JP5377002B2 - レリーフ印刷版原版、およびレリーフ印刷版の製造方法 - Google Patents

レリーフ印刷版原版、およびレリーフ印刷版の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版、及びそれを用いたレリーフ印刷版の製造方法に関する。
支持体表面に積層された感光性樹脂層に凹凸を形成して印刷版を形成する方法としては、感光性組成物を用いて形成したレリーフ形成層に、原画フィルムを介して紫外光により露光し、画像部分を選択的に硬化させて、未硬化部を現像液により除去する方法、いわゆる「アナログ製版」がよく知られている。
レリーフ印刷版は、凹凸を有するレリーフ層を有する凸版印刷版であり、このような凹凸を有するレリーフ層は、主成分として、例えば、合成ゴムのようなエラストマー性ポリマー、熱可塑性樹脂などの樹脂、或いは、樹脂と可塑剤との混合物を含有する感光性組成物を含有するレリーフ形成層をパターニングし、凹凸を形成することにより得られる。このようなレリーフ印刷版うち、軟質なレリーフ層を有するものをフレキソ版と称することがある。
レリーフ印刷版をアナログ製版により作製する場合、一般に銀塩材料を用いた原画フィルムを必要とするため、原画フィルムの製造時間及びコストを要する。更に、原画フィルムの現像に化学的な処理が必要で、かつ現像廃液の処理をも必要とすることから、更に簡易な版の作製方法、例えば、原画フィルムを用いない方法、現像処理を必要としない方法などが検討されている。
原画フィルムを必要としない手法として、レリーフ形成層上に画像マスクを形成可能なレーザー感応式のマスク層要素を設けたレリーフ印刷版原版が提案されている(例えば、特許文献1、2参照。)。これらの原版の製版方法によれば、画像データに基づいたレーザー照射によりマスク層要素から原画フィルムと同様の機能を有する画像マスクが形成されるため、「マスクCTP方式」と称されており、原画フィルムは必要ではないが、その後の製版処理は、画像マスクを介して紫外光で露光し、未硬化部を現像除去する工程であり、現像処理を必要とする点でなお改良の余地がある。
現像工程を必要としない製版方法として、レリーフ形成層をレーザーにより直接彫刻し製版する、いわゆる「直彫りCTP方式」が多く提案されている。直彫りCTP方式は、文字通りレーザーで彫刻することにより、レリーフとなる凹凸を形成する方法で、原画フィルムを用いたレリーフ形成と異なり、自由にレリーフ形状を制御することができるという利点がある。このため、抜き文字の如き画像を形成する場合、その領域を他の領域よりも深く彫刻する、或いは、微細網点画像では、印圧に対する抵抗を考慮し、ショルダーをつけた彫刻をする、なども可能である。
しかしながら、所定の厚みを有するレリーフ形成層に印圧に耐える凹凸を有するレリーフを形成するには高エネルギーを要し、レーザー彫刻の速度が遅いため、マスクを介して画像形成するタイプに比較して生産性が低いという問題がある。
このため、レリーフ原版の感度を向上させるために、光熱変換剤としてカーボンブラックを用いたレリーフ形成層を備えるレーザー彫刻用フレキソ印刷版原版が提案されている。(例えば、特許文献3参照。)
しかしながら、前記特許文献3に記載の印刷版原版では、製版により画像が形成されたレリーフ層が黒色であるため、印刷機への取り付けの際の作業性を低下させてしまう。また、印刷時にアニロックスローラと版胴との間の圧力(アニロックスローラ圧)を調整する工程において、版画像部にインキが付着したことを印刷オペレーターが目視で確認する必要があるが、形成されたレリーフ層が不透明になるので、インキが付着したことを目視で確認し難く、このような圧力調整工程における作業性が低下する懸念があった。
特許第2773847号公報 特開平9−171247号公報 特表2006−523552号公報
本発明は上記問題点を鑑みてなされたものであり、以下の目的を達成することを課題とする。
即ち、本発明の目的は、レーザー彫刻により直接製版が可能であって、不透明版においても、アニロックスローラと版胴との間の圧力(アニロックスローラ圧)を調整する工程において、版画像部にインキが付着したことの目視による確認、即ち、インキ視認性が良好で、圧力調製時の作業性が向上できるレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版、及び該レリーフ印刷版原版を用いたレリーフ印刷版の製造方法を提供することにある。
前記課題を解決するための手段は以下の通りである。
<1> 支持体上に、(A)バインダーポリマーと、(B)黒色材料と、を含有するレリーフ形成層を有し、該レリーフ形成層と、該レリーフ形成層をレーザー彫刻して得られるレリーフ印刷版を印刷する際に用いられる印刷インキとの色差値(dE)が、6以上76以下の範囲であり、前記印刷インキが、明度(L )が0以上35以下であり、色度(a )が0.1以上80以下であり、(b )が−110以上0.1以下の印刷インキであるレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版。
<2> 前記レリーフ形成層が、明度(L)が0以上40以下であり、色度(a)が−20以上20以下であり、(b)が−15以上15以下である<1>に記載のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版。
<3> 前記印刷インキが、明度(L)が0以上50以下であり、色度(a)が−50以上40以下であり、(b)が−50以上40以下である<1>または<2>に記載のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版。
> 前記レリーフ形成層における前記(B)黒色材料の含有量が、0.01質量%以上10質量%以下の範囲である<1>又は2>に記載のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版。
> 前記レリーフ形成層を波長700nm〜1200nmの複数のファイバー付き半導体レーザーを光源としてレーザー彫刻することによりレリーフ層を形成しうる<1>〜<>のいずれか1項に記載のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版。
> (1)<1>〜<>のいずれか1項に記載のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版におけるレリーフ形成層を光および熱の少なくとも一方により架橋する工程と、
(2)前記架橋されたレリーフ形成層に、波長700nm〜1200nmの複数のファイバー付き半導体レーザーを光源とするレーザーで彫刻するによりレリーフ層を形成する工程と、
を含むレリーフ印刷版の製造方法。
> <>に記載の(1)架橋する工程が、熱により架橋する工程であるレリーフ印刷版の製造方法。
> <1>〜<>のいずれか1項に記載のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版をレーザー彫刻して作製されたレリーフ印刷版を用いた印刷方法。
本発明のレリーフ印刷版原版は、黒色のレリーフ形成層を有し、レリーフ形成層と印刷インキとの色差値(dE)が6以上76以下の範囲であるので、レリーフ形成層が、藍または黒などの色の印刷インキが付着しても、印刷時に、印刷インキが付着した画像部と非画像部とのコントラストが得られることから、良好なインキ視認性が得られるものと考えられる。
本発明によれば、レーザー彫刻により直接製版が可能であって、不透明版においても、アニロックスローラと版胴との間の圧力(アニロックスローラ圧)を調整する工程において、版画像部にインキが付着したことを目視による確認(インキ視認性)が良好で、作業性が向上できるレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版、及び該レリーフ印刷版原版を用いたレリーフ印刷版の製造方法を提供することができる。
本発明に適用しうるファイバー付き半導体レーザー記録装置を備える製版装置を示す概略構成図(斜視図)である。
以下、本発明のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版、及びレリーフ印刷版の製造方法について詳細に説明する。
〔レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版〕
本発明のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版は、(A)バインダーポリマーと、(B)黒色材料と、を含有するレリーフ形成層を有し、該レリーフ形成層と、該レリーフ形成層をレーザー彫刻して得られるレリーフ印刷版を印刷する際に用いられる印刷インキとの色差値(dE)が、6以上76以下の範囲であり、前記印刷インキが、明度(L )が0以上35以下であり、色度(a )が0.1以上80以下であり、(b )が−110以上0.1以下の印刷インキであることを特徴とする。
本明細書では、色差値(dE)とは、L表色系による色差をいい、下記式により求められるΔEabのことを表す。なお、明度がL、色相と彩度を示す色度がa、bで表される。
ΔEab=[(ΔL+(Δa+(Δb1/2
ここで、ΔL、Δa、Δbは、それぞれレリーフ形成層のLと印刷インキのLとの差、レリーフ形成層のaと印刷インキのaとの差、レリーフ形成層のbと印刷インキのbとの差である。
