JP2010244788A - 非水系二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】電池の負荷特性を犠牲にすることなく、外部からの短絡や、電池内部での異物による短絡での高い安全性を有する非水系二次電池を提供する。
【解決手段】正極4と、負極5と、正極4及び負極5間に介在するセパレータ6とを備え、正極4及び負極5の少なくとも一方に、表面に電子伝導層15を有する中空又は多孔質樹脂体14からなる導電材13を含む非水系二次電池1。
【選択図】図2

Description

本発明は、非水系二次電池に関し、更に詳しくは、本発明は、電池特性、特に負荷特性に優れ、高い安全性を有するリチウムイオン二次電池に関する。
正極に金属酸化物、電解質には有機電解液、負極に黒鉛のような炭素材料、正極及び負極間に多孔質セパレータを用いるリチウムイオン二次電池(単に電池ともいう)は、1991年に始めて製品化されて以来、そのエネルギー密度の高さから、小型、軽量化が進む携帯電話のような携帯機器向けの電池として急速に普及してきた。
また、発電された電気を蓄えるために容量を大きくしたリチウムイオン二次電池(大容量電池)も研究されている。この大容量電池としては、従来の電池を単にスケールアップして製造された例が報告されている。
リチウムイオン二次電池は、電解質として有機電解液を用いているため、過酷な使用条件においても破裂や発火等の事故に至らないように、いくつかの対策が施されている。その対策としては、電池温度が上昇した場合に、セパレータが溶融することによって、セパレータの孔が塞がり、その結果、電流が遮断される”シャットダウン機能”のような安全性を確保する対策が備えられている。
しかしながら、これらの対策の施された電池であっても、電池の安全性に関する問題は発生している。例えば、外部からの要因による短絡(釘が刺さった場合等)、内部短絡(異物混入の場合等)によって、短絡箇所に電流が集中して流れ、抵抗発熱により発熱し、その熱によって電池の中の活物質や電解液の化学反応が引き起こされる。その結果、電池に、いわゆる“熱暴走”が起こり、最悪の場合には破裂、発火に至るといった問題が起こっている。
これまでに多数なされている提案の中でも、温度上昇とともに抵抗が増大する特性を有する電子伝導性材料を具備する電極を用いたリチウムイオン二次電池が提案されている。
この電子伝導性材料を含む電極を具備する電池では、異常発熱の発生した場合に、抵抗が増大する特性を有するため、電池内部の温度上昇が抑制され、安全性の高いリチウムイオン二次電池が得ることができるとされている。
特許第3677975号公報
上記特許文献1に開示された電子伝導性材料を含む電極を具備する電池では、電子伝導性材料が、導電性材料と温度上昇とともに抵抗が増大する材料との混合物であるために、電池の負荷特性(大電流でのエネルギーの取り出し)に課題があった。この課題は、特に集電体上の活物質層の厚い場合、顕著である。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、電池の負荷特性を犠牲にすることなく、外部からの短絡や、電池内部での異物による短絡での高い安全性を有する非水系二次電池を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の非水系二次電池は、正極と、負極と、前記正極及び負極間に介在するセパレータとを備え、前記正極及び負極の少なくとも一方に、表面に電子伝導層を有する中空又は多孔質樹脂体からなる導電材を含むことを特徴としている。
また、前記樹脂体が150℃以下で軟化することを特徴とする。また、前記樹脂体の形状が球状であることを特徴とする。また、前記樹脂体が、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンとポリプロピレンの共重合体、ポリスチレンの少なくとも1つであることを特徴とする。また、前記電子伝導層が、金属又は炭素材料から成る層であることを特徴とする。また、前記樹脂体の平均粒径が、5〜100μmであることを特徴とする。また、前記樹脂体が、電極総体積に対して5〜50%であることを特徴とする。
