JP2010239842A - 駆動装置の情報管理システム及び駆動装置の製造方法 - Google Patents

駆動装置の情報管理システム及び駆動装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】回転電機と回転センサとの間の位相差を、簡易且つ低コストに調整することを可能とする駆動装置の情報管理システム及び駆動装置の製造方法を提供する。
【解決手段】回転電機10と当該回転電機10のロータの回転位置を検出する回転センサ20とを備えた駆動装置2の情報管理システム1であって、回転電機10と回転センサ20との組み付け後に回転電機10を機械的に駆動して逆起電力を測定する検査工程において、当該逆起電力の情報と回転センサ20からの出力情報とに基づいて得られる回転センサ20の位置誤差情報を記憶する記憶媒体4を備え、記憶媒体4が、回転電機10を制御する制御装置3の回転電機10への組み付けに際して通信を介して読み取り可能な状態で設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、回転電機と当該回転電機のロータの回転位置を検出する回転センサとを備えた駆動装置の情報管理システム及びそのような駆動装置の製造方法に関する。
回転電機(モータやジェネレータ)を備えた駆動装置には、回転電機の正確な速度制御を行うため、ステータに対するロータの回転位置を精密に検出するための回転センサが設けられている。このように回転センサによりロータの回転位置を精密に検出するのは、回転センサからの出力信号に基づいて回転電機に入力する電流値や電流位相を決定するためである。
このような駆動装置を組み立てる場合、一度の組み付けで回転電機と回転センサとの組付誤差が全くない状態とすることは極めて稀であり、その組付誤差等に起因して回転電機と回転センサとの間に位相差が生じてしまう。ここで「回転電機と回転センサとの間の位相差」とは、回転電機のロータの周方向の特定部位の位相に注目した場合において、当該回転位相と、前記特定部位に対応する回転センサの部位の回転位相との間の位相差を意味する(以下同様)。そのため、通常、これらの間の位相を揃えるために少なくとも一回は、その位相差を調整する必要がある。
回転電機と回転センサとの間の位相差を調整する方法としては、これらを組み付けた後に回転電機の回転軸を回転させて逆起電力を発生させ、回転電機の電圧波形と回転センサの検出用の電圧波形とを比較し、これらの間の位相差が所定の範囲外の場合には回転電機に対して回転センサを周方向に手動で回転させる方法が、以下の特許文献1に記載されている。この方法にあっては、位相差が所定の範囲内に収まるまで上記の作業が繰り返されることになる。また、回転センサの誤差をあらかじめ測定して回転センサを制御する制御装置の記憶部に記憶し、記憶された誤差情報と回転センサから検出された検出値とに基づいて正確な位置を求める方法が、以下の特許文献2に記載されている。
特開2005−295639号公報 特開昭61−10715号公報
しかし、特許文献1に記載されたような方法により駆動装置を製造する場合、位相の調整はあくまで手動によるものであるため、多くの時間と手間を要する。また、位相を調整するための調整機構を駆動装置に取り付ける必要があるため、コストが高くなってしまうという問題がある。一方、特許文献2に記載されたような方法により駆動装置を製造する場合には、そのような問題は生じないが、駆動装置の製造と制御装置の製造、更にこれらの車両への組み付けが異なる場所、例えば、別工程、別工場、別会社等で行われる場合には、駆動装置及び制御装置の搬送や保管等に際して、駆動装置と当該駆動装置の誤差情報を記憶した制御装置とを一対一に対応させるための特別な管理作業が発生し、高コストとなってしまうという問題がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、回転電機と回転センサとの間の位相差を、簡易且つ低コストに調整することを可能とする駆動装置の情報管理システム及び駆動装置の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明に係る、回転電機と当該回転電機のロータの回転位置を検出する回転センサとを備えた駆動装置の情報管理システムの特徴構成は、前記回転電機と前記回転センサとの組み付け後に前記回転電機を機械的に駆動して逆起電力を測定する検査工程において、当該逆起電力の情報と前記回転センサからの出力情報とに基づいて得られる前記回転センサの位置誤差情報を記憶する記憶媒体を備え、前記記憶媒体が、前記回転電機を制御する制御装置の前記回転電機への組み付けに際して通信を介して読み取り可能な状態で設けられている点にある。
ここで、「回転センサの位置誤差情報」とは、回転電機と回転センサとの組み付け時の組付誤差や、回転電機や回転センサ自体が有している機械的誤差等に起因する、回転電機と回転センサとの間の位相差に関する情報を意味する。