これらの値は色差計を用いることにより測定が可能である。色差計としては、特に限定されないが、本発明では、日本電色工業株式会社 色差計ZE6000を用いて反射モードで測定した。反射モードで測色することによって、レリーフ形成層の表面層の色を測定することができ、目視に近い色が測定されることになる。これによってレリーフ形成層に対するインキ付着性を精度高く評価できるものと考えられる。
色差値(dE)を小さくすれば、目視のみならず、凝視することによっても、両印刷部の識別が困難となる。そのため、本発明においては、レリーフ形成層とインキとの色差値(dE)を6以上76以下の範囲とすることを必須とする。色差値(dE)が、10以上であることが好ましく、15以上であることがより好ましく、視認性が良好となる。
レリーフ形成層の色度としては、明度(L)が0以上50以下であり、色度(a)が−50以上40以下であり、(b)が−50以上40以下であることが好ましく、さらに好ましくはLが0以上40以下であり、aが−20以上20以下であり、bが−15以上15以下であり、さらに好ましくはLが10以上30以下であり、aが−10以上10以下であり、bが−5以上5以下である。
印刷インキの色度は、上記したレリーフ形成層と印刷インキとの色差値と、およびレリーフ形成層の色度とが決まれば、確定するが、例えば、本発明では、色差の比較対象となる印刷インキとして、明度()が0以上35以下であり、色度(a)が0.1以上80以下であり、(b)が−110以上0.1以下である「藍色」印刷インキを用いる
印刷インキに対する色度差がこの範囲にあることによって印刷時の視認性がさらに向上する。
以下、「レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版」を、単に「レリーフ印刷版原版」とも称する。
なお、本発明において「レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版」とは、レリーフ形成層が、光又は熱により硬化された状態のものをいう。該レリーフ印刷版原版をレーザー彫刻することにより「レリーフ印刷版」が作製される。
〔レリーフ形成層〕
本発明のレリーフ印刷版原版におけるレリーフ形成層は、(A)バインダーポリマーと、(B)黒色材料と、を含有する。
以下、本発明の必須成分に加え、レリーフ形成層を構成しうる任意の成分について説明する。
<(A)バインダーポリマー>
本発明に用いるレリーフ形成層は、(A)バインダーポリマーを含有する。バインダーポリマーは、一般的な高分子化合物を適宜選択し、1種又は2種以上を併用して用いることができる。特に、レリーフ形成版原版を印刷版原版に用いる際は、レーザー彫刻性、インキ受与性、彫刻カス分散性などの種々の性能を考慮して選択することが必要である。
バインダーポリマーとしては、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレアポリアミドイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ヒドロキシエチレン単位を含む親水性ポリマー、アクリル樹脂、アセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ゴム、熱可塑性エラストマーなどから選択して用いることができる。
例えば、レーザー彫刻感度の観点からは、露光或いは加熱により熱分解する部分構造を含むポリマーが好ましい。このようなポリマーは、特開2008−163081号公報〔0038〕に記載されているものが好ましく挙げられる。また、例えば、柔軟で可撓性を有する膜形成が目的とされる場合には、軟質樹脂や熱可塑性エラストマーが選択される。特開2008−163081号公報〔0039〕〜〔0040〕に詳述されている。更に、レリーフ形成層用組成物の調製の容易性、得られたレリーフ印刷版における油性インクに対する耐性向上の観点から、親水性又は親アルコール性ポリマーを使用することが好ましい。親水性ポリマーとしては、特開2008−163081号公報〔0041〕に詳述されているものを使用することができる。
また、ポリ乳酸などのヒドロキシカルボン酸ユニットからなるポリエステルを好ましく用いることができる。このようなポリエステルとしては、具体的には、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、乳酸系ポリマー、ポリグリコール酸(PGA)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリ(ブチレンコハク酸)、これらの誘導体又は混合物から成る群から選択されるものが好ましい。
さらに、ヒドロキシエチレン単位を含むポリマーを好ましく用いることもできる。ヒドロキシエチレン単位を含む親水性ポリマーとしては、ポリビニルアルコール(PVA)及びその誘導体が好ましく用いられる。
PVA誘導体の例として、ヒドロキシエチレン単位の水酸基の少なくとも一部をカルボキシル基等の酸基に変性した酸変性PVA、当該水酸基の一部を(メタ)アクリロイル基に変性した変性PVA、当該水酸基の少なくとも一部をアミノ基に変性した変性PVA、当該水酸基の少なくとも一部にエチレングリコールやプロピレングリコール及びこれらの複量体を導入した変性PVA、ポリビニルアルコールをアルデヒド類で処理することによって得られるポリビニルアセタール等が挙げられる。これらの中でも、特にポリビニルアセタールが好ましく用いられる。アセタール処理に用いるアルデヒド類としては、アセトアルデヒド 、ブチルアルデヒドは、取り扱いが容易であるため好ましく用いられる。特に、ポリビニルブチラールは好ましく用いられるPVA誘導体である。
加えて、加熱や露光により硬化させ、強度を向上させる目的に使用する場合には、分子内に炭素−炭素不飽和結合をもつポリマーが好ましく用いられる。
このようなポリマーとして、主鎖に炭素−炭素不飽和結合を含むポリマーとしては、例えば、SB(ポリスチレン−ポリブタジエン)、SBS(ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレン)、SIS(ポリスチレン−ポリイソプレン−ポリスチレン)、SEBS(ポリスチレン−ポリエチレン/ポリブチレン−ポリスチレン)等が挙げられる。
側鎖に炭素−炭素不飽和結合をもつポリマーとしては、前記の本発明で適用可能なバインダーポリマーの骨格に、アリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、スチリル基、ビニルエーテル基のような炭素−炭素不飽和結合を側鎖に導入することで得られる。バインダーポリマー側鎖に炭素−炭素不飽和結合を導入する方法は、重合性基に保護基を結合させてなる重合性基前駆体を有する構造単位をポリマーに共重合させ、保護基を脱離させて重合性基とする方法、水酸基、アミノ基、エポキシ基、カルボキシル基などの反応性基を複数有する高分子化合物を作製し、これらの反応性基と反応する基及び炭素−炭素不飽和結合を有する化合物を高分子反応させて導入する方法など、公知方法をとることができる。これらの方法によれば、高分子化合物中への不飽和結合、重合性基の導入量を制御することができる。
このように、レリーフ印刷版の適用用途に応じた物性を考慮し、目的に応じたバインダーポリマーを選択し、当該バインダーポリマーの1種を、或いは、2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明におけるバインダーポリマーの重量平均分子量(GPC測定によるポリスチレン換算)は、0.5万〜50万が好ましい。重量平均分子量が0.5万以上であれば、単体樹脂としての形態保持性に優れ、50万以下であれば、水など溶媒に溶解しやすくレリーフ形成層を調製するのに好都合である。バインダーポリマーの重量平均分子量は、より好ましくは1万〜40万、特に好ましくは1.5万〜30万である。
バインダーポリマーの総含有量は、レリーフ形成層の固形分全質量に対し、5質量%〜80質量%が好ましく、15質量%〜75質量%が好ましく、20質量%〜65質量%がより好ましい。
バインダーポリマーの含有量を15質量%以上とすることで、得られたレリーフ印刷版を印刷版として使用するに足る耐刷性が得られ、また、75質量%以下とすることで、他成分が不足することがなく、レリーフ印刷版をフレキソ印刷版とした際においても印刷版として使用するに足る柔軟性を得ることができる。
<(B)黒色材料>
本発明に用いるレリーフ形成層は、(B)黒色材料を含有する。
ここで、黒色材料は、光熱変換剤として機能するものであって、この成分がレーザーの光を吸収し発熱することで、レリーフ形成層の硬化物(架橋後のレリーフ形成層)の熱分解を促進すると考えられる。
黒色材料としては、カーボンブラック、チタンブラック、Fe等が挙げられる。中でも、コスト、分散性の観点から、カーボンブラックが好ましく用いられる。
カーボンブラックは、組成物中における分散性などが安定である限り、ASTMによる分類のほか、用途(例えば、カラー用、ゴム用、乾電池用など)の如何に拘らずいずれも使用可能である。カーボンブラックには、例えば、ファーネスブラック、サーマルブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、アセチレンブラックなどが含まれる。なお、カーボンブラックなどの黒色材料は、分散を容易にするため、必要に応じて分散剤を用い、予めニトロセルロースやバインダーなどに分散させたカラーチップやカラーペーストとして使用することができ、このようなチップやペーストは市販品として容易に入手できる。
