JP2010236415A - エンジンの可変動弁装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シリンダヘッドに支持されるスライド部材の作動に応じて機関弁の作動特性を変更可能な動弁機構が、シリンダヘッドおよびヘッドカバー間の動弁室に収容され、スライド部材を作動せしめる動力を発揮するアクチュエータがヘッドカバーに取付けられ、アクチュエータおよびスライド部材間に回動レバーが介設されるエンジンの可変動弁装置において、シリンダヘッドおよびヘッドカバーの結合方向に沿うスライド部材およびアクチュエータ間の距離にずれが生じても回動レバーのレバー比が変化しないようにする。
【解決手段】相互間に弾性材料から成るガスケット9を介在させたシリンダヘッド13およびヘッドカバー14の結合方向69と直角な方向にスライド可能なスライド部材59に連接される回動レバー67が、結合方向69に沿う軸線を有してシリンダヘッド13およびヘッドカバー14の少なくとも一方に支持される支軸66に回動可能に支承される。
【選択図】 図3

Description

本発明は、所定の方向にスライドするスライド部材を有するとともにそのスライド部材の作動に応じて機関弁の作動特性を変更することを可能として該機関弁を開閉駆動する動弁機構が、前記スライド部材をスライド可能に支承するシリンダヘッドと、該シリンダヘッドに結合されるヘッドカバーとの間に形成される動弁室に収容され、前記機関弁の作動特性を変更するように前記スライド部材を作動せしめる動力を発揮するアクチュエータが前記ヘッドカバーに取付けられ、該アクチュエータおよび前記スライド部材間に、前記アクチュエータの作動に応じて回動して前記スライド部材をスライド駆動させる回動レバーが介設されるエンジンの可変動弁装置に関する。
相対回転を不能とするとともに軸方向相対移動を可能としてカムシャフトに設けられる動弁カムをアクチュエータによって軸方向に移動せしめることで機関弁の作動特性を変更可能としたエンジンの可変動弁装置が、特許文献1等で既に知られているが、そのような可変動弁装置では、大型の動弁カム自体をアクチュエータで駆動するのでアクチュエータが大型化してしまう。そこで本出願人は、動弁カムとは別体の別体カムに連結されたスライド部材に、ヘッドカバーに支持されるアクチュエータで回動駆動される回動レバーを連接せしめ、軽量である別体カムを軸方向に駆動することでアクチュエータの小型化を図ったエンジンの可変動弁装置を既に提案(特願2007−256790号)している。
特開昭61−212615号公報
ところが、上記提案(特願2007−256790号)の技術では、シリンダヘッド側に支持されているスライド部材と、ヘッドカバーに取付けられるアクチュエータとの間に設けられる回動レバーの長手方向が、シリンダヘッドおよびヘッドカバーの結合方向に沿う方向であり、回動レバーを軸支する支軸が前記結合方向と直交する方向に設定されており、シリンダヘッドおよびヘッドカバー間には、ゴムから成るガスケットが介装されている。したがって回動レバーの両端のアクチュエータおよびスライド部材への連接部間の距離にずれが生じ、そのずれによって回動レバーのレバー比が変化し、アクチュエータの作動に伴うスライド部材のスライド量に誤差が生じる可能性がある。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、シリンダヘッドおよびヘッドカバーの結合方向に沿うスライド部材およびアクチュエータ間の距離にずれが生じても回動レバーのレバー比が変化しないようにしたエンジンの可変動弁装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、所定の方向にスライドするスライド部材を有するとともにそのスライド部材の作動に応じて機関弁の作動特性を変更することを可能として該機関弁を開閉駆動する動弁機構が、前記スライド部材をスライド可能に支承するシリンダヘッドと、該シリンダヘッドに結合されるヘッドカバーとの間に形成される動弁室に収容され、前記機関弁の作動特性を変更するように前記スライド部材を作動せしめる動力を発揮するアクチュエータが前記ヘッドカバーに取付けられ、該アクチュエータおよび前記スライド部材間に、前記アクチュエータの作動に応じて回動して前記スライド部材をスライド駆動させる回動レバーが介設されるエンジンの可変動弁装置において、前記シリンダヘッドおよび前記ヘッドカバーが、弾性材料から成るガスケットを相互間に介在させて結合され、前記シリンダヘッドおよび前記ヘッドカバーの結合方向と直角な方向にスライド可能な前記スライド部材に連接される前記回動レバーが、前記結合方向に沿う軸線を有して前記シリンダヘッドおよび前記ヘッドカバーの少なくとも一方に支持される支軸に回動可能に支承されることを第1の特徴とする。
また本発明は、第1の特徴の構成に加えて、前記シリンダヘッドおよび前記ヘッドカバー間に、前記結合方向に沿う軸線を有するノックピンが設けられることを第2の特徴とする。
本発明は、第1または第2の特徴の構成に加えて、前記支軸の両端部が前記シリンダヘッドおよび前記ヘッドカバーで支持されることを第3の特徴とする。
