JP2010247995A - 油圧駆動ウインチの制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】吊荷が着床したときのロープの緩みを防止し得る油圧駆動ウインチの制御装置を提供する。
【解決手段】油圧ポンプ8から吐出される圧油を切換える切換弁7から油圧駆動ウインチWのドラムDを駆動する油圧モータ1の第1ポート1aに第1圧油給排路2が、また第2ポート1bに第2圧油給排路4が連通し、前記第1圧油給排路2のロープ巻上げ圧力を検出する第1圧力センサGP1および前記第2圧油給排路4のロープ巻下げ圧力を検出する第2圧力センサGP2を備えると共に、前記切換弁7の巻上げ・巻下げ操作を検出する切換弁操作検出器を備えた油圧駆動ウインチWの制御装置において、前記切換弁操作検出器で前記油圧モータ1がロープ巻下げ方向に回転されているときに、前記第1、第2圧力センサGP1,GP2で検出される圧力の差圧を演算し、この差圧を時間微分すると共に、時間微分値が予め設定されている基準値を超えたときにウインチ停止信号を発するコントローラを設けた。
【選択図】 図1
【解決手段】油圧ポンプ8から吐出される圧油を切換える切換弁7から油圧駆動ウインチWのドラムDを駆動する油圧モータ1の第1ポート1aに第1圧油給排路2が、また第2ポート1bに第2圧油給排路4が連通し、前記第1圧油給排路2のロープ巻上げ圧力を検出する第1圧力センサGP1および前記第2圧油給排路4のロープ巻下げ圧力を検出する第2圧力センサGP2を備えると共に、前記切換弁7の巻上げ・巻下げ操作を検出する切換弁操作検出器を備えた油圧駆動ウインチWの制御装置において、前記切換弁操作検出器で前記油圧モータ1がロープ巻下げ方向に回転されているときに、前記第1、第2圧力センサGP1,GP2で検出される圧力の差圧を演算し、この差圧を時間微分すると共に、時間微分値が予め設定されている基準値を超えたときにウインチ停止信号を発するコントローラを設けた。
【選択図】 図1
Description
本発明は、油圧駆動ウインチの制御装置の改善に関し、より詳しくは、吊荷が着床したときの過繰出しによるロープの緩みを防止することを可能ならしめるようにした油圧駆動ウインチの制御装置の技術分野に属するものである。
周知のとおり、油圧モータで駆動される油圧駆動ウインチのドラムにより、吊荷を吊持するフックを昇降させるロープを高速巻上げ、そして高速巻上げを急停止するとロープが緩み、乱巻きの原因となる。一方、吊荷が着床したときに、確実に自動停止を行ってロープの過繰出しを防止することによりロープの緩みを防止するようにしたものとしては、特許文献1や特許文献2に開示されてなるものが公知である。
特許文献1に開示されてなる従来例1に係る「油圧ウインチの駆動制御装置」は、油圧ウインチの駆動制御装置を示す回路図の図6に示すように、油圧ウインチのドラム20を駆動する油圧モータ16の巻下げ用入口ポート16a側の油圧を油圧センサ22により、巻上げ用入口ポート16b側の油圧を油圧センサ24により検出すると共に、検出した油圧をコントローラ26に入力する。そして、このコントローラ26により入力値から吊荷Wによる負荷の大きさを演算し、演算値が、停止臨界圧記憶部26aに予め記憶させておいた停止臨界圧の値より小さくなったときに、吊荷Wが着床したとしてパイロット切換弁14を制御して油圧モータ16の駆動を停止させることによりロープ19の余分な繰出しを防止するようにしたものである。
特許文献2に開示されてなる従来例2に係る「油圧ウインチの駆動制御装置」は、油圧ウインチの駆動制御装置を示す回路図の図7に示すように、油圧ポンプ10と、油圧ウインチを駆動する油圧モータ16との間にパイロット切換弁14を設け、油圧ポンプ10からパイロット切換弁14に連通する圧油供給管と、パイロット切換弁14からタンク12に連通する油戻し管との間に電磁比例リリーフ弁30を介装する。油圧モータ16の出入口圧を油圧センサ22,24で検出しコントローラ26に入力する。そして、コントローラ26で、巻下げ作業時に、深度設定器27で設定された設定深度に吊荷Wが到達する手前から減速を開始させ、設定深度に到達時に巻下げ速度を予め設定された残留速度まで落とし、しかも油圧センサ22,24の検出値に基づく差圧が停止臨界圧以下になったときに、油圧モータ16を強制的に停止させて、ロープ19の余分な繰出しを防止するようにしたものである。
