JP4649502B2 - リチウムイオン二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は、積層型のリチウムイオン二次池に関するものである。
正極に金属酸化物、電解質に有機電解液(非水系電解液)、負極に黒鉛等の炭素材料、正極及び負極間に多孔質セパレータを用いるリチウムイオン二次電池(以下、単に電池とも呼ぶ)は、1991年に初めて製品化されて以来、そのエネルギー密度の高さから、小型、軽量化が進む携帯電話のような携帯機器向けの電池として急速に普及してきた。
また、発電された電気を蓄えるために容量を大きくしたリチウムイオン二次電池(大容量電池)も研究されている。なお、この大容量電池としては、従来の電池を単にスケールアップして製造された例が報告されている。
一方で、リチウムイオン二次電池の急速な普及や大容量化に伴い、その安全性に対する要望は高くなってきている。
リチウムイオン二次電池は、電解質として有機電解液を用いているため、過酷な使用条件においても破裂や発火等の事故に至らないように、いくつかの対策が施されている。その対策としては、電池温度が上昇した場合に、セパレータが溶融することによって、セパレータの孔が塞がり、その結果、電流が遮断される”シャットダウン機能”のような安全性を確保する対策が備えられている。
しかしながら、これらの対策が施された電池であっても、電池の安全性に関する問題は生じている。例えば、外部からの要因による短絡(釘が刺さった場合等)や内部短絡(異物混入の場合等)が生じて、短絡箇所に電流が集中して流れると、抵抗発熱による発熱が生じ、その熱によって電池内の活物質や電解液の化学反応が引き起こされる。その結果、電池に、いわゆる“熱暴走”が起こり、最悪の場合には破裂、発火に至るといった問題が起こっている。
なお、上記に関連する従来技術の一例として、特許文献1には、正極及び負極の少なくとも一方の集電体が、電池の異常発熱時に溶融する樹脂フィルムと、この樹脂フィルムの両面に蒸着され、活物質との間で電荷のやり取りを行う金属層と、から成るリチウムイオン二次電池が開示・提案されている。
特開平11−102711号公報
確かに、”シャットダウン機能”を備えたリチウムイオン二次電池であれば、電池の内部短絡が生じた場合でも、短絡電流のシャットダウン機能によって、集電体の短絡部を絶縁化し、大電流が内部に流れることを防止することができるので、発火には至らない。
しかしながら、導電性を有する外装材(金属缶やアルミラミネートなど)の絶縁処理層に異常や傷、或いは、製造時の異物混入などがあると、積層体(特に外装材と接する側の電極)と外装材が導通して内部短絡を引き起こし、これが破裂や発火の原因となるおそれがある。また、使用環境においては、振動や落下など、外部からの影響で外装材と積層体との短絡を生じる可能性が高まり、延いては破裂や発火などの危険性が増大する。
なお、特許文献1に記載の従来技術は、正極及び負極の少なくとも一方の集電体として樹脂フィルムを用いる点で、本発明と共通点を有するが、この従来技術は、あくまで、過充電時や高温下で発生する異常発熱時の発火防止を目的とするものであって、外装材と積層体との内部短絡に関しては、必ずしも考慮されていなかった。
本発明は、上記の問題点を鑑み、内部短絡を効果的に抑制してその安全性を高めることが可能な積層型のリチウムイオン二次電池を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係るリチウムイオン二次電池は、導電性を有する外装材の内部に正極と負極とセパレータを層状に積み重ねた積層体を有するリチウムイオン二次電池であって、前記積層体は、その最外層として樹脂フィルムを有し、前記正極及び前記負極のうち、前記積層体の最外側に位置するものは、前記外装材と対向しない片面にのみ誘電層が形成された樹脂フィルムを集電体としたものである。
た、前記正極及び前記負極のうち、前記積層体の最外側以外に位置するものは、その両面に誘電層が形成された樹脂フィルムを集電体としたものとしてもよい
た、前記樹脂フィルムは、120℃での熱収縮率が縦、横いずれかの方向で1.5%以上の熱可塑性樹脂から成るようにしてもよい
た、前記樹脂フィルムは、ポリオレフィン樹脂、または、ポリ塩化ビニル、若しくは、これらの複合材料から成るようにしてもよい
正極及び負極の集電体が金属箔から成る従来構成の電池では、内部短絡を生じ易い箇所として、正極(正極集電体や正極活物質)と負極(負極集電体や負極活物質)との間、正極と外装材との間、負極と外装材との間が挙げられる。正極と負極との間の短絡時には、従来の”シャットダウン機能”によって短絡電流を遮断することが可能であるが、正極と外装材との間や負極と外装材との間の短絡においては、従前の対策では不十分であった。
これに対して、本発明に係る電池であれば、積層体の最外層(外装材と接する正極面または負極面)が樹脂フィルムから成る構造とされているので、正極と外装材との間や負極と外装材との間の短絡についても、これを抑制することが可能となる。
