JP5027839B2 - 画像読取装置及び画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、画像読取装置及び画像形成装置に関し、特に、シェーディング補正の白基準値等の取得に用いる白色基準部材の不具合を検出する技術に関する。
一般に、複写機等に備えられる画像読取装置においては、スキャナ(画像読取部)の配光や読取りセンサ画素毎のレベル差を補正するためにシェーディング補正が行われる。このシェーディング補正では、画像読取装置に設けられている白色基準部材をスキャナで読み取り、当該白色基準部材(白色基準板や白基準ローラ)の読取りデータ(白基準値)をなす各画素の画素値に基づいて、実際の原稿を当該スキャナで読み取った場合における当該原稿読取データの各画素の読取りレベル差を補正する。この種の画像読取装置において、白色基準部材のスキャナ読取対象面や、白色基準部材とセンサ間の光路上に汚れやゴミがあると、当該汚れやゴミの画像読取位置の画素(異常部分)の画素値が他の画素値と異なってしまい、白基準値が一様性のないものとなる。
このような白基準値を用いてシェーディング補正が行われた画像には、異常部分の画素に縦筋が発生したり、画質が悪化したりするため、正確な原稿読取画像データを得ることができない。そのため、異常部分に対するユーザによる清掃又は自動清掃が必要であるが、そのためには白色基準部材のゴミや汚れの検出が必要となる。
従来、白色基準部材のゴミや汚れによる異常を検知する技術としては、(1)白色基準部材の読み取りデータを所定の閾値と比較して異常を判断する、或いは、(2)下記特許文献1に示されるように、白色ローラ周面上の所定幅の対象領域を読み取ると共に、白色ローラ全周分も読み取って、当該対象領域内の画素毎の平均値Dsg(n)が、全周分の画素毎の全周平均値Drl(n)よりも低い場合には、当該対象領域が他の領域よりも汚れていると判断する、といった技術が知られている。
特開2002−290671号公報
しかしながら、白基準部材の読み取りデータを所定の閾値と比較する異常検出技術(上記(1))の場合、配光・センサ感度の画素毎のバラツキ、またCIS(密着型イメージセンサ)のように複数チップの感度差、レンズアレイの配光リップルがあるものに対しては、白基準値の振れ幅が大きくなるため、固定の閾値を用いて異常を検出することは困難である。また、特許文献1に示される技術(上記(2))の場合、原稿読取前に白色基準部材の上記対象範囲と全周の両方に対する読み取りを行わなければならず、特に、白ローラの全周読み取りが必要となっているため、画像読取装置の読取速度が遅くなるという悪影響がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、冗長な画像読取動作を行うことなく、白基準部材を読み取って得た白基準値の振れ幅が大きい場合でも、正確に読取機構の異常を検出可能とすることを目的とする。
本発明の請求項1に記載の発明は、原稿を搬送する原稿搬送部と、
前記原稿搬送部によって搬送されてくる原稿の画像を読取る光電変換素子を有する画像読取部と、
前記画像読取部による画像読取が可能な位置に配置された白色基準部材と、
予め定められた白色の平均輝度を示す白平均基準値、及び予め定められた白色の最低輝度を示す白地最低基準値を記憶する記憶部と、
前記画像読取部による前記白色基準部材の読み取り動作で取得された黒基準値及び白基準値を用いて、前記画像読取部に読み取られた原稿の余白領域の画像に対してシェーディング補正を行うシェーディング補正部と、
前記画像読取部に取得させた前記白基準値と、前記画像読取部に読み取られた前記余白領域の画像のデータとを比較し、当該余白領域の画像のデータをなす各画素の内、対応する当該白基準値の各画素よりも高い輝度を示す画素を異常画素候補として抽出する抽出部と、
前記シェーディング補正部によってシェーディング補正された前記余白領域の画像をなす各画素の平均値及び最低値を算出する算出部と、
前記算出された平均値が前記白平均基準値よりも小さく、かつ、前記算出された最低値が前記白地最低基準値よりも大きいという条件を満たすかを判断し、前記平均値及び前記最低値が前記条件を満たすと判断した場合に、前記抽出部によって異常画素候補として抽出された画素を異常画素と判定し、前記条件を満たさないと判断した場合に、前記抽出部によって異常画素候補として抽出された画素を異常画素と判定しない異常画素判定部と