上記従来例1では、吊荷の負荷の大きさと予め設定した停止臨界圧の値と比較により吊荷が着床したことを判定して油圧モータを停止させるが、油圧モータとドラムの慣性や作動応答性等により検出された値からの演算値が実際の吊荷の負荷の大きさと異なる場合があり、そして吊荷が低荷重の場合には、ウインチ自体の駆動抵抗がかなり大きいにもかかわらず、負荷圧変動が小さいために吊荷が着床したという判定が非常に困難であるから、ウインチの誤作動停止の防止が困難であるという問題がある。
また、上記従来例2では、減速を開始するための吊荷の位置を予め設定する必要がある上、ロープを意図的に過繰出ししたい場合(ロープ巻替え時等)もコントローラの作動をOFFにしなければならないので、操作が煩わしいという問題があった。
従って、本発明の目的とするところは、吊荷が着床したときのロープの緩みを確実に防止することを可能ならしめる、構成が簡単、かつ操作が容易な油圧駆動ウインチの制御装置を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に係る油圧駆動ウインチの制御装置が採用した手段は、油圧ポンプから吐出される圧油を切換える切換弁から油圧駆動ウインチのドラムを正逆回転させる油圧モータの前記ドラムをロープ巻上げ方向に回転させる第1ポートに第1圧油給排路が、また前記ドラムをロープ巻下げ方向に回転させる第2ポートに第2圧油給排路が連通し、前記第1圧油給排路のロープ巻上げ圧力を検出する第1圧力センサおよび前記第2圧油給排路のロープ巻下げ圧力を検出する第2圧力センサを備えると共に、前記切換弁の巻上げ・巻下げ操作を検出する切換弁操作検出器を備えてなる油圧駆動ウインチの制御装置において、前記切換弁操作検出器で前記油圧モータがロープ巻下げ方向に回転されているときに、前記第1,第2圧力センサで検出される圧力の差圧を演算し、この差圧を時間微分すると共に、時間微分値が予め設定されている基準値を超えたときにウインチ停止信号を発するコントローラを設けたことを特徴とする。
本発明の請求項2に係る油圧駆動ウインチの制御装置が採用した手段は、油圧ポンプから吐出される圧油を切換える切換弁から油圧駆動ウインチのドラムを正逆回転させる油圧モータの前記ドラムをロープ巻上げ方向に回転させる第1ポートに第1圧油給排路が、また前記ドラムをロープ巻下げ方向に回転させる第2ポートに第2圧油給排路が連通し、前記第1圧油給排路のロープ巻上げ圧力を検出する第1圧力センサおよび前記第2圧油給排路のロープ巻下げ圧力を検出する第2圧力センサを備えると共に、前記切換弁の巻上げ・巻下げ操作を検出する切換弁操作検出器を備えてなる油圧駆動ウインチの制御装置において、前記切換弁操作検出器で前記油圧モータがロープ巻下げ方向に回転されているときに、前記第1,第2圧力センサで検出された圧力の差圧を演算し、この差圧を時間微分すると共に、時間微分値が予め設定されているスタート基準値を超えたときに前記時間微分値の時間積分を開始し、時間積分値が予め設定されている基準値を超えたときにウインチ停止信号を発するコントローラを設けたことを特徴とする。
上記請求項1または2に係る油圧駆動ウインチの制御装置によれば、切換弁操作検出器で前記油圧モータがロープ巻下げ方向に回転されているときに、第1,第2圧力センサで検出された圧力の差圧を時間微分した時間微分値、または差圧を時間微分した時間微分値を時間積分した時間積分値がそれぞれ基準値と比較され、これらが基準値を超えた場合は何らかの障害があるか、または吊荷が着床状態であると判断され、ウインチ停止信号が発せられて、油圧モータのロープの巻下げ方向の回転駆動が停止される。
