以下の実施の形態においては、撮像システムの1つの例として、電子カメラおよびクレードルからなる撮像システムについて説明する。
図1を参照して、本発明の実施の一形態に従う撮像システム100は、電子カメラ10と電子カメラ10を載せるクレードル50とから構成される。電子カメラ10は、クレードル50を介して外部表示機器90へ画像データを出力する。
図2は電子カメラ10およびクレードル50の構成を示すブロック図である。図2を参照して、電子カメラ10は、撮像レンズ2、CMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)イメージセンサ6、撮像処理部8、CPU(Central Processing Unit)26、通信入出力端子10A、映像出力端子10B、操作部24、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)14、圧縮・伸張処理部28、データ処理部20、キャラクタ生成部30、フラッシュメモリ12、カード制御部16、メモリカード18、ビデオエンコーダ32、切替器101、およびモニタ部4を備えている。CPU26とデータ処理部20とによって第1の制御部40が構成される。
撮像レンズ2は、被写体の光学像を撮像デバイスであるCMOSイメージセンサ6の撮像面上に結像させる。CMOSイメージセンサ6から出力されたデジタル撮像信号は、撮像処理部8によって信号処理が行なわれ、輝度信号であるY信号および色差信号であるU、V信号に変換される。撮像レンズ2の光軸方向の位置は、CMOSイメージセンサ6の出力信号に基づいて調節される。
CPU26は、撮像処理部8、通信入出力端子10A、SDRAM14、圧縮・伸張処理部28、データ処理部20、キャラクタ生成部30、フラッシュメモリ12、カード制御部16、およびビデオエンコーダ32の入力ノードと、バス34を介して接続されている。ビデオエンコーダ32の出力ノードは切替器101に接続される。切替器101は出力端子101A,101B,101Cを有する。出力端子101Bは電子カメラ10の映像出力端子10Bに接続され、出力端子101Aはモニタ部4に接続される。
CPU26は、フラッシュメモリ12に格納されているプログラムに従って、撮像処理部8、SDRAM14、圧縮・伸張処理部28、データ処理部20、キャラクタ生成部30、フラッシュメモリ12、カード制御部16、およびビデオエンコーダ32の制御を行なう。カード制御部16は、メモリカード18と接続され、CUP26の指令に従って、メモリカード18へのデータの書込およびメモリカード18からのデータの読出を制御する。
ユーザによる操作部24に対する操作に応じて、CPU26による撮像処理および再生処理が実行される。ユーザは予め設定された複数の操作のうちの1つを操作部24によって選択することができる。
撮像処理を具体的に説明すると、CPU26は、撮影された動画像または静止画像を、圧縮・伸張処理部28によって圧縮する。その後、CPU26は、カード制御部16を制御することによって、圧縮された動画像データまたは静止画像データを動画像ファイルまたは静止画像ファイルとしてメモリカード18に記録させる。このとき、CPU26は、撮影日付、撮影時刻、およびファイル名などの被写体の画像に関連した情報(以下、「関連情報」と称する)も、メモリカード18に記録させる。たとえば、関連情報の例として日付をメモリカード18に記録する場合には、複数の文字コード(ASCIIコードなど)として記録してもよいし、年月日を表わす数字の列(バイナリデータ)として記録してもよい。
再生処理を具体的に説明すると、CPU26は、メモリカード18に記録されている動画像ファイルまたは静止画像ファイルを読み出して、圧縮・伸張処理部28によって元の画像データに伸張する。メモリカード18に記録されている関連情報も画像ファイルとともにメモリカード18から読み出される。その後、CPU26は、伸張後の画像データをビデオエンコーダ32によってアナログ映像信号に変換し、変換されたアナログ映像信号を切替器101を介してモニタ部4または映像出力端子10Bに出力する。SDRAM14は、この様な撮像処理および再生処理において一時的にデータを格納するために使用される。
メモリカード18に記録されている被写体の画像に関連した関連情報も、電子カメラ10のモニタ部4に表示させることができる。この場合、関連情報の少なくとも一部を画像に変換した後に被写体の画像と合成してモニタ部4に表示させることもできるし、たとえばメモリカード18に記録されているファイル名の一覧をモニタ部4に表示させる場合のように、被写体の画像とは別に関連情報のみをモニタ部4に表示させることもできる。
