JP2010249533A - タルボ・ロー干渉計用の線源格子 - Google Patents

タルボ・ロー干渉計用の線源格子 Download PDF

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Abstract

【課題】 位相コントラストイメージングに用いるタルボ・ロー干渉の条件を満たし、高い透過率により十分な線量を得ることが可能なX線用線源格子の提供を目的とする。
【解決手段】 本発明によれば、大焦点のX線源と組み合わせることで、線量の大きなX線を容易に発生し、マイクロメートルスケールの焦点サイズを有するX線源と同等の空間的可干渉性を備える線源格子を提供することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、X線を用いた位相コントラストイメージング、とりわけタルボ・ロー干渉計に好適に用いられる線源格子に関するものである。
医療分野等では、低被爆化と高コントラスト画像化とを両立させることができるという利点から、被検体を透過したX線の位相変化を利用して像形成する位相コントラストイメージングの研究が行なわれている。
特許文献1では、X線源と被検体との間に線源格子を配置し、通常の焦点サイズの大きなX線源を用いてタルボ干渉を観察するようにしたタルボ・ロー干渉計(Talbot−Lau−type interferometer)が提案されている。ここで線源格子とは、X線を透過させる領域と遮蔽する領域とが一方向、若しくは二方向に周期的に配置された構造を持つ格子である。以上のような、タルボ・ロー干渉計によれば、通常のX線源を用いて、タルボ干渉を観察することができるとされている。
国際公開2007/32094号公報
タルボ・ロー干渉計には空間的可干渉性の高いX線源が必要となる。X線源のサイズsが小さいほど空間的可干渉性が高くなるため、従来のタルボ・ロー干渉計は、開口幅の小さい線源格子をX線源の直後に配置することで、空間的可干渉性の条件を満足していた。しかし従来の線源格子は、その開口幅が小さいがゆえに、線源格子に照射されるX線の大部分を遮蔽してしまう。そのため、医療用などの高エネルギーX線、すなわち、波長λが小さいX線を用いて空間的可干渉性を満たしながら高コントラストでの撮像を実現するためには、特許文献1の線源格子では線量が必ずしも十分ではない。
本発明は、上記課題に鑑み、位相コントラストイメージングに用いるタルボ・ロー干渉法の条件を満たし、高いX線透過率により十分な線量を得ることが可能なタルボ・ロー干渉計用の線源格子を提供することを目的とする。
本発明のタルボ・ロー干渉計用の線源格子は、X線が照射される側に入射口を、前記X線が照射される側とは反対側に前記入射口より開口面積の小さい出射口を備えるチャネルの複数からなるチャネル群を有し、前記チャネル群の隣り合うチャネルの出射口から出射されたX線の形成するタルボ自己像の干渉縞が互いに重なるように、前記各チャネルの出射口が配列されていることを特徴とする。
本発明のタルボ・ロー干渉計用の線源格子は高いX線透過率により十分な線量を得ることが可能なので、波長λが小さいX線を用いて空間的可干渉性を満たしながら高コントラストでの撮像を実現することができる。
本発明の実施例1に係る線源格子を含むタルボ・ロー干渉計の構成例を説明するための図。 本発明の実施例1に係る線源格子の模式的な断面図。 本発明の実施例1に係る線源格子の模式的な透視図、及び模式的な正視図。 本発明の実施例1に係る線源格子の出射口から出射したX線が形成するタルボ自己像の模式図。 本発明の実施例1の第1変形例に係る線源格子の模式的な正視図。 本発明の実施例1の第2変形例に係る線源格子の模式的な正視図。 本発明の実施例2に係る線源格子において、異なる開口面積の入射口が配列された実施形態を示す図。 本発明の実施例3及び実施例3の変形例に係る線源格子における、チャネルの内壁構造の例を示すための導管の模式的断面図。 本発明の実施例3の変形例におけるチャネルの断面形状とX線の光線路を示す図。 本発明の実施例4に係る線源格子の模式的な断面図。 本発明の実施例5に係る線源格子の模式的な断面図。 本発明の一実施形態における一方のチャネル軸と他方のチャネル軸が平行でない導管の断面図。 本発明に係る1次元線源格子の作製例を説明するための図。 本発明に係る2次元線源格子の作製例を説明するための図。
(実施例1)
図1乃至図3を用いて本発明に係るタルボ・ロー干渉計用の線源格子の一実施形態について説明する。
図1はタルボ・ロー干渉計の構成例を示している。図1において、1は線源格子、2はX線源、24は被検体、21は位相格子、22は吸収格子、23はX線検出器である。