を備える画像読取装置である。
この発明によれば、画像読取部の配光・センサ感度の画素毎のバラツキ等により白基準値の振れ幅が大きく、すなわち白基準値が安定せずに変動する場合であっても、シェーディング補正された余白領域の画像をなす各画素の平均値が白基準値よりも小さく、かつ、当該余白領域の画像をなす各画素の最低画素値が白地最低基準値よりも大きいという上記条件を満たすと異常画素判定部が判断した場合に限って、当該異常画素判定部が、抽出部によって白基準値の各画素よりも高い輝度を示す異常画素候補として抽出された画素を、異常画素と判定するため、的確に異常画素を判定することができる。また、本発明で必要とされる画像読取は、白基準部材の1回の読取と、余白領域の画像の読取であるため、通常のシェーディング補正を行う場合と同様の回数の画像読取動作で足りるため、冗長な画像読取動作を行う必要もなく、画像読取速度が遅くなるという問題がない。
本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像読取装置であって、前記原稿搬送部によって搬送されてくる原稿について、原稿搬送方向先端部の前記余白領域と、原稿搬送方向後端部の前記余白領域とについて前記画像読取部が読み取った各余白領域の画像に対する前記シェーディング補正部、前記抽出部及び前記算出部による処理で得られた当該各余白領域の画像のそれぞれの前記平均値及び前記最低値を用いて、前記異常画素判定部は、当該各余白領域の画像の両方について前記条件を満たすかを判断し、当該条件を満たすと判断した場合であって、かつ、当該各余白領域の画像から前記異常画素候補として抽出された画素が同一である場合に、当該画素を異常画素と判定するものである。
この発明では、原稿搬送方向先端部の前記余白領域と、原稿搬送方向後端部の前記余白領域とに対するシェーディング補正部、抽出部及び算出部による処理で得られた当該各余白領域の画像の両方について、異常画素判定部がそれぞれに上記条件を満たすかの判断を行い、当該各余白領域の画像の両方について上記条件を満たすと判断し、かつ、当該各余白領域の画像から異常画素候補として抽出された画素が同一である場合に、当該画素を異常画素と判定するので、画像読取部の光電変換素子による読取値が状況等によって変動して当該読取値の振れが大きいようなセンサであっても、安定した異常画素の判定を行うことができる。
本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の画像読取装置であって、前記画像読取部によって前記白基準値が取得される度に、前記画像読取部が読み取った前記余白領域の画像に対する前記シェーディング補正部、前記抽出部及び前記算出部による処理で得られた前記平均値及び前記最低値を用いて、前記異常画素判定部は、当該余白領域の画像について前記条件を満たすかを判断し、当該条件を満たすと判断した場合であって、かつ、各前記余白領域の画像から前記異常画素候補として抽出された画素が同一であると複数回判断された場合に、当該画素を異常画素と判定するものである。
この発明によれば、画像読取部によって白基準値が取得される度に、シェーディング補正部、抽出部及び算出部による処理に基づいて、異常画素判定部が、上記条件を満たすか否かの判断を行い、各余白領域の画像について上記条件を満たすと判断し、かつ、当該各余白領域の画像から前記異常画素候補として抽出された画素が同一であると複数回判断された場合に限って、当該画素を異常画素と判定するので、異常画素の誤検出が排除されて、異常画素の検出精度が向上する。
本発明の請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の画像読取装置であって、前記異常画素判定部は、前記余白領域の画像について前記条件を満たすと判断された回数をカウントし、当該カウント値が予め定められた値に達した場合に、当該判断の対象とされている画素を異常画素と判定するものである。
