JP2021165139A - 運行制御システム - Google Patents

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Yoshihiro Koizumi
幸徳 外崎
Yukinori Sotozaki
真大 田嶋
Masahiro Tajima
英明 行木
Hideaki Nameki
京 三吉
Kyo Miyoshi
昌史 宮武
Masafumi Miyatake
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Abstract

【課題】遅延回復と省エネルギー化との両立を図る。
【解決手段】運行制御システムにおいて、ダイヤ取得部は、列車を走行させるためのスケジュールであり予め定められた運行ダイヤを取得する。在線情報取得部は、運行制御システムで制御対象となる各列車の位置が示された在線情報を取得する。予測部は、ダイヤ取得部が取得した運行ダイヤと在線情報取得部が取得した在線情報に基づいて、制御対象となる列車と、当該列車の前を走行する先行列車と、が運行される予測運行ダイヤを予測する。調整部は、予測部が予測した制御対象となる列車の予測ダイヤと先行列車の予測運行ダイヤより得られる制御対象となる列車と先行列車との位置関係に基づき、制御対象となる列車の少なくとも時間と位置と速度に関する情報を有するダイヤ調整情報を考慮した調整後ダイヤを生成する。生成部は、調整後ダイヤに基づいて、制御対象となる列車の運転曲線を生成する。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、運行制御システムに関する。
従来、先行列車に過度に接近するため、自列車が停止しなければならないという状態を抑止するために、自列車の加減速を制御する技術が知られている。
特開2015−107687号公報
しかしながら、従来技術においては、列車が加減速や停止制御を行うことで、先行列車に接近しないように調整しているが、加減速や停止制御を行うと、再加速や再発進が必要となる。このため、適切な制御を行うことにより、さらなるエネルギーを節約できる余地があった。
実施形態の運行制御システムは、ダイヤ取得部と、在線情報取得部と、予測部と、調整部と、生成部と、を備える。ダイヤ取得部は、列車を走行させるためのスケジュールであり予め定められた運行ダイヤを取得する。在線情報取得部は、運行制御システムで制御対象となる各列車の位置が示された在線情報を取得する。予測部は、ダイヤ取得部が取得した運行ダイヤと在線情報取得部が取得した在線情報に基づいて、制御対象となる列車と、当該列車の前を走行する先行列車と、が運行される予測運行ダイヤを予測する。調整部は、予測部が予測した制御対象となる列車の予測ダイヤと先行列車の予測運行ダイヤより得られる制御対象となる列車と先行列車との位置関係に応じて制御対象となる列車の少なくとも時間と位置と速度に関する情報を有するダイヤ調整情報を生成し、当該ダイヤ調整情報に基づいて調整後ダイヤを生成する。生成部は、調整後ダイヤに基づいて、制御対象となる列車の運転曲線を生成する。
図1は、第1の実施形態の列車運行制御システムの構成例を示した図である。 図2は、第1の実施形態の地上装置による列車の運行制御の例を示した図である。 図3は、第1の実施形態の運行予測部による予測ダイヤを例示した図である。 図4は、第1の実施形態の列車ダイヤ調整部の構成を例示した図である。 図5は、第1の実施形態の条件記憶部に記憶された予定出発時刻の設定条件を例示した図である。 図6は、第1の実施形態の条件記憶部に記憶された仮決め予定到着時刻の設定条件を例示した図である。 図7は、第1の実施形態の条件記憶部に記憶された、予定到着時刻の設定条件を例示した図である。 図8は、第1の実施形態の地上装置、運行管理システム、及び車上装置で行われる全体的な制御手順を示したフローチャートである。 図9は、第2の実施形態の列車ダイヤ調整部の構成を例示した図である。 図10は、通過地点情報を説明した図である。 図11は、第3の実施形態の列車ダイヤ調整部の構成を例示した図である。 図12は、通過駅を説明した図である。 図13は、第3の実施形態の車上装置が備える走行管理データベースである。 図14は、第3の実施形態の条件記憶部に記憶された仮決め予定通過時刻の設定条件を例示した図である。 図15は、第3の実施形態の条件記憶部に記憶された、予定通過時刻の設定条件を例示した図である。 図16は、第4の実施形態の列車ダイヤ調整部の構成を例示した図である。 図17は、制御対象列車が折り返す、折り返し駅を説明した図である。 図18は、列車番号リストの第1の例を示した図である。 図19は、列車番号リストの第2の例を示した図である。 図20は、支障発生の有無の概念を示した図である。 図21は、第4の実施形態の折り返し地点情報生成部に記憶されている時隔設定データを例示した図である。 図22は、第5の実施形態の列車ダイヤ調整部の構成を例示した図である。 図23は、制御対象列車と、後続列車との対応関係を例示した図である。 図24は、第6の実施形態の列車ダイヤ調整部の構成を例示した図である。 図25は、第7の実施形態の列車運行制御システムの構成例を示した図である。 図26は、第8の実施形態の列車運行制御システムの構成例を示した図である。
以下、実施形態を図面に基づいて説明する。以下に示す実施形態では、運行制御システムを、鉄道・新交通システムに適用した例について説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態の列車運行制御システムの構成例を示した図である。図1は、列車運行制御システム1と、運行管理システム140と、を備えている。
列車運行制御システム1は、地上装置100と、制御対象列車120に搭載された車上装置150と、を少なくとも備えている。なお、本実施形態は、地上装置100が、車上装置150に対して制御を行う例であるが、制御対象を車上装置150に制限するものではなく、列車に搭載された車上装置(例えば、車上装置160や、車上装置161)であればよい。
運行管理システム140は、制御ダイヤ記憶部141と、在線列車位置情報記憶部142と、位置情報取得部143と、情報通信部144と、を備える。
制御ダイヤ記憶部141は、電車線を走行する列車毎に、駅の到着時刻及び出発時刻を含んだ運行ダイヤを記憶する。なお、本実施形態は、電車線を走行する列車(電気鉄道)の場合について説明するが、電車線を走行する列車に制限するものではなく、例えばLRT(Light Rail Transit)やBRT(Bus Rapid Transit)など少なくとも専用走行区間を有する交通システムに適用しても良い。
本実施形態は、運行ダイヤを、運行位置と、当該運行位置における時間目標値と、を対応付けた情報と定義する。運行位置に対応する時間目標値としては、例えば、駅の到着(予定)時刻及び出発(予定)時刻が含まれている。
位置情報取得部143は、列車毎に搭載された車上装置150、160、161から、列車の位置が示された列車位置情報を取得する。列車位置情報の取得手法、及び取得タイミングは特に制限するものではない。位置情報取得部143は、列車毎に搭載された車上装置150、160、161から、列車位置情報を取得する際に、例えば、無線通信回線等を介して取得しても良い。
在線列車位置情報記憶部142は、電車線を走行している在線列車の位置情報を記憶する。
情報通信部144は、列車運行制御システム1の地上装置100と情報を送受信する。例えば、情報通信部144は、制御ダイヤ記憶部141に記憶されている運行ダイヤを、地上装置100に送信する。この運行ダイヤの送信は、一日の開始に送信する等が考えられる。
