JPH11264309A - 内燃機関の動弁装置 - Google Patents

内燃機関の動弁装置

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JPH11264309A
JPH11264309A JP6820398A JP6820398A JPH11264309A JP H11264309 A JPH11264309 A JP H11264309A JP 6820398 A JP6820398 A JP 6820398A JP 6820398 A JP6820398 A JP 6820398A JP H11264309 A JPH11264309 A JP H11264309A
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JP
Japan
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valve
actuator
cam
engine
intake
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Application number
JP6820398A
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English (en)
Inventor
Takeshi Gomi
武嗣 五味
Hiroomi Nemoto
浩臣 根本
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Publication date
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Priority to DE69812839T priority patent/DE69812839T2/de
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Priority to EP08000942A priority patent/EP1916392B1/en
Priority to EP98120562A priority patent/EP0913557B1/en
Priority to DE69839327T priority patent/DE69839327T2/de
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Abstract

(57)【要約】 【課題】閉弁方向にばね付勢された機関弁に開弁方向の
動力を作用させ得る電気式のアクチュエータを備える内
燃機関の動弁装置において、アクチュエータの電力消費
量を低減する。 【解決手段】カム軸28に設けられた動弁カム29I
よる動力を機関弁VI に伝達可能な動力伝達手段36の
構成要素37,38,39の1つ39に、動弁カム29
I のカムプロフィルに基づく機関弁VI のリフト量とア
クチュエータ51 1 の作動に基づく機関弁VI のリフト
量とを加算したリフト量で前記機関弁VIを駆動するこ
とを可能として、アクチュエータ511 が連結される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の動弁装
置に関し、特に、閉弁方向にばね付勢された機関弁に開
弁方向の動力を作用させ得る電気式のアクチュエータを
備える内燃機関の動弁装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、かかる動弁装置は、たとえば特開
平3−92520号公報等により既に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
ものでは、電気式のアクチュエータのみで機関弁を開閉
駆動するようにしているので、機関の運転状態に応じて
機関弁の作動特性を変更可能ではあるが、機関弁の最大
リフト量分の駆動力をアクチュエータが発揮しなければ
ならず、アクチュエータでの電力消費量が大となる。
【0004】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、アクチュエータの電力消費量を低減可能とし
た内燃機関の動弁装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、閉弁方向にばね付勢された
機関弁に開弁方向の動力を作用させ得る電気式のアクチ
ュエータを備える内燃機関の動弁装置において、カム軸
