JP2011087796A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技に参加しているという意識を遊技者に認識させ、さらに遊技への参加意欲を高める演出表示を有した遊技機を提供する。
【解決手段】始動入賞に基づく抽選により役物可動体8の演出動作を伴うリーチが選択されると、遊技機の前面に設けられている演出ボタンの操作に伴って役物可動体8が可動可能となる。役物可動体8の演出動作は演出図柄表示装置6に表示される画像と連動するように行なわれる。役物可動体8が未だ動作していないときに演出ボタン27が押下されると、一回の押下に伴って役物可動体8は加速動作と等速動作と減速動作からなる一連の動作を行なう。等速動作中に再度、演出ボタン27を押下すると等速動作期間が延長され、加速・減速動作中に演出ボタン27を押下するとその押下は受け付けられず無効となる。タイミングよい演出ボタン27の押下により役物可動体8を画像に上手く連動させることができ大当たりに対する期待感が高まる。
【選択図】図1

Description

本発明は、遊技機の遊技制御、特に、演出ボタン押下に伴う役物可動体の制御に関するものである。
従来から、遊技者の興趣を高め、遊技性をより向上させるために、遊技者自身に操作部材を操作させ、その操作結果によって有利な遊技内容を発生させることができるというような演出を行う遊技機が開発されている。例えば、下記の特許文献1には、抽選結果により大当たりを取得した後、遊技者による遊技者参加ボタンの押圧操作によって2つの移動部材を移動させ、両部材が所定の位置関係となった場合に確率変動当たりが発生するという演出内容の遊技機が開示されている。具体的には、外筒部材と内筒部材の2つの移動部材を設け、アタッカーが閉止する各ラウンド間に行なう遊技者参加ボタンへの通常操作に応じて外筒部材の内筒部材に対する移動ピッチを決定し、アタッカーが開放する各ラウンド中に行なう遊技者参加ボタンへの連打操作に応じて外筒部材を内筒部材に対し、決定された移動ピッチずつ移動させるというものである。抽選結果が確率変動当たりである場合には、遊技者参加ボタンへの連打操作により外筒部材の第2図柄が内筒部材の第1図柄に重なり合うように表示制御され、抽選結果が通常当たりである場合には、第2図柄が第1図柄からずれるように表示制御される。これにより、あたかも大当たりの種別を人為的に決めるという、新規で興趣の高い演出を実現することができ、遊技者は自身の決めた回動ピッチで第2図柄を移動させ第1図柄に重ねようと参加ボタンを懸命に連打する。
特開2007−105363号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された遊技機による制御では、遊技者がラウンド間にどのようなタイミングで遊技者参加ボタンを通常操作しようともいずれかの移動ピッチが決定され、ラウンド中に遊技者がどのようなタイミングで遊技者参加ボタンを押下しようとも前記決定された移動ピッチで移動部材が移動していく。すなわち、遊技者のボタン操作に基づいて移動部材を移動させることはできるもののその動きが操作と移動との関係で真実味を欠き、遊技者の参加意識を十分に満たすものではなく、また参加意欲も十分に高められるものではなかった。
そこで、本願発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、遊技に参加しているという意識を遊技者に認識させ、さらに遊技に参加しようという意欲を高めさせる演出表示を有した遊技機の提供を目的とするものである。
上記課題を解決するために、請求項1に係る遊技機の発明は、遊技者による演出ボタンの押下に基づいて予め定められた期間の加速動作、等速動作、及び減速動作の一連の動作を連続して行なうモータが役物可動体に取り付けられ、該役物可動体が前記モータの動きに連動するように構成されている遊技機において、
前記役物可動体の動作は遊技内容に関連する演出動作であり、前記予め定められた等速動作の期間中に前記演出ボタンが押下された場合には、前記予め定められた期間の等速動作を延長して継続し、該予め定められた期間の等速動作の終了後に前記減速動作を連続させるように前記モータを駆動制御して前記役物可動体を動作させる遊技制御手段が設けられていることを特徴とするものである。
