JP2010249290A - 自動変速機のロックアップ制御装置及びロックアップ制御方法 - Google Patents

自動変速機のロックアップ制御装置及びロックアップ制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ロックアップ開始車速を低く設定した場合であってもアクセルオフ時にショックが発生しないようにする。
【解決手段】ATCU1は、車両がコースト状態で車速がコーストスムース解除車速よりも低くなったときに、ロックアップクラッチ6を徐々に解放し、車両がコースト状態でコースト即解除車速よりも低くなったときにロックアップクラッチ6を即座に解放するが、所定の低車速域で、かつ、アクセル開度APOがゼロ以外からゼロになったときには、ロックアップクラッチ6の即解除を行わず、ロックアップクラッチ6の容量をアクセル開度APOがゼロになった時点の容量から徐々に低下させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動変速機のロックアップクラッチの制御に関する。
ロックアップクラッチを備えた自動変速機においては、ロックアップクラッチを締結することで、トルクコンバータの滑りに起因する損失を無くし、エンジンの燃費を向上させることが可能である。
ロックアップクラッチの解放に関しては、特許文献1に開示されるように、解放時のショックを抑えるために、車速が第1の車速(以下、「スムース解除車速」という。)よりも低くなるとロックアップクラッチを徐々に解放する一方で、エンジンストールを防止するために、車速がスムース解除車速も低い第2の車速(以下、「即解除車速」という。)よりも低くなるとロックアップクラッチを即座に解放することが行われている。
特開2005−291250号公報
近年、燃費に対する要求レベルが高くなっており、ロックアップクラッチを締結し始める車速(以下、「ロックアップ開始車速」という。)が低く設定される傾向にあり、変速機によっては、ロックアップ開始車速が即解除車速よりも低く設定されることもある。
しかしながら、ロックアップ開始車速が即解除車速よりも低く設定されると、発進時、車速が上がらないうちに運転者がアクセルペダルから足を離した場合に、ショックが発生する場合がある。
これは、発進後まもなくロックアップの締結が開始されるが、車速が即解除車速に達する前にアクセルオフされると、締結途中のあるいは完全締結したロックアップクラッチが即座に解放されてショックが発生するからである。
また、車速が即解除車速を超えていても、特許文献1のスムース解除ではロックアップクラッチの差圧指令値を車速が低いほど低く設定するので、スムース解除で設定される容量とアクセルペダルから足が離される直前の容量の差が大きいと、ロックアップクラッチの容量がアクセルオフ直後にステップ的に減少し、これによってもショックが発生する。
本発明は、このような技術的課題に鑑みてなされたもので、ロックアップ開始車速を低く設定した場合であってもアクセルオフ時にショックが発生しないようにすることを目的とする。
本発明のある態様によれば、エンジンの出力回転がロックアップクラッチ付きトルクコンバータを介して入力される自動変速機のロックアップ制御装置であって、車速がロックアップ開始車速を超えると前記ロックアップクラッチの締結を開始するロックアップ開始手段と、車両がコースト状態のときに前記車速が前記ロックアップ開始車速よりも高車速側に設定されるコーストスムース解除車速よりも低くなったときに、前記ロックアップクラッチを徐々に解放するスムース解除を行い、前記車両がコースト状態のときに前記車速が前記ロックアップ開始車速と前記スムース解除車速の間に設定されるコースト即解除車速よりも低くなったときに、前記ロックアップクラッチを即座に解放する即解除を行うコースト時ロックアップ解除手段と、所定の低車速域で、かつ、アクセル開度がゼロ以外からゼロになったときに、前記即解除を行わず、前記ロックアップクラッチの容量を前記アクセル開度がゼロになった時点の容量から徐々に低下させる低車速域ロックアップ解除手段と、を備えたことを特徴とするロックアップ制御装置が提供される。
