JP2010251340A - 表面改質されたR−Fe−B系焼結磁石の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明の表面改質されたR−Fe−B系焼結磁石の製造方法は、磁石表面に対して砥石加工を行ってから酸化熱処理を行う工程を含んでなることを特徴とする。砥石加工は番手が♯60〜♯400の粒度を有する砥石を用いて行うことが望ましく、酸化熱処理は、酸素分圧が1×102Pa〜1×105Paで水蒸気分圧が0.1Pa〜1000Pa(但し1000Paを除く)の雰囲気下、200℃〜600℃で熱処理を行う方法を採用することが望ましい。
【選択図】 図2
Description
そこで本発明は、湿度が変動する環境においても十分な耐食性を有するR−Fe−B系焼結磁石の製造方法を提供することを目的とする。
また、請求項2記載の表面改質されたR−Fe−B系焼結磁石の製造方法は、請求項1記載の表面改質されたR−Fe−B系焼結磁石の製造方法において、番手が♯60〜♯400の粒度を有する砥石を用いて加工を行うことを特徴とする。
また、請求項3記載の表面改質されたR−Fe−B系焼結磁石の製造方法は、請求項1または2記載の表面改質されたR−Fe−B系焼結磁石の製造方法において、酸化熱処理を、酸素および/または水蒸気を利用して形成される酸化性雰囲気下で行うことを特徴とする。
また、請求項4記載の表面改質されたR−Fe−B系焼結磁石の製造方法は、請求項1乃至3のいずれかに記載の表面改質されたR−Fe−B系焼結磁石の製造方法において、酸化熱処理を、200℃〜600℃で行うことを特徴とする。
また、請求項5記載の表面改質されたR−Fe−B系焼結磁石の製造方法は、請求項1または2記載の表面改質されたR−Fe−B系焼結磁石の製造方法において、酸化熱処理を、酸素分圧が1×102Pa〜1×105Paで水蒸気分圧が0.1Pa〜1000Pa(但し1000Paを除く)の雰囲気下、200℃〜600℃で行うことを特徴とする。
また、請求項6記載の表面改質されたR−Fe−B系焼結磁石の製造方法は、請求項5記載の表面改質されたR−Fe−B系焼結磁石の製造方法において、酸素分圧と水蒸気分圧の比率(酸素分圧/水蒸気分圧)を1〜400とすることを特徴とする。
また、請求項7記載の表面改質されたR−Fe−B系焼結磁石の製造方法は、請求項1乃至6のいずれかに記載の表面改質されたR−Fe−B系焼結磁石の製造方法において、常温から熱処理を行う温度までの昇温を、酸素分圧が1×102Pa〜1×105Paで水蒸気分圧が1×10−3Pa〜100Paの雰囲気下で行うことを特徴とする。
また、本発明の表面改質されたR−Fe−B系焼結磁石は、請求項8記載の通り、請求項1記載の表面改質されたR−Fe−B系焼結磁石の製造方法にて製造されてなることを特徴とする。
また、請求項9記載の表面改質されたR−Fe−B系焼結磁石は、請求項8記載の表面改質されたR−Fe−B系焼結磁石において、表面改質された部分が、磁石の内側から順に、R、Fe、Bおよび酸素を含む主層、少なくともR、Feおよび酸素を含む非晶質層、ヘマタイトを主体とする酸化鉄を構成成分として含む最表層の少なくとも3層を有する表面改質層からなることを特徴とする。
また、本発明の表面改質されたR−Fe−B系焼結磁石は、請求項10記載の通り、砥石加工が行われた磁石表面が改質されてなり、表面改質された部分が、磁石の内側から順に、R、Fe、Bおよび酸素を含む主層、少なくともR、Feおよび酸素を含む非晶質層、ヘマタイトを主体とする酸化鉄を構成成分として含む最表層の少なくとも3層を有する表面改質層からなることを特徴とする。
また、請求項11記載の表面改質されたR−Fe−B系焼結磁石は、請求項10記載の表面改質されたR−Fe−B系焼結磁石において、表面改質層中の主層の組成が、前記磁石の表面改質されていない部分の組成と比較すると、Feの含量が減少し、酸素の含量が増加していることを特徴とする。
