JP2010228688A - 列車運行制御方法および車上制御装置 - Google Patents

列車運行制御方法および車上制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2010228688A
JP2010228688A JP2009080846A JP2009080846A JP2010228688A JP 2010228688 A JP2010228688 A JP 2010228688A JP 2009080846 A JP2009080846 A JP 2009080846A JP 2009080846 A JP2009080846 A JP 2009080846A JP 2010228688 A JP2010228688 A JP 2010228688A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
train
information
travel
station
time
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009080846A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5271772B2 (ja
Inventor
Masato Hotta
正人 堀田
Takayoshi Nishino
尊善 西野
Kenji Oguma
賢司 小熊
Tsutomu Miyauchi
努 宮内
Keiji Maekawa
景示 前川
Yoichi Sugita
洋一 杉田
Yoshihide Nagatsugi
由英 永次
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2009080846A priority Critical patent/JP5271772B2/ja
Publication of JP2010228688A publication Critical patent/JP2010228688A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5271772B2 publication Critical patent/JP5271772B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
  • Train Traffic Observation, Control, And Security (AREA)

Abstract

【課題】列車運行区間の特性,列車運行乱れ規模,多様な要求に応じ、適切に対応できる運行制御を可能にすること。
【解決手段】列車上に、ダイヤを記憶する装置,他列車の運行状況を獲得する装置,自列車の運行状況を獲得する装置,自列車の走行を決定する装置,自列車の走行を制御する装置,ダイヤを変更する装置,ダイヤの変更内容を受け取る装置,車上のダイヤに変更内容を反映する装置,ダイヤの変更内容を他列車に伝達する装置を備え、当初のダイヤに従う列車走行,列車間で列車間隔を調整する走行,ダイヤ変更後のダイヤに従う列車走行、を選択しながら列車の運行制御を行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、輸送を目的とした移動手段の運行制御に関する。
特に、都市近郊路線,都市環状線など、時間あたりの運行本数が一定であったり、全列車各駅停車など運行形態が均質であったりする路線における、鉄道の列車運行制御に関する。
以下に、本発明に至る技術的な背景を説明する。
従来、列車運行は、一般に、ダイヤに基づいて制御が行われている。このダイヤに基づく運行制御は、基本的に、駅における到着時刻,出発時刻による制御である。駅間における列車の走行制御は、信号・勾配・曲率などの走行上の制約が許容する範囲内において、運転士の裁量に任されている。特に、到着時刻に関しては、予定より早く到着することも、場合によって許容されている。従って、そこでは、最適な列車走行になっている保障は無い。
また、ダイヤに基づく運行制御においては、運行の乱れ時、ダイヤを変更し、その変更後のダイヤに従って、列車を運行することで、運行乱れの解消を図っている。このダイヤ変更は、合理性の確保を要する高度な作業であり、相応の労力と時間を要する。
それに対し、近年、旅客輸送力としての最適な運行,省エネルギーの観点からみた最適な運行,乗客満足度(期待)からみた最適な運行など、社会的に多様な最適運行の要望が出てきている。
また、一方で、現在、情報伝達手段の発達が著しく、列車と保安設備,列車と列車,列車と地上運行管理システム、各々の間の情報伝達方法と設備の確立により、地上システムと車上システムの連携動作,列車間の連携動作が可能な環境が構築できるようになってきている。また、情報処理手段の高性能化が著しく、車上システム,地上システム、それぞれ個々の装置が、個々の裁量の範囲内で、自立した情報処理・制御動作が可能になってきている。また、大量のデータの蓄積と高速な処理が可能になってきている。
以下に、各参考文献とそこに開示されている内容を示す。
特開2008−005585号公報(以下、特許文献1)には、車上に保有するダイヤ、および、各種条件情報に基づいて、列車上で最適な列車走行制御方法を求め、制御を実施できる方法に関して開示されている。
特開2006−232106号公報(以下、特許文献2)には、各列車間,地上設備間で無線による情報伝送を行い、各々の間で情報共有を行うことで、地上設備の占有,排他制御を実施し、列車の運行を制御する方法に関して開示されている。そこでは、すべての列車・設備の間で情報共有を行うことで、列車の運行範囲内全体での協調動作を可能とする方法に関して開示されている。
特開平4−201674号公報(以下、特許文献3)には、列車間の間隔制御の方法に関して開示されている。しかし、そこでは、続行列車が先行列車との間で衝突を起こさないようにするために、列車間で安全な距離を確保するための間隔制御について開示されているものの、列車の運行を制御するための間隔制御(到着時刻や出発時刻を制御する)方法までは開示されていない。
また、複数の列車間での走行制御に関しては、開示されていない。
論文((社)日本鉄道サイバネティクス協議会刊「第34回鉄道におけるサイバネティクス利用国内シンポジウム論文集:乗客の満足度を考慮した列車群制御方式」)(以下、非特許文献1)には、乗客の満足度(期待度)を指標として、列車間の時隔調整を目的としたダイヤの再作成(ダイヤ変更)を行うことにより、ダイヤに基づく運行制御を行う方法に関して開示されている。ダイヤ変更により、列車群全体に対する運行管理を可能にする方法が開示されている。しかし、そこにおける想定は運行の乱れが小さい場合で、大規模乱れ時について想定されていない。従って、実際に起こり得る、大規模な列車運行乱れに対する対応方法に関しては開示されていない。
また、列車の運行区間全体に対する対処として考慮されており、局所的な乱れに対しても、ダイヤ再作成(ダイヤ変更)による全体的な対処を想定している。そこでは局所的な乱れに対する局所的な対応を可能にする方法に関して開示されていない。
特開2008−005585号公報 特開2006−232106号公報 特開平4−201674号公報
(社)日本鉄道サイバネティクス協議会刊「第34回鉄道におけるサイバネティクス利用国内シンポジウム論文集:乗客の満足度を考慮した列車群制御方式」
以上の公知例に対し、列車の運行制御においては、通常運行時と事故等による列車運行の乱れ発生時で、異なる対応が必要である。また、列車運行乱れ時には、その規模に応じて適切な対応が必要である。過剰な対応は、時間を要し、結果として列車運行乱れへの対応が遅れ、かえって乱れの拡大を生む可能性すらある。
また、列車の運行制御においては、複数の列車が走行することを想定しなければならない。複数の列車運行において、最適な運行制御がなされることが求められる。一部列車の運行を最適化しても列車群全体の運行に支障が残るような制御は許容されない。
本発明は、ダイヤの乱れ発生時に、複数の列車に対して運行間隔を保ちながらダイヤの乱れを解消することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、自列車の運行時分を取得する自列車運行時分取得装置と、ダイヤを記憶するダイヤ記憶装置と、自列車の走行を制御する列車走行制御装置と、他列車から運行情報を受信する車上伝送装置と、自列車運行時分取得装置からの自列車の運行時分とダイヤ記憶装置からのダイヤとを比較して列車の遅延を検出し、遅延に応じて自列車の走行方法を選択する走行方法決定装置と、走行方法に基づき自列車の走行を制御する列車走行制御装置と、を備え、遅延が第1の所定値以上である場合に走行方法決定装置で選択される走行方法は、車上伝送装置で受信した他列車の運行情報に基づき、他列車と自列車との時間間隔を制御する走行方法を選択する。
さらに、遅延が第2の所定値以上である場合に、車上伝送装置は、地上システムから第2のダイヤを取得し、走行方法決定装置は、第2のダイヤに応じた走行方法を選択する。
さらに、走行方法決定装置は、遅延に応じて、ダイヤに応じた走行方法と、他列車と自列車との時間間隔を制御する走行方法と、第2のダイヤに応じた走行方法と、のいずれかの走行方法を選択する。
本発明によれば、ダイヤの乱れ発生時に、複数の列車に対して運行間隔を保ちながらダイヤの乱れを解消することが可能となる。
列車運行制御装置の一実施形態の説明図。 列車運行制御方法の切り替え伝達方法の説明図(ダイヤ制御→間隔制御)。 列車間の情報伝達方法の説明図。 列車運行制御方法の遷移の説明図。 列車運行制御装置の地上システムの構成図。 列車運行制御装置の車上システムの構成図。 ダイヤに従う列車走行に対する走行方法決定装置の構成図。 乗客数平準化装置の一実施形態の説明図。 乗客数平準化に対する走行方法決定装置の構成図。 駅待合乗客要求反映装置の一実施形態の説明図。 駅待合乗客の要求反映に対する走行方法決定装置の構成図。 消費エネルギー最適化装置の一実施形態の説明図。 消費エネルギー最適化に対する走行方法決定装置の構成図。 運行制御の処理フロー。 乗客数平準化の処理フロー。 駅待合乗客要求反映の処理フロー。 消費エネルギー最適化の処理フロー。 ダイヤと走行パターンの例の説明図。 ダイヤと走行パターンの例の説明図。 乗客数平準化の際の運行制御の例の説明図。 駅待合乗客要求反映の際の運行制御の例の説明図。 消費エネルギー最適化の際の走行制御の例の説明図。 ダイヤと走行パターンの例の説明図。 ダイヤと走行パターンの例の説明図。 列車運行制御方法の切り替え伝達方法の説明図(間隔制御→ダイヤ制御:逐次)。 列車運行制御方法の切り替え伝達方法の説明図(間隔制御→ダイヤ制御:一斉)。 列車運行制御方法の比較説明図。 走行パターンを決定する装置の構成図。 ダイヤと走行パターンの例の説明図。 走行方法を選択する装置の構成図。
まず、最初に、本実施例で用いる用語を説明しておく。
「列車の走行」とは、列車の加速,減速,定速移動,滑走など、列車の物理的動作のことをいう。
「列車の走行制御」とは、列車の動力,列車の制動力を用いて、列車を、加速,減速,あるいは、速度の維持など、列車の物理的動作を決定することをいう。
「列車の運行」とは、旅客・貨物・回送など、用務をもった列車の走行をいい、時刻表(あるいは、ダイヤ)、時間あたりの運転本数(あるいは、運転間隔)、あるいは、臨時の旅客案内等で公示されている予定に従い、列車を所定の出発駅(始発出発時刻)から所定の到着駅(終着到着時刻)まで、列車の走行を実施させることをいう。
「列車の運行制御」とは、各列車の予定に従って、あるいは、各列車の予定を変更の上で、その変更後の予定に従って、あるいは、列車間の間隔を調整することで、列車の運行を実施することをいう。また、信号機や標識,転てつ器等の設備により、列車の運行に変化をもたらすこともいう。
「ダイヤ」とは、列車の運行の計画をいい、各列車についての始発駅・始発駅出発時刻・始発駅出発番線・終着駅・終着駅到着時刻・終着駅到着番線・途中駅出発駅・途中駅出発時刻・途中駅出発番線・途中駅到着駅・途中駅到着時刻・途中駅到着番線などの情報からなる。
「ダイヤの変更」とは、列車の運行の計画変更をいい、各列車についての各種情報の変更,運行計画からの削除(列車の運転休止),運行計画への追加(臨時列車の設定)等の情報操作を有する。
「ダイヤの変更情報」とは、ダイヤに対して施した、変更の内容を表す情報をいい、変更の種別や変更の量・方向などを表す情報をいう。
「余裕時分」とは、駅間の最短の走行時分に対し、前駅の出発時刻から当駅の到着時刻との間に含ませる余分な時間のことをいう。一般にダイヤ上の出発時刻−到着時刻間には余裕時分を持たせており、微小な遅れ等は、最適な走行(回復運転)により自然回復可能になっている。
「回復運転」とは、軽微な遅延に対して、可能な限り最速な走行を行うことにより、ダイヤに含まれる余裕時分を消化することで、遅延を回復していくことをいう。
「列車の運行状況」とは、ダイヤと比較した場合の、実際の列車の運行状態をいい、ダイヤとの乖離(遅れ、早過ぎ)とその大きさに応じて、状態の値が決まる。
「運行実績」とは、ダイヤに対して、実際に、列車が運行した結果の情報をいい、少なくともダイヤに対応した情報項目を有し、駅間のある特定地点、駅間のある特定区間を観測点とした、列車の運行結果の情報を含む場合もある。
「運行予測」とは、運行実績に基づき、標準の駅停車時分,標準の駅間走行時分,駅間のある特定地点間の標準走行時分,駅間のある特定区間の標準走行時分など、規定の値を加味することにより、今後の列車の運行を予測すること、および、その予測した結果の情報をいい、少なくともダイヤに対応した情報項目を有し、駅間のある特定地点,駅間のある特定区間を目標点として、列車の運行を予測した結果の情報を含む場合もある。
「運行予定」とは、現在時刻に対して、今後の列車の運行計画をいい、現在時刻におけるダイヤと一致する。
「走行実績」とは、時刻あたりの列車位置,時刻あたりの列車速度、ある位置における列車の速度など、物理的な列車走行の結果をいう。
「先行列車」とは、ある列車に対して、進行方向において前方を運行している列車のことをいい、特段の断りが無い場合は、1つ前方を運行している1列車をいう。
「続行列車」とは、ある列車に対して、進行方向において後方を運行している列車のことをいい、特段の断りが無い場合は、1つ後方を運行している1列車をいう。
「列車の運行の乱れ」とは、ダイヤと運行実績の間に、ある規定値以上の差が生じることをいう。また、その差の量をいい、各個別の差の大小,差の総和の大小,差の最大値の大小、など、種々の評価指標により大きさの評価値が規定される。
「ダイヤに従う列車走行」とは、ダイヤに規定されている、各駅の出発時刻・到着時刻と、運行実績が一致するように列車の走行を行うことをいう。
「ダイヤ制御」とは、ダイヤに従う列車走行制御のことをいう。
「列車の時間間隔制御」とは、ある規定の地点、あるいは、任意の地点における、先行列車、あるいは、続行列車との時間間隔を規定の値になるように、列車の走行を制御することをいう。単に「間隔制御」ともいう。
「乗客出現数」とは、駅(ホーム)に、列車への搭乗を目的として現れる乗客の出現数をいう。時間帯ごとに、単位時間あたりの平均的な出現数で表したりする。
「乗客数平準化」とは、単位時間当たりの乗客出現数に対して、列車間の出発時刻を調整(出発を遅らせるなど)することで、結果として各列車に搭乗させる乗客数を増減調整し、均等化することをいう。
「駅待合乗客」とは、駅(ホーム)において、列車への搭乗を目的として、列車の到着を待つ乗客をいう。
「駅待合乗客の要求」とは、駅(ホーム)において、列車への搭乗を目的として、列車の到着を待つ乗客の、列車の運行(到着時刻,到着・出発の待ち時刻など)に対する期待や目論見をいう。
「走行パターン」とは、列車の走行制御を目的として、時刻あたりの列車速度,地点あたりの列車速度を規定した情報をいう。特に、それら情報をグラフ表現した場合の曲線をいう場合もある。
「列車走行に要するエネルギー」とは、列車の走行に際し、地形条件(線路の勾配・曲率など)、保安条件(列車間の排他制御,設備的な限界距離・限界速度、など)などの条件下において、動力による消費エネルギーと、制動などから逆に発生するエネルギー(回生エネルギー)との相殺によって、結果として消費されるエネルギーのことをいう。
「消費エネルギー最適化」とは、列車運行の定時性や定間隔性,列車運行の安全性など、列車の運行として許容される範囲内において、列車走行に要するエネルギーを最小化することをいう。
次に、本発明の技術分野における課題と問題点を示す。
課題1.自由度の高い制御を可能にすることである。
駅間における走行制御をしないと、駅へ早く到着し過ぎたり、列車間隔が詰まり過ぎたりし、結果として、不必要な減速や停止を行うことになる。その場合、無駄な加速や減速が発生し、走行の効率の面、あるいは、乗り心地の面で、悪化することになる。それらを回避する方法として、駅の停車時間を延ばし(出発時刻を遅らせることにより)、先行列車との間隔を制御するなどがあるが、駅単位での制御(1地点での制御)では、制御の自由度は小さく、適切な制御はできない。従って、駅間での制御も含めた、自由度の高い制御を可能にする必要がある。
課題2.運行線区の特性に応じた運行制御を可能にすることである。
一般に、列車の運行が乱れた場合、ダイヤを変更し、列車の運行を変更することで、列車の運行を当初のダイヤに従うものに復帰させる作業が行われる。こうすることで、列車の運行の定時性(所定の時刻に到着・出発する)を回復し、乗客への輸送サービスを確保・提供する方法がとられる。これらは、比較的、運転本数が少なく、列車運行の定時性の持つ重要度が高い、地方閑散線区あるいは長距離線区において有用な方法である。
一方で、高密度線区,各駅停車区間などでは、列車運行の定時性よりも定時隔性(一定の間隔で到着・出発する、単位時間当たりの運転本数を一定にする)の方が重要な場合が多い。そこにおける乗客は、明確な到着・出発時刻の認識をもって列車を利用するのではなく、列車の運転間隔などを基に、目的駅へのおおよその移動時間を意識して列車を利用する。このため、列車が定刻で出発・到着することよりも、思惑の(所望の)運転間隔で運行されていることの方を重要視(要望)する。そこにおいて、運行乱れに対し、ダイヤ変更作業による運行制御では、ダイヤ変更作業に時間を要し過ぎるため、結果として、運行の乱れ解消に時間を過剰に要することになりかねない。むしろ、ダイヤに従う列車走行によらず、個々の列車間の間隔制御により対応する方が、乗客へ、適切な輸送サービスを確保・提供できる可能性がある。従って、運行線区の特性に応じた制御を可能にする必要がある。
課題3.運行乱れの規模に応じた適切な制御を可能にすることである。
全列車について、ダイヤを再変更し、かつ、合理性を保つのは、相当な検証作業を必要とし、結果として、相当な時間を必要とする。前述のような、高密度線区などにおいて、乗客の要求を満たすために、許容される時間は、そう大きくない。そこで、列車運行の一部においてダイヤに従う列車走行,列車運行の一部において列車間の間隔制御による走行制御を、必要に応じて実施する方が効率の良い場合がある。一方で、全線に影響するような運行の変更に関しては、運行区間内に存在する列車のダイヤを変更することによって、大局的に実施される必要がある場合もある。従って、運行乱れの規模に応じて、適切な制御が実施できる必要がある。
課題4.多様な要求への対応を可能にすることである。
混雑の平準化,旅客の要求(期待度)への対応,省エネルギー走行への対応、などが時代の要求として挙がってきている。従って、多様な要求への対応を可能にする必要がある。
次に、本実施例の概要を説明する。本実施例の概要は以下の通りである。
1.基本はダイヤに従った列車運行を行う
2.軽微な運行乱れ時には、必要な列車間で列車の間隔を調整するように運行する
3.大きく乱れた場合には、ダイヤを変更し、その変更後ダイヤに従って、列車運行を行 う
