JP2014107428A - 露光装置、露光装置の制御方法、及びデバイス製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】露光不良の発生を抑制できる露光装置を提供する。
【解決手段】露光装置は、液体を介して露光光で基板を露光する。露光装置は、露光光が射出される射出面を有する光学部材と、射出面から射出される露光光の光路の周囲の少なくとも一部に配置され、下面を有する液浸部材と、基板の露光を含む第1処理とは異なる第2処理において、第1カバー部材の上面が射出面及び下面の少なくとも一部と対向するように第1カバー部材をリリース可能に保持する保持機構と、基板をリリース可能に保持する保持部を有し、保持機構に対して移動可能な可動部材と、を備える。第2処理において、第1カバー部材が保持機構に保持されつつ、可動部材の保持部に第1カバー部材と異なる第2カバー部材が配置される。
【選択図】図11
Description
本発明は、露光装置、露光装置の制御方法、及びデバイス製造方法に関する。
半導体デバイス、電子デバイス等のマイクロデバイスの製造工程において、例えば下記特許文献に開示されているような、液体を介して露光光で基板を露光する液浸露光装置が使用される。
例えば液浸露光装置の部材が汚染されると、基板に形成されるパターンに欠陥が生じる等、露光不良が発生し、その結果、不良デバイスが発生する可能性がある。
本発明の態様は、露光不良の発生を抑制できる露光装置、及び露光装置の制御方法を提供することを目的とする。また本発明の態様は、不良デバイスの発生を抑制できるデバイス製造方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様に従えば、液体を介して露光光で基板を露光する露光装置であって、露光光が射出される射出面を有する光学部材と、射出面から射出される露光光の光路の周囲の少なくとも一部に配置され、下面を有する液浸部材と、基板の露光を含む第1処理とは異なる第2処理において、第1カバー部材の上面が射出面及び下面の少なくとも一部と対向するように第1カバー部材をリリース可能に保持する保持機構と、基板をリリース可能に保持する保持部を有し、保持機構に対して移動可能な可動部材と、を備え、第2処理において、第1カバー部材が保持機構に保持されつつ、可動部材の保持部に第1カバー部材と異なる第2カバー部材が配置される露光装置が提供される。
本発明の第2の態様に従えば、第1の態様の露光装置を用いて基板を露光することと、露光された基板を現像することと、を含むデバイス製造方法が提供される。
本発明の第3の態様に従えば、液体を介して露光光で基板を露光する露光装置の制御方法であって、光学部材の射出面から射出される露光光の光路の周囲の少なくとも一部に配置される下面を有する液浸部材を用いて液体の液浸空間を形成し、液浸空間の液体を介して基板を露光することを含む第1処理を行うことと、第1処理とは異なる第2処理において、第1カバー部材の上面が射出面及び下面の少なくとも一部と対向するように保持機構で第1カバー部材をリリース可能に保持しつつ、保持機構に対して移動可能な可動部材の基板をリリース可能に保持する保持部に第1カバー部材と異なる第2カバー部材を配置することと、を含む露光装置の制御方法が提供される。
本発明の態様によれば、露光不良の発生を抑制できる。また本発明の態様によれば、不良デバイスの発生を抑制できる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、そのXYZ直交座標系を参照しつつ各部の位置関係について説明する。水平面内の所定方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれと直交する方向(すなわち鉛直方向)をZ軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。
<第1実施形態>
第1実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係る露光装置EXの一例を示す概略構成図である。
第1実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係る露光装置EXの一例を示す概略構成図である。
本実施形態の露光装置EXは、液体LQを介して露光光ELで基板Pを露光する液浸露光装置である。本実施形態においては、露光光ELの光路の少なくとも一部が液体LQで満たされるように液浸空間LSが形成される。液浸空間とは、液体で満たされた部分(空間、領域)をいう。基板Pは、液浸空間LSの液体LQを介して露光光ELで露光される。本実施形態においては、液体LQとして、水(純水)を用いる。
また、本実施形態の露光装置EXは、例えば米国特許第6897963号明細書、及び欧州特許出願公開第1713113号明細書等に開示されているような、基板ステージ2Pと計測ステージ2Cとを備えた露光装置である。
図1において、露光装置EXは、マスクMを保持して移動可能なマスクステージ1と、基板Pを保持して移動可能な基板ステージ2Pと、基板Pを保持せずに、露光光ELを計測する計測部材(計測器)Cを搭載して移動可能な計測ステージ2Cと、マスクMを露光光ELで照明する照明系ILと、露光光ELで照明されたマスクMのパターンの像を基板Pに投影する投影光学系PLと、基板Pに照射される露光光ELの光路が液体LQで満たされるように基板Pとの間で液体LQを保持して液浸空間LSを形成する液浸部材3と、露光装置EX全体の動作を制御する制御装置400と、制御装置400に接続され、露光に関する各種の情報を記憶する記憶装置500とを備えている。記憶装置500は、例えばRAM等のメモリ、ハードディスク、CD−ROM等の記録媒体を含む。記憶装置500には、コンピュータシステムを制御するオペレーティングシステム(OS)がインストールされ、露光装置EXを制御するためのプログラムが記憶されている。
マスクMは、基板Pに投影されるデバイスパターンが形成されたレチクルを含む。マスクMは、例えばガラス板等の透明板と、その透明板上にクロム等の遮光材料を用いて形成されたパターンとを有する透過型マスクを含む。なお、マスクMとして、反射型マスクを用いることもできる。
基板Pは、デバイスを製造するための基板である。露光処理を含むフォトリソグラフィ工程により、基板Pの少なくとも一部からデバイス(製品デバイス、最終製品)が製造される。例えば図2に示すように、基板Pは、半導体ウエハのような基材Wと、その基材W上に形成された感光膜Rgとを含む。感光膜Rgは、感光材(フォトレジスト)の膜である。また、基板Pが、感光膜Rgに加えて別の膜を含んでもよい。例えば、基板Pが、反射防止膜を含んでもよいし、感光膜Rgを保護する保護膜(トップコート膜)を含んでもよい。
また、本実施形態の露光装置EXは、部材をリリース可能に保持する保持機構4を備えている。本実施形態において、保持機構4は、例えば図3に示すようなカバー部材CPをリリース可能に保持する。本実施形態において、カバー部材CPは、プレート状である。本実施形態において、カバー部材CPの外形は、基板Pの外形と近似している。本実施形態において、カバー部材CPの外形は、基板Pの外形と実質的に同一である。なお、カバー部材CPの外形が、基板Pの外形と異なってもよい。例えば、カバー部材CPの外形が、基板Pの外形よりも小さくてもよいし、大きくてもよい。
カバー部材CPには、感光膜Rgが存在しない。カバー部材CPからは、デバイス(製品デバイス、最終製品)が製造されない。すなわち、カバー部材CPは、デバイスの製造に寄与しない。カバー部材CPからデバイスを製造することは不可能である。本実施形態においては、カバー部材CPに対して、マスクM及び投影光学系PLを介して露光光ELは照射されない。カバー部材CPは、例えば基材Wと同一の材料を含んでもよいし、基材Wと同一でもよい。例えば、カバー部材CPが半導体ウエハを含んでもよいし、ガラス基板を含んでもよい。また、カバー部材CPが、所謂ベアウエハでもよいし、半導体ウエハと酸化膜とを含んでもよいし、半導体ウエハと金属膜(配線パターン)とを含んでもよい。また、カバー部材CPが、基材Wと、その基材W上に形成された膜とを含んでもよい。カバー部材CPの上面を形成する膜は、例えばフッ素を含んでもよい。例えば、液体LQに対するカバー部材CPの上面が、撥液性でもよい。例えば、液体LQに対するカバー部材CPの上面の接触角が、90度よりも大きくてもよいし、100度よりも大きくてもよいし、110度よりも大きくてもよい。また、液体LQに対するカバー部材CPの上面が、親液性でもよい。例えば、液体LQに対するカバー部材CPの上面の接触角が、90度よりも小さくてもよいし、80度よりも小さくてもよいし、70度よりも小さくてもよい。例えば、液体LQに対するカバー部材CPの上面の接触角が、基板Pの上面の接触角よりも、大きくてもよいし、小さくてもよいし、基板Pの上面の接触角と実質的に等しくてもよい。
本実施形態において、カバー部材CPは、基板Pよりも異物(汚染物)を放出し難い。例えばカバー部材CPと液体LQとが接触したときのカバー部材CPから液体LQへ溶出する異物の量は、基板Pと液体LQとが接触したときの基板Pから液体LQへ溶出する異物の量よりも抑制される。
また、図1に示すように、本実施形態の露光装置EXは、例えば米国特許出願公開第2007/0288121号明細書に開示されているような、基板ステージ2Pが有するスケール部材Tを用いてその基板ステージ2Pの位置を計測するエンコーダシステム5を備えている。エンコーダシステム5は、スケール部材Tが対向可能な位置に配置され、スケール部材Tの格子(スケール)を計測可能な複数のエンコーダヘッド6Aと、それらエンコーダヘッド6Aを保持する保持部材6Bとを有する。以下の説明において、複数のエンコーダヘッド6A及び保持部材6Bを合わせて適宜、ヘッドユニット6、と称する。
また、本実施形態において、露光装置EXは、マスクステージ1、基板ステージ2P、及び計測ステージ2Cの位置を計測する干渉計システム8を備えている。なお、露光装置EXが、例えば米国特許出願公開第2007/0288121号明細書に開示されているような、基板Pの表面の位置を検出する第1検出システム、及び基板Pのアライメントマークを検出する第2検出システムの少なくとも一方を備えてもよい。
また、本実施形態において、露光装置EXは、基板Pを搬送する搬送システム9を備えている。搬送システム9は、基板ステージ2Pに基板Pを搬入する処理、及び基板ステージ2Pから基板Pを搬出する処理を含む基板交換処理を実行可能である。
また、露光装置EXは、少なくとも投影光学系PLを支持するボディ10を備えている。また、露光装置EXは、露光光ELが進行する空間CSを形成するチャンバ装置11を備えている。チャンバ装置11は、空間CSを形成するチャンバ部材11Aと、その空間の環境(温度、湿度、圧力、及びクリーン度)を調整する環境制御装置11Bとを有する。本実施形態において、空間CSは、空間CS1及び空間CS2を含む。空間CS2は、基板Pが処理される空間である。環境制御装置11Bは、空間CSに気体を供給する給気部を有する。環境制御装置11Bは、給気部から空間CSに気体を供給して、その空間CSの環境を制御する。
本実施形態においては、マスクステージ1、及び照明系ILの少なくとも一部が、空間CS1に配置される。また、本実施形態においては、基板ステージ2P、計測ステージ2C、及び投影光学系PLの少なくとも一部が、空間CS2に配置される。マスクステージ1は、空間CS1を移動する。基板ステージ2P及び計測ステージ2Cは、空間CS2を移動する。
ボディ10は、空間CSに配置される。ボディ10は、支持部10Aを有する。本実施形態において、支持部10Aは、ベース部材12を支持する。ベース部材12は、マスクステージ1を支持する。支持部10Aは、例えば防振装置を含む。本実施形態において、また、支持部10Aは、支持装置13を介して、投影光学系PLを支持する。支持装置13は、例えば米国特許出願公開第2007/0097367号に開示されているような柔構造を含んでもよい。
また、本実施形態において、支持部10Aは、支持装置14を介して、支持部材15を支持する。支持部材15は、ヘッドユニット6を支持する。本実施形態において、支持部材15は、連結部材16を介して、ヘッドユニット6を支持する。本実施形態において、支持部材15とヘッドユニット6との間に空間が形成される。なお、支持部材15とヘッドユニット6との間に空間が形成されなくてもよい。例えば、支持部材15とヘッドユニット6とが接触してもよい。
本実施形態において、保持機構4の少なくとも一部は、支持部材15に支持される。すなわち、本実施形態において、支持部材15は、保持機構4及びヘッドユニット6の両方を支持する。なお、保持機構4を支持する部材とヘッドユニット6を支持する部材とが別の部材でもよい。なお、投影光学系PLを支持する部材と保持機構4を支持する部材とが別の部材でもよいし、同じ部材でもよい。なお、投影光学系PLを支持する部材とヘッドユニット6を支持する部材とが別の部材でもよいし、同じ部材でもよい。
照明系ILは、所定の照明領域IRに露光光ELを照射する。照明領域IRは、照明系ILから射出される露光光ELが照射可能な位置を含む。照明系ILは、照明領域IRに配置されたマスクMの少なくとも一部を、均一な照度分布の露光光ELで照明する。照明系ILから射出される露光光ELとして、例えば水銀ランプから射出される輝線(g線、h線、i線)及びKrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)、及びF2レーザ光(波長157nm)等の真空紫外光(VUV光)等が用いられる。本実施形態においては、露光光ELとして、紫外光(真空紫外光)であるArFエキシマレーザ光を用いる。