また、本発明の別の態様によれば、エンジンの出力回転がロックアップクラッチ付きトルクコンバータを介して入力される自動変速機のロックアップ制御方法であって、車速がロックアップ開始車速を超えると前記ロックアップクラッチの締結を開始するロックアップ開始工程と、車両がコースト状態のときに前記車速が前記ロックアップ開始車速よりも高車速側に設定されるコーストスムース解除車速よりも低くなったときに、前記ロックアップクラッチを徐々に解放するスムース解除を行い、前記車両がコースト状態のときに前記車速が前記ロックアップ開始車速と前記スムース解除車速の間に設定されるコースト即解除車速よりも低くなったときに、前記ロックアップクラッチを即座に解放する即解除を行うコースト時ロックアップ解除工程と、所定の低車速域で、かつ、アクセル開度がゼロ以外からゼロになったときに、前記即解除を行わず、前記ロックアップクラッチの容量を前記アクセル開度がゼロになった時点の容量から徐々に低下させる低車速域ロックアップ解除工程と、を含むことを特徴とするロックアップ制御方法が提供される。
これらの態様によれば、アクセルオフ時にロックアップクラッチが即座に解放されることはなく、ロックアップクラッチの容量がアクセルオフ時の容量から徐々に減らされ、ロックアップクラッチが徐々に解放されるので、ロックアップクラッチの容量が急変することによるショックの発生が防止される。
ロックアップ機構及びその制御系の概略構成図である。 ロックアップ開始・解除マップの一例である。 本発明の解決課題を説明するための図である。 低車速域ロックアップ解除制御の内容を示したフローチャートである。 発進後、低車速域(コースト即解除車速以下)でアクセルオフされたときの比較例の様子を示したタイムチャートである。 発進後、低車速域(コースト即解除車速以下)でアクセルオフされたときの本発明適用例の様子を示したタイムチャートである。 発進後、低車速域(コースト即解除車速〜コーストスムース解除車速)でアクセルオフされたときの比較例の様子を示したタイムチャートである。 発進後、低車速域(コースト即解除車速〜コーストスムース解除車速)でアクセルオフされたときの本発明適用例の様子を示したタイムチャートである。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1は、ロックアップ機構及びその制御系の概略構成を示している。エンジン3には、トルクコンバータ5を備えた自動変速機4が連結され、エンジン3の出力回転は自動変速機4で変速された後、図示しない駆動輪に伝達される。自動変速機4は、ここではベルト式無段変速機を想定しているが、有段変速機、トロイダル式無段変速機等、他の方式の変速機であってもよい。
ロックアップクラッチ6は、自動変速機4側に作用するアプライ圧Paとエンジン1側に作用するレリーズ圧Prとの差圧ΔP(=Pa−Pr)に応じて締結・解放され、レリーズ圧Prがアプライ圧Paよりも高く差圧ΔPが負になると解放され、レリーズ圧Prがアプライ圧Paより低く差圧ΔPが正になると締結される。締結時のロックアップクラッチ6の容量(締結力)は差圧ΔPに応じて決まり、差圧ΔPが大きいほどロックアップクラッチ6の容量は大きくなる。
差圧ΔPはロックアップコントロールバルブ7により制御される。ロックアップコントロールバルブ7には、アプライ圧Paおよびレリーズ圧Prが対向するように作用する。ロックアップコントロールバルブ7には、さらに、アプライ圧Paと同方向にバネの付勢力が、また、レリーズ圧Prと同方向に信号圧Psolが作用する。信号圧Psolは、ポンプ圧Ppを元圧として、ロックアップソレノイド8によりデューティ信号Dutyに応じて作り出される。当該信号圧Psolを調整することにより、ロックアップコントロールバルブ7が切り換えられ、差圧ΔPが調整される。
変速機コントローラ(以下、「ATCU」という。)1は、CPUと、RAM・ROMからなる記憶装置と、入力インターフェース、出力インターフェース等から構成される。CPUは、記憶装置に格納されるプログラムを読み出して実行し、入力インターフェースに入力される信号に対して所定の演算処理を施して自動変速機4への変速制御信号、ロックアップソレノイド8へのデューティ信号Dutyを生成する。そして、CPUは、これら制御信号を出力インターフェースから自動変速機4、ロックアップソレノイド8へと出力し、これによって自動変速機4の変速制御、ロックアップクラッチ6の締結・解放が行われる。