上記方法を実施するにあたり、
(1)地上に存在するシステム内に、各列車の運行状況を獲得する装置,ダイヤを記憶す
る装置,ダイヤを変更する装置,ダイヤの変更内容を各列車に伝達する装置,列車
上に、ダイヤを記憶する装置,他列車の運行状況を獲得する装置,自列車の運行状
況を獲得する装置,自列車の走行を決定する装置,自列車の走行を制御する手段ダ
イヤの変更内容を受け取る装置,車上のダイヤに変更内容を反映する装置
(2)列車上に、ダイヤを記憶する装置,他列車の運行状況を獲得する装置,自列車の運
行状況を獲得する装置,自列車の走行を決定する装置,自列車の走行を制御する装
置,ダイヤを変更する装置,ダイヤの変更内容を受け取る装置,車上のダイヤに変
更内容を反映する装置,ダイヤの変更内容を他列車に伝達する装置
のいずれかを備えることにより、
1.当初のダイヤと実際走行の差(遅れ)が無い場合には、ダイヤに従うように列車の走
行を決定し、
2.当初ダイヤと実際走行の差(遅れ)が小さい場合には、関係する列車間で各々の列車
運行情報を伝達し、列車間隔を調整するように、列車の走行を決定し、
3.当初ダイヤと実際走行の差(遅れ)が大きい場合には、列車上のダイヤを変更し、そ
の変更後のダイヤに従うように、列車の走行を決定する、ように列車の走行方法を選
択して、列車の運行を行う。なお、各列車の走行を決定する装置において、
4.各種要求に対応する走行方法を決定しながら、
列車の運行を行う。
次に、本発明の実施の形態の詳細を、以下、図を用いて説明する。
図1に、本発明にかかる列車運行制御装置の一実施形態を示す。
図1において、100および105は駅、110および115は列車、126は地上システムの全体、120は地上の伝送制御装置、121は地上の運行制御装置、125は地上ダイヤ記憶装置、127は地上ダイヤ変更入力装置、130は地上伝送装置、140は列車115の伝送装置、150は列車110の伝送装置、135,145、および、155は、情報の伝送経路を表している。また、160は列車115と列車110の間の間隔、170は列車115の伝送制御装置、171は列車115の列車走行制御装置、172は列車115の車上ダイヤ記憶装置、173は列車115の列車走行モニタ装置、174は列車115の列車の走行方法決定装置、180は列車110の伝送制御装置、181は列車110の列車走行制御装置、182は列車110の車上ダイヤ記憶装置、183は列車110の列車走行モニタ装置、184は列車110の列車の走行方法決定装置を、それぞれ表している。
通常、列車110および列車115は、それぞれ、車上ダイヤ記憶装置172および車上ダイヤ記憶装置182に記憶されているダイヤに従って、列車を運行している。ここでは、列車115が先行列車、列車110が続行列車で運行している。
なお、当初車上ダイヤ記憶装置172あるいは車上ダイヤ記憶装置182に記憶されているダイヤは、
(1)列車の運行開始前から保有している場合
(2)列車の運行開始時に、地上システム126の保有する地上ダイヤ記憶装置125の
内容を、地上伝送装置130から伝送経路135あるいは伝送経路145を介し、
伝送制御装置170あるいは伝送制御装置180を介して受信し、獲得した場合
(3)列車の運行途中において、地上システム126において、地上ダイヤ記憶装置12
5に保有するダイヤに変更を行い、その変更内容の情報を、地上伝送装置130か
ら伝送経路135あるいは伝送経路145を介し、伝送制御装置170あるいは伝
送制御装置180を介して受信し、その変更内容を反映した場合
がある。
続いて、本発明の実施形態を、以下の2つの事例に対する動きで説明する。
「事例1」
いま、ここで、運行中の続行の列車110が、駅100において軽微な障害により、小さな出発遅延が発生するものとする。
走行方法決定装置184は、列車走行モニタ装置183から走行実績情報,車上ダイヤ記憶装置182からダイヤ情報を獲得する。そして、それら情報を比較し、当該列車の遅延の大きさを検出する。ここでは、小規模な遅延を検出する。その比較結果を基に、走行方法決定装置184は、ダイヤに従う走行を中止し、間隔制御による走行に移行することを決定する。その決定内容を車上の伝送制御装置180,車上の伝送装置150,伝送経路155を介して、列車115へ伝達する。先行の列車115は、伝達内容を、車上の伝送装置140,車上の伝送制御装置170を介して走行方法決定装置174へ送る。ここで、走行方法決定装置は、車上ダイヤ記憶装置172のダイヤ情報,列車走行モニタ装置173の走行実績情報から、続行の列車110との間で間隔制御による走行に移行することを決定するものとする。先行の列車115は、前記の伝送経路を介し、続行の列車110の走行実績情報および運行実績情報を獲得する。先行の列車115の走行方法決定装置174は、その続行の列車110の運行実績情報(遅延時分)に基づき(第1の規定値)、適切な運行間隔160となるように走行方法を決定し、列車走行制御装置171を制御する。例えば、ここでは、続行の列車110の遅延時分tに対し、先行の列車115の駅105の出発をt/2遅らせる走行方法を決定する。これにより、当初のダイヤに対して、続行の列車110がt遅延、先行の列車115がt/2遅延、運行間隔に対してt/2の拡大で運行することになる。なお、ここで、続行の列車110は回復運転により遅延tを縮小していく。先行の列車115は、続行の列車110の走行実績情報に基づき、駅地点によらず、逐次、走行方法を再決定しながら、列車走行制御装置171を制御する。これにより、逐次、適切な運行間隔160となる(続行の列車110の回復運転分縮小していく)。
また、このとき、場合によっては、先行の列車115の更に先行列車、あるいは、続行の列車110の更に続行の列車との間でと、さらに多列車間で間隔制御を実施することもあり得る。
なお、この後、続行の列車110の回復運転(および先行の列車115との間隔制御)の結果、当初のダイヤに戻る場合と、当初ダイヤに対して一定時分遅れたまま、間隔制御の状態で列車運行が安定する場合がある。後者の場合、次の事例のように、当初のダイヤを変更し、その変更後のダイヤに従う列車走行による運行制御に復帰する。
「事例2」
いま、ここで、運行中の続行の列車110が、駅100において重度の障害により、大規模な出発遅延が発生するものとする。
走行方法決定装置184は、列車走行モニタ装置183から走行実績情報,車上ダイヤ記憶装置182からダイヤ情報を獲得する。そして、それら情報を比較し、当該列車の遅延の大きさを検出する。ここでは、大規模な遅延を検出する。その比較結果を基に(第2の規定値)、走行方法決定装置184は、ダイヤを変更することを決定する。その決定内容を車上の伝送制御装置180,車上の伝送装置150,伝送経路145を介して、地上システム126へ伝達する。地上システム126は、地上伝送装置130を介して、地上の伝送制御装置120を介して、地上運行制御装置121に伝達する。ここで、地上システムにおいて人間系により、続行の列車110の遅延が大きいため、更に続行の列車を先行させる順序変更の実施を決定するものとする。その旨、ダイヤ変更入力装置127を介して入力し、地上ダイヤ記憶装置125を変更する。その変更内容は、地上の伝送制御装置120,地上伝送装置130,伝送経路135および伝送経路145を介して列車110および列車115に伝達される。列車110は、ダイヤの変更内容を、車上の伝送装置150,車上の伝送制御装置180を介して、車上ダイヤ記憶装置182に送り、車上のダイヤを変更する。同様に、列車115は、ダイヤの変更内容を、車上の伝送装置140,車上の伝送制御装置170を介して、車上ダイヤ記憶装置172に送り、車上のダイヤを変更する。その後、列車110および列車115は、変更後のダイヤに従って、列車走行制御装置181および列車走行制御装置171により列車の走行を制御することにより、列車の運行を制御する。このようにして、ダイヤの変更、および、変更後のダイヤに従う列車運行を実施する。
以上の2事例のように、本発明により、
・ダイヤに従う列車走行制御による運行制御
・列車走行の間隔制御による運行制御
・ダイヤ変更の後、その変更後のダイヤに従う列車走行制御による運行制御
を実施することができ、本発明にかかる運行制御装置を実現することができる。
なお、当初からダイヤ情報を有せずに、間隔制御による列車走行で運行制御を実施しても良い。その場合、ダイヤによる制御の介入が必要な場合以外は、間隔制御による列車走行で、ダイヤによる制御の介入が必要な場合には、地上ダイヤ変更を実施し、ダイヤに従う列車走行による運行制御に移行しても良い。その場合、平常時は、地上システムを要しない簡素な構成で運行制御を実施でき、また、必要に応じては、大掛かりな介入(運転の休止,折り返しの変更、など)も実施できる。
また、ダイヤ変更を、地上システムによらず、ある規定の列車(例えば、重度の障害を発生した列車)上で実施してもよい。その場合、地上システムを要しない簡素な構成で運行制御が実施できる。
また、車上における列車運行の切り替え判断(ダイヤ制御から間隔制御、あるいは、間隔制御からダイヤ制御)を仮判断とし、最終的な実施判断を、地上システム側で行ってもよい。その場合、統括的な制御判断,制御が実施できる。
図27に、本発明にかかる列車運行方法の比較説明を示す。
図27において、(a)は各列車に関する運行計画(ダイヤ)を図式したものであり、(b)は各列車に関する運行計画(ダイヤ)を表形式で示したものである。(c)は各列車に関する時刻−位置の曲線を図示したものであり、(d)は(c)の駅1における到着・出発時刻情報を表形式で表したものである。
(a),(b)がダイヤに基づく運行制御を表しており、(c),(d)が間隔制御による運行制御を表している。
(c)において、列車2の運行は、列車1の運行実績に基づいて、規定の時間間隔を確保する範囲内で運行することにより規定されている。(a),(b),(c),(d)から、列車1の運行は、
(1)所定の運行計画(ダイヤ)に基づいて運行する場合
(2)更に先行の列車の運行実績に基づいて規定の時間間隔を確保する範囲内で運行する
場合
(3)規定の制約(駅停車時分,制限速度,車両性能など)の範囲内で、時刻を決めずに
運行する場合
のいずれかが考えられる。(2),(3)の場合、最も先行の列車(例えば、始発列車)から間隔制御による運行制御も考えられる。その場合、運行制御上、明確な計画時刻(ダイヤ)は存在しないこと(ダイヤレス)になるとも言える。
また、列車1と列車2の間の距離(D1など)で、間隔を規定する場合もあり得る。それは、列車間で安全に停止できる距離の確保など、主に保安に関わる部分で実施されることがある。
図2に、本発明にかかる、列車運行制御方法の切り替えについて、その伝達方法を示す。
ここでは、ダイヤ制御から間隔制御への切り替え、の伝達方法について示す。
図2において、(a),(b),(c),(d)、および、(e)は、それぞれ、伝達方法の、第1段階,第2段階,第3段階,第4段階、および、第5段階を表している。200,201,202,203、および、204は列車を表している。210,215,220,225,230,235,240,245,250、および、255は、それぞれ、列車間の情報伝達、および、その方向を表している。また、ここでは、全列車がダイヤ制御であるものとする。また、ここでは、全列車が、互いに、先行列車,続行列車の関係を認識し、かつ、情報の伝達手段を確立しているものとする。
ここで、まず、列車202がダイヤ制御から間隔制御への移行を決定する。そこで、先行列車203,続行列車201に対し、それぞれ情報伝達215および情報伝達210で、間隔制御へ移行することを伝達する。…(a)
伝達を受けた先行列車203および続行列車201は、自列車が間隔制御に移行するか否かを判断する。ここでは、両列車とも間隔制御への移行を決定するものとする。そこで、両列車の更に先行の列車204、更に続行の列車200に対し、それぞれ情報伝達225および情報伝達220で、間隔制御へ移行することを伝達する。…(b)
伝達を受けた先々行列車204および続々行列車200は、自列車が間隔制御に移行するか否かを判断する。ここでは、両列車ともダイヤ制御継続を決定するものとする。そこで、両列車の続行列車203および先行列車201に対し、それぞれ情報伝達235および情報伝達230で、ダイヤ制御を継続することを伝達する。…(c)
伝達を受けた先行列車203および続行列車201は、当該列車202に対し、それぞれ情報伝達245および情報伝達240で、間隔制御へ移行すること伝達する。…(d)
伝達を受けた当該列車202は、間隔制御に移行し、間隔制御に移行したことを、先行列車203および続行列車201へ、情報伝達235および情報伝達250で、伝達し、それを受けた、先行列車203および続行列車201も間隔制御へ移行する。…(e)
以上により、ダイヤ制御から間隔制御への切り替えの伝達方法を実施できる。
図25に、本発明にかかる、列車運行制御方法の切り替えについて、その伝達方法を示す。
ここでは、2つある間隔制御からダイヤ制御への切り替え伝達方法のうちの1つを示す。
図25において、(a),(b),(c),(d)、および、(e)は、それぞれ、伝達方法の、第1段階,第2段階,第3段階,第4段階、および、第5段階を表している。200,201,202,203、および、204は列車を表している。3005,3006,3015,3016,3025,3026,3035,3045、および、3046は、それぞれ、列車間の情報伝達、および、その方向を表している。ここでは、列車200および列車204がダイヤ制御、列車201,列車202、および、列車203が間隔制御であるものとする。また、ここでも同じく、全列車が、互いに、先行列車,続行列車の関係を認識し、かつ、情報の伝達手段を確立しているものとする。
ここで、まず、列車202が間隔制御からダイヤ制御への移行を決定する。そこで、先行列車203,続行列車201に対し、それぞれ情報伝達3006および情報伝達3005で、ダイヤ制御へ移行することを伝達する。…(a)
伝達を受けた先行列車203および続行列車201は、自列車がダイヤ制御に移行するか否かを判断する。ここでは、両列車ともダイヤ制御への移行を決定するものとする。そこで、両列車の更に先行の列車204、更に続行の列車200に対し、それぞれ情報伝達3016および情報伝達3015で、ダイヤ制御へ移行することを伝達する。…(b)
伝達を受けた先々行列車204および続々行列車200は、そのままダイヤ制御を継続することを、両列車の続行列車203および先行列車201に対し、それぞれ情報伝達3026および情報伝達3025で伝達する。…(c)
伝達を受けた先行列車203および続行列車201は、当該列車202に対し、それぞれ情報伝達3026および情報伝達3025で、ダイヤ制御へ移行すること伝達する。…(d)
伝達を受けた当該列車202は、ダイヤ制御に移行し、ダイヤ制御に移行したことを、先行列車203および続行列車201へ、情報伝達2046および情報伝達2045で伝達し、それを受けた、先行列車203および続行列車201もダイヤ制御へ移行する。…(e)
以上により、間隔制御からダイヤ制御への切り替えの伝達方法を実施できる。
図26に、本発明にかかる、列車運行制御方法の切り替えについて、その伝達方法を示す。
ここでは、2つある間隔制御からダイヤ制御への切り替え伝達方法の内の、もう1つを示す。
図26において、(a)および(b)は、伝達方法の第1段階および第2段階を表している。200,201,202,203、および、204は列車を表している。3100,3120,3130,3140、および、3150は、それぞれ、地上システムと列車間の情報伝達、および、その方向を表している。また、126が地上システム全体、127がダイヤ変更入力装置、121が地上運行制御装置、125が地上ダイヤ記憶装置を、それぞれ表している、ここでは、列車200および列車204がダイヤ制御、列車201,列車202、および、列車203が間隔制御であるものとする。
ここで、ダイヤ変更入力装置127,地上運行制御装置を介し、地上ダイヤ記憶装置125のダイヤを変更するものとする。変更内容は、情報伝達3100,情報伝達3120,情報伝達3130,情報伝達3140、および、情報伝達3150を介して、それぞれ、列車204,列車203,列車202,列車201,列車200に伝達される。…(a)
伝達を受けた各列車は変更後のダイヤに従う列車制御に移行する。従って、列車201,列車202、および、列車203は間隔制御からダイヤ制御へ移行し、列車200および列車204はダイヤ制御のまま、変更後のダイヤに従うよう制御する。…(b)
以上により、間隔制御からダイヤ制御への切り替えの伝達方法を実施できる。
図3に、本発明にかかる、列車間の情報伝達方法を示す。
図3において、(a)は続行列車との情報伝達、(b)は先行列車との情報伝達を、それぞれ表している。
また、300,310、および、320は、それぞれ列車を表していて、列車320が列車310の先行列車、列車310が列車320の続行列車、列車300が列車310の続行列車、列車310が列車300の先行列車となっている。また、307は列車300の伝送装置、305は列車300の列車走行モニタ装置、330は情報伝達の経路を、それぞれを表している。また、317は列車310の伝送装置、315は列車310の列車走行モニタ装置を、それぞれを表している。また、327は列車320の伝送装置、325は列車320の列車走行モニタ装置、340は情報伝達の経路、それぞれを表している。また、306,316、および、326は、それぞれ、列車300,列車310、および、列車320の走行方法決定装置を表している。
走行中の列車310は、続行列車300との間で、伝送装置317,伝送経路330,続行列車の伝送装置307を介して情報の伝達を行っている。伝達する情報は、車上走行モニタ装置305により獲得する列車300の、
・現在位置
・現在速度
・運行状況(遅延の有無,障害の有無、など)
また、運行方法決定装置306により導出する、
・制御方法の変更の有無
などからなっている。
また、走行中の列車310は、同様に、先行列車320との間で、伝送装置317,伝送経路340,先行列車の伝送装置327を介して情報の伝達を行っている。
また、同様に、先行列車320,続行列車300も、当該列車300との間で情報の伝送を行っている。
情報の伝送は、
・一定周期
・状態の変化時
・情報の要求時
などのタイミングで実施する。
以上により、列車間の情報伝達方法を実施できる。
図4に、本発明にかかる、列車の運行制御方法の遷移を示す。
図4において、400はダイヤに従う列車運行状態、410は間隔制御による列車運行状態、420はダイヤ変更を実施する状態、430はダイヤ制御から間隔制御への状態遷移、440は間隔制御からダイヤ制御への状態遷移、450、および、460は間隔制御からダイヤ変更への状態遷移、470はダイヤ制御からダイヤ変更への状態遷移、480はダイヤ変更からダイヤ制御への状態遷移を、それぞれ表している。
通常、ダイヤ制御400の状態にあり、列車はダイヤに従って走行することによって、列車の運行を行っている。
ここで、軽微な運行の乱れが発生した場合、遷移430を進み、間隔制御410の状態に移行し、列車は列車間の間隔を制御するよう走行することによって、列車の運行を制御するように遷移する。間隔制御410の状態を実施している間に、回復運転により当初のダイヤで計画されていた状態を回復した場合、遷移440を進み、再びダイヤに従う列車運行状態に遷移する。
一方、ダイヤ制御400の状態にあるときに、大規模な運行の乱れが発生した場合、遷移470を進み、ダイヤを変更する状態420に遷移する。そこで、運行の正常化に必要なダイヤ変更を実施する。その後、経路480を進み、その変更後のダイヤに従って走行するダイヤ制御状態400に遷移する。
また、間隔制御410の状態を実施している間に、
(1)当初のダイヤとは異なるものの、運行間隔が一定になるなどの安定化がみられる
(2)間隔制御を実施しているものの、運行間隔が安定せず乱れたままの状態が続いてい

