以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。図1〜図7は本発明をパチンコ機として具現化した第1の実施形態を例示している。図1及び図2において、1は遊技機本体で、矩形状の外枠2と、この外枠2の前側に開閉自在に枢着された前枠3とを備えている。4はガラス扉、5は前面板で、これらは前枠3の窓孔6に対応して上下に配置され、前枠3に開閉自在に枢支されている。
7は発射用の遊技球を貯留する上皿で、前面板5の前側に装着され、上皿カバー8により覆われている。また、9は余剰球等を貯留する下皿、10は灰皿で、これらは前面板5の下側で前枠3の前側に左右に配置され、下皿カバー11により覆われている。12は遊技盤で、前枠3の窓孔6に対応するように、前枠3の裏側に着脱自在に装着されている。
13は発射手段で、下皿9の一側で前枠3の前側に設けられた発射ハンドル14と、前面板5の後方に配置された発射レール15と、前枠3の裏側に配置された発射モータ16及び打撃槌17等を備え、発射ハンドル14を操作したときに、発射モータ16により打撃槌17が作動して、前面板5の裏側に装着された図外の球送り手段により上皿7から発射レール15上に1個ずつ供給される遊技球を遊技盤12側に発射させるようになっている。
遊技盤12の前面側には、図2に示すように、発射手段13により発射された遊技球を案内するガイドレール21が略環状に装着されると共に、そのガイドレール21の内側の遊技領域22内には、センター手段23、第2図柄始動手段24、複数(ここでは2つ)の可変入賞手段25L,25R、第1図柄始動手段26、普通入賞手段27等の各種遊技部品が配置されている。
センター手段23は、遊技領域22内の左右方向中央の上部側に配置され、その略中央部分に液晶式等の可変表示手段28を、上部に普通入賞手段27と第1図柄表示手段29とを夫々備えている。可変表示手段28は、第2図柄表示手段30を構成している。
第1図柄始動手段26は、通過ゲート等により構成され、例えばセンター手段23の左右に夫々配置されており、遊技球が通過するときにその遊技球を検出するようになっている。なお、第1図柄始動手段26は、遊技球が入賞可能な入賞手段により構成してもよい。
第1図柄表示手段29は、1個又は複数個、例えば1個の第1図柄を表示可能な例えば7セグメント式等の表示手段により構成され、第1図柄始動手段26が遊技球を検出することを条件に、第1図柄が乱数制御により所定時間変動して停止するようになっている。
第1図柄には、数字図柄、アルファベット図柄、キャラクター図柄、その他の図柄を使用可能であり、この実施形態では「0」〜「9」までの10種類の数字図柄が使用されている。なお、第1図柄表示手段29の変動表示中に第1図柄始動手段26が遊技球を検出した場合には、その検出個数が所定個数、例えば4個を限度として記憶されるようになっている。
第2図柄始動手段24は、開閉自在な左右一対の開閉爪32を備えた電動チューリップ等の開閉入賞手段により構成され、例えばセンター手段23の下側に配置されており、第1図柄表示手段29の変動後の停止図柄が予め定められた当たり態様を表示することを条件に発生する第1利益状態のときに開閉爪32が所定時間開放するようになっている。
第2図柄表示手段30は、1個又は複数個、例えば左右方向に3個の第2図柄(遊技図柄)を可変表示手段28の例えば上下方向略中央部分に変動表示可能となっている。各第2図柄は、第2図柄始動手段24が遊技球を検出することを条件に上下方向又は左右方向にスクロールする等、所定の変動パターンで変動して、所定の大当たり態様又は外れ態様となるように左、右、中等の所定の順序で停止する。
第2図柄には、数字図柄、アルファベット図柄、キャラクター図柄、その他の図柄を使用可能であり、本実施形態では「0」〜「9」までの10種類の数字図柄が使用されている。本実施形態では、3つの第2図柄が同一となる図柄態様、即ち「0・0・0」「1・1・1」…「9・9・9」の10種類を大当たり態様とする。
更に、大当たり態様には特別大当たり態様とそれ以外の通常大当たり態様とがあり、本実施形態では、10種類の大当たり態様のうち、「1・1・1」「7・7・7」等、奇数図柄よりなる5種類の大当たり態様を特別大当たり態様、「2・2・2」「8・8・8」等、偶数図柄よりなる5種類の大当たり態様を通常大当たり態様とする。
第2図柄の変動パターンには、例えばリーチ状態を経由しないで外れ態様となるリーチなし外れ変動パターン、リーチ状態を経由して外れ態様となるリーチ外れ変動パターン、リーチ状態を経由して大当たり態様となるリーチ大当たり変動パターンなど、多種類のものが用意されている。
なお、第2図柄表示手段30の変動表示中に第2図柄始動手段24が遊技球を検出した場合には、その検出個数が所定個数、例えば4個を限度として記憶されるようになっている。
可変入賞手段25L,25Rは、いわゆるアタッカーを構成するもので、夫々例えば下部側の横軸廻りに開閉自在な開閉板33を備え、遊技者に有利な開状態と不利な閉状態とに変換可能に構成されている。
これら2つの可変入賞手段25L,25Rは、例えば遊技領域22の下部側に左右に配置されており、図示しない遊技釘の配置等により、遊技領域22の左側に打ち込まれた遊技球は左側の可変入賞手段25Lに、遊技領域22の右側に打ち込まれた遊技球は右側の可変入賞手段25Rに、夫々高い確率で誘導されるようになっている。
可変入賞手段25L,25Rの内部には、夫々例えば3個等の複数の通路が形成されており、その中の各1つが特定領域34となっている。そして、可変入賞手段25L,25Rには、特定領域34を通過する遊技球を検出する特定領域通過検出スイッチ36L,36Rと、それ以外の通路を通過する遊技球を検出する通常入賞検出スイッチ37L,37Rとが夫々設けられている。
