液体LQ2が温度上昇したり、液浸部材7及び終端光学素子12が温度上昇したりすることを抑制することができる。
なお、図16に示すように、カバー部材89Bが、多孔部材でもよい。多孔部材からなるカバー部材89Bでも、超音波振動が付与されることによる温度上昇を抑制することができる。
なお、本実施形態において、カバー部材は、中空部を有していなくてもよい。
また、カバー部材89(89B)の上面(下面14と対向する面、及び/又は終端光学素子12と対向する面)に支持部材90の内部流路を介して真空源に接続可能な回収口(吸引口)を設け、液体(第1液体LQ1と第2液体LQの少なくとも一方を含む)及び/又はそのミストを回収してもよい。
<第5実施形態>
次に、第5施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図17は、第5実施形態に係るクリーニング装置100Eの一例を示す側断面図である。第5実施形態は、上述の第1実施形態の変形例である。第1実施形態と異なる第5実施形態の特徴的な部分は、第2液体LQ2の温度を調整する温度調整装置91を設けた点にある。
図17において、クリーニング装置100Eは、第2液体LQ2の温度を調整する温度調整装置91と、第2液体LQ2に超音波振動を付与する超音波発生装置40とを備えている。温度調整装置91は、液浸部材7に接触する第2液体LQ2の温度を調整する。温度調整装置91は、第1空間SP1の第2液体LQ2の温度を調整する。温度調整装置91は、供給口60から第1空間SP1に供給された後の第2液体LQ2の温度を調整する。温度調整装置91は、超音波発生装置40から発生する超音波振動が付与される第2液体LQ2の温度を調整する。
本実施形態において、温度調整装置91は、保持部材50を介して、第2液体LQ2の温度を調整する。本実施形態において、温度調整装置91は、第1空間SP1を形成する第1側壁部521の周囲に配置されている。温度調整装置91の少なくとも一部は、第2空間SP2において、第1側壁部521の外面に接触するように配置されている。
本実施形態において、温度調整装置91は、第1側壁部521を介して、第1空間SP1の第2液体LQ2の温度を調整する。
温度調整装置91は、第1側壁部521を介して第1空間SP1の第2液体LQ2を加熱可能な加熱装置、及び第2液体LQ2を冷却可能な冷却装置を含む。本実施形態において、温度調整装置91は、内部流路を有し、第1側壁部521の外面に接触するように形成された流路形成部材と、流路形成部材の内部流路に温度調整用の流体を供給する流体供給機構とを含む。なお、温度調整装置91が、例えばペルチェ素子を含んでもよい。
温度調整装置91の動作は、制御器23に制御される。制御器23は、温度調整装置91を制御して、第1空間SP1の第2液体LQ2の温度を調整する。制御器23は、第1空間SP1の第2液体LQ2が初期の温度になるように、温度調整装置91を用いて、第2液体LQ2の温度を調整する。
クリーニング装置100Eを用いてクリーニング処理を開始するために、制御器23は、供給口60を用いる第1空間SP1に対する第2液体LQ2の供給動作、及び回収口70を用いる第1空間SP1からの第2液体LQ2の回収動作を実行して、液浸部材7の下面14と、第1空間SP1に満たされた第2液体LQ2とを接触させる。
制御器23は、温度調整装置91を制御して、第1空間SP1の第2液体LQ2の温度を調整しながら、超音波発生装置40を作動して、超音波振動を液浸部材7と保持部材20との間の第2液体LQ2に付与する。これにより、液浸部材7がクリーニングされる。
本実施形態においては、温度調整装置91を用いて、第2液体LQ2の温度調整を実行しつつ、第2液体LQ2に超音波振動を付与しているので、第2液体LQ2の温度変化を抑制しつつ、液浸部材7をクリーニングすることができる。また、温度調整装置91によって、第2液体LQ2と接触する液浸部材7の温度変化、及び液浸部材7の近傍に配置されている終端光学素子12等の部材の温度変化を抑制することができる。
また、本実施形態においては、温度調整装置91は、第1空間SP1の外側に配置されており、第1側壁部521を介して、第1空間SP1の温度調整を実行している。すなわち、温度調整装置91は、超音波発生装置40(第1,第2振動子41,42)と液浸部材7との間に配置されていない。したがって、超音波発生装置40から発生した超音波振動は、第2液体LQ2を介して、液浸部材7に良好に伝達される。
なお、上述の第1〜第5実施形態において、保持部材50の第1側壁部521の上端によって規定される第2開口53は、液浸部材7の下面14より小さくてもよい。この場合も、保持部材50の上端と液浸部材7の下面14との間隔が小さければ、保持部材50に保持された液体の表面張力によって、その液体と下面14とを接触させることができる。また、第2開口53が液浸部材7の下面14より小さい場合、液浸部材7と保持部材50とを相対的にXY平面と平行に移動してもよい。