場合、遷移450(上記(1)の場合)、あるいは、遷移460(上記(2)の場合)を進み、ダイヤを変更する状態420に遷移し、ダイヤ変更を実施して運行の正常化を図る。上記(1)の場合は、各列車の出発時刻を一斉に調整する等の比較的簡易なダイヤ変更での運行の正常化が考えられる。上記(2)の場合は、大規模な運行の乱れが発生したときと同様なダイヤ変更の実施が考えられる。
このようにして、状況に応じて、ダイヤ制御,間隔制御,ダイヤ変更、を実施し、運行制御を行うことができる。
なお、運行間隔が一定に保たれていれば路線の要求として十分な場合、初期状態が間隔制御状態410で、運行間隔が一定の場合状態遷移せず、間隔制御状態410を継続するようにしてもよい。その場合、平常時は、比較的簡素な構成で運行制御を実施でき、また、必要に応じては、大掛かりな介入も実施できるようになる。
図5に、本発明にかかる、列車の運行制御装置の、地上システムの構成を示す。
図5において、126は地上システムの全体、130は地上伝送装置、120は地上の伝送制御装置、121は地上の運行制御装置、125は地上ダイヤ記憶装置、510は列車ごとのダイヤ情報を抽出する装置、530はダイヤ情報を変更する装置、127はダイヤの変更を入力する装置、550は伝送情報の伝達経路、560はダイヤ情報の伝達経路、570はダイヤ変更情報の伝達経路、580はダイヤ情報伝達経路、540は車上システムへの情報伝送経路を、それぞれ表している。
地上ダイヤ記憶装置125は、例えば、ハードディスク,メモリ,磁気テープ,光ディスク等の情報を記憶する装置、および、コンピュータ,LSI回路,IC回路,トランジスタ回路,真空管回路,リレー回路等の情報を処理する装置により構成され、ダイヤ情報を格納する機能に加え、内部に保有する情報の変更,検索,抽出する機能を有する。
ダイヤ情報変更装置530は、例えば、前述のような情報を処理する装置により構成され、地上ダイヤ記憶装置125に対し、その保有するダイヤ情報の変更を指示する機能を有する。
列車ごとのダイヤ情報を抽出する装置510は、例えば、前述のような情報を処理する装置により構成され、地上ダイヤ記憶装置125に対し、その保有するダイヤ情報の中から、指定の列車に関する情報を抽出する機能を有する。
地上において運行を制御する装置121は、列車ごとのダイヤ情報を抽出する装置510およびダイヤ情報を変更する装置530により構成され、地上ダイヤ記憶装置125に対し、ダイヤの変更および車上システムへ伝達するダイヤ情報の抽出の機能を有する。
なお、地上の運行制御システム121を構成する各装置は、プログラミング等で、その処理を分担することにより、1つの装置により構成されてもよい。
地上の伝送制御装置120は、例えば、前述のような情報を処理する装置により構成され、情報の伝送装置を制御する機能を有する。
地上伝送装置130は、例えば、駅スポット伝送(近距離大容量通信),沿線漏洩同軸ケーブル(LCX),地上波無線通信,衛星無線通信等の情報を伝達する装置により構成され、車上システムとの間で情報の送信および受信を実施する機能を有する。
車上システムへ情報を伝送する経路540は、例えば、近距離無線通信の電波,同軸漏洩電波,地上波無線通信の電波,衛星無線通信の電波等,地上伝送装置130により使用される伝達媒体により構成され、情報の伝達機能を有する。
地上システムの全体126は、地上伝送装置130,地上の伝送制御装置120,地上の運行制御装置121、および、地上ダイヤ記憶装置125により構成され、ダイヤの管理機能,車上システムとの情報交換機能を有する。
なお、地上システムの全体126を構成する各処理装置は、プログラミング等で、その処理を分担することにより、1つの装置で構成されてもよい。
いま、列車の運行の乱れから、ダイヤの変更の必要が生じたものとする。そこで、ダイヤ変更入力装置127を介して、人間系により、ダイヤの変更が入力される。例えば、
・列車1(本来先行)と列車2(本来続行)の駅1における出発順序変更
・駅1において、列車1の出発時刻変更
を入力したものとする。変更内容を受け取ったダイヤ情報変更装置530は、その内容をダイヤに反映するため、経路570を介して該当する情報の変更を指示する。ダイヤ変更の指示を受けた、地上ダイヤ記憶装置125は、該当する
・列車1の駅1における出発順序
・列車2の駅2における出発順序
・列車1の駅1における出発時刻
に関する情報を変更する。ダイヤの変更があった場合、地上の運行制御装置121は、列車ごとのダイヤ情報を抽出する装置510に対し、変更に関係する列車に関するダイヤ情報の抽出を指示する。列車ごとのダイヤ情報を抽出する装置510は、地上におけるダイヤ情報を記憶する装置125に対し、該当するダイヤ情報を要求し、受け取る。一方、地上における運行を制御する装置121は、列車ごとのダイヤ情報を抽出する装置510が抽出したダイヤ変更情報に関連する列車に対する当該情報の伝送を、地上の伝送制御装置120に指示する。地上の伝送制御装置120は、抽出されたダイヤ変更情報を、関連する列車に対して、車上システムへ情報を伝送する経路540を介して伝送する。ここでは、例えば、列車1との間で確保されている電波チャンネル1,列車2との間で確保されている電波チャンネル2を用い、列車1および列車2の車上システムに伝送する。なお、場合によっては、それら、列車1,列車2の先行列車あるいは続行列車、あるいは、路線内に存在する全列車に対して情報を伝送する。例えば、全列車に伝送する場合、各列車共通のチャンネルを使用した一斉放送形態による伝送でもよい。その場合、伝送のために必要なチャンネル数を少なくすることができる。
なお、本例においては、列車の順序変更に伴い、列車間の順序関係・情報の伝達経路の再構成も行うことになる。当該列車の先行列車を当該列車の続行列車に、当該列車の続行列車を当該列車の先行列車に、それぞれ伝達経路情報を伝達し、先行列車,続行列車、それぞれ、伝達経路を切り替える。
以上により、本発明にかかる、列車の運行制御装置の、地上システムを構成することができる。
図6に、本発明にかかる、列車運行制御装置の、車上システムの構成を示す。
図6において、600は列車、610は車上のダイヤ記憶装置、620は列車走行モニタ装置、630は車上の情報伝送制御装置、640は列車走行制御装置、650は列車走行方法決定装置、660および670は列車の動力および制動装置および動輪、680は車上の情報伝送装置、615,616、および、617はダイヤ情報伝達経路、625は列車走行実績情報伝達経路、626は列車走行情報伝達経路、635は列車間の情報伝達経路、636は伝送情報の伝達経路、645は列車走行制御情報の伝達経路、655は列車の走行方法(走行パターン)情報伝達経路、685は地上システム間あるいは車上システム間の情報伝達経路を、それぞれ表している。
車上のダイヤ記憶装置610は、例えば、ハードディスク,メモリ,磁気テープ,光ディスク等の情報を記憶する装置、および、コンピュータ,LSI回路,IC回路,トランジスタ回路,真空管回路,リレー回路等の情報を処理する装置により構成され、ダイヤ情報を格納する機能、および、内部に保有するダイヤ情報の変更,検索,抽出する機能を有する。
列車走行モニタ装置620は、例えば、速度計,トルク計,加速度計,走行距離計,時計等の列車の走行情報を計測する装置、および、コンピュータ,LSI回路,IC回路,トランジスタ回路,真空管回路,リレー回路等により制御に必要な信号情報に変換する装置により構成され、列車の走行情報獲得する機能,制御に必要な信号情報に変換する機能、および、列車走行実績情報から列車運行実績情報に変換する機能を有する。
列車走行方法決定装置650は、例えば、前述のような情報を記憶する装置,コンピュータ,LSI回路,IC回路,トランジスタ回路,真空管回路,リレー回路等の情報を処理する装置により構成され、各種入力情報,各種状態情報から判断処理を行い、出力情報を決定する機能を有する。
車上の情報伝送制御装置630は、例えば、前述のような情報を処理する装置により構成され、情報の伝送装置を制御する機能を有する。
列車走行制御装置640は、例えば、前述のような情報を処理する装置により構成され、制御の信号情報を、列車の動力および制動を制御する情報に変換する機能を有する。
車上の情報伝送装置680は、例えば、駅スポット伝送(近距離大容量伝送),沿線漏洩同軸ケーブル(LCX),地上波無線通信,衛星無線通信等の情報を伝達する装置により構成され、地上システムあるいは車上システムとの間で情報の送信および受信を実施する機能を有する。
なお、各装置における、情報を記憶する装置は、その記憶する領域を分担することにより、1つの装置で構成されてもよい。また、各装置における、情報を処理する装置,情報を変換する装置、あるいは、情報を判断・決定する装置は、プログラミング等で、その処理を分担することにより、1つの装置で構成されてもよい。
通常、列車600の走行は、車上のダイヤ記憶装置610に記憶されているダイヤ情報に基づき、列車の走行方法を、列車走行決定装置650が決定し、その結果(走行パターン)に基づいて、列車走行制御装置640が、動力および制動装置を制御することで、行う。また、同時に、列車走行決定装置650は、経路617を介してダイヤ情報を獲得し、経路625を介して走行実績情報を獲得し、列車の走行方法の決定に反映させる。
これら各装置の動きを、以下2つの事例で説明する。
「事例1」
いま、車上のダイヤ記憶装置610が保有する、
・ダイヤ情報:(列車600,駅1,到着時刻10時00分)
に対して、列車走行モニタ装置620が、
・走行実績情報:(列車600,地点s1,到着時刻10時01分)
を計測したものとする。
ダイヤ情報は、経路617を介して列車走行決定装置650に送る。走行実績情報は、経路625を介して、列車走行決定装置650に送る。列車走行決定装置650は、(位置−駅)の対応から情報変換を行い、運行実績情報として、
・運行実績情報:(列車600,駅1,到着時刻10時01分)
を生成する。列車走行決定装置650は、それら情報から、列車の遅延(1分)を判別し、当該遅延に基づき、当初のダイヤとの乖離は小さい(第1の規定値)ため、列車の走行をダイヤ制御から間隔制御に変更することを決定する。列車走行決定装置650は、決定結果を、経路635を介して、車上の伝送制御装置630に送る。車上の伝送制御装置630は、車上の伝送装置680を介し、伝送経路685を介し、先行列車および続行列車に伝達する。間隔制御による列車走行を決定した列車600は、先行列車および続行列車の走行実績情報および運行実績情報を、伝送経路685,車上の伝送装置680,伝送経路636,車上の伝送制御装置630を介して、列車走行方法決定装置650に集め、間隔制御をするための走行方法(走行パターン)を決定し、経路655を介して、列車走行制御装置640に送る。これにより、軽微な運行乱れに対し、ダイヤ制御から間隔制御への移行を実施する。
「事例2」
いま、車上のダイヤ記憶装置610が保有する、
・ダイヤ情報:(列車600,駅1,到着時刻10時00分)
に対して、列車走行モニタ装置620が、
・モニタ情報:(列車600,地点s1,到着時刻10時20分)
を計測したものとする。
ダイヤ情報は、経路617を介して列車走行決定装置650に送る。走行実績情報は、経路625を介して、列車走行決定装置650に送る。列車走行決定装置650は、(位置−駅)の対応から情報変換を行い、運行実績情報として、
・運行実績情報:(列車600,駅1,到着時刻10時20分)
を生成する。列車走行決定装置650は、それら情報から、列車の遅延(20分)を判別し、当該遅延に基づき、当初ダイヤとの乖離が大きい(第2の規定値)ためダイヤ変更による運行制御が必要と判断し、ダイヤ変更の実施要請を決定する。列車走行決定装置650は、決定結果を、経路635を介して、車上の伝送制御装置630に送る。車上の伝送制御装置630は、車上の伝送装置680を介し、伝送経路685を介して、地上システムに伝達する。その後、地上システムにおいてダイヤ変更が実施される。実施されたダイヤ変更に基づく、ダイヤ変更情報が伝送経路685を介し、車上の伝送制御装置630に送る。車上の伝送制御装置630は、その変更情報を、経路615を介して車上のダイヤ記憶装置610、および、経路635を介して列車走行方法決定装置650に、それぞれ送る。車上のダイヤ記憶装置610は、受け取ったダイヤ変更情報に基づき、保有するダイヤ情報の変更を行う。一方、列車走行方法決定装置650は、変更後のダイヤを、経路617を介して受け取り、走行方法(走行パターン)を再決定する。これを、経路655を介して、列車走行制御装置640に送る。これにより、大きな運行乱れに対し、ダイヤ変更による運行制御を実施する。
以上により、本発明にかかる、列車の運行制御装置の、車上システムを構成することができる。
図7に、本発明にかかる、ダイヤに従う列車走行における、走行方法を決定する装置の構成を示す。
図7において、650は走行方法決定装置、700は車上のダイヤ情報獲得する装置、710は走行方法選択装置、720は走行実績獲得装置、730は走行パターン決定装置、617はダイヤ情報を伝達する経路、625は走行実績情報を伝達する経路、635は列車間における情報の伝達経路、655は列車走行パターン情報を伝達する経路、705はダイヤ情報を伝達する経路、715は走行実績情報を伝達する経路、716は出発到着時刻および位置情報を伝達する経路を、それぞれ表している。
車上のダイヤ情報獲得装置700は、例えば、コンピュータ,LSI回路,IC回路,トランジスタ回路,真空管回路,リレー回路等の情報入力処理装置から構成され、当該列車に関する、車上のダイヤ情報を獲得する機能を有する。
走行方法選択装置710は、例えば、ハードディスク,メモリ,磁気テープ,光ディスク等の情報を記憶する装置,コンピュータ,LSI回路,IC回路,トランジスタ回路,真空管回路,リレー回路等の情報処理,判断,情報の出力装置から構成され、当該列車に関する、列車の走行方法を選択する機能を有する。
走行実績獲得装置720は、例えば、前述のような情報入力処理装置から構成され、当該列車に関する、運行実績情報を獲得する機能を有する。
走行パターン決定装置730は、例えば、前述のような情報を記憶する装置、前述のような情報処理,判断,情報の出力装置から構成され、当該列車に関する、列車の走行方法(走行パターン)を決定する機能を有する。
なお、走行方法決定装置650を構成する各記憶装置は、使用する領域当を分けることに、1つの装置で構成されてもよい。また、各処理装置は、プログラミング等で、その処理を分担することにより、1つの装置で構成されてもよい。
列車の走行は、まず、経路617を介して、車上のダイヤ獲得装置700が、当該列車のダイヤ情報を獲得する。一方で、経路625を介して、走行実績獲得装置720が、当該列車の走行実績情報を獲得する。走行方法選択装置720は、走行実績情報(地点−時刻)から、ダイヤに対応する運行実績情報(駅−時刻)に変換する。
当初は、車上のダイヤ情報と運行実績情報の乖離は無く(第1の規定値)、走行方法選択装置710は、ダイヤに従う列車走行を選択し、経路716を介して、ダイヤ情報に基づく、列車の出発到着時刻および位置情報を、走行パターン決定装置730に伝達する。走行パターン決定装置730は、走行パターンを導出し、経路655を介して出力する。