役物可動体の動作は、始動入賞口への遊技球の入賞に基づく一連の演出動作(液晶表示画面による画像表示演出、表示灯による点灯・点滅演出、スピーカからの音演出等)の一環としての演出である。特に、複数設けられているリーチ演出のうちの一種のリーチ演出の中で動作し、リーチ後の大当たりを遊技者の演出ボタン操作によって引き寄せようと遊技者の意欲を高めさせるための演出である。始動入賞に基づく抽選によって役物可動体によるリーチ演出が選択されると、役物可動体が動作可能状態になる。役物可動体が未だ動作していない状態のときに演出ボタンが操作(例えば、押下)されると、役物可動体は加速動作、等速動作、減速動作から構成される一連の動作をこの順に連続し行なう。各動作期間は予め定められており、上記状態のときの1回の演出ボタン操作に基づいて上記一連の動作が1回行なわれる。そして、演出ボタンが、役物可動体が等速動作している期間内に操作されると、上記のように予め定められた等速動作期間が延長されて継続する。延長期間は上記予め定められた等速動作期間と同じ期間としても、あるいは別に決めた所定期間としてもよい。なお、延長された等速動作期間内にさらに演出ボタンが操作されると、さらに等速動作期間が延長されて継続する。そして、等速動作期間内に次の演出ボタンの操作が行なわれなかった場合には、等速動作の期間終了後に、上記一連の動作として行なわれる減速動作が定められた期間だけ連続して行われる。
また、請求項2に係る遊技機の発明は、請求項1に記載の発明において、前記等速動作の期間中に前記演出ボタンが押下された場合には、その押下された時点から前記延長される等速動作の期間が開始されることを特徴とするものである。
上記一連の動作の各動作期間は予め定められているが、等速動作期間中に演出ボタンが操作された場合には、そのとき継続されている等速動作期間は途中であっても中止され、前記演出ボタン操作に基づく新たな等速動作期間がその操作された時点から開始される。等速動作期間中に演出ボタンが連続して操作されると等速動作期間はその操作された分だけ延長されていく。等速動作の期間が演出ボタンが連続して操作されたときの操作間隔よりも長く設定されている場合には、例えば、演出ボタンが操作された回数分だけ等速動作期間が単純に加算され延長されるとすると、等速動作期間が長くなってしまい、演出ボタンの操作は終了しているのに等速動作期間は未だ終了せず役物可動体だけが継続して動作し、演出ボタンの操作とそれに伴う役物可動体の動作が一致していないように見える不自然な演出動作となってしまう。そこで、新たな等速動作期間を演出ボタンが操作された時点から開始させることにより、演出ボタンの操作間隔と等速動作の期間が上記のような関係に設定されている場合であっても、演出ボタンの操作と役物可動体の動作が連動しているように見える自然な演出を行なうことができる。
また、請求項3に係る遊技機の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記加速動作または減速動作の期間中の前記演出ボタンの押下は、受け付けられないように設定されていることを特徴とするものである。
演出ボタンが操作され上記一連の動作(加速動作、等速動作、減速動作)が継続している期間中の、加速動作期間あるいは減速動作期間に演出ボタンが操作された場合には、そのボタン操作に基づく役物可動体の動作は開始されず、つまり、演出ボタンの操作を受け付けず、上記一連の動作が継続される。このように、遊技者が演出ボタンを操作してもその操作タイミングによってボタン操作を受け付ける場合と受け付けない場合とを設けることにより、遊技者の的確なボタン操作によってリーチ演出の中で役物可動体の動作を止めずに連続した等速動作を継続させようとする遊技者の参加意識を高める。
本発明に係る遊技機によれば、遊技者による的確なタイミングでの演出ボタンの連続操作によって、リーチ演出を構成する役物可動体の動作を連続してスムースに継続させることができるので、遊技者のボタン操作による遊技への参加意識を高めることができ、その結果、リーチ演出の後に大当たり遊技を発生させようとする遊技への参加意欲を高めることができる。
本発明に示す遊技機の遊技盤の一形態を示す図である。 図1に示す遊技盤が取り付けられた遊技機の全体を示す斜視図である。 本発明に係る遊技機の電気的接続を表わすブロック図である。 役物可動体の一連の動作の一形態を示す図である。 役物可動体の動作の別の形態を示す図である。 役物可動体の動作を伴うリーチ演出処理の一形態を表わすフローチャートである。
以下、本発明に係る遊技機の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。本実施の形態ではパチンコ機を例にして説明する。なお、各図面間において、同一符号は、同一又は相当部分を示す。