メモリカード18に記録された関連情報の少なくとも一部をモニタ部4に表示させる場合には、キャラクタ生成部30は、フラッシュメモリ12に予め記憶されたフォントデータを用いて、表示する関連情報を表わす文字列に対応した画像(「文字画像」と称する)を生成する。フォントデータとして、ビットマップフォントやアウトラインフォントなどのデータを用いることができる。生成される文字画像の解像度は、モニタ部4の総画素数に応じて異なる。
その後、CPU26は、操作部24に対する所定の操作に応じて、ビデオエンコーダ32によって変換されたアナログ映像信号に、キャラクタ生成部30で生成した文字画像を付加する。この場合、まずデータ処理部20にアナログ映像信号が記憶され、記憶されたアナログ映像信号にさらに文字画像が付加される。関連情報を単独でモニタ部4に表示させる場合には、CPU26は、データ処理部20に記憶されたアナログ映像信号をキャラクタ生成部30で生成された文字画像に置換する。
電子カメラ10からクレードル50にデータを出力するために、電子カメラ10には、通信入出力端子10Aおよび映像出力端子10Bが設けられる。通信入出力端子10Aは電子カメラ10のCPU26に接続されている。通信入出力端子10Aからクレードル50には制御信号の他、撮影した日付などの被写体の画像に関連する関連情報が出力される。映像出力端子10Bからクレードル50にはアナログ映像信号が出力される。
クレードル50は、マイクロコンピュータ52、キャラクタ生成部54、フラッシュメモリ58、データ処理部60、およびビデオエンコーダ56を備える。マイクロコンピュータ52とデータ処理部60とによって第2の制御部70が構成される。クレードル50は、さらに、通信入出力端子10Aおよび映像出力端子10Bとそれぞれ接続するための通信入出力端子50Aおよび映像入力端子50Bを備える。通信入出力端子50Aには、マイクロコンピュータ52が接続されている。
クレードル50は、さらに映像出力端子50Cを備える。映像出力端子50Cは、外部表示機器90に接続可能である。外部表示機器90は、電子カメラ10のモニタ部4よりも総画素数が多い。映像出力端子50Cはクレードル50のビデオエンコーダ56に接続されている。
マイクロコンピュータ52は、映像入力端子50B、データ処理部60、キャラクタ生成部54、フラッシュメモリ58、およびビデオエンコーダ56とバス62を介して接続されている。
マイクロコンピュータ52は、フラッシュメモリ58に格納されているプログラムに従って、データ処理部60、キャラクタ生成部54、フラッシュメモリ58、およびビデオエンコーダ56の制御を行なう。
マイクロコンピュータ52は、外部表示機器90に、撮影した日付や時刻などの関連情報の少なくとも一部を表示させる場合には、電子カメラ10から受けた関連情報を元に、外部表示機器90に表示する関連情報を表わす文字列に対応した文字画像をキャラクタ生成部54に生成させる。このとき、キャラクタ生成部54は、フラッシュメモリ58に予め記憶されたフォントデータに基づいて、外部表示機器90の総画素数に応じた文字画像を生成する。フォントデータとして、ビットマップフォントやアウトラインフォントなどのデータを用いることができる。
マイクロコンピュータ52は、映像入力端子50Bから入力されたアナログ映像信号に、キャラクタ生成部54で生成された文字画像を付加する。この場合、まずデータ処理部60にアナログ映像信号が記憶され、記憶されたアナログ映像信号にさらに文字画像が付加される。文字画像を単独で外部表示機器90に表示させる場合には、マイクロコンピュータ52は、データ処理部60に記憶されたアナログ映像信号をキャラクタ生成部54で生成された文字画像に置換する。ビデオエンコーダ56は、データ処理部60の出力データをアナログ映像信号に変換して外部表示機器90に出力する。
電子カメラ10は、さらに、電源端子10D、電子カメラ10を駆動するためのバッテリ36、および電圧検出部38を備える。クレードル50は、さらに、電子カメラ10の電源端子10Dと接続される電源端子50Dを備える。クレードル50は外部電源と接続される。電子カメラ10は、クレードル50と接続されたときに、電源端子10Dおよび50Dを介して外部電源から電力の供給を受ける。これによって、バッテリ36が充電される。電圧検出部38は、電源端子10Dの電圧の値を検出する。CPU26は、電圧検出部38の検出した電圧の値が所定の基準値になったことによって、電子カメラ10とクレードル50とが接続状態にあることを検知する。
次に、図2のブロック図と図3のフローチャートとを参照して、図2の撮像システム100の動作の一例について説明する。図3では、電子カメラ10で被写体の画像のみを外部表示機器90に表示させる場合および被写体の画像とそれに関連した撮影日や撮影時刻を表わす画像とを合成して外部表示機器90に表示させる場合における撮像システム100の動作が示される。
まず、ステップS102にて、電子カメラ10に内蔵されたCPU26は、電子カメラ10がクレードル50に接続されたか否かを判断する。CPU26は、NOと判断した場合に(非接続状態)、ステップS102の処理を繰返す。CPU26は、YESと判断した場合に(接続状態)、ステップS104へ処理を進める。ステップS104において、CPU26は、クレードル50に内蔵されたマイクロコンピュータ52との間で通信を開始する。
