JP2010226313A - 画像読取装置および筋状ノイズ補正方法 - Google Patents

画像読取装置および筋状ノイズ補正方法 Download PDF

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Abstract

【課題】シートスルー方式の画像読取装置において、筋状ノイズの補正を的確に行う。
【解決手段】副走査方向において異なる位置に配されたラインセンサ171R、172Rから出力された画像データD1、D2について、ノイズ画素判定部725で同一画素に対する濃度相関性の有無を判定する。濃度相関性がないと判定された画素について画像データD1、D2のそれぞれにおける垂直エッジ度を求めて、これらを垂直変化レベル比較部7264で比較し、当該エッジ度が所定値以上低い方の画像データを出力したラインセンサの読取領域内にゴミが存すると判定する。この判定が不能な場合には、水平変化レベル比較部7270で、当該画素について各画像データD1、D2における水平エッジ度を比較し、その結果に基づきノイズの発生したラインセンサを判定する。
【選択図】図6

Description

本発明は、シートスルー方式により原稿を読み取る原稿読取装置に関し、特に、筋状ノイズを検出して補正する技術に関する。
複写機、ファクシミリ装置、スキャナ装置等に備えられる原稿読取装置においては、自動原稿搬送装置によって原稿を搬送しながら読取位置を通過させ、その原稿画像をイメージセンサで電気信号に変換して画像データを取得する、いわゆるシートスルー方式の原稿読取方法が多く採用されている。
このようなシートスルー方式の原稿読取方法は、原稿をプラテンガラス上に載置してスキャナを当該原稿面に沿って移動させながら画像を読み取る方法よりも読み取り速度を向上させることができる等の利点がある反面、読取位置のプラテンガラスに紙粉などのゴミが存すると、原稿の副走査方向に沿って筋状のノイズが生じるという問題がある。
上記筋状ノイズを除去した画像データを得るため、たとえば、特許文献1では、原稿搬送方向(副走査方向)における異なる位置に配された2つのイメージセンサで原稿を読み取りそれらの画像データを比較して、副走査方向に並んだ複数の画素について連続して濃度値が一致していない場合に、どちらかのイメージセンサの出力にゴミによる筋状ノイズが発生していると判断する。
そして、当該筋状ノイズが発生しいていると判断された画素について両画像データを比較して、他方よりも顕著に濃度の高い画像データを出力しているイメージセンサの方に黒筋のノイズが発生していると判断し、反対に他方よりも顕著に濃度の低い画像データを出力しているイメージセンサに白筋のノイズが発生していると判断する。
上記判断結果に基づき、筋状ノイズの発生している領域の画素について、筋状ノイズが発生していない方のイメージセンサの出力を採用することにより、ノイズを含まない画像データを出力するように構成している。
特開2000−152008号公報 特開2000−295416号公報
しかしながら、上記特許文献1によれば、各イメージセンサから出力された画像データの顕著な濃度差に基づき、筋状ノイズが発生しているイメージセンサを特定するため、原稿の白地の箇所に黒筋ノイズが発生している場合や、原稿の黒地の部分に白筋ノイズが発生している場合には有効と考えられるが、原稿に、たとえば写真画像などの階調性を有する画像や、その他のグレースケール画像、カラー画像、網点画像などが描かれており、それらの画像に重なって筋状ノイズが発生した場合には、筋状ノイズの発生している画像データと発生していない画像データの相対的な濃度差が常に変化するため、誤判定が生じやすく、筋ノイズが補正されずに出力されるおそれが高い。
画像データのうち、むしろそのような画像が形成されている部分における筋状ノイズの除去が重要なのであって、上記特許文献1の方法によっては、この要請に十分に対応できない。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであって、特に原稿の画像部分について筋状ノイズの発生したイメージセンサをより正確に判定し、当該筋状ノイズを的確に補正することができる画像読取装置および筋状ノイズの補正方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る画像読取装置は、原稿を副走査方向に移動させながら、画像読取手段により当該原稿の画像データを取得する画像読取装置であって、前記画像読取手段は、副走査方向において異なる位置に配された第1〜第N(Nは2以上の整数)のN個のイメージセンサを有し、第1〜第Nのイメージセンサで読み取った第1〜第Nの画像データのうち、同一画素に対応するものを比較して、それらの濃度相関性の有無を判定する第1の判定手段と、前記濃度相関性がないと判定された画素の、その副走査方向において隣接する画素に対する濃度変化の程度を示す値を、前記第1〜第Nの画像データについて取得して第1〜第Nの垂直方向濃度変化レベルとする第1の濃度変化レベル取得手段と、前記取得された第1〜第Nの垂直方向濃度変化レベルを比較する第1の濃度変化レベル比較処理を実行し、当該複数の垂直方向濃度変化レベルのうち最大のものから第1の差分以上の垂直方向濃度変化レベルがある場合に、当該第1の差分以上の垂直方向濃度変化レベルに係る画像データを出力したイメージセンサを、読み取り領域内にノイズ惹起物が存するノイズ発生イメージセンサと判定する第2の判定手段とを備えたことを特徴としている。
第1の判定手段により、2つのイメージセンサで取得された画像データについて、濃度の相関性がないと判定された画素について、筋状ノイズの発生している領域にある画素であると判定することができる。
一般に筋状ノイズは、その濃度が副走査方向にほぼ一定であるので、第2の判定手段により、同一の画素について、第1〜第Nの画像データのそれぞれの副走査方向における濃度変化の程度を示す値を第1〜第Nの垂直方向濃度変化レベルとして取得して、それらを比較する第1の濃度変化レベル比較処理を実行し、当該複数の垂直方向濃度変化レベルのうち最大のものから第1の差分以上の垂直方向濃度変化レベルがある場合に、当該第1の差分以上の垂直方向濃度変化レベルに係る画像データを出力したイメージセンサを、読み取り領域内にノイズ惹起物が存するノイズ発生イメージセンサと判定することができる。
上記ノイズ発生イメージセンサ以外のイメージセンサの出力を採用すれば、特に原稿の画像部分に重なって筋状ノイズが発生した場合に効果的な筋状ノイズ補正を可能にする。
ここで、「ノイズ惹起物」とは、紙粉や塵埃などのゴミを含み、筋状ノイズの発生原因となるものを意味している。また、「読取り領域」は、画像読取位置におけるプラテンガラス表面だけでなく、その裏面や反射ミラー表面、イメージセンサの表面などおよそ原稿面からイメージセンサの受光素子に至るまでのイメージセンサで撮像される範囲を意味する。
また、前記濃度相関性がないと判定された画素について、その主走査方向において隣接する画素に対する濃度変化の程度を示す値を、前記第1〜第Nの画像データに基づき取得して第1〜第Nの水平方向濃度変化レベルとする第2の濃度変化レベル取得手段を備えており、前記第2の判定手段は、前記第1の濃度変化レベル比較処理によっては、ノイズ発生イメージセンサを判定できない場合に、前記取得された第1〜第Nの水平方向濃度変化レベルを比較する第2の濃度変化レベル比較処理を実行し、当該複数の水平方向濃度変化レベルのうち最小のものから第2の差分以上大きな水平方向濃度変化レベルがある場合に、当該第2の差分以上大きな水平方向濃度変化レベルに係る画像データを出力したイメージセンサを、読み取り領域内にノイズ惹起物が存するノイズ発生イメージセンサと判定するようにしてもよい。
上記垂直方向濃度変化レベルに基づく第1の濃度変化レベル比較処理により、ノイズ発生イメージセンサを判定できない場合は、たとえば原稿の無地の部分に筋状のノイズが発生した場合と考えられるが、筋状ノイズは、副走査方向に発生するので、主走査ライン上でそのエッジ部を有しており、無地の箇所に発生した筋状ノイズは、水平方向濃度変化レベルのエッジ部において高くなる。したがって、このような場合には水平方向濃度変化レベルの高い方のイメージセンサをノイズ発生イメージセンサと判定することができ、原稿の画像の種類に関わらず、より確実な筋状ノイズの補正が可能となる。
また、前記第2の判定手段は、前記濃度相関性がないと判定された画素が主走査方向に連続して並ぶ領域の両端の位置に対応して発生する主走査方向における濃度変化レベルの2つのピークが、一のイメージセンサから出力される画像データ上で検出されない場合には、前記第2の濃度変化レベル比較処理に基づくノイズ発生イメージセンサの判定を破棄するようにしてもよい。
原稿の画像部分の一部に筋状ノイズが重なっている場合には、第1の判定部で濃度相関性がないと判断された領域(筋状ノイズ)のエッジ部と、ノイズ発生イメージセンサにおける水平方向濃度変化レベルのピーク位置が必ずしも一致しないので、この場合には、第2の濃度変化レベル比較処理の信用性が低いのでその判定結果を破棄するのが望ましいからである。
ここで、前記第2の判定手段によりノイズ発生イメージセンサと判定されたイメージセンサを除いた他の特定の1つのイメージセンサの出力を当該画素の画像データとして選択して出力する選択手段を備えることにより、筋状ノイズの除去された画像データを得ることができる。
また、前記第2の判定手段は、前記濃度相関性がないと判定された画素について、ノイズ発生イメージセンサの判定をすることができないときに、副走査方向における1ライン前の画素であって主走査方向に同じアドレスの画素についてなされたノイズ発生イメージセンサの判定結果を採用するようにしてもよい。
ノイズが発生している領域においては、その副走査方向における1ライン前の主走査方向に同じアドレスの画素と同じイメージセンサにノイズが発生している蓋然性が高いからである。
ここで、前記第2の判定手段は、濃度相関性がないと判定された第1の画素について、第1の濃度変化レベル比較処理によっては、ノイズ発生イメージセンサの判定をすることができないときに、副走査方向における1ライン前の画素であって主走査方向に同じアドレスを有する第2の画素についてなされた第1の濃度変化レベル比較処理に基づくノイズ発生イメージセンサの判定結果を採用し、前記第2の画素についても第1の濃度変化レベル比較処理に基づくノイズ発生イメージセンサの判定ができていなかった場合には、前記第1の画素について第2の濃度変化レベル比較処理に基づくノイズ発生イメージセンサの判定を行い、前記第1の画素について第2の濃度変化レベル比較処理によっても、ノイズ発生イメージセンサの判定をすることができないときに、前記第2の画素についてなされた第2の濃度変化レベル比較処理に基づくノイズ発生イメージセンサの判定結果を採用するようにしてもよい。