入力インターフェースに入力される信号としては、入力軸回転速度センサ16からの自動変速機4の入力回転速度Ni、油温センサ12からの自動変速機4の油温Tatf、車速センサ13からの車速VSP、アクセル開度センサ14からのアクセル開度APO(アクセルペダルの操作量)、ブレーキスイッチ17からのブレーキの作動状態、図示しないインヒビタスイッチからのセレクトレバー位置である。この他、入力インターフェースには、エンジンコントローラ2から、エンジン回転速度センサ15により検出されるエンジン回転速度Ne、エンジン回転速度Neとアクセル開度APOに基づき演算されるエンジントルクTeが入力される。
図2はロックアップ制御に用いられるロックアップ開始・解除マップの一例であり、ATCU1はこのマップに従い、ロックアップクラッチ6の締結・解放を制御する。
マップには、ロックアップクラッチ6の締結を開始する車速を規定する第1の締結開始線及び第1の締結開始線よりも高車速側に設定される第2の締結開始線と、ロックアップクラッチ6の解放を開始する車速を規定する第1及び第2の解除線が設定されている。
車速VSP及びアクセル開度APOにより決まるマップ上の点(以下、「運転点」という。)が第1あるいは第2の締結開始線を低車速側から高車速側に横切った場合は、ATCU1は、ロックアップクラッチ6の締結を開始し、車速VSPの増大に伴いロックアップクラッチ6の容量を徐々に増大させることで、スリップ状態を経てロックアップクラッチ6を完全締結させる。第1の締結開始線とは別に第2の締結開始線が設定されているのは、発進時のアクセル開度APOが大きいと運転点が第1の締結開始車速を横切らない場合があるので、そのような場合であっても運転点が第2の締結開始線を横切ったところでロックアップクラッチ6の締結が開始されるようにするためである。
運転点が第1の締結開始線を横切ってロックアップクラッチ6が締結された場合は、その解放は第1の解除線に基づき制御され、運転点が第1の解除線を高車速側から低車速側に横切った場合には、ATCU1は、車速VSPの減少に伴いロックアップクラッチ6の容量を徐々に減少させることで、スリップ状態を経てロックアップクラッチ6を完全解放させる。同様に、運転点が第2の締結開始線を横切ってロックアップクラッチ6が締結された場合は、その解放は第2の解除線に基づき制御される。
このように、ロックアップクラッチ6の締結・解放ともに容量を徐々に変化させるのは、ロックアップクラッチ6の締結・解放時のショックを抑えるためである。
また、マップには、コースト即解除車速Aとコーストスムース解除車速Bが設定されている。コースト即解除車速Aはコーストスムース解除車速Bよりも低車速側、かつ、第1の締結開始線によって決定されるロックアップ開始車速Cよりも高速側に設定される。
コースト即解除車速Aとコーストスムース解除車速Bは、運転者がアクセルペダルから足を離して減速している状態、すなわち車両がコースト状態のときに用いられる。車両がコースト状態で、かつ、車速VSPがコースト即解除車速Aとコーストスムース解除車速Bの間にあるときは、ATCU1は、ロックアップクラッチ6の容量をその時の値から徐々に低下させるスムース解除を行う。これにより、ロックアップクラッチ6を解除する際のショックを防止する。
これに対し、車両がコースト状態で、かつ、車速VSPがコースト即解除車速Aよりも低いときは、ATCU1は、ロックアップクラッチ6の容量を即座にゼロにし(差圧ΔPを即座にゼロ以下まで下げる、以下同じ)、ロックアップクラッチ6を即座に解放する即解除を行う。これは、車両がコースト状態のときはエンジン3の燃料カットが行われているためエンジン3のストール耐性が低く、車速VSPが低くなった場合にはロックアップクラッチ6を即座に解放してエンジン3のストールを防止する必要があるからである。
