JP2010247282A - 研削装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】研削に使用された研削水とチャックテーブルに保持された被加工物またはチャックテーブルの保持面の洗浄に使用された洗浄水を分離して排水することにより汚染度が低いチャックテーブルに保持された被加工物またはチャックテーブルの保持面の洗浄に使用された洗浄水を再利用可能にした研削装置を提供する。
【解決手段】排水パン10は研削域25および被加工物着脱域24の両側に設けられた底壁101a、101bと、底壁101a、101bの外周から立設する側壁を具備し、底壁101a、101bは研削域25と被加工物着脱域24との中間部に対応する位置から研削域25および被加工物着脱域24に向けて下方に傾斜する山形に形成されており、研削域側の端部領域に第1の排水口111が設けられ、被加工物着脱域側の端部領域に第2の排水口112が設けられている。
【選択図】図3

Description

本発明は、半導体ウエーハ等の被加工物を研削する研削装置に関する。
半導体デバイス製造工程においては、略円板形状である半導体ウエーハの表面に格子状に配列されたストリートと呼ばれる分割予定ラインによって多数の矩形領域を区画し、該矩形領域の各々にIC,LSI等のデバイスを形成する。このように多数のデバイスが形成された半導体ウエーハをストリートに沿って分割することにより、個々のデバイスを形成する。デバイスの小型化および軽量化を図るために、通常、半導体ウエーハをストリートに沿って切断して個々のデバイスに分割する前に、半導体ウエーハの裏面を研削して所定の厚さに形成している。
半導体ウエーハの裏面を研削する研削装置は、被加工物を保持する保持面を有するチャックテーブルと、該チャックテーブルを被加工物着脱域と研削域に選択的に位置付けるチャックテーブル移動機構と、研削域に位置付けられたチャックテーブルに保持された被加工物に研削水を供給しつつ研削ホイールによって研削する研削手段と、被加工物着脱域に位置付けられたチャックテーブルに保持された被加工物またはチャックテーブルの保持面に洗浄水を供給する洗浄水供給手段と、研削水および洗浄水を受け止めて排水する排水パンと、を具備している。(例えば、特許文献1参照。)
特許第4079289号公報
而して、研削に使用された研削水とチャックテーブルに保持された被加工物またはチャックテーブルの保持面の洗浄に使用された洗浄水は汚染度が異なるにも拘わらず同一の排水口から排水されるように構成されている。チャックテーブルに保持された被加工物またはチャックテーブルの保持面の洗浄に使用された洗浄水は汚染度が低く再利用が可能であるが、研削に使用された汚染度が高い研削水と混合して廃棄されるため、不経済であるという問題がある。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術課題は、研削に使用された研削水とチャックテーブルに保持された被加工物またはチャックテーブルの保持面の洗浄に使用された洗浄水を分離して排水することにより汚染度が低いチャックテーブルに保持された被加工物またはチャックテーブルの保持面の洗浄に使用された洗浄水の再利用を可能にした研削装置を提供することにある。
上記主たる技術課題を解決するため、本発明によれば、被加工物を保持する保持面を有するチャックテーブルと、該チャックテーブルを被加工物着脱域と研削域に選択的に位置付けるチャックテーブル移動手段と、該研削域に位置付けられた該チャックテーブルに保持された被加工物に研削水を供給しつつ研削する研削手段と、該被加工物着脱域に位置付けられた該チャックテーブルに保持された被加工物または該チャックテーブルの保持面に洗浄水を供給する洗浄水供給手段と、研削水および洗浄水を受け止めて排水する排水パンと、を具備する研削装置において、
該排水パンは、該研削域および該被加工物着脱域の両側に設けられた底壁と、該底壁の外周から立設する側壁を具備し、
該底壁は、該研削域と該被加工物着脱域との中間部に対応する位置から該研削域および該被加工物着脱域に向けて下方に傾斜する山形に形成されており、該研削域側の端部領域に第1の排水口が設けられ、該被加工物着脱域側の端部領域に第2の排水口が設けられている、
ことを特徴とする研削装置が提供される。
