以下、本発明の実施の形態について添付図面に基づいて説明する。
実施の形態1.
<空気調和装置の構成>
図1は、本発明の実施の形態1に係る空気調和装置の外観形状を示す斜視図である。実施の形態1に係る空気調和装置は、具体的には、いわゆるパッケージエアコンの室内機であり、室外機と組み合わされて用いられる。
図1に示すように、空気調和装置10は、空調対象の空間(室内)の床面上に設置された筐体11を備えている。筐体11は、ここでは、上面部12と、下面部13と、側面部14と、背面部15と、正面部16とを有している。
正面部16の上部には、吹出口17が設けられている。吹出口17は、例えば矩形状の開口である。この吹出口17には、風向を制御する複数のベーン18が設けられている。ベーン18は、風向を上下方向および左右方向に調整できるように構成されている。
側面部14には、吸込口19が設けられている。吸込口19は、例えば、上下方向に長い長尺状の開口である。吸込口19には、吸込口19を通過した空気の塵埃を除去するフィルタが取り付けられている。
なお、図1に示した例では、筐体11の正面に着脱可能な正面上部カバー16aおよび正面下部カバー16bが取り付けられている。吹出口17は、正面上部カバー16aに形成されており、吸込口19は正面下部カバー16bの両側部に形成されている。但し、吹出口17および吸込口19は、このような例に限定されるものではない。
図2は、空気調和装置10の内部構成を、正面上部カバー16aおよび正面下部カバー16bを取り外して示す斜視図である。図2に示すように、筐体11内には、遠心送風機1と、熱交換器6とが収容されている。
遠心送風機1は、吸込口19(図1)から筐体11内に空気を吸い込み、吹出口17(図1)から対象空間(室内)に向けて空気を吹き出す。すなわち、遠心送風機1は、吸込口19から筐体11の内部に吸い込まれて吹出口17から対象空間に吹き出される空気の流れを生成する。
熱交換器6は、遠心送風機1から吹出口17に向かう流路(風路)中に配置されている。熱交換器6は、遠心送風機1から吹出口17に向かう空気の熱交換および湿度交換を行う。熱交換器6を通過した空気は、吹出口17から吹き出される。なお、熱交換器6の構成および態様は、特に限定されない。
<遠心送風機の構成>
図3は、遠心送風機1の内部構成を吸込側(図1に示した正面下部カバー16b側)から見た図である。図3に示すように、遠心送風機1は、遠心ファン3と、遠心ファン3を収容するケーシング7と、遠心ファン3を回転させるファンモータ4とを有している。なお、ケーシング7は、渦形ケーシングとも称する。
図4は、遠心送風機1の内部構成を示す斜視図である。図4では、ケーシング7の後述する側板72および周壁73の一部が取り除かれている。図5は、遠心送風機1の内部構成を、図4のケーシング7から遠心ファン3とファンモータ4とを取り外して示す分解斜視図である。
図4に示すように、遠心ファン3は、回転軸Aの方向に互いに対向するリング状の主板31および側板32と、これら主板31と側板32との間に配置された複数の翼33とを有する多翼型のファンである。遠心ファン3の主板31および側板32(いずれもリング状)の中心は、回転軸A上にある。翼33は、ファンモータ4の回転軸Aを中心とする円周方向に等間隔に配列されている。なお、ここでは、多翼型の遠心ファン3について説明するが、ターボファンであってもよい。
図6は、遠心ファン3の回転軸Aおよび舌部8(後述)を通る平面における遠心送風機1の断面図である。すなわち、図6は、図3における線分VI−VIに沿った矢視方向の断面図である。
図6に示すように、ファンモータ4は、ステータ41およびロータ42を有している。ロータ42には、遠心ファン3の主板31が固定されている。上述した遠心ファン3の回転軸Aは、ファンモータ4のロータ42の回転軸によって規定される。すなわち、ファンモータ4が回転すると、遠心ファン3が回転軸Aを中心として回転する。
ケーシング7は、遠心ファン3の回転軸Aの方向に互いに対向する主板71および側板72と、これら主板71と側板72との間に設けられた周壁73とを有している。ケーシング7の主板71は、遠心ファン3の主板31側に設けられている。ケーシング7の側板72は、遠心ファン3の側板32側(すなわち吸込側)に設けられている。ケーシング7の主板71、側板72および周壁73は、一体に成形されていてもよく、複数の部品の組み合わせで構成されていてもよい。
ケーシング7の主板71は、空気調和装置10の筐体11の背面部15(図1)と一体に成形されるか、または別部品として背面部15に取り付けられている。ケーシング7の主板71には、遠心ファン3を駆動するファンモータ4のステータ41が固定されている。
図3に示すように、ケーシング7の周壁73は、遠心ファン3の外周端35に沿って渦巻き状に延在している。ケーシング7の周壁73において、遠心ファン3の外周端35に最も近い部分には、舌部8が設けられている。舌部8は、周壁73の渦巻き形状の起点(開始位置)となる部分である。また、舌部8は、ケーシング7の周壁73と、空気をケーシング7の外部に吹き出すディフューザ部74(後述)との境界をなす部分でもある。言い換えると、舌部8は、周壁73の内側(遠心ファン3の周囲)を循環する空気の流れと、ディフューザ部74を通ってケーシング7の外部に吹き出される空気の流れとを分ける部分でもある。