可変入賞手段25L,25Rは、第2図柄表示手段30の変動後の停止図柄が予め定められた所定の大当たり態様を表示することを条件に、その何れか一方の開閉板33が、所定の上限開放時間が経過するか又はその上限開放時間内に所定の上限入賞個数の遊技球が入賞するまで開放され(第2利益状態)、その開放中に入賞した遊技球1個につき所定の払い出し個数分の賞球が払い出されるようになっている。
またその第2利益状態中に、その開放中の可変入賞手段25L又は25Rに入賞した遊技球が内部の特定領域34を通過すれば、第2利益状態が所定の上限ラウンド数(例えば16ラウンド)を限度として繰り返されるようになっている。
なお、可変入賞手段25L,25Rは、上述した上限開放時間、上限入賞個数、払い出し個数が夫々個別に設定されている。本実施形態では、可変入賞手段25L側の上限開放時間が30秒、上限入賞個数が10個、払い出し個数が15個に設定され、可変入賞手段25R側の上限開放時間が15秒、上限入賞個数が5個、払い出し個数が10個に設定されている。
また、特定領域34は、1ラウンド中に複数個の遊技球が通過可能となるように構成してもよいし、遊技球が1個通過した時点で閉鎖する等、1ラウンドにつき最大1個の遊技球が通過可能となるように構成してもよい。
第2利益状態の各ラウンドにおいて夫々可変入賞手段25L,25Rのどちらを開放するかを規定する開放パターンは、例えば図3に示すように予め複数種類用意されており、可変入賞手段25L,25Rは、それら複数種類の開放パターンA〜H等のうちの何れかに従って開閉制御されるようになっている。
例えば、図3に示す開放パターンAは第2利益状態の第1ラウンドから第16ラウンドまで可変入賞手段25L側から始まって左右交互に開放され、同様に開放パターンBは可変入賞手段25Rから始まって左右交互に開放され、開放パターンCは可変入賞手段25Lから始まって2ラウンドずつ左右交互に開放され、開放パターンEは前半の第1ラウンドから第8ラウンドまでは可変入賞手段25Lが、後半の第9ラウンドから第16ラウンドまでは可変入賞手段25Rが夫々開放され、開放パターンHは全てのラウンドにおいて可変入賞手段25Rが開放されるように設定されている。
このように、本実施形態では、開放パターンAからHにかけて可変入賞手段25L,25Rの開放の切り換え頻度が低くなるように設定されている。
また、可変入賞手段25L,25Rの例えば近傍には、夫々開放報知ランプ35L,35Rが設けられている。これら開放報知ランプ35L,35Rは、開放パターンを報知する報知手段を構成するもので、第2利益状態中に所定の開放パターンに従って可変入賞手段25L,25Rの何れかが開放される際に、それの開放に先だってその開放される側の開放報知ランプ35L又は35Rが例えば所定時間発光して、可変入賞手段25L,25Rのどちらが開放するかを遊技者に報知するようになっている。
図4は制御用のブロック図である。図4において、41は主制御基板、42は音声ランプ制御基板、43は図柄制御基板で、それら各制御基板41,42,43は、夫々遊技領域22に装着されたセンター手段23、その他の複数個の遊技部品を裏側から一括して覆う裏カバーの裏側等、前枠3及び遊技盤12を含む遊技機本体1の裏側の適宜箇所に着脱自在に装着された基板ケースに収納されている。
なお、主制御基板41から音声ランプ制御基板42に対しては一方向通信可能であり、音声ランプ制御基板42と図柄制御基板43間では双方向通信可能となっている。これにより、主制御基板41から図柄制御基板43へのコマンドは音声ランプ制御基板42を経由して送信される。
主制御基板41は、主として遊技盤12側の遊技動作等の制御を行うためのもので、第1抽選手段51、第1判定手段52、第1利益状態発生手段53、第2抽選手段54、第2判定手段55、停止図柄態様選択手段56、変動パターン選択手段57、開放パターン決定手段58、第2利益状態発生手段59、特別遊技状態発生手段60、制御コマンド送信手段61等を備え、CPU、ROM、RAM等の電子部品により構成されている。
第1抽選手段51は、変動後の第1図柄が当たり態様となる確率が例えば1/10のときに0〜9までの10個の乱数値を発生する等、その確率に応じて所定数の乱数値を発生し、第1図柄始動手段26が遊技球を検出することを条件に、その何れかの乱数値を抽選するようになっている。
第1判定手段52は、第1抽選手段51での抽選乱数値に基づいて変動後の第1図柄を当たり態様とするか否か、即ち第2図柄始動手段24を開状態にする第1利益状態を発生させるか否かを判定するためのもので、第1抽選手段51で抽選された乱数値が所定の当たり態様判定値と一致するか否かを判定し、一致する場合には当たり態様の判定結果を出力するようになっている。
第1利益状態発生手段53は、第1判定手段52の判定結果が当たり態様判定となり、第1図柄表示手段29の変動後の第1図柄が当たり態様となったとき、第2図柄始動手段24の開閉爪32を所定時間開放させる第1利益状態を発生させるようになっている。
第2抽選手段54は、変動後の第2図柄が大当たり態様となる確率が例えば1/300のときに0〜299までの300個の乱数値を発生する等、その確率に応じて所定数の乱数値を発生し、第2図柄始動手段24が遊技球を検出することを条件に、その何れかの乱数値を抽選するようになっている。
第2判定手段55は、第2抽選手段54での抽選乱数値に基づいて変動後の第2図柄を大当たり態様とするか否か、即ち可変入賞手段25L,25Rを開状態にする第2利益状態を発生させるか否かを判定するためのもので、第2抽選手段54で抽選された乱数値が所定の大当たり態様判定値と一致するか否かを判定し、一致する場合には大当たり態様の判定結果を出力するようになっている。
停止図柄態様選択手段56は、第2判定手段55の判定結果に基づいて、第2図柄表示手段30の変動後の停止図柄態様を選択するためのもので、第2判定手段55の判定結果が大当たり態様判定のときに複数種類の大当たり態様の中から1つを、外れ態様判定のときに複数種類の外れ態様の中から1つを、夫々乱数抽選により選択するようになっている。なお、外れ態様のときには、3つの第2図柄のうち、少なくとも1個が異なる図柄となる。
