JP2004314471A - 感熱性平版印刷版材料および印刷方法 - Google Patents

感熱性平版印刷版材料および印刷方法 Download PDF

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Abstract

【課題】汎用プロセスレスプレートとして優れた耐刷性と露光可視画性とを有した機上現像可能な感熱性平版印刷版材料を提供する。また、該感熱性平版印刷版材料を用いた、安定した耐刷性をもたらし、かつ、印刷機汚染の懸念がない印刷方法を提供する。
【解決手段】支持体上の画像形成層を有する側の最表面の画像様に露光または加熱後の未露光または未加熱部分のLabの値が60≦L≦80、−10≦a≦10、−10≦b≦10であり、露光または加熱部分と未露光または未加熱部分の色差(ΔE)が5以上であることを特徴とする感熱性平版印刷版材料。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、感熱性平版印刷版材料および該感熱性平版印刷版材料を用いた印刷方法に関するものであり、詳しくは、汎用プロセスレスプレートとして優れた耐刷性と露光可視画性とを有した機上現像可能な感熱性平版印刷版材料、および該感熱性平版印刷版材料を用いた、安定した耐刷性をもたらし、かつ、印刷機汚染の懸念がない印刷方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
印刷データのデジタル化に伴い、安価で取扱いが容易でPS版と同等の印刷適性を有したコンピュウター トウ プレート(CTP)適性のサーマルプロセスレスプレートが求められている。特に近年、特別な薬剤による現像処理が不要であって、ダイレクトイメージング(DI)機能を備えた印刷機に適用可能であり、また、PS版と同等の使い勝手を有する、汎用タイプのサーマルプロセスレスプレートへの期待が高まっている。
【0003】
DI用のサーマルプロセスレスプレートとしては、例えばアグファ社製のThermo Liteが挙げられるが、ショートランを前提としているため、耐刷性はコート紙で3万枚程度である。また、サーマルレーザーでの露光後の検版性は特に考慮されていないため、露光可視画性はほとんど有していない。
【0004】
これに対して汎用のプロセスレスプレートに必要とされるのは、PS版同等の種々の印刷適性に加えて、少なくともコート紙で10万枚程度の耐刷性と画像記録後の露光可視画性である。
【0005】
CTPにおいては将来的には検版という作業は行われなくなるとの予想もされているが、現状のワークフローにおいては未だに必要とされており、このため、サーマルプロセスレスプレートにおいては画像記録後の露光可視画性、特にサーマルレーザーを用いた場合の露光可視画性が重要な性能のひとつとして挙げられる。
【0006】
サーマルプロセスレスプレートの画像形成に主として用いられるのは近赤外〜赤外線の波長を有するサーマルレーザー記録方式である。この方式で画像形成可能なサーマルプロセスレスプレートには、大きく分けて、後述するアブレーションタイプと熱融着画像層機上現像タイプが存在する。
【0007】
アブレーションタイプとしては、例えば、特開平8−507727号公報、同6−186750号公報、同6−199064号公報、同7−314934号公報、同10−58636号公報、同10−244773号公報に記載されているものが挙げられる。
【0008】
これらは、例えば、基材上に親水性層と親油性層とをいずれかの層を表層として積層したものである。表層が親水性層であれば、画像様に露光し、親水性層をアブレートさせて画像様に除去して親油性層を露出することで画像部を形成することができる。ただし、アブレートした表層の飛散物による露光装置内部の汚染が問題となるため、親水性層上にさらに水溶性の保護層を設けてアブレートした表層の飛散を防止し、印刷機上で保護層とともにアブレートした表層を除去する方式も提案されている。
【0009】
アブレーションタイプの場合、耐刷性を向上させるということは、上記の表層の強度を上げるということに関連し、耐刷性を向上させると感度低下や、解像度低下を招くため、これらのバランスを取りつつ耐刷性を向上させるには大きな困難を伴う。
【0010】
また、表層とその下の層との色相を異なるものとしておくことで露光可視画性を付与することが可能であるが、そのためには表層を完全にアブレートさせて除去する必要がある。これは、例えば露光装置内にアブレーション飛散物を吸引除去するようなクリーナーを設置することで達成は可能であるが装置コストが大幅に上がるため好ましくない。
【0011】
上述のような保護層を設けたタイプでは、アブレーション飛散物が残存するため、たとえ表層とその下の層との色相を異なるものとしておいたとしても良好な露光可視画性は得られない。
【0012】
一方、熱融着画像層機上現像タイプとしては、特許2938397号明細書(特許文献1)に開示されているような、親水性層もしくはアルミ砂目上に画像形成層に熱可塑性微粒子と水溶性の結合剤とを用いたものが挙げられる。前述のアグファ社製のThermo Liteはこのタイプのプロセスレスプレートである。
【0013】
このタイプで耐刷性を向上させるために、上記熱可塑性微粒子の熱融着性を向上させたり、熱による反応を利用したりする方法が提案されているが、これらは機上現像性の劣化や保存安定性の劣化につながるものであり、良好な機上現像性および保存安定性を備えたまま耐刷性を向上させるには、やはり大きな困難を伴うものであった。
【0014】
また、露光可視画性の付与には、例えば特開平11−240270号公報(特許文献2)に記載されているような赤外線吸収色素の露光退色を利用したものが挙げられるが、このような色素を画像形成層に添加した場合、未露光部と露光部との色差を大きくして露光可視画性を向上させることは、即ち未露光部の着色濃度を上げることになり、未露光部の機上現像時の印刷機汚染が問題であった。
【0015】
このように、従来の技術では、プロセスレスプレートに十分な耐刷性、および露光可視画性を付与することが非常に困難であった。
【0016】
【特許文献1】
特許2938397号明細書
【0017】
【特許文献2】
特開平11−240270号公報
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、汎用プロセスレスプレートとして優れた耐刷性と露光可視画性とを有した機上現像可能な感熱性平版印刷版材料を提供することにある。また、該感熱性平版印刷版材料を用いた、安定した耐刷性をもたらし、かつ、印刷機汚染の懸念がない印刷方法を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、下記構成により達成された。
【0020】
1.支持体上の画像形成層を有する側の最表面の画像様に露光または加熱後の未露光または未加熱部分のLabの値が60≦L≦80、−10≦a≦10、−10≦b≦10であり、露光または加熱部分と未露光または未加熱部分の色差(ΔE)が5以上であることを特徴とする感熱性平版印刷版材料。
【0021】
2.支持体上の画像形成層を有する側の最表面の画像様に露光または加熱後の露光または加熱部分のLabの値が50≦L≦80、−10≦a≦0、−10≦b≦15であり、露光または加熱部分と未露光または未加熱部分の色差(ΔE)が5以上であることを特徴とする前記1に記載の感熱性平版印刷版材料。
【0022】
3.画像様に露光または加熱部分と未露光または未加熱部分の最大濃度の差(ΔDmax)が0.1以上であることを特徴とする前記1または2に記載の感熱性平版印刷版材料。
【0023】
4.支持体上に、熱あるいは酸で変色、発色または消色する化合物を含有する親水性層を有することを特徴とする前記1〜3のいずれか1項に記載の感熱性平版印刷版材料。
【0024】
5.画像形成層が熱溶融性微粒子を含有することを特徴とする前記1〜4のいずれか1項に記載の感熱性平版印刷版材料。
【0025】
6.熱溶融性微粒子が光また熱で酸を発生する化合物を含有することを特徴とする前記1〜5のいずれか1項に記載の感熱性平版印刷版材料。
【0026】
7.支持体上に設けたいずれかの層に光熱変換剤を含有することを特徴とする前記1〜6のいずれか1項に記載の感熱性平版印刷版材料。
【0027】
8.画像形成層が露光または加熱で親油化することを特徴とする前記1〜7のいずれか1項に記載の感熱性平版印刷版材料。
【0028】
9.前記1〜8のいずれか1項に記載の感熱性平版印刷版材料を、サーマルヘッドもしくはサーマルレーザーを用いて画像を形成した後に、画像形成層の非画像部分を印刷機上で除去する工程を含むことを特徴とする印刷方法。
【0029】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の感熱性平版印刷版材料(本発明の請求項1の発明の感熱性平版印刷版材料)は、支持体上の画像形成層を有する側の最表面の画像様に露光または加熱後の未露光または未加熱部分のLabの値が60≦L≦80、−10≦a≦10、−10≦b≦10であり、露光または加熱部分と未露光または未加熱部分の色差(ΔE)が5以上であることを特徴とする。
【0030】
該Lが60未満では色が濃いので、露光部分のわずかな色の変化での露光可視画性が劣化することがある。また、80を越えると色が薄いので、露光部分のわずかな色の変化での露光可視画性が劣化することがある。
【0031】
が−10未満では色が濃いので、露光可視画性は良くなるが、熱あるいは酸で変色、発色または消色する化合物(色素)の添加量が多くなるため、印刷時の地汚れの原因となったり、耐刷性が劣化したりしてしまうことがある。また、10を越えると、色が濃いので、露光可視画性は良くなるが、熱あるいは酸で変色、発色または消色する化合物(色素)の添加量が多くなるため、印刷時の地汚れの原因となったり、耐刷性が劣化したりしてしまうことがある。
【0032】
が−10未満では色が濃いので、露光可視画性は良くなるが、熱あるいは酸で変色、発色または消色する化合物(色素)の添加量が多くなるため、印刷時の地汚れの原因となったり、耐刷性が劣化したりしてしまうことがある。また、10を越えると、色が濃いので、露光可視画性は良くなるが、熱あるいは酸で変色、発色または消色する化合物(色素)の添加量が多くなるため、印刷時の地汚れの原因となったり、耐刷性が劣化したりしてしまうことがある。
【0033】
色差(ΔE)は5以上であるが、7〜18であることが好ましい。5未満では、色差が小さく、露光部分と未露光部分の判別が困難となることがある。また、18を越えると、色素の添加量が多くなるため、露光可視画性は良くなるが、印刷時の地汚れ、耐刷性が劣化することがある。
【0034】