また、請求項12記載の表面改質されたR−Fe−B系焼結磁石は、請求項10または11記載の表面改質されたR−Fe−B系焼結磁石において、横方向に伸びる長さが0.5μm〜30μmで厚みが50nm〜400nmのR濃化層を表面改質層中の主層が有することを特徴とする。
また、請求項13記載の表面改質されたR−Fe−B系焼結磁石は、請求項10乃至12のいずれかに記載の表面改質されたR−Fe−B系焼結磁石において、最表層に構成成分として含まれる酸化鉄の90質量%以上がヘマタイトであることを特徴とする。
また、請求項14記載の表面改質されたR−Fe−B系焼結磁石は、請求項10乃至13のいずれかに記載の表面改質されたR−Fe−B系焼結磁石において、表面改質層のヘマタイトによる表面被覆率が90%以上であることを特徴とする。
25質量%以上40質量%以下の希土類元素Rと、0.6質量%〜1.6質量%のB(硼素)と、残部Feおよび不可避不純物とを包含する合金を用意する。ここで、Rの一部は重希土類元素RHで置換されてもよい。また、Bの一部はC(炭素)によって置換されていてもよいし、Feの一部は(50質量%以下)は、他の遷移金属元素(例えば、CoまたはNi)によって置換されていてもよい。この合金は、種々の目的により、Al、Si、Ti、V、Cr、Mn、Ni、Cu、Zn、Ga、Zr、Nb、Mo、Ag、In、Sn、Hf、Ta、W、Pb、およびBiからなる群から選択された少なくとも1種の添加元素Mを0.01〜1.0質量%程度含有していてもよい。
上記の合金は、原料合金の溶湯を例えばストリップキャスト法によって急冷して好適に作製され得る。以下、ストリップキャスト法による急冷凝固合金の作製を説明する。
まず、上記組成を有する原料合金をアルゴン雰囲気中において高周波溶解によって溶解し、原料合金の溶湯を形成する。次に、この溶湯を1350℃程度に保持した後、単ロール法によって急冷し、例えば厚さ約0.3mmのフレーク状合金鋳塊を得る。こうして作製した合金鋳片を、次の水素粉砕処理前に例えば1〜10mmのフレーク状に粉砕する。なお、ストリップキャスト法による原料合金の製造方法は、例えば、米国特許第5、383、978号明細書に開示されている。
[粗粉砕工程]
上記のフレーク状に粗く粉砕された合金鋳片を水素炉の内部へ収容する。次に、水素炉の内部で水素脆化処理(以下、「水素粉砕処理」や単に「水素処理」と称する場合がある)工程を行う。水素粉砕処理後の粗粉砕粉合金粉末を水素炉から取り出す際、粗粉砕粉が大気と接触しないように、不活性雰囲気下で取り出し動作を実行することが好ましい。そうすれば、粗粉砕粉が酸化・発熱することが防止され、磁石の磁気特性の低下が抑制できるからである。
水素粉砕処理によって、希土類合金は、その平均粒径が500μm以下の大きさにまで粉砕される。水素粉砕処理後、脆化した原料合金をより細かく解砕するとともに冷却することが好ましい。比較的高い温度状態のまま原料を取り出す場合は、冷却処理の時間を相対的に長くすればよい。
[微粉砕工程]
次に、粗粉砕粉に対してジェットミル粉砕装置を用いて微粉砕を実行する。本実施形態で使用するジェットミル粉砕装置にはサイクロン分級機が接続されている。ジェットミル粉砕装置は、粗粉砕工程で粗く粉砕された希土類合金(粗粉砕粉)の供給を受け、粉砕機内で粉砕する。粉砕機内で粉砕された粉末はサイクロン分級機を経て回収タンクに集められる。こうして、0.1〜20μm程度(典型的には平均粒径3〜5μm)の微粉末を得ることができる。このような微粉砕に用いる粉砕装置は、ジェットミルに限定されず、アトライタやボールミルであってもよい。粉砕に際して、ステアリン酸亜鉛などの潤滑剤を粉砕助剤として用いてもよい。
[プレス成形]
本実施形態では、上記方法で作製された磁性粉末に対し、例えばロッキングミキサー内で潤滑剤を例えば0.3wt%添加・混合し、潤滑剤で合金粉末粒子の表面を被覆する。次に、上述の方法で作製した磁性粉末を公知のプレス装置を用いて配向磁界中で成形する。印加する磁界の強度は、例えば1.5〜1.7テスラ(T)である。また、成形圧力は、成形体のグリーン密度が例えば4〜4.5g/cm3程度になるように設定される。
