JP2010234554A - 印刷版の作製方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】レーザー彫刻に供した際に発生する彫刻カスの除去が容易であり、細線の再現性に優れた印刷版の作製方法を提供すること。
【解決手段】ガラス転移温度(Tg)が20℃以上のバインダーポリマーを含有するレリーフ形成層を有する印刷版原版におけるレリーフ形成層を、レーザー光の照射により彫刻する工程(1)と、彫刻されたレリーフ形成層の表面を、乳化型洗浄剤により処理する工程(2)と、を少なくともこの順に有する印刷版の作製方法。
【選択図】なし
【解決手段】ガラス転移温度(Tg)が20℃以上のバインダーポリマーを含有するレリーフ形成層を有する印刷版原版におけるレリーフ形成層を、レーザー光の照射により彫刻する工程(1)と、彫刻されたレリーフ形成層の表面を、乳化型洗浄剤により処理する工程(2)と、を少なくともこの順に有する印刷版の作製方法。
【選択図】なし
Description
本発明は、レーザー彫刻を用いた印刷版の作製方法に関する。
支持体表面に積層された感光性樹脂層に凹凸を形成して印刷版を形成する方法としては、感光性組成物を用いて形成したレリーフ形成層に、原画フィルムを介して紫外光により露光し、画像部分を選択的に硬化させて、未硬化部を現像液により除去する方法、いわゆる「アナログ製版」が良く知られている。
印刷版は、凹凸を有するレリーフ層を有する凸版印刷版であり、このような凹凸を有するレリーフ層は、主成分として、例えば、合成ゴムのようなエラストマー性ポリマー、熱可塑性樹脂などの樹脂、或いは、樹脂と可塑剤との混合物を含有する感光性組成物を含有するレリーフ形成層をパターニングし、凹凸を形成することにより得られる。このような印刷版うち、軟質なレリーフ層を有するものをフレキソ印刷版と称することがある。
印刷版をアナログ製版により作製する場合、一般に銀塩材料を用いた原画フィルムを必要とするため、原画フィルムの製造時間及びコストを要する。更に、原画フィルムの現像に化学的な処理が必要で、かつ現像廃液の処理をも必要とすることから、更に簡易な版の作製方法、例えば、原画フィルムを用いない方法、現像処理を必要としない方法などが検討されている。
近年は、原画フィルムを必要とせず、走査露光によりレリーフ形成層の製版を行う方法が検討されている。
原画フィルムを必要としない手法として、レリーフ形成層上に画像マスクを形成可能なレーザー感応式のマスク層要素を設けた印刷版原版が提案されている。これらの原版の製版方法によれば、画像データに基づいたレーザー照射によりマスク層要素から原画フィルムと同様の機能を有する画像マスクが形成されるため、「マスクCTP方式」と称されており、原画フィルムは必要ではないが、その後の製版処理は、画像マスクを介して紫外光で露光し、未硬化部を現像除去する工程であり、現像処理を必要とする点でなお改良の余地がある。
原画フィルムを必要としない手法として、レリーフ形成層上に画像マスクを形成可能なレーザー感応式のマスク層要素を設けた印刷版原版が提案されている。これらの原版の製版方法によれば、画像データに基づいたレーザー照射によりマスク層要素から原画フィルムと同様の機能を有する画像マスクが形成されるため、「マスクCTP方式」と称されており、原画フィルムは必要ではないが、その後の製版処理は、画像マスクを介して紫外光で露光し、未硬化部を現像除去する工程であり、現像処理を必要とする点でなお改良の余地がある。
現像工程を必要としない製版方法として、レリーフ形成層をレーザーにより直接彫刻し製版する、いわゆる「直彫りCTP方式」が多く提案されている。直彫りCTP方式は、文字通りレーザーで彫刻することにより、レリーフとなる凹凸を形成する方法で、原画フィルムを用いたレリーフ形成と異なり、自由にレリーフ形状を制御することができるという利点がある。このため、抜き文字の如き画像を形成する場合、その領域を他の領域よりも深く彫刻する、或いは、微細網点画像では、印圧に対する抵抗を考慮し、ショルダーをつけた彫刻をする、なども可能である。
これまで直彫りCTP方式で用いる版材としては、各種の版材が多数提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
これまで直彫りCTP方式で用いる版材としては、各種の版材が多数提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
直彫りCTP方式においては、レリーフ形成層をレーザーにより直接製版した際に、粘着性の液状物が彫刻カスとして発生する。製版面における彫刻カスの残存は、印刷品質に重大な影響を与えることから、発生した彫刻カスの除去性の向上が望まれている。
彫刻カスの除去性向上を目的として、具体的には、例えば、特許文献1には、エラストマー性バインダー、架橋剤(エチレン不飽和モノマー等)、適切な開始剤、及びカーボンブラック等のレーザー照射のための吸収剤を含む架橋可能層を架橋することで得られたレリーフ形成層に対してレーザー彫刻を行った後、ラクトン、カルボン酸エステル、及びエーテルアルコールから選択された1種以上の成分を含む洗浄剤により洗浄する技術が開示されている。
また、特許文献2には、シリコーンゴム、及びカーボンブラックを含有するレリーフ形成層に対してレーザー彫刻を行った後、形成されたレリーフ層を溶解しない、又は顕著に膨潤させない溶剤を用いて、版の洗浄を行うことが記載されている。
しかしながら、上記特許文献1、2に記載の技術におけるレリーフ形成層は、彫刻感度が高いものではなく、細線の形成(再現)といった点では不向きであった。
彫刻カスの除去性向上を目的として、具体的には、例えば、特許文献1には、エラストマー性バインダー、架橋剤(エチレン不飽和モノマー等)、適切な開始剤、及びカーボンブラック等のレーザー照射のための吸収剤を含む架橋可能層を架橋することで得られたレリーフ形成層に対してレーザー彫刻を行った後、ラクトン、カルボン酸エステル、及びエーテルアルコールから選択された1種以上の成分を含む洗浄剤により洗浄する技術が開示されている。
また、特許文献2には、シリコーンゴム、及びカーボンブラックを含有するレリーフ形成層に対してレーザー彫刻を行った後、形成されたレリーフ層を溶解しない、又は顕著に膨潤させない溶剤を用いて、版の洗浄を行うことが記載されている。
しかしながら、上記特許文献1、2に記載の技術におけるレリーフ形成層は、彫刻感度が高いものではなく、細線の形成(再現)といった点では不向きであった。
本発明は、上記の諸事情に鑑みなされたものであり、以下の目的を達成することを課題とする。
即ち、本発明の目的は、レーザー彫刻に供した際に発生する彫刻カスの除去が容易であり、細線の再現性に優れた印刷版の作製方法を提供することにある。
即ち、本発明の目的は、レーザー彫刻に供した際に発生する彫刻カスの除去が容易であり、細線の再現性に優れた印刷版の作製方法を提供することにある。
前記課題を解決するための手段は以下の通りである。
<1> ガラス転移温度(Tg)が20℃以上のバインダーポリマーを含有するレリーフ形成層を有する印刷版原版におけるレリーフ形成層を、レーザー光の照射により彫刻する工程(1)と、
彫刻されたレリーフ形成層の表面を、乳化型洗浄剤により処理する工程(2)と、
を少なくともこの順に有する印刷版の作製方法。
<1> ガラス転移温度(Tg)が20℃以上のバインダーポリマーを含有するレリーフ形成層を有する印刷版原版におけるレリーフ形成層を、レーザー光の照射により彫刻する工程(1)と、
彫刻されたレリーフ形成層の表面を、乳化型洗浄剤により処理する工程(2)と、
を少なくともこの順に有する印刷版の作製方法。
<2> 前記工程(1)で用いられる印刷版原版におけるレリーフ形成層が、光熱変換剤を更に含有する前記<1>に記載の印刷版の作製方法。
<3> 前記光熱変換剤がカーボンブラックである前記<2>に記載の印刷版の作製方法。
<4> 前記工程(2)におけるレーザー光の照射が、ファイバー付き半導体レーザーにより行われる前記<1>〜<3>のいずれか1に記載の印刷版の作製方法。
<5> フレキソ印刷版の作製方法である<1>〜<4>のいずれか1に記載の印刷版の作製方法。
<3> 前記光熱変換剤がカーボンブラックである前記<2>に記載の印刷版の作製方法。
<4> 前記工程(2)におけるレーザー光の照射が、ファイバー付き半導体レーザーにより行われる前記<1>〜<3>のいずれか1に記載の印刷版の作製方法。
<5> フレキソ印刷版の作製方法である<1>〜<4>のいずれか1に記載の印刷版の作製方法。
本発明によれば、レーザー彫刻に供した際に発生する彫刻カスの除去が容易であり、細線の再現性に優れた印刷版の作製方法を提供することができる。このため、この作製方法により得られた印刷版を用いることで、高品質の印刷物を形成することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の印刷版の作製方法は、ガラス転移温度が20℃以上のバインダーポリマーを含有するレリーフ形成層を有する印刷版原版におけるレリーフ形成層を、レーザー光の照射により彫刻する工程(1)と、彫刻されたレリーフ形成層の表面を、乳化型洗浄剤により処理する工程(2)と、を少なくともこの順に有することを特徴とする。
なお、本明細書では、印刷版原版及び印刷版の説明に関し、レーザー彫刻に供する画像形成層としての、表面が平坦な層をレリーフ形成層と称し、これをレーザー彫刻して表面に凹凸を形成された層をレリーフ層と称する。
なお、本発明の印刷版の作製方法は、凸版、平版、凹版、孔版印刷に用いられる印刷版の作成方法に適用される。中でも、本発明における印刷版原版は、レリーフ形成層を構成する樹脂の一部をレーザー照射によってアブレーション的に除去し、凸部や凹部を形成する態様に好適であることから、本発明の印刷版の作製方法は、凹凸画像を形成する凸版印刷版に適用されることが好ましく、特に、凸版印刷版であるフレキソ印刷版の作製方法であることが好ましい。ここで、本発明における「フレキソ印刷版」とは、少なくとも樹脂組成物からなるレリーフ層を有するものであり、このレリーフ層には、画像様であって、高さの差が約5μm〜700μm程度の凹凸が形成される。フレキソ印刷版は、この凹凸の高さの差を使って凸部にインキが選択的に付着させることで、凸部のインキを印刷用紙などの媒体に直接的又は間接的に転写する印刷版である。
以下、本発明における工程(1)及び工程(2)について説明する。
本発明の印刷版の作製方法は、ガラス転移温度が20℃以上のバインダーポリマーを含有するレリーフ形成層を有する印刷版原版におけるレリーフ形成層を、レーザー光の照射により彫刻する工程(1)と、彫刻されたレリーフ形成層の表面を、乳化型洗浄剤により処理する工程(2)と、を少なくともこの順に有することを特徴とする。
なお、本明細書では、印刷版原版及び印刷版の説明に関し、レーザー彫刻に供する画像形成層としての、表面が平坦な層をレリーフ形成層と称し、これをレーザー彫刻して表面に凹凸を形成された層をレリーフ層と称する。
なお、本発明の印刷版の作製方法は、凸版、平版、凹版、孔版印刷に用いられる印刷版の作成方法に適用される。中でも、本発明における印刷版原版は、レリーフ形成層を構成する樹脂の一部をレーザー照射によってアブレーション的に除去し、凸部や凹部を形成する態様に好適であることから、本発明の印刷版の作製方法は、凹凸画像を形成する凸版印刷版に適用されることが好ましく、特に、凸版印刷版であるフレキソ印刷版の作製方法であることが好ましい。ここで、本発明における「フレキソ印刷版」とは、少なくとも樹脂組成物からなるレリーフ層を有するものであり、このレリーフ層には、画像様であって、高さの差が約5μm〜700μm程度の凹凸が形成される。フレキソ印刷版は、この凹凸の高さの差を使って凸部にインキが選択的に付着させることで、凸部のインキを印刷用紙などの媒体に直接的又は間接的に転写する印刷版である。
以下、本発明における工程(1)及び工程(2)について説明する。
≪工程(1)≫
工程(1)では、ガラス転移温度が20℃以上のバインダーポリマーを含有するレリーフ形成層を有する印刷版原版におけるレリーフ形成層を、レーザー光の照射により彫刻する。
工程(1)では、ガラス転移温度が20℃以上のバインダーポリマーを含有するレリーフ形成層を有する印刷版原版におけるレリーフ形成層を、レーザー光の照射により彫刻する。
<印刷版原版>
まず、本工程で用いられる印刷版原版について説明する。
本工程で用いられる印刷版原版は、(A)ガラス転移温度が20℃以上のバインダーポリマーを含有するレリーフ形成層を有する。
まず、本工程で用いられる印刷版原版について説明する。
本工程で用いられる印刷版原版は、(A)ガラス転移温度が20℃以上のバインダーポリマーを含有するレリーフ形成層を有する。
〔(A)ガラス転移温度が20℃以上のバインダーポリマー〕
本発明において、「ガラス転移温度が20℃以上のバインダーポリマー」としては、ガラス転移温度がこの範囲を満たしていれば特に制限はなく、特に、レーザー彫刻性、インキ受与性、彫刻カス分散性などの種々の性能を考慮して、選択すればよい。
例えば、ゴムのガラス転移温度は一般に20℃よりも低く、多くは−40℃以下であるので、本発明における「ガラス転移温度が20℃以上のバインダーポリマー」には含まれない。
以下、ガラス転移温度を「Tg」と、(A)ガラス転移温度が20℃以上のバインダーポリマーを、「(A)特定バインダー」と称する場合がある。
本発明において、「ガラス転移温度が20℃以上のバインダーポリマー」としては、ガラス転移温度がこの範囲を満たしていれば特に制限はなく、特に、レーザー彫刻性、インキ受与性、彫刻カス分散性などの種々の性能を考慮して、選択すればよい。
例えば、ゴムのガラス転移温度は一般に20℃よりも低く、多くは−40℃以下であるので、本発明における「ガラス転移温度が20℃以上のバインダーポリマー」には含まれない。
以下、ガラス転移温度を「Tg」と、(A)ガラス転移温度が20℃以上のバインダーポリマーを、「(A)特定バインダー」と称する場合がある。
本発明における(A)特定バインダーとして好適なものは、ポリスチレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレア、ポリアミドイミド、ポリウレタン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリイミド、ポリカーボネート、ヒドロキシエチレン単位を含む親水性ポリマー、(メタ)アクリル樹脂、アセタール樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ゴム、熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。
例えば、レーザー彫刻感度の観点からは、露光或いは加熱により熱分解する部分構造を含むポリマーが好ましい。このようなポリマーは、特開2008−163081号公報の段落〔0038〕に記載されているものが好ましく挙げられる。また、例えば、柔軟で可撓性を有する膜形成が目的とされる場合には、軟質樹脂や熱可塑性エラストマーが選択され、具体的には、特開2008−163081号公報の段落〔0039〕〜〔0040〕に詳述されているものが用いられる。更に、レリーフ形成層用組成物の調製の容易性、得られた印刷版における油性インクに対する耐性向上の観点から、親水性又は親アルコール性ポリマーを使用することが好ましい。親水性ポリマーとしては、特開2008−163081号公報の段落〔0041〕に詳述されているものを使用することができる。
加えて、加熱や露光により硬化させ、強度を向上させる目的に使用する場合には、分子内に炭素−炭素不飽和結合をもつポリマーが好ましく用いられる。
このようなポリマーとして、主鎖に炭素−炭素不飽和結合を含むポリマーとしては、例えば、SB(ポリスチレン−ポリブタジエン)、SBS(ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレン)、SIS(ポリスチレン−ポリイソプレン−ポリスチレン)、SEBS(ポリスチレン−ポリエチレン/ポリブチレン−ポリスチレン)等が挙げられる。
側鎖に炭素−炭素不飽和結合をもつポリマーとしては、(A)特定バインダーの好適なものとして前述した各ポリマーの骨格に、アリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、スチリル基、ビニルエーテル基のような重合性基(炭素−炭素不飽和結合を含む基)を側鎖に導入することで得られる。ポリマー側鎖に炭素−炭素不飽和結合を導入する方法は、(1)重合性基に保護基を結合させてなる重合性基前駆体を有する構造単位をポリマーに共重合させ、保護基を脱離させて重合性基とする方法、(2)水酸基、アミノ基、エポキシ基、カルボキシル基などの反応性基を複数有する高分子化合物を合成し、これらの反応性基と反応する基及び炭素−炭素不飽和結合を有する化合物を高分子反応させて導入する方法など、公知方法をとることができる。これらの方法によれば、高分子化合物中への不飽和結合や重合性基の導入量を制御することができる。
このようなポリマーとして、主鎖に炭素−炭素不飽和結合を含むポリマーとしては、例えば、SB(ポリスチレン−ポリブタジエン)、SBS(ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレン)、SIS(ポリスチレン−ポリイソプレン−ポリスチレン)、SEBS(ポリスチレン−ポリエチレン/ポリブチレン−ポリスチレン)等が挙げられる。
側鎖に炭素−炭素不飽和結合をもつポリマーとしては、(A)特定バインダーの好適なものとして前述した各ポリマーの骨格に、アリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、スチリル基、ビニルエーテル基のような重合性基(炭素−炭素不飽和結合を含む基)を側鎖に導入することで得られる。ポリマー側鎖に炭素−炭素不飽和結合を導入する方法は、(1)重合性基に保護基を結合させてなる重合性基前駆体を有する構造単位をポリマーに共重合させ、保護基を脱離させて重合性基とする方法、(2)水酸基、アミノ基、エポキシ基、カルボキシル基などの反応性基を複数有する高分子化合物を合成し、これらの反応性基と反応する基及び炭素−炭素不飽和結合を有する化合物を高分子反応させて導入する方法など、公知方法をとることができる。これらの方法によれば、高分子化合物中への不飽和結合や重合性基の導入量を制御することができる。
また、本発明に用いる(A)特定バインダーとしては、水酸基(-OH)を有するポリマーを用いることも、使用するインキが、水性インキ、又はUVモノマーインキである場合、ある程度の親水性が必要であるといった点、また、乳化型洗浄剤による洗浄性を向上させるといった点から、好ましい態様の1つである。水酸基(-OH)を有するポリマーの骨格としては、特に限定されないが、(メタ)アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ヒドロキシエチレン単位を含む親水性ポリマー、ポリビニルアセタール、ポリエステル、ポリウレタンが好ましい。
水酸基を有する(メタ)アクリル樹脂の合成に用いられるアクリル単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸エステル類、クロトン酸エステル類(メタ)アクリルアミド類であって、分子内に水酸基(ヒドロキシル基)を有するものが好ましい。このような単量体の具体例としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
なお、水酸基を有する(メタ)アクリル樹脂としては、上記のような単量体と公知の(メタ)アクリル系モノマーやビニル系モノマーとを重合させた共重合体が好ましく用いることができる。
なお、水酸基を有する(メタ)アクリル樹脂としては、上記のような単量体と公知の(メタ)アクリル系モノマーやビニル系モノマーとを重合させた共重合体が好ましく用いることができる。
水酸基を側鎖に有するエポキシ樹脂の具体例としては、ビスフェノールAとエピクロヒドリンの付加物を原料モノマーとして重合して得られるエポキシ樹脂が好ましい。
水酸基を有するポリエステルとしては、ポリ乳酸などのヒドロキシルカルボン酸ユニットからなるポリエステルを好ましく用いることができる。このようなポリエステルとしては、具体的には、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、乳酸系ポリマー、ポリグリコール酸(PGA)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリ(ブチレンコハク酸)、これらの誘導体又は混合物から成る群から選択されるものが好ましい。
水酸基を有するポリエステルとしては、ポリ乳酸などのヒドロキシルカルボン酸ユニットからなるポリエステルを好ましく用いることができる。このようなポリエステルとしては、具体的には、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、乳酸系ポリマー、ポリグリコール酸(PGA)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリ(ブチレンコハク酸)、これらの誘導体又は混合物から成る群から選択されるものが好ましい。
更に、ヒドロキシエチレン単位を含む親水性ポリマーを好ましく用いることもできる。ヒドロキシエチレン単位を含む親水性ポリマーとしては、ポリビニルアルコール(PVA)及びその誘導体が好ましく用いられる。
PVA誘導体の例として、ヒドロキシエチレン単位の水酸基の少なくとも一部をカルボキシル基等の酸基に変性した酸変性PVA、当該水酸基の一部を(メタ)アクリロイル基に変性した変性PVA、当該水酸基の少なくとも一部をアミノ基に変性した変性PVA、当該水酸基の少なくとも一部にエチレングリコールやプロピレングリコール及びこれらの複量体を導入した変性PVA、ポリビニルアルコールをアルデヒド類で処理することによって得られるポリビニルアセタール等が挙げられる。これらの中でも、特にポリビニルアセタールが好ましく用いられる。アセタール処理に用いるアルデヒド類としては、アセトアルデヒド 、ブチルアルデヒドは、取り扱いが容易であるため好ましく用いられる。特に、ポリビニルブチラールは好ましく用いられるPVA誘導体である。
その他、ポリビニルアルコールを桂皮酸とコハク酸でエステル化させたポリマー(米国特許第2861058号明細書)や、部分ケン化ポリ酢酸ビニルを無水アジドフタール酸でエステル化したポリマー(米国特許第3096311号明細書)、更には、PVAの側鎖に感光基と共にフェノール性水酸基を導入したポリマー(特公昭49−44601号公報)、完全ケン化又は部分ケン化ポリビニルアルコールに桂皮酸エステル基及びスルホ(又はその塩)アルキル基又はスルホ(又はその塩)アルケニル基を導入したPVA誘導体(特開昭48−55282号公報)など公知のPVA誘導体も使用できる。