図1に示されるように、線源格子1はX線源2のX線出射側に配置される。詳細な構造については後述するが、線源格子1はX線を透過させるための開口部分を有している。X線源2から照射されるX線の一部は、線源格子1の開口部分を通過して被検体24又は位相格子21に照射される。
線源格子1からX線源2とは反対側に距離Lだけ離れて位相格子21が配置される。本実施例において、位相格子21は厚さの異なる二つの領域が交互に並んだ1次元若しくは2次元回折格子である。厚さの異なる二つの領域を透過したそれぞれのX線は、位相格子を構成する物質内の通過距離が異なるために、互いに位相がπまたはπ/2だけずれて出射される。
線源格子1の開口部分から出射されたX線12は、その空間可干渉性が十分に高ければ、位相格子21によって干渉する。そして、位相格子21から特定の距離において位相格子21の形状を反映した干渉縞が出現する。この干渉縞はタルボ自己像と呼ばれ、位相格子21から(P1×P1/(2λ))×nまたは(P1×P1/(8λ))×nの位置に出現する。位相格子21からタルボ自己像が出現する位置までの距離をタルボ距離ztと言う。ここで、nは整数である。
タルボ自己像の干渉縞の周期Psは、位相格子21のピッチP1に応じて決まる。干渉縞の周期Psは、位相格子21を透過するX線が平行X線の場合は式(1)、球面波X線の場合は式(2)でそれぞれ表される。なお、dは位相格子21とX線検出器23との距離である。
タルボ・ロー干渉計を用いた位相コントラストイメージの撮像において、被検体24はX線源2と位相格子21との間に配置される。位相格子21の前、即ちX線源側に被検体24が配置されると、線源格子1から出射されたX線12は被検体24により屈折する。したがって、線源格子1から出射されたX線12が形成するタルボ自己像には、被検体24によるX線12の位相変化微分情報が含まれる。
X線検出器23は、位相格子21とX線検出器23との距離dがタルボ距離ztと等しくなるように配置される。このようにX線検出器23を配置して、タルボ自己像を検出すれば、被検体24の位相像を得ることができる。
十分なコントラストでタルボ自己像を検出するためには、空間分解能の高いX線画像X線検出器が必要となる。そこで、低い空間分解能のX線検出器23でもタルボ自己像を検出できるように、吸収格子22が用いられる。吸収格子22は、X線12を十分に吸収する吸収部とX線を透過させる透過部とが相互に周期的に並んでいる1次元若しくは2次元回折格子である。吸収格子22のピッチP2は、タルボ自己像の干渉縞の周期Psとほぼ等しい。吸収格子22をX線検出器23の直前に配置することで、位相格子21を透過したX線12が形成するタルボ自己像はモアレ縞として検出される。位相変化の情報はモアレ縞の変形として検出することができる。
以上のように、位相格子21と吸収格子22との距離dをタルボ距離ztと同じにし、X線検出器23と吸収格子22を密着させ、モアレ縞の変化をX線検出器23で検出すれば、被検体24の位相コントラストイメージを撮像することができる。
図2は本実施形態の線源格子1の構成を説明するための模式的な断面図である。本実施形態において、線源格子1は導管3と遮蔽グリッド31とX線フィルタ32とを有している。なお、遮蔽グリッド31とX線フィルタ32とは任意に付加される構成である。
図3(a)は導管3の構成例を説明するための模式的な透視図である。図3(a)において、導管3の面ABCDはX線源2からのX線11が照射される側に相当し、X線が照射される側とは反対側の面EFGHは被検体側に相当する。図3(b)は面ABCDの正視図を、図3(c)は面EFGHの正視図をそれぞれ示している。
導管3には、一方の面から他方の面へ貫通する中空のチャネルが複数形成されている。図1に示されたチャネル4a、4bは、X線源2からのX線11が照射される側、即ち面ABCD(図3(b))にそれぞれ入射口5a、5bを有し、X線12が照射される側とは反対側即ち面EFCD(図3(c))にそれぞれ出射口6a、6bを有する。各チャネルの入射口の開口面積は出射口の開口面積より大きくなっている。本実施例において各チャネル4は円錐台形状をしている。図示したように、線源格子1はチャネル4a、4bを含み、このチャネル4a、4bとほぼ同じ形状の複数のチャネルからなるチャネル群を有している。
各チャネルの出射口6はタルボ・ロー干渉計の条件を満足するように配置されている。すなわち、チャネル4aの出射口6aから出射したX線12aが形成するタルボ自己像の干渉縞と、チャネル4bの出射口6bから出射したX線12bが形成するタルボ自己像の干渉縞とが、重なるように二つのチャネルの出射口6a、6bは配置されている。
