JP2003118248A - 感熱性平版印刷用原板 - Google Patents
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Abstract
着して印刷することが可能であり、耐刷性及び汚れ難さ
に優れ、しかも、刷り出しの着肉性及び感度が改良され
た感熱性平版印刷用原板を提供する。 【解決手段】 支持体上に、(1)インキ受容層、並び
に(2)99〜80重量部のベリリウム、マグネシウ
ム、アルミニウム、珪素、チタン、硼素、ゲルマニウ
ム、スズ、ジルコニウム、鉄、バナジウム、アンチモン
及び遷移金属から選択される少なくとも一つの元素のコ
ロイド粒子状酸化物又は水酸化物、及び1〜20重量部
の重量平均分子量50,000を超えるポリアクリル酸
を含有する親水層を有し、インキ受容層及び親水層のう
ち少なくとも一つの層が光熱変換剤を含有することを特
徴とする。
Description
平版印刷用原板に関する。より詳しくは、デジタル信号
に基づいた赤外線レーザビーム走査露光による画像記録
が可能であり、画像記録したものを従来のような現像工
程を経ることなしに、そのまま印刷機に装着して印刷す
ることが可能な平版印刷用原板であって、感度、刷り出
し着肉性及び耐刷性の良好な平版印刷用原板に関する。
に装着して印刷することができる平版印刷版用原板につ
いては、種々の方法が提案されている。有望な方法の一
つは、半導体レーザ、YAGレーザ等の固体高出力赤外
線レーザで露光し、露光部分を光を熱に変換する光熱変
換剤で発熱させ、分解蒸発を起こさせるアブレーション
を利用した方法である。すなわち、親油性でインキ受容
性表面または親油性のインキ受容層を有する基板上に親
水層を設け、親水層をアブレーション除去する方法であ
る。
レーザー光吸収層の上に架橋した親水層を設け、この親
水層をアブレーションする印刷版が開示されている。こ
の親水層は、ポリビニルアルコールをテトラエトキシ珪
素の加水分解物で架橋し、二酸化チタン粒子を含有させ
たものからなり、親水層の膜強度向上を図ったものであ
る。この技術により耐刷力は向上する。しかし、炭化水
素基を有し必ずしも高親水性ではないポリビニルアルコ
ールを主成分とするため、汚れにくさについては不十分
で、さらなる改良が必要である。
19143号公報及びWO99/19144号公報に
は、インキ受容層を塗布した基板上に、シリカなどのコ
ロイドをアミノプロピルトリエトキシシランなどの架橋
剤で架橋したものを主成分とする親水層を設け、現像な
しで印刷機に架けることが可能な平版印刷用原板が開示
されている。この親水層は、炭化水素基を極力少なくし
て印刷汚れに対する耐性を高め、架橋剤でコロイドを架
橋することにより耐刷力の向上を図っている。
は、耐刷力は数千枚と不十分であり、従来技術における
アブレーションを利用したデジタルダイレクト無処理刷
版は、処理なしという技術の難しさのため、印刷の基本
である汚れにくさあるいは耐刷力のいずれかが損なわれ
るという問題があった。
るか又はインキ受容層が塗布されている基板上に、ベリ
リウム、マグネシウム、アルミニウム、珪素、チタン、
硼素、ゲルマニウム、スズ、ジルコニウム、鉄、バナジ
ウム、アンチモン及び遷移金属から選択された少なくと
も一つの元素の酸化物又は水酸化物のコロイド及び親水
性樹脂等を含有する、加熱部が印刷時湿し水又はインキ
によって容易に除去される三次元架橋した親水層、及び
水溶性オーバーコート層を順次設けた感熱性平版印刷版
用原板とすることにより、デジタルダイレクト無処理刷
版の耐刷性と汚れ難さが両立できることが判明した(特
願平11−2477644号参照)が、かかる感熱性平
版印刷用原板においてもなお、刷り出し時の着肉性が不
十分で、完全に着肉するまでの損紙が多い問題、及び感
度が低い問題があることが分かった。
を更に解決することであり、露光後、処理を行うことな
く直接印刷機に装着して印刷することが可能であり、耐
刷性及び汚れ難さに優れ、しかも、刷り出しの着肉性及
び感度が改良された感熱性平版印刷用原板を提供するこ
とにある。
結果、親水層の親水性樹脂として重量平均分子量50,
000を超えるポリアクリル酸を用い、珪素などの元素
のコロイド粒子状酸化物又は水酸化物との添加割合を限
定することによって、上記目的が達成されることを見出
し、本発明に至った。すなわち、本発明は、以下の通り
である。
びに(2)99〜80重量部のベリリウム、マグネシウ
ム、アルミニウム、珪素、チタン、硼素、ゲルマニウ
ム、スズ、ジルコニウム、鉄、バナジウム、アンチモン
及び遷移金属から選択される少なくとも一つの元素のコ
ロイド粒子状酸化物又は水酸化物、及び1〜20重量部
の重量平均分子量50,000を超えるポリアクリル酸
を含有する親水層を有し、インキ受容層及び親水層のう