この特徴構成によれば、回転電機と回転センサとの組み付け後に実施される検査工程において、回転電機を機械的に駆動して得られる逆起電力の情報から回転電機の動作確認を行うのと同時に、逆起電力の情報と回転センサからの出力情報とに基づいて、当該回転電機と回転センサとの組み合わせについての位置誤差情報を取得する。よって、特別な工程を要することなく回転電機と回転センサとの間の位相差に関する情報を取得することができる。取得された位置誤差情報は記憶媒体に記憶され、当該記憶媒体は、回転電機への制御装置の組み付けに際して通信を介して読み取り可能な状態で設けられている。従って、駆動装置と制御装置との組み付けに際して必要となる当該駆動装置の位置誤差情報を、通信を介して必要な時に容易に取得することができる。そして、制御装置が組み付けられる駆動装置に関する位置誤差情報を誤りなく適切に当該制御装置に書き込むことができる。よって、駆動装置及び制御装置の搬送や保管等に際して、駆動装置と当該駆動装置の位置誤差情報や当該位置誤差情報を記憶した制御装置とを一対一に対応させるための特別な管理作業が不要であり、高コスト化を招くこともない。制御装置は、回転電機への組み付けに際して書き込まれた位置誤差情報に基づいて、電気的に回転電機と回転センサとの間の位相差を調整することができるので、回転センサの取り付け位置を機械的に調整する必要がなく製造時間を短縮することができるとともに、調整機構も不要となりコストを低減することができる。したがって、回転電機と回転センサとの間の位相差を、簡易且つ低コストに調整することが可能となる。
ここで、前記位置誤差情報は、前記逆起電力の情報としての電圧波形と、前記回転センサからの出力情報としてのパルス信号とのゼロ点誤差の情報であると好適である。
この構成によれば、逆起電力の情報としての電圧波形と、回転センサからの出力情報としてのパルス信号とのゼロ点誤差から、回転電機と回転センサとの間の位相差に関する位置誤差情報を容易に取得することができる。
また、前記検査工程では、更に、前記回転電機を機械的に駆動した際の逆起電力の情報に基づいて前記回転電機の特性情報が取得され、前記記憶媒体が、前記特性情報を更に記憶する構成とされていると好適である。
この構成によれば、検査工程において回転電機を機械的に駆動した際の逆起電力の情報に基づいて取得される回転電機の特性情報も記憶媒体に記憶される。従って、この特性情報も、駆動装置と制御装置との組み付けに際して通信を介して取得することができ、誤りなく適切に制御装置に書き込むことができる。これにより、回転電機の特性をも考慮したより精密な制御を制御装置に行わせることが可能となる。
また、上記のような特性情報を取得して記憶する構成において、前記検査工程は、前記逆起電力の情報としての電圧波形の実効値を測定する工程を含み、前記回転電機の特性情報は、当該電圧波形の実効値の情報を含むと好適である。
この構成によれば、検査工程において、回転電機を機械的に駆動して得られる逆起電力の情報としての電圧波形に基づいて更に実効値が測定され、当該実効値の情報が回転電機の特性情報の一種として記憶媒体に記憶される。このように、特性情報として実効値の情報を取得しておけば、回転電機が個々に異なる特性を有していたとしても、当該実効値の情報を利用することにより、回転電機の制御をより精密なものとすることができる。
また、前記記憶媒体を含む情報管理サーバを備え、前記情報管理サーバは、前記制御装置の前記回転電機への組み付けに際して前記位置誤差情報を前記制御装置に書き込む制御情報書込装置との間で通信可能に構成され、前記記憶媒体が通信を介して前記制御情報書込装置から読み取り可能な状態とされていると好適である。
この構成によれば、記憶媒体に記憶される位置誤差情報等の情報を適切に管理することができると共に、回転電機への制御装置の組み付けに際して、制御情報書込装置が、必要に応じて容易に位置誤差情報等を取得することができる。従って、制御装置が組み付けられる駆動装置に関する位置誤差情報を誤りなく適切に当該制御装置に書き込むことができ、回転電機と回転センサとの間の位相差を、簡易且つ低コストに調整することが可能となる。
また、前記情報管理サーバは、更に前記検査工程を実行する検査装置との間で通信可能に構成され、前記検査装置により取得された前記位置誤差情報が通信を介して前記記憶媒体に書き込み可能な状態とされていると好適である。
この構成によれば、検査工程を実行した際に検査装置により取得された位置誤差情報を容易且つ適切に記憶媒体に記憶させることができる。従って、検査工程においても回転電機と回転センサとの組み合わせについての位置誤差情報を管理する作業が簡易なものとなり、より一層の低コスト化が可能となる。
本発明に係る、回転電機と、前記回転電機のロータの回転位置を検出する回転センサと、を備えた駆動装置の製造方法の特徴構成は、前記回転電機と前記回転センサとを組み付ける第一組付工程と、前記回転電機を機械的に駆動して逆起電力を測定する測定工程と、当該逆起電力の情報と前記回転センサからの出力情報とに基づいて、前記回転センサの位置誤差情報を取得する情報取得工程と、前記位置誤差情報を、記憶媒体に記憶させる記録工程と、前記位置誤差情報を、前記記憶媒体から通信を介して読み出す読出工程と、前記読出工程により読み出された前記位置誤差情報を、前記回転電機を制御する制御装置に書き込む書込工程と、前記制御装置を前記回転電機へ組み付ける第二組付工程と、を有する点にある。