PVA誘導体の例として、ヒドロキシエチレン単位の水酸基の少なくとも一部をカルボキシル基等の酸基に変性した酸変性PVA、当該水酸基の一部を(メタ)アクリロイル基に変性した変性PVA、当該水酸基の少なくとも一部をアミノ基に変性した変性PVA、当該水酸基の少なくとも一部にエチレングリコールやプロピレングリコール及びこれらの複量体を導入した変性PVA、ポリビニルアルコールをアルデヒド類で処理することによって得られるポリビニルアセタール等が挙げられる。これらの中でも、特にポリビニルアセタールが好ましく用いられる。アセタール処理に用いるアルデヒド類としては、アセトアルデヒド 、ブチルアルデヒドは、取り扱いが容易であるため好ましく用いられる。特に、ポリビニルブチラールは好ましく用いられるPVA誘導体である。
その他、ポリビニルアルコールを桂皮酸とコハク酸でエステル化させたポリマー(米国特許第2861058号明細書)や、部分ケン化ポリ酢酸ビニルを無水アジドフタール酸でエステル化したポリマー(米国特許第3096311号明細書)、更には、PVAの側鎖に感光基と共にフェノール性水酸基を導入したポリマー(特公昭49−44601号公報)、完全ケン化又は部分ケン化ポリビニルアルコールに桂皮酸エステル基及びスルホ(又はその塩)アルキル基又はスルホ(又はその塩)アルケニル基を導入したPVA誘導体(特開昭48−55282号公報)など公知のPVA誘導体も使用できる。
このように、レリーフ形成層中の(A)特定バインダーは、印刷版の適用用途に応じた物性を考慮し、目的に応じて選択されればよく、1種単独で使用してもよいし、或いは、2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明における(A)特定バインダーの重量平均分子量(GPC測定によるポリスチレン換算)は、0.5万〜50万が好ましい。重量平均分子量が0.5万以上であれば、単体樹脂としての形態保持性に優れ、50万以下であれば、水など溶媒に溶解しやすくレリーフ形成層を調製するのに好都合である。バインダーポリマーの重量平均分子量は、より好ましくは1万〜40万、特に好ましくは1.5万〜30万である。
本発明における(A)特定バインダーの重量平均分子量(GPC測定によるポリスチレン換算)は、0.5万〜50万が好ましい。重量平均分子量が0.5万以上であれば、単体樹脂としての形態保持性に優れ、50万以下であれば、水など溶媒に溶解しやすくレリーフ形成層を調製するのに好都合である。バインダーポリマーの重量平均分子量は、より好ましくは1万〜40万、特に好ましくは1.5万〜30万である。
ポリマー(高分子化合物)のガラス転移温度(Tg)の値としては、高分子データ・ハンドブック、(社)高分子学会編集、(株)培風館、昭和61年1月発行、p526〜541に、約700種類のポリマーのTgが記載されている。例えば、ポリスチレン(Tg=90℃〜100℃)、(メタ)アクリル樹脂(Tg=45℃)、硬質塩化ビニル樹脂(Tg=87℃)、ナイロン66(Tg=47℃)、ポリエステル(PET)(Tg=81℃)、PVA(Tg=85℃)、PVB(Tg=68℃)、セルロース(室温〜160℃)などと記載されており、これらのように、この文献に記載されているポリマー中、ガラス転移温度が20℃よりも高いものは、本発明における(A)特定バインダーとして用いることができる。
本発明における(A)特定バインダーのガラス転移温度(Tg)としては、通常使用される室温で変形が少ないといった点から、20℃以上であることを要し、25℃以上がより好ましく、40℃以上が更に好ましく、50℃以上が最も好ましい。
本発明におけるレリーフ形成層には2種以上のバインダーポリマーが併用されていてもよく、その場合には、少なくとも1種が、Tgが20℃以上のバインダーポリマー((A)特定バインダー)であればよい。特に、本発明におけるレリーフ形成層に2種以上のバインダーポリマーを用いた場合、そのTgの平均値が20℃よりも高いことが好ましく、全てのバインダーポリマーのTgが20℃以上のことが好ましい(つまり、全てのバインダーポリマーが(A)特定バインダーであることが好ましい)。
また、レリーフ形成層中においてバインダーポリマーが架橋されている場合には、レーザー彫刻前の架橋されたポリマーのTgが20℃以上であれば、本発明におけるレリーフ形成層となる。つまり、本発明における(A)特定バインダーは架橋されたものであってもよい。
通常、架橋されることでポリマーのTgは増加する傾向にあるため、架橋前のポリマーのTgが20℃以上であれば、一般的に、架橋後のポリマーのTgは20℃以上であると言える。
通常、架橋されることでポリマーのTgは増加する傾向にあるため、架橋前のポリマーのTgが20℃以上であれば、一般的に、架橋後のポリマーのTgは20℃以上であると言える。
なお、レリーフ形成層への添加物によりポリマーのガラス転移温度(Tg)が変化することがある。具体的には、例えば、レリーフ形成層に錯体化合物、無機系のフィラーなどを添加することで、併用するポリマーのガラス転移温度を変化させることができる。
具体的には、例えば、公知の可塑剤として、フタル酸ジエチルやフタル酸ジオクチルなどの低分子量化物をポリマーと併用することで、該ポリマーのTgを下げる方向に調整することができる。
また、2種類のポリマーを共重合させて、ブロック共重合体、グラフト共重合体とする方法や、2種類以上のポリマーを混ぜ合わせたポリマーブレンドによって、Tgを調整することもできる。
このような場合は、ポリマー単独のガラス転移温度が20℃以上であれば、本発明におけるレリーフ形成層となる。
可塑剤の添加や共重合などの方法で特定バインダーポリマーのTgを調整した後の好ましいTgの範囲は−15℃〜80℃が好ましく、−10℃〜70℃がより好ましく、−5℃〜60℃が最も好ましい。この範囲であることで、最終的に得られるレリーフ層の凹凸面への倣い性、耐衝撃性が良好となる。
具体的には、例えば、公知の可塑剤として、フタル酸ジエチルやフタル酸ジオクチルなどの低分子量化物をポリマーと併用することで、該ポリマーのTgを下げる方向に調整することができる。
また、2種類のポリマーを共重合させて、ブロック共重合体、グラフト共重合体とする方法や、2種類以上のポリマーを混ぜ合わせたポリマーブレンドによって、Tgを調整することもできる。
このような場合は、ポリマー単独のガラス転移温度が20℃以上であれば、本発明におけるレリーフ形成層となる。
可塑剤の添加や共重合などの方法で特定バインダーポリマーのTgを調整した後の好ましいTgの範囲は−15℃〜80℃が好ましく、−10℃〜70℃がより好ましく、−5℃〜60℃が最も好ましい。この範囲であることで、最終的に得られるレリーフ層の凹凸面への倣い性、耐衝撃性が良好となる。
ポリマーのガラス転移温度(Tg)測定方法としては、示差走査熱量測定(DSC)が好ましく、市販の装置としては、DSC−60(島津製作所(株))などが知られている。JIS規格としては、JIS K7121−1987がある。
本発明においては、セイコー電子工業(株)製の示差走査熱量計DSC200を用いて、−100℃から150℃の範囲を10℃/分の昇温速度の条件にて測定した値を採用した。
本発明においては、セイコー電子工業(株)製の示差走査熱量計DSC200を用いて、−100℃から150℃の範囲を10℃/分の昇温速度の条件にて測定した値を採用した。
レリーフ形成層中のバインダーポリマーの総含有量は、レリーフ形成層の固形分全質量に対し、15質量%〜75質量%が好ましく、20質量%〜65質量%がより好ましい。
例えば、本発明におけるレリーフ形成層中のバインダーポリマーの含有量を15質量%以上とすることで、得られた印刷版に印刷版として使用するに足る耐刷性が得られ、また、75質量%以下とすることで、他成分が不足することがなく、印刷版をフレキソ印刷版とした際においても印刷版として使用するに足る柔軟性を得ることができる。
また、レリーフ形成層中に(A)特定バインダーとその他のバインダーポリマーとを併用している場合、バインダーポリマーの総量に対して(A)特定バインダーを50質量%以上含むことが好ましく、70質量%以上含むことがより好ましい。
例えば、本発明におけるレリーフ形成層中のバインダーポリマーの含有量を15質量%以上とすることで、得られた印刷版に印刷版として使用するに足る耐刷性が得られ、また、75質量%以下とすることで、他成分が不足することがなく、印刷版をフレキソ印刷版とした際においても印刷版として使用するに足る柔軟性を得ることができる。
また、レリーフ形成層中に(A)特定バインダーとその他のバインダーポリマーとを併用している場合、バインダーポリマーの総量に対して(A)特定バインダーを50質量%以上含むことが好ましく、70質量%以上含むことがより好ましい。
〔(B)光熱変換剤〕
本発明におけるレリーフ形成層は、(B)光熱変換剤を更に含有することが好ましい。
光熱変換剤は、レーザーの光を吸収し発熱することで、レリーフ形成層の熱分解を促進すると考えられる。ゆえに、彫刻に用いるレーザー波長の光を吸収する光熱変換剤を選択することが好ましい。
本発明におけるレリーフ形成層は、(B)光熱変換剤を更に含有することが好ましい。
光熱変換剤は、レーザーの光を吸収し発熱することで、レリーフ形成層の熱分解を促進すると考えられる。ゆえに、彫刻に用いるレーザー波長の光を吸収する光熱変換剤を選択することが好ましい。
例えば、本発明における工程(2)にて、波長700nm〜1300nmの赤外線を発するレーザー(YAGレーザー、半導体レーザー、ファイバーレーザー、面発光レーザー等)を光源としてレーザー彫刻に用いる場合には、レリーフ形成層には、700nm〜1300nmの波長の光を吸収可能な光熱変換剤を含有することが好ましい。
本発明における光熱変換剤としては、種々の染料又は顔料が用いられる。
本発明における光熱変換剤としては、種々の染料又は顔料が用いられる。
光熱変換剤のうち、染料としては、市販の染料及び例えば「染料便覧」(有機合成化学協会編集、昭和45年刊)等の文献に記載されている公知のものが利用できる。具体的には、700nm〜1300nmに極大吸収波長を有するものが挙げられ、アゾ染料、金属錯塩アゾ染料、ピラゾロンアゾ染料、ナフトキノン染料、アントラキノン染料、フタロシアニン染料、カルボニウム染料、ジインモニウム化合物、キノンイミン染料、メチン染料、シアニン染料、スクワリリウム色素、ピリリウム塩、金属チオレート錯体等の染料が挙げられる。特に、ヘプタメチンシアニン色素等のシアニン系色素、ペンタメチンオキソノール色素等のオキソノール系色素、フタロシアニン系色素が好ましく用いられる。例えば、特開2008−63554号公報の段落〔0124〕〜〔0137〕に記載の染料を挙げることができる。
本発明において使用される光熱変換剤のうち、顔料としては、市販の顔料及びカラーインデックス(C.I.)便覧、「最新顔料便覧」(日本顔料技術協会編、1977年刊)、「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)、「印刷インキ技術」CMC出版、1984年刊)に記載されている顔料が利用できる。
顔料の種類としては、黒色顔料、黄色顔料、オレンジ色顔料、褐色顔料、赤色顔料、紫色顔料、青色顔料、緑色顔料、蛍光顔料、金属粉顔料、その他、ポリマー結合色素が挙げられる。具体的には、不溶性アゾ顔料、アゾレーキ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料、フタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔料、ペリレン及びペリノン系顔料、チオインジゴ系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料、染付けレーキ顔料、アジン顔料、ニトロソ顔料、ニトロ顔料、天然顔料、蛍光顔料、無機顔料、カーボンブラック等が使用できる。これらの顔料のうち、光熱変換係数が高いので、有効に発熱変換できる、比重が樹脂組成物に近く、混合しても沈殿が発生し難い、様々な粒径や表面修飾したものが市販されており、多様性に優れる、原材料として広く流通しており安価で入手性に優れる、といった点から、カーボンブラックが好ましく用いられる。
カーボンブラックは、レリーフ形成層中における分散性などが安定である限り、ASTMによる分類のほか、用途(例えば、カラー用、ゴム用、乾電池用など)の如何に拘らずいずれも使用可能である。カーボンブラックには、例えば、ファーネスブラック、サーマルブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、アセチレンブラックなどが含まれる。
なお、カーボンブラックなどの黒色着色剤は、分散を容易にするため、必要に応じて分散剤を用い、予めニトロセルロースやバインダーなどに分散させたカラーチップやカラーペーストとして使用することができ、このようなチップやペーストは市販品として容易に入手できる。
なお、カーボンブラックなどの黒色着色剤は、分散を容易にするため、必要に応じて分散剤を用い、予めニトロセルロースやバインダーなどに分散させたカラーチップやカラーペーストとして使用することができ、このようなチップやペーストは市販品として容易に入手できる。
本発明においては、比較的低い比表面積及び比較的低いDBP吸収を有するカーボンブラックや比表面積の大きい微細化されたカーボンブラックまでを使用することも可能である。好適なカーボンブラックの例は、Printex(登録商標)U、Printex(登録商標)A、又はSpezialschwarz(登録商標)4(Degussaより)を含む。
本発明に適用しうるカーボンブラックとしては、光熱変換により発生した熱を周囲のポリマー等に効率よく伝えることで彫刻感度が向上するという観点で、比表面積が少なくとも150m2/g及びDBP数が少なくとも150ml/100gである、伝導性カーボンブラックが好ましい。
この比表面積は好ましくは、少なくとも250m2/g、特に好ましくは少なくとも500m2/gである。DBP数は好ましくは、少なくとも200ml/100g、特に好ましくは少なくとも250ml/100gである。上述したカーボンブラックは酸性の又は塩基性のカーボンブラックであってよい。カーボンブラックは、好ましくは塩基性のカーボンブラックである。異なるバインダーの混合物も当然に、使用され得る。
約1500m2/gにまで及ぶ比表面積及び約550ml/100gにまで及ぶDBP数を有する適当な伝導性カーボンブラックは、例えば、Ketjenblack(登録商標)EC300J、Ketjenblack(登録商標)EC600J(Akzoより)、Prinrex(登録商標)XE(Degussaより)又はBlack Pearls(登録商標)2000(Cabotより)、ケッチェンブラック(ライオン(株)製)の名称で市販されており、入手可能である。
本発明におけるレリーフ形成層中の光熱変換剤の含有量は、その分子固有の分子吸光係数の大きさにより大きく異なるが、レリーフ形成層の固形分全質量の0.01質量%〜20質量%の範囲が好ましく、より好ましくは0.05質量%〜10質量%、特に好ましくは0.1質量%〜5質量%の範囲である。
〔(C)架橋剤〕
本発明におけるレリーフ形成層は、(C)架橋剤を更に含有することが好ましい。
この(C)架橋剤を含有することで、レリーフ形成層内に架橋構造を形成することが可能となる。
本発明における(C)架橋剤は、光や熱に起因した化学反応により高分子化して、レリーフ形成層を硬化しうるものであれば特に限定されず用いることができる。
特に、(C)架橋剤としては、エチレン性不飽和二重結合を有する重合性化合物(以下、「重合性化合物」ともいう)、シランカップリング剤等が好ましく用いられる。これらの化合物は、前述の(A)特定バインダーと反応することによりレリーフ形成層を形成してもよく、又は、これらの化合物同士で反応することによりレリーフ形成層を形成してもよく、これら両方の反応によりレリーフ形成層を形成してもよい。
なお、(C)架橋剤がB)特定バインダーと反応する場合、(C)架橋剤としてはシランカップリング剤が好ましく用いられる。また、(C)架橋剤同士が反応する場合には、(C)架橋剤としては重合性化合物が好ましく用いられ、この態様の場合、更に、(D)熱重合開始剤と併用することが好ましい。また、(C)架橋剤として、重合性化合物とシランカップリング剤とを併用してもよい。
本発明におけるレリーフ形成層は、(C)架橋剤を更に含有することが好ましい。
この(C)架橋剤を含有することで、レリーフ形成層内に架橋構造を形成することが可能となる。
本発明における(C)架橋剤は、光や熱に起因した化学反応により高分子化して、レリーフ形成層を硬化しうるものであれば特に限定されず用いることができる。
特に、(C)架橋剤としては、エチレン性不飽和二重結合を有する重合性化合物(以下、「重合性化合物」ともいう)、シランカップリング剤等が好ましく用いられる。これらの化合物は、前述の(A)特定バインダーと反応することによりレリーフ形成層を形成してもよく、又は、これらの化合物同士で反応することによりレリーフ形成層を形成してもよく、これら両方の反応によりレリーフ形成層を形成してもよい。
なお、(C)架橋剤がB)特定バインダーと反応する場合、(C)架橋剤としてはシランカップリング剤が好ましく用いられる。また、(C)架橋剤同士が反応する場合には、(C)架橋剤としては重合性化合物が好ましく用いられ、この態様の場合、更に、(D)熱重合開始剤と併用することが好ましい。また、(C)架橋剤として、重合性化合物とシランカップリング剤とを併用してもよい。
(重合性化合物)
(C)架橋剤として用いる重合性化合物としては、エチレン性不飽和二重結合を少なくとも1個、好ましくは2個以上、より好ましくは2個〜6個有する化合物の中から任意に選択することができる。
(C)架橋剤として用いる重合性化合物としては、エチレン性不飽和二重結合を少なくとも1個、好ましくは2個以上、より好ましくは2個〜6個有する化合物の中から任意に選択することができる。
以下、重合性化合物として用いられる、エチレン性不飽和二重結合を分子内に1つ有する単官能モノマー、及び、同結合を分子内に2個以上有する多官能モノマーについて説明する。
単官能モノマー及び多官能モノマーとしては、不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸等)と多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と多価アミン化合物とのアミド等が挙げられる。
本発明におけるレリーフ形成層の形成には、架橋構造を形成しやすいといった点から、多官能モノマーが好ましく使用される。これらの多官能モノマーの分子量は、200〜2,000であることが好ましい。
単官能モノマー及び多官能モノマーとしては、不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸等)と多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と多価アミン化合物とのアミド等が挙げられる。
本発明におけるレリーフ形成層の形成には、架橋構造を形成しやすいといった点から、多官能モノマーが好ましく使用される。これらの多官能モノマーの分子量は、200〜2,000であることが好ましい。
本発明においては、重合性化合物として、彫刻感度向上の観点から、分子内に硫黄原子を有する化合物を用いることが好ましい。
このように分子内に硫黄原子を有する重合性化合物としては、彫刻感度向上の観点から、特に、2つ以上のエチレン性不飽和結合を有し、そのうち2つのエチレン性不飽和結合間を連結する部位に炭素−硫黄結合を有する重合性化合物(以下、適宜、「含硫黄多官能モノマー」と称する。)を用いることが好ましい。
このように分子内に硫黄原子を有する重合性化合物としては、彫刻感度向上の観点から、特に、2つ以上のエチレン性不飽和結合を有し、そのうち2つのエチレン性不飽和結合間を連結する部位に炭素−硫黄結合を有する重合性化合物(以下、適宜、「含硫黄多官能モノマー」と称する。)を用いることが好ましい。
本発明における含硫黄多官能モノマー中の炭素−硫黄結合を含んだ官能基としては、スルフィド、ジスルフィド、スルホキシド、スルホニル、スルホンアミド、チオカルボニル、チオカルボン酸、ジチオカルボン酸、スルファミン酸、チオアミド、チオカルバメート、ジチオカルバメート、又はチオ尿素を含む官能基が挙げられる。
また、含硫黄多官能モノマーにおける2つのエチレン性不飽和結合間を連結する炭素−硫黄結合を含有する連結基としては、−C−S−、−C−SS−、−NH(C=S)O−、−NH(C=O)S−、−NH(C=S)S−、及び−C−SO2−から選択される少なくとも1つのユニットであることが好ましい。
また、含硫黄多官能モノマーにおける2つのエチレン性不飽和結合間を連結する炭素−硫黄結合を含有する連結基としては、−C−S−、−C−SS−、−NH(C=S)O−、−NH(C=O)S−、−NH(C=S)S−、及び−C−SO2−から選択される少なくとも1つのユニットであることが好ましい。
また、含硫黄多官能モノマーの分子内に含まれる硫黄原子の数は1つ以上であれば特に制限は無く、目的に応じて、適宜選択することができるが、彫刻感度と塗布溶剤に対する溶解性のバランスの観点から、1個〜10個が好ましく、1個〜5個がより好ましく、1個〜2個が更に好ましい。
一方、分子内に含まれるエチレン性不飽和部位の数は2つ以上であれば特に制限は無く、目的に応じて、適宜選択することができるが、架橋膜の柔軟性の観点で、2個〜10個が好ましく、2個〜6個がより好ましく、2個〜4個が更に好ましい。
一方、分子内に含まれるエチレン性不飽和部位の数は2つ以上であれば特に制限は無く、目的に応じて、適宜選択することができるが、架橋膜の柔軟性の観点で、2個〜10個が好ましく、2個〜6個がより好ましく、2個〜4個が更に好ましい。
本発明における含硫黄多官能モノマーの分子量としては、形成される膜の柔軟性の観点から、好ましくは120〜3000であり、より好ましくは120〜1500である。
また、本発明における含硫黄多官能モノマーは単独で用いてもよいが、分子内に硫黄原子を持たない多官能重合性化合物や単官能重合性化合物との混合物として用いてもよい。
彫刻感度の観点からは、含硫黄多官能モノマー単独で用いる、若しくは、含硫黄多官能モノマーと単官能エチレン性モノマーとの混合物として用いる態様が好ましく、より好ましくは、含硫黄多官能モノマーと単官能エチレン性モノマーとの混合物として用いる態様である。
彫刻感度の観点からは、含硫黄多官能モノマー単独で用いる、若しくは、含硫黄多官能モノマーと単官能エチレン性モノマーとの混合物として用いる態様が好ましく、より好ましくは、含硫黄多官能モノマーと単官能エチレン性モノマーとの混合物として用いる態様である。
本発明におけるレリーフ形成層においては、含硫黄多官能モノマーをはじめとする重合性化合物を用いることにより、膜物性、例えば、脆性、柔軟性などを調整することもできる。
