JPH11193708A - 内燃機関の動弁装置 - Google Patents

内燃機関の動弁装置

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JPH11193708A
JPH11193708A JP29786098A JP29786098A JPH11193708A JP H11193708 A JPH11193708 A JP H11193708A JP 29786098 A JP29786098 A JP 29786098A JP 29786098 A JP29786098 A JP 29786098A JP H11193708 A JPH11193708 A JP H11193708A
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JP
Japan
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valve
actuator
cam
engine
intake
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Application number
JP29786098A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Ishiguro
哲矢 石黒
Takeshi Gomi
武嗣 五味
Hiroomi Nemoto
浩臣 根本
Yuichi Shimazaki
勇一 島崎
Juichi Tanaka
重一 田中
Hidetoshi Oishi
英俊 大石
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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  • Valve Device For Special Equipments (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】機関の運転状態に応じて機関弁の作動特性を変
更可能な内燃機関の動弁装置において、小型化を可能と
した上で、機関弁の作動特性を細密に変更可能とすると
ともに、動弁負荷の軽減を図る。 【解決手段】サンギヤ37、サンギヤ37を囲繞するリ
ングギヤ38、ならびに遊星ギヤ40を回転自在に支持
するキャリア391 で動力伝達手段361 が構成され、
キャリア391 がカム軸28の動弁カム29I にローラ
44を介して連動、連結され、サンギヤ37が機関弁V
I に連結され、リングギヤ38に、機関の運転状態に応
じて該リングギヤ38の回動量を制御するアクチュエー
タ511 が連結される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の動弁装
置に関し、特に、機関の運転状態に応じて吸気弁や排気
弁である機関弁の作動特性を変更可能な内燃機関の動弁
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、かかる動弁装置は、たとえば特公
平7−107368号公報等により既に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
ものでは、機関弁に連なるロッカアームを、カムプロフ
ィルが異なる複数種類の動弁カムで択一的に切換えて駆
動するように構成されており、機関弁の作動特性が機関
の運転状態に応じて2あるいは3段階に切換えられるも
のである。しかるに、機関の出力トルク、燃費および排
気性状等の機関性能をより向上するためには、機関運転
状態に応じて機関弁の作動特性をより細密に切換え可能
とすることが望ましく、上記従来の動弁装置の構成で
は、カムプロフィルを異ならせたより多くの種類の動弁
カムが必要となって動弁装置が大型化してしまい、実現
が困難である。
【0004】そこで、複数のカムを不要としたコンパク
トな構成で機関弁の作動特性を細密に変更可能とするこ
とが望まれるが、その際、動弁負荷が増大することは避
けたい。
【0005】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、小型化を可能とした上で、機関弁の作動特性
を細密に変更可能とするとともに、動弁負荷の軽減を図
った内燃機関の動弁装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、機関の運転状態に応じて機
関弁の作動特性を変更可能な内燃機関の動弁装置におい
て、カム軸の軸線からずれた位置で該カム軸と平行に配
置される支軸に回動可能に支持されるサンギヤと、該サ
ンギヤと同一軸線まわりの回動を可能としてサンギヤを
囲繞するリングギヤと、サンギヤおよびリングギヤ間に
配置される遊星ギヤを前記サンギヤおよびリングギヤの
軸線と平行な軸線まわりに回転自在に支持するとともに
該遊星ギヤの前記サンギヤまわりの公転に連動して回動
するキャリアとを備え、前記カム軸に設けられる動弁カ
ムにころがり接触するローラが、前記動弁カム側に延び
て前記キャリアに一体に設けられるローラ保持腕の先端
部に軸支され、前記サンギヤが機関弁に連結される動力
伝達手段と;該動力伝達手段の前記リングギヤに連結さ
れるとともに該リングギヤの回動量を機関の運転状態に
応じて制御するアクチュエータと;を含むことを特徴と
する。
【0007】上記構成によれば、動力伝達手段を構成す
るサンギヤ、リングギヤおよびキャリアのうちキャリア
およびサンギヤが、カム軸および機関弁にそれぞれ連
動、連結され、リングギヤの回動量がアクチュエータで
制御されることにより、カム軸の回転によるキャリアの
回動に伴うサンギヤの回動すなわち機関弁の作動特性が
制御されることになり、リングギヤの回動量をアクチュ
エータでより細密に制御することにより、機関弁の作動
特性をより細密に制御することが可能となる。しかもサ
ンギヤ、リングギヤおよび遊星ギヤの噛合い連結によ
り、機関弁の作動特性を正確に制御することが可能とな
る。また動力伝達手段は、それを構成するサンギヤ、リ
ングギヤおよびキャリアが同一軸線まわりに回動可能に
配置されて成るものであることにより、動力伝達手段を
コンパクトに纏めることができ、動弁装置の小型化を図
ることができ、支軸の軸線が、カム軸の軸線からずれた
位置でカム軸と平行に配置されることにより、カム軸を
単に動弁カムが設けられるだけの簡単な構造とすること
ができる。さらに機関弁に連結されているサンギヤの回
動量に対して、カム軸に連動、連結されているキャリア
の回動量は小さなものであり、機関弁で必要とされるリ
フト量すなわちサンギヤの回動量に対する動弁カムの大
きさを大幅に小さく設定することが可能であり、それに
よりリングギヤが動弁カムから受ける荷重を大幅に小さ
くして動弁負荷の軽減に寄与することが可能となり、動
弁カムが比較的小さくなることから該動弁カムの回転に
必要なスペース、ならびにキャリアの動弁カムとの連
動、連結部の作動に必要なスペースも比較的小さくな
り、したがって動弁装置を配置する動弁室のコンパクト
化を図ることが可能となる。また動弁カムにころがり接
触するローラが、キャリアに一体に設けられたローラ保
持腕の先端部に軸支されるので、キャリア自体の剛性向
上を図ることが可能となるだけでなく、サンギヤ、リン
グギヤおよび遊星ギヤの安定した作動を可能として機関
弁の作動特性精度を向上することが可能であり、動弁カ
ムおよびキャリア間の摩擦抵抗を低減することができ
る。
【0008】請求項2記載の発明は、上記請求項1記載
の発明の構成に加えて、前記キャリアが、遊星ギヤの両
側に配置される一対の支持板と、両支持坂間にわたって
設けられて遊星ギヤを回転自在に支持する軸とで構成さ
れ、遊星ギヤの軸方向全長よりも長いローラを回転可能
に支持するローラ軸の両端が、前記両支持板に一体に設
けられる一対の腕に固定され、両腕の内面および両支持
板の内面間にリングギヤを支持する段部が形成されるこ
とを特徴とする。
【0009】このような請求項2記載の発明の構成によ
れば、キャリアに腕が一体に設けられるにもかかわら
ず、該キャリアの外周部でリングギヤを回転自在に支持
する構造を簡単に構成することができ、またローラの軸
方向長さを比較的大きくすることにより、ローラおよび
動弁カムの接触面積を比較的大きくして動弁カムおよび
キャリア間の摩擦抵抗をより一層低減することができ
る。
【0010】請求項3記載の発明は、上記請求項1記載
の発明の構成に加えて、前記アクチュエータが、前記動
弁カムのカムプロフィルに基づく機関弁のリフト量と前
記アクチュエータの作動に基づく機関弁のリフト量とを
加算したリフト量で前記機関弁を駆動することを可能と
して、前記リングギヤに連結されることを特徴とする。
【0011】このような請求項3記載の発明の構成によ
れば、機関弁のリフト量の一部を動弁カムで負担するの
で、アクチュエータ側で負担する開弁動力が、比較的小
さくてすみ、したがってアクチュエータでの電力消費量
も小さくてすむ。
【0012】さらに請求項4記載の発明は、上記請求項
1記載の発明の構成に加えて、前記カム軸に、前記ロー
ラをころがり接触せしめる第1動弁カムと、第2動弁カ