また、上述の第1〜第5実施形態において、供給口60が第1液体LQ1と第2液体LQ2を供給しているが、第1液体LQ1を供給する供給口と第2液体LQ2を供給する供給口とが異なっていてもよい。
また、上述の第1〜第5実施形態において、光洗浄装置30の第1射出部31と第2射出部32の両方が液浸部材7の下面14と対向するように保持部材50の底部50Bに設置されているが、保持部材50の底部50Bにおいて第1射出部31と第2射出部32とが入れ替え可能であってもよい。例えば、第1射出部31からの第1照射光を下面14に照射しているときに、第2射出部32が下面14と対向するように底部50に配置されていなくてもよい。同様に、保持部材50の底部50Bにおいて、超音波発生装置40の第1振動子41と第2振動子42とが入れ替え可能であってもよい。
なお、上述の第1〜第5実施形態において、クリーニング装置(100等)は、光洗浄装置30又は超音波発生装置40を備えていなくてもよい。
また、上述の第2〜第5実施形態において、クリーニング装置(100B等)は、光洗浄装置30と超音波発生装置40の両方を備えていなくてもよい。
なお、上述の第1〜第5実施形態において、超音波発生装置40は、1つの振動数の超音波振動を発生するようにしてもよい。
また、上述の第1〜第5実施形態において、光洗浄装置30は、1つの波長の照射光を発生するようにしてもよい。
また、上述の第1〜第3,及び第5実施形態のクリーニング処理(SA2)において、第2液体LQ2が終端光学素子2に接触してもよい。
また、上述の第1〜第3,及び第5実施形態のリンス処理(SA3)において、第1液体LQ1と第2液体LQ2の少なくとも一方が終端光学素子2に接触してもよい。
また、上述の第1〜第5実施形態において、クリーニング装置(100など)を用いるリンス処理(SA3)を省いてもよい。例えば、クリーニング処理(SA2)の終了後、基板ステージ2に保持されたダミー基板などを液浸部材7の下方に設置し、液浸部材7の供給口15からの第1液体LQ1の供給と回収口16からの第1液体LQ1の回収とを実行することによって、リンス処理を実行してもよい。
また、上述の第1〜第5実施形態のクリーニング処理(SA2)において、圧力調整装置6を制御して、流路20を正圧にする動作及び負圧にする動作を実行しなくてもよい。
また、上述の第1〜第5実施形態のリンス処理(SA3)において、保持部材50に保持された液体に超音波振動を付与しなくてもよい。
また、上述の第1〜第5実施形態のクリーニング処理(SA2)とリンス処理(SA3)の少なくとも一方において、供給口15からの第1液体LQ1の液体供給と回収口16からの液体回収の少なくとも一方を実行してもよい。
なお、上述の第1〜第5実施形態の要件は、適宜組み合わせることができる。例えば、第3実施形態のクリーニング装置が、攪拌装置80を備えていてもよい。あるいは、第4実施形態にクリーニング装置が攪拌装置80と整流部材83の少なくとも一方を備えていてもよい。あるいは、第5実施形態にクリーニング装置に、攪拌装置80と整流部材83とカバー部材89の少なくとも一つを設けてもよい。
なお、上述の各実施形態において、クリーニング装置(100など)を、作業者などが露光装置EX内の液浸部材7の下方に設置してもよいし、クリーニング装置(100など)と、それを動かす駆動装置を露光装置EXに搭載し、その駆動装置を制御することによって、クリーニング装置(100など)を液浸部材7の下方に設置してもよい。
また、上述の各実施形態においては、露光装置EX内の液浸部材7をクリーニングする場合を例にして説明したが、上述の各実施形態で説明したクリーニング装置(100等)を用いて、例えば基板ステージ2の少なくとも一部、及び計測ステージ3の少なくとも一部をクリーニングすることもできる。また、基板ステージ2及び計測ステージ3のみならず、第1液体LQ1と接触する露光装置EX内の各種の部材をクリーニングすることができる。また、第1液体LQ1と接触しない部材をクリーニングすることもできる。また、例えば、米国特許出願公開第2007/0288121号明細書等に開示されているような、基板ステージ(計測ステージ)の上面と対向する位置に配置され、基板ステージの上面に設けられているスケールを計測して、その基板ステージの位置を検出するエンコーダシステム(エンコーダヘッド)の少なくとも一部を、上述の各実施形態で説明したクリーニング装置(100等)でクリーニングしてもよい。