本発明は、第1〜第3の特徴の構成のいずれかに加えて、前記動弁機構が備えるカムシャフトに回転動力を伝達するカムチェーンを走行させるようにして前記ヘッドカバーを除く部分で前記エンジン本体に設けられるカムチェーン走行通路に対応して前記ヘッドカバーに開口部が設けられ、該開口部を介して前記動弁室に通じるとともに前記開口部の断面積よりも大きな断面積を有する調節室が前記ヘッドカバーに形成され、前記開口部を貫通して前記調節室内に突入されるアクチュエータ連結部がその先端部を前記アクチュエータに連接せしめるようにして前記回動レバーに設けられ、前記アクチュエータ連結部の先端部に、前記アクチュエータの作動に伴う前記回動レバーの回動量を調節する調節機構が、前記調節室に収容されるようにして設けられることを第4の特徴とする。
さらに本発明は、第1の特徴の構成に加えて、前記アクチュエータが、前記結合方向に沿う方向から見て該アクチュエータの全体を前記ヘッドカバーに重ねるようにして前記ヘッドカバーに取付けられ、前記アクチュエータの近傍で前記ヘッドカバーに設けられる被締結部が前記シリンダヘッドに締結されることを第5の特徴とする。
なお実施の形態の排気弁25が本発明の機関弁に対応し、実施の形態のロッド59が本発明のスライド部材に対応し、実施の形態のソレノイド64が本発明のアクチュエータに対応する。
本発明の第1の特徴によれば、シリンダヘッドおよびヘッドカバー間に弾性を有するガスケットが介装されるので、シリンダヘッド側の熱や振動がヘッドカバー側には伝わり難く、ヘッドカバーに取付けられるアクチュエータに熱や振動が伝わることを抑制することができる。しかもヘッドカバーに取付けられるアクチュエータの作動に応じて回動してスライド部材を駆動する回動レバーを回動可能に支承する支軸の軸線が、シリンダヘッドおよびヘッドカバーの結合方向に沿う方向に設定されるので、シリンダヘッドおよびヘッドカバー間に弾性を有するガスケットが介装されることによって、回動レバーのアクチュエータおよびスライド部材への連接部間の前記結合方向での距離にずれが生じても、レバー比が変化することを回避し、スライド部材のスライド量に誤差が生じることを防止することができる。
また本発明の第2の特徴によれば、ノックピンによって、シリンダヘッドおよびヘッドカバーの結合方向とは直交する方向でのずれが生じないようして、回動レバーのレバー比が変化することをより確実に防止することができる。
本発明の第3の特徴によれば、支軸の両端部をシリンダヘッドおよびヘッドカバーで支持するようにして、支軸の軸線をシリンダヘッドおよびヘッドカバーの結合方向に沿う方向に簡易な構成で設定することができる。
本発明の第4の特徴によれば、動弁室および調節室間を結んでヘッドカバーに設けられる開口部の断面積を小さくすることで、アクチュエータおよび回動レバーの連接部が配置される調節室側に高温のオイルが入り難くして、アクチュエータが高温になることを防止することができ、またカムチェーン通路側の圧力変動を受けて調節室にブローバイガスが侵入しても調節室で圧力を緩和しつつオイルをカムチェーン通路側に戻すことができ、動弁室側からの悪影響が及ぶことを極力避けてアクチュエータを回動レバーに連動、連結することができ、調節機構によってアクチュエータの作動に応じたスライド部材の作動量を調節することができる。
さらに本発明の第5の特徴によれば、アクチュエータが シリンダヘッドおよびヘッドカバーの結合方向に沿う方向から見て該アクチュエータの全体をヘッドカバーに重ねるように配置されるので、外力がソレノイドに作用することをヘッドカバーで極力防止するようにしてアクチュエータを保護することができ、またアクチュエータの近傍に配置されてヘッドカバーに設けられる被締結部がシリンダヘッドに締結されるので、ヘッドカバーへのアクチュエータの支持剛性を高めることができる。
自動二輪車の側面図である。 図1と同一方向から見たエンジンの要部縦断面図である。 図2の3−3線断面図である。 図3の4矢示部拡大図である。 吸気弁および排気弁の開弁リフト特性を示す図である。 図4の6ー6線断面図である。 図2の7矢視図である。 図7の8−8線断面図である。 図7の9−9線断面図である。 デコンプオフ状態での図4の10−10線拡大断面図である。 デコンプ手段の分解斜視図である。 デコンプオン状態での図10に対応する断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照しながら説明する。
本発明の実施例1を図1〜図12を参照しながら説明すると、先ず図1において、この自動二輪車の車体フレームFには、エンジンEおよび燃料タンクTが搭載されるものであり、その前端には、操向ハンドル2が上部に連結されるフロントフォーク1を介して前輪Wfが支持され、車体フレームFの略中央部には、後輪Wrを支持するスイングアームSAが上下揺動可能に枢支連結され、スイングアームSAおよび車体フレームF間にはリヤクッションRが設けられる。またエンジンEの駆動力はチェーン伝動機構4を介して後輪Wrに伝達される。
車体フレームFは、前記フロントフォーク1を操向可能に支承するヘッドパイプHと、該ヘッドパイプHから下方に延びて前記エンジンEの前方を通るダウンチューブDTと、前記ヘッドパイプHから後下がりに延びてエンジンEの上方および後方を通って下方に延びるメインフレームMFと、そのメインフレームMFの中間部に前端固着されて後方に延びるシートチューブStと、このシートチューブSTの中間部およびメインフレームMFの後部間を連結するバックチューブBTとを備える。前記メインフレームMFの後部および前記ダウンチューブDTの下部間に、エンジンEが支持されており、シートチューブSTにはタンデム型のシートSが支持される。