また、情報通信部144は、在線列車位置情報記憶部142に記憶されている、在線列車の位置情報に基づいた、電車線上の列車の位置を示した在線情報を、地上装置100に送信する。さらに、情報通信部144は、在線列車位置情報記憶部142に記憶されている、在線列車の位置情報に基づいた、列車毎の駅の発着情報を、地上装置100に送信する。
本実施形態の地上装置100は、運行管理システム140から受信した情報(例えば、在線情報、及び発着情報)に従って、制御対象となる列車(以下、制御対象列車とも称する)に対してダイヤの調整を行う。
図2は、本実施形態の地上装置100による列車の運行制御の例を示した図である。図2に示される例では、電車線200を区切った区間を、閉そく区間と称する。そして、運行管理システム140が、列車毎(例えば、先行列車201、制御対象列車120、後続列車202)の列車位置情報(車両が存在する閉そく区間を含む)を取得する。そして、運行管理システム140が、当該列車位置情報に基づいて、列車の位置を示した在線情報等を、地上装置100に送信する。
地上装置100は、受信した在線情報等から、先行列車201の位置等を考慮して、制御対象列車120の運行ダイヤを調整する。そして、地上装置100は、調整した運行ダイヤを示したダイヤ調整情報を、制御対象列車120の車上装置150に送信する。これにより制御対象列車120は、受信したダイヤ調整情報に基づいて運行制御を行う。
図1に戻り、地上装置100は、情報通信部101と、ダイヤ取得部102と、在線情報取得部103と、駅発着情報取得部104と、運行予測用データベース105と、運行予測部106と、列車ダイヤ調整部107と、調整情報送信部108と、を備える。
情報通信部101は、運行管理システム140との間で情報の送受信を行う。情報通信部101と、運行管理システム140との間の通信手法は、どのような通信手法を用いても良く、専用のネットワーク回線を用いても良いし、公衆ネットワーク回線を用いても良い。
ダイヤ取得部102は、運行管理システム140から、電車線を走行する各列車の運行ダイヤを、情報通信部101を介して取得する。ダイヤ取得部102が、取得した運行ダイヤは、運行予測部106に出力する。
在線情報取得部103は、電車線に在線する列車の位置が示された在線情報を、情報通信部101を介して取得する。取得する在線情報は、キロ程と呼ばれる路線上の位置情報でもよいし、2つの駅間を走行中、軌道回路単位である場合には在線する軌道回路情報、駅に停車中の場合は当該駅停車中、など線区に応じた情報でよい。在線情報取得部103は、取得した在線情報を、運行予測部106に出力する。
駅発着情報取得部104は、運行管理システム140から、列車の各駅の到着時刻及び発車時刻を取得する。さらに、駅発着情報取得部104は、到着時刻及び発車時刻に合わせて、当該駅での線情報を取得しても良い。
本実施形態では、列車の位置を含む在線情報を、運行管理システム140から取得する例について説明するが、運行管理システム140から取得する手法に制限するものではなく、車上装置から取得しても良い。例えば、運行管理システム140が無い鉄道システムにおいては、列車に搭載された車上装置から、列車番号と共に在線情報を、通信ネットワークを介して取得する。
運行予測用データベース105は、運行予測部106が行う運行予測を行う際に用いるデータベースとする。例えば、運行予測用データベース105は、駅毎の停車時間や、駅間走行時間を記憶している。
運行予測部106は、電車線に在線している各列車について、現在時刻以降の運行状況を予測した予測ダイヤを生成する。例えば、列車に遅延が生じていない場合に、運行予測部106は、ダイヤ取得部102が取得した運行ダイヤに従って、各列車の予測ダイヤを生成する。取得した運行ダイヤは、列車を走行させるためのスケジュールであって、列車等に遅延等が生じた場合に、運行ダイヤ通りに列車が走行できなくなる可能性がある。この場合、運行予測部106は、列車の遅延を考慮して列車の予測ダイヤを生成する。
図3は、運行予測部106による予測ダイヤを例示した図である。図3に示される例では、実線301、303が運行ダイヤとする。点線302、304のうち現在時刻より以前のダイヤが実績ダイヤであって、各列車が実際に走行した位置の履歴を示している。点線302のうち現在時刻より未来のダイヤが予測ダイヤであって、現在の列車の位置に基づいて、当該列車の運行状況として予測されたダイヤとする。
運行予測部106による予測ダイヤの算出方法は、運行予測用データベース105に格納されている、各列車に予め定められている駅間走行時間及び駅停車時間を、現在時刻に加算していくことで導出できる。
図3に示される例において、現在時刻で列車番号1が駅Cに到着し、在線している場合、運行予測部106は、運行予測用データベース105を参照し、駅Cに定められた駅停車時間30秒、駅C〜駅Dへの所定の駅間走行時間2分30秒を加算して、現在時刻から3分00秒後に駅Dに在線する予測ダイヤを生成する。
他の例としては、列車番号3のように駅Aは出発しているが、駅Bに到着していない場合、運行予測部106は、列車番号3の列車が、駅Aと駅Bの間に在線していると判断する。例えば、駅Aから駅Bへの所定の走行時間が2分00秒であり、現在時刻が駅Aの出発実績から1分経過後である場合、運行予測部106は、列車番号3の列車が、駅Aと駅Bの中間地点に在線していると推定する。また、軌道回路情報から在線位置が求められる場合、列車が認識した自列車の在線位置を示した位置情報を、地上装置100が取得可能であれば、当該位置情報を用いても良い。
予測ダイヤは、駅間走行時間の基準として、駅から走行開始時を基準としたが、駅の特定の位置を通過した時間を基準としてもよい。例えば、特定の分岐器の位置の通過時刻を、駅間走行時間の基準とした駅間走行時間を、運行予測用データベース105に記憶しても良い。これにより、運行予測部106は、列車(例えば、制御対象列車や先行列車)の次の駅以降の予測ダイヤを算出できる。
列車ダイヤ調整部107は、運行予測部106が予測した予測ダイヤから、列車の在線状況を考慮して、制御対象列車の予測ダイヤを調整する。運行予測部106は、各列車の現在位置から予測された予測ダイヤを算出したが、列車間の待ち合わせや通過待ちなどを考慮して予測ダイヤを算出したものではない。そこで、本実施形態の列車ダイヤ調整部107は、制御対象列車について、運行予測部106が予測した予測ダイヤから各駅の出発時刻、及び到着時刻の調整を行う。例えば、列車ダイヤ調整部107は、運行予測部106が予測した予測ダイヤに従って、制御対象列車を運行した場合に、先行列車との位置関係で制御対象列車が減速しないよう、制御対象列車の運行ダイヤを調整する。
図4は、本実施形態の列車ダイヤ調整部107の構成を例示した図である。図4に示されるように、列車ダイヤ調整部107は、運行ダイヤ保持部401と、条件記憶部402と、出発時刻算出部403と、到着時刻算出部404と、を備えている。
運行ダイヤ保持部401は、ダイヤ取得部102が取得し、運行予測部106を介して受け取ったと運行ダイヤを保持する。
条件記憶部402は、制御対象列車の到着時刻、及び出発時刻を調整するための条件を記憶する。
出発時刻算出部403は、駅に到着する列車の時刻に基づいて、駅の予定出発時刻を算出する。本実施形態では、予定出発時刻を算出する際に、以下の場合分けを行い、場合毎に適した予定出発時刻を算出する。
1)通過待ち及び待ち合わせをしない場合