車上のダイヤ情報と運行実績情報の乖離がある場合で、その値が小さい場合(第1の規定値)、走行方法選択装置710は、間隔制御による列車走行を選択し、経路716を介して、列車間隔に基づく、列車の出発到着時刻および位置情報を、走行パターン決定装置730に伝達する。走行パターン決定装置730は、走行パターンを導出し、経路655を介して出力する。
車上のダイヤ情報と運行実績情報の乖離がある場合で、その値が大きい場合(第2の規定値)、走行方法選択装置710は、ダイヤ変更を選択し、経路635を介して、その旨を伝達する。その後ダイヤ変更をへて、当初の、ダイヤに従う列車走行と同等の処理を行う。
以上により、本発明にかかる、ダイヤに従う列車走行における、走行方法を決定する装置を構成することができる。
図30に、本発明にかかる、走行方法選択装置の構成を示す。
図30において、710は走行方法選択装置の全体、3510は比較決定装置、3520は位置情報−駅情報の変換装置、3530は位置情報と駅情報の対応記憶装置、3540は予測装置、3550は列車走行の各種時分(最小駅間走行時分,最小停車時分,最小運転間隔、など)の記憶装置、3560は駅情報−位置情報の変換装置、をそれぞれ表している。また、705はダイヤ情報を伝達する経路、635は、列車間あるいは地上間で交換する情報を伝達する経路、715は列車の走行実績情報を伝達する経路、716は各種列車時刻情報を出力する経路、をそれぞれ表している。また、3511は運行実績情報を伝達する経路、3512,3513、および、3514は運行実績情報を伝達する経路、3531は位置情報とそれに対応する駅情報を伝達する経路、3532は駅情報とそれに対応する位置情報伝達する経路、3541は運行予測情報を伝達する経路、をそれぞれ表している。
各記憶装置は、例えば、ハードディスク,メモリ,磁気テープ,光ディスク等の情報を記憶する装置、および、コンピュータ,LSI回路,IC回路,トランジスタ回路,真空管回路,リレー回路等の情報を処理する装置により構成され、情報を格納する機能に加え、内部に保有する情報の検索,抽出する機能を有する。また、各処理装置,判断装置は、例えば、コンピュータ,LSI回路,IC回路,トランジスタ回路,真空管回路,リレー回路等の情報を制御する装置により構成され、情報を処理・判断・出力する機能を有する。なお、各記憶装置は、領域を分担することにより1つの装置で構成されてもよい。また、各情報を制御する装置は、プログラミング等でその処理を分担することにより、1つの装置で構成されてもよい。
経路715から列車の走行実績情報が入力された場合、位置情報−駅情報変換装置3520において、経路3531を介して、位置情報と駅情報の対応記憶している装置3530から駅情報を獲得し、列車の走行実績情報を、列車の運行実績情報に変換する。
経路3514を介して運行実績情報が入力された場合、予測装置3540において、経路3551を介して、列車走行の各種時分情報を記憶している装置3550から各種時分情報を獲得し、運行実績情報各種時分を加味することにより、運行予測情報を導出する。
比較決定装置3150は、経路3511を介して入力する運行実績情報と、経路705を介して入力するダイヤ情報、あるいは、経路635を介して入力する他列車の情報に基づいて、比較判断処理を実施し、場合によっては、経路635を介して、他列車あるいは地上システムに伝送する。
経路3513から運行情報が入力された場合、駅情報−位置情報変換装置3560において、経路3532を介して、位置情報と駅情報の対応記憶している装置3530から位置情報を獲得し、列車の運行情報(駅−時刻)を、列車の走行情報(位置−時刻)に変換する。
走行方法選択装置710は、経路716を介して、列車の運行情報(計画,予定,実績,予測),列車の走行情報(計画,予定,実績,予測)のいずれかを、適宜、出力する。いずれを出力するかは、後述する走行方法決定装置の構成により決まる。
以上により、本発明にかかる、走行方法選択装置を構成することができる。
図28に、本発明にかかる、走行パターンを決定する装置の構成を示す。
図28において、730は走行パターン決定装置の全体、3300は列車の出発時刻および到着時刻とそれらの位置情報を獲得する装置、3310は走行パターン導出装置、3320は列車が走行する路線条件情報の記憶装置、3330は列車の動力および制動の性能・条件の記憶装置を、それぞれ表している。また、716は走行方法およびダイヤ情報を伝達する経路、3305は列車の出発時刻および到着時刻の情報を伝達する経路、3315は列車が走行する路線の条件の情報を伝達する経路、3325は列車の動力および制動の性能・条件の情報を伝達する経路、655は走行パターンの情報を伝達する経路を、それぞれ表している。
列車の出発時刻および到着時刻とそれらの位置情報を獲得する装置3300は、例えば、コンピュータ,LSI回路,IC回路,トランジスタ回路,真空管回路,リレー回路等の情報の入力処理装置から構成され、列車の出発時刻および出発時刻に相当する情報を獲得する機能を有する。
走行パターン導出装置3310は、例えば、コンピュータ,LSI回路,IC回路,トランジスタ回路,真空管回路,リレー回路等の情報の処理,判断,情報の出力処理装置から構成され、列車の走行パターン情報を導出する機能を有する。
列車が走行する路線条件の記憶装置3320は、例えば、ハードディスク,メモリ,磁気テープ,光ディスク等の情報を記憶する装置、および、コンピュータ,LSI回路,IC回路,トランジスタ回路,真空管回路,リレー回路等の情報を制御する装置により構成され、路線条件情報を格納する機能に加え、内部に保有する情報の検索,抽出する機能を有する。
列車の動力および制動の性能・条件の記憶装置3330は、例えば、前述のような情報を記憶する装置、および、前述のような情報を制御する装置により構成され、動力および制動の性能と条件の情報を格納する機能に加え、内部に保有する情報の検索,抽出する機能を有する。
なお、各記憶装置は、領域を分担することにより1つの装置で構成されてもよい。また、各情報を制御する装置は、プログラミング等でその処理を分担することにより、1つの装置で構成されてもよい。
いま、図29(a)にあるダイヤで列車を走行するものとする。駅1(位置s1)の出発時刻をt1、駅2(位置s2)の到着時刻をt2とする。また、路線の条件として、図29(c)にある路線の勾配であるものとする。列車の進行方向に対して、s1−sA間でr1の勾配、sA−sB間で勾配なし、sB−s2間でr2の勾配があるものとする。また、加速性能をα、制動性能をβとする。
この場合、列車の出発時刻および到着時刻を獲得する装置3300は、出発時刻としてt1、到着時刻としてt2を表す情報を、経路716を介して獲得する。獲得した情報は、経路3305を介して、走行パターン導出装置3310に送る。また、列車が走行する路線条件の記憶装置3320から、経路s1−s2間の路線条件として、(s1−sA間で勾配r1)、(sA−sB間で勾配ゼロ)、(sB−s2間で勾配r2)を表す情報を、経路3315を介して、走行パターン導出装置3310に送る。また、動力性能・条件の記憶装置3330から、加速性能α、および、減速性能βを表す情報を、経路3325を介して、走行パターン導出装置3310に送る。各情報を受け取った走行パターン導出装置3310は、各時刻において実現可能な列車速度(図29(b))などから、各地点において実現可能な列車速度を導出する。その結果として、図29(d)にあるような、位置−速度の曲線を導出する。そして、当該曲線の情報を、経路655を介して、列車の走行パターン情報として出力する。
以上により、本発明にかかる、走行パターンを決定する装置を構成することができる。
図8に、本発明にかかる、乗客数平準化装置の一実施形態を示す。
図8において、800および830は列車、810および820は駅ホーム、870は、駅820における乗客数を獲得する装置、840、および、860は乗客数を検知する装置、880は乗客数の情報を伝達する装置、845、および、865は、各地点における乗客、805は列車間における情報の伝送経路、806および835は乗客数を獲得する装置と列車の間における情報の伝送経路を、それぞれ表している。
乗客数を獲得する装置870は、乗客数を検知する装置840、および、860が設置されている位置と駅ホームの位置820の距離と標準的な徒歩移動速度から、駅ホーム820における単位時間あたりの乗客の出現数を求める。ここでは、単位時間あたり、a人(時刻Txから時刻Tyまで)、および、b人(時刻Tyから時刻Tzまで)が出現すると導出するものとする。乗客数を獲得する装置870は、導出した単位時間あたりの乗客出現数(aおよびb,時刻Tx,時刻Ty、および、時刻Tz)を伝達する装置880を介し、伝送経路806および伝送経路835を介して、列車800および列車830に送る。単位時間あたりの乗客出現数を受け取った列車800および列車830は、乗客を均等に収容するために、駅820の出発時刻の調整を行う。列車830の先行列車の出発時刻をT0、列車830の出発時刻をT1、列車830の出発時刻をT2(Tx≦T0,T2≦Tz)とすると、
a×(Ty−T0)+b×(T1−Ty)=b×(T2−T1)
…(T1≧Ty,T2≧Ty) …(1)
a×(T1−T0)=a×(Ty−T1)+b×(T2−Ty)
…(T1≦Ty,T2≧Ty) …(2)
a×(T1−T0)=a×(T2−T1)…(T1≦Ty,T2≦Ty) …(3)
の内、駅間走行時分等の物理的な条件下で、実施可能な時刻となるように、先行列車830の運行実績と続行列車800の運行実績を、経路805を介して情報交換し、先行列車830の駅820の出発時刻,続行列車800の駅820の出発時刻をそれぞれ決定し、当該時刻で走行する走行パターンを求め列車の走行制御を行う。
以上により、本発明にかかる、乗客数平準化装置を実施することができる。
図9に、本発明にかかる、乗客数平準化を実施する、走行方法の決定装置の構成を示す。
図9において、650は走行方法決定装置、901は伝送情報分別装置、900は乗客出現数獲得装置、910は出発時間間隔決定装置、730は走行パターン決定装置、700は車上のダイヤ情報獲得装置、710は走行方法選択装置、720は走行実績情報獲得装置を、それぞれ表している。また、617はダイヤ情報を伝達する経路、625は走行実績情報を伝達する経路、635は列車間で交わされる情報および乗客の出現数情報を伝達する経路、655は列車走行パターン情報を伝達する経路、705はダイヤ情報を伝達する経路、715は走行実績情報を伝達する経路、902は乗客の出現数情報を伝達する経路、903は列車間で交わされる情報を伝達する経路、946は走行方法の情報を伝達する経路、947は運行実績の情報および運行予測の情報を伝達する経路、905は乗客の出現数の情報を伝達する経路、915は到着−出発の時間間隔およびその位置の情報を伝達する経路を、それぞれ表している。
伝送情報分別装置901は、例えば、コンピュータ,LSI回路,IC回路,トランジスタ回路,真空管回路,リレー回路等の情報の入力装置,判断処理装置,出力処理装置により構成され、伝達情報に含まれる、単位時間あたりの乗客の出現数に関わる情報と、列車間で交わされる情報を分別する機能を有する。
乗客出現数獲得装置900は、例えば、コンピュータ,LSI回路,IC回路,トランジスタ回路,真空管回路,リレー回路等等の情報の入力処理装置により構成され、単位時間あたりの乗客の出現数を表す情報を獲得する機能を有する。
出発時間間隔決定装置910は、例えば、ハードディスク,メモリ,磁気テープ,光ディスク等の情報を記憶する装置、前述のような情報の入力装置,判断処理装置,出力処理装置により構成され、列車間の出発間隔(出発時刻)を決定する機能を有する。
なお、各情報の入力装置,各情報の判断処理装置,各情報の出力処理装置は、プログラミング等でその処理を分担することにより、1つの装置で構成されてもよい。
いま、当初のダイヤ(運行計画)が、
・(列車0,駅1,出発実績時刻:09時55分00秒)
・(列車1,駅1,出発計画時刻:10時05分00秒)
・(列車2,駅1,出発計画時刻:10時15分00秒)
・(列車2,駅0,出発計画時刻:10時05分00秒)
であったところに対し、列車0は所定通りに出発し、
・(列車0,駅1,出発実績時刻:09時55分00秒)
であった一方、列車2の駅0(前駅)における到着が遅延し、その運行実績が
・(列車2,駅0,到着実績時刻:10時08分00秒)
であったものとする。
また、駅1における単位時間あたりの乗客出現数は、10時00分までが80人/分、10時00分以降が70人/分とする。
ここで、列車2において、経路625を介して、列車2の位置0(駅0に対応)における走行実績情報
・(列車2,位置0,到着実績時刻:10時08分00秒)
を走行実績獲得装置720が獲得し、経路617を介して、列車2の駅0におけるダイヤ情報
・(列車2,駅0,出発計画時刻:10時05分00秒)
を獲得し、それぞれ、経路715および経路705を介し、走行方法選択装置710に送る。走行方法選択装置710は、位置−駅の情報変換を行い、運行実績情報、
・(列車2,駅0,到着実績時刻:10時08分00秒)
を生成する。
また、走行方法選択装置710は、運行実績情報に基づき、駅0〜駅1の標準の駅間走行時間を加味して、運行予測情報、
・(列車2,駅1,出発予測時刻:10時18分00秒)
を算出する。
走行方法決定装置710は、ダイヤ情報と運行実績情報を比較し、乗客数平準化の間隔制御への移行を判断し、判断結果を、経路946,情報分別装置901,経路635を介して、他列車に向けて伝達する。一方、経路635を介して、
・単位時間あたりの乗客出現数を表す情報
・他列車の運行実績情報,運行予測情報
を伝達し、分別装置901が、時間当たりの乗客出現数の情報を、経路902を介して乗客出現数獲得装置900に送り、先行列車の運行実績情報および続行列車の走行予測情報を、経路903を介して出発間隔決定装置910に、それぞれ送る。ここでは、
・単位時間あたりの乗客出現数:60人/分(10時00分00秒まで)
・単位時間あたりの乗客出現数:40人/分(10時00分00秒以降)
・先行列車(列車0)の運行実績情報:(駅1,出発実績時刻:09時55分00秒)
・続行列車(列車2)の運行予測情報:(駅1,出発予測時刻:10時18分00秒)
の情報が、それぞれ送られる。その後、乗客出現数獲得装置900は、当該時間帯における単位時間あたりの乗客出現数の情報を、経路905を介して出発間隔決定装置910に送る。出発間隔決定装置910は、与えられた情報から、列車1および列車2への乗客の搭乗数が均等になるように、駅1における列車1の出発予定時刻を求める。ここでは、列車1の出発計画時刻(10時00分00秒)から、1分間隔で順次求めていくと、
[1]10時05分00秒,列車1:400人,列車2:520人
[2]10時06分00秒,列車1:440人,列車2:480人
[3]10時07分00秒,列車1:480人,列車2:440人