この特徴構成によれば、第一組付工程後に実施される検査工程において、回転電機を機械的に駆動して得られる逆起電力の情報から回転電機の動作確認を行うのと同時に、情報取得工程において逆起電力の情報と回転センサからの出力情報とに基づいて、当該回転電機と回転センサとの組み合わせについての位置誤差情報を取得する。よって、位相差を求めるための工程を演算によるものとすることができ、特別な作業工程を要することなく回転電機と回転センサとの間の位相差に関する情報を取得することができる。取得された位置誤差情報は記録工程で記憶媒体に記憶される。そして、記憶媒体に記憶された位置誤差情報は、読出工程において通信を介して記憶媒体から読み出されて書込工程において制御装置に書き込まれ、当該制御装置が第二組付工程において駆動装置に組み付けられる。よって、駆動装置と制御装置との組み付けに際して必要となる当該駆動装置の位置誤差情報を、通信を介して必要な時に取得し、誤りなく適切に当該制御装置に書き込んで駆動装置を製造することができる。よって、駆動装置及び制御装置の搬送や保管等に際して、駆動装置と当該駆動装置の位置誤差情報や当該位置誤差情報を記憶した制御装置とを一対一に対応させるための特別な管理作業が不要であり、高コスト化を招くこともない。制御装置は、回転電機への組み付けに際して書き込まれた位置誤差情報に基づいて、電気的に回転電機と回転センサとの間の位相差を調整することができるので、回転センサの取り付け位置を機械的に調整する必要がなく製造時間を短縮することができるとともに、調整機構も不要となりコストを低減することができる。したがって、回転電機と回転センサとの間の位相差を、簡易且つ低コストに調整して駆動装置を製造することができる。
本発明の実施形態に係る駆動装置の情報管理システムの概略構成を示すブロック図である。 回転電機及び回転センサを備えた駆動装置の部分断面図である。 記憶媒体に記憶される情報の例を示す図である。 回転センサの位置誤差情報の取得方法を説明するための説明図である。 本発明の実施形態に係る駆動装置の製造方法の工程図である。
以下に、本発明に係る駆動装置2の情報管理システム1の実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態では、一例として、駆動装置2が、回転電機10を備えたハイブリッド車両用の駆動装置である場合を例として説明する。この駆動装置2は、回転電機10と当該回転電機10のロータ11の回転位置を検出するレゾルバ20とを備えており、回転電機10は制御装置3により制御されて駆動力を出力可能とされている。ここで、回転電機10とレゾルバ20とを組み付ける際にはこれらの間に所定の位相差が生じるが、本実施形態に係る駆動装置2では、その後に行われる検査工程S2(図5を参照)で取得される位置誤差情報Pを利用して、制御装置3と一体化された後に当該位相差を調整する構成となっている。このとき、位置誤差情報Pは、記憶媒体4に記憶されるとともに、制御装置3の回転電機10への組み付けに際して記憶媒体4が通信を介して読み取り可能な状態とされた情報管理システム1により管理される。本実施形態に係る駆動装置2を製造する際には、このような情報管理システム1を介することにより、回転電機10とレゾルバ20との間の位相差を、簡易且つ低コストに調整することが可能となっている。以下では、本実施形態に係る駆動装置2の構成について簡単に説明した後、本実施形態に係る情報管理システム1の構成、及び、当該情報管理システム1を介して管理された位置誤差情報Pを利用した駆動装置2の製造方法について、詳細に説明する。
1.駆動装置の構成
まず、駆動装置2の構成について説明する。駆動装置2は、図2に示すように、エンジン(不図示)の回転を出力するクランクシャフト等のエンジン出力軸31と一体的に接続された入力軸32と、入力軸32の周囲に配設された回転電機10とレゾルバ20とを備えている。これらは駆動装置ケース41内に収容されている。なお、駆動装置ケース41は、回転電機収容ケース42及び本体ケース43を備えており、回転電機収容ケース42には回転電機10及びレゾルバ20が収容され、本体ケース43には変速装置(不図示)が収容されている。駆動装置2には更にインバータを備えた制御装置3が接続され、エンジンの回転駆動力と制御装置3により制御されて駆動される回転電機10の回転駆動力とが、図示しない変速機構、カウンタギヤ機構及び差動歯車機構等を介して駆動輪に伝達される。これにより、駆動装置2を備えたハイブリッド車両は走行することができる。
図2に示すように、回転電機10は、エンジン出力軸31と一体的に接続された入力軸32に固定されて入力軸32の軸心周りに回転自在に配設されたロータ11と、ロータ11の径方向外側においてロータ11と同軸状に配置されて回転電機収容ケース42に固定されたステータ15とを備える。ロータ11は、ロータコア12と、当該ロータコア12の周方向における複数箇所に配設された永久磁石13と、これらを固定・支持するロータ支持部材14とを備える。ロータ支持部材14と回転電機収容ケース42との間にはベアリング33が設けられ、ロータ11は、ベアリング33により回転電機収容ケース42に対して回転可能に支持されている。ステータ15は、ステータコア16と、当該ステータコア16に巻装されたコイル17とを備える。このような回転電機10は、それぞれ電力の供給を受けて動力を発生するモータ(電動機)としての機能と、動力の供給を受けて電力を発生するジェネレータ(発電機)としての機能と、を果たすことが可能とされている。具体的には、回転電機10は、車両の発進時や加速時等には車両の走行用の駆動力を発生させるモータとして機能し、車両の減速のための回生制動時等にはジェネレータとして機能する。