本発明の非水系二次電池によると、表面に電子伝導層を有する中空又は多孔質樹脂体からなる導電材を用いることにより、外部からの短絡や、電池内部での異物による短絡での急激な温度上昇時に、短絡部近傍の導電材のコアである中空又は多孔質樹脂体のコアが溶断して、活物質層内での電子伝導性パスが容易に破断されるため、短絡が解消され、安全性が向上する。また、本発明で使用する導電材は、温度上昇とともに抵抗が増大することはないため、電池の負荷特性(大電流でのエネルギーの取り出し)が犠牲になることがない。
本発明の実施形態に係る非水系二次電池の模式的な断面図である。 上記非水系二次電池の正極の模式的な拡大断面図である。 実施例及び比較例の非水系二次電池の充放電試験の測定結果を示した図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には、同一の参照符号を付し、その説明は繰り返さない。また、図面における長さ、大きさ、幅などの寸法関係は、図面の明瞭化と簡略化のために適宜に変更されており、実際の寸法を表してはいない。
図1は、本発明の非水系二次電池(以下、単に「二次電池」と称する)の一実施形態を示す模式的な断面図であり、図2はその二次電池の正極の模式的な拡大断面図である。
本実施形態の二次電池1は、図1に示すように、電極部2と、外装缶3と、非水電解液(図示せず)とを備える。二次電池1は、外装缶3内に電極部2と非水電解液とを封止した構造を有する。本実施形態において、電極部2は、正極4と負極5と正極4と負極5間にセパレータ6とを備える。電極部2は複数積層され、各電極部間にもセパレータ6が配される。
また、正極4及び負極5の少なくとも一方は、表面に電子伝導層15を有する中空又は多孔質樹脂体14からなる導電材13(図2参照)を含む。なお、図1、図2においては正極4にこのような導電材13を設けた態様を示すが、負極5に同様の導電材13を設けても、正極4及び負極5の両極に同様の導電材13を設けても構わない。
また、該二次電池1は、正極4の集電体の金属層7の端部にアルミニウムに代表される材料から形成される正極端子11をスポット溶接または超音波溶接などで形成し、それぞれの正極端子を電気的に並列接続する。このようにすることにより、外部に電気を取り出すことができ、かつ、充電することができるものであることは、言うまでもない。
また、負極5に関しても同様に、ニッケルに代表される材料から形成される負極端子(図示せず)を形成し、それぞれを電気的に並列接続することにより、外部に電気を取り出すことができ、かつ、充電することができるものであることは、言うまでもない。
以下、本実施形態の二次電池の各構成について詳述する。
(1)正極
正極4は、図2に示すように、正極活物質12、導電材13、結着剤(不図示)、有機溶剤(不図示)を含有するペーストを集電体7上に塗布、乾燥、加圧して正極活物質層8を形成することにより、作製することができる。正極活物質層8は、集電体7の両面に形成されていてもよく、セパレータ6側の集電体の片面にのみ形成されていてもよい。
<<正極活物質>>
正極活物質としては、リチウムを含有した酸化物が挙げられる。具体的には、LiCoO2、LiNiO2、LiFeO2、LiMnO2、LiMn24、及びこれら正極活物質の遷移金属を一部他の金属元素で置換した物が挙げられる。中でも通常の使用において、正極活物質が保有するリチウム量の80%以上を電池反応に利用することで、過充電による課題も解決でき安全性を高めることが可能となる。このような正極活物質としては、LiMn24のようなスピネル構造を有するものや、LiMPO4(MはCo、Ni、Mn、Feから選ばれる少なくとも1種以上の元素)で表されるオリビン構造を有する正極材料等がある。中でもMn及びFeを用いた正極活物質がコストの観点から好ましい。