ここで、乗客の搭乗数が逆転するので、[2],[3]の間に解を探索していく(30秒間隔にする)と、
[4]10時06分30秒,列車1:460人,列車2:460人
となり、列車1の出発時刻を10時06分30秒とすることで、乗客の搭乗数が460人で均等化することが求められる。出発間隔決定装置910は、求めた予定情報
・(列車1,駅1,出発予定時刻:10時06分30秒)
から(駅−位置)の情報変換を行い、
・(列車1,位置1,出発予定時刻:10時06分30秒)
を走行パターン決定装置710に送る。また、出発間隔決定装置910は、経路903を介して獲得する先行列車の予測情報から、当該列車の次駅の到着予定時刻を求め、
・(列車1,位置2,到着予定時刻:10時21分30秒)
走行パターン決定装置710に送る。走行パターン決定装置710は、それに基づいた走行パターン情報を作成する。
これにより、走行方法決定装置650は、乗客数を均等配分するような、列車の走行パターン情報を作成することができる。
以上により、本発明にかかる、乗客数平準化を実施する、走行方法の決定装置を構成できる。
図10に、本発明にかかる、駅待合乗客の要求反映装置の一実施形態を示す。
図10において、1000は列車、1010は駅、1030は待合乗客要求情報伝達装置、1020は乗客、1040は待合乗客との間の情報伝達経路、1050および1060は、列車間の伝送経路を、それぞれ示している。なお、待合乗客要求伝達装置1030は、乗客全体の要求を反映するに妥当な数だけ存在するものとする。
乗客1020は、待合乗客要求情報伝達装置1030を通じ、駅1010における列車の運行間隔の要求(期待)を、伝送経路1040を通じて、運行中の各列車1000に伝達する。伝達を受けた列車1000は、要求(期待)される運行間隔を実現するための間隔制御を、伝送経路1050あるいは伝送経路1060を介して、先行列車あるいは続行列車との間で、運行実績情報を交換し、実施する。
ここで、列車1000の先行列車が、駅1010の出発において遅延を発生したものとし、また、待合乗客は、列車の等間隔運転を要求(期待)するものとする。要求情報は、各列車に伝送され、列車1000にも伝送される。列車1000は、先行列車の駅1010の出発実績時刻を獲得し、乗客の要求(期待)する運転間隔を実施するために、駅1020への到着予定時刻を変更し、当該、到着時刻に基づいた走行パターンを導出し、列車の走行制御を行う。同時に、列車1000の続行列車に、変更後の駅1020への到着予定時刻を伝送する。続行列車は、その情報に基づき、必要な間隔制御を実施する。
以上により、本発明にかかる、駅待合乗客の要求反映装置を実施することができる。
図11に、本発明にかかる、駅待合乗客の要求反映を実施する、走行方法を決定する装置の構成を示す。
図11において、650は走行方法決定装置、1101は伝送情報を分別する装置、1100は乗客要求情報獲得装置、1110は出発間隔決定装置、730は走行パターン決定装置、700は車上ダイヤ情報獲得装置、710は走行方法選択装置、720は走行実績情報獲得装置を、それぞれ表している。また、617はダイヤ情報を伝達する経路、625は走行実績情報を伝達する経路、635は列車間で交わされる情報および乗客要求情報を伝達する経路、655は列車走行パターン情報を伝達する経路、705はダイヤ情報を伝達する経路、715は走行実績の情報を伝達する経路、1102は乗客要求の情報を伝達する経路、1103は列車間で交わされる情報を伝達する経路、1146は走行方法の情報を伝達する経路、1147は運行実績の情報を伝達する経路、1105は乗客要求の情報を伝達する経路、1115は到着−出発時間間隔および位置の情報を伝達する経路を、それぞれ表している。
伝送情報分別装置1101は、例えば、コンピュータ,LSI回路,IC回路,トランジスタ回路,真空管回路,リレー回路等の情報の入力装置,判断処理装置,出力処理装置により構成され、伝達情報に含まれる、単位時間あたりの乗客の出現数に関わる情報と、列車間で交わされる情報を分別する機能を有する。
乗客要求獲得装置1100は、例えば、コンピュータ,LSI回路,IC回路,トランジスタ回路,真空管回路,リレー回路等の情報の入力処理装置により構成され,単位時間あたりの乗客の出現数を表す情報を獲得する機能を有する。
出発時間間隔決定装置1110は、例えば、前述のような情報の入力装置,判断処理装置,出力処理装置により構成され、列車間の出発間隔(出発時刻)を決定する機能を有する。
なお、各情報の入力装置,各情報の判断処理装置,各情報の出力処理装置は、プログラミング等でその処理を分担することにより、1つの装置で構成されてもよい。
いま、当初のダイヤ(運行計画)が、
・(列車1,駅1,出発計画時刻:10時05分00秒)
・(列車2,駅1,出発計画時刻:10時15分00秒)
であったところに対し、列車1が出発に遅延し、
・(列車1,駅1,出発実績時刻:10時07分00秒)
であったものとする。
一方、乗客は、15分間隔の列車運行を要求(期待)しているものとする。
ここで、列車1において、経路625を介して、列車1の位置1における走行実績情報
・(列車1,位置1,出発実績時刻:10時07分00秒)
を、運行実績獲得装置720が獲得し、経路617を介して、列車1の駅1におけるダイヤ情報(計画時刻)
・(列車1,駅1,出発計画時刻:10時05分00秒)
を獲得し、それぞれ、経路715および経路705を介し、走行方法選択装置710に送る。走行方法決定装置710は、位置−駅の対応から情報変換し、列車1の運行実績情報
・(列車1,駅1,出発実績時刻:10時07分00秒)
を生成する。これら情報から、決定装置710は、間隔制御への移行を判断し、判断結果を、経路1146,情報分別装置1101,経路635を介して、他列車に向けて伝達する。一方、列車2において、経路635を介して、
・待合乗客要求を表す情報
・先行列車の運行実績情報
を受け取り、分別装置1101が、待合乗客要求の情報を、経路1102を介して乗客要求獲得装置1100に送り、先行列車の運行実績情報を、経路1103を介して出発間隔決定装置1110に、それぞれ送る。ここでは、
・乗客要求(期待):15分間隔
・先行列車(列車1)の運行実績情報:(駅1,出発実績時刻:10時07分00秒)
の情報が、それぞれ送られる。その後、乗客要求獲得装置1100は、要求の時間間隔情報を、経路1105を介して出発間隔決定装置1110に送る。出発間隔決定装置1110は、与えられた情報から、列車2の到着予定時刻を求める。ここでは、列車1の出発実績時刻(10時07分00秒)から、15分間隔を実施するため、駅停車時分30秒を考慮し、列車2の到着計画時刻(10時21分30秒)を求める。これら導出された時刻に基づいて、走行方法決定装置650は、駅待合乗客の要求を反映した、列車の走行パターン情報を作成することができる。
以上により、本発明にかかる、駅待合乗客の要求反映を実施する、走行方法を決定する装置を構成できる。
図12に、本発明にかかる、消費エネルギー最適化装置の一実施形態を示す。
図12において、1200は列車、1210は駅、1220走行パターン情報、1230は列車速度の軸、1250は列車位置の軸、1260は現在の列車位置、1270は駅停車位置、1240は列車走行制御を位置−速度曲線で表したもの、1280は車上からの伝送経路、1280は列車の走行方法決定装置を、それぞれ表している。
列車1200は、ダイヤ制御で運行している場合、ダイヤの(駅出発時刻,駅到着時刻)、路線の条件,動力・制動性能・条件の下に基づいて、列車の走行方法決定装置1280において、走行パターン情報1220を作成し、それに従って列車走行を制御することで、運行する。その走行パターンの作成に際し、列車の走行方法決定装置1280において、
・動力による消費エネルギー
・制動による回生エネルギー
を併せて算出し、総消費エネルギーが最小となるパターンの導出を行う。
また、列車1200は、先行列車あるいは続行列車との間で、伝送経路1280を介して情報の伝達しあいながら間隔制御を行う場合、走行パターンの再作成を実施するのに併せて、同じく、消費エネルギーが最小となるパターンの導出を行う。
また、ダイヤ変更が実施された場合、その変更後のダイヤに基づいて、走行パターンの再作成を実施するのに併せて、同じく、消費エネルギーが最小となるパターンの導出を行う。
このようにして、列車1200の走行(ダイヤ制御,間隔制御,変更ダイヤに基づく制御)に際し、消費エネルギーが最小となるパターン導出を行いながら列車の運行を制御することにより、消費エネルギー最小化を実施する。
以上により、本発明にかかる、消費エネルギー最適化装置を実施できる。
図13に、本発明にかかる、消費エネルギー最適化を実施する、走行方法を決定する装置の構成を示す。
図13において、650は走行方法決定装置、1300は出発−到着時刻および位置情報獲得装置、1310は走行パターン決定装置、1350は消費エネルギー算出・判断装置、700は車上ダイヤ獲得装置、710は走行方法選択装置、720は走行実績情報獲得装置を、それぞれ表している。また、617はダイヤ情報を伝達する経路、625は走行実績の情報を伝達する経路、635は列車間および地上間で交わされる情報を伝達する経路、655は列車走行パターンの情報を伝達する経路、705はダイヤ情報を伝達する経路、715は走行実績の情報を伝達する経路を、それぞれ表している。また、1302は出発−到着時刻および位置情報を伝達する経路、1336は走行方法の情報を伝達する経路、1305は出発−到着時刻および位置の情報を伝達する経路、1315は走行パターンの情報を伝達する経路、1316は最適化の判断結果の情報を伝達する経路を、それぞれ表している。
出発−到着時刻および位置情報獲得装置1300は、例えば、コンピュータ,LSI回路,IC回路,トランジスタ回路,真空管回路,リレー回路等の情報の入力処理装置により構成され、出発−到着時刻および位置情報を獲得する機能を有する。
消費エネルギー算出・判断装置1350は、例えば、コンピュータ,LSI回路,IC回路,トランジスタ回路,真空管回路,リレー回路等の情報の入力装置,判断処理装置,出力処理装置により構成され、列車間の出発間隔(出発時刻)を決定する機能を有する。
なお、各情報の入力装置,各情報の判断処理装置,各情報の出力処理装置は、プログラミング等でその処理を分担することにより、1つの装置で構成されてもよい。
いま、当初のダイヤを、
・(列車1,駅0,出発時刻:10時00分00秒)
・(列車1,駅1,出発時刻:10時15分00秒)
であったものとする。走行決定装置650は、経路617,車上ダイヤ獲得装置700を介してダイヤ情報を獲得し、出発−到着時刻情報獲得装置1300は、当該ダイヤ情報から、駅−位置の情報変換を行い、
・出発位置:位置0
・到着位置:位置1
・出発時刻:10時00分00秒
・到着時刻:10時15分00秒
を表す情報を獲得し、経路1305を介して、走行パターン決定装置1310に伝達する。走行パターン決定装置1310は、与えられた(位置,出発時刻,到着時刻)情報から、実施可能な走行パターンを複数導出し、経路1315を介して消費エネルギー算出装置1350に伝達する。消費エネルギー算出・判断装置1316は、走行パターン情報のうち、消費エネルギー最小となるパターンを判断し、その判断結果の情報を、経路1316を介して走行パターン決定装置1310に伝達する。走行パターン決定装置1310は、消費エネルギー算出・判断装置1350の判断結果に基づきながら、実施可能な走行パターンの作成を試行し、規定条件(解の収束など)を達成した時点で、経路655を介して、走行パターン情報を伝達する。
これにより、走行方法決定装置650は、消費エネルギー最小となる走行パターン情報を作成することができる。
以上により、本発明にかかる、消費エネルギー最適化を実施する、走行方法を決定する装置を構成できる。
図14に、本発明にかかる、運行制御の処理フローを示す。
図14において、開始1400から始まった処理は、ダイヤに従う走行制御を行う処理1410、続いて、列車の運行実績の情報を獲得する処理1420、そして運行実績に基づいて、列車運行の乱れ有無を判断する処理1430に至る。ここで、列車の運行に乱れが無い場合、経路1436を進み、ダイヤに従う走行制御を行う処理1410を繰り返す。一方、列車の運行に乱れがあった場合、経路1435を進み、乱れの大小を判断する処理1440に至る。ここで、列車の運行の乱れが規定値よりも大きかった場合、経路1445を進み、ダイヤの変更処理1490を行い、経路1495を進み、その変更後のダイヤに基づいて、ダイヤに従う走行制御を行う処理1410を繰り返す。一方、列車の運行の乱れが規定値よりも小さかった場合、経路1446を進み、列車間隔を制御する走行制御を行う処理1450、続いて、列車の運行実績の情報を獲得する処理1460、そして運行実績に基づいて、列車間隔の安定度を判断する処理1470に至る。ここで、列車間隔が安定していない場合、経路1476を進み、列車間隔を制御する走行制御を行う処理1450を繰り返す。一方、列車間隔が安定している場合、経路1475を進み、ダイヤ乱れの収束を判断する処理1480に至る。ここで、列車間隔を制御する列車走行の結果、ダイヤ乱れが規定値以下に収束している場合、経路1485を進み、ダイヤに従う走行制御を行う処理1410を繰り返す。一方、ダイヤ乱れが規定値以下に収束していない場合、経路1486を進み、ダイヤを変更する処理1490を行い、経路1495を進み、その変更後のダイヤに基づいて、ダイヤに従う走行制御処理1410を繰り返す。
以上により、本発明にかかる運行制御の処理を実施できる。
図15に、本発明にかかる、乗客数平準化の処理フローを示す。
本処理フローは、開始1501から始まる先行列車に関する処理、開始1500から始まる当該列車に関する処理、および、開始1505から始まる続行列車に関する処理の3つの処理フローからなる。
図15において、開始1500から始まる当該列車に関する処理は、処理1510において単位時間あたりの乗客数を獲得し、続いて処理1511で、先行列車の運行実績の情報を、先行列車に対して要求する(経路1504)。それに応じて先行列車から与えられる(経路1506)先行列車の運行実績の情報(先行列車の当駅出発時刻)を、処理1520で獲得する。続いて、処理1530に進み、続行列車の運行予測の情報を、続行列車に対して要求する(経路1526)。それに応じて続行列車から与えられる(経路1536)続行列車の運行予測の情報を、処理1540で獲得する。続いて、処理1550に進み、処理1510で得られた単位時間あたりの乗客数に基づき、各列車への乗客配分を計算する。そこで求められた乗客配分を実現するために必要な、当該列車の当駅における出発予定時刻を、処理1560で導出する。続いて、処理1580に進み、処理1560で導出された出発時刻に基づいて、次駅の到着時刻を予測する。続いて、処理1590に進み、処理1560および処理1580で求められた、当駅出発予定時刻および次駅到着予測時刻に基づいて、走行パターン情報を導出し、処理1595で終了する。