本発明の請求項1または2に係る油圧駆動ウインチの制御装置によれば、切換弁操作検出器で油圧モータによりドラムがロープ巻下げ方向に回転駆動されているときに、第1,第2圧力センサで検出された圧力の差圧を時間微分した時間微分値、または差圧を時間微分した時間微分値を時間積分した時間積分値がそれぞれ基準値と比較され、これらが基準値をこえた場合に、何らかの障害があるか、または吊荷が着床状態であると判断され、ウインチ停止信号が発せられて、ドラムのロープ巻下げ方向の回転駆動が停止される。従って、吊荷の負荷の大きさと、予め設定した停止臨界圧の値との比較により吊荷が着床したことを判定する従来例1のように、油圧モータとドラムの慣性や作動応答性等に関係がなく、そしてウインチ自体の駆動抵抗に比較して吊荷が低荷重であっても、容易に吊荷の着床を知ることができるので、ドラムの誤作動停止の恐れがない。
また、予め減速を開始するための吊荷の位置を設定する必要がないから、本機能が必要な場合であっても、従来例2のようにコントローラの作動をOFFにする必要がなく、吊荷着床時のロープの過繰出しを確実に防止することができる。
さらに、ロープ巻替え等に際してロープを過繰出しするためにドラムをロープの巻下げ方向に回転駆動する場合は、差圧の変化が少ないために時間微分値が小さく、基準値よりも大きくなることがないか、または時間積分値が基準値よりも大きくなるまでに長時間を要し、ドラムのロープの巻下げ方向の回転駆動が停止されることがない。従って、従来例2のように、コントローラの作動をOFFにするまでもなく、確実にロープを過繰出しすることができるからコントローラのON/OFFは不必要で操作は極めて簡単である。
さらに、ロープ巻替え等に際してロープを過繰出しするためにドラムをロープの巻下げ方向に回転駆動する場合は、差圧の変化が少ないために時間微分値が小さく、基準値よりも大きくなることがないか、または時間積分値が基準値よりも大きくなるまでに長時間を要し、ドラムのロープの巻下げ方向の回転駆動が停止されることがない。従って、従来例2のように、コントローラの作動をOFFにするまでもなく、確実にロープを過繰出しすることができるからコントローラのON/OFFは不必要で操作は極めて簡単である。
本発明の実施の形態1に係る油圧駆動ウインチの制御装置を、その回路系統説明図の図1(a)と、第2切換弁用パイロット管路を示す図の図1(b)と、コントローラのブロック線図の図2と、吊荷の着床前後の経過時間に対する差圧変化説明図の図3(a)と、差圧の時間微分値説明図の図3(b)とを参照しながら説明する。図に示す符号1は下端に吊荷を吊持するフックFが設けられたロープRを巻上げ、巻下げる油圧駆動ウインチWのドラムDを正逆回転させる油圧モータである。
なお、本実施の形態1に係る油圧駆動ウインチの制御装置は、吊荷が着床したときのロープの過繰出しを防止して、ロープが過繰出しにより緩まないようにすることを狙いとしたものである。
なお、本実施の形態1に係る油圧駆動ウインチの制御装置は、吊荷が着床したときのロープの過繰出しを防止して、ロープが過繰出しにより緩まないようにすることを狙いとしたものである。
即ち、油圧ポンプ8から吐出される圧油を切換える切換弁であるパイロット切換弁7から、油圧駆動ウインチWのドラムDを正逆回転させる油圧モータ1の、前記ドラムDをロープ巻上げ方向に回転させる第1ポート1aに第1圧油給排路2が、また前記ドラムDをロープ巻下げ方向に回転させる第2ポート1bに第2圧油給排路4が連通している。前記第1圧油給排路2にはロープ巻上げ圧力を検出する第1圧力センサGP1 が、また前記第2圧油給排路4にはロープ巻下げ圧力を検出する第2圧力センサGP2 が設けられている。そして、前記第1圧油給排路2には、カウンターバランス弁(以下、これをカンバラ弁という。)3が介装されている。