また、本発明に係る電池であれば、正極及び負極の集電体が金属箔から成る従来構成の電池と比べて、金属の使用量を低減することができる。その結果、電池の軽量化、金属の使用量低減による低コスト化が可能となる。
以下では、本発明を積層型のリチウムイオン二次電池に適用した構成を例に挙げて、詳細な説明を行う。
図1は、本発明に係る積層型のリチウムイオン二次電池の縦断面図である。図1に示すように、本発明に係るリチウムイオン二次電池10は、導電性を有する外装材1(アルミラミネート)の内部に、正極2と負極3とセパレータ4を層状に積み重ねた積層体を有して成る。なお、図1において、外装材1及びセパレータ4、並びに、後述する樹脂フィルム21、31には、その断面を示すハッチングを省略している。
上記の構成要素を有するリチウムイオン二次電池10の電極構造は、次の通りである。正極2と負極3との間には、それぞれ多孔質のセパレータ4が挟まれている。そして、外装材1の内部で、正極2と負極3とセパレータ4を層状に積み重ねることにより、先述の積層体が形成されている。なお、図1の例では、3枚の正極2と4枚の負極3と6枚のセパレータ4が図示の順で層状に積み重ねられている。ただし、正極2及び負極3の積層数は、これに限定されるものではなく、図2の変形例で示すように、少なくとも、正極2と負極3が1枚ずつ積層されていれば足りる。
セパレータ4は、例えば、電気絶縁性の合成樹脂繊維、ガラス繊維、天然繊維等の不織布、織布、又は、微多孔質膜の中から適宜選択可能である。なかでも、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等の不織布、及び、微多孔質膜は、品質の安定性等の点からセパレータ4として好適に使用することができる。また、上記合成樹脂の不織布、及び、微多孔質膜をセパレータ4として用いれば、リチウムイオン二次電池10が異常発熱した場合にセパレータ4が熱により溶解し、正極2と負極3との間で電流が遮断される機能、いわゆる”シャットダウン機能”を付加することが可能となる。従って、安全性の観点から見ても、上記合成樹脂の不織布、及び、微多孔質膜は、セパレータ4として好適に使用することができる。
なお、セパレータ4の厚みについては、特に限定されないが、必要量の電解液を保持することが可能であって、かつ、正極2と負極3との短絡を防ぐことが可能な厚さがあればよい。例えば、0.01〜1[mm]程度の厚さとすればよく、好ましくは、0.02〜0.05[mm]程度の厚さとすればよい。
また、セパレータ4を構成する材質についても、特に限定されないが、電池の内部抵抗値を小さく維持しつつ、電池の内部短絡を防ぐことが可能な強度を確保するために、1〜500[秒/cm]程度の透気度を有する材質を用いることが好ましい。
また、セパレータ4の形状や大きさについても、特に限定されないが、例えば、その形状については、正方形や長方形などの矩形、多角形、円形など、種々の形状を挙げることができ、その大きさについては、正極2及び負極3と共に積層した場合に、正極2よりも大きいことが好ましく、なかでも、正極2よりもやや大きく、負極3よりもやや小さな相似形であることが好ましい。
また、リチウムイオン二次電池10に含まれる電解質としては、一般に、有機溶媒と電解質塩とを含む非水系電解液が使用される。
なお、上記有機溶媒としては、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ブチレンカーボネート等の環状カーボネート類と、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジプロピルカーボネート等の鎖状カーボネート類、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等のラクトン類、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン等のフラン類、ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、エトキシメトキシエタン、ジオキサン等のエーテル類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、メチルスルホラン、アセトニトリル、ギ酸メチル、酢酸メチル等が挙げられる。これら有機溶媒は、2種以上混合してもよい。
また、上記電解質塩としては、ホウフッ化リチウム(LiBF)、リンフッ化リチウム(LiPF)、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム(LiCFSO)、トリフルオロ酢酸リチウム(LiCFCOO)、トリフルオロメタンスルホン酸イミドリチウム(LiN(CFSO)等のリチウム塩が挙げられる。これら電解質塩は、2種以上を混合してもよい。
また、上記の非水系電解液をポリマーマトリックス中に保持したゲル電解質や、イオン液体から成る電解質を用いることも可能である。