[焼結工程]
上記の粉末成形体に対して、650〜1000℃の範囲内の温度で10〜240分間保持する工程と、その後、上記の保持温度よりも高い温度(例えば、1000〜1200℃)で焼結を更に進める工程とを順次行うことが好ましい。焼結時、特に液相が生成されるとき(温度が650〜1000℃の範囲内にあるとき)、粒界相中のRリッチ相が融け始め、液相が形成される。その後、焼結が進行し、焼結磁石体が形成される。焼結工程の後、時効処理(400℃〜700℃)や寸法調整のための研削を行ってもよい。
Nd:18.5、Pr:5.7、Dy:7.1、B:1.00、Co:0.9、Cu:0.1、Al:0.2、残部:Fe(単位は質量%)の組成を有する厚さ0.2〜0.3mmの合金薄片をストリップキャスト法により作製した。
次に、この合金薄片を容器に充填し、水素処理装置内に収容した。そして、水素処理装置内を圧力500kPaの水素ガスで満たすことにより、室温で合金薄片に水素吸蔵させた後、放出させた。このような水素処理を行うことにより、合金薄片を脆化し、大きさ約0.15〜0.2mmの不定形粉末を作製した。
上記の水素処理により作製した粗粉砕粉末に対し粉砕助剤として0.04wt%のステアリン酸亜鉛を添加し混合した後、ジェットミル装置による粉砕工程を行うことにより、平均粉末粒径が約3μmの微粉末を作製した。
こうして作製した微粉末をプレス装置により成形し、粉末成形体を作製した。具体的には、印加磁界中で粉末粒子を磁界配向した状態で圧縮し、プレス成形を行った。その後、成形体をプレス装置から抜き出し、真空炉により1050℃で4時間の焼結工程を行い、焼結体ブロックを得た。
得られた焼結体ブロックの表面に対し、平面研削盤(大昌精機社製)を用いて平面研削加工を行い(砥石の番手:♯100、砥石の回転数:1500rpm、研削盤への磁石の送り込み速度:0.6m/分)、厚さ6mm×縦7mm×横7mmに寸法調整した焼結磁石(以下、「磁石体試験片」と称する)を得た。
磁石体試験片をアルコール洗浄した後、真空中にて490℃で2.5時間の時効処理を行った。磁石体試験片の表面の組成をエネルギー分散型X線分析装置(Genesis2000:EDAX社製)を用いて分析した結果(元素マッピング)を図2に示す。図2から明らかなように、磁石体試験片の表面は、欠落部がほとんどないFeからなる均一な組成で構成されることがわかった。
次に、時効処理を行った磁石体試験片に対し、露点0℃の大気(酸素分圧20000Pa,水蒸気分圧600Pa,酸素分圧/水蒸気分圧=33.3)の雰囲気下、400℃で2時間の熱処理を行うことで、表面改質された磁石体試験片を得た。なお、磁石体試験片の室温から熱処理温度までの昇温は、露点−40℃の大気(酸素分圧20000Pa,水蒸気分圧12.9Pa)の雰囲気下、約900℃/時間の昇温速度で行った(昇温時間は25分)。また、熱処理後の降温も、同様の雰囲気下で行った。この磁石体試験片を樹脂埋め研磨後、イオンビーム断面加工装置(SM09010:日本電子社製)を用いて試料作製し、電界放出形走査電子顕微鏡(S−4300:日立ハイテクノロジーズ社製)を用いて断面観察を行った結果を図3に示す。図3から明らかなように、この観察ポイントでは、磁石体試験片の表面に形成された改質層の厚みは約6.1μmであること、この改質層は複数の層からなり、少なくとも主層と、厚みが約150nmの最表層が存在することがわかった。さらに、改質層中には、厚みが約100nmで長さが約5μmのRからなる層状構造(Rの組成が85質量%以上のR濃化層)が水平方向(磁石体の表面と略平行方向)に形成されていることが確認できた。改質層中の主層の組成と素材(磁石体試験片)の組成をエネルギー分散型X線分析装置(Genesis2000:EDAX社製)を用いて分析した結果を表1に示す。表1から明らかなように、改質層中の主層は素材に比較してFeの含量が少ない反面、酸素の含量が非常に多いことがわかった。