周壁73は、遠心ファン3の回転方向(矢印Bで示す)において、舌部8を起点として、遠心ファン3の回転軸Aからの距離が徐々に増加するように形成されている。すなわち、周壁73と遠心ファン3との間の風路は、遠心ファン3の回転方向に徐々に拡大する。なお、遠心ファン3の回転軸Aと周壁73との距離の増加率は、一定でもよく、区間によって増加率が変化してもよい。
周壁73は、遠心ファン3の回転軸Aを中心として、舌部8を起点として例えば270度〜360度の角度範囲に、渦巻き形状の終了位置である終端73aを有している。言い換えると、周壁73は、舌部8から終端73aまで、回転軸Aからの距離が連続的に増加するように延在している。
ケーシング7は、また、ディフューザ部74を有している。ディフューザ部74は、遠心ファン3から吹き出された空気をケーシング7の外部に吹き出す部分である。ディフューザ部74は、周壁73の終端73aおよび舌部8からそれぞれ直線状に延在する壁部74a,74bを有している。
ディフューザ部74の壁部74a,74bの間隔は、遠心ファン3からの吹き出された空気の流れの方向に沿って拡大する。すなわち、ディフューザ部74内に形成される風路76の幅は、遠心ファン3から吹き出された空気の流れの方向に沿って拡大する。ディフューザ部74の下流側の端部には、吹出口75が形成されている。吹出口75は、例えば長方形の開口である。
図6に示すように、ケーシング7の側板72には、吸込口51が形成されている。吸込口51は、例えば、遠心ファン3の回転軸Aを中心とする円形の開口である。遠心ファン3が回転すると、吸込口51からケーシング7の内部に空気が吸い込まれる。吸込口51の縁に沿って、ベルマウス5が形成されている。ベルマウス5は、吸込口51から吸い込まれる空気の流れを案内する。ベルマウス5は、ケーシング7の側板72と一体に成形されるか、または別部品として取り付けられている。なお、ベルマウス5の構成および態様は、特に限定されない。
このような構成において、遠心ファン3が回転軸Aを中心として回転すると、遠心ファン3の内部が負圧となる。この負圧により、空気が吸込口19(図1)から筐体11の内部に吸い込まれ、ベルマウス5に案内されて遠心ファン3の内部に吸い込まれる。遠心ファン3の内部に吸い込まれた空気は、遠心ファン3の回転によって遠心ファン3の外周に向けて流れ、さらに遠心ファン3の回転方向の速度を付与されて遠心ファン3から吹き出される。
遠心ファン3から吹き出された空気は、ケーシング7の周壁73の内側およびディフューザ部74の内側の風路を通り、吹出口75から吹き出される。ケーシング7の吹出口75から吹き出された空気は、熱交換器6(図2)を通過して熱交換および湿度交換がなされたのち、吹出口17から対称空間に吹き出される。
<ケーシングの構成>
次に、図3〜図6に基づいて、ケーシング7の詳細について説明する。上述した舌部8は、図4に示したように、遠心ファン3の回転軸Aの方向において、ケーシング7の主板71と側板72との間に亘って形成されている。舌部8には、遠心ファン3の主板31側の第1部分81と、遠心ファン3の側板32側の第2部分82とが形成されている。ここでは、遠心ファン3の主板31側は、ケーシング7の主板71側に対応し、遠心ファン3の側板32側は、ケーシング7の側板72側に対応する。
図3および図4に示すように、遠心ファン3の外周端35と舌部8の第1部分81との距離D1は、遠心ファン3の外周端35と舌部8の第2部分82との距離D2よりも小さい(D1<D2)。つまり、遠心ファン3の外周端35と舌部8との距離は、遠心ファン3の側板32側よりも主板31側で小さい。
すなわち、遠心ファン3の主板31側では、遠心ファン3の外周端35と舌部8との距離が縮小され、風路幅が狭められている。これは、後述するように、遠心ファン3から吹き出された空気の一部が遠心ファン3の外周端35と舌部8との隙間を通ってケーシング7の内部を循環する循環流を抑制するためである。
遠心ファン3の外周端35と第1部分81との距離D1、および、遠心ファン3の外周端35と第2部分82との距離D2は、D1/D2≧1/3の関係を満足することが望ましい。D1/D2<1/3の場合、遠心ファン3の主板31側の風路が側板32側の風路に対して狭くなり過ぎるため、風路幅の差に起因する風速差が大きくなり、圧力損失が増加するためである。
また、遠心ファン3の外周端35と第1部分81との距離D1、および、遠心ファン3の直径D3(図3)は、D1/D3≧0.03の関係を満足することが望ましい。D1/D3<0.03の場合、遠心ファン3の主板31側の風路が遠心ファン3の直径に対して狭すぎるため、遠心ファン3から吹き出される空気と舌部8との干渉による騒音が増加するためである。