次に、前記積層体の構造(特に正極2及び負極3の電極構造)について説明する。本発明に係るリチウムイオン二次電池10において、外装材1の内部に配設される積層体は、その最外層として樹脂フィルムを有して成る構成とされている。
より具体的に述べると、本発明に係るリチウムイオン二次電池10において、積層体を形成する正極2及び負極3のうち、積層体の最外側に位置するもの(図1の例では負極3であり、図2の例では正極2及び負極3)は、外装材1と対向しない片面にのみ導電層が形成された樹脂フィルムを集電体とした構成とされており、また、積層体の最外側以外に位置するものは、その両面に導電層が形成された樹脂フィルムを集電体とした構成とされている。以下では、この特徴的な構造について、図1を参照しながら詳細に説明する。
図1に示すように、積層体を形成する3枚の正極2は、いずれも積層体の最外側以外に位置しており、それぞれ、その両面に導電層22が形成された樹脂フィルム21を集電体としている。また、積層体を形成する4枚の負極3のうち、積層体の最外側以外に位置する2枚については、それぞれ、その両面に導電層32が形成された樹脂フィルム31を集電体としており、積層体の最外側に位置する2枚については、それぞれ、外装材1と対向しない片面にのみ導電層32が形成された樹脂フィルム31を集電体としている。
なお、導電層22及び導電層32の形成方法については、特に限定されないが、蒸着、スパッタリング、めっき、ラミネート等の方法を用いることができる。また、正極2の導電層22を形成する導電性材料としては、アルミニウムを用いることが好ましく、負極3の導電層32を形成する導電性材料としては、銅又はニッケルを用いることが好ましい。また、導電層22の厚さについては、電池の負荷特性を鑑みて0.3[μm]以上とすることが好ましく、また、導電性材料の使用量低減、電池の電流特性を鑑みて6[μm]以下とすることが好ましい。導電層32の厚さについては、電池の負荷特性を鑑みて0.5[μm]以上とすることが好ましく、また、導電性材料の使用量低減、電池の電流特性を鑑みて3[μm]以下とすることが好ましい。
樹脂フィルム21及び樹脂フィルム31の材質としては、熱可塑性樹脂から成るプラスチック材料が好ましく、例えば熱変形温度が150℃以下であるポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン樹脂、ポリスチレン(PS)、ポリ塩化ビニル、ポリアミドを好適に用いることができる。なかでも、120℃での熱収縮率が縦、横いずれかの方向で1.5%以上のポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニルが好ましい。また、これらの複合フィルムや、これらに表面加工処理を行った樹脂フィルムも好適に用いることができる。また、セパレータ13と同じ材質から成る樹脂フィルムを用いることもできる。
なお、上記熱収縮率の測定は次のように行えばよい。まず、樹脂フィルム上に50[mm]以上の間隔を空けて2つのポイントを付け、両者のポイント間距離を測定する。その後、15分間、120℃で加熱処理を行った後に、再度、同じポイント間距離を測定し、加熱処理前後の測定値に基づいて熱収縮率を求める。この方法に基づき、樹脂フィルムの縦方向及び横方向について、それぞれ3つ以上のポイント間距離を測定し、各々の測定結果から算出された熱収縮率の平均値を最終的な樹脂フィルムの熱収縮率として採用する。このとき、樹脂フィルムの縦方向及び横方向のそれぞれについて、少なくとも、樹脂フィルムの端部から10%以内の2点と、樹脂フィルムの端部から50%前後の1点を、ポイント間距離の測定地点として選定すべきである。
樹脂フィルム21及び樹脂フィルム31の厚さについては、二次電池としてのエネルギー密度向上と強度維持のバランスを取るべく、5[μm]以上、50[μm]以下とすることが望ましい。樹脂フィルム21及び樹脂フィルム31の製造方法については、一軸延伸、二軸延伸、または、無延伸等のいずれの方法を採用しても構わない。電極サイズは、電池の電流特性を保持するために、A3サイズよりも小さな面積とすることが好ましい。
上記構成から成る正極2において、導電層22上には、正極活物質を含む正極活物質層(正極合剤層)23が形成される。また、上記構成から成る負極3において、導電層32上には、負極活物質を含む負極活物質層(負極合剤層)33が形成される。
なお、正極活物質としては、リチウムを含有した酸化物が挙げられる。具体的には、LiCoO、LiNiO、LiFeO、LiMnO、LiMn、及び、これら正極活物質の遷移金属を一部他の金属元素で置換した物が挙げられる。また、通常の使用において、正極活物質が保有するリチウム量の80%以上を電池反応に利用することが可能なものであれば、過充電による課題を解決し、電池の安全性を高めることが可能となる。このような正極活物質としては、LiMnのようなスピネル構造を有するものや、LiMPO(MはCo、Ni、Mn、Feから選ばれる少なくとも1種以上の元素)で表されるオリビン構造を有する正極材料等がある。なかでも、MnやFeを用いた正極活物質がコストの観点から好ましい。
