JP4759788B2 - 油圧駆動ウインチの制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、油圧駆動ウインチの制御装置およびその制御方法の改善に関し、より詳しくは、吊荷を吊持するロープの巻上げ・巻下げ操作時におけるロープの緩み、また吊荷が着床したときの過繰出しによるロープの緩みを防止することを可能ならしめるようにした油圧駆動ウインチの制御装置およびその制御方法の技術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】
周知のとおり、油圧モータで駆動される油圧駆動ウインチのドラムにより、吊荷を吊持するフックを昇降させるロープを高速巻上げ、そして高速巻上げを急停止するとロープが緩み、乱巻きの原因となる。このようなロープの緩みを防止し得るようにしたものとしては、例えば実開平5−32385号公報や特開平6−293497号公報に開示されてなるものが公知である。また、吊荷が着床したときに、確実に自動停止を行ってロープの過繰出しを防止することによりロープの緩みを防止するようにしたものとしては、特許第2702058号公報や特開平7−17689号公報に開示されてなるものが公知である。
【0003】
実開平5−32385号公報に開示されてなる従来例1に係る「ロープ巻取装置」は、押えローラとロープガイド部との干渉を防止しながらロープの緩み止め機能を確保するようにしたものであって、その側面断面図の図11(a)と、図11(a)のA−A線断面図の図11(b)とに示すように、ロープ51を巻胴(以下、ドラムという。)52に押しつけてその緩みを防止する押えローラを、ロープガイド部55,56が設けられた端部用の補助押えローラ57,58と、それ以外の部分用の主押えローラとに分割し、補助押えローラ57,58については、ストッパにより、最もドラム52に接近する位置をロープガイド部55,56と干渉しない位置に制限するように構成されてなるものである。
【0004】
特開平6−293497号公報に開示されてなる従来例2に係る「ロープの乱巻防止装置」は、ドラムを駆動する油圧モータに圧油を供給する油圧ポンプを制御するようにしたもので、より詳しくはその回路図の図12に示すように、制御モードが開始されてロープを巻下げ操作するとき、圧力検出手段77,78により油圧モータ67の入口と出口の圧力を読み込んで差圧を算出する。この差圧とドラム80の回転数とロープの掛数から吊り荷重を演算する。吊り荷重が制御モード開始時の荷重以下になったときは、操作レバーのパイロット圧に応じた傾転角φL と、差圧に応じた傾転角φc とを比較し、何れか小である傾転角で油圧ポンプ61を制御するようにしたものである。
【0005】
特許第2702058号公報に開示されてなる従来例3に係る「油圧ウインチの駆動制御装置」は、油圧ウインチの駆動制御装置を示す回路図の図13に示すように、油圧ウインチのドラム20を駆動する油圧モータ16の巻下げ用入口ポート16a側の油圧を油圧センサ22により、巻上げ用入口ポート16b側の油圧を油圧センサ24により検出すると共に、検出した油圧をコントローラ26に入力する。そして、油圧このコントローラ26により入力値から吊荷Wによる負荷の大きさを演算し、演算値が、停止臨界圧記憶部26aに予め記憶させておいた停止臨界圧の値より小さくなったときに、吊荷Wが着床したとしてパイロット切換弁14を制御して油圧モータ16の駆動を停止させることによりロープ19の余分な繰出しを防止するようにしたものである。
【0006】
特開平7−17689号公報に開示されてなる従来例4に係る「油圧ウインチの駆動制御装置」は、油圧ウインチの駆動制御装置を示す回路図の図14に示すように、油圧ポンプ10と、油圧ウインチを駆動する油圧モータ16との間にパイロット切換弁14を設け、油圧ポンプ10からパイロット切換弁14に連通する圧油供給管と、パイロット切換弁14からタンク12に連通する油戻し管との間に電磁比例リリーフ弁30を介装する。油圧モータ16の出入口圧を油圧センサ22,24で検出しコントローラ26に入力する。そして、コントローラ26で、巻下げ作業時に、深度設定器27で設定された設定深度に吊荷Wが到達する手前から減速を開始させ、設定深度に到達時に巻下げ速度を予め設定された残留速度まで落とし、しかも油圧センサ22,24の検出値に基づく差圧が停止臨界圧以下になったときに、油圧モータ16を強制的に停止させて、ロープ19の余分な繰出しを防止するようにしたものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例1によれば、ドラムへのロープの巻取り部については完全に拘束することが可能である。しかしながら、ドラムから巻出た部分のロープについては張力を制御することができないので、ドラムから巻出た部分のロープの緩みを防止することができず、例えばロープが踊って周辺の部材と干渉するというような不具合が生じる。そして、機械的にロープの緩みを防止する構成であるため、各部の調整も難しく、隙間管理やロープの摩擦、摩耗等の問題も生じるという欠点がある。また、従来例2では、大がかりであり重量増やコスト増をきたすという問題がある。
【0008】
また、上記従来例3では、吊荷の負荷の大きさと予め設定した停止臨界圧の値と比較により吊荷が着床したことを判定して油圧モータを停止させるが、油圧モータとドラムの慣性や作動応答性等により検出された値からの演算値が実際の吊荷の負荷の大きさと異なる場合があり、そして吊荷が低荷重の場合には、ウインチ自体の駆動抵抗がかなり大きいにもかかわらず、負荷圧変動が小さいために吊荷が着床したという判定が非常に困難であるから、ウインチの誤作動停止の防止が困難であるという問題がある。
【0009】
また、上記従来例4では、減速を開始するための吊荷の位置を予め設定する必要がある上、ロープを意図的に過繰出ししたい場合(ロープ巻替え時等)もコントローラの作動をOFFにしなければならないので、操作が煩わしいという問題があった。
【0010】
従って、本発明の目的とするところは、ロープの緩みを確実に防止することを可能ならしめる、構成が簡単、かつ操作が容易な油圧駆動ウインチの制御装置およびその制御方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