変動パターン選択手段57は、第2判定手段55の判定結果と、停止図柄態様選択手段56との少なくとも一方に基づいて、複数種類の変動パターンの中から1つを乱数抽選により択一的に選択するためのもので、例えば、第2判定手段55の判定結果が大当たり態様判定のときに、変動後の第2図柄が大当たり態様となる可能性のある複数種類のリーチ大当たり変動パターンの何れかを、外れ態様判定のときに、変動後の第2図柄が外れ態様となるリーチなし外れ変動パターン、リーチ外れ変動パターン等の何れかを、夫々乱数抽選により選択するようになっている。
開放パターン決定手段58は、第2利益状態中における可変入賞手段25L,25Rの開放パターンを決定するためのもので、開放パターン記憶手段62、開放パターン選択手段63等を備えている。
開放パターン記憶手段62には、複数種類の開放パターンA〜H等に対応する開放パターンデータが予め記憶されている。
開放パターン選択手段63は、第2判定手段55の判定結果が大当たり態様判定のときに開放パターン記憶手段62に記憶された開放パターンA〜H等の中から1つを選択するためのもので、例えば停止図柄態様選択手段56で選択された停止図柄態様に基づいて開放パターンA〜H等の中から1つを乱数抽選により選択するようになっている。
本実施形態では、図5に示すように、停止図柄態様が通常大当たり態様の場合と特別大当たり態様の場合とで各開放パターンA〜Hの選択率が異なる値に設定されており、通常大当たり態様の場合には可変入賞手段25L,25Rの開放切り換えの頻度が高い開放パターン(例えば開放パターンA,B)ほど選択率が高く、特別大当たり態様の場合には逆に可変入賞手段25L,25Rの開放切り換えの頻度が低い開放パターン(例えば開放パターンG,H)ほど選択率が高くなっている。もちろん、選択率の設定はこれに限られるものではない。
第2利益状態発生手段59は、第2判定手段55の判定結果が大当たり態様判定となり、第2図柄表示手段30の変動後の停止図柄が大当たり態様となったとき、開放パターン決定手段58で決定された開放パターンA〜Hの何れかに基づいて可変入賞手段25L,25Rを開放して、遊技者に有利な第2利益状態を発生させるようになっている。
可変入賞手段25L,25Rは、第2利益状態中に開放パターンA〜Hに従ってその何れか一方のみが開放され、所定の上限開放時間が経過するか又はその上限開放時間内に所定の上限入賞個数の遊技球が入賞したときに閉鎖されて、入賞した遊技球1個につき所定の払い出し個数分の賞球が払い出される。
また、第2利益状態発生手段59は、第2利益状態中に所定条件が成立することに基づいて次の利益状態を発生させる利益状態継続手段64を備えており、第2利益状態中にその開放中の可変入賞手段25L又は25Rに入賞した遊技球が内部の特定領域34を通過すれば、その第2利益状態が所定の上限ラウンド数(例えば16ラウンド)を限度として継続されるようになっている。
特別遊技状態発生手段60は、第2利益状態の終了後に、通常遊技状態とは異なる遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるためのもので、確率変化手段65により構成されている。確率変化手段65は、第2判定手段55の判定結果が大当たり態様判定となり、停止図柄態様選択手段56が複数種類(10種類)の大当たり態様のうちの特別大当たり態様を選択して、変動後の第2図柄が特別大当たり態様(例えば「7・7・7」)となることを条件に、第2利益状態の終了後に、第2図柄が大当たり態様となる確率を通常確率(例えば1/300の低確率)から高確率(例えば1/60程度)へと変化させるためのものである。
なお、確率変化手段65は、高確率状態のときに第2判定手段55の大当たり態様判定値の数を増やして、その大当たり態様の発生確率を高くするようになっている。
また、確率変化手段65は、第2図柄が通常大当たり態様となって次の第2利益状態が発生するか、それまでに第2図柄が予め定められた所定回数変動した場合にその作動を停止して、大当たり態様の発生確率を高確率から通常確率(低確率)へと復帰させて特別遊技状態を終了させるようになっている。
制御コマンド送信手段61は、所定の制御コマンドを一方向通信により音声ランプ制御基板42,図柄制御基板43等の副制御基板側へと送信するためのもので、第1図柄始動手段26が遊技球を検出したときに、第1判定手段52の判定結果に基づいて第1図柄の変動制御コマンドを図柄制御基板43側に送信する機能、第2図柄始動手段24が遊技球を検出したときに、停止図柄態様選択手段56で選択された停止図柄態様、変動パターン選択手段57で選択された変動パターン等に基づいて第2図柄の変動制御コマンドを図柄制御基板43側に送信する機能、第2利益状態発生手段59の作動に基づいて第2利益状態の開始コマンドを音声ランプ制御基板42側に送信する機能、開放パターン決定手段58で決定された開放パターン等に基づいて可変入賞手段25L,25Rの開放報知コマンドを音声ランプ制御基板42側に送信する機能等を有している。
なお、可変入賞手段25L,25Rの開放報知コマンドは、その可変入賞手段25L,25Rが開放するよりも前の所定のタイミングで送信される。
音声ランプ制御基板42は、音声出力制御やランプ点灯制御等を行うためのもので、報知作動抽選手段71、報知制御手段72の他、図示しない音声制御手段、ランプ制御手段等を備え、CPU、ROM、RAM等の電子部品により構成されている。
報知作動抽選手段71は、開放報知ランプ35L,35Rによる開放パターンの報知を行うか否かを抽選するためのもので、例えば主制御基板41側からの第2利益状態の開始コマンドに基づいて、所定の確率で開放パターンを報知する旨の抽選を行うようになっている。