図5に示すように、第1部分81および第2部分82は、舌部8からケーシング7の周壁73の内周面にも延在している。第1部分81および第2部分82は、遠心ファン3の外周端35との距離の差が、遠心ファン3の回転方向に連続的に減少するように形成されている。そして、遠心ファン3の回転軸Aを中心として舌部8から角度αの位置で、第1部分81および第2部分82と遠心ファン3の外周端35との距離の差が0になる。
この角度αは、図3および図5に示した例では、90度以上180度以下(90≦α≦180)である。但し、角度αはこのような例に限定されるものではなく、例えば、図7に一例を示すように、90度以下(0<α≦90)であってもよい。遠心ファン3の回転軸Aを中心として舌部8から角度αまでの範囲を、「距離差設定領域9」と称する。
距離差設定領域9では、第1部分81と第2部分82との間に、段差部85(図5)が形成される。この段差部85は、遠心ファン3の回転軸Aを中心とした舌部8からの角度が大きくなるにつれて幅が狭くなり、角度αに達すると段差部85の幅が0となる。
図4および図5に示すように、遠心ファン3の回転軸Aの方向において、第1部分81は寸法(高さ)H1を有し、第2部分82は寸法H2を有している。また、同方向において、遠心ファン3は寸法H3を有している。
第1部分81の寸法H1は、遠心ファン3の寸法H3の1/2以下であることが望ましい。また、第1部分81および第2部分82の寸法H1,H2は、舌部8を起点とする距離差設定領域9において一定であることが望ましい。いずれも、遠心ファン3の吹出流が主板31側から側板32側へ巻き上がることを抑制するためである。
<作用>
遠心送風機1では、遠心ファン3から吹き出された空気の多くは、ケーシング7の周壁73に沿って流れ、さらにディフューザ部74を通って吹出口75から吹き出される。しかしながら、遠心ファン3から吹き出された空気の一部は、ディフューザ部74に向かわずに、遠心ファン3の外周端35と舌部8との隙間を通過して、再び周壁73の内側を循環する。すなわち、循環流が発生する。特に、遠心ファン3の吹出風速は、側板32側よりも主板31側で高速であるため、ケーシング7内の循環流の風量は、主板31に近い領域ほど多い。
そこで、この実施の形態1では、遠心ファン3の主板31側において、遠心ファン3の外周端35と舌部8(すなわち第1部分81)との距離を縮小している。これにより、遠心ファン3の主板31側で、遠心ファン3の外周端35と舌部8との間を通過する風量を低減し、ケーシング7内の循環流の低減を図っている。また、遠心ファン3の外周端35と舌部8との距離を主板31側および側板32側の両方で縮小した場合には、循環流が少なくなる反面、遠心ファン3の外周端35と舌部8との接近により騒音(風切音)が増大するが、この実施の形態1では、遠心ファン3の吹出風速が高い主板31側のみ、遠心ファン3の外周端35と舌部8との距離を縮小することにより、風切音の抑制を図っている。
また、遠心ファン3の吹出風速は主板31側より側板32側で低速であるが、上記のように遠心ファン3の外周端35と舌部8との距離が主板31側より側板32側で広いため、遠心ファン3の側板32側の通風抵抗は小さくなる。そのため、遠心ファン3の側板32側の吹出風速を高くし、主板31側と側板32側とで遠心ファン3の吹出風速分布を均一化することができる。これにより、遠心ファン3の主板31側と側板32側との風速差に起因する渦の発生を抑制し、低騒音化を図っている。
さらに、上記のようにケーシング7内の循環流を低減することによって、ケーシング7からの吹出風量を増加させることができ、また、同じ吹出風量を得るために必要な遠心ファン3の回転数を低減することができるため、高効率化および低騒音化を図ることができる。
また、この実施の形態1では、遠心ファン3の回転軸Aとケーシング7の周壁73との距離の増加率を、遠心ファン3の側板32側よりも主板31側で大きくしている。この点について、図3を参照して説明する。
上記の通り、遠心ファン3の外周端35と第1部分81との距離をD1とし、遠心ファン3の外周端35と第2部分82との距離をD2とする。さらに、遠心ファン3の半径をR(=D3/2)とする。この場合、遠心ファン3の主板31側における、遠心ファン3の回転軸Aと舌部8(第1部分81)との距離は、D1+Rで表される。また、遠心ファン3の側板32側における、遠心ファン3の回転軸Aと舌部8(第2部分82)との距離は、D2+Rで表される。
遠心ファン3の回転軸Aと周壁73の終端73a(渦巻き形状の終了位置)との距離をZとすると、遠心ファン3の主板31側では、舌部8から終端73aまでの間に、遠心ファン3の回転軸Aと周壁73との距離が、D1+RからZまで増加することになる。同様に、遠心ファン3の側板32側では、舌部8から終端73aまでの間に、遠心ファン3の回転軸Aと周壁73との距離が、D2+RからZまで増加することになる。
そのため、遠心ファン3の回転軸Aと周壁73との距離の増加率は、遠心ファン3の主板31側では{Z−(D1+R)}/Zとなり、遠心ファン3の側板32側では{Z−(D2+R)}/Zとなる。なお、拡大率を求める際の分母は、基準となる距離であればよく、距離Zに限定されない。