前記濃度相関性がないと判定された画素について、前記第2の判定手段の判定結果を当該画素の主走査方向のアドレスに対応させて記憶する記憶手段と、特定の画素について第2の判定手段から判定結果が出されたときに、前記記憶手段における当該特定の画素の主走査方向におけるアドレスに対応して格納されている判定結果を更新する更新手段とを備え、前記第2の判定手段は、前記第1の濃度変化レベル比較処理によっては、ノイズ発生イメージセンサを判定できない場合に、前記更新手段による更新を禁止して、前記記憶手段の対応するアドレスに格納されている判定結果を読み出して出力するように構成してもよい。
また、前記濃度相関性がないと判定された画素について、前記第2の判定手段の判定結果を当該画素の主走査方向のアドレスに対応させて記憶する記憶手段と、特定の画素について第2の判定手段から判定結果が出されたときに、前記記憶手段における当該特定の画素の主走査方向におけるアドレスに対応して格納されている判定結果を更新する更新手段とを備え、前記第2の判定手段は、前記第2の濃度変化レベル比較処理によっては、ノイズ発生イメージセンサを判定できない場合に、前記更新手段による更新を禁止して、前記記憶手段の対応するアドレスに格納されている判定結果を読み出して出力するように構成してもよい。
ここで、前記第1の判定手段により、特定の画素について前記濃度相関性があると判定された場合に、前記記憶手段の当該特定の画素に対応するアドレスに記憶されている判定結果を、所定の初期値にリセットするリセット手段を設けることが望ましい。
前記濃度相関性がある画素は、筋状ノイズの領域外の画素であり、もはやノイズ発生イメージセンサの判定は存在しないからである。
ここで、また、前記第2の判定手段は、ノイズ発生イメージセンサを判定できない場合には、あらかじめ決定された一のイメージセンサを、ノイズ発生イメージセンサとみなすようにしてもよい。
また、前記第2の判定手段は、前記各画像データの濃度変化の程度を示す値を取得すべき方向における画素のエッジ度を取得するエッジ度取得手段を備え、前記各画像データの濃度変化の程度を示す値は、当該画素について取得されたエッジ度に関する値であるとしてもよい。
さらに、前記第2の判定手段は、前記各画像データの濃度変化の程度を示す値を取得すべき方向における最大コントラスト値を取得する最大コントラスト値取得手段を備え、前記各画像データの濃度変化の程度を示す値は、当該画素について取得された最大コントラスト値であるとしてもよい。
また、本発明に係る筋状ノイズの補正方法は、原稿を副走査方向に移動させながら画像読取手段により当該原稿の画像データを取得する画像読取装置において、画像読取手段として副走査方向において異なる位置に配された第1〜第N(Nは2以上の整数)のN個のイメージセンサを有しており、そのうち筋状ノイズの発生しているイメージセンサを判定し、それ以外の一のイメージセンサから出力された画像データを選択することにより、筋状ノイズの補正をする方法であって、前記第1〜第Nのイメージセンサで読み取った第1〜第Nの画像データのうち、同一画素に対応するものを比較して、それらの濃度相関性の有無を判定する第1の判定ステップと、前記濃度相関性がないと判定された画素の、その副走査方向において隣接する画素に対する濃度変化の程度を示す値を、前記第1〜第Nの画像データについて取得して第1〜第Nの垂直方向濃度変化レベルとする第1の濃度変化レベル取得ステップと、前記取得された第1〜第Nの垂直方向濃度変化レベルを比較する第1の濃度変化レベル比較処理を実行し、当該複数の垂直方向濃度変化レベルのうち最大のものから第1の差分以上の垂直方向濃度変化レベルがある場合に、当該第1の差分以上の垂直方向濃度変化レベルに係る画像データを出力したイメージセンサを、読み取り領域内にノイズ惹起物が存するノイズ発生イメージセンサと判定する第2の判定ステップとを備えたことを特徴としている。
ここで、前記濃度相関性がないと判定された画素について、その主走査方向において隣接する画素に対する濃度変化の程度を示す値を、前記第1〜第Nの画像データに基づき取得して第1〜第Nの水平方向濃度変化レベルとする第2の濃度変化レベル取得ステップを備え、前記第2の判定ステップは、前記第1の濃度変化レベル比較処理によっては、ノイズ発生イメージセンサを判定できない場合に、前記取得された第1〜第Nの水平方向濃度変化レベルを比較する第2の濃度変化レベル比較処理を実行し、当該複数の水平方向濃度変化レベルのうち最小のものから第2の差分以上大きな水平方向濃度変化レベルがある場合に、当該第2の差分以上大きな水平方向濃度変化レベルに係る画像データを出力したイメージセンサを、読み取り領域内にノイズ惹起物が存するノイズ発生イメージセンサと判定するとしてもよい。
また、ここで、前記第2の判定ステップは、前記濃度相関性がないと判定された画素が主走査方向に連続して並ぶ領域の両端の位置に対応して発生する主走査方向における濃度変化レベルの2つのピークが、一のイメージセンサから出力される画像データ上で検出されない場合には、前記第2の濃度変化レベル比較処理に基づくノイズ発生イメージセンサの判定を破棄するようにしてもよい。
本発明の実施の形態に係る画像読取装置を備えた複合機の外観斜視図である。 上記複合機における画像読取部の構成を示す概略断面図である。 上記複合機の制御部の構成を表すブロック図である。 上記制御部の画像補正処理部の構成を示すブロック図である。 イメージセンサ部の構成を示す図である。 上記画像補正処理部におけるノイズセンサ判定部の構成を示すブロック図である。 (a)は、上記ノイズセンサ判定部における垂直エッジ度算出部の構成を示すブロック図であり、(b)は、垂直エッジ度算出部の垂直エッジ検出部に設けられる微分フィルタの例を示す図である。 (a)は、上記ノイズセンサ判定部における水平エッジ度算出部の構成を示すブロック図であり、(b)は、水平エッジ度算出部の水平エッジ検出部に設けられる微分フィルタの例を示す図である。 画像補正処理部におけるノイズ画素判定部のノイズ画素判別信号S1の立ち上がり、立ち下がりエッジの位置と、水平エッジ度算出部の濃度変化レベル比較信号S3のエッジ位置との関係を示す図である。 原稿の画像と筋ノイズが重なっている場合における、上記イズ画素判別信号S1の立ち上がり、立ち下がりエッジの位置と、水平エッジ度算出部の濃度変化レベル比較信号S3のエッジ位置との関係を示す図である。 筋ノイズ補正処理の内容を示すフローチャートである。 図11のステップS3のノイズ画素判定処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 図11のステップS5のノイズセンサ判定処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 本発明の変形例に係るノイズセンサ判定処理の基本的な流れを説明する図である。 上記変形例に係るノイズセンサ判定部の構成を示すブロック図である。 上記変形例に係るノイズセンサ判定部において実行される処理を示すフローチャートである。
以下、本発明に係る画像読取装置の実施の形態を、コピー機能やプリンタ機能を有する多機能なデジタル式カラー複合機(以下、単に「複合機」と言う。)の画像読取部に適用した場合を例にして説明する。
<実施の形態1>
(1)複合機の構成
図1は、実施の形態1に係る複合機1の構成を示す外観斜視図である。
同図に示すように複合機1は、原稿画像を読み取る画像読取部10と、読み取った画像を記録シート上にプリントして再現するプリンタ部20と、当該プリンタ部20に記録シートを供給する給紙部30と、当該画像読取部10に原稿を自動的に搬送する自動原稿搬送装置(以下、「ADF」という。)40と、プリンタ部20から出力された記録シートに所定の後処理を施すフィニッシャ部50とからなる。
図3は、画像読取部10とADF40の構成を示す概略断面図である。
同図に示すように、本実施の形態では、画像読取部10は、固定光学系の一つであるシートスルー方式と移動光学系の一つであるスキャナ移動方式の両方で原稿画像の読取が可能なように構成されている。
ADF40は、シートスルー方式の読取り実行の際、原稿給紙トレイ401にセットされた原稿束(不図示)は、ピックアップローラ403と捌きローラ404とにより原稿束から1枚ずつ分離され、レジストローラ405まで搬送される。なお、原稿給紙トレイ401における408は、原稿給紙トレイ401上の原稿の有無を検出するための原稿検出センサであり、公知の反射型光電センサなどからなる。
搬送された原稿は、レジストローラ405のニップ部に当接して、その傾き(スキュー)が補正された後、所定のタイミングで原稿読取位置Qへと搬送され、原稿押さえ部材409により原稿読取位置Qにおける原稿面とシートスルー用プラテンガラス12上面との距離が一定に保たれた状態で原稿の読取りが行われるようになっている。
上記原稿読取位置Qを通過した原稿は、さらに、読取後ローラ406および排出ローラ407を介して原稿排紙トレイ402上に排出される。
原稿読取位置Qを通過する原稿は、その直下に位置決めされたスキャナユニット11のランプ11aによって照射され、原稿面からの反射光は、ミラー11b、14、および15により光路変更され、集光レンズ16によってイメージセンサ部17の受光面で結像される。
なお、本実施の形態では、イメージセンサ部17は、副走査方向に平行に配されカラー用のラインセンサユニット171及び172から構成されており(図5参照)、この2つラインセンサユニット171,172で読み取って得た画像データに基づき、副走査方向に生じる筋状のノイズ(以下、単に「筋ノイズ」という。)の補正が実行される。詳しくは後述する。
一方、原稿を手置き用プラテンガラス13に載置して読み取る場合(スキャナ移動方式)には、ADF40を上方に開放して、原稿を手置き用プラテンガラス13上にセットする。