この発明によれば、異常画素判定部は、判断部によって当該余白領域の画像について前記条件を満たすと判断された回数をカウントし、当該カウント値が予め定められた値に達した場合に限って、当該判断の対象とされている画素を異常画素と判定するので、異常画素の誤検出が排除されて、異常画素の検出精度が向上する。
本発明の請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の画像読取装置であって、前記画像読取部は、読取対象を照射する照射部を備え、前記光電変換素子は、当該照射部によって照射された読取対象及び非照射の読取対象を読み取り、
前記シェーディング補正部は、前記画像読取部が前記白色基準部材を前記非照射の状態で読み取って得た複数ラインの原稿画像データの平均値を、前記黒基準値として用いるものである。
この発明によれば、白色基準部材を照射部が非照射の状態で読み取られた複数ラインの画像データの平均値が黒基準値とされるので、暗示ノイズの影響を軽減することが可能になる。
本発明の請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の画像読取装置であって、前記画像読取部は、読取対象を照射する照射部を備え、前記光電変換素子は、当該照射部によって照射された読取対象及び非照射の読取対象を読み取り、
前記シェーディング補正部は、前記画像読取部が前記白色基準部材を前記照射した状態で読み取って得た複数ラインの原稿画像データの平均値を、前記白基準値として用いるものである。
この発明によれば、白色基準部材を照射部非照射した状態で読み取られた複数ラインの画像データの平均値が白基準値とされるので、ショットノイズの影響を軽減することが可能になる。
本発明の請求項7に記載の発明は、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の画像読取装置と、
記録媒体に対して画像を形成する画像形成部と
を備えた画像形成装置である。
この発明によれば、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の発明と同様の作用が得られる。
本発明によれば、冗長な画像読取動作を行うことなく、白基準部材を読み取って得た白基準値の振れ幅が大きい場合でも、正確に読取機構の異常を検出することが可能になる。
本実施の形態における複合機の内部構成を模式的に示した縦断面図である。 複合機の画像読取装置を示した概略側面図である。 画像読取装置の画像読取回路の概略構成を示すブロック図である。 シェーディング補正・異常検出部の内部構成を示すブロック図である。 画像読取装置による異常画素の判定処理の流れを示すフローチャートである。 黒基準値、白基準値、原稿読取画像の画素値、及びシェーディング補正後の原稿画像をなす各画素の画素値をグラフで示す図である。 画像読取装置による異常画素の判定処理の第2実施形態で行われる処理の一部を示すフローチャートである。 画像読取装置による異常画素の判定処理の第3実施形態に係る処理の流れを示すフローチャートである。 第3実施形態に係る異常画素判定処理での原稿画像読取位置を示す図である。
以下、本発明の一実施形態に係る画像読取装置及び画像形成装置について図面を参照して説明する。尚、以下の実施形態では、本発明における画像読取装置及び画像形成装置を、カラーコピー、スキャナ、ファクシミリ、プリンタ等の機能を備えた複合機に集約した形態を例に説明する。
図1は本実施の形態における複合機1の内部構成を模式的に示した縦断面図である。複合機1は大きく分けると画像読取装置2と装置本体3とからなる。画像読取装置2は、原稿給紙部(原稿搬送部)21とスキャナ部22を備えて構成される。原稿給紙部21はADFを実現するものであり、原稿トレイ241、給紙ローラ232、搬送ドラム233、排紙ローラ234及び排紙トレイ235を有する。原稿トレイ211は原稿が載置される場所であり、原稿トレイ241に載置された原稿は1枚ずつ給紙ローラ232によって取り込まれて搬送ドラム233へ搬送される。搬送ドラム233を経由した原稿は排紙ローラ234によって排紙トレイ235へ排出される。