に設けられた動弁カムによる動力を機関弁に伝達可能な
動力伝達手段の構成要素の1つに、前記動弁カムのカム
プロフィルに基づく機関弁のリフト量と前記アクチュエ
ータの作動に基づく機関弁のリフト量とを加算したリフ
ト量で前記機関弁を駆動することを可能として、前記ア
クチュエータが連結されることを特徴とする。
【0006】かかる構成によれば、機関弁のリフト量の
一部を動弁カムで負担するので、アクチュエータ側で負
担する開弁動力が、アクチュエータのみで機関弁を駆動
するようにしたものに比べて小さくすみ、したがってア
クチュエータでの電力消費量も小さくてすむ。
【0007】また請求項2記載の発明は、上記請求項1
記載の発明の構成に加えて、前記動力伝達手段は、前記
カム軸と平行な軸線まわりに回動可能な内輪と、該内輪
と同一軸線まわりの回動を可能として内輪を囲繞する外
輪と、内輪および外輪間に配置される遊星回転体を前記
内輪および外輪の軸線と平行な軸線まわりに回転自在に
支持するとともに該遊星回転体の前記内輪まわりの公転
に連動して回動するキャリアとを構成要素として構成さ
れ、それらの構成要素のうち第1の構成要素が前記機関
弁に連結され、前記各構成要素のうち第2の構成要素が
前記動弁カムに連動、連結され、前記各構成要素のうち
第3の構成要素に前記アクチュエータが連結されること
を特徴とする。
【0008】このような請求項2記載の発明の構成によ
れば、動力伝達手段が、内輪、外輪およびキャリアを構
成要素とした遊星ギヤ式もしくは遊星摩擦式に構成さ
れ、それらの3つの構成要素が、機関弁、動弁カムおよ
びアクチュエータにそれぞれ連結されるので、相互に独
立した動弁カム側からの動力ならびにアクチュエータ側
からの動力を同時に動力伝達手段に作用せしめたとき
に、衝突箇所が生じることを回避しつつ相乗させて機関
弁に伝達することができ、動力伝達手段の小型化を図る
ことも可能である。
【0009】さらに請求項3記載の発明は、上記請求項
1または2記載の発明の構成に加えて、前記動弁カム
は、機関弁の閉弁着座直前に緩衝曲線を描くリフト特性
が得られるカムプロフィルを有し、前記アクチュエータ
を制御する制御手段が、機関弁の開弁期間のうち少なく
とも閉弁着座直前にアクチュエータから前記動力伝達手
段への駆動力入力を停止すべく構成されることを特徴と
する。
【0010】このような請求項3記載の発明の構成によ
れば、少なくとも機関弁の閉弁着座直前には、動弁カム
のカムプロフィルに応じて機関弁が緩やかに着座して機
関弁のバウンスが生じることを防止することができ、機
関弁の緩やかな作動を得るためにアクチュエータの作動
を細かく制御することが不要となり、アクチュエータの
作動制御を単純化することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0012】図1ないし図9は本発明の第1実施例を示
すものであり、図1は内燃機関の要部縦断面図、図2は
図1の2−2線拡大断面図、図3は図1の3−3線拡大
断面図、図4はアクチュエータの概略構成を示す断面
図、図5は吸気弁の開弁リフト特性図、図6は開弁開始
時のアクチュエータの作動状況を示す断面図、図7は開
弁保持状態でのアクチュエータの作動状況を示す断面
図、図8は閉弁作動時のアクチュエータの作動状況を示
す断面図、図9は閉弁保持状態でのアクチュエータの作
動状況を示す断面図である。
【0013】先ず図1において、図示しないシリンダブ
ロックに摺動可能に嵌合されるピストンの上面およびシ
リンダヘッド14間に燃焼室15が形成され、シリンダ
ヘッド14には、燃焼室15の天井面に閉口するように
して一対の吸気弁口16…ならびに一対の排気弁口17
…が設けられ、両吸気弁口16…は吸気ポート18に連
通され、両排気弁口17…は排気ポート19に連通され
る。
【0014】両吸気弁口16…を個別に開閉可能な一対
の機関弁としての吸気弁VI …のステム20…は、シリ
ンダヘッド14にそれぞれ設けられたガイド筒21…に
摺動可能に嵌合され、各ガイド筒21…から上方に突出
したステム20…の上端部に設けられるリテーナ22…
とシリンダヘッド14との間には各ステム20…を囲繞
するコイル状の弁ばね23…が設けられ、それらの弁ば
ね23…により吸気弁VI …は吸気弁口16…を閉じる
方向に付勢される。また両排気弁口17…を個別に開閉
可能な一対の排気弁VE …のステム24…は、シリンダ
ヘッド14にそれぞれ設けられたガイド筒25…に摺動
可能に嵌合され、各ガイド筒25…から上方に突出した
ステム24…の上端部に設けられるリテーナ26…とシ
リンダヘッド14との間には各ステム24…を囲繞する