本発明においては、比較的小さい比表面積及び比較的小さいDBP吸油量を有するカーボンブラックや比表面積の大きい微細化されたカーボンブラックまでを使用することも可能である。好適なカーボンブラックの例は、Printex(登録商標)U、Printex(登録商標)A、又はSpezialschwarz(登録商標)4(以上、Degussa社製)を含む。
本発明に適用しうるカーボンブラックとしては、光熱変換により発生した熱を周囲のポリマー等に効率よく伝えることで彫刻感度が向上するという観点で伝導性カーボンブラックが好ましく、比表面積としては150m/g以上であり、好ましくは、250m/g以上、特に好ましくは500m/g以上である。また、DBP吸油量としては150ml/100g以上であり、好ましくは200ml/100g以上であり、特に好ましくは250ml/100g以上である。
上述したカーボンブラックは酸性又は塩基性であってもよいが、好ましくは塩基性のカーボンブラックである。
約1500m/gにまで及ぶ比表面積及び約550ml/100gにまで及ぶDBP吸油量を有する適当な伝導性カーボンブラックが、例えば、Ketjenblack(登録商標)EC300J、Ketjenblack(登録商標)EC600J(Akzoより)、Printex(登録商標)XE(Degussaより)又はBlack Pearls(登録商標)2000(Cabotより)、ケッチェンブラック(ライオン(株)製)の名称で、商業的に入手可能である。
(波長700nm〜1200nmに吸収を有する顔料又は染料)
また、本発明において黒色材料に波長700nm〜1200nmに吸収を有する顔料又は染料を含むことも好ましい態様である。波長700nm〜1200nmに吸収を有する顔料又は染料は光熱変換剤として機能し、特に波長700nm〜1200nmに吸収極大を有する染料が好ましい。
本発明で好ましく用いうる染料としては、ヘプタメチンシアニン色素等のシアニン系色素、ペンタメチンオキソノール色素等のオキソノール系色素、インドリウム系色素、ベンズインドリウム系色素、ベンゾチアゾリウム系色素、キノリニウム系色素、顕色剤と反応させたフタリド化合物等のうち、700nm〜1300nmに極大吸収波長を有するものが挙げられる。置換基の種類及び分子内での位置、共役結合の数、対イオンの種類、色素分子の存在する周囲の環境などにより、光吸収特性が極めて大きく変化する。
また、一般に市販されているレーザー色素、過飽和吸収色素、近赤外線吸収色素を使用することもできる。例えば、レーザー色素として、アメリカン・ダイ・ソース社(カナダ国)の商標「ADS740PP」、「ADS745HT」、「ADS760MP」、「ADS740WS」、「ADS765WS」、「ADS745HO」、「ADS790NH」、「ADS800NH」、株式会社林原生物化学研究所社製の商標「NK−3555」、「NK−3509」、「NK−3519」を挙げることができる。また、近赤外線吸収色素として、アメリカン・ダイ・ソース社(カナダ国)商標「ADS775MI」、「ADS775MP」、「ADS775HI」、「ADS775PI」、「ADS775PP」、「ADS780MT」、「ADS780BP」、「ADS793EI」、「ADS798MI」、「ADS798MP」、「ADS800AT」、「ADS805PI」、「ADS805PP」、「ADS805PA」、「ADS805PF」、「ADS812MI」、「ADS815EI」、「ADS818HI」、「ADS818HT」、「ADS822MT」、「ADS830AT」、「ADS838MT」、「ADS840MT」、「ADS845BI」、「ADS905AM」、「ADS956BI」、「ADS1040T」、「ADS1040P」、「ADS1045P」、「ADS1050P」、「ADS1060A」、「ADS1065A」、「ADS1065P」、「ADS1100T」、「ADS1120F」、「ADS1120P」、「ADS780WS」、「ADS785WS」、「ADS790WS」、「ADS805WS」、「ADS820WS」、「ADS830WS」、「ADS850WS」、「ADS780HO」、「ADS810CO」、「ADS820HO」、「ADS821NH」、「ADS840NH」、「ADS880MC」、「ADS890MC」、「ADS920MC」、山本化成株式会社製、商標「YKR−2200」、「YKR−2081」、「YKR−2900」、「YKR−2100」、「YKR−3071」、有本化学工業株式会社製、商標「SDO−1000B」、株式会社林原生物化学研究所社製、商標「NK−3508」、「NKX−114」を挙げることができるがこれらに限定されるものではない。
上記した色素のうち900nm〜1100nmに吸収を有するものが好ましく、特に900nm〜1100nmに最大吸収を有するものが好ましい。
本発明において使用される(B)黒色材料のうち、顔料としては、市販の顔料及びカラーインデックス(C.I.)便覧、「最新顔料便覧」(日本顔料技術協会編、1977年刊)、「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)、「印刷インキ技術」CMC出版、1984年刊)に記載されている顔料が利用できる。
顔料の種類としては、黒色顔料の他に、黄色顔料、オレンジ色顔料、褐色顔料、赤色顔料、紫色顔料、青色顔料、緑色顔料、蛍光顔料、金属粉顔料、その他、ポリマー結合色素が挙げられる。具体的には、不溶性アゾ顔料、アゾレーキ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料、フタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔料、ペリレン及びペリノン系顔料、チオインジゴ系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料、染付けレーキ顔料、アジン顔料、ニトロソ顔料、ニトロ顔料、天然顔料、蛍光顔料、無機顔料等を併用できる。これらの顔料のうち好ましいものはカーボンブラックである。
上述した黒色材料は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
本発明におけるレリーフ形成層中おける(B)黒色材料の含有量は、その分子固有の分子吸光係数の大きさにより大きく異なるが、該レリーフ形成層の全質量に対し、0.01質量%〜10質量%の範囲が好ましく、より好ましくは0.05質量%〜7.5質量%の範囲である。
以下、本発明におけるレリーフ形成層に好適に用いられる任意成分について説明する。
任意成分としては、(C)エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物、(D)重合開始剤、(E)金属化合物等が好ましく用いられる。
<(C)エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物>
本発明においては、架橋されたレリーフ形成層を有することが好ましいため、樹脂組成物が架橋構造を形成可能とする為に、エチレン性不飽和結合をする重合性化合物(以下、「重合性化合物」と称する場合がある。)を含有することが好ましい。
ここで用いうる重合性化合物は、エチレン性不飽和二重結合を少なくとも1個、好ましくは2個以上、より好ましくは2〜6個有する化合物の中から任意に選択することができる。
以下、重合性化合物として用いられる、エチレン性不飽和二重結合を分子内に1つ有する単官能重合性化合物、及び、同結合を分子内に2個以上有する多官能重合性化合物について説明する。
ラジカル重合可能なエチレン性不飽和化合物の例としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸及びそれらの塩、エチレン性不飽和基を有する無水物、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、アクリロニトリル、スチレン、さらに種々の不飽和ポリエステル、不飽和ポリエーテル、不飽和ポリアミド、不飽和ウレタン等の重合性化合物が挙げられる。
なお、前記(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを表し、(メタ)アクリルアミドとは、アクリルアミド又はメタアクリルアミドを表す。
単官能重合性化合物としては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、カルビトールアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレート、N−メチロールアクリルアミド、エポキシアクリレート等のアクリル酸誘導体、メチルメタクリレート等のメタクリル誘導体、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム等のN−ビニル化合物類、アリルグリシジルエーテル、ジアリルフタレート、トリアリルトリメリテート等のアリル化合物の誘導体が挙げられる。
