JP2010229871A - 遠心ファン及び車両用空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スクロールケーシング内を流れる流体の圧力変動位置が移動することを抑制して運転騒音を低減した遠心ファンを提供する。
【解決手段】回転軸21の周りに多数枚の翼22を有し、回転軸21の軸方向から吸入した流体を径外方向へ向けて吹き出す遠心式の羽根車20と、羽根車20を収納するとともに羽根車20から吹き出した流体を流す渦巻き状の流体流路12を形成し、回転軸21の軸方向に吸入口を有し、かつ、渦巻きの巻き終わり部より流れ方向の下流側に吹出口14を有するスクロールケーシング11とを備え、スクロールケーシング11のスクロール壁面である外周壁面12aに流れ方向へ延在して流路幅方向を分割する複数のリブ17を設けた。
【選択図】図1

Description

本発明は、遠心ファン(遠心式多翼ファン)及び遠心ファンを備えた車両用空調装置に係り、特に、遠心ファンの運転時に生じる空力騒音レベルを低減する技術に関する。
従来、車室内に快適な環境を提供する車両用空調装置が広く普及している。このような車両用空調装置においては、空調機ユニット内に遠心ファンを用いたブロワが設置されているので、ブロワの運転騒音を低減するため、下記のような対策が取られている。
1)吸音材(インシュレーション)を貼付する。
2)断面寸法(流路断面積)を大きくして通過風速を低減する。すなわち、断面寸法拡大により断面通過風速が低減されると、発生する空力騒音レベルの低下により低騒音化を図ることができる。一般的には、低速域での空力騒音は、風速の5〜6乗に比例するといわれている。
上述したブロワ(遠心ファン)の運転騒音は、ブロワのケーシング内を流れる流体の圧力変動に起因している。この圧力変動は、ケーシング内を流れる流体の流れに生じた乱れによって発生する流体の圧力変動であり、圧力変動の時間的変化が大きくなると騒音レベルも高くなる。
また、遠心ファンの騒音低減に関する他の従来技術としては、下記の特許文献1(図12等を参照)に開示されたものがある。この従来技術では、スクロールケーシングの外周側内壁に、遠心式多翼ファン側へ突出する突出する略三角形状の突出部を形成している。この突出部は、ファンから吹き出す最も流速の高い空気を吸入口側及び反吸入口側に容易に分流することができるので、旋回流の生成を促進して騒音を低減できるとされる。
特許第3843893号公報
ところで、上述した従来技術のうち、吸音材貼付は資材費や加工費等の増加によりコストアップの要因となる。さらに、吸音材貼付は、吸音材自体の経年劣化(性能低下)が懸念される。
一方、遠心ファンの断面寸法を拡大する対策は、資材費の増加によるコストアップ、重量増加による車両の燃費悪化、及び寸法拡大による車両搭載物との干渉が問題となる。すなわち、この対策は空調機ユニット自体を大型化させるため、資材費増加によるコストアップの要因になることや、車両搭載物との干渉により必要寸法が確保できなくなることが懸念される。
このような背景から、吸音材貼付や流路の断面寸法拡大といった従来対策とは異なり、スクロールケーシング内における圧力変動の位置が移動すると騒音が大きくなるという知見に基づいた遠心ファンの騒音低減技術、換言すれば、流体の流れに生じた乱れによって発生する流体の圧力変動は、時間的変化が大きくなると騒音レベルも高くなるとの知見に基づいた遠心ファンの騒音低減技術が望まれる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、スクロールケーシング内を流れる流体の圧力変動位置が移動することを抑制して運転騒音を低減した遠心ファン、及びこの遠心ファンを備えた車両用空調装置を提供することにある。
本発明は、上記の課題を解決するため、下記の手段を採用した。
本発明の請求項1に係る遠心ファンは、回転軸周りに多数枚の翼を有し、前記回転軸の軸方向から吸入した流体を径外方向へ向けて吹き出す遠心式の羽根車と、該羽根車を収納するとともに前記羽根車から吹き出した流体を流す渦巻き状の流体流路を形成し、前記回転軸の軸方向に吸入口を有し、かつ、渦巻きの巻き終わり部より流れ方向の下流側に吹出口を有するスクロールケーシングとを備え、前記スクロールケーシングのスクロール壁面に流れ方向へ延在して流路幅方向を分割する複数のリブを設けたことを特徴とするものである。