コイル状の弁ばね27…が設けられ、それらの弁ばね2
7…により排気弁VE …は排気弁口17…を閉じる方向
に付勢される。
【0015】上記両吸気弁VI …および両排気弁VE
間には、図示しないクランク軸の軸線と平行なカム軸2
8が両吸気弁VI …の上端および両排気弁VE …の上端
よりも下方に位置するようにして回転自在に配置されて
おり、該カム軸28は1/2の減速比で図1の反時計方
向に回転するようにして前記クランク軸に連動、連結さ
れる。しかもシリンダヘッド14の上面にはオイルバス
30が形成されており、前記カム軸28は、該カム軸2
8が備える吸気側動弁カム29I および排気側動弁カム
29E を、オイルバス30内のオイル中に浸潰させ得る
位置に配置される。
【0016】両吸気弁VI …とカム軸28の吸気側動弁
カム29I との間には、カム軸28の回転運動を吸気弁
I …の開閉運動に変換可能な吸気側動弁装置31I
設けられ、両排気弁VE …と前記カム軸28の排気側動
弁カム29E との間には、カム軸28の回転運動を排気
弁VE …の開閉運動に変換可能な排気側動弁装置31 E
が設けられる。
【0017】排気側動弁装置31E は、カム軸28と平
行な軸線を有して固定配置されるロツカアーム軸32
と、該ロッカアーム軸32に回動可能に支持されて両排
気弁V E …および排気側動弁カム29E 間に設けられる
ロッカアーム33とを備える。ロッカアーム33の一端
には排気側動弁カム29E に接触するカムスリッパ34
が設けられ、ロッカアーム33の他端には、両排気弁V
E …の上端にそれぞれ接触する一対のタペットねじ35
…が、進退位置を調整可能としてそれぞれねじ込まれ
る。
【0018】吸気側動弁装置31I は動力伝達手段36
と、ヘッドカバー52に固定される電気式のアクチュエ
ータ511 とを備える。
【0019】図2および図3を併せて参照して、動力伝
達手段36は、シリンダヘッド14に支持された支軸4
1に該支軸41の軸線まわりに回動可能に支持される内
輪としてのサンギヤ37と、該サンギヤ37と同一軸線
まわりに回動可能としてサンギヤ37を囲繞する外輪で
あるリングギヤ38と、複数の遊星回転体である遊星ギ
ヤ40…を前記サンギヤ37およびリングギヤ38の軸
線と平行な軸線まわりに回転自在に支持するとともにそ
れらの遊星ギヤ40…のサンギヤ37まわりの公転に連
動して回動するキャリア39とで遊星ギヤ式に構成され
る。
【0020】ところで、支軸41はカム軸28の軸線と
は異なる位置でカム軸28および吸気弁VI …間に配置
されるものであり、このような配置とすることにより、
カム軸28および吸気弁VI …の構造が複雑になること
を回避しつつ、従来から用いられている一般的な動弁系
に吸気側動弁装置31I を容易に配設することが可能で
ある。
【0021】前記動力伝達手段36を構成する3つの構
成要素であるサンギヤ37、リングギヤ38およびキャ
リア39のうち、第1の構成要素としてのサンギヤ37
の両側には、支軸41の軸線方向に間隔をあけた位置で
両吸気弁VI …側に延びる一対の連結腕42,42の基
部42a, 42aが嵌合、固着されており、これらの連
結腕42, 42の先端部には、両吸気弁VI …における
ステム20…の上端にそれぞれ接触するタペットねじ4
3, 43が進退位置を調整可能としてそれぞれねじ込ま
れる。これにより、サンギヤ37は両吸気弁VI …に連
動、連結されることになり、サンギヤ37の回動に応じ
て両吸気弁VI …が開閉駆動される。
【0022】動力伝達手段36を構成する構成要素のう
ち第2の構成要素としてのキャリア39は、前記連結腕
42, 42の基部42a, 42aでそれぞれ回転自在に
支持される一対のリング板状の支持板39a, 39a
と、支軸41の軸線と平行な軸線を有して両支持板39
a, 39aに両端が支持される複数たとえば6本の軸3
9b, 39b…とを有するものであり、支軸41の周方
向に等間隔をあけた位置に配置される各軸39b, 39
b…で、サンギヤ37の外周およびリングギヤ38の内
周に噛合う遊星ギヤ40, 40…が回転自在に支持され
る。
【0023】キャリア39が備える両支持板39a, 3
9aには、吸気側動弁カム29I 側に延びるローラ保持
腕45, 45が一体に設けられており、両ローラ保持腕
45,45の内面と両支持板39a, 39aの内面との
間には段部46,46が形成される。これらのローラ保
持腕45, 45の先端部間に遊星ギヤ40, 40…の軸
方向全長よりも長いローラ44が軸支される。すなわち