この場合には、スキャナユニット11は、図1の矢印Xの方向に移動される。この際、ミラー14および15が対となって上記スキャナユニット11と同方向に、その移動速度の半分の速度で移動するようになっており、これにより原稿面から結像レンズ16までの距離(光路長)が常に一定に保たれて、原稿の反射光は、イメージセンサ部17の受光面で結像される。なお、上記スキャナユニット11およびミラー14、15は、スキャンモータM2を動力源とし、ベルトやワイヤ等から成る図示しない動力伝達機構を介して走行駆動される。
また、画像読取部10には、基準白出力を得るための基準白板(シェーディング板)19がシートスルー用プラテンガラス12と手置き用プラテンガラス13との間に配置されている。原稿の読取りに際しては、スキャナユニット11を基準白板19が配置されている位置に移動させて当該基準白板19の画像データを読み取り、イメージセンサ部17の各ラインセンサにおける撮像素子間の感度のばらつきや、ランプ11aの照射光量のばらつきを補正する処理(シェーディング補正)を行う。
上記画像読取部10で原稿を読み取って得られた画像データや外部の端末から受信したプリントジョブの画像データは、後述の制御部70において、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の再現色の画像データに変換される。
図1に戻り、プリンタ部20は、公知の電子写真式のカラープリンタであって、上記CMYKの画像データに基づいて感光体ドラムを露光走査して静電潜像を形成し、各静電潜像をトナーで現像した後、当該トナー像を用紙上に多重転写して画像を形成する。
もっとも、プリンタ部20は、上記のような電子写真方式に限定されず、他の方式、たとえばインクジェット方式のカラープリンタなどであっても構わない。
給紙部30は、プリンタ部20の下方に設けられ、複数サイズの記録シートを収納し、その中から指定されたサイズの記録シートを1枚ずつ取り出して、プリンタ部20へ供給する。
フィニッシャ部50は、プリンタ部20から出力された記録シートにステープルやパンチ等の後処理を行なう。
また、画像読取部10の前面の操作しやすい位置に操作パネル60が設置されている。この操作パネル60には、コピー枚数を設定するためのテンキー、コピーを開始させるためのスタートキーなどのハードキー群の他、原稿の読取モードや後処理の内容の指示などの入力を受付けるための設定画面や用紙切れ、紙詰まりなどのメッセージを表示させるための液晶表示部が配されている。この液晶表示部の画面にはタッチパネルが実装されており、表示されたソフトキーにタッチすることにより所定の入力が可能なように構成される。
プリンタ部20の筐体内には、制御部70が内蔵される。この制御部70はCPUを中心に構成されており、上記画像読取部10、プリンタ部20、給紙部30、ADF40およびフィニッシャ部50の動作を制御して、コピージョブやプリントジョブを円滑に実行させる。また、シートスルー用プラテンガラス12上にのっている紙粉や埃などによりシートスルー方式で得られた画像データに筋状のノイズが発生したときにこれを補正する処理を実行する。
(2)制御部70の構成
図3は、制御部70の構成を示すブロック図である。
同図に示すように、制御部70は、CPU(Central Processing Unit)71、画像補正処理部72、画像メモリ73、各部の制御に必要なプログラムなどが格納されたROM(Read Only Memory)74、プログラム実行時のワークエリアとなるRAM(Random Access Memory)75、通信インターフェース(I/F)部76などを有する。
画像補正処理部72は、イメージセンサ部17からの読取データを所定のタイミングでサンプリングして、適正レベルに増幅した後、R,G,Bのデジタルデータに変換してシェーディング補正などの補正処理や、シートスルー方式で原稿画像を読み取るときに、イメージセンサ部17の読取り領域に存するゴミなどに起因する筋状のノイズの発生の有無を判定して、これを補正する処理(以下、「筋ノイズ補正処理」という。)を行う。詳しくは後述する。
画像メモリ部73は、各色ごとに用意されたフレームメモリに各色の濃度データを格納し、CPU71からの指示により、該当する画像データが読み出され、その画像データに基づきプリンタ部20において画像形成が実行される。
通信I/F部76は、LANカード、LANボードといったLAN(Local Area Network)に接続するためのインターフェースであり、外部の端末からのプリントジョブのデータなどを受信する。
CPU71は、操作パネル60を介して操作者によるキー入力等を受付け、あるいは、通信I/F部76を介して外部からプリントジョブを受け付け、ROM74内に格納された制御プログラムを読み出して、上記の画像読取部10、プリンタ部20などの各部の動作を制御し、円滑なコピー動作、プリント動作および後処理を実現する。
(3)画像補正処理部72の構成
図4は、制御部70における上記画像補正処理部72の基本構成を示すブロック図である。
イメージセンサ部17は、図5に示すように2組のカラー用のラインセンサユニット171、172を副走査方向の異なる位置において平行に配列して構成される。
各ラインセンサユニット171、172は、それぞれRGB専用の3本のCCDラインセンサ171R〜171B、172R〜172Bを平行に配設してなり、それぞれの色成分の画像信号を出力する。
原稿のスキャン動作時において、CPU71の指示を受けて、タイミング発生回路174によるタイミング制御が行なわれ、ドライバ173を介してイメージセンサ部17の各ラインセンサユニット171、172へ駆動パルスが出力される。
当該駆動パルスによりラインセンサユニット171,172の各ラインセンサが駆動されて、RGB毎の画像信号が出力される。出力された各色の画像信号は、CDS(相関2重サンプリング回路)721a,721bによってサンプリングされた後に、AD変換部722a、722bにおいてAD変換され、デジタルデータが出力される。
AD変換後のデジタルデータは、シェーディング補正部723a、723bにおいて、ラインセンサ171、172の画素間の感度ばらつきや光学系の特性による光量ばらつき等を補正するシェーディング補正処理が実行される。
シェーディング補正されたR,G,Bのデジタルデータは、ライン間補正部724a,724bにおいて、原稿の同一の主走査ライン上のR,G,Bの画像データが出力されるようにライン間の位置ずれ補正が実行される。
この補正は、たとえば、原稿の同じ位置が、ラインセンサ171Rで読み取られてから、副走査方向における最終ラインとなるラインセンサ172Bに至るまで時間をt1とすると、ラインセンサ171Rからの出力をt1だけ遅延させて、ラインセンサ172Bの出力と同期させることにより達成できる。
この時間t1は、ラインセンサ171Rとラインセンサ172Bとの副走査方向の距離と、集光レンズ16の縮小倍率と、ADF40による原稿搬送速度により容易に求められる。
その他のラインセンサ171G、171B、ラインセンサ172R、172Gラインの出力についても同様にラインセンサ172Bと同期して出力されるように、各ラインセンサ171G、171B、172R、172Gとラインセンサ172Bとの副走査方向における距離に応じた所定時間だけ遅延して出力することによってライン間の位置ずれが補正される。このような遅延時間が予め求められてライン間補正部724a、724bに設定される。
ノイズ画素判定部725は、同一の画素について、ラインセンサユニット171、172から出力される画像データについて対応する色成分ごとに、その濃度相関性を取得し、いずれのラインセンサからの出力された画素のデータが筋ノイズのデータであるか否かを判定する(このようにシートスルー用プラテンガラス12上のゴミによりラインセンサユニット171,172のどちらかのラインセンサの読取りデータにノイズが発生している領域に存する画素のことを、以下では「ノイズ画素」という)。
図5では、シートスルー用プラテンガラス12上のゴミ81がラインセンサ171R上に投影された例が模式的に示されている。このような場合には、当該ラインセンサ171Rの出力と、主走査方向に同じ位置におけるラインセンサ172Rの出力を比較すれば、その濃度値が異なるので、その差分の大きさにより濃度相関性の有無を定義することができ、これにより当該画素がノイズ画素であるか否かを判定することができる。
ノイズ画素判定部725は、RGBの画像データについて1画素ずつ上記判定を行い、当該ノイズ画素のアドレスとその判定結果を信号S1としてノイズセンサ判定部726に出力する。
次段のノイズセンサ判定部726では、ノイズ画素判定部725を介してRGBの濃度データを受信していくが、受信した画素のデータが、ノイズ画素である旨の信号を受信した場合において、そのノイズ画素が、ラインセンサ171と172のどちらのセンサによるものであるかを判定する。
検出領域にゴミ81に起因するノイズを含む画像データを出力したラインセンサ(以下、「ノイズセンサ」という。また、ノイズセンサでない方のラインセンサを「非ノイズセンサ」という。)の判定方法は、当該ノイズ画素の周辺画素に対する濃度変化の程度(以下、「濃度変化レベル」という。)に基づき行う。
筋ノイズは、特に副走査方向にほぼ均一な濃度となって現れるので、当該ノイズ画素の周辺画素に対して、ラインセンサ171と172の画像データの濃度変化レベルを比較し、当該変化レベルが少ない画像データを出力したラインセンサの方をノイズセンサと推定できるからである。この詳細については後述する。
ノイズセンサ判定部726は、ノイズセンサ判定の結果を信号S2としてノイズ補正部727に出力する。
ノイズ補正部727は、ノイズ画素が発生していない場合にはラインセンサ171からの出力を選択し、ノイズ画素が発生した場合には、上記ノイズセンサ判定部726の判定結果に基づき、当該画素の濃度データとしてノイズセンサではないと判定されたラインセンサの出力を選択することにより筋ノイズ補正を実行する。
ノイズ補正部727で補正された各色成分の画像データは、色補正部728で、ラインセンサの特性に起因する分光補正、階調補正、収差補正等の色補正が施され、正規化された後、画像メモリ部73に蓄積される。
(4)ノイズセンサ判定部726の構成
図6は、上記ノイズセンサ判定部726の構成を示すブロック図である。なお、本図では、説明の便宜上ラインセンサ171Rと172Rから出力されたRの画像データに基づくノイズセンサの判定について説明するが、ラインセンサ171Gと172Gから出力されたG成分の画像データ、およびラインセンサ171Bと172Bから出力されたB成分の画像データについても全く同じ内容である。