前記パイロット切換弁7は、リモコン弁11の操作レバー11aにより切換えられるようになっており、操作レバー11aの操作方向は、切換弁操作検出器である後述するパイロット圧力センサGP3 によって検出されるように構成されている。また、前記第1圧力センサGP1 、第2圧力センサGP2 、パイロット圧力センサGP3 により検出された圧力は、後述する構成になるコントローラ30に入力されるように構成されている。
そして、前記切換弁7の切換えにより第1圧油給排路2を介して第1ポート1aから圧油を供給すると、第2ポート1bから排出される圧油が第2圧油給排路4、切換弁7を介して作動油タンクTに戻るので、ドラムDはロープRを巻上げる方向に回転され、また第2圧油給排路4を介して第2ポート1bから圧油を供給すると、第1ポート1aから排出される圧油が第1圧油給排路2、切換弁7を介して作動油タンクTに戻るので、ドラムDはロープRを巻下げる方向に回転される。
そして、前記切換弁7の切換えにより第1圧油給排路2を介して第1ポート1aから圧油を供給すると、第2ポート1bから排出される圧油が第2圧油給排路4、切換弁7を介して作動油タンクTに戻るので、ドラムDはロープRを巻上げる方向に回転され、また第2圧油給排路4を介して第2ポート1bから圧油を供給すると、第1ポート1aから排出される圧油が第1圧油給排路2、切換弁7を介して作動油タンクTに戻るので、ドラムDはロープRを巻下げる方向に回転される。
さらに、前記リモコン弁11から、パイロット切換弁7の前記油圧モータ1をロープ巻上げ方向に切換える側の切換操作部には、第1切換弁用パイロット管路12が連通し、かつ前記油圧モータ1をロープ巻下げ方向に切換える側の切換操作部には、電磁開閉弁19が介装されてなる第2切換弁用パイロット管路13が連通している。また、この第2切換弁用パイロット管路13のパイロット圧が、前記パイロット圧力センサGP3 を介して前記コントローラ30に入力されると共に、このコントローラ30から前記電磁開閉弁19に、この電磁開閉弁19を閉弁させるウインチ停止信号が発せられるようになっている。
本実施の形態1に係る油圧駆動ウインチの制御装置では、上記のとおり、第2切換弁用パイロット管路13に電磁開閉弁19を介装したが、図1(b)に示すように、電磁比例減圧弁20を介装することができる。このようにすると、ウインチ停止信号により第2切換弁用パイロット管路13のパイロット圧をスムーズに減圧させることができる。また、吊荷が水面に着水した場合等、一旦ウインチ停止信号が発せられた後、海底までさらにロープの巻下げが必要なときは着水による減速後の、後述する差圧ΔPの大きさから判断して吊荷が地面に着床していないと判断される場合には、再び電磁比例減圧弁20に信号を伝達してパイロット圧を出力させて油圧モータ1の駆動、つまりドラムDのロープRの巻下げ方向の回転駆動を開始させることも可能になる。
前記コントローラ30は、図2に示すように、前記第1圧力センサGP1 で検出されたモータ巻上げ圧P1 と、第2圧力センサGP2 により検出されたモータ巻下げ圧P2 との差圧ΔP(=P1 −P2 )を差圧演算部31で演算し、演算した差圧ΔPを時間微分演算部32で時間微分すると共に、演算で求めた差圧の時間微分値APと予め基準値設定部34で設定されている基準値AP0 との大小を比較部33で比較して、時間微分値APの絶対値が基準値AP0 よりも小さいときにはリセットして元の演算に戻すようになっている。これと並行して、前記パイロット圧力センサGP3 により検出されたパイロット圧PUと、基準パイロット圧設定部36で設定されている基準パイロット圧PU0 との大小をパイロット圧比較部35で比較して、パイロット圧PUが基準パイロット圧PU0 よりも小さいときにはリセットして元の演算に戻すようになっている。