更に好ましい正極活物質としては、安全性、及び充電電圧の観点から、LiFePO4が挙げられる。通常温度上昇に伴い、正極活物質が酸素を放出し、電解液を燃焼させることによって更に激しく発熱するが、LiFePO4は全ての酸素が強固な共有結合によって燐と結合しており、温度上昇によって酸素を放出が非常に起こりにくく、安全性の観点から好ましい。また、燐を含んでいるため、消炎作用も期待できる。更に、LiFePO4は、その充電電圧が3.5V程度であり、3.8Vでほぼ充電が完了するため、電解液の分解を引き起こす電圧までは少し余裕がある。従って、規定する負荷特性に電極の分極があったとしても、充電電圧を高くすることにより、充電が可能となり更に好ましい。
充電電圧が4V以上に達する正極活物質を用いた場合には、それ以上に充電電圧を上げると電解液の分解が起こりやすくなる。そのため、上記のように分極が大きい場合に、充電電圧を上げて充電すると、サイクル特性に影響を及ぼす場合があり、好ましくない。また、LiFePO4は充電末に電圧が急激に上昇するため、満充電状態の検出が非常に行いやすく、組み電池にした場合にも電圧検出の精度があまり要求されることがないという利点も有する。
<<導電材>>
正極活物質層8中の導電材13は、図2に示すように、中空又は多孔質樹脂体14の表面に、電子伝導層15を形成したものである。
樹脂体の材質としては、温度上昇時において熱変形するプラスチック材料が使用できる。樹脂の軟化点が150℃以下である、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、PEとPPの共重合体等のポリオレフィン樹脂、ポリスチレン(PS)等の樹脂等が好ましい。
樹脂体の形状としては、球状、フィラー形状、繊維状、ポテト状などいずれの形状のものでも可能であるものの、活物質の粒子サイズに合わせた選定がより好ましい。いずれにしても導電材として、接触点や接触箇所が多い方が接触面積が大きくなり、電極抵抗が下がり電極特性が向上することから、表面がぎざぎざした形状が好ましい。活物質粒子間の電子伝導性が得られる形状であれば可能であり、さらに好ましくは、球状であることが、エネルギー密度の面から好ましい。また、樹脂体は中空又は多孔質構造であることが、温度上昇時に軟化し見かけ上の体積が小さくなるため好ましい。
樹脂体の平均粒径は、5〜100μmが好ましい。平均粒径が5μmより小さいと電極活物質粒子間の接触が不十分であるため好ましくなく、平均粒径が100μmより大きいと電極活物質の粒径よりも大きくなり、電極の充放電容量が低下し電池のエネルギー密度が低くなるため好ましくない。
樹脂体は、電極の総体積に対して5〜50%であるのが好ましい。樹脂体が電極総体積に対して5%より低いと電極の抵抗が高くなり電池のレート性能が低下するので好ましくなく、50%より高いと電極の充放電容量が低下し電池のエネルギー密度が低くなるため好ましくない。
樹脂体の形成方法は、回転成形、射出成形、中空成形などの粉末形成法やシュレッダー、粉砕機、粉細機、ボールミルなど粉砕する方法などがあげられるが、安定した粒子径の観点から回転形成法や粉細機、粉砕機などが好ましい。
電気伝導層としては、層の形成が容易であることからニッケル(Ni)や金(Au)などの金属から成る層が好ましい。樹脂体の表面に金属層を付加するための方法としては、メッキ、蒸着、金属溶射などが挙げられる。中でも、メッキにより金属層をコーティングする方法が、プロセス面からの樹脂への温度の影響が低減できるために好ましい。なお、電気伝導層は、金属層の他、アセチレンブラック、オイルファーネスブラック、サーマルブラック等のカーボンブラックや天然黒鉛、人造黒鉛等のグラファイト、カーボンナノチューブなどの炭素材料から成る層を使用することができる。
<<結着剤(バインダー)>>
結着剤としては、たとえば、ポリフッ化ビニリデン、ポリビニルピリジン、ポリテトラフルオロエチレンやスチレンブタジエンゴム等を用いることができる。
<<有機溶媒>>
有機溶剤としては、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)等を用いることができる。
<<集電体>>
集電体としては、銅、ニッケル等の金属箔など、周知のものを適宜用いることができる。この時の厚みは、一般的に12μm程度で良い。集電体の材質として、銅、ニッケル、鉄、アルミニウム、亜鉛、金、白金等から選択される金属が挙げられる。この内、正極集電体には、耐酸化性が高いという観点からアルミニウムが好ましい。