図6に示すように、ノイズセンサ判定部726は、ローパスフィルタ(LPF)7261、7266、垂直エッジ度算出部7262、7267、水平エッジ度算出部7263、7268、垂直変化レベル比較部7264、水平エッジ位置比較部7269、水平変化レベル比較部7270、判定部7265からなる。
なお、セレクター727Rは、図4のノイズ補正部727内に含まれ、R成分の画像データの補正を担当する構成要素である。
(4−1)垂直方向における濃度変化レベルの比較
ラインセンサ171R、172RからのR成分の画像データは、ローパスフィルタ7261、7266により、画像データに存するランダムな高周波成分が除去された後、ノイズ画素判定部725にて、同じ画素についてラインセンサ171R、172Rの画像データの濃度相関性を示すパラメータを取得し、濃度相関性のないものについて筋ノイズが発生している領域の画素(ノイズ画素)と判定する。その判定結果をノイズ画素信号S1(「0」と「1」の2値信号。ノイズ画素と判定されたものを「1」、そうでないものを「0」とする。)を判定部7265に出力する。以下、ラインセンサ171R、172Rから出力される画像データを、それぞれ画像データD1,D2と呼ぶ。
この濃度相関性は、同画素に対する画像データD1、D2の濃度値を比較することによりなされるが、本実施の形態では、ランダムに生じる微少な電気ノイズ等の影響による誤判定を避けるため、それぞれの画像データD1、D2について比較対象となる画素を注目画素として、たとえば、3×3の平均化フィルタあるいは一定の重み付けを付した平滑化フィルタを用いて、周囲の画素の濃度を反映した値を代表値として用い、さらに、両者の代表濃度の差分が、所定の閾値以上の場合に濃度相関性がないと判断するようにしている。
一方、垂直エッジ度算出部7262、7267は、画像データD1、D2について、その垂直方向(副走査方向)における垂直エッジ度を算出する。
図7(a)は、垂直エッジ度算出部7262の構成を示すブロック図である。
同図に示すように垂直エッジ度算出部7262は、垂直エッジ検出部7262aと、コアリング部7262bと、絶対値変換部7262cとからなる。
垂直エッジ検出部7262aは、たとえば、図7(b)に示すような3×3のラプラシアンフィルタを用いて、判定対象となる画素を注目画素として、その垂直エッジ度を検出し、コアリング部7262bは、当該検出された垂直エッジ度のうち、予め決定された閾値以上のものを選択するコアリング処理を施す。
絶対値変換部7262cにおいて、そのコアリング処理後の画素のエッジ度を絶対値化してその値を当該垂直方向における濃度変化レベルLv1として、垂直変化レベル比較部7264に出力する。
垂直エッジ度算出部7267も垂直エッジ度算出部7262と同様な構成を有し、ラインセンサ172から出力された同一の画素における画像データD2について、その垂直方向における濃度変化レベルLv2を算出して、同じく垂直変化レベル比較部7264に出力する。
ここで、シートスルー用プラテンガラス12上の一方のラインセンサの検出領域にゴミが存在して筋ノイズが発生する場合は、その筋ノイズの濃度は副走査方向にほとんど変化しないと考えられるので、上記のようにラインセンサ171、172から出力される画像データについて副走査方向の濃度変化レベルを求めて比較することによりノイズセンサの判定が可能になる。
そこで、垂直変化レベル比較部7264は、画像データD1,D2双方の垂直方向の濃度変化レベルLv1、Lv2の差分を取り、その差分が所定の値ΔDv未満の場合には、濃度変化レベルにあまり差がないので、誤差の範囲内であると判断し、ノイズセンサの判定不能として「0」の濃度変化レベル比較信号S2を判定部7265に出力する。このΔDvの値は、実験などにより予め求められ、ROM74内に格納されている。
一方、その差分が所定の値ΔDv以上であって、Lv1<Lv2の場合に、ラインセンサ171がノイズセンサであると判定し、濃度変化レベル比較信号S2として「1」を、Lv1>Lv2のときにラインセンサ172がノイズセンサであると判定し、濃度変化レベル比較信号S2として「2」を、それぞれ判定部7265に出力する。
このように、ノイズ画素について、垂直方向における濃度変化レベルが小さい方の画像データを出力したラインセンサをノイズセンサと判定することにより、特に階調性を有する画像や網点画像部分は、濃度変化レベルが大きいので、濃度変化レベルの小さな筋ノイズ部分との区別が明確であり、確実にノイズセンサの判定を行うことができる。
(4−2)水平方向における濃度変化レベルの比較
上述のように垂直方向の濃度変化レベルLv1とLv2を比較して、その差が少ないときには、判定不能として「0」が出力されるが、このような判定結果は、原稿の無地の部分に筋ノイズが発生する場合に発生しやすい。たとえば、白い無地の部分に黒筋が発生したような場合、ノイズが発生しているラインセンサと、発生していないラインセンサのどちらから出力された画像データについても副走査方向における濃度変化があまり発生しないため、ノイズセンサの判定は困難となる。
そこで、本実施の形態では、さらに水平方向(主走査方向)における濃度変化レベルを比較することによりノイズセンサをより確実に判定できるようにしている。
すなわち、ラインセンサ171、172から出力された画像データD1,D2について、水平エッジ度算出部7263、7268において、その水平方向における濃度変化レベルLh1、Lh2を算出し、これを水平変化レベル比較部7270で比較する。
図8(a)は、水平エッジ度算出部7263の構成を示すブロック図である。同図に示すように、水平エッジ度算出部7263は、水平エッジ検出部7263aを除き、図7に示した垂直エッジ度算出部7262の構成とほぼ同じである。水平エッジ検出部7263aは、たとえば図8(b)に示すようなラプラシアンフィルタを使用して、画像データD1における注目画素のエッジ度を求めるように構成されており、コアリング部7263bでエッジ度の大きなもののみを採用し、絶対値変換部7263cにより、その絶対値を求めてこれを水平方向における濃度変化レベルLh1として水平変化レベル比較部7270に出力する。
水平エッジ度算出部7268も水平エッジ度算出部7263と同じ構成を有し、画像データD2における判定対象画素についての水平方向の濃度変化レベルLh2を求め、水平変化レベル比較部7270に出力する。
水平変化レベル比較部7270は、入力された水平方向の濃度変化レベルLh1、Lh2の差分を取り、その差分が所定の値ΔDh未満の場合には、やはり、誤差の範囲内であると判断し、この場合はノイズセンサの判定が不能として「0」の濃度変化レベル比較信号S3を判定部7265に出力する。このΔDhの値も、実験などにより予め求められ、ROM74内に格納されている。
一方、その差分が所定の値ΔDh以上であって、Lh1>Lh2の場合に、ラインセンサ171がノイズセンサであると判定し、濃度変化レベル比較信号S3として「1」を、Lh1<Lh2のときにラインセンサ172がノイズセンサであると判定し、濃度変化レベル比較信号S3として「2」を、それぞれ判定部7265に出力する。
このように水平方向の濃度変化レベルの場合に、垂直方向の場合と異なり、その濃度変化レベルが大きい方の画像データを出力したラインセンサをノイズセンサであると判断しているのは、筋ノイズは副走査方向に発生するため、当該副走査方向において濃度変化レベルの変化はほとんど生じないが、主走査方向に沿って濃度変化レベルを取得すべく走査すると、筋ノイズに交差するので、当該筋ノイズのエッジが検出され、ここで大きく濃度が変化するからである。
図9は、その様子を、原稿の白地部分において、ラインセンサ172の画像データに幅w1の黒の筋ノイズが発生した場合を模式的に示す図である。
同図に示すように、ノイズ画素信号S1は、筋ノイズ101の主走査方向の幅W1だけ、「1」(Hi)が出力される。
主走査ラインA上で濃度変化レベルの変化を検出したとき、ゴミのないラインセンサ171からの画像データD1については、背景が白いため、濃度の変化はなく、水平方向濃度変化レベルLh1は、ほぼ「0」のままだが、ラインセンサ172からの画像データについての水平方向濃度変化レベルLh2は、筋ノイズ101のエッジ部A1、A2のところで大きく変化しているため、これによりノイズセンサの判定が可能となる。
もっとも、筋ノイズの主走査方向中央部(両エッジ部A1,A2の中間部)については、濃度変化がないが、ラプラシアンフィルタの、少なくとも水平方向のサイズを大きくとれば、エッジ部のデータを取り込んだ濃度変化レベルが取得されるので、筋ノイズの幅w1がそれほど大きくないものについては、無地の背景部分と区別できる程度に濃度変化レベルが高くなり、やはりノイズセンサの判定が可能である。
(4−3)水平エッジ位置の比較によるノイズセンサ判定の制限
上述のように、水平方向における濃度変化レベルの比較によるノイズセンサの判定は、特に、無地の原稿部分に筋ノイズが発生している場合に有効であるが、その部分が完全に無地ではなく、何らかの画像があり、これと筋ノイズが一部重なっている場合には、判定不能となるおそれがある。
たとえば、図10に示すように原稿の無地の部分に黒の点画像102があり、この部分に一部重なって、黒の筋ノイズ101が、ラインセンサ172側に発生した場合を考える。
今、主走査方向ラインB上の画素に対する濃度変化レベルを考えると、ノイズ画素判定部725は、濃度相関関係がない画素についてノイズ画素と判定するので、点画像102と筋ノイズ101が重なっている部分は、実際にはノイズ画素と判定されず、図10の点B1とB2間の幅w2の範囲がノイズ画素と判定されることになる(ノイズ画素判定信号S1の信号の変化図参照)。
そこで、当該w2のノイズ画素の範囲(ノイズ領域)についてラインセンサ171の出力に係る画像データD1の濃度変化レベルLh1を取得すると、このセンサにはノイズが発生していないので、ノイズ範囲w2の左端のB1は、画像102のエッジ部となるので濃度変化レベルLh1が大きく変化するが、その後は白地なので、濃度変化は見られない。
一方、ノイズが発生しているラインセンサ172から出力されている画像データは、ノイズ範囲w2の左端のB1は、主走査方向ラインB上において点画像102に引き続き筋ノイズ101が存在するため濃度変化が見られず、筋ノイズ101の右端のB2の部分で、そのエッジが検出され、濃度変化レベルLh2が大きくなっている。
