JPH09256827A - エンジンの動弁装置 - Google Patents

エンジンの動弁装置

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Publication number
JPH09256827A
JPH09256827A JP28053996A JP28053996A JPH09256827A JP H09256827 A JPH09256827 A JP H09256827A JP 28053996 A JP28053996 A JP 28053996A JP 28053996 A JP28053996 A JP 28053996A JP H09256827 A JPH09256827 A JP H09256827A
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JP
Japan
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cam
speed cam
high speed
engine
shaft
Prior art date
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Application number
JP28053996A
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English (en)
Inventor
Nobuhiko Matsunaga
伸彦 松長
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Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】運転状況に応じて低速用カムと高速用カムとの
切り替えを、簡単でコンパクトな構造で、容易に行なう
ことが可能である。 【解決手段】エンジンのバルブを駆動し、かつバルブの
リフト量を可変可能であるエンジンの動弁装置1におい
て、カム軸2に固定した低速用カム3と、この低速用カ
ム3に並列してカム軸2に相対変位可能に設けられる高
速用カム4と、この高速用カム4をカム軸2に対して一
体回転可能にし一方カム長手方向には移動可能に支持す
る支持手段5と、高速用カム4をエンジンの運転条件に
応じてカム長手方向に移動させ低速用カム3と高速用カ
ム4とを切り替える切替手段6と、低速用カム3と高速
用カム4に当接して動力を共通のバルブに伝達するカム
従動手段7とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、エンジンのバル
ブを駆動し、かつバルブのリフト量を運転状況に応じて
可変可能であるエンジンの動弁装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】例えば、車両のエンジンでは、運転状況
に応じてバルブの開閉タイミングを可変することに加え
て、エンジン出力や空燃比をより向上させるために、バ
ルブのリフト量をも可変することが知られている。
【0003】この種のバルブのリフト量を可変可能なエ
ンジンの動弁装置には、カム軸にバルブを駆動するため
の低速用カムと高速用カムとを、各バルブ毎に設け、そ
れぞれのカム軸の回転をロッカーアームを介してバルブ
に伝達するものがある。
【0004】また、特開平1ー167405号公報及び
特開平5ー231114号公報等に開示されるように、
カム軸にバルブを駆動するための低速用カムと高速用カ
ムとの切り替えでカム軸の回転を共通のバルブに伝達す
るものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前者のもの
では、低速用カムと高速用カムとを、各バルブ毎に設
け、それぞれのカム軸の回転をロッカーアームを介して
バルブに伝達するため、部品点数が多く、構造も複雑で
ある。
【0006】また、後者のものでは、前者のような不具
合は解消されるが、低速用カムと高速用カムとの切り替
えを油圧等により行なう構造であり、切り替え構造が複
雑である等の問題点がある。
【0007】この発明は、かかる点に鑑みてなされたも
ので、運転状況に応じて低速用カムと高速用カムとの切
り替えを、簡単でコンパクトな構造で、確実かつ容易に
行なうことが可能なエンジンの動弁装置を提供すること
を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し、かつ
目的を達成するために、請求項1記載の発明は、エンジ
ンのバルブを駆動し、かつ前記バルブのリフト量を可変
可能であるエンジンの動弁装置において、カム軸に固定
した低速用カムと、この低速用カムに並列してカム軸に
相対変位可能に設けられる高速用カムと、この高速用カ
ムをカム軸に対して一体回転可能にし一方カム長手方向
には移動可能に支持する支持手段と、前記高速用カムを
エンジンの運転条件に応じてカム長手方向に移動させ前
記低速用カムと前記高速用カムとを切り替える切替手段
と、前記低速用カムと前記高速用カムに当接して動力を
共通のバルブに伝達するカム従動手段とを備えることを
特徴としている。低速時にはカム軸に固定した低速用カ
ムにより、カム軸の回転をカム従動手段を介してバルブ