ち少なくとも一つの層が光熱変換剤を含有する感熱性平
版印刷用原板。
(2)前記1記載の親水層、及び(3)水溶性オーバー
コート層を有し、インキ受容層、親水層及び水溶性オー
バーコート層のうち少なくとも一つの層が光熱変換剤を
含有する感熱性平版印刷用原板。
に高分子量の親水性樹脂(ポリアクリル酸)を用いるこ
とにより、コロイド粒子と親水性樹脂との相互作用点
が多くなり、湿し水に対する耐水性が向上し、非画像部
耐刷性が改良される。塗布液粘度がアップすることに
より、良好な塗布性を示し、塗布面状に優れた平版印刷
用原板を提供することができ、網点品質に優れた印刷物
の作製が可能となる。露光時の親水層破壊によるカス
の飛散量が抑制され、光学系を汚染することなく、露光
することが可能となる。飛散カス量が抑えられること
により、非画像部へカスが再付着することによる汚れが
防止でき、汚れ難さに優れる効果を奏する。
て詳細に説明する。本発明に使用する支持体としては、
寸度的に安定な板状物が用いられる。紙、親油性のプラ
スチック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リスチレン等)がラミネートされた紙、金属板(例え
ば、アルミニウム、亜鉛、銅、ニッケル、ステンレス鋼
板等)、プラスチックフィルム(例えば、二酢酸セルロ
ース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪
酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、硝酸セルロース、
ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリスチ
レン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニル
アセタール等)、上記の金属がラミネートまたは蒸着さ
れた紙もしくはプラスチックフィルム等が含まれる。
ートフィルム、ポリカーボートフィルム、アルミニウム
または鋼板、もしくは親油性のプラスチックフィルムが
ラミネートされているアルミニウムまたは鋼板である。
アルミニウム板及びアルミニウムを主成分とし、微量の
異元素を含む合金板であり、さらにはアルミニウムまた
はアルミニウム合金の薄膜にプラスチックがラミネート
されているものである。アルミニウム合金に含まれる異
元素には、ケイ素、鉄、マンガン、銅、マグネシウム、
クロム、亜鉛、ビスマス、ニッケル、チタンなどがあ
る。合金中の異元素の含有量は高々10重量%以下であ
る。また、DC鋳造法を用いたアルミニウム鋳塊からの
アルミニウム板でも、連続鋳造法による鋳塊からのアル
ミニウム板であっても良い。しかし、本発明に適用され
るアルミニウム板は、従来より公知公用の素材のアルミ
ニウム板をも適宜に利用することができる。
0.05mm〜0.6mm、好ましくは0.1mm〜
0.4mm、特に好ましくは0.15mm〜0.3mm
である。
の粗面化、陽極酸化などの表面処理をすることが好まし
い。表面処理によりインキ受容層との接着性の確保が容
易になる。
の方法により行われるが、例えば、機械的に粗面化する
方法、電気化学的に表面を溶解粗面化する方法及び化学
的に表面を選択溶解させる方法により行われる。機械的
方法としては、ボール研磨法、ブラシ研磨法、ブラスト
研磨法、バフ研磨法などの公知の方法を用いることがで
きる。化学的方法としては、特開昭54−31187号
公報に記載されているような鉱酸のアルミニウム塩の飽
和水溶液に浸漬する方法が適している。また、電気化学
的な粗面化法としては塩酸または硝酸などの酸を含む電
解液中で交流または直流により行う方法がある。また、
特開昭54−63902号に開示されているように混合
酸を用いた電解粗面化方法も利用することができる。
ウム板の表面の中心線平均粗さ(Ra)が0.2〜1.
0μmとなるような範囲で施されることが好ましい。粗
面化されたアルミニウム板は必要に応じて水酸化カリウ
ムや水酸化ナトリウムなどの水溶液を用いてアルカリエ
ッチング処理がされ、さらに中和処理された後、所望に
より耐摩耗性を高めるために陽極酸化処理が施される。
アルミニウム板の陽極酸化処理に用いられる電解質とし
ては、多孔質酸化皮膜を形成する種々の電解質の使用が
可能で、一般的には硫酸、塩酸、蓚酸、クロム酸あるい
はそれらの混酸が用いられる。それらの電解質の濃度は
電解質の種類によって適宜決められる。陽極酸化の処理
条件は、用いる電解質により種々変わるので一概に特定
し得ないが、一般的には電解質の濃度が1〜80重量%
溶液、液温は5〜70℃、電流密度5〜60A/dm2、
電圧1〜100V、電解時間10秒〜5分の範囲であれ
ば適当である。形成される酸化皮膜量は、1.0〜5.