本発明による研削装置は、研削時に供給される研削水および被加工物着脱域に位置付けられたチャックテーブルに保持された被加工物またはチャックテーブルの保持面の洗浄時に洗浄水供給手段から供給される洗浄水を受け止めて排水する排水パンの底壁が研削域と被加工物着脱域との中間部に対応する位置から研削域および被加工物着脱域に向けてそれぞれ下方に傾斜する山形に形成されているので、研削時に供給された研削水と被加工物着脱域に位置付けられたチャックテーブルに保持された被加工物またはチャックテーブルの保持面の洗浄時に供給された洗浄水は分離して排水される。即ち、研削時に供給された研削水は研削によって発生する多量の研削屑とともに排水パンの底壁における研削域と対応する領域上に落下し、研削域側の端部領域に形成された第1の排水口に向けて流れ、該第1の排水口から排出される。一方、被加工物着脱域に位置付けられたチャックテーブルに保持された被加工物またはチャックテーブルの保持面の洗浄時に供給された洗浄水は排水パンの底壁における被加工物着脱域と対応する領域上に落下し、被加工物着脱域側の端部領域に形成された第2の排水口に向けて流れ、該第2の排水口から排出される。
このように、研削時に供給された研削水と被加工物着脱域に位置付けられたチャックテーブルに保持された被加工物またはチャックテーブルの保持面の洗浄時に供給された洗浄水は分離して排水されるので、汚染度の低い洗浄水は濾過して研削水または洗浄水として再利用したり、水洗トイレの洗浄水として再利用することができる。
本発明に従って構成された研削装置の一実施形態を示す斜視図。 図1に示す研削装置に装備されるチャックテーブル機構およびチャックテーブル移動機構を示す斜視図。 図1に示す研削装置を構成する装置ハウジングに配設された排水パンの断面図。
以下、本発明による研削装置の好適な実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1には本発明に従って構成された研削装置の斜視図が示されている。
図1に示す研削装置は、全体を番号2で示す装置ハウジングを具備している。装置ハウジング2は、細長く延在する直方体形状の主部21と、該主部21の後端部(図1において右上端)に設けられ上方に延びる直立壁22とを有している。直立壁22の前面には、上下方向に延びる一対の案内レール221、221が設けられている。この一対の案内レール221、221に研削手段としての研削ユニット3が上下方向に移動可能に装着されている。
研削ユニット3は、移動基台31と該移動基台31に装着されたスピンドルユニット32を具備している。移動基台31は、後面両側に上下方向に延びる一対の脚部311、311が設けられており、この一対の脚部311、311に上記一対の案内レール221、221と摺動可能に係合する被案内溝312、312が形成されている。このように直立壁22に設けられた一対の案内レール221、221に摺動可能に装着された移動基台31の前面には前方に突出した支持部313が設けられている。この支持部313にスピンドルユニット32が取り付けられる。
スピンドルユニット32は、支持部313に装着されたスピンドルハウジング321と、該スピンドルハウジング321に回転自在に配設された回転スピンドル322と、該回転スピンドル322を回転駆動するためのサーボモータ等の電動モータ323とを具備している。回転スピンドル322の下端部はスピンドルハウジング321の下端を越えて下方に突出せしめられており、その下端にはマウンター324が設けられている。このマウンター324の下面に研削ホイール325が装着される。研削ホイール325は、環状の基台326と該基台326の下面に環状に装着された研削砥石327とからなっており、環状の基台326がマウンター324に締結ボルト328によって取付けられる。回転スピンドル322には研削水供給通路322aが形成されており、この研削水供給通路322aが研削水供給手段320に接続されている。従って、研削水供給手段320が作動すると、研削水が研削水供給通路322aおよびマウンター324に設けられた図示しない研削水供給穴を通して研削ホイール325に供給される。