上記の通り、距離D1は距離D2よりも小さいため、主板31側における遠心ファン3の回転軸Aと周壁73との距離の増加率は、側板32側における遠心ファン3の回転軸Aと周壁73との距離の増加率よりも大きい。
このように、遠心ファン3の回転軸Aと周壁73との距離の増加率を、遠心ファン3の主板31側で大きくすることによって、遠心ファン3の外周端35と周壁73との間の風路幅の拡大率が、遠心ファン3の主板31側で大きくなる。これにより、遠心ファン3の主板31側において、遠心ファン3の外周端35と舌部8とが接近することによる通風抵抗の増加を、上記風路幅の拡大によって抑制することができる。
次に、距離差設定領域9の範囲について説明する。図8は、距離差設定領域9を変化させた場合の騒音(風切音)の変化を調べたシミュレーション結果を示す図である。図8の横軸は、遠心ファン3の回転軸Aを中心とする、舌部8から距離差設定領域9の終端までの角度αを示す。図8の縦軸は、騒音レベルを示す。角度αを0度から90度まで増加させると、角度αの増加に対して騒音が大きく低下するが、角度αが90度を超えると騒音の低下の度合いは小さくなる。
そのため、舌部8から距離差設定領域9の終端までの角度αは、図7に一例を示したように、90度以下であることが望ましい。このように角度αを90度以下とすると、舌部8からの角度αが90度となる位置では、遠心ファン3の回転軸Aとケーシング7の周壁73との距離が主板31側と側板32側とで等しくなる。そのため、ケーシング7の幅(図3における左右方向の寸法)を拡大する必要がない。すなわち、遠心送風機1の幅を拡大せずに、高効率化および低騒音化を図ることができる。
次に、舌部8の形状とその作用について説明する。図9は、遠心ファン3の回転軸Aの方向から見た舌部8の形状を示す模式図である。舌部8の第1部分81および第2部分82は、遠心ファン3の回転方向(図中矢印Bで示す)の上流端に、それぞれ遠心ファン3側に凸となる曲面部81a,82aを有している。言い換えると、舌部8は、遠心ファン3の回転方向の上流端に、遠心ファン3の主板31側(すなわちケーシング7の主板71側)の曲面部81aと、遠心ファン3の側板32側(すなわちケーシング7の側板72側)の曲面部82aとを有している。
第1部分81の曲面部81a(すなわち遠心ファン3の主板31側の曲面部)の曲率半径R1は、第2部分82の曲面部82a(すなわち遠心ファン3の側板32側の曲面部)の曲率半径R2よりも大きい。言い換えると、遠心ファン3の回転方向における舌部8の上流端は、遠心ファン3の外周端35との距離が近いほど、曲率半径が大きい。
遠心ファン3の主板31側(すなわちケーシング7の主板71側)では、遠心ファン3の外周端35と舌部8との距離が小さいため、遠心ファン3の外周端35と舌部8との隙間の風速が増加する。ここでは、舌部8の第1部分81の曲面部81aの曲率半径R1が第2部分82の曲面部82aの曲率半径R2よりも大きいため、遠心ファン3の主板31側で遠心ファン3の外周端35と舌部8との隙間の風速が増加しても、気流のはく離が生じにくい。その結果、気流のはく離による渦の発生を抑制することができ、渦の発生に起因する騒音を低減することができる。
なお、舌部8の第1部分81の曲面部81aの曲率半径R1の曲率半径R1と、第2部分82の曲面部82aの曲率半径R2との比R1/R2は、3以下(R1/R2≦3)であることが望ましい。R1/R2が3より大きいと、舌部8の上流端への気流の衝突に起因する圧力損失が生じる可能性があるためである。
<実施の形態の効果>
以上説明したように、本発明の実施の形態1では、遠心ファン3の外周端35と舌部8との距離が、遠心ファン3の側板32側よりも主板31側で小さい。そのため、遠心ファン3の主板31側で、遠心ファン3の外周端35と舌部8との距離を縮小してケーシング7内の循環流を低減すると共に、遠心ファン3の側板32側で、遠心ファン3の外周端35と舌部8との距離を確保して騒音を抑制することができる。すなわち、低騒音化および高効率化を図ることができる。
また、遠心ファン3の回転軸Aとケーシング7の周壁73との距離が、舌部8を起点として、遠心ファン3の回転方向に増加するため、遠心ファン3の外周端35とケーシング7の周壁73との間の風路幅が、遠心ファン3の回転方向に沿って徐々に広がる。そのため、遠心ファン3から吹き出された空気を、動圧から静圧に変換してディフューザ部74に送り出すことができる。
さらに、遠心ファン3の回転軸Aとケーシング7の周壁73との距離の増加率が、遠心ファン3の側板32側よりも遠心ファン3の主板31側で大きいため、遠心ファン3の外周端35と舌部8とを主板31側で接近させたことによる通風抵抗の増加を、遠心ファン3の主板31側の風路幅の拡大によって抑制することができる。これにより、より一層の高効率化を図ることができる。
また、舌部8が、遠心ファン3の主板31側に第1部分81を有し、遠心ファン3の側板32側に第2部分82を有し、遠心ファン3の外周端35と第1部分81との距離が、遠心ファン3の外周端35と第2部分82との距離よりも小さく、第1部分81が遠心ファン3の回転軸Aの方向に一定の長さH1を有するため、遠心ファン3の吹出流が主板31側から側板32側へ巻き上がることを抑制することができる。