マスクステージ1は、マスクMを保持した状態で、照明領域IRを含むベース部材12のガイド面12G上を移動可能である。本実施形態において、ガイド面12GとXY平面とは実質的に平行である。マスクステージ1は、例えば米国特許第6452292号明細書に開示されているような平面モータを含む駆動システム7の作動により移動する。駆動システム7の平面モータは、マスクステージ1に配置された可動子と、ベース部材12に配置された固定子とを有する。本実施形態においては、マスクステージ1は、駆動システム7の作動により、ガイド面12G上において、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZの6つの方向に移動可能である。なお、駆動システム7は、平面モータでなくてもよい。例えば、駆動システム7が、リニアモータを含んでもよい。
投影光学系PLは、所定の投影領域PRに露光光ELを照射する。投影領域PRは、投影光学系PLから射出される露光光ELが照射可能な位置を含む。投影光学系PLは、投影領域PRに配置された基板Pの少なくとも一部に、マスクMのパターンの像を所定の投影倍率で投影する。本実施形態の投影光学系PLは、その投影倍率が例えば1/4、1/5、又は1/8等の縮小系である。なお、投影光学系PLは等倍系及び拡大系のいずれでもよい。本実施形態においては、投影光学系PLの光軸AXは、Z軸と平行である。また、投影光学系PLは、反射光学素子を含まない屈折系、屈折光学素子を含まない反射系、反射光学素子と屈折光学素子とを含む反射屈折系のいずれであってもよい。また、投影光学系PLは、倒立像と正立像とのいずれを形成してもよい。
投影光学系PLは、投影光学系PLの像面に向けて露光光ELが射出される射出面18を有する。投影光学系PLの複数の光学素子のうち、投影光学系PLの像面に最も近い終端光学素子19が、射出面18を有する。投影領域PRは、射出面18から射出される露光光ELが照射可能な位置を含む。本実施形態において、射出面18は、−Z方向を向いており、XY平面と平行である。なお、−Z方向を向いている射出面18は、凸面であってもよいし、凹面であってもよい。終端光学素子19の光軸は、Z軸と平行である。本実施形態において、射出面18から射出される露光光ELは、−Z方向に進行する。
基板ステージ2Pは、基板Pを保持した状態で、終端光学素子19、液浸部材3、及び保持機構4に対して移動可能である。本実施形態において、基板ステージ2Pは、射出面18からの露光光ELが照射可能な位置EPを含むXY平面内を移動可能である。射出面18からの露光光ELが照射可能な位置EPは、投影光学系PLの投影領域PRを含む。本実施形態において、基板ステージ2Pは、ベース部材20のガイド面20G上を移動可能である。本実施形態において、ガイド面20GとXY平面とは実質的に平行である。
計測ステージ2Cは、計測部材C(計測器)を搭載した状態で、終端光学素子19、液浸部材3、及び保持機構4に対して移動可能である。本実施形態において、計測ステージ2Cは、射出面18からの露光光ELが照射可能な位置EP(投影領域PR)を含むXY平面内を移動可能である。本実施形態において、計測ステージ2Cは、ベース部材20のガイド面20G上を移動可能である。
本実施形態において、計測部材Cは、例えば米国特許出願公開第2002/0041377号明細書等に開示されているような投影光学系PLの空間像(結像特性)を計測可能な空間像計測システムの一部を構成する。なお、計測部材Cが、例えば米国特許第4465368号明細書等に開示されているような露光光ELの照度むらを計測可能な照度むら計測システムの一部を構成してもよい。また、計測部材Cが、例えば米国特許第5493403号明細書等に開示されているような基板Pのアライメントマークを計測可能なアライメントシステムによって計測される基準マークを構成してもよい。なお、計測部材Cが、例えば米国特許出願公開第2002/0061469号明細書等に開示されているような照射量計測システム(照度計測システム)、例えば欧州特許第1079223号明細書等に開示されているような波面収差計測システム等、露光光ELの露光光ELを計測する計測システムの一部を構成してもよい。
基板ステージ2P及び計測ステージ2Cは、例えば米国特許第6452292号明細書に開示されているような平面モータを含む駆動システム17の作動により移動する。駆動システム17の平面モータは、基板ステージ2P及び計測ステージ2Cのそれぞれに配置された可動子と、ベース部材20に配置された固定子とを有する。本実施形態においては、基板ステージ2P及び計測ステージ2Cのそれぞれは、駆動システム17の作動により、ガイド面20G上において、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZの6つの方向に移動可能である。なお、駆動システム17は、平面モータでなくてもよい。例えば、駆動システム17が、リニアモータを含んでもよい。
基板ステージ2Pは、基板Pをリリース可能に保持する第1保持部21を有する。また、本実施形態において、基板ステージ2Pは、第1保持部21の周囲の少なくとも一部に配置され、射出面18が対向可能なスケール部材Tを有する。本実施形態において、スケール部材Tは、プレート状の部材である。基板ステージ2Pが移動することによって、スケール部材Tも移動する。例えば基板ステージ2Pがガイド面20Gに沿ってXY平面内を移動することによって、スケール部材Tも移動する。
本実施形態において、基板ステージ2Pは、第1保持部21の周囲の少なくとも一部に配置され、スケール部材Tをリリース可能に保持する第2保持部22を有する。第2保持部22に保持されるスケール部材Tは、第1保持部21に保持される基板Pの周囲の少なくとも一部に配置される。本実施形態において、スケール部材Tは、開口を有する。スケール部材Tの開口の内側に基板Pが配置される。本実施形態において、スケール部材Tは、基板Pの周囲に配置される。
本実施形態において、基板Pの表面(上面)は、実質的に平坦である。スケール部材Tの表面(上面)は、実質的に平坦である。本実施形態において、第1保持部21は、基板Pの表面(上面)とXY平面とが実質的に平行となるように、基板Pの裏面(下面)を保持する。第2保持部22は、スケール部材Tの表面(上面)とXY平面とが実質的に平行となるように、スケール部材Tの裏面(下面)を保持する。
本実施形態において、第1保持部21に保持された基板Pの表面(上面)と、第2保持部22に保持されたスケール部材Tの表面(上面)とは、実質的に同一平面内に配置される(面一である)。
なお、第1保持部21に保持された基板Pの表面(上面)と第2保持部22に保持されたスケール部材Tの表面(上面)とが同一平面内に配置されてなくてもよいし、基板Pの表面の少なくとも一部及びスケール部材Tの表面の少なくとも一部の一方又は両方がXY平面と非平行でもよい。
なお、例えばスケール部材Tの表面(上面)の少なくとも一部が平坦でなくてもよい。例えば、スケール部材Tの表面(上面)の少なくとも一部が曲面を含んでもよい。
以下の説明において、基板ステージ2P(第2保持部22)に保持されたスケール部材Tの表面(上面)を適宜、上面23、と称する。上面23は、第1保持部21に保持された基板Pの表面の周囲に配置される。スケール部材Tの上面23は、射出面18と対向可能である。
なお、本実施形態においては、スケール部材Tは、基板ステージ2Pからリリース可能であるが、リリース可能でなくてもよい。その場合、第2保持部22は省略可能である。
次に、図4を参照して、搬送システム9について説明する。図4は、搬送システム9、基板ステージ2P、及び計測ステージ2Cの一例を示す平面図である。
本実施形態において、搬送システム9は、基板ステージ2Pに基板Pを搬入(ロード)する第1搬送部材9Aと、基板ステージ2Pから基板Pを搬出(アンロード)する第2搬送部材9Bとを有する。第1搬送部材9Aは、例えば露光前の基板Pを基板ステージ2Pの第1保持部21に搬入する。第2搬送部材9Bは、例えば露光後の基板Pを基板ステージ2Pの第1保持部21から搬出する。
本実施形態において、基板ステージ2Pは、少なくとも一部が射出面18と対向する位置EPと、射出面18と対向しない位置CP1と、射出面18と対向しない位置CP2との間を移動可能である。
本実施形態においては、位置EPに配置された物体に、射出面18から射出された露光光ELが照射可能である。本実施形態においては、位置CP1において、露光前の基板Pを第1保持部21に搬入する処理が実行される。位置CP2において、第1保持部21から露光後の基板Pを搬出する処理が実行される。
以下の説明において、位置EPを適宜、露光位置EP、と称する。また、以下の説明において、位置CP1を適宜、第1基板交換位置CP1、と称し、位置CP2を適宜、第2基板交換位置CP2、と称する。
本実施形態において、第1、第2基板交換位置CP1、CP2は、露光位置EPに対して+Y側の位置である。本実施形態において、第1基板交換位置CP1は、第2基板交換位置CP2に対して−X側の位置である。
第1保持部21に基板Pを搬入するとき、制御装置400は、基板ステージ2Pを第1基板交換位置CP1に移動する。制御装置400は、第1搬送部材9Aを用いて、第1基板交換位置CP1に配置された基板ステージ2Pの第1保持部21に、基板Pを搬入する。
第1保持部21から基板Pを搬出するとき、制御装置400は、基板ステージ2Pを第2基板交換位置CP2に移動する。制御装置400は、第2搬送部材9Bを用いて、第2基板交換位置CP2に配置された基板ステージ2Pの第1保持部21から、基板Pを搬出する。
次に、図5を参照して、液浸部材3、保持機構4、及び基板ステージ2Pについて説明する。図5は、液浸部材3、保持機構4、及び基板ステージ2Pの一部を示す側断面図である。
液浸部材3は、射出面18から射出される露光光ELの光路Kの周囲の少なくとも一部に配置される。液浸部材3は、下面24を有する。下面24の少なくとも一部は、−Z方向を向く。下面24は、光路Kの周囲の少なくとも一部に配置される。また、本実施形態において、液浸部材3は、終端光学素子19の周囲の少なくとも一部に配置される。本実施形態において、下面24は、射出面18よりも−Z側(下側)に配置される。
本実施形態において、液浸部材3は、環状の部材である。本実施形態において、液浸部材3の一部は、射出面18から射出される露光光ELの光路Kの周囲に配置される。また、本実施形態において、液浸部材3の一部は、終端光学素子19の周囲に配置される。
なお、液浸部材3が、射出面18から射出される露光光ELの光路Kの周囲に配置されなくてもよい。例えば、液浸部材3が、光路Kの周囲に配置されず、終端光学素子19(投影光学系PL)の周囲にのみ配置されてもよい。また、下面24が、終端光学素子19(投影光学系PL)の周囲に配置されてもよい。換言すれば、下面24が、射出面18よりも+Z側に配置されてもよい。
液浸部材3は、露光光ELの光路Kの少なくとも一部が液体LQで満たされるように液浸空間LSを形成可能である。液浸空間LSは、射出面18側に形成される。液浸空間LSは、射出面18から射出される露光光ELの光路Kが液体LQで満たされるように形成される。射出面18から射出される露光光ELは、−Z方向に進行する。射出面18は、露光光ELの進行方向(−Z方向)を向く。本実施形態において、射出面18は、XY平面とほぼ平行な平面である。なお、射出面18がXY平面に対して傾斜していてもよいし、曲面を含んでもよい。
本実施形態において、射出面18及び下面24は、射出面18から射出される露光光ELが照射可能な露光位置EP(投影領域PR)に配置される物体との間で液体LQを保持することができる。液浸空間LSは、射出面18及び下面24の少なくとも一部と投影領域PRに配置される物体との間に保持された液体LQによって形成される。液浸空間LSは、射出面18と、露光位置EPに配置される物体との間の露光光ELの光路Kが液体LQで満たされるように形成される。液浸部材3は、終端光学素子19と物体との間の露光光ELの光路Kが液体LQで満たされるように物体との間で液体LQを保持可能である。
本実施形態において、露光位置EPに配置可能な物体は、投影光学系PLの像面側(終端光学素子19の射出面18側)で露光位置EPに対して移動可能な物体を含む。その物体は、終端光学素子19及び液浸部材3に対して移動可能である。その物体は、射出面18及び下面24の少なくとも一方と対向可能な上面(表面)を有する。物体の上面は、射出面18との間に液浸空間LSを形成可能である。本実施形態において、物体の上面は、射出面18及び下面24の少なくとも一部との間に液浸空間LSを形成可能である。一方側の射出面18及び下面24と、他方側の物体の上面(表面)との間に液体LQが保持されることによって、終端光学素子19と物体との間の露光光ELの光路が液体LQで満たされるように液浸空間LSが形成される。
本実施形態において、その物体は、基板ステージ2P(スケール部材T)、基板ステージ2Pに保持された基板P、及び計測ステージ2C(計測部材C)の少なくとも一つを含む。例えば、基板ステージ2P(スケール部材T)の上面23、及び基板ステージ2Pに保持されている基板Pの表面(上面)は、−Z方向を向く終端光学素子19の射出面18、及び−Z方向を向く液浸部材3の下面24と対向可能である。もちろん、露光位置EPに配置可能な物体は、基板ステージ2P(スケール部材T)、基板ステージ2Pに保持された基板P、及び計測ステージ2C(計測部材C)の少なくとも一つに限られない。
また、本実施形態において、その物体は、カバー部材CPを含む。保持機構4は、カバー部材CPの上面が射出面18及び下面24の少なくとも一部と対向するように、カバー部材CPを保持することができる。