次に、ステップS106において、CPU26は、表示モードの設定が、被写体の画像とともに、関連する撮影日や撮影時刻などをモニタ部4または外部表示機器90に表示する設定となっているか否かを確認する。表示モードの設定は、電子カメラ10のフラッシュメモリ12に記憶され、初期設定では被写体の画像のみを表示するモードに設定されている。ユーザは、操作部24を操作することによって表示モードを選択できる。
CPU26は、ステップS106にてNOと判断した場合、ステップS116へ処理を進める。ステップS116において、CPU26は、切替器101の出力端子を端子101Aから端子101Bに切替える。これによって、撮影日や撮影時刻などを表わす画像の付加されていないアナログ映像信号の出力先は、モニタ部4からクレードル50に切替わる。クレードル50に内蔵されたマイクロコンピュータ52は、電子カメラ10の映像出力端子10Bから出力されたアナログ映像信号を、クレードル50の映像出力端子50Cから外部表示機器90に出力する。その後、外部表示機器90に被写体の画像が表示される。
CPU26は、ステップS106にてYESと判断した場合、ステップS108へ処理を進める。ステップS108においてCPU26は、切替器101の出力端子を端子101Aから端子101Bとの中間位置にある端子101Cに切替えて、電子カメラ10のモニタ部4への映像出力をオフさせる。
次に、ステップS110においてCPU26は、アナログ映像信号に、電子カメラ10のキャラクタ生成部30で生成した文字画像を付加しないようにする。CPU26は、外部表示機器90に表示する文字または文字列を表わす情報(文字コードなど)を通信入出力端子10Aを介してクレードル50に出力する。
その後、ステップS112においてCPU26は、切替器101の出力端子を端子101Cから端子101Bに切替える。これによって、日付の情報などが付加されていないアナログ映像信号が、電子カメラ10の映像出力端子10Bからクレードル50の映像入力端子50Bに入力される。入力されたアナログ映像信号は、クレードル50のデータ処理部60によって一時的に記憶される。
次のステップS114においてクレードル50に内蔵されたマイクロコンピュータ52は、電子カメラ10から受信した文字または文字列を表わす情報(文字コードなど)に基づいてクレードル50のキャラクタ生成部54に文字画像を生成させる。データ処理部60は、マイクロコンピュータ52の制御に基づいて、生成された文字画像をアナログ映像信号に付加する。
次に、ステップS116においてビデオエンコーダ56は、データ処理部60で生成された文字画像が付加された映像信号をクレードル50の映像出力端子50Cから外部表示機器90に出力する。その後、外部表示機器90に文字画像の付加された映像信号が表示される。
図4、図5は、外部表示機器90に被写体の画像とともに表示される文字列の一例を示す図である。図4は、本実施の形態の場合と異なり、電子カメラ10のモニタ部4に表示される画像をそのまま拡大して表示した場合である。図5は、本実施の形態の撮像システム100の場合である。本実施の形態の撮像システム100によれば、図5で表しているように、図4で示したのと同じ日付の画像をより解像度の高い高精細な日付の画像として表示することができる。
上記で説明したように、従来、電子カメラ10の場合、モニタ部4に表示した画像をそのまま拡大して外部表示機器90に表示していた。このため、解像度が低く見づらい文字または文字列が外部表示機器90に表示されていた。本実施の形態の撮像システム100では、電子カメラ10をクレードル50に接続したときには、撮影日や撮影時刻などの被写体の画像に関連した情報を電子カメラ10は被写体の画像に付加せず、クレードル50が、同じ内容を表わす解像度が高い文字画像を生成し、生成した文字画像を電子カメラ10から受けた画像データに付加して外部表示機器90に出力する。これによって、解像度が高い綺麗な文字を表わす画像を被写体の画像とともに外部表示機器90に表示することができる。
上記のようにクレードル50に文字画像を生成する機能を追加したとしても、被写体の画像データは従来の場合と同様に映像信号として電子カメラ10から受ける。したがって、クレードル50の回路規模は従来と比べて著しく大きくなることはない。
被写体の画像に代えて文字画像のみを表示する場合には、上記のステップS114において、データ処理部60は、キャラクタ生成部54で生成された文字画像によって、記憶しているアナログ映像信号を置換する。そして、次のステップS116においてビデオエンコーダ56は、データ処理部60に記憶されている文字画像を読み出して外部表示機器90に出力する。これによって、文字画像のみを外部表示機器90に表示することができる。