0g/m2、特に1.5〜4.0g/m2であることが好
ましい。
のような表面処理をされ陽極酸化皮膜を有する基板その
ままでも良いが、上層との接着性、断熱性などの一層の
改良のため、必要に応じて、特願2000−65219
号や特願2000−143387号に記載されている陽
極酸化皮膜のマイクロポアの拡大処理、マイクロポアの
封孔処理、及び親水性化合物を含有する水溶液に浸漬す
る表面親水化処理などを適宜選択して行うことができ
る。上記親水化処理のための好適な親水性化合物として
は、ポリビニルホスホン酸、スルホン酸基をもつ化合
物、糖類化合物、クエン酸、アルカリ金属珪酸塩、フッ
化ジルコニウムカリウム、リン酸塩/無機フッ素化合物
などを挙げることができる。
ある溶媒に可溶な親油性の有機高分子が含有される。有
用な有機高分子としては、ポリエステル、ポリウレタ
ン、ポリウレア、ポリイミド、ポリシロキサン、ポリカ
ーボネート、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、フェノー
ル・ホルムアルデヒド樹脂、アルキルフェノール・ホル
ムアルデヒド樹脂、ポリビニルアセテート、アクリル樹
脂及びその共重合体、ポリビニルフェノール、ポリビニ
ルハロゲン化フェノール、メタクリル樹脂及びその共重
合体、アクリルアミド共重合体、メタクリルアミド共重
合体、ポリビニルホルマール、ポリアミド、ポリビニル
ブチラール、ポリスチレン、セルロースエステル樹脂、
ポリ塩化ビニルやポリ塩化ビニリデン等を挙げることが
できる。
て、側鎖にヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホン
アミド基やトリアルコキシシリル基を有する樹脂が基板
や上層の親水層との接着性に優れ、かつ場合によって架
橋剤で容易に硬化するので望ましい。その他、アクロニ
トリル共重合体、ポリウレタン、側鎖にスルホンアミド
基を有する共重合体や側鎖にヒドロキシル基を有する共
重合体をジアゾ樹脂によって光硬化させたものが好まし
い。
ゾール、p−クレゾール、m/p混合クレゾール)、フ
ェノール/クレゾール(m−クレゾール、p−クレゾー
ル、m/p混合クレゾール)、フェノール変性キシレ
ン、t−ブチルフェノール、オクチルフェノール、レゾ
ルシノール、ピロガロール、カテコール、クロロフェノ
ール(m−Cl、p−Cl)、ブロモフェノール(m−
Br、p−Br)、サリチル酸、フロログルシノールな
どのホルムアルデヒドとの縮合のノボラック樹脂及びレ
ゾール樹脂、さらに上記フェノール類化合物とアセトン
との縮合樹脂などが有用である。
(1)〜(12)に示すモノマーをその構成単位とする
通常1万〜20万の分子量を持つ共重合体を挙げること
ができる。 (1)芳香族ヒドロキシル基を有するアクリルアミド
類、メタクリルアミド類、アクリル酸エステル類、メタ
クリル酸エステル類及びヒドロキシスチレン類、例えば
N−(4−ヒドロキシフェニル)アクリルアミドまたは
N−(4−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド、o
−、m−及びp−ヒドロキシスチレン、o−、m−及び
p−ヒドロキシフェニルアクリレートまたはメタクリレ
ート、(2)脂肪族ヒドロキシル基を有するアクリル酸
エステル類及びメタクリル酸エステル類、例えば、2−
ヒドロキシエチルアクリレートまたは2−ヒドロキシエ
チルメタクリレート、
ル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル
酸アミル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸シクロヘキ
シル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、アク
リル酸ベンジル、アクリル酸−2−クロロエチル、アク
リル酸4−ヒドロキシブチル、グリシジルアクリレー
ト、N−ジメチルアミノエチルアクリレート等の(置
換)アクリル酸エステル、(4)メタクリル酸メチル、
メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリ
ル酸ブチル、メタクリル酸アミル、メタクリル酸ヘキシ
ル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸オクチ
ル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル、メ
タクリル酸−2−クロロエチル、メタクリル酸4−ヒド
ロキシブチル、グリシジルメタクリレート、N−ジメチ
ルアミノエチルメタクリレートなどの(置換)メタクリ
ル酸エステル、
ド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメ
タクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−エチ
ルメタクリルアミド、N−ヘキシルアクリルアミド、N
−ヘキシルメタクリルアミド、N−シクロヘキシルアク
リルアミド、N−シクロヘキシルメタクリルアミド、N
−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−ヒドロキシエ
チルアクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N
−フェニルメタクリルアミド、N−ベンジルアクリルア
ミド、N−ベンジルメタクリルアミド、N−ニトロフェ
ニルアクリルアミド、N−ニトロフェニルメタクリルア
ミド、N−エチル−N−フェニルアクリルアミド及びN