油圧ポンプから吐出される圧油を切換える切換弁を備え、吊荷を吊持するフックを昇降させるロープを巻上げ、巻下げる油圧駆動ウインチのドラムを駆動する正逆回転自在な油圧モータを備え、この油圧モータの前記ドラムをロープ巻上げ方向に回転させる第1ポートに前記切換弁から第1圧油給排路が連通し、前記ドラムをロープ巻下げ方向に回転させる第2ポートに第2圧油給排路が連通すると共に、前記切換弁の中立時に、この切換弁から作動油タンクに前記油圧ポンプから吐出される圧油を戻す圧油戻し管路が連通してなる油圧駆動ウインチの制御装置において、前記第2ポート側に、前記ロープの巻上げ急停止時および巻下げ急起動時に前記第2圧油給排路側から第1圧油給排路側に設定した圧力以上の圧油を逃がす圧力制御弁を設け、前記第1圧油給排路と前記圧油戻し管路とを、前記作動油タンクへの圧油の流れを阻止する第1逆止弁を介装した連通管路により連通させると共に、この連通管路の第1逆止弁と前記圧油戻し管路との間にアキュムレータを設けたことを特徴とする。
【0012】
周知のとおり、ロープの緩みはドラムによる巻上げ急停止時および巻下げ急起動時に生じる。ロープが緩むメカニズムはフックの重力減によってロープの張力が減少するからで、巻上げ急停止時のフックの停止速度(負の加速度)は重力加速度により決定され、max減速度が決定される。ところが、上記請求項1に係る油圧駆動ウインチの制御装置によれば、ドラムの回転の減速度は油圧モータの第1ポート側と第2ポート側の圧油の差圧によるトルクと油圧モータ、減速機、ドラム等を含む慣性モーメントとによって決定される。
【0013】
つまり、上記請求項1に係る油圧駆動ウインチの制御装置によれば、巻上げ急停止時には、ドラム等の減速度がフックの減速度を越えないように圧力制御弁の設定圧力の調整により、油圧モータのロープの巻上げ方向の回転により圧油が流出する第2ポート側の圧力制御を行ってドラムの回転を減速制御することにより、また巻下げ急起動時には、圧力制御弁の設定圧力の調整により、第2ポート側の圧力制御を行ってドラムの起動加速度を制御することにより、それぞれロープが緩まないようにすることができる。そして、この請求項1に係る油圧駆動ウインチの制御装置では圧力制御弁が付加されただけの構成であるから、従来例2に比較してその構成も簡単である。
【0014】
本発明の請求項2に係る油圧駆動ウインチの制御装置が採用した手段は、請求項1に記載の油圧駆動ウインチの制御装置において前記圧力制御弁と前記第1圧油給排路のこの圧力制御弁の連通部との間に、前記第1圧油給排路側から前記第2圧油給排路側への圧油の流入を阻止する第2逆止弁を設けたことを特徴とする。
【0016】
上記請求項1または2に係る油圧駆動ウインチの制御装置によれば、ロープの巻上げ急停止時に、第1圧油給排路側が負圧になろうとする。しかしながら、圧油戻し管路に設けられているブースト逆止弁により生じるブースト圧がアキュムレータに蓄圧されていて、このブースト圧が前記第1圧油給排路に供給されるため、前記第1圧油給排路側が負圧になることがなく、キャビテーションが発生するようなことがない。また、上記請求項2に係る油圧駆動ウインチの制御装置によれば、第1逆止弁により第1圧油給排路側から前記第2圧油給排路側への圧油の流入が阻止されるから、ロープの巻上げ時に、油圧ポンプから吐出される圧油の殆どを第1ポートに流入させることができる。
【0017】
本発明の請求項3に係る油圧駆動ウインチの制御装置が採用した手段は、油圧ポンプから吐出される圧油を切換える切換弁を備え、吊荷を吊持するフックを昇降させるロープを巻上げ、巻下げる油圧駆動ウインチのドラムを駆動する正逆回転自在な油圧モータを備え、この油圧モータの前記ドラムをロープ巻上げ方向に回転させる第1ポートに前記切換弁から第1圧油給排路が連通し、前記ドラムをロープ巻下げ方向に回転させる第2ポートに第2圧油給排路が連通すると共に、前記切換弁の中立時に、この切換弁から作動油タンクに前記油圧ポンプから吐出される圧油を戻す圧油戻し管路が連通してなる油圧駆動ウインチの制御装置において、前記第2ポート側に、前記ロープの巻上げ急停止時および巻下げ急起動時に前記第2圧油給排路側から第1圧油給排路側に設定した圧力以上の圧油を逃がす圧力制御弁を設け、前記圧力制御弁が、リモートコントロール弁の操作レバーの操作角度に応じて圧力が制御される油圧パイロット式の圧力制御弁であることを特徴とする。
【0018】
上記請求項3に係る油圧駆動ウインチの制御装置によれば、操作レバーの操作角度が大きくなるにつれて圧力制御弁の設定圧力が高くなるが、操作レバーの操作角度を小さくして圧力制御弁の設定圧力を低くすることにより、巻上げ急停止時にドラム等の減速度がフックの減速度を越えないように油圧モータの第2ポート側の圧力制御を行って、ドラムの回転を減速制御することができ、巻下げ急起動時においても、圧力制御弁による第2ポート側の圧力制御によりドラムの回転の起動加速度を制御することができる。
【0019】
本発明の請求項4に係る油圧駆動ウインチの制御装置が採用した手段は、 油圧ポンプから吐出される圧油を切換える切換弁を備え、吊荷を吊持するフックを昇降させるロープを巻上げ、巻下げる油圧駆動ウインチのドラムを駆動する正逆回転自在な油圧モータを備え、この油圧モータの前記ドラムをロープ巻上げ方向に回転させる第1ポートに前記切換弁から第1圧油給排路が連通し、前記ドラムをロープ巻下げ方向に回転させる第2ポートに第2圧油給排路が連通すると共に、前記切換弁の中立時に、この切換弁から作動油タンクに前記油圧ポンプから吐出される圧油を戻す圧油戻し管路が連通してなる油圧駆動ウインチの制御装置において、前記第2ポート側に、前記ロープの巻上げ急停止時および巻下げ急起動時に前記第2圧油給排路側から第1圧油給排路側に設定した圧力以上の圧油を逃がす圧力制御弁を設け、前記圧力制御弁が、前記ロープの複数のシーブへの掛本数に応じた圧力に設定し得る電磁比例式のリリーフ弁からなる圧力制御弁であることを特徴とする。
【0020】