出射口6a、6bから出射したX線12a、12bがそれぞれ形成するタルボ自己像が重なることについて、図4を用いて説明する。図4は、線源格子の出射口6a、6b、タルボ・ロー干渉計の位相格子21、位相格子によって干渉したX線が形成するタルボ自己像15a、15bが模式的に示されている。図4に示されるタルボ自己像15aは、ピッチPsで配列した6本の縞から形成されている。同様にタルボ自己像15bが示されている。図4では、便宜的に二つのタルボ自己像が離れて表現されているが、実際は位相格子21から同一距離の平面上に形成される。
図4(a)は、出射口6a、6bから出射したX線12a、12bがそれぞれ形成するタルボ自己像15a、15bが重なっている状態を示す模式図である。出射口6aから出射したX線によって、タルボ自己像15aが形成されている。また、出射口6bから出射したX線によって、タルボ自己像15bが形成されている。図4(a)では、二つのタルボ自己像15a、15bの干渉縞が互いに重なっている。タルボ自己像の干渉縞の一つ一つが完全に重なっていなくても、図示されているように、大部分が重なっていればタルボ・ロー干渉計による位相コントラストイメージングは可能である。
一方、図4(b)には、出射口6a、6bから出射したX線12a、12bがそれぞれ形成するタルボ自己像が重なっていない状態が示されている。図4(b)では、タルボ自己像15aの干渉縞とタルボ自己像15bの干渉縞がちょうど互い違いに形成されている。そのため二つのタルボ自己像15a、15bの干渉縞は重なっていない。
いずれのチャネルについても、上述のように、隣り合うチャネルの出射口から出射されたX線の形成するタルボ自己像の干渉縞が互いに重なるように、各チャネルの出射口は配列されている。
上述のタルボ自己像が重なるという条件を満足させるためには、各チャネルの出射口6が、図1に示されるようなタルボ・ロー干渉計の構成例において、下記の式(3)を満足するようなピッチPoで配置されることが望ましい。ここで、nは自然数、Psはタルボ自己像における干渉縞の周期、Lは線源格子1と位相格子21との距離、dは位相格子21と吸収格子22との距離を表している。なお、式(1)を厳密に満足するピッチでなくても、実質的にタルボ自己像の干渉縞が重なるようなピッチであればよい。
なお、出射口6が配列する方向は、位相格子21の格子周期の方向と同じであることが望ましい。
図3(b)は本実施形態の線源格子1のX線が入射される側の面ABCDを示している。図3(b)の面ABCDにおいて、チャネル4はピッチPinで配列している。本発明においては、Pinは出射口のピッチPoと同じでもよいし、Poと異なっていてもよい。
なお、図3(a)においては、チャネルの数が25本の実施形態が示されているが、本発明においてチャネルの数はこれに限定されるものではなく、複数であればよい。また、図3(b)及び(c)において、出射口は正方格子状に配列されているが、本発明はこのような配列に限定されることはない。前述の通り、本発明に係るタルボ・ロー干渉計用の線源格子においては、前述のタルボ自己像の干渉縞が重なるように各出射口が配置されていればよい。
続いて本実施例の構成による作用について図2を使って説明する。チャネル4の内面は、X線が全反射可能な平坦度を有している。X線源2からのX線11は、面ABCDにある入射口5からチャネル4に入射し、その一部は一度もチャネル内面で全反射せずに出射口6から出射する。また、入射口5からチャネル4に入射したX線の別の一部は、チャネル4の内面で1回または複数回全反射し、導管3の面EFGHにある出射口6へと導かれ出射する。このため、入射口5を通過するX線の単位面積辺りの線量より、出射口6を通過するX線の単位面積辺りの線量のほうが高くなる。すなわち、入射口5の開口面積が出射口6の開口面積よりも大きいため、チャネル4は入射したX線を出射口へと収束させる作用を有する。
図3(c)には、面EFGHにおけるX線の強度分布が示してある。41はX線強度の弱い領域を示し、42はX線強度の強い領域を示している。前述のチャネル4による収束効果によって、出射口の付近での単位面積当りのX線線量は入射前の単位面積辺りのX線量にくらべて増加する。逆に出射口以外の領域では単位面積辺りのX線線量は低下する。そのため、面EFGHにおいては、X線強度の弱い領域41内にX線強度の強い領域42がドット状で分布する。X線強度の強い領域42は、チャネル群の出射口と同じピッチPoで配列する。また、X線強度の強い領域42はチャネルの出射口6の形状を反映した形になる。
以上に述べたように、本実施形態の線源格子1に照射されたX線11は開口面積の大きな入射口5からチャネル4に入射し、マイクロオーダーサイズの出射口に収束される。したがって、本実施形態の線源格子1に照射されたX線11は、高い透過率で線源格子1を透過することができる。