図1に示すパチンコ機の形態では、発射装置から打ち出された遊技球を誘導する機能を有した打球誘導レール9によって略円形状の遊技領域5が遊技盤2上に形成されている。遊技領域5の略中央部には、3つの表示領域3a、3b、3cに演出図柄をそれぞれ独立して変動表示および停止表示する演出図柄表示装置6が設けられている。演出図柄表示装置6は、例えば、液晶表示装置等からなる可変表示装置によって構成され、複数の数字、文字、図柄等からなる演出図柄を変動・停止表示させる。また、背景画像等を動画としても表示可能であり多彩な演出表示が可能である。
演出図柄表示装置6の下方には、1桁の数字、文字等(例えば、「0」から「9」までの数字、「A」から「J」までの文字)からなる普通演出図柄を変動表示および停止表示する普通演出図柄表示装置7が設けられている。普通演出図柄表示装置7は、例えば、7セグメントLED等からなる可変表示装置によって構成されている。
普通演出図柄表示装置7の下方には、上始動口10と下始動口11とが上下に並んで配設されている。上始動口10は常時入賞可能な入賞口であり、下始動口11は電動チューリップといわれる可動式タイプの入賞口で遊技球の入賞確率を変化させることが可能な電動役物である。上始動口10または下始動口11への遊技球の入賞に基づいて、演出図柄表示装置6における演出図柄の変動表示および後述する特別図柄表示装置21における特別図柄の変動表示が開始される。演出図柄および特別図柄の変動表示動作は所定時間継続し、後述する主制御基板における抽選結果に基づいて所定の演出図柄および特別図柄がそれぞれの装置6、21に停止表示される。
演出図柄表示装置6の左側には、普通図柄始動ゲート12が設けられている。普通図柄始動ゲート12への遊技球の通過に基づいて、普通演出図柄表示装置7における普通演出図柄の変動表示および後述する普通図柄表示装置22における普通図柄の変動表示が開始される。普通演出図柄および普通図柄の変動表示動作は所定時間継続し、後述する主制御基板における抽選結果に基づいて所定の普通演出図柄および普通図柄がそれぞれの装置7、22に停止表示される。そして、停止表示された図柄が予め定められた特定の態様(例えば、普通演出図柄でいえば「0」から「9」のうちの奇数図柄)になると当たりが発生し、下始動口11を構成するチューリップが所定パターンで開放し遊技球の入賞確率をアップさせて遊技者に有利な遊技状態を発生させる。
始動口10、11の左方には、特別図柄と普通図柄を変動表示および停止表示する特別図柄表示装置21および普通図柄表示装置22が設けられている。特別図柄表示装置21は、2つの表示領域にそれぞれ独立して特別図柄を変動・停止表示する表示装置であり、例えば、液晶表示装置や7セグメントLED等から構成されている。特別図柄は文字、数字等からなる図柄であり、所定時間変動表示された後、抽選によって選択された図柄が停止表示される。特別図柄は演出図柄表示装置6に表示される演出図柄と対応している。また、普通図柄表示装置22は、1つの表示領域に普通図柄を変動・停止表示する表示装置であり、例えば、液晶表示装置や7セグメントLED等から構成されている。普通図柄は文字、数字等からなる図柄であり、所定時間変動表示された後、抽選によって選択された図柄が停止表示される。普通図柄は普通演出図柄表示装置7に表示される普通演出図柄と対応している。
特別図柄表示装置21に停止表示された特別図柄の態様が予め定められた特定の態様になると「大当たり」が発生し、後述する大入賞口が所定のパターンで開放状態となり遊技者が短時間に多くの賞球を獲得可能な遊技状態となる。このとき、特別図柄と対応している演出図柄も特定の態様が選択され、演出図柄表示装置6にはその特定の態様(例えば、「7」「7」「7」等の同一数字の組み合わせ)の演出図柄が停止表示される。また、普通図柄表示装置22に停止表示された普通図柄の態様が予め定められた特定の態様になると「当たり」が発生し、下始動口11を構成するチューリップが所定パターンで開放し遊技球の入賞確率をアップさせて遊技者に有利な遊技状態を発生させる。このとき、普通図柄と対応している普通演出図柄も特定の態様(上記したように、例えば、「0」から「9」のうちの奇数図柄)が選択され、普通演出図柄表示装置7にはその特定態様の普通演出図柄が停止表示される。通常、遊技者は、演出図柄表示装置6および普通演出図柄表示装置7に停止表示される演出図柄および普通演出図柄を見て当たりが発生したか否かを認識する。