ムとが設けられ、第2動弁カムに従動して前記サンギヤ
と同一軸線まわりに回動可能なロッカアームと、前記サ
ンギヤおよびキャリアの一方との間に、前記サンギヤお
よびキャリアの一方を前記ロッカアームに連結する状態
ならびにその連結を解除する状態を切換可能な連結切換
手段が設けられ、前記アクチュエータおよび前記連結切
換手段の作動を制御する制御手段が、前記アクチュエー
タを作動せしめるとともに前記連結切換手段を連結解除
状態とする第1の制御モードと、前記アクチュエータを
非作動状態とするとともに前記連結切換手段を連結状態
とする第2の制御モードとを機関の運転状態に応じて切
換えるべく構成されることを特徴とする。
【0013】このような請求項4記載の発明の構成によ
れば、制御手段が第1の制御モードを選択したときに
は、動力伝達手段におけるサンギヤおよびキャリアが、
第1動弁カムおよび機関弁にそれぞれ連動、連結され、
リングギヤの回動量がアクチュエータで制御されること
により、カム軸の回転によるキャリアの回動に伴うサン
ギヤの回動すなわち機関弁の作動特性が制御されること
になり、リングギヤの回動量をアクチュエータでより細
密に制御することにより、機関弁の作動特性をより細密
に制御することが可能となる。また制御手段が第2の制
御モードを選択したときには、アクチュエータによるリ
ングギヤの回動制御が解消され、第1動弁カムから動力
伝達手段を介しての動弁駆動力の伝達はないが、第2動
弁カムで駆動されるロッカアームが動力伝達手段のサン
ギヤおよびキャリアのいずれかに連結されるので、第2
動弁カムにより機関弁を開閉駆動することができる。と
ころで、アクチュエータを機関の運転中に作動し続ける
ものでは、機関の高速運転域にあっては高速運転に応じ
た速やかな応答性を満足するためにアクチュエータの大
型化が避けられず、また機関の低速運転域ではバッテリ
の充電量が比較的小さいのでバッテリに悪影響が生じる
可能性があるのであるが、選択された運転域で第2の制
御モードを選択して第2動弁カムにより機関弁を駆動す
るようにして、アクチュエータの大型化またはバッテリ
への悪影響を回避するようにして、アクチュエータの作
動に伴なう問題が生じることを回避することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0015】図1ないし図3は本発明の第1実施例を示
すものであり、図1は内燃機関の要部縦断面図、図2は
図1の2−2線拡大断面図、図3は図1の3−3線拡大
断面図である。
【0016】先ず図1において、図示しないシリンダブ
ロックに摺動可能に嵌合されるピストンの上面およびシ
リンダヘッド14間に燃焼室15が形成され、シリンダ
ヘッド14には、燃焼室15の天井面に閉口するように
して一対の吸気弁口16…ならびに一対の排気弁口17
…が設けられ、両吸気弁口16…は吸気ポート18に連
通され、両排気弁口17…は排気ポート19に連通され
る。
【0017】両吸気弁口16…を個別に開閉可能な一対
の機関弁としての吸気弁VI…のステム20…は、シリ
ンダヘッド14にそれぞれ設けられたガイド筒21…に
摺動可能に嵌合され、各ガイド筒21…から上方に突出
したステム20…の上端部に設けられるリテーナ22…
とシリンダヘッド14との間には各ステム20…を囲繞
するコイル状の弁ばね23…が設けられ、それらの弁ば
ね23…により吸気弁VI…は吸気弁口16…を閉じる
方向に付勢される。また両排気弁口17…を個別に開閉
可能な一対の排気弁VE…のステム24…は、シリンダ
ヘッド14にそれぞれ設けられたガイド筒25…に摺動
可能に嵌合され、各ガイド筒25…から上方に突出した
ステム24…の上端部に設けられるリテーナ26…とシ
リンダヘッド14との間には各ステム24…を囲繞する
コイル状の弁ばね27…が設けられ、それらの弁ばね2
7…により排気弁VE…は排気弁口17…を閉じる方向
に付勢される。
【0018】上記両吸気弁VI…および両排気弁VE…
間には、図示しないクランク軸の軸線と平行なカム軸2
8が両吸気弁VI…の上端および両排気弁VE…の上端
よりも下方に位置するようにして回転自在に配置されて
おり、該カム軸28は1/2の減速比で図1の反時計方
向に回転するようにして前記クランク軸に連動、連結さ
れる。しかもシリンダヘッド14の上面にはオイルバス
30が形成されており、前記カム軸28は、該カム軸2
8が備える吸気側動弁カム29Iおよび排気側動弁カム
29Eを、オイルバス30内のオイル中に浸潰させ得る
位置に配置される。
【0019】両吸気弁VI…とカム軸28の吸気側動弁
カム29Iとの間には、カム軸28の回転運動を吸気弁
VI…の開閉運動に変換可能な吸気側動弁装置31I1
が設けられ、両排気弁VE…と前記カム軸28の排気側
動弁カム29Eとの間には、カム軸28の回転運動を排
気弁VE…の開閉運動に変換可能な排気側動弁装置31
Eが設けられる。
【0020】排気側動弁装置31Eは、カム軸28と平
行な軸線を有して固定配置されるロツカアーム軸32
と、該ロッカアーム軸32に回動可能に支持されて両排
気弁VE…および排気側動弁カム29E間に設けられる
ロッカアーム33とを備える。ロッカアーム33の一端
には排気側動弁カム29Eに接触するカムスリッパ34
が設けられ、ロッカアーム33の他端には、両排気弁V
E…の上端にそれぞれ接触する一対の夕べツトねじ35
…が、進退位置を調整可能としてそれぞれねじ込まれ
る。
【0021】図2および図3を併せて参照して、吸気側
動弁装置31I1 は動力伝達手段361 を備えるもので
あり、この動力伝達手段361 は、軸線まわりに回動可
能なサンギヤであるサンギヤ37と、該サンギヤ37と
同一軸線まわりに回動可能としてサンギヤ37を囲繞す
るリングギヤ38と、複数の遊星ギヤである遊星ギヤ4
0…を前記サンギヤ37およびリングギヤ38の軸線と
平行な軸線まわりに回転自在に支持するとともにそれら
の遊星ギヤ40…のサンギヤ37まわりの公転に連動し
て回動するキャリア391 とで、遊星ギヤ式に構成され
る。
【0022】この動力伝達手段361 を構成する3つの
構成要素であるサンギヤ37、リングギヤ38およびキ
ャリア391 のうちサンギヤ37は、カム軸28の軸線
からずれた位置で該カム軸28の軸線と平行な軸線を有
する支軸41、この実施例では、カム軸28および両吸
気弁VI…間でカム軸28と平行な軸線を有して固定配
置された支軸41で回転自在に支持される。
【0023】前記各構成要素の1つであるサンギヤ37
の両側には、支軸41の軸線方向に間隔をあけた位置で
両吸気弁VI…側に延びる一対の連結腕42,42の基
部42a, 42aが嵌合、固着されており、これらの連
結腕42, 42の先端部には、両吸気弁VI…における
ステム20…の上端にそれぞれ接触するタペットねじ4
3, 43が進退位置を調整可能としてそれぞれねじ込ま
れる。これにより、サンギヤ37は両吸気弁VI…に連
動、連結されることになり、サンギヤ37の回動に応じ
て両吸気弁VI…が開閉駆動される。
【0024】動力伝達手段361 を構成する構成要素の
他の1つであるキャリア391 は、前記連結腕42, 4
2の基部42a, 42aでそれぞれ回転自在に支持され
る一対の支持板39a, 39aと、支軸41の軸線と平
行な軸線を有して両支持板39a, 39aに両端が支持
される複数たとえば6本の軸39b, 39b…とを有す
るものであり、支軸41の周方向に等間隔をあけた位置
に配置される各軸39b, 39b…で、サンギヤ37の
外周およびリングギヤ38の内周に噛合う遊星ギヤ4
0, 40…が回転自在に支持される。
【0025】キャリア391 が備える両支持板39a,
39aには、カム軸28側に延びるローラ保持腕45,
45が一体に設けられており、これらのローラ保持腕4
5,45の先端部には、遊星ギヤ40, 40…の軸方向
全長よりも長いローラ44が軸支される。両ローラ保持
腕45,45は、その内面と両支持板39a, 39aの
内面との間に段部46, 46を形成するようにしてカム
軸28側に延設されるものであり、支軸41の軸線と平
行な軸線を有するローラ軸47の両端が両ローラ保持腕
45, 45の先端部に固定され、カム軸28の軸線に沿
う幅をローラ44の軸方向全長よりも大として形成され
る吸気側動弁カム29Iにころがり接触するローラ44
と、前記ローラ軸47との間にニードルベアリング48
が介装される。
【0026】すなわちキャリア391 は、カム軸28の
吸気側動弁カム29Iに連動、連結されるものであり、
該カム軸28の回転に応じて吸気側動弁カム29Iによ
りキャリア391 が回動駆動される。
【0027】動力伝達手段361 を構成する3つの構成
要素のうちの残余の構成要素であるリングギヤ38は、
キャリア391 で回転自在に支持される。すなわち円筒
状に形成されているリングギヤ38の両端が、キャリア
391 における両支持板39a, 39aの内面外周縁部
でそれぞれ回転自在に支持されることになり、両支持板
39a, 39aに連なるローラ保持腕45, 45に対応
する部分では、リングギヤ38の両端が、支持板39
a, 39aおよびローラ保持腕45, 45間に形成され
ている段部46, 46で回転自在に支持されることにな
る。
【0028】リングギヤ38には、支軸41の軸線と直