上記請求項4に係る油圧駆動ウインチの制御装置によれば、電磁比例式のリリーフ弁の設定圧力を調整することにより、巻上げ急停止時にはロープの複数のシーブへの掛本数に対応した減速度で油圧駆動ウインチのドラムの回転を減速制御することができ、また巻下げ急起動時には掛本数に対応した加速度でこの油圧駆動ウインチのドラムの回転を加速制御することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態1に係る油圧駆動ウインチの制御装置を、その回路系統説明図の図1(a)と、ロープ巻上げ停止時におけるドラムの減速制御説明図の図1(b)と、ロープ巻下げ起動時におけるドラムの加速制御説明図の図1(c)とを順次参照しながら説明する。
【0027】
先ず、図1(a)を参照しながら、本実施の形態1に係る油圧駆動ウインチの制御装置を説明すると、図に示す符号1は下端に吊荷を吊持するフックFが設けられたロープRを巻上げ、巻下げる油圧駆動ウインチWのドラムDを正逆回転させる油圧モータである。この油圧モータ1の一方の第1ポート1a(圧油が供給されると、ロープRを巻上げる方向にドラムDを回転させる。)には油圧ポンプ8から吐出される作動油を、操作レバー7aの操作により切換わる手動切換え式の三位置6ポートの切換弁7を介して供給する第1圧油給排路2が、また他方の第2ポート1b(圧油が供給されると、ロープRを巻下げる方向にドラムDを回転させる。)には油圧ポンプ8から吐出される作動油を三位置6ポートの切換弁7を介して供給する第2圧油給排路4が連通している。
【0028】
前記第1圧油給排路2には、カウンターバランス弁(以下、これをカンバラ弁という。)3が介装されると共に、この第1圧油給排路2の油圧モータ1とカンバラ弁3との間と、前記第2圧油給排路4とは、作動油を第1圧油給排路2側から第2圧油給排路4側に逃がすリリーフ弁6が介装されてなる連通路5により連通している。また、この第1圧油給排路2のカンバラ弁3よりも切換弁7側と前記第2圧油給排路4の連通路5接続部よりも切換弁7側との間は、周知の構成のリリーフ弁からなる圧力制御弁10が介装された圧力制御管路9で繋がれてなる構成になっている。
【0029】
ところで、図1(a)では、前記圧力制御弁10が介装されてなる圧力制御管路9は第2圧油給排路4の油圧モータ1の第2ポート1bからかなり離れた位置に接続されているように示されているが、実際は第2ポート1bの近傍である。
なお、符号GP1 は第1圧油給排路2の圧油の圧力を測定する第1圧力センサであり、符号GP2 は第2圧油給排路4の圧油の圧力を測定する第2圧力センサであり、また符号Tは作動油タンクである。
【0030】
以下、上記構成になる制御装置による油圧駆動ウインチのドラムの駆動制御を説明する。即ち、操作レバー7aの操作による切換弁7の切換えにより第1圧油給排路2を介して第1ポート1aから圧油を供給すると、第2ポート1bから排出される圧油が第2圧油給排路4、切換弁7を介して作動油タンクTに戻るので、ドラムDはロープRを巻上げる方向に回転され、また第2圧油給排路4を介して第2ポート1bから圧油を供給すると、第1ポート1aから排出される圧油が第1圧油給排路2、切換弁7を介して作動油タンクTに戻るので、ドラムDはロープRを巻下げる方向に回転される。
【0031】
ところで、ロープRの巻上げ急停止、つまり切換弁7をロープ巻上げ位置から急激に中立位置に戻して油圧モータ1を急停止させると、図1(b)に示すように、フックFの重量に基づく太い実線で示す減速度よりも油圧モータ1の回転の減速度が破線で示すように大きくなるので、ロープRに緩みが生じてしまう。
しかしながら、本実施の形態1に係る制御装置では、周知の構成になるリリーフ弁からなる圧力制御弁10が設けられていて、この圧力制御弁10のリリーフ設定圧力(以下、設定圧力という。)を越えると、圧油が第2圧油給排路4側から第1圧油給排路2に流入し、これら第1圧油給排路2内の圧油の圧力と 第2圧油給排路4内の圧油の圧力との差圧ΔPが小さくなるので、油圧モータ1の回転の減速度が細い実線で示すように小さくなる。
【0032】
従って、圧力制御弁10の設定圧力を調整して、フックFの重量に基づく減速度よりも油圧モータ1の回転の減速度を小さく、つまりドラムDの回転の減速度を小さくすることにより、巻上げ急停止時におけるロープRに緩みが生じるのを防止することができる。
【0033】
このことを、式を用いてより具体的に説明すると、油圧モータ1の加減速度=Tm (油圧モータのトルク)/慣性力(油圧モータ+ドラム等)であり、またフックFの加減速度≒g(重力の加速度)である。前記慣性力(油圧モータ+ドラム等)≒一定であるから、Tm (油圧モータのトルク)を制御することによって、油圧モータ1の回転の加減速度を制御することができる。このTm (油圧モータのトルク)はC×ΔP×q(Cは定数であり、qは油圧モータ1回転当たりの吐出量である。)であるから、差圧ΔPを適切な値に設定することにより、巻上げ急停止時においてロープRに緩みが生じるのを防止することができる。
【0034】
一方、ロープRの巻下げ急起動時、つまり切換弁7を中立位置からロープ巻上げ位置に急激に切換えて油圧モータ1を急起動させると、図1(c)に示すように、フックFの重量に基づく太い実線で示す加速度よりも油圧モータ1の回転の加速度が破線で示すように大きくなってしまうので、ロープRに緩みが生じることになる。しかしながら、本実施の形態1に係る制御装置では、圧力制御弁10により第2圧油給排路4内の圧油の圧力を一次的に適正に保持して、差圧ΔPを適切な値に設定することにより、油圧モータ1の回転の加速度を細い実線で示すようにフックFの重量に基づく加速度よりも小さくすることができるので、巻上げ急起動時においてロープRに緩みが生じるのを防止することができる。
【0035】
つまり、差圧ΔPはΔP=P2 −P1 (P1 は第1圧力センサGP1 で測定される圧油の圧力であり、またP2 は第2圧力センサGP2 で測定される圧油の圧力である。)で表されるが、巻下げ急起動時ではP1 ≒0であって、差圧ΔP≒P2 となる。操作レバー7aの操作直後の第2ポート1b付近の圧油の圧力P2 ≒一定であるとすれば、差圧ΔP≒一定になるので、この差圧ΔPを適切な値に保持することにより油圧モータ1の加速度をフックFの重量に基づく加速度よりも小さくすることができるので、巻上げ急起動時におけるロープRの緩みが防止されることとなる。
【0036】
本実施の形態1に係る油圧駆動ウインチの制御装置によれば、上記のとおり、ドラムから巻出た部分のロープの張力も制御することができるので、従来例1のようにロープが踊って周辺の部材と干渉するというような不具合が生じるようなことがない。