ATCU1は、基本的にはこのマップに従いロックアップクラッチ6の締結・解放を制御するが、上記の通り、第1の締結開始線によって決定されるロックアップ開始車速Cよりもコースト即解除車速Aの方が高車速側に設定されているため、このマップに忠実にロックアップクラッチ6の締結・解放を行うと、発進時、車速VSPが上がらないうちに運転者がアクセルペダルから足を離したときにショックが発生する場合がある。
これについて説明すると、図3の実線矢印は、アクセル開度APOが1/8の状態で車両が発進した後、車速VSPがコースト即解除車速Aに到達する前に、運転者がアクセルペダルから足を離した場合の運転点の軌跡を示している。ロックアップクラッチ6の締結は車速VSPが第1の締結開始線を低車速側から高車速側に横切ったときに開始するので、アクセル開度APOがゼロになった時点ではロックアップクラッチ6が部分的あるいは完全に締結されており、この状態でロックアップクラッチ6が即座に解放されると、ショックが発生する。
また、図3の波線矢印は、アクセル開度APOが1/8の状態で車両が発進し、車速VSPがコースト即解除車速Aとコーストスムース解除車速Bの間にあるときに、運転者がアクセルペダルから足を離した場合の運転点の軌跡を示している。ロックアップクラッチ6の締結は車速VSPが第1の締結開始線を低車速側から高車速側に横切ったときに開始され、その後の車速VSPの増大により、アクセルオフ時にはロックアップクラッチ6は完全締結(あるいはこれに近い状態)となっている。アクセルオフ時の車速VSPがコースト即解除車速Aとコーストスムース解除車速Bの間にあるので、アクセルオフ後はスムース解除が行われ、ロックアップクラッチ6が完全締結(あるいはこれに近い状態)から徐々に解放されることになる。
しかしながら、ロックアップクラッチ6を徐々に解放させる際、ロックアップクラッチ6の容量を特許文献1のように車速VSPが低いほど低く設定すると、アクセルオフ時の車速VSPが低いために実容量と設定容量との差が大きくなり、アクセルオフ直後にロックアップクラッチ6の容量が急変してショックが発生する。
そこで、ATCU1は、発進時、車速VSPが上がらないうちに運転者がアクセルペダルから足を離した場合のショックを防止するために、以下に説明する低車速域ロックアップ制御を行う。
この低車速域ロックアップ制御は、低車速域で運転者がアクセルペダルから足を離した場合には、マップ上ではロックアップクラッチ6が即座に解放される車速となっても、ロックアップクラッチ6のスムース解除が行われるようにするものである。なお、低車速域とは、コースト即解除車速A以下の第1の低車速域とコースト即解除車速Aとコーストスムース解除車速Bの間の第2の低車速域を指す。
図4は、ATCU1で行われる低車速域ロックアップ解除制御のプログラムの内容を示したフローチャートである。この処理は、ATCU1において繰り返し実行される。以下、これについて説明する。
S1では、ATCU1は、車両の運転状態を表すパラメータとして、車速VSP、アクセル開度APO、ブレーキスイッチ17の作動状態を読み込む。
S2では、ATCU1は、アクセル開度APOがゼロ以外の値からゼロになったか、すなわち、運転者がアクセルペダルを踏み込んだ状態からアクセルペダルから足を離したか判定する。肯定的な判定がなされた場合は処理がS3に進み、否定的な判定がなされた場合は処理がS11に進む。
S3では、ATCU1は、車速VSPがコースト即解除車速A以下(第1の低車速域)か判定する。肯定的な判定がなされた場合は処理がS4に進み、否定的な判定がなされた場合は処理がS7に進む。
S4では、ATCU1は、ブレーキスイッチ17の作動状態に基づきブレーキペダルが踏み込まれているか判定する。ブレーキペダルが踏み込まれていない場合は処理がS5に進み、踏み込まれている場合は処理がS6に進む。