上述のように水平変化レベル比較部7270では、濃度変化レベル変化の高い方のラインセンサをノイズセンサと判定するように構成しているので、位置B1の画素においては、濃度変化レベルの高いラインセンサ171がノイズセンサとして誤判定されてしまう結果となる。
そこで、水平エッジ位置比較部7269は、主走査方向におけるノイズ画素判定信号S1の立ち上がりエッジと立ち下がりエッジと、水平エッジ度算出部7263、7268から出力される濃度変化レベルの大きく変化する部分(エッジ部分)を、それぞれ1ライン毎にモニタし、図9の場合のように、ノイズ画素判定信号S1の立ち上がりエッジと立ち下がりエッジと対応する位置において、濃度変化レベルのピークが一方のラインセンサの画像データのみに検出される場合には、水平変化レベル比較部7270の判定結果を適正と判断して「1」を出力し、そうでない場合には水平変化レベル比較部7270の判定結果が適正でないと判断して「0」を、当該水平変化レベル比較部7270に送信する。
水平変化レベル比較部7270は、水平エッジ位置比較部7269からエッジ位置比較結果として「1」を受信した場合には、自己の比較結果が適正であるとし、濃度変化レベル比較信号S3として「1」または「2」を、判定部7265に出力し、エッジ位置比較結果として「0」を受信した場合には、自己の比較結果を破棄し、濃度変化レベル比較信号S3として「0」(判定不能)を判定部7265に出力する。
(4−4)判定部7265による判定
判定部7265には、ノイズ画素判定部725からのノイズ画素判定信号S1、垂直変化レベル比較部7264の垂直比較信号S2、水平変化レベル比較部7270の水平比較信号S3が入力されており、次のような規則に基づき、センサ判定信号S4をセレクター727Rに出力する。
(i)ノイズ画素判定部725からのノイズ画素判定信号S1が「0」の場合には、当該画素はノイズ画素ではないので、予め設定された基本となるラインセンサ171の出力を採用するように指示すべく、ラインセンサ172をノイズセンサとみなし、センサ判定信号S4として「2」をセレクター727Rに送信する。
(ii)ノイズ画素判別信号S1が「1」である場合には、垂直・水平比較信号S2、S3のうち、まず垂直比較信号S2を優先的に採用し、これが「0」の場合のみ水平比較信号S3を採用してセレクター727Rに出力する。
(iii)垂直・水平比較信号S2、S3ともに「0」である場合には、ノイズセンサの判定が不能なので、基本となるラインセンサ171からの出力を選択するようにセンサ判定信号S4として「2」を出力する。
セレクター727Rは、上記判定部7265から出力されたセンサ判定信号S4に基づき、現在判定対象となっている画素について、ラインセンサ171、172の出力を選択して後段の色補正部728に送出する。
すなわち、セレクター727Rは、センサ判定信号S4が「2」のとき、ラインセンサ171Rからの画像データD1を選択し、センサ判定信号S4が「1」のとき、ラインセンサ172Rからの画像データD2を選択して、色補正部728へ出力する。
以上のような処理が、他のG、B成分の画像データについても実行され、色補正部728で所定の補正処理を施された後、画像メモリ部73に各色ごとに格納される。
(5)筋ノイズ補正処理のフローチャート
以上の画像補正処理部72、特に、ノイズ画素判定部725、ノイズセンサ判定部726、ノイズ補正部727で実行される筋ノイズ補正処理の内容を図11〜図13のフローチャートに基づき簡単に説明する。なお、本フローチャートにおいてもR成分の画像データD1、D2に基づく処理について述べるが、G,B成分の画像データについても全く同様に処理される。
図11は、筋ノイズ補正処理の基本的なフローチャートであり、複合機全体の動作を制御するためのメインフローチャート(不図示)において、シートスルー方式の画像読取時に実行される筋ノイズ補正処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
まず、原稿1頁毎の画素の位置を示すアドレス(i、j)(i:主走査ライン番号、j:各主走査ラインにおける走査開始位置からの画素のカウント番号)において「i」「j」をともに「1」に設定する(ステップS1)。
ラインセンサ171R、172Rからの出力データD1、D2について、画素Pijを注目画素として、その周囲の画素の濃度データとの平均値を求め、その値を当該画素Pijの濃度を示す値(代表濃度)D1ij、D2ijとする(ステップS2)。
このようにするのは、上述のようにゴミに起因するノイズ以外の微少な電気的ノイズにより誤判定が生じないようにするためである。
そして、上記代表濃度D1ij、D2ijに基づき、当該判定対象の画素Pijがノイズ画素であるか否かの判定を行う。
図12は、当該ノイズ画素判定処理の内容を示すフローチャートである。
まず、画素Pijについて、その代表濃度D1ijとD2ijとを比較し(ステップS31)、その差分が所定値ΔDr以上である場合には、当該画素Pijがノイズ画素であると判定し(ステップS32:YES、ステップS33)、そうでない場合には、非ノイズ画素であると判定し(ステップS32:NO、ステップS34)、図11のフローチャートにリターンする。
上記ノイズ画素判定処理の結果により、当該画素がノイズ画素であると判定された場合には、当該ノイズを検出したラインセンサを特定する処理(ノイズセンサ判定処理)(ステップS5)を実行する。
図13は、当該ノイズセンサ判定処理の内容を示すフローチャートである。
まず、画素Pijについて、ラインセンサ171Rの出力に係る濃度データD1の垂直方向の濃度変化レベルLV1ijとラインセンサ172Rの出力に係る濃度データの垂直方向の濃度変化レベルLV2ijとを取得し(ステップS51)、それらを比較してΔDv以上の差があれば(ステップS52:YES)、その大小を判定する(ステップS53)。
ここで、LV1ij>LV2ijであれば、ラインセンサ172Rにノイズがあると判定し(ステップS53:YES、ステップS55)、LV1ij>LV2ijでなければ、ラインセンサ171Rにノイズがあると判定する(ステップS53:NO、ステップS54)。
ステップS52において、LV1ijとLV2ijとの差がΔDv未満である場合には(ステップS52:NO)、垂直方向の濃度変化レベルによるノイズセンサの判定を断念して、ステップS56に移り、画素Pijについて、ラインセンサ171の出力に係る濃度データの水平方向の濃度変化レベルLh1ijとラインセンサ172出力に係る濃度データの水平方向の濃度変化レベルLh2ijをそれぞれ1ラインに渡って取得する。
そして、濃度変化レベルLh1ij、濃度変化レベルLh2ijのいずれか一方における2つのピークと、連続するノイズ画素の領域について、そのノイズ画素判別信号S1の立ち上がり・立ち下がりの両エッジの位置が一致しているか否かを判定する(ステップS57)。
図10に示すように一方の水平方向における濃度変化レベルのピークが1つしかないような場合には(ステップS57:NO)、ステップS58,S59の水平方向の濃度変化レベルに基づくノイズセンサの判定をスキップし、基本となるラインセンサ171の出力を採用すべく、ラインセンサ172がノイズセンサであると判定する(ステップS55)。
ステップS57において、肯定的な判断がなされた場合には(ステップS57:YES)、ステップS58において、濃度変化レベルLh1ijとLh2ijとの間にΔDh以上の差があるか否かを判定し、これが肯定的な場合には(ステップS58:YES)、さらに、濃度変化レベルLh1ijとLh2ijその大小を判定する(ステップS59)。
ここで、Lh1ij<Lh2ijであれば、ラインセンサ172にノイズがあると判定し(ステップS59:YES、ステップS55)、Lh1ij<Lh2ijでなければ、ラインセンサ171にノイズがあると判定する(ステップS59:NO、ステップS60)。
また、ステップS58において、Lh1ijとLh2ijとの差がΔDh未満である場合には(ステップS58:NO)、水平方向の濃度変化レベルによるノイズセンサの判定も不可能と判断し、基本となるラインセンサ171の出力を採用すべく、ラインセンサ172がノイズセンサであると判定する(ステップS55)。
以上によりノイズセンサ判定処理を終了して図11のフローチャートにリターンして、当該判定結果に基づきノイズ補正を実行する(ステップS6)。
すなわち、ノイズ画素と判定された画素の出力として、ノイズセンサと判定されていない方のラインセンサの出力を選択することにより、ゴミによるノイズが惹起されていない画像データを得る。
ステップS4においてノイズ画素でないと判定された場合にはステップS5、S6のノイズ補正処理を行わない。
以上の処理が、1ライン分の画素について終了したか否かを判定し(ステップS7)、していなければ、変数「j」を1だけインクリメントして、次の画素について上記ステップS2〜S6のノイズ画素判定・ノイズ補正処理の一連の処理(以下、「ノイズ判定・補正処理」という。)を繰り返し(ステップS7:NO、ステップS9)、この処理が1ライン分の画素について終了すると(ステップS7:YES)、次に1頁分についてノイズ判定・補正処理が終了したか否かを判定し(ステップS8)、終了していなければ、変数「j」を1にリセットすると共に変数「i」を1だけインクリメントして(ステップS8:NO、ステップS10)、次のラインについてノイズ判定・補正処理を繰り返し、ステップS8で1頁分の処理が終了した場合には、次の原稿の有無を判定し(ステップS11)、原稿があれば(ステップS11:YES)、当該原稿についてステップS1〜ステップS10の処理を繰り返し、なければ(ステップS11:NO)、筋ノイズ補正処理を終了する。
<変形例>
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明が上記実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例を実施することができる。
(1)1ライン前のノイズ画素に対する判定結果の利用