交する方向に延びる制御腕49が一体に設けられる。ま
たヘッドカバー52には、前記制御腕49にほぼ直交す
る方向で接触する規制ロッド50を備えるアクチュエー
タ511 が配設され、このアクチュエータ511 は、た
とえば油圧力や電磁力を規制ロッド50から制御腕49
に作用せしめることが可能であり、しかも油圧制御や電
気制御により規制ロッド50から制御腕49に作用せし
める力を無段階に変更可能である。而して規制ロッド5
0から制御腕49に作用する力により、支軸41の軸線
に対してリングギヤ38が傾いて偏摩耗が生じることを
防止するために、前記制御腕49は、支軸41の軸線に
沿う方向でのリングギヤ38の中央部に一体に設けられ
るものであり、部品点数の増加を回避してアクチュエー
タ511 からリングギヤ38に力を作用せしめることが
できる。
【0029】ところで、吸気側動弁カム29Iでローラ
保持腕45が押されることによりキャリア391 は、図
1の矢印53で示す方向に回動するのであるが、両吸気
弁VI…およびサンギヤ37には弁ばね23…によりた
とえば20kgf程度の比較的大きなばね荷重が作用し
ているので、リングギヤ38の回動が規制されていない
ときには該リングギヤ38は前記矢印53と同一方向に
自由に回動し、両吸気弁VI…が開閉作動することはな
い。しかるに、リングギヤ38の回動が規制されると、
その回動量規制分だけ各遊星ギヤ40…が自転してサン
ギヤ37が回動作勤し、両吸気弁VI…が開弁作動する
ことになり、リングギヤ38の回動規制量を無段階に変
更することにより両吸気弁VI…の最大リフト量および
開弁期間、すなわち作動特性を無段階に変更することが
できる。
【0030】アクチュエータ511 は、リングギヤ38
の回動量を無段階に制御するものであり、両吸気弁VI
…を閉弁方向に付勢する弁ばね23…のばね力がサンギ
ヤ37、各遊星ギヤ40…を介してリングギヤ38に作
用し、制御腕49が矢印53で示す方向に付勢されるの
に対し、制御腕49を矢印53で示す方向とは反対方向
に向けて押圧する力を無段階に変更可能なものである。
而して弁ばね23…のばね力は、両吸気弁VI…の開弁
方向への作動に応じて大となるものであり、制御腕49
を矢印53で示す方向に押す力も両吸気弁VI…の開弁
作動に応じて大となるので、アクチュエータ511 が発
揮する力を変更することにより、両吸気弁VI…が或る
開度まで開弁したときに制御腕49に両側から作用する
力が釣合うことになり、その位置にリングギヤ38の回
動量が規制され、両吸気弁VI…の最大リフト位置も上
述のように力が釣り合った位置に規制されることにな
る。
【0031】ところで、弁ばね23…のばね力は、上述
のように比較的大きなものであり、そのような弁ばね2
3…のばね力に対抗する力をアクチュエータ511 のみ
で負担すれば、アクチュエータ511 の大型化につなが
ることになる。そこで、リングギヤ38には、支軸41
の軸線と直交する方向に延びる補助制御腕54が一体に
設けられており、この補助制御腕54に補助力付与手段
55が連結される。
【0032】補助力付与手段55は、ヘッドカバー52
に固定的に支持される支持筒56と、一端を補助制御腕
54に接触させて支持筒56に摺動可能に嵌合されるピ
ストン57と、ピストン57で補助制御腕54を押す方
向のばね力を発揮して支持筒56およびピストン67間
に設けられるばね58とを備える。
【0033】このような補助力付与手段55によれば、
ばね58が発揮するばね力を、補助制御腕54すなわち
リングギヤ38に、アクチュエータ511 からの規制力
と同一方向に作用せしめることができ、弁ばね23…の
ばね力に対抗する力の一部を補助力付与手段55で負担
することができる。
【0034】次にこの第1実施例の作用について説明す
ると、吸気側動弁装置31I1 において、遊星ギヤ式で
ある動力伝達手段361 を構成する3つの構成要素、す
なわちサンギヤ37、リングギヤ38およびキャリア3
1 のうち、キャリア391およびサンギヤ37が、カ
ム軸28の吸気側動弁カム29Iおよび吸気弁VI…に
連動、連結され、リングギヤ38の回動量がアクチュエ
ータ511 で無段階に制御されるので、両吸気弁VI…
の作動特性を無段階にかつ細密に制御することができ
る。
【0035】また動力伝達手段361 は、それを構成す
る3つの構成要素すなわちサンギヤ37、リングギヤ3
8およびキャリア391 が同一軸線まわりに回動可能に
配置されて成る遊星ギヤ式のものであるので、動力伝達
手段361 のコンパクト化すなわち吸気側動弁装置31
1 の小型化を図ることができ、動力伝達手段361
おけるサンギヤ37、リングギヤ38および遊星ギヤ4
0,40…相互の噛合い連結により、吸気弁VI…の作
動特性を正確に制御することが可能となる。しかも吸気
弁VI…にそれぞれ連結される一対の連結腕42,42
間に、リングギヤ38、遊星ギヤ40…およびキャリア
391 が配置されるので、動力伝達手段361 をより一
層コンパクト化することができる。
【0036】このような動力伝達手段361 において、
サンギヤ37の回動量に対してキャリア391 の回動量
は大幅に小さなものであり、キャリア391 がカム軸2
8の吸気側動弁カム29Iに連動、連結され、サンギヤ
37が吸気弁VI…に連結されるものであるので、吸気
弁VI…で必要とされるリフト量すなわちサンギヤ37
の回動量に対する吸気側動弁カム29Iの大きさを大幅
に小さく設定することが可能である。したがってキャリ
ア391 が吸気側動弁カム29Iから受ける荷重を比較
的小さくして動弁負荷の軽減に寄与することが可能とな
り、キャリア391 のローラ保持腕45, 45に支持さ
れたローラ44が吸気側動弁カム29Iにころがり接触
するので動弁負荷をより一層低減することができる。さ
らに吸気側動弁カム29Iが比較的小さくなることから
該動弁カム29Iの回転に必要なスペース、ならびにキ
ャリア391 のローラ保持腕45, 45の作動に必要な
スペースも比較的小さくなり、したがって吸気側動弁装
置31I1 を配置する動弁室のコンパクト化を図ること
が可能となる。
【0037】またシリンダヘッド14の上面に形成され
たオイルバス30内のオイル中に吸気側および排気側動
弁カム29I,29Eが浸潰されるので、吸気側および
排気側動弁カム29I,29Eでオイルをかき上げるよ
うにして、動力伝達手段36 1 の潤滑を十分に行なうこ
とができる。この際、カム軸28が図1の反時計方向に
回転するものであることにより、吸気側および排気側動
弁カム29I,29Eでかき上げるオイルを動力伝達手
段361 側に有効に飛散せしめ、動力伝達手段361
潤滑をより効果的に行なうことができる。
【0038】さらに動力伝達手段361 を支持する支軸
41は、カム軸28の軸線からずれた位置で該カム軸2
8と平行に配置されるものであり、カム軸28を従来の
動弁装置と同様に単に動弁カム29I,29Eが設けら
れるだけの簡単な構造とすることができる。またキャリ
ア391 に、吸気側動弁カム29I側に延びる一対のロ
ーラ保持腕45, 45が一体に設けられるので、キャリ
ア391 自体の剛性向上を図り、サンギヤ37、リング
ギヤ38および遊星ギヤ40…の安定した作動を可能と
して吸気弁VI…の作動特性制御精度を向上することが
可能である。
【0039】また前記両ローラ保持腕45, 45には、
吸気側動弁カム29Iにころがり接触するローラ44が
軸支されるので、吸気側動弁カム29Iおよびキャリア
39 1 間の摩擦抵抗を低減することができる。しかもキ
ャリア391 は、遊星ギヤ40, 40…の両側に配置さ
れる一対の支持板39a, 39aと、両支持板39a,
39a間にわたって設けられて遊星ギヤ40, 40…を
回転自在に支持する軸39b, 39b…とで構成されて
おり、遊星ギヤ40, 40…の軸方向全長よりも長いロ
ーラ44を回転可能に支持するローラ軸47の両端が両
ローラ保持腕45, 45に固定され、両ローラ保持腕4
5, 45の内面および両支持板39a,39aの内面間
にリングギヤ38を支持する段部46, 46が形成され
ている。したがって、キャリア391 にローラ保持腕4
5, 45が一体に設けられるにもかかわらず、該キャリ
ア391 の外周部でリングギヤ38を回転自在に支持す
る構造を簡単に構成することができるだけでなく、ロー
ラ44の軸方向長さが比較的大きいことにより、ローラ
44および吸気側動弁カム29Iの接触面積を比較的大
きくし、吸気側動弁カム29Iおよびキャリア391
の摩擦抵抗をより一層低減することができる。
【0040】図4および図5は本発明の第2実施例を示
すものであり、図4は4気筒内燃機関の要部縦断面図、
図5は4気筒内燃機関でのアクチュエータの構成を簡略
化して示す図である。
【0041】先ず図4において、吸気側動弁装置31I
2 は、各気筒毎に動力伝達手段36 1 を備えるものであ
り、各動力伝達手段361 におけるリングギヤ38の回
動量はアクチュエータ512 で無段階に制御される。ア
クチュエータ512 は、カム軸28と平行な軸線を有す
る回動軸61と、該回動軸61に一体に設けられる規制
カム62と、回動軸61の一端に同軸に連結されるステ
ップモータ等の回転動力源63とを備え、規制カム62
が、規制力を制御腕49に作用せしめるようにして該制