また、舌部8を起点として、遠心ファン3の回転軸Aを中心とする一定の角度αの範囲(距離差設定領域9)において、遠心ファン3の外周端35とケーシング7の周壁73との距離が、遠心ファン3の側板32側よりも主板31側で小さい。そのため、遠心ファン3の側板32側で、遠心ファン3の外周端35とケーシング7の周壁73との距離を確保することができる。そのため、風切音の発生を、より一層抑制することができる。
特に、上記の角度αを90度以下とすることで、遠心送風機1をできるだけ大型化させずに低騒音化を図ることができる。
また、遠心ファン3の外周端35と舌部8との距離を、遠心ファン3の主板31側でD1とし、遠心ファン3の側板32側でD2としたときに、D1/D2≧1/3の関係が成立することにより、風路幅の差に起因する風速差の増大を抑え、圧力損失の増加を抑制することができる。
また、遠心ファン3の外周端35と舌部8との距離を、遠心ファン3の主板31側でD1とし、遠心ファン3の直径をD3としたときに、D1/D3≧0.03の関係が成立することにより、遠心ファン3から吹き出される空気と舌部8との干渉による騒音の発生を抑制することができる。
また、遠心ファン3の回転方向における舌部8の上流端が、遠心ファン3側に凸となる曲面部81a,82aを有することにより、遠心ファン3から吹出された気流の衝突による騒音の発生を抑制することができる。
特に、舌部8の曲面部81a,82aの曲率半径R1,R2が、遠心ファン3の側板32側(すなわち曲率半径R2)より遠心ファン3の主板31側(すなわち曲率半径R1)で大きいため、遠心ファン3の主板31側で遠心ファン3の外周端35と舌部8との隙間の風速が増加しても、気流のはく離が生じにくく、気流のはく離による渦の発生に起因する騒音を低減することができる。
また、舌部8の曲面部81a,82aの曲率半径を、遠心ファン3の主板31側でR1とし、遠心ファン3の側板32側でR2としたときに、R1/R2≦3の関係が成立することにより、舌部8の上流端への気流の衝突に起因する圧力損失を抑制することができる。
実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2について、図10を参照して説明する。図10は、実施の形態2に係る遠心送風機1Aの構成を示す断面図である。この図10は、図3における線分V−Vに沿った矢視方向の断面図に相当する。図10において、実施の形態1と同一の構成要素には、同一の符号を付す。
実施の形態2では、舌部8の第1部分81と第2部分82との境界部83が、遠心ファン3の回転軸Aに直交する面に対して傾斜している。より具体的には、この境界部83は、遠心ファン3の外周端35と舌部8との距離が、遠心ファン3の主板31側から側板32側に向けて(すなわちケーシング7の主板71側から側板72側に向けて)連続的に増加するよう構成されている。
この実施の形態2では、境界部83において、遠心ファン3の外周端35と舌部8との距離が、遠心ファン3の主板31側から側板32側に向けて連続的に増加するため、遠心ファン3の外周端35と舌部8との距離の変化が緩やかになる。すなわち、ケーシング7の外周端35と舌部8との間の風路幅の変化が緩やかになる。
風路幅が急に変化する部分では、風路を流れる空気の風速差によって騒音が生じ、また圧力損失を生じる場合がある。この実施の形態2では、境界部83において風路幅を緩やかに変化させることで、風速差による騒音を低減し、圧力損失を抑えることができる。
遠心ファン3の回転軸Aに直交する面に対する境界部83の傾斜角度βは、60度以上であることが望ましい。境界部83の傾斜角度βが60度未満の場合、境界部83における風路幅の拡大によって、遠心ファン3の主板31側から側板32側に巻き上がる気流が生じて気流のはく離を招く可能性があるためである。
なお、境界部83は、舌部8を起点として周壁73の距離差設定領域9(図3参照)に亘って設けられていることが望ましい。また、境界部83は、図10では直線状の傾斜部分として示しているが、例えば曲線状であってもよい。また、図10では、片吸込構造の遠心送風機を示したが、実施の形態2は後述する両吸込構造の遠心送風機(図13参照)にも適用することができる。
このように、本発明の実施の形態2では、遠心ファン3の外周端35と舌部8との距離が、遠心ファン3の主板31側から側板32側に向けて連続的に大きくなる境界部83を設けている。そのため、遠心ファン3の外周端35と舌部8との間の風路幅の変化を緩やかにし、風路幅の変化に起因する風速差を低減することができる。従って、実施の形態1で説明した効果に加えて、さらなる高効率化および低騒音化を図ることができる。
また、遠心ファン3の回転軸Aに直交する面に対する境界部83の傾斜角度βを60度以上とすることにより、遠心ファン3の主板31側から側板32側への気流の巻き上がりを抑制し、これに伴う騒音を抑制することができる。
実施の形態3.