また、さらに好ましい正極活物質としては、安全性及び充電電圧の観点から、LiFePOが挙げられる。通常、電池に温度上昇が生じると、これに伴って正極活物質が酸素を放出するので、電解液が燃焼してさらに激しい発熱を生じてしまうが、LiFePOは、全ての酸素が強固な共有結合によって燐と結合しているため、電池に温度上昇が生じた場合でも、酸素の放出が非常に起こりにくく、安全性の観点から好ましい。また、LiFePOは燐を含んでいるため、消炎作用も期待できる。
さらに、LiFePOは、その充電電圧が3.5[V]程度であり、3.8[V]でほぼ充電が完了するため、電解液の分解を引き起こす電圧レベルまでは少し余裕がある。従って、LiFePOを正極活物質として用いれば、規定された負荷特性に電極の分極があったとしても、充電電圧を適切なレベルまで高めることにより、電解液の分解を引き起こすことなく充電が可能となる。一方、充電電圧が4[V]以上に達するような正極活物質を用いた場合には、それ以上に充電電圧を上げると、電解液の分解が起こりやすくなる。そのため、上記のように分極が大きい場合に、さらに充電電圧を上げて充電すると、サイクル特性に影響を及ぼすおそれがあり、好ましくない。
また、LiFePOは、充電の末期に電圧が急激に上昇するため、満充電状態の検出が非常に行いやすく、組み電池にした場合にも、電圧検出の精度があまり要求されることがないという利点も有する。
一方、負極活物質としては、天然黒鉛、粒子状(鱗片状ないし塊状、繊維状、ウイスカー状、球状、破砕状等)の人造黒鉛、或いは、メソカーボンマイクロビーズ、メソフェーズピッチ粉末、等方性ピッチ粉末等の黒鉛化品等に代表される高結晶性黒鉛、若しくは、樹脂焼成炭等の難黒鉛化炭素等が挙げられ、さらにはこれらを2種以上混合してもよい。また、錫の酸化物、シリコン系の負極活物質等の容量の大きい合金系の材料を使用することもできる。
上記で説明したように、本発明に係るリチウムイオン二次電池10において、外装材1の内部に配設される積層体は、その最外層として樹脂フィルム(図1の例では、負極3の集電体を形成する樹脂フィルム31)を有して成る構成とされている。
より具体的に述べると、本発明に係るリチウムイオン二次電池10において、積層体を形成する正極2及び負極3のうち、積層体の最外側に位置する負極3は、外装材1と対向しない片面にのみ導電層32が形成された樹脂フィルム31を集電体とした構成とされている。なお、樹脂フィルム31の露出面については、導電層32の形成工程において、パターニングを行うことにより作成すればよい。パターニングの方法としては、マスクを用いる方法など、一般的に用いられている方法で対応することができる。
このように、本発明に係るリチウムイオン二次電池10であれば、外装材1と負極3の導電層32との間に、非導電性の樹脂フィルム31が介在する形となる。従って、集電体が金属箔で形成されていた従来構成と異なり、外装材1の絶縁処理層に異常や傷、若しくは、製造時の異物混入などがあった場合であっても、外装材1と負極3との内部短絡を防止することができるので、電池の安全性向上に大きく寄与することが可能となる。
また、本発明に係るリチウムイオン二次電池10であれば、正極2及び負極3の集電体が金属箔から成る従来構成の電池と比べて、金属の使用量を低減することができる。その結果、電池の軽量化、金属の使用量低減による低コスト化が可能となる。
なお、上記の実施形態では、本発明を積層型のリチウムイオン二次電池に適用した構成を例示して詳細な説明を行ったが、本発明の適用対象はこれに限定されるものではなく、積層型の電池全般に広く適用することが可能である。
また、本発明の構成は、上記実施形態のほか、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、正極2と負極3の両方に樹脂フィルム21、31を用いた構成を例に挙げて説明を行ったが、本発明の構成はこれに限定されるものではなく、積層体の最外側に位置する電極にのみ樹脂フィルムを用い、その余については従来通りの金属箔を用いる構成としても構わない。
以下では、実施例と比較例を挙げ、これらを対比することによって、本発明の作用・効果を具体的に説明するが、これらの実施例や比較例によって、本発明の技術的範囲は何ら限定されるものではない。
(実施例1)