−エチル−N−フェニルメタクリルアミドなどのアクリ
ルアミドもしくはメタクリルアミド、
エチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテ
ル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、
オクチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテルなど
のビニルエーテル類、(7)ビニルアセテート、ビニル
クロロアセテート、ビニルブチレート、安息香酸ビニル
などのビニルエステル類、(8)スチレン、メチルスチ
レン、クロロメチルスチレンなどのスチレン類、(9)
メチルビニルケトン、エチルビニルケトン、プロピルビ
ニルケトン、フェニルビニルケトンなどのビニルケトン
類、(10)エチレン、プロピレン、イソブチレン、ブ
タジエン、イソプレンなどのオレフィン類、(11)N
−ビニルピロリドン、N−ビニルカルバゾール、4−ビ
ニルピリジン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル
など、
ニル)アクリルアミド、N−(m−アミノスルホニルフ
ェニル)アクリルアミド、N−(p−アミノスルホニル
フェニル)アクリルアミド、N−〔1−(3−アミノス
ルホニル)ナフチル〕アクリルアミド、N−(2−アミ
ノスルホニルエチル)アクリルアミドなどのアクリルア
ミド類、N−(o−アミノスルホニルフェニル)メタク
リルアミド、N−(m−アミノスルホニルフェニル)メ
タクリルアミド、N−(p−アミノスルホニルフェニ
ル)メタクリルアミド、N−〔1−(3−アミノスルホ
ニル)ナフチル〕メタクリルアミド、N−(2−アミノ
スルホニルエチル)メタクリルアミドなどのメタクリル
アミド類、また、o−アミノスルホニルフェニルアクリ
レート、m−アミノスルホニルフェニルアクリレート、
p−アミノスルホニルフェニルアクリレート、1−(3
−アミノスルホニルフェニルナフチル)アクリレートな
どのアクリル酸エステル類などの不飽和スルホンアミ
ド、o−アミノスルホニルフェニルメタクリレート、m
−アミノスルホニルフェニルメタクリレート、p−アミ
ノスルホニルフェニルメタクリレート、1−(3−アミ
ノスルホニルフェニルナフチル)メタクリレートなどの
メタクリル酸エステル類などの不飽和スルホンアミド。
接着助剤、着色剤、無機又は有機の微粒子、塗布面状改
良剤、可塑剤を必要に応じて添加することができる。そ
の他、このインキ受容層には、感度を高めるための光熱
変換剤や露光後のプリントアウト画像を形成させるため
の加熱発色系または消色系添加剤が含有されてもよい。
して、ジアゾ樹脂、芳香族アジド化合物、エポキシ樹
脂、イソシアネート化合物、ブロックイソシアネート化
合物、テトラアルコキシ珪素の初期加水分解縮合物、グ
リオキザール、アルデヒド化合物やメチロール化合物を
挙げることができる。
板及び親水層との接着に優れるが、この他にシランカッ
プリング剤、イソシアネート化合物、チタン系カップリ
ング剤も有用である。
られるが、特にローダミン6G塩化物、ローダミンB塩
化物、クリスタルバイオレット、マラカイトグリーンシ
ュウ酸塩、オキサジン4パークロレート、キニザリン、
2−(α−ナフチル)−5−フェニルオキサゾール、ク
マリン−4が挙げられる。他の染料として具体的には、
オイルイエロー#101、オイルイエロー#103、オ
イルピンク#312、オイルグリーンBG、オイルブル
ーBOS、オイルブルー#603、オイルブラックB
Y、オイルブラックBS、オイルブラックT−505
(以上、オリエント化学工業(株)製)、ビクトリアピ
ュアブルー、クリスタルバイオレット(CI4255
5)、メチルバイオレット(CI42535)、エチル
バイオレット、メチレンブルー(CI52015)、パ
テントピュアブルー(住友三国化学社製)、ブリリアン
トブルー、メチルグリーン、エリスリシンB、ベーシッ
クフクシン、m−クレゾールパープル、オーラミン、4
−p−ジエチルアミノフェニルイミナフトキノン、シア
ノ−p−ジエチルアミノフェニルアセトアニリドなどに
代表されるトリフェニルメタン系、ジフェニルメタン
系、オキサジン系、キサンテン系、イミノナフトキノン
系、アゾメチン系もしくはアントラキノン系の染料又は
特開昭62−293247号公報、特願平7−3351
45号公報に記載されている染料を挙げることができ
る。上記色素は、インキ受容層中に添加される場合は受
容層の全固形分に対し、通常約0.02〜10重量%、
より好ましくは約0.1〜5重量%の割合ある。
合物であるフッ素系界面活性剤やシリコン系界面活性剤
も用いることができる。具体的にはパーフルオロアルキ
ル基やジメチルシロキサン基を有する界面活性剤が塗布
面上を整えることで有用である。
の微粒子としては10nmから100nmまでのコロイ
ダルシリカやコロイダルアルミニウム、更にはこれらの
コロイドより大きい粒径の不活性粒子、例えば、シリカ
粒子、表面疎水化したシリカ粒子、アルミナ粒子、二酸
化チタン粒子、その他重金属粒子、クレーやタルク等を
挙げることができる。これらの無機又は有機の微粒子を
インキ受容層中に添加することによって、上層の親水層
との接着性を改良し、印刷における耐刷力を増加させる
効果がある。インキ受容層中におけるこれらの微粒子の
添加割合は、全量の80重量%以下で好ましくは40重
量%以下である。
応じ、塗膜の柔軟性等を付与するために可塑剤が加えら
れる。例えば、ポリエチレングリコール、クエン酸トリ
ブチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フクル