御腕49に接触せしめられる。
【0042】ところで、図5で示すように第1ないし第
4気筒が直列に配置されて成る4気筒内燃機関におい
て、それらの気筒の点火順序は、第1気筒、第3気筒、
第4気筒および第2気筒の順となるものであり、第2お
よび第3気筒では吸気弁VI…の開弁期間がオーバーラ
ップすることはなく、また第1および第4気筒では吸気
弁VI…の開弁期間がオーバーラップすることはない。
而して吸気弁VI…の開弁期間がオーバーラップしない
複数気筒では、動力伝達手段361 …におけるリングギ
ヤ38に規制力を及ぼす時期も相互に異なるものであ
る。そこで、4気筒内燃機関では、第2および第3気筒
に共通な回動軸61を有するアクチュエータ512 と、
第1および第4気筒に共通な回動軸61を有するアクチ
ュエータ51 2 とが設けられ、一方の回動軸61には、
第2および第3気筒における動力伝達手段361 , 36
1 の制御腕49, 49にそれぞれ接触する一対の規制カ
ム62, 62が設けられ、他方の回動軸61には、第1
および第4気筒における動力伝達手段361 , 361
制御腕49, 49にそれぞれ接触する一対の規制カム6
2, 62が設けられる。
【0043】また各回動軸61, 61は、各気筒に共通
である支軸41に関してカム軸28とは反対側に配置さ
れており、各回動軸61, 61の他端には、それらの回
動軸61, 61の角変位位置を検出する検出手段64,
64が配設され、該検出手段64は、たとえば回動軸6
1の他端外周に設けられるギヤ65と、それらのギヤ6
5を検出するセンサ66とで構成される。
【0044】この第2実施例によれば、上記第1実施例
と同様の効果を得ることができるだけでなく、多気筒内
燃機関において、吸気弁VI…の開弁期間がオーバーラ
ップしない複数気筒、たとえば第2および第3気筒、な
らびに第1および第4気筒にそれぞれ共通な回動軸6
1, 61がカム軸28と平行に配置されることにより、
1つの回転動力源63で2気筒ずつの動力伝達手段36
1 , 361 におけるリングギヤ38, 38の回動量を制
御可能となり、部品点数の低減が可能となるとともに多
気筒内燃機関での吸気側動弁装置31I2 をよりコンパ
クトに構成することができる。
【0045】また回動軸61, 61が、支軸41に関し
てカム軸28と反対側に配置されることにより、カム軸
28に連動、連結されるキャリア391 の形状が制限さ
れることを回避して回動軸61,61がカム軸28とは
離隔した位置に配置されることになる。したがってキャ
リア391 におけるローラ保持腕45…の形状設定の自
由度が増大する。また本実施例のようにSOHC型内燃
機関においては、吸気側動弁装置31I2 によって排気
側動弁装置31Eの構成が制限されることがなく、排気
側動弁装置31Eにおけるロッカアーム33の形状設定
の自由度が増大する。
【0046】それに加えて、回動軸61の一端に該回動
軸61と同一軸線まわりに作動する回転動力源63が連
結され、回動軸61の他端側にその角変位位置を検出す
る検出手段64が配設されることにより、検出手段64
の個数をより少なくすることが可能であるとともに、多
気筒内燃機関での吸気側動弁装置31I2 の配置をより
コンパクトにすることができる。
【0047】図6ないし図12は本発明の第3実施例を
示すものであり、図6は内燃機関の要部縦断面図、図7
はアクチュエータの概略構成を示す断面図、図8は吸気
弁の開弁リフト特性図、図9は開弁開始時のアクチュエ
ータの作動状況を示す断面図、図10は開弁保持状態で
のアクチュエータの作動状況を示す断面図、図11は閉
弁作動時のアクチュエータの作動状況を示す断面図、図
12は閉弁保持状態でのアクチュエータの作動状況を示
す断面図である。
【0048】図6において、吸気側動弁装置31I
3 は、動力伝達手段361 と、ヘッドカバー52に固定
されるアクチュエータ513 とを備え、動力伝達手段3
1 が備えるリングギヤ38に一体に設けられた制御腕
49に、ヘッドカバー52に固定されたアクチュエータ
513 が備えるロッド77の先端が接触する。
【0049】図7において、アクチュエータ511 は、
円筒状に形成されるハウジング73と、該ハウジング7
3内の一端側に固定配置される電磁石74と、ハウジン
グ73内で電磁石74に対向配置されるプランジャ76
と、該プランジャ76に基端が連設されて電磁石74の
中心部およびハウジング73を軸方向移動自在に貫通す
るロッド77と、ハウジング73の外方でロッド77の
先端側に固定されるばね受け部77aおよびハウジング
73間に設けられる設けられる戻しばね78とを備え、
ロッド77の先端をリングギヤ39の制御腕49に当接
させることを可能とし、ヘッドカバー52に固定され
る。しかも戻しばね78のばね荷重は、弁ばね23のば
ね荷重に比べて極めて小さく設定される。
【0050】このようなアクチュエータ513 によれ
ば、プランジャ76が電磁石74側に最も吸引された位
置と、プランジャ76がハウジング73の他端閉塞部で
受けられる位置との間でロッド77が軸方向に移動する
ことになり、ロッド77の先端は戻しばね78により制
御腕49に常時接触される。
【0051】アクチュエータ513 の作動は、制御手段
80で制御されるものであり、該制御手段80は、吸気
弁VI…の開弁期間のうち吸気弁VI…の閉弁方向への
作動時にはアクチュエータ513 から動力伝達手段36
1 の制御腕49への駆動力入力を停止すべく、電磁石7
4への電力供給を停止する。
【0052】而してアクチュエータ513 から動力伝達
手段361 に入力される動力と、吸気側動弁カム29I
から動力伝達手段361 に入力される動力とに応じて、
吸気弁VIのリフト特性は、図8で示すようになる。
【0053】この図8において、吸気側動弁カム29I
は、該吸気側動弁カム29Iだけで吸気弁VI…を開閉
駆動したときには、鎖線で示すようなリフト特性が得ら
れるカムプロフィルを有するものであり、このカムプロ
フィルによれば、開弁作動開始時に緩やかな緩衝曲線C
1 を描くとともに、閉弁着座直前に緩やかな緩衝曲線C
2 を描くリフト特性が得られる。
【0054】而して前記アクチュエータ513 は、吸気
弁VI…の開弁開始時である時刻t 1 において、吸気側
動弁カム29Iで定まる開弁開始時期とは無関係に吸気
弁VI…の開弁作動を開始することができ、図9で示す
ように、電磁石74を励磁してプランジャ76を吸引作
動せしめる。そうすると、ロッド77がリングギヤ38
の制御腕49を押すことによりサンギヤ37が回動し
て、両吸気弁VI…を開弁方向に作動せしめることにな
る。この際、ローラ44を介してローラ保持腕45…が
吸気側動弁カム29Iで押されるようになると、サンギ
ヤ37にはアクチュエータ513 からの動力ならびに吸
気側動弁カム29Iからの動力が相乗して作用し、アク
チュエータ513 の作動量に伴なうリフト量と、吸気側
動弁カム29Iによるリフト量とを加算した合計リフト
量だけ吸気弁VI…がリフトすることになる。すなわち
吸気弁VIの最大リフト量がたとえば8mmであるとき
に、たとえば7mmをアクチュエータ513 で負担し、
たとえば1mmを吸気側動弁カム29Iで負担するよう
にすることができる。
【0055】吸気弁VI…のリフト量が最大となった時
刻t2 からは、図10で示すように電磁石74にプラン
ジャ76を吸引せしめたままとし、時刻t3 で電磁石7
4の励磁を停止すると、吸気弁VI…は弁ばね23のば
ね力で閉弁作動を開始することになり、アクチュエータ
513 では、図11で示すように、ロッド77が制御腕
49で押され、プランジャ76がハウジング73の他端
閉塞部に突き当てられた状態となる。これにより吸気弁
VI…の閉弁着座直前の時刻t4 からは吸気側動弁カム
29Iのカムプロフィルで定まるリフト特性を示すよう
になり、吸気弁VI…は緩衝曲線C2 に従って緩やかに
閉弁着座する。
【0056】吸気弁VI…の閉弁着座後には、アクチュ
エータ513 のロッド77は、図12で示すように、戻
しばね78のばね力によって制御腕49に当接したまま
となっているが、戻しばね78のばね荷重は弁ばね23
のばね荷重に比べて問題とならないほど小さく設定され
ているので、戻しばね78が吸気弁VI…の作動を乱す
ことはない。
【0057】この第3実施例によれば、吸気弁VI…の
リフト量の一部を吸気側動弁カム29Iで負担すること
になるので、アクチュエータ513 側で負担する開弁動
力が、比較的小さくてすみ、したがってアクチュエータ
513 での電力消費量も小さくなり、アクチュエータ5
3 の小型化を図ることができる。
【0058】しかもアクチュエータ513 の作動タイミ
ングを制御することにより、吸気弁VI…の作動特性を
変更可能である。
【0059】またアクチュエータ513 の故障時には、
吸気側動弁カム29Iのみで吸気弁VI…を駆動するこ
とができ、アクチュエータ513 の故障を考慮する場合
には、図8の二点鎖線で示したリフト特性がより高い山
を形成するように吸気側動弁カム29Iのカムプロフィ
ルを設定しておけばよい。そのようにすれば、アクチュ
エータ513 の故障にもかかわらず、吸気弁VI…の駆
動を確保することができる。
【0060】また吸気側動弁カム29Iおよび吸気弁V