(2)負極
負極5は、図1に示すように、負極活物質(不図示)、導電材(不図示)、結着剤(不図示)、有機溶剤(不図示)や純水(不図示)を含有するペーストを集電体9上に塗布、乾燥、加圧し負極活物質層10を形成することにより作製することができる。
<<負極活物質>>
負極活物質としては、天然黒鉛、粒子状(鱗片状乃至塊状、繊維状、ウイスカー状、球状、破砕状等)の人造黒鉛、あるいは、メソカーボンマイクロビーズ、メソフェーズピッチ粉末、等方性ピッチ粉末等の黒鉛化品等に代表される高結晶性黒鉛、樹脂焼成炭等の難黒鉛化炭素等が挙げられ、更にはこれらを2種以上混合してもよい。また、錫の酸化物、シリコン系の負極活物質等の容量の大きい合金系の材料も使用可能である。
<<導電材>>
負極の導電材としては、たとえば、アセチレンブラック(AB)、ケッチェンブラック(KB)等の炭素質材料を添加したり、公知の添加剤などを添加したりすることができる。なお、負極に導電材に、正極の導電材で説明した、表面に電子伝導層を有する中空又は多孔質樹脂体からなる導電材を使用してもよい。
<<結着剤(バインダー)>>
結着剤としては、たとえば、ポリフッ化ビニリデン、ポリビニルピリジン、ポリテトラフルオロエチレンやスチレンブタジエンゴム等を用いることができる。
<<有機溶媒>>
有機溶剤としては、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)等を用いることができる。
<<集電体>>
集電体としては、銅、ニッケル等の金属箔など、周知のものを適宜用いることができる。この時の厚みは、一般的に12μm程度で良い。集電体の材質として、銅、ニッケル、鉄、アルミニウム、亜鉛、金、白金等から選択される金属が挙げられる。この内、負極集電体にはリチウムと合金化しにくいという観点から銅が好ましい。
(3)セパレータ
セパレータは、例えば、電気絶縁性の合成樹脂繊維、ガラス繊維、天然繊維等の不織布、織布又は微多孔質膜等の中から適宜選択可能である。なかでもポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等の不織布、微多孔質膜が品質の安定性等の点から好ましい。これら合成樹脂の不織布、微多孔質膜では電池が異常発熱した場合に、セパレータが熱により溶解し、正負極間を遮断する機能を付加したものもあり、安全性の観点からこれらも好適に使用することができる。
セパレータの軟化点が、樹脂の融点より高いことが、電池の安全性を高めるために好ましい。この温度関係を有することで、セパレータのシャットダウン機能が作動する前に、電極の集電体を構成する樹脂が溶融飛散することでシャットダウンが可能となるためにより好ましい。
セパレータの厚みは特に限定されないが、必要量の電解液を保持することが可能で、かつ正極と負極との短絡を防ぐ厚さがあればよい。例えば、0.01〜1mm程度であり、好ましくは0.02〜0.05mm程度である。また、セパレータを構成する材質は、透気度が1〜500秒/cm3であることが、低い電池内部抵抗を維持しつつ、電池内部短絡を防ぐだけの強度を確保できるため好ましい。
セパレータの形状及び大きさは特に限定されるものではなく、例えば、正方形又は長方形等の矩形、多角形、円形等種々の形状が挙げられる。更に、正極及び負極とともに積層させた場合に、正極よりも大きいことが好ましく、なかでも、正極よりもやや大きく、負極よりもやや小さな相似形であることが好ましい。
(4)非水電解液
本実施形態の二次電池において、非水電解液とは、電解質塩を有機溶剤に溶解してなる溶液を挙げることができる。
<<有機溶媒>>
有機溶媒としては、プロピレンカーボネート(PC)とエチレンカーボネート(EC)、ブチレンカーボネート等の環状カーボネート類と、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジプロピルカーボネート等の鎖状カーボネート類、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等のラクトン類、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン等のフラン類、ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、エトキシメトキシエタン、ジオキサン等のエーテル類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、メチルスルホラン、アセトニトリル、ギ酸メチル、酢酸メチル等が挙げられる。これら有機溶媒は、2種以上混合してもよい。