なお、開放パターンを報知するか否かの抽選確率は、第2図柄表示手段30の停止図柄態様の種類によって異ならせるなど、遊技状態に応じて変化させるようにしてもよい。また、主制御基板41側からの第2利益状態の開始コマンドの代わりに、主制御基板41側からの1つめの開放報知コマンドに基づいて抽選を行うようにしてもよい。
報知制御手段72は、開放報知ランプ35L,35Rの発光制御を行うためのもので、報知作動抽選手段71が開放パターンの報知を行う旨の抽選を行った場合に、主制御基板41側からの可変入賞手段25L,25Rの開放報知コマンドに基づいて、可変入賞手段25L,25Rの開放前に、開放する側の可変入賞手段25L又は25Rに対応する開放報知ランプ35L又は35Rを発光させて、可変入賞手段25L,25Rのどちらが開放するかを前もって遊技者に報知するようになっている。
図柄制御基板43は、第1図柄表示手段29及び第2図柄表示手段30の表示制御を行うためのもので、第1図柄制御手段73、第2図柄制御手段74等を備え、CPU、ROM、RAM等の電子部品により構成されている。
第1図柄制御手段73は、第1図柄表示手段29の表示制御を行うもので、第1図柄始動手段26が遊技球を検出することを条件に、制御コマンド送信手段61からの変動制御コマンドに基づいて第1図柄表示手段29の第1図柄を所定時間変動させて、第1判定手段52の判定結果が当たり態様判定のときに当たり態様で第1図柄を停止させるようになっている。
第2図柄制御手段74は、第2図柄表示手段30の表示制御を行うもので、第2図柄始動手段24が遊技球を検出することを条件に、変動パターン選択手段57で選択された変動パターンに従って第2図柄表示手段30の第2図柄を所定時間変動させて、停止図柄態様選択手段56で選択された停止図柄態様で停止させるようになっている。
次に上記パチンコ機における動作について説明する。ゲームに際して発射手段13により遊技球を発射すると、その遊技球はガイドレール21を経て遊技領域22に入った後、その遊技領域22内を落下する間に普通入賞手段27等に入賞するか、第1図柄始動手段26を通過しながら下方へと落下する。
遊技球が第1図柄始動手段26を通過すると、第1抽選手段51が発生乱数値を抽選して、第1判定手段52がその抽選乱数値から当たり態様か否かを判定し、その判定結果に基づいて制御コマンド送信手段61から図柄制御基板43側に第1図柄の変動制御コマンドが送信される。
第1判定手段52の判定結果が当たり態様判定のときには、図柄制御基板43側の第1図柄制御手段73の制御により、第1図柄表示手段29の第1図柄が所定時間変動した後に「7」等の当たり態様で停止する。そして、第1利益状態発生手段53の制御により、第2図柄始動手段24の開閉爪32が所定時間開放し、この第2図柄始動手段24に遊技球が入賞し易くなる。なお、第1判定手段52の判定結果が当たり態様判定以外であれば、変動後の第1図柄が外れ態様で停止し、第1利益状態発生手段53は作動しない。
第2図柄始動手段24の開閉爪32が開放して遊技球が入賞し、この第2図柄始動手段24が遊技球を検出すると、第2抽選手段54が発生乱数値を抽選し、第2判定手段55がその抽選乱数値から大当たり態様か否かを判定する。
そして、停止図柄態様選択手段56が、第2判定手段55の判定結果が大当たり態様判定となった場合には複数種類(10種類)の大当たり態様の中の1つを、外れ態様判定となった場合には複数種類の外れ態様の中の1つを、乱数抽選により選択し、変動パターン選択手段57が、第2判定手段55の判定結果と停止図柄態様選択手段56の選択結果との少なくとも一方に基づいて、複数種類の変動パターンの中から1つを乱数抽選により選択すると共に、制御コマンド送信手段61が、第2図柄の変動制御コマンドを一方向通信により音声ランプ制御基板42を経由して図柄制御基板43側へと送信して、第2図柄の変動、停止等を指令する。
また、第2判定手段55の判定結果が大当たり態様判定となった場合には、開放パターン決定手段58の開放パターン選択手段63が、停止図柄態様選択手段56で選択された停止図柄態様に基づいて開放パターンA〜H等の中から1つを乱数抽選により選択する。
例えば、図5に示すように、停止図柄態様選択手段56で選択された停止図柄態様が「6・6・6」等の通常大当たり態様の場合には、可変入賞手段25L,25Rの切り換え頻度が高い開放パターン(例えば開放パターンA,B)ほど高い確率で選択され、停止図柄態様選択手段56で選択された停止図柄態様が「7・7・7」等の特別大当たり態様の場合には、可変入賞手段25L,25Rの切り換え頻度が低い開放パターン(例えば開放パターンG,H)ほど高い確率で選択される。
図柄制御基板43側では、制御コマンド送信手段61から変動制御コマンドを受信すると、第2図柄制御手段74が第2図柄表示手段30の第2図柄を変動パターン選択手段57で選択された変動パターンに従って所定時間変動させた後、停止図柄態様選択手段56で選択された大当たり態様又は外れ態様で停止させる。
そして、第2図柄表示手段30の変動後の停止図柄が大当たり態様で確定すると、第2利益状態の開始コマンドが音声ランプ制御基板42側に送信されると共に、第2利益状態発生手段59が、開放パターン選択手段63で選択された開放パターンA〜Hの何れかに従って第2利益状態を発生させる。
即ち、まず開放パターンの1ラウンド目に指定されている側の可変入賞手段25L又は25Rが開放される。そして、開放された可変入賞手段25L又は25Rは、その開放から所定の上限開放時間が経過するか又はその上限開放時間内に所定の上限入賞個数の遊技球が入賞したときに閉鎖され、入賞した遊技球1個につき所定の払い出し個数分の賞球が払い出される。