本発明の感熱性平版印刷版材料(本発明の請求項2の発明の感熱性平版印刷版材料)は、支持体上の画像形成層を有する側の最表面の画像様に露光または加熱後の露光または加熱部分のLabの値が50≦L≦80、−10≦a≦0、−10≦b≦15であり、露光または加熱部分と未露光または未加熱部分の色差(ΔE)が5以上であることが好ましい。またこのことを特徴とする。
【0035】
該Lが50未満では色が濃いので、露光部分のわずかな色の変化での露光可視画性が劣化することがある。また、80を越えると色が薄いので、露光部分のわずかな色の変化での露光可視画性が劣化することがある。
【0036】
が−10未満では色が濃いので、露光可視画性は良くなるが、熱あるいは酸で変色、発色または消色する化合物(色素)の添加量が多くなるため、印刷時の地汚れの原因となったり、耐刷性が劣化したりしてしまうことがある。また、10を越えると、色が濃いので、露光可視画性は良くなるが、熱あるいは酸で変色、発色または消色する化合物(色素)の添加量が多くなるため、印刷時の地汚れの原因となったり、耐刷性が劣化したりしてしまうことがある。
【0037】
が−10未満では色が濃いので、露光可視画性は良くなるが、熱あるいは酸で変色、発色または消色する化合物(色素)の添加量が多くなるため、印刷時の地汚れの原因となったり、耐刷性が劣化したりしてしまうことがある。また、10を越えると、色が濃いので、露光可視画性は良くなるが、熱あるいは酸で変色、発色または消色する化合物(色素)の添加量が多くなるため、印刷時の地汚れの原因となったり、耐刷性が劣化したりしてしまうことがある。
【0038】
色差(ΔE)は5以上であるが、7〜18であることが好ましい。5未満では、色差が小さく、露光部分と未露光部分の判別が困難となることがある。また、18を越えると、色素の添加量が多くなるため、露光可視画性は良くなるが、印刷時の地汚れ、耐刷性が劣化することがある。
【0039】
本発明の感熱性平版印刷版材料(本発明の請求項3の発明の感熱性平版印刷版材料)は、露光または加熱部分と未露光または未加熱部分の最大濃度の差(ΔDmax)が0.1以上であることが好ましい。
【0040】
該最大濃度の差(ΔDmax)は、0.1以上であることが好ましく、0.15以上1.0未満であることがより好ましい。0.1未満では、濃度差が小さいため、露光部分と未露光部分の区別がつきにくい。また一方、1.0以上にするためには、発色または消色する化合物(色素)の添加量が多くなるため、印刷時の地汚れの原因となったり、耐刷性が劣化したりしてしまうことがある。
【0041】
〈熱あるいは酸で変色、発色または消色する化合物〉
本発明に係る熱あるいは酸で変色、発色または消色する化合物(以下、色調が変化する化合物ともいう)について説明する。
【0042】
本発明に係る熱あるいは酸で変色、発色または消色する化合物は、後述する画像形成層あるいは親水性層に添加することが可能である。
【0043】
本発明に係る熱あるいは酸で変色、発色または消色する化合物は、露光時の光や熱で発生するフリーラジカル又は酸と反応して色調が変化するものが好ましく使用できる。例えば好ましくは酸と塩を形成して色調を変化するもの等が挙げられる。
【0044】
ここに、色調が変化するとは、無色から有色に色調が変化、あるいは有色から無色または有色への色調の変化のいずれも包含する。
【0045】
(色素前駆体)
本発明に係る色調が変化する化合物として使用できる無色あるいは淡色の色素前駆体としては、感熱紙・感圧紙等で使用されているロイコ発色型の塩基性無色染料が全て使用でき、クリスタルバイオレットラクトンに代表されるトリアリルメタン系、ロイコオーラミン等のジフェニルメタン系、ジビニル系、スピロピラン系、フルオラン系、フルオレン系、ローダミンラクタム系、カリバゾリルメタン系、サルトン系などの各種化合物が挙げられる。また、特開平6−210947号に記載されている一般式(I)で表される化合物、特開平5−294978号に記載されている[化1]の化合物も使用可能である。その他、トリフェニルアミン、ジフェニルアミン、o−クロロアニリン、1,2,3−トリフェニルグアニジン、ナフチルアミン、ジアミノジフェニルメタン、p,p′−ビス−ジメチルアミノフェニルアミン、1,2−ジアニリノエチレン、p,p′,p″−トリス−ジメチルアミノトリフェニルメタン、p,p′−ビス−ジメチルアミノジフェニルメチルイミン、p,p′,p″−トリアミノ−o−メチルトリフェニルメタン、p,p′−ビス−ジメチルアミノジフェニル−4−アニリノナフチルメタン等に代表される第1級あるいは第2級アリールアミン系色素が挙げられる。
【0046】
(変色する色素)
また、有色から無色あるいは異なる有色の色調へと変色する色素の例としては、ビクトリアピュアブルーBOH(保土ヶ谷化学社製)、オイルブルー#603(オリエント化学社製)、パテントピュアブルー(住友三国化学社製)、クリスタルバイオレット、ブリリアントグリーン、エチルバイオレット、メチルバイオレット、エリスロシンB、ペイシックフクシン、マラカイトグリーン、オイルレッド、m−クレゾールパープル、ローダミンB、オーラミン、4−p−ジエチルアミノフェニルイミノナフトキノン、シアノ−p−ジエチルアミノフェニルアセトアニリド等に代表されるトリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系、オキサジン系、キサンテン系、イミノナフトキノン系、アゾメチン系又はアントラキノン系の色素が挙げられる。
【0047】
このような色素の添加量は、画像形成層の塗布液の全固形分に対して0.01〜20質量%程度である。これらの色素は、水に分散して使用するのが好ましい。また、公知の方法でマイクロカプセル化してもよい。
【0048】
(pH変動で消色、変色する化合物)
pHの変動により変色あるいは消色する化合物も使用できる。この様な色素の一般的なものとしては、例えば、ペンタメトキシレッド、キナルジンレッド、2,4−ジニトロフェノール、ヘキサメトキシレッド、ヘプタメトキシレッド、キノリンブルー、0−クレゾールフタレイン、チモールフタレイン、フェノールフタレイン、メチルオレンジ、コンゴーレッド、サリチル酸、α−ナフチルアミン、3,6−ジヒドロキシフタル酸、m−クレゾールパープル、チモールブルー、ジメチルイエロー、ブロモフェノールブルー、プロモクレゾールグリーン、メチルレッド、クロロフェノールレッド、ブロモクレゾールパープル、ブロモチモールブルー、ニュートラルレッド、フェノールレッド、クレゾールレッド、チモールブルー等の、酸及びアルカリ指示薬が挙げられる。
【0049】
これらの化合物の発色機構は、多くの場合、pHの変化によって分子内の発色性構造部分に、プロトンの付加あるいは脱離が起こり、可逆的に変色するものである。例えば、ヒドロキシアゾ系の染料に於いて、−OH基よりプロトンが脱離して電子供与性の大きい−O−に変化すると、アゾ基の電子共鳴構造部分の電子状態が変化し、著しいスペクトル変化を示し、変色が起こることが知られている。もちろん本発明に於いては、pHの変動により変色あるいは消色する化合物であれば、上記以外のものも使用することが可能である。
【0050】
その他公知のpH指示薬等が熱酸発生剤や光酸発生剤と組み合わせて使用することができ、pHで消色、変色する色素やpH指示薬などの添加量は、添加する層の全固形分に対して0.5%〜20%程度が好ましく、膜強度を考慮すると0.5%〜10%程度がより好ましい。
【0051】
〈光また熱で酸を発生する化合物(酸発生剤)〉
本発明に係る光また熱で酸を発生する化合物について説明する。
【0052】
本発明に係る熱あるいは酸で色調が変化する化合物の顕色剤として、光または熱で酸を発生する化合物(酸発生剤ともいう)が使用できる。
【0053】
なお、ここで用いている光という用語は電磁波を代表する用語として用いており、電子線、X線、紫外線、可視光、さらにイオンビームなどの高エネルギー線などを含むように解釈されるべきである。れたものが挙げられる。
【0054】
(光酸発生剤)
光酸発生剤としては、各種の公知化合物及び混合物が挙げられる。例えばジアゾニウム、ホスホニウム、スルホニウム、及びヨードニウムのBF 、PF 、SbF 、SiF 2−、ClO などの塩、特開平4−42158号に記載のアルキルオニウム塩、有機ハロゲン化合物、オルトキノン−ジアジドスルホニルクロリド、及び有機金属/有機ハロゲン化合物も熱又は活性光線の照射の際に酸を形成又は分離する画像形成層成分であり、本発明における酸発生剤として使用することができる。原理的には遊離基形成性の光開始剤として知られるすべての有機ハロゲン化合物はハロゲン化水素酸を形成する化合物であり、本発明における酸発生剤として使用することができる。
【0055】
前記のハロゲン化水素酸を形成する化合物の例としては米国特許第3,515,552号、同第3,536,489号及び同第3,779,778号及び西ドイツ国特許公開公報第2,243,621号に記載されているものが挙げられ、又例えば西ドイツ国特許公開公報第2,610,842号に記載の光分解により酸を発生させる化合物も使用することができる。又、特開昭50−36209号に記載されているo−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸ハロゲニド、特開平7−134410号の酸発生剤、具体的には紫外線で酸多量体を生成するもので例えばオキシスルホニル基、オキシカルボニル基を2個有する化合物が挙げられ、又特開平4−19666号の酸発生剤、具体的にはテトラキス−1,2,4,5−(ポリハロメチル)ベンゼン、トリス(ポリハロメチル)ベンゼン等のハロゲン化アリール、又特開平6−342209号のシリルエーテル含有高分子スルホニウム塩、ハロゲン化アルキルが、特開平9−96900号及び特開平6−67433号のオキシムスルホネート化合物、特開平4−338757号のハロゲン化スルホラン誘導体、特開平6−236024号、特開平6−214391号、特開平6−214392号、特開平7−244378号に記載のN−ヒドロキシイミド化合物のスルホン酸エステル類、ジアゾ化合物又はジアゾ樹脂を用いることができる。
【0056】
本発明に用いられる酸発生剤としては400nm以上の吸収がないものが好ましい。
【0057】
本発明においては、有機ハロゲン化合物が赤外線露光による画像形成での感度、保存性等の面から酸発生剤として好ましい。該有機ハロゲン化合物としては、ハロゲン置換アルキル基を有するトリアジン類及びハロゲン置換アルキル基を有するオキサジアゾール類が好ましく、ハロゲン置換アルキル基を有するs−トリアジン類が特に好ましい。ハロゲン置換アルキル基を有するオキサジアゾール類の具体例としては、特開昭54−74728号、特開昭55−24113号、特開昭55−77742号、特開昭60−3626号及び特開昭60−138539号に記載の2−ハロメチル−1,3,4−オキサジアゾール系化合物及び特開平4−46344号に記載のオキサジアゾール系化合物が挙げられる。2−ハロメチル−1,3,4−オキサジアゾール系酸発生剤の好ましい化合物例を下記に挙げる。