(1−1)上記実施の形態のノイズセンサ判定部726におけるノイズセンサの判定処理においては、まず、ラインセンサ171R、172Rの副走査方向における濃度変化レベルを比較し、それで判定不能な場合には、主走査方向における濃度変化レベルを比較し、それでも判定が困難な場合には、基本となるラインセンサ(上記ではラインセンサ171)の出力を選択するようにしているが、本変形例では、これらの判定不能の場合において、前のラインの判定結果を利用して、より正確に筋ノイズ補正を図るようにしている。
(1−2)基本的な処理手順
図14は、本変形例における基本的な処理手順を示す図である。
(i)第1段階
ラインセンサ171R、172Rから出力された画像データD1、D2について、垂直濃度変化レベルに基づくノイズセンサ判定を行う。
(ii)第2段階
上記の方法でノイズセンサの判定が不能な場合には、所定の条件の下に、副走査方向における1ライン前の主走査方向における位置が同じ位置の画素(1つ前の主走査方向ラインの画素において当該主走査方向のアドレスが同じ画素。以下では、単に「前ライン画素」という。)についての垂直濃度変化レベルに基づくノイズセンサ判定結果を参照し、これを使用する。ここでの所定条件は、当該副走査方向における前ライン画素もノイズ画素であることを意味する。
(iii)第3段階
上記第2段階において、前ライン画素についてもノイズセンサの判定不能であるか、もしくは前ライン画素がノイズ画素でない場合には、水平濃度変化レベルに基づくノイズセンサ判定を行う。
(iv)第4段階
上記第3段階の判定でもノイズセンサを特定できない場合は、所定の条件の下に、前ライン画素についての水平濃度変化レベルに基づくノイズセンサ判定結果を使用する。ここでの所定条件も、前ライン画素がノイズ画素であることを意味する。
上記第1〜第4段階のノイズセンサ判定は、ノイズ画素についてのみ行われ、その判定結果がノイズ補正部727(図4)に出力される。
G、Bの色成分の画像データについても同様なノイズセンサ判定処理が実行される。
(1−3)回路構成
以下、上記ノイズセンサ判定処理を実行するためのノイズセンサ判定部の回路構成を説明するが、この構成は、図6のノイズセンサ判定部726と大部分同じであり、判定部7265の該当する部分の構成のみが異なるだけなので、この点を中心に説明する。
図15は、本変形例に係る判定部100の構成を示すブロック図である。
同図に示すように判定部100は、ラッチ回路を基本としており、2個のラッチセレクター111、121、6個のセレクター112、114、116、122、124、125、2個のラッチメモリ113,123および加算機115などからなる。
以下、上記処理手順にそって各構成要素の動作を説明する。
<第1段階>(濃度変化レベル比較信号S2が、「1」もしくは「2」の場合)
垂直変化レベル比較部7264から出力された垂直方向における濃度変化レベル比較信号S2は、ラッチセレクター111、セレクター114ならびにセレクター124、125に入力される。
当該濃度変化レベル比較信号S2が、「1」もしくは「2」の場合、セレクター114、124、125からは、全て「0」が出力されるため、信号S2を除き、加算器115に入力される信号S11〜S13は全て「0」となり、結局、加算器115は、濃度変化レベル比較信号S2の出力「1」、「2」をセレクター116に出力することになる。
セレクター116は、ノイズ画素判定部725からのノイズ画素判別信号S1(「1」の場合「ノイズ画素」、「0」の場合「非ノイズ画素」)と、加算器115からの出力が乗算器a4で乗算されて入力されており、いずれも「0」でない場合のみ、加算器115からの出力を選択して、ノイズ補正部727に出力する。
反対に、信号S1もしくは加算器115の出力のいずれか一方が「0」の場合には、「2」をノイズ補正部727に送出して、基本となるラインセンサ171の出力をノイズ補正部727から出力させる。
一方、ラッチセレクター111は、ノイズ画素判別信号S1と、濃度変化レベル比較信号S2と信号S14の和との積M(M=S1×(S2+S14))が、「0」のときセレクター112に「0」を出力し、Mが「0」でないときには、「1」をセレクター112に出力するように構成されている。
したがって、判定対象となる画素が、ノイズ画素であって(S1=1)、濃度変化レベル比較信号S2が「1」又は「2」の場合には、M>0となるので、ラッチセレクター111は、セレクター112に「1」を出力する。
セレクター112は、ラッチセレクター111から「1」が入力されると、加算器115からの出力S13をラッチメモリ113に出力するように構成されている。
ラッチメモリ113は、たとえば、1ライン分の濃度変化レベル比較信号S2を格納するだけの容量のメモリを有し、判定対象となっている画素の主走査方向におけるメモリアドレスに上記加算器115からの出力を上書きして格納する。これにより、判定対象となる画素について、ノイズ画素判別信号S1と、濃度変化レベル比較信号S2が共に「0」でない場合には、当該画素に対応する判定結果が、ラッチメモリ113の対応するメモリアドレスにラッチされて更新されることになる。
<第2段階>(濃度変化レベル比較信号S2が「0」の場合)
一方、セレクター114は、入力されている濃度変化レベル比較信号S2が「0」の場合のみラッチメモリ113にラッチされ読み出された信号S14を選択して、加算器115に出力する。
この信号S14は、現在判定対象となっている画素の前ライン画素のノイズセンサ判定結果(信号S13)を示す。そして、ノイズ画素判別信号S1が「1」であって、かつ濃度変化レベル比較信号S2が「0」の場合には、ラッチメモリ113から読み出された信号S14が信号S11として、加算器115に入力され、これが「0」でない場合には、そのままセレクター112を介してラッチメモリ113に格納されるので、結局、前ライン画素のノイズセンサ判定結果が継続して加算器115に出力されることになる。
ところが、前ライン画素がノイズ画素ではない場合には、ノイズ画素判別信号S1=0なので、ラッチセレクター111からは「0」が出力され、セレクター112からラッチメモリ113に「0」が出力され、初期値にリセットされる。そうすると次にノイズ画素判別信号S1が「1」になり、かつ、濃度変化レベル比較信号S2が「1」または「2」になるまで、ラッチメモリ113は「0」のまま更新されない。
上記のラッチ回路より、次の処理が実現される。
判定対象画素がノイズ画素(S1=1)であって、かつ濃度変化レベル比較信号S2が、「0」でない場合には、その判定結果がそのまま採用される。
判定対象画素および前ライン画素が共にノイズ画素であって、かつ、濃度変化レベル比較信号S2が「0」である場合には、前ライン画素のノイズセンサ判定結果が連続して出力される。
<第3段階>(濃度変化レベル比較信号S2、信号S14ともに「0」の場合)
この場合には、ラッチメモリ113は、「0」を保持しており、セレクター114に制御信号として入力される濃度変化レベル比較信号S2が「0」であるため、セレクター114からの出力信号S11も「0」となり、垂直方向における濃度変化レベルによっては、もはやノイズセンサの特定は難しい。この場合には第3段階の水平方向における濃度変化レベルに基づきノイズセンサを特定する。
すなわち、上記濃度変化レベル比較信号S2と信号S11が加算器a1で加算されて制御信号としてセレクター125に入力されており、信号S2、S11ともに「0」なので、セレクター125からは、水平変化レベル比較部7270からの濃度変化レベル比較信号S3が、そのまま信号S12として加算器115に出力され、もし、濃度変化レベル比較信号S3が「0」以外の「1」、「2」であれば、他の信号S2、S11、S13が「0」なので、これが加算器115から出力され、ノイズセンサ判定結果として採用される。
しかし、濃度変化レベル比較信号S3も「0」の場合には、次の第4段階の判定に移る。
<第4段階>
(濃度変化レベル比較信号S2、濃度変化レベル比較信号S3および信号S14全てが「0」の場合)
濃度変化レベル比較信号S2、信号S14が「0」のためセレクター125からは、濃度変化レベル比較信号S3の値「0」がそのまま信号S12として出力される。
一方、濃度変化レベル比較信号S2、信号S11、S12が、加算器a2、a3で加算されて、セレクター124に制御信号として入力されており、今、濃度変化レベル比較信号S2、信号S11,S12の全てが「0」なので、セレクター124からは、ラッチメモリ123から出力される信号S15の値が、そのまま信号13として加算器115に出力される。
ラッチセレクター121には、ノイズ画素判別信号S1、水平方向の濃度変化レベル比較信号S3、信号S15が入力されており、それらの信号値に応じ、上述したラッチセレクター111、セレクター112、ラッチメモリ113と同様な動作が実行され、ノイズ画素判別信号S1が「1」であり、かつ、濃度変化レベル比較信号S3および信号S14の双方が「0」でない限り、ラッチメモリ123に、主走査方向のアドレスごとに加算器115からの出力がラッチされる。
ここで、ラッチメモリ123から出力される信号S15は、当該判定対象となっている画素と主走査方向において同じアドレスの前ライン画素に対してラッチされている加算器115の出力信号S16の値が出力されるようにCPU71により制御される。
(1−4)フローチャート
図16は、本変形例に係るノイズセンサ判定部726で実行されるノイズセンサ判定処理の内容を示すフローチャートである。
まず、垂直エッジ度算出部7262の出力に基づき、垂直方向における濃度変化レベルに基づくノイズセンサ判定を行う(ステップS101)。
濃度変化レベル比較信号S2が「1」または「2」であって、判定不能ではない場合には(ステップS102:NO)、それらをノイズセンサ判定の結果として、そのまま図11のフローチャートにリターンする。
一方、濃度変化レベル比較信号S2が「0」であってノイズセンサの判定が不能である場合には(ステップS102:YES)、次に、前ライン画素がノイズ画素であるか否かを判定し(ステップS103)、前ライン画素がノイズ画素であれば(ステップS103:YES)、当該画素についてのノイズセンサの判定が不能であったか否かを判定し(ステップS104)、判定不能でなければ、その判定結果(垂直濃度変化レベルに基づく判定結果)を使用して現在判定対象となっている画素についての判定結果とする(ステップS104:NO、ステップS110)。
しかし、前ライン画素がノイズ画素でないか(ステップS103:NO)もしくは、前ライン画素についても判定不能であれば(ステップS104:YES)、水平変化レベル比較部7270の濃度変化レベル比較信号S3に基づき水平方向における濃度変化レベルに基づくノイズセンサ判定を行う(ステップS105)。