に伝達するが、高速時には高速用カムをカム長手方向に
移動させ、高速用カムによりカム軸の回転をカム従動手
段を介してバルブに伝達する。低速用カムと高速用カム
は並列に設けられ、エンジンの運転条件に応じて高速用
カムをカム長手方向に移動させ、低速用カムと高速用カ
ムとの切り替えを行なう簡単な構造である。
【0009】請求項2記載の発明のエンジンの動弁装置
は、前記低速用カムの作動時にカム軸方向から視て前記
高速用カムの輪郭線が、前記低速用カムの輪郭線の外に
でない形状であることを特徴としている。低速用カムと
高速用カムは並列に設けられているが、低速用カムの作
動時には低速用カム以外はカム従動手段に接触しないた
め、高速用カムによる誤動作が防止される。
【0010】請求項3記載の発明のエンジンの動弁装置
は、前記低速用カムのカム幅が、前記高速用カムのカム
幅と等しいか大きく形成されていることを特徴としてい
る。低速用カムのカム幅が大きく形成され、圧接応力に
対して低回転時の面圧を下げている。一方、高速用カム
は極力角度面積を稼ぐためにアーム長を長くすることが
好ましいが、低回転では使用されないからカム幅は、小
さくしてコンパクトにしている。
【0011】請求項4記載の発明のエンジンの動弁装置
は、前記高速用カムが、長手方向がカム長手方向の長円
形孔を有し、この長円形孔に前記カム軸が貫通され、前
記高速用カムがカム長手方向に移動可能であることを特
徴としている。高速用カムに形成した長円形孔を、カム
軸に直接貫通してカム長手方向に移動可能であり、高速
用カムのカム長手方向の移動構造がカム軸を加工するこ
とがない簡単な構造である。
【0012】請求項5記載の発明のエンジンの動弁装置
は、前記支持手段が、前記低速用カムと前記高速用カム
とが互いにカム長手方向の溝と突起で摺動可能に嵌合し
て構成されることを特徴としている。高速用カムが低速
用カムを介してカム軸と一体回転し、かつカム長手方向
に移動でき、この時溝と突起で確実に摺動でき、かつ高
速用カムにかかる荷重を低速用カム側に伝達して確実に
作動することができる。
【0013】請求項6記載の発明のエンジンの動弁装置
は、前記支持手段が、前記高速用カムの長円形孔に切欠
を形成し、この切欠と前記カム軸とを連結し前記高速用
カムをカム長手方向に移動可能に支持する構造であるこ
とを特徴としている。高速用カムがカム軸と一体回転し
てカム長手方向に移動でき、この時高速用カムの切欠と
カム軸とが連結されているため、高速用カムにかかる荷
重を直接カム軸に伝達して確実に作動することができ
る。
【0014】請求項7記載の発明のエンジンの動弁装置
は、前記切替手段が、前記カム軸内に設けたエンジンの
運転条件に応じてカム軸方向に移動する制御軸と、この
制御軸の移動で前記高速用カムをカム長手方向に移動さ
せ前記低速用カムと前記高速用カムとを切り替えるカム
機構とを有することを特徴としている。エンジンの運転
条件に応じて制御軸をカム軸方向に移動させることで、
カム機構により高速用カムをカム長手方向に移動させ、
切り替え構造が簡単であり、しかも切り替え構造がカム
軸と高速用カムとに内蔵できコンパクトである。
【0015】請求項8記載の発明のエンジンの動弁装置
は、前記切替手段が、前記カム軸内に設けたエンジンの
運転条件に応じて回転する制御軸と、この制御軸の回転
で前記前記高速用カムをカム長手方向に移動させ前記低
速用カムと前記高速用カムとを切り替えるカム機構とを
有することを特徴としている。エンジンの運転条件に応
じて制御軸をカム軸に対して相対的に回転させること
で、カム機構により高速用カムをカム長手方向に移動さ
せ、切り替え構造が簡単であり、しかも切り替え構造が
カム軸と高速用カムとに内蔵できコンパクトである。
【0016】請求項9記載の発明のエンジンのバルブ駆
動装置は、前記カム従動手段が、その軸芯を前記低速用
カム側へ偏位させたことを特徴としている。カム従動手
段の軸芯を低速用カム側へ偏位させることで、低速用カ
ムのカム幅を大きく形成し、低速用カムの圧接応力に対
する低回転時の面圧を下げることができ、しかもコンパ
クトになる。
【0017】請求項10記載の発明のエンジンの動弁装
置は、前記低速用カムと高速用カムが、互いに対向する
面に幅の等しいキー溝を有し、このキー溝に嵌合するキ
ーを共有することを特徴としている。低速用カムと高速
用カムは、別体のキーを共用することにより、キー溝加
工でよくなり工具を共通化することで寸法管理が極めて
容易となる。
【0018】請求項11記載の発明のエンジンの動弁装
置は、前記キー溝が、深さ方向の断面形状がほぼ円弧状
で、前記低速用カム及び高速用カムの外周面に露出しな
い形状であり、このキー溝に嵌合するキーが前記キー溝
形状に対応した円弧輪郭形状であることを特徴としてい
る。低速用カム及び高速用カムの外周面はカムフォロワ
ーやバルブのリフターと摺動接触する面であるため、キ
ー溝の加工に生産性のよい円弧カッターを利用し、深さ
を円弧状にしてキー溝を開口することでカムフォロワー
やバルブのリフターを傷付けることがなく、カム焼き付
き等の問題の発生が軽減する。
【0019】請求項12記載の発明のエンジンの動弁装
置は、前記高速用カムによるバルブのリフト量及び低速
用カムによるバルブのリフト量の軌跡は、ベース円部に
