JP2999606B2 - エンジンの弁作動装置 - Google Patents

エンジンの弁作動装置

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JP2999606B2
JP2999606B2 JP27561891A JP27561891A JP2999606B2 JP 2999606 B2 JP2999606 B2 JP 2999606B2 JP 27561891 A JP27561891 A JP 27561891A JP 27561891 A JP27561891 A JP 27561891A JP 2999606 B2 JP2999606 B2 JP 2999606B2
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正二 盛田
吉彦 山田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、エンジンの弁作動装
置、特にエンジンの回転数の変化に応じて弁リフト特性
を切換えるようにしたエンジンの弁作動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、低中速運転時の高トルク特性
と高速運転時の出力向上とを両立させる目的で、運転状
態に応じて吸気弁または排気弁のリフト特性を異なら
せ、これによって、吸排気のタイミングあるいは吸排気
量を制御することが知られている(例えば、特開昭63
−167016号公報、特開昭63−57806号公報
等参照)。
【0003】これらは、その揺動先端が弁に当接する低
速用ロッカアームと、この低速用ロッカアーム間に設け
られ弁との当接部位を持たない自由カムフォロアである
高速用ロッカアームとが、共通のロッカシャフトに揺動
可能に支持され、低速用ロッカアームには低速用カム
が、高速用ロッカアームには低速用カムよりも開弁角度
または弁リフト量が大きくなるプロフィールを有する高
速用カムが、それぞれ摺接されている。
【0004】そして、高速用ロッカアームと低速用ロッ
カアームとには、ロッカシャフトから所定の距離だけ離
れた揺動部位において、ロッカシャフトと平行な方向
に、それぞれ、嵌合穴が形成されると共に、この嵌合穴
内にプランジャが嵌装されており、作動油圧に応動して
プランジャが嵌合穴に嵌まり、あるいは嵌合穴から抜け
ることで、2つのロッカアームが連結されたり、その連
結が解かれたりする連結切換機構が設けられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来のものにあっては、それぞれの嵌合穴に嵌装された
複数のプランジャが、嵌合穴が同軸上に整列したとき
に、油圧を受けたプランジャが相手プランジャを押しな
がら相手の嵌合穴に嵌まりこむように構成されているの
で、プランジャと高速用ロッカアームおよび低速用ロッ
カアームの嵌合穴との加工精度は極めて高いものが要求
され、コスト上昇の一因となっている。というのも、加
工精度を下げ両者のクリアランスを大きく許容すると、
まず、作動油圧の保持が保証されず、さらに、嵌合穴と
プランジャとの片当りによる摩耗や音が発生し好ましく
ないからである。また、従来のものにあっては低速用と
高速用との2段の切換であるから、中速域におけるエン
ジン性能を充分に引出すことができず、きめ細かいエン
ジン制御が困難であった。
【0006】本発明の目的は、かかる従来の問題を解消
し、高精度の加工を必要とせずコストを低減することが
できると共にきめ細かいエンジン制御を可能とするエン
ジンの弁作動装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明は、ロッカシャフトに揺動自在に設けら
れ、一端が吸気弁あるいは排気弁に連係されるとともに
第1カムで駆動されるロッカアームと、第2カムで駆動
される第1自由カムフォロアと、第3カムで駆動される
第2自由カムフォロアと、前記ロッカアームに設けら