2)通過待ちをする場合
3)待ち合わせをする場合
本実施形態の出発時刻算出部403は、上記の場合毎に、条件記憶部402に記憶された条件に基づいて予定出発時刻を導出する。図5は、本実施形態の条件記憶部402に記憶された予定出発時刻の設定条件を例示した図である。図5に示されるように、通過待ち及び待ち合わせをしない場合、通過待ちをする場合、待ち合わせをする場合の各々について、基準が設けられている。
例えば、通過待ち及び待ち合わせをしない場合に制御対象列車が早着又は定刻に到着した場合、出発時刻算出部403は、運行ダイヤ保持部401に記憶されている運行ダイヤの予定出発時刻を、予定出発時刻として調整する。また、通過待ち及び待ち合わせをしない場合に制御対象列車が遅延した場合、出発時刻算出部403は、到着時刻に標準停車時間を加算した時刻を、予定出発時刻として調整する。
例えば、通過待ちする場合に通過列車が早着又は定刻に到着した場合、出発時刻算出部403は、運行ダイヤ保持部401に記憶されている運行ダイヤの予定出発時刻を、予定出発時刻として調整する。また、通過待ちする場合に通過列車が遅延した場合、出発時刻算出部403は、通過列車の予定通過時刻に通過待ち時隔を加算した時刻を、(通過待ちしていた)制御対象列車の予定出発時刻として調整する。
例えば、待ち合わせする場合に待ち合わせ列車が早着又は定刻に到着した場合、出発時刻算出部403は、運行ダイヤ保持部401に記憶されている運行ダイヤの予定出発時刻を、予定出発時刻として調整する。また、待ち合わせする場合に待ち合わせ列車が遅延した場合、出発時刻算出部403は、待ち合わせ列車の予定出発時刻に待ち合わせ時隔を加算した時刻を、制御対象列車の予定出発時刻として調整する。
到着時刻算出部404は、駅に到着した列車に対して次の停車駅の予定到着時刻を算出する。予定到着時刻は、先行列車の遅延状況によって変わるが、まずは、到着時刻算出部404は、先行列車を考慮せずに、制御対象列車の仮決め予定到着時刻を設定する。
本実施形態の到着時刻算出部404は、仮決め予定到着時刻を算出する際に、出発駅での遅延の有無に応じて、予定到着時刻を算出する。
本実施形態の到着時刻算出部404は、出発駅での遅延の有無に応じて、条件記憶部402に記憶された条件に基づいて仮決め予定到着時刻を導出する。図6は、本実施形態の条件記憶部402に記憶された仮決め予定到着時刻の設定条件を例示した図である。図6に示される例では、出発駅での遅延状況と、仮決め走行時間と、次の駅の仮決め予定到着時刻と、を対応付けている。
例えば、制御対象列車が出発駅で定刻どおり(遅延無し)に出発する場合、到着時刻算出部404は、仮決め走行時間を、運行ダイヤに従った走行時間に設定し、運行ダイヤの次の駅の予定到着時刻(又は現在の駅の予定出発時刻に、運行ダイヤに従った走行時間を加算した時刻)を、次の駅の仮決め予定到着時刻として設定する。
例えば、制御対象列車が出発駅で遅延がある状態で出発する場合、到着時刻算出部404は、仮決め走行時間を、最短走行時間に設定する。そして、到着時刻算出部404は、現在の駅の予定出発時刻に、最短走行時間を加算した時刻が、運行ダイヤの次の駅の予定到着時刻より早いか否かを判定する。
そして、現在の駅の予定出発時刻に、最短走行時間を加算した時刻が、運行ダイヤの次の駅の予定到着時刻より早いと判定した場合に、到着時刻算出部404は、運行ダイヤの次の駅の予定到着時刻(又は現在の駅の予定出発時刻に、運行ダイヤに従った走行時間を加算した時刻)を、次の駅の仮決め予定到着時刻として設定する。
一方、現在の駅の予定出発時刻に、最短走行時間を加算した時刻が、運行ダイヤ上の次の駅の予定到着時刻より遅いと判定した場合に、到着時刻算出部404は、現在の駅の予定出発時刻に、最短走行時間を加算した時刻を、次の駅の仮決め予定到着時刻として設定する。
到着時刻算出部404は、次の駅の仮決め予定到着時刻として設定した後、先行列車との関係に基づいて、予定到着時刻を調整する。図7は、本実施形態の条件記憶部402に記憶された、予定到着時刻の設定条件を例示した図である。図7に示される例では、先行列車との関連条件と、予定到着時刻と、を対応付けている。
例えば、到着時刻算出部404は、先行車両の次の駅での予定出発時刻に出発時隔(先行車両が駅を出発してから次の列車が当該駅に到着するまでに必要な時間間隔)を加算した時刻と、制御対象列車に設定された、次の駅の仮決め予定到着時刻と、を比較する。
そして、到着時刻算出部404は、予定出発時刻に出発時隔を加算した時刻より、次の駅の仮決め予定到着時刻が遅いと判定した場合、次の駅の仮決め予定到着時刻を、予定到着時刻として決定する。
一方、到着時刻算出部404は、予定出発時刻に出発時隔を加算した時刻より、次の駅の仮決め予定到着時刻が早いと判定した場合、先行列車の予定出発時刻に出発時隔を加算した時刻を、予定到着時刻として決定する。
列車ダイヤ調整部107が、上述した構成で予定出発時刻と予定到着時刻の調整を行った後、当該予定出発時刻と予定到着時刻を、ダイヤ調整情報として調整情報送信部108に受け渡す。
調整情報送信部108は、予定出発時刻と予定到着時刻とが含まれたダイヤ調整情報を、制御対象列車120の車上装置150に送信する。本実施形態では、送信タイミングを、制御対象列車120が当該駅に到着した後であって、出発予定時刻前とするが、他の送信タイミングを用いても良い。
車上装置150は、運転支援部151と、運転曲線生成部152と、調整情報受信部153と、位置検知部154と、位置情報送信部155と、を備えている。
調整情報受信部153は、地上装置100から、ダイヤ調整情報を受信する。受信したダイヤ調整情報には、少なくとも予定出発時刻と予定到着時刻とが含まれている。
運転曲線生成部152は、予定出発時刻及び予定到着時刻に従って、現在の駅から次の駅までの駅間走行時間を算出し、運転曲線を生成する。本実施形態で生成された運転曲線は、先行列車との位置関係に基づいて調整された後の予定出発時刻及び予定到着時刻に従って生成された運転曲線である以上、先行列車に近接することによる加減速を抑止できる。これにより、省エネルギー化を実現した運転曲線を生成できる。
運転曲線の生成手法は、どのような手法を用いても良いが、例えば、走行時間に対応した運転曲線を予め作成しておき、これを参照する手法を用いても良いし、最速の運転曲線からノッチ操作を惰行に置き換える手法を用いても良い。
運転支援部151は、運転曲線生成部152により生成された運転曲線に基づいて運転士への運転支援を行う。また、運転支援部151を用いた運転士への運転支援手段ではなく、自動運転装置(ATO)のような直接運転制御を行っても良い。
位置検知部154は、制御対象列車120が在線している位置を検知する。
位置情報送信部155は、位置検知部154により検知された位置を示した列車位置情報を、運行管理システム140に送信する。
そして、運転支援部151は、予定出発時刻になった時点で、運転曲線に従った速度位置情報を運転士に提示することで、制御対象列車120に対する列車運行制御を行う。
次に、地上装置100、運行管理システム140、及び車上装置150で行われる全体的なフローについて説明する。図8は、地上装置100、運行管理システム140、及び車上装置150で行われる全体的な制御手順を示したフローチャートである。
図8に示される例では、まず、運行管理システム140の情報通信部144が、制御ダイヤ記憶部141に記憶されている、運行ダイヤを、地上装置100に送信する(S801)。
そして、地上装置100は、運行管理システム140から、運行ダイヤを受信する(S811)。これ以降、地上装置100は、運行ダイヤを保持し、当該運行ダイヤを用いて、運行予測や、ダイヤ調整等を行う。