なお、上述の各実施形態においては、基板Pの露光処理において、投影光学系PLの終端光学素子12の射出側(像面側)の光路が第1液体LQ1で満たされているが、例えば国際公開第2004/019128号パンフレットに開示されているように、終端光学素子12の入射側(物体面側)の光路も液体で満たされる投影光学系を採用することもできる。なお、終端光学素子12の入射側の光路に満たされる液体は、第1液体LQ1と同じ種類の液体でもよいし、異なる種類の液体でもよい。
なお、上述の各実施形態の第1液体LQ1は水であるが、水以外の液体であってもよい。例えば、第1液体LQ1として、ハイドロフロロエーテル(HFE)、過フッ化ポリエーテル(PFPE)、フォンブリンオイル等を用いることも可能である。また、液体LQとして、種々の流体、例えば、超臨界流体を用いることも可能である。
なお、上述の各実施形態の基板Pとしては、半導体デバイス製造用の半導体ウエハのみならず、ディスプレイデバイス用のガラス基板、薄膜磁気ヘッド用のセラミックウエハ、あるいは露光装置で用いられるマスクまたはレチクルの原版(合成石英、シリコンウエハ)等が適用される。
露光装置EXとしては、マスクMと基板Pとを同期移動してマスクMのパターンを走査露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置(スキャニングステッパ)の他に、マスクMと基板Pとを静止した状態でマスクMのパターンを一括露光し、基板Pを順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパ)にも適用することができる。
さらに、ステップ・アンド・リピート方式の露光において、第1パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で、投影光学系を用いて第1パターンの縮小像を基板P上に転写した後、第2パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で、投影光学系を用いて第2パターンの縮小像を第1パターンと部分的に重ねて基板P上に一括露光してもよい(スティッチ方式の一括露光装置)。また、スティッチ方式の露光装置としては、基板P上で少なくとも2つのパターンを部分的に重ねて転写し、基板Pを順次移動させるステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置にも適用できる。
また、例えば対応米国特許第6611316号明細書に開示されているように、2つのマスクのパターンを、投影光学系を介して基板上で合成し、1回の走査露光によって基板上の1つのショット領域をほぼ同時に二重露光する露光装置などにも本発明を適用することができる。また、プロキシミティ方式の露光装置、ミラープロジェクション・アライナーなどにも本発明を適用することができる。
また、本発明は、米国特許第6341007号明細書、米国特許第6208407号明細書、米国特許第6262796号明細書等に開示されているような複数の基板ステージを備えたツインステージ型の露光装置にも適用できる。
露光装置EXの種類としては、基板Pに半導体素子パターンを露光する半導体素子製造用の露光装置に限られず、液晶表示素子製造用又はディスプレイ製造用の露光装置や、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD)、マイクロマシン、MEMS、DNAチップ、あるいはレチクル又はマスクなどを製造するための露光装置などにも広く適用できる。
また、上述の各実施形態では、露光光ELとしてArFエキシマレーザ光を発生する光源装置として、ArFエキシマレーザを用いてもよいが、例えば、米国特許第7023610号明細書に開示されているように、DFB半導体レーザ又はファイバーレーザなどの固体レーザ光源、ファイバーアンプなどを有する光増幅部、及び波長変換部などを含み、波長193nmのパルス光を出力する高調波発生装置を用いてもよい。さらに、上記実施形態では、前述の各照明領域と、投影領域がそれぞれ矩形状であるものとしたが、他の形状、例えば円弧状などでもよい。
なお、上述の各実施形態においては、光透過性の基板上に所定の遮光パターン(又は位相パターン・減光パターン)を形成した光透過型マスクを用いたが、このマスクに代えて、例えば米国特許第6778257号明細書に開示されているように、露光すべきパターンの電子データに基づいて透過パターン又は反射パターン、あるいは発光パターンを形成する可変成形マスク(電子マスク、アクティブマスク、あるいはイメージジェネレータとも呼ばれる)を用いてもよい。可変成形マスクは、例えば非発光型画像表示素子(空間光変調器)の一種であるDMD(Digital Micro-mirror Device)等を含む。また、非発光型画像表示素子を備える可変成形マスクに代えて、自発光型画像表示素子を含むパターン形成装置を備えるようにしても良い。自発光型画像表示素子としては、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)、無機ELディスプレイ、有機ELディスプレイ(OLED:Organic Light Emitting Diode)、LEDディスプレイ、LDディスプレイ、電界放出ディスプレイ(FED:Field Emission Display)、プラズマディスプレイ(PDP:Plasma Display Panel)等が挙げられる。