れ、前記第1自由カムフォロアを前記第2カムに押圧
し、且つ前記第2カムの駆動力を前記ロッカアームに伝
達しない第1ロストモーション機構と、前記ロッカアー
ムに設けられ、前記第2自由カムフォロアを前記第3カ
ムに押圧し、且つ前記第3カムの駆動力を前記ロッカア
ームに伝達しない第2ロストモーション機構と、前記第
1自由カムフォロアに設けられ、前記第1ロストモーシ
ョン機構に連係する第1位置と、前記ロッカアームに連
結する第2位置とに前記ロッカシャフトと平行な軸線方
向に移動可能な第1連係部材と、前記第2自由カムフォ
ロアに設けられ、前記第2ロストモーション機構に連係
する第1位置と、前記ロッカアームに連結する第2位置
とに前記軸線上を移動可能な第2連係部材と、前記第1
の連係部材の前記ロッカアームと前記第1ロストモーシ
ョン機構とへの連係を切換え可能な第1連係切換え手段
と、前記第2の連係部材の前記ロッカアームと前記第2
ロストモーション機構とへの連係を切換え可能な第2連
係切換え手段と、前記第1連係部材と前記第2連係部材
と間に配置され、両者を戻り方向に付勢する共通一個の
弾性部材と、を有することを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明によれば、例えば第1自由カムフォロア
に設けられた第1連係部材を、連係切換え手段でもっ
て、第1ロストモーション機構に連係する第1位置に移
動させることにより、ロッカアームと第1自由カムフォ
ロアとの連結が解除され、ロッカアームは低速用の第1
カムで駆動され、またロッカアームに連係する第2位置
に移動させることによりロッカアームと第1自由カムフ
ォロアとが連結され、ロッカアームは高速用の第2カム
で駆動される。さらに、第2自由カムフォロアとロッカ
アームとを第2連係部材で連結すれば、ロッカアーム
は、例えば中速用の第3カムで駆動される。
【0009】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0010】図1ないし図4は、1つの気筒について同
一の機能を有する2つの弁(吸気弁,排気弁のいずれで
も良く、図示のものは吸気弁とする)を備えたエンジン
に対して本発明を適用した場合の実施例を示している。
【0011】これについて説明すると、各気筒には2本
の吸気弁Vに対応した単一のロッカアーム1が設けられ
る。ロッカアーム1の基端は、各気筒に共通なロッカシ
ャフト3を介してシリンダヘッドに揺動自在に支持さ
れ、ロッカアーム1の先端は吸気弁Vのステム頂部に当
接する。
【0012】ロッカアーム1は平面視においてほぼ矩形
に形成され、ほぼその中央上面に、第1の自由カムフォ
ロアとしての高速用自由カムフォロア5が設けられてい
る。そして、図1において、高速用自由カムフォロア5
の左側には第1カムとしての低速用カム30Lが当接す
るローラ7が設けられ、右側には、第2自由カムフォロ
アとしての中速用自由カムフォロア9が設けられてい
る。これら高速用自由カムフォロア5および中速用自由
カムフォロア9の基端はサブロッカシャフト11を介し
てロッカアーム1に相対回転可能に支持されている。サ
ブロッカシャフト11は高速用自由カムフォロア5およ
び中速用自由カムフォロア9にそれぞれ形成された穴5
Aおよび9Aに摺動可能に嵌合する一方、ロッカアーム
1に形成された支持壁1A,1B,1Cの穴に圧入支持
されている。
【0013】高速用自由カムフォロア5および中速用自
由カムフォロア9は吸気弁Vに当接する部位を持たず、
その先端にはそれぞれ第2カムとしての高速用カム30
Hおよび第3カムとしての中速用カム30Mに摺接する
摺接部5Bおよび9Bがそれぞれ円弧状に突出して形成
されている。
【0014】ローラ7はロッカアーム1に形成された中
抜き空間1Dの両側の支持壁1E,1Fの穴に圧入支持
された支持軸13に、ニードルベアリング15を介して
回転自在に支持されている。なお、支持軸13の一端面
は後述する作動油室の一側面を画成する。