回転電機10のロータ11に隣接して、レゾルバ20が配設されている。レゾルバ20は、回転電機10のステータ15に対するロータ11の回転位置や回転速度を精密に検出するために設けられている。本実施形態においては、このレゾルバ20が本発明における「回転センサ」に相当する。レゾルバ20は、センサロータ21とセンサステータ22とを備えている。センサロータ21は、ロータ支持部材14に一体的に取り付けられて、回転電機10のロータ11と一体的に回転する。センサステータ22は、センサロータ21の径方向外側においてセンサロータ21と同軸状に配置され、ボルト34により回転電機収容ケース42に固定されている。
レゾルバ20からの出力信号は、R/Dコンバータ(レゾルバ・ディジタル変換器、不図示)により三相の出力信号、すなわち、A相信号、B相信号及びZ相信号に変換される。図4(b)に示すように、Z相信号においては、レゾルバ20のセンサロータ21が一回転するごとに矩形形状のパルス信号が発生するZ相パルス波形Wzが得られる。また、A相信号及びB相信号においては、極めて短い所定の周期で、かつ、互いに所定の位相差で矩形形状のパルス信号が発生するA相パルス波形Wa及びB相パルス波形Wbが得られる。このようにして得られるパルス波形においては、Z相パルス波形Wzの立ち上がり点を基準(ゼロ点)としてレゾルバ20の電気角が設定されている。具体的には、Z相信号における一のパルス信号の立ち上がり点を「0°」、当該一のパルス信号の次のパルス信号の立ち上がり点を「360°」として電気角が設定される。Z相信号の一周期(電気角0°から360°)中においては、A相信号及びB相信号には所定数のパルス信号が含まれるように設定されているため、Z相信号の基準点(ゼロ点)から各時点までに現れたA相及びB相のパルス信号の個数を計測することにより、その回転位置(電気角)を求めることができる。本例では、一例として、Z相信号の一周期中に、1024パルス分のA相信号及びB相信号が含まれている。この例において、Z相信号の基準点(ゼロ点)からある時点までにA相信号及びB相信号がnパルス分だけ現れたとすれば、その時点における回転位置は、電気角(360°/1024)×nに相当する回転位置(回転位相)となる。なお、A相信号及びB相信号は所定の位相差を有することから、これらの出力順序に基づいて回転電機10のロータ11の回転方向を判別することができる。
2.情報管理システムの構成
次に、本実施形態に係る情報管理システム1の構成について説明する。図1に示すように、本実施形態に係る情報管理システム1は、検査装置6と、情報管理サーバ5と、制御情報書込装置7と、を備えている。検査装置6と情報管理サーバ5との間、及び情報管理サーバ5と制御情報書込装置7との間は、それぞれ通信を介して互いに情報の受け渡しを行うことができるように構成されている。本実施形態においては、これらの間が通信ネットワーク8を介して通信可能に接続されている場合を例として説明する。すなわち、この情報管理システム1は、通信ネットワーク8を通信手段として備え、これを介して検査装置6及び制御情報書込装置7から記憶媒体4に対して情報の読み取り及び書き込みを行うことが可能に構成されている。
検査装置6は、検査工程S2(図5を参照)を実行するための装置である。後述するように、本実施形態においては、検査工程S2では回転電機10を機械的に駆動して取得される逆起電力の情報とレゾルバ20からの出力情報とに基づいて、レゾルバ20の位置誤差情報Pが取得される。また、回転電機10を機械的に駆動して取得される逆起電力の情報に基づいて回転電機10の特性情報Cが取得される。したがって、検査装置6には、例えば、逆起電力を測定するための測定器、レゾルバ20からの出力信号を検出するための検出器、及び、逆起電力の情報とレゾルバ20からの出力信号とに基づいて演算を行い、位置誤差情報Pを導出するための演算装置等が含まれる。本実施形態においては、検査装置6は通信ネットワーク8を介して情報管理サーバ5に接続され、検査装置6と情報管理サーバ5とが通信可能となっている。これにより、検査装置6により取得される位置誤差情報P及び特性情報Cは、通信ネットワーク8を介して情報管理サーバ5に伝達可能な状態となっている。なお、検査装置6は更にクライアントコンピュータとして機能する演算処理装置を含み、情報管理サーバ5が備えるホストコンピュータとの間で情報通信を行う構成とすると好適である。
情報管理サーバ5は、位置誤差情報P及び特性情報Cを記憶して管理するとともに、検査装置6や制御情報書込装置7との間で必要に応じてこれらの情報を受け渡しするための装置である。本実施形態においては、情報管理サーバ5は、情報を記憶可能な記憶媒体4と、ホストコンピュータとして機能する演算処理装置と、を備えている。このような情報管理用の記憶媒体4としては、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリ等のように、情報を記憶及び書き換え可能なものが好適に用いられる。そして、通信ネットワーク8を介して検査装置6から伝達される位置誤差情報P及び特性情報Cは、記憶媒体4に書込可能とされている。ここで、図3に概念的に示すように、記憶媒体4には、一又は二以上の駆動装置2のそれぞれに関する個体管理情報Aが、データベース化されて記憶されている。本実施形態においては、それぞれの個体管理情報Aには、管理情報I、位置誤差情報P、及び特性情報Cが含まれている。