<<電解質塩>>
電解質塩としては、ホウフッ化リチウム(LiBF4)、リンフッ化リチウム(LiPF6)、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム(LiCF3SO3)、トリフルオロ酢酸リチウム(LiCF3COO)、トリフルオロメタンスルホン酸イミドリチウム(LiN(CF3SO22)等のリチウム塩が挙げられる。これら電解質塩は、2種以上を混合してもよい。
また、上記電解液をポリマーマトリックス中に保持したゲル電解質や、イオン液体からなる電解質を用いることも可能である。
(5)外装缶
本発明で使用される外装缶には、金属製の缶、すなわち鉄にニッケルメッキが施された材料を用いるのが好ましい。これは、外装缶としての強度を保つのに、安価で達成できるからである。その他の材料としては、たとえば、ステンレススチール、アルミニウム等からなる缶でも良い。また、外装缶の形状は薄い扁平筒型、円筒型、角筒型等いずれでもよいが、大型リチウム二次電池の場合は組電池として使用することが多いため薄い扁平型または角型であるのが好ましい。
これまでリチウムイオン二次電池は、電池缶によってその形状が規制されていた。そのため、電池の形状は、生産性を重視し、帯状の正極、負極及びセパレータを捲回した「捲回型」が主流となっていた。一方、その上記組を積層した「積層型」の電池は、大容量電池に好適に使用できる。
本発明において、上記記載の各材質は一例であり、上記例示に限定されるものではなく、二次電池において知られているものであれば、いずれでも用いることができる。
以下、実施例により具体的に本発明を説明するが、本発明はこれによりなんら制限されるものではない。
本発明の導電材として、化粧品、クリーム、金属コーティング用粉体塗料などに使用されている軟化温度が120℃のポリエチレン樹脂粉末に、金(Au)メッキをおこなった後、篩い分けを行い、目開き5μm以上で目開き40μm以下に分離されたものを本発明に用いて行った。
正極活物質としてLiMn24を100重量部、導電材として上記にて得られた導電材を10重量部、結着剤としてPVDF(クレハ社製KFポリマー(登録商標))を10重量部、溶剤としてN−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPと称する)を用い正極形成用のペーストを作製した。このペーストを、集電体として厚さ20μmのアルミニウム箔の両面に塗工し、十分に乾燥した後、プレスを行い、正極を得た(正極塗工部サイズ:幅200mm×長さ150mm)。
次に、負極活物質として中国産の天然黒鉛(平均粒径15μm、d002=0.3357nm、BET比表面積3m2/g)を100重量部、結着剤として上記PVDFを12重量部、溶剤としてNMPを用い負極形成用のペーストを作製した。このペーストを、集電体として銅箔の両面に塗工し、十分に乾燥した後、プレスし、負極を得た(負極塗工部サイズ幅205mm×長さ158mm)。
セパレータとして幅205mm、長さ258mm、厚さ26μmのアラミド系樹脂の不織布を使用した。このセパレータ、上記正極及び負極を、負極/セパレータ/正極/セパレータ/負極/セパレータ/正極/セパレータ/負極/セパレータ/正極/セパレータ/負極/セパレータ/正極/セパレータ/負極/セパレータ/正極/セパレータ/負極の順で積層した。更に、それぞれの正極及び負極にタブ溶接した。得られた積層体を、缶内に挿入した。