また、レリーフ形成層中の含硫黄多官能モノマーをはじめとする重合性化合物の総含有量は、架橋膜の柔軟性や脆性の観点から、不揮発性成分に対して、10質量%〜60質量%が好ましく、15質量%〜45質量%の範囲がより好ましい。
なお、含硫黄多官能モノマーと他の重合性化合物とを併用する場合、全重合性化合物中の含硫黄多官能モノマーの量は、5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましい。
また、レリーフ形成層中の含硫黄多官能モノマーをはじめとする重合性化合物の総含有量は、架橋膜の柔軟性や脆性の観点から、不揮発性成分に対して、10質量%〜60質量%が好ましく、15質量%〜45質量%の範囲がより好ましい。
なお、含硫黄多官能モノマーと他の重合性化合物とを併用する場合、全重合性化合物中の含硫黄多官能モノマーの量は、5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましい。
なお、(C)架橋剤として重合性化合物を用いる場合には、光又は熱重合開始剤を併用することが好ましい。
特に、熱重合開始剤との組み合わせで用いることが、架橋度向上の観点から好ましい。架橋度を向上させることにより、彫刻画質を向上させることができる。
重合開始剤については、後述する。
特に、熱重合開始剤との組み合わせで用いることが、架橋度向上の観点から好ましい。架橋度を向上させることにより、彫刻画質を向上させることができる。
重合開始剤については、後述する。
(シランカップリング剤)
また、本発明においては(C)架橋剤としてシランカップリング剤を用いることも好ましい。
本発明においては、Si原子に、アルコキシ基又はハロゲン基が少なくとも1つ直接結合した官能基をシランカップリング基と呼び、このシランカップリング基を分子中に1つ以上有している化合物をシランカップリング剤と称する。シランカップリング基は、Si原子にアルコキシ基又はハロゲン原子が2つ以上直接結合したものが好ましく、3つ以上直接結合したものが特に好ましい。
また、本発明においては(C)架橋剤としてシランカップリング剤を用いることも好ましい。
本発明においては、Si原子に、アルコキシ基又はハロゲン基が少なくとも1つ直接結合した官能基をシランカップリング基と呼び、このシランカップリング基を分子中に1つ以上有している化合物をシランカップリング剤と称する。シランカップリング基は、Si原子にアルコキシ基又はハロゲン原子が2つ以上直接結合したものが好ましく、3つ以上直接結合したものが特に好ましい。
本発明におけるシランカップリング剤においては、上述のように、Si原子に直接結合している官能基として、アルコキシ基及びハロゲン原子の少なくとも1つ以上の官能基を有することが必須であり、化合物の取り扱いやすさの観点からは、アルコキシ基を有するものが好ましい。
ここで、アルコキシ基としては、液状カスの除去性と耐刷性の観点から炭素数1〜30のアルコキシ基が好ましい。より好ましくは炭素数1〜15のアルコキシ基、特に好ましくは炭素数1〜5のアルコキシ基である。
また、ハロゲン原子として、F原子、Cl原子、Br原子、I原子が挙げられ、合成のしやすさ及び安定性の観点で、好ましくはCl原子及びBr原子が挙げられ、より好ましくはCl原子である。
ここで、アルコキシ基としては、液状カスの除去性と耐刷性の観点から炭素数1〜30のアルコキシ基が好ましい。より好ましくは炭素数1〜15のアルコキシ基、特に好ましくは炭素数1〜5のアルコキシ基である。
また、ハロゲン原子として、F原子、Cl原子、Br原子、I原子が挙げられ、合成のしやすさ及び安定性の観点で、好ましくはCl原子及びBr原子が挙げられ、より好ましくはCl原子である。
本発明におけるシランカップリング剤は、膜の架橋度と柔軟性のバランスを良好に保つ観点で、上記シランカップリング基を分子内に1個以上10個以下含むことが好ましく、より好ましくは1個以上5個以下であり、特に好ましくは2個以上4個以下である。
シランカップリング基が2つ以上ある場合には、シランカップリング基同士が連結基で連結されていることが好ましい。連結基としては、ヘテロ原子や炭化水素などの置換基を有してもよい2価以上の有機基が挙げられ、彫刻感度が高い点ではヘテロ原子(N、S、O)を含む態様が好ましく、特に好ましくはS原子を含む連結基である。
このような観点からは、本発明におけるシランカップリング剤として、アルコキシ基としてメトキシ基又はエトキシ基、なかでも、メトキシ基がSi原子に結合したシランカップリング基を分子内に2個有し、且つ、これらシランカップリング基が、ヘテロ原子、特に好ましくはS原子を含む、アルキレン基を介して結合している化合物が好適である。
シランカップリング基が2つ以上ある場合には、シランカップリング基同士が連結基で連結されていることが好ましい。連結基としては、ヘテロ原子や炭化水素などの置換基を有してもよい2価以上の有機基が挙げられ、彫刻感度が高い点ではヘテロ原子(N、S、O)を含む態様が好ましく、特に好ましくはS原子を含む連結基である。
このような観点からは、本発明におけるシランカップリング剤として、アルコキシ基としてメトキシ基又はエトキシ基、なかでも、メトキシ基がSi原子に結合したシランカップリング基を分子内に2個有し、且つ、これらシランカップリング基が、ヘテロ原子、特に好ましくはS原子を含む、アルキレン基を介して結合している化合物が好適である。
以下、本発明に適用しうるシランカップリング剤の具体例としては、例えば、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン等を挙げることができる。
本発明におけるレリーフ形成層におけるシランカップリング剤は1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明におけるレリーフ形成層中に含まれるシランカップリング剤の含有量は、固形分換算で、0.1質量%〜80質量%の範囲であることが好ましく、より好ましくは1質量%〜40質量%の範囲であり、最も好ましくは5質量%〜30質量%である。
本発明におけるレリーフ形成層中に含まれるシランカップリング剤の含有量は、固形分換算で、0.1質量%〜80質量%の範囲であることが好ましく、より好ましくは1質量%〜40質量%の範囲であり、最も好ましくは5質量%〜30質量%である。
本発明におけるレリーフ形成層においては、(A)特定バインダーとして水酸基を有するポリマーを用いた場合、シランカップリング剤のシランカップリング基が、バインダーポリマー中の水酸基(−OH)とアルコール交換反応を起こし、架橋構造を形成することも可能である。その結果、バインダーポリマーの分子同士がシランカップリング剤を介して3次元的に架橋される。
なお、上記のような、シランカップリング剤と水酸基を有するポリマーとの架橋構造形成を促進するため、本発明におけるレリーフ形成層には、アルコール交換反応触媒を更に含有させることが好ましい。
アルコール交換反応触媒は、シランカップリング反応において一般に用いられる反応触媒であれば、限定なく適用できる。
代表的なアルコール交換反応触媒である(C−1)酸又は塩基性触媒、及び、(C−2)金属錯体触媒について順次説明する。
アルコール交換反応触媒は、シランカップリング反応において一般に用いられる反応触媒であれば、限定なく適用できる。
代表的なアルコール交換反応触媒である(C−1)酸又は塩基性触媒、及び、(C−2)金属錯体触媒について順次説明する。
(C−1)酸又は塩基性触媒
触媒としては、酸又は塩基性化合物をそのまま用いるか、これを水又は有機溶剤などの溶媒に溶解させた状態のもの(以下、それぞれ酸性触媒、塩基性触媒と称する)を用いる。溶媒に溶解させる際の濃度については特に限定はなく、用いる酸又は塩基性化合物の特性、触媒の所望の含有量などに応じて適宜選択すればよい。
酸性触媒又は塩基性触媒の種類は特に限定されないが、具体的には、酸性触媒としては、塩酸などのハロゲン化水素、硝酸、硫酸、亜硫酸、硫化水素、過塩素酸、過酸化水素、炭酸、蟻酸や酢酸などのカルボン酸、そのRCOOHで表される構造式のRを他元素又は置換基によって置換した置換カルボン酸、ベンゼンスルホン酸などのスルホン酸、リン酸などが挙げられ、塩基性触媒としては、アンモニア水などのアンモニア性塩基、エチルアミンやアニリンなどのアミン類などが挙げられる。レリーフ形成層中でのアルコール交換反応を速やかに進行させる観点で、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ピリジニウム p−トルエンスルホネート、リン酸、ホスホン酸、酢酸が好ましく、特に好ましくは、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、リン酸である。
触媒としては、酸又は塩基性化合物をそのまま用いるか、これを水又は有機溶剤などの溶媒に溶解させた状態のもの(以下、それぞれ酸性触媒、塩基性触媒と称する)を用いる。溶媒に溶解させる際の濃度については特に限定はなく、用いる酸又は塩基性化合物の特性、触媒の所望の含有量などに応じて適宜選択すればよい。
酸性触媒又は塩基性触媒の種類は特に限定されないが、具体的には、酸性触媒としては、塩酸などのハロゲン化水素、硝酸、硫酸、亜硫酸、硫化水素、過塩素酸、過酸化水素、炭酸、蟻酸や酢酸などのカルボン酸、そのRCOOHで表される構造式のRを他元素又は置換基によって置換した置換カルボン酸、ベンゼンスルホン酸などのスルホン酸、リン酸などが挙げられ、塩基性触媒としては、アンモニア水などのアンモニア性塩基、エチルアミンやアニリンなどのアミン類などが挙げられる。レリーフ形成層中でのアルコール交換反応を速やかに進行させる観点で、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ピリジニウム p−トルエンスルホネート、リン酸、ホスホン酸、酢酸が好ましく、特に好ましくは、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、リン酸である。
(C−2)金属錯体触媒
本発明においてアルコール交換反応触媒として用いられる(C−2)金属錯体触媒は、好ましくは、周期律表の2A、3B、4A、及び5A族から選ばれる金属元素とβ−ジケトン(アセチルアセトンなどが好ましい)、ケトエステル、ヒドロキシカルボン酸又はそのエステル、アミノアルコール、エノール性活性水素化合物の中から選ばれるオキソ又はヒドロキシ酸素化合物から構成されるものである。
更に、構成金属元素の中では、Mg、Ca、St、Baなどの2A族元素、Al、Gaなどの3B族元素、Ti、Zrなどの4A族元素、及びV、Nb、Taなどの5A族元素が好ましく、それぞれ触媒効果の優れた錯体を形成する。その中でも、Zr、Al、及びTiから得られる錯体が優れており、好ましい(オルトチタン酸エチルなど)。
これらは水系塗布液での安定性及び、加熱乾燥時のゾルゲル反応でのゲル化促進効果に優れているが、中でも、特に、エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、ジ(アセチルアセトナト)チタニウム錯塩、ジルコニウムトリス(エチルアセトアセテート)が好ましい。
本発明においてアルコール交換反応触媒として用いられる(C−2)金属錯体触媒は、好ましくは、周期律表の2A、3B、4A、及び5A族から選ばれる金属元素とβ−ジケトン(アセチルアセトンなどが好ましい)、ケトエステル、ヒドロキシカルボン酸又はそのエステル、アミノアルコール、エノール性活性水素化合物の中から選ばれるオキソ又はヒドロキシ酸素化合物から構成されるものである。
更に、構成金属元素の中では、Mg、Ca、St、Baなどの2A族元素、Al、Gaなどの3B族元素、Ti、Zrなどの4A族元素、及びV、Nb、Taなどの5A族元素が好ましく、それぞれ触媒効果の優れた錯体を形成する。その中でも、Zr、Al、及びTiから得られる錯体が優れており、好ましい(オルトチタン酸エチルなど)。
これらは水系塗布液での安定性及び、加熱乾燥時のゾルゲル反応でのゲル化促進効果に優れているが、中でも、特に、エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、ジ(アセチルアセトナト)チタニウム錯塩、ジルコニウムトリス(エチルアセトアセテート)が好ましい。
本発明におけるレリーフ形成層には、アルコール交換反応触媒を1種のみ用いてもよく、2種以上併用してもよい。
本発明におけるレリーフ形成層におけるアルコール交換反応触媒の含有量は、水酸基を有する(A)特定バインダーに対して、0.01質量%〜20質量%であることが好ましく、0.1質量%〜10質量%であることがより好ましい
本発明におけるレリーフ形成層におけるアルコール交換反応触媒の含有量は、水酸基を有する(A)特定バインダーに対して、0.01質量%〜20質量%であることが好ましく、0.1質量%〜10質量%であることがより好ましい
〔(D)重合開始剤〕
本発明におけるレリーフ形成層は、(D)重合開始剤を含有することが好ましい。
重合開始剤は当業者間で公知のものを制限なく使用することができる。重合開始剤としては、光重合開始剤と熱重合開始剤に大別することができる。本発明では、架橋度を向上させる観点から、熱重合開始剤が好ましく用いられる。
以下、好ましい重合開始剤であるラジカル重合開始剤について詳述するが、本発明はこれらの記述により制限を受けるものではない。
本発明におけるレリーフ形成層は、(D)重合開始剤を含有することが好ましい。
重合開始剤は当業者間で公知のものを制限なく使用することができる。重合開始剤としては、光重合開始剤と熱重合開始剤に大別することができる。本発明では、架橋度を向上させる観点から、熱重合開始剤が好ましく用いられる。
以下、好ましい重合開始剤であるラジカル重合開始剤について詳述するが、本発明はこれらの記述により制限を受けるものではない。
本発明において、好ましいラジカル重合開始剤としては、(a)芳香族ケトン類、(b)オニウム塩化合物、(c)有機過酸化物、(d)チオ化合物、(e)ヘキサアリールビイミダゾール化合物、(f)ケトオキシムエステル化合物、(g)ボレート化合物、(h)アジニウム化合物、(i)メタロセン化合物、(j)活性エステル化合物、(k)炭素ハロゲン結合を有する化合物、(l)アゾ系化合物等が挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明においては、彫刻感度と、印刷版原版のレリーフ形成層に適用した際にはレリーフエッジ形状を良好とするといった観点から、(c)有機過酸化物、及び(l)アゾ系化合物がより好ましく、(c)有機過酸化物が特に好ましい。
特に、以下に示す化合物が好ましい。
特に、以下に示す化合物が好ましい。
(c)有機過酸化物
本発明に用いうるラジカル重合開始剤として好ましい(c)有機過酸化物としては、3,3’4,4’−テトラ−(ターシャリーブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’4,4’−テトラ−(ターシャリーアミルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’4,4’−テトラ−(ターシャリーヘキシルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’4,4’−テトラ−(ターシャリーオクチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’4,4’−テトラ−(クミルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’4,4’−テトラ−(p−イソプロピルクミルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、ジ−ターシャリーブチルジパーオキシイソフタレートなどの過酸化エステル系が好ましい。
本発明に用いうるラジカル重合開始剤として好ましい(c)有機過酸化物としては、3,3’4,4’−テトラ−(ターシャリーブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’4,4’−テトラ−(ターシャリーアミルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’4,4’−テトラ−(ターシャリーヘキシルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’4,4’−テトラ−(ターシャリーオクチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’4,4’−テトラ−(クミルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’4,4’−テトラ−(p−イソプロピルクミルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、ジ−ターシャリーブチルジパーオキシイソフタレートなどの過酸化エステル系が好ましい。
(l)アゾ系化合物
本発明に用いうるラジカル重合開始剤として好ましい(l)アゾ系化合物としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビスプロピオニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、2,2’−アゾビスイソ酪酸ジメチル、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミドオキシム)、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、2,2’−アゾビス(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス(N−シクロヘキシル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス[N−(2−プロペニル)−2−メチルプロピオンアミド]、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)等を挙げることができる。
本発明に用いうるラジカル重合開始剤として好ましい(l)アゾ系化合物としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビスプロピオニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、2,2’−アゾビスイソ酪酸ジメチル、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミドオキシム)、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、2,2’−アゾビス(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス(N−シクロヘキシル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス[N−(2−プロペニル)−2−メチルプロピオンアミド]、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)等を挙げることができる。
また、前記(a)芳香族ケトン類、(b)オニウム塩化合物、(d)チオ化合物、(e)ヘキサアリールビイミダゾール化合物、(f)ケトオキシムエステル化合物、(g)ボレート化合物、(h)アジニウム化合物、(i)メタロセン化合物、(j)活性エステル化合物、及び(k)炭素ハロゲン結合を有する化合物としては、特開2008−63554号公報の段落〔0074〕〜〔0118〕に挙げられている化合物を好ましく用いることができる。
本発明における重合開始剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用することも可能である。
重合開始剤は、レリーフ形成層の全固形分に対し、好ましくは0.01質量%〜10質量%、より好ましくは0.1質量%〜3質量%の割合で添加することができる。
重合開始剤は、レリーフ形成層の全固形分に対し、好ましくは0.01質量%〜10質量%、より好ましくは0.1質量%〜3質量%の割合で添加することができる。
〔その他の添加剤〕
本発明におけるレリーフ形成層は、可塑剤を含有することが好ましい。可塑剤は、レーザー彫刻用レリーフ形成層により形成された膜を柔軟化する作用を有するものであり、バインダーポリマーに対して相溶性のよいものである必要がある。
可塑剤としては、例えば、ジオクチルフタレート、ジドデシルフタレート等や、ポリエチレングリコール類、ポリプロピレングリコール(モノオール型やジオール型)、ポリプロピレングリコール(モノオール型やジオール型)好ましく用いられる。
本発明におけるレリーフ形成層は、可塑剤を含有することが好ましい。可塑剤は、レーザー彫刻用レリーフ形成層により形成された膜を柔軟化する作用を有するものであり、バインダーポリマーに対して相溶性のよいものである必要がある。
可塑剤としては、例えば、ジオクチルフタレート、ジドデシルフタレート等や、ポリエチレングリコール類、ポリプロピレングリコール(モノオール型やジオール型)、ポリプロピレングリコール(モノオール型やジオール型)好ましく用いられる。
本発明におけるレリーフ形成層は、彫刻感度向上のための添加剤として、ニトロセルロースや高熱伝導性物質、を加えることがより好ましい。ニトロセルロースは自己反応性化合物であるため、レーザー彫刻時、自身が発熱し、共存する(A)特定バインダーの熱分解をアシストする。その結果、彫刻感度が向上すると推定される。高熱伝導性物質は、熱伝達を補助する目的で添加され、熱伝導性物質としては、金属粒子等の無機化合物、導電性ポリマー等の有機化合物が挙げられる。金属粒子としては、粒径がマイクロメートルオーダーから数ナノメートルオーダーの、金微粒子、銀微粒子、銅微粒子が好ましい。導電性ポリマーとしては、特に、共役ポリマーが好ましく、具体的には、ポリアニリン、ポリチオフェンが挙げられる。
また、共増感剤を用いることで、本発明におけるレリーフ形成層を光硬化させる際の感度を更に向上させることができる。
更に、レリーフ形成層の製造中或いは保存中において重合性化合物の不要な熱重合を阻止するために少量の熱重合禁止剤を添加することが望ましい。
本発明におけるレリーフ形成層の着色を目的として、本発明におけるレリーフ形成層中に染料若しくは顔料等の着色剤を添加してもよい。これにより、得られた印刷版において、画像部の視認性や、画像濃度測定機に対する適性を高めるといった性質を向上させることができる。
更に、レリーフ形成層の硬化皮膜の物性を改良するために充填剤等の公知の添加剤を加えてもよい。
更に、レリーフ形成層の製造中或いは保存中において重合性化合物の不要な熱重合を阻止するために少量の熱重合禁止剤を添加することが望ましい。