図示の研削装置は、上記研削ユニット3を上記一対の案内レール221、221に沿って上下方向(後述するチャックテーブルの保持面と垂直な方向)に移動せしめる研削送り手段4を備えている。この研削送り手段4は、直立壁22の前側に配設され実質上鉛直に延びる雄ねじロッド41を具備している。この雄ねじロッド41は、その上端部および下端部が直立壁22に取り付けられた軸受部材42および43によって回転自在に支持されている。上側の軸受部材42には雄ねじロッド41を回転駆動するための駆動源としてのパルスモータ44が配設されており、このパルスモータ44の出力軸が雄ねじロッド41に伝動連結されている。移動基台31の後面にはその幅方向中央部から後方に突出する連結部(図示していない)も形成されており、この連結部には鉛直方向に延びる貫通雌ねじ穴が形成されており、この雌ねじ穴に上記雄ねじロッド41が螺合せしめられている。従って、パルスモータ44が正転すると移動基台31即ち研削ユニット3が下降即ち前進せしめられ、パルスモータ44が逆転すると移動基台31即ち研削ユニット3が上昇即ち後退せしめられる。
図1および図2を参照して説明を続けると、ハウジング2の主部21の後半部には略矩形状の作業部211が設けられており、この作業部211にはチャックテーブル機構5が配設されている。チャックテーブル機構5は、図2に示すように上記作業部211の前後方向(直立壁22の前面に垂直な方向)である矢印51aおよび51bで示す方向に延在する一対の案内レール51、51と、該一対の案内レール51、51上に摺動自在に載置された移動基台52と、該移動基台52上に円筒部材53によって支持されたカバーテーブル54と、上面に被加工物を保持する保持面551を有するチャックテーブル55を具備している。
図2に示すように、カバーテーブル54は中央に開口541を備えており、該開口541の周囲が円筒部材53の上端に適宜の固定手段によって取り付けられる。チャックテーブル55は、円筒部材53に回転可能に支持され、カバーテーブル54の中央に形成された開口541を通して配設される。このチャックテーブル55は、円筒部材53内に配設されたサーボモータ(図示せず)によって回転せしめられる。なお、チャックテーブル55は、図示しない吸引手段に接続されている。従って、チャックテーブル55を図示しない吸引手段に選択的に連通することにより、保持面551上に載置された被加工物を吸引保持する。
図2を参照して説明を続けると、図示の研削装置は、上記チャックテーブル機構5を一対の案内レール51、51に沿って矢印51aおよび51bで示す方向に移動せしめるチャックテーブル移動手段56を具備している。チャックテーブル移動手段56は、一対の案内レール51間に配設され案内レール51と平行に延びる雄ねじロッド561と、該雄ねじロッド561を回転駆動するサーボモータ562を具備している。雄ねじロッド561は、上記移動基台52に設けられたねじ穴521と螺合して、その先端部が一対の案内レール51、51間に配設された軸受部材563によって回転自在に支持されている。サーボモータ562は、その駆動軸が雄ねじロッド561の基端と伝動連結されている。従って、サーボモータ562が正転すると移動基台52即ちチャックテーブル55が矢印51aで示す方向に移動し、サーボモータ562が逆転すると移動基台52即ちチャックテーブル6が矢印51bで示す方向に移動せしめられる。矢印51aおよび51bで示す方向に移動せしめられるチャックテーブル6は、図2において実線で示す被加工物着脱域(図1における被加工物着脱域24)と2点鎖線で示す研削域(図1における研削域25)に選択的に位置付けられる。
図1に戻って説明を続けると、上記チャックテーブル機構5を構成するカバーテーブル54の移動方向両側には、横断面形状が逆チャンネル形状であって、上記一対の案内レール51、51や雄ねじロッド561およびサーボモータ562等を覆っている蛇腹手段61および62が付設されている。蛇腹手段61および62はキャンパス布の如き適宜の材料から形成することができる。蛇腹手段61の前端は作業部211の前面壁211aに固定され、後端はチャックテーブル機構5のカバーテーブル54の前端面に固定されている。蛇腹手段62の前端はチャックテーブル機構5のカバーテーブル54の後端面に固定され、後端は装置ハウジング2の直立壁22の前面22aに固定されている。チャックテーブル55が矢印51aで示す方向に移動せしめられる際には蛇腹手段61が伸張されて蛇腹手段62が収縮され、チャックテーブル55が矢印51bで示す方向に移動せしめられる際には蛇腹手段61が収縮されて蛇腹手段62が伸張せしめられる。