このような本発明の請求項1に係る遠心ファンによれば、スクロールケーシングのスクロール壁面に流れ方向へ延在して流路幅方向を分割する複数のリブを設けたので、スクロール壁面近傍の流路はリブによって複数に分割(区分)される。このため、スクロール壁面近傍の複数に分割された各流路では、流れの乱れを抑えるとともに、フローパターンが固定化されて流れの時間的な変動は小さくなる。すなわち、流れの乱れに起因する流体の圧力変動は時間的変化が小さくなるので、騒音の原因となる流体の圧力変動(振動)が生じる場所を固定できる。換言すれば、スクロール壁面に複数のリブを立ててスクロール壁面近傍の流路を流路幅方向に区分したので、羽根車から吐出される乱れの大きい流れ(乱流)がスクロール壁面と干渉することを抑制し、流体の流れに生じる圧力変動の場所を固定して騒音を低減することができる。
この場合、好適なリブ高さは3〜5mm程度であり、好適なリブ間隔も3〜5mm程度となる。
また、この場合のリブ形状は、平板(矩形断面)でもよいし、あるいは、リブレットのような三角柱でもよく、特に限定されることはない。
本発明の請求項2に係る発明は、回転軸周りに多数枚の翼を有し、前記回転軸の軸方向から吸入した流体を径外方向へ向けて吹き出す遠心式の羽根車と、該羽根車を収納するとともに前記羽根車から吹き出した流体を流す渦巻き状の流体流路を形成し、前記回転軸の軸方向に吸入口を有し、かつ、渦巻きの巻き終わり部より流れ方向の下流側に吹出口を有するスクロールケーシングとを備え、前記スクロールケーシングのスクロール壁面に流れ方向へ連続する凹溝部を設けたことを特徴とするものである。
このような本発明の請求項2に係る遠心ファンによれば、スクロールケーシングのスクロール壁面に流れ方向へ連続する凹溝部を設けたので、凹溝部におけるフローパターンを固定化して圧力変動の時間的変化を小さくすることができる。すなわち、スクロール壁面で発生する騒音はスクロール壁面における圧力変動の時間的変化に起因するので、フローパターンを固定化することにより、流れの乱れに起因する圧力変動の時間的変化を抑制して騒音を低減することができる。
この場合の凹溝部は、スクロール壁面の一部に形成された溝状の流体流路であり、その断面形状は、矩形、三角形及び半円形など特に限定されることはない。
また、本発明の凹溝部を含む全流路断面積は、凹溝部形成による増減がない略同じ値となるように設定される。
また、本発明の凹溝部は、スクロールケーシングの全流路幅に対して略1/4程度の流路幅となるように、換言すれば、羽根車の幅を基準として略1/4程度の流路幅となるように、全流路幅の中央付近に形成することが望ましい。
また、本発明の凹溝部は、その深さ(外周方向への突出量)が上流側から下流側へ向けて漸次大きくなるように形成してもよく、この場合、騒音の厳しい位置でフローパターンを固定化できる所望の深さを有していればよい。
本発明に係る車両用空調装置は、ケーシング内に形成された空気流路にエバポレータ及びヒータコアを備え、請求項1または請求項2に記載の遠心ファンを介して送風された空気が、前記エバポレータを通過して冷却される冷風と前記ヒータコアを通過して加熱される温風との混合割合により温度調整される空気調和ユニットと、ガス状の冷媒を圧縮する圧縮機と、高圧のガス冷媒を外気と熱交換して凝縮させるコンデンサと、高温高圧の液冷媒を低温低圧の液冷媒にする膨張弁とを具備し、前記エバポレータに空気と熱交換して冷却する低温低圧の液冷媒を供給する冷媒系と、前記ヒータコアに空気と熱交換して加熱する熱源を供給する加熱源系と、前記空気調和ユニット、前記冷媒系及び前記加熱源系の作動制御を行う制御部とを具備して構成したことを特徴とするものである。
このような車両用空調装置によれば、空気調和ユニットに請求項1または2に記載の遠心ファンを用いているので、フローパターンを固定化して騒音の原因となる圧力変動の時間的変化を小さくし、遠心ファンから発生する運転騒音を低減することができる。
上述した本発明の遠心ファンによれば、スクロールケーシングのスクロール壁面に複数のリブや凹溝部を形成したので、スクロール壁面の近傍では、リブにより区分された各流路のフローパターンが固定化され、同様に凹溝部の流路においてもフローパターンが固定化されるので、流れの乱れに起因する圧力変動の時間的変化が抑制されて騒音の低減を達成できる。このような騒音低減は、特に500Hz以下の低周波数領域で顕著となる。