演出図柄表示装置6の上方には、始動口10、11への遊技球の入賞に基づく一連の演出動作(演出図柄表示装置6による画像表示演出、表示灯による点灯・点滅演出、スピーカによる音演出等)の一環として動作する役物可動体8が設けられている。複数設けられているリーチ演出の中から役物可動体8の動作を伴う可動体リーチ演出が選択されると、パチンコ機に設けられている演出ボタン27の操作に基づいて役物可動体8が動作可能な状態となり、演出図柄表示装置6に表示される画像表示演出等と連動してリーチ演出が行なわれる。
下始動口11の下方には、上記のように演出図柄表示装置6に停止表示された特別図柄の態様が特定の組み合わせであるときに大当たりが発生し所定パターンで開放状態となる大入賞口13が設けられている。大入賞口13は、例えば、予め定められた一定時間経過するまで、または、所定個数(例えば10個)の遊技球が入賞するまで継続して開放する。この開放の後、大入賞口13は、一旦、閉鎖状態となった後(インターバル期間経過後)、再度、上記の条件を満たすまで開放する。このような開閉期間を1ラウンドとし、予め定められた条件のもと最大ラウンド(例えば、15ラウンド、8ラウンド、2ラウンド等)まで大当たり遊技が継続される。
大入賞口13の左右両側には、一般入賞口14a、14bが設けられ、また、大入賞口13の下方には、いずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を回収するためのアウト口15が設けられている。
図1の遊技盤2が組み込まれたパチンコ機1の全体図を図2に示す。
パチンコ機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠25を有し、ガラス扉枠25の背面側には、遊技盤2が着脱可能に取り付けられている。ガラス扉枠25の下方表面には打球供給皿26が設けられ、打球供給皿26の中央前面には役物可動体8を動作させる際に遊技者が操作する演出ボタン27が設けられている。また、打球供給皿26の右下方には、遊技球を遊技領域5へ発射させるためのハンドル28が設けられている。ガラス扉枠25で、遊技領域5の周辺を覆う部分には、点灯・点滅表示により演出表示動作する表示ランプ29が設けられ、また、ガラス扉枠25の上部には、効果音の出力により演出動作するスピーカ30が設けられている。
次に、図3のブロック図に基づいて、パチンコ機1の遊技の制御内容について説明する。
パチンコ機1には遊技球を検出するための各種スイッチが設けられており、該各種スイッチは、入力ポートを介して制御部に接続されている。上始動口スイッチ42は、上始動口10に入賞した遊技球を検出するスイッチであり、下始動口スイッチ43は、下始動口11に入賞した遊技球を検出するスイッチである。左ゲートスイッチ44は、普通図柄始動ゲート12に入賞した遊技球を検出するスイッチである。カウントスイッチ45は、大入賞口13に入賞した遊技球を検出するスイッチである。左中・左下入賞スイッチ46、右中・右下入賞スイッチ47は、一般入賞口14a、14bに入賞した遊技球を検出するスイッチである。これら各種スイッチによる検出信号は、入力ポートを介して主制御基板41に入力される。また、パチンコ機1には役物可動体8を動作させるための演出ボタン27が設けられており、該演出ボタン27は入力ポートを介して制御部に接続され、該ボタンの操作信号は主制御基板41に入力される。
主制御基板41にはマイクロコンピュータ(CPU)48が搭載されており、マイクロコンピュータ48は、ROM49、RAM50を備えている。ROM49には、遊技制御用プログラムや変動パターンコマンドを始めとするパチンコ機を制御するための各種パラメータが記憶されている。RAM50はワークメモリとして使用され、主制御基板41に対する入出力データや演算処理のためのデータ、遊技に関連する乱数カウンタを始めとする各種カウンタが一時的に記憶される。
主制御基板41は、各種スイッチ27、42、43、44、45、46、47から入力される検出信号を解析し、出力ポートを介して、直接的に駆動にかかわる制御信号を特別図柄表示装置21、普通図柄表示装置22、大入賞口ソレノイド51、普通電動役物ソレノイド52、賞球払出制御装置53へ送ることによりこれらの装置を制御している。また、主制御基板41は、複合サブ制御基板61へ複合サブ制御コマンドを送信することによって該基板61をコマンド制御している。