よる基準バルブクリアランスにおけるカム部による開き
側及び閉じ側の高速用カムのランプカーブ勾配が低速用
カムのランプカーブ勾配より大きいことを特徴としてい
る。高速時に低速用カムのベース円部から高速用カムの
カム部に円滑、かつ簡単な構造で高精度に切り換わり、
カムフォロワーやバルブのリフターに衝突することが軽
減されて円滑な作動が行われる。
【0020】請求項13記載の発明のエンジンの動弁装
置は、前記高速用カム及び低速用カムは、ベース円部
と、このベース円部から突出するカム部から構成され、
前記高速用カムのべース円部の径が、前記低速用カムの
べース円部の径より小さいことを特徴としている。高速
時に低速用カムのベース円部から高速用カムのカム部に
円滑に切り換わり、カムフォロワーやバルブのリフター
に衝突することが軽減されて円滑な作動が行われる。
【0021】請求項14記載の発明のエンジンの動弁装
置は、前記低速用カムのカム部による開き側及び閉じ側
のランプ高さと、ベース円部の半径の差を加えた値と、
前記高速用カムのカム部による開き側及び閉じ側のラン
プ高さの値がほぼ等しいことを特徴としている。高速時
に低速用カムのベース円部から高速用カムのカム部に円
滑、かつ簡単な構造で高精度に切り換わり、カムフォロ
ワーやバルブのリフターに衝突することが軽減されて円
滑な作動が行われる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、この発明のエンジンの動弁
装置を図面に基づいて詳細に説明する。
【0023】まず、第1の実施の形態を図1及び図2に
示す。図1はエンジンの動弁装置の構成図、図2は低速
用カムと高速用カムの切り替えを説明する図である。
【0024】このエンジンに備えられる動弁装置1は、
カム軸2に固定した低速用カム3と、この低速用カム3
に並列してカム軸2に相対変位可能に設けられる高速用
カム4と、この高速用カム4をカム軸2に対して一体回
転可能にし一方カム長手方向には移動可能に支持する支
持手段5と、高速用カム4をエンジンの運転条件として
のエンジン回転数に応じてカム長手方向に移動させ低速
用カム3と高速用カム4とを切り替える切替手段6と、
低速用カム3と高速用カム4に当接して動力を共通のバ
ルブに伝達するカム従動手段7とを備え、バルブを駆動
し、かつバルブのリフト量を可変可能である。なお、こ
の実施例では、エンジンの運転条件としてエンジン回転
数を用いているが、負荷或はエンジン温度等によって低
速用カム3と高速用カム4とを切り替えるようにしても
良い。
【0025】このように、低速時にはカム軸2に固定し
た低速用カム3により、カム軸2の回転をカム従動手段
7を介してバルブに伝達するが、高速時には高速用カム
4をカム長手方向に移動させ、高速用カム4によりカム
軸2の回転をカム従動手段7を介してバルブに伝達す
る。低速用カム3と高速用カム4は並列に設けられ、エ
ンジンの回転数に応じて高速用カム4をカム長手方向に
移動させ、低速用カム3と高速用カム4との切り替えを
行なう簡単な構造である。
【0026】以下、この動弁装置1の構造を詳細に説明
する。カム軸2は、エンジン本体10に軸受11を介し
て回動可能に軸支されている。カム軸2の端部には、ス
プロケット100が設けられ、このスプロケット100
とクランク軸101に設けられたスプロケット102に
はタイミングベルト103が掛け渡され、カム軸2は、
クランク軸101と連動して回転する。なお、カム軸2
はチエーンによってクランク軸101と連動して回転す
るようにしても良い。
【0027】低速用カム3には、図2(a)に示すよう
に、円形孔3aが形成され、この円形孔3aをカム軸2
に挿通して図1に示すようにキー12により固定され、
低速用カム3がカム軸2と一体に回転する。
【0028】高速用カム4には、図2(b)に示すよう
に、長円形孔4aが形成され、この長円形孔4aをカム
軸2に挿通してカム軸2に相対変位可能に設けられてい
る。この高速用カム4の長円形孔4aは、長手方向がカ
ム長手方向であり、高速用カム4がカム長手方向に移動
可能である。このように、高速用カム4に形成した長円
形孔4aを、カム軸2に直接貫通してカム長手方向に移
動可能であり、高速用カム4のカム長手方向の移動構造
がカム軸2を加工することがない簡単な構造である。
【0029】低速用カム3と高速用カム4とは、互いに
カム長手方向の溝3bと突起4bで摺動可能に嵌合さ
れ、この実施例では低速用カム3に溝3bが形成され、
高速用カム4に突起4bが形成されているが、低速用カ
ム3に突起を形成し、高速用カム4に溝を形成しても良
い。このように、支持手段5が、低速用カム3と高速用
カム4とが互いにカム長手方向の溝3bと突起4bで摺
動可能に嵌合して構成され、低速用カム3と高速用カム
4とは、互いにカム長手方向の溝3bと突起4bで摺動
可能に嵌合されているため、高速用カム4が低速用カム
3を介してカム軸2と一体回転し、かつカム長手方向に
移動でき、この時溝3bと突起4bで確実に摺動でき、
かつ高速用カム4にかかる荷重を低速用カム3側に伝達
して確実に作動することができる。
【0030】低速用カム3と高速用カム4とは、図2
(c)に示すように、低速用カム3の作動時にカム軸方
向から視て高速用カム4の輪郭線K1が、低速用カム3
の輪郭線K2の外にでない形状である。このように、低