焦点サイズが大きく高輝度のX線源と組み合わせることで、線量の大きなX線を容易に発生し、マイクロメートルスケールの焦点サイズのX線と同等の空間可干渉性を持つ線源を提供できる。これによって、コントラストの良い位相コントラストイメージングが可能となる。
(実施例1の第1変形例)
面ABCDでのチャネル6の入射口の形状は円形に限られることはない。また、出射口の形状についても、任意の形状でよい。例えば図5に示される入射口の形状は正方形である。円をある平面に敷き詰めようとすると、円と円との間に空隙が生じてしまう。対して正方形であれば、ほぼ隙間なく平面を埋めることができる。したがって、入射口の形状が正方形の場合、入射口の形状が円形である場合に比べて、面ABCD断面積に対する入射口総開口面積の比率を大きくすることができる。
線源がある側での入射口総開口面積の比率を高くすると、より多くの入射X線を出射口に収束させることができる。そのため、より透過率を向上させることができる。
(実施例1の第2変形例)
前述までの実施の形態では、導管3に含まれるチャネル4の配列は、図3または図5に示されるように2次元的にチャネルが配列されている。本発明の線源格子においては、図6に示すように1次元にチャネルが配列されていてよい。図6に示された1次元線源格子では、チャネル群はチャネル4の断面の短軸方向にピッチPoの周期を有している。
図1に示されるタルボ・ロー干渉計の一構成例において、位相格子21が1次元格子であれば1次元の線源格子を用い、位相格子21が2次元格子であれば2次元の線源格子を用いればよい。
(実施例2)
本発明に係るタルボ・ロー干渉計用の線源格子には、他のチャネルとは入射口の開口面積が異なるチャネルが含まれていても良い。図7を用いて、本発明のタルボ・ロー干渉計用の線源格子の別の実施形態を示す。
本実施形態に係るタルボ・ロー干渉計用の線源格子1におけるチャネル群は、第1のチャネルと、第1のチャネルの入射口よりも開口面積が大きい第2の入射口を有する第2のチャネルとを含み、第2のチャネルが第1のチャネルより前記X線の照射される側の中心から遠い位置に配置される構成となっている。
図7(a)は本実施例における導管3の模式的な断面図、図7(b)は本実施例の線源格子1のX線が入射される側の面ABCDの正視図を示している。図7(b)の81はX線が入射される側の中心を示している。面ABCDにおいて、入射口5cよりも開口面積が大きい入射口5fは、入射口5cと比べて中心81から遠い位置に配置されている。
図7(b)に示した通り、面ABCD上にある入射口群には入射口5dと入射口5eのように同じ面積の入射口が含まれていても良い。あるいは、面ABCD上にある入射口群は、任意の隣り合う2つの入射口において、中心からの距離が遠い一方の入射口の開口面積が他方の入射口の開口面積よりも大きいという関係を満たすように配列されていてもよい。
図7(b)では1次元線源格子が示されているが、2次元線源格子の場合の入射口の配置を図7(c)、(d)に示す。図7(c)、(d)は2次元線源格子のX線が入射される側の面ABCDを示している。図7(c)の82はX線が入射される側の中心を示している。図7(c)では、中心82を通る直線83において、入射口5gよりも開口面積の大きい入射口5hは入射口5gと比べて中心82から遠い位置に配置されている。
直線83上にある入射口群には開口面積が等しい複数の入射口が含まれていても良い。あるいは直線83上にある入射口群は、任意の隣り合う2つの入射口において、中心からの距離が遠い一方の入射口の開口面積が他方の入射口の開口面積よりも大きいという関係を満たすように配列されても良い。
直線83は面ABCDの縦軸又は横軸と平行な直線あるいは面ABCDの対角線と平行な直線であっても良い。また、例えば図7(d)に示されるように、ある一つの軸についてだけ、前述の入射口の位置と開口面積の関係が成り立っているような配列としてもよい。
また、図7(c)では同じ開口面積を有する入射口群は方陣状に配置されているが、同じ開口面積を有する入射口群は多角形状あるいは円形状等に配列されても良い。
実施例2に係るタルボ・ロー干渉計用の線源格子によれば、より外側にある出射口から出射されるX線の線量を多くすることができる。これによって、得られるコントラストイメージの周辺部におけるコントラストを向上させることができる。
実施例2のような実施形態に対して、図1又は図2に示されているように、全てのチャネルの入射口の面積が等しく、かつ全ての出射口の面積が等しい実施形態としてもよい。この場合、各チャネルから出射されるX線の線量がほぼ均一になる。
(実施例3)
本発明においては、上述の通りチャネル4の入射口の開口面積と出射口の開口面積とは異なる。そのため、面ABCDと面EFGHの間にあって、面ABCDか面EFGHの少なくともいずれかに平行な導管3の断面におけるチャネル4の断面積は、該断面の位置により異なる。