複合サブ制御基板61は、図示は省略しているが、主制御基板41と同様にCPU、ROM、RAMを備えおり、主制御基板41から送信されてくる制御コマンドに基づいて、直接的に駆動にかかわるモータ制御信号を可動体モータ62へ送ることにより該モータ62を制御している。主制御基板41は、始動口スイッチ42、43の入賞球検出に基づく抽選により役物可動体8の演出動作を伴う可動体リーチ演出が選択されると、演出ボタン27の操作に基づき役物可動体8の動作を決定し、複合サブ制御基板61にサブ制御信号(制御コマンド)を送信する。複合サブ制御基板61は、サブ制御信号に基づき可動体モータ62に通電する。これにより可動体モータ62が回転すると、可動体ギアを介して該モータ62に結合されている役物駆動体8が可動(例えば、回転動作)する。また、可動体位置検出スイッチ63により検出された可動体の原点位置信号に基づいて、役物可動体8の可動位置を調整するために可動モータ62の制御も行なっている。
また、複合サブ制御基板61は、演出制御基板71へ演出制御コマンドを送信することによって該基板71をコマンド制御している。演出制御コマンドには、例えば、演出図柄表示装置6に表示される演出図柄の停止図柄組み合わせを指示する停止図柄制御コマンド、大当たり、リーチ、ハズレ等の変動図柄の態様、演出時間等を指示する変動パターン制御コマンド等がある。
演出制御基板71は、図示は省略しているが、主制御基板41と同様にCPU、ROM、RAMを備えおり、複合サブ制御基板61から送信される演出制御コマンドにしたがって図柄表示装置を制御する図柄制御コマンドを図柄制御基板72に送信している。また、演出制御基板71は、ランプ制御部73と音声制御部74を備えており、ランプ制御部73によって表示ランプ29を点灯・点滅させる演出表示、音声制御部74によってスピーカ30から音を出力する演出表示を行なっている。
図柄制御基板72は、演出制御基板71から送信される図柄制御コマンドにしたがって、記憶部75に記憶された変動パターンに基づき、演出図柄表示装置6で演出図柄の演出表示を、普通演出図柄表示装置7で普通演出図柄の演出表示を行なう。
次に、パチンコ機1の動作を説明する。
ハンドル28操作に伴って遊技領域5に発射された遊技球が始動口10又は11に入賞すると始動口スイッチ42又は43によって入賞が検出され、その検出信号が主制御基板41に入力される。この検出信号が入力されるとCPU48において大当たり抽選およびリーチ抽選が行なわれ、それぞれの抽選で乱数値が取得される。取得された大当たり抽選の乱数値が大当たり値であったときは、大当たり遊技を発生させるための大当たりフラグがセットされる。また、取得されたリーチ抽選の乱数値がリーチ値であるとき、あるいは大当たり抽選で大当たりフラグがセットされたときは、リーチ演出を発生させるためのリーチフラグがセットされる。
また、発射された遊技球が始動口10又は11に入賞すると、主制御基板41は、複合サブ制御基板61を介して演出制御基板71へ演出図柄を変動開始させる信号を送信する。複合サブ制御基板61は、主制御基板41からの制御信号に基づいて、演出図柄表示装置6に停止表示される演出図柄の組み合わせ、大当たり、リーチ、ハズレ等の変動図柄の態様、演出時間等を決定し、その制御コマンドを演出制御基板71に送信する。演出制御基板71は、該制御コマンドに基づいて図柄制御基板72を介して演出図柄表示装置6を制御し、表示領域3a、3b、3cに、先ず、複数の図柄からなる演出図柄を変動表示させる。なお、演出図柄が変動表示される領域以外の領域(演出図柄の背景表示領域)には、背景図柄(映像)が常時表示されている。そして、予め定められた変動時間の経過後に、上記抽選の結果においてリーチフラグがセットされていればリーチ処理が行なわれ、さらに大当たりフラグがセットされていれば大当たり処理が行なわれる。
上述したリーチ抽選によって発生するリーチ演出には複数種類のリーチ演出が予め用意されている。次に、この複数種類の中から役物可動体8の演出動作を伴うリーチ演出形態(役物可動体演出リーチという)が選択された場合について以下に説明する。
リーチ抽選によって役物可動体演出リーチが選択されると、パチンコ機1の前面側に設けられている演出ボタン27の操作が受け付け不可状態から受け付け可能状態となり、演出ボタン27の操作に伴って役物可動体8が可動可能な状態となる。この状態において、役物可動体8が未だ動作していないときに演出ボタン27が操作(例えば、押下)される(図4の(イ))と、一回の押下により役物可動体8は図4に示すような一連の動作を行なう。この動作は、横方向を時間(t)、縦方向を速さ(v)として、加速動作を行なうA期間、等速動作を行なうB期間、減速動作を行うC期間から構成されている。各動作期間(A、B、Cの期間)は予め定められており、上記役物可動体8が停止状態のときの1回の演出ボタン27の押下に基づいて上記一連の動作が1回行なわれる。したがって、一連の動作が終了して役物可動体8が停止した(図4の(ロ))後に演出ボタン27がもう一度押下されると上記一連の動作が再度行なわれる。なお、この形態においては、等速動作期間(B期間)が加速動作期間(A期間)および減速動作期間(C期間)に比較して十分に長く設定されている。