本実施形態においては、基板Pの露光処理を実行するとき、制御装置400は、終端光学素子19及び液浸部材3と基板Pとを対向させ、終端光学素子19と基板Pとの間の露光光ELの光路Kが液体LQで満たされるように液浸空間LSを形成する。液浸部材3は、終端光学素子19と基板Pとの間の露光光ELの光路Kが液体LQで満たされるように基板Pとの間で液体LQを保持可能である。本実施形態においては、投影領域PRを含む基板Pの表面の一部の領域が液体LQで覆われるように液浸空間LSが形成される。液体LQの界面(メニスカス、エッジ)LGの少なくとも一部は、液浸部材3の下面24と基板Pの表面との間に形成される。すなわち、本実施形態の露光装置EXは、局所液浸方式を採用する。液浸空間LSの液体LQは、基板Pの表面の一部だけを覆うように形成される。XY平面内における液浸空間LSの大きさは、基板Pの表面(外形)の大きさよりも小さい。制御装置400は、基板Pを露光するために、照明系ILから露光光ELを射出し、マスクMを露光光ELで照明する。マスクMからの露光光ELは、投影光学系PL及び液体LQを介して基板Pに照射される。これにより、基板Pは、液浸空間LSの液体LQを介して射出面13からの露光光ELで露光され、マスクMのパターンの像が基板Pに投影される。
なお、図5は、露光位置EP(終端光学素子19の射出面18と対向する位置)に、第1保持部21に保持されている基板Pが配置されている状態を示す。図5において、液浸空間LSは、終端光学素子19及び液浸部材3と、基板Pとの間に形成されている。
図5に示すように、液浸部材3は、少なくとも一部が終端光学素子19と基板P(物体)との間に配置され、基板P(物体)が対向可能な対向部31と、少なくとも一部が終端光学素子19の周囲に配置される本体部32とを含む。本実施形態において、対向部31の少なくとも一部は、プレート状である。なお、対向部31の少なくとも一部が対向部でなくてもよい。対向部31は、射出面18と対向する位置に孔(開口)3Kを有する。射出面18から射出された露光光ELは、開口3Kを通過して、基板Pに照射可能である。
また、液浸部材3は、液体LQを供給可能な供給口33と、液体LQを回収可能な回収口34とを有する。供給口33は、射出面18側(投影光学系PLの像面側)に液体LQを供給する。回収口34は、射出面18側に供給された液体LQの少なくとも一部を回収する。供給口33は、例えば基板Pの露光時において液体LQを供給する。回収口34は、例えば基板Pの露光時において液体LQを回収する。
供給口33は、射出面18から射出される露光光ELの光路の近傍において、その光路に面するように配置されている。本実施形態において、供給口33は、対向部31の上面と射出面18との間の空間に液体LQを供給する。供給口33から供給された液体LQは、対向部31の上面と射出面18との間の空間を流れた後、開口3Kを介して、基板P(物体)上に供給される。
供給口33は、流路33Rを介して、液体供給装置と接続されている。液体供給装置は、清浄で温度調整された液体LQを送出可能である。流路33Rは、液浸部材3の内部に形成された供給流路33P、及びその供給流路33Pと液体供給装置とを接続する供給管で形成される流路を含む。なお、流路33Rの少なくとも一部が、例えば支持部材15に形成されてもよい。液体供給装置から送出された液体LQは、流路33Rを介して供給口33に供給される。少なくとも基板Pの露光において、供給口33は、液体LQを供給する。
回収口34は、液浸部材3の下面24と対向する物体上の液体LQの少なくとも一部を回収可能である。回収口34は、露光光ELが通過する孔3Kの下端の周囲の少なくとも一部に配置される。本実施形態においては、回収口34は、対向部31の下面31Bの周囲の少なくとも一部に配置される。回収口34は、物体の表面と対向する液浸部材3の所定位置に配置されている。少なくとも基板Pの露光において、回収口34に基板Pが対向する。基板Pの露光において、回収口34は、基板P上の液体LQを回収する。
本実施形態において、本体部32は、基板P(物体)に面する開口3Pを有する。開口3Pは、対向部31の下面31Bの周囲の少なくとも一部に配置される。本実施形態において、液浸部材3は、開口3Pに配置された多孔部材36を有する。本実施形態において、多孔部材36は、複数の孔(openingsあるいはpores)を含むプレート状の部材である。なお、開口3Pに、網目状に多数の小さい孔が形成された多孔部材であるメッシュフィルタが配置されてもよい。
本実施形態において、多孔部材36は、基板P(物体)の上面が対向可能な下面36Bと、下面36Bの反対方向を向く上面36Uと、上面36Uと下面36Bとを結ぶ複数の孔とを有する。多孔部材36の下面36Bは、対向部31の下面31Bの周囲の少なくとも一部に配置される。本実施形態において、液浸部材3の下面24の少なくとも一部は、対向部31の下面31B及び多孔部材36の下面36Bを含む。本実施形態において、回収口34は、下面24の少なくとも一部に配置される。
本実施形態において、回収口34は、多孔部材36の孔を含む。本実施形態において、基板P(物体)上の液体LQは、多孔部材36の孔(回収口34)を介して回収される。なお、多孔部材36が配置されなくてもよい。
回収口34は、流路34Rを介して、液体回収装置と接続される。液体回収装置は、回収口34を真空システムに接続可能であり、回収口34を介して液体LQを吸引可能である。流路34Rは、液浸部材3の内部に形成された回収流路34P、及びその回収流路34Pと液体回収装置とを接続する回収管で形成される流路を含む。なお、流路34Rの少なくとも一部が、例えば支持部材15に形成されてもよい。回収口34から回収された液体LQは、流路34Rを介して、液体回収装置に回収される。
本実施形態において、制御装置400は、供給口33からの液体LQの供給動作と並行して、回収口34からの液体LQの回収動作を実行することによって、一方側の終端光学素子19及び液浸部材3と、他方側の物体との間に液体LQで液浸空間LSを形成可能である。
なお、液浸部材3として、例えば米国特許出願公開第2007/0132976号明細書、欧州特許出願公開第1768170号明細書に開示されているような液浸部材(ノズル部材)を用いることができる。
本実施形態において、液浸部材3は、支持部材15に支持される。本実施形態において、液浸部材3は、支持機構37を介して、支持部材15に支持される。本実施形態においては、流路33R、34Rの少なくとも一部が、支持機構37に配置される。なお、支持機構37が、例えば液浸部材3を移動するアクチュエータを含む駆動システムを有してもよい。例えば、液浸部材3が、駆動システムの作動により、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZの6つの方向の少なくとも一つの方向に移動してもよい。なお、支持機構37が、例えばバネ部材及びベローズ部材等、液浸部材3を移動可能に支持する弾性部材(可撓性部材)を有してもよい。
なお、本実施形態においては、支持部材15が、液浸部材3及び保持機構4の両方を支持することとするが、液浸部材3を支持する部材と保持機構4を支持する部材とが別の部材でもよい。なお、投影光学系PLを支持する部材と液浸部材3を支持する部材とが別の部材でもよいし、同じ部材でもよい。なお、液浸部材3を支持する部材とヘッドユニット6を支持する部材とが別の部材でもよいし、同じ部材でもよい。
基板ステージ2Pは、基板Pをリリース可能に保持する第1保持部21を有する。本実施形態において、第1保持部21は、所謂ピンチャック機構を含み、基板Pの裏面が対向可能な支持面25と、支持面25に配置され、基板Pの裏面が対向可能な上面を有する壁部材26と、基板Pの裏面を支持する複数の支持部材27と、支持面25に配置され、気体を吸引する吸引口28とを含む。XY平面内において、壁部材26は、環状である。支持部材27は、ピン状の部材である。複数の支持部材27は、壁部材26の内側に配置される。また、吸引口28も、壁部材26の内側に配置される。吸引口28は、流路を介して真空システムに接続可能である。支持面28と基板Pの裏面と壁部材26とで形成される空間の気体が吸引口28から吸引されることによって、基板Pが支持部材27の上面に吸着される。また、吸引口28の吸引動作が解除されることによって、基板Pが第1保持部21からリリースされる。
また、基板ステージ2Pは、スケール部材Tをリリース可能に保持する第2保持部22を有する。本実施形態において、第2保持部22は、所謂ピンチャック機構を含む。第2保持部22についての詳細な説明は省略する。
また、基板ステージ2Pは、基板Pの裏面を支持可能な上面38を有する支持部材39と、その支持部材39をZ軸方向に移動可能な駆動システム40とを含む移動装置41を有する。支持部材39は、複数のロッド部を有する。支持部材39は、複数のロッド部のそれぞれの上面38で、基板Pの裏面の複数の位置(例えば3か所)を支持可能である。基板ステージ2P(第1保持部21)は、支持部材39の少なくとも一部が配置される開口(孔)42を有する。支持部材39の少なくとも一部は、開口42を移動可能である。
本実施形態において、移動装置41は、上面38に配置され、流体(気体及び液体の一方又は両方)を吸引可能な吸引口29を有する。吸引口29は、真空システムに接続可能である。制御装置400は、上面38と基板Pの裏面とが接触した状態で、吸引口29の吸引動作を実行することによって、基板Pを上面38に吸着させることができる。すなわち、本実施形態において、支持部材39は、基板Pの裏面を吸着保持することができる。また、吸引口29の吸引動作が解除されることによって、基板Pが支持部材39(上面38)からリリースされる。
移動装置41は、支持部材39で基板Pの裏面を支持した状態で、その支持部材39を+Z方向に移動することにより、基板Pと第1保持部21とを離すことができる。また、移動装置41は、支持部材39で基板Pの裏面を支持した状態で、その支持部材39を−Z方向に移動することにより、基板Pと第1保持部21とを近づけることができる。
次に、保持機構4について説明する。保持機構4は、カバー部材CPを保持可能な保持部材43を備えている。また、保持機構4は、保持部材43を移動可能な駆動システム44を備えている。駆動システム44は、例えばボイスコイルモータ等の電磁アクチュエータを含み、保持部材43を少なくともZ軸方向に移動可能である。本実施形態において、駆動システム44は、保持部材43を、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZの6つの方向に移動可能である。なお、保持部材43は、X軸、Y軸、θX、θY、及びθZの方向のうちの少なくとも一つの方向に動かなくてもよい。また、後述する保持部材43の保持面45を、液浸部材3の下面24より低い位置、すなわち液浸部材3の下面24より−Z側に配置できる場合には、保持部材43がZ軸方向に移動可能でなくてもよい。
本実施形態において、保持機構4は、液浸部材3の周囲の少なくとも一部に配置される。本実施形態において、保持部材43及びその保持部材43を移動可能な駆動システム44は、液浸部材3の周囲において複数配置される。例えば、図5に示すように、保持部材43及び駆動システム44は、液浸部材3の+Y側及び−Y側のそれぞれに配置されてもよいし、+X側及び−X側のそれぞれに配置されてもよい。また、保持部材43及び駆動システム44が、液浸部材3の周囲の3か所に配置されてもよい。なお、保持部材4及び駆動システム44が、液浸部材3の周囲の1か所に配置されてもよい。
保持部材43は、カバー部材CP等の物体の上面が対向可能な保持面45を有する。保持面45の少なくとも一部は、−Z方向を向く。保持面45とカバー部材CPの上面とは接触可能である。保持機構4は、保持部材43の保持面45で、カバー部材CPの上面の少なくとも一部を保持することができる。
本実施形態において、保持機構4は、保持面45に配置され、流体(気体及び液体の一方又は両方)を吸引可能な吸引口46を有する。吸引口46は、真空システムに接続可能である。制御装置400は、保持面45とカバー部材CPの上面とが接触した状態で、吸引口46の吸引動作を実行することによって、カバー部材CPを保持面45に吸着させることができる。すなわち、本実施形態において、保持部材43は、カバー部材CPPの上面を吸着保持することができる。また、吸引口46の吸引動作が解除されることによって、カバー部材CPが保持部材43(保持面45)からリリースされる。
本実施形態において、保持部材43の保持面45は、保持部材43の最も−Z側に配置される。液浸部材3の下面24は、液浸部材3の最も−Z側に配置される。例えば基板Pの露光において、保持面45は、下面24よりも+Z側に配置される。換言すれば、基板Pの露光において、保持面45は、下面24よりも基板P等の物体から離れる。制御装置400は、保持面45が下面24よりも+Z側に配置されるように、例えば駆動システム44を制御して、液浸部材3に対する保持部材43の位置を調整することができる。なお、支持機構37が、液浸部材3の位置を調整可能な駆動システムを備えている場合、制御装置400は、保持面45が下面24よりも+Z側に配置されるように、支持機構37の駆動システムを制御して、保持部材43に対する液浸部材3の位置を調整してもよいし、駆動システム44及び支持機構37の駆動システムの両方を制御して、Z軸方向に関する保持部材43と液浸部材3との相対位置を調整してもよい。
また、本実施形態においては、基板Pの露光において、基板P等の物体が対向可能なヘッドユニット6の下面は、液浸部材3の下面24よりも+Z側に配置される。また、本実施形態においては、基板Pの露光において、ヘッドユニット6の下面は、保持部材43の保持面45よりも+Z側に配置される。なお、基板Pの露光において、ヘッドユニット6の下面が、保持部材43の保持面45よりも−Z側に配置されてもよいし、Z軸方向に関して保持面45とほぼ同じ位置(高さ)に配置されてもよい。
次に、本実施形態に係る露光装置EXの動作の一例について説明する。本実施形態においては、図6に示すように、基板Pの露光を含む露光シーケンス(ステップST1)と、メンテナンスシーケンス(ステップST2)とが実行される。
露光シーケンス(ST1)について説明する。制御装置400は、基板ステージ2Pを第1基板交換位置CP1に移動し、その第1基板交換位置CP1に配置された基板ステージ2Pに露光前の基板Pを搬入(ロード)する。なお、基板ステージ2Pに露光後の基板Pが保持されている場合、制御装置400は、第2基板交換位置CP2に配置された基板ステージ2Pから露光後の基板Pを搬出(アンロード)した後、その基板ステージ2Pを第1基板交換位置CP1に移動して、その基板ステージ2Pに露光前の基板Pをロードする。