速用カム3と高速用カム4は並列に設けられているが、
低速用カム3の作動時には低速用カム3以外はカム従動
手段7に接触しないため、高速用カム4による誤動作が
防止される。
【0031】低速用カム3のカム幅D1が、高速用カム
4のカム幅D2と等しいか大きく形成される。この実施
の形態では、低速用カム3のカム幅D1が、高速用カム
4のカム幅D2より大きく形成されている。このよう
に、低速用カム3のカム幅D1を大きく形成され、低速
用カム3の圧接応力に対する低回転時の面圧を下げてい
る。一方、高速用カム4は極力角度面積を稼ぐためにア
ーム長を長くすることが好ましいが、低回転では使用さ
れないからカム幅D2は、小さくしてコンパクトにして
いる。
【0032】カム従動手段7は、例えば、バルブのバル
ブリフター20を有し、このバルブリフター20の軸芯
L3を、高速用カム4より低速用カム3側へ偏位させて
いる。このように、バルブリフター20の軸芯L3を低
速用カム3側へ偏位させることで、低速用カム3のカム
幅D1が大きく形成され、低速用カム3の圧接応力に対
する低回転時の面圧を下げることができ、しかもコンパ
クトになる。
【0033】カム軸2内には、制御軸30がカム軸方向
に移動可能に設けられ、この制御軸30にはカム軸方向
のカム面30a,30bを有するカム部30cが設けら
れている。カム軸2には、カム部30cに対向する位置
に支持孔2a,2bが形成され、この支持孔2a,2b
には、それぞれ押動ピン40,41が移動可能に貫通さ
れている。
【0034】押動ピン40は、一端に形成されたカム面
40aがカム部30cのカム面30aに当接し、他端に
形成された押圧部40bが高速用カム4の長円形孔4a
に当接し、高速用カム4をカム長手方向に押動可能にな
っている。他方の押動ピン41は、一端に形成されたカ
ム面41aがカム部30cのカム面30bに当接し、他
端に形成された凹部41bにバネ42が収納され、バネ
42により高速用カム4の長円形孔4aと、押動ピン4
0,41との間にクリアランスが生じないように付勢
し、確実に作動させると共に、作動音の発生を防止して
いる。このように、押動ピン40,41は、高速用カム
4をカム軸2に対して一体回転可能に係止し、一方カム
長手方向には高速用カム4を移動可能にしている。
【0035】カム軸2には、制御軸30がエンジン回転
数に応じてカム軸方向に往復移動可能に設けられてい
る。制御軸30の図1において右方向の低速方向の移動
で、カム部30cによって押動ピン40が図2(c)の
ようにカム軸2内に入り、一方押動ピン41がカム軸2
から突出し、低速用カム3が作動し、また制御軸30の
図1において左方向の高速方向の移動で、カム部30c
によって押動ピン41が図2(d)のようにカム軸2内
に入り、一方押動ピン40がカム軸2から突出し、高速
用カム4が作動するように切り換わる。このように、制
御軸30のカム軸方向の移動で高速用カム4をカム長手
方向に移動させ、低速用カム3と高速用カム4とを切り
替えるカム機構58を構成している。
【0036】制御軸30には、ベアリング50を介して
制御レバー51が設けられ、この制御レバー51は支持
軸52を支点にして回動可能になっている。制御レバー
51の端部にはリターンスプリング53が設けられ、リ
ターンスプリング53は制御レバー51を常に低速側に
付勢している。制御レバー51には油圧アクチュエータ
54が連結され、油圧アクチュエータ54には電磁弁5
5の作動でオイルポンプ56からオイルが供給される。
【0037】電磁弁55は制御装置57の指令によって
開閉され、制御装置57はエンジンの回転数が所定の回
転数になると電磁弁55を開いて油圧アクチュエータ5
4を作動させて制御レバー51をリターンスプリング5
3に抗して高速側へ移動させる。図1は制御レバー51
を高速側へ移動した状態を示しており、電磁弁55が閉
じると、制御レバー51がリターンスプリング53よっ
て低速側へ移動する。
【0038】このように、切替手段6が、カム軸2内に
設けたエンジン回転数に応じて回転する制御軸30と、
この制御軸30の移動で高速用カム4をカム長手方向に
移動させ低速用カム3と高速用カム4とを切り替えるカ
ム機構58とを有しており、エンジン回転数に応じて制
御軸30を移動させることで、カム機構58により高速
用カム4をカム長手方向に移動させ、切り替え構造が簡
単であり、しかも切り替え構造がカム軸2と高速用カム
4とに内蔵できコンパクトである。
【0039】次に、第2の実施の形態を図3及び図4に
示す。図3はエンジンの動弁装置の構成図、図4は低速
用カムと高速用カムの切り替えを説明する図である。
【0040】この実施の形態では、図4(b)に示すよ
うに、高速用カム4の長円形孔4aに、長手方向の位置
に切欠4cが形成され、図4(c)に示す低速作動時か
ら図4(d)に示す高速作動時まで、切欠4cに押動ピ
ン40の押圧部40bが嵌合されている。このように、
高速用カム4がカム長手方向に移動する時、押動ピン4
0の押圧部40bが高速用カム4の切欠4cに嵌合して
いるため、高速用カム4が押動ピン40に支持されて確
実に移動することができ、かつ高速用カム4にかかる荷
重を押動ピン40を介してカム軸2側に伝達することが
できる。
【0041】次に、第3の実施の形態を図5乃至図7に