また、役物可動体8の上記一連の動作における等速動作が行なわれているB期間中に再度演出ボタン27が押下されると、予め定められた等速動作期間が延長して継続される。図5に、このタイミングで演出ボタン27が押下されたときの役物可動体8の動作状態を示す。役物可動体8が停止している状態において演出ボタン27が押下される(図5の(ハ))と、役物可動体8が動作を開始させ加速動作期間(A期間)の後に等速動作期間(B1期間)が行なわれる。この等速動作期間中の(ニ)のタイミングで演出ボタン27が再度押下されると、押下された時点(ニ)から再度、新たな等速動作期間(B2期間)が開始される。そして、予め定められた等速動作期間の経過後(図5の(ホ))、減速動作期間(C期間)が行なわれて役物可動体8の動作が停止する(図5の(ヘ))。なお、延長された等速動作期間(B2期間)内にさらに演出ボタン27が押下されると、さらに等速動作期間が延長される。
図5に示す形態では、新たな等速動作期間(B2期間)の開始時期を演出ボタン27が押下された(ニ)の時点としているが、これに限らず例えば、等速動作期間B1が予め定められている等速動作期間(B期間)に達した後に新たな等速動作期間(B2)が開始されるようにしてもよい。また、新たに開始される等速動作期間(B2)は、予め定められたB期間と同じ期間であっても、あるいは演出ボタン27の押されたタイミング(B1の期間の長さ)に応じて決定される期間であってもよい。
また、役物可動体8の上記一連の動作における加速動作または減速動作が行なわれているA期間またはC期間中に再度演出ボタン27が押下された場合には、そのボタン操作は受け付けられず役物可動体8の動作に影響を与えないように設定されている。したがって、図4に示される一回の演出ボタン27の押下に基づく一連の動作において、加速動作期間(A期間)または減速動作期間(C期間)中に次の演出ボタン27が押下された場合には、役物可動体8の動作は変化せず最初の演出ボタン27の押下に基づく一連の動作(A→B→C)が一回だけ行なわれる。このように、役物可動体8の動作状態に対する操作ボタン27の押下タイミングによって、その押下に対する役物可動体8の動作態様が変化する。これにより遊技者の演出ボタン27操作意欲を向上させ、遊技に対する興趣を高めることができる。
上記役物可動体演出リーチは、演出図柄表示装置6に表示される動画像等と役物可動体8の動作が連動するように行なわれる。これにより遊技者の演出ボタン27操作による遊技参加意欲を向上させ、遊技者の大当たり発生に対する期待をより高めことができる。ここで、役物可動体演出リーチの一形態を以下に説明する。
始動入賞に基づく抽選によりリーチ演出が選択されると、演出図柄が所定時間だけ変動表示された後に、例えば、演出図柄表示装置6の表示領域3a、3b、3cのうち3a、3bの領域に同一種類の演出図柄が停止表示され3cの領域に引き続き演出図柄が変動表示されているリーチ状態が発生する。そして、その選択されたリーチ演出が役物可動体演出リーチの場合には、リーチ演出が発展し演出図柄表示装置6には、釣りをしている主人公が獲物をヒットしたときの映像が表示される。そして、役物可動体8は、演出図柄表示装置6に表示された釣竿に取り付けられているリールの役を演出し、遊技者の演出ボタン27の押下に伴い回転動作を行なう。また、演出図柄表示装置6には、演出ボタン27の画像とこのボタンを押下(連続押下)すべき旨のメッセージ表示され、遊技者に演出ボタン27の操作を促す。遊技者が演出ボタン27を押下すると、リール(役物可動体8)が回転し、その回転に伴って垂らしてある糸が巻き上げられ獲物が引き寄せられる画像が演出図柄表示装置6に表示される。また、演出図柄表示装置6にはヒットした獲物までの距離が数字等で表示され、リール8の回転に伴って数字が減少し獲物が徐々に釣り上げられていく。