【0058】
【化1】
Figure 2004314471
【0059】
上記ハロゲン置換アルキル基を有するs−トリアジン類としては、下記一般式(4)で表される化合物が好ましい。
【0060】
【化2】
Figure 2004314471
【0061】
式中、Rはアルキル基、ハロゲン置換アルキル基、アルコキシ基で置換されていてもよいフェニルビニレン基又はアリール基(例えばフェニル基、ナフチル基等)若しくはその置換体を表し、Xはハロゲン原子を表す。一般式(4)で表されるs−トリアジン系酸発生剤の化合物例を次に示す。
【0062】
【化3】
Figure 2004314471
【0063】
【化4】
Figure 2004314471
【0064】
【化5】
Figure 2004314471
【0065】
【化6】
Figure 2004314471
【0066】
s−トリアジン系酸発生剤は特開平4−44737号、特開平9−90633号、及び特開平4−226454号に具体的に記載されているものも使用できる。
【0067】
本発明において、酸発生剤は、以下の1乃至3の何れか1つに該当することが好ましい。
1.アルカリ可溶性部位を有する、2.ブロモメチルアリールケトン誘導体である、3.トリクロロアセチルアミノ基含有芳香族化合物である。
【0068】
アルカリ可溶性部位を有するものとしては、例えば以下1)乃至3)から選ばれる組み合わせよりなるエステル即ち、1)水酸基を2個以上有する化合物とアルキルスルホン酸、2)フェノール性水酸基を2個以上有する化合物とアルキルスルホン酸、3)水酸基を2個以上有するアントラセン誘導体とスルホン酸を挙げることができる。
【0069】
1)水酸基を2個以上有する化合物とアルキルスルホン酸とのエステルからなる酸発生剤としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、1,2,4−ブタントリオールなどのアルコール性水酸基とアルキルスルホン酸とのエステルが挙げられる。このアルキルスルホン酸のアルキル基はC2n+1であり、n=1〜4の範囲にあるものが効果的である。アルキル基中の水素の一部又は全部をフッ素或いは塩素等の電気陰性度の大きなハロゲンで置換したものも有効である。酸発生剤に用いるアルキルスルホン酸エステルはアルコール性水酸基を2個以上含む化合物の水酸基の全てをエステルにする必要はなく、水酸基を残してもよい。そうすることにより、アルカリ水溶液に対する溶解性を制御することができる。
【0070】
2)フェノール性水酸基を2個以上有する化合物とアルキルスルホン酸とのエステルからなる酸発生剤としては、例えばカテコール、レゾルシン、ハイドロキノン、ピロガロール、オキシハイドロキノン、フロログルシン、トリヒドロベンゾフェノン、テトラヒドロベンゾフェノン、没食子酸エステルなどのフェノール性水酸基とアルキルスルホン酸とのエステルが挙げられる。アルキルスルホン酸のアルキル基は上記1)と同様である。酸発生剤に用いるアルキルスルホン酸エステルはアルコール性水酸基を2個以上含む化合物の水酸基の全てをエステルにする必要はなく、水酸基を残してもよい。そうすることにより、アルカリ水溶液に対する溶解性を制御することができる。
【0071】
3)水酸基を2個以上有するアントラセン誘導体とスルホン酸とのエステルからなる酸発生剤としては、例えばジヒドロキシアントラセン、トリヒドロキシアントラセン、テトラヒドロキシアントラセンの水酸基とスルホン酸とのエステルが挙げられる。スルホン酸としては、アルキルスルホン酸、アリールスルホン酸、1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸が挙げられる。アルキルスルホン酸のアルキルは上記1)と同様である。酸発生剤に用いるスルホン酸エステルは水酸基を2個以上含む化合物の水酸基の全てをエステルにする必要はなく、水酸基を残してもよい。そうすることにより、アルカリ水溶液に対する溶解性を制御することができる。
【0072】
ブロモメチルアリールケトン誘導体としては、ブロモメチルアリールケトン或いはジブロモメチルアリールケトンが好ましい。例えば、2−ブロモアセチルナフタレン、2−ブロモアセチル−6,7−ジメトキシナフタレン、2−ブロモアセチルナフタレン、2−ジブロモアセチル−6,7−ジメトキシナフタレン、1−ヒドロキシ−4−ブロモ−2−ブロモアセチルナフタレン、1−ヒドロキシ−4−ブロモ−2−ジブロモアセチルナフタレン、2−ヒドロキシ−1−ブロモアセチルナフタレン、1,4−ビス(ブロモアセチル)ベンゼン、4,4′−ビス(ブロモアセチル)ビフェニル、1,3,5−トリス(ブロモアセチル)ベンゼン、1,3,5−トリス(ジブロモアセチル)ベンゼン等が挙げられ、これらを単独で或いは2種以上組み合わせて用いることができる。
【0073】
又トリクロロアセチルアミノ基含有芳香族化合物としては、以下の構造を有するものが更に好ましい。
【0074】
【化7】
Figure 2004314471
【0075】
式中、R11〜R15は水素、炭素数4以下のアルキル基又はアルコキシ基、ハロゲン原子、フェニルアミノ基、フェノキシ基、ベンジル基、ベンゾイル基、アセチル基、トリクロロアセチルアミノ基を表し、R11〜R15は同じであっても、異なっていてもよい。具体的には、例えば4−フェノキシトリクロロアセトアニリド、4−メトキシトリクロロアセトアニリド、2,3−ジメトキシトリクロロアセトアニリド、4−メトキシ−2−クロロトリクロロアセトアニリド、3−アセチルトリクロロアセトアニリド、4−フェニルトリクロロアセトアニリド、2,3,4−トリフルオロトリクロロアセトアニリド、2,4,5−トリメチルトリクロロアセトアニリド、2,4,6−トリブロモトリクロロアセトアニリド、2,4,6−トリメチルトリクロロアセトアニリド、2,4−ジクロロトリクロロアセトアニリド、2,4,−ジメトキシトリクロロアセトアニリド、2,5−ジクロロトリクロロアセトアニリド、2,5−ジメトキシトリクロロアセトアニリド、2,6−ジメチルトリクロロアセトアニリド、2−エチルトリクロロアセトアニリド、2−フルオロトリクロロアセトアニリド、2−メチルトリクロロアセトアニリド、2−メチル−6−エチルトリクロロアセトアニリド、2−フェノキシアセトアニリド、2−プロピルトリクロロアセトアニリド、3,4−ジクロロトリクロロアセトアニリド、3,4−ジメトキシトリクロロアセトアニリド、3,4−ジメチルトリクロロアセトアニリド、4−ブチルアセトアニリド、4−エチルアセトアニリド、4−フルオロアセトアニリド、4−ヨードアセトアニリド、4−プロピルアセトアニリド、2,3,4,5,6−ペンタフルオロアセトアニリド、4−プロポキシアセトアニリド、4−アセチルアセトアニリド等を挙げることができ、特にこれらは熱安定性が高く、好適な酸発生剤となりうる。
【0076】
本発明において光酸発生剤は1種単独でも或いは複数併用可能であり、その含有量はその化学的性質及び画像形成層や親水性層の組成或いはその物性によって広範囲に変えることができるが、画像形成層や親水性層の固形分の全質量に対して約0.1〜約20質量%の範囲が適当であり、好ましくは0.2〜10質量%の範囲である。
【0077】
(熱酸発生剤)
熱酸発生剤としては、熱の作用で酸を発生する化合物が挙げられる。好ましくは、熱の作用で酸を発生し実質的に光の作用で酸を発生しない化合物が使用される。そのような化合物としては熱の作用により脱ハロゲン反応によりハロゲンラジカルを発生させる化合物が好ましく、更に具体的にはN−ハロゲン化窒素含有有機化合物又は活性メチレンのジハライド有機化合物が好ましい。
【0078】
熱酸発生剤の化合物例を下記に示す。
【0079】
【化8】
Figure 2004314471
【0080】
【化9】
Figure 2004314471
【0081】
【化10】
Figure 2004314471
【0082】
画像形成層や親水性層に含有される熱酸発生剤の添加量としては、0.1質量%乃至20質量%が好ましく、更に1質量%乃至10質量%が好ましい。
【0083】
また、酸発生剤の添加量としてはロイコ色素1部に対して、0.5〜50質量部、好ましくは1〜20質量部添加できる。また、熱酸発生剤が酸を発生する温度としては40〜200℃の範囲で酸を発生するものが好ましい。更に好ましくは、100℃〜180℃の加温で酸を発生するものが好ましい。
【0084】
〈熱溶融性微粒子、熱融着性微粒子〉
(熱溶融性微粒子)
本発明に用いられる熱溶融性微粒子とは、熱可塑性素材の中でも特に溶融した際の粘度が低く、一般的にワックスとして分類される素材で形成された微粒子である。物性としては、軟化点40℃以上120℃以下、融点60℃以上150℃以下であることが好ましく、軟化点40℃以上100℃以下、融点60℃以上120℃以下であることが更に好ましい。融点が60℃未満では保存性が問題であり、融点が300℃よりも高い場合はインク着肉感度が低下する。
【0085】
使用可能な素材としては、例えば、パラフィン、ポリオレフィン、ポリエチレンワックス、マイクロクリスタリンワックス、脂肪酸系ワックス等が挙げられる。これらは分子量800から10000程度のものであり、また乳化しやすくするためにこれらのワックスを酸化し、水酸基、エステル基、カルボキシル基、アルデヒド基、ペルオキシド基などの極性基を導入することもできる。更には、軟化点を下げたり作業性を向上させるためにこれらのワックスに、例えば、ステアロアミド、リノレンアミド、ラウリルアミド、ミリステルアミド、硬化牛脂肪酸アミド、パルミトアミド、オレイン酸アミド、米糖脂肪酸アミド、ヤシ脂肪酸アミド又はこれらの脂肪酸アミドのメチロール化物、メチレンビスステラロアミド、エチレンビスステラロアミドなどを添加することも可能である。又、クマロン−インデン樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、テルペン変性フェノール樹脂、キシレン樹脂、ケトン樹脂、アクリル樹脂、アイオノマー、これらの樹脂の共重合体も使用することができる。
【0086】
これらの中でも、ポリエチレン、マイクロクリスタリン、脂肪酸エステル、脂肪酸の何れかを含有することが好ましい。これらの素材は融点が比較的低く、溶融粘度も低いため、高感度の画像形成を行うことができる。又、これらの素材は潤滑性を有するため、感熱性平版印刷版材料の表面に剪断力が加えられた際のダメージが低減し、擦りキズ等による印刷汚れ耐性が向上する。
【0087】