次に、車上装置150が、当該車上装置150が搭載された制御対象列車120が、駅に到着したか否かを判定する(S821)。到着していないと判定した場合(S821:No)、当該判定を繰り返す。
一方、車上装置150が、制御対象列車120が、駅に到着したと判定した場合(S821:Yes)、位置情報送信部155が、位置検知部154により検知された列車位置情報を、運行管理システム140に送信する(S822)。
そして、運行管理システム140の位置情報取得部143は、送信されてきた列車位置情報を受信する(S802)。そして、位置情報取得部143は、取得した列車位置情報を、在線列車位置情報記憶部142に登録し、管理する。これにより、電車線を走行している全ての列車の位置を管理できる。
そして、運行管理システム140の情報通信部144が、駅に到着した制御対象列車120について、駅着発した時刻等を含む駅着発情報や、当該制御対象列車120の位置を含む在線情報を、地上装置100に送信する(S803)。
そして、地上装置100の在線情報取得部103及び駅発着情報取得部104は、情報通信部101を介して、駅着発情報や、在線情報を受信したか否かを判定する(S812)。受信していないと判定した場合(S812:No)、当該判定を繰り返す。
一方、駅着発情報や、在線情報を受信したと判定した場合(S812:Yes)、運行予測部106が、制御対象列車120の予測ダイヤを生成する(S813)。
そして、列車ダイヤ調整部107が、制御対象列車120の予測ダイヤと、先行列車(待ち合わせ列車や通過列車を含む)の予測ダイヤから、制御対象列車120で加減速が生じないように予測ダイヤを調整した、制御対象列車120のダイヤ調整情報を生成する(S814)。ダイヤ調整情報には、上述したように、少なくとも、予定出発時刻と予定到着時刻とが含まれている。
そして、調整情報送信部108が、ダイヤ調整情報を、車上装置150に送信する(S815)。
そして、車上装置150の調整情報受信部153が、ダイヤ調整情報を、地上装置100から受信したか否かを判定する(S823)。受信していないと判定した場合(S823:No)、当該判定を繰り返す。なお、実際の態様としては、当該判定の繰り返し回数が予め定められており、当該繰り返し回数だけ判定を行った場合にタイムアウト処理を行うようにしても良い。
一方、車上装置150の調整情報受信部153が、ダイヤ調整情報を、地上装置100から受信したと判定した場合(S823:Yes)、運転曲線生成部152が、ダイヤ調整情報に基づいて、運転曲線を生成する(S824)。
そして、車上装置150が、生成した運転曲線に基づいて、運転支援情報を表示する(S825)。本実施形態では、運転支援情報を表示する例について説明するが、運転曲線に従って制御対象列車120の走行制御を行っても良い。
そして、車上装置150は、終着駅に到着したか否かを判定する(S826)。到着していないと判定した場合(S826:No)、再びS821から処理を行う。一方、終着駅に到着したと判定した場合(S826:Yes)、処理を終了する。
本実施形態の地上装置100は、制御対象列車の駅の出発時刻を調整する際に、通過待ちや待ち合わせの有無や、当該通過待ちや待ち合わせの遅延を考慮して、予定出発時刻を調整した。さらに、地上装置100は、先行列車の遅延状況等を考慮して、予定到着時刻を調整した。調整された予定出発時刻及び予定到着時刻に従って運転曲線を生成することで、先行列車と近接することによる加減速が生じることを抑止できるとともに、制御対象列車による遅延回復を実現できる。さらに、不要な加減速を抑止することで、省エネルギー化を実現できる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、ダイヤ調整情報として、予定出発時刻と、予定到着時刻と、を含む例について説明した。しかしながら、ダイヤ調整情報に、予定出発時刻、及び予定到着時刻以外の情報が含まれても良い。そこで、第2の実施形態では、さらに通過地点情報を含む場合について説明する。
図9は、第2の実施形態の列車ダイヤ調整部900の構成を例示した図である。図9に示される例では、第1の実施形態の列車ダイヤ調整部107の代わりに、列車ダイヤ調整部900が設けられた例とする。なお、他の構成については第1の実施形態と同様として説明を省略する。
図9に示されるように、列車ダイヤ調整部900は、運行ダイヤ保持部401と、条件記憶部402と、出発時刻算出部403と、到着時刻算出部404と、通過地点用データベース901と、通過地点情報生成部902と、を備えている。なお、第1の実施形態と同様の構成については、同一の符号を割り当て、説明を省略する。
通過地点用データベース901は、通過地点情報を作成する時に用いる情報を格納する。格納されている情報としては、例えば、通過地点を示す位置、通過時点を通過する際の速度、及び当該速度の場合に次の駅に到着するまでの時間等が考えられる。これらのデータは、シミュレーション等を行うことで導出されたパラメータ群とする。
通過地点情報生成部902は、通過地点用データベース901を参照して、予定出発時刻に駅を出発してから、予定到着時刻に次の駅に到着するまでの中間地点のうち、予め定められた通過地点を通過する時の条件を含んだ通過地点情報を生成する。なお、本実施形態は、駅の間の予め定められた中間地点の任意の地点の一例として、通過地点を例に説明する。
図10は、通過地点情報を説明した図である。図10に示される例では、列車番号5の制御対象列車用に、現在の駅Aの予定出発時刻Tsと、次の駅Bの予定到着時刻Trと、が既に算出されている。図10に示される例では、点線で閉そく区間を区切っている。そして、駅Aと駅Bとの間に、通過地点Pが設定されている。通過地点Pは、先行列車との関係で駅手前に制御対象列車が停止しないようにするために、制御対象列車に各種パラメータを設定するための位置とする。例えば、通過地点Pは、駅Bの構内に進入する手前の閉そく境界が考えられる。
そして、通過地点情報生成部902は、制御対象列車に設定する条件として、現在の駅Aの予定出発時刻Ts、及び次の駅Bの予定到着時刻Trから、通過地点Pの予定通過時間を算出する。さらに、通過地点情報生成部902は、先行列車が通過地点Pを通過するタイミングを考慮して、制御対象列車が通過地点Pを通過する予定通過時間を算出しても良い。
そして、通過地点情報生成部902は、通過地点用データベース901を参照して、現在の駅Aの予定出発時刻Tsと、次の駅Bの予定到着時刻Trと、通過地点Pの予定通過時間と、から、通過地点Pを通過する際の速度等を含んだ通過地点情報を生成する。
そして、通過地点用データベース901は、通過地点Pから駅Bまでの距離Lに対して、当該距離Lの走行時間Taと、当該走行時間Taで走行するために通過地点Pを通過する際の速度Vaと、を対応付けて記憶している。
具体的には、通過地点用データベース901は、通過地点P用の情報として、下記の情報を記憶している。
(走行時間Ta=25秒、速度Va=60km/h、距離L=200m)
(走行時間Ta=30秒、速度Va=50km/h、距離L=200m)
例えば、通過地点情報生成部902は、遅延を回復するように予定出発時刻及び予定到着時刻が設定されたことに伴い、走行時間として最短走行時間が指定されている場合、通過地点用データベース901から、走行時間Taが短く、通過地点Pに進入する速度Vaが高いパラメータ群を選択する。これにより、通過地点の通過時刻及び通過速度を含んだ通過地点情報が生成される。