多官能重合性化合物としては、エチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジイタコネート、ペンタエリスリトールジクロトネート、ソルビトールテトラマレート、メチレンビス−メタクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビス−アクリルアミド等の多価アルコール化合物又は多価アミン化合物と不飽和カルボン酸とのエステル化合物又はアミド化合物や、特開昭51−37193号公報に記載されているようなウレタンアクリレート類、特開昭48−64183号、特公昭49−43191号、特公昭52−30490号の各公報に記載されているようなポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸を反応させたエポキシアクリレート類等の多官能のアクリレートやメタクリレートを挙げることができる。更に、日本接着協会誌Vol.20、No.7、300〜308頁(1984年);山下晋三編、「架橋剤ハンドブック」、(1981年、大成社);加藤清視編、「UV・EB硬化ハンドブック(原料編)」(1985年、高分子刊行会);ラドテック研究会編、「UV・EB硬化技術の応用と市場」、79頁、(1989年、シーエムシー社);滝山栄一郎著、「ポリエステル樹脂ハンドブック」、(1988年、日刊工業新聞社)等に記載の市販品若しくは業界で公知のラジカル重合性又は架橋性のモノマー、オリゴマーを用いることができる。
本発明に係るレリーフ形成層は、膜中に架橋構造を有することが好ましい態様であることから、多官能重合性化合物が好ましく使用される。これらの多官能重合性化合物の分子量は、200〜2,000であることが好ましい。
本発明においては、重合性化合物として、彫刻感度向上の観点から、分子内に硫黄原子を有する化合物を用いることが好ましい。
このように分子内に硫黄原子を有する重合性化合物としては、彫刻感度向上の観点から、特に、2つ以上のエチレン性不飽和結合を有し、そのうち2つのエチレン性不飽和結合間を連結する部位に炭素−硫黄結合を有する重合性化合物(以下、適宜、「含硫黄多官能モノマー」と称する。)を用いることが好ましい。
本発明における含硫黄多官能モノマー中の炭素−硫黄結合を含んだ官能基としては、スルフィド、ジスルフィド、スルホキシド、スルホニル、スルホンアミド、チオカルボニル、チオカルボン酸、ジチオカルボン酸、スルファミン酸、チオアミド、チオカルバメート、ジチオカルバメート、又はチオ尿素を含む官能基が挙げられる。
また、含硫黄多官能モノマーの分子内に含まれる硫黄原子の数は1つ以上であれば特に制限は無く、目的に応じて、適宜選択することができるが、彫刻感度と塗布溶剤に対する溶解性のバランスの観点から、1個〜10個が好ましく、1個〜5個がより好ましく、1個〜2個が更に好ましい。
一方、分子内に含まれるエチレン性不飽和部位の数は2つ以上であれば特に制限は無く、目的に応じて、適宜選択することができるが、架橋膜の柔軟性の観点で、2個〜10個が好ましく、2個〜6個がより好ましく、2個〜4個が更に好ましい。
本発明における含硫黄多官能モノマーは、硫黄原子含有ジカルボン酸とエポキシ基含有(メタ)アクリレートとの反応、硫黄原子含有ジオールとイソシアネート含有(メタ)アクリレートとの反応、ジチオールとイソシアネート含有(メタ)アクリレートとの反応、ジイソチオシアネートとヒドロキシ基含有(メタ)アクリレートとの反応、公知のエステル化反応などを用いて合成することができる。また、市販品を用いてもよい。
本発明における含硫黄多官能モノマーの分子量としては、形成される膜の柔軟性の観点から、好ましくは120〜3000であり、より好ましくは120〜1500である。
また、本発明における含硫黄多官能モノマーは単独で用いてもよいが、分子内に硫黄原子を持たない多官能重合性化合物や単官能重合性化合物との混合物として用いてもよい。
彫刻感度の観点からは、含硫黄多官能モノマー単独で用いる、若しくは、含硫黄多官能モノマーと単官能エチレン性モノマーとの混合物として用いる態様が好ましく、より好ましくは、含硫黄多官能モノマーと単官能エチレン性モノマーとの混合物として用いる態様である。
レリーフ形成層中の含硫黄多官能モノマーをはじめとする重合性化合物の総含有量は、架橋膜の柔軟性や脆性の観点から、不揮発性成分に対して、10質量%〜60質量%が好ましく、15質量%〜45質量%の範囲がより好ましい。
なお、含硫黄多官能モノマーと他の重合性化合物とを併用する場合、全重合性化合物中の含硫黄多官能モノマーの量は、5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましい。
<(D)重合開始剤>
本発明に用いるレリーフ形成層には、(D)重合開始剤を含有することが好ましい。重合開始剤は当業者間で公知のものを制限なく使用することができる。以下、好ましい重合開始剤であるラジカル重合開始剤について詳述するが、本発明はこれらの記述により制限を受けるものではない。
本発明において、好ましいラジカル重合開始剤としては、(a)芳香族ケトン類、(b)オニウム塩化合物、(c)有機過酸化物、(d)チオ化合物、(e)ヘキサアリールビイミダゾール化合物、(f)ケトオキシムエステル化合物、(g)ボレート化合物、(h)アジニウム化合物、(i)メタロセン化合物、(j)活性エステル化合物、(k)炭素ハロゲン結合を有する化合物、(l)アゾ系化合物等が挙げられる。以下に、上記(a)〜(l)の具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明においては、彫刻感度と、レリーフ印刷版原版のレリーフ形成層に適用した際にはレリーフエッジ形状を良好とするといった観点から、(c)有機過酸化物及び(l)アゾ系化合物がより好ましく、(c)有機過酸化物が特に好ましい。
前記(a)芳香族ケトン類、(b)オニウム塩化合物、(d)チオ化合物、(e)ヘキサアリールビイミダゾール化合物、(f)ケトオキシムエステル化合物、(g)ボレート化合物、(h)アジニウム化合物、(i)メタロセン化合物、(j)活性エステル化合物、及び(k)炭素ハロゲン結合を有する化合物としては、特開2008−63554号公報の段落〔0074〕〜〔0118〕に挙げられている化合物を好ましく用いることができる。
また、(c)有機過酸化物及び(l)アゾ系化合物としては、以下に示す化合物が好ましい。
(c)有機過酸化物
本発明に用いうるラジカル重合開始剤として好ましい(c)有機過酸化物としては、3,3’4,4’−テトラ−(ターシャリーブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’4,4’−テトラ−(ターシャリーアミルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’4,4’−テトラ−(ターシャリーヘキシルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’4,4’−テトラ−(ターシャリーオクチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’4,4’−テトラ−(クミルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’4,4’−テトラ−(p−イソプロピルクミルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、ジ−ターシャリーブチルジパーオキシイソフタレートなどの過酸化エステル系が好ましい。
(l)アゾ系化合物
本発明に用いうるラジカル重合開始剤として好ましい(l)アゾ系化合物としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビスプロピオニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、2,2’−アゾビスイソ酪酸ジメチル、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミドオキシム)、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、2,2’−アゾビス(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス(N−シクロヘキシル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス[N−(2−プロペニル)−2−メチルプロピオンアミド]、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)等を挙げることができる。
本発明において、(D)重合開始剤は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用することも可能である。
また、必要によって熱酸発生剤を併用してもよい。
重合開始剤は、レリーフ形成層の全固形分に対し、好ましくは0.01〜10質量%、より好ましくは0.1〜3質量%の割合で添加することができる。
<(E)金属化合物>
本発明におけるレリーフ形成層は、周期律表第1族〜第15族からなる群より選択される金属を含む金属化合物を含有することが好ましい。
本発明における金属化合物は、彫刻感度の観点から、周期律表第2族、第4族、第12族、第13族、第14族、及び第15族からなる群より選択される少なくとも1つの金属を含むことが好ましい。
特に、Ca、Mg、Ti、Zr、Zn、Sn、及びBiからなる群より選択される少なくとも1つの金属を含む金属化合物であることが好ましい。