熱溶融性微粒子に、光または酸を発生することができる化合物を含有させる方法としては、公知の方法でマイクロカプセル化したり、溶解した熱溶融性の化合物に酸を発生させられる化合物を溶解したものをサンドグラインダーやホモジナイザーなどを用いて、加熱しながら水に分散することで、水分散体を得ることができる。
【0088】
熱溶融性微粒子の平均粒径は0.01〜10μmであることが好ましく、より好ましくは0.1〜3μmである。平均粒径が0.01μmよりも小さい場合、熱溶融性微粒子を含有する層の塗布液を後述する多孔質な親水性層上に塗布した際に、熱溶融性微粒子が親水性層の細孔中に入り込んだり、親水性層表面の微細な凹凸の隙間に入り込んだりしやすくなり、機上現像が不十分になって、地汚れの懸念が生じる。熱溶融性微粒子の平均粒径が10μmよりも大きい場合には、解像度が低下する。
【0089】
また、熱溶融性微粒子は内部と表層との組成が連続的に変化していたり、もしくは異なる素材で被覆されていてもよい。被覆方法は、公知のマイクロカプセル形成方法、ゾルゲル法等が使用できる。
【0090】
構成層中での熱溶融性微粒子の含有量としては、層全体の1〜90質量%が好ましく、5〜80質量%がさらに好ましい。
【0091】
(熱融着性微粒子)
本発明で用いることもできる熱融着性微粒子としては、熱可塑性疎水性高分子重合体微粒子が挙げられ、該熱可塑性疎水性高分子重合体粒子の軟化温度に特定の上限はないが、温度は高分子重合体微粒子の分解温度より低いことが好ましい。また、高分子重合体の重量平均分子量(Mw)は10、000〜1、000、000の範囲であることが好ましい。
【0092】
高分子重合体微粒子を構成する高分子重合体の具体例としては、例えば、ポリプロピレン、ポリブタジエン、ポリイソプレン、エチレン−ブタジエン共重合体等のジエン(共)重合体類、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体等の合成ゴム類、ポリメチルメタクリレート、メチルメタクリレート−(2−エチルヘキシルアクリレート)共重合体、メチルメタクリレート−メタクリル酸共重合体、メチルアクリレート−(N−メチロールアクリルアミド)共重合体、ポリアクリロニトリル等の(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸(共)重合体、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル−プロピオン酸ビニル共重合体、酢酸ビニル−エチレン共重合体等のビニルエステル(共)重合体、酢酸ビニル−(2−エチルヘキシルアクリレート)共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン等及びそれらの共重合体が挙げられる。これらのうち、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸(共)重合体、ビニルエステル(共)重合体、ポリスチレン、合成ゴム類が好ましく用いられる。
【0093】
高分子重合体微粒子は、乳化重合法、懸濁重合法、溶液重合法、気相重合法等、公知の何れの方法で重合された高分子重合体からなるものでもよい。溶液重合法又は気相重合法で重合された高分子重合体を微粒子化する方法としては、高分子重合体の有機溶媒に溶解液を不活性ガス中に噴霧、乾燥して微粒子化する方法、高分子重合体を水に非混和性の有機溶媒に溶解し、この溶液を水又は水性媒体に分散、有機溶媒を留去して微粒子化する方法等が挙げられる。又、熱溶融性微粒子、熱融着性微粒子は、何れの方法においても、必要に応じ重合あるいは微粒子化の際に分散剤、安定剤として、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリエチレングリコール等の界面活性剤やポリビニルアルコール等の水溶性樹脂を用いてもよい。また、トリエチルアミン、トリエタノールアミン等を含有させてもよい。
【0094】
又、熱可塑性微粒子は水に分散可能であることが好ましく、その平均粒径は0.01〜10μmであることが好ましく、より好ましくは0.1〜3μmである。平均粒径が0.01μmよりも小さい場合、熱溶融性微粒子を含有する層の塗布液を後述する多孔質な親水性層上に塗布した際に、熱溶融性微粒子が親水性層の細孔中に入り込んだり、親水性層表面の微細な凹凸の隙間に入り込んだりしやすくなり、機上現像が不十分になって、地汚れの懸念が生じる。熱溶融性微粒子の平均粒径が10μmよりも大きい場合には、解像度が低下する。
【0095】
又、熱可塑性微粒子は内部と表層との組成が連続的に変化していたり、もしくは異なる素材で被覆されていてもよい。被覆方法は公知のマイクロカプセル形成方法、ゾルゲル法等が使用できる。
【0096】
構成層中の熱可塑性微粒子の含有量としては、層全体の1〜90質量%が好ましく、5〜80質量%がさらに好ましい。
【0097】
〈水溶性素材〉
本発明に係る熱溶融性微粒子及び/または熱融着性微粒子を含有する画像形成層には、さらに水溶性素材を含有することができる。水溶性素材を含有することにより、印刷機上で湿し水やインクを用いて未露光部の画像形成層を除去する際に、その除去性を向上させることができる。
【0098】
水溶性素材としては、本発明に係る親水性層に含有可能な素材として後述する水溶性樹脂を用いることもできるが、本発明の画像形成層としては、糖類を用いることが好ましく、特にオリゴ糖を用いることが好ましい。オリゴ糖は水に速やかに溶解するため、印刷装置上での未露光部の画像形成機能層の除去も非常に速やかとなり、特別な除去操作を意識することなく、通常のPS版の刷出し操作と同様の操作で刷出すことで除去可能であり、刷出しの損紙が増加することもない。また、オリゴ糖は親水性層の親水性を低下させる懸念もなく、親水性層の良好な印刷適性を維持することができる。オリゴ糖は水に可溶の一般に甘みを有する結晶性物質で、数個の単糖がグリコシド結合によって脱水縮合したものである。オリゴ糖は糖をアグリコンとする一種のo−グリコシドであるから、酸で容易に加水分解されて単糖を生じ、生成する単糖の分子数によって二糖、三糖、四糖、五糖などに分類される。本発明におけるオリゴ糖とは、二糖〜十糖までのものをいう。
【0099】
これらのオリゴ糖は、還元基の有無によって、還元性オリゴ糖と非還元性オリゴ糖とに大別され、又単一の単糖から構成されているホモオリゴ糖と、2種類以上の単糖から構成されているヘテロオリゴ糖にも分類される。オリゴ糖は、遊離状又は配糖類として天然に存在し、又多糖の酸又は酵素による部分加水分解によっても得られる。この他酵素によるグリコシル転移によっても種々のオリゴ糖が生成する。
【0100】
オリゴ糖は通常雰囲気中では水和物として存在することが多い。又、水和物と無水物とでは融点が異なり、例を挙げると表1に示す通りである。
【0101】
【表1】
Figure 2004314471
【0102】
本発明では、糖類を含有する層を水溶液で塗布形成することが好ましいため、水溶液から形成された場合は、層中に存在するオリゴ糖が水和物を形成するオリゴ糖である場合は、その融点は水和物の融点であると考えられる。このように、比較的低融点を有しているため、熱溶融微粒子が溶融する温度範囲や熱融着微粒子が融着する温度範囲でオリゴ糖も溶融し、熱溶融微粒子の多孔質親水性層への溶融浸透や熱融着微粒子の融着といった画像形成を妨げることがない。
【0103】
オリゴ糖の中でもトレハロースは、比較的純度の高い状態のものが工業的に安価に入手可能可能であり、水への溶解度が高いにもかかわらず、吸湿性は非常に低く、機上現像性及び保存性共に非常に良好である。
【0104】
又、オリゴ糖水和物を熱溶融させて水和水を除去した後に凝固させると(凝固後短時間のうちは)無水物の結晶となるが、トレハロースは水和物よりも無水物の融点が100℃以上も高いことが特徴的である。これは赤外線露光で熱溶融し、再凝固した直後は露光済部は高融点で溶融しにくい状態となることを意味し、バンディング等の露光時の画像欠陥を起こしにくくする効果がある。本発明の目的を達成するには、オリゴ糖の中でも特にトレハロースが好ましい。
【0105】
構成層中のオリゴ糖の含有量としては、層全体の0.01〜30質量%が好ましく、0.5〜10質量%がさらに好ましい。添加量が多すぎると、耐刷性が劣化するため好ましくない。
【0106】
また本発明に係る画像形成層は、後述する光熱変換素材を含有させることが好ましい。
【0107】
画像形成層の乾燥塗布質量は好ましくは0.10〜2.5g/m、より好ましくは0.15〜2g/mである。
【0108】
〈光熱変換剤〉
また本発明の感熱性平版印刷版材料は、支持体上に設けたいずれかの層、好ましくは感熱層内またはそれに隣接する層内に光熱変換剤を含有させることにより、レーザー光照射等により画像書き込みを行うことができる。その光熱変換剤としては、カーボンブラック・金属微粒子および色素など光源の波長を吸収するものであれば特に限定されないが特に赤外線を吸収し熱に変換する化合物が好ましい。
【0109】
光熱変換剤は700nm以上の光を吸収する物質が特に好ましく、種々の顔料や染料を用いることができる。顔料としては、市販の顔料およびカラーインデックス(C.I.)便覧、「最新顔料便覧」(日本顔料技術協会編、1977年刊)、「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)、「印刷インキ技術」(CMC出版、1984年刊)に記載されている顔料が利用できる。
【0110】
顔料の種類としては、黒色顔料、褐色顔料、赤色顔料、紫色顔料、青色顔料、緑色顔料、蛍光顔料、金属粉顔料、その他、ポリマー結合色素が挙げられる。具体的には、不溶性アゾ顔料、アゾレーキ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料、フタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔料、ペリレンおよびペリノン系顔料、チオインジゴ系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料、染付けレーキ顔料、アジン顔料、ニトロソ顔料、ニトロ顔料、天然顔料、蛍光顔料、無機顔料、カーボンブラック等が使用できる。
【0111】
これら顔料は表面処理をせずに用いてもよく、表面処理を施して用いてもよい。表面処理の方法には親水性樹脂や親油性樹脂を表面コートする方法、界面活性剤を付着させる方法、反応性物質(例えば、シリカゾル、アルミナゾル、シランカップリング剤やエポキシ化合物、イソシアネート化合物等)を顔料表面に結合させる方法等が挙げられる。上記の表面処理方法は、「金属石鹸の性質と応用」(幸書房)、「印刷インキ技術」(CMC出版、1984年刊)および「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)に記載されている。これらの顔料中、赤外光又は近赤外光を吸収するものが、赤外光又は近赤外光を発光するレーザーでの利用に適する点で特に好ましい。