図2および図3において、前記エンジンEのエンジン本体10は、クランクケース11、シリンダブロック12、シリンダヘッド13およびヘッドカバー14を相互に結合して構成され、シリンダブロック12は、ピストン15を摺動自在に嵌合せしめるシリンダボア16を有してクランクケース11に結合され、前記ピストン15の頂部を臨ませる燃焼室17を前記シリンダブロック12との間に形成するシリンダヘッド13がシリンダブロック12に結合され、前記シリンダブロック12とは反対側から前記シリンダヘッド13にヘッドカバー14が結合される。しかもシリンダヘッド13およびヘッドカバー14間には、弾性材料から成るガスケット9が介装される。
前記シリンダヘッド13には、その一側面に開口する吸気ポート18と、シリンダヘッド13の他側面に開口する排気ポート19とが設けられ、前記吸気ポート18に通じる吸気通路20を形成する吸気管21が前記シリンダヘッド13に接続され、該吸気管21には燃料噴射弁22が付設される。
また前記シリンダヘッド13には、前記吸気ポート18および前記燃焼室17間の連通・遮断を切り換える吸気弁24と、前記排気ポート19および前記燃焼室17間の連通・遮断を切換える排気弁25とが開閉作動可能に配設されており、吸気弁24および排気弁25は弁ばね26,27で閉弁方向に付勢される。さらに前記シリンダヘッド13には、前記燃焼室17に先端を臨ませる点火プラグ23が取付けられる。
図4を併せて参照して、前記吸気弁24および前記排気弁25は、前記シリンダヘッド13および前記ヘッドカバー14間に形成される動弁室28に収容される動弁機構29で開閉駆動されるものであり、この動弁機構29は、前記吸気弁24および排気弁25間に配置されるとともに吸気カム30および排気カム31が設けられるカムシャフト32と、排気カム31とはカムプロフィルを異ならせるとともに前記カムシャフト32の外周に軸方向に移動可能として相対回転不能に装着されるスライドカム33と、前記排気カム31を前記スライドカム33との間に挟むようにして前記カムシャフト32に装着されるデコンプ手段34と、前記カムシャフト32と平行な軸線を有してシリンダヘッド14に支持される吸気側および排気側ロッカシャフト36,37と、前記吸気カム30に従動して吸気弁24を開閉駆動するようにして吸気側ロッカシャフト36に揺動自在に支承される吸気側ロッカアーム38と、前記排気カム31、前記スライドカム33もしくは前記デコンプ手段34のデコンプカム35に従動して排気弁25を開閉駆動するようにして排気側ロッカシャフト37に揺動自在に支承される排気側ロッカアーム39と、前記カムシャフト32内に方向移動可能に挿入されるスライド部材であるロッド59とを備え、シリンダヘッド13で支持される。
前記シリンダヘッド13には、第1軸受孔40を有する第1支持部42と、第1軸受孔40と同軸である第2軸受孔41を有する第2支持部43とが一体に設けられる。前記カムシャフト32は、該カムシャフト32の軸方向に間隔をあけて配置される一対の軸受である第1および第2ボールベアリング44,45を介して前記シリンダヘッド13に回転可能に支承されており、カムシャフト32の一端部は第1軸受孔40の内周との間に第1ボールベアリング44を介在させて第1支持部42で回転可能に支承され、前記カムシャフト32の他端寄りの部分は第2軸受孔41を回転自在に貫通するものであり、第2軸受孔41の内周およびカムシャフト32間には第2ボールベアリング45が介装される。而してカムシャフト32は、第1および第2ボールベアリング44,45の内輪に圧入され、前記吸気カム30および前記排気カム31は、吸気カム30を第1ボールベアリング44側に配置するとともに排気カム31を第2ボールベアリング45側に配置するようにして第1および第2ボールベアリング44,45間で前記カムシャフト32に一体に形成され、前記デコンプ手段34が前記吸気カム30および前記排気カム31間に配置され、スライドカム33は排気カム31を前記デコンプ手段34のデコンプカム35との間に挟む位置で前記カムシャフト32に装着される。
前記カムシャフト32には、図示しないクランクシャフトからの回転動力が調時伝動機構47を介して伝達されるものであり、この調時伝動機構47は、前記カムシャフト32の第2ボールベアリング45からの突出端部に固定される被動スプロケット48と、前記クランクシャフトに固設される駆動スプロケット(図示せず)とに、無端状のカムチェーン50が巻き掛けられて成り、カムチェーン50は、シリンダブロック12、シリンダヘッド13およびヘッドカバー14にわたって形成されたチェーン走行通路51内に走行可能に収納される。
図2に注目して、前記吸気カム30および前記排気カム31は、前記カムシャフト32の軸線を中心とする円弧状のベース円部30a,31aと、ベース円部30a,31aよりも外側方に突出するようにしてベース円部30a,31aの周方向両端間を結ぶ高位部30b,31bとを有し、高位部30b,31bの位相をずらせて前記カムシャフト32に一体に形成される。
前記吸気側ロッカシャフト36で揺動可能に支承された吸気側ロッカアーム38の一端部には吸気カム30に転がり接触するローラ52が軸支され、該吸気側ロッカアーム36の他端部には吸気弁24のステムエンド24aに当接するタペットねじ53が進退位置を調節可能として螺合される。
前記排気側ロッカシャフト37で揺動可能に使用された排気側ロッカアーム39の一端部には、前記排気カム31およびスライドカム33に転がり接触可能なローラ56が軸支され、該排気側ロッカアーム39の他端部には排気弁25のステムエンド25aに当接するタペットねじ54が進退位置を調節可能として螺合される。