I…間に動力伝達手段361 が設けられ、その動力伝達
手段361 のリングギヤ38にアクチュエータ513
連結されるのであるが、該動力伝達手段361 が遊星ギ
ヤ式のものであるので、相互に独立した吸気側動弁カム
29Iからの動力ならびにアクチュエータ513 からの
動力を同時に動力伝達手段361 に作用せしめたとき
に、衝突箇所が生じることを回避しつつ両動力を相乗さ
せて吸気弁VI…に伝達することができる。
【0061】さらに吸気側動弁カム29Iは、その吸気
側動弁カム29Iによる吸気弁VI…の開閉作動時にそ
の開弁開始時および閉弁着座直前に緩やかな緩衝曲線C
1 ,C2 を描くリフト特性が得られるカムプロフィルを
有するものであり、制御手段80は、吸気弁VI…の開
弁期間のうち、吸気弁VI…の閉弁方向への作動時にお
いて少なくとも閉弁着座直前には動力伝達手段361
の駆動力入力を停止するようにアクチュエータ513
制御する。したがって吸気弁VI…の閉弁着座直前に
は、吸気側動弁カム29Iのカムプロフィルに応じて吸
気弁VI…が緩やかに着座することになり、吸気弁VI
…のバウンスが生じることを防止することができる。こ
れにより、吸気弁VI…の緩やかな作動を得るためにア
クチュエータ513 の作動を制御手段80で細かく制御
することが不要として、アクチュエータ513 の作動制
御を単純化することができる。
【0062】図13は本発明の第4実施例の閉弁状態で
の吸気側動弁装置の簡略化した縦断面図であり、上記第
3実施例に対応する部分には同一の参照符号を付す。
【0063】この吸気側動弁装置31I4 は、カム軸2
8の吸気側動弁カム29Iおよび吸気弁VI間に設けら
れる動力伝達手段361 と、該動力伝達手段361 のリ
ングギヤ38に設けられた制御腕49に連結されるアク
チュエータ514 とを備える。
【0064】アクチュエータ514 は、円筒状に形成さ
れるハウジング73と、該ハウジング73内の一端側に
固定配置される第1電磁石74と、ハウジング73内の
他端側に固定配置される第2電磁石75と、両電磁石7
4,75間でハウジング73内に収納されるプランジャ
76と、該プランジャ76に基端が連設されて第1電磁
石74の中心部およびハウジング73を軸方向移動自在
に貫通するロッド77と、ハウジング73の外方でロッ
ド77の先端側に固定されるばね受け部77aおよびハ
ウジング73間に設けられる設けられる戻しばね78と
を備える。
【0065】このアクチュエータ514 では、第1およ
び第2電磁石74,75の励磁・消磁を切換えることに
より、プランジャ76すなわちロッド77が往復移動す
ることになる。而して制御手段80(図6参照)は、吸
気弁VIを開き方向に作動せしめるときには第1電磁石
74を励磁するとともに第2電磁石75を消磁し、また
吸気弁VIを閉じ側に作動せしめるときには第2電磁石
75を励磁するとともに第1電磁石74を消磁する。而
して吸気弁VIの閉弁時には図13で示すように、プラ
ンジャ76が第2電磁石75側に吸引されたままとなる
ので、ロッド77の先端および制御腕49間に間隙が生
じることになり、戻しばね78のばね力が動力伝達手段
361 に作用することがない。
【0066】この第4実施例によれば、吸気弁VIの閉
弁状態で第2電磁石75を励磁したままとなるので、第
3実施例に比べれば電力消費量が多少大きくなるもの
の、アクチュエータ514 および吸気側動弁カム29I
で共働して吸気弁VIを開弁駆動するので、アクチュエ
ータ514 の電力消費量を比較的小さくし、アクチュエ
ータ514 の小型化を図ることができる。
【0067】図14〜図22は本発明の第5実施例を示
すものであり、図14は多気筒内燃機関の要部縦断面
図、図15は図14の15−15線断面図、図16は図
14の16−16線拡大断面図、図17は図15の17
−17線断面図、図18は図15の18−18線断面
図、図19はヘッドカバーを省略して図14の19−1
9線矢視方向から見た平面図、図20は制御系の構成を
示すブロック図、図21は第1の制御モードから第2の
制御モードへの切換時の制御手順を示すフローチャー
ト、図22は第2の制御モードから第1の制御モードへ
の切換時の制御手順を示すフローチャートである。
【0068】先ず図14および図15において、各気筒
の燃焼室15…の両側でシリンダヘッド14上には、支
持部14a…が設けられており、それらの支持部14a
…と、各支持部14a…に締結されるシャフトホルダ8
6…との間にカム軸28が回転自在に支承され、排気側
動弁装置31Eのロッカアーム軸32は、各シャフトホ
ルダ86…で固定的に支持される。
【0069】排気側動弁装置31Eにおいて、一対の排
気弁VE,VEに個別に対応した一対のロッカアーム3
3,33がロッカアーム軸32に支持されており、ロッ
カアーム軸32には、両排気側ロッカアーム33…間の
間隔を保持するための円筒状のスペーサ87と、両排気
側ロッカアーム33…およびシャフトホルダ86…間の
間隔を保持するための円筒状のスペーサ88…が装着さ
れる。
【0070】図16および図17をさらに併せて参照し
て、吸気側動弁装置31I5 は、各気筒毎に遊星ギヤ式
の動力伝達手段361 を備えるものであり、この動力伝
達手段361 におけるサンギヤ37を支持する支軸41
は、前記ロッカアーム軸32を支持するシャフトホルダ
86…で固定的に支持される。
【0071】動力伝達手段361 のサンギヤ37には、
支軸41を囲繞して両側に延びる円筒部89,90が一
体に設けられ、両円筒部89,90の外端およびシャフ
トホルダ86…間で支軸41には円筒状のスペーサ9
1,92が装着される。
【0072】サンギヤ37と一体である前記円筒部8
9,90の外端部には、両吸気弁VI…側に延びる一対
の連結腕93,93の基部93a, 93aが嵌合、固着
される。これらの連結腕93, 93の先端部には、両吸
気弁VI…におけるステム20…の上端にそれぞれ接触
するタペットねじ43, 43が進退位置を調整可能とし
てそれぞれねじ込まれる。これにより、サンギヤ37は
両吸気弁VI…に連動、連結されることになり、サンギ
ヤ37の回動に応じて両吸気弁VI…が開閉駆動され
る。
【0073】動力伝達手段36のキャリア391 は、前
記サンギヤ37の円筒部89,90でそれぞれ回転自在
に支承される一対のリング板状の支持板39a,39a
と、両支持板39a,39aに両端が支持される複数た
とえば6本の軸39b…とを有するものであり、支軸4
1の周方向に等間隔をあけた位置に配置される各軸39
b…で、サンギヤ37の外周およびリングギヤ38の内
周に噛合う遊星ギヤ40…が回転自在に支持される。
【0074】キャリア391 が備える両支持板39a,
39aに一体に設けられるローラ保持腕45,45の先
端部にローラ44が軸支され、該ローラ44は、カム軸
28に設けられる第1吸気側動弁カム29I1 にころが
り接触する。
【0075】すなわちキャリア391 は、カム軸28の
第1吸気側動弁カム29I1 に連動、連結されるもので
あり、該カム軸28の回転に応じて第1吸気側動弁カム
29I1 によりキャリア391 が回動駆動される。
【0076】図18を併せて参照して、カム軸28に設
けられるの第2吸気側動弁カム29I2 には、吸気側ロ
ッカアーム94に一体に設けられたカムスリッパ95が
摺接されるものであり、この吸気側ロッカアーム94
は、キャリア391 が備える一対の支持板39a,39
aの一方と、両連結腕93,93の一方の基部93aと
の間に挟まれるようにして、サンギヤ37の円筒部90
で回動自在に支承される。ところで、第1吸気側動弁カ
ム29I1 が機関の低速運転域に対応したカムプロフィ
ルを有するものであるのに対し、第2吸気側動弁カム2
9I2 は、機関の高速運転域に対応したカムプロフィル
を有するものである。
【0077】吸気側ロッカアーム94と、一方の連結腕
93の基部93aとの間には、該ロッカアーム94およ
び前記一方の連結腕93すなわちサンギヤ37の連結お
よび連結解除を切換可能な油圧式の連結切換手段96が
設けられる。
【0078】該連結切換手段96は、吸気側ロッカアー
ム94への嵌合を可能として前記一方の連結腕93の基
部93aに摺動自在に嵌合される連結ピストン97と、
該連結ピストン97とともに移動することを可能として
吸気側ロッカアーム94に摺動自在に嵌合される有底円
筒状の連動部材98と、該連動部材98を連結ピストン
97側に付勢するばね力を発揮して連動部材98および
吸気側ロッカアーム94間に設けられる戻しばね99と
を備える。
【0079】前記一方の連結腕93の基部93aには、
吸気側ロッカアーム94側に開口した有底の第1摺動孔
100が支軸41の軸線と平行な軸線を有するようにし
て設けられており、連結ピストン97は、第1摺動孔1
00の閉塞端との間に油圧室101を形成するようにし
て第1摺動孔100に摺動自在に嵌合される。
【0080】また吸気側ロッカアーム94には、第1摺
動孔100と同径である第2摺動孔102と、第2摺動
孔102との間に環状の段部を形成して第2摺動孔10
2に同軸に連なる小径の開放孔103とが、支軸41の
軸線と平行な軸線を有するようにして吸気側ロッカアー
ム94の両端間にわたって設けられており、閉塞端を連