【0112】
そのような赤外光又は近赤外光を吸収する顔料としてはカーボンブラック、親水性樹脂でコートされたカーボンブラックやシリカゾルで変性されたカーボンブラックが好適に用いられる。これらの中でも特に水溶性の樹脂と分散し易く、かつ親水性を損わないものとして、親水性樹脂やシリカゾルで表面がコートされたカーボンブラックが有用である。
【0113】
顔料の粒径は0.01μm〜1μmの範囲にあることが好ましく、0.01μm〜0.5μmの範囲にあることが更に好ましい。顔料を分散する方法としては、インク製造やトナー製造等に用いられる公知の分散技術が使用できる。分散機としては、超音波分散器、サンドミル、アトライター、パールミル、スーパーミル、ボールミル、インペラー、デスパーザー、KDミル、コロイドミル、ダイナトロン、3本ロールミル、加圧ニーダー等が挙げられる。詳細は、「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)に記載がある。
【0114】
染料としては、市販の染料および文献(例えば「染料便覧」有機合成化学協会編集、昭和45年刊)に記載されている公知のものが利用できる。具体的には、アゾ染料、金属錯塩アゾ染料、ピラゾロンアゾ染料、アントラキノン染料、フタロシアニン染料、カルボニウム染料、キノンイミン染料、メチン染料、シアニン染料などの染料が挙げられる。これらの染料中、赤外光、もしくは近赤外光を吸収するものが、赤外光もしくは近赤外光を発光するレーザーでの利用に適する点で特に好ましい。
【0115】
赤外光又は近赤外光を吸収する染料としては、例えば特開昭58−125246号、特開昭59−84356号、特開昭60−78787号、米国特許第4,973,572号、特開平10−268512号等に記載されているシアニン染料、特開昭58−173696号、特開昭58−181690号、特開昭58−194595号等に記載されているメチン染料、特開昭58−112793号、特開昭58−224793号、特開昭59−48187号、特開昭59−73996号、特開昭60−52940号、特開昭60−63744号等に記載されているナフトキノン染料、特開昭58−112792号等に記載されているスクワリリウム染料、英国特許434,875号記載のシアニン染料や米国特許第4,756,993号中に下記一般式(I)、(II)として記載されている染料を挙げることができる。
【0116】
【化11】
Figure 2004314471
【0117】
式中、R、R、R、R、R及びRは、置換又は未置換のアルキル基を表し、Z及びZは置換もしくは未置換のフェニル基又はナフタレン基を表し、Lは置換又は未置換のメチン基を表す。該置換基としては、炭素数8以下のアルキル基、ハロゲン原子又はアミノ基であるか、該メチン基がその2つのメチン炭素上の置換基が相互に結合して形成された置換基を有していてもよいシクロヘキセン環またはシクロペンテン環を含むものであってもよく、該置換基は炭素数6以下のアルキル基またはハロゲン原子である。Xはアニオン基を表し、nは1又は2を表し、そしてR、R、R、R、R、R、Z及びZの少なくとも一つは酸性基又は酸性基のアルカリ金属塩基又はアミン塩基を有する置換基を表す。
【0118】
【化12】
Figure 2004314471
【0119】
式中、R11は置換もしくは未置換のアルキル基、置換もしくは未置換のアリール基又は置換もしくは未置換のヘテロ環基を表し、R12及びR15は水素原子又は水素原子の代りに置換できる基を表し、R13及びR14は水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは未置換のアルコキシ基又は置換もしくは未置換のアルキル基を表し、但しR13及びR14は同時に水素原子ではない。R16及びR17は置換もしくは未置換のアルキル基、置換もしくは未置換のアリール基、アシル基又はスルホニル基を表し、R16とR17で非金属5員環もしくは6員環を形成してもよい。
【0120】
また、染料として米国特許第5,156,938号記載の近赤外吸収増感剤も好適に用いられ、また、米国特許第3,881,924号記載の置換されたアリールベンゾ(チオ)ピリリウム塩、特開昭57−142645号(米国特許第4,327,169号)記載のトリメチンチアピリリウム塩、特開昭58−181051号、同58−220143号、同59−41363号、同59−84248号、同59−84249号、同59−146063号、同59−146061号に記載されているピリリウム系化合物、特開昭59−216146号記載のシアニン染料、米国特許第4,283,475号に記載のペンタメチンチオピリリウム塩等や特公平5−13514号、同5−19702号公報に開示されているピリリウム化合物、エポリン社製Epolight III−178、Epolight III−130、Epolight III−125等は特に好ましく用いられる。これらの染料中、特に好ましいものは上記の一般式(I)の水溶性のシアニン染料である。下記に具体的な化合物例を示す。
【0121】
【化13】
Figure 2004314471
【0122】
【化14】
Figure 2004314471
【0123】
【化15】
Figure 2004314471
【0124】
【化16】
Figure 2004314471
【0125】
【化17】
Figure 2004314471
【0126】
【化18】
Figure 2004314471
【0127】
【化19】
Figure 2004314471
【0128】
その他、スクワリリウム系の色素、フタロシアニン系の色素なども光熱変換剤として使用することができる。
【0129】
下記に、スクワリリウム系の色素の具体的な化合物例を示す。
【0130】
【化20】
Figure 2004314471
【0131】
【化21】
Figure 2004314471
【0132】
下記に、フタロシアニン系の色素の具体的な化合物例を示す。
【0133】
【化22】
Figure 2004314471
【0134】
光熱変換剤の添加量は全固形分に対して0.5〜10部、好ましくは0.5〜8部で、添加量がこれよりも多すぎるとアブレーションを起こして、光学系を汚染したり、アブレーション残留物が非画像部などに付着し、微点汚れの原因となるため、好ましくない。
【0135】
次に、光熱変換剤として用いることができる光熱変換性の金属微粒子について述べる。金属粒子の多くは、光熱変換性であってかつ自己発熱性でもある。好ましい金属微粒子として、Si、Al、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Y、Zr、Mo、Ag、Au、Pt、Pd、Rh、In、Sn、W、Te、Pb、Ge、Re、Sbの単体又は合金あるいはそれらの酸化物、硫化物の微粒子が挙げられる。これらの金属微粒子を構成する金属の中でも好ましい金属は、光照射によって熱融着し易い融点がおよそ1000℃以下で赤外、可視又は紫外線領域に吸収をもつ金属、たとえばRe、Sb、Te、Au、Ag、Cu、Ge、Pb及びSnである。また、とくに好ましいのは、融点も比較的低く、熱線に対する吸光度も比較的高い金属の微粒子、たとえばAg、Au、Cu、Sb、Ge及びPbで、とくに好ましい元素はAg、Au及びCuが挙げられる。
【0136】
また、例えばRe、Sb、Te、Au、Ag、Cu、Ge、Pb、Snなどの低融点金属の微粒子とTi、Cr、Fe、Co、Ni、W、Geなどの自己発熱性金属の微粒子を混合使用するなど、2種以上の光熱変換物質で構成されていてもよい。また、Ag、Pt、Pdなど微小片としたときに光吸収がとくに大きい金属種の微小片と他の金属微小片を組み合わせて用いることは好ましい。以上に述べた金属単体及び合金の微粒子は、表面を親水性化処理することによって、本発明の効果がより発揮される。表面親水性化の手段は、親水性でかつ粒子への吸着性を有する化合物、例えば界面活性剤で表面処理したり、粒子の構成物質と反応する親水性 基を持つ物質で表面処理したり、保護コロイド性の親水性高分子皮膜を設けるなどの方法を用いることができる。特に好ましいのは、表面シリケート処理であり、例えば鉄微粒子の場合は、70℃のケイ酸ナトリウム(3%)水溶液に30秒浸漬する方法によって表面を十分に親水性化することができる。他の金属微粒子も同様の方法で表面シリケート処理を行うことができる。
【0137】
これらの粒子の粒径は、10μm以下、好ましくは、0.003〜5μm、さらに好ましくは、0.01〜3μmである。微小であるほど、熱融着温度は低下する、つまりヒートモードの光感度が高くなって好都合であるが、粒子の分散が難しく、10μm以上では、印刷物の解像度が悪くなる。本発明において、これらの光熱変換剤を用いる場合、その添加量は、感熱層の全固形分中、1質量%以上であり、好ましくは2質量%以上、特に好ましくは5質量%以上で用いられる。光熱変換剤の含有量が1質量%未満であると感度が低くなってしまう。
【0138】
光熱変換剤の添加量は画像形成層の全固形分に対して通常0.5〜10部、好ましくは0.5〜8部であり、添加量がこれよりも多すぎるとアブレーションを起こして、光学系を汚染したり、アブレーション残留物が非画像部などに付着し、微点汚れの原因となるため、好ましくない。
【0139】
〈親水性層〉
本発明に係る親水性層について説明する。
【0140】
本発明に係る親水性層に用いられる素材は下記のようなものが挙げられる。
(親水性層マトリクスを形成する素材)
親水性層マトリクスを形成する素材としては、金属酸化物が好ましい。
【0141】
金属酸化物としては、金属酸化物微粒子を含むことが好ましい。例えば、コロイダルシリカ、アルミナゾル、チタニアゾル、その他の金属酸化物のゾルが挙げられる。該金属酸化物微粒子の形態としては、球状、針状、羽毛状、その他の何れの形態でもよい。平均粒径としては、3〜100nmであることが好ましく、平均粒径が異なる数種の金属酸化物微粒子を併用することもできる。又、粒子表面に表面処理がなされていてもよい。
【0142】
上記金属酸化物微粒子はその造膜性を利用して結合剤としての使用が可能である。有機の結合剤を用いるよりも親水性の低下が少なく、親水性層への使用に適している。
【0143】
本発明には、上記の中でも特にコロイダルシリカが好ましく使用できる。コロイダルシリカは比較的低温の乾燥条件であっても造膜性が高いという利点があり、良好な強度を得ることができる。
【0144】
上記コロイダルシリカとしては、後述するネックレス状コロイダルシリカ、平均粒径20nm以下の微粒子コロイダルシリカを含むことが好ましく、さらに、コロイダルシリカはコロイド溶液としてアルカリ性を呈することが好ましい。