また排気側ロッカアーム39の一端部には、前記デコンプ手段34のデコンプカム35を当接させるようにして前記ローラ56に隣接する当接部39aが設けられ、この当接部39aの少なくともカムシャフト32側の端部は、カムシャフト32の軸線に沿う方向から見て前記ローラ56の外周と同一もしくは前記外周よりも前記カムシャフト32側に突出するように形成される。
前記スライドカム33は、前記排気カム31に近接して排気側ロッカアーム39のローラ56に当接する作動位置(図3および図4の実線で示す位置)と、前記排気カム31から離反して前記排気側ロッカアーム39のローラ56との当接を回避する非作動位置(図4の鎖線で示す位置)との間で、前記カムシャフト32の軸線方向に移動することを可能としつつ該カムシャフト32の軸線まわりの相対回動を不能としてカムシャフト32の外周に嵌装、支持される。
図5において、前記スライドカム33は、燃焼室17から排出される排ガスの一部を燃焼室17に戻すように前記排気弁25を開弁駆動する排ガス再循環用カムであり、前記カムシャフト32の軸線を中心とする円弧状のベース円部33aと、ベース円部33aから外側方に突出する高位部33bとを有し、スライドカム33のベース円部33aは、排気カム31のベース円部31aよりも小径に形成される。
また高位部33bは、吸気カム30における高位部30bの閉弁終期に対応した位相で前記ベース円部33aからわずかに突出するものであり、高位部33bの周方向両端は滑らかな曲線を描くようにして前記ベース円部33aに連なる。而してスライドカム33が排気側ロッカアーム39のローラ56に当接する作動位置に移動したときに、排気側ロッカアーム39は排気カム31の高位部31bによって排気弁25を開弁作動せしめるように回動した後に排気カム31のベース円部31aに当接することで閉弁状態を保持するのであるが、吸気弁24が閉弁作動する際の終期に、スライドカム33の高位部33bによって排気弁25をわずかに開弁させるように排気側ロッカアーム39がわずかに回動する。これにより圧縮行程中に排気弁25を一時的に開くことが可能となり、排ガスによって混合気の燃焼室17内での燃焼を活性化させ、NOx排出量の低減、エンジン出力の向上および燃費の低減等を図ることができる。
一方、スライドカム33が排気側ロッカアーム39のローラ56との接触を回避する非作動位置に移動したときには、排気側ロッカアーム39は排気カム31だけで回動駆動され、排気弁25は排気カム31のカムプロフィルに対応した作動態様で開閉作動することになる。すなわち排気カム31のカムプロフィルに対応した排気弁25の開閉作動態様と、排気カム31のカムプロフィルに対応して開閉作動しつつ本来閉弁している時期に一時的な開弁状態を得るようにした排気弁25の作動態様とを、カムシャフト32の軸線方向に沿うスライドカム33の移動によって切換えることができる。
前記カムシャフト32は、同軸の中心孔57を有して中空に形成されており、被動スプロケット48には前記中心孔57に対応した中心孔48aが設けられる。またカムシャフト32には、前記被動スプロケット48とは反対側で前記中心孔57の端部を閉じるボルト58が同軸に螺合される。また前記中心孔57には、前記ボルト58に対向する小径軸部59aを一端部に同軸に有するロッド59が軸方向の移動を可能として同軸に挿入され、ロッド59の他端は前記被動スプロケット48から突出される。
またスライドカム33が配置される部分で前記カムシャフト32には、前記中心孔57の内周面および前記カムシャフト32の外周面間を結ぶとともに前記カムシャフト32の軸方向に長く延びるガイド孔60が設けられる。而してこの実施例1では、図6で示すように、前記中心孔57の軸線Cに直交する軸線を有する一対のガイド孔60,60がカムシャフト32に設けられており、カムシャフト32の外周に軸方向の移動を可能として装着される前記スライドカム33および前記ロッド59が、前記ガイド孔60…を貫通しつつガイド孔60…内を前記軸線Cに沿う方向に摺動する単一の連結ピン61で連結される。
これにより、スライドカム33は、カムシャフト32の軸線まわりの相対回動を不能としつつ、排気カム31に近接して排気側ロッカアーム39のカム当接部55におけるローラ56に当接する作動位置と、排気カム31から離反して排気側ロッカアーム39のカム当接部55におけるローラ56との当接を回避する非作動位置との間で前記カムシャフト32の軸線方向に移動することを可能として、該カムシャフト32の外周に嵌装、支持されることになる。
前記ロッド59および前記ボルト58間には、前記ロッド59の小径軸部59aを囲繞するコイル状の戻しばね62が縮設されており、ロッド59は、前記スライドカム33を非作動位置とする側に前記戻しばね62で付勢される。
図7を併せて参照して、前記ロッド59は、前記動弁機構29における排気弁25の作動特性を変更すべく前記スライドカム33を非作動位置および作動位置間で移動させるようにしてロッド駆動手段63によって軸方向に駆動されるものであり、このロッド駆動手段63は、排気弁25の作動特性を変更するように動弁機構29を作動せしめる動力を発揮するようにしてエンジン本体10に取付けられるアクチュエータであるソレノイド64と、該ソレノイド64の出力を動弁機構29のロッド59に伝達する回動レバー67とを備える。