図8(a)に、チャネル4の入射口の中心51と出射口の中心52とを通るチャネル軸53を含む導管3の模式的な断面図を示す。チャネル4は、チャネル軸53上のある点からチャネル6内面までの、チャネル軸53に垂直な断面における最短距離54が、チャネル軸53上の位置に依存して異なる部分を含んでいる。
実施例1及び実施例1の変形例並びに実施例2では、最短距離54が入射口からの距離に比例して減少する形状が示されているが、本発明においてはこのような形状に限定されることはない。例えば入射口の中心51から出射口の中心52に近づくに従って、最短距離54が連続的に単調減少していている形状でもよい。その場合、図1に示すように、入射口の中心51からの距離に比例して小さくなってもよいし、図8(a)に示すように、出射口の中心51との距離の累乗に応じて小さくなってもよい。図示はしていないが、チャネル軸53からチャネル内面までの最短距離54が、入射口の中心51からの距離によらず一定である部分がチャネル4に含まれていてもよい。
チャネル軸53上のある点からチャネル内面までの最短距離54がチャネル軸53上の位置に依存して変化することは、すなわち、チャネル4の内面のチャネル軸53に対する角度や面の曲率を変更することを意味する。該角度や該曲率を変更することで、チャネル4の出射口から出射されるX線12の焦点距離を任意に調整することが可能であるし、該X線12の発散角を制御することも可能である。
したがって、実施例3に係るタルボ・ロー干渉計用の線源格子の効果として、高いX線透過率を有し、より広い視野角の線源格子を提供することが可能となる。
(実施例3の変形例)
図8(b)にはまた別のチャネル形状の断面が例示してある。チャネル軸53上に基点55が定められている。入射口の中心51から基点55までの間では、入射口の中心51からの距離が大きくなるのに伴い、チャネル軸上の点とチャネル内面までの最短距離54が大きくなっている。基点55と出射口の中心52との間では、入射口の中心51からの距離が大きくなるのに伴い、チャネル軸上の点とチャネル内面までの最短距離54が小さくなっている。すなわち、チャネル軸53に垂直な断面における、チャネル軸上の点とチャネル内面との内面距離54は、チャネル軸上の点の入射口の中心51からの距離が大きくなるのに伴い、増加した後に減少している。図8では、基点55を境にして最短距離54が増加から減少に転じているが、その間に最短距離54が一定である部分を有していてもよい。
図9にはチャネル4の断面と、このチャネルに入射するX線の光線路が示されている。入射口の直後の断面が平行に近い場合に比べて、領域61があるために入射口がすぼんだ形状になっている。図9では便宜上、領域61と導管3のその他の領域を違う模様で表現しているが、これらの領域は一体に形成されていてもよい。
入射口の直後の断面が平行だった場合には全反射せずに導管3内部に進入してしまうような角度で入射してくるX線(実線62)は、領域61によって全反射するため、出射口に導かれる。一方で、領域61がなければチャネルに入射するような角度で入射してくるX線(破線63)は、領域61を透過することで、チャネルに入射し、やはり出射口へと導かれる。
このようにして、図8及び図9に示されているような入射口がすぼんだ形のチャネル形状は、入射口でのX線の取り込み角が大きくなる。したがって実施例3の変形例に係るタルボ・ロー線源格子によれば、チャネル4による収束効果がさらに高まり、より高いX線透過率を得ることができる。
(実施例4)
図10に本発明に係る線源格子のまた別の実施形態を示す。本発明に係る線源格子は、X線が照射される側とは反対側、即ち図2(a)の面EFGHにX線を吸収する遮蔽グリッド31が設けられていてもよい。この遮蔽グリッド31は線源格子1における面EFGHの出射口5以外の領域全面に設けられていてもよい。あるいは出射口の周辺のみなど、一部の領域のみに設けられていてもよい。
図10において、導管3と遮蔽グリッド31の構成による作用を説明する。X線源2から線源格子1に照射されたX線11の一部は、チャネル内面での全反射の条件を満たさず導管3内部に入射する。導管3内部に入射したX線13は、導管3を透過して面EFGHの出射口以外の領域から出射する。このようなX線13は、図2(c)に示されているような、面EFGHでのX線強度の強い領域42と弱い領域41との強度比を小さくする。遮蔽グリッド31は、出射口を除く領域、すなわちX線強度の弱い領域41を被う形状であるため、導管3内部に入射したX線13の強度を低減する。これにより、面EFGHでのX線強度比を大きくすることができる。