結ピストン97に摺接させるようにした連動部材98が
第2摺動孔102に摺動自在に嵌合される。さらに戻し
ばね99は、第2摺動孔102および開放孔103間の
段部および連動部材98間に縮設される。
【0081】支軸41には油路104が同軸に設けられ
ており、支軸41、サンギヤ37の円筒部90および連
結腕93の基部93aには、サンギヤ37の回動にかか
わらず前記油路104を油圧室101に連通させる連通
路105が設けられる。
【0082】前記油路104には制御弁手段106を介
して油圧源107が接続されており、油路104すなわ
ち油圧室101には、制御弁手段106により高低に切
換えられる油圧の作動油が供給される。また制御弁手段
106よりも下流側で油路104には、油圧が設定圧ま
で高圧になったことを検出する圧力センサ108が付設
されている。
【0083】このような連結切換手段96では、油圧室
101の油圧が低圧であるときには、連結ピストン97
および連動部材98の摺接面が連結腕93の基部93a
および吸気側ロッカアーム94間に位置しており、連結
腕93すなわちサンギヤ37と、吸気側ロッカアーム9
4との相対回動が可能である。しかるに、油圧室101
の油圧が高圧になると、連結ピストン97の一部が戻し
ばね99のばね力に抗して連動部材98を押しながら第
2摺動孔102に嵌合することになり、連結腕93の基
部93aおよび吸気側ロッカアーム94が連結ピストン
97を介して連結されて一体に回動作動することにな
る。而して前記圧力センサ108は、連結切換手段96
が連結作動を終了したことを、油路104の油圧が高圧
になったことをもって検出することになる。
【0084】動力伝達手段361 のリングギヤ38に
は、その外側方に延びる制御腕49が一体に設けられ、
該制御腕49には、該制御腕49には、アクチュエータ
513もしくは514 、この実施例ではアクチュエータ
513 が連結される。
【0085】アクチュエータ513 のハウジング73に
はアクチュエータホルダ110が固着される。而して各
気筒の燃焼室15…の両側でシリンダヘッド14の支持
部14a…に締結されてロッカアーム軸32および支軸
41を固定的に支持するとともに、前記支持部14a…
との間でカム軸28を回転自在に支承する一対のシャフ
トホルダ86,86に、前記アクチュエータホルダ11
0が取付けられ、アクチュエータ513 のロッド77の
先端が前記制御腕49に接触する。
【0086】図19を併せて参照して、アクチュエータ
ホルダ110は、燃焼室15の両側に配置される一対の
シャフトホルダ86,86間を跨ぐものであり、該アク
チュエータホルダ110の一端は、各気筒の配列方向一
側に配置されるシャフトホルダ86の吸気弁VI…側の
端部とともにボルト111でシリンダヘッド14に共締
めされ、アクチュエータホルダ110の他端は、各気筒
の配列方向他側に配置されるシャフトホルダ86の排気
弁VE…側の端部とともにボルト112でシリンダヘッ
ド14に共締めされる。
【0087】すなわちアクチュエータホルダ110は、
各気筒の配列方向との間で鋭角をなすようにして両シャ
フトホルダ86,86上に固定される。一方、排気側動
弁装置31Eにおける両排気側ロッカアーム33…間で
シリンダヘッド14には、斜め上方に延びる挿入筒11
3の下端が固着されており、燃焼室15の中央部に臨ん
でシリンダヘッド14にねじ込まれる点火プラグ114
を挿入筒113に挿入し得るのであるが、前記アクチュ
エータホルダ110には、該挿入筒113に対する点火
プラグ114の挿脱操作に支障を来たすことがないよう
に円弧状の切欠き部110aが設けられている。
【0088】シリンダヘッド14に締結されるヘッドカ
バー52′の上部には、上方に突出した円筒状のカバー
部115が一体に設けられており、シャフトホルダ8
6,86にアクチュエータホルダ110の両端を締結せ
しめたアクチュエータ513 におけるハウジング73の
上部は、前記カバー部115内に挿入される。
【0089】図18に特に注目して、吸気側ロッカアー
ム94の上方に対応する部分でアクチュエータホルダ1
10の下面には、吸気側ロッカアーム94のカムスリッ
パ95を第2吸気側動弁カム29I2 に常時接触させる
付勢力を発揮する弾発付勢手段116が設けられてお
り、該弾発付勢手段116は、上端がアクチュエータホ
ルダ110の下面に固着されて上下に延びる円筒状のガ
イド筒117と、該ガイド筒117に摺動自在に嵌合さ
れるピストン118と、該ピストン118を下方に向け
て付勢するばね力を発揮してガイド筒117に収納され
るばね119とを備え、ピストン118から下方に延び
るロッド118aの下端が吸気側ロッカアーム94の上
面に接触する。
【0090】図20において、前記アクチュエータ51
3 と、連結切換手段96の作動すなわち油圧室101の
油圧を高低に切換可能な制御弁手段106の作動は、制
御手段120で制御されるものであり、この制御手段1
20には、機関の回転数を検出する回転数センサ110
の検出値と、連結切換手段96の連結作動が終了したこ
とを検出する圧力センサ108の検出値とが入力され
る。而して制御手段120は、両センサ108,110
の検出値に基づいて前記アクチュエータ513 および制
御弁手段106の作動を制御することになる。
【0091】而して制御手段120は、機関の低速運転
域でアクチュエータ513 を作動せしめるとともに連結
切換手段96を連結解除状態とする第1の制御モード
と、機関の高速運転域でアクチュエータ513 を非作動
状態とするとともに連結切換手段96を連結状態とする
第2の制御モードとを切換えて、アクチュエータ513
および連結切換手段96を制御するものであり、第1の
制御モードから第2の制御モードへの切換時には、図2
1で示す手順に従ってアクチュエータ513 および連結
切換手段96を制御する。
【0092】図21のステップS1では、回転数センサ
110で検出される機関回転数NEが、予め設定された
第1の設定回転数N1たとえば3100rpmを超える
か否かを判断し、NE>N1であったときには、ステッ
プS2において連結切換手段96を連結作動せしめる信
号、すなわち油路104の油圧を高油圧に制御するよう
に制御弁手段106を作動せしめる信号を出力する。
【0093】ステップS3では、圧力センサ108が高
油圧を検出したか否か、すなわち連結切換手段96の連
結作動がほぼ終了したか否かを判断し、終了していると
判断したときにステップS4で、アクチュエータ513
の作動を停止する。すなわち、制御手段120は、電気
式であるアクチュエータ513 の作動に比べて切換作動
が遅れがちとなる油圧式の連結切換手段96の連結作動
が終了した後に、アクチュエータ513 の作動を停止す
ることになる。
【0094】また制御手段120は、第2の制御モード
から第1の制御モードへの切換時には、図22で示す手
順に従ってアクチュエータ513 および連結切換手段9
6を制御するものであり、ステップS11では、回転数
センサ110で検出される機関回転数NEが、第1の設
定回転数N1未満となるかどうかを判断し、NE<N1
であったときには、ステップS12でアクチュエータ5
3 を作動せしめた後、ステップS13において、機関
回転数NEが第1の設定回転数N1よりも小さな値とし
て予め設定された第2の設定回転数N2たとえば290
0rpm未満であるか否かを判断し、NE<N2であっ
たときにはステップS14に進んで、連結切換手段96
を連結解除状態とするための信号を出力する。
【0095】したがって第2の制御モードから第1の制
御モードへの切換時には、アクチュエータ513 の作動
を先に開始した後に、連結切換手段96の連結解除側へ
の作動が開始されることになる。
【0096】しかも第2の制御モードから第1の制御モ
ードへの切換を判断する基準となる第2の設定回転数N
2を、第1の制御モードから第2の制御モードへの切換
を判断する基準となる第1の設定回転数N1よりも小さ
く設定して、ヒステリシスを持たせるようにしており、
これにより第1および第2の制御モードの切換制御にハ
ンチングが生じるのを防止することが可能となる。
【0097】この第5実施例によれば、吸気側動弁装置
31I5 において、機関の低速運転域では制御手段12
0が第1の制御モードを選択することにより、連結切換
手段96が連結解除状態とされるとともにアクチュエー
タ513 が作動せしめられ、動力伝達手段36における
リングギヤ38をアクチュエータ513 で駆動すること
により、両吸気弁VI…の作動特性を細密に制御するこ
とができる。
【0098】また機関の高速運転域では、制御手段12
0が第2の制御モードを選択することにより、連結切換
手段96が連結状態とされるとともに、アクチュエータ
51 3 の作動が停止される。これにより、第2吸気側動
弁カム29I2 により揺動駆動される吸気側ロッカアー
ム94とともにサンギヤ37が揺動し、両吸気弁VI…
が第2吸気側動弁カム29I2 のカムプロフィルに対応
した作動特性で開閉作動することになる。
【0099】このように機関の低速運転域では、動力伝
達手段361 およびアクチュエータ513 を用いて両吸
気弁VI…の作動特性を変更可能とし、機関の高速運転
域では、第2吸気側動弁カム29I2 で定まる作動特性