そして、その開放中(第2利益状態中)に可変入賞手段25L又は25Rに入賞した遊技球が内部の特定領域34を通過した場合には、続いて開放パターンの2ラウンド目に指定されている側の可変入賞手段25L又は25Rが開放される。この第2利益状態は所定の上限ラウンド数(例えば16ラウンド)を限度として繰り返される。
また、第2利益状態発生手段59が作動する際には、開放パターン決定手段58で決定された開放パターン等に基づいて、第2利益状態の各ラウンドが開始するよりも前の所定のタイミングで、制御コマンド送信手段61側から音声ランプ制御基板42側に可変入賞手段25L,25Rの開放報知コマンドが送信される。
音声ランプ制御基板42側では、例えば主制御基板41側からの第2利益状態の開始コマンドに基づいて、報知作動抽選手段71が所定の確率で開放パターンを報知する旨の抽選を行う。そして、報知作動抽選手段71が開放パターンの報知を行う旨の抽選を行った場合には、報知制御手段72が、主制御基板41側からの開放報知コマンドに基づいて、可変入賞手段25L,25Rの開放前に、開放する側の可変入賞手段25L又は25Rに対応する開放報知ランプ35L又は35Rを発光させて、可変入賞手段25L,25Rのどちらが開放するかを前もって遊技者に報知する。
図6は、第2判定手段55の判定結果が大当たり態様判定となり、停止図柄態様選択手段56で通常大当たり態様である「6・6・6」が選択され、開放パターン決定手段58で開放パターンAが選択され、報知作動抽選手段71で報知を行う旨の抽選が行われた場合の、第2図柄表示手段30の変動、開放報知ランプ35L,35Rの点灯/消灯、可変入賞手段25L,25Rの開閉状態、通常入賞検出スイッチ37L,37Rの検出状態、特定領域通過検出スイッチ36L,36Rの検出状態の各履歴の一例を示したものである。
第2図柄表示手段30の第2図柄が通常大当たり態様である「6・6・6」で停止すると(a1)、開放パターンAに従って、まず開放報知ランプ35Lが点灯して可変入賞手段25Lが開放することを遊技者に報知した後、可変入賞手段25Lが開放して、1ラウンド目の第2利益状態が開始する(a2)。遊技者は、開放報知ランプ35Lの点灯により、予め可変入賞手段25L側を狙って遊技領域22の左側に遊技球を打ち込むべく発射ハンドル14を操作する。
開放中の可変入賞手段25Lは、例えばその上限開放時間である30秒が経過するまでに上限入賞個数である10個の遊技球が入賞して、通常入賞検出スイッチ37L及び特定領域通過検出スイッチ36Lからの検出信号が計10回出力された時点で閉鎖され、1ラウンド目の第2利益状態が終了する(a4)。なお、可変入賞手段25Lへの遊技球の入賞に対しては、1個入賞当たり15個の賞球が払い出される。
その1ラウンド目の第2利益状態中に遊技球が特定領域34を通過し、特定領域通過検出スイッチ36Lから検出信号が出力された場合には(a3)、開放パターンAに従って今度は開放報知ランプ35Rが点灯して可変入賞手段25Rが開放することを遊技者に事前に報知した後(a4)、可変入賞手段25Rが開放して、2ラウンド目の第2利益状態が開始する(a5)。遊技者は、開放報知ランプ35Rの点灯により、今度は予め可変入賞手段25R側を狙って遊技領域22の右側に遊技球を打ち込むべく発射ハンドル14を操作する。
開放中の可変入賞手段25Rは、例えばその上限開放時間である15秒が経過するまでに上限入賞個数である5個の遊技球が入賞した時点で閉鎖され、2ラウンド目の第2利益状態が終了する(a7)。なお、可変入賞手段25Rへの遊技球の入賞に対しては、1個入賞当たり10個の賞球が払い出される。
その2ラウンド目の第2利益状態中に遊技球が特定領域34を通過し、特定領域通過検出スイッチ36Rから検出信号が出力された場合には(a6)、開放パターンAに従って再度開放報知ランプ35Lが点灯して可変入賞手段25Lが開放することを遊技者に事前に報知した後(a7)、可変入賞手段25Lが開放して、3ラウンド目の第2利益状態が開始する(a8)。
開放中の可変入賞手段25Lは、例えばその上限入賞個数である10個の遊技球が入賞する前に上限開放時間である30秒が経過すれば、その時点で閉鎖され、3ラウンド目の第2利益状態が終了する(a9)。また、その3ラウンド目の第2利益状態中に遊技球が特定領域34を通過していなければ、続く4ラウンド目に対応する開放報知ランプ35Rの点灯とそれに続く可変入賞手段25Rの開放は行われず、その時点で第2利益状態発生手段59の作動は終了する。
図7は、第2判定手段55の判定結果が大当たり態様判定となり、停止図柄態様選択手段56で特別大当たり態様である「7・7・7」が選択され、開放パターン決定手段58で開放パターンEが選択され、報知作動抽選手段71で報知を行う旨の抽選が行われた場合の、第2図柄表示手段30の変動、開放報知ランプ35L,35Rの点灯/消灯、可変入賞手段25L,25Rの開閉状態、通常入賞検出スイッチ37L,37Rの検出状態、特定領域通過検出スイッチ36L,36Rの検出状態の各履歴の一例を示したものである。
第2図柄表示手段30の第2図柄が特別大当たり態様である「7・7・7」で停止すると(b1)、開放パターンEに従って、まず開放報知ランプ35Lが点灯して可変入賞手段25Lが開放することを遊技者に事前に報知した後、可変入賞手段25Lが開放して、1ラウンド目の第2利益状態が開始する(b2)。遊技者は、開放報知ランプ35Lの点灯により、予め可変入賞手段25L側を狙って遊技領域22の左側に遊技球を打ち込むべく発射ハンドル14を操作する。
開放中の可変入賞手段25Lは、例えばその上限開放時間である30秒が経過するまでに上限入賞個数である10個の遊技球が入賞して、通常入賞検出スイッチ37L及び特定領域通過検出スイッチ36Lからの検出信号が計10回出力された時点で閉鎖され、1ラウンド目の第2利益状態が終了する(b3)。