【0145】
本発明に用いられるネックレス状コロイダルシリカとは1次粒子径がnmのオーダーである球状シリカの水分散系の総称である。本発明に用いられるネックレス状コロイダルシリカとは1次粒粒子径が10〜50nmの球状コロイダルシリカが50〜400nmの長さに結合した「パールネックレス状」のコロイダルシリカを意味する。パールネックレス状(即ち真珠ネックレス状)とは、コロイダルシリカのシリカ粒子が連なって結合した状態のイメージが真珠ネックレスの様な形状をしていることを意味している。ネックレス状コロイダルシリカを構成するシリカ粒子同士の結合は、シリカ粒子表面に存在する−SiOH基が脱水結合した−Si−O−Si−と推定される。ネックレス状のコロイダルシリカとしては、具体的には日産化学工業(株)製の「スノーテックス−PS」シリーズなどが挙げられる。
【0146】
製品名としては「スノーテックス−PS−S(連結した状態の平均粒子径は110nm程度)」、「スノーテックス−PS−M(連結した状態の平均粒子径は120nm程度)」及び「スノーテックス−PS−L(連結した状態の平均粒子径は170nm程度)」があり、これらにそれぞれ対応する酸性の製品が「スノーテックス−PS−S−O」、「スノーテックス−PS−M−O」及び「スノーテックス−PS−L−O」である。
【0147】
ネックレス状コロイダルシリカを添加することにより、層の多孔性を確保しつつ、強度を維持することが可能となり、親水性層マトリクスの多孔質化材として好ましく使用できる。
【0148】
これらの中でも、アルカリ性である「スノーテックスPS−S」、「スノーテックスPS−M」、「スノーテックスPS−L」を用いると、親水性層の強度が向上し、また、印刷枚数が多い場合でも地汚れの発生が抑制され、特に好ましい。
【0149】
また、コロイダルシリカは粒子径が小さいほど結合力が強くなることが知られており、本発明には平均粒径が20nm以下であるコロイダルシリカを用いることが好ましく、3〜15nmであることが更に好ましい。又、前述のようにコロイダルシリカの中ではアルカリ性のものが地汚れ発生を抑制する効果が高いため、アルカリ性のコロイダルシリカを使用することが特に好ましい。
【0150】
平均粒径がこの範囲にあるアルカリ性のコロイダルシリカとしては日産化学社製の「スノーテックス−20(粒子径10〜20nm)」、「スノーテックス−30(粒子径10〜20nm)」、「スノーテックス−40(粒子径10〜20nm)」、「スノーテックス−N(粒子径10〜20nm)」、「スノーテックス−S(粒子径8〜11nm)」、「スノーテックス−XS(粒子径4〜6nm)」が挙げられる。
【0151】
平均粒径が20nm以下であるコロイダルシリカは前述のネックレス状コロイダルシリカと併用することで、層の多孔質性を維持しながら、強度をさらに向上させることが可能となり、特に好ましい。
【0152】
平均粒径が20nm以下であるコロイダルシリカ/ネックレス状コロイダルシリカの比率は95/5〜5/95が好ましく、70/30〜20/80がより好ましく、60/40〜30/70が更に好ましい。
【0153】
本発明に係る親水性層の親水性層マトリクスの多孔質化材として粒径が1μm未満の多孔質金属酸化物粒子を含有することができる。多孔質金属酸化物粒子としては、後述する多孔質シリカ又は多孔質アルミノシリケート粒子もしくはゼオライト粒子を好ましく用いることができる。
・ゼオライト粒子
ゼオライトは結晶性のアルミノケイ酸塩であり、細孔径が0.3〜1nmの規則正しい三次元網目構造の空隙を有する多孔質体である。天然及び合成ゼオライトを合わせた一般式は、次のように表される。
【0154】
(M1、M21/2(AlSi2(m+n))・xH
ここで、M1、M2は交換性のカチオンであって、M1はLi、Na、K、Tl、Me(TMA)、Et(TEA)、Pr(TPA)、C15 、C16等であり、M2はCa2+、Mg2+、Ba2+、Sr2+、C18 2+等である。又、n≧mであり、m/nの値つまりはAl/Si比率は1以下となる。Al/Si比率が高いほど交換性カチオンの量が多く含まれるため極性が高く、従って親水性も高い。好ましいAl/Si比率は0.4〜1.0であり、更に好ましくは0.8〜1.0である。xは整数を表す。
【0155】
本発明で使用するゼオライト粒子としては、Al/Si比率が安定しており、又粒径分布も比較的シャープである合成ゼオライトが好ましく、例えばゼオライトA:Na12(Al12Si1248)・27HO;Al/Si比率1.0、ゼオライトX:Na86(Al86Si106384)・264HO;Al/Si比率0.811、ゼオライトY:Na56(Al56Si136384)・250HO;Al/Si比率0.412等が挙げられる。
【0156】
Al/Si比率が0.4〜1.0である親水性の高い多孔質粒子を含有することで親水性層自体の親水性も大きく向上し、印刷時に汚れにくく、水量ラチチュードも広くなる。又、指紋跡の汚れも大きく改善される。Al/Si比率が0.4未満では親水性が不充分であり、上記性能の改善効果が小さくなる。
【0157】
また、本発明の感熱性平版印刷版材料の親水性層マトリクスは層状粘土鉱物粒子を含有することができる。該層状鉱物粒子としては、カオリナイト、ハロイサイト、タルク、スメクタイト(モンモリロナイト、バイデライト、ヘクトライト、サボナイト等)、バーミキュライト、マイカ(雲母)、クロライトといった粘土鉱物及び、ハイドロタルサイト、層状ポリケイ酸塩(カネマイト、マカタイト、アイアライト、マガディアイト、ケニヤアイト等)等が挙げられる。中でも、単位層(ユニットレイヤー)の電荷密度が高いほど極性が高く、親水性も高いと考えられる。好ましい電荷密度としては0.25以上、更に好ましくは0.6以上である。このような電荷密度を有する層状鉱物としては、スメクタイト(電荷密度0.25〜0.6;陰電荷)、バーミキュライト(電荷密度0.6〜0.9;陰電荷)等が挙げられる。特に、合成フッ素雲母は粒径等安定した品質のものを入手することができ好ましい。又、合成フッ素雲母の中でも、膨潤性であるものが好ましく、自由膨潤であるものが更に好ましい。
【0158】
又、上記の層状鉱物粒子のインターカレーション化合物(ピラードクリスタル等)や、イオン交換処理を施したもの、表面処理(シランカップリング処理、有機バインダとの複合化処理等)を施したものも使用することができる。
【0159】
(平板状)層状鉱物粒子のサイズとしては、層中に含有されている状態で(膨潤工程、分散剥離工程を経た場合も含めて)、平均粒径(粒子の最大長)が1μm未満であり、平均アスペクト比が50以上であることが好ましい。粒子サイズが上記範囲にある場合、薄層状粒子の特徴である平面方向の連続性及び柔軟性が塗膜に付与され、クラックが入りにくく乾燥状態で強靭な塗膜とすることができる。また、粒子物を多く含有する塗布液においては、層状(粘土)鉱物粒子の増粘効果によって、粒子物の沈降を抑制することができる。粒子径が上記範囲より大きくなると、塗膜に不均一性が生じて、局所的に強度が弱くなる場合がある。又、アスペクト比が上記範囲以下である場合、添加量に対する平板状の粒子数が少なくなり、増粘性が不充分となり、粒子物の沈降を抑制する効果が低減する。
【0160】
層状鉱物粒子の含有量としては、層全体の0.1〜30質量%であることが好ましく、1〜10質量%であることがより好ましい。特に膨潤性合成フッ素雲母やスメクタイトは少量の添加でも効果が見られるため好ましい。層状鉱物粒子は、塗布液に粉体で添加してもよいが、簡便な調液方法(メディア分散等の分散工程を必要としない)でも良好な分散度を得るために、層状鉱物粒子を単独で水に膨潤させたゲルを作製した後、塗布液に添加することが好ましい。
【0161】
本発明に係る親水性層の親水性層マトリクスにはその他の添加素材として、ケイ酸塩水溶液も使用することができる。ケイ酸Na、ケイ酸K、ケイ酸Liといったアルカリ金属ケイ酸塩が好ましく、そのSiO/MO比率はケイ酸塩を添加した際の塗布液全体のpHが13を超えない範囲となるように選択することが無機粒子の溶解を防止する上で好ましい。
【0162】
また、金属アルコキシドを用いた、いわゆるゾル−ゲル法による無機ポリマーもしくは有機−無機ハイブリッドポリマーも使用することができる。ゾル−ゲル法による無機ポリマーもしくは有機−無機ハイブリッドポリマーの形成については、例えば「ゾル−ゲル法の応用」(作花済夫著/アグネ承風社発行)に記載されているか、又は本書に引用されている文献に記載されている公知の方法を使用することができる。
【0163】
また、水溶性樹脂もしくは水分散性樹脂を含有してもよい。水溶性樹脂、水分散性樹脂としては、多糖類、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリビニルエーテル、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体の共役ジエン系重合体ラテックス、アクリル系重合体ラテックス、ビニル系重合体ラテックス、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン等の樹脂が挙げられる。中でも、本発明には水溶性樹脂として、多糖類を用いることが好ましい。
【0164】
また、本発明に係る親水性層の塗布液には、塗布性改善等の目的で水溶性の界面活性剤を含有させることができる。Si系、又はF系等の界面活性剤を使用することができるが、特にSi元素を含む界面活性剤を使用することが印刷汚れを生じる懸念がなく、好ましい。該界面活性剤の含有量は親水性層全体(塗布液としては固形分)の0.01〜3質量%が好ましく、0.03〜1質量%が更に好ましい。
【0165】
また、本発明に係る親水性層はリン酸塩を含むことができる。本発明では親水性層の塗布液がアルカリ性であることが好ましいため、リン酸塩としてはリン酸三ナトリウムやリン酸水素二ナトリウムとして添加することが好ましい。リン酸塩を添加することで、印刷時の網の目開きを改善する効果が得られる。リン酸塩の添加量としては、水和物を除いた有効量として、0.1〜5質量%が好ましく、0.5〜2質量%が更に好ましい。
【0166】
本発明に係る親水性層は、熱あるいは酸で変色、発色または消色する化合物を含有することも好ましい。即ち、本発明の感熱性平版印刷版材料(本発明の請求項4の発明の感熱性平版印刷版材料)は、支持体上に、熱あるいは酸で変色、発色または消色する化合物を含有する親水性層を有することが好ましい。
【0167】
〈支持体〉
(支持体の構成)