本実施例では、厚さ25[μm]のポリエチレン製フィルム(熱収縮率9.8%)の片面に負極集電金属である銅の導電層(厚さ1[μm])を真空蒸着法により形成し、その上に、天然黒鉛を負極活物質とする負極材(活物質:ポリフッ化ビニリデン(以下では、PVDFと呼ぶ)=90:10(重量比))を片面厚さ70[μm]で塗布して負極を2枚得た。次に、厚さ20[μm]のポリエチレン製フィルム(熱収縮率9.8%)の両面に正極集電金属であるアルミニウムの導電層(厚さ1[μm])を真空蒸着法により形成し、その上に、スピネル構造LiMnを正極活物質とする正極材(活物質:アセチレンブラック:PVDF=90:5:5(重量比))を片面厚さ90[μm]で両面に塗布して正極を1枚得た。得られた負極に電流を外部回路へ取り出すためのニッケル製の負極リードを溶着により取り付けた。また、正極も同様にしてアルミニウム製の正極リードを取り付けた。次に、負極の負極材塗布面上に、厚さ25[μm]で空隙率65%のポリプロピレン製多孔質フィルムのセパレータを載置し、その上に正極リードが負極リードと接触しないように正極を載置し、またその上にセパレータを載せ、その上に負極の塗布面がセパレータ側になるように載せるという具合に積層して、最後に積層体がずれないようにカプトンテープで固定して発電要素を得た。得られた発電要素を、アルミニウム箔の両面を樹脂フィルムでラミネートしたアルミラミネートフィルムに入れ、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)の混合溶媒(EC:DMC=30:70(体積比))にLiPFを1[mol/L]になるように溶かした電解液25[ml]を注入し、封止してリチウムイオン二次電池を得た。アルミラミネートフィルムの封止は熱シーラーで四方を熱融着することにより行った。電池のサイズは400[mm]×250[mm]、厚さ1[mm]であり、電池の容量は4[Ah]であった。
(実施例2)
本実施例は、負極の樹脂フィルム上に形成する導電層として銅箔を用いる以外は、上記の実施例1と同様の方法により、リチウムイオン二次電池を作製した。なお、電池のサイズは400[mm]×250[mm]、厚さ1[mm]であり、電池の容量は4[Ah]であった。
(実施例3)
本実施例は、正極の樹脂フィルム上に形成する導電層としてアルミニウム箔を用いる以外は、上記の実施例1と同様の方法により、リチウムイオン二次電池を作製した。なお、電池のサイズは400[mm]×250[mm]、厚さ1[mm]であり、電池の容量は4[Ah]であった。
(実施例4)
本実施例では、厚さ20[μm]のポリ塩化ビニル製フィルム(熱収縮率1.8%)の片面に負極集電金属である銅の導電層(厚さ1[μm])を真空蒸着法により形成し、その上に人造黒鉛を負極活物質とする負極材(活物質:PVDF=90:10(重量比))を片面厚さ70[μm]で塗布して負極を2枚得た。次に厚さ20μmのポリ塩化ビニル製フィルム(熱収縮率1.8%)の両面に正極集電金属であるアルミニウムの導電層(厚さ1μm)を真空蒸着法により形成し、その上にオリビン型リン酸鉄リチウムを正極活物質とする正極材(活物質:アセチレンブラック:PVDF=85:10:5(重量比))を片面厚さ80[μm]で両面に塗布して正極を1枚得た。得られた負極に電流を外部回路へ取り出すためのニッケル製の負極リードを溶着により取り付けた。また、正極も同様にしてアルミニウム製の正極リードを取り付けた。次に、負極の負極材塗布面上に、厚さ25[μm]で空隙率58%のポリエステル製不織布のセパレータを載置し、その上に正極リードが負極リードと接触しないように正極を載置し、またその上にセパレータを載せて、その上に負極の塗布面がセパレータ側になるように載せるという具合に積層して、最後に積層体がずれないようにカプトンテープで固定して発電要素を得た。得られた発電要素をアルミニウム缶に入れ、エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)の混合溶媒(EC:DEC=30:70(体積比))にLiPFを1[mol/L]になるように溶かした電解液25[ml]を注入し、安全弁付蓋をレーザ溶接してリチウムイオン二次電池を得た。なお、電池のサイズは400[mm]×250[mm]、厚さ2[mm]であり、電池の容量は4[Ah]であった。
(実施例5)
本実施例では、厚さ25[μm]のポリエチレン製フィルム(熱収縮率9.8%)の片面に負極集電金属である銅の導電層(厚さ1[μm])を真空蒸着法により形成し、その上に、ハードカーボンを負極活物質とする負極材(活物質:PVDF=90:10(重量比))を片面厚さ70[μm]で塗布して負極を2枚得た。次に、厚さ20[μm]のポリプロピレン製フィルム(熱収縮率1.5%)の両面に正極集電金属であるアルミニウムの導電層(厚さ1[μm])を真空蒸着法により形成し、その上にスピネル構造から成るLiMnを正極活物質とする正極材(活物質:アセチレンブラック:PVDF=90:5:5(重量比))を片面厚さ90[μm]で両面に塗布して正極を1枚得た。得られた負極に電流を外部回路へ取り出すためのニッケル製の負極リードを溶着により取り付けた。また、正極も同様にしてアルミニウム製の正極リードを取り付けた。次に、負極の負極材塗布面上に、厚さ25[μm]で空隙率58%のポリエステル製不織布のセパレータを載置し、その上に正極リードが負極リードと接触しないように正極を載置し、またその上にセパレータを載せ、その上に負極の塗布面がセパレータ側になるように載せるという具合に積層して、最後に積層体がずれないようにカプトンテープで固定して発電要素を得た。得られた発電要素を、アルミニウム箔の両面を樹脂フィルムでラミネートしたアルミラミネートフィルムに入れて、エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)の混合溶媒(EC:DEC=30:70(体積比))にLiPFを1[mol/L]になるように溶かした電解液25[ml]を注入し、封止してリチウムイオン二次電池を得た。アルミラミネートフィルムの封止は、熱シーラーで四方を熱融着することで行った。なお、電池のサイズは400[mm]×250[mm]、厚さ1[mm]であり、電池の容量は4[Ah]であった。