出射口以外の部分から出射するX線はノイズとして検出されるので、実施例4に係るタルボ・ロー干渉計用の線源格子によれば、X線を吸収する遮蔽グリッド31によってSN比を向上させることができる。
また、前述の実施例3のような形態においては、領域61を透過するX線がなるべく減衰しないように、X線を透過させやすい材料で導管3が形成されていることが望ましい。しかし、導管3の材料がX線を容易に透過させてしまうと、前述の出射口以外の領域から出射されるX線の線量が増加することになる。したがって、遮蔽グリッド31を併せて設けることで、より高いSN比を維持しつつ入射口でのX線の取り込み角を大きくすることができる。
(実施例5)
図11に本発明に係るさらに別の実施形態を示す。チャネル4の内面は、図11に示す構成のように、導管3を構成している材料とは異なる材料で被覆されていてもよい。
チャネル4の内面でX線が全反射可能な角度、いわゆる臨界角θc(rad)は、X線のエネルギーE(keV)と該内面を形成する物質の密度ρ(g/cm3)に依存し、一般に、θc=0.02×√ρ÷Eで表される。例えば、20keVのX線がほう珪酸ガラスに入射した場合には、θc=1.48mradとなる。
この関係式は、X線のエネルギーEが大きい場合には、臨界角θcが小さくなることを意味している。臨界角θcが小さくなると、チャネル4に入射したX線11のうち、チャネル6内面で反射せずに導管3に進入するX線13の割合が増加する。そこで、導管3の構造材料よりも密度ρの高い材料でチャネル内面を被覆することで、臨界角θcを大きくし、チャネル4内面で全反射するX線の割合を増やすことができる。
実施例5に係るタルボ・ロー干渉計用の線源格子によれば、チャネルによるX線の収束効果が高まるので、導管3の面EFGHでのX線強度の強い領域と弱い領域との強度比を大きくすることができる。また、出射口以外の領域から出射されるX線の割合が減少するので、よりSN比を向上させることができる。
これまでの実施の形態では、入射口の中心と出射口の中心を通るチャネル軸が、全てのチャネルで平行である線源格子について述べてきた。しかしながら、本発明において、このチャネル軸は全てのチャネルで平行であることに限定されることはなく、一部のチャネル軸が非平行であってもよい。
図12に、チャネル4の一方のチャネル軸53と他方のチャネル軸63との関係を示す。図12において、一方のチャネル4の入射口の中心51と出射口の中心52とを通るチャネル軸53と他方のチャネル4の入射口の中心61と出射口の中心62とを通るチャネル軸63とは非平行である。
広い領域の被検体24にX線を照射する場合、図12に示す構成のように、導管3の中心に近い一方のチャネル軸53を基準に他方のチャネル軸63が被検体24に向かって広がる構造とすることで、一方のチャネル軸53と他方のチャネル軸63が平行である構造に比べて、より広範囲にX線を照射することができる。
本発明に係るタルボ・ロー干渉計用の線源格子においては、導管3のチャネル4の入射口若しくは出射口を有する端面、例えば図1に示すように面EFGHには、任意のエネルギー以下のX線強度を弱めるフィルタ32を有してもよい。タルボ・ロー干渉には、すべてのエネルギーのX線が寄与するわけではない。フィルタ32により干渉に寄与しないX線を除去することで、X線検出器でのSN比を大きくすることができる。
なお、導管3の面EFGHには、遮蔽グリッド31とフィルタ32はどちらか一方を有してもよいし、両方を有してもよい。両方を有する場合、遮蔽グリッド31とフィルタ32の位置関係は、面EFGHに遮蔽グリッド31が接してもよいし、フィルタ32が接してもよい。
(作製例1)
続いて、本発明に係るタルボ・ロー干渉計用の1次元線源格子の作製例について説明する。
図13に導管3の作製プロセスの一例を説明する図を示す。4インチ径の両面研磨250μm厚のシリコンウェハ101の片側表面に、例えばクロムなどのハードマスク層102を200nm厚で蒸着法により形成する(b)。ハードマスク層102の作製には、蒸着法以外に、スパッタ法などの物理気相成長法を用いてもよい。
ハードマスク層102上にフォトレジスト層を作製した後、フォトリソグラフィ法により、60mm角の領域に図11の導管3に示されるレジストパターン103を作製する(c)。本作製例において、レジストパターン103は、底辺の長さが90μm、高さが60mmを有する複数の二等辺三角形をピッチ120μmで底辺と底辺と対向する頂点がそれぞれ一直線となるよう配列されたパターンである。
次に、反応性イオンエッチング法により、レジストパターン103をハードマスク層102に転写する(d)。転写後、レジストパターン103は取り除いてもよいし、そのままでもよい。