基板ステージ2Pから基板Pを搬出する処理及び基板ステージ2Pに基板Pを搬入する処理を含む基板交換処理が実行されている間、露光位置EPに計測ステージ2Cが配置される。制御装置400は、計測ステージ2C上に液浸空間LSが形成されている状態で、その計測ステージ2Cに配置されている計測部材C(計測器)を用いる計測処理を実行してもよい。例えば、制御装置400は、終端光学素子19及び液浸部材3と計測ステージ2Cとの間に液体LQで液浸空間LSが形成されている状態で、射出面18から露光光ELを射出してもよい。これにより、露光位置EPに計測ステージ2Cが配置されている状態において、射出面18と計測ステージ2Cの計測部材Cとの間の露光光ELの光路が液体LQで満たされた状態で、射出面18からの露光光ELが計測ステージ2Cの計測部材Cに照射され、計測ステージ2Cに配置されている計測部材C(計測器)は、液体LQを介して露光光ELを受光することができる。
基板Pの交換処理が終了した後、制御装置400は、露光位置EPから計測ステージ2Cを退かすとともに、露光位置EPに基板ステージ2Pを配置する。制御装置400は、液浸空間LSが形成されている状態で、露光位置EPに配置されるステージを、計測ステージ2Cから基板ステージ2Pに交換する。制御装置400は、例えば米国特許出願公開第2006/0023186号明細書、米国特許出願公開第2007/0127006号明細書等に開示されているように、基板ステージ2Pの上面と計測ステージ2Cの上面とを接近又は接触させた状態で、終端光学素子19及び液浸部材3と基板ステージ2P及び計測ステージ2Cの少なくとも一方とを対向させつつ、終端光学素子19及び液浸部材3に対して、基板ステージ2P及び計測ステージ2CをXY平面内において移動させる。これにより、液体LQの漏出が抑制されつつ、液浸空間LSが終端光学素子19及び液浸部材3と計測ステージ2Cとの間に形成される状態から、終端光学素子19及び液浸部材3と基板ステージ2Pとの間に形成される状態へ変化する。また、制御装置400は、液浸空間LSが、終端光学素子19及び液浸部材3と基板ステージ2Pとの間に形成される状態から、終端光学素子19及び液浸部材3と計測ステージ2Cとの間に形成される状態へ変化させることもできる。
以下の説明において、基板ステージ2Pの上面と計測ステージ2Cの上面とを接近又は接触させた状態で、露光位置EPに基板ステージ2Pの少なくとも一部が配置される状態、及び露光位置EPに計測ステージ2Cの少なくとも一部が配置される状態の一方から他方へ変化するように、終端光学素子19及び液浸部材3に対して基板ステージ2Pと計測ステージ2CとをXY平面内において同期移動させる動作を適宜、スクラム移動動作、と称する。
制御装置400は、基板Pの露光を開始するために、終端光学素子19の射出面18、及び射出面18から射出される露光光ELの光路Kの周囲の少なくとも一部に配置される液浸部材3の下面24の少なくとも一部と対向するように基板Pが配置された状態で、供給口33から射出面18側に液体LQを供給するとともに、その液体LQの少なくとも一部を回収口34から回収して、基板P上に液体LQの液浸空間LSを形成する。
本実施形態の露光装置EXは、マスクMと基板Pとを所定の走査方向に同期移動しつつ、マスクMのパターンの像を基板Pに投影する走査型露光装置(所謂スキャニングステッパ)である。本実施形態においては、基板Pの走査方向(同期移動方向)をY軸方向とし、マスクMの走査方向(同期移動方向)もY軸方向とする。
本実施形態においては、基板Pに露光対象領域であるショット領域がマトリクス状に複数配置される。例えば基板Pの最初のショット領域(第1ショット領域)を露光するために、制御装置400は、基板P(第1ショット領域)を投影光学系PLの投影領域PRに対してY軸方向に移動するとともに、その基板PのY軸方向への移動と同期して、照明系ILの照明領域IRに対してマスクMをY軸方向に移動しつつ、投影光学系PLと基板P上の液浸空間LSの液体LQとを介して第1ショット領域に露光光ELを照射する。これにより、マスクMのパターンの像が基板Pの第1ショット領域に投影され、その第1ショット領域が射出面18から射出された露光光ELで露光される。
第1ショット領域の露光が終了した後、制御装置400は、次の第2ショット領域の露光を開始するために、液浸空間LSが形成されている状態で、基板PをXY平面内における所定方向(例えばX軸方向、あるいはXY平面内においてX軸方向に対して傾斜する方向等)に移動し、第2ショット領域を露光開始位置に移動する。その後、制御装置400は、第2ショット領域の露光を開始する。
制御装置400は、投影領域PRに対してショット領域をY軸方向に移動しながらそのショット領域を露光する動作と、そのショット領域の露光が終了した後、次のショット領域を露光開始位置に移動するための動作とを繰り返しながら、基板Pの複数のショット領域を順次露光する。
このように、本実施形態においては、制御装置400は、基板ステージ2PをXY平面内で移動しながら、液浸空間LSの液体LQを介して基板Pの複数のショット領域を順次露光する。
基板Pの複数のショット領域のうち、最後のショット領域の露光が終了した後、制御装置400は、基板ステージ2Pを露光位置EPから第2基板交換位置CP2へ移動する。すなわち、制御装置400は、第1保持部21から露光後の基板Pを搬出するために、基板ステージ2PをXY平面内で移動して、第2基板交換位置CP2に配置する動作を開始する。
基板ステージ2Pが露光位置EPから離れるとき、スクラム移動動作が実行され、露光位置EPには計測ステージ2Cが配置され、終端光学素子19及び液浸部材3と計測ステージ2Cとの間に液浸空間LSが形成される。
以下、上述の処理が繰り返され、複数の基板Pが順次露光される。
本実施形態においては、スクラム移動動作が実行されることにより、露光シーケンスにおいて液浸空間LSが形成され続ける。
次に、メンテナンスシーケンス(ST2)について説明する。メンテナンスシーケンスにおいては、基板Pの露光処理は実行されない。
メンテナンスシーケンスにおいては、カバー部材CPが使用される。カバー部材CPは、露光される基板の外形とほぼ同じ外形を有してもよい。また、カバー部材CPの表面は、撥液処理されていてもよい。
本実施形態においては、2つのカバー部材CPが使用される。以下の説明においては、メンテナンスシーケンスにおいて使用される2つのカバー部材CPのそれぞれを適宜、第1カバー部材CPa及び第2カバー部材CPb、と称する。
図7に示すように、メンテナンスシーケンスは、保持機構4に第1カバー部材CPaを搬送(搬入)する処理(ステップSB1)と、保持機構4で第1カバー部材CPaを保持する処理(ステップSB2)と、第1保持部21に第2カバー部材CPbを搬送(搬入)する処理(ステップSB3)と、第1保持部21で第2カバー部材CPbを保持する処理(ステップSB4)と、露光装置EXの部材の少なくとも一部をメンテナンスする処理(ステップSB5)と、第1保持部21から第2カバー部材CPbを搬送(搬出)する処理(ステップSB6)と、保持機構4から第1カバー部材CPaを搬送(搬出)する処理(ステップSB7)と、を含む。
本実施形態においては、メンテナンスシーケンスの少なくとも一部において、第1カバー部材CPaの上面が射出面18及び下面24の少なくとも一部と対向するように、第1カバー部材CPaが保持機構4で保持される。
メンテナンスシーケンスにおいて、第1カバー部材CPaが保持機構4に搬送(搬入)される(ステップSB1)。本実施形態においては、メンテナンスシーケンスにおいて、第1カバー部材CPaが、露光装置EX(チャンバ装置11)の外部から、露光装置EX(チャンバ装置11)の内部に搬入される。本実施形態においては、露光装置EX(チャンバ装置11)にFOUP(Front Opening Unified Pod)と呼ばれる基板収容装置が接続される。基板収容装置には、例えば1ロット分(例えば25枚)の基板Pが収容される。第1カバー部材CPaは、その基板収容装置と露光装置EXとの接続部から、露光装置EXの内部に搬入される。なお、露光装置EXと接続されるコータ・デベロッパ装置等の基板処理装置を介して、露光装置EXの内部に第1カバー部材CPaが搬入されてもよい。
露光装置EXの外部から内部に搬入された第1カバー部材CPaは、第1搬送部材9Aに保持される。
本実施形態においては、基板ステージ2Pが、保持機構4に第1カバー部材CPaを搬送する搬送装置として機能する。基板ステージ2Pの第1保持部21は、第1カバー部材CPaを保持可能である。第1保持部21は、第1カバー部材CPaをリリース可能に保持することができる。制御装置400は、第1搬送部材9Aを用いて、第1基板交換位置CP1に配置されている基板ステージ2Pの第1保持部21に第1カバー部材CPaを搬入する。なお、第1保持部21に第1カバー部材CPaを搬入するとき、第1保持部21に基板P等、第1カバー部材CPa以外の部材が保持されている場合、その部材が第1保持部21から除かれた後、第1保持部21に第1カバー部材CPaが搬入される。第1保持部21は、第1搬送部材9Aから搬送された第1カバー部材CPaを保持する。
本実施形態においては、第1基板交換位置CP1に配置されている基板ステージ2Pの第1保持部21に第1カバー部材CPaを搬送する動作が実行されているとき、露光位置EPに計測ステージ2Cが配置され、終端光学素子19及び液浸部材3と計測ステージ2Cとの間に液浸空間LSが形成される。本実施形態においては、露光シーケンスからメンテナンスシーケンスへ移行するときも、液浸空間LSが形成され続ける。
第1保持部21に第1カバー部材CPaが保持された後、制御装置400は、基板ステージ2Pを露光位置EPに移動する。すなわち、例えば図8に示すように、制御装置400は、第1保持部21に保持された第1カバー部材CPaの上面と、射出面18及び下面24の少なくとも一部とが対向するように、基板ステージ2Pの位置を制御する。制御装置400は、スクラム移動動作を実行して、終端光学素子19及び液浸部材3と計測ステージ2Pとの間に液浸空間LSが形成されている状態から、終端光学素子19及び液浸部材3と基板ステージ2P(第1保持部21に保持されている第1カバー部材CPa)との間に液浸空間LSが形成される状態へ変化させる。すなわち、本実施形態においては、第1カバー部材CPaが射出面18及び下面24と対向しない状態から対向する状態へ変化するときにおいても、液浸空間LSが形成され続ける。液浸空間LSは、第1カバー部材CPa上に局所的に形成される。XY平面内における液浸空間LSの大きさ(寸法)は、カバー部材CPの上面の大きさ(寸法)よりも小さい。
次に、制御装置400は、第1カバー部材CPaを基板ステージ2P(第1保持部21)から保持機構4へ渡す動作を開始する。本実施形態においては、終端光学素子19及び液浸部材3と第1カバー部材CPaとの間に液体LQの液浸空間LSが形成された状態で、第1保持部21から保持機構4に第1カバー部材CPaが渡される。図9に示すように、制御装置400は、第1保持部21の吸引口28の吸引動作を解除して、第1保持部21から第1カバー部材CPaをリリースするとともに、移動装置41を制御して、支持部材39を+Z方向に移動する。支持部材39の上面38と第1カバー部材CPaの下面(裏面)とが接触し、吸引口29の吸引動作が開始されることにより、第1カバー部材CPaの下面が支持部材39の上面38に吸着保持される。制御装置400は、第1カバー部材CPaの下面を吸着保持した支持部材39を、+Z方向に移動する。これにより、第1カバー部材CPaが第1保持部21から離れる。
また、制御装置400は、駆動システム44を制御して、保持部材43を−Z方向に移動する。制御装置400は、保持部材43の保持面45が、液浸部材3の下面24よりも下側(−Z側)に配置されるように、駆動システム44を用いて保持部材43を移動する。すなわち、制御装置400は、保持部材43で第1カバー部材CPaを保持するために、保持面45が下面24よりも+Z側に配置されている状態から、−Z側に配置される状態へ変化するように、保持部材43の位置を制御する。
これにより、図9に示すように、保持部材43の保持面45と、支持部材43に支持されている第1カバー部材CPaの上面とが接触する。制御装置400は、保持面45と第1カバー部材CPaの上面とが接触している状態で、吸引口29の吸引動作を解除し、保持部材43に設けられている吸引口46の吸引動作を開始する。これにより、第1カバー部材CPaは、支持部材43からリリースされるとともに、保持部材43(保持面45)に吸着保持される。すなわち、第1カバー部材CPaは、基板ステージ2P(第1保持部21)から保持機構4へ渡される。保持機構4は、第1カバー部材CPaの上面が射出面18及び下面24の少なくとも一部と対向するように、第1カバー部材CPaを保持する(ステップSB2)。第1カバー部材CPaは、終端光学素子19の少なくとも一部、及び液浸部材3の少なくとも一部を覆うように配置される。
本実施形態において、保持機構4は、保持面45が下面24よりも−Z側に配置された状態で、第1カバー部材CPaを保持する。本実施形態において、保持機構4は、第1カバー部材CPaの上面の少なくとも一部を保持する。本実施形態において、第1カバー部材CPaの上面の外形は、液浸部材3の下面24の外形よりも大きい。保持機構4は、液浸部材3の外側で、第1カバー部材CPaを保持する。本実施形態においては、保持機構4に保持されている第1カバー部材CPaの上面と、射出面18及び下面24とが対向している状態において、第1カバー部材CPaの上面のエッジは、液浸部材3の下面24のエッジよりも外側に配置される。
例えば図10に示すように、第1カバー部材CPaが保持機構4に保持された後、基板ステージ2Pは、露光位置EPから退避してもよい。本実施形態においては、第1カバー部材CPaが保持機構4に保持されている状態において、基板ステージ2P及び計測ステージ2Cのそれぞれは、第1カバー部材CPaの下方の空間を移動可能である。