さらに、表面改質された磁石体試験片の表面付近の断面観察を、透過型電子顕微鏡(HF2100:日立ハイテクノロジー社製)を用いて行った結果、選択した観察ポイントでは、主層と厚みが約190nmの最表層の間には、厚みが約60nmの層が存在することがわかった。また、この層は非晶質であることがわかった(電子線回折分析による)。改質層中の非晶質層と最表層の組成を、エネルギー分散型X線分析装置(EDX:NORAN社製)を用いて分析した結果、改質層中の最表層はRがほとんど存在しない酸化鉄から構成されること、非晶質層はRとFeの複合酸化物から構成されることがわかった。また、表面改質された磁石体試験片の改質層中の最表層を、表面からX線回折装置(RINT2400:Rigaku社製)を用いて分析した結果、改質層中の最表層はヘマタイトを主体とする層であることがわかった。さらに、表面改質された磁石体試験片の改質層中の最表層を、表面からラマン分光分析装置(Holo Lab 5000R:KAISER OPTICAL SYSTEM社製)を用いて分析した結果のうち、ヘマタイトの強度(Intensity)を図4に示す。図4から明らかなように、改質層中の最表層にはヘマタイトの強度が0の部分は非常に少なく、この最表層はヘマタイトを主体とする層であることがわかった(図4より算出したヘマタイトによる表面被覆率:95.9%)。また、同じラマン分光分析装置を用いた分析から、最表層に構成成分として含まれる酸化鉄のすべて(100質量%)がヘマタイトであること、最表層に極僅かに含まれる酸化鉄以外の成分としては、R酸化物やその他のR化合物であることがわかった。このヘマタイトを主体とする最表層は、熱処理によって素材の主相(R2Fe14B相)の一部が分解されたことでFeが主相から流出するとともに酸化して形成されたものであると推測された。
実施例1と同じ方法で得た焼結体ブロックに対し、実施例1と同じ条件で時効処理を行った後、実施例1と同じ条件で平面研削加工を行い、厚さ6mm×縦7mm×横7mmに寸法調整した焼結磁石(以下、「磁石体試験片」と称する)を得た。磁石体試験片をアルコール洗浄した後、実施例1と同じ条件で熱処理を行うことで、表面改質された磁石体試験片を得た。この磁石体試験片について実施例1と同様の評価を行ったところ、磁石体試験片の表面に形成された改質層は、厚みが約5.5μmであり、その構成は実施例1で得た表面改質された磁石体試験片における改質層と同様であることがわかった(最表層の厚み:約120nm)。
実施例1と同じ方法で作製した焼結体ブロックの表面に対し、粒度が0.25μmのダイヤモンドを用いたダイヤモンドオイル研磨を行い、厚さ6mm×縦7mm×横7mmに寸法調整した焼結磁石(以下、「磁石体試験片」と称する)を得た。磁石体試験片をアルコール洗浄した後、実施例1と同じ条件で時効処理を行った。磁石体試験片の表面の組成をエネルギー分散型X線分析装置(Genesis2000:EDAX社製)を用いて分析した結果(元素マッピング)を図5に示す。図5から明らかなように、磁石体試験片の表面には、粒界相であるRリッチ相の露出が認められ、その組成は不均一なものであることがわかった。次に、時効処理を行った磁石体試験片に対し、実施例1と同じ条件で熱処理を行うことで、表面改質された磁石体試験片を得た。この磁石体試験片の改質層中の最表層を、表面からラマン分光分析装置(Holo Lab 5000R:KAISER OPTICAL SYSTEM社製)を用いて分析した結果のうち、ヘマタイトの強度(Intensity)を図6に示す。図6から明らかなように、改質層中の最表層にはヘマタイトの強度が0の部分が散見され、ヘマタイト以外の成分で構成される部分が広く存在することがわかった(図6より算出したヘマタイトによる表面被覆率:85.6%)。また、同じラマン分光分析装置を用いた分析から、最表層に構成成分として含まれる酸化鉄のすべて(100質量%)がヘマタイトであること、酸化鉄以外の成分で構成される部分はR酸化物やその他のR化合物で構成されることがわかった。この部分は、熱処理を行う前に磁石体試験片の表面に露出していたRリッチ相が酸化して形成されたものであると推測された。