図示の実施形態における研削装置は、上記被加工物着脱域24に位置付けられたチャックテーブル55の上面である保持面551を洗浄するチャックテーブル洗浄手段7を具備している。このチャックテーブル洗浄手段7は、装置ハウジング2の主部21の両側部に対向して配設された一対の支持部材71、71を具備している。この一対の支持部材71、71間には水平に配設された案内ロッド72が固定されおり、該案内ロッド72に滑動ブロック73が摺動可能に装着されている。即ち、滑動ブロック73には案内ロッド72が挿通せしめられる貫通穴が形成されており、この貫通穴を案内ロッド72に嵌挿することにより、滑動ブロック73は案内ロッド72に摺動可能に支持される。上記一対の支持部材71、71間には案内ロッド72の下方に平行に配設された雄ねじロッド74が回転可能に装着されている。この雄ねじロッド74は滑動ブロック73に形成された雌ねじ穴に螺合せしめられており、その一端が一対の支持部材71、71の一方に装着された電動モータ75に伝動連結されている。電動モータ75が正転駆動され雄ねじロッド74が所定方向に回転せしめられると、滑動ブロック73は矢印73aで示す方向に移動せしめられる。また、電動モータ75が逆転駆動され雄ねじロッド74が所定方向と反対方向に回転せしめられると、滑動ブロック73は矢印73bで示す方向に移動せしめられる。
上記滑動ブロック73の前面には上下方向に案内レール731および732が形成されており、一方の案内レール731に沿ってブラシ洗浄手段76が移動可能に配設され、他方の案内レール732に沿って砥石洗浄手段77が移動可能に配設されている。ブラシ洗浄手段76は、一方の案内レール731に嵌合する被案内溝761aを備えたケース761を備え、被案内溝761aを案内レール731に嵌合することにより案内レール731に沿って移動可能に支持される。なお、ケース761と滑動ブロック73との間にはエアシリンダ等の昇降手段(図示せず)が配設されており、該昇降手段によってケース761は案内レール731に沿って昇降せしめられる。ケース761内には電動モータが配設されていて、その出力軸762がケース761の下方に突出せしめられている。この出力軸762に洗浄ブラシ763が装着されている。上記砥石洗浄手段77は、他方の案内レール732に嵌合する被案内溝771aを備えたケース771を備え、被案内溝771aを案内レール732に嵌合することにより案内レール732に沿って移動可能に支持される。なお、ケース771と滑動ブロック73との間にはエアシリンダ等の昇降手段(図示せず)が配設されており、該昇降手段によってケース771は案内レール732に沿って昇降せしめられる。ケース771内には電動モータが配設されている、その出力軸772がケース771の下方に突出せしめられている。この出力軸772にオイルストーン773が装着されている。
図示の実施形態における研削装置は、被加工物着脱域24に位置付けられたチャックテーブル55に保持された被加工物および/またはチャックテーブル55の保持面551に洗浄水を供給する洗浄水供給手段70を具備している。洗浄水供給手段70は、装置ハウジング2の主部21の中間部に配設された洗浄水噴射ノズル701を備えており、該洗浄水噴射ノズル701から被加工物着脱域24に位置付けられたチャックテーブル55の上面である保持面551に向けて洗浄水としての純水を噴出するように構成されている。
図1を参照して説明を続けると、ハウジング2の主部21に設けられた作業部211には、研削手段としての研削ユニット3による研削時に供給された研削水および被加工物着脱域24に位置付けられたチャックテーブル55に保持された被加工物および/またはチャックテーブル55の保持面551の洗浄時に洗浄水供給手段70の洗浄水噴射ノズル701から供給された洗浄水を受け止めて排水する排水パン10が配設されている。この排水パン10は、研削域25および被加工物着脱域24および研削域25の両側に設けられた底壁101a、101bと、該底壁101a、101bの外周から立設する側壁102a、102bとを具備している。なお、上記作業部211の前面壁211aおよび装置ハウジング2の直立壁22の前面22aは、図示の実施形態においては排水パン10の前側および後側の側壁として機能する。なお、排水パン10を構成する底壁101a、101bは、連続して一体に形成されており、その中央部に上記チャックテーブル機構5が配設されている。
上記排水パン10の底壁101a、101bについて、図3の(a)および(b)を参照して説明する。
排水パン10の底壁101a、101bは、被加工物着脱域24と研削域25との中間部26に対応する位置から被加工物着脱域24および研削域25に向けてそれぞれ下方に傾斜して形成されている。この傾斜角(θ)は、3〜5度に設定されている。即ち、排水パン10の底壁101a、101bは、被加工物着脱域24と研削域25との中間部26に対応する位置が高い山形に形成されている。このように形成された底壁101a、101bには、研削域25側の端部領域に第1の排水口111が設けられ、被加工物着脱域24側の端部領域に第2の排水口112が設けられている。なお、第1の排水口111は第1の排水処理手段110に接続され、第2の排水口112は第2の排水処理手段120に接続される。