そして、列車ダイヤ調整部900は、予定出発時刻、予定到着時刻、及び通過地点情報を含んだダイヤ調整情報を生成し、調整情報送信部108が、ダイヤ調整情報を、制御対象列車の車上装置150に送信する。
そして、車上装置150の調整情報受信部153が、当該ダイヤ調整情報を受信した場合に、運転曲線生成部152は、通過地点情報を含んだダイヤ調整情報に従って、通過地点を設定されたパラメータ群に従って通過できるような運転曲線を生成する。これにより、遅延状況に対応した列車運行制御が可能となる。
本実施形態では、先行列車が通過地点を開通するタイミングに合わせるように作成された運転曲線に従って、制御対象列車を走行させることができる。これにより、駅間減速、駅間停止の可能性を低減させることができる。したがって、本実施形態では、ダイヤの遅延の回復と共に、駅間減速又は駅間停止で発生する再加速、再発進が回避されるので、省エネルギー化を実現できる。
本実施形態では、車上装置150で運転曲線を作成する際に、惰行を活用した運転曲線にすることにより更なる省エネルギー化を実現できる。また、車上装置150で運転曲線を生成する場合に、車両重量など車上固有の情報を使うことが可能なため、より制御対象列車120に適した運転曲線を生成できる。
(第3の実施形態)
第2の実施形態では、次の駅に到着する手前の通過地点を通過する際の通過地点情報を設定する場合について説明した。しかしながら、このような通過地点情報に制限するものではない。そこで、第3の実施形態では、制御対象列車が通過する通過駅を通過地点として定めた場合について説明する。
図11は、第3の実施形態の列車ダイヤ調整部1100の構成を例示した図である。図11に示される例では、第2の実施形態の列車ダイヤ調整部900の代わりに、列車ダイヤ調整部1100が設けられた例とする。なお、他の構成については第2の実施形態と同様として説明を省略する。
図11に示されるように、列車ダイヤ調整部1100は、第2の実施形態の列車ダイヤ調整部900から、通過駅時刻算出部1101を、さらに備えた構成とする。なお、第2の実施形態と同様の構成については、同一の符号を割り当て、説明を省略する。
通過駅時刻算出部1101は、駅に到着した制御対象列車に対して、次の停車駅まで走行する間に通過駅が存在する場合に、当該通過駅を通過する予定通過時刻を算出する。また、通過駅が複数存在する場合、通過駅時刻算出部1101は、各通過駅に対して予定通過時刻を算出する。
図12は、通過駅を説明した図である。図12に示される例では、列車番号5の制御対象列車用に、現在の駅Aと、次の駅Bと、の間の閉そく境界1201に存在する駅Xを通過する際の予定通過時刻を通過駅時刻算出部1101が算出する例とする。本実施形態の通過駅時刻算出部1101は、条件記憶部402を参照することで、通過駅Xを通過する際の予定通過時刻を導出する。そして、列車ダイヤ調整部1100は、導出した予定通過時刻を含めた通過駅情報を、ダイヤ調整情報に含めた上で、調整情報送信部108に受け渡す。
そして、調整情報送信部108が、通過駅情報が含まれたダイヤ調整情報を、車上装置150に送信する。
そして、車上装置150の調整情報受信部153は、地上装置100から、ダイヤ調整情報を受信する。そして、運転曲線生成部152は、通過地点情報を考慮した上で、運転曲線を生成する。
図13は、本実施形態の車上装置150が備える走行管理データベースとする。図13に示されるように、車上装置150は、ダイヤ調整情報に含まれている予定出発時刻、予定到着時刻、及び予定通過時刻と、を設定し、運転曲線生成部152が、当該設定に合うように、運行曲線を生成する。そして、車上装置150は、当該運行曲線に基づいて、運行の支援を行う。
車上装置150は、制御対象列車120が走行している際に、走行管理データベースの実績時刻の列に対して、実際の実績時刻又は軌道回路を使った時刻を取得するたびに更新する。本実施形態では、走行管理データベースに格納されている情報を在線情報として、地上装置100に受け渡し、当該地上装置100の列車ダイヤ調整部1100が、制御対象列車の走行中に、実績時刻の最新の行を開始点として、再び通過時点情報を生成しても良い。図13に示される例では、通過駅X1の実績時刻8:02:15を出発駅として、再び通過地点情報を生成しても良い。
本実施形態の通過駅時刻算出部1101は、出発駅での遅延の有無に応じて、条件記憶部402に記憶された条件から、通過駅を通過する際の仮決め予定通過時刻を導出する。図14は、本実施形態の条件記憶部402に記憶された仮決め予定通過時刻の設定条件を例示した図である。図14に示される例では、出発駅での遅延状況と、仮決め走行時間と、通過駅の仮決め予定通過時刻と、を対応付けている。
例えば、制御対象列車が出発駅で定刻どおり(遅延無し)に出発する場合、通過駅時刻算出部1101は、仮決め走行時間を、運行ダイヤに従った走行時間に設定し、運行ダイヤ上の通過駅の予定通過時刻(又は現在の駅の予定出発時刻に、運行ダイヤ上の走行時間を加算した時刻)を、通過駅の仮決め予定通過時刻として設定する。
例えば、制御対象列車が出発駅で遅延がある状態で出発する場合、通過駅時刻算出部1101は、仮決め走行時間を、最短走行時間に設定する。そして、通過駅時刻算出部1101は、現在の駅の予定出発時刻に、最短走行時間を加算した時刻が、運行ダイヤ上の通過駅の予定通過時刻より早いか否かを判定する。
そして、現在の駅の予定出発時刻に、最短走行時間を加算した時刻が、運行ダイヤ上の通過駅の予定通過時刻より早いと判定した場合に、通過駅時刻算出部1101は、運行ダイヤ上の通過駅の予定通過時刻(又は現在の駅の予定出発時刻に運行ダイヤ上の走行時間を加算した時刻)を、通過駅の仮決め予定通過時刻として設定する。
一方、現在の駅の予定出発時刻に、最短走行時間を加算した時刻が、運行ダイヤ上の通過駅の予定通過時刻より遅いと判定した場合に、通過駅時刻算出部1101は、現在の駅の予定出発時刻に、最短走行時間を加算した時刻を、通過駅の仮決め予定通過時刻として設定する。
通過駅時刻算出部1101は、通過駅の仮決め予定通過時刻として設定した後、先行列車との関係に基づいて、予定通過時刻を設定する。図15は、本実施形態の条件記憶部402に記憶された、予定通過時刻の設定条件を例示した図である。図15に示される例では、先行列車との関連条件と、予定通過時刻と、を対応付けている。
例えば、通過駅時刻算出部1101は、先行車両の通過駅での予定出発時刻に出発時隔(先行車両が駅を出発してから次の列車が当該駅に通過するまでに必要な時間間隔)を加算した時刻と、制御対象列車に設定された、通過駅の仮決め予定通過時刻と、を比較する。
そして、通過駅時刻算出部1101は、予定出発時刻に出発時隔を加算した時刻より、通過駅の仮決め予定通過時刻が遅いと判定した場合、通過駅の仮決め予定通過時刻を、予定通過時刻として決定する。
一方、通過駅時刻算出部1101は、予定出発時刻に出発時隔を加算した時刻より、通過駅の仮決め予定通過時刻が早いと判定した場合、先行列車の予定出発時刻に出発時隔を加算した時刻を、予定通過時刻として決定する。
本実施形態では、通過駅の通過時刻を考慮して、運転曲線を生成することができる。これにより、制御対象列車が急行であって、複数の駅の通過することで、駅間走行距離が長くなる場合でも、通過駅を通過する時刻を考慮して、制御対象列車の運転制御又は運転支援が実現できる。これにより、通過駅を考慮して運転制御又は運転支援を行うことで、不要な加減速を抑止し、省エネルギー化を実現できる。
(第4の実施形態)