管理情報Iは駆動装置2に備えられた回転電機10の識別符号を含む情報とされている。このような管理情報Iは、回転電機10の製造工程を管理する上で必要な情報である。位置誤差情報P及び特性情報Cは、回転電機10とレゾルバ20との組み付け後に実施される、後述する検査工程S2(図5を参照)において、回転電機10を機械的に駆動することにより得られる逆起電力の情報等に基づいて取得される。より具体的には、位置誤差情報Pは、逆起電力の情報としての電圧波形Weと、レゾルバ20からの出力情報としてのパルス信号とのゼロ点の誤差に関するゼロ点誤差情報Zである。また、特性情報Cは、逆起電力の情報としての電圧波形Weの実効値に関する実効値情報Eを含んだものとされる。詳細については、駆動装置2の製造方法の説明とともに後述する。これらの位置誤差情報P及び特性情報Cは、管理情報Iにより、それぞれの駆動装置2が備える回転電機10の識別符号と関連付けて記憶されている。
また、本実施形態においては、情報管理サーバ5は通信ネットワーク8を介して制御情報書込装置7に接続され、情報管理サーバ5と制御情報書込装置7とが通信可能となっている。これにより、情報管理サーバ5の記憶媒体4に記憶して管理された位置誤差情報P及び特性情報Cは、通信を介して制御情報書込装置7から読み取り可能な状態とされている。
制御情報書込装置7は、書込工程S5(図5を参照)を実行するための装置である。制御情報書込装置7は、制御装置3の回転電機10への組み付けに際して位置誤差情報P及び特性情報Cを制御装置3に書き込む。制御情報書込装置7には、例えば、クライアントコンピュータとして機能する演算処理装置や、制御装置3に情報を書き込むためのライタ等が含まれる。クライアントコンピュータは、必要に応じて情報管理サーバ5にアクセスし、各個体管理情報Aに係る管理情報I(識別符号を含む)と、所望の駆動装置2が備える回転電機10に係る識別符号とに基づいて当該駆動装置2に関する個体管理情報Aを取得する。ライタは、取得された個体管理情報Aに含まれる位置誤差情報P及び特性情報Cを、制御装置3が備えるRAMやROM等の記憶媒体に書き込む。
上記のとおり、検査装置6と情報管理サーバ5との間、及び情報管理サーバ5と制御情報書込装置7との間は、それぞれ通信ネットワーク8を介して互いに情報の受け渡しを行うことができるように構成されている。ここで、通信ネットワーク8による通信方式としては、有線通信及び無線通信のいずれの方式を採用しても良い。有線通信方法を採用する場合には、例えば電話線や電力線、光ケーブル等により構成された公知の有線通信網を用いることができる。また、無線通信方法を採用する場合には、例えば携帯電話網や無線LAN(Local Area Network)等の公知の無線通信網を用いることができる。なお、有線通信及び無線通信を組み合わせて利用しても良い。この情報管理システム1では、検査装置6、情報管理サーバ5、及び制御情報書込装置7は、それぞれ互いに異なる場所(別作業ライン、別工場、別会社等)に設置することができる。
3.駆動装置の製造方法
次に、本実施形態に係る駆動装置2の製造方法の概要について説明する。図5に示すように、本実施形態に係る駆動装置2は、第一製造ラインL1での製造工程と、第一製造ラインL1とは異なる場所に設置された第二製造ラインL2での製造工程と、を経て製造される。第一製造ラインL1では、センサ組付工程S1と、検査工程S2と、記録工程S3と、が行なわれる。一方、第二製造ラインL2では、読出工程S4と、書込工程S5と、制御装置組付工程S6と、が行なわれる。本実施形態においては、センサ組付工程S1が本発明における「第一組付工程」に相当し、制御装置組付工程S6が本発明における「第二組付工程」に相当する。情報管理システム1は、第一製造ラインL1での製造工程と第二製造ラインL2での製造工程との間に介在し、一又は二以上の駆動装置2に関する個体管理情報Aをそれぞれ個別に適切に管理するとともに、制御情報書込装置7からの要求に応じて、当該要求に対応する個体管理情報Aを制御情報書込装置7に提供する。
3−1.第一製造ラインでの製造工程
第一製造ラインL1での製造工程は、主として駆動装置2の組み付けを行う工程である。センサ組付工程S1では、回転電機10とレゾルバ20とが組み付けられる。回転電機10とレゾルバ20とは、公知の方法を利用してこれらの軸心が一致するように、また、後述する、回転電機10及びレゾルバ20のそれぞれのゼロ点(電気角が0°となる点)の位置が略等しくなるように組み付けられる。この段階では、回転電機10とレゾルバ20のゼロ点位置は略等しいものの、完全には一致しておらず、所定の組付誤差を有する状態である。また、回転電機10やレゾルバ20は、永久磁石13やコイル17の配置に関して僅かに不均一であること等により、それぞれ固有の機械的誤差を有する。そのため、当該組付誤差や機械的誤差に起因して、回転電機10とレゾルバ20との間に位相差が生じてしまう。そこで、回転電機10のステータ15に対してロータ11の回転位置を精密に検出して回転電機10の正確な回転速度制御を行うことを可能とするため、上記位相差を調整する作業が必要となる。本実施形態においては、逐次位相差を確認しながら回転電機10に対してレゾルバ20を周方向に回転させる等の機械的な調整作業を行うのではなく、以下に説明するようにして位相差を調整する方法を採用している。
検査工程S2では、検査装置6を用いて、回転電機10を機械的に駆動して取得される逆起電力の情報と、レゾルバ20からの出力情報とに基づいて、レゾルバ20の位置誤差情報Pが取得される。なお、逆起電力の測定は、回転電機10とレゾルバ20との組み付け後に、これらが正常に動作することを確認するために通常実施される検査項目であり、位相差を求めるために追加される特別な工程ではない。検査工程S2は、測定工程S2aと情報取得工程S2bとを有する。