従って、スクロールケーシングに複数のリブを設けるか、あるいは凹溝部を設けるという簡単な構造変更により、遠心圧縮機を大型化することなく低騒音化を達成できる。このため、本発明の遠心ファン及びこの遠心ファンを備えた車両用空調装置は、資材費や加工費の増加を最小限に抑え、車両の燃費を悪化させる重量増加も最小限に抑えた低騒音かを実現し、しかも、空気調和ユニットや車両に搭載する際の設計自由度を低下させることもない。
本発明の遠心ファンに係る第1の実施形態を示す図で、(a)は遠心ファンの回転軸と直交する方向の断面図(横断面図)、(b)はスクロールケーシングのスクロール壁面に設けられた複数のリブを軸中心側から見た図、(c)は(b)のA−A断面図である。 遠心ファンの概要を示す斜視図である。 図2に示す遠心ファンの回転軸方向断面図(縦断面図)である。 車両用空調装置の空調ユニットについて、遠心ファンの設置例を示す構成図である。 図1に示した遠心ファンの騒音低減効果について、周波数(横軸)と音圧レベル(縦軸)との関係を示す図である。 本発明の遠心ファンに係る第2の実施形態を示す図で、(a)は遠心ファンの回転軸と直交する方向の断面図(横断面図)、(b)はスクロールケーシングのスクロール壁面に設けられた凹溝部を軸中心側から見た図、(c)は(b)のB−B断面図である。
以下、本発明に係る遠心ファン及びこの遠心ファンを備えた車両用空調装置の一実施形態を図面に基づいて説明する。
車両用空調装置は、乗用車等の車室内を空調してする快適な車室内環境を提供する装置である。この車両用空調装置は、たとえば図4に示すように構成されたエアミックス方式の空気調和ユニット(HVAC;Heating Ventilation Air-Conditioning)HVと、空気調和ユニットHVに液冷媒を供給する冷媒系(不図示)と、空気調和ユニットHVに熱源を供給する加熱源系(不図示)と、空気調和ユニットHV、冷媒系及び加熱源系の作動制御を行う制御部(不図示)とを具備して構成される。
図4に示す空気調和ユニットHVは、ケーシング1内に形成された空気流路2にエバポレータ3及びヒータコア4を備えている。空気流路2の上流側には、ブロワとして後述する遠心ファン(遠心式多翼ファン)10が設置されており、空調用の空気として車室内から導入した内気または車外から導入した外気が遠心ファン10を介してエバポレータ3へ送風される。
エバポレータ3に送風された空気は、エバポレータ3を通過することにより、冷媒系から供給された液冷媒との熱交換により冷却(吸熱)されて冷風となる。この冷風は、エアミックスダンパ5の開度に応じてヒータコア4を通過する風量の割合が変化するので、ヒータコア4を通過して加熱された温風とヒータコア4をバイパスした冷風との混合割合により吹出温度が温度調整されるようになっている。なお、図4において、符号の6は内気導入口及び外気導入口に設けられた内外気切替ダンパ、7はデフロスト吹出口に設けられたデフロストダンパ、8はフェース吹出口及びフット吹出口に設けられたフェース/フット切替ダンパである。
上述したエバポレータ3に低温低圧の液冷媒を供給する冷媒系は、ガス状の冷媒を圧縮する圧縮機と、高圧のガス冷媒を外気と熱交換して凝縮させるコンデンサと、高温高圧の液冷媒を低温低圧の液冷媒にする膨張弁とを具備して構成される。通常の車両用空調装置において、圧縮機は車両走行用のエンジンから出力の一部を得て駆動される。
上述した加熱源系は、ヒータコア4に空気と熱交換して加熱する熱源を供給するものである。通常の車両用空調装置において、加熱源系から供給される熱源は、車両走行用のエンジンを冷却しているエンジン冷却水(温水)の一部が使用される。
<第1の実施形態>
以下、上述した遠心ファン10の構成について、図1から図3を参照して説明する。
図示の遠心ファン10は、スクロールケーシング11の内部に遠心式の羽根車(多翼ファン)20が収納設置されている。
スクロールケーシング11は、羽根車20を収納するとともに、羽根車20から吹き出した流体の空気を流す渦巻き状の流体流路12を形成している。図示のスクロールケーシング11は、羽根車ファン20が回転する回転軸21の軸方向上部に吸入口13を有し、渦巻きの巻き終わり部より流れ方向の下流側に吹出口14を有する片吸込のケーシングである。なお、図中の符号15はベルマウス、16は舌部である。
羽根車20は、回転軸21の周りに多数枚の翼22を有し、電動機23の駆動力を得て回転することにより、回転軸21の軸方向から吸入した流体を径外方向へ向けて吹き出すように構成されている。なお、図中の符号24はハブ、25はシュラウドである。