図1に戻って説明を続けると、装置ハウジング2の主部21における前半部上には、第1のカセット11と、第2のカセット12と、被加工物仮載置手段13と、被加工物洗浄手段14と、被加工物搬送手段15と、被加工物搬入手段16および被加工物搬出手段17が配設されている。第1のカセット11は研削加工前の被加工物を収納し、装置ハウジング2の主部21におけるカセット搬入域に載置される。第1のカセット11に収容される被加工物は、例えば半導体ウエーハWであり表面に保護テープTを貼着した状態で裏面を上にして収容される。第2のカセット12は装置ハウジング2の主部21におけるカセット搬出域に載置され、研削加工後の半導体ウエーハを収納する。被加工物仮載置手段13は第1のカセット11と被加工物着脱域24との間に配設され、研削加工前の半導体ウエーハWを仮載置する。被加工物洗浄手段14は被加工物着脱域24と第2のカセット12との間に配設され、研削加工後の被加工物としての半導体ウエーハWを洗浄する。被加工物搬送手段15は第1のカセット11と第2のカセット12との間に配設され、第1のカセット11内に収納された半導体ウエーハを被加工物仮載置手段13に搬出するとともに被加工物洗浄手段14で洗浄された半導体ウエーハWを第2のカセット12に搬送する。被加工物搬入手段16は被加工物仮載置手段13と被加工物着脱域24との間に配設され、被加工物仮載置手段13上に載置された研削加工前の半導体ウエーハWを被加工物着脱域24に位置付けられたチャックテーブル機構5のチャックテーブル55上に搬送する。被加工物搬出手段17は被加工物着脱域24と被加工物洗浄手段14との間に配設され、被加工物着脱域24に位置付けられたチャックテーブル55上に載置されている研削加工後の半導体ウエーハWを被加工物洗浄手段14に搬送する。
図示の実施形態における研削装置は以上のように構成されており、以下その作用について主に図1を参照して説明する。
先ず、第1のカセット11に収容された研削加工前の被加工物としての半導体ウエーハWが被加工物搬送手段15によって搬出され、被加工物仮載置手段13に載置される。被加工物仮載置手段13に載置された半導体ウエーハWは、ここで中心合わせが行われた後に被加工物搬入手段16によって被加工物着脱域24に位置付けられているチャックテーブル機構5のチャックテーブル55の保持面551上に載置される。半導体ウエーハWがチャックテーブル55上に載置されたならば、図示しない吸引手段を作動することにより、半導体ウエーハWは保護テープTを介してチャックテーブル55の保持面551上に吸引保持される。このようにして、チャックテーブル55上にウエーハ11を吸引保持したならば、チャックテーブル移動手段56を作動してチャックテーブル55を矢印51aで示す方向に移動し、図2において2点鎖線で示す研削域(図1における研削域25)に位置付ける。
チャックテーブル55が研削域25に位置付けられたならば、チャックテーブル55を所定の方向に例えば300rpmの回転速度で回転するとともに、研削ユニット3のスピンドルユニット32を構成するサーボモータ323を駆動して研削ホイール32を所定の方向に例えば6000rpmの回転速度で回転する。そして、研削送り手段4のパルスモータ44を正転駆動し研削ユニット3を下降せしめる研削送りを実施し、チャックテーブル55に保持された半導体ウエーハWの裏面を研削加工する(研削工程)。この研削工程においては、研削水供給手段320を作動して研削水を研削水供給通路322aおよびマウンター324に設けられた図示しない研削水供給穴を通して研削ホイール325による研削加工部に供給される。このようにして研削ホイール325による研削加工部に供給されたけ研削水は、研削によって発生する多量の研削屑とともに排水パン10の底壁101a、101bにおける研削域25と対応する領域上に落下する。排水パン10の底壁101a、101bにおける研削域25と対応する領域上に落下した多量の研削屑を含む研削水は、底壁101が上述したように被加工物着脱域24と研削域25との中間部26に対応する位置から被加工物着脱域24および研削域25に向けてそれぞれ下方に傾斜する山形に形成されているので、研削域25側の端部領域に形成された第1の排水口111に向けて流れ、該第1の排水口111から第1の排水処理手段110に排出される。