また、本発明における金属化合物のアニオン部には特に制限は無く、目的に応じて適宜選択することができるが、熱安定性の観点から、酸化物、硫化物、ハロゲン化物、炭酸塩、カルボン酸塩、スルホン酸塩、リン酸塩、硝酸塩、硫酸塩、アルコキシド、及び置換基を有していてもよいアセチルアセトナート錯体からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
特に、ハロゲン化物、カルボン酸塩、硝酸塩、硫酸塩、及び置換基を有していてもよいアセチルアセトナート錯体からなる群より選択される少なくとも1種である金属化合物が好ましい。
一方、周期律表第2族、第4族、第12族、第13族、第14族、及び第15族からなる群より選択される少なくとも1つの金属を含み、該金属の、ハロゲン化物、カルボン酸塩、硝酸塩、硫酸塩、又は、置換基を有していてもよいアセチルアセトナート錯体である金属化合物も好ましい。
これらの中でも、Ca、Mg、Ti、Zr、Zn、Sn、及びBiからなる群より選択される少なくとも1つの金属を含み、該金属の、ハロゲン化物、カルボン酸塩、硝酸塩、硫酸塩、又は置換基を有していてもよいアセチルアセトナート錯体である金属化合物が特に好ましい。
本発明における金属化合物としてより具体的には、例えば、フッ化カルシウム、塩化カルシウム、臭化カルシウム、ヨウ化カルシウム、酸化カルシウム、硫化カルシウム、酢酸カルシウム、2−エチルヘキサン酸カルシウム、リン酸カルシウム、硝酸カルシウム、硫酸カルシウム、カルシウムエトキシド、ビス(2,4−ペンタンジオナト)カルシウム,フッ化マグネシウム、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、酸化マグネシウム、硫化マグネシウム、酢酸マグネシウム、2−エチルヘキサン酸マグネシウム、リン酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、マグネシウムエトキシド、ビス(2,4−ペンタンジオナト)マグネシウム、チタンエトキシド、ビス(2,4−ペンタンジオナト)チタンオキシド、ジルコニウムエトキシド、テトラキス(2,4−ペンタンジオナト)ジルコニウム、塩化バナジウム、酸化マンガン、ビス(2,4−ペンタンジオナト)マンガン、塩化鉄、トリス(2,4−ペンタンジオナト)鉄、臭化鉄、塩化ルテニウム、塩化コバルト、塩化ロジウム、塩化イリジウム、塩化ニッケル、ビス(2,4−ペンタンジオナト)ニッケル、塩化パラジウム、酢酸パラジウム、ビス(2,4−ペンタンジオナト)パラジウム、塩化白金、塩化銅、酸化銅、硫酸銅、ビス(2,4−ペンタンジオナト)銅、塩化銀、塩化亜鉛、硝酸亜鉛、酢酸亜鉛、安息香酸亜鉛、酸化亜鉛、硫化亜鉛、ビス(2,4−ペンタンジオナト)亜鉛、塩化スズ、2−エチルヘキサン酸スズ、ビス(2,4−ペンタンジオナト)スズジクロリド、塩化鉛、2−エチルヘキサン酸ビスマス、硝酸ビスマス、などが挙げられる。
本発明に用いるレリーフ形成層中の(E)金属化合物の含有量は、彫刻感度と皮膜性の両立の観点から、好ましくは(A)バインダーポリマーに対して0.01質量%〜50質量%であり、より好ましくは0.1質量%〜40質量%であり、特に好ましくは0.1質量%〜20質量%である。
また、本発明におけるレリーフ形成層中の(E)金属化合物の含有量は、彫刻感度と皮膜性の両立の観点から、好ましくはレリーフ形成層の質量に対して0.01質量%〜30質量%であり、より好ましくは0.1質量%〜20質量%であり、特に好ましくは1質量%〜10質量%である。
<その他添加剤>
本発明に用いるレリーフ形成層は、可塑剤を含有することが好ましい。可塑剤は、レリーフ形成層を柔軟化する作用を有するものであり、バインダーポリマーに対して相溶性のよいものであることが必要である。
可塑剤としては、例えばジオクチルフタレート、ジドデシルフタレート等や、ポリエチレングリコール類、ポリプロピレングリコール(モノオール型やジオール型)、ポリプロピレングリコール(モノオール型やジオール型)が好ましく用いられる。
また、レリーフ形成層を均一に設けるため、各種の消泡剤、界面活性剤を添加することもできる。
本発明に用いるレリーフ形成層は、彫刻感度向上のための添加剤として、ニトロセルロースや高熱伝導性物質を加えることがより好ましい。ニトロセルロースは自己反応性化合物であるため、レーザー彫刻時、自身が発熱し、共存する親水性ポリマー等のバインダーポリマーの熱分解をアシストする。その結果、彫刻感度が向上すると推定される。
高熱伝導性物質は、熱伝達を補助する目的で添加され、熱伝導性物質としては、金属粒子等の無機化合物、導電性ポリマー等の有機化合物が挙げられる。金属粒子としては、粒径がマイクロメートルオーダーから数ナノメートルオーダーの、金微粒子、銀微粒子、銅微粒子が好ましい導電性ポリマーとしては、特に共役ポリマーが好ましく、具体的には、ポリアニリン、ポリチオフェンが挙げられる。
また、共増感剤を用いることで、レリーフ形成層を光硬化させる際の感度を更に向上させることができる。
更に、レリーフ形成層組成物の製造中或いは保存中において重合性化合物の不要な熱重合を阻止するために少量の熱重合禁止剤を添加することが望ましい。
レリーフ形成層の着色を目的として染料若しくは顔料等の着色剤を添加してもよい。これにより、画像部の視認性や、画像濃度測定機適性といった性質を向上させることができる。
更に、レリーフ形成層の硬化皮膜の物性を改良するために充填剤等の公知の添加剤を加えてもよい。
[レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版]
本発明のレリーフ印刷版原版は、支持体上に、レリーフ形成層を有する。
このような、本発明のレリーフ印刷版原版は、レーザー彫刻により画像形成層に画像形成しうるものであれば特に制限されず、後述するレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版をはじめ、3次元造形物、印章、アブレーションマスク層、凹版印刷版等に適用することができる。
レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版は、必要により更に、支持体とレリーフ形成層との間に接着層を、また、レリーフ形成層上にスリップコート層、保護フィルムを有していてもよい。
<レリーフ形成層>
本発明に用いるレリーフ形成層は、光及び熱の少なくとも一方により硬化する層、即ち、架橋性を有する層であることが好ましく、熱により架橋する層であることがより好ましい。
本発明のレリーフ印刷版原版によるレリーフ印刷版の作製態様としては、レリーフ形成層を光及び熱の少なくともいずれかにより架橋させ、次いでレーザー彫刻することによりレリーフ層を形成することでレリーフ印刷版を作製する態様であることが好ましい。レリーフ形成層を架橋することにより、印刷時におけるレリーフ層の摩耗を防ぐことができ、また、レーザー彫刻後にシャープな形状のレリーフ層を有するレリーフ印刷版を得ることができる。
なお、レリーフ形成層は、レリーフ形成層用塗布液組成物を用い、これをシート状或いはスリーブ状に成形することで形成することができる。
本発明のレリーフ印刷版原版におけるレリーフ形成層の厚さは、架橋の前後において、0.05mm以上10mm以下が好ましく、より好ましくは0.05mm以上7mm以下、特に好ましくは0.05mm以上3mm以下である。
本発明のレリーフ印刷版原版によるレリーフ印刷版の作製態様としては、レリーフ形成層を架橋させ、次いでレーザー彫刻することによりレリーフ層を形成することでレリーフ印刷版を作製する態様であることが好ましい。レリーフ形成層を架橋することにより、印刷時におけるレリーフ層の摩耗を防ぐことができ、また、レーザー彫刻後にシャープな形状のレリーフ層を有するレリーフ印刷版を得ることができる。
<支持体>
レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版に使用しうる支持体について説明する。
レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版に支持体に使用する素材は特に限定されないが、寸法安定性の高いものが好ましく使用され、例えば、スチール、ステンレス、アルミニウムなどの金属、ポリエステル(例えばPET、PBT、PAN)やポリ塩化ビニルなどのプラスチック樹脂、スチレン−ブタジエンゴムなどの合成ゴム、ガラスファイバーで補強されたプラスチック樹脂(エポキシ樹脂やフェノール樹脂など)が挙げられる。支持体としては、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムやスチール基板が好ましく用いられる。支持体の形態は、レリーフ形成層がシート状であるかスリーブ状であるかによって決定される。また、架橋性のレーザー彫刻用樹脂組成物を塗布し、裏面(レーザー彫刻を行う面と反対面であり、円筒状のものも含む)から光又は熱などで硬化させて作成されたレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版においては、硬化したレリーフ形成層の裏面側が支持体として機能する為、必ずしも支持体は必須ではない。
<接着層>