そして、前記時間微分値APの絶対値が基準値AP0 以上であって、かつパイロット圧PUが基準パイロット圧PU0 以上(前記油圧モータ1がロープ巻下げ方向に回転されている。)ときに、AND回路37から前記電磁開閉弁19に、この電磁開閉弁19を開弁させるウインチ停止信号が発せられるため、電磁開閉弁19が開弁されて第2切換弁用パイロット管路13のパイロット圧が下がるので、パイロット切換弁7が中立位置に復帰し、ドラムDのロープRの巻下げ方向の駆動が停止されることとなる。
吊荷の着床前後の経過時間に対する差圧ΔPの変化は、図3(a)に示すように、吊持されている吊荷が着床すると差圧ΔPが急激に小さくなり、吊荷が完全に着床した後は小さな差圧ΔPのまま推移する。このような差圧ΔPの時間微分値APは、図3(b)に示すように、吊荷が着床を開始してから完全に着床するまでの差圧ΔPの変化が大きいために、時間微分値APは基準値AP0 よりも大きくなるが、吊荷の着床の前後では差圧ΔPの変化が少ないために、時間微分値APは小さく、基準値AP0 よりも大きくなるようなことがない。
従って、本実施の形態1に係る油圧駆動ウインチの制御装置によれば、上記のとおり、時間微分値APが基準値AP0 よりも大きくなったときを以て、吊荷が着床したと判定するものであるから、吊荷の負荷の大きさと予め設定した停止臨界圧の値との比較により吊荷が着床したことを判定する従来例1のように、油圧モータとドラムの慣性や作動応答性等に関係がなく、そしてウインチ自体の駆動抵抗に比較して吊荷が低荷重であっても、容易に吊荷の着床を知ることができるので、ドラムDの誤作動停止の恐れがない。
また、予め減速を開始するための吊荷の位置を設定する必要がないから、本機能が必要な場合であっても、従来例2のようにコントローラの作動をOFFにする必要がなく、吊荷着床時のロープの過繰出しを確実に防止することができる。さらに、ロープ巻替え等でロープRを過繰出しするために、ドラムDをロープRの巻下げ方向に回転駆動する場合は差圧ΔPの変化が少なく、時間微分値APは小さく基準値AP0 よりも大きくなるようなことがないから、ドラムDのロープRの巻下げ方向の駆動が停止されるようなことがない。
従って、従来例2のようにコントローラの作動をOFFにするまでもなく、確実にロープRを過繰出しすることができるから、コントローラのON/OFF操作は不必要で操作は極めて簡単である。
従って、従来例2のようにコントローラの作動をOFFにするまでもなく、確実にロープRを過繰出しすることができるから、コントローラのON/OFF操作は不必要で操作は極めて簡単である。
本発明の実施の形態2に係る油圧駆動ウインチの制御装置を、コントローラのブロック線図の図4と、吊荷の着床前後の経過時間に対する差圧変化説明図の図5(a)と、差圧の時間微分値説明図の図5(b)と、時間微分値の時間積分値説明図の図5(c)とを参照しながら説明する。但し、本実施の形態2に係る油圧駆動ウインチの制御装置が、上記実施の形態1に係る油圧駆動ウインチの制御装置と相違するところは、コントローラの構成の相違にあるから、その相違する点について説明する。
図4に示す符号40は、第1圧力センサGP1 、第2圧力センサGP2 、パイロット圧力センサGP3 により検出された圧力が入力されるコントローラで、このコントローラ40は、前記第1圧力センサGP1 で検出されたモータ巻上げ圧P1 と、前記第2圧力センサGP2 により検出されたモータ巻下げ圧P2 との差圧ΔP(=P1 −P2 )を差圧演算部41で演算し、演算した差圧ΔPを時間微分演算部42で時間微分して差圧の時間微分値APを演算すると共に、スタート点検出部43で時間微分値APの絶対値をスタート基準値APS と比較し、時間微分値APの絶対値がスタート基準値APS と等しくなった時点をスタート点として決定する。
このようにして決定されたスタート点から、時間微分値APを時間積分演算部44で時間微分し、演算で求められた時間積分値VPと、予め基準値設定部46で設定されている基準値VP0 との大小を比較部45で比較し、時間積分値VPの絶対値が基準値VP0 よりも小さいときにはリセットして元の演算に戻すようになっている。また、これと並行して、前記パイロット圧力センサGP3 により検出されたパイロット圧PUと、基準パイロット圧設定部48で設定されている基準パイロット圧PU0 との大小をパイロット圧比較部47で比較し、パイロット圧PUが基準パイロット圧PU0 よりも小さいときにはリセットして元の演算に戻すようになっている。