続いて、反応性イオンエッチングと側壁保護膜形成を交互に行う、いわゆるボッシュプロセスを用い、パターンが転写されたハードマスク層102に従ってシリコンウェハ101を100μmの深さまでエッチングする(e)。シリコンウェハ101上に形成された溝の側壁に凹凸が生じる場合には、シリコンのウェット熱酸化と酸化膜の除去プロセスを複数回繰り返し、該側壁表面の凹凸を軽減してもよい。エッチングにはボッシュプロセスのような異方性ドライエッチングを用いてもよいし、例えば水酸化カリウム水溶液を用いる異方性ウェットエッチングを用いてもよい。また、例えばフッ素系のプラズマを用いるような等方性ドライエッチングや例えばフッ酸と硝酸の混合水溶液を用いるような等方性ウェットエッチングを用いてもよい(e’)。等方性エッチングでシリコンウェハ101をエッチングする場合は、ハードマスク層102の下にもアンダーエッチングが進むため、予めアンダーエッチング量を見積もり、レジストパターン44を調整することが望ましい。
エッチング後、ハードマスク層102を除去し、シリコンウェハ101からパターンが作製された60mm角の領域を、ダインシングソーなどを用いて分離する。
同様のパターンが作製された60mm角のシリコンウェハ101をもう一枚作製する。赤外線カメラやX線カメラ搭載の位置あわせ装置を用いて、2枚のシリコンウェハ101を、溝が作製された面104同士を向かい合わせ、溝の位置が一致するように調整をした後、陽極接合によりシリコンウェハ101同士を接合し、チャネル4を有する導管3が得られる(f)。
次に、無電界メッキによりシード層を形成後、電界メッキにより、チャネル4内面に内面被覆材料33として金属層105、たとえば金を500nm形成する(g)。チャネル4内面に金が析出する際に、導管3の端面にも同様に金が析出するが、端面の金属層105は遮蔽グリッド31として機能する。金属層105の作製は、シリコンウェハ101の接合前に行ってもよい。ハードマスク除去の済んだシリコンウェハ101上に、例えば蒸着法により金を500nm厚で作製する(f’)。この際、シリコンウェハ101表面に位置合わせ用として金のない領域を作製してもよい。金を作製した2枚のシリコンウェハ101をチャネル同士が向かい合うよう位置調整を行い、金−金接合により接合する。これにより、入射口が200μm×120μm、出射口が200μm×29μmのチャネル4を500本含む導管3を得る。
最後に、フィルタ32として、例えばモリブデン箔100μm厚をエポキシ樹脂で導管3の出射端面に接着し、1次元線源格子を得る。
図3に示すように、このようにして作製されたタルボ・ロー干渉計用の1次元線源格子1をX線源2の直後に配置する。X線用位相格子21は、シリコンウェハに凸部分の線幅1.968μm、凹部分の線幅1.968μmで、凹部分の深さが23μmのスリット構造で作製したものを用いる。吸収格子22は、シリコンウェハに凸部分の線幅1μm、凹部分の間隙1μmで、凹部分の深さが20μmのスリット構造を作製したものに、さらに間隙部分を金メッキにより金を充填したものを用いる。位相格子21と吸収格子22は、格子周期方向を一致させて、距離dはタルボ距離ztと一致するよう配置する。被検体24は位相格子21の前に配置し、X線検出器23は吸収格子22の直後に接するように配置する。X線のエネルギー17.7keV(0.7オングストローム)で撮像を行う場合、タルボ距離ztは第1タルボ条件(n=1)を用いて28mmとなる。また、式(3)で表されるタルボ・ロー条件から、線源格子1と位相格子21の距離Lは1684mmが必要である。
1次元回折格子を用いる場合は、振幅格子36のピッチの1/5ずつ回折格子の周期方向にずらして、5回撮像を行う。これより得られる微分位相像を回折格子の周期方向に積分することで、位相回復像に変換することができる。
(作製例2)
次に、本発明に係るタルボ・ロー干渉計用の2次元線源格子の作製例について説明する。
本作製例においては、作製例1と同様の手順で4インチ径の両面研磨250μm厚のシリコンウェハ101にチャネル4を作製する。但し、チャネル4となる溝は、シリコンウェハ101の両面に作製する。また、レジストパターン102は、上底の長さが110μm、下底の長さが119μm、高さが60mmを有する複数の台形をピッチ120μmで上底と下底がそれぞれ一直線となるよう配列する。
シリコンウェハ101の両面にパターン化されたハードマスク層102を作製した後、異方性エッチングによりハードマスク層102の開口幅と等しい深さまでシリコンウェハ101をエッチングする。異方性エッチング及び等方性エッチングは、ハードマスク層101の開口幅に応じてエッチング速度が変化する。エッチングに寄与するイオンの密度や温度などの条件が同じ場合、開口幅が広いとエッチング速度が速く、開口幅が狭いとエッチング速度が遅くなる。このことを利用して、例えば開口幅が10μmでは深さ10μmに、開口幅が1μmでは深さが1μmになるような条件で、異方性エッチングを行う。その後、等方性エッチングにより、図14(e’)に示すような半円状の断面の溝を作製する。例えば、開口幅が10μmでは深さ60μmに、開口幅が1μmでは深さが15μmになるような溝を作製する。