上述の各実施形態においては、投影光学系PLを備えた露光装置を例に挙げて説明してきたが、投影光学系PLを用いない露光装置及び露光方法に本発明を適用することができる。このように投影光学系PLを用いない場合であっても、露光光はレンズ等の光学部材を介して基板に照射され、そのような光学部材と基板との間の所定空間に液浸空間が形成される。
また、例えば国際公開第2001/035168号パンフレットに開示されているように、干渉縞を基板P上に形成することによって、基板P上にライン・アンド・スペースパターンを露光する露光装置(リソグラフィシステム)にも本発明を適用することができる。
以上のように、本実施形態の露光装置EXは、本願請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度及びクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
半導体デバイス等のマイクロデバイスは、図18に示すように、マイクロデバイスの機能・性能設計を行うステップ201、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ202、デバイスの基材である基板を製造するステップ203、上述の実施形態に従って、マスクのパターンを用いて露光光で基板を露光すること、及び露光された基板を現像することを含む基板処理ステップ204、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程などの加工プロセスを含む)205、検査ステップ206等を経て製造される。
なお、上述の各実施形態の要件は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。また、法令で許容される限りにおいて、上述の各実施形態及び変形例で引用した露光装置などに関する全ての公開公報及び米国特許の開示を援用して本文の記載の一部とする。
4…カメラ、5…第1開口、7…液浸部材、12…終端光学素子、13…射出面、30…光洗浄装置、31…第1射出部、32…第2射出部、40…超音波発生装置、41…第1振動子、42…第2振動子、50…保持部材、50B…底部、50S…側壁部、53…第2開口、60…供給口、70…回収口、80…攪拌装置、83…整流部材、84…第1面、85…第2面、86…孔、87…回収部、89…カバー部材、89H…中空部、91…温度調整装置、100…クリーニング装置、EL…露光光、EX…露光装置、LQ1…第1液体、LQ2…第2液体、P…基板

Claims (40)

  1. 第1液体を介して露光光で基板を露光する露光装置内の所定部材をクリーニングするクリーニング装置であって、
    第1波長及び第2波長の照射光を射出可能であり、前記所定部材の異物に応じて前記第1波長及び前記第2波長の少なくとも一方の照射光を前記所定部材に照射して、前記所定部材をクリーニングする光洗浄装置を備えるクリーニング装置。
  2. 前記異物の吸光特性に応じて、前記第1波長及び前記第2波長の少なくとも一方の照射光が照射される請求項1記載のクリーニング装置。
  3. 前記異物を検出する検出装置を備え、
    前記検出装置の検出結果に基づいて、前記第1波長及び前記第2波長の少なくとも一方の照射光が照射される請求項1又は2記載のクリーニング装置。
  4. 第2液体を保持する保持部材を備え、
    前記光洗浄装置は、前記所定部材と前記保持部材との間の前記第2液体を介して、前記照射光を前記所定部材に照射する請求項1〜3のいずれか一項記載のクリーニング装置。
  5. 第1振動数及び第2振動数の超音波振動を発生可能であり、前記第1振動数及び前記第2振動数の少なくとも一方の超音波振動を前記第2液体に付与して、前記所定部材をクリーニングする超音波発生装置を更に備える請求項4記載のクリーニング装置。
  6. 第1液体を介して露光光で基板を露光する露光装置内の所定部材をクリーニングするクリーニング装置であって、
    第2液体を保持する保持部材と、
    第1振動数及び第2振動数の超音波振動を発生可能であり、前記第1振動数及び前記第2振動数の少なくとも一方の超音波振動を前記所定部材と前記保持部材との間の前記第2液体に付与して、前記所定部材をクリーニングする超音波発生装置と、
    を備えるクリーニング装置。