濃度変化レベル比較信号S3が「1」または「2」であって、判定不能ではない場合には(ステップS106:NO)、それらをノイズセンサ判定の結果として、図11のフローチャートにリターンする。
一方、濃度変化レベル比較信号S3が「0」であってノイズセンサ判定不能である場合には(ステップS106:YES)、次に、前ライン画素がノイズ画素であるか否かを判定し(ステップS107)、前ライン画素がノイズ画素であれば(ステップS107:YES)、当該画素についてのノイズセンサの判定が不能であったか否かを判定し(ステップS108)、判定不能でなければ、その判定結果(水平濃度変化レベルに基づく判定結果)を使用して現在判定対象となっている画素についての判定結果とする(ステップS108:NO、ステップS110)。
しかし、前ライン画素がノイズ画素でないか(ステップS107:NO)もしくは、前ライン画素についても判定不能であれば(ステップS108:YES)、もはや垂直・水平方向における濃度変化レベルを参照して行うノイズセンサ判定を断念し、ラインセンサ172をノイズセンサとみなす(ステップS109)。
本変形例のように、連続する筋ノイズの領域内においては、ノイズセンサも同一と考えられるので、特定の画素について、ラインセンサの判定が不能であっても、前ライン画素がノイズ画素であって、かつ、有効な判定がなされておれば、それを流用することによってさらに的確なノイズセンサ判定を行える。
なお、本変形例において、図14に示すように第1〜第4段階の全てを行う必要はなく、たとえば第2段階、第4段階の判定処理の一方を省略したり、さらには、第1段階→第3段階→第2段階というように判定処理を実行するようにしてもよい。
もっとも、筋ノイズは副走査方向に生じるので、ノイズ画素が副走査方向に連続している限りは、垂直濃度変化レベルに基づくノイズセンサ判定結果の信頼性の方が、水平濃度変化レベルに基づく判定結果の信頼性よりも高いと考えられ、第1段階の次に第2段階の判定処理を優先的に適用するのが望ましい。
(2)濃度変化レベルの検出方法
(2−1)上記実施の形態では、判定対象となる画素を注目画素として、図7(b)、図8(b)に示すような3×3のラプラシアンフィルタを使用して、濃度変化レベルを算出したが、フィルタのサイズはこの大きさに限られず、5×5、8×8などでも構わない。
特に、上記実施の形態では、画素単位でエッジを検出して濃度変化レベルを比較するようにしているので、当該エッジ検出方向以外は1画素とし、エッジ検出方向における画素数を複数画素分のサイズとする方がより効果的である。この場合、たとえば、垂直エッジ検出フィルタとして、1×7(主走査方向の画素×副走査方向の画素)や、1×9程度、水平エッジ検出フィルタとして7×1、9×1程度のサイズのものが使用される。
また、同様な効果を有する他の一次微分フィルタを用いても構わない。
反対に、少なくとも判定対象となっている画素と、主走査方向、副走査方向に隣接する画素との濃度との差分から濃度勾配を求めて、これを濃度変化レベルとすることも可能である。
(2−2)その他、濃度変化レベルを指標するものとして、エッジ度の程度ではなく、最大コントラスト値を用いても構わない。このような場合でも画素間の濃度変化を知ることができ、筋ノイズの発生を知り得るからである。
この最大コントラスト値は、たとえば判定対象となる画素を注目画素し、その所定範囲内の複数の画素との濃度差を算出し、そのうち最大の濃度差を出力することにより取得される。このような場合には、上記ラプラシアンフィルタに代えて公知の最大コントラスト値検出フィルタを使用することによって実行される。
(3)上記実施の形態では、カラー原稿を読取ることができるようにカラー用のラインセンサユニット171、172を使用したが、モノクロ用の画像読取部であっても、2個のブラック用のラインセンサを副走査方向に異なる位置に配設し、それらの出力に係る画像データに基づき上記と同様にして筋ノイズの補正が可能である。
(4)上記実施の形態では、副走査方向に2組のラインセンサユニット171、172を配して、その対応する色成分のラインセンサからの出力に基づき、ノイズ画素の判定並びにノイズセンサの判定を行ったが、同様なラインセンサユニットを副走査方向に3以上の複数組配置して、それらの対応する色成分の出力を比較して、ノイズ画素の判定、ノイズセンサの判定を行うことも可能である。
同一画素について画像データを取得するラインセンサが副走査方向に異なる位置に多くあればあるほど、それら全てのラインセンサについて同一画素に対応する位置にゴミが存在する確率は格段に低くなるので、いずれかのラインセンサが非ノイズセンサと判定されて筋ノイズの補正を確実に行うことができるからである。
たとえば、ラインセンサユニットが、副走査方向に3組ある場合には、各第1〜第3の同一色成分のラインセンサで読み取った、同一画素に対する第1〜第3の画像データを比較して各画像データ間の濃度相関性の有無を判定して、ノイズ画素判定を実行する。
この場合、たとえば判定対象となっている画素の代表濃度値の最大値と最小値の差分が、上記ΔDrを超える場合に当該画素について各画像データに濃度相関性がないと判断でき、その画素をノイズ画素であると判定することができる。
さらに、ノイズ画素と判定された画素について、各第1〜第3の画像データの副走査方向における周辺画素に対する濃度変化のレベルを取得してそれらを比較し、当該副走査方向における濃度変化レベルの最小のものと最大のものとの間に、所定の差分(ΔDv)以上の差がある場合に、当該濃度変化レベルのうち最大のものから当該差分以上の濃度変化レベルに係る画像データを出力したイメージセンサを、読み取り領域内にノイズ惹起物が存するノイズセンサと判定するようにすればよい。
ノイズ補正部727(図4)は、ノイズセンサ以外の一のラインセンサを非ノイズセンサとして、その出力を当該ノイズ画素の画像データとして色補正部728に出力するが、非ノイズセンサが複数ある場合には、たとえば、次のような基準で、一の非ノイズセンサを特定する。
(a)複数の非ノイズセンサの中に、予め決定されている基本のラインセンサユニットがある場合には、そのイメージセンサユニット内のラインセンサの出力を選択する。
(b)副走査方向における濃度変化レベルの一番大きな画像データを出力したラインセンサの出力を採用する。
また、副走査方向における濃度変化レベルによっては、非ノイズセンサの判定が不能であれば、前記濃度相関性がないと判定された画素について、各第1〜第3の画像データの主走査方向における濃度変化のレベルを比較して、当該主走査方向における濃度変化レベルの最小のものと最大のものとの間に、所定の差分(ΔDh)以上の差がある場合に、当該濃度変化レベルのうち最小のものから上記の差分以上大きな濃度変化レベルに係る画像データを出力したラインセンサをノイズセンサと判定するようにすればよい。
この場合において、非ノイズセンサが複数ある場合に選択すべき一のラインセンサの決定基準は、上記(a)については同じだが、(b)は、次の(c)に置き換えられる。
(c)主走査方向における濃度変化レベルの一番小さな画像データを出力したラインセンサの出力を採用する。
上記方法により決定された非ノイズセンサの出力をノイズ画素の画像データとして選択して出力することにより、筋ノイズの除去された画像データを取得することができる。
(5)上記実施の形態において、原稿の両面の読取りが可能なようにADF40に読み取った原稿を反転させて再度原稿読取位置に導く機構を設けてもよいし、原稿の表裏を同時に読み取ることができるように、図2におけるADF40の通紙経路途中の41の位置に裏面読取専用のイメージセンサ部や露光ランプを設けるようにしてもよい。この場合、当該裏面専用イメージセンサ部の主走査方向の幅は、当該画像読取部10で読取可能な原稿の最大幅とほぼ同様な長さであり、また、給紙路を挟んで対抗する位置にシェーディング補正用の白色板(不図示)が配設される。
この場合にも、ゴミなどによる筋ノイズが発生する可能性があるので、上記実施の形態と同様にして筋ノイズ補正処理が実行される。
<その他>
(1)上記画像補正処理部72による補正処理の内容は、CPU71で実行されるプログラムに関する発明として捉えることが可能である。
この場合、当該プログラムは、例えば磁気テープ、フレキシブルディスク等の磁気ディスク、DVD、CD−ROM、CD−R、MO、PDなどの光記録媒体、Smart Media(登録商標)、COMPACTFLASH(登録商標)などのフラッシュメモリ系記録媒体等、コンピュータ読み取り可能な各種記録媒体に記録することが可能であり、当該記録媒体の形態で生産、譲渡等がなされる場合もあるし、プログラムの形態で、インターネットを含む有線、無線の各種ネットワーク、放送、電気通信回線、衛星通信等を介して伝送、供給される場合もある。
(2)上記実施の形態では、複合機における画像読取装置に本発明を適用した例について説明したが、シートスルー方式の画像読み取り機能を備えていれば、FAX専用機や画像読取装置単体であっても構わない。
本発明は、シートスルー式の画像読取装置において、筋状のノイズを補正する技術として有用である。
1 複合機
10 画像読取部
12 シートスルー用プラテンガラス
19 基準白板
17 イメージセンサ部
20 プリンタ部
30 給紙部
40 ADF
50 フィニッシャ
60 操作パネル
70 制御部
72 画像補正処理部
81 ごみ
100 判定部
111、121 ラッチセレクター
112、114、116、122、124,125 セレクター
113、123 ラッチメモリ
171、172 ラインセンサ
115 加算器
725 ノイズ画素判定部
726 ノイズセンサ判定部
727 ノイズ補正部
727R セレクター
728 色補正部
7261、7266 ローパスフィルタ
7262、7267 垂直エッジ度算出部
7263,7268 水平エッジ度算出部
7264 垂直変化レベル比較部
7265 判定部
7269 水平エッジ位置比較部
7270 水平変化レベル比較部

Claims (15)

  1. 原稿を副走査方向に移動させながら、画像読取手段により当該原稿の画像データを取得する画像読取装置であって、
    前記画像読取手段は、副走査方向において異なる位置に配された第1〜第N(Nは2以上の整数)のN個のイメージセンサを有し、