演出ボタン27が押下される度に主制御基板41(CPU48)において抽選が行なわれ、一回の演出ボタン27の押下に伴って巻き上げられる糸の長さ(例えば、0〜20mの長さ)が決定される。図4、5で説明したように、一回の演出ボタン27の押下に伴ってリール8は図4に示す一連の動作を行なう。そして、この一連の動作によってリール8は約1/3回転だけ回転動作を行なう。また、等速動作期間(B期間)中に演出ボタン27が再度押下されると、等速動作期間(B期間)が延長され、さらにリール8が約1/3回転だけ回転動作を行なう。等速動作期間中に演出ボタン27が連続押下されると、B期間のみが追加されていくので(A期間とC期間は省略されるので)、一回の演出ボタン27の押下に伴うリール8の回転量は1/3回転よりも減少することになる。さらに、等速動作期間中に演出ボタン27が押下されたとき、その押下された時点(図5の(ニ)の時点)から次の等速動作期間が延長されるように設定されている場合には、押下間隔が短いほど一回の演出ボタン27の押下に伴うリール8の回転量は減少することになる。ただし、演出ボタン27の押下タイミング、例えば、加速・減速動作期間に演出ボタン27が押下された場合には、その押下は受け付けられず、その場合にはその押下に基づくリール8の回転はなされないで、糸も巻き上げられない。また、役物可動体演出リーチが選択されたときに、演出ボタン27に基づくリール8の回転動作を行なわせるか否かの抽選も行なわれ、“リールの回転動作を行なわない”の抽選結果が選択された場合には、演出ボタン27をどのタイミングで押下してもリール8は回転動作せず、リーチ演出の内容は演出図柄表示装置6での画像演出のみとなる。
このような演出ボタン27の押下タイミングとリール8の回転動作との関係から、継続する等速動作期間中にタイミングよく演出ボタン27を連打(連続押下)することにより、等速でリール8を回転させながら糸を巻き上げ、スムースに獲物を引き寄せることができ、自己のボタン操作によりリール8を上手く動作させているという満足感を与え、遊技に参加することによって獲物を釣り上げることができると共に大当たり遊技を発生させ得るという遊技者の期待感を高めることができる。
予め定められているリーチ演出期間が経過するとボタン押下による演出の終了画面が表示され、演出ボタン27の操作の受け付けが停止される。このとき可動体位置検出スイッチ63によってリール8の原点位置からの回転量が検出され、その検出信号を受信した複合サブ制御基板61は可動モータ62を制御し、次の役物可動体演出リーチに備えてリール8の回転を原点の位置に戻す。次に、上記内容の演出結果(当たり/ハズレ)を判定するジャッジ画面が表示され、始動入賞に基づく抽選によって大当たりが選択されていた場合には獲物の釣り上げ成功画像が表示された後に一連の大当たり遊技演出が開始される。また、抽選によってハズレが選択されていた場合には獲物の釣り上げ失敗画像が表示される。なお、大当たり演出が開始された後は、演出ボタン27の操作は受け付けられなくなりボタンを押下しても受付無効になる。
演出ボタン27のタイミングよい連続押下により、リーチ演出期間内に巻き上げ糸の長さが残り0mに達して獲物を釣り上げることができた場合には大当たりの発生が確定する。このため遊技者はヒットした獲物を釣り上げようとして、連続的に等速でリール8を回転させる(等速動作期間を連続して延長させる)ために等速動作期間中に演出ボタン27を連続押下する。演出ボタン27が押下された回数分だけ糸の巻き上げ量の抽選が行なわれ、巻き上げられる糸の長さは加算されていく。巻き上げ糸の残りの長さが0mになるか否か(大当たりになるか否か)は、始動入賞に基づく抽選の結果によって決定されるが、抽選結果が大当たりの場合には演出ボタン27の上手い押下タイミングにより糸の長さを残り0mにすることが可能になる。しかし、抽選結果がハズレの場合には巻き上げ糸の残りを0mに到達させることはできない。
ここで、遊技者が演出ボタン27を連続操作したときの押下間隔が、予め定められた等速動作期間(B期間)よりも短かかった場合、例えば、図4、5において、押下された回数分だけ等速動作期間(B期間)が単純に加算され延長されていくように設定されていると、連続する等速動作期間(図5において(ト)〜(ホ)の期間)が「B期間」×「押下回数」となり長くなってしまい、演出ボタン27を連続押下している期間とリール8の等速動作期間とにズレが生じ、演出ボタン27の押下は終了しているのに等速動作期間は未だ終了せずリール8だけが継続して動作し、演出ボタン27の操作とそれに伴うリール8の動作が一致していないように見える不自然な演出動作となってしまう。そこで、新たな等速動作期間(図5においてB2の期間)を演出ボタン27が押下された時点(図5において(ニ)の時点)から開始させることにより、演出ボタン27の押下間隔が短くても(遊技者がどんなに素早く演出ボタン27を連打しても)、演出ボタン27の押下とリール8の回転動作が連動しているように見え、自然な演出動作を行なうことができる。