(実施例6)
本実施例では、厚さ25[μm]のポリエチレン製フィルム(熱収縮率9.8%)の片面に負極集電金属である銅の導電層(厚さ1[μm])を真空蒸着法により形成し、その上に天然黒鉛を負極活物質とする負極材(活物質:PVDF=90:10(重量比))を片面厚さ70[μm]で塗布して負極を2枚得た。次に厚さ20[μm]のポリエチレン製フィルム(熱収縮率9.8%)の両面に正極集電金属であるアルミニウムの導電層(厚さ1[μm])を真空蒸着法により形成し、その上にスピネル構造から成るLiCoOを正極活物質とする正極材(活物質:アセチレンブラック:PVDF=90:5:5(重量比))を片面厚さ90[μm]で両面に塗布して正極を1枚得た。得られた負極に電流を外部回路へ取り出すためのニッケル製の負極リードを溶着により取り付けた。また、正極も同様にしてアルミニウム製の正極リードを取り付けた。次に、負極の負極材塗布面上に、厚さ25[μm]で空隙率65%のポリエステル製不織布フィルムのセパレータを載置し、その上に正極リードが負極リードと接触しないように正極を載置し、またその上にセパレータを載せ、その上に負極の塗布面がセパレータ側になるように載せるという具合に積層し、最後に積層体がずれないようにカプトンテープで固定して発電要素を得た。得られた発電要素を、アルミニウム缶に入れ、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)の混合溶媒(EC:DMC=50:50(体積比))にLiPFを1[mol/L]になるように溶かした電解液25[ml]を注入し、安全弁付き蓋をレーザ溶接してリチウムイオン二次電池を得た。なお、電池のサイズは400[mm]×250[mm]、厚さ1[mm]であり、電池の容量は4[Ah]であった。
(実施例7)
本実施例では、厚さ20[μm]のポリ塩化ビニル製フィルム(熱収縮率1.8%)の片面に負極集電金属である銅の導電層(厚さ1[μm])を真空蒸着法により形成し、その上に人造黒鉛を負極活物質とする負極材(活物質:PVDF=90:10(重量比))を片面厚さ70[μm]で塗布して負極を2枚得た。次に、厚さ20[μm]のポリ塩化ビニル製フィルム(熱収縮率1.8%)の両面に正極集電金属であるアルミニウムの導電層(厚さ1[μm])を真空蒸着法により形成し、その上にオリビン型リン酸鉄リチウムを正極活物質とする正極材(活物質:アセチレンブラック:PVDF=90:5:5(重量比))を片面厚さ90[μm]で両面に塗布して正極を1枚得た。得られた負極に電流を外部回路へ取り出すためのニッケル製の負極リードを溶着により取り付けた。また、正極も同様にしてアルミニウム製の正極リードを取り付けた。次に、負極の負極材塗布面上に、厚さ25[μm]で空隙率65%のポリエステル製不織布フィルムのセパレータを載置し、その上に正極リードが負極リードと接触しないように正極を載置し、またその上にセパレータを載せ、その上に負極の塗布面がセパレータ側になるように載せるという具合に積層して、最後に積層体がずれないようにカプトンテープで固定して発電要素を得た。得られた発電要素を、アルミニウム箔の両面を樹脂フィルムでラミネートしたアルミラミネートフィルムに入れ、エチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)の混合溶媒(EC:EMC=50:50(体積比))にLiPFを1[mol/L]になるように溶かした電解液25[ml]を注入し、封止してリチウムイオン二次電池を得た。アルミラミネートフィルムの封止は、熱シーラーで四方を熱融着することで行った。なお、電池のサイズは400[mm]×250[mm]、厚さ1[mm]であり、電池の容量は4[Ah]であった。
(実施例8)