レリーフ形成層と支持体の間には、両層間の接着力を強化する目的で接着層を設けてもよい。接着層に使用しうる材料(接着剤)としては、例えば、I.Skeist編、「Handbook of Adhesives」、第2版(1977)に記載のものを用いることができる。
接着力を向上させ、耐刷性をあげるために接着層は2層以上の多層を設けてもよく、好ましい態様である。
<保護フィルム、スリップコート層>
レリーフ形成層表面への傷・凹み防止の目的で、レリーフ形成層表面に保護フィルムを設けてもよい。保護フィルムの厚さは25μm〜500μmが好ましく、50μm〜200μmがより好ましい。保護フィルムは、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)のようなポリエステル系フィルム、PE(ポリエチレン)やPP(ポリプロピレン)のようなポリオレフィン系フィルムを用いることができる。またフィルムの表面はマット化されていてもよい。レリーフ形成層上に保護フィルムを設ける場合、保護フィルムは剥離可能でなければならない。
保護フィルムが剥離不可能な場合や、逆にレリーフ形成層に接着しにくい場合には、両層間にスリップコート層を設けてもよい。スリップコート層に使用される材料は、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、部分鹸化ポリビニルアルコール、ヒドロシキアルキルセルロース、アルキルセルロース、ポリアミド樹脂など、水に溶解又は分散可能で、粘着性の少ない樹脂を主成分とすることが好ましい。
−レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版の作製方法−
次に、レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版の作製方法について説明する。
レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版におけるレリーフ形成層の形成は、特に限定されるものではないが、例えば、レリーフ形成層用塗布液組成物を調製し、このレリーフ形成層用塗布液組成物から溶剤を除去した後に、支持体上に溶融押し出しする方法が挙げられる。或いはレリーフ形成層用塗布液組成物を、支持体上に流延し、これをオーブン中で乾燥して塗布液組成物から溶媒を除去する方法でもよい。
その後、必要に応じてレリーフ形成層の上に保護フィルムをラミネートしてもよい。ラミネートは、加熱したカレンダーロールなどで保護フィルムとレリーフ形成層を圧着することや、表面に少量の溶媒を含浸させたレリーフ形成層に保護フィルムを密着させることよって行うことができる。
保護フィルムを用いる場合には、先ず保護フィルム上にレリーフ形成層を積層し、次いで支持体をラミネートする方法を採ってもよい。
接着層を設ける場合は、接着層を塗布した支持体を用いることで対応できる。スリップコート層を設ける場合は、スリップコート層を塗布した保護フィルムを用いることで対応できる。
レリーフ形成層用塗布液組成物は、(A)バインダーポリマー、(B)光熱変換剤、および任意成分として可塑剤等を適当な溶媒に溶解させ、次いで、(C)重合性化合物及び(D)重合開始剤を溶解させることによって製造できる。溶媒成分のほとんどは、レリーフ印刷版原版を製造する段階で除去する必要があるので、溶媒としては揮発しやすい低分子アルコール(例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、プロピレングリコ−ルモノメチルエーテル)等を用い、かつ温度を調整するなどして溶媒の全添加量をできるだけ少なく抑えることが好ましい。
ここで、本発明において、レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版といった場合、前述のように、レリーフ形成層が架橋された状態までを指す。レリーフ形成層を架橋する方法には、レリーフ形成層を活性光線の照射及び/又は加熱により架橋する工程(後述の本発明のレリーフ印刷版の製造方法における工程(1))を行うことが好ましい。
また、ここでいう「架橋」とは、バインダーポリマー同士を連結する架橋反応を含む概念であり、また、エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物同士の重合反応やバインダーポリマーと重合性化合物の反応によるレリーフ形成層の硬化反応をも含む概念である。
[レリーフ印刷版及びその製造]
本発明のレリーフ印刷版の製造方法は、(1)本発明の未架橋のレリーフ形成層を光および熱の少なくとも一方により架橋する工程(以下、適宜「工程(1)」と称する。)、及び(2)架橋されたレリーフ形成層を波長700nm〜1200nmの複数のファイバー付き半導体レーザーを光源とするレーザー彫刻により画像を形成する工程(以下、適宜「工程(2)」と称する。)、を含むことを特徴とする。
本発明のレリーフ印刷版の製造方法により、支持体上にレリーフ層を有する本発明のレリーフ印刷版を製造することができる。
<工程(1)>
本発明のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版は、前述のように、架橋により硬化された状態のレリーフ形成層を有する。このようなレリーフ形成層を得るためには、本発明のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版における未架橋のレリーフ形成層を光(活性光線)及び/又は加熱により架橋する工程を用いることが好ましい。
活性光線の照射は、レリーフ形成層全面に行うのが一般的である。活性光線としては可視光、紫外光或いは電子線が挙げられるが、紫外光が最も一般的である。レリーフ形成層の支持体側を裏面とすれば、表面に活性光線を照射するだけでもよいが、支持体が活性光線を透過する透明なフィルムならば、更に裏面からも活性光線を照射することが好ましい。表面からの照射は、保護フィルムが存在する場合、これを設けたまま行ってもよいし、保護フィルムを剥離した後に行ってもよい。酸素の存在下では重合阻害が生じる恐れがあるので、レリーフ形成層に塩化ビニルシートを被せて真空引きした上で、活性光線の照射を行ってもよい。
レリーフ形成層が熱重合開始剤を含有する場合には(上記の光重合開始剤が熱重合開始剤にもなりえる)、レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版を加熱することで、レリーフ形成層を架橋することができる。加熱手段としては、印刷版原版を熱風オーブンや遠赤外オーブン内で所定時間加熱する方法や、加熱したロールに所定時間接する方法が挙げられる。
工程(1)におけるレリーフ形成層の架橋方法としは、レリーフ形成層を表面から内部まで均一に硬化(架橋)可能という観点で、熱による架橋の方が好ましい。
レリーフ形成層を架橋することで、第1にレーザー彫刻後形成されるレリーフがシャープになり、第2にレーザー彫刻の際に発生する彫刻カスの粘着性が抑制されるという利点がある。
<工程(2)>
本発明のレリーフ印刷版の製造方法において、前記した工程(1)の後、(2)架橋されたレリーフ形成層をレーザー彫刻してレリーフ層を形成する工程を行うことを特徴とする。本発明のレリーフ印刷版の製造方法により、支持体上にレリーフ層を有する本発明のレリーフ印刷版を製造することができる。
本発明のレリーフ印刷版の製造方法では、工程(2)に次いで、更に、必要に応じて下記工程(3)〜工程(5)を含んでもよい。
工程(3): 彫刻後のレリーフ層表面を、水又は水を主成分とする液体で彫刻表面をリンスする工程(リンス工程)。
工程(4): 彫刻されたレリーフ層を乾燥する工程(乾燥工程)。
工程(5): 彫刻後のレリーフ層にエネルギーを付与し、レリーフ層を更に架橋する工程(後架橋工程)。
工程(2)では、前記工程(1)で架橋されたレリーフ形成層をレーザー彫刻してレリーフ層を形成する工程である。具体的には、架橋されたレリーフ形成層に対して形成したい画像に対応したレーザー光を照射して彫刻を行うことによりレリーフ層を形成する。好ましくは、形成したい画像のデジタルデータを元にコンピューターでレーザーヘッドを制御し、レリーフ形成層に対して走査照射する工程が挙げられる。
この工程(2)には、赤外線レーザーが好ましく用いられる。赤外線レーザーが照射されると、レリーフ形成層中の分子が分子振動し、熱が発生する。赤外線レーザーとして炭酸ガスレーザーやYAGレーザーのような高出力のレーザーを用いると、レーザー照射部分に大量の熱が発生し、レリーフ形成層中の分子は分子切断或いはイオン化されて選択的な除去、すなわち彫刻がなされる。レーザー彫刻の利点は、彫刻深さを任意に設定できるため、構造を3次元的に制御することができる点である。例えば、微細な網点を印刷する部分は、浅く或いはショルダーをつけて彫刻することで、印圧でレリーフが転倒しないようにすることができ、細かい抜き文字を印刷する溝の部分は深く彫刻することで、溝にインキが埋まりにくくなり、抜き文字つぶれを抑制することが可能となる。
中でも、光熱変換剤の吸収波長に対応した赤外線レーザーで彫刻する場合には、より高感度でレリーフ形成層の選択的な除去が可能となり、シャープな画像を有するレリーフ層が得られる。このような工程(2)に用いられる赤外レーザーとしては、生産性、コスト等の面から、炭酸ガスレーザー又は半導体レーザーが好ましい。特に、ファイバー付き半導体レーザーが好ましく用いられる。一般に、半導体レーザーは、COレーザーに比べレーザー発振が高効率且つ安価で小型化が可能である。また、小型であるためアレイ化が容易である。更に、ファイバーの処理によりビーム形状を制御できる。半導体レーザーとしては、波長が700nm〜1200nmのものであれば利用可能であるが、800nm〜1200nmのものが好ましく、860nm〜1200nmのものがより好ましく、900nm〜1100nmであるものが特に好ましい。