酸ジヘキシル、フタル酸ジオクチル、リン酸トリクレジ
ル、リン酸トリブチル、リン酸トリオクチル、オレイン
酸テトラヒドロフルフリル、アクリル酸またはメタクリ
ル酸のオリゴマー及びポリマー等が用いられる。
たとき画像部と非画像部を鮮明にするため発色系または
消色系の化合物が添加されることが好ましい。例えば、
ジアゾ化合物やジフェニルヨードニウム塩のような熱酸
発生剤と共にロイコ染料(ロイコマラカイトグリーン、
ロイコクリスタルバイオレット、クリスタルバイオレッ
トのラクトン体等)やpH変色染料(例えば、エチルバ
イオレット、ビクトリアプアーブルーBOH等の染料)
が用いられる。その他、EP897134号明細書に記
載されているような、酸発色染料と酸性バインダーの組
合わせも有効である。この場合、加熱によって染料を形
成している会合状態の結合が切れ、ラクトン体が形成し
て有色から無色に変化する。これらの発色系または消色
系の添加割合は、受容層中の全固形分に対し10重量%
以下好ましくは5重量%以下である。
アルコール類(メタノール、エタノール、プロピルアル
コール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、
プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、エチ
レングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコ
ールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチ
ルエーテル等)、エーテル類(テトラヒドロフラン、エ
チレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコ
ールジメチルエーテル、テトラヒドロピラン等)、ケト
ン類(アセトン、メチルエチルケトン、アセチルアセト
ン等)、エステル類(酢酸メチル、エチレングリコール
モノメチルモノアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、
ガンマーブチロラクトン等)、アミド類(ホルムアミ
ド、N−メチルホルムアミド、ピロリドン、N−メチル
ピロリドン等)等を用いることができる。これらの溶媒
は単独又は混合状態で使用される。塗布液を調製する場
合、溶媒中の上記インキ受容層構成成分(添加剤を含む
全固形分)の濃度は、好ましくは1〜50重量%であ
る。その他、上記のような有機溶媒からの塗布ばかりで
なく、水性エマルジョンからも被膜を形成させることが
できる。この場合の濃度は5重量%から50重量%が好
ましい。
みは、特に限定的ではないが、金属板上に設ける場合に
は断熱層としての役目も有するので、0.1μm以上が
好ましい。より好ましくは0.2μm以上である。親油
性のプラスチックフィルムを基板として使用する場合に
は、インキ受容層は上層との接着層としての役目を果す
ことができればよいので、その塗布量は金属板の時より
少なくてもよく、0.05μm以上が好ましい。
インキを使用する平版印刷で、湿し水に溶けない層であ
り、ベリリウム、マグネシウム、アルミニウム、珪素、
チタン、硼素、ゲルマニウム、スズ、ジルコニウム、
鉄、バナジウム、アンチモン及び遷移金属から選択され
た少なくとも一つの元素のコロイド粒子状酸化物又は水
酸化物、及びポリアクリル酸を含有する溶液を塗布して
形成される。本発明に用いられるコロイド粒子状の酸化
物又は水酸化物を構成する元素のうち特に好ましいもの
として、アルミニウム、珪素、チタン及びジルコニウム
を挙げることができる。
シリカでは粒径5〜100nmの球形のものが好適であ
る。粒径10〜50nmの球状粒子が50〜400nm
の長さに連なったパールネック状のコロイドも用いるこ
とができる。アルミニウムの酸化物又は水酸化物コロイ
ドのように100nm×10nmのような羽毛状のもの
も有効である。
化物やアルコキシ化合物の加水分解又は水酸化物の縮合
など種々の公知の方法で作ることができる。例えば、
ジ、トリ及び/又はテトラアルコキシシランから、酸触
媒下、直接に加水分解・縮合反応を行いゾルを作製して
適用することもできる。このゾルを適用する場合は、よ
り強固な親水性3次元架橋皮膜が得られる。また、コロ
イドの分散液は、日産化学工業(株)などの市販品を選
択して用いてもよい。
酸は、重量平均分子量が50,000を超えるものであ
る。重量平均分子量が50,000未満では、シリカな
どのコロイド粒子との相溶性は良いが、高分子鎖1本当
たりの相互作用点の数が少なく、被膜全体の膜強度が十
分でなく、大幅な耐刷性向上は認められない。また、塗
布液粘度が低くなるため、風ムラなどによる親水層の塗
布面状劣化が起こり、これも耐刷性および網点の面内均
一性低下の要因となる。なお、親水層に用いられるポリ
アクリル酸の重量平均分子量の上限は、5,000,0
00が好ましい。
記コロイド粒子状酸化物又は水酸化物の添加量99〜8
0重量部に対して、1〜20重量部である。このような
割合の場合に、良好な、耐刷性、汚れ難さ、感度及び刷
り出し着肉性が得られる。ポリアクリル酸の添加量がこ
の範囲より多いと感度の低下と刷り出しの着肉性の低下
が起こる。この範囲より少ないと感度の低下と耐刷性の
劣化が起こる。
リアクリル酸の他に、コロイドの架橋を促進する架橋剤
を添加しても良い。その様なコロイドの架橋剤としては
テトラアルコキシシランの初期加水分解縮合物、トリア
ルコキシシリルプロピル−N,N,N−トリアルキルア
ンモニウムハライド又はアミノプロピルトリアルコキシ
シランが好ましい。その添加割合は親水層の全固形分の
5重量%以下であることが好ましい。