本発明におけるレリーフ形成層の着色を目的として、本発明におけるレリーフ形成層中に染料若しくは顔料等の着色剤を添加してもよい。これにより、得られた印刷版において、画像部の視認性や、画像濃度測定機に対する適性を高めるといった性質を向上させることができる。
更に、レリーフ形成層の硬化皮膜の物性を改良するために充填剤等の公知の添加剤を加えてもよい。
<印刷版原版の作製>
本発明にて用いられる印刷版原版は、前述する成分を含有するレリーフ形成層を有する。レリーフ形成層は、支持体上に設けられることが好ましい。
また、印刷版原版は、必要により更に、支持体とレリーフ形成層との間に接着層を、また、レリーフ形成層上にスリップコート層、保護フィルムを有していてもよい。
本発明にて用いられる印刷版原版は、前述する成分を含有するレリーフ形成層を有する。レリーフ形成層は、支持体上に設けられることが好ましい。
また、印刷版原版は、必要により更に、支持体とレリーフ形成層との間に接着層を、また、レリーフ形成層上にスリップコート層、保護フィルムを有していてもよい。
〔レリーフ形成層〕
レリーフ形成層は、前述の各成分を含有する層であり、光及び熱の少なくとも一方により硬化する層、即ち、架橋性を有する層であることが好ましい。
本発明の印刷版の作製方法としては、レリーフ形成層を架橋させ、次いで、レーザー彫刻することによりレリーフ層を形成する態様であることが好ましい。レリーフ形成層を架橋することにより、印刷時におけるレリーフ層の摩耗を防ぐことができ、また、レーザー彫刻後にシャープな形状のレリーフ層を有する印刷版を得ることができる。
レリーフ形成層は、前述の各成分を含有する層であり、光及び熱の少なくとも一方により硬化する層、即ち、架橋性を有する層であることが好ましい。
本発明の印刷版の作製方法としては、レリーフ形成層を架橋させ、次いで、レーザー彫刻することによりレリーフ層を形成する態様であることが好ましい。レリーフ形成層を架橋することにより、印刷時におけるレリーフ層の摩耗を防ぐことができ、また、レーザー彫刻後にシャープな形状のレリーフ層を有する印刷版を得ることができる。
レリーフ形成層は、前記の如き成分を有するレリーフ形成層用塗布液を、シート状或いはスリーブ状に成形することで形成することができる。
レリーフ形成層は、通常、後述する支持体上に設けられるが、製版、印刷用の装置に備えられたシリンダーなどの部材表面に直接形成したり、そこに配置して固定化したりすることもできる。つまり、本発明におけるレリーフ形成層を塗布し、裏面(レーザー彫刻を行う面と反対面であり、円筒状のものも含む)から熱架橋させて作製された印刷版原版においては、硬化したレリーフ形成層(レリーフ形成層)の裏面側が支持体として機能するため、必ずしも支持体は必須ではない。
レリーフ形成層は、通常、後述する支持体上に設けられるが、製版、印刷用の装置に備えられたシリンダーなどの部材表面に直接形成したり、そこに配置して固定化したりすることもできる。つまり、本発明におけるレリーフ形成層を塗布し、裏面(レーザー彫刻を行う面と反対面であり、円筒状のものも含む)から熱架橋させて作製された印刷版原版においては、硬化したレリーフ形成層(レリーフ形成層)の裏面側が支持体として機能するため、必ずしも支持体は必須ではない。
〔支持体〕
印刷版原版に使用しうる支持体について説明する。
印刷版原版に支持体に使用する素材は特に限定されないが、寸法安定性の高いものが好ましく使用され、例えば、スチール、ステンレス、アルミニウムなどの金属、ポリエステル(例えばPET、PBT、PAN)やポリ塩化ビニルなどのプラスチック樹脂、スチレン−ブタジエンゴムなどの合成ゴム、ガラスファイバーで補強されたプラスチック樹脂(エポキシ樹脂やフェノール樹脂など)が挙げられる。支持体としては、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムやスチール基板が好ましく用いられる。
なお、支持体の形態は、レリーフ形成層がシート状であるかスリーブ状であるかによって決定される。
印刷版原版に使用しうる支持体について説明する。
印刷版原版に支持体に使用する素材は特に限定されないが、寸法安定性の高いものが好ましく使用され、例えば、スチール、ステンレス、アルミニウムなどの金属、ポリエステル(例えばPET、PBT、PAN)やポリ塩化ビニルなどのプラスチック樹脂、スチレン−ブタジエンゴムなどの合成ゴム、ガラスファイバーで補強されたプラスチック樹脂(エポキシ樹脂やフェノール樹脂など)が挙げられる。支持体としては、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムやスチール基板が好ましく用いられる。
なお、支持体の形態は、レリーフ形成層がシート状であるかスリーブ状であるかによって決定される。
〔接着層〕
レリーフ形成層と支持体の間には、両層間の接着力を強化する目的で接着層を設けてもよい。
接着層に使用しうる材料(接着剤)としては、例えば、I.Skeist編、「Handbook of Adhesives」、第2版(1977)に記載のものを用いることができる。
レリーフ形成層と支持体の間には、両層間の接着力を強化する目的で接着層を設けてもよい。
接着層に使用しうる材料(接着剤)としては、例えば、I.Skeist編、「Handbook of Adhesives」、第2版(1977)に記載のものを用いることができる。
〔保護フィルム、スリップコート層〕
レリーフ形成層表面への傷・凹み防止の目的で、レリーフ形成層表面に保護フィルムを設けてもよい。
保護フィルムの厚さは25μm〜500μmが好ましく、50μm〜200μmがより好ましい。保護フィルムは、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)のようなポリエステル系フィルム、PE(ポリエチレン)やPP(ポリプロピレン)のようなポリオレフィン系フィルムを用いることができる。またフィルムの表面はマット化されていてもよい。レリーフ形成層上に保護フィルムを設ける場合、保護フィルムは剥離可能でなければならない。
レリーフ形成層表面への傷・凹み防止の目的で、レリーフ形成層表面に保護フィルムを設けてもよい。
保護フィルムの厚さは25μm〜500μmが好ましく、50μm〜200μmがより好ましい。保護フィルムは、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)のようなポリエステル系フィルム、PE(ポリエチレン)やPP(ポリプロピレン)のようなポリオレフィン系フィルムを用いることができる。またフィルムの表面はマット化されていてもよい。レリーフ形成層上に保護フィルムを設ける場合、保護フィルムは剥離可能でなければならない。
保護フィルムが剥離不可能な場合や、逆にレリーフ形成層に接着しにくい場合には、両層間にスリップコート層を設けてもよい。スリップコート層に使用される材料は、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、部分鹸化ポリビニルアルコール、ヒドロシキアルキルセルロース、アルキルセルロース、ポリアミド樹脂など、水に溶解又は分散可能で、粘着性の少ない樹脂を主成分とすることが好ましい。
〔印刷版原版の作製方法〕
次に、本発明に用いられる印刷版原版の作製方法について説明する。
本発明に用いられる印刷版原版におけるレリーフ形成層の形成は、特に限定されるものではないが、例えば、前述した各成分を含有するレリーフ形成層用塗布液を調製し、このレリーフ形成層用塗布液から溶剤を除去した後に、支持体上に溶融押し出す方法が挙げられる。或いは、レリーフ形成層用塗布液を、支持体上に流延し、これをオーブン中で乾燥して塗布液から溶媒を除去する方法でもよい。
次に、本発明に用いられる印刷版原版の作製方法について説明する。
本発明に用いられる印刷版原版におけるレリーフ形成層の形成は、特に限定されるものではないが、例えば、前述した各成分を含有するレリーフ形成層用塗布液を調製し、このレリーフ形成層用塗布液から溶剤を除去した後に、支持体上に溶融押し出す方法が挙げられる。或いは、レリーフ形成層用塗布液を、支持体上に流延し、これをオーブン中で乾燥して塗布液から溶媒を除去する方法でもよい。
その後、必要に応じてレリーフ形成層の上に保護フィルムをラミネートしてもよい。ラミネートは、加熱したカレンダーロールなどで保護フィルムとレリーフ形成層を圧着することや、表面に少量の溶媒を含浸させたレリーフ形成層に保護フィルムを密着させることよって行うことができる。
保護フィルムを用いる場合には、先ず保護フィルム上にレリーフ形成層を積層し、次いで支持体をラミネートする方法を採ってもよい。
接着層を設ける場合は、接着層を塗布した支持体を用いることで対応できる。スリップコート層を設ける場合は、スリップコート層を塗布した保護フィルムを用いることで対応できる。
保護フィルムを用いる場合には、先ず保護フィルム上にレリーフ形成層を積層し、次いで支持体をラミネートする方法を採ってもよい。
接着層を設ける場合は、接着層を塗布した支持体を用いることで対応できる。スリップコート層を設ける場合は、スリップコート層を塗布した保護フィルムを用いることで対応できる。
レリーフ形成層用塗布液は、例えば、(A)特定バインダーを含むバインダーポリマー、及び、任意成分として、(B)光熱変換剤、可塑剤を適当な溶媒に溶解させ、次いで、(C)架橋剤として重合性化合物を用いる場合には、重合性化合物及び(D)重合開始剤を溶解させることで調整される。また、(C)架橋剤としてシランカップリング剤を用いる場合には、最後に、シランカップリング剤を添加することによって、レリーフ形成層用塗布液を調製することが好ましい。なお、溶媒成分のほとんどは、印刷版原版を製造する段階で除去する必要があるので、溶媒としては、揮発しやすい低分子アルコール(例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、プロピレングリコ−ルモノメチルエーテル)等を用い、かつ、温度を調整するなどして溶媒の全添加量をできるだけ少なく抑えることが好ましい。
印刷版原版におけるレリーフ形成層の厚さは、架橋の前後において、0.05mm以上10mm以下が好ましく、より好ましくは0.05mm以上7mm以下、特に好ましくは0.05mm以上3mm以下である。
<レリーフ形成層の架橋>
本工程では、上述のようにして得られた印刷版原版におけるレリーフ形成層をレーザーにより彫刻する前に、レリーフ形成層を架橋しておくことが好ましい。
レリーフ形成層内に(C)架橋剤が含まれる場合、このレリーフ形成層に対して活性光線の照射及び/又は加熱を行い、レリーフ形成層を架橋することが好ましい。
また、ここでいう「架橋」とは、バインダーポリマー同士を連結する架橋反応を含む概念であり、また、重合性化合物同士の重合反応やバインダーポリマーと重合性化合物の反応によるレリーフ形成層の硬化反応をも含む概念である。
本工程では、上述のようにして得られた印刷版原版におけるレリーフ形成層をレーザーにより彫刻する前に、レリーフ形成層を架橋しておくことが好ましい。
レリーフ形成層内に(C)架橋剤が含まれる場合、このレリーフ形成層に対して活性光線の照射及び/又は加熱を行い、レリーフ形成層を架橋することが好ましい。
また、ここでいう「架橋」とは、バインダーポリマー同士を連結する架橋反応を含む概念であり、また、重合性化合物同士の重合反応やバインダーポリマーと重合性化合物の反応によるレリーフ形成層の硬化反応をも含む概念である。
レリーフ形成層の架橋に用いられる活性光線の照射は、レリーフ形成層全面に行うのが一般的である。活性光線としては可視光、紫外光或いは電子線が挙げられるが、紫外光が最も一般的である。レリーフ形成層の支持体側を裏面とすれば、表面に活性光線を照射するだけでもよいが、支持体が活性光線を透過する透明なフィルムならば、更に裏面からも活性光線を照射することが好ましい。表面からの照射は、保護フィルムが存在する場合、これを設けたまま行ってもよいし、保護フィルムを剥離した後に行ってもよい。酸素の存在下では重合阻害が生じる恐れがあるので、レリーフ形成層に塩化ビニルシートを被せて真空引きした上で、活性光線の照射を行ってもよい。
また、レリーフ形成層が熱重合開始剤を含有する場合には(上記の光重合開始剤が熱重合開始剤にもなりえる)、印刷版原版を加熱することで、レリーフ形成層を架橋することができる(熱により架橋する工程)。加熱手段としては、印刷版原版を熱風オーブンや遠赤外オーブン内で所定時間加熱する方法や、加熱したロールに所定時間接する方法が挙げられる。
レリーフ形成層の架橋方法としは、レリーフ形成層を表面から内部まで均一に硬化(架橋)可能という観点で、熱による架橋の方が好ましい。
レリーフ形成層を架橋することで、レーザー彫刻後に形成されるレリーフがシャープになり、レーザー彫刻の際に発生する彫刻カスの粘着性が抑制されるという利点がある。
レリーフ形成層を架橋することで、レーザー彫刻後に形成されるレリーフがシャープになり、レーザー彫刻の際に発生する彫刻カスの粘着性が抑制されるという利点がある。
<レーザー光の照射による彫刻>
本工程では、上述のようにして得られた印刷版原版におけるレリーフ層を、レーザー光の照射により彫刻する。
この工程により、所望のレリーフ層を有する印刷版を製造することができる。
本工程では、上述のようにして得られた印刷版原版におけるレリーフ層を、レーザー光の照射により彫刻する。
この工程により、所望のレリーフ層を有する印刷版を製造することができる。
具体的には、レリーフ形成層に対して、形成したい画像に対応したレーザー光を照射して彫刻を行うことによりレリーフ層を形成する。好ましくは、形成したい画像のデジタルデータを元にコンピューターでレーザーヘッドを制御し、レリーフ形成層に対して走査照射する工程が挙げられる。
この彫刻工程には、赤外線レーザーが好ましく用いられる。赤外線レーザーが照射されると、レリーフ形成層中の分子が分子振動し、熱が発生する。赤外線レーザーとして炭酸ガスレーザーやYAGレーザーのような高出力のレーザーを用いると、レーザー照射部分に大量の熱が発生し、レリーフ形成層中の分子は分子切断或いはイオン化されて選択的な除去、すなわち彫刻がなされる。レーザー彫刻の利点は、彫刻深さを任意に設定できるため、構造を3次元的に制御することができる点である。例えば、微細な網点を印刷する部分は、浅く或いはショルダーをつけて彫刻することで、印圧でレリーフが転倒しないようにすることができ、細かい抜き文字を印刷する溝の部分は深く彫刻することで、溝にインキが埋まりにくくなり、抜き文字つぶれを抑制することが可能となる。
中でも、(E)光熱変換剤の吸収波長に対応した赤外線レーザーで彫刻する場合には、より高感度でレリーフ形成層の選択的な除去が可能となり、シャープな画像を有するレリーフ層が得られる。このような工程に用いられる赤外レーザーとしては、生産性、コスト等の面から、炭酸ガスレーザー又は半導体レーザーが好ましい。特に、光源をレリーフ形成層に接近させることができ、微細で、且つ、強度の強い平行光での照射ができるため、レリーフ形成層の深さ方向での彫刻幅の変化が少なく、彫刻深さ5μm〜600μmに亘って、均一な幅でレリーフ形成層を除去することが可能であるといった点から、ファイバー付き半導体赤外線レーザーが好ましく用いられる。
一般に、半導体レーザーは、CO2レーザーに比べレーザー発振が高効率且つ安価で小型化が可能である。また、小型であるためアレイ化が容易である。更に、ファイバーの処理によりビーム形状を制御できる。半導体レーザーとしては、波長が700nm〜1300nmのものであれば利用可能であるが、800nm〜1200nmのものが好ましく、860nm〜1200nmのものがより好ましく、900nm〜1100nmであるものが特に好ましい。
この彫刻工程には、赤外線レーザーが好ましく用いられる。赤外線レーザーが照射されると、レリーフ形成層中の分子が分子振動し、熱が発生する。赤外線レーザーとして炭酸ガスレーザーやYAGレーザーのような高出力のレーザーを用いると、レーザー照射部分に大量の熱が発生し、レリーフ形成層中の分子は分子切断或いはイオン化されて選択的な除去、すなわち彫刻がなされる。レーザー彫刻の利点は、彫刻深さを任意に設定できるため、構造を3次元的に制御することができる点である。例えば、微細な網点を印刷する部分は、浅く或いはショルダーをつけて彫刻することで、印圧でレリーフが転倒しないようにすることができ、細かい抜き文字を印刷する溝の部分は深く彫刻することで、溝にインキが埋まりにくくなり、抜き文字つぶれを抑制することが可能となる。
中でも、(E)光熱変換剤の吸収波長に対応した赤外線レーザーで彫刻する場合には、より高感度でレリーフ形成層の選択的な除去が可能となり、シャープな画像を有するレリーフ層が得られる。このような工程に用いられる赤外レーザーとしては、生産性、コスト等の面から、炭酸ガスレーザー又は半導体レーザーが好ましい。特に、光源をレリーフ形成層に接近させることができ、微細で、且つ、強度の強い平行光での照射ができるため、レリーフ形成層の深さ方向での彫刻幅の変化が少なく、彫刻深さ5μm〜600μmに亘って、均一な幅でレリーフ形成層を除去することが可能であるといった点から、ファイバー付き半導体赤外線レーザーが好ましく用いられる。
一般に、半導体レーザーは、CO2レーザーに比べレーザー発振が高効率且つ安価で小型化が可能である。また、小型であるためアレイ化が容易である。更に、ファイバーの処理によりビーム形状を制御できる。半導体レーザーとしては、波長が700nm〜1300nmのものであれば利用可能であるが、800nm〜1200nmのものが好ましく、860nm〜1200nmのものがより好ましく、900nm〜1100nmであるものが特に好ましい。
以下、本発明の印刷版の作製方法に使用しうるファイバー付き半導体レーザー記録装置10を備える製版装置11の一態様について、図1を参照して、その構成について説明する。
本発明に使用しうるファイバー付き半導体レーザー記録装置10を備える製版装置11は、外周面に、印刷版原版F(記録媒体)が装着されたドラム50を主走査方向に回転させると共に、印刷版原版Fに彫刻(記録)すべき画像の画像データに応じた複数のレーザービーム同時に射出しつつ、所定ピッチで露光ヘッド30を主走査方向と直交する副走査方向に走査させることで、2次元画像を印刷版原版Fに高速で彫刻(記録)する。また、狭い領域を彫刻(細線や網点などの精密彫刻)する場合などは印刷版原版Fを浅彫りし、広い領域を彫刻する場合などは印刷版原版Fを深彫りする。
本発明に使用しうるファイバー付き半導体レーザー記録装置10を備える製版装置11は、外周面に、印刷版原版F(記録媒体)が装着されたドラム50を主走査方向に回転させると共に、印刷版原版Fに彫刻(記録)すべき画像の画像データに応じた複数のレーザービーム同時に射出しつつ、所定ピッチで露光ヘッド30を主走査方向と直交する副走査方向に走査させることで、2次元画像を印刷版原版Fに高速で彫刻(記録)する。また、狭い領域を彫刻(細線や網点などの精密彫刻)する場合などは印刷版原版Fを浅彫りし、広い領域を彫刻する場合などは印刷版原版Fを深彫りする。
図1に示すように、製版装置11は、レーザービームによって彫刻され画像が記録される印刷版原版Fが装着され且つ印刷版原版Fが主走査方向に移動するように図1矢印R方向に回転駆動されるドラム50と、レーザ記録装置10と、を含んで構成されている。レーザ記録装置10は、複数のレーザービームを生成する光源ユニット20と、光源ユニット20で生成された複数のレーザービームを印刷版原版Fに露光する露光ヘッド30と、露光ヘッド30を副走査方向に沿って移動させる露光ヘッド移動部40と、を含んで構成されている。
光源ユニット20には、各々光ファイバー22A、22Bの一端部が個別にカップリングされたブロードエリア半導体レーザによって構成された半導体レーザ21A,21Bと、半導体レーザ21A,21Bが表面に配置された光源基板24A,24Bと、光源基板24A,24Bの一端部に垂直に取り付けられると共にSC型光コネクタ25A、25Bのアダプタが複数(半導体レーザ21A,21Bと同数)設けられたアダプタ基板23A,23Bと、光源基板24A,24Bの他端部に水平に取り付けられると共に印刷版原版Fに彫刻(記録)する画像の画像データに応じて半導体レーザ21A,21Bを駆動するLDドライバー回路(図示せず)が設けられたLDドライバー基板27A,27Bと、が備えられている。
露光ヘッド30には、複数の半導体レーザ21A,21Bから射出された各レーザービームを取り纏めて射出するファイバーアレイ部300が備えられている。このファイバーアレイ部300には、各々アダプタ基板23A,23Bに接続されたSC型光コネクタ25A,25Bに接続された複数の光ファイバー70A,70Bによって、各半導体レーザ21A,21Bから射出されたレーザービームが伝送される。
図1に示すように、露光ヘッド30には、ファイバーアレイ部300側より、コリメータレンズ32、開口部材33、及び結像レンズ34が、順番に並んで配列されている。なお、開口部材33は、ファイバーアレイ部300側からみ見て、開口がファーフィールド(far field)の位置となるように配置されている。これによって、ファイバーアレイ部300における複数の光ファイバー70A,70Bの光ファイバー端部から射出された全てのレーザービームに対して同等の光量制限効果を与えることができる。
コリメータレンズ32及び結像レンズ34で構成される結像手段によって、レーザービームは印刷版原版Fの露光面(表面)FAの近傍に結像される。
前記ファイバー付き半導体レーザーではビーム形状を変化させることが可能であるため、本発明においては、結像位置(結像位置)Pは、露光面FAから内部側(レーザービームの進行方向側)の範囲とすることで、露光面(レリーフ形成層表面)FAのビーム径を10μm〜80μmの範囲に制御することが、効率のよい彫刻を行う、細線再現性が良好となる等の観点から望ましい。
前記ファイバー付き半導体レーザーではビーム形状を変化させることが可能であるため、本発明においては、結像位置(結像位置)Pは、露光面FAから内部側(レーザービームの進行方向側)の範囲とすることで、露光面(レリーフ形成層表面)FAのビーム径を10μm〜80μmの範囲に制御することが、効率のよい彫刻を行う、細線再現性が良好となる等の観点から望ましい。
露光ヘッド移動部40には、長手方向が副走査方向に沿うように配置されたボールネジ41及び2本のレール42が備えられており、ボールネジ41を回転駆動する副走査モータ43を作動させることによって、露光ヘッド30が設けられた台座部をレール42に案内された状態で副走査方向に移動させることができる。また、ドラム50は主走査モータ(図示せず)を作動させることによって、図1の矢印R方向に回転させることができ、これによって主走査がなされる。
また、彫刻したい形状の制御において、ファイバー付き半導体レーザーのビーム形状を変化させず、レーザーに供給するエネルギー量を変化させることで彫刻領域の形状を変化させることも可能である。