支軸41の軸線と平行な軸線を有するローラ軸47の両
端が両ローラ保持腕45, 45の先端部間に固定され、
ローラ44と、前記ローラ軸47との間にニードルベア
リング48が介装される。
【0024】動力伝達手段36を構成する3つの構成要
素のうちの第3の構成要素であるリングギヤ38は、キ
ャリア39で回転自在に支持される。すなわち円筒状に
形成されているリングギヤ38の両端が、キャリア39
における両支持板39a, 39aの内面外周縁部でそれ
ぞれ回転自在に支持されることになり、両支持板39
a, 39aに連なるローラ保持腕45, 45に対応する
部分では、リングギヤ38の両端が、支持板39a, 3
9aおよびローラ保持腕45, 45間に形成されている
段部46, 46で回転自在に支持されることになる。
【0025】リングギヤ38には、支軸41の軸線と直
交する方向に延びる制御腕49が一体に設けられる。ま
たヘッドカバー52には、前記制御腕49にほぼ直交す
る方向で接触するロッド57を備えるアクチュエータ5
1 が固定される。
【0026】図4において、アクチュエータ511 は、
円筒状に形成されるハウジング53と、該ハウジング5
3内の一端側に固定配置される電磁石54と、ハウジン
グ53内で電磁石54に対向配置されるプランジャ56
と、該プランジャ56に基端が連設されて電磁石54の
中心部およびハウジング53を軸方向移動自在に貫通す
るロッド57と、ハウジング53の外方でロッド57の
先端側に固定されるばね受け部57aおよびハウジング
53間に設けられる設けられる戻しばね58とを備え、
ロッド57の先端をリングギヤ39の制御腕49に当接
させることを可能とし、ヘッドカバー52に固定され
る。しかも戻しばね58のばね荷重は、弁ばね23のば
ね荷重に比べて極めて小さく設定される。
【0027】このようなアクチュエータ511 によれ
ば、プランジャ56が電磁石54側に最も吸引された位
置と、プランジャ56がハウジング53の他端閉塞部で
受けられる位置との間でロッド57が軸方向に移動する
ことになり、ロッド57の先端は戻しばね58により制
御腕49に常時接触される。
【0028】アクチュエータ511 の作動は、制御手段
60で制御されるものであり、該制御手段60は、吸気
弁VI …の開弁期間のうち吸気弁VI …の閉弁方向への
作動時にはアクチュエータ511 から動力伝達手段36
の制御腕49への駆動力入力を停止すべく、電磁石54
への電力供給を停止する。
【0029】而してアクチュエータ511 から動力伝達
手段36に入力される動力と、吸気側動弁カム29I
ら動力伝達手段36に入力される動力とに応じて、吸気
弁V I のリフト特性は、図5で示すようになる。
【0030】この図5において、吸気側動弁カム29I
は、該吸気側動弁カム29I だけで吸気弁VI …を開閉
駆動したときには、鎖線で示すようなリフト特性が得ら
れるカムプロフィルを有するものであり、このカムプロ
フィルによれば、開弁作動開始時に緩やかな緩衝曲線C
1 を描くとともに、閉弁着座直前に緩やかな緩衝曲線C
2 を描くリフト特性が得られる。
【0031】而して前記アクチュエータ511 は、吸気
弁VI の開弁開始時である時刻t1において、吸気側動
弁カム29I で定まる開弁開始時期とは無関係に吸気弁
I…の開弁作動を開始することができ、図6で示すよ
うに、電磁石54を励磁してプランジャ56を吸引作動
せしめる。そうすると、ロッド57がリングギヤ38の
制御腕49を押すことによりサンギヤ37が回動して、
両吸気弁VI …を開弁方向に作動せしめることになる。
この際、ローラ44を介してローラ保持腕45…が吸気
側動弁カム29I で押されるようになると、サンギヤ3
7にはアクチュエータ511 からの動力ならびに吸気側
動弁カム29I からの動力が相乗して作用し、アクチュ
エータ511 の作動量に伴なうリフト量と、吸気側動弁
カム29 I によるリフト量とを加算した合計リフト量だ
け吸気弁VI …がリフトすることになる。すなわち吸気
弁VI の最大リフト量がたとえば8mmであるときに、
たとえば7mmをアクチュエータ511 で負担し、たと
えば1mmを吸気側動弁カム29I で負担するようにす
ることができる。
【0032】吸気弁VI …のリフト量が最大となった時
刻t2 からは、図7で示すように電磁石54にプランジ
ャ56を吸引せしめたままとし、時刻t3 で電磁石54
の励磁を停止すると、吸気弁VI …は弁ばね23のばね
力で閉弁作動を開始することになり、アクチュエータ5
1 では、図8で示すように、ロッド57が制御腕49