【0015】ロッカアーム1において自由カムフォロア
5および9の先端部周辺には中抜き空間1Gが設けら
れ、また高速用自由カムフォロア5および中速用自由カ
ムフォロア9のそれぞれの直下から互いに近ずく方向に
若干偏倚した位置で、第1および第2のロストモーショ
ン機構17および19を収容するための円柱状の段付凹
部17Aおよび19Aを有するシリンダ部1Hが形成さ
れている。コイル状の第1および第2のロストモーショ
ンスプリング17Bおよび19Bの下端は、凹部17A
および19Aの開口端にそれぞれ係止された第1および
第2の下部スプリングリテーナ17Cおよび19Cにそ
れぞれ支持され、その上端は凹部17Aおよび19Aに
摺動自在に嵌合する有底筒状の第1および第2の上部ス
プリングリテーナ17Dおよび19Dをそれぞれ付勢し
ている。
【0016】さらに、第1および第2の上部スプリング
リテーナ17Dおよび19Dはその端縁にフランジがそ
れぞれ形成され、これらフランジが凹部17Aおよび1
9Aに形成した段部17Eおよび19Eに係合すること
によりストッパが構成され、第1および第2の上部スプ
リングリテーナ17Dおよび19Dの凹部17Aおよび
19Aからの突出量が規制されている。かくて、第1お
よび第2の上部スプリングリテーナ17Dおよび19D
の上面とロッカアーム1のシリンダ部1Hの周縁との高
さが等しく維持されることになる。
【0017】一方、前述の高速用自由カムフォロア5お
よび中速用自由カムフォロア9はそれぞれ摺接部5Bお
よび9Bの下側に、サブロッカシャフト11の軸線と平
行な鍵穴状の空洞5Cおよび9Cをそれぞれを設けた形
態とされ、空洞5C内に第1連係部材としての高速用プ
ロップ21が、空洞9C内に第2連係部材としての中速
用プロップ23がそれぞれ軸方向に移動自在に設けられ
ている。高速用プロップ21は基本的に有底円筒形状を
なし、外周部に径方向に突出した第1脚部21Aおよび
第2脚部21Bが設けられている。そして、高速用プロ
ップ4の内孔21Cには、一端が中速用プロップ23に
当接されたガイド筒25が摺動自在に嵌合され、このガ
イド筒25の頭部と内孔21Cの底部との間には、高速
用プロップ21および中速用プロップ23をそれぞれ離
間する方向に付勢するリターンスプリング27が縮設さ
れている。
【0018】また、中速用プロップ23は基本的に円柱
形状をなし、外周部に径方向に突出した第1脚部23A
および第2脚部23Bが設けられている。
【0019】一方、高速用プロップ21の底部にはロッ
カアーム1に設けられた高速用の第1油圧駆動部31の
作動プランジャ31Aの一端が当接している。すなわ
ち、ロッカアーム1には前述の支持壁1Fに前述の支持
軸13の延長軸線上に、空間1Gに開口する小径貫通孔
31Bが穿設され、該小径貫通孔31Bに作動プランジ
ャ31Aが摺動自在に嵌装されている。作動プランジャ
31Aの他端は前述の支持軸13に当接可能とされてお
り、両者の間には第1油圧室31Cが構成される。
【0020】他方、中速用プロップ23の端部にはロッ
カアーム1に設けられた第2油圧駆動部33の作動プラ
ンジャ33Aが当接している。すなわち、ロッカアーム
1には前述のロッカシャフト3の軸線と平行で支持軸1
3の延長軸線上に、同じく空間1Gに開口する段付貫通
孔33Bが穿設され、その小径側に上述の作動プランジ
ャ33Aが摺動自在に嵌装され、大径側には中心部に突
起が形成された栓体33Cが嵌着されている。そして、
作動プランジャ33Aと栓体33Cとの間には第2油圧
室33Dが構成される。
【0021】第1および第2の油圧室31Cおよび33
Dに作動油圧を導く油通路はロッカアーム1およびロッ
カシャフト3の内部を通して設けられる。ロッカアーム
1には第1油圧室31Cおよび第2油圧室33Dにそれ
ぞれ一端が開口するとともに、他端がロッカシャフト3
に対する軸受面を貫通する通孔31Dおよび33Eが形
成されている。ロッカシャフト3の内部には2系統のオ
イルギャラリが軸方向に形成され、この2系統のオイル