本実施例は、実施例(3)の条件から負極導電層膜とセパレータの種類を変更したものであって、厚さ20[μm]のポリプロピレン製フィルム(熱収縮率1.5%)の片面に負極集電金属である銅の導電層(厚さ0.3[μm])を真空蒸着法+メッキにより形成し、その上に、天然黒鉛を負極活物質とする負極材(活物質:PVDF=90:10(重量比))を片面厚さ70[μm]で塗布して負極を2枚得た。次に厚さ20[μm]のアルミニウム箔上にスピネル構造から成るLiMnを正極活物質とする正極材(活物質:アセチレンブラック:PVDF=90:5:5(重量比))を片面厚さ80[μm]で両面に塗布して正極を1枚得た。得られた負極に電流を外部回路へ取り出すためのニッケル製の負極リードを溶着により取り付けた。また、正極も同様にしてアルミニウム製の正極リードを取り付けた。次に、負極の負極材塗布面上に、厚さ25[μm]で空隙率65%のポリエステル製不織布フィルムのセパレータを載置し、その上に正極リードが負極リードと接触しないように正極を載置し、またその上にセパレータを載せ、その上に負極の塗布面がセパレータ側になるように載せるという具合に積層して、最後に積層体がずれないようにカプトンテープで固定して発電要素を得た。得られた発電要素を、アルミニウム箔の両面を樹脂フィルムでラミネートしたアルミラミネートフィルムに入れ、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)の混合溶媒(EC:DMC=30:70(体積比))にLiPFを1[mol/L]になるように溶かした電解液25[ml]を注入し、封止してリチウムイオン二次電池を得た。アルミラミネートフィルムの封止は、熱シーラーで四方を熱融着することで行った。電池のサイズは400[mm]×250[mm]、厚さ1[mm]であり、電池の容量は4[Ah]であった。
(実施例9)
本実施例は、負極導電層の膜厚以外は、上記実施例(8)と同様の方法により、リチウムイオン二次電池を作製した。負極導電層の膜厚は0.5[μm]とした。なお、電池のサイズは400[mm]×250[mm]、厚さ1[mm]であり、電池の容量は4[Ah]であった。
(実施例10)
本実施例は、負極導電層の膜厚以外は、上記実施例(8)と同様の方法により、リチウムイオン二次電池を作製した。負極導電層の膜厚は1.0[μm]とした。なお、電池のサイズは400[mm]×250[mm]、厚さ1[mm]であり、電池の容量は4[Ah]であった。
(実施例11)
本実施例は、負極導電層の膜厚以外は、上記実施例(8)と同様の方法により、リチウムイオン二次電池を作製した。負極導電層の膜厚は2.0[μm]とした。なお、電池のサイズは400[mm]×250[mm]、厚さ1[mm]であり、電池の容量は4[Ah]であった。
(実施例12)
本実施例は、負極導電層の膜厚以外は、上記実施例(8)と同様の方法により、リチウムイオン二次電池を作製した。負極導電層の膜厚は3.0[μm]とした。なお、電池のサイズは400[mm]×250[mm]、厚さ1[mm]であり、電池の容量は4[Ah]であった。
(実施例13)
本実施例は、負極導電層の膜厚以外は、上記実施例(8)と同様の方法により、リチウムイオン二次電池を作製した。負極導電層の膜厚は4.0[μm]とした。なお、電池のサイズは400[mm]×250[mm]、厚さ1[mm]であり、電池の容量は4[Ah]であった。
(比較例1)
本比較例では、厚さ12[μm]の銅箔上に天然黒鉛を負極活物質とする負極材(活物質:PVDF=90:10(重量比))を片面厚さ69[μm]で塗布して負極を2枚得た。次に、厚さ20[μm]のアルミニウム箔上にスピネル構造から成るLiMnを正極活物質とする正極材(活物質:アセチレンブラック:PVDF=90:5:5(重量比))を片面厚さ80[μm]で両面に塗布して正極を1枚得た。得られた負極に電流を外部回路へ取り出すためのニッケル製の負極リードを溶着により取り付けた。また、正極も同様にしてアルミニウム製の正極リードを取り付けた。次に、負極の負極材塗布面上に、厚さ25[μm]で空隙率65%のポリエチレン製のセパレータを載置し、その上に正極リードが負極リードと接触しないように正極を載置し、またその上にセパレータを載せ、その上に負極の塗布面がセパレータ側になるように載せるという具合に積層して、最後に積層体がずれないようにカプトンテープで固定して発電要素を得た。得られた発電要素を、アルミニウム箔の両面を樹脂フィルムでラミネートしたアルミラミネートフィルムに入れて、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)の混合溶媒(EC:DMC=30:70(体積比))にLiPFを1[mol/L]になるように溶かした電解液25[ml]を注入し、封止してリチウムイオン二次電池を得た。アルミラミネートフィルムの封止は、熱シーラーで四方を熱融着することで行った。なお、電池のサイズは400[mm]×250[mm]、厚さ1[mm]であって、電池の容量は4[Ah]であった。
(比較例2)