JIS H8502−1999に基づく中性塩水噴霧サイクル試験方法を参考にし、塩水噴霧を除いた乾燥と湿潤だけのサイクル試験(サイクル数:3)を、実施例1、実施例2、比較例1でそれぞれ得た表面改質された磁石体試験片に対して行い、試験後のレイティングナンバ評価(JIS H8502−1999に基づく腐食欠陥評価)を実施した。結果を表2に示す。また、表2には、実施例1と同じ方法で得た時効処理を行った磁石体試験片(熱処理前のもの)の評価結果をあわせて示す(参考例)。
Claims (14)
- 磁石表面に対して砥石加工を行ってから酸化熱処理を行う工程を含んでなることを特徴とする表面改質されたR−Fe−B系焼結磁石の製造方法。
- 番手が♯60〜♯400の粒度を有する砥石を用いて加工を行うことを特徴とする請求項1記載の表面改質されたR−Fe−B系焼結磁石の製造方法。
- 酸化熱処理を、酸素および/または水蒸気を利用して形成される酸化性雰囲気下で行うことを特徴とする請求項1または2記載の表面改質されたR−Fe−B系焼結磁石の製造方法。
- 酸化熱処理を、200℃〜600℃で行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の表面改質されたR−Fe−B系焼結磁石の製造方法。
- 酸化熱処理を、酸素分圧が1×102Pa〜1×105Paで水蒸気分圧が0.1Pa〜1000Pa(但し1000Paを除く)の雰囲気下、200℃〜600℃で行うことを特徴とする請求項1または2記載の表面改質されたR−Fe−B系焼結磁石の製造方法。
- 酸素分圧と水蒸気分圧の比率(酸素分圧/水蒸気分圧)を1〜400とすることを特徴とする請求項5記載の表面改質されたR−Fe−B系焼結磁石の製造方法。
- 常温から熱処理を行う温度までの昇温を、酸素分圧が1×102Pa〜1×105Paで水蒸気分圧が1×10−3Pa〜100Paの雰囲気下で行うことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の表面改質されたR−Fe−B系焼結磁石の製造方法。
- 請求項1記載の表面改質されたR−Fe−B系焼結磁石の製造方法にて製造されてなることを特徴とする表面改質されたR−Fe−B系焼結磁石。
- 表面改質された部分が、磁石の内側から順に、R、Fe、Bおよび酸素を含む主層、少なくともR、Feおよび酸素を含む非晶質層、ヘマタイトを主体とする酸化鉄を構成成分として含む最表層の少なくとも3層を有する表面改質層からなることを特徴とする請求項8記載の表面改質されたR−Fe−B系焼結磁石。
- 砥石加工が行われた磁石表面が改質されてなり、表面改質された部分が、磁石の内側から順に、R、Fe、Bおよび酸素を含む主層、少なくともR、Feおよび酸素を含む非晶質層、ヘマタイトを主体とする酸化鉄を構成成分として含む最表層の少なくとも3層を有する表面改質層からなることを特徴とする表面改質されたR−Fe−B系焼結磁石。
- 表面改質層中の主層の組成が、前記磁石の表面改質されていない部分の組成と比較すると、Feの含量が減少し、酸素の含量が増加していることを特徴とする請求項10記載の表面改質されたR−Fe−B系焼結磁石。
- 横方向に伸びる長さが0.5μm〜30μmで厚みが50nm〜400nmのR濃化層を表面改質層中の主層が有することを特徴とする請求項10または11記載の表面改質されたR−Fe−B系焼結磁石。
- 最表層に構成成分として含まれる酸化鉄の90質量%以上がヘマタイトであることを特徴とする請求項10乃至12のいずれかに記載の表面改質されたR−Fe−B系焼結磁石。
- 表面改質層のヘマタイトによる表面被覆率が90%以上であることを特徴とする請求項10乃至13のいずれかに記載の表面改質されたR−Fe−B系焼結磁石。
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