その1ラウンド目の第2利益状態中に遊技球が特定領域34を通過し、特定領域通過検出スイッチ36Lから検出信号が出力された場合には(b3)、開放パターンEに従って1ラウンド目と同じ開放報知ランプ35Lが点灯して可変入賞手段25Lが開放することを遊技者に事前に報知した後、可変入賞手段25Lが開放して、2ラウンド目の第2利益状態が開始する(b4)。遊技者は、開放報知ランプ35Lの点灯により、1ラウンドに引き続き可変入賞手段25L側を狙って遊技領域22の左側に遊技球を打ち込むべく発射ハンドル14を操作すればよい。
開放中の可変入賞手段25Lは、その上限入賞個数である10個の遊技球が入賞する前に上限開放時間である30秒が経過した時点で閉鎖され、2ラウンド目の第2利益状態が終了する(b5)。
同様の処理が8ラウンド目まで繰り返され、その8ラウンド目の第2利益状態中に遊技球が特定領域34を通過し、特定領域通過検出スイッチ36Lから検出信号が出力された場合には、開放パターンEに従って今度は開放報知ランプ35Rが点灯して可変入賞手段25Rが開放することを遊技者に事前に報知した後(b6)、可変入賞手段25Rが開放して、9ラウンド目の第2利益状態が開始する(b7)。遊技者は、開放報知ランプ35Rの点灯により、今度は予め可変入賞手段25R側を狙って遊技領域22の右側に遊技球を打ち込むべく発射ハンドル14を操作する。
開放中の可変入賞手段25Rは、例えばその上限開放時間である15秒が経過する前にその上限入賞個数である5個の遊技球が入賞した時点で閉鎖され、9ラウンド目の第2利益状態が終了する(b8)。
その9ラウンド目の第2利益状態中に遊技球が特定領域34を通過し、特定領域通過検出スイッチ36Rから検出信号が出力された場合には(b8)、開放パターンEに従って再度開放報知ランプ35Rが点灯して可変入賞手段25Rが開放することを遊技者に事前に報知した後、可変入賞手段25Rが開放して、10ラウンド目の第2利益状態が開始する(b9)。遊技者は、開放報知ランプ35Rの点灯により、9ラウンドに引き続き可変入賞手段25R側を狙って遊技領域22の右側に遊技球を打ち込むべく発射ハンドル14を操作すればよい。
同様の処理が上限ラウンド数である16ラウンド目まで繰り返されると、その16ラウンド目の第2利益状態が終了した時点で第2利益状態発生手段59の作動は終了する(b10)。
第2図柄表示手段30の変動後の停止図柄が大当たり態様のうちの特別大当たり態様となった場合には、第2利益状態の終了後、特別遊技状態発生手段60の確率変化手段65が作動して特別遊技状態が発生し、大当たり態様の発生確率を通常確率から高確率へと変化させる。その後は、第2判定手段55が高確率状態で大当たり態様とするか否かを判定するため、変動後の第2図柄が再度大当たり態様となる可能性が非常に高くなり、遊技者は有利な状態でゲームを行える。
この特別遊技状態は、変動後の第2図柄が通常大当たり態様となって次の第2利益状態が発生するか、それまでに第2図柄が予め定められた所定回数変動した場合に終了し、大当たり態様の発生確率が高確率から通常確率へと復帰する。
以上説明したように、本実施形態では、複数の可変入賞手段25L,25Rを備え、開放パターン決定手段58により、1又は複数回の第2利益状態におけるそれら複数の可変入賞手段25L,25Rの開放パターンを決定するようにしているため、第2利益状態発生時の可変入賞手段25L,25Rの開放パターンが変化に富んだものとなり、また遊技者はその開放パターンに応じて発射操作を調節する必要があるため、より一層興趣に富んだ遊技が可能となる。
また、第2利益状態中は複数の可変入賞手段25L,25Rのうちのいずれか1つを開状態とするように構成しているため、第2利益状態中の遊技球の入賞確率については可変入賞手段が1個の場合と略同じにできる。
開放パターン決定手段58で決定された開放パターンを可変入賞手段25L,25Rの開放前に報知する開放報知ランプ35L,35Rを備えているため、遊技者は次に複数の可変入賞手段25L,25Rのどれが開放するかを事前に知ることができる。これにより、特定領域34へ遊技球を入賞させて第2利益状態を継続させることが容易となる。
開放パターン決定手段58は、第2図柄表示手段30の変動後の停止図柄態様に基づいて開放パターンを決定するため、第2図柄表示手段の図柄変動と可変入賞手段25L,25Rの開放とを関連させることができ、演出効果をより一層高めることができる。
更に、第2図柄が特別大当たり態様となった場合には、可変入賞手段25L,25Rの開放切り換えの頻度が低い開放パターンが高い確率で選択されるようになっているため、第2図柄が特別大当たり態様になれば遊技者は第2利益状態の継続中に右打ち、左打ちの切り換えをあまり行う必要がなく、より容易に利益の還元を受けることができる。
図8及び図9は本発明の第2の実施形態を例示し、開放パターン決定手段58が、第2利益状態中の可変入賞手段25L,25Rへの遊技球の入賞に基づいて次のラウンドで開放する可変入賞手段を決定するようにした例を示している。
本実施形態の開放パターン決定手段58は、第2利益状態発生手段59が作動を開始する際にその後に発生する第2利益状態の全ラウンド分の開放パターンを決定するのではなく、第2利益状態の各ラウンドが開始される際に、そのラウンドにおいて可変入賞手段25L,25Rのうちのどちらを開放するかを決定するようになっており、開放ルール記憶手段81、タイマー手段82、開放選択手段83等を備えている。
開放ルール記憶手段81は、第2利益状態の次のラウンドで開放する可変入賞手段を決定するための開放ルールを予め記憶するためのものである。この開放ルールは、例えば第2利益状態中の可変入賞手段25L,25Rへの遊技球の入賞に応じて次のラウンドで開放する可変入賞手段が決まるように規定されている。
本実施形態における開放ルールは、第2利益状態の各ラウンドの継続時間、即ち可変入賞手段25L,25Rの開放時間が所定時間(例えば、可変入賞手段25Lは15秒、可変入賞手段25Rは8秒等)以内であればそのラウンドで開放した可変入賞手段を次のラウンドでも続けて開放し、所定時間を越えた場合にはそのラウンドで開放した可変入賞手段とは別の可変入賞手段を開放するように規定されている。