S5では、ATCU1は、ロックアップクラッチ6を徐々に解放するスムース解除を行う。具体的には、ロックアップクラッチ6が完全解放されるまでの間、コースト即解除車速Aを第1の締結開始線によって決まるロックアップ開始車速Cよりも低速側の値に変更し、車速VSPが変更後のコースト即解除車速Aとコーストスムース解除車速Bの間に収まるようにすることで、ロックアップクラッチ6のスムース解除を行わせる。このスムース解除では、ロックアップクラッチ6の容量(差圧ΔP)をアクセルオフの時点の値から所定の変化率(一定値)で徐々に減少させ、ロックアップクラッチ6を徐々に解放する。所定の変化率は、車両がコースト状態でロックアップクラッチ6が完全解放されていないとエンジン3がストールしうる車速(以下、「コーストストール車速」という。)に車速VSPが低下するまでに、ロックアップクラッチ6を完全解放可能な変化率に設定される。これにより、ロックアップクラッチ6が即座に解放されることによるショックを防止しつつ、エンジン3のストールを防止する。
これに対し、S6では、ATCU1は、ロックアップクラッチ6の容量(差圧ΔP)を即座にゼロにし、ロックアップクラッチ6を即座に解放する。ブレーキペダルが踏み込まれているときは、踏み込まれていない時に比べてエンジン3の回転速度の落ち込みが速くエンジン3がストールしやすいので、ロックアップクラッチ6を即座に解放することで、エンジン3のストールを防止する。
一方、S3で否定的な判定がなされて進むS7では、ATCU1は、車速VSPがコースト即解除車速Aとコーストスムース解除車速Bの間(第2の低車速域)にあるか判定する。肯定的な判定がなされた場合は処理がS8に進み、否定的な判定がなされた場合は処理がS11に進む。
S8では、ATCU1は、ブレーキスイッチ17の作動状態に基づきブレーキペダルが踏み込まれているか判定する。ブレーキペダルが踏み込まれていない場合は処理がS9に進み、踏み込まれている場合は処理がS10に進む。
S9では、ATCU1は、ロックアップクラッチ6を徐々に解放するスムース解除を行う。具体的には、ロックアップクラッチ6が完全解放されるまでの間、コースト即解除車速Aを第1の締結開始線によって決まるロックアップ開始車速Cよりも低速側の値に変更し、車速VSPがコースト即解除車速Aとコーストスムース解除車速Bの間に収まるようにすることで、車速VSPが当初のコースト即解除車速Aよりも低くなってもロックアップクラッチ6のスムース解除が継続されるようにする。このスムース解除では、ロックアップクラッチ6の容量(差圧ΔP)をアクセルオフの時点の値から所定の変化率(一定値)で徐々に減少させ、ロックアップクラッチ6を徐々に解放する。所定の変化率は、車速VSPがコーストストール車速に低下するまでに、ロックアップクラッチ6を完全解放可能な変化率に設定される。これにより、ロックアップクラッチ6が即座に解放されることによるショックを防止しつつ、エンジン3のストールを防止する。
これに対し、S10では、ATCU1は、S9同様にロックアップクラッチ6を徐々に解放するスムース解除を行うが、ロックアップクラッチ6の容量(差圧ΔP)の変化率はS9でのスムース解除に比べて大きな値に設定する。これは、エンジン3のストールを防止するためにS6のようにロックアップクラッチ6を即座に解放する必要はないものの、S9と同じ変化率でロックアップクラッチ6の容量を減少させているとエンジン3がストールする可能性があるので、ロックアップクラッチ6の解放を早め、エンジン3のストールを防止するためである。
S2、S7で否定的な判定がなされた場合に進むS11では、ATCU1は、図2に示したロックアップ開始・解除マップに従いロックアップクラッチ6の締結・解放を制御する。
続いて、上記低車速域ロックアップ解除制御を行うことによる作用効果について説明する。
図5A、図5Bは、運転者がアクセルペダルを踏み込んで車両を発進させ、車速VSPがコースト即解除車速Aを超える前に運転者がアクセルペダルから足を離した場合を示し、図5Aは本発明を適用しない比較例、図5Bは本発明の適用例を示している。
図5A、図5Bいずれも車速VSPがロックアップ開始車速Cを超えるとロックアップクラッチ6の差圧ΔP、すなわち容量が増大され、ロックアップクラッチ6の締結が開始される。ロックアップクラッチ6の容量の増大に伴い、エンジン回転速度Neと入力回転速度Niの差が小さくなる。