示す。図5はエンジンの動弁装置の構成図、図6は低速
用カムと高速用カムの切り替えを説明する図、図7は低
速用カムと高速用カムの切り替え状態を示す図である。
【0042】この実施の形態は、図1及び図2の第1の
実施例と同じ符号を付した部材は同様に構成されている
が、切替手段6の一部の構成が相違している。切替手段
6を構成する制御軸30には、カムピン部30fが偏心
位置に形成され、この制御軸30の回転により押圧ピン
40,41が作動する。低速時には、図6(a)に示す
ようにカムピン部30fが押圧ピン41側に位置し、カ
ム軸2から押圧ピン41が突出し、押圧ピン40がカム
軸2に入り込み低速用カム3が作動する。
【0043】一方、高速時には、図6(d)に示すよう
にカムピン部30fが押圧ピン40側に位置し、カム軸
2から押圧ピン40が突出し、押圧ピン41がカム軸2
に入り込み高速用カム4が作動する。この低速用カム3
と高速用カム4の切り替えは、図7に示すように制御軸
30を回転して行なわれ、制御軸30は同方向に回転さ
せても、逆方向に回転させても良く、また往復回転させ
ても良い。
【0044】制御軸30には、スプライン凹部30gが
形成され、このスプライン凹部30gに、切替軸70の
スプライン軸部70aがスプライン嵌合され、切替軸7
0と制御軸30は、軸方向に移動可能で、かつ一体回転
可能になっている。
【0045】切替軸70にはピン70bが形成され、こ
のピン70bはカム軸2の螺旋溝2hに係合されてい
る。また、切替軸70の頭部70cには軸受71を介し
てカバー72が設けられ、このカバー72が制御レバー
73により押動される。また、カム軸2の端部に固定さ
れた支持プレート80と、切替軸70の頭部70cに設
けた支持プレート81の間にはリターンスプリング82
が設けられ、リターンスプリング82により切替軸70
のカバー72を常に制御レバー73に当接させ、制御レ
バー73が低速側に位置させるように付勢される。
【0046】制御レバー73は支持軸74により回動可
能に支持され、制御レバー73には油圧アクチュエータ
75が連結され、油圧アクチュエータ75には電磁弁7
6の作動でオイルポンプ77からオイルが供給される。
【0047】電磁弁76は制御装置78の指令によって
開閉され、制御装置78はエンジンの回転数が所定の回
転数になると電磁弁76を開いて油圧アクチュエータ7
5を作動させて制御レバー73を高速側に回転し、切替
軸70をリターンスプリング82に抗して高速側へ移動
させる。この移動する時、カム軸2は、スプロケット1
00、タイミングベルト103及びスプロケット102
によりクランク軸101に連結されて回転が規制されて
いるため、切替軸70のピン70bがカム軸2の螺旋溝
2hにガイドされて切替軸70が回転し、これに連動し
て制御軸30が回転する。
【0048】図5は制御レバー73を高速側へ移動した
状態を示しており、電磁弁76が閉じると、リターンス
プリング82によって切替軸70が逆方向に回転しなが
ら逆方向に移動し、制御レバー73が低速側へ回転す
る。
【0049】このように、切替手段6が、カム軸2内に
設けたエンジン回転数に応じて回転する切替軸70及び
制御軸30と、この制御軸30の回転で高速用カム4を
カム長手方向に変位させ低速用カム3と高速用カム4と
を切り替えるカム機構58とを有しており、エンジン回
転数に応じて制御軸30を回転させることで、カム機構
58により高速用カム4をカム長手方向に移動させ、切
り替え構造が簡単であり、しかも切り替え構造がカム軸
2と高速用カム4とに内蔵できコンパクトである。
【0050】次に、第4の実施の形態を図8乃至図11
に示す。図8はエンジンの動弁装置の構成図、図9は低
速用カムを示す図、図10は高速用カムを示す図、図1
1は低速用カムと高速用カムの切り替えを説明する図で
ある。
【0051】この実施の形態は、図1及び図2の第1の
実施例と同じ符号を付した部材は同様に構成されている
が、低速用カム3と高速用カム4及びこれらを作動する
構成が相違している。また、カム軸2には、排気バルブ
を作動する排気用カム210が低速用カム3とともにキ
ー211により固定され、排気用カム210及び低速用
カム3がカム軸2と一体回転可能になっている。排気用
カム210が排気バルブのリフター212を作動する。
【0052】低速用カム3と高速用カム4には、互いに
対向する面に幅の等しいキー溝3h,4hが形成され、
このキー溝3h,4hにキー200が嵌合され、低速用
カム3と高速用カム4はキー200を共有している。低
速用カム3と高速用カム4は、別体のキー200を共用
することにより、キー溝加工でよくなり工具を共通化す
ることで寸法管理が極めて容易となる。
【0053】また、キー溝3h,4hは、深さ方向の断
面形状がほぼ円弧状で、低速用カム3及び高速用カム4
の外周面3i,4iに露出しない形状であり、このキー
溝3h,4hに嵌合するキー200がキー溝形状に対応
した円弧輪郭形状である。低速用カム3及び高速用カム
4の外周面3i,4iは吸気バルブのリフター201と
摺動接触する面であるため、キー溝3h,4hの加工に
生産性のよい円弧カッターを利用し、深さを円弧状にし
てキー溝3h,4hを開口することでリフター201を
傷付けることがなく、カム焼き付き等の問題の発生を軽
減することができる。