一方、開始1501で始まる先行列車に関する処理は、処理1502にて当該列車からの実績情報の要求を待受ける。当該列車から、先行列車の実績情報の要求があった場合、処理1503に進み、先行列車の前駅(当該列車からみた当駅)の出発実績時刻の情報を当該列車に伝達(経路1506)し、経路1507を進み、処理1502を繰り返す。
また、一方、開始1505で始まる続行列車に関する処理は、処理1515に進み、続行列車の次駅(当該列車からみた当駅)到着予測時刻を導出し、処理1525にて当該列車からの予測情報要求の待受ける。当該列車からの無かった場合、経路1526を進み、処理1515を繰り返す。当該列車からの要求があった場合、処理1535に進み、続行列車の次駅(当該列車からみた当駅)到着予測時刻の情報を伝達(経路1536)し、経路1537を進み、処理1515を繰り返す。
以上により、本発明にかかる乗客平準化処理を実施できる。
図16に、本発明にかかる、駅待合乗客要求反映の処理フローを示す。
本処理フローは、開始1601から始まる先行列車に関する処理,開始1600から始まる当該列車に関する処理、および、開始1605から始まる続行列車に関する処理の3つの処理フローからなる。
図16において、開始1600から始まる当該列車に関する処理は、処理1610において駅待合乗客の要求情報を獲得し、続いて処理1611で、先行列車の運行実績の情報を先行列車に対して要求する(経路1604)。それに応じて先行列車から与えられる(経路1606)先行列車の運行実績の情報(先行列車の当駅出発時刻)を、処理1620で獲得する。続いて、処理1630に進み、続行列車の運行予測の情報を、続行列車に対して要求する(経路1626)。それに応じて続行列車から与えられる(経路1636)続行列車の運行予測の情報を、処理1640で獲得する。続いて、処理1650に進み、処理1610で得られた駅待合乗客の要求情報に基づき、各列車の停車時間,走行時間を計算する。そこで求められた時間配分を実現するために必要な、当該列車の当駅における出発予定時刻を、処理1660で導出する。続いて、処理1680に進み、処理1660で導出された出発時刻に基づいて、次駅の到着時刻を予測する。続いて、処理1690に進み、処理1660および処理1680で求められた、当駅出発予定時刻および次駅到着予測時刻に基づいて、走行パターン情報を導出し、処理1695で終了する。
一方、開始1601で始まる先行列車に関する処理は、処理1602にて当該列車からの実績情報の要求を待受ける。当該列車から、先行列車の実績情報の要求があった場合、処理1603に進み、先行列車の前駅(当該列車からみた当駅)の出発実績時刻の情報を当該列車に伝達(経路1606)し、経路1607を進み、処理1602を繰り返す。
また、一方、開始1605で始まる続行列車に関する処理は、処理1615に進み、続行列車の次駅(当該列車からみた当駅)到着予測時刻を導出し、処理1625にて当該列車からの予測情報の要求の待受ける。当該列車からの無かった場合、経路1626を進み、処理1615を繰り返す。当該列車からの要求があった場合、処理1635に進み、続行列車の次駅(当該列車からみた当駅)到着予測時刻の情報を伝達(経路1636)し、経路1637を進み、処理1615を繰り返す。
以上により、本発明にかかる駅待合乗客要求反映処理を実施できる。
図17に、本発明にかかる、消費エネルギー最適化の処理フローを示す。
図17において、開始1700から始まった処理は、当該列車の当駅出発時刻の情報を獲得する処理1710,当該列車の次駅到着時刻の情報を獲得する処理1720へ進み、当該列車の走行パターンを導出する処理1730に至る。続いて、導出された走行パターンに関して、その走行による消費エネルギーを導出する処理1740に進み、求められた消費エネルギーが、規定された導出回数の内で最小かどうかを判断する処理1750へ進む。そこで、規定された導出回数の内で最小でない場合、経路1755を進み、走行パターンの導出に関するパラメータ(動力の出力量,制動力の量、など)を変更する処理1780へ進み、変更された情報に基づき、経路1785を進み、走行パターン導出処理1730を繰り返す。一方、規定された導出回数の内で最小かどうかを判断する処理1750で、規定された導出回数の内で最小の場合には、経路1756を進み、走行パターンを出力して終了する。
以上により、本発明にかかる消費エネルギー最適化の処理を実施できる。
図18,図19,図23,図24に、本発明にかかる、ダイヤと走行パターンの例を示す。
図18において、単純な列車走行を想定した場合の、(a)はダイヤ、(b)は時刻あたりの列車の速度、(c)は列車位置あたりの列車の速度(走行パターン)を、それぞれ表している。
単純な加減速だけを想定すると、走行パターンも単純な曲線となる。
図19において、走行上の制約等を想定した場合の、(a)はダイヤ、(b)は時刻あたりの列車の速度、(c)は列車位置あたりの列車の速度(走行パターン)を、それぞれ表している。
走行上の制約、例えば、路線の勾配,制限速度,路線の曲率など、列車の速度に関わる制約が存在する場合、走行パターンは複雑な曲線となる。なお、制約条件が時々刻々変化する(先行列車との位置関係による制限速度の変化など)場合、走行パターンの曲線形状も時々刻々変化することになる。
図23において、2410は先行列車、2415は先行列車の最後尾の位置、2420は続行列車との安全距離(続行列車が安全に停止できる距離)、2400は続行列車の走行パターンを、それぞれ表している。
保安の観点から、先行列車が居る場合、続行列車は、先行列車が急停車した場合にも衝突しないように、安全に停車できる位置に、更に余裕の距離(安全距離)を確保して走行する。今、先行列車2410がs1(最後尾位置)に居る場合、続行列車に関しては、s1から安全距離2420を確保したs2の位置では速度ゼロ、即ち、停車する走行パターン(位置−速度曲線)を導出する。これにより、先行列車2410が急停車した場合でも、続行列車は衝突を回避できる走行を実施できる。
図24において、(a)は列車の走行経路の状態、(b)は当該列車の走行パターン情報を示している。
2500は列車、2510,2530、および、2540は、それぞれ列車の走行経路、2520は経路上の分岐位置(転てつ器)、2550は分岐位置2520に至るまでの走行パターン、2560は分岐位置2520から到着位置に至るまでの走行パターンを、それぞれ表している。いま、分岐位置s1における分岐方向(反位)への通過速度の限界をv1とする。列車2500の走行パターンは、走行パターン2550のように、位置s1で速度v1となるような曲線の走行パターンを導出することになる。その後、停車位置s2において停車(即ち速度ゼロ)となるような曲線の、走行パターン2560を導出することになる。
図20に、本発明にかかる、乗客数平準化の際の、運行制御の例を示す。
図20において、(a)は乗客数平準化前の運行計画および運行実績、(b)は乗客数平準化後の運行計画を、それぞれ表している。ここで、現在時刻はt1であるものとする。
図20(a)において、2100,2110,2120、および、2130は、各線がそれぞれ列車の運行を表している。2100、および、2110は、それぞれ、該当する列車について、時刻t1までの範囲が運行実績、以降が運行計画を表している。2120は、該当する列車について、当初計画されていた運行計画であり、時刻t1の時点で、遅延により2130のように運行予測されている。すなわち、2120,2130は、同一の列車について、それぞれ、運行計画と運行予測を表している。また、t0が2100の列車の駅1における出発実績時刻、t1およびt2が2110の列車の駅1における到着実績時刻および出発計画時刻、t3およびt4が2120の列車の駅1における到着計画時刻および出発計画時刻、tAおよびtBが2130の列車(2120の列車と同一)の駅1における到着予測時刻および出発予測時刻を、それぞれ表している。2150および2160は、乗客数平準化前の、駅1における列車間の出発時刻の間隔を表している。
一方、図20(b)において、2140は、2110の列車の駅1出発時刻を遅らせた場合の運行予定を表している。2170および2180は、その場合の、駅1における列車間の出発時刻の間隔を表している。また、t0が2100の列車の駅1における出発実績時刻、t1およびtCが2140の列車の駅1における到着実績時刻および出発計画時刻、tAおよびtBが2130の列車の駅1における到着予定時刻および出発予定時刻を、それぞれ表している。
ここで、図20(a)の状態で列車が運行していた場合、2100の列車,2110の列車,2120の列車の出発間隔は、t2−t0,t4−t2の等間隔で、その間、単位時間あたりの乗客出現数が均等であった場合、各列車への乗客数は、均等になる。
しかし、遅延の結果、2100の列車,2110の列車,2130の列車間の出発間隔は、t2−t0,tB−t2すなわち、時間間隔2150,時間間隔2160となることが、予測より求められる。このまま運行した場合、その間、単位時間当たりの乗客出現数が均等であった場合、2130の列車には、2110の列車と比較して、
(tB−t2)/(t2−t0)
の乗客数が乗車することが予測できる。その場合、2130への乗車率は高くなり、乗客への影響(混雑度への不満の増加など)が考えられる。また、待合乗客の人数が増加することから、乗車降車に要する時間が拡大し、結果として、駅1における2130の列車の停車時間が増加し、更なる遅延へと拡大することが考えられる。
一方、図20(b)のように、2110の列車の駅1における出発予定時刻を、2100の列車の駅1における出発実績時刻t0と、2130の列車の駅1における出発予測時刻tBの中間の時刻tCに遅らせた場合、2100の列車,2140の列車(当初の2110の列車),2130の列車の出発間隔は、tC−t0,tB−tC、すなわち、時間間隔2170,時間間隔2180の等間隔になり、その間、単位時間あたりの乗客出現数が均等であった場合、2140の列車および2130の列車への乗客数は均等になる。その場合、当初と比較して、2140の列車(当初2110の列車),2130の列車への乗客数は増加するものの、図20(a)の場合に比べれば、乗車率の低下,乗客への影響の緩和の効果が得られる。ここでは、2110の出発時刻を遅らせた走行パターンが作成されることになる。
このようにして、運行乱れ時における乗客数の平準化を行うことができる。
図21に、本発明にかかる、駅待合乗客要求反映の際の、運行制御の例を示す。
図21において、(a)は乗客要求適用前の運行計画および運行実績、(b)は乗客要求適用後の運行計画を、それぞれ表している。ここで、現在時刻はt1であるものとする。
図21(a)において、2200,2210,2220、および、2230は、各線がそれぞれ列車の運行を表している。2200、および、2210は、それぞれ、該当する列車について、時刻t1までの範囲が運行実績、以降が運行計画を表している。2210および220は同一の列車に関する運行計画を表しており、2220が、2210の駅1における出発時刻を延期したものを表している。2230は、該当する列車についての運行計画を表している。2235および2236は、当初の駅1における列車間の出発時刻の間隔(同一)を表している。ここで、事故の影響により、2210の列車について、駅1における出発時刻を延期する処置がとられたものとする。ここでは、駅1の出発時刻を時刻tA(当初の出発計画時刻t2)とする運行計画となるよう、当初の2210から、駅1の出発時刻をt2からtAに遅らせるよう変更した場合の運行計画を表している。また、t0が2200の列車の駅1における出発実績時刻、t1およびt2が2210の列車の駅1における到着実績時刻および出発計画時刻、tAが2220の列車(2210の列車と同一)の(2210の列車に対して)変更後の出発計画時刻、t3およびt4が2230の列車の駅1における到着計画時刻および出発計画時刻をそれぞれ表している。
一方、図21(b)において、2240は、2230の列車の駅1出発時刻を遅らせた場合の運行予定を表している。2250は、その場合の、駅1における列車間の出発時刻の間隔を表している。また、t0が2200の列車の駅1における出発実績時刻、t1およびtAが2220の列車の駅1における到着実績時刻および出発計画時刻、tCおよびtBが2240の列車の駅1における到着計画時刻および出発計画時刻を、それぞれ表している。
また、図21(c)において、2260は当初の走行パターン,2270は制御実施後の走行パターンを表している。
ここで、駅待合乗客から、列車の出発間隔として当初の間隔が維持されることを要求される(期待される)、かつ、駅停車時分も維持されることを要求されるものとする。(a)において、先行列車2210の駅1の出発時刻を延期したために、続行列車との出発間隔が、当初の計画(t4−t2)より短く(t3−tA)なっている。そこで、当初の出発間隔と駅停車時時分を維持するために、(b)において、続行列車2240の駅1の到着計画時刻および出発計画時刻を、それぞれtCおよびtBとすることにより、乗客の要求(期待)である、列車の出発間隔の維持と駅停車時分も維持を満たすことができる。ここでは、駅1における到着時刻も調整(遅延)されるため、駅1の前駅からの走行パターンも対応して変更され、例えば、全域で速度を下げた、(c)における走行パターン2260から走行パターン2270のようになる。
このようにして、駅待合乗客の要求を反映することができる。
図22に、本発明にかかる、消費エネルギー最適化の際の、走行制御の例を示す。
図22において、(a)は列車の走行パターン、(b)は当該列車走行区間の勾配を、それぞれ表している。
図22(a)において、2300は当該列車の走行パターンを表しており、各区間(s1〜s8)における速度を表している。
一方、図22(b)において、2310は、それぞれ、各区間(s1〜s8)における、列車が走行する軌道の勾配の値を表しており、正値で進行方向に対して登り勾配、負値で進行方向に対して降り勾配になっていることを表す。
ここでは、加速時において、登り勾配の高い区間では速度を保ち、登り勾配の低い区間で加速を行い、減速時において、降り勾配の高い区間では速度を保ち、登り勾配の高い区間で減速を行っている。これにより、勾配の影響による効率の悪い加速区間を無くし、勾配の影響を利用して効率良く速度を維持し、また、効率良く減速動作を行うことができる。
このようにして、消費エネルギー最適化をすることができる。
以上により、以下を実施することが可能になる。
1.列車上での列車運行制御による自由度の高い制御
2.運行線区の特性に応じた効率的な制御
3.運行乱れの規模に応じた適切な制御
4.多様な要求に対応する柔軟な制御
100,105 駅
110,115 列車
120,170,180 伝送制御装置
125 地上ダイヤ記憶装置
126 地上システム
130 地上伝送装置
135,145,155 伝送経路
140,150 伝送装置
160 列車間隔
171,181 列車走行制御装置
172,182 車上ダイヤ記憶装置
173,183 列車走行モニタ装置
174,184 走行方法決定装置