本比較例では、厚さ12[μm]の銅箔上に人造黒鉛を負極活物質とする負極材(活物質:PVDF=90:10(重量比))を片面厚さ69[μm]で塗布して負極を2枚得た。次に厚さ20[μm]のアルミニウム箔上にオリビン型リン酸鉄リチウムを正極活物質とする正極材(活物質:アセチレンブラック:PVDF=85:10:5(重量比))を片面厚さ80[μm]で両面に塗布して正極を1枚得た。得られた負極に電流を外部回路へ取り出すためのニッケル製の負極リードを溶着により取り付けた。また、正極も同様にしてアルミニウム製の正極リードを取り付けた。次に、負極の負極材塗布面上に、厚さ25[μm]で空隙率65%のポリエチレン製のセパレータを載置し、その上に正極リードが負極リードと接触しないように正極を載置し、またその上にセパレータを載せ、その上に負極の塗布面がセパレータ側になるように載せるという具合に積層して、最後に積層体がずれないようにカプトンテープで固定して発電要素を得た。得られた発電要素を、アルミニウム缶に入れ、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)の混合溶媒(EC:DMC=30:70(体積比))にLiPFを1[mol/L]になるように溶かした電解液25[ml]を注入し、安全弁付き蓋をレーザ溶接してリチウムイオン二次電池を得た。なお、電池のサイズは400[mm]×250[mm]、厚さ1[mm]であり、電池の容量は4[Ah]であった。
上記の実施例(1)〜(7)と比較例(1)、(2)で作成したリチウムイオン二次電池について、それぞれ、内部短絡試験及び振動試験を行った。内部短絡試験は、それぞれの電池を満充電(4.2[V])にし、直径2[mm]、長さ10[cm]の釘を用いて、各電池の釘刺し試験を行った。また、振動試験は、それぞれの電池を満充電にし、3軸方向(x軸方向、y軸方向、z軸方向)に、それぞれ、周波数:5〜200〜5[Hz]、加速ピーク:1〜8〜1[gn]の条件で、15分間×12回(合計9時間)に亘って振動を与える試験を実施した。
上記の内部短絡試験及び振動試験の結果を下記の表1に示す。
また、実施例(8)〜(13)の電池については、上記した内部短絡試験のほか、25℃の恒温槽において、下記の表2に示す条件での充放電試験を実施した。
実施例(8)〜(13)の電池に関して、上記の内部短絡試験、及び、充放電試験の結果を下記の表3に示す。
内部短絡試験において、実施例1〜実施例3、実施例5、及び、実施例8〜13で各々作成した電池の表面温度は40〜50℃となり、実施例4と実施例7で各々作成した電池の表面温度は30〜40℃となり、実施例6で作成した電池の表面温度は80〜90℃となった。これに対し、比較例1で作成した電池の表面温度は250℃以上となり、比較例2で作成した電池の表面温度は90〜100℃となった。これらを比較すれば分かるように、本発明に係る電池の方が従来構成の電池よりも表面温度が低い結果となった。なお、比較例1で作成した電池は、内部短絡試験において外装材のアルミラミネートが膨らみ、封止部が破裂して発火に至った。
また、振動試験については、実施例1〜実施例7で各々作成した全ての電池には、短絡が生じなかった。一方、比較例2で作成した電池には、短絡が発生した。
以上の結果より、本発明に係るリチウムイオン二次電池は、釘が刺さった場合でも、発火には至らない安全な電池であり、かつ、振動に起因する短絡についても、これを防止する効果を奏することが判明した。
また、充放電試験については、負極導電層の膜厚が0.5[μm]未満の電池の電流特性が低下することが確認できた。以上の結果より、負極導電層の膜厚が0.5[μm]以上のリチウムイオン二次電池であれば、安全性を保持しつつ、電流特性に優れていることが判明した。
本発明は、積層型の電池(例えばリチウムイオン二次電池)の安全性向上や軽量化、低コスト化を図る上で有用な技術である。
は、本発明に係る積層型リチウムイオン二次電池の縦断面図である。 は、リチウムイオン二次電池10の変形例を示す縦断面図である。
符号の説明
10 リチウムイオン二次電池
1 外装材(アルミラミネート)
2 正極
3 負極
4 セパレータ
21、31 樹脂フィルム
22、32 導電層
23、33 活物質層(合剤層)

Claims (4)

  1. 導電性を有する外装材の内部に正極と負極とセパレータを層状に積み重ねた積層体を有するリチウムイオン二次電池であって、
    前記積層体は、その最外層として樹脂フィルムを有し
    前記正極及び前記負極のうち、前記積層体の最外側に位置するものは、前記外装材と対向しない片面にのみ誘電層が形成された樹脂フィルムを集電体としたものである
    ことを特徴とするリチウムイオン二次電池。
  2. 前記正極及び前記負極のうち、前記積層体の最外側以外に位置するものは、その両面に誘電層が形成された樹脂フィルムを集電体としたものであることを特徴とする請求項に記載のリチウムイオン二次電池
  3. 前記樹脂フィルムは、120℃での熱収縮率が縦、横いずれかの方向で1.5%以上の熱可塑性樹脂から成ることを特徴とする請求項1または請求項に記載のリチウムイオン二次電池。
  4. 前記樹脂フィルムは、ポリオレフィン樹脂、または、ポリ塩化ビニル、若しくは、これらの複合材料から成ることを特徴とする請求項に記載のリチウムイオン二次電池。
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