で押され、プランジャ56がハウジング53の他端閉塞
部に突き当てられた状態となる。これにより吸気弁VI
…の閉弁着座直前の時刻t4 からは吸気側動弁カム29
I のカムプロフィルで定まるリフト特性を示すようにな
り、吸気弁VI…は緩衝曲線C2 に従って緩やかに閉弁
着座する。
【0033】吸気弁VI …の閉弁着座後には、アクチュ
エータ511 のロッド57は、図9で示すように、戻し
ばね58のばね力によって制御腕49に当接したままと
なっているが、戻しばね58のばね荷重は弁ばね23の
ばね荷重に比べて問題とならないほど小さく設定されて
いるので、戻しばね58が吸気弁VI …の作動を乱すこ
とはない。
【0034】次にこの第1実施例の作用について説明す
ると、吸気弁VI …のリフト量の一部を吸気側動弁カム
29I で負担することになるので、アクチュエータ51
1 側で負担する開弁動力が、アクチュエータ511 のみ
で吸気弁VI …を開閉駆動するようにしたものに比べて
小さくすみ、したがってアクチュエータ511 での電力
消費量も小さくなり、アクチュエータ511 の小型化を
図ることができる。
【0035】しかもアクチュエータ511 の作動タイミ
ングを制御することにより、吸気弁VI …の作動特性を
変更可能である。
【0036】またアクチュエータ511 の故障時には、
吸気側動弁カム29I のみで吸気弁VI …を駆動するこ
とができ、アクチュエータ511 の故障を考慮する場合
には、図5の二点鎖線で示したリフト特性がより高い山
を形成するように吸気側動弁カム29I のカムプロフィ
ルを設定しておけばよい。そのようにすれば、アクチュ
エータ51I の故障にもかかわらず、吸気弁VI …の駆
動を確保することができる。
【0037】また吸気側動弁カム29I および吸気弁V
I …間に動力伝達手段36が設けられ、その動力伝達手
段36の構成要素の1つたとえばリングギヤ38にアク
チュエータ511 が連結されるのであるが、該動力伝達
手段36が遊星ギヤ式のものであるので、相互に独立し
た吸気側動弁カム29I からの動力ならびにアクチュエ
ータ511 からの動力を同時に動力伝達手段36に作用
せしめたときに、衝突箇所が生じることを回避しつつ両
動力を相乗させて吸気弁VI …に伝達することができ
る。
【0038】しかも遊星ギヤ式である動力伝達手段36
はサンギヤ37、リングギヤ38およびキャリア39が
同一軸線まわりに回動可能に配置されて成るものである
ので、コンパクト化すなわち吸気側動弁装置31I の小
型化を図ることができる。また吸気弁VI …にそれぞれ
連結される一対の連結腕42,42間に、リングギヤ3
8、遊星ギヤ40…およびキャリア39が配置されるの
で、動力伝達手段36をより一層コンパクト化すること
ができる。
【0039】またキャリア39に連なるローラ保持腕4
5, 45の先端部間にに支持されたローラ44が吸気側
動弁カム29I にころがり接触するので動弁負荷を低減
することができる。しかもシリンダヘッド14の上面に
形成されたオイルバス30内のオイル中に吸気側および
排気側動弁カム29I ,29E が浸潰されるので、吸気
側および排気側動弁カム29I ,29E でオイルをかき
上げるようにして、動力伝達手段36の潤滑を十分に行
なうことができる。この際、カム軸28が図1の反時計
方向に回転するものであることにより、吸気側および排
気側動弁カム29I ,29E でかき上げるオイルを動力
伝達手段36側に有効に飛散せしめ、動力伝達手段36
の潤滑をより効果的に行なうことができる。
【0040】さらに吸気側動弁カム29I は、その吸気
側動弁カム29I による吸気弁VI…の開閉作動時にそ
の開弁開始時および閉弁着座直前に緩やかな緩衝曲線C
1 ,C2 を描くリフト特性が得られるカムプロフィルを
有するものであり、制御手段60は、吸気弁VI …の開
弁期間のうち、吸気弁VI …の閉弁方向への作動時にお
いて少なくとも閉弁着座直前には動力伝達手段36への
駆動力入力を停止するようにアクチュエータ511 を制
御する。したがって吸気弁VI …の閉弁着座直前には、
吸気側動弁カム29I のカムプロフィルに応じて吸気弁
I …が緩やかに着座することになり、吸気弁VI …の
バウンスが生じることを防止することができる。これに
より、吸気弁VI …の緩やかな作動を得るためにアクチ
ュエータ511 の作動を制御手段60で細かく制御する
ことが不要として、アクチュエータ511 の作動制御を
単純化することができる。
【0041】図10は本発明の第2実施例の閉弁状態で
の吸気側動弁装置の簡略化した縦断面図であり、上記第