車速VSPがV1になったところでアクセルペダルから足が離されると、比較例では車速VSPがコースト即解除車速Aを下回っているので、ロックアップクラッチ6の容量が即座にゼロにされ、ロックアップクラッチ6が即座に解放されることでショック(車両加速度Gの急激な変動)が発生する。
これに対し、図5Bの本発明適用例では、アクセルオフ時に車速VSPがコースト即解除車速Aを下回っていても、上記低車速域ロックアップ解除制御により、ロックアップクラッチ6が即座に解放されることはなく、ロックアップクラッチ6の容量がアクセルオフ時の容量から徐々に減らされ、ロックアップクラッチ6が徐々に解放されるスムース解除が行われる(図4:S5)。これにより、ロックアップクラッチ6が即座に解放されることによるショックの発生が防止される(請求項1、2、6に対応する効果)。
なお、上記低車速域ロックアップ解除制御では、図5Bと同様の場合でも、ブレーキペダルが踏み込まれている場合はロックアップクラッチ6を即座に解放するようにした。ブレーキペダルが踏み込まれているときは、踏み込まれていないときに比べてエンジン3の回転速度の落ち込みが速く、エンジン3がストールしやすいが、このような場合は、ロックアップクラッチ6が即座に解放されるので(図4:S6)、ロックアップクラッチ6の解放が遅れることによるエンジン3のストールを防止することができる(請求項3に対応する効果)。
また、図6A、図6Bは、運転者がアクセルペダルを踏み込んで車両を発進させ、車速VSPがコースト即解除車速Aとコーストスムース解除車速Bの間で運転者がアクセルペダルから足を離した場合を示し、図6Aは本発明を適用しない比較例、図6Bは本発明の適用例を示している。
図6A、図6Bいずれも車速VSPがロックアップ開始車速Cを超えるとロックアップクラッチ6の差圧ΔP、すなわち容量が増大され、ロックアップクラッチ6の締結が開始される。ロックアップクラッチ6の容量の増大に伴い、エンジン回転速度Neと入力回転速度Niの差が小さくなる。
車速VSPがV2となったところでアクセルペダルから足が離されると、比較例では車速VSPがコースト即解除車速Aとコーストスムース解除車速Bの間にあるので、ロックアップクラッチ6の容量を車速VSPに応じて下げるスムース解除が行われる。しかしながら、アクセルオフ時の車速VSPが低いため、スムース解除で設定される容量とアクセルペダルから足が離される直前の容量の差が大きく、ロックアップクラッチ6の容量がアクセルオフ直後にステップ的に減少し、ショック(車両加速度Gの急激な変動)が発生している。
これに対し、図6Bの本発明適用例では、ロックアップクラッチ6の容量を車速VSPに応じた値に設定するのではなく、アクセルオフ時の容量から所定の変化率で徐々に低下させるようにしたので(図4:S9)、ロックアップクラッチ6の容量の急変を防止し、ショックの発生を防止することができる(請求項1、4、6に対応する効果)。
なお、図6Bはブレーキが作動していない場合を示しているが、上記低車速ロックアップ解除制御では、ブレーキが作動している場合は、ロックアップクラッチ6の容量をブレーキが非作動の場合より速い速度(より大きな変化率)で低下させるようにした(図4:S10)。ブレーキ作動中はエンジン3のストール耐性が低くなるので、このようにロックアップクラッチ6の解放を速やかに行うことで、エンジン3のストールを防止することができる(請求項5に対応する効果)。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一つを示したものに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
例えば、ロックアップクラッチ6の容量をアクセルオフの時点の容量から徐々に低下させる方法としては種々の方法があり、別の方法で徐々に低下させるもの本発明の技術的範囲に含まれる。例えば、容量を低下させるときの変化率は上記実施形態のように一定値としてもよいし、車速VSP等に応じて変化率を可変にしてもよい。あるいは、容量の変化率、単位時間あたりの変化量を制限するリミッタを用いても良い。このようなリミッタを用いれば、特許文献1のように車速VSPに応じた容量を設定する場合であっても容量を徐々に低下させることが可能である。
1 変速機コントローラ(ATCU)