このように構成された遠心ファン10において、本発明では、たとえば図1に示すように、スクロールケーシング11のスクロール壁面に対して、流れ方向へ延在して流路幅方向を分割する複数のリブ17を設けてある。換言すれば、外周壁面12a近傍の流体流路12は、流体流路12を形成しているスクロールケーシング11の外周壁面12aから回転軸21の軸中心方向へ突出する複数のリブ17を設けて凹凸が形成されているので、流路幅(上壁面と下壁面との間)方向は複数に分割されたものとなる。すなわち、スクロールケーシング11の流路12は、舌部16の近傍から吹出口14の近傍まで略全周にわたって流れ方向へ延在するリブ17が形成されているので、スクロール壁面近傍には流路幅方向を複数に区分した流路が形成されている。
上述したリブ17は、たとえば図1(c)に示すように、矩形断面形状を有する平板とすればよい。この場合、リブ17の好適なリブ高さHは3〜5mm程度であり、また、好適なリブ間隔Pも3〜5mm程度となる。
なお、リブ17の形状については、上述した矩形断面形状に限定されることはなく、たとえばリブレットのような三角柱等の採用が可能である。
このように構成された遠心ファン10によれば、スクロール壁面近傍の流体流路12はリブ17によって複数に分割(区分)されているので、スクロール壁面近傍では、流体が複数に分割された各流路(凹凸の凹部)に沿って流れる。このため、スクロール壁面近傍を流れる流体は、流路幅方向の流れが規制されて流れ方向へ導かれることとなる。
この結果、流路12を流れる流体は、スクロール壁面近傍において、流れの乱れが抑えられるとともにフローパターンが固定化されるので、流れの時間的な変動は小さくなる。すなわち、流れの乱れに起因する流体の圧力変動は時間的変化が小さくなるので、遠心ファン10において騒音(流動音)の原因となる流体の圧力変動(振動)が生じる場所は固定される。
このように、遠心ファン12の流体流路12を形成するスクロール壁面に複数のリブ17を立てたことにより、スクロール壁面近傍の流体流路12が流路幅方向に区分されるので、羽根車20から吐出される乱れの大きい流れ(乱流)は、スクロール壁面と干渉することが抑制される。従って、遠心ファン10のスクロールケーシング11においては、流体の流れに生じる圧力変動の場所が固定され、流体の流れにより生じる騒音を低減することができる。
図5は、上述した遠心ファン10の騒音低減効果について、横軸の周波数(Hz)と縦軸の音圧レベル(dB)との関係を示す図である。この図によれば、上述したリブ17を設けたことにより、特に100Hz〜500Hz程度の低周波数領域において、破線で示す対策前から実線で示す対策後まで、明らかな音圧レベルの低下が認められる。
<第2の実施形態>
続いて、第2の実施形態として、図6に示す遠心ファン10Aを図面に基づいて説明する。なお、上述した実施形態と同様の部分には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図示の遠心ファン10Aは、スクロールケーシング11Aの内部に遠心式の羽根車20が収納設置されている。この実施形態では、スクロールケーシング11Aのスクロール壁面に流れ方向へ連続する凹溝部18が設けられている。
すなわち、この場合の凹溝部18は、スクロールケーシング11Aの外周壁面12aに対し、スクロール壁面の一部をケーシング外側へ膨出させるようにして形成した流れ方向に連続する溝状の流体流路である。この凹溝部18は、その断面形状が、たとえば図6に示すような矩形形状を採用してもよいし、あるいは、三角形や半円形等を採用することも可能であり、特に限定されることはない。
また、上述した凹溝部18は、流体流路12の流路断面積に増減がないように、すなわち、凹溝部18を含む流体流路12の全流路断面積が、遠心ファン10Aの送風性能に影響を及ぼさないように設定されている。換言すれば、凹溝部18を設けた後の流路断面積については、凹溝部形成による増減がないように、凹溝部18を設ける前と略同じ値に設定されている。
また、上述した凹溝部18の流路幅Waは、図6(b)及び図6(c)に示すように、スクロールケーシング11Aの全流路幅Wに対して略1/4程度となるように設定されている。換言すれば、スクロールケーシング11A内に収納設置される流路幅Waは、羽根車20の幅を基準にして略1/4程度となるように設定されている。このような凹溝部18は、全流路幅Wの中央付近に形成することが望ましい。