そして、前記時間積分値VPの絶対値が基準値VP0 以上であって、かつパイロット圧PUが基準パイロット圧PU0 以上(前記油圧モータ1がロープ巻下げ方向に回転されている。)のときに、AND回路49から電磁開閉弁に、この電磁開閉弁を開弁させるウインチ停止信号が発せられるため、上記実施の形態1の場合と同様に、電磁開閉弁が閉弁されて第2切換弁用パイロット管路のパイロット圧が下がるので、パイロット切換弁が中立位置に復帰し、油圧モータの駆動、つまりドラムのロープ巻下げ方向の駆動が停止されることになる。
吊荷の着床前後の時間経過に対する差圧ΔPの変化は、図5(a)に示すように、吊持されている吊荷が着床すると差圧ΔPが急激に小さくなり、吊荷が完全に着床すると小さな差圧ΔPのまま推移する。このような差圧ΔPの時間微分値APは、図5(b)に示すように、吊荷が着床を開始してから完全に着床するまでの差圧ΔPの変化が大きいため、時間微分値APはスタート基準値APS よりも大きくなるが、この時間微分値APがスタート基準値APS と等しくなったときが、この時間微分値APの積分を開始するスタート点として決定される。
勿論、吊荷の着床の開始と終了の前後では差圧ΔPの変化が少ないため、時間微分値APは小さく、スタート基準値APS より大きくなるようなことがない。
そして、このスタート点から、図5(c)に示すように、時間微分値APの時間積分が行われて時間積分値VPが演算されるが、この時間積分値VPは基準値VP0 を超えて次第に大きくなるものである。
勿論、吊荷の着床の開始と終了の前後では差圧ΔPの変化が少ないため、時間微分値APは小さく、スタート基準値APS より大きくなるようなことがない。
そして、このスタート点から、図5(c)に示すように、時間微分値APの時間積分が行われて時間積分値VPが演算されるが、この時間積分値VPは基準値VP0 を超えて次第に大きくなるものである。
従って、本実施の形態2に係る油圧駆動ウインチの制御装置によれば、上記のとおり、時間積分値VPが基準値VP0 よりも大きくなったときを以て、吊荷が着床したと判定するものであるから、上記実施の形態1に係る油圧駆動ウインチの制御装置と同等の効果を期待することができる。
また、ロープ巻替え作業において、ロープを過繰出しするためにドラムをロープの巻下げ方向に回転駆動させる場合も、上記実施の形態1に係る油圧駆動ウインチの制御装置と同等の効果がある。ところで、作用には若干の相違がある。
即ち、ロープを過繰出しするためにドラムをロープの巻下げ方向に回転させる場合は、吊荷が着床する場合と異なり差圧ΔPの変化が少ないので、差圧ΔPの時間微分値APは小さい。
即ち、ロープを過繰出しするためにドラムをロープの巻下げ方向に回転させる場合は、吊荷が着床する場合と異なり差圧ΔPの変化が少ないので、差圧ΔPの時間微分値APは小さい。
しかしながら、時間積分値VPの場合は時間微分値APと異なり、時間の経過につれて次第に大きくなって、遂には基準値VP0 よりも大きくなってしまう。
ところが、時間積分値VPが基準値VP0 以上になるのに要する所要時間は、ロープ巻替え作業を終了し得るに十分足りる時間であるために、上記実施の形態1に係る油圧駆動ウインチの制御装置の場合と同様に、コントローラの作動をOFFにするまでもなく、ドラムからロープを過繰出しすることができる。
ところが、時間積分値VPが基準値VP0 以上になるのに要する所要時間は、ロープ巻替え作業を終了し得るに十分足りる時間であるために、上記実施の形態1に係る油圧駆動ウインチの制御装置の場合と同様に、コントローラの作動をOFFにするまでもなく、ドラムからロープを過繰出しすることができる。