ギャラリは通孔および環状溝を介してロッカアーム1の
通孔31Dおよび33Eとそれぞれ別個に連通してい
る。
【0022】オイルギャラリには、図示しない切換弁を
介して、オイルポンプの吐出油圧が所定の運転時に導か
れる。切換弁の作動を電子制御するコントロールユニッ
トは、エンジン回転信号,冷却水温信号,潤滑油の温度
信号,過給機による吸気の過給圧力信号,スロットルバ
ルブの開度信号等を入力して、これらの検出値に基づい
てエンジントルクの急激な変動を抑えつつ、後述する低
速用カム30Lと中速用カム30Mと高速用カム30H
との切換えを円滑に行うようになっている。
【0023】低速用カム30Lとこれに隣接する高速用
カム30Hおよび中速用カム30Mとは、それぞれ共通
のカムシャフト30に一体形成され、エンジンの回転数
に対応して要求される弁リフト特性を満足するように異
なる形状(大きさが異なる相似形も含む)に形成されて
いる。つまり、高速用カム30Hは中速用カム30Mと
比べ、中速用カム30Mは低速用カム30Lと比べ、そ
れぞれ弁リフト量もしくは開弁期間の少なくとも一方を
大きくするプロフィールを有している。ここでは、弁リ
フト量,開弁期間を共に大きくしてある。
【0024】なお、本実施例にあっては、高速用プロッ
プ21の第2脚部21Bの図2における右端と第1上側
スプリングリテーナ17Dの端縁、すなわち、ロッカア
ーム1の第1凹部17Aの周縁との距離が、第1脚部2
1Aの右端とロッカアーム1のシリンダ部1Hの外縁と
の距離よりも大きくなるように寸法関係が定められてい
る。換言すると、第1脚部21Aの方が、第2脚部21
Bよりも早くロッカアーム1との連結関係が達成される
ように設定されている。
【0025】同様に、中速用プロップ23においても、
その第2脚部23Bの左端と第2上側スプリングリテー
ナ19Dの端縁、すなわち、ロッカアーム1の第2凹部
19Aの周縁との距離が、第1脚部23Aの左端とロッ
カアーム1のシリンダ部1Hの外縁との距離よりも大き
くなるように寸法関係が定められている。換言すると、
第1脚部23Aの方が第2脚部23Bよりも早くロッカ
アームとの連結関係が達成される。
【0026】さらに、中速用自由カムフォロア9には、
その揺動基端側にアジャスタブルストッパ35が設けら
れている。すなわち、中速用自由カムフォロア9に形成
されたねじ孔にストッパねじ35Aが螺合されその先端
がロッカアーム1に当接可能とされている。なお、35
Bはストッパねじ35Aの突出位置決めのためのロック
ナットである。
【0027】上記構成になる本実施例にあっては、エン
ジンの低速運転時、ロッカアーム1は低速用カム30L
のプロフィールに従って揺動し、各吸気弁Vの開閉駆動
を行う。このとき、高速用自由カムフォロア5および中
速用自由カムフォロア9は高速用カム30Hおよび中速
用カム30Mによってそれぞれ揺動されるものの、リタ
ーンスプリング27の付勢力により、高速用および中速
用のプロップは図2に示す位置にあり、それぞれの第2
脚部21Bおよび23Bのみが、第1および第2のロス
トモーション機構17および19の第1および第2の上
側スプリングリテーナ17Dおよび19Dに当接した、
第1位置での連係状態にある。従って、第2脚部21B
および23Bから第1および第2の上側スプリングリテ
ーナ17Dおよび19Dに入力されても、第1および第
2のロストモーションスプリング17Bおよび19Bが
それぞれ撓むのみで、ロッカアーム1の動きが妨げられ
ることはない。
【0028】これに対して、エンジンの中速運転時にお
いて、作動油圧がオイルギャラリおよび第2油通路33
Eを介して第2油圧室33Dに導かれると、作動プラン
ジャ33Aは中速用プロップ23をリターンスプリング
27に抗って移動させ、図5に示す第2位置にもたら
す。この状態では中速用プロップ23の第1および第2
の脚部23Aおよび23Bが、ロッカアーム1の第2凹
部19Aの周縁部に係合することにより、ロッカアーム