図8で示すように、前記クランクケース11、シリンダブロック12およびシリンダヘッド13は、クランクケース11に螺合される複数本たとえば4本の通しボルト68,68…で締結され、ヘッドカバー14は、シリンダヘッド13との間に弾性材料から成るガスケット9を介在させて、図9で示すような複数本たとえば2本のボルト90,90でシリンダヘッド13に締結されており、各ボルト90…およびヘッドカバー14間には弾性部材89…が介装される。またシリンダヘッド13およびヘッドカバー14間には、前記シリンダヘッド13および前記ヘッドカバー14の結合面と平行な方向、すなわち前記シリンダヘッド13および前記ヘッドカバー14をボルト90…で相互に結合する際の結合方向69に沿う軸線を有するノックピン70が設けられる。
ところで前記カムシャフト32の軸線ならびに該カムシャフト32内にスライド可能に挿入されている前記ロッド59の軸線は、前記結合方向69と直角な方向に延びるものであり、該ロッド59に連接される前記回動レバー67は、前記結合方向69に沿う軸線を有して前記シリンダヘッド13および前記ヘッドカバー14の少なくとも一方、この実施例1では両方に支持される支軸66に回動可能に支承される。
図8を併せて参照して、前記シリンダヘッド13には、前記支軸66の一端部を圧入せしめる有底の圧入孔91を有する軸支持部92が一体に設けられ、前記ヘッドカバー14には、前記支軸66の他端部を嵌合、支持するための支持孔93を有する軸支持部94が、前記シリンダヘッド13側の軸支持部92に対応して設けられる。
前記回動レバー67は、前記支軸66を貫通せしめて前記シリンダヘッド13および前記ヘッドカバー14の軸支持部92,94にそれぞれ摺接する一対の基板部67a,67bと、それらの基板部67a,67b間を連結する連結板部67cと、該連結板部67cの前記シリンダヘッド13側寄りの部分から前記ロッド59側に延びるとともに先端部を前記ロッド59に当接せしめる腕部67dと、前記連結板部67cの前記ヘッドカバー14寄りの部分からシリンダヘッド13と反対側に延びるアクチュエータ連結腕部67eとを一体に有する。
ところで、前記ヘッドカバー14を除くエンジン本体10に設けられているカムチェーン通路51に対応して前記ヘッドカバー14には開口部95が設けられ、前記回動レバー67のアクチュエータ連結部67eは前記開口部95を貫通して動弁室28から外方に突出する。
一方、前記開口部95に対応した部分で前記ヘッドカバー14の外面には、外方に突出した突部14aが一体に突設されており、この突部14aには、前記開口部95を中間部に開口させる円形孔96が、前記支軸66、前記カムシャフト32および前記ロッド59の軸線と平行な平面と直交する軸線を有するようにして設けられる。
前記突部14aには、前記円形孔96の一端を気密に閉じる蓋部材97が螺合されるとともに、前記ソレノイド64の取付け板98が、前記円形孔96の他端を気密に閉じるようにして一対のボルト99,99によって締結される。而してソレノイド64は、図7で示すように、前記シリンダヘッド13および前記ヘッドカバー14の結合方向69に沿う方向から見て該ソレノイド64の全体を前記ヘッドカバー14に重ねるようにして、すなわちヘッドカバー14からソレノイド64が外側にはみ出すことがないようにして、ヘッドカバー14の突部14aに取付けられる。また前記突部14aの近傍で前記ヘッドカバー14には、側方に張り出す被締結部14aが一体に設けられており、この被締結部14aはボルト100によって前記シリンダヘッド13に締結され、ボルト100および被締結部14a間には、前記ボルト90…およびヘッドカバー14間に介装される前記弾性部材89…と同様の弾性部材(図示せず)が介装される。すなわちヘッドカバー14は、2本のボルト90…と、ソレノイド64の近傍に配置される被締結部14bに挿通されるボルト100とによってシリンダヘッド13に締結されることになる。
前記ヘッドカバー14の突部14aと、該突部14aに設けられる円形孔66の両端を閉じるようにして前記突部14aに固定される蓋部材97および取付け板98とは、前記開口部95を介して前記動弁室28に通じる調節室101を形成するものであり、この調節室101の断面積は、前記開口部95の断面積よりも大きく設定されている。
前記ソレノイド64は、前記ロッド59の軸線と直交して前記支軸66の軸線を通る平面に平行な軸線を有するとともに軸線方向移動可能な出力軸65を有しており、その出力軸65が前記調節室101内に突入され、前記回動レバー67におけるアクチュエータ連結部67eの先端部が前記調節室101内で前記出力軸65に連接される。
しかも前記アクチュエータ連結部67eの先端部には、前記ソレノイド64の作動に伴う回動レバー67の回動量を調節する調節機構102が、前記調節室101に収容されるようにして設けられる。
前記調節機構102は、前記アクチュエータ連結部67eの先端部に固着されるウエルドナット103と、該ウエルドナット103に螺合されてアクチュエータ連結部67eを貫通するタペットねじ104と、該タペットねじ104に螺合して前記ウエルドナット103に当接、係合される止めナット105とで構成されており、前記タペットねじ104が前記出力軸65の先端に当接する。而して前記止めナット105を緩めることによってタペットねじ104の軸方向進退位置を調節することができ、それにより、ソレノイド64の作動に応じた前記回動レバー67の回動量すなわちロッド59の移動量が調節されることになる。