図6に沿って、複合サブ制御基板61による、役物可動体演出リーチ時の制御内容を以下に説明する。
役物可動体演出リーチが開始されると、ステップ81において演出ボタン27が押下されているか否かの判別が行なわれる。演出ボタン27が押下されている場合にはステップ82に進み、役物可動体8が動作中であるか停止状態にあるかの判別が行われる。一方、演出ボタン27が押下されていない場合には役物可動体動作の処理は終了する。
ステップ82において、役物可動体8が停止状態にあると判別された場合には、ステップ83に進み、役物可動体8の動作が開始され、図4のA期間のような加速動作が行なわれる。例えば、役物可動体8を釣り竿に取り付けられたリールとして用いる形態では、演出ボタン27の押下に基づいて、停止していたリール8の回転動作が開始され、所定の速度に達するまで加速動作が行なわれる。予め定められている加速動作期間が終了すると、ステップ84に進み、役物可動体8が制御され、図4のB期間のような等速動作が行なわれる。
ステップ82において、役物可動体8が動作状態にあると判別された場合には、ステップ87に進み、役物可動体8の動作が等速動作中であるか否かの判別が行なわれる。ステップ87で等速動作中であると判別された場合には、ステップ88に進み、役物可動体8の等速動作期間が、図5でB1の期間の後にB2の期間が連続されるように、継続して延長される。一方、ステップ87で役物可動体8の動作が等速動作中ではないと判別された場合には、役物可動体8は一連の動作の中の加速動作中または減速動作中となるので演出ボタン27の押下は受け付けられず、役物可動体の動作処理は終了する。
ステップ84で制御された等速動作期間中において、ステップ85で演出ボタン27が押下されたか否かの判別が行なわれ、演出ボタン27が押下されたと判別された場合には、ステップ88に進み、役物可動体8の等速動作期間が継続して延長される。一方、演出ボタン27が押下されていないと判別された場合には、予め定められた等速動作期間の経過後にステップ86に進み、役物可動体8が制御され、図4のC期間のような減速動作が行なわれる。
ステップ88の等速動作の延長期間中において、ステップ89で演出ボタン27が押下されたか否かの判別が行なわれ、押下されていると判別された場合には、ステップ88に戻り、再度、役物可動体8の等速動作期間が継続して延長される。ステップ88において設定される等速動作の延長期間中に演出ボタン27が繰り返し押下されると、押下された回数分だけ等速動作期間は延長させる。一方、演出ボタン27が押下されていないと判別された場合には、予め定められた等速動作期間の経過後にステップ90に進み、役物可動体8が制御され減速動作が行なわれる。
1 パチンコ機
2 遊技盤
3a、3b、3c 表示領域
5 遊技領域
6 演出図柄表示装置
7 普通演出図柄表示装置
8 役物可動体
10 上始動口
11 下始動口
12 普通図柄始動ゲート
13 大入賞口
21 特別図柄表示装置
22 普通図柄表示装置
27 演出ボタン

Claims (3)

  1. 遊技者による演出ボタンの押下に基づいて予め定められた期間の加速動作、等速動作、及び減速動作の一連の動作を連続して行なうモータが役物可動体に取り付けられ、該役物可動体が前記モータの動きに連動するように構成されている遊技機において、
    前記役物可動体の動作は遊技内容に関連する演出動作であり、前記予め定められた等速動作の期間中に前記演出ボタンが押下された場合には、前記予め定められた期間の等速動作を延長して継続し、該予め定められた期間の等速動作の終了後に前記減速動作を連続させるように前記モータを駆動制御して前記役物可動体を動作させる遊技制御手段が設けられていることを特徴とする遊技機。
  2. 前記等速動作の期間中に前記演出ボタンが押下された場合には、その押下された時点から前記延長される等速動作の期間が開始されることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記加速動作または減速動作の期間中の前記演出ボタンの押下は、受け付けられないように設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
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