シリコンウェハ101の両面に溝を作製した後、ハードマスク層102を取り除く。シリコンウェハ101を少なくとも2枚作製し、作製例1と同様に接合と金属層105の作製、フィルタ33の作製を行い、2次元線源格子を得る。但し2次元線源格子を作製する場合は、接合において図14に示すように複数のシリコンウェハ101をすべて積層する形で接合する。
1 線源格子
2 X線源
3 導管
4 チャネル
5 入射口
6 出射口
11〜14 X線
15 タルボ自己像
21 位相格子
22 吸収格子
23 X線検出器
24 被検体
31 遮蔽グリッド
33 内面被覆材料
41 X線強度の弱い領域
42 X線強度の強い領域
51 入射口の中心点
52 出射口の中心点
53 入射口の中心と出射口の中心とを通る軸
54 入射口の中心と出射口の中心とを通る軸からチャネル内面までの最短距離
81 1次元線源格子のX線が照射される側の中心
82 2次元線源格子のX線が照射される側の中心
101 基板
102 ハードマスク
103 フォトレジスト
104 接合面
105 金属層
A〜H 導管頂点
d 位相格子と振幅格子との距離
L 出射口と位相格子との距離
L’ X線源と位相格子との距離
Po 出射口ピッチ
Pin 入射口ピッチ

Claims (11)

  1. X線が照射される側に入射口を、前記X線が照射される側とは反対側に前記入射口より開口面積の小さい出射口を備えるチャネルの複数からなるチャネル群を有し、
    前記チャネル群の隣り合うチャネルの出射口から出射されたX線の形成するタルボ自己像の干渉縞が互いに重なるように、前記各チャネルの出射口が配列されていること
    を特徴とするタルボ・ロー干渉計用の線源格子。
  2. 前記各チャネルの出射口が下記式を満足するピッチPoで配列されている請求項1に記載の線源格子:
    Po=n×Ps×(L/d)
    ただし、Poは前記チャネルの出射口のピッチ、
    Psはタルボ自己像における干渉縞の周期、
    Lはタルボ・ロー干渉計の線源格子から位相格子までの距離、
    dはタルボ・ロー干渉計の位相格子から吸収格子までの距離、
    nは任意の自然数。
  3. 前記チャネル群は、第1のチャネルと、前記第1のチャネルの入射口よりも開口面積が大きい入射口を有する第2のチャネルとを含み、
    前記タルボ自己像が互いに重なって形成される像の周辺部における輝度が、全てのチャネルの入射口の開口面積が前記第1のチャネルの入射口の開口面積と等しい場合に比べて高くなるように、前記第2のチャネルが前記第1のチャネルより前記X線の照射される側の中心から遠い位置に配置されている請求項1又は請求項2に記載の線源格子。
  4. 全てのチャネルの入射口の開口面積が等しく、かつ、全てのチャネルの出射口の開口面積が等しい請求項1又は請求項2に記載の線源格子。
  5. 前記チャネルが、
    入射口の中心と出射口の中心とを通る軸に垂直な断面における、該軸上の点からチャネル内面までの最短距離が、入射口から該断面までの距離に応じて変化する部分を有する請求項1乃至4のいずれかに記載の線源格子。
  6. 前記入射口から前記断面までの距離が大きくなるのに伴い、前記最短距離が増加の後減少する請求項5に記載の線源格子。
  7. 前記入射口から前記断面までの距離が大きくなるのに伴い、前記最短距離が単調減少する請求項5に記載の線源格子。
  8. 前記X線が照射される側とは反対側において、前記チャネルの出射口を除く領域に放射線吸収部材を有する請求項1乃至7のいずれかに記載の線源格子。
  9. 前記チャネルの内面が、前記チャネルを構成する材料よりも密度の高い材料で被覆されている請求項1乃至8のいずれかに記載の線源格子。
  10. 線源から照射されたX線の位相を空間的周期的に変調させる位相格子と、
    前記位相格子を通過したX線を検出するX線検出手段と、
    前記位相格子と前記X線検出手段との間に配され、X線を吸収する吸収部とX線を透過する透過部とが周期的に配列された吸収格子とを備えたタルボ・ロー干渉計において、
    請求項1乃至9のいずれかに記載の線源格子を前記線源と前記位相格子との間に有することを特徴とするタルボ・ロー干渉計。
  11. 請求項10に記載のタルボ・ロー干渉計を有することを特徴とするコンピュータ断層撮像システム。
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