本実施形態においては、第1カバー部材CPaが基板ステージ2Pから保持機構4に渡されるときにおいても、液浸空間LSが形成され続ける。すなわち、本実施形態においては、制御装置400は、終端光学素子19及び液浸部材3と第1カバー部材CPaとの間に液浸空間LSが形成されている状態で、基板ステージ2Pから保持機構4へ第1カバー部材CPaを渡す動作を実行する。
また、図10に示すように、保持機構4に第1カバー部材CPaが保持された状態で、終端光学素子19及び液浸部材3と第1カバー部材CPaとの間に液浸空間LSが形成される。制御装置400は、保持機構4に第1カバー部材CPaが保持され、終端光学素子19及び液浸部材3と第1カバー部材CPaとが対向している状態において、供給口33から液体LQを供給するとともに、回収口34から液体LQを回収する。
次に、第2カバー部材CPbが第1保持部21に搬送(搬入)される(ステップSB3)。制御装置400は、第2カバー部材CPbを基板ステージ2P(第1保持部21)に渡す動作を開始する。本実施形態においては、第1カバー部材CPaが第1保持部21から保持機構4に渡された後、基板ステージ2Pは、第1基板交換位置CP1に移動される。第2カバー部材CPbが、露光装置EX(チャンバ装置11)の外部から、露光装置EX(チャンバ装置11)の内部に搬入される。第2カバー部材CPbは、基板収容装置(FOUPなど)から搬入されてもよいし、基板処理装置(コータ・デベロッパ装置など)から搬入されてもよい。
露光装置EXの外部から内部に搬入された第2カバー部材CPbは、第1搬送部材9Aに保持される。制御装置400は、第1搬送部材9Aを用いて、第1基板交換位置CP1に配置されている基板ステージ2Pの第1保持部21に第2カバー部材CPbを搬入する。第1保持部21に第2カバー部材CPbが配置される。第1保持部21は、第1搬送部材9Aから搬送された第2カバー部材CPbを保持する(ステップSB4)。
本実施形態においては、終端光学素子19及び液浸部材3と保持機構4に保持された第1カバー部材CPaとの間に液体LQの液浸空間LSが形成された状態で、第1保持部21に第2カバー部材CPbが配置される。すなわち、第1基板交換位置CP1に配置されている基板ステージ2Pの第1保持部21に第2カバー部材CPbを搬送する動作が実行されているときにおいても、射出面18及び下面24と対向するように、保持機構4に保持された第1カバー部材CPaの上面が配置され、終端光学素子19及び液浸部材3と第1カバー部材CPaとの間に液浸空間LSが形成される。
保持機構4に第1カバー部材CPaが保持され、第1保持部21に第2カバー部材CPbが保持された後、メンテナンスが実行される(ステップSB5)。本実施形態においては、メンテナンスにおいて、第1カバー部材CPaが保持機構4に保持されつつ、基板ステージ2Pの第1保持部21に第2カバー部材CPbが配置される。
本実施形態においては、保持機構4に第1カバー部材CPaが保持され、第1保持部21に第2カバー部材CPbが保持されている状態で、例えば基板ステージ2Pのメンテナンスが実行される。
基板ステージ2Pのメンテナンスは、基板ステージ2Pのクリーニングを含む。基板ステージ2Pのメンテナンスは、第1保持部21の周囲に配置される基板ステージ2Pの上面23のクリーニングを含む。基板ステージ2Pのメンテナンスは、第1保持部21に第2カバー部材CPbが配置された状態で行われる上面23の異物の除去を含む。
図11は、本実施形態に係る基板ステージ2Pのメンテナンスの一例を示す図である。図11に示すように、メンテナンスにおいて、終端光学素子19及び液浸部材3と保持機構4に保持された第1カバー部材CPaとの間に液体LQの液浸空間が形成され続ける。終端光学素子19及び液浸部材3と第1カバー部材CPaとが対向している状態において、供給口33からの液体LQの供給と回収口34からの液体LQの回収とが行われる。
図11に示すように、露光装置EXは、メンテナンスシーケンスにおいて、基板ステージ2Pをメンテナンスするメンテナンス装置60を備えている。メンテナンス装置60は、基板ステージ2Pの少なくとも一部をクリーニング可能なクリーニング装置を含む。メンテナンス装置60は、基板ステージ2Pの異物を除去可能な除去装置を含む。異物は、パーティクル及び残留液体の一方又は両方を含む。以下の説明において、メンテナンス装置60を適宜、クリーニング装置60、と称する。
基板ステージ2Pのメンテナンスは、基板ステージ2Pが露光装置EX(チャンバ装置11)の内部に配置されている状態で実行される。本実施形態において、クリーニング装置60は、露光位置EPと第1基板交換位置CP1との間において基板ステージ2Pをメンテナンス(クリーニング)する。なお、クリーニング装置60は、露光位置EPと第2基板交換位置CP2との間において基板ステージ2Pをメンテナンス(クリーニング)してもよい。
本実施形態において、クリーニング装置60は、給気部を有する。給気部は、給気部材60Mに設けられた開口(給気口)60Sを含む。給気口60Sは、気体を噴射可能である。本実施形態において、クリーニング装置60は、基板ステージ2Pの上面23に、給気口60Sからの気体を吹き付ける。給気口60Sから基板ステージ2Pの上面23に気体が供給されることにより、上面23の異物が除去される。
制御装置400は、基板ステージ2Pの上面23と給気口60Sとが対向された状態で、基板ステージ2Pと給気部材60Mとを相対移動しながら、給気口60Sから気体を供給してもよい。例えば、制御装置400は、上面23と給気口60Sとが対向された状態で、基板ステージ2Pに対して給気部材60MをXY平面内において移動しながら、基板ステージ2Pに気体を吹き付けてもよい。制御装置400は、上面23と給気口60Sとが対向された状態で、給気部材60Mに対して基板ステージ2PをXY平面内において移動しながら、基板ステージ2Pに気体を吹き付けてもよい。制御装置400は、上面23と給気口60Sとが対向された状態で、給気部材60M及び基板ステージ2Pの両方をXY平面内において移動しながら、基板ステージ2Pに気体を吹き付けてもよい。これにより、上面23の広い範囲がクリーニングされる。
図12に示すように、本実施形態において、給気口60Sからの気体によって基板ステージ2P(上面23)から除去された異物の少なくとも一部は、チャンバ装置11が有する排出口11Hから排出される。チャンバ部材11Aによって基板ステージ2Pが移動される空間CS2が形成される。排出口11Hは、空間CS2に面するように設けられる。環境制御装置11Bは、空間CS2にクリーンで温度及び湿度が調整された気体を供給する給気部11Baと、空間CS2の気体の少なくとも一部を排出するための吸引装置(排気装置)11Bbとを有する。空間CS2において、給気部11Baから排出口11H(吸引装置11Bb)に向かう気流が生成される。クリーニング装置60によって基板ステージ2P(上面23)から除去された異物の少なくとも一部は、環境制御装置11Bによって空間CS2に生成された気流により、排出口11Hから排出される。
なお、吸引装置(排気装置)11Bbを設けずに、自然排気により排出口11Hから異物を排出してもよい。
図11に示すように、本実施形態においては、第1カバー部材CPaが保持機構4に保持された状態で、その第1カバー部材CPaの少なくとも一部をクリーニングするクリーニング装置50が設けられる。クリーニング装置50は、保持機構4から第1保持部21に第1カバー部材CPaが渡される前に、第1カバー部材CPaの少なくとも一部をクリーニングする。
クリーニング装置50は、第1カバー部材CPaに気体を供給する給気部(給気口)50Sを有する給気部材50Mを含む。クリーニング装置50は、第1カバー部材CPaの下面(裏面)に、給気口50Sからの気体を吹き付ける。制御装置400は、第1カバー部材CPaが保持機構4に保持された状態で、その第1カバー部材CPaの下面に気体を吹き付ける。これにより、例えば第1カバー部材CPaの下面の異物が除去される。また、制御装置400は、第1カバー部材CPaに対して給気部材50Mを移動しながら、第1カバー部材CPaの下面に気体を吹き付けてもよい。第1カバー部材CPaから除去された異物の少なくとも一部は、例えば排出口11Hから排出される。
なお、本実施形態において、第1カバー部材CPaのクリーニングは省略されてもよい。なお、本実施形態において、クリーニング装置50は省略されてもよい。
基板ステージ2Pのメンテナンス(クリーニング)が終了した後、第1保持部21から第2カバー部材CPbが搬出される(ステップSB5)。第1保持部21から第2カバー部材CPbを搬出するとき、制御装置400は、基板ステージ2Pを第2基板交換位置CP2に移動する。制御装置400は、第2搬送部材9Bを用いて、第2基板交換位置CP2に配置された基板ステージ2Pの第1保持部21から、第2カバー部材CPbを搬出する。
第1保持部21から第2カバー部材CPbが搬出された後、保持機構4から第1カバー部材CPaが搬出される(ステップSB7)。本実施形態においては、保持機構4から第1保持部21に第1カバー部材CPaが渡される。制御装置400は、第1カバー部材CPaを保持機構4から第1保持部21(基板ステージ2P)へ渡すために、基板ステージ2Pを露光位置EPに配置する。換言すれば、制御装置400は、保持機構4に保持された第1カバー部材CPaの下面(裏面)が対向する位置に第1保持部21(基板ステージ2P)を配置する。
制御装置400は、第1カバー部材CPaの下面と第1保持部21とが対向している状態で、移動装置41を制御して、支持部材39を+Z方向に移動する。支持部材39の上面38と第1カバー部材CPaの下面とが接触し、吸引口29の吸引動作が開始されることにより、第1カバー部材CPaの下面が支持部材39の上面38に吸着保持される。また、制御装置400は、吸引口46の吸引動作を解除し、保持面45からカバー部材CPをリリースする。
制御装置400は、第1カバー部材CPaの下面を吸着保持した支持部材39を、−Z方向に移動する。これにより、第1カバー部材CPaが第1保持部21に近づく。制御装置400は、第1カバー部材CPaを第1保持部21で保持する。これにより、第1カバー部材CPaが保持機構4から第1保持部21に渡される。また、制御装置400は、第1カバー部材CPaが保持機構4から第1保持部21に渡された後、保持面45が下面24よりも+Z側(上側)に配置されるように、駆動システム44を制御して、保持部材43を移動する。
本実施形態においては、終端光学素子19及び液浸部材3と第1カバー部材CPaとの間に液体LQの液浸空間LSが形成されている状態で、保持機構4から第1保持部21に第1カバー部材CPaが渡される。すなわち、保持機構4から第1保持部21に第1カバー部材CPaを渡す動作においても、終端光学素子19及び液浸部材3と第1カバー部材CPaとは対向し続ける。終端光学素子19及び液浸部材3と第1カバー部材CPaとが対向している状態において、供給口33からの液体LQの供給と回収口34からの液体LQの回収とが行われる。
液浸空間LSが形成された状態で、第1保持部21に第1カバー部材CPaが保持された後、液浸空間LSの少なくとも一部が基板ステージ2Pの上面23上に配置されるように、終端光学素子19及び液浸部材3に対して基板ステージ2Pが移動される。保持機構4から第1保持部21に第1カバー部材CPaが渡された直後においては、終端光学素子19及び液浸部材3と第1保持部21に保持された第1カバー部材CPaとが対向し、終端光学素子19及び液浸部材3と第1カバー部材CPaとの間に液浸空間LSが形成される。液浸空間LSが形成されている状態で、終端光学素子19及び液浸部材3に対して基板ステージ2PがXY平面内において移動することにより、液浸空間LSが終端光学素子19及び液浸部材3と第1カバー部材CPaとの間に形成されている状態から、終端光学素子19及び液浸部材3と基板ステージ2P(上面23)との間に形成される状態に変化させることができる。上面23上に形成される液浸空間LSによって、その上面23のメンテナンス(クリーニング)が行われてもよい。
本実施形態においては、第1保持部21に保持された第1カバー部材CPaの上面と、その第1カバー部材CPaの上面の周囲に配置される基板ステージ2Pの上面23とは、実質的に同一平面内に配置されている(面一である)。したがって、液浸空間LSは、第1カバー部材CPaの上面上及び基板ステージ2Pの上面23上の一方から他方に移動可能である。
なお、第1カバー部材CPaの上面と基板ステージ2Pの上面23とは、同一平面内に配置されなくてもよい。第1カバー部材CPaの上面の高さ(Z軸方向の位置)と基板ステージ2Pの上面23の高さとが異なってもよい。第1カバー部材CPaの上面と基板ステージ2Pの上面23とに段差があってもよい。
第1保持部21へ渡された第1カバー部材CPaは、露光装置EXの外部に搬出される。制御装置400は、第1カバー部材CPaを保持した基板ステージ2Pを、第2基板交換位置CP2へ移動する。なお、基板ステージ2Pを第2基板交換位置CP2へ移動するとき、スクラム移動動作が実行され、露光位置EPに計測ステージ2Cが配置される。液浸空間LSは、終端光学素子19及び液浸部材3と計測ステージ2Cとの間に形成される。
制御装置400は、第2搬送部材9Bを用いて、第2基板交換位置CP2に配置されている基板ステージ2Pから、第1カバー部材CPaを搬出する。第1カバー部材CPaは、露光装置ECの外部に搬出される。第1カバー部材CPaが露光装置EXの外部に搬出された後、例えば露光シーケンスが実行されてもよい。
なお、本実施形態において、メンテナンスシーケンスから露光シーケンスへ移行するときも、液浸空間LSが形成され続ける。