次に、図2のブロック図と図6のフローチャートとを参照して、図2の撮像システム100の他の動作例について説明する。図6では、図7、図8に示すような撮影メニューの画像を電子カメラ10のモニタ部4または外部表示機器90に表示させる場合について説明する。
モニタ部4には、操作部24を用いてユーザが選択したメニューの画像(「表示画像」とも称する)が表示される。メニューとは画面に表示される選択肢のことである。電子カメラ10には、電子カメラの撮影条件を設定するための撮影メニューや、撮影された被写体の画像を加工するための画像処理のメニューなど多数のメニューが予め用意されている。ユーザは、複数のメニューのうちどのメニューを画面に表示するかを操作部24を用いて選択することができ、さらに、画面に表示されたメニューの選択肢のうち処理したい項目を選択することができる。
モニタ部4にメニューを表示させるために、電子カメラ10のフラッシュメモリ12には、ユーザの選択可能な複数のメニューにそれぞれ対応する複数の表示画像が予め記憶されている。操作部24を用いてユーザがメニューを選択すると、CPU26は、その選択されたメニューに対応した表示画像をフラッシュメモリ12から読み出してモニタ部4に表示させる。このとき、モニタ部4に表示されるメニューを表わす表示画像は文字とは限らない。たとえば、被写体が人物か風景かを選択する場合には、人物を表わすアイコンおよび風景を表わすアイコンを画面に表示させてもよい。モニタ部4に表示される撮影メニューなどの画像の解像度は、モニタ部4の総画素数に応じて決められる。
一方、外部表示機器90に表示する撮影メニューなどの表示画像は、電子カメラ10の操作部24によって選択可能な複数のメニューにそれぞれ対応して、クレードル50のフラッシュメモリ58に予め記憶されている。電子カメラ10とクレードル50とが接続されることによってユーザが選択したメニューの情報がクレードル50に送信されると、マイクロコンピュータ52は、受信したメニューの情報に対応した表示画像をフラッシュメモリ58から読み出して外部表示機器90に出力する。外部表示機器90に表示される撮影メニューなどの画像の解像度は、外部表示機器90の総画素数に応じて決められるので、電子カメラ10のモニタ部4に表示する画像よりも高解像度になっている。
図6の最初のステップS302にて、電子カメラ10に内蔵されたCPU26は、電子カメラ10がクレードル50に接続されたか否かを判断する。CPU26は、NOと判断した場合(非接続状態)にステップS302の処理を繰返す。CPU26は、YESと判断した場合(接続状態)にステップS304へ処理を進める。ステップS304において、CPU26は、クレードル50に内蔵されたマイクロコンピュータ52との間で通信を開始する。
次に、ステップS306において、CPU26は、操作部24を用いてユーザがメニューを選択している状態(「選択状態」とも称する)か否かを確認する。ユーザが操作部24を用いて撮影メニューを選択している場合には、モニタ部4に表示される画像は、被写体の画像から、選択された撮影メニューの画像に切替わっている。
CPU26は、ステップS306にてNOと判断した場合(非選択状態)、ステップS316へ処理を進める。ステップS316において、CPU26は、切替器101の出力端子を端子101Aから端子101Bに切替える。これによって、モニタ部4に出力されていたアナログ映像信号がクレードル50に出力される。クレードル50に内蔵されたマイクロコンピュータ52は、電子カメラ10の映像出力端子10Bを介して受けたアナログ映像信号を、クレードル50の映像出力端子50Cから外部表示機器90に出力する。その後、外部表示機器90に映像信号が表示される。
一方、CPU26は、ステップS306にてYESと判断した場合(選択状態)、ステップS308へ処理を進める。ステップS308においてCPU26は、切替器101の出力端子を端子101Aから端子101Bとの中間位置にある端子101Cに切替えて、電子カメラ10のモニタ部4への映像出力をオフさせる。
次に、ステップS310においてCPU26は、アナログ映像信号に代えて、フラッシュメモリ12に記憶されたメニューの画像を表示しないよう設定を切替える。CPU26は、操作部24によって選択されたメニューの情報をクレードル50に送信する。
その後、ステップS312においてCPU26は、切替器101を端子101Cから端子101Bに切替えることにより、撮影メニューの画像に切替わる前の被写体の画像を表わす映像信号が映像出力端子10Bからクレードル50の映像入力端子50Bに入力される。入力された被写体の画像を表わす映像信号は、クレードル50のデータ処理部60によって一時的に記憶される。