を溶剤に溶解もしくは分散した溶液を調製し、塗布によ
り設けられる。親水層塗布液の主溶剤としては、水、及
び、メタノール、エタノール、プロパノールなどの低沸
点アルコールが単独又は混合物として用いられる。
を良化させるため、良く知られたフッ素系界面活性剤、
シリコン系界面活性剤、ポリオキシエチレン系界面活性
剤などを添加しても良い。
ら3μmであることが好ましい。この範囲内で、アブレ
ーションが良好で、耐刷力も良好となる。
ーションによるカスの飛散抑制及び親油性物質による親
水層汚染の防止のため、親水層上に水溶性樹脂を主成分
とするオーバーコート層を設けることができる。
層は印刷時容易に除去できるものであり、水溶性の有機
高分子化合物から選ばれた樹脂を含有する。ここで用い
る水溶性の有機高分子化合物としては、塗布乾燥によっ
てできた被膜がフィルム形成能を有するもので、具体的
には、ポリ酢酸ビニル(但し加水分解率65%以上のも
の)、ポリアクリル酸、そのアルカリ金属塩もしくはア
ミン塩、ポリアクリル酸共重合体、そのアルカリ金属塩
もしくはアミン塩、ポリメタクリル酸、そのアルカリ金
属塩もしくはアミン塩、ポリメタクリル酸共重合体、そ
のアルカリ金属塩もしくはアミン塩、ポリアクリルアミ
ド、その共重合体、ポリヒドロキシエチルアクリレー
ト、ポリビニルピロリドン、その共重合体、ポリビニル
メチルエーテル、ビニルメチルエーテル/無水マレイン
酸共重合体、ポリ−2−アクリルアミド−2−メチル−
1−プロパンスルホン酸、そのアルカリ金属塩もしくは
アミン塩、ポリ−2−アクリルアミド−2−メチル−1
−プロパンスルホン酸共重合体、そのアルカリ金属塩も
しくはアミン塩、アラビアガム、繊維素誘導体(例え
ば、カルボキシメチルセルローズ、カルボキシエチルセ
ルローズ、メチルセルローズ等)、その変性体 、ホワ
イトデキストリン、プルラン、酵素分解エーテル化デキ
ストリン等を挙げることができる。また、目的に応じ
て、これらの樹脂を二種以上混合して用いることもでき
る。
性を確保する目的で、水溶液塗布の場合には主に非イオ
ン系界面活性剤を添加することができる。この様な非イ
オン界面活性剤の具体例としては、ソルビタントリステ
アレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタント
リオレート、ステアリン酸モノグリセリド、ポリオキシ
エチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン
ドデシルエーテル等を挙げることが出来る。上記非イオ
ン界面活性剤のオーバーコート層の全固形物中に占める
割合は、0.05〜5重量%が好ましく、より好ましく
は1〜3重量%である。
0.05μmから4.0μmが好ましく、更に好ましい
範囲は0.1μmから1.0μmである。この範囲内
で、印刷時の湿し水によるオーバーコート層の溶解除去
性を損なうことなく、良好な、アブレーションカスの飛
散抑制及び親水層の汚染防止が得られる。
及びオーバーコート層のうち少なくとも一つの層に、赤
外線に対する感度を高めるため、赤外線を吸収して発熱
する機能を有する光熱変換剤が添加される。
を吸収する物質であればよく、種々の顔料や染料を用い
る事ができる。顔料としては、市販の顔料及びカラーイ
ンデックス(C.I.)便覧、「最新顔料便覧」(日本
顔料技術協会編、1977年刊)、「最新顔料応用技
術」(CMC出版、1986年刊)、「印刷インキ技
術」(CMC出版、1984年刊)に記載されている顔
料が利用できる。
料、赤色顔料、紫色顔料、青色顔料、緑色顔料、蛍光顔
料、金属粉顔料、その他、ポリマー結合色素が挙げられ
る。具体的には、不溶性アゾ顔料、アゾレーキ顔料、縮
合アゾ顔料、キレートアゾ顔料、フタロシアニン系顔
料、アントラキノン系顔料、ペリレン及びペリノン系顔
料、チオインジゴ系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキ
サジン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン
系顔料、染付けレーキ顔料、アジン顔料、ニトロソ顔
料、ニトロ顔料、天然顔料、蛍光顔料、無機顔料、カー
ボンブラック等が使用できる。
く、表面処理をほどこして用いてもよい。表面処理の方
法には親水性樹脂や親油性樹脂を表面コートする方法、
界面活性剤を付着させる方法、反応性物質(例えば、シ
リカゾル、アルミナゾル、シランカップリング剤やエポ
キシ化合物、イソシアネート化合物等)を顔料表面に結
合させる方法等が考えられる。上記の表面処理方法は、
「金属石鹸の性質と応用」(幸書房)、「印刷インキ技
術」(CMC出版、1984年刊)及び「最新顔料応用
技術」(CMC出版、1986年刊)に記載されてい
る。これらの顔料中、赤外線を吸収するものが、赤外線
を発光するレーザでの利用に適する点で好ましい。その
ような赤外線を吸収する顔料としてはカーボンブラック
が特に好ましい。
加する顔料としては、特に水溶性又は親水性の樹脂と分
散しやすく、かつ親水性を損わないように親水性樹脂や
シリカゾルで表面がコートされたカーボンブラックが有
用である。
にあることが好ましく、0.01μm〜0.5μmの範
囲にあることが更に好ましい。顔料を分散する方法とし
ては、インク製造やトナー製造等に用いられる公知の分
散技術が使用できる。分散機としては、超音波分散器、
サンドミル、アトライター、パールミル、スーパーミ
ル、ボールミル、インペラー、デスパーザー、KDミ
ル、コロイドミル、ダイナトロン、3本ロールミル、加
圧ニーダー等が挙げられる。詳細は、「最新顔料応用技
術」(CMC出版、1986年刊)に記載がある。