測定工程S2aでは、回転電機10を機械的に駆動することにより逆起電力が測定され、逆起電力の情報が取得される。ここで、逆起電力の情報としては、図4(a)に実線で示すような正弦波形状の電圧波形Weが得られる。このようにして得られる電圧波形Weにおいては、ゼロクロスポイントを基準(ゼロ点)として回転電機10の電気角が設定される。具体的には、一のゼロクロスポイントを「0°」、当該ゼロクロスポイントから1波長分経過した時点におけるゼロクロスポイントを「360°」として電気角が設定される。測定工程S2aでは更に、レゾルバ20からの出力情報が取得される。ここで、レゾルバ20からの出力情報としては、少なくとも上述したようなZ相パルス波形Wz及びA相パルス波形Waが取得される(図4(b)を参照)。
情報取得工程S2bでは、検査工程S2で取得された逆起電力の情報とレゾルバ20からの出力情報とに基づいて、レゾルバ20の位置誤差情報Pが取得される。上述したように、逆起電力の情報として得られる電圧波形We及びレゾルバ20からの出力情報として得られるZ相パルス波形Wzは、それぞれ電気角が0°となる基準点(ゼロ点)を有している。本実施形態においては、これらのゼロ点間の誤差(差分)に関するゼロ点誤差情報Zが位置誤差情報Pとして取得される。具体的には、回転電機10からの正弦波形状の電圧波形Weのゼロ点と、レゾルバ20からのZ相パルス波形Wzのゼロ点と、の間に現れるA相パルス波形Waのパルス信号の個数(或いは、これに相当する電気角の大きさ)に対応する位相差の情報が、ゼロ点誤差情報Zすなわち位置誤差情報Pとして取得される。
本実施形態においては、情報取得工程S2bでは更に、回転電機10を機械的に駆動した際の逆起電力の情報としての電圧波形Weに基づいて、回転電機10の特性情報Cが取得される。具体的には、逆起電力の情報としての電圧波形Weに基づいてその実効値が測定され、当該電圧波形Weの実効値に関する実効値情報Eを含むものとして特性情報Cが取得される。図4(a)には、他の回転電機10を機械的に駆動した際の逆起電力の情報としての電圧波形We’を破線で示した。この例の場合、電圧波形Weに対応する実効値に対して電圧波形We’に対応する実効値は小さいものとなる。そのため、これらの回転電機10がそれぞれ駆動装置2に組み付けられて動作する際には、同じ大きさの回転駆動力を出力するためには、後者の方がより大きな電流値に基づいて駆動される必要があることになる。このように、特性情報Cとして実効値情報Eを取得して記憶媒体4に記憶させておけば、回転電機10が個々に異なる特性を有していたとしても、特性情報Cとしての実効値情報Eを利用することにより、駆動装置2が動作する際の回転電機10の制御をより精密なものとすることができる。
記録工程S3では、情報取得工程S2bで取得された位置誤差情報P及び特性情報Cが記憶媒体4に記憶される。本実施形態においては、検査装置6が備えるクライアントコンピュータが通信ネットワーク8を介して情報管理サーバ5にアクセスし、ホストコンピュータを介して位置誤差情報P及び特性情報Cを管理情報Iとともに記憶装置4に書き込む。これにより、これらの情報が記憶媒体4に記憶される。なお、記録工程S3までが終了した時点では、駆動装置2としては完成しているものの、上述したような、組付誤差等に起因する回転電機10とレゾルバ20との間の位相差は依然として残ったままの状態である。駆動装置2は、この状態で第二製造ラインL2へ搬送される。
3−2.第二製造ラインでの製造工程
第二製造ラインL2での製造工程は、主として駆動装置2と制御装置3との組み付けを行う工程である。読出工程S4では、位置誤差情報P及び特性情報Cを含む個体管理情報Aが、通信ネットワーク8を介して情報管理サーバ5の記憶媒体4から読み出される。本実施形態においては、制御情報書込装置7が備えるクライアントコンピュータが通信ネットワーク8を介して情報管理サーバ5にアクセスし、駆動装置2に組み付けられた回転電機10の識別符号を指定して、ホストコンピュータを介して当該回転電機10の識別符号と関連付けて記憶された個体管理情報Aを取得する。ここで、情報管理サーバ5の記憶媒体4内においては、各回転電機10の識別符号は、管理情報Iに含まれた状態で記憶されている。これにより、第二製造ラインL2に供される駆動装置2が備える回転電機10とレゾルバ20との組み合わせについての位置誤差情報P、及び当該回転電機10に関する特性情報Cが、誤りなく適切に読み出される。
書込工程S5では、読出工程S4において読み出された位置誤差情報P及び特性情報Cが、駆動装置2が備える回転電機10を制御する制御装置3に書き込まれる。本実施形態においては、制御情報書込装置7により、位置誤差情報P及び特性情報Cが、制御装置3が備えるRAMやROM等の記憶媒体に書き込まれる。そして、制御装置3は、位置誤差情報P及び特性情報Cが書き込まれた状態で、制御装置組付工程S6において回転電機10へ組み付けられる。以上の工程を経ることで、組付誤差等に起因する回転電機10とレゾルバ20との間の位相差が、電気的に解消された状態の駆動装置2が完成する。