【0037】
また、圧力制御弁10の設定圧力を調整するだけで良く、従来例1のように機械的にロープの緩みを防止する構成になっていないため、従来例1よりも遙に調整が簡単で、しかも従来例1のようにロープの摩擦、摩耗等の問題も生じるようなことがない。
【0038】
さらに、図1(a)と図5との比較において良く理解されるように、従来例2よりも遙に構成が簡単であり、従来例2のように重量増やコスト増をきたすというような恐れもない。
【0039】
本発明の実施の形態2に係る油圧駆動ウインチの制御装置の構成を、その回路系統説明図の図2(a)と、リモートコントロール弁の操作レバーの操作角度と圧力制御弁の設定圧力との関係説明図の図2(b)とを参照しながら説明する。
但し、本実施の形態2が上記実施の形態1と相違するところは、切換弁と圧力制御弁との構成が相違すると共に、これら切換弁と圧力制御弁との制御方式が相違するだけであるから、実施の形態1と同一のものならびに同一機能を有するものに同一符号を付して、主として相違する点について説明する。
【0040】
即ち、本実施の形態2に係る制御装置は、油圧ポンプ8から吐出される作動油を第1圧油給排路2側と第2圧油給排路4側とに切換える切換弁を、油圧パイロット式の構成になる切換弁7とし、圧力制御管路9に油圧パイロット式であって、かつ可変型の圧力制御弁10を介装する。そして、前記切換弁7をリモートコントロール弁(以下、リモコン弁という。)11で切換えると共に、このリモコン弁11から切換弁7の巻上げ側の切換操作部に連通する第1切換弁用パイロット管路12と巻下げ側の切換操作部に連通する第2切換弁用パイロット管路13の間にシャトル弁14を介して圧力制御弁10に連通する制御弁用パイロット管路15に、前記第1,第2切換弁用パイロット管路12,13内の圧油のうち圧力の高い方の圧油を供給することにより前記圧力制御弁10の設定圧力を制御するように構成したものである。
【0041】
前記圧力制御弁10の設定圧力は、図2(b)に示すように、リモコン弁11の操作レバー11aが操作されないときは予め設定した所定の圧力であり、操作レバー11aの操作角度が大きくなるにつれて、設定圧力が高くなるように設定されている。このように、操作レバー11aの操作角度に応じて圧力制御弁10の設定圧力を高くすることにより、慣性力(油圧モータ+ドラム等)に基づく負荷以外のロープとシーブの摩擦抵抗や粘性抵抗に対応することができるという効果が生じる。
【0042】
本実施の形態2に係る制御装置によれば、上記のとおり、切換弁7と圧力制御弁10との構成が相違すると共に、これら切換弁7と圧力制御弁10との制御方式が相違するので、上記実施の形態1よりも構成が若干複雑になるが、それらの作用は同等であるから、本実施の形態2は上記実施の形態1と同効である。
なお、本実施の形態2では圧力制御管路9に油圧パイロット式であって、かつ可変型の圧力制御弁10を介装したが、この圧力制御弁10を電磁比例式の圧力制御弁に置換することができる。但し、電磁比例式の圧力制御弁にする場合には、電気J/S(アンプリアァイヤ)やコントローラが必要となる。
【0043】
本発明の実施の形態3に係る油圧駆動ウインチの制御装置の構成を、その回路系統説明図の図3を参照しながら説明する。本実施の形態2が上記実施の形態1と相違するところは、圧力制御弁との構成が相違すると共に、ロープが複数のシーブに掛回されていてその掛数が相違するだけであるから、実施の形態1と同一のものならびに同一機能を有するものに同一符号を付して、主としてその相違する点について説明する。
【0044】
油圧駆動ウインチWのドラムDにより巻上げ、巻下げられるロープRは複数のシーブSに掛回(本実施の形態3ではロープの掛数は4である。)されている。
そして、圧力制御管路9に電磁比例式のリリーフ弁からなる圧力制御弁10を介装してなる構成としたものである。
【0045】
この場合、前記油圧モータ1の回転の加減速度はロープRの掛数を考慮して設定する必要がある。つまり、油圧モータ1の回転を上記実施の形態1や2の場合の4倍の回転にすると共に、この油圧モータ1の回転の加減速度を制御する必要があるが、本実施の形態3に係る油圧駆動ウインチの制御装置によれば、前記電磁比例型のリリーフ弁からなる圧力制御弁10の設定圧力を調整してこの油圧モータ1の回転の加減速度を制御することができるので、巻上げ急停止時および巻下げ急起動時における掛数が4のロープRの緩みの発生を防止することができるという優れた効果がある。
【0046】
なお、本実施の形態3では、上記のとおり、ロープRの掛数が4である場合を例として説明したが、これに限らず、ロープRの掛数が2,3または5以上であっても適用することができるので、本実施の形態3によってロープRの掛数が限定されるものではない。
【0047】
本発明の実施の形態4に係る油圧駆動ウインチの制御装置を、その回路系統説明図の図4(a)と、第1ポート側圧力変動説明図の図4(b)とを順次参照しながら説明する。但し、本実施の形態4が上記実施の形態1と相違するところは、図1(a)と図4(a)との比較において良く理解されるように、回路が若干相違し、アキュムレータを設けた点にあり、それ以外は全く同構成であるから、同一のものには同一符号を付して、その相違する点について説明する。
【0048】
即ち、本実施の形態4に係る油圧駆動ウインチの制御装置は、第1圧油給排路2と、圧油の戻り口付近にブースト圧逆止弁16aが介装されてなる圧油戻し管路16とを、前記作動油タンクTへの圧油の流れを阻止する逆止弁(第1逆止弁)17aが介装されてなる連通管路17により連通させると共に、この連通管路17の前記逆止弁17aと前記圧油戻し管路16との間にアキュムレータ18を設けてなる構成にしたものである。なお、前記圧油戻し管路16は、切換弁7の中立時に、この切換弁7から作動油タンクTに、油圧ポンプ8から吐出される圧油を戻す働きをするものである。
【0049】
従って、本実施の形態4に係る油圧駆動ウインチの制御装置によれば、上記実施の形態1に係る油圧駆動ウインチの制御装置と同等の効果がある。さらに、ロープRの巻上げ急停止時に第1圧油給排路2側が負圧になろうとする。しかしながら、圧油戻し管路16に設けられているブースト逆止弁16aにより生じるブースト圧がアキュムレータ18に蓄圧されていて、このブースト圧が前記第1圧油給排路2に供給されるため、図4(b)において破線で示すように、この第1圧油給排路2側が負圧になるような恐れがなく、キャビテーションが発生するようなことがないから、カンバラ弁3や油圧モータ1が破損するような不具合発生の恐れがなくなるという点において、上記実施の形態1に係る油圧駆動ウインチの制御装置よりも優れている。