Claims (13)

  1. 列車の車上に搭載されて、列車の運行を制御する車上制御装置において、
    自列車の運行時分を取得する自列車運行時分取得装置と、
    ダイヤを記憶するダイヤ記憶装置と、
    自列車の走行を制御する列車走行制御装置と、
    他列車から運行情報を受信する車上伝送装置と、
    前記自列車運行時分取得装置からの自列車の運行時分と前記ダイヤ記憶装置からのダイヤとを比較して列車の遅延を検出し、前記遅延に応じて自列車の走行方法を選択する走行方法決定装置と、
    前記走行方法に基づき自列車の走行を制御する列車走行制御装置と、を備え、
    前記遅延が所定値以上である場合に前記走行方法決定装置で選択される走行方法は、前記車上伝送装置で受信した他列車の運行情報に基づき、他列車と自列車との時間間隔を制御する走行方法であることを特徴とする車上制御装置。
  2. 請求項1に記載の車上制御装置おいて、
    前記遅延が第2の所定値以上である場合に、
    前記車上伝送装置は、地上システムから第2のダイヤを取得し、
    前記走行方法決定装置は、前記第2のダイヤに応じた走行方法を選択することを特徴とする車上制御装置。
  3. 請求項2に記載の車上制御装置において、
    前記走行方法決定装置は、前記遅延に応じて、
    前記ダイヤに応じた走行方法と、他列車と自列車との前記時間間隔を制御する走行方法と、前記第2のダイヤに応じた走行方法と、のいずれかの走行方法を選択することを特徴とする車上制御装置。
  4. 請求項1に記載の車上制御装置において、
    前記車上伝送装置は、駅に設置された乗客数を検知する装置から乗客数の情報を受信し、
    前記走行方法決定装置は、時間あたりの乗客数に対して前記複数の列車への乗車人数が平準化するように、前記複数の列車における駅出発時刻と駅到着時刻の時間間隔を制御するよう列車の走行を制御することを特徴とする車上制御装置。
  5. 請求項1に記載の車上制御装置において、
    前記車上伝送装置は、駅に設置された待合乗客要求を検知する装置から待合乗客要求の情報を受信し、
    前記走行方法決定装置は、駅の待合乗客の要求に応じた列車の駅到着時刻あるいは駅出発時刻を算出し、前記複数の列車における駅出発時刻と駅到着時刻の時間間隔を制御するよう列車の走行を制御することを特徴とする車上制御装置。
  6. 請求項1に記載の車上制御装置において、
    列車走行に要するエネルギーを算出する装置と、消費エネルギーが最適となる列車の走行を求める装置を備え、
    前記複数の列車における、駅出発時刻と駅到着時刻の時間間隔を制御するよう前記列車の運行を制御することを特徴とする車上制御装置。
  7. 請求項2に記載の車上制御装置において、
    前記車上伝送装置は、前記第2のダイヤの情報を他列車に伝達することを特徴とする車上制御装置。
  8. 列車の運行を制御する方法において、
    予め定めたダイヤと実際の列車運行時分を比較し、
    前記ダイヤと前記列車運行時分との差分が所定値より小さい場合は、前記予め定めたダイヤに従って列車の走行を制御し、
    前記ダイヤと前記列車運行時分との差分が前記所定値より大きい場合は、前記ダイヤに従う列車走行制御を中止し、
    運行制御が制御対象とする運行区間を走行する複数の列車の間で走行情報を伝達して前記複数の列車間の時間間隔算出し、
    前記列車の時間間隔に従って列車の走行を制御することを特徴とする列車運行制御方法。
  9. 請求項8に記載の列車運行制御方法において、
    前記差分に応じて、
    前記第1のダイヤに応じた走行方法と、他列車と自列車との前記時間間隔を制御する走行方法と、前記第2のダイヤに応じた走行方法と、のいずれかの走行方法を選択することを特徴とする列車運行制御方法。
  10. 請求項9に記載の列車運行制御方法において、
    前記差分が前記第1の所定値より小さい場合は前記第1のダイヤに応じて列車の走行を制御し、前記差分が前記第1の所定値以上かつ前記第2の所定値より小さい場合は他列車と自列車との前記時間間隔に応じて列車の走行を制御し、前記第2の所定値以上である場合は前記第2のダイヤに応じて列車の走行を制御することを特徴とする列車運行制御方法。
  11. 請求項8に記載の列車運行制御方法において、
    駅における乗客数を乗客数検知方法で検知し、
    時間あたりの乗客数に対して前記複数の列車への乗車人数が平準化するように、前記複数の列車における駅出発時刻と駅到着時刻の時間間隔を制御することを特徴とする列車運行制御方法。
  12. 請求項8に記載の列車運行制御方法において、
    駅における待合乗客の要求を待合乗客要求検知方法で検知し、
    駅の待合乗客の要求に応じた列車の駅到着時刻あるいは駅出発時刻を算出し、
    前記複数の列車における駅出発時刻と駅到着時刻の時間間隔を制御するよう列車の走行を制御することを特徴とする列車運行制御方法。
  13. 請求項8に記載の列車運行制御方法において、
    列車走行に要する消費エネルギーを消費エネルギー算出方法で算出し、
    消費エネルギーが最適となる列車の走行パターンを走行パターン決定方法で算出し、
    前記複数の列車における、駅出発時刻と駅到着時刻の時間間隔を制御するよう前記列車の運行を制御することを特徴とする列車運行制御方法。
JP2009080846A 2009-03-30 2009-03-30 列車運行制御方法および車上制御装置 Active JP5271772B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009080846A JP5271772B2 (ja) 2009-03-30 2009-03-30 列車運行制御方法および車上制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009080846A JP5271772B2 (ja) 2009-03-30 2009-03-30 列車運行制御方法および車上制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010228688A true JP2010228688A (ja) 2010-10-14
JP5271772B2 JP5271772B2 (ja) 2013-08-21