電解液としては、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)を体積比で1:1になるように混合した溶媒に1.5MのLiPF6を溶解したものを用いた。この電解液を、積層体の挿入された缶内に注液し、減圧下にて保持した。次いで、大気圧に戻した後、蓋の外周を封止して電池を作製した。得られた電池を以下の条件にて充放電試験及び釘刺し試験に付した。
<<充放電試験条件>>
充電:充電電流0.1C、終止電圧4.2Vの定電流定電圧充電し、15時間又は充電電流10mAカットオフ
放電:放電電流0.2C、0.5C、1C、2C、3C
終止電圧3.0Vカットオフ
で評価を行った。放電容量は、3.0Vまで放電を行った時間により求めた。
<<釘刺し試験条件>>
更に、上記充放電試験を行った後、満充電状態で2.5mmφの釘を用いた釘刺し試験を行い、その挙動及び電池の表面温度を観測した。
正極活物質として実施例1と同一のLiMn24を100重量部、導電材として平均粒径35μmのアセチレンブラック(AB)、結着剤として実施例1と同一のPVDFを10重量部、溶剤として実施例1と同一のNMPを用い正極形成用のペーストを作製した。このペーストを、集電体として実施例1と同一の厚さ20μmのアルミニウム箔の両面に塗工し、十分に乾燥した後、プレスを行い、正極を得た(正極塗工部サイズ:幅200mm×長さ150mm)。
次に、導電材として、実施例1と同一の軟化温度が120℃のポリエチレン粉末に、ニッケル(Ni)メッキをおこなった後、篩い分けを行い、目開き10μm以上で目開き50μm以下に分離されたものを実施例2に適用した。
負極活物質として実施例1と同一の中国産の天然黒鉛を90重量部、導電材として、先に述べたもの10重量部、結着剤として実施例1と同一のPVDFを12重量部、溶剤としてNMPを用い負極形成用のペーストを作製した。このペーストを、集電体として実施例1と同一の銅箔の両面に塗工し、十分に乾燥した後、プレスし、負極を得た(負極塗工部サイズ幅205mm×長さ158mm)。
セパレータとして実施例1と同一の幅205mm、長さ258mm、厚さ26μmのアラミド系樹脂の不織布を使用した。このセパレータ、上記正極及び負極を、負極/セパレータ/正極/セパレータ/負極/セパレータ/正極/セパレータ/負極/セパレータ/正極/セパレータ/負極/セパレータ/正極/セパレータ/負極/セパレータ/正極/セパレータ/負極の順で積層した。更に、それぞれの正極及び負極にタブ溶接した。得られた積層体を、缶内に挿入した。
電解液としては、実施例1と同一のエチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)を体積比で1:1になるように混合した溶媒に実施例1と同一の1.5MのLiPF6を溶解したものを用いた。この電解液を、積層体の挿入された缶内に注液し、減圧下にて保持した。次いで、大気圧に戻した後、蓋の外周を封止して電池を作製した。得られた電池を実施例1と同一の条件にて充放電試験及び釘刺し試験に付した。
正極活物質として実施例1と同一のLiMn24を100重量部、導電材として平均粒径35μmのアセチレンブラック(AB)、結着剤として実施例1と同一のPVDFを10重量部、溶剤として実施例1と同一のNMPを用い正極形成用のペーストを作製した。このペーストを、集電体として実施例1と同一の厚さ20μmのアルミニウム箔の両面に塗工し、十分に乾燥した後、プレスを行い、正極を得た(正極塗工部サイズ:幅200mm×長さ150mm)。
次に、導電材として、実施例1に替えて、軟化温度が140℃のPE・PP共重合体ベース樹脂のフィルムを粉細機にて分細したものに、ニッケル(Ni)メッキをおこなった後、篩い分けを行い、目開き30μm以上で目開き90μm以下に分離されたものを実施例3に適用した。
負極活物質として実施例1と同一の中国産の天然黒鉛を90重量部、導電材として、先に述べたもの10重量部、結着剤として実施例1と同一のPVDFを12重量部、溶剤としてNMPを用い負極形成用のペーストを作製した。このペーストを、集電体として実施例1と同一の銅箔の両面に塗工し、十分に乾燥した後、プレスし、負極を得た(負極塗工部サイズ幅205mm×長さ158mm)。