図10〜図12を併せて参照して、デコンプ手段34は、エンジン始動時の排気圧力を下げて始動を容易とするために、エンジン回転数すなわちカムシャフト32の回転数が比較的低い状態において排気弁25を本来閉じるタイミングでわずかに開弁させるものであり、このデコンプ手段34は、カムシャフト32と平行な軸線を有するデコンプピン71を介して吸気カム30および排気カム31に回動可能に支承されるデコンプウエイト72と、エンジン回転数が低い状態では排気カム31のベース円部31aから突出して排気側ロッカアーム39の当接部39aに当接するもののカムシャフト32が図10の矢印73で示す方向に回転するのに伴って発生する遠心力の作用によってデコンプウエイト72が回動したときには前記排気側ロッカアーム39の当接部39aに当接することがないようにしてデコンプウエイト72に連結されるデコンプカム35とを備え、吸気カム30および排気カム31間に配置される。
デコンプウエイト72は、カムシャフト32の略半周を側方から覆うようにして円弧状に形成されるとともに一面の一部をカムシャフト32の吸気カム30に摺接させるようにして吸気カム30および排気カム31間に配置されており、該デコンプウエイト72の一端は、前記カムシャフト32の排気カム31における高位部31bに対応して配置される。しかもデコンプウエイト72の一端部の前記排気カム31側に臨む面には、排気カム31側に開いた円形の収容凹部74が設けられ、この収容凹部74には円筒状の支持ボス75の一端部が嵌合される。また支持ボス75の他端には半径方向外方に張り出す鍔部75aが支持ボス75の他端面に面一に連なるようにして一体に設けられ、支持ボス75の他端が前記カムシャフト32の排気カム31における高位部31bに当接される。
前記デコンプピン71は、吸気カム30側から該吸気カム30、デコンプウエイト72、前記支持ボス75および前記排気カム31に挿通されるものであり、吸気カム30には、前記デコンプピン71を挿通せしめる第1貫通孔76が設けられ、前記デンコンプピン71の一端部には、前記デコンプピン71を挿通せしめる第2貫通孔77が前記収容凹部74に同軸に連なるようにして設けられ、前記排気カム31における高位部31bには、前記デコンプピン71を挿通せしめる有底の挿通孔78が、前記第1および第2貫通孔76,77と同軸にかつ前記吸気カム30側に開放するようにして設けられる。
而してデコンプピン71は、吸気カム30側から該吸気カム30の第1貫通孔76、デコンプウエイト72の第2貫通孔77、支持ボス75および排気カム31の挿通孔78に挿通され、これによりデコンプウエイト72の一端部が、吸気カム30および排気カム31に両持ち支持されたデコンプピン71を介して、吸気カム30および排気カム31に回動可能に支持されることになる。
しかも前記挿通孔78の閉塞端に一端部を当接せしめた前記デコンプピン71の他端には、ワッシャ79(図3および図4参照)の外周部が当接することでデコンプピン71の前記第1貫通孔76、第2貫通孔77、支持ボス75および挿通孔78からの離脱が阻止される。すなわち前記第1ボールベアリング44および吸気カム30間の間隔を一定に保持すべく第1ボールベアリング44の内輪およびカムシャフト32間に内周部が挟持されるワッシャ79の外周部が吸気カム30に当接されるのであるが、前記デコンプピン71の他端に該ワッシャ79の外周が当接され、デコンプピン71の軸方向位置を定めるための専用部品を不要とすることができる。
また前記支持ボス75を囲繞するコイル状のねじりばね80の一端部が、前記カムシャフト32に設けられた有底の係合孔81に係合され、ねじりばね80の他端部は、前記デコンプウエイト72の一端部に設けられた係合孔82に係合される。このねじりばね80のばね力により、デコンプウエイト72は、該デコンプウエイト72の中間部をカムシャフト32の外周面に近接させる側に付勢される。
前記デコンプカム35は、排気カム31のベース円部31aに対応する位置で前記デコンプウエイト72の他端側および前記排気カム31間に配置されるものであり、前記排気カム31に植設されたデコンプカム軸84で回動可能に支承される。而してデコンプカム軸84は、カムシャフト32の軸線と平行な軸線を有するものであり、デコンプカム35はカムシャフト32の軸線と平行な軸線まわりに回動することを可能としてカムシャフト32に支持される。
前記デコンプカム35は、基本的には前記デコンプカム軸84と同軸の円柱状に形成されるのであるが、該デコンプカム35の前記排気カム31側の一部は、デコンプカム35の軸線と平行な平面部85を形成するようにして切欠かれる。すなわちデコンプカム35の排気カム31側の外周は、デコンプカム軸84の軸線を中心とする円弧部86と、該円弧部86の周方向両端間を結ぶ前記平面部85とから成るように形成されるものであり、このデコンプカム35は、図10で示すように前記排気カム31のベース円部31aよりも内方にある前記平面部85を外方に臨ませたデコンプオフ状態と、図12で示すように前記円弧部86の一部を前記排気カム31のベース円部31aよりも外方に突出させたデコンプオン状態との間で回動可能である。
而してデコンプカム35の円弧部86が前記ベース円部31aから外方に突出したときには円弧部86に排気側ロッカアーム39の当接部39bが当接することにより、排気側ロッカアーム39は排気弁25をわずかに開弁させるように回動することになる。