すなわち、このようにして製造された駆動装置2では、制御装置3が位置誤差情報Pに基づいてレゾルバ20の出力信号を補正して用いることにより、回転電機10とレゾルバ20との間の位相差の調整が行われる。具体的には、制御装置3において、情報取得工程S2bで取得されたゼロ点誤差情報Zの分だけ、レゾルバ20からのZ相パルス波形Wzのゼロ点位置がオフセットされる。これにより、電気的には回転電機10とレゾルバ20とは略完全に同位相となるので、レゾルバ20により、回転電機10のロータ11の回転位置(回転位相)を高い精度で検出することが可能となる。したがって、制御装置3による回転電機10の回転速度を高い精度で制御することが可能となる。このとき、制御装置3は、受け取った位置誤差情報Pに基づいて電気的に回転電機10とレゾルバ20との間の位相差を調整することができるので、レゾルバ20の取り付け位置を機械的に調整する必要がなく製造時間を短縮することができる。また、そのような機械的な調整を行うための調整機構も不要となるので、製造コストを低減することができる。
ここで、位置誤差情報P及び特性情報Cは、通信ネットワーク8を介して検査装置6から情報管理サーバ5が備える記憶媒体4に書き込み可能とされているので、検査工程S2を実行した際に検査装置6により取得された位置誤差情報P及び特性情報Cを、容易且つ適切に記憶媒体4に記憶させることができる。従って、検査工程S2において回転電機10とレゾルバ20との組み合わせについての位置誤差情報P及び特性情報Cを管理する作業が簡易なものとなり、低コスト化が可能となっている。また、そのようにして記憶媒体4に記憶された位置誤差情報P及び特性情報Cは、制御装置3の回転電機10への組み付けに際して、制御情報書込装置7により通信ネットワーク8を介して読み取り可能とされているので、必要に応じて容易に位置誤差情報P及び特性情報Cを取得することができる。そして、制御装置3が組み付けられる駆動装置2に関する位置誤差情報P及び特性情報Cを誤りなく適切に当該制御装置3に書き込むことができる。よって、駆動装置2及び制御装置3の搬送や保管等に際して、駆動装置2と当該駆動装置2の位置誤差情報P等や当該位置誤差情報P等を記憶した制御装置3とを一対一に対応させるための特別な管理作業が不要であり、高コスト化を招くこともない。したがって、回転電機10とレゾルバ20との間の位相差を、簡易且つ低コストに調整することが可能となっている。
また、例えば車両の出荷後において駆動装置2が故障した場合にも、新たな駆動装置2に対応する個体管理情報A(位置誤差情報Pを含む)を通信ネットワーク8を介して記憶媒体4から読み出し、制御装置3へ位置誤差情報Pを移行させて上書きすることができる。また例えば車両の出荷後において制御装置3が故障した場合にも、正常に動作可能なままの駆動装置2に対応する個体管理情報A(位置誤差情報Pを含む)を通信ネットワーク8を介して記憶媒体4から読み出し、新たな制御装置3へ位置誤差情報Pを移行させて書き込むことができる。このようにして回転電機10とレゾルバ20との間の位相差を調整することができるので、補修作業を容易とすることもできる。
〔その他の実施形態〕
(1)上記の実施形態においては、記憶媒体4に記憶される個体管理情報Aには、位置誤差情報Pとしてのゼロ点誤差情報Zと、特性情報Cとしての実効値情報Eと、が含まれている場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、例えば位置誤差情報Pや特性情報C以外の情報を更に含んだ構成とすることも、本発明の好適な実施形態の一つである。また、位置誤差情報Pとしてゼロ点誤差情報Z以外の情報や、特性情報Cとして実効値情報E以外の情報を更に含んだ構成とすることも、本発明の好適な実施形態の一つである。また、位置誤差情報Pとしてのゼロ点誤差情報Zのみを含み、特性情報Cとしての実効値情報Eを含まない構成とすることも、本発明の好適な実施形態の一つである。
(2)上記の実施形態においては、記憶媒体4に記憶される個体管理情報Aに含まれる管理情報Iが、駆動装置2に備えられた回転電機10の識別符号を含む情報とされている場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、例えば回転電機10とレゾルバ20との組み合わせが、一つの駆動装置2について一組しかない場合には、管理情報Iが、当該一組の回転電機10及びレゾルバ20を備えた駆動装置2の識別符号を含む情報とされ、当該駆動装置2の識別符号に基づいて制御情報書込装置7が必要な個体管理情報Aを取得する構成とすることも、本発明の好適な実施形態の一つである。
(3)上記の実施形態においては、検査装置6と情報管理サーバ5との間、及び情報管理サーバ5と制御情報書込装置7との間の双方が、通信ネットワーク8を介して通信可能に構成されている場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、検査装置6と情報管理サーバ5との間、及び情報管理サーバ5と制御情報書込装置7との間の一方又は双方が、ネットワークを構成せずに一対一の通信を行う通信手段を介して通信可能に接続された構成とすることも、本発明の好適な実施形態の一つである。このような一対一の通信を行う通信手段には有線によるものと無線によるものの双方が含まれる。また、本発明の実施形態は、検査装置6と情報管理サーバ5との間、及び情報管理サーバ5と制御情報書込装置7との間の双方が通信を介して接続されたものに限定されない。すなわち、少なくとも回転電機10と制御装置3との組み付けに際して、通信を介して記憶媒体4に記憶された個体管理情報Aが読み取り可能な状態となっていれば良く、例えば検査装置6と情報管理サーバ5との間は通信により接続されていない構成とすることも、本発明の好適な実施形態の一つである。この場合、検査装置6により取得される位置誤差情報P及び特性情報Cは、例えばハードディスク、フラッシュメモリ、DVD−ROM、及びCD−ROM等の記憶媒体に記録された状態で、情報管理サーバ5に伝達される構成とすることも、本発明の好適な実施形態の一つである。