上記のようにして、半導体ウエーハW の研削工程が終了したら、スピンドルユニット32を所定位置まで上昇させるとともに、研削工具325の回転を停止し、更に、チャックテーブル55の回転を停止する。次に、チャックテーブル移動手段56を作動してチャックテーブル55を矢印51bで示す方向に移動し、被加工物着脱域24(図1参照)に位置付ける。
上述したようにチャックテーブル55が被加工物着脱域24に位置付けられたならば、洗浄水供給手段70を作動して洗浄水噴射ノズル701からチャックテーブル55に保持されている研削加工後の半導体ウエーハWの被加工面に洗浄水(純水)を噴射して、チャックテーブル55に保持されている研削加工後の半導体ウエーハWの被加工面を洗浄する。この洗浄によって、チャックテーブル55に保持されている研削加工後の半導体ウエーハWの被加工面に付着している研削屑を含む研削水を簡易的に除去する(簡易洗浄工程)。この簡易洗浄工程において供給手段70の洗浄水噴射ノズル701から噴射された洗浄水は、研削加工後の半導体ウエーハWの被加工面を洗浄した後、排水パン10の底壁101a、101bにおける被加工物着脱域24と対応する領域上に落下する。排水パン10の底壁101a、101bにおける被加工物着脱域24と対応する領域上に落下した洗浄水は、底壁101が上述したように被加工物着脱域24と研削域25との中間部26に対応する位置から被加工物着脱域24および研削域25に向けてそれぞれ下方に傾斜する山形に形成されているので、被加工物着脱域24側の端部領域に形成された第2の排水口112に向けて流れ、該第2の排水口112から第2の排水処理手段120に排出される。
このようにして研削加工後の半導体ウエーハWを簡易的に洗浄したならば、チャックテーブル55による半導体ウエーハWの吸引保持を解除する。チャックテーブル55による吸引保持が解除された半導体ウエーハWは、被加工物搬出手段17により搬出されて被加工物洗浄手段14に搬送される。被加工物洗浄手段14に搬送された半導体ウエーハWは、ここで洗浄および乾燥され(ウエーハ洗浄工程)、その後被加工物搬送手段15よって第2のカセット12の所定位置に収納される。
上記ウエーハ洗浄工程を実施している際に、被加工物着脱域24において研削加工された半導体ウエーハWが搬出されたチャックテーブル55の保持面551を洗浄するチャックテーブル洗浄工程が実施される。即ち、チャックテーブル洗浄手段7の電動モータ75を作動して滑動ブロック73を案内レール72に沿って移動し、滑動ブロック73に装着されたブラシ洗浄手段76の洗浄ブラシ763をチャックテーブル55の上方に位置付ける。次に、チャックテーブル55を所定方向に例えば100rpmで回転するとともに、洗浄ブラシ763を所定方向に例えば1000rpmで回転しつつ図示しない昇降手段を作動してチャックテーブル55の保持面551に接触させる。このとき、洗浄水供給手段70の洗浄水噴射ノズル701から洗浄水(純水)を噴射して、チャックテーブル55の保持面551に供給する。この結果、チャックテーブル55の保持面551に付着した研削屑が除去される(第1のチャックテーブル洗浄工程)。
次に、図示しない昇降装置を作動して洗浄ブラシ763を上昇させるとともに、チャックテーブル洗浄手段7の電動モータ75を作動して滑動ブロック73を案内レール72に沿って移動し、滑動ブロック73に装着された砥石洗浄手段77のオイルストーン773をチャックテーブル55の上方に位置付ける。そして、チャックテーブル55を所定方向に例えば100rpmで回転するとともに、オイルストーン773を所定方向に例えば1000rpmで回転しつつ図示しない昇降手段を作動してチャックテーブル55の保持面551に接触させる。このとき、洗浄水供給手段70の洗浄水噴射ノズル701から洗浄水(純水)を噴射して、チャックテーブル6の保持面551に供給する。この結果、オイルストーン773によってチャックテーブル55の保持面551に付着した研削屑が削ぎ落とされて平坦化される(第2のチャックテーブル洗浄工程)。