前記デコンプウエイト72の他端部にはカムシャフト32と平行な軸線を有する連結ピン87が圧入されており、この連結ピン87のデコンプウエイト72からの突出部を嵌合せしめるガイド溝88が、デコンプカム35の半径方向に沿って延びるようにして該デコンプカム35のデコンプウエイト72側の部分に設けられる。而してカムシャフト32の回転数が比較的大きいことによってデコンプウエイト72に作用する遠心力が大きく、デコンプウエイト72が前記ねじりばね80の付勢力に抗して該デコンプウエイト72の中間部をカムシャフト32の外周から離反させるように回動したデコンプオフ状態では、図10で示すように、ガイド溝88に嵌合した連結ピン87がデコンプウエイト72とともに回動し、この状態でデコンプカム35は、その平面部85を前記排気カム31のベース円部31aよりも内方で外方に臨ませた回動位置にあり、排気側ロッカアーム39の当接部39bがデコンプカム35に当接することはなく、排気側ロッカアーム39は排気カム31のカムプロフィルに従って揺動し、排気弁25も排気カム31のカムプロフィルに従うタイミングで開閉作動する。またカムシャフト32の回転数が比較的小さいことによってデコンプウエイト72に作用する遠心力が小さく、デコンプウエイト72が前記ねじりばね80の付勢力によって該デコンプウエイト72の中間部をカムシャフト32の外周に近接させるように回動したデコンプオン状態では、図12で示すように、ガイド溝88に嵌合した連結ピン87がデコンプカム56とともに回動し、この状態でデコンプカム35は、その円弧部86の一部を前記排気カム31のベース円部31aから外方に突出させた回動位置にあり、排気側ロッカアーム39の当接部39bがデコンプカム35の円弧部86に当接するので、排気側ロッカアーム39は排気カム31のベース円部31aにローラ54が接触するタイミングで前記デコンプカム35によってわずかに揺動し、排気弁25も排気カム31のカムプロフィルにかかわらず、閉弁タイミングでわずかに開弁することになる。
しかもデコンプオン時に、排気弁25が開弁するタイミングは、図6で示すように、スライドカム33によって排気弁25が開弁するタイミングの近傍でそのタイミングからわずかにずれた位相に設定される。
次にこの実施例1の作用について説明すると、動弁機構29は、前記シシリンダヘッド13に回転可能に支持されたカムシャフト32内に軸方向スライド可能に支承されるロッド59を備え、そのロッド59のスライド作動によって排気弁25の作動特性を変更可能に構成されて、シリンダヘッド13およびヘッドカバー14間に形成された動弁室28に収容され、前記ロッド59を作動せしめる動力を発揮するソレノイド64がヘッドカバー14に取付けられ、ソレノイド64および前記ロッド59間に、前記ソレノイド64の作動に応じて回動して前記ロッド59をスライド駆動させる回動レバー67が介設されるのであるが、シリンダヘッド13およびヘッドカバー14が、弾性材料から成るガスケット9を相互間に介在させて結合されるので、シリンダヘッド13側の熱や振動がヘッドカバー14側には伝わり難く、ヘッドカバー14に取付けられるソレノイド64に熱や振動が伝わることを抑制することができる。
しかも前記ロッド59の軸線は、シリンダヘッド13およびヘッドカバー14の結合方向69と直角な方向に延びるものであり、そのロッド59に連接される回動レバー67が、前記結合方向69に沿う軸線を有して前記シリンダヘッド13および前記ヘッドカバー14の少なくとも一方に支持される支軸66に回動可能に支承されるので、シリンダヘッド13およびヘッドカバー14間に弾性を有するガスケット9が介装されることによって、回動レバー69のソレノイド64およびロッド59の連接部間の前記結合方向69での距離にずれが生じても、レバー比が変化することを回避し、ロッド59のスライド量に誤差が生じることを防止することができる。すなわち回動レバー67のレバー比は、前記ソレノイド64の回動レバー67への連接部および支軸66の軸線間の前記結合方向と直交する方向の長さL1(図3参照)と、前記ロッド59の回動レバー67への連接部および支軸66の軸線間の前記結合方向と直交する方向の長さL2(図9参照)との比であり、前記長さL1,L2は、前記結合方向69でのソレノイド64およびロッド59間の距離が変化しても変化することはない。
またシリンダヘッド13およびヘッドカバー14間には結合方向69に沿う軸線を有するノックピン70が設けられるので、ノックピン70によって、シリンダヘッド13およびヘッドカバー14の結合方向69とは直交する方向でのずれが生じないようして、回動レバー67のレバー比が変化することをより確実に防止することができる。
また前記回動レバー67を支持する支軸66の両端部がシリンダヘッド13およびヘッドカバー14で支持されるので、支軸66の軸線をシリンダヘッド13およびヘッドカバー14の結合方向69に沿う方向に簡易な構成で設定することができる。
ことを第3の特徴とする。