【0054】切替手段6を構成する制御軸30のカム部
30cには、押動ピン240が移動可能に貫通され、こ
の押動ピン240は高速用カム4の長円形孔4aに長軸
方向に位置している。低速時には、図8及び図11
(c)に示すように、低速用カム3がリフター201に
当接しており、低速用カム3が作動する。高速時には、
図8において制御軸30を矢印方向へ移動すると、カム
部30cによって押動ピン240が移動して高速用カム
4を高速側へ移動させる。この高速用カム4の移動に応
じてキー200が転動し、図11(d)の状態になり、
低速用カム3及び高速用カム4が作動する。
【0055】図2(c)に示したように高速用カム4の
ベース円部は、低速時に低速用カム3のベース円輪郭か
らでないようにする必要がある。図12に示すように、
先ず、高速用カム4のベース円半径ROが低速用カム3
のベース円半径と等しい場合、高速用カム4の高速状態
への移動ストロークをSとすれば、図12においてハッ
チングした部分Eは、低速状態では、低速用カム3のベ
ース円より外に出るため除去しなければならない。これ
に伴い、高速用カム4のベース円を含めた輪郭線K1の
うちベース円をカムトップ方向にSだけずらした円K1
1との交点Aよりも図中左の部分は除去されることにな
る。もしも高速用カム4のランプ部の起点が図中A点よ
りも左にくるならばその部分のランプ曲線はカットされ
てしまうことになる。
【0056】図13は図12に対応する高速用カム4の
カムリフト曲線であり点Bは、ベース円からランプ曲線
が開始する点である。点Cはランプ曲線の終点である。
高速用カム4の作用角wはできるだけ大きくしたいが図
14(a)に示すように起点Bが、A点を越えてしまう
と、即ち図12で起点Bが点Aの左側であると、その部
分は切り取られ、ランプは実質的にはA−A´−Cとな
ってしまい、A−A´の部分でリフターに接触すると言
う問題が生じる。
【0057】これを避けるためには、図14(b)に示
すようにランプの勾配を大きくし、B´−Cのようにし
てA点を越えにようにすればよい。これは、開き側のラ
ンプのみでなく、閉じ側のランプについても同様であ
る。
【0058】即ち、高速用カム4によるバルブのリフト
量及び低速用カム3によるバルブのリフト量の軌跡は、
ベース円部による基準バルブクリアランスにおけるカム
部による開き側及び閉じ側の高速用カム4のランプカー
ブ勾配が低速用カム3のランプカーブ勾配より大きく、
高速時に低速用カム3のベース円部から高速用カム4の
カム部に円滑、かつ簡単な構造で高精度に切り換わり、
カムフォロワーやバルブのリフターに衝突することが軽
減されて円滑な作動が行われる。
【0059】次に、図14(b)に示すようにランプを
B´−Cのようにしたとしても、次のような問題が残
る。図14(b)において、A−B´は高速用カム4の
ベース円を表しているが、低速用カムのベース円と同一
半径である場合は、図14(c)に示すように製作上及
び組付け上の避けられない誤差により、A−B´が低速
用カム3のベース円よりも外に突出することが起こり得
る。
【0060】これに対しは、図14(d)に示すよう
に、高速用カム4のベース円を低速用カム3のベース円
より小さくし、その半径差だけ高速用カム4のランプ高
さを大きくすれば実質的なランプ高さ(低速用カム3の
ベース円からC点の高さ)は、従来と同じ必要な高さが
得られる。
【0061】即ち、高速用カム4及び低速用カム3は、
ベース円部と、このベース円部から突出するカム部から
構成され、高速用カム4のべース円部の径が、低速用カ
ム3のべース円部の径より小さく、高速時に低速用カム
3のベース円部から高速用カム4のカム部に円滑に切り
換わり、カムフォロワーやバルブのリフターに衝突する
ことが軽減されて円滑な作動が行われる。
【0062】また、低速用カム3のカム部による開き側
及び閉じ側のランプ高さと、ベース円部の半径の差を加
えた値と、高速用カム4のカム部による開き側及び閉じ
側のランプ高さの値がほぼ等しく、高速時に低速用カム
3のベース円部から高速用カム4のカム部に円滑、かつ
簡単な構造で高精度に切り換わり、カムフォロワーやバ
ルブのリフターに衝突することが軽減されて円滑な作動
が行われる。
【0063】このエンジンの動弁装置は、オーバヘッド
カムシャフト(OHC)、オーバヘッドバルブ(OH
V)等の種々のバルブ形式に用いられ、カムで直接バル
ブを押動させたり、カムでロッカアームを介してバルブ
を押動させてもよい。
【0064】例えば、図15に示すようにV型エンジン
に適用することもできる。V型エンジン90の気筒9
1,92の間には、カム軸93が配置され、このカム軸
93はクランク軸94と連動して回転する。このカム軸
93には前記した低速用カムと高速用カムが配置され
る。カム軸93の回転で各気筒91,92に応じて配置
されたプッシュロッド95,96を往復動させてロッカ
アーム97,98を作動し、これによってバルブ99,
100を開閉する。この実施例では、動弁装置を交換す
るだけで、ロッカーカムを交換することなく、エンジン
に応じた動弁装置とすることができ、部品の標準化、共
通化が可能になる。
【0065】
【発明の効果】前記したように、請求項1記載の発明で
は、低速用カムと高速用カムは並列に設け、エンジンの
運転条件に応じて高速用カムをカム長手方向に移動させ