【0050】
本発明の実施の形態5に係る油圧駆動ウインチの制御装置を、その回路系統説明図の図5を参照しながら説明する。但し、本実施の形態5に係る油圧駆動ウインチの制御装置が上記実施の形態4に係る油圧駆動ウインチの制御装置と相違するところは、図4(a)と図5との比較において良く理解されるように、圧力制御管路に介装されてなる弁が相違し、それ以外は全く同構成であるから、同一のものには同一符号を付して、その相違する点について説明する。
【0051】
即ち、本実施の形態5に係る油圧駆動ウインチの制御装置は、第1圧油給排路2と、第2圧油給排路4とを連通させる圧力制御管路9に圧力制御弁としての働きをする絞り弁10′を介装すると共に、この絞り弁10′と前記第1圧油給排路2との間に、前記第1圧油給排路2側から前記第2圧油給排路4側への圧油の流入を阻止する逆止弁(第2逆止弁)10″を設けてなる構成としたものである。
【0052】
従って、本実施の形態5に係る油圧駆動ウインチの制御装置は、上記実施の形態4に係る圧力制御弁10が絞り弁10′と逆止弁10″とに置換されただけの構成であるから、上記実施の形態4に係る油圧駆動ウインチの制御装置と同等の効果があるのに加えて、逆止弁10″により第1圧油給排路側から前記第2圧油給排路側への圧油の流入が阻止されるから、ロープRの巻上げ時に、油圧ポンプ8から吐出される圧油の殆どを第1ポート1aに流入させることができ、スムーズにロープの巻上げ操作を行うことができる。
【0053】
参考例1に係る油圧駆動ウインチの制御装置を、その回路系統説明図の図6(a)と、第2切換弁用パイロット管路を示す図の図6(b)と、コントローラのブロック線図の図7と、吊荷の着床前後の経過時間に対する差圧変化説明図の図8(a)と、差圧の時間微分値説明図の図8(b)とを参照しながら説明する。なお、参考例1に係る油圧駆動ウインチの制御装置は、吊荷が着床したときのロープの過繰出しを防止して、ロープが過繰出しにより緩まないようにすることを狙いとしたものである。
【0054】
即ち、油圧ポンプ8から吐出される圧油を切換える切換弁であるパイロット切換弁7から、油圧駆動ウインチWのドラムDを正逆回転させる油圧モータ1の、前記ドラムDをロープ巻上げ方向に回転させる第1ポート1aに第1圧油給排路2が、また前記ドラムDをロープ巻下げ方向に回転させる第2ポート1bに第2圧油給排路4が連通している。前記第1圧油給排路2にはロープ巻上げ圧力を検出する第1圧力センサGP1 が、また前記第2圧油給排路4にはロープ巻下げ圧力を検出する第2圧力センサGP2 が設けられている。
【0055】
前記パイロット切換弁7は、リモコン弁11の操作レバー11aにより切換えられるようになっており、操作レバー11aの操作方向は、切換弁操作検出器である後述するパイロット圧力センサGP3 によって検出されるように構成されている。また、前記第1圧力センサGP1 、第2圧力センサGP2 、パイロット圧力センサGP3 により検出された圧力は、後述する構成になるコントローラ30に入力されるように構成されている。
【0056】
さらに、前記リモコン弁11から、パイロット切換弁7の前記油圧モータ1をロープ巻上げ方向に切換える側の切換操作部には、第1切換弁用パイロット管路12が連通し、かつ前記油圧モータ1をロープ巻下げ方向に切換える側の切換操作部には、電磁開閉弁19が介装されてなる第2切換弁用パイロット管路13が連通している。また、この第2切換弁用パイロット管路13のパイロット圧が、前記パイロット圧力センサGP3 を介して前記コントローラ30に入力されると共に、このコントローラ30から前記電磁開閉弁19に、この電磁開閉弁19を閉弁させるウインチ停止信号が発せられるようになっている。
【0057】
参考例1に係る油圧駆動ウインチの制御装置では、上記のとおり、第2切換弁用パイロット管路13に電磁開閉弁19を介装したが、図6(b)に示すように、電磁比例減圧弁20を介装することができる。このようにすると、ウインチ停止信号により第2切換弁用パイロット管路13のパイロット圧をスムーズに減圧させることができる。また、吊荷が水面に着水した場合等、一旦ウインチ停止信号が発せられた後、海底までさらにロープの巻下げが必要なときは着水による減速後の差圧ΔPの大きさから判断して吊荷が地面に着床していないと判断される場合には、再び電磁比例減圧弁20に信号を伝達してパイロット圧を出力させて油圧モータ1の駆動、つまりドラムDのロープRの巻下げ方向の回転駆動を開始させることも可能になる。
【0058】
前記コントローラ30は、図7に示すように、前記第1圧力センサGP1 で検出されたモータ巻上げ圧P1 と、第2圧力センサGP2 により検出されたモータ巻下げ圧P2 との差圧ΔP(=P1 −P2 )を差圧演算部31で演算し、演算した差圧ΔPを時間微分演算部32で時間微分すると共に、演算で求めた差圧の時間微分値APと予め基準値設定部34で設定されている基準値AP0 との大小を比較部33で比較して、時間微分値APの絶対値が基準値AP0 よりも小さいときにはリセットして元の演算に戻すようになっている。これと並行して、前記パイロット圧力センサGP3 により検出されたパイロット圧PUと、基準パイロット圧設定部36で設定されている基準パイロット圧PU0 との大小をパイロット圧比較部35で比較して、パイロット圧PUが基準パイロット圧PU0 よりも小さいときにはリセットして元の演算に戻すようになっている。
【0059】
そして、前記時間微分値APの絶対値が基準値AP0 以上であって、かつパイロット圧PUが基準パイロット圧PU0 以上(前記油圧モータ1がロープ巻下げ方向に回転されている。)ときに、AND回路37から前記電磁開閉弁19に、この電磁開閉弁19を開弁させるウインチ停止信号が発せられるため、電磁開閉弁19が開弁されて第2切換弁用パイロット管路13のパイロット圧が下がるので、パイロット切換弁7が中立位置に復帰し、ドラムDのロープRの巻下げ方向の駆動が停止されることとなる。