具体的には、半導体レーザーの出力を変えて制御する方法、レーザー照射時間を変えて制御する方法がある。
具体的には、半導体レーザーの出力を変えて制御する方法、レーザー照射時間を変えて制御する方法がある。
≪工程(2)≫
工程(2)では、工程(1)により彫刻された後のレリーフ形成層の表面を、乳化型洗浄剤により処理する。
まず、本工程で用いられる乳化型洗浄剤について説明する。
工程(2)では、工程(1)により彫刻された後のレリーフ形成層の表面を、乳化型洗浄剤により処理する。
まず、本工程で用いられる乳化型洗浄剤について説明する。
<乳化型洗浄剤>
本工程で用いられる乳化型洗浄剤は、(A)特定バインダーの熱分解物を溶解する有機溶媒、アニオン型界面活性剤及びノニオン型界面活性剤からなる群から選ばれた少なくとも1種の界面活性剤、並びに水を少なくとも含有するエマルション洗浄剤が好ましい。
このエマルション洗浄剤としては、欧州特許出願公開463016号明細書に開示されたオイル中水(water−in−oil)乳濁液、又は国際公開第99/627723号パンフレットに開示されたマイクロ乳濁洗浄剤が好ましい。その他、公知のエマルジョン洗浄剤として、特開昭53−2102号公報、特開平6−32081号公報、特開平9−249899号公報、特開2003−103956号公報、特開2007−199473号公報、特開2008−1059号公報、特開2008−80635号公報、特開2008−188876号公報に記載されている洗浄剤を用いることもできる。
また、市販の商品名:マルチクリーナー(富士フィルム(株)製)を用いることも好ましい。
本工程で用いられる乳化型洗浄剤は、(A)特定バインダーの熱分解物を溶解する有機溶媒、アニオン型界面活性剤及びノニオン型界面活性剤からなる群から選ばれた少なくとも1種の界面活性剤、並びに水を少なくとも含有するエマルション洗浄剤が好ましい。
このエマルション洗浄剤としては、欧州特許出願公開463016号明細書に開示されたオイル中水(water−in−oil)乳濁液、又は国際公開第99/627723号パンフレットに開示されたマイクロ乳濁洗浄剤が好ましい。その他、公知のエマルジョン洗浄剤として、特開昭53−2102号公報、特開平6−32081号公報、特開平9−249899号公報、特開2003−103956号公報、特開2007−199473号公報、特開2008−1059号公報、特開2008−80635号公報、特開2008−188876号公報に記載されている洗浄剤を用いることもできる。
また、市販の商品名:マルチクリーナー(富士フィルム(株)製)を用いることも好ましい。
[乳化型洗浄剤の組成]
本工程で使用する乳化型洗浄剤について、具体的に説明する。
本発明における乳化型洗浄剤の組成は具体的には、(1)(A)特定バインダーの熱分解物を溶解する有機溶剤を含む油相と、(2)アニオン型界面活性剤及びノニオン型界面活性剤からなる群から選ばれた少なくとも1種の界面活性剤、(3)水を少なくとも含有し、その他、(4)大豆から抽出された多糖類、(5)リン酸、重合リン酸、これらのアルカリ金属塩、及び有機ホスホン酸からなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物、(6)有機カルボン酸から選ばれる少なくとも1種の化合物、(7)硝酸塩、硫酸塩、又は重硫酸塩、などを含んでよい水相と、を含み、更に、(8)水溶性コロイド物質、(9)湿潤剤、(10)チキソトロピィー剤、(11)pH調整剤を必要に応じて含有させることができる。
本発明で使用する乳化型洗浄剤には、上記成分の他に、防腐剤、殺菌剤、染料等を添加してもよい。
本工程で使用する乳化型洗浄剤について、具体的に説明する。
本発明における乳化型洗浄剤の組成は具体的には、(1)(A)特定バインダーの熱分解物を溶解する有機溶剤を含む油相と、(2)アニオン型界面活性剤及びノニオン型界面活性剤からなる群から選ばれた少なくとも1種の界面活性剤、(3)水を少なくとも含有し、その他、(4)大豆から抽出された多糖類、(5)リン酸、重合リン酸、これらのアルカリ金属塩、及び有機ホスホン酸からなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物、(6)有機カルボン酸から選ばれる少なくとも1種の化合物、(7)硝酸塩、硫酸塩、又は重硫酸塩、などを含んでよい水相と、を含み、更に、(8)水溶性コロイド物質、(9)湿潤剤、(10)チキソトロピィー剤、(11)pH調整剤を必要に応じて含有させることができる。
本発明で使用する乳化型洗浄剤には、上記成分の他に、防腐剤、殺菌剤、染料等を添加してもよい。
前記(1)(A)特定バインダーの熱分解物を溶解する有機溶剤としては、石油系炭化水素類(脂肪族炭化水素類)、芳香族炭化水素類、モノテルペン系炭化水素、脂肪酸トリグリセライド、及びそれらの混合物などが挙げられる。中でも、レリーフ形成層(レリーフ層)を保護する観点から、脂肪族炭化水素系溶剤が好ましく使用される。
これら溶剤の好ましいSP値は6.6〜12.7であり、7〜11.4がより好ましく、7.5〜10.1が最も好ましい。
ここで、本発明におけるSP値は、単一物質からなる溶剤など化学構造が明確なものはFedorsの式により算出し、化学構造が公開されていない商品は、例えば、表面張力測定値から算出する方式(Hildebrandの近似式(下記式))を用いたものである。
SP≒K(γ/V1/3)0.43 (Kは定数、Vは分子容積又はモル体積)
これら溶剤の好ましいSP値は6.6〜12.7であり、7〜11.4がより好ましく、7.5〜10.1が最も好ましい。
ここで、本発明におけるSP値は、単一物質からなる溶剤など化学構造が明確なものはFedorsの式により算出し、化学構造が公開されていない商品は、例えば、表面張力測定値から算出する方式(Hildebrandの近似式(下記式))を用いたものである。
SP≒K(γ/V1/3)0.43 (Kは定数、Vは分子容積又はモル体積)
−石油系炭化水素類(脂肪族炭化水素類)−
石油系炭化水素類は、脂肪族炭化水素類(n−へキサン、n−へプタン)が主で、ミネラルスピリットや高沸点石油溶剤(インキオイル)等がある。脂肪族炭化水素類は、ロジンやロジンエステル、マレン酸樹脂等の多くの樹脂を溶解することができるため、本発明における乳化型洗浄剤に好適に用いられる。
脂肪族炭化水素類の溶剤は、分子中に環式構造を持たず、炭素原子が直鎖状又は枝分かれ状につながっている炭化水素からなる溶剤であって、石油留分で沸点が120℃〜320℃のものが特に有用である。
例えば、このような市販品としては、商品名:エクソール D−80(SP値7.3)、エクソン化学(株)製が挙げられる。
石油系炭化水素類は、脂肪族炭化水素類(n−へキサン、n−へプタン)が主で、ミネラルスピリットや高沸点石油溶剤(インキオイル)等がある。脂肪族炭化水素類は、ロジンやロジンエステル、マレン酸樹脂等の多くの樹脂を溶解することができるため、本発明における乳化型洗浄剤に好適に用いられる。
脂肪族炭化水素類の溶剤は、分子中に環式構造を持たず、炭素原子が直鎖状又は枝分かれ状につながっている炭化水素からなる溶剤であって、石油留分で沸点が120℃〜320℃のものが特に有用である。
例えば、このような市販品としては、商品名:エクソール D−80(SP値7.3)、エクソン化学(株)製が挙げられる。
また、石油系炭化水素類としては、工業ガソリンのJIS規格により、1号(ベンジン)、2号(ゴム揮発油)、3号(大豆揮発油)、4号(ミネラルスピリット)、及び5号(クリーニングソルベント)の5種類に分類されているものがある。中でも、4号ミネラルスピリット(沸点:140℃〜205℃)、5号クリーニングソルベント(沸点:150〜210℃)が好ましい。なお、組成として芳香族分の多いものと少ないものが市販されている。
市販品としては、商品名:クレンゾル(SP値7.3)、新日本石油(株)製、商品名:Aソルベント(SP値7.3)、新日本石油(株)製、商品名:ミネラルスピリットA(SP値7.3)、新日本石油(株)製が挙げられる。
市販品としては、商品名:クレンゾル(SP値7.3)、新日本石油(株)製、商品名:Aソルベント(SP値7.3)、新日本石油(株)製、商品名:ミネラルスピリットA(SP値7.3)、新日本石油(株)製が挙げられる。
その他、へキサン、へプタン、オクタン、ノナン、デカン、デカン、ドデカン、シクロヘキサン、トルエン、キシレンや、エクソン化学社製の、アイソパーC、アイソパーE、アイソパーG、アイソパーH、アイソパーL、アイソパーM、ナフサNo.3、ナフサNo.5、ナフサNo.6、ナフサNo.7、ソルベッソ100、ソルベッソ150、ソルベッソ200、エクソールD30、エクソールD40、エクソールD80、エクソールD100等、また、出光石油化学社製の、IPソルベント1016、IPソルベントl620、IPソルベント2028、IPソルベント2835等か挙げられる。これらの市販品のSP値は、n−ヘキサン(7.3)に近似するものである。
−芳香族系炭化水素類−
芳香族系炭化水素類は、脂肪族系炭化水素類よりも溶解力が大きい。芳香族系炭化水素類としては、トルエン、キシレンが中心で、特にトルエンが好ましく用いられる。
芳香族系炭化水素類の溶剤には、沸点が155℃〜175℃のC9芳香族や、沸点が180℃〜210℃のC10芳香族を主成分とする2種類があり、例えば、ソルベント(日本石油化学(株)製)、スワゾール(丸善石油化学(株)製)、及びエクスゾール(エクソン化学(株)製)などがある。
具体的には、商品名:ソルベッソ100(SP値8.8)、小倉興産(株)製、商品名:スワゾール310(SP値8.26)、エクソン社製、商品名:スワゾール1000(SP値8.43)、エクソン社製、商品名:スワゾール1500(SP値8.37)、エクソン社製、商品名:S−100(SP値8.36)、エッソ社製、商品名:S−150(SP値8.44)、エッソ社製等が挙げられる。
芳香族系炭化水素類は、脂肪族系炭化水素類よりも溶解力が大きい。芳香族系炭化水素類としては、トルエン、キシレンが中心で、特にトルエンが好ましく用いられる。
芳香族系炭化水素類の溶剤には、沸点が155℃〜175℃のC9芳香族や、沸点が180℃〜210℃のC10芳香族を主成分とする2種類があり、例えば、ソルベント(日本石油化学(株)製)、スワゾール(丸善石油化学(株)製)、及びエクスゾール(エクソン化学(株)製)などがある。
具体的には、商品名:ソルベッソ100(SP値8.8)、小倉興産(株)製、商品名:スワゾール310(SP値8.26)、エクソン社製、商品名:スワゾール1000(SP値8.43)、エクソン社製、商品名:スワゾール1500(SP値8.37)、エクソン社製、商品名:S−100(SP値8.36)、エッソ社製、商品名:S−150(SP値8.44)、エッソ社製等が挙げられる。
−モノテルペン系炭化水素−
モノテルペン系炭化水素としては、公知のものを広く使用でき、例えば、α−ピネン、β−ピネン、3−カレン、カンフェン、D−リモネン、L−リモネン、ジペンテン、テルピノレン、α−テルピネン、α−テルピネオール、ミルセン、オシメン、p−シメンなどが挙げられる。これらモノテルペン系炭化水素の中でも、D−リモネン、ジペンテンなどが好ましい。これらモノテルペン系炭化水素は、一種単独で又は二種以上混合して使用される。
モノテルペン系炭化水素としては、公知のものを広く使用でき、例えば、α−ピネン、β−ピネン、3−カレン、カンフェン、D−リモネン、L−リモネン、ジペンテン、テルピノレン、α−テルピネン、α−テルピネオール、ミルセン、オシメン、p−シメンなどが挙げられる。これらモノテルペン系炭化水素の中でも、D−リモネン、ジペンテンなどが好ましい。これらモノテルペン系炭化水素は、一種単独で又は二種以上混合して使用される。
−脂肪酸トリグリセリド−
加えて、脂肪酸トリグリセリドとしては、公知のものを広く使用でき、例えば、一般式(1)で表される化合物が挙げられる。
加えて、脂肪酸トリグリセリドとしては、公知のものを広く使用でき、例えば、一般式(1)で表される化合物が挙げられる。
上記一般式(1)中、R1、R2、及びR3は、同一でも異なっていてもよく、炭素原子数5〜23の飽和又は不飽和脂肪族炭化水素基を示す。
上記一般式(1)において、R1、R2、及びR3は、炭素原子数5〜23、好ましくは炭素原子数7〜17の飽和又は不飽和脂肪族炭化水素基であって、ヒドロキシル基を有していてもよい。R1、R2、及びR3の具体例として、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、n−ノナデシル基、2−ヘキセニル基、2−ヘプテニル基、2−オクテニル基、ペンタデセニル基、ヘプタデセニル基、9−オクタデセニル基などを挙げることができる。
本発明における脂肪酸トリグリセリドとしては、植物油を使用することもできる。
従って、上記式(1)中、R1−C(O)−、R2−C(O)−、及びR3−C(O)−で表される基は、その一部又は全部が、植物油の構成脂肪酸残基であってよく、例えば、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキジン酸、エイコセン酸、ベヘン酸、エルシン酸、リグノセリン酸、ジヒドロキシステアリン酸、リシノレイン酸などの残基であり得る。
従って、上記式(1)中、R1−C(O)−、R2−C(O)−、及びR3−C(O)−で表される基は、その一部又は全部が、植物油の構成脂肪酸残基であってよく、例えば、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキジン酸、エイコセン酸、ベヘン酸、エルシン酸、リグノセリン酸、ジヒドロキシステアリン酸、リシノレイン酸などの残基であり得る。
本発明において、脂肪酸トリグリセリドとして使用できる植物油の具体例には、アボカド油、オリーブ油、ツバキ油、杏仁油、ククイナッツ油、ブドウ種油、ごま油、紅花油、スィートアーモンド油、大豆油、トウモロコシ油、ピスタチオナッツ油、ヒマシ油、ヒマワリ種子油、ハシバミ実油、ホホバ油、マカダミアナッツ油、メドウホーム油、ラッカセイ油、菜種油、バラ実油、ココナッツ油などを例示できる。これら脂肪酸トリグリセリドの中でも、紅花油、大豆油、菜種油、及びトウモロコシ油などが好ましく用いられる。このような植物油を一種単独で又は二種以上を用いてよい。
本工程で使用する乳化型洗浄剤において、(1)(A)特定バインダーの熱分解物を溶解する有機溶剤の含有量は、乳化型洗浄剤の全質量に対して、3質量%〜50質量%が適当で、より好ましくは10質量%〜40質量%である。
(1)(A)特定バインダーの熱分解物を溶解する有機溶剤は水と混ざり合わないため、使用する時に充分混合分散した状態で用いる。このとき分散の安定性を高める目的で、(2)界面活性剤が用いられる。使用できる界面活性剤としてはアニオン型界面活性剤及びノニオン型界面活性剤がある。
なお、使用する界面活性剤のHLBの好ましい範囲は3〜16であり、5〜10がより好ましい範囲である。この範囲である界面活性剤を用いることで、乳濁したエマルジョンを形成できる。
なお、使用する界面活性剤のHLBの好ましい範囲は3〜16であり、5〜10がより好ましい範囲である。この範囲である界面活性剤を用いることで、乳濁したエマルジョンを形成できる。
アニオン型界面活性剤としては、脂肪酸塩類、アビエチン酸塩類、ヒドロキシアルカンスルホン酸塩類、アルカンスルホン酸塩類、ジアルキルスルホコハク酸塩類、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩類、分岐鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、アルキルフェノキシポリオキシエチレンプロピルスルホン酸塩類、ポリオキシエチレンアルキルスルホフェニルエーテル塩類、N−メチル−N−オレイルタウリンナトリウム塩類、N−アルキルスルホコハク酸モノアミド二ナトリウム塩類、石油スルホン酸塩類、硫酸化ヒマシ油、硫酸化牛脂油、脂肪酸アルキルエステルの硫酸エステル塩類、アルキル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩類、脂肪酸モノグリセリド硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸エステル塩類、アルキル燐酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸エステル塩類、スチレン−無水マレイン酸共重合物の部分ケン化物類、オレフィン−無水マレイン酸共重合物の部分ケン化物類、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物類などが挙げられる。これらの中でもジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキル硫酸エステル塩類及びアルキルベンゼンスルホン酸塩類が特に好ましく用いられる。
また、ノニオン型界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル類、グリセリン脂肪酸部分エステル類、ソルビタン脂肪酸部分エステル類、ペンタエリスリトール脂肪酸部分エステル類、プロピレングリコールモノ脂肪酸エステル類、ショ糖脂肪酸部分エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸部分エステル類、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸部分エステル類、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、ポリグリセリン脂肪酸部分エステル類、ポリオキシエチレン化ヒマシ油類、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸部分エステル類、脂肪酸ジエタノールアミド類、N,N−ビス−2−ヒドロキシアルキルアミン類、ポリオキシエチレンアルキルアミン類、トリエタノールアミン脂肪酸エステル類、トリアルキルアミンオキシド類などが挙げられる。その中でもポリオキシエチレン化ヒマシ油類、ソルビタン脂肪酸部分エステル類などが好ましく用いられる。
これらの界面活性剤は二種以上併用してもよい。
乳化型洗浄剤における(2)界面活性剤の使用量は特に限定されるものではないが、好ましい範囲は、乳化型洗浄剤の全質量の0.5質量%〜10質量%である。
乳化型洗浄剤における(2)界面活性剤の使用量は特に限定されるものではないが、好ましい範囲は、乳化型洗浄剤の全質量の0.5質量%〜10質量%である。
本工程に使用される乳化型洗浄剤において、水相は、(4)大豆から抽出された多糖類、すなわち水溶性大豆多糖類を含んでいてもよい。この水溶性大豆多糖類としては、皮膜形成性を有するものが好ましく、具体的には、ラムノース、フコース、アラビノース、キシロース、ガラクトース、グルコース及びウロン酸等を構成糖に含有し、その平均分子量は5万〜100万であるものが挙げられる。
乳化型洗浄剤中の水溶性大豆多糖類の含有量は、乳化型洗浄剤の全質量に対して、5質量%〜20質量%の範囲が適当である。
乳化型洗浄剤中の水溶性大豆多糖類の含有量は、乳化型洗浄剤の全質量に対して、5質量%〜20質量%の範囲が適当である。
上記の大豆多糖類は水或いは50℃以下の温水に溶解し、均一な水溶液として使用する。このような水溶性大豆多糖類の製造方法は特開平5−32701号公報に記載されている。
また、市販品としては、ソヤファイブ−S−LN(不二製油(株)製)等が挙げられる。
本発明では、大豆多糖類は10質量%水溶液の粘度(25℃)が5cp〜100cpの範囲のものが好ましく使用される。
また、市販品としては、ソヤファイブ−S−LN(不二製油(株)製)等が挙げられる。
本発明では、大豆多糖類は10質量%水溶液の粘度(25℃)が5cp〜100cpの範囲のものが好ましく使用される。
本工程に使用される乳化型洗浄剤において、水相は、(5)リン酸、重合リン酸、これらのアルカリ金属塩、及び有機ホスホン酸からなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物を含んでいてもよい。このような化合物として具体的には、例えば、リン酸、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸リチウム、ピロ燐酸、ピロ燐酸ナトリウム、ピロ燐酸カリウム、ピロ燐酸リチウム、トリポリ燐酸、トリポリ燐酸ナトリウム、トリポリ燐酸カリウム、トリポリ燐酸リチウム、テトラ燐酸、テトラ燐酸ナトリウム、テトラ燐酸カリウム、テトラ燐酸リチウム、ヘキサメタ燐酸、ヘキサメタ燐酸ナトリウム、ヘキサメタ燐酸カリウム、ヘキサメタ燐酸リチウム、イノシトール六リン酸(別名:フィチン酸)、メチレンジホスホン酸、1−ヒドロキシエタン1,1−ジスルホン酸、ニトリロトリスホスホン酸、N−カルボキシメチルN,N−ジ(メチレンホスホン酸)、ヘキサメチレンジアミン−テトラ(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミン−テトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミン−ペンタ(メチレンホスホン酸)、N,N−ジ(カルボキシメチル)−N−メチレンホスホン酸、N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジ(メチレンホスホン酸)、N−ヒドロキシメチル−N,N’N’−エチレンジアミントリス(メチレンホスホン酸)、N−ヒドロキシエチル−N’,N’−ジエチルエチレンジアミン−N,N,N’,N’−テトラ(メチレンホスホン酸)、ジ(2−ヒドロキシプロピレン)トリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、トリ(2−ヒドロキシプロピレン)テトラアミンヘキサ(メチレンホスホン酸)等を挙げることができる。
これらの化合物は市販品として入手でき、例えば、モンサント・ケミカル・カンパニー(Monsanto Chemical Company)から「DEQUEST類」として、また、フィリップ・A・ハント・ケミカル・コーポレーション(Philip A Hant Chemical Corp)のウエイランドケミカル部門(Wayland Chemical Division )から「WAYPLEX」類として市販されている。
上記のような化合物は、単独又は2種以上組み合わせて用いることができる。
中でも、リン酸、ヘキサメタ燐酸、ピロ燐酸、これらのアルカリ金属塩、及びフィチン酸などが好ましく用いられる。
上記のような化合物は、単独又は2種以上組み合わせて用いることができる。
中でも、リン酸、ヘキサメタ燐酸、ピロ燐酸、これらのアルカリ金属塩、及びフィチン酸などが好ましく用いられる。
上述の(5)の化合物の乳化型洗浄剤における含有量は、0.1質量%〜15質量%が適当であり、より好ましくは0.5質量%〜10質量%の範囲の量である。