上述した実施形態では、次の駅を通過又は到着する手前の通過地点や、通過駅などの通過地点に基づいて調整する例について説明した。しかしながら、通過地点が折り返し駅に到着する手前または折り返し駅であってもよい。そこで、第4の実施形態では、さらに折り返し駅で折り返す場合について説明する。
図16は、第4の実施形態の列車ダイヤ調整部1600の構成を例示した図である。図16に示される例では、第3の実施形態の列車ダイヤ調整部1100の代わりに、列車ダイヤ調整部1600が設けられた例とする。なお、他の構成については第3の実施形態と同様として説明を省略する。
図16に示されるように、列車ダイヤ調整部1600は、第3の実施形態の列車ダイヤ調整部1100から、折り返し地点情報生成部1601を、さらに備えた構成とする。なお、第3の実施形態と同様の構成については、同一の符号を割り当て、説明を省略する。
折り返し地点情報生成部1601は、制御対象列車が、折り返し駅で折り返す場合に、当該折り返し駅における予定到着時刻、及び予定出発時刻を算出する。
図17は、制御対象列車が折り返す、折り返し駅を説明した図である。図17に示される例では、制御対象列車1701が折り返し駅に進入する例を示している。制御対象列車1701が折り返し駅に進入する際に問題となるのは、進入予定の線(のプラットフォーム)に、他の列車が存在するか否かである。
地上装置100の折り返し地点情報生成部1601は、制御対象列車1701が進入予定の線に、他列車が存在しているか否かを判定する。そして、制御対象列車1701が進入予定の線に、他列車が存在していると判定した場合に、支障発生と認定する。本実施形態の折り返し地点情報生成部1601は、支障発生の有無を判定するために、列車番号リストを記憶する。
図18は、列車番号リストの第1の例を示した図である。図18に示される列車番号リストでは、列車番号と、到着時刻と、出発時刻と、線(線路)と、を対応付けて記憶されている。図18に示される例では、列車番号3の列車が7:00:30にB線から出発し、列車番号5の列車が7:02:00にA線から出発し、列車番号7の列車が7:02:30にC線から出発する。そして、列車番号2の列車が7:04:00にC線に到着し、列車番号4の列車が7:06:00にA線に到着する。そして、到着した列車は、新たな番号が割り振られた後、出発する。
図19は、列車番号リストの第2の例を示した図である。図19に示される列車番号リストは、図18に示された列車番号リストから更新されたリストとする。例えば、列車番号2の列車が折り返しに伴って、列車番号11に変更され、出発時刻7:06:00が設定される。他の例としては、列車番号4の列車が折り返しに伴って、列車番号15に変更され、出発時刻7:08:00が設定される。
そして、到着時刻及び出発時刻が設定されている場合、到着時刻から出発時刻までの間、当該線(のプラットフォーム)に進入できないことを表す。
そして、折り返し地点情報生成部1601は、列車番号リストを参照して、各列車の出発時刻と線から、制御対象列車の到着時刻に支障発生の有無を判定する。判定は、支障が発生する線に対して、線の出発時刻と、制御対象列車の到着時刻と、の関係に基づいて行う。
図20は、支障発生の有無の概念を示した図である。図20に示される例は、図19に示された、列車番号3、5、7の出発の他に、列車番号2がA線に到着し且つ列車番号11として出発すること、及び列車番号4がC線に到着し且つ列車番号15として出発することが示されている。さらに、各線で列車が出発した後すぐに制御対象列車が進入しないように所定の時隔が設定されている。
図20で示される例では、列車番号8の制御対象列車が、A線に到着予定であることを示している。A線は、列車番号11の列車が出発した後、所定の時隔内に、列車番号8の到着時刻が含まれない。このため、折り返し地点情報生成部1601は、支障発生が生じないと判定する。なお、列車番号2の列車の到着が遅延し、列車番号11の列車の出発も遅延する場合には、列車番号8の列車の到着時刻の再設定となる可能性がある。
図21は、本実施形態の折り返し地点情報生成部1601に記憶されている時隔設定データを例示した図である。図21に示されるように、列車の出発線と、制御対象列車の到着線と、判定値と、を対応付けて記憶している。そして、折り返し地点情報生成部1601は、判定値に基づいて、出発する列車と制御対象列車との間で支障発生の有無を判定する。図21に示される例では、判定値が負の値である場合、支障発生がないことを表している。つまり、制御対象列車が所定の線(例えばA線)のプラットフォームに進入する場合に、折り返し地点情報生成部1601は、当該所定の線と判定値が負で対応付けられた線(例えばB線又はC線)のプラットフォームから出発する列車を考慮する必要が無い。
一方、判定値が正の値である場合、支障発生が生じる可能性がある。判定値が正の値である場合、当該判定値が線時隔となる。つまり、制御対象列車が所定の線(例えばA線)のプラットフォームに進入する際、当該所定の線と判定値“90”で対応付けられた線(例えばA線)のプラットフォームから出発する列車がある場合、折り返し地点情報生成部1601は、当該列車が出発してから(判定値である)時隔90秒経過した以降に、制御対象列車がA線に到着するか否かを判定する。
折り返し地点情報生成部1601は、当該列車が出発してから、判定値で示された時隔以前に、制御対象列車が進入する場合に、下記の式(1)で、折り返し駅での制御対象列車の到着予定時刻を算出する。
制御対象列車の予定到着時刻=折り返し駅を出発する列車の出発時刻+線時隔…(1)
そして、列車ダイヤ調整部1600は、折り返し地点情報生成部1601が生成した折り返し駅での予定到着時刻を、調整ダイヤ情報に含める。そして、調整情報送信部108が、折り返し駅での予定到着時刻を含めた調整ダイヤ情報を、車上装置150に送信する。以降の制御は上述した実施形態と同様として、説明を省略する。
本実施形態の折り返し地点情報生成部1601は、線の他列車の存在、及び線の他の列車が出発した後の時隔を考慮して、折り返しの支障発生の有無を判定している。さらに、支障発生が生じる可能性がある場合に、時隔を考慮した上で、制御対象列車の折り返し駅の予定到着時刻を設定することとした。これにより、折り返し列車が原因で制御対象列車の加減速や停止を抑止できる。さらには、運行が乱れた場合の遅延回復と共に、再加速、再発進を抑止することで、省エネルギー化を実現できる。
(第5の実施形態)
上述した実施形態では、先行列車の位置に基づいて、制御対象列車の予定出発時刻や予定到着時刻を調整する例について説明した。しかしながら、後続列車との関係に基づいて調整を行っても良い。そこで、第5の実施形態では、さらに後続列車との関係で調整する例について説明する。
図22は、第5の実施形態の列車ダイヤ調整部2200の構成を例示した図である。図22に示される例では、第4の実施形態の列車ダイヤ調整部1600の代わりに、列車ダイヤ調整部2200が設けられた例とする。なお、他の構成については第4の実施形態と同様として説明を省略する。
図22に示されるように、列車ダイヤ調整部2200は、第4の実施形態の列車ダイヤ調整部1600から、出発通過地点情報生成部2201を、さらに備えた構成とする。なお、第4の実施形態と同様の構成については、同一の符号を割り当て、説明を省略する。
出発通過地点情報生成部2201は、後続列車を考慮して、制御対象列車を駅から出発させる時刻を調整する。つまり、出発通過地点情報生成部2201は、制御対象列車をできるだけ早く駅構内から抜けるようにして、後続列車の減速や停止の回避を図る。