    第1〜第Nのイメージセンサで読み取った第1〜第Nの画像データのうち、同一画素に対応するものを比較して、それらの濃度相関性の有無を判定する第1の判定手段と、
    前記濃度相関性がないと判定された画素の、その副走査方向において隣接する画素に対する濃度変化の程度を示す値を、前記第1〜第Nの画像データについて取得して第1〜第Nの垂直方向濃度変化レベルとする第1の濃度変化レベル取得手段と、
    前記取得された第1〜第Nの垂直方向濃度変化レベルを比較する第1の濃度変化レベル比較処理を実行し、当該複数の垂直方向濃度変化レベルのうち最大のものから第1の差分以上の垂直方向濃度変化レベルがある場合に、当該第1の差分以上の垂直方向濃度変化レベルに係る画像データを出力したイメージセンサを、読み取り領域内にノイズ惹起物が存するノイズ発生イメージセンサと判定する第2の判定手段と
    を備えたことを特徴とする画像読取装置。
  2. 前記濃度相関性がないと判定された画素について、その主走査方向において隣接する画素に対する濃度変化の程度を示す値を、前記第1〜第Nの画像データに基づき取得して第1〜第Nの水平方向濃度変化レベルとする第2の濃度変化レベル取得手段を備え、
    前記第2の判定手段は、
    前記第1の濃度変化レベル比較処理によっては、ノイズ発生イメージセンサを判定できない場合に、前記取得された第1〜第Nの水平方向濃度変化レベルを比較する第2の濃度変化レベル比較処理を実行し、当該複数の水平方向濃度変化レベルのうち最小のものから第2の差分以上大きな水平方向濃度変化レベルがある場合に、当該第2の差分以上大きな水平方向濃度変化レベルに係る画像データを出力したイメージセンサを、読み取り領域内にノイズ惹起物が存するノイズ発生イメージセンサと判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
  3. 前記第2の判定手段は、
    前記濃度相関性がないと判定された画素が主走査方向に連続して並ぶ領域の両端の位置に対応して発生する主走査方向における濃度変化レベルの2つのピークが、一のイメージセンサから出力される画像データ上で検出されない場合には、前記第2の濃度変化レベル比較処理に基づくノイズ発生イメージセンサの判定を破棄することを特徴とする請求項2に記載の画像読取装置。
  4. 前記第2の判定手段によりノイズ発生イメージセンサと判定されたイメージセンサを除いた他の特定の1つのイメージセンサの出力を当該画素の画像データとして選択して出力する選択手段を
    備えることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の画像読取装置。
  5. 前記第2の判定手段は、
    前記濃度相関性がないと判定された画素について、ノイズ発生イメージセンサの判定をすることができないときに、副走査方向における1ライン前の画素であって主走査方向に同じアドレスの画素についてなされたノイズ発生イメージセンサの判定結果を採用することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の画像読取装置。
  6. 前記第2の判定手段は、
    濃度相関性がないと判定された第1の画素について、第1の濃度変化レベル比較処理によっては、ノイズ発生イメージセンサの判定をすることができないときに、副走査方向における1ライン前の画素であって主走査方向に同じアドレスを有する第2の画素についてなされた第1の濃度変化レベル比較処理に基づくノイズ発生イメージセンサの判定結果を採用し、
    前記第2の画素についても第1の濃度変化レベル比較処理に基づくノイズ発生イメージセンサの判定ができていなかった場合には、前記第1の画素について第2の濃度変化レベル比較処理に基づくノイズ発生イメージセンサの判定を行い、
    前記第1の画素について第2の濃度変化レベル比較処理によっても、ノイズ発生イメージセンサの判定をすることができないときに、前記第2の画素についてなされた第2の濃度変化レベル比較処理に基づくノイズ発生イメージセンサの判定結果を採用する
    ことを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載の画像読取装置。
  7. 前記濃度相関性がないと判定された画素について、前記第2の判定手段の判定結果を当該画素の主走査方向のアドレスに対応させて記憶する記憶手段と、
    特定の画素について第2の判定手段から判定結果が出されたときに、前記記憶手段における当該特定の画素の主走査方向におけるアドレスに対応して格納されている判定結果を更新する更新手段と、
    を備え、
    前記第2の判定手段は、
    前記第1の濃度変化レベル比較処理によっては、ノイズ発生イメージセンサを判定できない場合に、前記更新手段による更新を禁止して、前記記憶手段の対応するアドレスに格納されている判定結果を読み出して出力する
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の画像読取装置。
  8. 前記濃度相関性がないと判定された画素について、前記第2の判定手段の判定結果を当該画素の主走査方向のアドレスに対応させて記憶する記憶手段と、
    特定の画素について第2の判定手段から判定結果が出されたときに、前記記憶手段における当該特定の画素の主走査方向におけるアドレスに対応して格納されている判定結果を更新する更新手段と、
    を備え、
    前記第2の判定手段は、
    前記第2の濃度変化レベル比較処理によっては、ノイズ発生イメージセンサを判定できない場合に、前記更新手段による更新を禁止して、前記記憶手段の対応するアドレスに格納されている判定結果を読み出して出力する
    ことを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載の画像読取装置。
  9. 前記第1の判定手段により、特定の画素について前記濃度相関性があると判定された場合に、前記記憶手段の当該特定の画素に対応するアドレスに記憶されている判定結果を、所定の初期値にリセットするリセット手段を
    備えていることを特徴とする請求項7または8に記載の画像読取装置。
  10. 前記第2の判定手段は、ノイズ発生イメージセンサを判定できない場合には、あらかじめ決定された一のイメージセンサを、ノイズ発生イメージセンサとみなすことを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の画像読取装置。
  11. 前記第2の判定手段は、前記各画像データの濃度変化の程度を示す値を取得すべき方向における画素のエッジ度を取得するエッジ度取得手段を備え、
    前記各画像データの濃度変化の程度を示す値は、当該画素について取得されたエッジ度に関する値であることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の画像読取装置。
  12. 前記第2の判定手段は、前記各画像データの濃度変化の程度を示す値を取得すべき方向における最大コントラスト値を取得する最大コントラスト値取得手段を備え、
    前記各画像データの濃度変化の程度を示す値は、当該画素について取得された最大コントラスト値であることを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載の画像読取装置。
  13. 原稿を副走査方向に移動させながら画像読取手段により当該原稿の画像データを取得する画像読取装置において、画像読取手段として副走査方向において異なる位置に配された第1〜第N(Nは2以上の整数)のN個のイメージセンサを有しており、そのうち筋状ノイズの発生しているイメージセンサを判定し、それ以外の一のイメージセンサから出力された画像データを選択することにより、筋状ノイズの補正をする方法であって、
    前記筋状ノイズの発生しているイメージセンサを判定は、
    前記第1〜第Nのイメージセンサで読み取った第1〜第Nの画像データのうち、同一画素に対応するものを比較して、それらの濃度相関性の有無を判定する第1の判定ステップと、
    前記濃度相関性がないと判定された画素の、その副走査方向において隣接する画素に対する濃度変化の程度を示す値を、前記第1〜第Nの画像データについて取得して第1〜第Nの垂直方向濃度変化レベルとする第1の濃度変化レベル取得ステップと、
    前記取得された第1〜第Nの垂直方向濃度変化レベルを比較する第1の濃度変化レベル比較処理を実行し、当該複数の垂直方向濃度変化レベルのうち最大のものから第1の差分以上の垂直方向濃度変化レベルがある場合に、当該第1の差分以上の垂直方向濃度変化レベルに係る画像データを出力したイメージセンサを、読み取り領域内にノイズ惹起物が存するノイズ発生イメージセンサと判定する第2の判定ステップと
    を備えたことを特徴とする筋状ノイズ補正方法。
  14. 前記濃度相関性がないと判定された画素について、その主走査方向において隣接する画素に対する濃度変化の程度を示す値を、前記第1〜第Nの画像データに基づき取得して第1〜第Nの水平方向濃度変化レベルとする第2の濃度変化レベル取得ステップを備え、
    前記第2の判定ステップは、
    前記第1の濃度変化レベル比較処理によっては、ノイズ発生イメージセンサを判定できない場合に、前記取得された第1〜第Nの水平方向濃度変化レベルを比較する第2の濃度変化レベル比較処理を実行し、当該複数の水平方向濃度変化レベルのうち最小のものから第2の差分以上大きな水平方向濃度変化レベルがある場合に、当該第2の差分以上大きな水平方向濃度変化レベルに係る画像データを出力したイメージセンサを、読み取り領域内にノイズ惹起物が存するノイズ発生イメージセンサと判定する
    ことを特徴とする請求項13に記載の筋状ノイズ補正方法。
  15. 前記第2の判定ステップは、
    前記濃度相関性がないと判定された画素が主走査方向に連続して並ぶ領域の両端の位置に対応して発生する主走査方向における濃度変化レベルの2つのピークが、一のイメージセンサから出力される画像データ上で検出されない場合には、前記第2の濃度変化レベル比較処理に基づくノイズ発生イメージセンサの判定を破棄することを特徴とする請求項14に記載の筋状ノイズ補正方法。
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