本発明に用いられるアルミニウム支持体は、純アルミニウムを用いたアルミニウム支持体材料又はアルミニウム合金を用いたアルミニウム支持体材料から得られる。該アルミニウム合金を用いたアルミニウム支持体材料には、例えば珪素、銅、マンガン、マグネシウム、クロム、亜鉛、鉛、ビスマス、ニッケル、チタン、ナトリウム、鉄等の金属とアルミニウムとの合金が用いられ、該アルミニウム支持体の表面は大きなうねりに小ピットが重畳された二重構造の粗面形状を有している。図1および図2は上記アルミニウム支持体の一例を示す拡大断面図であり、図2は図1の一部をさらに拡大したものである。1は小ピット、2は大きなうねりを表し、d(μm)は小ピット1の平均開孔径、h(μm)は平均深さ、d(μm)は大きなうねり2の平均開孔径を表す。図中小ピットの平均開孔径d(μm)が0.1以上3μm以下で、該小ピットの平均深さh(μm)と平均開孔径d(μm)の比h/dが0.4以下であることが好ましい。更に好ましくはこの比が0.35以下である。本発明に用いられるアルミニウム支持体の表面を上記構成の粗面形状とすることにより、該アルミニウム支持体上に感光層を設けてポジ型PS版を形成し、露光処理及び現像処理したとき、残膜や、指紋汚れを生ずることがなく、良質の印刷画像が得られ、また、該アルミニウム支持体の表面が上記構成の粗面形状を有していない場合は上記効果が発揮されない。
【0168】
また、上記アルミニウム支持体の表面の大きなうねりの平均開孔径d(μm)は3μmを越え、20μm以下とするのが好ましく、該大きなうねりの平均開孔径が上記範囲外の場合はやはり残膜や、指紋汚れを生じ易くなる。
【0169】
(支持体の処理)
アルミニウム支持体を得るための上記アルミニウム支持体材料は、強固な汚れや自然酸化皮膜を除去する等のため、苛性ソーダ等のアルカリ水溶液を用いて溶解処理が行われ、溶解処理後の残留アルカリ成分を中和するため、燐酸、硝酸、硫酸、塩酸、クロム酸等の酸或いはそれらの混酸に浸漬して中和処理が行われる。なお、必要により上記アルミニウム支持材料表面の油脂、錆、ごみなどを除去するため、トリクレン、シンナー等による溶剤脱脂、ケロシン、トリエタノール等のエマルジョンを用いてエマルジョン脱脂処理を行ってもよい。
【0170】
上記アルカリ水溶液を用いた溶解処理及び酸による中和処理の次には後記電気化学的粗面化処理が行われるが、中和処理に使用する酸の種類および組成を電気化学的粗面化処理に使用する酸のそれに合わせることが特に好ましい。
【0171】
上記アルカリ水溶液を用いた溶解処理に先だって、機械的粗面化処理が行われてもよい。機械的粗面化処理の方法は特に限定されないが、ブラシ研磨、ホーニング研磨が好ましい。ブラシ研磨では、例えば毛径0.2〜1mmのブラシ毛を植毛した円筒状ブラシを回転し、接触面に研磨材を水に分散させたスラリーを供給しながらアルミニウム支持体材料表面に押しつけて粗面化処理を行う。ホーニング研磨では、研磨材を水に分散させたスラリーをノズルより圧力をかけて射出し、アルミニウム支持体材料表面に斜めから衝突させて粗面化処理を行う。さらに、予め粗面化処理されたシートをアルミニウム支持体材料表面に張り合わせ、圧力をかけて粗面パターンを転写することにより機械的粗面化処理を行うこともできる。
【0172】
なお、上記機械的粗面化処理を行う場合は、特に上記溶剤脱脂処理又はエマルジョン脱脂処理を省略することができる。
【0173】
上記(必要により脱脂処理)アルカリ溶解処理及び酸による中和処理を行った後、アルミニウム支持体材料の表面は酸性電解液中で交流電流を用いて電気化学的粗面化処理が行われる。本発明では該酸性電解液中での電気化学的粗面化処理の過程で0.6〜5秒の休止時間を設け、かつ1回の電気化学的粗面化処理の電気量を100C/dm以下とすることが好ましい。上記のように電気化学的粗面化処理を複数回に分けて行う場合は、上記休止時間が0.6秒未満で、かつ1回の電気化学的粗面化処理の電気量が150C/dmを越えると開孔径が20μmより大きい粗大ピットの生成を抑制することができず、また、上記休止時間が5秒を越えるとアルミニウム支持体の製造に時間がかかり過ぎて生産性が悪くなる。
【0174】
上記電気化学的粗面化処理の電解液としては、塩酸、硝酸等が用いられるが、塩酸がより好ましい。電解液には、必要に応じて硝酸塩、塩化物、アミン類、アルデヒド類、燐酸、クロム酸、ホウ酸、酢酸、蓚酸等を加えることができるが、酢酸が特に好ましい。電気化学的粗面化処理において印加される電圧は、1〜50Vが好ましく、5〜30Vが更に好ましい。電流密度(ピーク値)は、10〜200A/dmが好ましく、20〜150A/dmが更に好ましい。電気量は、全処理工程を合計して100〜2000C/dmが好ましく、200〜1000C/dmが更に好ましい。温度は、10〜50℃が好ましく、15〜45℃が更に好ましい。
【0175】
また、塩酸濃度は0.1〜5質量%が好ましく、電解に使用する電流波形は正弦波、矩形波、台形波、鋸歯状波等、求める粗面化形状により適宜選択されるが、特に正弦波が好ましい。電気化学的粗面化処理されたアルミニウム支持体材料は、表面のスマット等を除去したり、粗面のピット形状をコントロールする等のために酸またはアルカリの水溶液に浸漬して表面のエッチング処理が行われる。上記酸としては、例えば硫酸、過硫酸、フッ酸、燐酸、硝酸、塩酸等が含まれ、上記アルカリとしては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が含まれる。これらの中でも、アルカリの水溶液を用いるのが好ましく、該アルカリの0.05〜40%水溶液を用い20〜90℃の液温において5秒〜5分処理するのがよく、該アルカリの水溶液で表面をエッチングした後に、燐酸、硝酸、硫酸、クロム酸等の酸、或いはそれらの混酸に浸漬して中和処理が行なわれる。
【0176】
上記中和処理が行われたアルミニウム支持体材料はさらに陽極酸化処理されて本発明のアルミニウム支持体が得られる。ここで、中和に使用する酸の種類を陽極酸化処理に使用する酸のそれに合わせることが特に好ましい。
【0177】
上記陽極酸化処理に用いられる電解液としては多孔質酸化皮膜を形成するものであれば如何なる電解液でもよいが、一般には硫酸、燐酸、蓚酸、クロム酸、スルファミン酸、ベンゼンスルホン酸等、或るいはこれらの2種類以上を組み合わせた混酸が用いられる。陽極酸化の処理条件は使用する電解液により種々変化するので一概に特定することはできないが、一般的には、電解液の濃度が1〜80質量%、温度5〜70℃、電流密度1〜60A/dm、電圧1〜100V、電解時間10秒〜5分の範囲が適当である。好ましいのは硫酸法で、通常直流電流で処理が行われるが、交流を用いることもできる。ここで、硫酸の濃度は10〜50質量%、温度20〜50℃、電流密度1〜20A/dmで10秒〜5分間電解処理されるのが好ましく、また電解液中にはアルミニウムイオンが含まれているのが好ましい。
【0178】
上記陽極酸化処理して得られたアルミニウム支持体は、必要に応じ封孔処理を施してもよい。封孔処理は、熱水処理、沸騰水処理、水蒸気処理、珪酸ソーダ処理、重クロム酸塩水溶液処理、亜硝酸塩処理、酢酸アンモニウム塩処理等の公知の方法を用いて行うことができる。
【0179】
上記陽極酸化処理あるいは陽極酸化処理に引き続いて封孔処理して得られたアルミニウム支持体には親水性層を設けてもよい。親水性層の形成には、米国特許第3,181,461号に記載のアルカリ金属珪酸塩、米国特許第1,860,426号に記載の親水性セルロース、特公平6−94234号公報、特公平6−2436号公報に記載のアミノ酸及びその塩、特公平5−32238号公報に記載の水酸基を有するアミン類及びその塩、特開昭62−19494号公報に記載の燐酸塩、特開昭59−101651号公報に記載のスルホ基を有するモノマー単位を含む高分子化合物等を用いることができる。
【0180】
さらに、複数のポジ型PS版を重ねたときの感光層への擦れ傷を防ぐために、また、現像時、現像液中へのアルミニウム成分の溶出を防ぐために、特開昭50−151136号、特開昭57−63293号、特開昭60−73538号、特開昭61−67863号、特開平6−35174号等の各号公報に記載されている、支持体裏面に保護層を設ける処理を行うことができる。
【0181】
〈露光〉
本発明はまた、本発明の請求項1または2に記載の感熱性平版印刷版材料をサーマルヘッドもしくはサーマルレーザーを用いて画像を形成した後に、画像形成層の非画像部を印刷機上で除去する工程を含む印刷方法も提供するものである。
【0182】
本発明の感熱性平版印刷版材料の画像形成は熱により行うことができるため、感熱プリンタで用いられるようなサーマルヘッドによっても画像形成が可能であるが、特にサーマルレーザーによる露光によって画像形成を行うことが好ましい。
【0183】
本発明に関する露光に関し、より具体的には、赤外および/または近赤外領域で発光する、すなわち700〜1500nmの波長範囲で発光するレーザーを使用した走査露光が好ましい。レーザーとしてはガスレーザーを用いてもよいが、近赤外領域で発光する半導体レーザーを使用することが特に好ましい。
【0184】
本発明の走査露光に好適な装置としては、該半導体レーザーを用いてコンピュータからの画像信号に応じて感熱性平版印刷版材料表面に画像を形成可能な装置であればどのような方式の装置であってもよい。
【0185】
一般的には、
(1)平板状保持機構に保持された感熱性平版印刷版材料に一本もしくは複数本のレーザービームを用いて2次元的な走査を行って感熱性平版印刷版材料全面を露光する方式、
(2)固定された円筒状の保持機構の内側に、円筒面に沿って保持された感熱性平版印刷版材料に、円筒内部から一本もしくは複数本のレーザービームを用いて円筒の周方向(主走査方向)に走査しつつ、周方向に直角な方向(副走査方向)に移動させて感熱性平版印刷版材料全面を露光する方式、
(3)回転体としての軸を中心に回転する円筒状ドラム表面に保持された感熱性平版印刷版材料に、円筒外部から一本もしくは複数本のレーザービームを用いてドラムの回転によって周方向(主走査方向)に走査しつつ、周方向に直角な方向(副走査方向)に移動させて感熱性平版印刷版材料全面を露光する方式が挙げられる。
【0186】
本発明に関しては特に(3)の走査露光方式が好ましく、特に印刷装置上で露光を行う装置においては、(3)の露光方式が用いられる。
【0187】
このようにして画像形成がなされた感熱性平版印刷版材料は、現像処理を行うことなく印刷を行うことができる。画像形成後の感熱性平版印刷版材料をそのまま印刷機の版胴に取り付けるか、あるいは感熱性平版印刷版材料を印刷機の版胴に取り付けた後に画像形成を行い、版胴を回転させながら水供給ローラーおよびまたはインク供給ローラーを感熱性平版印刷版材料に接触させることで画像形成層の非画像部を除去することが可能である。
【0188】
本発明の感熱性平版印刷版材料における上記の画像形成層非画像部の除去工程は、PS版を使用した通常の印刷シークエンスで行うことができるため、いわゆる機上現像処理による作業時間の延長の必要がないため、コストダウンにも有効である。