  7. 前記所定部材の異物に応じて、前記第1振動数及び前記第2振動数の少なくとも一方の超音波振動が前記第2液体に付与される請求項5又は6記載のクリーニング装置。
  8. 前記異物の大きさに応じて、前記第1振動数及び前記第2振動数の少なくとも一方の超音波振動が前記第2液体に付与される請求項7記載のクリーニング装置。
  9. 前記異物を検出する検出装置を備え、
    前記検出装置の検出結果に基づいて、前記第1振動数及び前記第2振動数の少なくとも一方の超音波振動が付与される請求項5〜8のいずれか一項記載のクリーニング装置。
  10. 第1面、前記第1面の反対方向を向く第2面、及び前記第1面と前記第2面とを結ぶ複数の孔を有し、前記超音波発生装置と前記所定部材との間において、前記第1面が前記超音波発生装置と対向し、前記第2面が前記所定部材に対向するように前記第2液体中に配置される第1部材を備える請求項5〜9のいずれか一項記載のクリーニング装置。
  11. 前記超音波発生装置と前記所定部材との間に配置され、前記第2液体の流れを整える整流部材を備える請求項5〜10のいずれか一項記載のクリーニング装置。
  12. 第1液体を介して露光光で基板を露光する露光装置内の所定部材をクリーニングするクリーニング装置であって、
    第2液体を保持する保持部材と、
    超音波振動を前記所定部材と前記保持部材との間の前記第2液体に付与して、前記所定部材をクリーニングする超音波発生装置と、
    第1面、前記第1面の反対方向を向く第2面、及び前記第1面と前記第2面とを結ぶ複数の孔を有し、前記超音波発生装置と前記所定部材との間において、前記第1面が前記超音波発生装置と対向し、前記第2面が前記所定部材に対向するように前記第2液体中に配置される第1部材と、
    を備えるクリーニング装置。
  13. 第1液体を介して露光光で基板を露光する露光装置内の所定部材をクリーニングするクリーニング装置であって、
    第2液体を保持する保持部材と、
    超音波振動を前記所定部材と前記保持部材との間の前記第2液体に付与して、前記所定部材をクリーニングする超音波発生装置と、
    前記超音波発生装置と前記所定部材との間に配置され、前記第2液体の流れを整える整流部材と、
    を備えるクリーニング装置。
  14. 前記所定部材と前記保持部材との間から流体を回収する回収部を備える請求項12又は請求項13に記載のクリーニング装置。
  15. 前記露光装置は、前記露光光を射出する射出面を有する光学部材を有し、
    前記所定部材は、前記射出面から射出される前記露光光が通過可能な第1開口を有し、
    前記第1開口を覆うように配置される第2部材を有する請求項4〜14のいずれか一項記載のクリーニング装置。
  16. 前記第2部材は、中空部を有する請求項15記載のクリーニング装置。
  17. 光学部材の射出面から射出される露光光で第1液体を介して基板を露光する露光装置内の所定部材をクリーニングするクリーニング装置であって、
    第2液体を保持する保持部材と、
    超音波振動を前記所定部材と前記保持部材との間の前記第2液体に付与して、前記所定部材をクリーニングする超音波発生装置と、
    前記射出面からの露光光が通過可能な前記所定部材の第1開口を覆うように前記第2液体中に配置され、中空部を有する第2部材と、
    を備えるクリーニング装置。
  18. 前記第2部材の表面は、前記第2液体に対して撥液性である請求項15〜17のいずれか一項記載のクリーニング装置。
  19. 前記第2部材は、前記第2液体が前記光学部材に接触することを抑制する請求項15〜18のいずれか一項記載のクリーニング装置。
  20. 前記第2液体を攪拌する攪拌装置を備える請求項4〜19のいずれか一項記載のクリーニング装置。
  21. 第1液体を介して露光光で基板を露光する露光装置内の所定部材をクリーニングするクリーニング装置であって、
    前記所定部材との間で第2液体を保持する保持部材と、
    前記第2液体を攪拌する攪拌装置と、
    超音波振動を前記所定部材と前記保持部材との間の前記第2液体に付与して、前記所定部材をクリーニングする超音波発生装置と、
    を備えるクリーニング装置。
  22. 前記所定部材と前記保持部材との間に前記第2液体を供給する供給口と、
    前記第2液体を回収する回収口と、を有する請求項4〜21のいずれか一項記載のクリーニング装置。
  23. 前記保持部材は、底部、及び前記底部から上方へ延びる側壁部を有し、
    前記所定部材は、前記側壁部の上端によって規定される第2開口の内側に配置され、
    前記回収口は、前記側壁部からオーバーフローした前記第2液体を回収する請求項22記載のクリーニング装置。