次のステップS314においてクレードル50に内蔵されたマイクロコンピュータ52は、電子カメラ10から受信したメニューの情報に対応した表示画像をフラッシュメモリ58から読み出す。データ処理部60は、マイクロコンピュータ52の制御に従って、記憶している被写体の画像を表わすアナログ映像信号を、選択された撮影メニューの画像に置換する。
次に、ステップS316においてビデオエンコーダ56は、データ処理部60で撮影メニューの画像に置換された信号をクレードル50の映像出力端子50Cから外部表示機器90に出力する。この結果、外部表示機器90に撮影メニューの画像が表示される。
図7、図8は、外部表示機器90に表示される撮影メニューの画像の一例を示す図である。図7は、本実施の形態の場合と異なり、電子カメラ10のモニタ部4に表示される画像をそのまま拡大して表示した場合である。図8は、本実施の形態の撮像システム100の場合である。本実施の形態の撮像システム100によれば、図8で表しているように、図7で示したものと同じ内容の撮影メニューを表わす画像をより解像度の高い高精細な画像として表示することができる。
上記で説明したように、従来、電子カメラ10のモニタ部4に表示した撮影メニューなどを表わす画像をそのまま拡大して外部表示機器90に表示していた。このため、解像度が低く見づらい画像が外部表示機器90に表示されていた。本実施の形態の撮像システム100では、電子カメラ10をクレードル50に接続したときには、操作部24を用いてユーザが選択したメニューの情報がクレードル50に送信される。クレードル50では、受信したメニューの情報に対応した表示画像がクレードル50のフラッシュメモリ58から読み出されて外部表示機器90に出力される。この結果、解像度が高い綺麗な撮影メニューの画像を外部表示機器90に表示することができる。
撮影メニューの画像と被写体の画像とを合成して外部表示機器90に表示させることもできる。この場合には、上記のステップS314において、データ処理部60は、アナログ映像信号に、フラッシュメモリ58から読み出された撮影メニューの画像を付加する。次のステップS316においてビデオエンコーダ56は、データ処理部60で生成された撮影メニューの画像の付加された映像信号を外部表示機器90に出力する。これによって、外部表示機器90には、撮影メニューの画像と被写体の画像とが合成されて表示される。
上述した実施の形態では、説明を容易にするために、1つの例として、電子カメラおよびクレードルからなる撮像システムを用いて説明した。クレードル以外の他の接続装置を備える撮像システムにおいても、同様の構成を用いて、解像度が高い綺麗なキャラクタなどの文字または文字列を外部表示機器に表示することが可能となることは言うまでもない。
上述した実施の形態では、被写体の画像に付加する文字列として、図4および図5のような撮影した日付の場合を示したが、付加される文字列は撮影した日付に限定されるものではない。撮影した時刻やデータファイル名など様々な文字列を被写体の画像に付加することは可能である。被写体の画像に付加する文字列の内容は、電子カメラとクレードルとで同じでなくてもよい。たとえば、総画素数の少ない電子カメラ10のモニタ部4には年を省略して月日のみを日付として表示し、外部表示機器90には年を省略しないで年月日を表示するようにしてもよい。
上述した実施の形態では、被写体の画像に代えて図7および図8のような撮影メニューの画像をモニタ部4または外部表示機器90に表示する場合を説明したが、表示するメニューは撮影メニューに限定されるものではない。明るさやコントラストの変更といった画像処理のメニューなど様々なメニューをモニタ部4または外部表示機器90に表示することは可能である。フラッシュメモリに記憶するメニューを表わす画像の内容は、電子カメラとクレードルとで同じでなくてもよい。たとえば、総画素数の少ない電子カメラ10のモニタ部4には外部表示機器90に表示するものよりも簡略化したメニューを表示するようにしてもよい。
上述した実施の形態では、撮像デバイスとしてCMOSイメージセンサを用いて説明したが、これに限定されるものではなく、例えばCCD(Charge-Coupled Device)イメージャなど他の撮像素子でも同様の構成が可能である。
上述した実施の形態では、記録媒体としてメモリカードを記載したが、例えば、ハードディスクなど他の記録媒体であっても良い。
上述した実施の形態では、電子カメラ10に設けられた電圧検出部38が外部電源電圧に基づく所定の電圧を検出することによって、電子カメラ10とクレードルとが接続状態にあることが検知された。接続状態を検知する方法はこれに限られるものではなく、たとえば、電子カメラ10をクレードル50に載置したとき、クレードル50に設けたスイッチがオン状態になることによって接続状態が検知されるようにしてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものでないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。