1と中速用自由カムフォロア23とが連結され一体とな
って中速用カム30Mのプロフィルに従いロッカシャフ
ト3を中心として揺動する。
【0029】さらに、エンジンの高速運転時には第2油
圧室33Dの油圧が消滅され、作動油圧がオイルギャラ
リおよび第1油通路31Dを介して第1油圧室31Cに
導かれる。すると、作動プランジャ31Aは高速用プロ
ップ21をリターンスプリング27に抗って移動させ、
図6に示す第2位置にもたらす。この状態では、高速用
プロップ21の第1脚部21Aおよび第2脚部21B
が、それぞれロッカアーム1の第1凹部17Aの周縁部
に係合することにより、ロッカアーム1および高速用自
由カムフォロア21が連結され一体となって、ロッカシ
ャフト3を中心として揺動することになる。
【0030】ここに、高速用カム30Hは中速用カム3
0Mや低速用カム30Lに比較して、弁開度および弁リ
フト量が共に大となるように形成されているから、高速
用自由カムフォロア5とロッカアーム1とが一体化され
た揺動時は、ロッカアーム1のローラ7が低速用カム3
0Lから、および中速用自由カムフォロア9が中速用カ
ム30Mからそれぞれ浮き上がり、各吸気弁Vは高速用
カム30Hのプロフィールに従って開閉駆動され、弁開
度および弁リフト量が共に大きくなる。このとき、中速
用自由カムフォロア9は第2ロストモーションスプリン
グ19Bにより中速用カム30Mに当接する方向に付勢
されているが、その基端側に設けられたアジャスタブル
ストッパ35によって、ロッカアーム1との相対角度が
増大する方向の回動が所定量に規制されているので、中
速用カム30Mと衝接することが防止されている。
【0031】一方、エンジンの高回転域や中回転域から
再び低回転域に移ると、切換弁の作動により第1あるい
は第2油圧室31C,33Dに導かれる油圧が低下し、
リターンスプリング27の弾性復元力により高速用プロ
ップ21あるいは中速用プロップ23が元の位置に移動
して、ロッカアーム1の拘束が解除される。
【0032】これにより、低速用カム30Lのプロフィ
ールに基づくトルク特性と中速用カム30Mおよび高速
用カム30Hのプロフィールに基づくトルク特性とが合
成され、低回転域から高回転域に亘ってトルクを高めら
れる。
【0033】ところで、前述した本実施例においては、
作動油圧の発生が十分でなく、プロップ21,23の第
1位置から第2位置への移動が不十分であった場合であ
っても、第1脚部21A,23Aの方が優先的にロッカ
アーム1に連結されるので、両自由カムフォロア5およ
び9の傾きが発生しづらくなる。けだし、第1脚部21
A,23Aのロッカアーム1との連結部は第2脚部21
Bおよび23Bの連結部に比べ、両自由カムフォロア5
および9のそれぞれ中央寄りに存するからである。この
結果、両自由カムフォロア21および23への片当りが
防止され、異音の発生が低減される。
【0034】また、本実施例においては中速用プロップ
23および高速用プロップ21を一つのリターンスプリ
ング27で付勢するようにしたので、部品点数が削減で
きる。
【0035】さらに、中速用自由カムフォロア9にロッ
カアーム1との相対角度が増大する方向の回動を所定量
に規制するアジャスタブルストッパ35を設けるように
したので、高速用自由カムフォロア5とロッカアーム1
との連結時における中速用自由カムフォロア9の自由運
動を防止し、衝接による騒音の発生を抑えることができ
る。
【0036】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、従来の嵌合穴にプランジャを挿入し連結する
ものに比べ、嵌合穴を穿設する必要がなくその加工精度
が低くてよいから、コストを低減することができる。
【0037】また、低,中および高速の全回転域に亘り
適正な弁角度および弁リフト量を得、きめ細かなエンジ
ン制御が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す動弁系の平面図であ