また、上述した凹溝部18は、その深さDが上流側から下流側へ向けて漸次大きく(深く)なるように形成してもよい。この場合の深さDは、騒音の厳しい位置でフローパターンを固定化するのに必要な値を有していればよい。
このような構成された遠心ファン10Aは、スクロールケーシング11Aのスクロール壁面に流れ方向へ連続する凹溝部18を設けたことにより、上述したリブ17と同様に、凹溝部18におけるフローパターンを固定化して圧力変動の時間的変化を小さくすることができる。従って、スクロール壁面で発生する騒音は、スクロール壁面における圧力変動の時間的変化に起因するので、フローパターンを固定化することにより、流れの乱れに起因する圧力変動の時間的変化を抑制して騒音を低減することができる。
上述したように、本発明の遠心ファン10,10Aは、スクロールケーシング11,11Aのスクロール壁面に複数のリブ17や凹溝部18を形成したので、スクロール壁面の近傍では、リブ17により区分された各流路のフローパターンが固定化され、同様に凹溝部18の流路においてもフローパターンが固定化されるので、流れの乱れに起因する圧力変動の時間的変化が抑制されて騒音の低減を達成できる。このような騒音低減は、リブ17及び凹溝部18のいずれの場合も、500Hz以下の低周波数領域で顕著となる。
従って、スクロールケーシング11,11Aに複数のリブ17を設けるか、あるいは凹溝部18を設けるという簡単な構造変更により、遠心圧縮機10,10Aを大型化することなく低騒音化を達成できる。この結果、本発明の遠心ファン10,10Aは、資材費や加工費の増加を最小限に抑えて低騒音化を実現できので、この遠心ファン10,10Aを備えた車両用空調装置は、車両の燃費を悪化させる重量増加を最小限に抑えた低騒音化が可能になる。また、遠心ファン10,10Aを大型化しないで低騒音化を実現できることから、空気調和ユニットHVも大型化しなくてすむため、車両に搭載する際の設計自由度を低下させることもない。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、その要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
1 ケーシング
2 空気流路
10,10A 遠心ファン(遠心式多翼ファン)
11,11A スクロールケーシング
12 流体流路
12a 外周壁面
13 吸入口
14 吹出口
17 リブ
18 凹溝部
20 羽根車
21 回転軸
22 翼
HV 空気調和ユニット

Claims (3)

  1. 回転軸周りに多数枚の翼を有し、前記回転軸の軸方向から吸入した流体を径外方向へ向けて吹き出す遠心式の羽根車と、
    該羽根車を収納するとともに前記羽根車から吹き出した流体を流す渦巻き状の流体流路を形成し、前記回転軸の軸方向に吸入口を有し、かつ、渦巻きの巻き終わり部より流れ方向の下流側に吹出口を有するスクロールケーシングとを備え、
    前記スクロールケーシングのスクロール壁面に流れ方向へ延在して流路幅方向を分割する複数のリブを設けたことを特徴とする遠心ファン。
  2. 回転軸周りに多数枚の翼を有し、前記回転軸の軸方向から吸入した流体を径外方向へ向けて吹き出す遠心式の羽根車と、
    該羽根車を収納するとともに前記羽根車から吹き出した流体を流す渦巻き状の流体流路を形成し、前記回転軸の軸方向に吸入口を有し、かつ、渦巻きの巻き終わり部より流れ方向の下流側に吹出口を有するスクロールケーシングとを備え、
    前記スクロールケーシングのスクロール壁面に流れ方向へ連続する凹溝部を設けたことを特徴とする遠心ファン。
  3. ケーシング内に形成された空気流路にエバポレータ及びヒータコアを備え、請求項1または請求項2に記載の遠心ファンを介して送風された空気が、前記エバポレータを通過して冷却される冷風と前記ヒータコアを通過して加熱される温風との混合割合により温度調整される空気調和ユニットと、
    ガス状の冷媒を圧縮する圧縮機と、高圧のガス冷媒を外気と熱交換して凝縮させるコンデンサと、高温高圧の液冷媒を低温低圧の液冷媒にする膨張弁とを具備し、前記エバポレータに空気と熱交換して冷却する低温低圧の液冷媒を供給する冷媒系と、
    前記ヒータコアに空気と熱交換して加熱する熱源を供給する加熱源系と、
    前記空気調和ユニット、前記冷媒系及び前記加熱源系の作動制御を行う制御部とを具備して構成したことを特徴とする車両用空調装置。
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