また、本工程に使用される乳化型洗浄剤において、水相は、(6)有機カルボン酸を含んでいてもよい。この有機カルボン酸としては、クエン酸、酢酸、マロン酸、酒石酸、りんご酸、乳酸、レブリン酸、酪酸、マレイン酸、ピコリン酸などが使用される。成分(6)として1種又は2種以上の有機カルボン酸を使用することができる。中でも、クエン酸、りんご酸、及びマレイン酸が好ましく用いられる。
有機カルボン酸の使用量は、乳化型洗浄剤全質量の0.5質量%〜10質量%が一般的であり、より好ましくは1質量%〜5質量%である。
有機カルボン酸の使用量は、乳化型洗浄剤全質量の0.5質量%〜10質量%が一般的であり、より好ましくは1質量%〜5質量%である。
本工程に使用される乳化型洗浄剤において、水相は、(7)硝酸塩、硝酸塩、硫酸塩、又は重硫酸塩を含んでいてもよい。
この硝酸塩としては水溶性の硝酸塩が用いられ、例として、硝酸亜鉛、硝酸コバルト、硝酸マグネシウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸ニッケル、硝酸ビスマス、硝酸錫、硝酸ストロンチウム、硝酸セシウム、硝酸セリウムなどの硝酸の金属塩、及び硝酸アンモニウムなどが挙げられる。これらの硝酸塩は1種単独で用いてもよいし2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明で使用する乳化型洗浄剤において、水溶性の硝酸金属塩の使用量は、乳化型洗浄剤全質量の0.5質量%〜10質量%が一般的であり、より好ましくは1質量%〜5質量%である。
この硝酸塩としては水溶性の硝酸塩が用いられ、例として、硝酸亜鉛、硝酸コバルト、硝酸マグネシウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸ニッケル、硝酸ビスマス、硝酸錫、硝酸ストロンチウム、硝酸セシウム、硝酸セリウムなどの硝酸の金属塩、及び硝酸アンモニウムなどが挙げられる。これらの硝酸塩は1種単独で用いてもよいし2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明で使用する乳化型洗浄剤において、水溶性の硝酸金属塩の使用量は、乳化型洗浄剤全質量の0.5質量%〜10質量%が一般的であり、より好ましくは1質量%〜5質量%である。
また、硫酸塩としては、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸アルミニウムなどを挙げることができる。
重硫酸塩は、一般式〔M(HSO4)n(但し、Mは金属を示し、nはMの価数を示す。)〕で表わされ、例えば、硫酸水素ストロンチウム、硫酸水素カリウム、硫酸水素カルシウム、硫酸水素タリウム、硫酸水素ナトリウム、硫酸水素鉛、硫酸水素ビスマス、硫酸水素マグネシウム、硫酸水素ロジウムなどが挙げられる。
これらの硫酸塩及び重硫酸塩は、1種或いは2種以上を組み合わせて用いてよい。
本発明で使用する乳化型洗浄剤において、硫酸塩及び/又は重硫酸塩の使用量は、乳化型洗浄剤の総質量を基準として、一般的に0.01質量%〜5質量%、より好ましくは0.1質量%〜3質量%の範囲である。
重硫酸塩は、一般式〔M(HSO4)n(但し、Mは金属を示し、nはMの価数を示す。)〕で表わされ、例えば、硫酸水素ストロンチウム、硫酸水素カリウム、硫酸水素カルシウム、硫酸水素タリウム、硫酸水素ナトリウム、硫酸水素鉛、硫酸水素ビスマス、硫酸水素マグネシウム、硫酸水素ロジウムなどが挙げられる。
これらの硫酸塩及び重硫酸塩は、1種或いは2種以上を組み合わせて用いてよい。
本発明で使用する乳化型洗浄剤において、硫酸塩及び/又は重硫酸塩の使用量は、乳化型洗浄剤の総質量を基準として、一般的に0.01質量%〜5質量%、より好ましくは0.1質量%〜3質量%の範囲である。
乳化型洗浄剤には(7)硝酸塩、硫酸塩、及び重硫酸塩から選ばれる少なくとも1種を含ませることができ、これらの成分の含有量は、乳化型洗浄剤の全質量に対して、0.5質量%〜10質量%が適当で、より好ましくは1質量%〜8質量%である。
本工程で用いられる乳化型洗浄剤は(8)水溶性コロイド物質を含有してもよい。水溶性コロイド物質は粘度調整剤であり、乳化型洗浄剤全体の25℃における粘度が10cps〜1000cpsの範囲となるように使用するのが適当である。
好ましい具体例としてはデキストリン、サイクロデキストリン、アルギン酸塩、繊維素誘導体(例えば、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロースなど)などの天然物とその変性体及びポリビニルアルコール及びその誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド及びその共重合体、アクリル酸共重合体、ビニルメチルエーテル/無水マレイン酸共重合体、酢酸ビニル/無水マレイン酸共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体などの合成物があり、これらの物質は単独又は混合して使うことができる。上述のような粘度範囲とするための水溶性コロイド物質の使用範囲は乳化型洗浄剤の全質量の1〜24質量%、より好ましくは3〜20質量%から選ぶことができる。
好ましい具体例としてはデキストリン、サイクロデキストリン、アルギン酸塩、繊維素誘導体(例えば、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロースなど)などの天然物とその変性体及びポリビニルアルコール及びその誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド及びその共重合体、アクリル酸共重合体、ビニルメチルエーテル/無水マレイン酸共重合体、酢酸ビニル/無水マレイン酸共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体などの合成物があり、これらの物質は単独又は混合して使うことができる。上述のような粘度範囲とするための水溶性コロイド物質の使用範囲は乳化型洗浄剤の全質量の1〜24質量%、より好ましくは3〜20質量%から選ぶことができる。
本工程で用いられる乳化型洗浄剤は(9)湿潤剤を含有してもよい。
膨潤剤の使用により、乳化型洗浄剤に良好な広がり特性を与え、乾燥を抑えて使用適性を良好にすることができる。
適当な湿潤剤として、一般式〔HO−(R−O)n−H(Rは−CmH2m−(m=2〜6の整数)であり、nは1〜500である。)〕で表される化合物が挙げられる。この一般式で表される好ましい化合物の例は、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンタンジオール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコールなどである。その他の湿潤剤として、グリセリン、ソルビトール、ペンタエリスリトールが有用である。
湿潤剤の使用量は乳化型洗浄剤の全質量の1質量%〜30質量%の範囲で効果が認められ、より好ましくは2質量%〜20質量%の範囲である。
膨潤剤の使用により、乳化型洗浄剤に良好な広がり特性を与え、乾燥を抑えて使用適性を良好にすることができる。
適当な湿潤剤として、一般式〔HO−(R−O)n−H(Rは−CmH2m−(m=2〜6の整数)であり、nは1〜500である。)〕で表される化合物が挙げられる。この一般式で表される好ましい化合物の例は、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンタンジオール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコールなどである。その他の湿潤剤として、グリセリン、ソルビトール、ペンタエリスリトールが有用である。
湿潤剤の使用量は乳化型洗浄剤の全質量の1質量%〜30質量%の範囲で効果が認められ、より好ましくは2質量%〜20質量%の範囲である。
本工程で用いられる乳化型洗浄剤は(10)チキソトロピィー剤を含有してもよい。
チキソトロピー剤は動的圧力によって液の粘度が低下し、静置のときは粘度が上昇してスポンジなどで版面を処理するときの作業特性を良好にする。適当なチキソトロピー剤としては、珪酸の微粉末、パミス、炭酸カルシウム、ゼオライトなどが挙げられる。
その使用量は乳化型洗浄剤の全質量の1質量%〜10質量%の範囲が適当であり、好ましくは2質量%〜7質量%の範囲である。
チキソトロピー剤は動的圧力によって液の粘度が低下し、静置のときは粘度が上昇してスポンジなどで版面を処理するときの作業特性を良好にする。適当なチキソトロピー剤としては、珪酸の微粉末、パミス、炭酸カルシウム、ゼオライトなどが挙げられる。
その使用量は乳化型洗浄剤の全質量の1質量%〜10質量%の範囲が適当であり、好ましくは2質量%〜7質量%の範囲である。
本工程で使用される乳化型洗浄剤は、通常酸性で使用されるものであり、一般的にpH1〜4の範囲に調整される。このようなpH範囲に調整するために、(11)pH調整剤を用いることが好ましい。このpH調整剤としては、硫酸、亜リン酸、クエン酸、酢酸、蓚酸、マロン酸、酒石酸、りんご酸、乳酸、レブリン酸、酪酸、マレイン酸、ピコリン酸などの酸が使用され、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどのアルカリを併用してもよい。
本工程で使用する乳化型洗浄剤において、水相の残余の成分は(3)水であり、その量は乳化型洗浄剤の総質量に対して45質量%〜85質量%が適しており、より好ましくは50質量%〜80質量%である。
本発明で使用する乳化型洗浄剤の製造方法の一例として、水相と油相とをそれぞれ調製し、水相に油相を滴下して分散液を作り、これをホモジナイザーにかけて更に乳化する方法が挙げられる。
乳化型洗浄剤を用いた彫刻されたレリーフ形成層の洗浄方法としては、例えば、ウエスなどに含ませて印刷版の版面を拭き、適宜の時間放置して、その後、水で拭き取る方法が用いられる。
また、洗浄の際にはブラシを併用してもよい。具体的には、ブラシ式洗い出し機を用い、彫刻表面を乳化型洗浄剤の存在下でブラシ擦りする方法を適用してもよい。
また、洗浄の際にはブラシを併用してもよい。具体的には、ブラシ式洗い出し機を用い、彫刻表面を乳化型洗浄剤の存在下でブラシ擦りする方法を適用してもよい。
≪その他の工程≫
本発明の印刷版の作製方法では、前記した工程(2)の後、下記に示す工程(3)や、工程(4)を有することが好ましい。
工程(3): 彫刻されたレリーフ層を乾燥する工程(乾燥工程)。
工程(4): 彫刻後のレリーフ層にエネルギーを付与し、レリーフ層を更に架橋する工程(後架橋工程)。
本発明の印刷版の作製方法では、前記した工程(2)の後、下記に示す工程(3)や、工程(4)を有することが好ましい。
工程(3): 彫刻されたレリーフ層を乾燥する工程(乾燥工程)。
工程(4): 彫刻後のレリーフ層にエネルギーを付与し、レリーフ層を更に架橋する工程(後架橋工程)。
彫刻表面を洗浄する工程(2)の後には、彫刻されたレリーフ層を乾燥して乳化型洗浄液を揮発させる工程(3)を追加することが好ましい。
更に、必要に応じてレリーフ形成層を更に架橋させる工程(4)を追加してもよい。
追加の架橋工程(4)を行うことにより、彫刻によって形成されたレリーフをより強固にすることができる。
更に、必要に応じてレリーフ形成層を更に架橋させる工程(4)を追加してもよい。
追加の架橋工程(4)を行うことにより、彫刻によって形成されたレリーフをより強固にすることができる。
以上のようにして、所望の画像が形成されたレリーフ層を有する印刷版が得られる。
印刷版が有するレリーフ層の厚さは、耐磨耗性や、インキ転移性のような種々のフレキソ印刷適性を満たす観点からは、0.05mm以上10mm以下が好ましく、より好ましくは0.05mm以上7mm以下、特に好ましくは0.05mm以上0.3mm以下である。
印刷版が有するレリーフ層の厚さは、耐磨耗性や、インキ転移性のような種々のフレキソ印刷適性を満たす観点からは、0.05mm以上10mm以下が好ましく、より好ましくは0.05mm以上7mm以下、特に好ましくは0.05mm以上0.3mm以下である。
また、印刷版が有するレリーフ層のショアA硬度は、50°以上90°以下であることが好ましい。
レリーフ層のショアA硬度が50°以上であると、彫刻により形成された微細な網点が凸版印刷機の強い印圧を受けても倒れてつぶれることがなく、正常な印刷ができる。また、レリーフ層のショアA硬度が90°以下であると、印圧がキスタッチのフレキソ印刷でもベタ部での印刷かすれを防止することができる。
なお、本明細書におけるショアA硬度は、測定対象の表面に圧子(押針又はインデンタと呼ばれる)を押し込み変形させ、その変形量(押込み深さ)を測定して、数値化するデュロメータ(スプリング式ゴム硬度計)により測定した値である。
レリーフ層のショアA硬度が50°以上であると、彫刻により形成された微細な網点が凸版印刷機の強い印圧を受けても倒れてつぶれることがなく、正常な印刷ができる。また、レリーフ層のショアA硬度が90°以下であると、印圧がキスタッチのフレキソ印刷でもベタ部での印刷かすれを防止することができる。
なお、本明細書におけるショアA硬度は、測定対象の表面に圧子(押針又はインデンタと呼ばれる)を押し込み変形させ、その変形量(押込み深さ)を測定して、数値化するデュロメータ(スプリング式ゴム硬度計)により測定した値である。
本発明の方法で製造された印刷版は、凸版用印刷機による油性インキやUVインキでの印刷が可能であり、また、フレキソ印刷機によるUVインキでの印刷も可能である。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
なお、実施例におけるポリマーの重量平均分子量(Mw)は、特にことわらない限りにおいて、GPC法で測定した値を表示している。
なお、実施例におけるポリマーの重量平均分子量(Mw)は、特にことわらない限りにおいて、GPC法で測定した値を表示している。
[実施例1]
<接着層を塗布した支持体の作製>
(第1の接着層用塗布液の調製)
“バイロン”31SS(不飽和ポリエステル樹脂のトルエン溶液、東洋紡績(株)製)260質量部、及び、“PS−8A”(ベンゾインエチルエーテル、和光純薬工業(株)製)2質量部の混合物を70℃で2時間加熱後30℃に冷却し、エチレングリコールジグリシジルエーテルジメタクリレート 7質量部を加えて2時間混合した。
更に、“コロネート”3015E(多価イソシアネート樹脂の酢酸エチル溶液、日本ポリウレタン工業(株)製)25質量部及び“EC−1368”(工業用接着剤、住友スリーエム(株)製)14質量部を添加し、第1の接着層用塗布液を得た。
<接着層を塗布した支持体の作製>
(第1の接着層用塗布液の調製)
“バイロン”31SS(不飽和ポリエステル樹脂のトルエン溶液、東洋紡績(株)製)260質量部、及び、“PS−8A”(ベンゾインエチルエーテル、和光純薬工業(株)製)2質量部の混合物を70℃で2時間加熱後30℃に冷却し、エチレングリコールジグリシジルエーテルジメタクリレート 7質量部を加えて2時間混合した。
更に、“コロネート”3015E(多価イソシアネート樹脂の酢酸エチル溶液、日本ポリウレタン工業(株)製)25質量部及び“EC−1368”(工業用接着剤、住友スリーエム(株)製)14質量部を添加し、第1の接着層用塗布液を得た。
(第2の接着層用塗布液の調製)
“ゴーセノール”KH−17(鹸化度78.5%〜81.5%のポリビニルアルコール、日本合成化学工業(株)製)50質量部を“ソルミックス”H−11(アルコール混合物、日本アルコール(株)製)200質量部、及び水200質量部の混合溶媒に、70℃で2時間溶解させた後、“ブレンマー”G(グリシジルメタクリレート、日本油脂(株)製)1.5質量部を添加して1時間混合し、更に(ジメチルアミノエチルメタクリレート)/(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)/(メタクリル酸)共重合体(共重合比:67/32/1)3質量部、“イルガキュア”651(ベンジルジメチルケタール、チバ・ガイギー(株)製)5質量部、“エポキシエステル”70PA(プロピレングリコールジグリシジルエーテルのアクリル酸付加物、共栄社化学(株)製)21質量部、及びエチレングリコールジグリシジルエーテルジメタクリレート20質量部を添加して90分間混合し、50℃に冷却後“フロラード”TM FC−430(住友スリーエム(株)製)0.1質量部添加して30分間混合して、第2の接着層用塗布液を得た。
“ゴーセノール”KH−17(鹸化度78.5%〜81.5%のポリビニルアルコール、日本合成化学工業(株)製)50質量部を“ソルミックス”H−11(アルコール混合物、日本アルコール(株)製)200質量部、及び水200質量部の混合溶媒に、70℃で2時間溶解させた後、“ブレンマー”G(グリシジルメタクリレート、日本油脂(株)製)1.5質量部を添加して1時間混合し、更に(ジメチルアミノエチルメタクリレート)/(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)/(メタクリル酸)共重合体(共重合比:67/32/1)3質量部、“イルガキュア”651(ベンジルジメチルケタール、チバ・ガイギー(株)製)5質量部、“エポキシエステル”70PA(プロピレングリコールジグリシジルエーテルのアクリル酸付加物、共栄社化学(株)製)21質量部、及びエチレングリコールジグリシジルエーテルジメタクリレート20質量部を添加して90分間混合し、50℃に冷却後“フロラード”TM FC−430(住友スリーエム(株)製)0.1質量部添加して30分間混合して、第2の接着層用塗布液を得た。
(接着層の形成)
支持体として用いる厚さ250μmの“ルミラー”T60(ポリエステルフィルム、東レ(株)製)上に、前記第1の接着層用塗布液を、乾燥後膜厚が40μmとなるようバーコーターで塗布し、180℃のオーブン中に3分間入れて溶媒を除去して第1の接着層を形成した後、その表面に第2の接着層用塗布液を乾燥膜厚が30μmとなるようバーコーター塗布し、160℃のオーブンで3分間乾燥し、支持体表面に第1の接着層、第2の接着層が順次形成された積層体を得た。
支持体として用いる厚さ250μmの“ルミラー”T60(ポリエステルフィルム、東レ(株)製)上に、前記第1の接着層用塗布液を、乾燥後膜厚が40μmとなるようバーコーターで塗布し、180℃のオーブン中に3分間入れて溶媒を除去して第1の接着層を形成した後、その表面に第2の接着層用塗布液を乾燥膜厚が30μmとなるようバーコーター塗布し、160℃のオーブンで3分間乾燥し、支持体表面に第1の接着層、第2の接着層が順次形成された積層体を得た。
<スリップコート層を有する保護フィルムの作製>
“ゴーセノール”AL−06(鹸化度91%〜94%のポリビニルアルコール、日本合成化学工業(株)製)4質量部を、水55質量部、メタノール14質量部、n−プロパノール10質量部、及びn−ブタノール10質量部の混合溶媒に溶解させ、スリップコート層形成用塗布液を得た。
“ゴーセノール”AL−06(鹸化度91%〜94%のポリビニルアルコール、日本合成化学工業(株)製)4質量部を、水55質量部、メタノール14質量部、n−プロパノール10質量部、及びn−ブタノール10質量部の混合溶媒に溶解させ、スリップコート層形成用塗布液を得た。
厚さ100μmのポリエステルフィルム“ルミラー”S10(東レ(株)製)上に、上記スリップコート層用塗布液をバーコーターを用いて乾燥膜厚が1.0μmになるように塗布し、100℃で25秒間乾燥し、スリップコート層を片面に有する保護フィルムを得た。
<印刷版原版の作製>
撹拌ヘラ及び冷却管をつけた3つ口フラスコ中に、バインダーポリマーとしてポリビニルブチラール(#3000−1、電気化学工業製)を50質量部、可塑剤としてジエチレングリコールを20質量部、溶媒としてエタノールを30質量部入れ、撹拌しながら70℃で120分間加熱しバインダーポリマーを溶解した。
更に、このポリマー溶液に、エチレン性不飽和モノマー“ライトアクリレート”14EG−A(ポリエチレングリコール600のジアクリレート、共栄社化学(株)製)を15質量部、ポリアルキレングリコール(メタ)アクリレートモノマー“ブレンマーPE−200”(日本油脂(株)製)を15質量部、重合開始剤としてパーブチルZ(t−ブチルパーオキシオキサイド 日本油脂(株)製)を1.5質量部、及び重合禁止剤として“Q−1300”(アンモニウム N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン、和光純薬工業(株)製)を0.005質量部、ZnCl2(和光純薬製)を3質量部、カーボンブラック(シースト 9H SAF−HS(東海カーボン))を0.7質量部添加して、30分間撹拌して、流動性のあるレリーフ形成層用塗布液1を得た。
ここで、ポリビニルブチラール(#3000−1、電気化学工業製)のTgは68℃であった。
なお、カーボンブラックは、表2中「CB」と表記した。
撹拌ヘラ及び冷却管をつけた3つ口フラスコ中に、バインダーポリマーとしてポリビニルブチラール(#3000−1、電気化学工業製)を50質量部、可塑剤としてジエチレングリコールを20質量部、溶媒としてエタノールを30質量部入れ、撹拌しながら70℃で120分間加熱しバインダーポリマーを溶解した。
更に、このポリマー溶液に、エチレン性不飽和モノマー“ライトアクリレート”14EG−A(ポリエチレングリコール600のジアクリレート、共栄社化学(株)製)を15質量部、ポリアルキレングリコール(メタ)アクリレートモノマー“ブレンマーPE−200”(日本油脂(株)製)を15質量部、重合開始剤としてパーブチルZ(t−ブチルパーオキシオキサイド 日本油脂(株)製)を1.5質量部、及び重合禁止剤として“Q−1300”(アンモニウム N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン、和光純薬工業(株)製)を0.005質量部、ZnCl2(和光純薬製)を3質量部、カーボンブラック(シースト 9H SAF−HS(東海カーボン))を0.7質量部添加して、30分間撹拌して、流動性のあるレリーフ形成層用塗布液1を得た。
ここで、ポリビニルブチラール(#3000−1、電気化学工業製)のTgは68℃であった。
なお、カーボンブラックは、表2中「CB」と表記した。
前記の如くして得られた2層の接着層を有する支持体を、該支持体の第2の接着層側から超高圧水銀灯により1000mJ/cm2で露光した後、レリーフ形成層用塗布液1を、第2の接着層側の表面に流延し、60℃のオーブン中で2時間乾燥して、支持体を含めておよそ厚さ1100μmの未架橋のレリーフ形成層を有する積層体を得た。