4 自動変速機
5 トルクコンバータ
6 ロックアップクラッチ
7 ロックアップコントロールバルブ

Claims (6)

  1. エンジンの出力回転がロックアップクラッチ付きトルクコンバータを介して入力される自動変速機のロックアップ制御装置であって、
    車速がロックアップ開始車速を超えると前記ロックアップクラッチの締結を開始するロックアップ開始手段と、
    車両がコースト状態のときに前記車速が前記ロックアップ開始車速よりも高車速側に設定されるコーストスムース解除車速よりも低くなったときに、前記ロックアップクラッチを徐々に解放するスムース解除を行い、前記車両がコースト状態のときに前記車速が前記ロックアップ開始車速と前記スムース解除車速の間に設定されるコースト即解除車速よりも低くなったときに、前記ロックアップクラッチを即座に解放する即解除を行うコースト時ロックアップ解除手段と、
    所定の低車速域で、かつ、アクセル開度がゼロ以外からゼロになったときに、前記即解除を行わず、前記ロックアップクラッチの容量を前記アクセル開度がゼロになった時点の容量から徐々に低下させる低車速域ロックアップ解除手段と、
    を備えたことを特徴とするロックアップ制御装置。
  2. 請求項1に記載のロックアップ制御装置であって、
    前記低車速域ロックアップ解除手段は、前記車速が前記コースト即解除車速よりも低く、かつ、前記アクセル開度がゼロ以外からゼロになったときに、前記即解除を行わず、前記ロックアップクラッチの容量を前記アクセル開度がゼロになった時点の容量から徐々に低下させる、
    ことを特徴とするロックアップ制御装置。
  3. 請求項2に記載のロックアップ制御装置であって、
    前記低車速域ロックアップ解除手段は、前記車速が前記コースト即解除車速よりも低く、かつ、前記アクセル開度がゼロ以外からゼロになったときであっても、ブレーキ作動中は前記即解除を行う、
    ことを特徴とするロックアップ制御装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一つに記載のロックアップ制御装置であって、
    前記低車速域ロックアップ解除手段は、前記車速が前記コースト即解除車速と前記コーストスムース解除車速の間にあり、かつ、前記アクセル開度がゼロ以外からゼロになったときに、前記ロックアップクラッチの容量を前記アクセル開度がゼロになった時点の容量から徐々に低下させる、
    ことを特徴とするロックアップ制御装置。
  5. 請求項4に記載のロックアップ制御装置であって、
    前記低車速域ロックアップ解除手段は、前記車速が前記コースト即解除車速と前記コーストスムース解除車速の間にあり、かつ、前記アクセル開度がゼロ以外からゼロになったときに、ブレーキが作動している場合は非作動の場合よりも速い速度で前記ロックアップクラッチの容量を低下させる、
    ことを特徴とするロックアップ制御装置。
  6. エンジンの出力回転がロックアップクラッチ付きトルクコンバータを介して入力される自動変速機のロックアップ制御方法であって、
    車速がロックアップ開始車速を超えると前記ロックアップクラッチの締結を開始するロックアップ開始工程と、
    車両がコースト状態のときに前記車速が前記ロックアップ開始車速よりも高車速側に設定されるコーストスムース解除車速よりも低くなったときに、前記ロックアップクラッチを徐々に解放するスムース解除を行い、前記車両がコースト状態のときに前記車速が前記ロックアップ開始車速と前記スムース解除車速の間に設定されるコースト即解除車速よりも低くなったときに、前記ロックアップクラッチを即座に解放する即解除を行うコースト時ロックアップ解除工程と、
    所定の低車速域で、かつ、アクセル開度がゼロ以外からゼロになったときに、前記即解除を行わず、前記ロックアップクラッチの容量を前記アクセル開度がゼロになった時点の容量から徐々に低下させる低車速域ロックアップ解除工程と、
    を含むことを特徴とするロックアップ制御方法。
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