図23は、制御対象列車と、後続列車との対応関係を例示した図である。図23に示される例では、列車番号5の制御対象列車と、列車番号7の後続列車とが、示されている。
後続列車の駅Aへの予定到着時刻が、制御対象列車の駅Aの予定出発時刻から所定の時隔内の場合、後続列車が駅Aの手前で減速や停止をする可能性がある。このため、出発通過地点情報生成部2201は、制御対象列車が当該駅Aを早く出るように調整を行う。
例えば、列車番号5の制御対象列車が駅Aを出発する場合、出発通過地点情報生成部2201は、列車番号7の後続列車の駅Aの予定到着時刻を、予測ダイヤから取得する。そして、出発通過地点情報生成部2201は、列車番号5の制御対象列車の予定出発時刻Tsに所定の時隔Taを加算した時刻と比べて、後続列車の駅Aの予定到着時刻が早いか否かを判定する。予定出発時刻Tsに所定の時隔Taを加算した時刻2301より、後続列車の駅Aの予定到着時刻が遅い場合、列車番号7の後続列車の駅間減速や駅間停止が生じないため、予定出発時刻の調整は不要となる。なお、所定の時隔Taは、最速で出発駅を含む閉そく区間を、制御対象列車が列車長だけ進むのに必要な時間とする。
一方、予定出発時刻Tsに所定の時隔Taを加算した時刻より、後続列車の駅Aの予定到着時刻が早い場合、列車番号5の制御対象列車が駅A構内に在線していることにより、列車番号7の後続列車が駅Aの手前で減速や停止を生じさせる可能性がある。そこで、出発通過地点情報生成部2201は、駅A構内の駅出発通過地点まで最速で走行する指示を、調整ダイヤ情報に含ませる。また、出発通過地点情報生成部2201は、必要に応じて、制御対象列車の駅Aの予定出発時刻を調整してもよい。
本実施形態の出発通過地点情報生成部2201においては、制御対象列車をできるだけ最速で走行させる制御を行うことで、後続列車の駅手前での急な減速や停止を抑止できる。これにより、遅延を低減させることができる。さらには、後続列車の再加速、再発進を抑止することで、省エネルギー化を実現できる。
(第6の実施形態)
上述した実施形態では、省エネルギー化と、遅延回復と、を両立させ、何れを優先すべきについては考慮しなかった。そこで、第6の実施形態では、省エネルギー化と、遅延回復と、のうちいずれかを優先させる場合について説明する。
図24は、第6の実施形態の列車ダイヤ調整部2400の構成を例示した図である。図24に示される例では、第1の実施形態の列車ダイヤ調整部107の代わりに、列車ダイヤ調整部2400が設けられた例とする。なお、他の構成については第1の実施形態と同様として説明を省略する。
図24に示されるように、列車ダイヤ調整部2400は、運行ダイヤ保持部401と、条件記憶部402と、優先度指定部2401と、出発時刻算出部403と、到着時刻算出部2402と、を備えた構成とする。なお、第1の実施形態と同様の構成については、同一の符号を割り当て、説明を省略する。本実施形態の列車ダイヤ調整部2400に、第2の実施形態〜第5の実施形態で説明した各構成が設けられていても良い。
優先度指定部2401は、省エネルギー優先するための条件か、遅延回復優先するための条件か、を指定する。
到着時刻算出部2402は、第1の実施形態の到着時刻算出部404と同様の処理を行うと共に、優先度指定部2401の指定結果に従って、到着時刻を再調整する。
例えば、運行乱れによる遅延が発生していた状況で、到着時刻算出部2402が、第1の実施形態と同様の手法で、予定到着時刻を算出する。その後、優先度指定部2401が、省エネルギー優先するための条件を指定した場合に、到着時刻算出部2402が、算出された予定到着時刻に対して、例えば5秒遅い時刻を、新たな予定到着時刻として再設定する。当該再設定を行うことで、再設定前の時刻に比べて、速度が低下するため、遅延回復が低下するが、省エネルギー化を実現できる。
このように、本実施形態の地上装置100は、車両の運行状況に応じて、省エネルギー優先で走行させるか、遅延回復優先で走行させるかを制御できる。
本実施形態では、駅到着時刻の再調整を説明したが、第2の実施形態等で示した通過地点の通過時刻の再調整にも用いることができる。例えば、通過地点情報として、指定された地点の通過速度、通過時刻を決定する。その後、優先度指定部2401が省エネルギー優先を指定した場合に、通過地点情報生成部が、指定された通過地点を、(待ち合わせ列車等に遅延が生じない)運行可能な時刻ギリギリ通過するように予定通過時刻を再調整する。これにより、最速で通過する場合と比べて、省エネルギー化を実現できる。
優先度指定部2401による指定は、列車運行係員による操作に従った指定や、ダイヤ調整による遅延の回復度合いに基づいた自動指定や、累積走行消費エネルギーの傾向に基づいた自動指定を行っても良い。
本実施形態では、省エネルギー優先及び遅延回復優先のうちいずれか一方に基づいて、制御対象列車の走行の制御を実現することで、運行状況などの様々な目的に応じた列車運行制御を実現できる。
(第7の実施形態)
上述した実施形態では、運転曲線を車上装置側で生成する例について説明した、しかしながら、運転曲線を車上装置側で生成することに制限するものではない。そこで、第7の実施形態では、運転曲線を地上装置側で生成する例について説明する。
図25は、第7の実施形態の列車運行制御システムの構成例を示した図である。図25は、列車運行制御システム1と、運行管理システム140と、を備えている。
そして、地上装置100は、第1の実施形態の地上装置100から、運転曲線生成部2501が追加されている。
車上装置150は、第1の実施形態の車上装置150から、運転曲線生成部152が削除され、調整情報受信部153と実行する処理が異なる調整情報受信部2511に変更されている。
運転曲線生成部2501は、上述した実施形態と同様に、列車ダイヤ調整部107により生成されたダイヤ調整情報から、運転曲線を生成する。
そして、調整情報送信部108が、ダイヤ調整情報として、運転曲線生成部2501により生成された運転曲線を、車上装置150に送信する。
車上装置150の調整情報受信部2511は、ダイヤ調整情報を受信した場合に、当該ダイヤ調整情報に含まれていた運転曲線を抽出し、運転曲線を運転支援部151に受け渡す。
なお、列車ダイヤ調整部107が生成するダイヤ調整情報は、第1の実施形態のダイヤ調整情報に制限するものではなく、上述した実施形態で説明したダイヤ調整情報であればよい。
本実施形態では、地上装置100で運転曲線を生成することで、車上装置150での運転曲線の生成が不要となる。このため、運転曲線を送信するために、上述した実施形態と比べて、送信するデータ量が増加する代わりに、車上装置150の構成を簡易化することができる。これにより、車上装置の生成コストを低減させることができる。
(第8の実施形態)
上述した実施形態では、車上装置及び地上装置のうちどちらで運転曲線を生成するのか予め定められていた。しかしながら、運転曲線を生成する装置を予め定める必要はない。そこで、第8の実施形態では、運転曲線を生成する装置を必要に応じて切り替える例について説明する。
図26は、第8の実施形態の列車運行制御システムの構成例を示した図である。図26は、列車運行制御システム1と、運行管理システム140と、を備えている。
そして、地上装置100は、第7の実施形態の地上装置100から、送信判定部2601が追加され、調整情報送信部108と実行する処理が異なる調整情報送信部2602に変更されている。
車上装置150は、第1の実施形態の車上装置150から、調整情報受信部153と実行する処理が異なる調整情報受信部2611に変更されている。