ば「染料便覧」有機合成化学協会編集、昭和45年刊、
「化学工業」1986年5月号P.45〜51の「近赤
外吸収色素」、「90年代機能性色素の開発と市場動
向」第2章2.3項(1990)シーエムシー)又は特
許に記載されている公知の染料が利用できる。具体的に
は、アゾ染料、金属錯塩アゾ染料、ピラゾロンアゾ染
料、アントラキノン染料、フタロシアニン染料、カルボ
ニウム染料、キノンイミン染料、ポリメチン染料、シア
ニン染料などの赤外線吸収染料が好ましい。
特開昭58−125246号、特開昭59−84356
号、特開昭60−78787号等に記載されているシア
ニン染料、特開昭58−173696号、特開昭58−
181690号、特開昭58−194595号等に記載
されているメチン染料、特開昭58−112793号、
特開昭58−224793号、特開昭59−48187
号、特開昭59−73996号、特開昭60−5294
0号、特開昭60−63744号等に記載されているナ
フトキノン染料、 特開昭58−112792号等に記
載されているスクワリリウム染料、英国特許434,8
75号記載のシアニン染料や米国特許第4,756,9
93号記載の染料、米国特許第4,973,572号記
載のシアニン染料、特開平10−268512号記載の
染料、特開平11−235883号記載のフタロシアニ
ン化合物を挙げることができる。
938号記載の近赤外吸収増感剤も好適に用いられ、ま
た、米国特許第3,881,924号記載の置換された
アリールベンゾ(チオ)ピリリウム塩、特開昭57−1
42645号公報(米国特許第4,327,169号)
記載のトリメチンチアピリリウム塩、特開昭58−18
1051号、同58−220143号、同59−413
63号、同59−84248号、同59−84249
号、同59−146063号、同59−146061号
公報に記載されているピリリウム系化合物、特開昭59
−216146号公報記載のシアニン染料、米国特許第
4,283,475号に記載のペンタメチンチオピリリ
ウム塩等や特公平5−13514号、同5−19702
号公報に記載されているピリリウム化合物、エポリン社
製エポライトIII−178、エポライトIII−130、エ
ポライトIII−125等も好ましく用いられる。これら
の中で、オーバーコート層及び親水層に添加するのに特
に好ましい染料は水溶性染料で、以下に具体例を構造式
で列挙する。
記の赤外線吸収染料であっても良いが、好ましくはより
親油性の染料が良い。より好ましい染料として、以下に
例示する染料を挙げることができる。
形分の1〜50重量%、好ましくは2〜20重量%であ
る。オーバーコート層では、固形分の1〜70重量%、
好ましくは2〜50重量%、光熱変換剤が染料の場合、
特に好ましくは2〜30重量%、光熱変換剤が顔料の場
合、特に好ましくは20〜50重量%の割合である。イ
ンキ受容層への光熱変換剤の添加割合は、インキ受容層
全固形分の20重量%以下が好適で、15重量%以下が
特に好適である。これらの範囲において、各層の膜強度
を損なうことなく、良好な感度が得られる。
画像形成される。具体的には、熱記録ヘッド等による直
接画像様記録、赤外線レーザによる走査露光、キセノン
放電灯などの高照度フラッシュ露光や赤外線ランプ露光
などが用いられるが、波長700〜1200nmの赤外
線を放射する半導体レーザ、YAGレーザ等の固体高出
力赤外線レーザによる露光が好適である。画像露光され
た本発明の印刷用原板は、それ以上の処理なしに印刷機
に装着することができる。又は、印刷用原板を印刷機に
取り付けた後に印刷機上でレーザ露光し、そのまま印刷
することも可能である。インキと湿し水を用いて印刷を
開始すると、オーバーコート層と露光部の親水層は湿し
水によって除去され、その下のインキ受容層にインキが
着肉し、紙を供給すると印刷物が得られる。
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
%に、銅を0.01重量%、チタンを0.03重量%、
鉄を0.3重量%、ケイ素を0.1重量%含有するJI
SA1050アルミニウム材の厚み0.24mm圧延板
を、400メッシュのパミストン(共立窯業製)の20
重量%水性懸濁液と回転ナイロンブラシとを用いてその
表面を砂目立てした後、よく水で洗浄した。これを15
重量%水酸化ナトリウム水溶液(アルミニウム4.5重
量%含有)に浸漬してアルミニウムの溶解量が5g/m2
になるようにエッチングした後、流水で水洗した。更
に、1重量%硝酸水溶液で中和し、次に0.7重量%硝
酸水溶液(アルミニウム0.5重量%含有)中で、陽極
時電圧10.5V、陰極時電圧9.3Vの矩形波交番波
形電圧(電流比r=0.90、特公昭58−5796号
公報実施例に記載されている電流波形)を用いて160
C/dm2の陽極時電気量で電解粗面化処理を行った。
水洗後、35℃の10重量%水酸化ナトリウム水溶液中
に浸漬して、アルミニウム溶解量が1g/m 2になるよ
うにエッチングした後、水洗した。次に、50℃、30
重量%の硫酸水溶液中に浸漬し、デスマットした後、水
洗した。さらに、35℃の硫酸20重量%水溶液(アル
ミニウム0.8重量%含有)中で直流電流を用いて、多
孔性陽極酸化皮膜形成処理を行った。すなわち、電流密
度13A/dm2で電解を行い、電解時間の調節によ
り、陽極酸化皮膜重量2.7g/m2の支持体を作製し
た。以上のようにして得られた支持体は、マクベスRD
920反射濃度計で測定した反射濃度が0.30で、中
心線平均粗さRaが0.52μmであった。
下記組成のインキ受容層塗布液を、塗布液量が11.2
5ml/m2になるようバーコーターで塗布した。その
後、100℃、1分間加熱乾燥して、乾燥塗布量約0.