スキャナ部(画像読取部の一例)22は、原稿の画像を光学的に読み取って画像データを生成するものである。スキャナ部22は、装置本体3に設けられている。スキャナ部22は、コンタクトガラス221、光源222、第1ミラー223、第2ミラー224、第3ミラー225、第1キャリッジ226、第2キャリッジ227、結像レンズ228、CCD(Charge Coupled Device)229を備える。このスキャナ部22は、光源222として冷陰極蛍光管等の白色蛍光ランプが用いられ、上記第1ミラー223、第2ミラー224、第3ミラー225、第1キャリッジ226、第2キャリッジ227及び結像レンズ228により、原稿からの光をCCD229に導くものである。スキャナ部22は、光源222として冷陰極蛍光管等の白色蛍光ランプを用いていることから、光源として3色LED等が用いられる後述のCIS231よりも色再現性に優れる。
CIS(画像読取部の他の例)231は、スキャナ部22よりも原稿搬送方向下流側に設けられている。CIS231は、原稿搬送路において、スキャナ部22によって読み取られる原稿面とは反対側の面を読取可能な位置に設けられている。
コンタクトガラス221は原稿を載置する場所であり、光源222及び第1ミラー223は第1キャリッジ226によって支持され、第2ミラー224及び第3ミラー225は第2キャリッジ227によって支持されている。
画像読取装置2の原稿読取方法としては、コンタクトガラス221上に載置された原稿をスキャナ部22が読み取るフラットベッド読取モードと、原稿をADFによって取り込み、その搬送途中で原稿を読み取るADF読取モードがある。
フラットベッド読取モードでは、光源222がコンタクトガラス221上に載置された原稿を照射し、主走査方向1ライン分の反射光が第1ミラー223、第2ミラー224、第3ミラー225の順に反射して、結像レンズ228に入射する。結像レンズ228に入射した光はCCD229の受光面で結像される。CCD229は一次元のイメージセンサであり、1ライン分の原稿の画像を同時に処理する。1ライン分の読み取りが終了すると、主走査方向と直交する方向(副走査方向、矢印Y方向)に第1キャリッジ226及び第2キャリッジ227が移動され、次のラインの読み取りが行われる。
ADF読取モードでは、原稿トレイ241に載置された原稿が給紙ローラ232によって1枚ずつ取り込まれ、搬送ドラム233から排紙トレイ235への搬送経路に設けられた画像読取位置230上を原稿が通過するとき、光源222が原稿を照射し、主走査1ライン分の反射光が第1ミラー223、第2ミラー224、第3ミラー225の順に反射して、結像レンズ228に入射する。結像レンズ228に入射した光はCCD229の受光面で結像される。続いて原稿は反訴ドラム233によって搬送され、次のラインが読み取られる。尚、以下の説明において、特に記載のないものについては、ADF読取モードによって原稿を自動給紙し、画像の読み取りを行うことを前提に説明を行う。
更に、原稿給紙部21は切換ガイド236、反転ローラ237及び反転搬送路238からなる原稿反転機構を有する。1回目のADF読み取りによって表面(原稿の一方の面)が読み取られた原稿を、原稿反転機構を用いて反転させて再搬送することによって、再度CCD229によって裏面(原稿の他方の面)の読み取りが行わせることができる。この原稿反転機構は、両面読み取り時にのみ動作し、片面読み取り時は動作しない。片面読み取り時及び両面読み取り時において裏面の読み取り後、切換ガイド236は上側に切り替えられ、搬送ドラム233を経た原稿は排紙ローラ234によって排紙トレイ235に排紙される。両面読み取り時における表面読み取り後、切換ガイド236は下側に切り替えられ、搬送ドラム233を経た原稿は反転ローラ237のニップ部へ搬送される。その後、切換ガイド236は上側へ切り替わって反転ローラ237が逆回転することにより、原稿は反転搬送路238を介して搬送ドラム233へ再搬送される。以下、原稿反転機構を用いて原稿の両面を読み取らせるモードを両面反転読取モード又は高画質モードと表記する。