地上装置100の送信判定部2601は、生成した運転曲線を含んだダイヤ調整情報と、運転曲線を生成するための予定出発時刻や予定到着時刻が含まれたダイヤ調整情報と、のうちどちらを送信するかを判定する。本実施形態においては、判定基準として以下の基準が考えられる。
第1の基準としては、地上装置100と車上装置150との間の通信信頼性が高い区間に、当該車上装置150が存在する場合であって、地上装置100が、車上装置150が搭載された制御対象列車における乗車率などの車両情報を記憶している場合、送信判定部2601は、運転曲線を含んだダイヤ調整情報を送信すると判定する。対象路線としては例えば、都市圏、地下鉄などの高密度線区が考えられる。
第2の基準としては、地上装置100と車上装置150との間の通信信頼性が低い区間に、当該車上装置150が存在する場合であって、地上装置100が、車上装置150が搭載された制御対象列車における乗車率などの車両情報を記憶している場合、送信判定部2601は、予定出発時刻や予定到着時刻に通過地点情報が含まれたダイヤ調整情報を送信すると判定する。対象路線としては例えば、地方閑散路線が考えられる。
第3の基準としては、地上装置100と車上装置150との間の通信信頼性が高い区間に、当該車上装置150が存在する場合であって、地上装置100が、車上装置150が搭載された制御対象列車における乗車率などの車両情報を記憶していない場合、送信判定部2601は、車両情報の正確な状況は未知であるものの、通勤路線など日々の運行からある程度車両情報を推測できるものとして、運転曲線が含まれたダイヤ調整情報を送信すると判定する。対象路線としては例えば、都市近郊路線、相互直通運転(他鉄道事業者車両)が考えられる。
第4の基準としては、地上装置100と車上装置150との間の通信信頼性が低い区間に、当該車上装置150が存在する場合であって、地上装置100が、車上装置150が搭載された制御対象列車における乗車率などの車両情報を記憶していない場合、送信判定部2601は、予定出発時刻や予定到着時刻に通過地点情報が含まれたダイヤ調整情報を送信すると判定する。対象路線として、都市郊外路線が考えられる。
また、送信判定部2601による判定は上述した基準に応じて自動的に判定しても良いし、列車運行係員からの操作に従って判定しても良い。さらには、車上装置の状況、現在時点の無線伝搬状況を考慮して判定しても良い。
調整情報送信部2602は、送信判定部2601の判定結果に基づいて、運転曲線を含んだダイヤ調整情報と、運転曲線を生成するための予定出発時刻や予定到着時刻が含まれたダイヤ調整情報と、のうちいずれか一方を、車上装置150に送信する。
そして、車上装置150の調整情報受信部2611は、地上装置100からダイヤ調整情報を受信する。調整情報受信部2611は、受信したダイヤ調整情報に運転曲線が含まれていた場合に、当該運転曲線を抽出して、当該運転曲線を、運転曲線生成部152を介して運転支援部151に送信する。また、調整情報受信部2611は、ダイヤ調整情報に運転曲線が含まれていなかった場合に、ダイヤ調整情報を、運転曲線生成部152に受け渡す。これにより、運転曲線生成部152は、運転曲線を生成し、当該運転曲線を運転支援部151に送信する。
本実施形態では、地上装置及び車上装置のどちらでも運転曲線の生成を可能にした上で、状況に応じてどちらで生成するか判定することとした。これにより、例えば、相互直通運転のような鉄道事業者で車両が異なる場合や、無線伝播状況が悪い場合であっても適切な対応が可能となる。これにより、適切な運転制御が可能となるため、省エネルギー化を実現できる。
上述した実施形態においては、列車運行に乱れが発生した場合に、遅延回復と、駅間での減速や停止に伴う再加速や再発進を抑止することによる省エネルギー化と、の両立を実現できる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…列車運行制御システム、100…地上装置、101…情報通信部、102…ダイヤ取得部、103…在線情報取得部、104…駅発着情報取得部、105…運行予測用データベース、106…運行予測部、107、900、1100、1600、2200、2400…列車ダイヤ調整部、108…調整情報送信部、140…運行管理システム、141…制御ダイヤ記憶部、142…在線列車位置情報記憶部、143…位置情報取得部、144…情報通信部、150…車上装置、151…運転支援部、152…運転曲線生成部、153…調整情報受信部、154…位置検知部、155…位置情報送信部、160、161…車上装置、401…運行ダイヤ保持部、402…条件記憶部、403…出発時刻算出部、404…到着時刻算出部、901…通過地点用データベース、902…通過地点情報生成部、1101…通過駅時刻算出部、1601…折り返し地点情報生成部、2201…出発通過地点情報生成部、2401…優先度指定部、2402…到着時刻算出部、2501…運転曲線生成部、2511…調整情報受信部、2601…送信判定部、2602…調整情報送信部、2611…調整情報受信部。

Claims (7)

  1. 列車を走行させるためのスケジュールであり予め定められた運行ダイヤを取得するダイヤ取得部と、
    列車の位置が示された在線情報を取得する在線情報取得部と、
    前記ダイヤ取得部が取得した前記運行ダイヤと前記在線情報取得部が取得した前記在線情報に基づいて、制御対象となる列車と、当該列車の前を走行する先行列車と、が運行される予測運行ダイヤを予測する予測部と、
    前記予測部が予測した前記制御対象となる列車の予測ダイヤと前記先行列車の予測運行ダイヤより得られる前記制御対象となる列車と前記先行列車との位置関係に応じて前記制御対象となる列車の少なくとも時間と位置と速度に関する情報を有するダイヤ調整情報を生成し、当該ダイヤ調整情報に基づいて調整後ダイヤを生成する調整部と、
    前記調整後ダイヤに基づいて、前記制御対象となる列車の運転曲線を生成する生成部と、
    を備える運行制御システム。
  2. 前記調整部は、前記制御対象となる列車の運行ダイヤとして、前記制御対象となる列車の駅からの出発時刻と、前記制御対象となる列車が次の駅に到着する到着時刻と、を調整する、
    請求項1に記載の運行制御システム。
  3. 前記調整部は、さらに、前記制御対象の列車の運行ダイヤとして、駅の間の予め定められた中間地点の任意の地点を、当該列車が通過する時の条件を調整する、
    請求項2に記載の運行制御システム。
  4. 前記調整部は、さらに、駅に到着する所定の距離だけ前の地点を、前記制御対象の列車が停止する駅間の予め定められた中間地点として、前記制御対象の列車が通過する際の条件を調整する、
    請求項3に記載の運行制御システム。
  5. 前記調整部は、さらに、前記制御対象の列車が通過する通過駅を、前記制御対象の列車が停止する駅間の予め定められた中間地点として、当該通過駅を前記制御対象の列車が通過する時の条件を調整する、
    請求項4に記載の運行制御システム。
  6. 前記調整部は、さらに、出発駅から所定の距離だけ進んだ地点を、前記制御対象の列車が停止する駅間の予め定められた中間地点として、前記制御対象の列車が通過する際の条件を調整する、
    請求項3に記載の運行制御システム。
  7. 前記調整部は、前記制御対象の列車の運行ダイヤとして、駅間の予め定められた中間地点を当該列車が通過する際に省エネルギーを優先した第1の条件及び遅延回復を優先した第2の条件のうちいずれかを調整する、
    請求項3に記載の運行制御システム。
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