1実施例に対応する部分には同一の参照符号を付す。
【0042】この吸気側動弁装置は、カム軸28の吸気
側動弁カム29I および吸気弁VI間に設けられる動力
伝達手段36と、該動力伝達手段36のリングギヤ38
に設けられた制御腕49に連結される電気式のアクチュ
エータ512 とを備える。
【0043】アクチュエータ512 は、円筒状に形成さ
れるハウジング53と、該ハウジング53内の一端側に
固定配置される第1電磁石54と、ハウジング53内の
他端側に固定配置される第2電磁石55と、両電磁石5
4,55間でハウジング53内に収納されるプランジャ
56と、該プランジャ56に基端が連設されて第1電磁
石54の中心部およびハウジング53を軸方向移動自在
に貫通するロッド57と、ハウジング53の外方でロッ
ド57の先端側に固定されるばね受け部57aおよびハ
ウジング53間に設けられる設けられる戻しばね58と
を備える。
【0044】このアクチュエータ512 では、第1およ
び第2電磁石54,55の励磁・消磁を切換えることに
より、プランジャ56すなわちロッド57が往復移動す
ることになる。而して制御手段60(図1参照)は、吸
気弁VI を開き方向に作動せしめるときには第1電磁石
54を励磁するとともに第2電磁石55を消磁し、また
吸気弁VI を閉じ側に作動せしめるときには第2電磁石
55を励磁するとともに第1電磁石54を消磁する。而
して吸気弁VI の閉弁時には図7で示すように、プラン
ジャ56が第2電磁石55側に吸引されたままとなるの
で、ロッド57の先端および制御腕49間に間隙が生じ
ることになり、戻しばね58のばね力が動力伝達手段3
6に作用することがない。
【0045】この第2実施例によれば、吸気弁VI の閉
弁状態で第2電磁石55を励磁したままとなるので、第
1実施例に比べれば電力消費量が多少大きくなるが、ア
クチュエータ512 および吸気側動弁カム29I で共働
して吸気弁VI を開弁駆動するので、アクチュエータ5
2 のみで吸気弁VI …を開閉駆動するようにしたもの
に比べれば、アクチュエータ512 の電力消費量を小さ
くし、アクチュエータ512 の小型化を図ることができ
る。
【0046】本発明のさらに他の実施例として、特開平
5−33840号公報、特開平5−79450号公報、
特開平5−157149号公報、特開平6−34005
号公報および特開平6−66360号公報でそれぞれ開
示されるような遊星摩擦式の動力伝達手段(トラクショ
ンドライブ)を動力伝達手段として用いることも可能で
ある。また機関弁としての排気弁に本発明を適用するこ
とも可能である。
【0047】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の
範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計
変更を行なうことが可能である。
【0048】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の発明によれ
ば、機関弁のリフト量の一部を動弁カムで負担するよう
にしてアクチュエータでの電力消費量を小さくすること
ができる。
【0049】また請求項2記載の発明によれば、動力伝
達手段が遊星ギヤ式もしくは遊星摩擦式に構成されるの
で、相互に独立した動弁カム側からの動力ならびにアク
チュエータ側からの動力を、衝突箇所が生じることを回
避しつつ相乗させて機関弁に伝達することができ、しか
も動力伝達手段の小型化を図ることができる。
【0050】さらに請求項3記載の発明によれば、機関
弁の閉弁着座直前の緩やかな作動を得るためにアクチュ
エータの作動を細かく制御することを不要とし、アクチ
ュエータの作動制御を単純化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の内燃機関の要部縦断面図である。
【図2】図1の2−2線拡大断面図である。
【図3】図1の3−3線拡大断面図である。
【図4】アクチュエータの概略構成を示す断面図であ
る。
【図5】吸気弁の開弁リフト特性図である。
【図6】開弁開始時のアクチュエータの作動状況を示す
断面図である。
【図7】開弁保持状態でのアクチュエータの作動状況を
示す断面図である。
【図8】閉弁作動時のアクチュエータの作動状況を示す
断面図である。
【図9】閉弁保持状態でのアクチュエータの作動状況を
示す断面図である。
【図10】第2実施例の閉弁状態での吸気側動弁装置の
簡略化した縦断面図である。
【符号の説明】