るから、低速用カムと高速用カムとに切替機構等を内蔵
でき、切替機構が簡単で、かつコンパクトになり、切り
替えを簡単な構造で確実に行なうことができる。
【0066】請求項2記載の発明では、低速用カムの作
動時にカム軸方向から視て高速用カムの輪郭線が、低速
用カムの輪郭線の外にでない形状であり、低速用カムと
高速用カムは並列に設けられているが、低速用カムの作
動時には低速用カム以外はカム従動手段に接触しないた
め、高速用カムによる誤動作を防止することができる。
【0067】請求項3記載の発明では、低速用カムのカ
ム幅が、高速用カムのカム幅と等しいか大きく形成され
ているから、低速用カムの圧接応力に対して低回転時の
面圧を下げ、かつ低回転では使用されない高速用カムの
カム幅が小さくなり、コンパクトである。
【0068】請求項4記載の発明では、高速用カムに形
成した長円形孔を、カム軸に直接貫通してカム長手方向
に移動可能であるから、高速用カムのカム長手方向の移
動構造がカム軸を加工することがない簡単な構造であ
る。
【0069】請求項5記載の発明では、高速用カムが低
速用カムを介してカム軸と一体回転し、かつカム長手方
向に移動でき、この時溝と突起で確実に摺動でき、かつ
高速用カムにかかる荷重を低速用カム側に伝達して確実
に作動することができる。
【0070】請求項6記載の発明では、高速用カムがカ
ム軸と一体回転してカム長手方向に移動でき、この時高
速用カムの切欠とカム軸とが連結されているため、高速
用カムにかかる荷重を直接カム軸に伝達して確実に作動
することができる。
【0071】請求項7記載の発明では、エンジンの運転
条件に応じて制御軸をカム軸方向に移動させることで、
カム機構により高速用カムをカム長手方向に移動させる
ことができ、切り替え構造が簡単であり、しかも切り替
え構造がカム軸と高速用カムとに内蔵できコンパクトで
ある。
【0072】請求項8記載の発明では、エンジンの運転
条件に応じて制御軸を回転させることで、カム機構によ
り高速用カムをカム長手方向に移動させることができ、
切り替え構造が簡単であり、しかも切り替え構造がカム
軸と高速用カムとに内蔵できコンパクトである。
【0073】請求項9記載の発明では、カム従動手段の
軸芯を低速用カム側へ偏位させることで、低速用カムの
カム幅を大きく形成し、低速用カムの圧接応力に対して
低回転時の面圧を下げることができ、しかもコンパクト
になる。
【0074】請求項10記載の発明では、低速用カムと
高速用カムが、別体のキーを共用することにより、キー
溝加工でよくなり工具を共通化することで寸法管理が極
めて容易となる。
【0075】請求項11記載の発明では、低速用カム及
び高速用カムの外周面がカムフォロワーやバルブのリフ
ターと摺動接触する面であるため、キー溝の加工に生産
性のよい円弧カッターを利用し、深さを円弧状にしてキ
ー溝を開口することでカムフォロワーやバルブのリフタ
ーを傷付けることがなく、カム焼き付き等の問題の発生
が軽減する。
【0076】請求項12記載の発明では、カム部による
開き側及び閉じ側の高速用カムのランプカーブ勾配が低
速用カムのランプカーブ勾配より大きくする簡単な構造
で、高速時に低速用カムのベース円部から高速用カムの
カム部に高精度にかつ円滑に切り換わり、カムフォロワ
ーやバルブのリフターに衝突することが軽減され、円滑
な作動を行うことができる。
【0077】請求項13記載の発明では、高速用カムの
べース円部の径を、低速用カムのべース円部の径より小
さくする簡単な構造で高速時に低速用カムのベース円部
から高速用カムのカム部に円滑に切り換わり、カムフォ
ロワーやバルブのリフターに衝突することが軽減され、
円滑な作動を行うことができる。
【0078】請求項14記載の発明では、低速用カムの
カム部による開き側及び閉じ側のランプ高さと、ベース
円部の半径の差を加えた値と、高速用カムのカム部によ
る開き側及び閉じ側のランプ高さの値がほぼ等しくする
簡単な構造で、高速時に低速用カムのベース円部から高
速用カムのカム部に高精度にかつ円滑に切り換わり、カ
ムフォロワーやバルブのリフターに衝突することが軽減
され、円滑な作動を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例のエンジンの動弁装置の構成図で
ある。
【図2】低速用カムと高速用カムの切り替えを説明する
図である。
【図3】第2の実施例のエンジンの動弁装置の構成図で
ある。
【図4】低速用カムと高速用カムの切り替えを説明する
図である。
【図5】第3の実施例のエンジンの動弁装置の構成図で
ある。
【図6】低速用カムと高速用カムの切り替えを説明する
図である。
【図7】低速用カムと高速用カムの切り替え状態を示す
図である。
【図8】第4の実施の形態のエンジンの動弁装置の構成
図である。
【図9】低速用カムを示す図である。
【図10】高速用カムを示す図である。
【図11】低速用カムと高速用カムの切り替えを説明す
る図である。
【図12】高速用カムの形状を示す図である。
【図13】高速用カム及び低速用カムによるバルブのリ
フト量の軌跡を示す図である。
【図14】高速用カムのランプ曲線を示す図である。
【図15】エンジンの動弁装置を適用したV型エンジン
の断面図である。
【符号の説明】