上記積層体のレリーフ形成層と、前記スリップコート層を備える保護フィルムのスリップコート層との間に、更にレリーフ形成層用塗布液1を展開し、85℃に加熱されたカレンダーロールでラミネートを行い、保護フィルム/スリップコート層/未架橋のレリーフ形成層/第2の接着層/第1接着層/支持体からなる積層体を得た。カレンダーロールのクリアランスは、積層体から保護フィルムを剥離した後における積層体の厚みが1140μmになるように調整した。展開されたレリーフ形成層用塗布液1は、ラミネート後1日静置させることによって、残存溶媒が拡散移動又は自然乾燥し、追加の未架橋のレリーフ形成層を形成する。
このようにして得られた積層体を、120℃、30分間オーブンにて加熱することで未架橋のレリーフ形成層を架橋し、保護フィルムの載った印刷版原版を得た。
<印刷版の作製>
1.彫刻工程
半導体レーザー彫刻機として、最大出力8.0Wのファイバー付き半導体レーザー(FC−LD)SDL−6390(JDSU社製、波長 915nm)を装備した、前述の図1に示すレーザー記録装置を用いた。保護フィルムを剥離した後の印刷版原版に、この半導体レーザー彫刻機にて、レーザー出力:6W、ヘッド速度:100mm/秒、ピッチ設定:2400DPIの条件で、1cm四方のベタ部分をラスター彫刻した。
なお、表2中の彫刻用レーザーの欄には「FC−LD」と表記した。
1.彫刻工程
半導体レーザー彫刻機として、最大出力8.0Wのファイバー付き半導体レーザー(FC−LD)SDL−6390(JDSU社製、波長 915nm)を装備した、前述の図1に示すレーザー記録装置を用いた。保護フィルムを剥離した後の印刷版原版に、この半導体レーザー彫刻機にて、レーザー出力:6W、ヘッド速度:100mm/秒、ピッチ設定:2400DPIの条件で、1cm四方のベタ部分をラスター彫刻した。
なお、表2中の彫刻用レーザーの欄には「FC−LD」と表記した。
2.版面の洗浄及び乾燥
レーザー彫刻した未洗浄の印刷版を、ブラシ洗浄機(商品名:ウオッシャーマン、(株)カミタニ製)内で、下記の乳化型洗浄剤1を使用して5分間洗浄し、次に、版を取り出した後、水道水で2分間洗浄し、そして、圧縮空気を使用して吹きつけ乾燥した。
なお、水で洗浄することにより印刷版の表面から乳化型洗浄剤を容易に除去できた。
このようにして、実施例1の印刷版を得た。
レーザー彫刻した未洗浄の印刷版を、ブラシ洗浄機(商品名:ウオッシャーマン、(株)カミタニ製)内で、下記の乳化型洗浄剤1を使用して5分間洗浄し、次に、版を取り出した後、水道水で2分間洗浄し、そして、圧縮空気を使用して吹きつけ乾燥した。
なお、水で洗浄することにより印刷版の表面から乳化型洗浄剤を容易に除去できた。
このようにして、実施例1の印刷版を得た。
−乳化型洗浄剤1−
・界面活性剤
ジオクチルスルホスクシネート 8g
ポリグリコールモノアルキルエーテル 16g
・油相
菜種油脂肪酸メチルエステル 15g
やし油脂肪酸−2−エチル−ヘキシルエステル 15g
・水相
水 46g
塩化カルシウム 0.07g
・界面活性剤
ジオクチルスルホスクシネート 8g
ポリグリコールモノアルキルエーテル 16g
・油相
菜種油脂肪酸メチルエステル 15g
やし油脂肪酸−2−エチル−ヘキシルエステル 15g
・水相
水 46g
塩化カルシウム 0.07g
上記の各成分を含む混合物を調製し、室温で振とうさせ、透明なエマルションを得た。
<評価>
1.光学顕微鏡による凹部における彫刻カスの観察
上述のようにして、版面の洗浄及び乾燥が終了した後における版面の凹部について、彫刻カスの有無を光学顕微鏡にて観察した。また、洗浄前の版面についても同様の観察を行い、洗浄前後において彫刻カスの状態を比較した。結果を表2に示す。
○ :カスは見られない。
○△:場所によりカスが見られる。
△ :洗浄前の版面と比較して全体的にカスが残存している。
△×:洗浄前の版面と比較してカスは減少したが不十分。
× :洗浄前の版面と比較してカスは減少していない。
1.光学顕微鏡による凹部における彫刻カスの観察
上述のようにして、版面の洗浄及び乾燥が終了した後における版面の凹部について、彫刻カスの有無を光学顕微鏡にて観察した。また、洗浄前の版面についても同様の観察を行い、洗浄前後において彫刻カスの状態を比較した。結果を表2に示す。
○ :カスは見られない。
○△:場所によりカスが見られる。
△ :洗浄前の版面と比較して全体的にカスが残存している。
△×:洗浄前の版面と比較してカスは減少したが不十分。
× :洗浄前の版面と比較してカスは減少していない。
2.彫刻細線幅
本評価では、2μm以上の彫刻深さが得られる際の最小の細線幅を測定した。この細線幅が小さいほど、彫刻感度と細線の形成性とに優れ、高精細な画像が得られることと評価した。結果を表2に示す。なお、表2中では、「最小白抜き細線幅」と記載した。
なお、彫刻深さとは、フレキソ印刷版を断面でみた場合の、彫刻された位置(高さ)と彫刻されていない位置(高さ)との距離であり、SEM(透過型電子顕微鏡)による観察にて測定することができる。
本評価では、2μm以上の彫刻深さが得られる際の最小の細線幅を測定した。この細線幅が小さいほど、彫刻感度と細線の形成性とに優れ、高精細な画像が得られることと評価した。結果を表2に示す。なお、表2中では、「最小白抜き細線幅」と記載した。
なお、彫刻深さとは、フレキソ印刷版を断面でみた場合の、彫刻された位置(高さ)と彫刻されていない位置(高さ)との距離であり、SEM(透過型電子顕微鏡)による観察にて測定することができる。
[実施例2]
実施例1の「2.版面の洗浄及び乾燥」の際に用いた乳化型洗浄液1を、下記の乳化型洗浄剤2に代えた以外は実施例1と同様にして、実施例2の印刷版を得た。
実施例1の「2.版面の洗浄及び乾燥」の際に用いた乳化型洗浄液1を、下記の乳化型洗浄剤2に代えた以外は実施例1と同様にして、実施例2の印刷版を得た。
−乳化型洗浄剤2−
・界面活性剤
ジオクチルスルホスクシネート 14g
・油相
大豆油 34.5g
・水相
水 51.5g
上記の各成分を含む混合物を調製し、室温で振とうさせ、透明なエマルション(乳化型洗浄剤2)を得た。
・界面活性剤
ジオクチルスルホスクシネート 14g
・油相
大豆油 34.5g
・水相
水 51.5g
上記の各成分を含む混合物を調製し、室温で振とうさせ、透明なエマルション(乳化型洗浄剤2)を得た。
[実施例3]
実施例1の「2.版面の洗浄及び乾燥」の際に用いた乳化型洗浄液1を、下記の乳化型洗浄剤3に代えた以外は実施例1と同様にして、実施例3の印刷版を得た。
実施例1の「2.版面の洗浄及び乾燥」の際に用いた乳化型洗浄液1を、下記の乳化型洗浄剤3に代えた以外は実施例1と同様にして、実施例3の印刷版を得た。
−乳化型洗浄剤3−
・界面活性剤
ジオクチルスルホスクシネート 17.0g
・油相
デカン 415g
・水相
水 41.5g
上記の各成分を含む混合物を調製し、室温で振とうさせ、透明なエマルション(乳化型洗浄剤3)を得た。
・界面活性剤
ジオクチルスルホスクシネート 17.0g
・油相
デカン 415g
・水相
水 41.5g
上記の各成分を含む混合物を調製し、室温で振とうさせ、透明なエマルション(乳化型洗浄剤3)を得た。
[実施例4]
実施例1の「2.版面の洗浄及び乾燥」の際に用いた乳化型洗浄液1を、下記の乳化型洗浄剤4に代えた以外は実施例1と同様にして、実施例4の印刷版を得た。
実施例1の「2.版面の洗浄及び乾燥」の際に用いた乳化型洗浄液1を、下記の乳化型洗浄剤4に代えた以外は実施例1と同様にして、実施例4の印刷版を得た。
−乳化型洗浄剤4−
まず、純水547部、メタリン酸15部、硝酸マグネシウム20部、水酸化ナトリウム(pH調節剤)pH=2.0となる量、テトラブチルホスホニウムリン酸塩3部、アラビアガム水溶液(ボーメ度14)150部、及びプロピレングリコール50部の混合物からなる水相を調製する。
次いで、3号ソルベント(日本石油(株)製、沸点255〜287℃炭化水素系溶剤)180部からなる油相に、界面活性剤である、ペレックスOFP(花王(株)製、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム)を10部、エマルゲン#703(花王(株)製、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)15部、スパン−20(花王(株)製、ソルビタンモノラウレート)10部、及びエチレングリコールモノブチルエーテル10部を混合した。
調製された水相を攪拌し、約35〜40℃に調整し、この中へゆっくりと油相(有機溶剤と界面活性剤との混合物)を滴下し、分散液を作製した後、ホモジナイザーを通して乳白色で粘稠の乳化型洗浄剤4を得た。
まず、純水547部、メタリン酸15部、硝酸マグネシウム20部、水酸化ナトリウム(pH調節剤)pH=2.0となる量、テトラブチルホスホニウムリン酸塩3部、アラビアガム水溶液(ボーメ度14)150部、及びプロピレングリコール50部の混合物からなる水相を調製する。
次いで、3号ソルベント(日本石油(株)製、沸点255〜287℃炭化水素系溶剤)180部からなる油相に、界面活性剤である、ペレックスOFP(花王(株)製、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム)を10部、エマルゲン#703(花王(株)製、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)15部、スパン−20(花王(株)製、ソルビタンモノラウレート)10部、及びエチレングリコールモノブチルエーテル10部を混合した。
調製された水相を攪拌し、約35〜40℃に調整し、この中へゆっくりと油相(有機溶剤と界面活性剤との混合物)を滴下し、分散液を作製した後、ホモジナイザーを通して乳白色で粘稠の乳化型洗浄剤4を得た。
[実施例5]
実施例1の「2.版面の洗浄及び乾燥」の際に用いた乳化型洗浄液1を、下記の乳化型洗浄剤5に代えた以外は実施例1と同様にして、実施例5の印刷版を得た。
実施例1の「2.版面の洗浄及び乾燥」の際に用いた乳化型洗浄液1を、下記の乳化型洗浄剤5に代えた以外は実施例1と同様にして、実施例5の印刷版を得た。
−乳化型洗浄剤5−
純水495質量部、アラビアゴム(グレードHPタイプ)80質量部、ヘキサメタリン酸ナトリウム30質量部、硝酸マグネシウム20質量部、硫酸水素ナトリウム5質量部、リン酸(85%)15質量部、グリセリン(湿潤剤)50質量部、及び4−イソチアゾリン−3−オン誘導体(防腐剤)2.0質量部を混合して水相を調製した。
次いで、スクワラン(日光ケミカルズ社製)250質量部からなる油相に、界面活性剤である、ペレックスOT−P(花王(株)製ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム)20質量部、エマルゲン105(花王(株)製ポリオキシエチレンラウリルエーテル)10質量部、及びノニオンOP−80(日本油脂(株)製ソルビタンモノオレート)5質量部を溶解した。
調製された水相を攪拌加温し、35℃に調整し、ゆっくりと油相を滴下し、分散液を作製した後、ホモジナイザーを通して乳白色の乳化型洗浄剤5を得た。
純水495質量部、アラビアゴム(グレードHPタイプ)80質量部、ヘキサメタリン酸ナトリウム30質量部、硝酸マグネシウム20質量部、硫酸水素ナトリウム5質量部、リン酸(85%)15質量部、グリセリン(湿潤剤)50質量部、及び4−イソチアゾリン−3−オン誘導体(防腐剤)2.0質量部を混合して水相を調製した。
次いで、スクワラン(日光ケミカルズ社製)250質量部からなる油相に、界面活性剤である、ペレックスOT−P(花王(株)製ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム)20質量部、エマルゲン105(花王(株)製ポリオキシエチレンラウリルエーテル)10質量部、及びノニオンOP−80(日本油脂(株)製ソルビタンモノオレート)5質量部を溶解した。
調製された水相を攪拌加温し、35℃に調整し、ゆっくりと油相を滴下し、分散液を作製した後、ホモジナイザーを通して乳白色の乳化型洗浄剤5を得た。
[実施例6]
実施例1における「2.版面の洗浄及び乾燥」の際に用いた乳化型洗浄液1を、下記の乳化型洗浄剤6に代えた以外は実施例1と同様にして、実施例6の印刷版を得た。
実施例1における「2.版面の洗浄及び乾燥」の際に用いた乳化型洗浄液1を、下記の乳化型洗浄剤6に代えた以外は実施例1と同様にして、実施例6の印刷版を得た。
−乳化型洗浄剤6−
純水595質量部、水可溶性大豆多糖類(不二製油(株)社製:商品名ソヤファイブ−S−LN:分析値ガラクトース43.6%、アラビノース22.5%、ガラクツロン酸2.2%、残存蛋白4.7%)80質量部、ヘキサメタリン酸ナトリウム30質量部、硝酸マグネシウム20質量部、硫酸水素ナトリウム5質量部、リン酸(85%)15質量部、グリセリン(湿潤剤)50質量部、及び4−イソチアゾリン−3−オン誘導体(防腐剤)2.0質量部を混合して水相を調製した。
次いで、ソルベント−K(日本石油化学(株)製:沸点151〜190℃の炭化水素系溶剤)150質量部からなる油相に、界面活性剤である、ペレックスOT−P(花王(株)製ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム)20質量部、エマルゲン#903(花王(株)製ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)10質量部、及びノニオンOP−80(日本油脂(株)製ソルビタンモノオレート5質量部)を溶解した。
調製された水相を攪拌加温し、35℃に調整し、ゆっくりと油相を滴下し、分散液を作製した後、ホモジナイザーを通して乳白色の乳化型洗浄剤6を得た。
純水595質量部、水可溶性大豆多糖類(不二製油(株)社製:商品名ソヤファイブ−S−LN:分析値ガラクトース43.6%、アラビノース22.5%、ガラクツロン酸2.2%、残存蛋白4.7%)80質量部、ヘキサメタリン酸ナトリウム30質量部、硝酸マグネシウム20質量部、硫酸水素ナトリウム5質量部、リン酸(85%)15質量部、グリセリン(湿潤剤)50質量部、及び4−イソチアゾリン−3−オン誘導体(防腐剤)2.0質量部を混合して水相を調製した。
次いで、ソルベント−K(日本石油化学(株)製:沸点151〜190℃の炭化水素系溶剤)150質量部からなる油相に、界面活性剤である、ペレックスOT−P(花王(株)製ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム)20質量部、エマルゲン#903(花王(株)製ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)10質量部、及びノニオンOP−80(日本油脂(株)製ソルビタンモノオレート5質量部)を溶解した。
調製された水相を攪拌加温し、35℃に調整し、ゆっくりと油相を滴下し、分散液を作製した後、ホモジナイザーを通して乳白色の乳化型洗浄剤6を得た。
[実施例7]
実施例1における「2.版面の洗浄及び乾燥」の際に用いた乳化型洗浄液1を、下記の乳化型洗浄剤7に代えた以外は実施例1と同様にして、実施例7の印刷版を得た。
実施例1における「2.版面の洗浄及び乾燥」の際に用いた乳化型洗浄液1を、下記の乳化型洗浄剤7に代えた以外は実施例1と同様にして、実施例7の印刷版を得た。
−乳化型洗浄剤7−
純水580質量部、水溶性大豆多糖類(分析値:ガラクトース43.6%、アラビノース22.5%、ガラクツロン 酸2.2%、残存蛋白4.7%)60質量部、3号ケイ酸ナトリウム(40%)30質量部、ピロリン酸カリウム10質量部、及び水酸化ナトリウム5質量部、プロピレングリコール70質量部を混合して水相を調整した。
シェルゾール#71 180質量部(シェル石油化学(株)製 沸点170〜207℃の炭化水素系溶剤)、及びベンジルアルコール5質量部からなる油相に、界面活性剤であり、ポリエチレングリコールノニルフェニルエーテル(第1工業薬品(株)製 ノイゲンEA80)25質量部、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム(日本油脂(株)製ラピゾールB−80)15質量部、及びソルビタンモノラウレート(アトラス社製、スパン−40)20質量部を溶解した。
調製された水相を攪拌加温し、35℃に調整し、ゆっくりと油相を滴下し、分散液を作製した後、ホモジナイザーを通して乳白色の乳化型洗浄剤7を得た。
純水580質量部、水溶性大豆多糖類(分析値:ガラクトース43.6%、アラビノース22.5%、ガラクツロン 酸2.2%、残存蛋白4.7%)60質量部、3号ケイ酸ナトリウム(40%)30質量部、ピロリン酸カリウム10質量部、及び水酸化ナトリウム5質量部、プロピレングリコール70質量部を混合して水相を調整した。
シェルゾール#71 180質量部(シェル石油化学(株)製 沸点170〜207℃の炭化水素系溶剤)、及びベンジルアルコール5質量部からなる油相に、界面活性剤であり、ポリエチレングリコールノニルフェニルエーテル(第1工業薬品(株)製 ノイゲンEA80)25質量部、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム(日本油脂(株)製ラピゾールB−80)15質量部、及びソルビタンモノラウレート(アトラス社製、スパン−40)20質量部を溶解した。
調製された水相を攪拌加温し、35℃に調整し、ゆっくりと油相を滴下し、分散液を作製した後、ホモジナイザーを通して乳白色の乳化型洗浄剤7を得た。
[実施例8〜16]
実施例1の「2.版面の洗浄及び乾燥」の際に用いた乳化型洗浄液1を、下記の乳化型洗浄剤8〜16にそれぞれ代えた以外は実施例1と同様にして、実施例8〜16の印刷版を得た。
実施例1の「2.版面の洗浄及び乾燥」の際に用いた乳化型洗浄液1を、下記の乳化型洗浄剤8〜16にそれぞれ代えた以外は実施例1と同様にして、実施例8〜16の印刷版を得た。
−乳化型洗浄剤8〜16−
純水450質量部に、水溶性大豆多糖類(不二製油(株)社製:商品名ソヤファイブ−S−LN:分析値ガラクトース43.6%、アラビノース22.5%、ガラクツロン酸2.2%、残存蛋白4.7%)50質量部溶解し、下記表1に記載の酸成分をそれぞれ表1に記載の添加量で加え、攪拌しながら溶解し、順次、硝酸マグネシウム20質量部、硫酸水素ナトリウム5質量部を添加し、更に、防腐剤として1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン5質量部、湿潤剤としてグリセリン40質量部を混合した。これに水酸化ナトリウム若しくはクエン酸を加えてpHを3.0に調整し、水を加え合計650質量部となるよう水相を調製した。
一方、下記表1に記載の有機溶剤(表1に記載の量)に、乳化剤としてペレックスOT−P(花王(株)製ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム)20質量部、パイオニンD−212(竹本油脂(株)製ヒマシ油エーテル)10質量部、及びノニオンOP−80(日本油脂(株)製ソルビタンモノオレート)5質量部を溶解し、合計350部となるよう油相を調製した。
次に上記のように調製した水相を攪拌加温し、35℃に調整し、ゆっくりと油相を滴下し分散液を作製した後、ホモジナイザーを通して、乳白色の乳化型洗浄剤8〜16を得た。
純水450質量部に、水溶性大豆多糖類(不二製油(株)社製:商品名ソヤファイブ−S−LN:分析値ガラクトース43.6%、アラビノース22.5%、ガラクツロン酸2.2%、残存蛋白4.7%)50質量部溶解し、下記表1に記載の酸成分をそれぞれ表1に記載の添加量で加え、攪拌しながら溶解し、順次、硝酸マグネシウム20質量部、硫酸水素ナトリウム5質量部を添加し、更に、防腐剤として1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン5質量部、湿潤剤としてグリセリン40質量部を混合した。これに水酸化ナトリウム若しくはクエン酸を加えてpHを3.0に調整し、水を加え合計650質量部となるよう水相を調製した。
一方、下記表1に記載の有機溶剤(表1に記載の量)に、乳化剤としてペレックスOT−P(花王(株)製ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム)20質量部、パイオニンD−212(竹本油脂(株)製ヒマシ油エーテル)10質量部、及びノニオンOP−80(日本油脂(株)製ソルビタンモノオレート)5質量部を溶解し、合計350部となるよう油相を調製した。
次に上記のように調製した水相を攪拌加温し、35℃に調整し、ゆっくりと油相を滴下し分散液を作製した後、ホモジナイザーを通して、乳白色の乳化型洗浄剤8〜16を得た。
[実施例17]
実施例1の「2.版面の洗浄及び乾燥」の際に用いた乳化型洗浄液1を、下記の組成を有する乳化型洗浄剤17(富士フイルム(株)製、商品名:マルチクリーナー(MC−E))に代えた以外は実施例1と同様にして、実施例17の印刷版を得た。
実施例1の「2.版面の洗浄及び乾燥」の際に用いた乳化型洗浄液1を、下記の組成を有する乳化型洗浄剤17(富士フイルム(株)製、商品名:マルチクリーナー(MC−E))に代えた以外は実施例1と同様にして、実施例17の印刷版を得た。
・油相
ミネラルスピリット(CAS No.64742−94−5) 16〜26wt%
SP値:7.8
ナフタレン(CAS No.91−20−3) 0.1〜1wt%
SP値:8.6
・水相
水 50〜70wt%
ヘミセルロース 5〜10wt%
りん酸一ナトリウム 1〜5wt%
ヘキサメタリン酸ナトリウム 1〜5wt%
りん酸 1〜5wt%
硝酸アンモニウム 0.1〜1wt%
・界面活性剤
ノニオン界面活性剤(CAS No.61791−12−6) 1〜5wt%
HLB値:6
ミネラルスピリット(CAS No.64742−94−5) 16〜26wt%
SP値:7.8
ナフタレン(CAS No.91−20−3) 0.1〜1wt%
SP値:8.6
・水相
水 50〜70wt%
ヘミセルロース 5〜10wt%
りん酸一ナトリウム 1〜5wt%
ヘキサメタリン酸ナトリウム 1〜5wt%
りん酸 1〜5wt%
硝酸アンモニウム 0.1〜1wt%
・界面活性剤
ノニオン界面活性剤(CAS No.61791−12−6) 1〜5wt%
HLB値:6
[実施例18]
実施例1の「1.彫刻工程」において、FC−LDを、SCT200−808−Z6−01(ProLiteR社製、波長808nm)に代えたレーザー記録装置を用いてレーザー彫刻を行った以外は実施例1と同様にして、実施例18の印刷版を得た。
なお、この半導体レーザー彫刻機を用いて、レーザー出力:6W、ヘッド速度:100mm/秒、ピッチ設定:2400DPIの条件で、1cm四方のベタ部分をラスター彫刻した。
なお、表2中の彫刻用レーザーの欄には「LD」と表記した。
実施例1の「1.彫刻工程」において、FC−LDを、SCT200−808−Z6−01(ProLiteR社製、波長808nm)に代えたレーザー記録装置を用いてレーザー彫刻を行った以外は実施例1と同様にして、実施例18の印刷版を得た。