28・・・カム軸 29I ・・・動弁カム 36・・・動力伝達手段 37・・・内輪としてのサンギヤ 38・・・外輪としてのリングギヤ 39・・・キャリア 40・・・遊星回転体としての遊星ギヤ 511 ,512 ・・・アクチュエータ 60・・・制御手段 C2 ・・・緩衝曲線 VI ・・・機関弁としての吸気弁

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 閉弁方向にばね付勢された機関弁
    (VI )に開弁方向の動力を作用させ得る電気式のアク
    チュエータ(511 ,512 )を備える内燃機関の動弁
    装置において、カム軸(28)に設けられた動弁カム
    (29I )による動力を機関弁(VI )に伝達可能な動
    力伝達手段(36)の構成要素(37,38,39)の
    1つ(39)に、前記動弁カム(29I )のカムプロフ
    ィルに基づく機関弁(VI )のリフト量と前記アクチュ
    エータ(511 ,512 )の作動に基づく機関弁
    (VI )のリフト量とを加算したリフト量で前記機関弁
    (VI )を駆動することを可能として、前記アクチュエ
    ータ(511 ,512 )が連結されることを特徴とする
    内燃機関の動弁装置。
  2. 【請求項2】 前記動力伝達手段(36)は、前記カム
    軸(28)と平行な軸線まわりに回動可能な内輪(3
    7)と、該内輪(37)と同一軸線まわりの回動を可能
    として内輪(37)を囲繞する外輪(38)と、内輪
    (37)および外輪(38)間に配置される遊星回転体
    (40)を前記内輪(37)および外輪(38)の軸線
    と平行な軸線まわりに回転自在に支持するとともに該遊
    星回転体(40)の前記内輪(37)まわりの公転に連
    動して回動するキャリア(39)とを構成要素として構
    成され、それらの構成要素(37,38,39)のうち
    第1の構成要素(37)が機関弁(VI )に連結され、
    前記各構成要素(37〜39)のうち第2の構成要素
    (39)が前記動弁カム(29I )に連動、連結され、
    前記各構成要素(37〜39)のうち第3の構成要素
    (38)に前記アクチュエータ(511 ,512 )が連
    結されることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の動
    弁装置。
  3. 【請求項3】 前記動弁カム(29I )は、機関弁(V
    I )の閉弁着座直前に緩衝曲線(C2 )を描くリフト特
    性が得られるカムプロフィルを有し、前記アクチュエー
    タ(511 ,512 )を制御する制御手段(60)が、
    機関弁(VI)の開弁期間のうち少なくとも閉弁着座直
    前にアクチュエータ(511 ,512)から前記動力伝
    達手段(36)への駆動力入力を停止すべく構成される
    ことを特徴とする請求項1または2記載の内燃機関の動
    弁装置。
JP6820398A 1997-10-29 1998-03-18 内燃機関の動弁装置 Pending JPH11264309A (ja)

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US09/179,878 US6138620A (en) 1997-10-29 1998-10-28 Valve operating system in an internal combustion engine
TW087117856A TW368548B (en) 1997-10-29 1998-10-28 Valve operating system in internal combustion engine
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ES98120562T ES2196454T3 (es) 1997-10-29 1998-10-29 Dispositivo de control de valvula en un motor de combustion interna.
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010236415A (ja) * 2009-03-31 2010-10-21 Honda Motor Co Ltd エンジンの可変動弁装置

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