次に、本発明の実施の形態3について、図11を参照して説明する。図11は、実施の形態3に係る遠心送風機1Bの構成を示す断面図である。この図11は、図3における線分VI−VIに沿った矢視方向の断面図に相当する。図11において、実施の形態1と同一の構成要素には、同一の符号を付す。
実施の形態3では、舌部8が、遠心ファン3の回転軸の方向において、遠心ファン3よりもケーシング7の側板72側(すなわち吸込側)に、距離縮小部84を有している。遠心ファン3の外周端35と距離縮小部84との距離は、遠心ファン3の外周端35と第2部分82との距離よりも近い。言い換えると、距離縮小部84は、第2部分82よりも遠心ファン3側に突出している。
距離縮小部84を設けることにより、遠心ファン3よりもさらに吸込側(図11における上側)の風路が狭められる。これにより、ケーシング7の内部の循環流をさらに低減することができる。また、遠心ファン3からの吹出流に与える影響が非常に小さい。距離縮小部84は、舌部8を起点として周壁73の距離差設定領域9(図3参照)に亘って設けられている。
遠心ファン3の半径方向における第2部分82と距離縮小部84との距離Eと、遠心ファン3の外周端35と第1部分81との距離D1と、遠心ファン3の外周端35と第2部分82との距離D2との間には、E≦D2−D1の関係が成立することが望ましい。距離Eを距離D1,D2の差(D2−D1)以下に設定することにより、遠心ファン3の振れ回りによる遠心ファン3とケーシング7との衝突を確実に防止できるためである。
なお、図11では、第1部分81と第2部分82との間に、実施の形態2と同様の傾斜した境界部83が設けられているが、傾斜した境界部83の代わりに、遠心ファン3の回転軸Aに直交する段差部85(図6参照)を設けてもよい。また、図11では、片吸込構造の遠心送風機を示したが、実施の形態3は後述する両吸込構造の遠心送風機(図13参照)にも適用することができる。
このように、本発明の実施の形態3では、遠心ファン3よりもケーシング7の側板72側において、遠心ファン3の外周端35と舌部8との距離を縮小している。そのため、遠心ファン3の吹出流に影響を与えずに、ケーシング7の内部の循環流を低減することができる。従って、実施の形態1で説明した効果に加えて、さらなる高効率化および低騒音化を図ることができる。
また、遠心ファン3の半径方向における第2部分82と距離縮小部84との距離Eと、遠心ファン3の外周端35と第1部分81との距離D1と、遠心ファン3の外周端35と第2部分82との距離D2とが、E≦D2−D1の関係を満足することにより、遠心ファン3の振れ回りによる遠心ファン3とケーシング7との衝突の防止を図ることができる。
実施の形態4.