40g/m2のインキ受容層を得た。
ンキ受容層の上に、下記の親水層塗布液(I)をバー塗
布し、12℃、1分間乾燥して、乾燥塗布量0.45m
2の親水層を得た。
ト層塗布液をバー塗布し、100℃、90秒間乾燥し
て、乾燥塗布重量0.15g/m2のオーバーコート層
を有する感熱性平版印刷用原板を作製した。
製Trendsetter(40Wの830nm半導体
レーザーを搭載したプレートセッター)にて、200m
J/cm2のエネルギーで露光した。露光した原板をそ
れ以上の処理をしないで、そのままハイデルベルグ製の
印刷機SOR−Mに取付け、プレートエッチ液IF−1
02(富士写真フイルム(株)製)/水(容量比4/1
00)からなる湿し水と、大日本インキ化学工業(株)
製ジオスG墨インキを用い、湿し水とインキを同時に作
動させ、上質紙を供給して印刷を開始したところ、刷り
出し6枚目で完全にインキが着肉し、その後1.5万枚
の汚れのない良好な印刷物が得られた。
量25万のポリアクリル酸に代えて、実施例2では重量
平均分子量6万、実施例3では重量平均分子量125万
のポリアクリル酸を用いた以外は実施例1と同様にして
感熱性平版印刷用原板を作製した。次いで、これらの感
熱性平版印刷用原板を、実施例1と同様に露光、印刷し
たところ、どちらの印刷用原板も刷り出し着肉は6枚以
内であった。また、どちらの印刷版からも1.5万枚の
汚れのない良好な印刷物が得られた。
わりに下記組成のポリアクリル酸を含まないの親水層塗
布液(i)を用いた以外は実施例1と同様にして、比較
用の感熱性平版印刷用原板を作製した。親水層の乾燥塗
布量は0.45g/m2であった。
例1と同じプレートセッターを用いて露光し、同じ印刷
条件で印刷した。その結果、最適露光量は240mJ/
cm 2で、刷り出し着肉枚数は30枚、耐刷枚数は0.
3万枚であった。
わりに下記組成の低分子量ポリアクリル酸を含有した親
水層塗布液(ii)を用いた以外は実施例1と同様にし
て、比較用の感熱性平版印刷用原板を作製した。親水層
の乾燥塗布量は0.45g/m2であった。
例1と同じプレートセッターを用いて露光し、同じ印刷
条件で印刷した。その結果、最適露光量は200mJ/
cm 2で、刷り出し着肉枚数は6枚、耐刷枚数は0.8
万枚であった。
わりに下記組成のポリアクリル酸の添加比率の高い親水
層塗布液(iii)を用いた以外は実施例1と同様にし
て、比較用の感熱性平版印刷用原板を作製した。親水層
の乾燥塗布量は0.45g/m2であった。
例1と同じプレートセッターを用いて露光し、同じ印刷
条件で印刷した。その結果、最適露光量は240mJ/
cm 2で、刷り出し着肉枚数は6枚、耐刷枚数は0.3
万枚であった。
わりに下記組成のポリアクリル酸以外の親水性樹脂を含
有する親水層塗布液(iv)を用いた以外は実施例1と同
様にして、比較用の感熱性平版印刷用原板を作製した。
親水層の乾燥塗布量は0.45g/m2であった。
例1と同じプレートセッターを用いて露光し、同じ印刷
条件で印刷した。その結果、最適露光量は260mJ/
cm 2で、刷り出し着肉枚数は45枚、耐刷枚数は1.
5万枚であった。
版印刷用原板は親水層に高分子量の親水性樹脂(ポリア
クリル酸)を用いることにより、コロイド粒子と親水
性樹脂との相互作用点が多くなり、湿し水に対する耐水
性が向上し、非画像部耐刷性が改良される。塗布液粘
度がアップすることにより、良好な塗布性を示し、塗布
面状に優れた平版印刷用原板を提供することができ、網
点品質に優れた印刷物の作製が可能となる。露光時の
親水層破壊によるカスの飛散量が抑制され、光学系を汚
染することなく、露光することが可能となる。飛散カ
ス量が抑えられることにより、非画像部へカスが再付着
することによる汚れが防止でき、汚れ難さに優れた効果
を奏する。本発明によれば、露光後処理を行うことなく
直接印刷機に装着して印刷することが可能であり、耐刷
性及び汚れ難さに優れ、しかも、刷り出しの着肉性及び
感度が改良された感熱性平版印刷用原板を提供できる。
Claims (2)
- 【請求項1】 支持体上に、(1)インキ受容層、並び
に(2)99〜80重量部のベリリウム、マグネシウ
ム、アルミニウム、珪素、チタン、硼素、ゲルマニウ
ム、スズ、ジルコニウム、鉄、バナジウム、アンチモン
及び遷移金属から選択される少なくとも一つの元素のコ
ロイド粒子状酸化物又は水酸化物、及び1〜20重量部
の重量平均分子量50,000を超えるポリアクリル酸
を含有する親水層を有し、インキ受容層及び親水層のう
ち少なくとも一つの層が光熱変換剤を含有する感熱性平
版印刷用原板。 - 【請求項2】 支持体上に、(1)インキ受容層、
(2)請求項1記載の親水層、及び(3)水溶性オーバ
ーコート層を有し、インキ受容層、親水層及び水溶性オ
ーバーコート層のうち少なくとも一つの層が光熱変換剤
を含有する感熱性平版印刷用原板。
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