る。
【図2】図1のII−II線に沿う縦断面図であり、ロッカ
アームと中速用自由カムフォロアおよび高速用自由カム
フォロアとの連結解除状態を示す。
【図3】図1のIII −III 線に沿う横断面図である。
【図4】図1のIV−IV線に沿う横断面図である。
【図5】図1のII−II線に沿う縦断面図であり、ロッカ
アームと中速用自由カムフォロアとの連結状態を示す。
【図6】図1のII−II線に沿う縦断面図であり、ロッカ
アームと高速用自由カムフォロアとの連結状態を示す。
【符号の説明】
V 吸気弁 1 ロッカアーム 3 ロッカシャフト 5 高速用自由カムフォロア(第1自由カムフォロア) 7 ローラ 9 中速用自由カムフォロア(第2自由カムフォロア) 11 サブロッカシャフト 17 第1ロストモーション機構 19 第2ロストモーション機構 21 高速用プロップ(第1連係部材) 23 中速用プロップ(第2連係部材) 27 リターンスプリング 30 カムシャフト 30L 低速用カム(第1カム) 30M 中速用カム(第3カム) 30H 高速用カム(第2カム) 31 第1油圧駆動部 33 第2油圧駆動部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01L 13/00 301

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロッカシャフトに揺動自在に設けられ、
    一端が吸気弁あるいは排気弁に連係されるとともに第1
    カムで駆動されるロッカアームと、 第2カムで駆動される第1自由カムフォロアと、 第3カムで駆動される第2自由カムフォロアと、 前記ロッカアームに設けられ、前記第1自由カムフォロ
    アを前記第2カムに押圧し、且つ前記第2カムの駆動力
    を前記ロッカアームに伝達しない第1ロストモーション
    機構と、 前記ロッカアームに設けられ、前記第2自由カムフォロ
    アを前記第3カムに押圧し、且つ前記第3カムの駆動力
    を前記ロッカアームに伝達しない第2ロストモーション
    機構と、 前記第1自由カムフォロアに設けられ、前記第1ロスト
    モーション機構に連係する第1位置と、前記ロッカアー
    ムに連結する第2位置とに前記ロッカシャフトと平行な
    軸線方向に移動可能な第1連係部材と、 前記第2自由カムフォロアに設けられ、前記第2ロスト
    モーション機構に連係する第1位置と、前記ロッカアー
    ムに連結する第2位置とに前記軸線上を移動可能な第2
    連係部材と、 前記第1の連係部材の前記ロッカアームと前記第1ロス
    トモーション機構とへの連係を切換え可能な第1連係切
    換え手段と、前記第2の連係部材の前記ロッカアームと前記第2ロス
    トモーション機構とへの連係を切換え可能な第2連係切
    換え手段と、 前記第1連係部材と前記第2連係部材と間に配置され、
    両者を戻り方向に付勢する共通一個の弾性部材と、 を有することを特徴とするエンジンの弁作動装置。
  2. 【請求項2】 前記第1および第2の連係部材の一方が
    前記第2位置に移動するとき、他方は前記第1位置に位
    置することを特徴とする請求項1に記載のエンジンの弁
    作動装置。
  3. 【請求項3】 前記第1カムが低速用カム、第2カムが
    高速用カムおよび第3カムが中速用カムであり、前記
    1または第2自由カムフォロアには前記ロッカアームと
    の相対角度が増大する方向の回動を所定量に規制するス
    トッパ部材が設けられていることを特徴とする請求項1
    または2に記載のエンジンの弁作動装置。
JP27561891A 1991-10-23 1991-10-23 エンジンの弁作動装置 Expired - Fee Related JP2999606B2 (ja)

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