次に、図12に基づいて、本発明の実施の形態4について説明する。図12は、本実施の形態4に係る遠心送風機1Cの内部構成を吹出口75側から見た斜視図である。なお、図11では、遠心送風機1Cの内部構成を示すため、ケーシング7の側板72を取り除いている。図14において、実施の形態1と同一の構成要素には、同一の符号を付す。
ケーシング7は、上述したように、吹出口75までの風路76を形成するディフューザ部74を有している。実施の形態4では、ディフューザ部74の主板71側(すなわち遠心ファン3の主板31側)に、風路76の幅を広げる拡張部77が形成されている。
ディフューザ部74内の風路76では、主板71側を流れる風量は、側板72側を流れる風量よりも多い。この実施の形態4では、風量の多い主板71側に拡張部77を設けてディフューザ部74の幅を広げている。特に、実施の形態1で説明した循環流の抑制によってディフューザ部74内の風量が増加するため、風路幅の拡大によって圧力損失の回復を図っている。
また、風量の少ない側板72側でディフューザ部74の幅を広げると、ディフューザ部74の壁部74aに気流が沿いきれずに、気流のはく離を生じる可能性がある。この実施の形態4では、風量の多い主板71側でのみディフューザ部74の幅を広げることにより、通風抵抗を抑制すると共に、気流のはく離を抑制している。
ここでは、ディフューザ部74の主板71側の幅W1と側板72側の幅W2との比(W1/W2)が1.1未満となるように、各幅W1,W2が設定されている。W1/W2が1.1以上の場合には、ディフューザ部74の主板71側で幅が広がり過ぎ、気流のはく離の原因となるためである。
ここでは、拡張部77は、ディフューザ部74の壁部74a,74bのうち、舌部8につながる壁部74bに設けられている。但し、拡張部77を他方の壁部74aに設けてもよいし、両方の壁部74a,74bに設けてもよい。
拡張部77は、遠心ファン3の回転軸Aの方向の位置および寸法が、舌部8の第1部分81と等しくなるように形成されている。言い換えると、ディフューザ部74の幅を広げる範囲と、遠心ファン3の外周端35と舌部8との距離を縮小する範囲とは、遠心ファン3の回転軸Aの方向において互いに一致している。さらに言い換えると、遠心ファン3の回転軸Aの方向において、ディフューザ部74の幅の変化が最大となる部分と、遠心ファン3の外周端35と舌部8との距離の変化が最大となる部分とは、互いに一致している。
なお、図12では、片吸込構造の遠心送風機を示したが、実施の形態3は後述する両吸込構造の遠心送風機(図13参照)にも適用することができる。この場合には、ディフューザ部74の、遠心ファン3の回転軸Aの方向における中央部(すなわち遠心ファン3の主板31側)に拡張部77を設ける。
このように、本発明の実施の形態4では、ケーシング7のディフューザ部74の、遠心ファン3の主板31側の幅を広げている。そのため、循環流の抑制によってディフューザ部74内の風量が増加しても、風路幅の拡大によって圧力損失の回復を図ることができる。従って、実施の形態1で説明した効果に加えて、さらなる高効率化を図ることができる。
また、ディフューザ部74の主板71側の幅W1と側板72側の幅W2との比(W1/W2)を1.1未満とすることにより、ディフューザ部74の主板71側で幅が広がり過ぎないようにし、これにより気流のはく離に伴う騒音の抑制を図ることができる。
実施の形態5.
上述した実施の形態1〜4では、1つの吸込口51を有し、遠心ファン3の一方の側から空気を吸い込む片吸込型の遠心送風機について説明した。しかしながら、各実施の形態1は、2つの吸込口51を有し、遠心ファン3の両側から空気を吸い込む両吸込型の遠心送風機に適用することもできる。
図13は、実施の形態5の遠心送風機1Dを示す断面図である。実施の形態5の遠心送風機1Dは、実施の形態1を両吸込型の遠心送風機に適用したものである。図13において、実施の形態1と同一の構成要素には、同一の符号を付す。
実施の形態5の遠心送風機1Dのケーシング7は、遠心ファン3の回転軸Aの方向に互いに対向する2つの側板72を有しており、主板71を有していない。2つの側板72のそれぞれには吸込口51が設けられている。それぞれの吸込口51の縁には、ベルマウス5が設けられている。
遠心ファン3は、回転軸Aの方向の中央部に主板31を有し、回転軸Aの方向の両端部に側板32を有している。ファンモータ4(図13では遠心ファン3の内側に隠れている)は、ロータ42(図6)が遠心ファン3の主板31に連結されている。遠心ファン3が回転すると、遠心ファン3の内部に負圧が発生し、ケーシング7の2つの側板72の各吸込口51から空気が吸い込まれる。
ケーシング7の舌部8は、遠心ファン3の回転軸Aの方向における中央部(すなわち遠心ファン3の主板31側)に第1部分81を有し、遠心ファン3の回転軸Aの方向における両端部(すなわち遠心ファン3の各側板32側)に第2部分82を有している。
実施の形態1で説明したように、遠心ファン3の外周端35と舌部8の第1部分81との距離は、遠心ファン3の外周端35と舌部8の第2部分82との距離よりも小さい。つまり、遠心ファン3の外周端35と舌部8との距離は、遠心ファン3の側板32側よりも主板31側で小さい。
両吸込型の遠心送風機1Dでは、遠心ファン3の回転軸Aの方向の中央部で、吹出速度が最も速くなる。この実施の形態5では、吹出速度が最も速くなる遠心ファン3の回転軸Aの方向の中央部(すなわち遠心ファン3の主板31側)において、遠心ファン3の外周端35と舌部8との間の風路幅を狭めている。これにより、ケーシング7内の循環流を低減することができる。また、遠心ファン3の回転軸Aの方向の両端部(すなわち遠心ファン3の側板32側)において遠心ファン3の外周端35と舌部8との間の風路幅を確保しているため、騒音を抑制することができる。
さらに、遠心ファン3の回転軸Aと周壁73との距離の増加率を、遠心ファン3の回転軸方向の両端部(すなわち遠心ファン3の側板32側)よりも中央部(すなわち遠心ファン3の主板31側)で大きくすることにより、通風抵抗の増加を抑制することができる。
このように、本発明の実施の形態5によれば、両吸込型の遠心送風機1Dにおいても、遠心ファン3の外周端35と舌部8との距離が、遠心ファン3の側板32側(すなわち回転軸Aの方向の両端部)よりも主板31側(すなわち回転軸Aの方向の中央部)で小さくなるように構成することにより、低騒音化および高効率化を図ることができる。
実施の形態6.