で両吸気弁VI…を駆動するようにしたことで、アクチ
ュエータ513 で必要とされる応答性が機関の低速運転
域に対応したものであればよく、アクチュエータ513
の小型化を図ることが可能となり、電気式のアクチュエ
ータ513 での電力消費量の低減を図ることができる。
すなわち、アクチュエータ513 の応答性を高める必要
があることからアクチュエータ513 の大型化が問題と
なる高速運転域では第2の制御モードを選択することに
より、第2吸気側動弁カム29I2 により吸気弁VI…
を駆動するようにして、アクチュエータ513 の作動に
よる問題が生じることを回避することができる。
【0100】しかも第1の制御モードから第2の制御モ
ードへの切換時には連結切換手段96の連結作動が終了
したことを圧力センサ108で検出した後に電気式のア
クチュエータ513 を非作動状態とするので、アクチュ
エータ513 の作動に比べて切換作動が遅れがちとなる
油圧式の連結切換手段96の連結作動が終了した後に、
アクチュエータ513 が非作動状態となるようにし、第
2吸気側動弁カム29I2 による吸気弁VI…の駆動が
開始される前にアクチュエータ513 が非作動状態とな
ることに起因して吸気弁VI…の作動が乱れてしまうこ
とを防止することができる。一方、第2の制御モードか
ら第1の制御モードへの切換時には、アクチュエータ5
3 を作動状態とする信号を出力した後に連結切換手段
96を連結解除状態とするようにしているので、アクチ
ュエータ513 が連結切換手段96の連結解除よりも前
に作動状態となるようにし、第1吸気側動弁カム29I
1、動力伝達手段361 およびアクチュエータ513
よる吸気弁VI…の駆動が開始される前に連結切換手段
96が連結解除状態となることに起因して吸気弁VI…
の作動が乱れてしまうことを防止することができる。
【0101】またアクチュエータ513 が、ロッカアー
ム軸32および支軸41を固定的に支持してシリンダヘ
ッド14に締結されるシャフトホルダ86,86に取付
けられるので、ヘッドカバーに取付けるようにしたもの
と比べて、アクチュエータ513 の取付け剛性を向上す
ることが可能となり、ヘッドカバー52′の着脱作業時
に動力伝達手段361 に対するアクチュエータ513
位置がずれてしまうことはないので、ヘッドカバー5
2′の着脱作業が容易となる。
【0102】またアクチュエータ513 には、燃焼室1
5の両側にそれぞれ配置されるシャフトホルダ86,8
6間を跨ぐアクチュエータホルダ110が固定的に設け
られており、このアクチュエータホルダ110とシャフ
トホルダ86,86とが、共通のボルト111,112
でシリンダヘッド14に締結されるので、両シャフトホ
ルダ86,86の剛性を増大することができるととも
に、部品点数を少なくしたコンパクトな構造で、アクチ
ュエータ513 をシャフトホルダ86,86に取付ける
ことが可能となる。
【0103】さらにアクチュエータホルダ110の一端
が、各気筒の一側に配置される前記シャフトホルダ86
の吸気弁VI…側の端部とともにボルト111でシリン
ダヘッド14に共締めされ、アクチュエータホルダ11
0の他端が、各気筒の他側に配置される前記シャフトホ
ルダ86の排気弁VE…側の端部とともにボルト112
でシリンダヘッド14に共締めされるので、最小の本数
である2本のボルト111,112で両シャフトホルダ
86,86にアクチュエータホルダ110が取付けられ
ることになり、着脱作業を容易としたコンパクトな構成
でアクチュエータ513 をシャフトホルダ86,86に
取付けることができる。
【0104】図23は本発明の第6実施例を示すもので
あり、上記第5実施例に対応する部分には同一の参照符
号を付す。
【0105】動力伝達手段362 のサンギヤ37には吸
気弁VI…(第5実施例参照)が連結され、リングギヤ
38にはアクチュエータ513 (第5実施例参照)が連
動、連結され、キャリア392 には、第1吸気側動弁カ
ム29I1 (第5実施例参照)が連動、連結される。
【0106】キャリア392 は、一対のリング板状の支
持板122,123と、両支持板122,123に両端
が支持される複数の軸39b…とを有するものであり、
各軸39b…で遊星ギヤ40…が回転自在に支持され
る。
【0107】しかも第2吸気側動弁カム29I2 (第5
実施例参照)に従動する吸気側ロッカアーム94′と、
キャリア392 の支持板123との間には、連結切換手
段96′が設けられる。
【0108】該連結切換手段96′は、前記支持板12
3への嵌合を可能として吸気側ロッカアーム94′に摺
動自在に嵌合される連結ピストン97と、該連結ピスト
ン97とともに移動することを可能として前記支持板1
23に摺動自在に嵌合される有底円筒状の連動部材98
と、該連動部材98を連結ピストン97側に付勢するば
ね力を発揮して連動部材98および前記支持板123間
に設けられる戻しばね99とを備える。
【0109】吸気側ロッカアーム94′には、前記支持
板123側に開口した有底の第1摺動孔124が支軸4
1の軸線と平行な軸線を有するようにして設けられてお
り、連結ピストン97は、第1摺動孔124の閉塞端と
の間に油圧室101を形成するようにして第1摺動孔1
24に摺動自在に嵌合される。
【0110】また前記支持板123には、第1摺動孔1
24と同径である有底の第2摺動孔125と、第2摺動
孔125の閉塞端部に通じる開放孔126とが設けられ
ており、閉塞端を連結ピストン97に摺接させるように
した連動部材98が第2摺動孔125に摺動自在に嵌合
される。さらに戻しばね99は、第2摺動孔125の閉
塞端および連動部材98間に縮設される。
【0111】また吸気側ロッカアーム94′、サンギヤ
37の円筒部70および支軸41には、吸気側ロッカア
ーム94′の回動にかかわらず支軸41内の油路104
を油圧室101に連通させる連通路126が設けられ
る。
【0112】この第6実施例においても、機関の低速運
転域では連結切換手段96′が連結解除状態とされ、ま
た機関の高速運転域では連結切換手段96′が連結状態
とされる。
【0113】而して連結切換手段96′が連結状態とさ
れたときには、第2吸気側動弁カム29I2 により揺動
駆動される吸気側ロッカアーム94′とともにキャリア
39′が揺動する。この際、リングギヤ38は、非作動
状態にあるアクチュエータ513 (第5実施例参照)に
より回動駆動されるので、吸気側ロッカアーム94′と
ともに揺動するキャリア392 によりサンギヤ37が回
動され、両吸気弁VI…が第2吸気側動弁カム29I2
のカムプロフィルに対応した作動特性で開閉作動するこ
とになる。
【0114】本発明のさらに他の実施例として、アクチ
ュエータ513 もしくは514 を非作動状態とするとと
もに連結切換手段96,96′を連結状態とする第2の
制御モードを機関の低速運転域で選択し、アクチュエー
タ513 もしくは514 を作動せしめるとともに連結切
換手段96,96′を連結解除状態とする第2の制御モ
ードを機関の高速運転域で選択するようにしてもよい。
そうすれば、機関の低速運転域でアクチュエータ513
もしくは514 が作動することによる問題が発生するこ
とを回避することができる。すなわちバッテリの充電量
が比較的小さくなる機関の低速運転域でアクチュエータ
513 もしくは514 を作動せしめると、アクチュエー
タ513 もしくは514 でバッテリの電力を消費するこ
とによりバッテリに悪影響が及ぶのであるが、機械の低
速運転域で第2の制御モードを選択することによってバ
ッテリに悪影響が及ぶことを回避することができる。
【0115】上記実施例では、油圧式の連結切換手段9
6,96′の連結作動が終了したことを、油圧を検出す
る圧力センサ108の検出値に基づいて判断するようし
ていたが、連結切換手段96,96′を連結作動せしめ
る信号を出力してから設定時間が経過するのに応じて連
結切換手段96,96′の連結作動が終了したと判断す
るようにしてもよく、また連結切換手段96,96′に
おける連結ピストン97や連動部材98の作動を直接検
出するようにして連結切換手段96,96′の連結作動
終了を判断するようにしてもよい。
【0116】さらに上記第5および第6実施例のアクチ
ュエータ513 もしくは514 に代えて、第1実施例も
しくは第2実施例で用いたアクチュエータ511 もしく
は512 を用いるようにすることも可能である。
【0117】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の
範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計
変更を行なうことが可能である。
【0118】たとえば機関弁としての排気弁に本発明を
適用することも可能である。
【0119】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の発明によれ
ば、リングギヤの回動量をアクチュエータでより細密に
制御することにより、機関弁の作動特性をより細密にか
つ正確に制御することが可能となり、動力伝達手段をコ
ンパクトに纏めて小型化することができ、カム軸を単に
動弁カムが設けられるだけの簡単な構造とすることがで
きる。また機関弁で必要とされるリフト量すなわちサン