セパレータとして実施例1と同一の幅205mm、長さ258mm、厚さ26μmのアラミド系樹脂の不織布を使用した。このセパレータ、上記正極及び負極を、負極/セパレータ/正極/セパレータ/負極/セパレータ/正極/セパレータ/負極/セパレータ/正極/セパレータ/負極/セパレータ/正極/セパレータ/負極/セパレータ/正極/セパレータ/負極の順で積層した。更に、それぞれの正極及び負極にタブ溶接した。得られた積層体を、缶内に挿入した。
電解液としては、実施例1と同一のエチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)を体積比で1:1になるように混合した溶媒に実施例1と同一の1.5MのLiPF6を溶解したものを用いた。この電解液を、積層体の挿入された缶内に注液し、減圧下にて保持した。次いで、大気圧に戻した後、蓋の外周を封止して電池を作製した。得られた電池を実施例1と同一の条件にて充放電試験及び釘刺し試験に付した。
比較例1
導電材として、正極には平均粒径35μmのアセチレンブラック(AB)、負極には人造黒鉛材料を用いること以外は、実施例1と同様に二次電池を作製した。得られた電池を、実施例1の条件にて充放電試験及び釘刺し試験に付した。
表1は、上記実施例及び比較例の二次電池の組成を示す一覧表である。
Figure 2010244788
上記実施例及び比較例の二次電池の充放電試験の測定結果を図3に示し、表面温度の測定結果を表2に示す。
Figure 2010244788
図3及び表2から、樹脂の表面に金属層が存在している導電材を用いた実施例1〜3の二次電池は、比較例1の電池と比べて、充放電試験において、電池特性において同等であり、釘刺し試験において、最高表面温度の上昇速度、最高到達温度が抑制されているおり安全性の高い電池であることが判明した。
以上より、本発明の二次電池では、表面に電子伝導層を有する中空又は多孔質樹脂体からなる導電材を用いることにより、外部からの短絡や、電池内部での異物による短絡での急激な温度上昇時に、短絡部近傍の導電材のコアである中空又は多孔質樹脂体のコアが溶断して、活物質層内での電子伝導性パスが容易に破断されるため、短絡が解消され、安全性が向上する。また、実施例で使用する導電材は、温度上昇とともに抵抗が増大することはないため、電池の負荷特性(大電流でのエネルギーの取り出し)が犠牲になることがない。
本発明は、非水系二次電池に利用することができる。
1 二次電池
2 電極部
3 外装缶
4 正極
5 負極
6 セパレータ
7 正極集電体
8 正極活物質層
9 負極集電体
10 負極活物質層
12 正極活物質
13 導電材
14 中空又は多孔質樹脂体
15 電子伝導層

Claims (7)

  1. 正極と、負極と、前記正極及び負極間に介在するセパレータとを備え、前記正極及び負極の少なくとも一方に、表面に電子伝導層を有する中空又は多孔質樹脂体からなる導電材を含むことを特徴とする非水系二次電池。
  2. 前記樹脂体が150℃以下で軟化することを特徴とする請求項1に記載の非水系二次電池。
  3. 前記樹脂体の形状が球状であることを特徴とする請求項1又は2に記載の非水系二次電池。
  4. 前記樹脂体が、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンとポリプロピレンの共重合体、ポリスチレンの少なくとも1つであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の非水系二次電池。
  5. 前記電子伝導層が、金属又は炭素材料から成る層であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の非水系二次電池。
  6. 前記樹脂体の平均粒径が、5〜100μmであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の非水系二次電池。
  7. 前記樹脂体が、電極総体積に対して5〜50%であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の非水系二次電池。
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