Family

ID=43044922

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009080846A Active JP5271772B2 (ja) 2009-03-30 2009-03-30 列車運行制御方法および車上制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5271772B2 (ja)

Cited By (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013057969A1 (ja) * 2011-10-19 2013-04-25 三菱電機株式会社 走行計画作成装置および自動列車運転装置
JP2013107449A (ja) * 2011-11-18 2013-06-06 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 運行管理装置、運行管理方法及びプログラム、並びに交通システム
KR101320667B1 (ko) 2012-02-27 2013-10-18 한국철도기술연구원 열차간 통신기반 atcp 시스템 및 atcp 수행방법
WO2014010070A1 (ja) * 2012-07-13 2014-01-16 株式会社日立製作所 列車代替運転経路選択方法およびそのシステム
JP2014148277A (ja) * 2013-02-04 2014-08-21 Hitachi Ltd 運転支援システム
JP2014156232A (ja) * 2013-02-18 2014-08-28 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 運行管理装置、運行管理方法、及びプログラム
WO2014155733A1 (ja) * 2013-03-29 2014-10-02 三菱重工業株式会社 車上装置、信号システム及び移動体の制御方法
WO2014155724A1 (ja) * 2013-03-29 2014-10-02 三菱重工業株式会社 車上装置、信号システム及び移動体の制御方法
WO2015019432A1 (ja) * 2013-08-07 2015-02-12 株式会社日立製作所 運行管理システム
JP2015182623A (ja) * 2014-03-25 2015-10-22 株式会社日立製作所 自動列車運転システム、列車運転支援システム及び列車運行管理システム
JP2016007906A (ja) * 2014-06-24 2016-01-18 株式会社日立製作所 列車選択支援システム、列車選択支援方法、及び列車選択支援プログラム
WO2016171370A1 (ko) * 2015-04-22 2016-10-27 한국철도기술연구원 열차의 승강장 정차시간 자동 산출 서버, 시스템 및 방법
JP2016190619A (ja) * 2015-03-31 2016-11-10 株式会社日立製作所 運行情報配信装置
JP2017105328A (ja) * 2015-12-10 2017-06-15 株式会社日立製作所 運転曲線作成装置および運転曲線作成方法
US9744981B2 (en) 2013-05-30 2017-08-29 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Operation management device, operation management method, vehicle, vehicular traffic system, and program
US9783214B2 (en) 2013-05-30 2017-10-10 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Operation management device, operation management method, vehicle, vehicular traffic system, and program
US9849897B2 (en) 2013-03-29 2017-12-26 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Signaling system and control method of moving vehicle
US10053122B2 (en) 2014-02-07 2018-08-21 Mitsubishi Electric Corporation Train-running management device
EP3771615A1 (en) * 2019-07-31 2021-02-03 Korea Railroad Research Institute Method and apparatus for providing dynamic train control
US20210031819A1 (en) * 2018-02-20 2021-02-04 Mitsubishi Heavy Industries Engineering, Ltd. Traffic control system
JP2021163353A (ja) * 2020-04-02 2021-10-11 トヨタ自動車株式会社 交通システム、運行管理装置、および、運行管理方法
JP2021165139A (ja) * 2017-02-22 2021-10-14 東芝インフラシステムズ株式会社 運行制御システム
KR20220053921A (ko) * 2020-10-23 2022-05-02 동양대학교 산학협력단 운전시격 최소화를 위한 도시철도 열차 간격 제어장치 및 방법
JP7368299B2 (ja) 2020-04-02 2023-10-24 トヨタ自動車株式会社 交通システム、運行管理装置、および、運行管理方法

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101864340B1 (ko) * 2016-08-03 2018-06-07 한국철도기술연구원 열차간 통신기반 열차제어시스템의 선행열차 탐색 및 무결성 확인방법
JP7056580B2 (ja) 2016-12-07 2022-04-19 日本電気株式会社 制御装置、制御方法およびプログラム
JPWO2020136850A1 (ja) 2018-12-27 2021-09-27 日本電気株式会社 制御装置、フォーメーション決定装置、制御方法およびプログラム

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0656036A (ja) * 1992-08-05 1994-03-01 Toshiba Corp 列車運行管理システム
JP2001030903A (ja) * 1999-07-23 2001-02-06 Fuji Electric Co Ltd 電車稼働データ収集システム
JP2001097218A (ja) * 1999-09-30 2001-04-10 Toshiba Corp 車両交通システム
JP2001158357A (ja) * 1999-12-01 2001-06-12 Toshiba Corp 移動機の制御装置
JP2008222004A (ja) * 2007-03-12 2008-09-25 Hitachi Ltd 運行管理システムの運転整理装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0656036A (ja) * 1992-08-05 1994-03-01 Toshiba Corp 列車運行管理システム
JP2001030903A (ja) * 1999-07-23 2001-02-06 Fuji Electric Co Ltd 電車稼働データ収集システム
JP2001097218A (ja) * 1999-09-30 2001-04-10 Toshiba Corp 車両交通システム
JP2001158357A (ja) * 1999-12-01 2001-06-12 Toshiba Corp 移動機の制御装置
JP2008222004A (ja) * 2007-03-12 2008-09-25 Hitachi Ltd 運行管理システムの運転整理装置

Cited By (35)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013057969A1 (ja) * 2011-10-19 2013-04-25 三菱電機株式会社 走行計画作成装置および自動列車運転装置
US9205851B2 (en) 2011-10-19 2015-12-08 Mitsubishi Electric Corporation Speed profile creation device and automatic train operation apparatus
JPWO2013057969A1 (ja) * 2011-10-19 2015-04-02 三菱電機株式会社 走行計画作成装置および自動列車運転装置
JP2013107449A (ja) * 2011-11-18 2013-06-06 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 運行管理装置、運行管理方法及びプログラム、並びに交通システム
KR101320667B1 (ko) 2012-02-27 2013-10-18 한국철도기술연구원 열차간 통신기반 atcp 시스템 및 atcp 수행방법
WO2014010070A1 (ja) * 2012-07-13 2014-01-16 株式会社日立製作所 列車代替運転経路選択方法およびそのシステム
JP2014148277A (ja) * 2013-02-04 2014-08-21 Hitachi Ltd 運転支援システム
JP2014156232A (ja) * 2013-02-18 2014-08-28 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 運行管理装置、運行管理方法、及びプログラム
US9595189B2 (en) 2013-02-18 2017-03-14 Mitsubishi Heavy Industries Ltd. Traffic control device, traffic control method, and program
WO2014155733A1 (ja) * 2013-03-29 2014-10-02 三菱重工業株式会社 車上装置、信号システム及び移動体の制御方法
WO2014155724A1 (ja) * 2013-03-29 2014-10-02 三菱重工業株式会社 車上装置、信号システム及び移動体の制御方法
US9849897B2 (en) 2013-03-29 2017-12-26 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Signaling system and control method of moving vehicle
US9522688B2 (en) 2013-03-29 2016-12-20 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. On-board device, signaling system, and control method of moving vehicle
US9783214B2 (en) 2013-05-30 2017-10-10 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Operation management device, operation management method, vehicle, vehicular traffic system, and program
US9744981B2 (en) 2013-05-30 2017-08-29 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Operation management device, operation management method, vehicle, vehicular traffic system, and program
WO2015019432A1 (ja) * 2013-08-07 2015-02-12 株式会社日立製作所 運行管理システム
TWI547401B (zh) * 2013-08-07 2016-09-01 Hitachi Ltd Operation management system
US10053122B2 (en) 2014-02-07 2018-08-21 Mitsubishi Electric Corporation Train-running management device
EP2923913B1 (en) * 2014-03-25 2018-11-21 Hitachi Ltd. Automatic train operation system
JP2015182623A (ja) * 2014-03-25 2015-10-22 株式会社日立製作所 自動列車運転システム、列車運転支援システム及び列車運行管理システム
JP2016007906A (ja) * 2014-06-24 2016-01-18 株式会社日立製作所 列車選択支援システム、列車選択支援方法、及び列車選択支援プログラム
JP2016190619A (ja) * 2015-03-31 2016-11-10 株式会社日立製作所 運行情報配信装置
US10457306B2 (en) 2015-04-22 2019-10-29 Korea Railroad Research Institute Server, system, and method for automatically calculating platform dwell time of train
WO2016171370A1 (ko) * 2015-04-22 2016-10-27 한국철도기술연구원 열차의 승강장 정차시간 자동 산출 서버, 시스템 및 방법
JP2017105328A (ja) * 2015-12-10 2017-06-15 株式会社日立製作所 運転曲線作成装置および運転曲線作成方法
JP2021165139A (ja) * 2017-02-22 2021-10-14 東芝インフラシステムズ株式会社 運行制御システム
US20210031819A1 (en) * 2018-02-20 2021-02-04 Mitsubishi Heavy Industries Engineering, Ltd. Traffic control system
EP3771615A1 (en) * 2019-07-31 2021-02-03 Korea Railroad Research Institute Method and apparatus for providing dynamic train control
JP2021163353A (ja) * 2020-04-02 2021-10-11 トヨタ自動車株式会社 交通システム、運行管理装置、および、運行管理方法
CN113496609A (zh) * 2020-04-02 2021-10-12 丰田自动车株式会社 交通系统、运行管理装置、以及运行管理方法
CN113496609B (zh) * 2020-04-02 2023-09-01 丰田自动车株式会社 交通系统、运行管理装置、以及运行管理方法
JP7355695B2 (ja) 2020-04-02 2023-10-03 トヨタ自動車株式会社 交通システム、運行管理装置、および、運行管理方法
JP7368299B2 (ja) 2020-04-02 2023-10-24 トヨタ自動車株式会社 交通システム、運行管理装置、および、運行管理方法
KR20220053921A (ko) * 2020-10-23 2022-05-02 동양대학교 산학협력단 운전시격 최소화를 위한 도시철도 열차 간격 제어장치 및 방법
KR102442154B1 (ko) * 2020-10-23 2022-09-07 동양대학교 산학협력단 운전시격 최소화를 위한 도시철도 열차 간격 제어장치 및 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP5271772B2 (ja) 2013-08-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5271772B2 (ja) 列車運行制御方法および車上制御装置
JP5380193B2 (ja) 運行管理方法
US8774992B2 (en) Operation support device and automatic operation device
US8682511B2 (en) Method for platooning of vehicles in an automated vehicle system
JP6096596B2 (ja) 運行管理装置、運行管理方法、車両、車両交通システム及びプログラム
JP2017165237A (ja) 列車運転支援システム
JP3854071B2 (ja) 列車群制御システム、列車群制御方法、車上ato装置及び地上制御装置
CN107914740B (zh) 基于实时客流的列车自组织调度系统及方法
AU2007294585A1 (en) Method and apparatus for optimizing a train trip using signal information
JP6047827B2 (ja) 運行制御装置、運行制御方法及び制御プログラム
JP7181048B2 (ja) 列車自動運転システム
JP2021165139A (ja) 運行制御システム
JP2018172053A (ja) 列車運行制御システム
D’Ariano et al. Running time re-optimization during real-time timetable perturbations
JP5089640B2 (ja) 列車群運行管理システム
JP2003095109A (ja) 列車群制御システム
JP2005231447A (ja) 列車運転支援装置
JP2006137337A (ja) 列車制御システム、及び列車制御方法
JP2020062976A (ja) 列車自動運転システム
JP2004266986A (ja) 列車走行制御システムおよび列車走行制御方法
JP2018034610A (ja) 走行制御システム、及び走行制御装置
JPH08104234A (ja) 軌道輸送交通におけるルート設定方法
KR101193067B1 (ko) 자동운행 차량 시스템에서 차량의 경로를 제어하는 제어 시스템 및 제어 방법
JP2019089449A (ja) 列車走行制御装置、方法及びプログラム
JP2018083495A (ja) 列車運行制御システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110124

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120522

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120523

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120723

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120925

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121126

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130129

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130221

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130416

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130513

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5271772

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151