以上説明したように、本実施形態によれば、メンテナンスシーケンスにおいて、第1保持部21に第2カバー部材CPbが配置されるため、例えばクリーニング装置60によるクリーニングによって基板ステージ2Pの上面23から除去された異物が、第1保持部21に付着することが抑制される。すなわち、第1保持部21が第2カバー部材CPbで覆われた状態で露光装置EXの部材(機器)のメンテナンスが行われるため、そのメンテナンスに起因して第1保持部21が汚染されることが抑制される。そのため、例えば露光シーケンスにおいて、クリーンな第1保持部21で基板Pが保持され、基板Pの汚染が抑制される。したがって、露光不良の発生、及び不良デバイスの発生が抑制される。
また、本実施形態によれば、メンテナンスシーケンスにおいて、第1カバー部材CPaの上面が射出面18及び下面24の少なくとも一部と対向するように第1カバー部材CPaを配置するようにしたので、終端光学素子19及び液浸部材3を第1カバー部材CPaで保護しつつ、露光装置EXの部材(機器)をメンテナンスすることができる。また、終端光学素子19及び液浸部材3と第1カバー部材CPaとの間に液体LQで液浸空間LSを形成することができるため、例えば終端光学素子19及び液浸部材3の乾燥、あるいはその乾燥に伴う終端光学素子19及び液浸部材3の性能の低下を抑制することができる。また、液体LQの気化に伴う気化熱の発生(温度変化の発生)を抑制することができる。また、終端光学素子19及び液浸部材3と第1カバー部材CPaとの間に形成される液浸空間LSの液体LQで、終端光学素子19及び液浸部材3の少なくとも一部をメンテナンスすることができる。したがって、露光装置EXの部材(機器)の汚染が抑制され、露光不良の発生、及び不良デバイスの発生が抑制される。
また、本実施形態によれば、第1カバー部材CPaを保持機構4から第1保持部21へ渡す前に、基板ステージ2Pの少なくとも一部をクリーニングするため、第1カバー部材CPaを第1保持部21に渡した後、基板ステージ2Pに起因する液浸部材3の汚染が抑制される。すなわち、第1カバー部材CPaを第1保持部21に渡した後においては、液浸部材3は第1カバー部材CPaで覆われず、空間CSに晒されることとなる。また、液浸部材3は、基板ステージ2Pと対向することとなる。基板ステージ2Pに異物が存在すると、第1カバー部材CPaを第1保持部21に渡した後、基板ステージ2Pの異物が液浸部材3に付着する可能性がある。本実施形態によれば、基板ステージ2Pをクリーニングしておくことにより、液浸部材3の汚染が抑制される。
なお、本実施形態において、給気口60Sは、基板ステージ2Pの上面23の法線に対して斜めに気体を噴射してもよい。例えば、図13に示すように、上面23の異物が排出口11Hに移動するように、給気口60Sの向きが定められてもよい。
なお、本実施形態においては、メンテナンスシーケンスにおいて第1カバー部材CPa上に供給される液体LQが、露光シーケンスにおいて基板P上に供給される液体LQと同じ液体であることとしたが、異なる液体でもよい。例えば、メンテナンスシーケンスで第1カバー部材CPa上に供給される液体が、過酸化水素を含む液体(例えば水)でもよいし、アルコールを含む液体でもよい。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
次に、第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図14は、本実施形態に係るクリーニング装置601の一例を示す図である。図14に示すように、クリーニング装置601が、気体を噴射する開口(給気口)601Sを複数有してもよい。図14において、クリーニング装置601は、給気部材601Mを有する。複数の給気口601Sは、給気部材601Mに形成される。給気部材601Mは、複数の給気口601Sと結ばれる内部空間601Rを有する。気体供給装置601Fから内部空間601Rに送られた気体は、複数の給気口601Sのそれぞれから噴射される。
本実施形態においても、基板ステージ2Pが良好にクリーニングされる。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
次に、第3実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図15は、本実施形態に係るクリーニング装置602の一例を示す図である。クリーニング装置602は、気体を噴射する開口(給気口)602Sを複数有する。本実施形態においては、複数の給気口602Sのそれぞれから噴射される気体の流速が異なる。なお、複数の給気口602Sのそれぞれから噴射される単位時間当たりの気体の流量が異なってもよい。
図15において、クリーニング装置602は、給気部材602Mを有する。複数の給気口602Sは、給気部材602Mに形成される。給気部材602Mは、気体供給装置602Fからの気体が送られる流路602Aと、その流路602Aから分岐する複数の分岐流路602Bとを有する。複数の給気口602Sは、分岐流路602Bのそれぞれと結ばれる。
本実施形態において、流路602Aは、開口602Kを介して、気体供給装置602Fと結ばれる。気体供給装置602Fと流路602Aとは、チューブ部材602Tを介して結ばれる。チューブ部材602Tの一端が気体供給装置602Fと結ばれ、チューブ部材602Tの他端が開口602T(流路602A)と結ばれる。
本実施形態において、開口602Kと複数の給気口602Sのそれぞれとの距離が異なる。開口602Kは、給気部材602Mの側面に形成される。複数の給気口602Sは、給気部材602Mの下面において、XY平面内における一方向(図15に示す例ではY軸方向)に配置される。
開口602Kに対する複数の給気口602Sそれぞれの距離が異なるため、複数の給気口602Sのそれぞれにおいて圧力損失が異なる。これにより、複数の給気口602Sのそれぞれから噴射される気体の流速(流量)が異なる。図15に示す例では、複数の給気口602Sのそれぞれから噴射される気体の流速(流量)のうち、開口602Kに最も近い給気口602Sから噴射される気体の流速(流量)が最も高く(多く)、開口602Kから最も遠い給気口602Sから噴射される気体の流速(流量)が最も低い(少ない)。
なお、給気部材602Mの構造は上記に限定されず、例えば開口602Kに最も近い給気口602Sから噴射される気体の流速(流量)を最も低く(少なく)、開口602Kから最も遠い給気口602Sから噴射される気体の流速(流量)を最も高く(多く)なるようにしてもよい。
複数の給気口602Sのそれぞれから噴射される気体の流速(流量)が異なることにより、例えば上面23の異物を望みの方向(位置)に誘導することができる。図15に示す例では、上面23の異物は、+Y方向に誘導される。複数の給気口602Sのそれぞれから噴射される気体によって、上面23の異物が排出口11Hに誘導されてもよい。
<第4実施形態>
次に、第4実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
次に、第4実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図16は、本実施形態に係るクリーニング装置603の一例を示す図である。クリーニング装置603は、気体を噴射する開口(給気口)603Sを複数有する。複数の給気口603Sに、チューブ部材603Tのそれぞれが結ばれる。複数のチューブ部材603Tは、保持部材603Hで保持される。給気口603Sのそれぞれは、チューブ部材603Tを介して、気体供給装置603Fに接続される。チューブ部材603Tの一端が気体供給装置603Fに接続される。チューブ部材603Tの他端に給気口603Sが配置される。気体供給装置603Fから送出された気体は、チューブ部材603Tの内部流路を通って、給気口603Sに送られる。
チューブ部材603Tのそれぞれに、流量調整装置603Cが配置される。流量調整装置603Cは、バルブ機構を含んでもよいし、マスフローコントローラを含んでもよい。流量調整装置603Cによって、複数の給気口603Sのそれぞれから噴射される気体の流速及び流量の一方又は両方が調整される。
制御装置400は、上面23の異物が例えば+Y方向に誘導されるように、流量調整装置603Cを制御して、複数の給気口603Sのそれぞれから噴射される気体の流速(流量)を調整してもよい。制御装置400は、上面23の異物が排出口11Hに誘導されるように、流量調整装置603Cを制御して、複数の給気口603Sのそれぞれから噴射される気体の流速(流量)を調整してもよい。
<第5実施形態>
次に、第5実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
次に、第5実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
保持機構4に第1カバー部材CPaが保持され、第1保持部21に第2カバー部材CPbが配置されている状態で、基板ステージ2Pの上面23と対向するように吸引口を配置し、基板ステージ2Pの異物を吸引口から吸引することによって、その基板ステージ2Pをクリーニングしてもよい。例えば、給気部材60Mの開口60Sから異物を吸引してもよい。換言すれば、図11等に示した開口60Sが吸引口として機能してもよいし、部材60Mが吸引部材として機能してもよい。開口60Sと真空システムを含む吸引装置とが接続されることにより、開口60Sが吸引口として機能可能となる。なお、開口60Sから気体を噴射する動作と、開口60Sから異物を吸引する動作とを交互に行ってもよい。
図17に示すように、クリーニング装置604が、気体を噴射可能な給気口60Sを有する給気部材60Mと、異物を吸引可能な吸引口604Cを有する吸引部材604Mとを備えてもよい。吸引部材604Cは、給気部材60Mの周囲の少なくとも一部に配置される。吸引口604Cは、上面23が対向するように吸引部材604Mに配置される。吸引口604Cは、吸引部材604Cの内部流路を介して、真空システムを含む吸引装置に接続される。
基板ステージ2Pの上面23の異物は、吸引口604Cから吸引される。また、給気口60Sから噴射された気体によって基板ステージ2P(上面23)から除去された異物の少なくとも一部は、吸引口604Cから吸引される。
給気口60Sからの給気の少なくとも一部と並行して、吸引口604Cからの吸引を行い、基板ステージ2Pの上面23に付着している異物を吸引して除去してもよい。給気口60Sからの給気を行った後、給気口60Sからの給気を停止した状態で、吸引口604Cからの吸引を行ってもよい。
<第6実施形態>
次に、第6実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
次に、第6実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図18は、本実施形態に係るクリーニング装置605の一例を示す図である。図18に示すように、クリーニング装置605が、クリーニング光LCを射出する射出部605Eを有する照射装置605Mを有してもよい。クリーニング装置605は、基板ステージ2Pにクリーニング光LCを照射して、その基板ステージ2Pの少なくとも一部をクリーニングしてもよい。クリーニング光LCは、光洗浄作用を有する紫外光を含む。クリーニング光LCは、露光光ELと同じ波長の光でもよい。第1カバー部材CPaが保持機構4に保持され、基板ステージ2Pの第1保持部21に第2カバー部材CPbが配置されている状態で、基板ステージ2Pの上面23にクリーニング装置605からのクリーニング光LCが照射される。
<第7実施形態>
次に、第7実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
次に、第7実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図19は、本実施形態に係るクリーニング装置606の一例を示す図である。図19に示すように、クリーニング装置606が、クリーニング液体LQcを供給する供給部(供給口)606Sを有する液浸部材606Mを有してもよい。クリーニング装置606は、基板ステージ2Pにクリーニング液体LQcを供給して、その基板ステージ2の少なくとも一部をクリーニングしてもよい。クリーニング液体LQcは、露光用の液体(液浸液)LQとは異なる種類(物性)の液体である。クリーニング液体LQcは、例えばアルカリ性液体を含む。第1カバー部材CPaが保持機構4に保持され、基板ステージ2Pの第1保持部21に第2カバー部材CPbが配置されている状態で、基板ステージ2Pの上面23にクリーニング装置606からのクリーニング液体LQcが供給される。
本実施形態において、液浸部材606Mは、クリーニング液体LQcを回収可能な回収部(回収口)606Cを有する。供給口606Cからのクリーニング液体LQcの供給の少なくとも一部と並行して、回収口606Cからのクリーニング液体LQcの回収が行われることによって、上面23の一部の領域(局所的な領域)を覆うように、液浸部材606Mの下面と上面23との間にクリーニング液体LQcの液浸空間LScが形成される。
なお、クリーニング液体LQcが水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH:tetramethyl ammonium hydroxide)を含んでもよい。また、クリーニング液体LQcとして、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機アルカリの溶液、水酸化トリメチル(2−ヒドロキシエチル)アンモニウム等の有機アルカリの溶液を用いてもよい。また、クリーニング液体LQcとして、アルカリ性水溶液を用いてもよい。また、クリーニング液体LQcとして、アンモニア水を用いてもよい。
また、クリーニング液体LQcとして、酸性液体を用いてもよい。例えば、クリーニング液体LQcが、過酸化水素を含んでもよい。また、クリーニング液体LQcとして、酸性水溶液を用いてもよい。また、クリーニング液体LQcが、バッファードフッ酸及び過酸化水素を含む溶液でもよい。バッファードフッ酸(緩衝フッ酸)は、フッ酸とフッ化アンモニウムとの混合物である。その混合比率は、40wt%フッ化アンモニウム溶液/50wt%フッ酸の体積比に換算して、5〜2000でもよい。また、バッファードフッ酸と過酸化水素との混合比率は、過酸化水素/フッ酸の重量比に換算して、0.8〜55でもよい。クリーニング液体LQcとして、オゾンを含むオゾン液体を用いてもよい。もちろん、過酸化水素とオゾンを含む溶液でもよい。