図14は、本発明の実施の形態6に係る空気調和装置500の構成を示す図である。この実施の形態6では、実施の形態1〜5で説明した遠心送風機を適用した室内機200を含む冷凍サイクル装置を有する空気調和装置500について説明する。
図14に示した空気調和装置500は、室外機100と室内機200とを備える。室外機100と室内機200とは、冷媒配管であるガス配管300および液配管400によって互いに連結されている。室外機100、室内機200、ガス配管300および液配管400は、冷媒回路を構成し、冷媒を循環させる。ガス配管300には、気体の冷媒(ガス冷媒)が流れる。液配管400は、液体の冷媒(液冷媒)または気液二相冷媒が流れる。
室外機100は、ここでは、圧縮機101、四方弁(流路切換弁)102、室外側熱交換器103、室外側送風機104、および絞り装置(膨張弁)105を備えている。
圧縮機101は、吸入した冷媒を圧縮して送り出す。圧縮機101は、例えば、インバータ装置等を備え、運転周波数を任意に変化させることにより、圧縮機101の容量(単位時間当たりの冷媒の送り出し量)を細かく変化させることができるよう構成されている。四方弁102は、制御装置(図示せず)の指示に基づいて、暖房運転時と冷房運転時とで冷媒の流れを切り換える。
室外側熱交換器103は、冷媒と空気(室外の空気)との熱交換を行う。例えば、暖房運転時には、室外側熱交換器103は蒸発器として機能する。すなわち、室外側熱交換器103は、液配管400から絞り装置105を経て流入した低圧の冷媒と空気との熱交換を行い、冷媒を蒸発(気化)させる。冷房運転時には、室外側熱交換器103は凝縮器として機能する。すなわち、室外側熱交換器103は、圧縮機101で圧縮されて四方弁102を経て流入した冷媒と空気との熱交換を行い、冷媒を凝縮して液化させる。
室外側送風機104は、室外側熱交換器103に室外の空気を供給する。室外側送風機104は、インバータ装置によりファンモータの運転周波数を任意に変化させてファンの回転速度を細かく変化させるようにしてもよい。絞り装置105は、開度を変化させることによって、液配管400を流れる冷媒の圧力等を調整する。
室内機200は、負荷側熱交換器201と負荷側送風機202とを備える。負荷側熱交換器201は、冷媒と空気(室内の空気)との熱交換を行う。暖房運転時には、負荷側熱交換器201は凝縮器として機能する。すなわち、負荷側熱交換器201は、ガス配管300から流入した冷媒と空気との熱交換を行い、冷媒を凝縮させて液化(または気液二相化)させ、液配管400側に送り出す。冷房運転時には、負荷側熱交換器201は蒸発器として機能する。すなわち、負荷側熱交換器201は、絞り装置105により低圧状態にされた冷媒と空気との熱交換を行い、冷媒に空気の熱を奪わせて蒸発(気化)させて、ガス配管300側に送り出す。
負荷側送風機202は、負荷側熱交換器201に室内の空気を供給する。負荷側送風機202の運転速度は、例えば利用者の設定によって決定される。
実施の形態6に係る空気調和装置500では、室内機200の負荷側送風機202として、実施の形態1〜5で説明した遠心送風機1〜1Dを用いることができる。また、室外機100の室外側送風機104として、実施の形態1〜5で説明した遠心送風機1〜1Dを用いてもよい。
実施の形態6に係る空気調和装置500では、実施の形態1〜5で説明した遠心送風機1〜1Dを、室外側送風機104、負荷側送風機202またはその両方で用いることにより、高効率化および低騒音化を図ることができる。
以上、本発明の好ましい実施の形態について具体的に説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良または変形を行なうことができる。
本発明は、例えば、空気調和装置および冷凍サイクル装置の室内機、室外機などを始め、送風機を備える各種装置に広く利用することができる。