【0060】
吊荷の着床前後の経過時間に対する差圧ΔPの変化は、図8(a)に示すように、吊持されている吊荷が着床すると差圧ΔPが急激に小さくなり、吊荷が完全に着床した後は小さな差圧ΔPのまま推移する。このような差圧ΔPの時間微分値APは、図8(b)に示すように、吊荷が着床を開始してから完全に着床するまでの差圧ΔPの変化が大きいために、時間微分値APは基準値AP0 よりも大きくなるが、吊荷の着床の前後では差圧ΔPの変化が少ないために、時間微分値APは小さく、基準値AP0 よりも大きくなるようなことがない。
【0061】
従って、参考例1に係る油圧駆動ウインチの制御装置によれば、上記のとおり、時間微分値APが基準値AP0 よりも大きくなったときを以て、吊荷が着床したと判定するものであるから、吊荷の負荷の大きさと予め設定した停止臨界圧の値との比較により吊荷が着床したことを判定する従来例3のように、油圧モータとドラムの慣性や作動応答性等に関係がなく、そしてウインチ自体の駆動抵抗に比較して吊荷が低荷重であっても、容易に吊荷の着床を知ることができるので、ドラムDの誤作動停止の恐れがない。
【0062】
また、予め減速を開始するための吊荷の位置を設定する必要がないから、本機能が必要な場合であっても、従来例4のようにコントローラの作動をOFFにする必要がなく、吊荷着床時のロープの過繰出しを確実に防止することができる。
さらに、ロープ巻替え等でロープRを過繰出しするために、ドラムDをロープRの巻下げ方向に回転駆動する場合は差圧ΔPの変化が少なく、時間微分値APは小さく基準値AP0 よりも大きくなるようなことがないから、ドラムDのロープRの巻下げ方向の駆動が停止されるようなことがない。従って、従来例4のようにコントローラの作動をOFFにするまでもなく、確実にロープRを過繰出しすることができるから、コントローラのON/OFF操作は不必要で操作は極めて簡単である。
【0063】
参考例2に係る油圧駆動ウインチの制御装置を、コントローラのブロック線図の図9と、吊荷の着床前後の経過時間に対する差圧変化説明図の図10(a)と、差圧の時間微分値説明図の図10(b)と、時間微分値の時間積分値説明図の図10(c)とを参照しながら説明する。但し、参考例2に係る油圧駆動ウインチの制御装置が、上記参考例1に係る油圧駆動ウインチの制御装置と相違するところは、コントローラの構成の相違にあるから、その相違する点について説明する。
【0064】
図9に示す符号40は、第1圧力センサGP1 、第2圧力センサGP2 、パイロット圧力センサGP3 により検出された圧力が入力されるコントローラで、このコントローラ40は、前記第1圧力センサGP1 で検出されたモータ巻上げ圧P1 と、前記第2圧力センサGP2 により検出されたモータ巻下げ圧P2 との差圧ΔP(=P1 −P2 )を差圧演算部41で演算し、演算した差圧ΔPを時間微分演算部42で時間微分して差圧の時間微分値APを演算すると共に、スタート点検出部43で時間微分値APの絶対値をスタート基準値APS と比較し、時間微分値APの絶対値がスタート基準値APS と等しくなった時点をスタート点として決定する。
【0065】
このようにして決定されたスタート点から、時間微分値APを時間積分演算部44で時間微分し、演算で求められた時間積分値VPと、予め基準値設定部46で設定されている基準値VP0 との大小を比較部45で比較し、時間積分値VPの絶対値が基準値VP0 よりも小さいときにはリセットして元の演算に戻すようになっている。また、これと並行して、前記パイロット圧力センサGP3 により検出されたパイロット圧PUと、基準パイロット圧設定部48で設定されている基準パイロット圧PU0 との大小をパイロット圧比較部47で比較し、パイロット圧PUが基準パイロット圧PU0 よりも小さいときにはリセットして元の演算に戻すようになっている。
【0066】
そして、前記時間積分値VPの絶対値が基準値VP0 以上であって、かつパイロット圧PUが基準パイロット圧PU0 以上(前記油圧モータ1がロープ巻下げ方向に回転されている。)のときに、AND回路49から電磁開閉弁に、この電磁開閉弁を開弁させるウインチ停止信号が発せられるため、上記実施の形態6の場合と同様に、電磁開閉弁が閉弁されて第2切換弁用パイロット管路のパイロット圧が下がるので、パイロット切換弁が中立位置に復帰し、油圧モータの駆動、つまりドラムのロープ巻下げ方向の駆動が停止されることになる。
【0067】
吊荷の着床前後の時間経過に対する差圧ΔPの変化は、図10(a)に示すように、吊持されている吊荷が着床すると差圧ΔPが急激に小さくなり、吊荷が完全に着床すると小さな差圧ΔPのまま推移する。このような差圧ΔPの時間微分値APは、図10(b)に示すように、吊荷が着床を開始してから完全に着床するまでの差圧ΔPの変化が大きいため、時間微分値APはスタート基準値APS よりも大きくなるが、この時間微分値APがスタート基準値APS と等しくなったときが、この時間微分値APの積分を開始するスタート点として決定される。
勿論、吊荷の着床の開始と終了の前後では差圧ΔPの変化が少ないため、時間微分値APは小さく、スタート基準値APS より大きくなるようなことがない。
そして、このスタート点から、図10(c)に示すように、時間微分値APの時間積分が行われて時間積分値VPが演算されるが、この時間積分値VPは基準値VP0 を超えて次第に大きくなるものである。
【0068】
従って、参考例2に係る油圧駆動ウインチの制御装置によれば、上記のとおり、時間積分値VPが基準値VP0 よりも大きくなったときを以て、吊荷が着床したと判定するものであるから、上記参考例1に係る油圧駆動ウインチの制御装置と同等の効果を期待することができる。
【0069】
また、ロープ巻替え作業において、ロープを過繰出しするためにドラムをロープの巻下げ方向に回転駆動させる場合も、上記参考例1に係る油圧駆動ウインチの制御装置と同等の効果がある。ところで、作用には若干の相違がある。即ち、ロープを過繰出しするためにドラムをロープの巻下げ方向に回転させる場合は、吊荷が着床する場合と異なり差圧ΔPの変化が少ないので、差圧ΔPの時間微分値APは小さい。
【0070】