ここで、工程(2)で用いられるファイバー付き半導体レーザー(波長700nm〜1200nmの複数のファイバー付き半導体レーザー)を備えた製版装置について、図1を参照して説明する。
以下、本発明に使用しうるファイバー付き半導体レーザー記録装置10を備える製版装置11の一態様について、図1を参照して、その構成について説明する。
本発明に使用しうるファイバー付き半導体レーザー記録装置10を備える製版装置11は、外周面に、本発明のレリーフ印刷版原版が装着されたドラム50を主走査方向に回転させると共に、レリーフ印刷版原版Fに彫刻(記録)すべき画像の画像データに応じた複数のレーザービーム同時に射出しつつ、所定ピッチで露光ヘッド30を主走査方向と直交する副走査方向に走査させることで、2次元画像をレリーフ印刷版原版Fに高速で彫刻(画像形成)する。また、狭い領域を彫刻(細線や網点などの精密彫刻)する場合などはレリーフ印刷版原版Fを浅彫りし、広い領域を彫刻する場合などはレリーフ印刷版原版Fを深彫りする。
図1に示すように、製版装置11は、レーザービームによって彫刻され画像が記録されるレリーフ印刷版原版Fが装着され且つレリーフ印刷版原版Fが主走査方向に移動するように図1矢印R方向に回転駆動されるドラム50と、レーザー記録装置10と、を含んで構成されている。レーザー記録装置10は、複数のレーザービームを生成する光源ユニット20と、光源ユニット20で生成された複数のレーザービームをレリーフ印刷版原版Fに露光する露光ヘッド30と、露光ヘッド30を副走査方向に沿って移動させる露光ヘッド移動部40と、を含んで構成されている。
光源ユニット20には、各々光ファイバー22A、22Bの一端部が個別にカップリングされたブロードエリア半導体レーザーによって構成された半導体レーザー21A,21Bと、半導体レーザー21A,21Bが表面に配置された光源基板24A,24Bと、光源基板24A,24Bの一端部に垂直に取り付けられると共にSC型光コネクタ25A、25Bのアダプタが複数(半導体レーザー21A,21Bと同数)設けられたアダプタ基板23A,23Bと、光源基板24A,24Bの他端部に水平に取り付けられると共にレリーフ印刷版原版Fに彫刻(記録)する画像の画像データに応じて半導体レーザー21A,21Bを駆動するLDドライバー回路が設けられたLDドライバー基板27A,27Bと、が備えられている。
露光ヘッド30には、複数の半導体レーザー21A,21Bから射出された各レーザービームを取り纏めて射出するファイバーアレイ部300が備えられている。このファイバーアレイ部300には、各々アダプタ基板23A,23Bに接続されたSC型光コネクタ25A,25Bに接続された複数の光ファイバー70A,70Bによって、各半導体レーザー21A,21Bから射出されたレーザービームが伝送される。
図1に示すように、露光ヘッド30には、ファイバーアレイ部300側より、コリメータレンズ32、開口部材33、及び結像レンズ34が、順番に並んで配列されている。なお、開口部材33は、ファイバーアレイ部300側からみ見て、開口がファーフィールド(far field)の位置となるように配置されている。これによって、ファイバーアレイ部300における複数の光ファイバー70A,70Bの光ファイバー端部から射出された全てのレーザービームに対して同等の光量制限効果を与えることができる。
コリメータレンズ32及び結像レンズ34で構成される結像手段によって、レーザービームはレリーフ印刷版原版Fの露光面(表面)FAの近傍に結像される。
前記ファイバー付き半導体レーザーではビーム形状を変化させることが可能であるため、本発明においては、結像位置(結像位置)Pは、露光面FAから内部側(レーザービームの進行方向側)の範囲とすることで、露光面(レリーフ形成層表面)FAのビーム径を10μm〜80μmの範囲に制御することが、効率のよい彫刻を行う、細線再現性が良好となる等の観点から望ましい。
露光ヘッド移動部40には、長手方向が副走査方向に沿うように配置されたボールネジ41及び2本のレール42が備えられており、ボールネジ41を回転駆動する副走査モータ43を作動させることによって、露光ヘッド30が設けられた台座部310をレール42に案内された状態で副走査方向に移動させることができる。また、ドラム50は主走査モータ(図示せず)を作動させることによって、図1の矢印R方向に回転させることができ、これによって主走査がなされる。
また、彫刻したい形状の制御において、ファイバー付き半導体レーザーのビーム形状を変化させず、レーザーに供給するエネルギー量を変化させることで彫刻領域の形状を変化させることも可能である。
具体的には、半導体レーザーの出力を変えて制御する方法、レーザー照射時間を変えて制御する方法がある。
彫刻表面に彫刻カスが付着している場合は、水又は水を主成分とする液体で彫刻表面をリンスして、彫刻カスを洗い流す工程(3)を追加してもよい。リンスの手段として、水道水で水洗する方法、高圧水をスプレー噴射する方法、感光性樹脂凸版の現像機として公知のバッチ式或いは搬送式のブラシ式洗い出し機で、彫刻表面を主に水の存在下でブラシ擦りする方法などが挙げられ、彫刻カスのヌメリがとれない場合は、界面活性剤を添加したリンス液を用いてもよい。
彫刻表面をリンスする工程(3)を行った場合、彫刻されたレリーフ形成層を乾燥してリンス液を揮発させる工程(4)を追加することが好ましい。
更に、必要に応じてレリーフ形成層を更に架橋させる工程(5)を追加してもよい。追加の架橋工程(5)を行うことにより、彫刻によって形成されたレリーフをより強固にすることができる。
また、レリーフ印刷版が有するレリーフ層のショアA硬度は、50°以上90°以下であることが好ましい。
レリーフ層のショアA硬度が50°以上であると、彫刻により形成された微細な網点が凸版印刷機の強い印圧を受けても倒れてつぶれることがなく、正常な印刷ができる。また、レリーフ層のショアA硬度が90°以下であると、印圧がキスタッチのフレキソ印刷でもベタ部での印刷かすれを防止することができる。
なお、本明細書におけるショアA硬度は、測定対象の表面に圧子(押針又はインデンタと呼ばれる)を押し込み変形させ、その変形量(押込み深さ)を測定して、数値化するデュロメータ(スプリング式ゴム硬度計)により測定した値である。
以上のようにして、支持体上にレリーフ層を有する、本発明のレリーフ印刷版が得られる。
本発明の方法で製造されたレリーフ印刷版は、凸版用印刷機による油性インキやUVインキでの印刷が可能であり、また、フレキソ印刷機によるUVインキでの印刷も可能である。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
1.接着層を有する支持体の作製
(第1の接着層用塗布液組成物の調製)
“バイロン”31SS(不飽和ポリエステル樹脂のトルエン溶液、東洋紡績(株)製)260質量部、及び、“PS−8A”(ベンゾインエチルエーテル、和光純薬工業(株)製)2質量部の混合物を、70℃で2時間加熱後30℃に冷却し、そこへ、エチレングリコールジグリシジルエーテルジメタクリレート7質量部を加えて2時間混合した。
更に、“コロネート”3015E(多価イソシアネート樹脂の酢酸エチル溶液、日本ポリウレタン工業(株)製)25質量部、及び、“EC−1368”(工業用接着剤、住友スリーエム(株)製)14質量部を添加し、第1の接着層用塗布液組成物を得た。
(第2の接着層用塗布液組成物の調製)
“ゴーセノール”KH−17(鹸化度78.5%〜81.5%のポリビニルアルコール、日本合成化学工業(株)製)50質量部を、“ソルミックス”H−11(アルコール混合物、日本アルコール(株)製)200質量部、及び、水200質量部の混合溶媒に70℃で2時間溶解させた後、“ブレンマー”G(グリシジルメタクリレート、日本油脂(株)製)1.5質量部を添加して1時間混合し、更に(ジメチルアミノエチルメタクリレート)/(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)/(メタクリル酸)共重合体(共重合比:67/32/1)3質量部、“イルガキュア”651(ベンジルジメチルケタール、チバ・ガイギー(株)製)5質量部、“エポキシエステル”70PA(プロピレングリコールジグリシジルエーテルのアクリル酸付加物、共栄社化学(株)製)21質量部及びエチレングリコールジグリシジルエーテルジメタクリレート20質量部を添加して90分間混合し、50℃に冷却後“フロラード”TM FC−430(住友スリーエム(株)製)0.1質量部添加して30分間混合して、第2の接着層用塗布液組成物を得た。
(接着層の形成)
厚さ250μmの“ルミラー”T60(ポリエステルフィルム、東レ(株)製)を支持体として用い、この支持体上に、第1の接着層塗布液を、乾燥後膜厚が40μmとなるようバーコーターで塗布し、180℃のオーブン中に3分間入れて溶媒を除去して第1の接着層を形成した。
その後、第1の接着層上に第2の接着層用塗布液組成物を乾燥膜厚が30μmとなるようバーコーター塗布し、160℃のオーブンで3分間乾燥し、支持体表面に第1の接着層、及び第2の接着層が順次形成された積層体を得た。