また、クリーニング液体LQcが、アルコールを含んでもよい。例えば、クリーニング液体LQcが、エタノール、イソプロピルアルコール(IPA)、及びペンタノールの少なくとも一つを含んでもよい。
なお、露光用の液体LQとは異なるクリーニング液体LQcを用いてクリーニングした場合、そのクリーニング後、部材に付着するクリーニング液体LQcを露光用の液体LQで洗い流す処理(所謂、リンス処理)が実行されてもよい。
なお、クリーニング液体LQcは、露光用の液体LQと同じ種類(物性)の液体でもよい。
なお、上述の各実施形態において、終端光学素子19及び液浸部材3と第1カバー部材CPaとの間に液体LQの液浸空間LSが形成されている状態で、供給口33からの液体LQの供給量及び回収口34からの液体LQの回収量の一方又は両方を制御して、第1カバー部材CPaの上面において液浸空間LC1の液体LQの界面LGを振動させてもよい。
液体LQの界面LGを振動させることは、液体LQの界面LGを光路Kに対する放射方向に関して外側に移動すること及び内側に移動すること(往復移動すること)を含む。液体LQの界面LGを振動させることは、液体LQで形成される液浸空間LSの面積を大きくすること及び小さくすることを含む。液浸空間LSの面積は、XY平面内における液浸空間LSの大きさ(寸法)を含む。
制御装置400は、射出面18側に供給される液体LQの供給量を調整して、液浸空間LSの液体LQの界面LGを移動させることができる。例えば、供給口33から供給される単位時間当たりの液体LQの量を多くすることによって、液体LQの界面LGは、光路Kに対する放射方向に関して外側に移動する。換言すれば、界面LGは、光路Kから離れるように移動する。また、供給口33から供給される単位時間当たりの液体LQの量を少なくすることによって、液体LQの界面LGは、光路Kに対する放射方向に関して内側に移動する。換言すれば、界面LGは、光路Kに近づくように移動する。
また、制御装置400は、射出面18側に供給された液体LQの回収量を調整して、液浸空間LSの液体LQの界面LGを移動させることができる。例えば、回収口34から回収される単位時間当たりの液体LQの量を多くすることによって、液体LQの界面LGは、光路Kに対する放射方向に関して内側に移動する。換言すれば、界面LGは、光路Kに近づくように移動する。また、回収口34から回収される単位時間当たりの液体LQの量を少なくすることによって、液体LQの界面LGは、光路Kに対する放射方向に関して外側に移動する。換言すれば、界面LGは、光路Kから離れるように移動する。
もちろん、制御装置400は、液体LQの供給量及び回収量の両方を調整して、液体LQの界面LGを移動(振動、往復移動)させてもよい。
例えば、下面24と第1カバー部材CPaの上面との間において液浸空間LSの液体LQの界面LGを移動(振動、往復移動)させることによって、下面24が液体LQでクリーニングされる。
なお、液体LQの界面LGの移動(振動、往復移動)は、終端光学素子19及び液浸部材3と、保持機構4に保持された第1カバー部材CPaとの間において行われてもよい。なお、液体LQの界面LGの移動は、第1保持部21から保持機構4に第1カバー部材CPaが渡される前、又は保持機構4から第1保持部21に第1カバー部材CPaが渡された後の一方又は両方において、終端光学素子19及び液浸部材3と、第1保持部21に保持された第1カバー部材CPaとの間において行われてもよい。
なお、液体LQの界面の移動(振動、往復移動)は、終端光学素子19及び液浸部材3と、基板ステージ2Pの上面23との間に行われてもよい。
なお、図19を参照して説明した例において、液浸部材606Mの供給口606Sからのクリーニング液体LQcの供給量及び回収口606Cからのクリーニング液体LQcの回収量の一方又は両方を制御して、液浸部材606Mの下面と基板ステージ2Pの上面23との間において、液浸空間LScのクリーニング液体LQcの界面を移動(振動、往復移動))させてもよい。
なお、上述の各実施形態において、基板ステージ2Pのメンテナンスは、基板ステージ2Pが露光装置EX(チャンバ装置11)の外部に配置されている状態で実行されてもよい。すなわち、保持機構4に第1カバー部材CPaが保持されている状態で(一方側の終端光学素子19及び液浸部材3と他方側の第1カバー部材CPaとの間に液浸空間LSが形成されている状態で)、チャンバ装置11を開放し、基板ステージ2Pが露光装置EX(チャンバ装置11)の外部に搬出されてもよい。基板ステージ2Pを露光装置EXの外部に搬出するとき、チャンバ装置11が有するドアが操作され、基板ステージ2Pを搬出するための開口が形成されてもよい。露光装置EX(チャンバ装置11)の外部において、第1保持部21に第2カバー部材CPbが配置された状態で、基板ステージ2Pのメンテナンスが行われることにより、例えば第1保持部21の汚染が抑制される。なお、第1保持部21に第2カバー部材CPbが配置された状態で、基板ステージ2Pが露光装置EX(チャンバ装置11)の外部に搬出されてもよい。
なお、上述の各実施形態において、保持機構4に第1カバー部材CPaが保持され、第1保持部21に第2カバー部材CPbが配置されている状態で、計測ステージ2Cのメンテナンス(例えばクリーニング)が行われてもよい。なお、計測ステージ2Cのメンテナンスは、露光装置EX(チャンバ装置11)の内部において行われてもよいし、露光装置EX(チャンバ装置11)の外部で行われてもよい。
なお、上述の各実施形態において、保持機構4に第1カバー部材CPaが保持され、第1保持部21に第2カバー部材CPbが配置されている状態で、例えばエンコーダシステム5や干渉計システム8等、露光装置EXが有する各種の計測システムがメンテナンスされてもよい。また、マスクステージ1がメンテナンスされてもよいし、投影光学系PLがメンテナンスされてもよい。また、液浸部材3がメンテナンスされてもよい。これら部材のメンテナンスも、露光装置EXの内部で行われてもよいし、露光装置EXの外部で行われてもよい。
なお、上述の各実施形態において、第1保持部21とは異なる、第1カバー部材CPaをリリース可能に保持する第3保持部を基板ステージ2Pに設けてもよい。すなわち、第2カバー部材CPbが配置される第1保持部21とは別の、第1カバー部材CPaを保持する第3保持部が基板ステージ2Pに配置されてもよい。これにより、例えば、第1基板交換位置CP1に配置された基板ステージ2Pの第1保持部21に第1搬送部材9Aを使って第2カバー部材CPbを配置するとともに、第3保持部に第1搬送部材9Aを使って第1カバー部材CPaを配置する。第1保持部21に第2カバー部材CPbが配置され、第3保持部に第1カバー部材CPaが配置されている状態で、基板ステージ2Pが第1基板交換位置CP1から露光位置EPに移動される。露光位置EPに配置された基板ステージ2Pの第3保持部から、保持機構4に第1カバー部材CPaが渡される。すなわち、第1保持部21に第2カバー部材CPbが配置された状態で、基板ステージ2P(第3保持部)を使って、第1カバー部材CPaを保持機構4に搬送してもよい。これにより、第1カバー部材CPaが保持機構4に保持され、第2カバー部材CPbが第1保持部21に配置されている状態で、基板ステージ2Pのメンテナンスを行うことができる。
なお、上述の各実施形態において、計測ステージ2Cに、第1カバー部材CPaをリリース可能に保持する第4保持部及び第1カバー部材CPaを昇降する移動装置を設けてもよい。例えば、第1基板交換位置CP1に配置されている基板ステージ2Pの第1保持部21に第1搬送部材9Aを使って第2カバー部材CPbを配置するとともに、第2基板交換位置CP2に配置されている計測ステージ2Cの第4保持部に第2搬送部材9Bを使って第1カバー部材CPaを配置する。第4保持部に第1カバー部材CPaが配置されている状態で、計測ステージ2Cが第2基板交換位置CP2から露光位置ELに移動される。露光位置EPに配置された計測ステージ2Cの第4保持部から、保持機構4に第1カバー部材CPaが渡される。すなわち、第1保持部21に第2カバー部材CPbが配置された状態で、基板ステージ2Pとは別のステージ(第4保持部)を使って、第1カバー部材CPaを保持機構4に搬送してもよい。これにより、第1カバー部材CPaが保持機構4に保持され、第2カバー部材CPbが第1保持部21に配置されている状態で、基板ステージ2Pのメンテナンスを行うことができる。
なお、上述の各実施形態においては、第1カバー部材CPaは、第1搬送部材9Aから基板ステージ2Pへ渡され、その基板ステージ2Pから保持機構4へ渡されることとしたが、第2搬送部材9Bから基板ステージ2Pへ渡され、その基板ステージ2Pから保持機構4へ渡されてもよい。
なお、上述の各実施形態において、メンテナンスの終了後、第1保持部21に配置されている第2カバー部材CPbは、第1搬送部材9Aに渡されてもよいし、第2搬送部材9Bに渡されてもよい。
なお、上述の各実施形態において、メンテナンスの終了後、保持機構4に保持されている第1カバー部材CPaは、保持機構4から基板ステージ2Pに渡された後、第1搬送部材9Aに渡されてもよいし、第2搬送部材9Bに渡されてもよい。
なお、上述の各実施形態において、第1、第2カバー部材CPa、CPbは、基板Pが搬送される経路で露光装置EX内を搬送されてもよいし、基板Pが搬送される経路とは異なる経路(例えば、基板Pが搬送される経路とは逆の経路)で露光装置EX内を搬送されてもよい。
なお、上述の各実施形態において、第1カバー部材CPaは、基板ステージ2P及び計測ステージ2Cとは異なる搬送装置によって保持機構4に搬送されてもよい。第1カバー部材CPaは、作業者によって保持機構4に搬送されてもよい。
なお、上述の各実施形態において、クリーニング装置60、601〜606は、第1カバー部材CPa及び第2カバー部材CPbの使用状態に依らずクリーニング処理を行なってもよい。例えば、第1カバー部材CPa及び第2カバー部材CPbを使用せずに上述したクリーニング処理を行なってもよいし、第1カバー部材CPa及び第2カバー部材CPbの少なくとも一方が使用された状態で上述したクリーニング処理を行なってもよい。
なお、上述の各実施形態において、エンコーダシステム5が、例えば米国特許出願公開第2006/0227309号に開示されているような、基板ステージに配置されたエンコーダヘッドと、投影光学系PL(液浸部材3)の周囲に配置されたスケール板(グリッド板)とを備えてもよい。
なお、上述したように、制御装置400は、CPU等を含むコンピュータシステムを含む。また、制御装置400は、コンピュータシステムと外部装置との通信を実行可能なインターフェースを含む。記憶装置500は、例えばRAM等のメモリ、ハードディスク、CD−ROM等の記録媒体を含む。記憶装置500には、コンピュータシステムを制御するオペレーティングシステム(OS)がインストールされ、露光装置EXを制御するためのプログラムが記憶されている。
なお、制御装置400に、入力信号を入力可能な入力装置が接続されていてもよい。入力装置は、キーボード、マウス等の入力機器、あるいは外部装置からのデータを入力可能な通信装置等を含む。また、液晶表示ディスプレイ等の表示装置が設けられていてもよい。
記憶装置500に記録されているプログラムを含む各種情報は、制御装置(コンピュータシステム)4が読み取り可能である。記憶装置500には、制御装置400に、液体LQを介して露光光ELで基板Pを露光する露光装置EXの制御を実行させるプログラムが記録されている。
記憶装置500に記録されているプログラムは、上述の実施形態に従って、制御装置400に、光学部材の射出面から射出される露光光の光路の周囲の少なくとも一部に配置される下面を有する液浸部材を用いて液体の液浸空間を形成し、液浸空間の液体を介して基板を露光することを含む第1処理を行うことと、第1処理とは異なる第2処理において、第1カバー部材の上面が射出面及び下面の少なくとも一部と対向するように保持機構で第1カバー部材をリリース可能に保持しつつ、保持機構に対して移動可能な可動部材の基板をリリース可能に保持する保持部に第1カバー部材と異なる第2カバー部材を配置することと、を実行させてもよい。
記憶装置500に記憶されているプログラムが制御装置400に読み込まれることにより、基板ステージ2P、計測ステージ2C、液浸部材3、及び保持機構4等、露光装置EXの各種の装置が協働して、液浸空間LSが形成された状態で、基板Pの液浸露光等、各種の処理を実行する。
なお、上述の各実施形態においては、投影光学系PLの終端光学素子19の射出側(像面側)の光路が液体LQで満たされているが、例えば国際公開第2004/019128号パンフレットに開示されているように、終端光学素子19の入射側(物体面側)の光路も液体LQで満たされる投影光学系PLを採用することができる。
なお、上述の各実施形態においては、液体LQとして水を用いているが、水以外の液体であってもよい。液体LQとしては、露光光ELに対して透過性であり、露光光ELに対して高い屈折率を有し、投影光学系PLあるいは基板Pの表面を形成する感光材(フォトレジスト)などの膜に対して安定なものが好ましい。例えば、液体LQとして、ハイドロフロロエーテル(HFE)、過フッ化ポリエーテル(PFPE)、フォンブリンオイル等を用いることも可能である。また、液体LQとして、種々の流体、例えば、超臨界流体を用いることも可能である。
なお、上述の各実施形態の基板Pとしては、半導体デバイス製造用の半導体ウエハのみならず、ディスプレイデバイス用のガラス基板、薄膜磁気ヘッド用のセラミックウエハ、あるいは露光装置で用いられるマスクまたはレチクルの原版(合成石英、シリコンウエハ)等が適用される。