しかしながら、時間積分値VPの場合は時間微分値APと異なり、時間の経過につれて次第に大きくなって、遂には基準値VP0 よりも大きくなってしまう。ところが、時間積分値VPが基準値VP0 以上になるのに要する所要時間は、ロープ巻替え作業を終了し得るに十分足りる時間であるために、上記参考例1に係る油圧駆動ウインチの制御装置の場合と同様に、コントローラの作動をOFFにするまでもなく、ドラムからロープを過繰出しすることができる。
【0071】
以下、以上の実施の形態における圧力制御弁10または絞り弁10′と逆止弁10″の具体的な設定圧力について述べる。圧力制御弁10の場合を例として説明すると、圧力制御弁10の設定圧力は、ロープRの最大速度がv(m/s)のとき、T1 〜T2 (s)〔v/10〜v(s)〕の範囲内で、ドラムが停止するように設定することが好ましい。つまり、圧力制御弁10の設定圧力Pr と、減速加速度αとの間には、Pr =I・α/A・n・r(但し、Iはドラム部の慣性モーメント、Aは油圧モータの容量、nは減速比、rはドラムの半径である。)の関係がある。そこで、ロープRの最大速度v(m/s)を勘案して減速加速度αを1〜10m/s2 の範囲で決めて、減速開始から完全にドラムが停止するまでの停止時間があまり長時間(停止時間が長過ぎると、ロープの停止距離が長くなってしまい、非実用的になってしまうためである。)にならないようにPr を設定することが望ましい。
【0072】
ロープRの最大速度vが2m/sの場合を例としてより具体的に説明すると、T1 (2/10=0.2s)〜T2 (v=2s)の範囲になるように減速加速度αを決定する。例えば、減速加速度αを4m/s2 に設定すると、停止時間T=2/4=0.5sとなり、この停止時間TはT1 〜T2 (0.2s〜2s)の範囲である。そこで、減速加速度αを4m/s2 をPr =I・α/A・n・rの式に代入してPr を求めて圧力制御弁10の設定圧力がPr になるように設定するものである。因みに、ロープRの最大速度vが2m/sの場合、ロープの飛び出し現象(巻回されているロープが、その下段の巻回ロープの外面から離れる現象のことをいう。)が発生しておらず、ロープの乱巻きを回避することができる。
これ以外に、ロープRの最大速度vが1m/sと3m/sとの場合についても同様の手法によりPr を設定して減速テストを行ったが、ロープRの最大速度vが2m/sの場合と同様に、ロープの飛び出し現象が発生しておらず、ロープの乱巻きを回避することができる。
【0073】
なお、この場合、減速加速度αは一定減速とし、図1(b)に示すように、直線的に減速させても良いし、また一定減速の場合よりも停止時間Tが長くなるが、停止時間Tのうちの前半のTa (s)の間は一定減速とし、後半のTb (s)の間は減速加速度を小さくする(T=Ta +Tb )というように、直線的に減速させた後に曲線的に減速させるようにしても良い。
【0074】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の請求項1乃至4に係る油圧駆動ウインチの制御装置によれば、ロープの巻上げ急停止時にはドラム等の減速度がフックの減速度を超えないように、圧力制御弁で油圧モータの第2ポート側の圧力制御を行ってドラムの回転駆動を減速制御することにより、またロープの巻下げ急起動時には圧力制御弁で油圧モータの第2ポート側の圧力制御を行ってドラムの回転を加速制御することにより、ロープの巻上げ急停止時および巻下げ急起動時のロープの緩みを防止することができる。
【0075】
従って、本発明の請求項1乃至4に係る油圧駆動ウインチの制御装置によれば、ドラムから巻出た部分のロープの張力も制御することができるので、従来例1のようにロープが踊り、周辺の部材と干渉するというような不具合が生じるようなことがなく、また圧力制御弁の設定圧力を調整するだけで良く、従来例1のように機械的にロープの緩みを防止する構成になっていため、従来例1よりも遙に調整が簡単であって、しかも従来例1のようにロープの摩擦、摩耗等の問題も生じるようなことがない。さらに、圧力制御弁または絞り弁が付加されただけの構成であるから、従来例2よりも遙に構成が簡単であり、従来例2のように重量増やコスト増をきたすというような恐れもない。
【0076】
本発明の請求項1または2に係る油圧駆動ウインチの制御装置によれば、ロープの巻上げ急停止時に第1給排管路側が負圧になろうとするが、通常第1給排管路に設けられているブースト逆止弁により生じるブースト圧がアキュムレータに蓄圧されていて、この第1給排管路に供給されるために負圧になるようなことがないから、この第1給排管路にキャビテーションが発生するようなことがない。また、本発明の請求項2に係る油圧駆動ウインチの制御装置によれば、第1逆止弁により第1給排管路側から第2給排管路側への圧油の流入が阻止されるから、ロープの巻上げ時に、油圧ポンプから吐出される圧油の殆どを流入させることができ、スムーズにロープの巻上げを開始することができる。
【0077】
本発明の請求項3に係る油圧駆動ウインチの制御装置によれば、操作レバーの操作角度が大きくなるにつれて圧力制御弁の設定圧力が高くなるが、操作レバーの操作角度を小さくして圧力制御弁の設定圧力を低くすることにより、巻上げ急停止時にドラム等の減速度がフックの減速度を越えないように油圧モータの第2ポート側の圧力制御を行って、ドラムの回転を減速制御することができ、巻下げ急起動時においても、圧力制御弁による第2ポート側の圧力制御によりドラムの回転の起動加速度を制御することができる。
【0078】
本発明の請求項4に係る油圧駆動ウインチの制御装置によれば、電磁比例式のリリーフ弁の設定圧力を調整することにより、巻上げ急停止時にはロープの複数のシーブへの掛本数に対応した減速度で油圧駆動ウインチのドラムの回転を減速制御することができ、また巻下げ急起動時には掛本数に対応した加速度でこの油圧駆動ウインチのドラムの回転を加速制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係り、図1(a)は油圧駆動ウインチの制御装置の回路系統説明図、図1(b)はロープ巻上げ停止時におけるドラムの減速制御説明図、図1(c)はロープ巻下げ起動時におけるドラムの加速制御説明図である。
【図2】本発明の実施の形態2に係り、図2(a)は油圧駆動ウインチの制御装置の回路系統説明図、図2(b)はリモコン弁の操作レバーの操作角度と圧力制御弁の設定圧力との関係説明図である。