また、第2利益状態の1ラウンド目で開放する可変入賞手段は、例えば乱数抽選、第2図柄の停止図柄態様等に基づいて決定すればよく、本実施形態の開放ルールでは、第2図柄の停止図柄態様が通常大当たり態様であれば可変入賞手段25Lを、特別大当たり態様であれば可変入賞手段25Rを選択するように規定されている。
タイマー手段82は、第2利益状態の各ラウンドの継続時間、即ち可変入賞手段25L,25Rの開放時間を計時するようになっている。
開放選択手段83は、第2利益状態の各ラウンドが開始される際に、そのラウンドにおいて可変入賞手段25L,25Rのうちのどちらを開放するかを選択するためのもので、開放ルール記憶手段81に記憶された開放ルールと、前ラウンドにおけるタイマー手段82の計時時間とに基づいて、可変入賞手段25L,25Rのうちの何れか一方を選択するようになっている。
また、制御コマンド送信手段61からは、開放パターン決定手段58の決定結果に基づいて、第2利益状態の各ラウンドが開始するよりも前の所定のタイミングで、制御コマンド送信手段61側から音声ランプ制御基板42側に可変入賞手段25L,25Rの開放報知コマンドが送信される。
図9は、第2判定手段55の判定結果が大当たり態様判定となり、停止図柄態様選択手段56で特別大当たり態様である「7・7・7」が選択され、報知作動抽選手段71で報知を行う旨の抽選が行われた場合の、第2図柄表示手段30の変動、開放報知ランプ35L,35Rの点灯/消灯、可変入賞手段25L,25Rの開閉状態、通常入賞検出スイッチ37L,37Rの検出状態、特定領域通過検出スイッチ36L,36Rの検出状態の各履歴の一例を示したものである。
第2図柄表示手段30の第2図柄が特別大当たり態様である「7・7・7」で停止すると(c1)、まず開放報知ランプ35Rが点灯して可変入賞手段25Rが開放することを遊技者に事前に報知した後、可変入賞手段25Rが開放して、1ラウンド目の第2利益状態が開始すると共に(c2)、タイマー手段82が計時を開始する。
開放中の可変入賞手段25Rは、例えばその上限開放時間である15秒が経過する前に上限入賞個数である5個の遊技球が入賞して、通常入賞検出スイッチ37R及び特定領域通過検出スイッチ36Rからの検出信号が計5回出力された時点で閉鎖され、1ラウンド目の第2利益状態が終了すると共に(c4)、タイマー手段82が停止する。
その1ラウンド目の第2利益状態中に遊技球が特定領域34を通過し、特定領域通過検出スイッチ36Rから検出信号が出力された場合には(c3)、タイマー手段82による前ラウンドの計時時間が例えば所定時間である8秒よりも短い7秒であれば、開放選択手段83が前ラウンドで開放した可変入賞手段25Rを選択する。そして、1ラウンド目と同じ開放報知ランプ35Rが点灯して可変入賞手段25Rが開放することを遊技者に事前に報知した後(c4)、可変入賞手段25Rが開放して、2ラウンド目の第2利益状態が開始すると共に(c5)、タイマー手段82が新たに計時を開始する。
開放中の可変入賞手段25Rは、例えばその上限開放時間である15秒が経過する前に上限入賞個数である5個の遊技球が入賞して、通常入賞検出スイッチ37R及び特定領域通過検出スイッチ36Rからの検出信号が計5回出力された時点で閉鎖され、2ラウンド目の第2利益状態が終了すると共に(c7)、タイマー手段82が停止する。
その2ラウンド目の第2利益状態中に遊技球が特定領域34を通過し、特定領域通過検出スイッチ36Rから検出信号が出力された場合には(c6)、タイマー手段82による前ラウンドの計時時間が例えば所定時間である8秒よりも長い9秒であれば、開放選択手段83が前ラウンドで開放した可変入賞手段25Rとは別の可変入賞手段25Lを選択する。そして、それに応じて開放報知ランプ35Lが点灯して可変入賞手段25Lが開放することを遊技者に事前に報知した後(c7)、可変入賞手段25Lが開放して、3ラウンド目の第2利益状態が開始すると共に(c8)、タイマー手段82が新たに計時を開始する。
開放中の可変入賞手段25Lは、例えばその上限開放時間である30秒が経過する前に上限入賞個数である10個の遊技球が入賞して、通常入賞検出スイッチ37L及び特定領域通過検出スイッチ36Lからの検出信号が計10回出力された時点で閉鎖され、3ラウンド目の第2利益状態が終了すると共に(c10)、タイマー手段82が停止する。
その3ラウンド目の第2利益状態中に遊技球が特定領域34を通過し、特定領域通過検出スイッチ36Lから検出信号が出力された場合には(c9)、タイマー手段82による前ラウンドの計時時間が例えば所定時間である15秒よりも短い13秒であれば、開放選択手段83が前ラウンドで開放した可変入賞手段25Lを選択する。そして、3ラウンド目と同じ開放報知ランプ35Lが点灯して可変入賞手段25Lが開放することを遊技者に事前に報知した後(c10)、可変入賞手段25Lが開放して、4ラウンド目の第2利益状態が開始すると共に(c11)、タイマー手段82が新たに計時を開始する。
開放中の可変入賞手段25Lは、例えばその上限開放時間である30秒が経過する前に上限入賞個数である10個の遊技球が入賞して、通常入賞検出スイッチ37L及び特定領域通過検出スイッチ36Lからの検出信号が計10回出力された時点で閉鎖され、4ラウンド目の第2利益状態が終了すると共に(c13)、タイマー手段82が停止する。
その4ラウンド目の第2利益状態中に遊技球が特定領域34を通過し、特定領域通過検出スイッチ36Lから検出信号が出力された場合には(c12)、タイマー手段82による前ラウンドの計時時間が例えば所定時間である15秒よりも長い18秒であれば、開放選択手段83が前ラウンドで開放した可変入賞手段25Lとは別の可変入賞手段25Rを選択する。そして、それに応じて開放報知ランプ35Rが点灯して可変入賞手段25Rが開放することを遊技者に事前に報知した後(c13)、可変入賞手段25Rが開放して、5ラウンド目の第2利益状態が開始すると共に(c14)、タイマー手段82が新たに計時を開始する。