露光装置EXとしては、マスクMと基板Pとを同期移動してマスクMのパターンを走査露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置(スキャニングステッパ)の他に、マスクMと基板Pとを静止した状態でマスクMのパターンを一括露光し、基板Pを順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパ)にも適用することができる。
さらに、ステップ・アンド・リピート方式の露光において、第1パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で、投影光学系を用いて第1パターンの縮小像を基板P上に転写した後、第2パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で、投影光学系を用いて第2パターンの縮小像を第1パターンと部分的に重ねて基板P上に一括露光してもよい(スティッチ方式の一括露光装置)。また、スティッチ方式の露光装置としては、基板P上で少なくとも2つのパターンを部分的に重ねて転写し、基板Pを順次移動させるステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置にも適用できる。
また、例えば米国特許第6611316号明細書に開示されているように、2つのマスクのパターンを、投影光学系を介して基板上で合成し、1回の走査露光によって基板上の1つのショット領域をほぼ同時に二重露光する露光装置などにも本発明を適用することができる。また、プロキシミティ方式の露光装置、ミラープロジェクション・アライナーなどにも本発明を適用することができる。
また、上述の各実施形態において、露光装置EXが、米国特許第6341007号明細書、米国特許第6208407号明細書、米国特許第6262796号明細書等に開示されているような、複数の基板ステージを備えたツインステージ型の露光装置でもよい。例えば、図20に示すように、露光装置EXが2つの基板ステージ2Pa、2Pbを備えている場合、射出面18と対向するように配置可能な物体は、一方の基板ステージ、その一方の基板ステージの第1保持部に保持された基板、他方の基板ステージ、及びその他方の基板ステージの第1保持部に保持された基板の少なくとも一つを含む。
なお、上述の各実施形態において、露光装置EXが、複数の基板ステージと計測ステージとを備えた露光装置でもよい。
露光装置EXの種類としては、基板Pに半導体素子パターンを露光する半導体素子製造用の露光装置に限られず、液晶表示素子製造用又はディスプレイ製造用の露光装置や、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD)、マイクロマシン、MEMS、DNAチップ、あるいはレチクル又はマスクなどを製造するための露光装置などにも広く適用できる。
なお、上述の各実施形態においては、例えば各ステージに設けられるスケール(回折格子)を検出するエンコーダシステムを用いて各ステージの位置を計測することとしたが、エンコーダシステムがなくてもよい。
なお、上述の実施形態においては、光透過性の基板上に所定の遮光パターン(又は位相パターン・減光パターン)を形成した光透過型マスクを用いたが、このマスクに代えて、例えば米国特許第6778257号明細書に開示されているように、露光すべきパターンの電子データに基づいて透過パターン又は反射パターン、あるいは発光パターンを形成する可変成形マスク(電子マスク、アクティブマスク、あるいはイメージジェネレータとも呼ばれる)を用いてもよい。また、非発光型画像表示素子を備える可変成形マスクに代えて、自発光型画像表示素子を含むパターン形成装置を備えるようにしても良い。
上述の各実施形態においては、投影光学系PLを備えた露光装置を例に挙げて説明してきたが、投影光学系PLを用いない露光装置及び露光方法に本発明を適用することができる。例えば、レンズ等の光学部材と基板との間に液浸空間を形成し、その光学部材を介して、基板に露光光を照射することができる。
また、例えば国際公開第2001/035168号パンフレットに開示されているように、干渉縞を基板P上に形成することによって、基板P上にライン・アンド・スペースパターンを露光する露光装置(リソグラフィシステム)にも本発明を適用することができる。
上述の実施形態の露光装置EXは、各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
半導体デバイス等のマイクロデバイスは、図21に示すように、マイクロデバイスの機能・性能設計を行うステップ201、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ202、デバイスの基材である基板を製造するステップ203、上述の実施形態に従って、マスクのパターンからの露光光で基板を露光すること、及び露光された基板を現像することを含む基板処理(露光処理)を含む基板処理ステップ204、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程などの加工プロセスを含む)205、検査ステップ206等を経て製造される。露光シーケンス及びメンテナンスシーケンスは、例えば基板処理ステップ204において実行される。
なお、上述の各実施形態の要件は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。また、法令で許容される限りにおいて、上述の各実施形態及び変形例で引用した露光装置などに関する全ての公開公報及び米国特許の開示を援用して本文の記載の一部とする。
2P…基板ステージ、2C…計測ステージ、3…液浸部材、4…保持機構、5…エンコーダシステム、6…ヘッドユニット、15…第1保持部、18…射出面、19…終端光学素子、33…供給口、34…回収口、36…多孔部材、50…クリーニング装置、60…クリーニング装置、400…制御装置、500…記憶装置、CP…カバー部材CPa…第1カバー部材、CPb…第2カバー部材、EL…露光光、EX…露光装置、LQ…液体、LS…液浸空間、P…基板、T…スケール部材
Claims (37)
- 液体を介して露光光で基板を露光する露光装置であって、
前記露光光が射出される射出面を有する光学部材と、
前記射出面から射出される前記露光光の光路の周囲の少なくとも一部に配置され、下面を有する液浸部材と、
前記基板の露光を含む第1処理とは異なる第2処理において、第1カバー部材の上面が前記射出面及び前記下面の少なくとも一部と対向するように前記第1カバー部材をリリース可能に保持する保持機構と、
前記基板をリリース可能に保持する保持部を有し、前記保持機構に対して移動可能な可動部材と、を備え、
前記第2処理において、前記第1カバー部材が前記保持機構に保持されつつ、前記可動部材の前記保持部に前記第1カバー部材と異なる第2カバー部材が配置される露光装置。 - 前記第2処理は、前記可動部材のメンテナンスを含む請求項1に記載の露光装置。
- 前記可動部材は、前記保持部の周囲に配置される上面を有し、
前記第2処理は、前記保持部に前記第2カバー部材が配置された状態で行われる前記上面の異物の除去を含む請求項1又は2に記載の露光装置。 - 前記保持部は、前記第1カバー部材を保持可能である請求項1〜3のいずれか一項に記載の露光装置。
- 前記第1カバー部材は、前記保持部及び前記保持機構の一方から他方へ渡される請求項1〜4のいずれか一項に記載の露光装置。
- 前記光学部材及び前記液浸部材と前記第1カバー部材との間に前記液体の液浸空間が形成された状態で、前記保持部から前記保持機構に前記第1カバー部材が渡される請求項5に記載の露光装置。
- 前記保持部から前記保持機構に前記第1カバー部材が渡された後、
前記保持部に前記第2カバー部材が配置される請求項4〜6のいずれか一項に記載の露光装置。 - 前記光学部材及び前記液浸部材と前記保持機構に保持された前記第1カバー部材との間に前記液体の液浸空間が形成された状態で、前記保持部に前記第2カバー部材が配置される請求項7に記載の露光装置。
- 前記保持部に前記第1、第2カバー部材を搬送可能な第1搬送装置を備え、
前記第1搬送装置によって前記保持部に配置された前記第1カバー部材が前記保持部から前記保持機構に渡された後、前記第1搬送装置によって前記保持部に前記第2カバー部材が配置される請求項7又は8に記載の露光装置。 - 前記第1搬送装置は、前記基板を前記保持部に搬送可能である請求項9に記載の露光装置。
- 前記保持部から前記保持機構に前記第1カバー部材が渡され、前記保持部に前記第2カバー部材が渡された後、前記第2処理が行われる請求項7〜10のいずれか一項に記載の露光装置。
- 前記第1カバー部材が前記保持機構に保持されている状態において、前記可動部材は、前記第1カバー部材の下方の空間を移動可能である請求項1〜11のいずれか一項に記載の露光装置。
- 前記第2処理において、前記光学部材及び前記液浸部材と前記保持機構に保持された前記第1カバー部材との間に前記液体の液浸空間が形成される請求項1〜12のいずれか一項に記載の露光装置。
- 前記第2処理後、前記保持部から前記第2カバー部材が搬出され、前記保持機構から前記保持部に前記第1カバー部材が渡される請求項1〜13のいずれか一項に記載の露光装置。
- 前記光学部材及び前記液浸部材と前記第1カバー部材との間に前記液体の液浸空間が形成された状態で、前記保持機構から前記保持部に前記第1カバー部材が渡される請求項14に記載の露光装置。
- 前記液浸空間が形成された状態で、前記保持部に前記第1カバー部材が保持された後、前記液浸空間の少なくとも一部が前記可動部材上に配置されるように、前記光学部材及び前記液浸部材と前記可動部材とが相対移動される請求項15に記載の露光装置。
- 前記保持機構から前記保持部に前記第1カバー部材が渡される前に、前記第1カバー部材の少なくとも一部をクリーニングする第1クリーニング装置を備える請求項14〜16のいずれか一項に記載の露光装置。
- 前記第2処理後、前記光学部材及び前記液浸部材と前記可動部材との間に前記液体の液浸空間が形成される請求項1〜15のいずれか一項に記載の露光装置。
- 前記保持部に前記第1カバー部材が保持された状態で、前記可動部材上の少なくとも一部に前記液浸空間が形成される請求項18に記載の露光装置。
- 前記保持部に保持された前記第1カバー部材の上面と前記第1カバー部材の上面の周囲に配置される前記可動部材の上面とは、実質的に同一面内に配置される請求項15〜19に記載の露光装置。
- 前記液浸部材は、前記液体を供給可能な供給口と、前記液体を回収可能な回収口と、を有し、
前記光学部材及び前記液浸部材と前記第1カバー部材とが対向している状態において、前記供給口からの前記液体の供給と前記回収口からの前記液体の回収とが行われる請求項1〜20のいずれか一項に記載の露光装置。 - 前記第2処理において、前記可動部材をメンテナンスするメンテナンス装置を備える請求項1〜21のいずれか一項に記載の露光装置。
- 前記メンテナンス装置は、前記可動部材の異物を除去する除去装置を含む請求項22に記載の露光装置。
- 前記除去装置は、給気部を有し、
前記給気部から前記可動部材に気体が供給されることにより、前記異物が除去される請求項23に記載の露光装置。 - 前記可動部材と前記給気部とを相対移動しながら、前記給気部から前記気体を供給する請求項24に記載の露光装置。
- 前記給気部は、前記気体を噴射する複数の開口を含み、
複数の前記開口のそれぞれから噴射される前記気体の流速及び流量の一方又は両方が異なる請求項24又は25に記載の露光装置。 - 前記給気部は、前記可動部材の上面の法線に対して斜めに前記気体を噴射する請求項24〜26に記載の露光装置。
- 前記可動部材が移動される空間を形成するチャンバ部材と、
前記空間に面する排出口と、を備え、
前記可動部材から除去された前記異物の少なくとも一部が前記排出口から排出される請求項24〜27のいずれか一項に記載の露光装置。 - 前記可動部材は、前記射出面からの前記露光光が照射可能な露光位置、及び前記保持部に対する前記基板の搬入及び搬出が行われる基板交換位置のそれぞれに移動可能であり、
前記メンテナンス装置は、前記露光位置と前記基板交換位置との間において前記可動部材をメンテナンスする請求項22〜27のいずれか一項に記載の露光装置。 - 前記メンテナンス装置は、前記可動部材の少なくとも一部をクリーニングする第2クリーニング装置を含む請求項22〜29のいずれか一項に記載の露光装置。
- 前記第2クリーニング装置は、前記可動部材にクリーニング光を照射する請求項30に記載の露光装置。
- 前記第2クリーニング装置は、前記可動部材にクリーニング液体を供給する請求項30又は31に記載の露光装置。
- 前記保持機構は、前記液浸部材の周囲の少なくとも一部に配置される請求項1〜32のいずれか一項に記載の露光装置。
- 前記保持機構は、前記第1カバー部材の上面の少なくとも一部を保持する請求項1〜33のいずれか一項に記載の露光装置。
- 前記第1カバー部材の上面の外形は、前記液浸部材の下面の外形よりも大きい請求項1〜34のいずれか一項に記載の露光装置。
- 請求項1〜35のいずれか一項に記載の露光装置を用いて基板を露光することと、
露光された前記基板を現像することと、を含むデバイス製造方法。 - 液体を介して露光光で基板を露光する露光装置の制御方法であって、
光学部材の射出面から射出される前記露光光の光路の周囲の少なくとも一部に配置される下面を有する液浸部材を用いて前記液体の液浸空間を形成し、前記液浸空間の液体を介して前記基板を露光することを含む第1処理を行うことと、
前記第1処理とは異なる第2処理において、第1カバー部材の上面が前記射出面及び前記下面の少なくとも一部と対向するように保持機構で前記第1カバー部材をリリース可能に保持しつつ、前記保持機構に対して移動可能な可動部材の前記基板をリリース可能に保持する保持部に前記第1カバー部材と異なる第2カバー部材を配置することと、を含む露光装置の制御方法。
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