1 動弁装置 2 カム軸 3 低速用カム 4 高速用カム 5 支持手段 6 切替手段 7 カム従動手段

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンのバルブを駆動し、かつ前記バル
    ブのリフト量を可変可能であるエンジンの動弁装置にお
    いて、カム軸に固定した低速用カムと、この低速用カム
    に並列してカム軸に相対変位可能に設けられる高速用カ
    ムと、この高速用カムをカム軸に対して一体回転可能に
    し一方カム長手方向には移動可能に支持する支持手段
    と、前記高速用カムをエンジンの運転条件に応じてカム
    長手方向に移動させ前記低速用カムと前記高速用カムと
    を切り替える切替手段と、前記低速用カムと前記高速用
    カムに当接して動力を共通のバルブに伝達するカム従動
    手段とを備えることを特徴とするエンジンの動弁装置。
  2. 【請求項2】前記低速用カムの作動時にカム軸方向から
    視て前記高速用カムの輪郭線が、前記低速用カムの輪郭
    線の外にでない形状であることを特徴とする請求項1記
    載のエンジンの動弁装置。
  3. 【請求項3】前記低速用カムのカム幅が、前記高速用カ
    ムのカム幅と等しいか大きく形成されていることを特徴
    とする請求項1又は請求項2記載のエンジンの動弁装
    置。
  4. 【請求項4】前記高速用カムは、長手方向がカム長手方
    向の長円形孔を有し、この長円形孔に前記カム軸が貫通
    され、前記高速用カムがカム長手方向に移動可能である
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記
    載のエンジンの動弁装置。
  5. 【請求項5】前記支持手段は、前記低速用カムと前記高
    速用カムとが互いにカム長手方向の溝と突起で摺動可能
    に嵌合して構成されることを特徴とする請求項1乃至請
    求項4のいずれかに記載のエンジンの動弁装置。
  6. 【請求項6】前記支持手段は、前記高速用カムの長円形
    孔に切欠を形成し、この切欠と前記カム軸とを連結し前
    記高速用カムをカム長手方向に移動可能に支持する構造
    であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれ
    かに記載のエンジンの動弁装置。
  7. 【請求項7】前記切替手段は、前記カム軸内に設けたエ
    ンジンの運転条件に応じてカム軸方向に移動する制御軸
    と、この制御軸の移動で前記高速用カムをカム長手方向
    に移動させ前記低速用カムと前記高速用カムとを切り替
    えるカム機構とを有することを特徴とする請求項1乃至
    請求項6のいずれかに記載のエンジンの動弁装置。
  8. 【請求項8】前記切替手段は、前記カム軸内に設けたエ
    ンジンの運転条件に応じて回転する制御軸と、この制御
    軸の回転で前記高速用カムをカム長手方向に移動させ前
    記低速用カムと前記高速用カムとを切り替えるカム機構
    とを有することを特徴とする請求項1乃至請求項6のい
    ずれかに記載のエンジンの動弁装置。
  9. 【請求項9】前記カム従動手段は、その軸芯を前記低速
    用カム側へ偏位させたことを特徴とする請求項1乃至請
    求項8のいずれかに記載のエンジンの動弁装置。
  10. 【請求項10】前記低速用カムと高速用カムは、互いに
    対向する面に幅の等しいキー溝を有し、このキー溝に嵌
    合するキーを共有することを特徴とする請求項1乃至請
    求項9のいずれかに記載のエンジンの動弁装置。
  11. 【請求項11】前記キー溝は、深さ方向の断面形状がほ
    ぼ円弧状で、前記低速用カム及び高速用カムの外周面に
    露出しない形状であり、このキー溝に嵌合するキーが前
    記キー溝形状に対応した円弧輪郭形状であることを特徴
    とする請求項10に記載のエンジンの動弁装置。
  12. 【請求項12】前記高速用カムによるバルブのリフト量
    及び低速用カムによるバルブのリフト量の軌跡は、ベー
    ス円部による基準バルブクリアランスにおけるカム部に
    よる開き側及び閉じ側の高速用カムのランプカーブ勾配
    が低速用カムのランプカーブ勾配より大きいことを特徴
    とする請求項1乃至請求項11のいずれかに記載のエン
    ジンの動弁装置。
  13. 【請求項13】前記高速用カム及び低速用カムは、ベー
    ス円部と、このベース円部から突出するカム部から構成
    され、前記高速用カムのべース円部の径が、前記低速用
    カムのべース円部の径より小さいことを特徴とする請求
    項1乃至請求項12のいずれかに記載のエンジンの動弁
    装置。
  14. 【請求項14】前記低速用カムのカム部による開き側及
    び閉じ側のランプ高さと、ベース円部の半径の差を加え
    た値と、前記高速用カムのカム部による開き側及び閉じ
    側のランプ高さの値がほぼ等しいことを特徴とする請求
    項1乃至請求項13のいずれかに記載のエンジンの動弁
    装置。
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