【0189】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0190】
実施例1
〈支持体の調製〉
厚さ0.24mmのアルミニウム板(材質JIS1050、調質H16)を、50℃の1質量%水酸化ナトリウム水溶液中に浸漬し、溶解量が2g/mになるように溶解処理を行い水洗した後、25℃の0.1質量%塩酸水溶液中に30秒間浸漬し、中和処理した後、水洗した。
【0191】
次いでこのアルミニウム板を、塩酸10g/L、アルミを0.5g/L含有する電解液により、正弦波の交流を用いて、ピーク電流密度が50A/dmの条件で電解粗面化処理を行った。この際の電極と試料表面との距離は10mmとした。電解粗面化処理は12回に分割して行い、一回の処理電気量(陽極時)を40C/dmとし、合計で480C/dmの処理電気量(陽極時)とした。また、各回の粗面化処理の間に3秒間の休止時間を設けた。
【0192】
電解粗面化後は、30℃に保たれた20質量%硫酸水溶液中に浸漬して、粗面化された面のスマットを含めた溶解量が0.6g/mになるようにエッチングし、水洗した。次いで、20%硫酸水溶液中で、20Vの定電圧条件で電気量が180C/dmとなるように陽極酸化処理を行い、さらに水洗した。
【0193】
次いで、水洗後の表面水をスクイーズした後、50℃に保たれた2.0質量%の炭酸水素Na水溶液に30秒間浸漬し、水洗を行った後に、80℃で5分間乾燥した。次いで、75℃に保たれた5.0質量%のクエン酸水溶液に30秒間浸漬し、水洗を行った後に、80℃で5分間乾燥し、アルミニウム支持体Aを得た。アルミニウム支持体Aの表面粗さをWYKO社製RST Plusを使用し、40倍で測定したところ、Raは0.59μmであった。
【0194】
〈親水性層塗布済み支持体の調製〉
(電子供与性染料前駆体ODB−2の水分散体の調製)
電子供与性染料前駆体(ロイコ色素)ODB−2(山本化成社製)18g、カルボキシメチルセルロースCMC1220(ダイセル化学社製)の4質量%水溶液50g、純水32gを混合し、サンドグラインダーで3時間分散した。分散にはジルコニアビーズを用い、分散時の回転数は2000rpmであった。
【0195】
次いで、純水100gを加えて500rpmで10分間混合希釈し、ビーズを取り除いて10質量%の電子供与性染料前駆体ODB−2の水分散体を得た。電子供与性染料前駆体ODB−2の水分散体の粒子の平均粒径は約1μmであった。
【0196】
Figure 2004314471
Figure 2004314471
上記の親水性層塗布液1、2、3を前述のアルミニウム支持体A上に、塗布後乾燥時の付量が0.5g/mになるように塗布して、親水性層塗布済み支持体01、02、03を各々調製した。
【0197】
[感熱性平版印刷版材料の作製]
〈酸発生剤(例示化合物(11))を含有するワックスの水分散体の調製〉
80℃で加熱溶融したカルナバワックス30gに酸発生剤(一般式(4)で表されるs−トリアジン系酸発生剤の例示化合物(11)、三和ケミカル社製)3gを溶解したものに、界面活性剤(デモールN:花王社製)0.5g、PVA(ケン化度:87、重合度2400)の10%水溶液5gと純水90gを混合したものを90℃に加熱しながら、ホモジナイザーで5000rpmで3時間分散した。分散にはジルコニアビーズを用いた。
【0198】
ついで、純水56gを加えて500rpmで10分間混合希釈し、ビーズを取り除いて酸発生剤(例示化合物(11))を含有するワックスの水分散体を得た。得られた、酸発生剤(例示化合物(11))を含有するワックスの水分散体の平均粒径は1.5μmであった。
【0199】
〈顕色剤2,4′−ビスフェノールS(小西化学)の水分散体の調製〉
顕色剤2,4′−ビスフェノールS(小西化学)18g、カルボキシメチルセルロースCMC1220(ダイセル化学社製)の4質量%水溶液50g、純水32gを混合し、サンドグラインダーで3時間分散した。分散にはジルコニアビーズを用い、分散時の回転数は2000rpmであった。
【0200】
次いで、純水100gを加えて500rpmで10分間混合希釈し、ビーズを取り除いて10質量%の顕色剤2,4′−ビスフェノールS(小西化学)の水分散体を得た。顕色剤2,4′−ビスフェノールS(小西化学)の水分散体の粒子の平均粒径は約1μmであった。
【0201】
【化23】
Figure 2004314471
【0202】
Figure 2004314471
Figure 2004314471
Figure 2004314471
上記の画像形成層塗布液1〜6を親水性層塗布済み支持体01〜03上に、表2記載のように、ワイヤーバーにて塗布(塗布後乾燥時の付量が1.0g/mになるように塗布)し、感熱性平版印刷版材料001〜008を作製した。
【0203】
尚、画像形成層塗布液に使用した光熱変換剤(一般式(I)の染料)は表2記載のようであり、塗布後乾燥時の光熱変換剤(一般式(I)の染料)の付量は0.5g/mとした。
[評価方法]
〈画像形成〉
感熱性平版印刷版材料に、赤外線レーザー露光で画像形成を行った。即ち、露光には波長830nm、スポット径約18μmのレーザービームを用い、レーザービームの焦点を感熱性平版印刷版材料表面に合わせて、露光エネルギーを300mj/cmとした条件で、2400dpi(dpi:2.54cm当たりのドット数を表す)、175線で画像を形成した。評価用の画像として、ベタ画像と1〜99%の網点画像および縦、横、斜め線によるライン&スペース画像を用いた。
【0204】
〈露光可視画性〉
上記〈画像形成〉により画像を形成した試料を目視観察し、下記基準により露光可視画性を評価した。
【0205】
○:露光部と未露光部の区別がはっきりとわかる
△:露光部と未露光部の区別がややわかる
×:露光部と未露光部の区別がほとんどわからない
(Lab(L、a、b)、およびΔE(色差))
上記〈画像形成〉により画像を形成した試料の未露光部分、露光部分をGRETAG社製SPM100を用いて測定を行って、画像形成層を有する側の最表面の未露光部分、露光部分のLabの値(L、a、bの値)を求めた。
【0206】
次に、下式から計算してΔE(色差)を求めた。
未露光部分、露光部分のLab値をそれぞれ(L 、a 、b )、(L 、a 、b )とすると
ΔE=((L −L +(a −a +(b −b 0.5
(最大濃度の差(ΔDmax))
露光部と未露光部分の最大濃度Dmax1、Dmax2を測定し、下式から露光部と未露光部分の最大濃度の差(ΔDmax)を求めた。
【0207】
ΔDmax=|Dmax1−Dmax2|
〈耐刷性〉
印刷機(三菱重工業(株)製DAIYA1F−1)の版胴に、上記〈画像形成〉により感熱性平版印刷版材料に画像を形成した試料を取り付け、コート紙、湿し水(アストロマーク3(日研化学研究所製)2質量%)、インク(東洋インク(株)製トーヨーキングハイエコーM紅)を使用して印刷を行い(尚、印刷開始のシークエンスはPS版の印刷シークエンスで行い、特別な機上現像操作は行わなかった)、印刷を2万枚まで行って、3%網点画像に欠けが生じるか、もしくは、ベタ画像部にかすれが生じた時点での印刷枚数を求め、耐刷性を示す指標とした。
【0208】
尚、印刷後に版面を観察したところ、本発明の感熱性平版印刷版材料の非画像部は除去されていた。
【0209】
以上の結果を表2に示す。
【0210】
【表2】
Figure 2004314471
【0211】
【化24】
Figure 2004314471
【0212】
表2から、本発明の感熱性平版印刷版材料の場合には、露光可視画性、耐刷性に優れていることがわかる。
【0213】
【発明の効果】
本発明により、汎用プロセスレスプレートとして優れた耐刷性と露光可視画性とを有した機上現像可能な感熱性平版印刷版材料を提供できた。また、該感熱性平版印刷版材料を用いた、安定した耐刷性をもたらし、かつ、印刷機汚染の懸念がない印刷方法を提供できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】アルミニウム支持体の拡大断面図である。
【図2】図1の1部をさらに拡大した拡大断面図である。
【符号の説明】
1 小ピット
2 大きなうねり
小ピット1の平均開孔径
h 小ピット1の平均深さ
大きなうねり2の平均開孔径

Claims (9)

  1. 支持体上の画像形成層を有する側の最表面の画像様に露光または加熱後の未露光または未加熱部分のLabの値が60≦L≦80、−10≦a≦10、−10≦b≦10であり、露光または加熱部分と未露光または未加熱部分の色差(ΔE)が5以上であることを特徴とする感熱性平版印刷版材料。
  2. 支持体上の画像形成層を有する側の最表面の画像様に露光または加熱後の露光または加熱部分のLabの値が50≦L≦80、−10≦a≦0、−10≦b≦15であり、露光または加熱部分と未露光または未加熱部分の色差(ΔE)が5以上であることを特徴とする請求項1に記載の感熱性平版印刷版材料。
  3. 画像様に露光または加熱部分と未露光または未加熱部分の最大濃度の差(ΔDmax)が0.1以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の感熱性平版印刷版材料。
  4. 支持体上に、熱あるいは酸で変色、発色または消色する化合物を含有する親水性層を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の感熱性平版印刷版材料。
  5. 画像形成層が熱溶融性微粒子を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の感熱性平版印刷版材料。
  6. 熱溶融性微粒子が光また熱で酸を発生する化合物を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の感熱性平版印刷版材料。
  7. 支持体上に設けたいずれかの層に光熱変換剤を含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の感熱性平版印刷版材料。
  8. 画像形成層が露光または加熱で親油化することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の感熱性平版印刷版材料。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の感熱性平版印刷版材料を、サーマルヘッドもしくはサーマルレーザーを用いて画像を形成した後に、画像形成層の非画像部分を印刷機上で除去する工程を含むことを特徴とする印刷方法。
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