なお、この半導体レーザー彫刻機を用いて、レーザー出力:6W、ヘッド速度:100mm/秒、ピッチ設定:2400DPIの条件で、1cm四方のベタ部分をラスター彫刻した。
なお、表2中の彫刻用レーザーの欄には「LD」と表記した。
[実施例19]
実施例1の「1.彫刻工程」において、半導体レーザー彫刻機を、下記に示す炭酸ガスレーザー彫刻機に代えてレーザー彫刻を行った以外は実施例1と同様にして、実施例19の印刷版を得た。
炭酸ガスレーザー彫刻機として、高品位CO2レーザーマーカML−9100シリーズ(KEYENCE(株)製)を用い、出力:12W、ヘッド速度:200mm/秒、ピッチ設定:2400DPIの条件で、1cm四方のベタ部分をラスター彫刻した。
なお、表2中の彫刻用レーザーの欄には「CO2」と表記した。
実施例1の「1.彫刻工程」において、半導体レーザー彫刻機を、下記に示す炭酸ガスレーザー彫刻機に代えてレーザー彫刻を行った以外は実施例1と同様にして、実施例19の印刷版を得た。
炭酸ガスレーザー彫刻機として、高品位CO2レーザーマーカML−9100シリーズ(KEYENCE(株)製)を用い、出力:12W、ヘッド速度:200mm/秒、ピッチ設定:2400DPIの条件で、1cm四方のベタ部分をラスター彫刻した。
なお、表2中の彫刻用レーザーの欄には「CO2」と表記した。
[実施例20]
実施例1の<印刷版原版の作製>におけるレリーフ形成層用塗布液1を、下記の方法で得られたレリーフ形成層用塗布液2に代えた以外は実施例1と同様にして、実施例20の印刷版を得た
実施例1の<印刷版原版の作製>におけるレリーフ形成層用塗布液1を、下記の方法で得られたレリーフ形成層用塗布液2に代えた以外は実施例1と同様にして、実施例20の印刷版を得た
撹拌ヘラ及び冷却管をつけた3つ口フラスコ中に、バインダーポリマーとしてポリアミド樹脂(Ultramid IC、BASF製、Tgは表2に記載)を40質量部、可塑剤としてジエチレングリコールを10質量部、溶媒としてエタノールを40質量部入れ、撹拌しながら70℃で120分間加熱しバインダーポリマーを溶解した。
更にこのポリマー溶液に、エチレン性不飽和モノマー“ライトアクリレート”14EG−A(ポリエチレングリコール600のジアクリレート、共栄社化学(株)製)を20質量部、重合開始剤としてパーブチルZ(t−ブチルパーオキシオキサイド 日本油脂(株)製)を1.5質量部、及び重合禁止剤として“Q−1300”(アンモニウム N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン、和光純薬工業(株)製)を0.005質量部、ZnCL2(和光純薬製)を3質量部、カーボンブラック(シースト 9H SAF−HS(東海カーボン))を0.7質量部添加して、30分間撹拌して、流動性のあるレリーフ形成層用塗布液2を得た。
更にこのポリマー溶液に、エチレン性不飽和モノマー“ライトアクリレート”14EG−A(ポリエチレングリコール600のジアクリレート、共栄社化学(株)製)を20質量部、重合開始剤としてパーブチルZ(t−ブチルパーオキシオキサイド 日本油脂(株)製)を1.5質量部、及び重合禁止剤として“Q−1300”(アンモニウム N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン、和光純薬工業(株)製)を0.005質量部、ZnCL2(和光純薬製)を3質量部、カーボンブラック(シースト 9H SAF−HS(東海カーボン))を0.7質量部添加して、30分間撹拌して、流動性のあるレリーフ形成層用塗布液2を得た。
[実施例21]
実施例1の<印刷版原版の作製>におけるレリーフ形成層用塗布液1を、下記の方法で得られたレリーフ形成層用塗布液3に代えた以外は実施例1と同様にして、実施例21の印刷版を得た。
実施例1の<印刷版原版の作製>におけるレリーフ形成層用塗布液1を、下記の方法で得られたレリーフ形成層用塗布液3に代えた以外は実施例1と同様にして、実施例21の印刷版を得た。
(合成例:ポリウレタン樹脂P−1の合成)
コンデンサー、撹拌機を備えた500mlの3つ口丸底フラスコ中で、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)ブタン酸8.2g(0.05モル)、下記ジオール化合物(I)13.0g(0.05モル)をN,N−ジメチルアセトアミド100mlに溶解した。これに、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート25.5g(0.102モル)、ジブチル錫ジラウリレート0.1gを添加し、100℃にて、8時間加熱撹拌した。その後、N,N−ジメチルホルムアミド100ml及びメチルアルコール200mlにて希釈し30分撹拌した。反応溶液を水3リットル中に撹拌しながら投入し、白色のポリマーを析出させた。このポリマーを濾別し、水で洗浄後、真空下乾燥させることにより37gのポリウレタン樹脂P−1を得た。
ポリウレタン樹脂P−1について、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)にて分子量を測定したところ、重量平均分子量(ポリスチレン標準)は95,000であった。
コンデンサー、撹拌機を備えた500mlの3つ口丸底フラスコ中で、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)ブタン酸8.2g(0.05モル)、下記ジオール化合物(I)13.0g(0.05モル)をN,N−ジメチルアセトアミド100mlに溶解した。これに、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート25.5g(0.102モル)、ジブチル錫ジラウリレート0.1gを添加し、100℃にて、8時間加熱撹拌した。その後、N,N−ジメチルホルムアミド100ml及びメチルアルコール200mlにて希釈し30分撹拌した。反応溶液を水3リットル中に撹拌しながら投入し、白色のポリマーを析出させた。このポリマーを濾別し、水で洗浄後、真空下乾燥させることにより37gのポリウレタン樹脂P−1を得た。
ポリウレタン樹脂P−1について、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)にて分子量を測定したところ、重量平均分子量(ポリスチレン標準)は95,000であった。
(レリーフ形成層用塗布液3の調製)
上記のようにして得られたポリウレタン樹脂P−1(Tgは表2に記載)を50質量部、光熱変換剤としてカーボンブラック 旭#55(N−660)(旭カーボン社製)を0.8質量部、及び可塑剤としてフタル酸ジオクチルを22.6質量部混合し、更に、重合性化合物としてラウリルアクリレートを25質量部、及び重合開始剤としてイルガキュア369(チバガイギー製)を1.6質量部混合し、この混合物を100℃でトルエン中に溶解し、その後、40℃に冷却して、レリーフ形成層用塗布液3を得た。
上記のようにして得られたポリウレタン樹脂P−1(Tgは表2に記載)を50質量部、光熱変換剤としてカーボンブラック 旭#55(N−660)(旭カーボン社製)を0.8質量部、及び可塑剤としてフタル酸ジオクチルを22.6質量部混合し、更に、重合性化合物としてラウリルアクリレートを25質量部、及び重合開始剤としてイルガキュア369(チバガイギー製)を1.6質量部混合し、この混合物を100℃でトルエン中に溶解し、その後、40℃に冷却して、レリーフ形成層用塗布液3を得た。
[実施例22]
実施例1の<印刷版原版の作製>におけるレリーフ形成層用塗布液1を、下記の方法で得られたレリーフ形成層用塗布液4に代えた以外は実施例1と同様にして、実施例22の印刷版を得た。
実施例1の<印刷版原版の作製>におけるレリーフ形成層用塗布液1を、下記の方法で得られたレリーフ形成層用塗布液4に代えた以外は実施例1と同様にして、実施例22の印刷版を得た。
撹拌ヘラ及び冷却管をつけた3つ口フラスコ中に、バインダーポリマーとしてポリメタクリル酸メチル Mw15000(関東化学製試薬)を52.5質量部、可塑剤としてフタル酸ジエチル(関東化学製試薬)を17.5質量部、溶媒としてテトラヒドロフラン(THF)を30質量部入れ、撹拌しながら80℃で48時間加熱しバインダーポリマーを溶解した。更に、撹拌しながら120℃で2時間加熱し、バインダーポリマーを完全に溶解した。
更に得られたポリマー溶液に、重合性化合物としてエチレン性不飽和モノマー“ライトアクリレート”14EG−A(ポリエチレングリコール600のジアクリレート、共栄社化学(株)製)を15質量部、重合性化合物としてポリアルキレングリコール(メタ)アクリレートモノマー“ブレンマーPE−200”(日本油脂(株)製)を15質量部、重合開始剤としてパーブチルZ(t−ブチルパーオキシオキサイド 日本油脂(株)製)を1.5質量部、及び重合禁止剤として“Q−1300”(アンモニウム N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン、和光純薬工業(株)製)を0.005質量部、ZnCl2(和光純薬製)を3質量部、カーボンブラック(シースト 9H SAF−HS(東海カーボン))を0.7質量部添加して30分間撹拌して、流動性のあるレリーフ形成層塗布液組成物4を得た。
可塑剤が並存している状態のポリメタクリル酸メチルのTgを計測したところ38℃であった。また、可塑剤を添加しない状態でのポリメタクリル酸メチルのTgは104℃であった。
更に得られたポリマー溶液に、重合性化合物としてエチレン性不飽和モノマー“ライトアクリレート”14EG−A(ポリエチレングリコール600のジアクリレート、共栄社化学(株)製)を15質量部、重合性化合物としてポリアルキレングリコール(メタ)アクリレートモノマー“ブレンマーPE−200”(日本油脂(株)製)を15質量部、重合開始剤としてパーブチルZ(t−ブチルパーオキシオキサイド 日本油脂(株)製)を1.5質量部、及び重合禁止剤として“Q−1300”(アンモニウム N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン、和光純薬工業(株)製)を0.005質量部、ZnCl2(和光純薬製)を3質量部、カーボンブラック(シースト 9H SAF−HS(東海カーボン))を0.7質量部添加して30分間撹拌して、流動性のあるレリーフ形成層塗布液組成物4を得た。
可塑剤が並存している状態のポリメタクリル酸メチルのTgを計測したところ38℃であった。また、可塑剤を添加しない状態でのポリメタクリル酸メチルのTgは104℃であった。
[実施例23]
実施例1の<印刷版原版の作製>におけるレリーフ形成層用塗布液1を、下記の方法で得られたレリーフ形成層用塗布液4に代えた以外は実施例1と同様にして、実施例23の印刷版を得た。
実施例1の<印刷版原版の作製>におけるレリーフ形成層用塗布液1を、下記の方法で得られたレリーフ形成層用塗布液4に代えた以外は実施例1と同様にして、実施例23の印刷版を得た。
撹拌ヘラ及び冷却管をつけた3つ口フラスコ中に、バインダーポリマーとしてポリスチレンビーズ(関東化学製試薬)を52.5質量部、可塑剤としてジエチルベンゼン(関東化学製試薬)を17.5質量部、溶媒としてテトラヒドロフラン(THF)を30質量部入れ、撹拌しながら80℃で48時間加熱しバインダーポリマーを溶解した。更に、撹拌しながら120℃で2時間加熱しバインダーポリマーを完全に溶解した。
更に得られたポリマー溶液に、重合性化合物としてエチレン性不飽和モノマー“ライトアクリレート”14EG−A(ポリエチレングリコール600のジアクリレート、共栄社化学(株)製)を15質量部、重合性化合物としてポリアルキレングリコール(メタ)アクリレートモノマー“ブレンマーPE−200”(日本油脂(株)製)を15質量部、重合開始剤としてパーブチルZ(t−ブチルパーオキシオキサイド 日本油脂(株)製)を1.5質量部、及び重合禁止剤として“Q−1300”(アンモニウム N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン、和光純薬工業(株)製)を0.005質量部、ZnCl2(和光純薬製)を3質量部、カーボンブラック(シースト 9H SAF−HS(東海カーボン))を0.7質量部添加して30分間撹拌して、流動性のあるレリーフ形成層塗布液組成物5を得た。
可塑剤が並存している状態のポリスチレンのTgを計測したところ5℃であった。また、可塑剤を添加しない状態でのポリスチレンのTgは100℃であった。
更に得られたポリマー溶液に、重合性化合物としてエチレン性不飽和モノマー“ライトアクリレート”14EG−A(ポリエチレングリコール600のジアクリレート、共栄社化学(株)製)を15質量部、重合性化合物としてポリアルキレングリコール(メタ)アクリレートモノマー“ブレンマーPE−200”(日本油脂(株)製)を15質量部、重合開始剤としてパーブチルZ(t−ブチルパーオキシオキサイド 日本油脂(株)製)を1.5質量部、及び重合禁止剤として“Q−1300”(アンモニウム N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン、和光純薬工業(株)製)を0.005質量部、ZnCl2(和光純薬製)を3質量部、カーボンブラック(シースト 9H SAF−HS(東海カーボン))を0.7質量部添加して30分間撹拌して、流動性のあるレリーフ形成層塗布液組成物5を得た。
可塑剤が並存している状態のポリスチレンのTgを計測したところ5℃であった。また、可塑剤を添加しない状態でのポリスチレンのTgは100℃であった。
[実施例25]
実施例8において用いられたレリーフ形成層用塗布液1中の「カーボンブラック」を、「商品名:チタンブラック(粒径1μm以下)、型番:13M、三菱マテリアル製又はJEMCO」に代えた以外は実施例8と同様にして、実施例25の印刷版を得た。
実施例8において用いられたレリーフ形成層用塗布液1中の「カーボンブラック」を、「商品名:チタンブラック(粒径1μm以下)、型番:13M、三菱マテリアル製又はJEMCO」に代えた以外は実施例8と同様にして、実施例25の印刷版を得た。
[実施例26]
実施例1の<印刷版原版の作製>におけるレリーフ形成層用塗布液1を、下記の方法で得られたレリーフ形成層用塗布液6に代えた以外は実施例1と同様にして、実施例26の印刷版を得た。
実施例1の<印刷版原版の作製>におけるレリーフ形成層用塗布液1を、下記の方法で得られたレリーフ形成層用塗布液6に代えた以外は実施例1と同様にして、実施例26の印刷版を得た。
撹拌ヘラ及び冷却管をつけた3つ口フラスコ中に、バインダーポリマーとしてカーボンナノファイバーを含有したPET樹脂ビーズ(三菱マテリアル製又はJEMCO)を52.5質量部、可塑剤としてジエチルベンゼン(関東化学製試薬)を17.5質量部、溶媒としてエタノールを30質量部入れ、撹拌しながら80℃で48時間加熱しバインダーポリマーを溶解した。更に、撹拌しながら120℃で2時間加熱しバインダーポリマーを完全に溶解した。
更に得られたポリマー溶液に、重合性化合物としてエチレン性不飽和モノマー“ライトアクリレート”14EG−A(ポリエチレングリコール600のジアクリレート、共栄社化学(株)製)を15質量部、重合性化合物としてポリアルキレングリコール(メタ)アクリレートモノマー“ブレンマーPE−200”(日本油脂(株)製)を15質量部、重合開始剤としてパーブチルZ(t−ブチルパーオキシオキサイド 日本油脂(株)製)を1.5質量部、及び重合禁止剤として“Q−1300”(アンモニウム N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン、和光純薬工業(株)製)を0.005質量部、ZnCl2(和光純薬製)を3質量部添加して30分間撹拌して、流動性のあるレリーフ形成層塗布液組成物6を得た。
可塑剤が並存している状態のポリエチレンテレフタレートのTgを計測したところ−2℃であった。また、可塑剤を添加しない状態でのポリエチレンテレフタレートのTgは70℃であった。
更に得られたポリマー溶液に、重合性化合物としてエチレン性不飽和モノマー“ライトアクリレート”14EG−A(ポリエチレングリコール600のジアクリレート、共栄社化学(株)製)を15質量部、重合性化合物としてポリアルキレングリコール(メタ)アクリレートモノマー“ブレンマーPE−200”(日本油脂(株)製)を15質量部、重合開始剤としてパーブチルZ(t−ブチルパーオキシオキサイド 日本油脂(株)製)を1.5質量部、及び重合禁止剤として“Q−1300”(アンモニウム N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン、和光純薬工業(株)製)を0.005質量部、ZnCl2(和光純薬製)を3質量部添加して30分間撹拌して、流動性のあるレリーフ形成層塗布液組成物6を得た。
可塑剤が並存している状態のポリエチレンテレフタレートのTgを計測したところ−2℃であった。また、可塑剤を添加しない状態でのポリエチレンテレフタレートのTgは70℃であった。
[比較例1]
実施例8の「2.版面の洗浄及び乾燥」を、以下に示す洗浄及び乾燥に代えた以外は実施例8と同様にして、比較例1の印刷版を得た。
レーザー彫刻した未洗浄の印刷版を、ブラシ洗浄機(商品名:ウオッシャーマン、(株)カミタニ製)内で、循環式流水(水道水)を使用して5分間洗浄し、その後、圧縮空気を使用して吹きつけ乾燥した。
実施例8の「2.版面の洗浄及び乾燥」を、以下に示す洗浄及び乾燥に代えた以外は実施例8と同様にして、比較例1の印刷版を得た。
レーザー彫刻した未洗浄の印刷版を、ブラシ洗浄機(商品名:ウオッシャーマン、(株)カミタニ製)内で、循環式流水(水道水)を使用して5分間洗浄し、その後、圧縮空気を使用して吹きつけ乾燥した。
[比較例2]
実施例8の「2.版面の洗浄及び乾燥」における洗浄方法を、以下に示す水を用いた洗浄方法に代えた以外は実施例8と同様にして、比較例2の印刷版を得た。
レーザー彫刻した未洗浄の印刷版を、高温高圧洗浄機(ケルヒャー社製、商標名「HDS795」)を用いて洗浄した。ここで、高温スチームの温度は107℃、圧力は5MPaであった。また、レーザー彫刻を行った印刷版と高圧スチームを噴出するノズルとの間の距離は、0.15mとした。
実施例8の「2.版面の洗浄及び乾燥」における洗浄方法を、以下に示す水を用いた洗浄方法に代えた以外は実施例8と同様にして、比較例2の印刷版を得た。
レーザー彫刻した未洗浄の印刷版を、高温高圧洗浄機(ケルヒャー社製、商標名「HDS795」)を用いて洗浄した。ここで、高温スチームの温度は107℃、圧力は5MPaであった。また、レーザー彫刻を行った印刷版と高圧スチームを噴出するノズルとの間の距離は、0.15mとした。
[比較例3]
実施例1の<印刷版原版の作製>におけるレリーフ形成層用塗布液1を、下記の方法で得られたレリーフ形成層用塗布液7に代えた以外は実施例1と同様にして、比較例3の印刷版を得た。
実施例1の<印刷版原版の作製>におけるレリーフ形成層用塗布液1を、下記の方法で得られたレリーフ形成層用塗布液7に代えた以外は実施例1と同様にして、比較例3の印刷版を得た。
撹拌ヘラ及び冷却管をつけた3つ口フラスコ中に、バインダーポリマーとしてスチレン−ブタジエンポリマー(Nipol NS116R、日本ゼオン(株)、Tgは表2に記載)を50質量部、カーボンブラック(シースト 9H SAF−HS(東海カーボン))を0.7質量部、メチルエチルケトンを30質量部添加して、30分間撹拌して、流動性のあるレリーフ形成層用塗布液7を得た。
レーザー彫刻した未洗浄の印刷版を、ブラシ洗浄機(商品名:ウオッシャーマン、(株)カミタニ製)内で、循環式流水(水道水)を使用して5分間洗浄し、その後、圧縮空気を使用して吹きつけ乾燥した。
レーザー彫刻した未洗浄の印刷版を、ブラシ洗浄機(商品名:ウオッシャーマン、(株)カミタニ製)内で、循環式流水(水道水)を使用して5分間洗浄し、その後、圧縮空気を使用して吹きつけ乾燥した。
<評価>
実施例2〜25、比較例1〜3の印刷版についても、実施例1と同様にして、1.光学顕微鏡による凹部における彫刻カスの観察、及び2.彫刻細線幅の評価を行った。結果を下記表2に示す。
実施例2〜25、比較例1〜3の印刷版についても、実施例1と同様にして、1.光学顕微鏡による凹部における彫刻カスの観察、及び2.彫刻細線幅の評価を行った。結果を下記表2に示す。
上記表2に明らかなように、ガラス転移温度が20℃以上のバインダーポリマーを含有するレリーフ形成層を備えた印刷版原版を用い、乳化型洗浄剤による洗浄工程を有する印刷版の作製方法(実施例)であれば、彫刻カスを除去性に優れることが分かる。
また、実施例の印刷版の作製方法によれば、比較例と比べ、より小さな細線が得られることから、細線の形成性にも優れることが分かる。
このように実施例の印刷版の作製方法によれば、細線の形成も可能であって、版上に実用上の問題となるような彫刻カスも見られないことから、所望とする細線を形成し易いこととなり、細線の再現性に優れることが分かる。
また、実施例の印刷版の作製方法によれば、比較例と比べ、より小さな細線が得られることから、細線の形成性にも優れることが分かる。
このように実施例の印刷版の作製方法によれば、細線の形成も可能であって、版上に実用上の問題となるような彫刻カスも見られないことから、所望とする細線を形成し易いこととなり、細線の再現性に優れることが分かる。
10 レーザー記録装置(露光装置)
30 露光ヘッド
70A 光ファイバー
70B 光ファイバー
32 コリメータレンズ(結像手段)
34 結像レンズ(結像手段)
300 ファイバーアレイ部
F 印刷版原版
FA 露光面(印刷版原版の表面)
30 露光ヘッド
70A 光ファイバー
70B 光ファイバー
32 コリメータレンズ(結像手段)
34 結像レンズ(結像手段)
300 ファイバーアレイ部
F 印刷版原版
FA 露光面(印刷版原版の表面)
Claims (5)
- ガラス転移温度(Tg)が20℃以上のバインダーポリマーを含有するレリーフ形成層を有する印刷版原版におけるレリーフ形成層を、レーザー光の照射により彫刻する工程(1)と、
彫刻されたレリーフ形成層の表面を、乳化型洗浄剤により処理する工程(2)と、
を少なくともこの順に有する印刷版の作製方法。 - 前記工程(1)で用いられる印刷版原版におけるレリーフ形成層が、光熱変換剤を更に含有する請求項1に記載の印刷版の作製方法。
- 前記光熱変換剤がカーボンブラックである請求項2に記載の印刷版の作製方法。
- 前記工程(2)におけるレーザー光の照射が、ファイバー付き半導体レーザーにより行われる請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の印刷版の作製方法。
- フレキソ印刷版の作製方法である請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の印刷版の作製方法。
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