(4)上記の実施形態においては、書込工程S5において位置誤差情報P及び特性情報Cが制御装置3に書き込まれた後で、当該位置誤差情報P及び特性情報Cが書き込まれた状態の制御装置3が、制御装置組付工程S6において回転電機10へ組み付けられる場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、書込工程S5と制御装置組付工程S6との順序は任意であり、制御装置3を回転電機10へ組み付けた後に、当該制御装置3が備えるRAMやROM等の記憶媒体に位置誤差情報P及び特性情報Cを書き込む構成とすることも、本発明の好適な実施形態の一つである。
(5)上記の実施形態においては、駆動装置2が、回転電機10を備えたハイブリッド車両用の駆動装置である場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、回転電機10と当該回転電機10のロータ11の回転位置を検出する回転センサとを備えた駆動装置であれば、例えば電気自動車等のその他の車両用の駆動装置や、車両用以外の各種の駆動装置にも適用することができる。
本発明は、本発明は、回転電機と当該回転電機のロータの回転位置を検出する回転センサとを備えた駆動装置の情報管理システム及びそのような駆動装置の製造方法に好適に利用可能である。
1 情報管理システム
2 駆動装置
3 制御装置
4 記憶媒体
5 情報管理サーバ
6 検査装置
7 制御情報書込装置
8 通信ネットワーク(通信)
10 回転電機
11 ロータ
20 レゾルバ(回転センサ)
P 位置誤差情報
Z ゼロ点誤差情報
C 特性情報
E 実効値情報
We 電圧波形
Wz Z相パルス波形(パルス信号)
S1 センサ組付工程(第一組付工程)
S2 検査工程
S2a 測定工程
S2b 情報取得工程
S3 記録工程
S4 読出工程
S5 書込工程
S6 制御装置組付工程(第二組付工程)

Claims (7)

  1. 回転電機と当該回転電機のロータの回転位置を検出する回転センサとを備えた駆動装置の情報管理システムであって、
    前記回転電機と前記回転センサとの組み付け後に前記回転電機を機械的に駆動して逆起電力を測定する検査工程において、当該逆起電力の情報と前記回転センサからの出力情報とに基づいて得られる前記回転センサの位置誤差情報を記憶する記憶媒体を備え、
    前記記憶媒体が、前記回転電機を制御する制御装置の前記回転電機への組み付けに際して通信を介して読み取り可能な状態で設けられている駆動装置の情報管理システム。
  2. 前記位置誤差情報は、前記逆起電力の情報としての電圧波形と、前記回転センサからの出力情報としてのパルス信号とのゼロ点誤差の情報である請求項1に記載の駆動装置の情報管理システム。
  3. 前記検査工程では、更に、前記回転電機を機械的に駆動した際の逆起電力の情報に基づいて前記回転電機の特性情報が取得され、
    前記記憶媒体が、前記特性情報を更に記憶する請求項1又は2に記載の駆動装置の情報管理システム。
  4. 前記検査工程は、前記逆起電力の情報としての電圧波形の実効値を測定する工程を含み、前記回転電機の特性情報は、当該電圧波形の実効値の情報を含む請求項3に記載の駆動装置の情報管理システム。
  5. 前記記憶媒体を含む情報管理サーバを備え、
    前記情報管理サーバは、前記制御装置の前記回転電機への組み付けに際して前記位置誤差情報を前記制御装置に書き込む制御情報書込装置との間で通信可能に構成され、
    前記記憶媒体が通信を介して前記制御情報書込装置から読み取り可能な状態とされている請求項1から4のいずれか一項に記載の駆動装置の情報管理システム。
  6. 前記情報管理サーバは、更に前記検査工程を実行する検査装置との間で通信可能に構成され、前記検査装置により取得された前記位置誤差情報が通信を介して前記記憶媒体に書き込み可能な状態とされている請求項5に記載の駆動装置の情報管理システム。
  7. 回転電機と、前記回転電機のロータの回転位置を検出する回転センサと、を備えた駆動装置の製造方法であって、
    前記回転電機と前記回転センサとを組み付ける第一組付工程と、
    前記回転電機を機械的に駆動して逆起電力を測定する測定工程と、
    当該逆起電力の情報と前記回転センサからの出力情報とに基づいて、前記回転センサの位置誤差情報を取得する情報取得工程と、
    前記位置誤差情報を、記憶媒体に記憶させる記録工程と、
    前記位置誤差情報を、前記記憶媒体から通信を介して読み出す読出工程と、
    当該読出工程により読み出された前記位置誤差情報を、前記回転電機を制御する制御装置に書き込む書込工程と、
    前記制御装置を前記回転電機へ組み付ける第二組付工程と、
    を有する駆動装置の製造方法。
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