2−1.塗布液組成物の調製1(下記表1に記載の塗布液組成物1)
撹拌ヘラ及び冷却管をつけた3つ口フラスコ中に、下記表1に記載の(a)バインダーポリマー50質量部、下記表1に記載の添加剤(下記表1に記載の添加量)、可塑剤としてジエチレングリコール20質量部、溶媒として水35質量部及びエタノール12質量部を入れ、撹拌しながら70℃で120分間加熱しバインダーポリマーを溶解した。
更に、このポリマー溶液に、重合性化合物として“ライトアクリレート14EG−A”(ポリエチレングリコール600のジアクリレート、共栄社化学(株)製)を20質量部、光重合開始剤として“パーブチルZ”(日本油脂(株)製)を1.5重量部、熱酸発生剤としてジフェニルヨードニウムアントラキノンスルホン酸塩を0.7重量部、消泡剤として“ノプコDF122−NS”(サンノプコ(株)製)を0.05質量部、重合禁止剤として“Q−1300”(アンモニウム N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン、和光純薬工業(株)製)を0.005質量部、下記表1に記載の(b)光熱変換剤を下記表1に記載の添加量で添加して30分間撹拌して、流動性のあるレリーフ形成層用塗布液組成物1を得た。
2−2.塗布液組成物2〜5の調製(下記表1に記載の塗布液組成物2〜5)
撹拌ヘラ及び冷却管をつけた3つ口フラスコ中に、下記表1に記載の(a)バインダーポリマー50質量部、可塑剤としてジエチレングリコール20質量部、溶媒としてテトラヒドロフラン47質量部を入れ、撹拌しながら50℃で120分間加熱しバインダーポリマーを溶解した。
更に、このポリマー溶液に、重合性化合物として“ライトアクリレート14EG−A”(ポリエチレングリコール600のジアクリレート、共栄社化学(株)製)を20質量部、重合開始剤として“パーブチルZ”(日本油脂(株)製)を1.5重量部、熱酸発生剤としてジフェニルヨードニウムアントラキノンスルホン酸塩を0.7重量部、消泡剤として“ノプコDF122−NS”(サンノプコ(株)製)を0.05質量部、重合禁止剤として“Q−1300”(アンモニウム N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン、和光純薬工業(株)製)を0.005質量部、下記表1に記載の(B)黒色材料を下記表1に記載の添加量で添加して30分間撹拌して、流動性のあるレリーフ形成層用塗布液組成物2〜5を得た。
更に、上記塗布液組成物1〜5に下記表2の添加剤をそれぞれ添加し、30分間撹拌して、流動性のあるレリーフ形成層用塗布液1〜22を得た。
Figure 0005377002
上記表1中のポリウレタン樹脂P−1は、以下の方法で合成されたものである。
コンデンサー、撹拌機を備えた500mlの3つ口丸底フラスコ中で、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)ブタン酸8.2g(0.05モル)、下記ジオ−ル化合物(I)13.0g(0.05モル)をN,N−ジメチルアセトアミド100mlに溶解した。これに、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート25.5g(0.102モル)、ジブチル錫ジラウリレート0.1gを添加し、100℃にて、8時間加熱撹拌した。その後、N,N−ジメチルホルムアミド100ml及びメチルアルコール200mlにて希釈し30分撹拌した。反応溶液を水3リットル中に撹拌しながら投入し、白色のポリマーを析出させた。このポリマーを濾別し、水で洗浄後、真空下乾燥させることにより37gのポリマーを得た。
このポリマーについて、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)にて分子量を測定したところ、重量平均分子量(ポリスチレン標準)は95,000であった。
Figure 0005377002
Figure 0005377002
3.レーザー彫刻用レリーフ印刷版原版の作製
前記1.で得られた2層の接着層を有する支持体に対し、第2の接着層側から超高圧水銀灯で1000mJ/cmにて露光した。続いて、第2の接着層表面に、前記2−1.又は2−2.で得られたレリーフ形成層用塗布液組成物1〜5のいずれかを流延し、60℃のオーブン中で2時間乾燥させた。
これにより、レリーフ形成層(未架橋)/第2接着層/第1接着層/支持体による樹脂シートを得た。この樹脂シートの総厚みは、1100μmであった。
その後、続いて、120℃、30分間オーブンにて加熱することで、レリーフ形成層を架橋した。
このようにして、実施例1〜22、比較例1〜6のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版を得た。
4.レリーフ印刷版の作製
架橋後のレリーフ形成層を有するレリーフ印刷版原版に対し、炭酸ガスレーザー彫刻機として、高品位COレーザーマーカML−9100シリーズ(KEYENCE(株)製)」を用いて12Wでラインスピード20cm/秒で彫刻した。 彫刻画像は、100μm幅の凸十字線、及び、6Pの文字画像とした。
5−1.色差値(dE)の測定
上記3.で得られたレリーフ印刷版原版について、レリーフ形成層と印刷インキとの色差値(dE)を、日本電色工業株式会社 色差計ZE6000を用いて反射モードで測定した。結果を表3に併記する。
尚、印刷インキは、UVフレキソ500藍((株)ティーアンドケイ東華製)を用い、厚さ250μmのポリエステルフィルム(東レ(株)製、ルミラーT60)上に フレキシプルーフ100UV(RK PRINT COAT INSTRUMENTS.LTD製)を用いてアニロックスローラ線数900lpiにて転写させたものを用いた。
5−2.インキ視認性
前記4.の方法で彫刻されたレリーフ印刷版をフレキソ印刷機ITM-4型(伊予機械製)の版胴に両面テープDuploFlex 5.1+で貼り付け、印刷インキUVフレキソ500藍のついたアニロックスローラ(線数900lpi)を近づけて、インキが版面に付着したところで目視にて観察し、評価した。評価指標は以下の通りである。
○:インキ付着が確認できる
△:インキ付着がやや確認し難い
×:インキ付着が確認し難い
Figure 0005377002
表3に示されるように、実施例のレリーフ印刷版は、いずれも、インキ視認性に優れることが分かる。これらの結果、本発明のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版は、レーザー彫刻により直接製版が可能であって、このレリーフ印刷版原版を製版することで、インキ視認性に優れるレリーフ印刷版原版が得られることが分かる。
10 レーザー記録装置(露光装置)
30 露光ヘッド
70A 光ファイバー
70B 光ファイバー
32 コリメータレンズ(結像手段)
34 結像レンズ(結像手段)
300 ファイバーアレイ部
F レリーフ印刷版原版
FA 露光面(レリーフ印刷版原版の表面)

Claims (7)

  1. 支持体上に、(A)バインダーポリマーと、(B)黒色材料と、を含有するレリーフ形成層を有し、該レリーフ形成層と、該レリーフ形成層をレーザー彫刻して得られるレリーフ印刷版を印刷する際に用いられる印刷インキとの色差値(dE)が、6以上76以下の範囲であり、前記印刷インキが、明度(L )が0以上35以下であり、色度(a )が0.1以上80以下であり、(b )が−110以上0.1以下の印刷インキであるレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版。
  2. 前記レリーフ形成層が、明度(L)が0以上40以下であり、色度(a)が−20以上20以下であり、(b)が−15以上15以下である請求項1に記載のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版。
  3. 前記レリーフ形成層における前記(B)黒色材料の含有量が、0.01質量%以上10質量%以下の範囲である請求項1又は請求項2に記載のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版。
  4. 前記レリーフ形成層を波長700nm〜1200nmの複数のファイバー付き半導体レーザーを光源としてレーザー彫刻することによりレリーフ層を形成しうる請求項1〜請求項のいずれか1項に記載のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版。
  5. (1)請求項1〜請求項のいずれか1項に記載のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版におけるレリーフ形成層を光および熱の少なくとも一方により架橋する工程と、
    (2)前記架橋されたレリーフ形成層に、波長700nm〜1200nmの複数のファイバー付き半導体レーザーを光源とするレーザーで彫刻するによりレリーフ層を形成する工程と、
    を含むレリーフ印刷版の製造方法。
  6. 請求項に記載の(1)架橋する工程が、熱により架橋する工程であるレリーフ印刷版の製造方法。
  7. 請求項1〜請求項のいずれか1項に記載のレーザー彫刻用レリーフ印刷版原版をレーザー彫刻して作製されたレリーフ印刷版を用いた印刷方法。
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