1…油圧モータ,1a…第1ポート,1b…第2ポート,2…第1圧油給排路,
3…カンバラ弁,4…第2圧油給排路,7…切換弁またはパイロット切換弁,8…油圧ポンプ,11…リモコン弁.11a…操作レバー,
12…第1切換弁用パイロット管路,13…第2切換弁用パイロット管路,19…電磁開閉弁,20…電磁比例減圧弁,
30…コントローラ,31…差圧演算部,32…時間微分演算部,33…比較部,
34…基準値設定部,35…パイロット圧比較部,36…基準パイロット圧設定部,
37…AND回路
40…コントローラ,41…差圧演算部,42…時間微分演算部,
43…スタート点検出部,44…時間積分演算部,45…比較部,46…基準値設定部,
47…パイロット圧比較部,48…基準パイロット圧設定部,49…AND回路,
D…ドラム,F…フック,
GP1…第1圧力センサ,GP2…第2圧力センサ,GP3…パイロット圧力センサ,
R…ロープ,T…作動油タンク,W…油圧駆動ウインチ
3…カンバラ弁,4…第2圧油給排路,7…切換弁またはパイロット切換弁,8…油圧ポンプ,11…リモコン弁.11a…操作レバー,
12…第1切換弁用パイロット管路,13…第2切換弁用パイロット管路,19…電磁開閉弁,20…電磁比例減圧弁,
30…コントローラ,31…差圧演算部,32…時間微分演算部,33…比較部,
34…基準値設定部,35…パイロット圧比較部,36…基準パイロット圧設定部,
37…AND回路
40…コントローラ,41…差圧演算部,42…時間微分演算部,
43…スタート点検出部,44…時間積分演算部,45…比較部,46…基準値設定部,
47…パイロット圧比較部,48…基準パイロット圧設定部,49…AND回路,
D…ドラム,F…フック,
GP1…第1圧力センサ,GP2…第2圧力センサ,GP3…パイロット圧力センサ,
R…ロープ,T…作動油タンク,W…油圧駆動ウインチ
Claims (2)
- 油圧ポンプから吐出される圧油を切換える切換弁から油圧駆動ウインチのドラムを正逆回転させる油圧モータの前記ドラムをロープ巻上げ方向に回転させる第1ポートに第1圧油給排路が、また前記ドラムをロープ巻下げ方向に回転させる第2ポートに第2圧油給排路が連通し、前記第1圧油給排路のロープ巻上げ圧力を検出する第1圧力センサおよび前記第2圧油給排路のロープ巻下げ圧力を検出する第2圧力センサを備えると共に、前記切換弁の巻上げ・巻下げ操作を検出する切換弁操作検出器を備えてなる油圧駆動ウインチの制御装置において、前記切換弁操作検出器で前記油圧モータがロープ巻下げ方向に回転されているときに、前記第1,第2圧力センサで検出される圧力の差圧を演算し、この差圧を時間微分すると共に、時間微分値が予め設定されている基準値を超えたときにウインチ停止信号を発するコントローラを設けたことを特徴とする油圧駆動ウインチの制御装置。
- 油圧ポンプから吐出される圧油を切換える切換弁から油圧駆動ウインチのドラムを正逆回転させる油圧モータの前記ドラムをロープ巻上げ方向に回転させる第1ポートに第1圧油給排路が、また前記ドラムをロープ巻下げ方向に回転させる第2ポートに第2圧油給排路が連通し、前記第1圧油給排路のロープ巻上げ圧力を検出する第1圧力センサおよび前記第2圧油給排路のロープ巻下げ圧力を検出する第2圧力センサを備えると共に、前記切換弁の巻上げ・巻下げ操作を検出する切換弁操作検出器を備えてなる油圧駆動ウインチの制御装置において、前記切換弁操作検出器で前記油圧モータがロープ巻下げ方向に回転されているときに、前記第1,第2圧力センサで検出された圧力の差圧を演算し、この差圧を時間微分すると共に、時間微分値が予め設定されているスタート基準値を超えたときに前記時間微分値の時間積分を開始し、時間積分値が予め設定されている基準値を超えたときにウインチ停止信号を発するコントローラを設けたことを特徴とする油圧駆動ウインチの制御装置。
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