上述した第1のチャックテーブル洗浄工程および第2のチャックテーブル洗浄工程において供給手段70の洗浄水噴射ノズル701から噴射された洗浄水は、チャックテーブル55を洗浄した後、排水パン10の底壁101a、101bにおける被加工物着脱域24と対応する領域上に落下する。排水パン10の底壁101a、101bにおける被加工物着脱域24と対応する領域上に落下した洗浄水は、底壁101が上述したように被加工物着脱域24と研削域25との中間部26に対応する位置から被加工物着脱域24および研削域25に向けてそれぞれ下方に傾斜する山形に形成されているので、被加工物着脱域24側の端部領域に形成された第2の排水口112に向けて流れ、該第2の排水口112から第2の排水処理手段120に排出される。
以上のように図示の実施形態における研削装置は、研削時に供給される研削水および被加工物着脱域24に位置付けられたチャックテーブル55に保持された研削加工後の半導体ウエーハWおよび/またはチャックテーブル55の保持面551の洗浄時に洗浄水供給手段70の洗浄水噴射ノズル701から供給される洗浄水を受け止めて排水する排水パン10の底壁101a、101bが被加工物着脱域24と研削域25との中間部26に対応する位置から被加工物着脱域24および研削域25に向けてそれぞれ下方に傾斜する山形に形成されているので、研削時に供給された研削水と被加工物着脱域24に位置付けられたチャックテーブル55に保持された研削加工後の半導体ウエーハWおよび/またはチャックテーブル55の保持面551の洗浄時に供給された洗浄水は分離して排水される。即ち、研削時に供給された研削水は研削によって発生する多量の研削屑とともに排水パン10の底壁101a、101bにおける研削域25と対応する領域上に落下し、研削域25側の端部領域に形成された第1の排水口111に向けて流れ、該第1の排水口111から第1の排水処理手段110に排出される。一方、被加工物着脱域24に位置付けられたチャックテーブル55に保持された研削加工後の半導体ウエーハWおよび/またはチャックテーブル55の保持面551の洗浄時に供給された洗浄水は排水パン10の底壁101a、101bにおける被加工物着脱域24と対応する領域上に落下し、被加工物着脱域24側の端部領域に形成された第2の排水口112に向けて流れ、該第2の排水口112から第2の排水処理手段120に排出される。
このように、研削時に供給された研削水と被加工物着脱域24に位置付けられたチャックテーブル55に保持された研削加工後の半導体ウエーハWおよび/またはチャックテーブル55の保持面551の洗浄時に供給された洗浄水は分離して排水されるので、汚染度の低い洗浄水は濾過して研削水または洗浄水として再利用したり、水洗トイレの洗浄水として再利用することができる。
2:装置ハウジング
3:研削ユニット
31:移動基台
32:スピンドルユニット
322:回転スピンドル
323:サーボモータ
324:マウンター
325:研削ホイール
4:研削ユニット送り手段
44:パルスモータ
5:チャックテーブル機構
55:チャックテーブル
56:チャックテーブル移動手段
7:チャックテーブル洗浄手段
76:ブラシ洗浄手段
77:砥石洗浄手段
70:洗浄水供給手段
701:洗浄水噴射ノズル
10:排水パン
101a、101b:底壁
111:第1の排水口
112:第2の排水口
110:第1の排水処理手段
120:第2の排水処理手段
11:第1のカセット
12:第2のカセット
13:被加工物仮載置手段
14:被加工物洗浄手段
15:被加工物搬送手段
16:被加工物搬入手段
17:被加工物搬出手段
T:保護テープT
W:半導体ウエーハ

Claims (1)

  1. 被加工物を保持する保持面を有するチャックテーブルと、該チャックテーブルを被加工物着脱域と研削域に選択的に位置付けるチャックテーブル移動手段と、該研削域に位置付けられた該チャックテーブルに保持された被加工物に研削水を供給しつつ研削する研削手段と、該被加工物着脱域に位置付けられた該チャックテーブルに保持された被加工物または該チャックテーブルの保持面に洗浄水を供給する洗浄水供給手段と、研削水および洗浄水を受け止めて排水する排水パンと、を具備する研削装置において、
    該排水パンは、該研削域および該被加工物着脱域の両側に設けられた底壁と、該底壁の外周から立設する側壁を具備し、
    該底壁は、該研削域と該被加工物着脱域との中間部に対応する位置から該研削域および該被加工物着脱域に向けて下方に傾斜する山形に形成されており、該研削域側の端部領域に第1の排水口が設けられ、該被加工物着脱域側の端部領域に第2の排水口が設けられている、
    ことを特徴とする研削装置。
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