  24. 前記第2液体は、前記第1液体と異なる請求項4〜23のいずれか一項記載のクリーニング装置。
  25. 前記第2液体は、アルカリ、及びアルコールの少なくとも一方を含む請求項4〜24のいずれか一項記載のクリーニング装置。
  26. 前記第2液体は、前記第1液体を含む請求項4〜23のいずれか一項記載のクリーニング装置。
  27. 前記第2液体の温度を調整する温度調整装置を備える請求項4〜26のいずれか一項記載のクリーニング装置。
  28. 前記温度調整装置は、前記保持部材を介して、前記第2液体の温度を調整する請求項27記載のクリーニング装置。
  29. 請求項1〜28のいずれか一項記載のクリーニング装置を備える露光装置。
  30. 請求項29記載の露光装置を用いて基板を露光することと、
    露光された前記基板を現像することと、を含むデバイス製造方法。
  31. 請求項1〜28のいずれか一項記載のクリーニング装置を用いて、前記所定部材の少なくとも一部をクリーニングすること、を含むクリーニング方法。
  32. 請求項4〜28のいずれか一項記載のクリーニング装置を用いて、前記所定部材をクリーニングすることと、
    前記クリーニング後、前記所定部材と前記保持部材との間に前記第1液体を供給するとともに、前記所定部材と前記保持部材との間の前記第1液体及び前記第2液体の少なくとも一方を回収することと、
    前記第1液体の供給と並行して、前記所定部材と前記保持部材との間の前記第1液体及び前記第2液体の少なくとも一方に超音波振動を付与することと、
    を含むクリーニング方法。
  33. 第1液体を介して露光光で基板を露光する露光装置内の所定部材をクリーニングするクリーニング方法であって、
    前記所定部材の異物に応じて第1波長及び第2波長の少なくとも一方の照射光を前記所定部材に照射すること、
    を含むクリーニング方法。
  34. 第1液体を介して露光光で基板を露光する露光装置内の所定部材をクリーニングするクリーニング方法であって、
    前記所定部材と保持部材との間の第2液体に、第1振動数及び第2振動数の少なくとも一方の超音波振動を付与すること、
    を含むクリーニング方法。
  35. 前記第1振動数の超音波振動を前記第2液体に付与した後に、前記第2振動数の超音波振動を前記第2液体に付与する請求項34記載のクリーニング方法。
  36. 第1液体を介して露光光で基板を露光する露光装置内の所定部材をクリーニングするクリーニング方法であって、
    前記所定部材と保持部材との間の第2液体を攪拌することと、
    超音波振動を前記所定部材と前記保持部材との間の前記第2液体に付与することと、
    を含むクリーニング方法。
  37. 第1液体を介して露光光で基板を露光する露光装置内の所定部材をクリーニングするクリーニング方法であって、
    前記所定部材と保持部材との間の第2液体中に、第1面、前記第1面の反対方向を向く第2面、及び前記第1面と前記第2面とを結ぶ複数の孔を有する第1部材を、前記所定部材と前記保持部材との間において、前記第1面が前記保持部材と対向し、前記第2面が前記所定部材と対向するように配置することと、
    超音波振動を前記所定部材と前記保持部材との間の前記第2液体に付与することと、
    を含むクリーニング方法。
  38. 第1液体を介して露光光で基板を露光する露光装置内の所定部材をクリーニングするクリーニング方法であって、
    前記所定部材と保持部材との間の第2液体の流れを整えることと、
    超音波振動を前記第2液体に付与することと、
    を含むクリーニング方法。
  39. 光学部材の射出面から射出される露光光で第1液体を介して基板を露光する露光装置内の所定部材をクリーニングするクリーニング方法であって、
    前記所定部材と保持部材との間の第2液体中に、前記射出面からの露光光が通過可能な前記所定部材の第1開口を覆うように中空部を有する第2部材を配置することと、
    超音波振動を前記第2液体に付与することと、
    を含むクリーニング方法。
  40. 請求項31〜39のいずれか一項記載のクリーニング方法で前記所定部材の少なくとも一部をクリーニングすることと、
    前記第1液体を介して、前記基板を露光することと、
    露光された前記基板を現像することと、
    を含むデバイス製造方法。
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JP2012222052A (ja) * 2011-04-05 2012-11-12 Canon Inc 液浸露光装置の管の洗浄方法及びデバイス製造方法

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