ギヤの回動量に対する動弁カムの大きさを大幅に小さく
設定することが可能であり、動弁負荷の軽減に寄与する
ことが可能となるとともに動弁カムの回転に必要なスペ
ース、ならびにキャリアの動弁カムとの連動、連結部の
作動に必要なスペースも比較的小さくすることができ、
動弁装置を配置する動弁室のコンパクト化を図ることが
可能となる。さらにキャリア自体の剛性向上を図ること
が可能となるだけでなく、サンギヤ、リングギヤおよび
遊星ギヤの安定した作動を可能として機関弁の作動特性
精度を向上することが可能であり、動弁カムおよびキャ
リア間の摩擦抵抗を低減することができる。
【0120】また請求項2記載の発明によれば、キャリ
アにローラ保持腕が一体に設けられるにもかかわらず、
該キャリアの外周部でリングギヤを回転自在に支持する
構造を簡単に構成することができ、ローラおよび動弁カ
ムの接触面積を比較的大きくして動弁カムおよびキャリ
ア間の摩擦抵抗をより一層低減することができる。
【0121】請求項3記載の発明によれば、機関弁のリ
フト量の一部を動弁カムで負担するようにしてアクチュ
エータでの電力消費量を小さくすることができる。
【0122】さらに請求項4記載の発明によれば、第1
の制御モードを選択したときには、リングギヤの回動量
をアクチュエータでより細密に制御することにより、機
関弁の作動特性をより細密に制御することが可能とな
り、また第2の制御モードを選択したときには、第2動
弁カムにより機関弁を開閉駆動することができる。した
がって、アクチュエータの作動により問題が生じる運転
域では第2の制御モードを選択することにより、第2動
弁カムにより機関弁を駆動するようにして、アクチュエ
ータの作動による問題が生じることを回避することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の内燃機関の要部縦断面図である。
【図2】図1の2- 2線拡大断面図である。
【図3】図1の3−3線拡大断面図である。
【図4】第2実施例の4気筒内燃機関の要部縦断面図で
ある。
【図5】4気筒内燃機関でのアクチュエータの構成を簡
略化して示す図である。
【図6】第3実施例の内燃機関の要部縦断面図である。
【図7】アクチュエータの概略構成を示す断面図であ
る。
【図8】吸気弁の開弁リフト特性図である。
【図9】開弁開始時のアクチュエータの作動状況を示す
断面図である。
【図10】開弁保持状態でのアクチュエータの作動状況
を示す断面図である。
【図11】閉弁作動時のアクチュエータの作動状況を示
す断面図である。
【図12】閉弁保持状態でのアクチュエータの作動状況
を示す断面図である。
【図13】第4実施例の閉弁状態での吸気側動弁装置の
簡略化した縦断面図である。
【図14】第5実施例の多気筒内燃機関の要部縦断面図
である。
【図15】図14の15−15線断面図である。
【図16】図14の16−16線拡大断面図である。
【図17】図15の17−17線断面図である。
【図18】図15の18−18線断面図である。
【図19】ヘッドカバーを省略して図14の19−19
線矢視方向から見た平面図である。
【図20】制御系の構成を示すブロック図である。
【図21】第1の制御モードから第2の制御モードへの
切換時の制御手順を示すフローチャートである。
【図22】第2の制御モードから第1の制御モードへの
切換時の制御手順を示すフローチャートである。
【図23】第6実施例の図17に対応した断面図であ
る。
【符号の説明】
28・・・カム軸 29I・・・動弁カム 29I1 ・・・第1動弁カム 29I2 ・・・第2動弁カム 31I1 ,31I2 ,31I3 ,31I4 ,31I5
・・動弁装置 361 ,362 ・・・動力伝達手段 37・・・サンギヤ 38・・・リングギヤ 391 ,392 ・・・キャリア 39a,122,123・・・支持板 39b・・・軸 40・・・遊星ギヤ 41・・・支軸 44・・・ローラ 45・・・ローラ保持腕 46・・・段部 47・・・ローラ軸 511 ,512 ,513 ,514 ・・・アクチュエータ 94,94′・・・ロッカアーム 96,96′・・・連結切換手段 120・・・制御手段 VI ・・・機関弁としての吸気弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F02D 13/02 F02D 13/02 G (72)発明者 島崎 勇一 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 田中 重一 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 大石 英俊 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機関の運転状態に応じて機関弁(VI)
    の作動特性を変更可能な内燃機関の動弁装置において、
    カム軸(28)の軸線からずれた位置で該カム軸(2
    8)と平行に配置される支軸(41)に回動可能に支持
    されるサンギヤ(37)と、該サンギヤ(37)と同一
    軸線まわりの回動を可能としてサンギヤ(37)を囲繞
    するリングギヤ(38)と、サンギヤ(37)およびリ
    ングギヤ(38)間に配置される遊星ギヤ(40)を前
    記サンギヤ(37)およびリングギヤ(38)の軸線と
    平行な軸線まわりに回転自在に支持するとともに該遊星
    ギヤ(40)の前記サンギヤ(37)まわりの公転に連
    動して回動するキャリア(391 ,392 )とを備え、
    前記カム軸(28)に設けられる動弁カム(29I,2
    9I1 )にころがり接触するローラ(44)が、前記動
    弁カム(29I,29I1 )側に延びて前記キャリア
    (391 ,392 )に一体に設けられるローラ保持腕
    (45)の先端部に軸支され、前記サンギヤ(37)が
    機関弁(VI)に連結される動力伝達手段(361 ,3
    2 )と;該動力伝達手段(361 ,36 2 )の前記リ
    ングギヤ(38)に連結されるとともに該リングギヤ
    (38)の回動量を機関の運転状態に応じて制御するア
    クチュエータ(511 ,512 ,51 3 ,514 )と;
    を含むことを特徴とする内燃機関の動弁装置。
  2. 【請求項2】 前記キャリア(391 ,392 )が、遊
    星ギヤ(40)の両側に配置される一対の支持板(39
    a;102,103)と、両支持板(39a;102,
    103)間にわたって設けられて遊星ギヤ(40)を回
    転自在に支持する軸(39b)とで構成され、遊星ギヤ
    (40)の軸方向全長よりも長いローラ(44)を回転
    可能に支持するローラ軸(47)の両端が、前記両支持
    板(39a;102,103)に一体に設けられる一対
    のローラ保持腕(45)に固定され、両ローラ保持腕
    (45)の内面および両支持板(39a)の内面間にリ
    ングギヤ(38)を支持する段部(46)が形成される
    ことを特徴とする請求項2記載の内燃機関の動弁装置。
  3. 【請求項3】 前記アクチュエータ(513 ,514
    が、前記動弁カム(29I)のカムプロフィルに基づく
    機関弁(VI)のリフト量と前記アクチュエータ(51
    3 ,514 )の作動に基づく機関弁(VI)のリフト量
    とを加算したリフト量で前記機関弁(VI)を駆動する
    ことを可能として、前記リングギヤ(38)に連結され
    ることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の動弁装
    置。
  4. 【請求項4】 前記カム軸(28)に、前記ローラ(4
    4)をころがり接触せしめる第1動弁カム(29I1
    と、第2動弁カム(29I2 )とが設けられ、第2動弁
    カム(29I2 )に従動して前記サンギヤ(37)と同
    一軸線まわりに回動可能なロッカアーム(94,9
    4′)と、前記サンギヤ(37)およびキャリア(39
    2 )の一方との間に、前記サンギヤ(37)およびキャ
    リア(39 2 )の一方を前記ロッカアーム(94,9
    4′)に連結する状態ならびにその連結を解除する状態
    を切換可能な連結切換手段(96,96′)が設けら
    れ、前記アクチュエータ(511 〜514 )および前記
    連結切換手段(96,96′)の作動を制御する制御手
    段(120)が、前記アクチュエータ(511 〜5
    4 )を作動せしめるとともに前記連結切換手段(9
    6,96′)を連結解除状態とする第1の制御モード
    と、前記アクチュエータ(511 〜514 )を非作動状
    態とするとともに前記連結切換手段(96,96′)を
    連結状態とする第2の制御モードとを機関の運転状態に
    応じて切換えるべく構成されることを特徴とする請求項
    1記載の内燃機関の動弁装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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