またカムチェーン走行通路51に対応してヘッドカバー14には開口部95が設けられ、該開口部95を介して動弁室28に通じるとともに開口部95の断面積よりも大きな断面積を有する調節室101がヘッドカバー14に形成され、開口部95を貫通して調節室101内に突入されるアクチュエータ連結部67eがその先端部をソレノイド64の出力軸65に連接せしめるようにして回動レバー67に設けられ、アクチュエータ連結部67eの先端部には、ソレノイド64の作動に伴う回動レバー67の回動量を調節する調節機構102が調節室101に収容されるようにして設けられるので、開口部95の断面積を小さくすることで、ソレノイド64および回動レバー67の連接部が配置される調節室101側に高温のオイルが入り難くして、ソレノイド64が高温になることを防止することができ、またカムチェーン通路51側の圧力変動を受けて調節室101にブローバイガスが侵入しても調節室101で圧力を緩和しつつオイルをカムチェーン通路51側に戻すことができ、動弁室28側からの悪影響が及ぶことを極力避けてソレノイド64を回動レバー67に連動、連結することができ、調節機構102によってソレノイド64の作動に応じたロッド59の作動量を調節することができる。
またソレノイド64が、前記結合方向69に沿う方向から見て該ソレノイド64の全体を前記ヘッドカバー14に重ねるようにして前記ヘッドカバー14に取付けられるので、外力がソレノイド64に作用することをヘッドカバー14で極力防止するようにしてソレノイド64を保護することができる。
さらに前記ソレノイド64の近傍で前記ヘッドカバー14に設けられる被締結部14bがシリンダヘッド13に締結されるので、ヘッドカバー14へのソレノイド64の支持剛性を高めることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
9・・・ガスケット
10・・・エンジン本体
13・・・シリンダヘッド
14・・・ヘッドカバー
14b・・・被締結部
25・・・機関弁である排気弁
28・・・動弁室
29・・・動弁機構
32・・・カムシャフト
50・・・カムチェーン
51・・・カムチェーン走行通路
59・・・スライド部材であるロッド
64・・・アクチュエータであるソレノイド
66・・・支軸
67・・・回動レバー
67e・・・アクチュエータ連結部
69・・・結合方向
70・・・ノックピン
95・・・開口部
101・・・調節室
102・・・調節機構
E・・・エンジン

Claims (5)

  1. 所定の方向にスライドするスライド部材(59)を有するとともにそのスライド部材(59)の作動に応じて機関弁(25)の作動特性を変更することを可能として該機関弁(25)を開閉駆動する動弁機構(29)が、前記スライド部材(59)をスライド可能に支承するシリンダヘッド(13)と、該シリンダヘッド(13)に結合されるヘッドカバー(14)との間に形成される動弁室(28)に収容され、前記機関弁(25)の作動特性を変更するように前記スライド部材(59)を作動せしめる動力を発揮するアクチュエータ(64)が前記ヘッドカバー(14)に取付けられ、該アクチュエータ(64)および前記スライド部材(59)間に、前記アクチュエータ(64)の作動に応じて回動して前記スライド部材(59)をスライド駆動させる回動レバー(67)が介設されるエンジンの可変動弁装置において、前記シリンダヘッド(13)および前記ヘッドカバー(14)が、弾性材料から成るガスケット(9)を相互間に介在させて結合され、前記シリンダヘッド(13)および前記ヘッドカバー(14)の結合方向(69)と直角な方向にスライド可能な前記スライド部材(59)に連接される前記回動レバー(67)が、前記結合方向(69)に沿う軸線を有して前記シリンダヘッド(13)および前記ヘッドカバー(14)の少なくとも一方に支持される支軸(66)に回動可能に支承されることを特徴とするエンジンの可変動弁装置。
  2. 前記シリンダヘッド(13)および前記ヘッドカバー(14)間に、前記結合方向(69)に沿う軸線を有するノックピン(70)が設けられることを特徴とする請求項1記載のエンジンの可変動装置。
  3. 前記支軸(66)の両端部が前記シリンダヘッド(13)および前記ヘッドカバー(14)で支持されることを特徴とする請求項1または2記載のエンジンの可変動弁装置。
  4. 前記動弁機構(29)が備えるカムシャフト(32)に回転動力を伝達するカムチェーン(50)を走行させるようにして前記ヘッドカバー(14)を除く部分で前記エンジン本体(10)に設けられるカムチェーン走行通路(51)に対応して前記ヘッドカバー(14)に開口部(95)が設けられ、該開口部(95)を介して前記動弁室(28)に通じるとともに前記開口部(95)の断面積よりも大きな断面積を有する調節室(101)が前記ヘッドカバー(14)に形成され、前記開口部(95)を貫通して前記調節室(101)内に突入されるアクチュエータ連結部(67e)がその先端部を前記アクチュエータ(64)に連接せしめるようにして前記回動レバー(67)に設けられ、前記アクチュエータ連結部(67c)の先端部に、前記アクチュエータ(64)の作動に伴う前記回動レバー(67)の回動量を調節する調節機構(102)が、前記調節室(101)に収容されるようにして設けられることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のエンジンの可変動弁装置。
  5. 前記アクチュエータ(64)が、前記結合方向(69)に沿う方向から見て該アクチュエータ(64)の全体を前記ヘッドカバー(14)に重ねるようにして前記ヘッドカバー(14)に取付けられ、前記アクチュエータ(64)の近傍で前記ヘッドカバー(14)に設けられる被締結部(14b)が前記シリンダヘッド(13)に締結されることを特徴とする請求項1記載のエンジンの可変動弁装置。
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