同様の処理が、第2利益状態中に遊技球が特定領域34を通過することを条件に所定の上限ラウンド数(例えば16ラウンド)を限度として繰り返される。
以上のように、開放パターン決定手段58を、第2利益状態中の可変入賞手段25L,25Rへの遊技球の入賞に基づいて次のラウンドで開放する可変入賞手段を決定するように構成することで、各ラウンド中の遊技状態を次回以降のラウンドにおける可変入賞手段25L,25Rの開放パターンに反映させることができ、より一層変化に富んだ演出が可能となる。
以上、本発明の各実施形態について詳述したが、各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、可変入賞手段は3個以上設けてもよい。また、可変入賞手段は必ずしも左右方向に配置する必要はなく、例えば遊技領域22の上部側と下部側に配置するなど、任意の配置が可能である。
また、可変入賞手段は、左右一対の開閉手段を備えた電動チューリップ式のものなど、どのような構成を採用してもよい。
例えば複数の可変入賞手段を左右方向に配置した場合、遊技領域22内をその可変入賞手段に対応して左右方向に複数の領域に区分し、各領域内に打ち込まれた遊技球はその領域内の可変入賞手段にのみ入賞可能としてもよい。その領域の区分は、遊技釘の配置や各遊技部品の配置により行えばよい。
可変入賞手段の開放パターンを報知する報知手段としての開放報知ランプ35L,35Rは、可変入賞手段上に設けてもよいし、可変入賞手段から離れた例えばセンター手段23上などに設けてもよい。
また、可変入賞手段の開放パターンを報知する報知手段は、ランプを点灯させるもの以外に、液晶等の表示手段上に所定の表示(例えば矢印表示、「左」「右」等の文言表示、キャラクターの動画表示など)を行うもの、音声によるもの、可動物を作動させるもの等でもよい。
利益状態継続手段64が第2利益状態を継続発生させるための所定条件としては、特定領域34への遊技球の入賞の他、可変入賞手段25L,25Rの開放から所定時間以内での遊技球の入賞等でもよい。この場合、所定時間を発射から可変入賞手段25L,25Rへの入賞に要する時間よりも短く設定すれば、報知手段が作動していない場合には第2利益状態の継続が困難となり、逆に報知手段が作動した場合には第2利益状態の継続が容易となるため、報知手段が作動するか否かによって遊技者に与える利益を大幅に変化させることができる。
複数の可変入賞手段25L,25Rは、上限開放時間、上限入賞個数、払い出し個数等を全て同じ値に設定してもよいし、それらのうちの幾つかのみを異なる値に設定してもよい。また、それら上限開放時間、上限入賞個数、払い出し個数等の設定内容を可変とし、乱数抽選、時間経過、第1図柄や第2図柄の停止図柄態様、変動パターン、その他遊技状態に応じて変更するようにしてもよい。
開放パターンは、図3に示したものに限られるものではなく、任意に設定可能である。また、各開放パターンの選択率の設定も任意であり、例えば全ての開放パターンの選択率を同じにしてもよい。各開放パターンの選択率の設定内容を、停止図柄態様以外の例えば変動パターン、乱数抽選等に応じて変更するようにしてもよい。また、特定の条件が成立したとき(例えば特別大当たり態様となったときなど)にのみ選択される開放パターンを設けてもよい。
第2実施形態のように、開放する可変入賞手段を第2利益状態の各ラウンド毎に決定する場合、次のラウンドで開放する可変入賞手段は、前ラウンドの継続時間に基づいて決定する以外に、例えば前ラウンドにおける遊技球の入賞個数、前ラウンドにおける特定領域34への入賞個数(特定領域34に複数個の遊技球が入賞可能な場合)、何球目で特定領域34に入賞したか、特定領域34への入賞に基づく乱数抽選等に基づいて決定するようにしてもよい。
実施形態では、主制御基板41と音声ランプ制御基板42とを一方向通信可能に接続し、音声ランプ制御基板42と図柄制御基板43とを双方向通信可能に接続したが、例えば主制御基板41と図柄制御基板43とを一方向通信可能に接続し、図柄制御基板43と音声ランプ制御基板42とを双方向通信可能に接続してもよい。また、音声ランプ制御基板42と図柄制御基板43とを夫々個別に主制御基板41に接続してもよい。
音声ランプ制御基板42と図柄制御基板43とは1つの副制御基板により構成してもよい。また、音声ランプ制御基板42は、例えば音声制御基板とランプ制御基板とに分けて個別に設けてもよい。この場合、報知作動抽選手段71、報知制御手段72等は音声制御基板、ランプ制御基板、その他の任意の副制御基板上に設けてもよい。もちろん、報知作動抽選手段71、報知制御手段72等を主制御基板41上に設けてもよい。
特別遊技状態発生手段60で発生させる特別遊技状態としては、第2図柄が大当たり態様となる確率を通常状態よりも高確率とするもの以外に、例えば第2図柄の変動時間を通常状態よりも短縮するもの、第2図柄始動手段24の開放時間を通常状態よりも長くするもの、第1図柄が当たり態様となる確率を通常状態よりも高確率とするもの、第1図柄の変動時間を通常状態よりも短縮するもの、可変入賞手段25L,25Rの開放の最大ラウンド数を増加させるもの、可変入賞手段25L,25Rの上限開放時間を増大させるもの、可変入賞手段25L,25Rの上限入賞個数を増加させるもの、第1図柄始動手段26の上限保留個数を増加させるもの、第2図柄始動手段24の上限保留個数を増加させるもの等、種々の利益状態を用いることができる。また、それら複数種類の利益状態を同時或いは個別に発生させるようにしてもよい。
更に、実施形態ではパチンコ機を例に挙げて説明したが、アレンジボール機、雀球遊技機等のその他の弾球遊技機でも同様に実施可能であることは言うまでもない。