【図3】本発明の実施の形態3に係る油圧駆動ウインチの制御装置の回路系統説明図である。
【図4】本発明の実施の形態4に係り、図4(a)は油圧駆動ウインチの制御装置の回路系統説明図、図4(b)は第1ポート側圧力変動説明図である。
【図5】本発明の実施の形態5に係る油圧駆動ウインチの制御装置の回路系統説明図である。
【図6】参考例1に係り、図6(a)は油圧駆動ウインチの制御装置の回路系統説明図、図6(b)は第2切換弁用パイロット管路を示す図である。
【図7】参考例1に係り、コントローラのブロック線図である。
【図8】参考例1に係り、図8(a)は吊荷の着床前後の経過時間に対する差圧変化説明図、図8(b)は差圧の時間微分値説明図である。
【図9】参考例2に係り、コントローラのブロック線図である。
【図10】参考例2に係り、図10(a)は吊荷の着床前後の経過時間に対する差圧変化説明図、図10(b)は差圧の時間微分値、図10(c)は時間微分値の時間積分値説明図である。
【図11】従来例1に係り、図11(a)はロープ巻取装置の側面断面図、図11(b)は図11(a)のAA線断面図である。
【図12】従来例2に係るワイヤーロープの乱巻防止装置の回路図である。
【図13】従来例3に係る油圧ウインチの駆動制御装置を示す回路図である。
【図14】従来例4に係る油圧ウインチの駆動制御装置を示す回路図である。
【符号の説明】
1...油圧モータ,1a...第1ポート,1b...第2ポート,2...第1圧油給排路,3...カンバラ弁,4...第2圧油給排路,5...連通路,6...リリーフ弁,7...切換弁またはパイロット切換弁,7a...操作レバー,8...油圧ポンプ,9...圧力制御管路,10...圧力制御弁,10′...絞り弁,10″...逆止弁(第2逆止弁)
11...リモコン弁.11a...操作レバー,12...第1切換弁用パイロット管路,13...第2切換弁用パイロット管路,14...シャトル弁,15...制御弁用パイロット管路,16...圧油戻し管路,16a...ブースト逆止弁,17...連通管路,17a...逆止弁(第1逆止弁),18...アキュムレータ,19...電磁開閉弁,20...電磁比例減圧弁30...コントローラ,31...差圧演算部,32...時間微分演算部,33...比較部,34...基準値設定部,35...パイロット圧比較部,36...基準パイロット圧設定部,37...AND回路
40...コントローラ,41...差圧演算部,42...時間微分演算部,43...スタート点検出部,44...時間積分演算部,45...比較部,46...基準値設定部,47...パイロット圧比較部,48...基準パイロット圧設定部,49...AND回路
D...ドラム
F...フック,GP1...第1圧力センサ,GP2...第2圧力センサ,GP3...パイロット圧力センサ,S...シーブ,T...作動油タンク,W...油圧駆動ウインチ
Claims (4)
- 油圧ポンプから吐出される圧油を切換える切換弁を備え、吊荷を吊持するフックを昇降させるロープを巻上げ、巻下げる油圧駆動ウインチのドラムを駆動する正逆回転自在な油圧モータを備え、この油圧モータの前記ドラムをロープ巻上げ方向に回転させる第1ポートに前記切換弁から第1圧油給排路が連通し、前記ドラムをロープ巻下げ方向に回転させる第2ポートに第2圧油給排路が連通すると共に、前記切換弁の中立時に、この切換弁から作動油タンクに前記油圧ポンプから吐出される圧油を戻す圧油戻し管路が連通してなる油圧駆動ウインチの制御装置において、前記第2ポート側に、前記ロープの巻上げ急停止時および巻下げ急起動時に前記第2圧油給排路側から第1圧油給排路側に設定した圧力以上の圧油を逃がす圧力制御弁を設け、前記第1圧油給排路と前記圧油戻し管路とを、前記作動油タンクへの圧油の流れを阻止する第1逆止弁を介装した連通管路により連通させると共に、この連通管路の第1逆止弁と前記圧油戻し管路との間にアキュムレータを設けたことを特徴とする油圧駆動ウインチの制御装置。
- 前記圧力制御弁と前記第1圧油給排路のこの圧力制御弁の連通部との間に、前記第1圧油給排路側から前記第2圧油給排路側への圧油の流入を阻止する第2逆止弁を設けたことを特徴とする請求項1に記載の油圧駆動ウインチの制御装置。
- 油圧ポンプから吐出される圧油を切換える切換弁を備え、吊荷を吊持するフックを昇降させるロープを巻上げ、巻下げる油圧駆動ウインチのドラムを駆動する正逆回転自在な油圧モータを備え、この油圧モータの前記ドラムをロープ巻上げ方向に回転させる第1ポートに前記切換弁から第1圧油給排路が連通し、前記ドラムをロープ巻下げ方向に回転させる第2ポートに第2圧油給排路が連通すると共に、前記切換弁の中立時に、この切換弁から作動油タンクに前記油圧ポンプから吐出される圧油を戻す圧油戻し管路が連通してなる油圧駆動ウインチの制御装置において、前記第2ポート側に、前記ロープの巻上げ急停止時および巻下げ急起動時に前記第2圧油給排路側から第1圧油給排路側に設定した圧力以上の圧油を逃がす圧力制御弁を設け、前記圧力制御弁が、リモートコントロール弁の操作レバーの操作角度に応じて圧力が制御される油圧パイロット式の圧力制御弁であることを特徴とする油圧駆動ウインチの制御装置。
- 油圧ポンプから吐出される圧油を切換える切換弁を備え、吊荷を吊持するフックを昇降させるロープを巻上げ、巻下げる油圧駆動ウインチのドラムを駆動する正逆回転自在な油圧モータを備え、この油圧モータの前記ドラムをロープ巻上げ方向に回転させる第1ポートに前記切換弁から第1圧油給排路が連通し、前記ドラムをロープ巻下げ方向に回転させる第2ポートに第2圧油給排路が連通すると共に、前記切換弁の中立時に、この切換弁から作動油タンクに前記油圧ポンプから吐出される圧油を戻す圧油戻し管路が連通してなる油圧駆動ウインチの制御装置において、前記第2ポート側に、前記ロープの巻上げ急停止時および巻下げ急起動時に前記第2圧油給排路側から第1圧油給排路側に設定した圧力以上の圧油を逃がす圧力制御弁を設け、前記圧力制御弁が、前記ロープの複数のシーブへの掛本数に応じた圧力に設定し得る電磁比例式のリリーフ弁からなる圧力制御弁であることを特徴とする油圧駆動ウインチの制御装置。
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