更に、本実施の形態の画像読取装置2は、ADF読取モード時において、上記で説明したように原稿の搬送途中でCCD229によって原稿の表面の読み取りを行わせると同時に、231によって原稿の裏面の読み取りを行わせることが可能である。つまり、原稿トレイ241から給紙された原稿は画像読取位置230上を通過するときにCCD229によって表面が読み取られ、更にCIS231を通過する際に裏面が読み取られる。このようにCCD229とCIS231を用いることで、ワンパスで原稿の両面の読み取りが可能となる。
複合機1は、装置本体3と、装置本体3の左方に配設されたスタックトレイ6とを有している。装置本体3は、複数の給紙カセット461と、給紙カセット461から用紙(記録媒体)を1枚ずつ繰り出して記録部(画像形成部)40へ搬送する給紙ローラ462と、給紙カセット461から搬送されてきた用紙に画像を形成する記録部40とを備える。更に手差しトレイ471を備え、この手差しトレイ471からは何れの給紙カセットにも収納されていないサイズの用紙や、既に一方の面に画像形成がなされている用紙(裏紙)、OHPシートのような任意の記録媒体が載置可能であり、給紙ローラ472によって1枚ずつ装置本体3内に給紙される。
記録部40は、感光体ドラム43の表面から残留電荷を除電する除電装置421と、除電後の感光体ドラム43の表面を帯電させる帯電装置422と、スキャナ部22で取得された画像データに基づいてレーザ光を出力して感光体ドラム43表面を露光し、感光体ドラム43の表面に静電潜像を形成する露光装置423と、上記静電潜像に基づいて感光体ドラム43上に、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)及びブラック(K)の各色のトナー像を形成する現像装置44C、44M、44Y、44Kと、感光体ドラム43に形成された各色のトナー画像が転写されて重ね合わせされる転写ドラム49と、転写ドラム49上のトナー像を用紙に転写させる転写装置41と、トナー像が転写された用紙を加熱してトナー像を用紙に定着させる定着装置45とを備えている。なお、シアン、マゼンタ、イエロー及びブラックの各色に対するトナーの供給は、不図示のトナー供給容器(トナーカートリッジ)から行われる。また、記録部40を通過した用紙をスタックトレイ6又は排出トレイ48まで搬送する搬送ローラ463及び464等が設けられている。
用紙の両面に画像を形成する場合は、記録部40によって用紙の一方の面に画像の形成が施された後、この用紙を排出トレイ48側の搬送ローラ463にニップされた状態にする。この状態で搬送ローラ463を逆回転させて用紙をスイッチバックさせ、用紙を用紙搬送路Lに送って記録部40の上流域に再度搬送し、記録部40によって他方の面に画像の形成が施された後、用紙をスタックトレイ6又は排出トレイ48に排出する。
また、装置本体3の前方には、ユーザが操作画面や各種メッセージ等を視認することができる表示部や、種々の操作命令を入力するための操作ボタンを有する操作部5が備えられている。この操作部5は、タッチバネルを備える表示部51、数字キー群53、スタートボタン55等を備える。表示部51は、LCD(Liquid Crystal Display)やELD(Electronic Luminescent Display)等によって構成され、紙サイズ選択、倍率選択、濃度選択等の選択画面が表示される。
次に、スキャナ部22及びCIS231によるシェーディング補正用の黒基準値及び白基準値の取得動作を説明する。図2は、複合機1の画像読取装置2を示した概略側面図である。
本実施形態の画像読取装置2には、画像読取位置230から外れた位置であって、スキャナ部22による画像読取が可能な位置に、白色基準板(白色基準部材の一例)10が設けられている。白色基準板10は、主走査方向(図2において紙面に直交する方向)に延びるように、コンタクトガラス221に取り付けられた白色の帯板状部材である。スキャナ部22がシェーディング補正用の白基準値を取得する場合、上記副走査方向において白色基準板10の位置まで第1キャリッジ226及び第2キャリッジ227が移動し、光源222により白色基準板10の白色面を照射した状態で、当該白色面を読み取る。また、スキャナ部22がシェーディング補正用の黒基準値を取得する場合、同様に白色基準板10の位置まで第1キャリッジ226及び第2キャリッジ227が移動し、光源222を消灯して白色基準板10の白色面を非照射とした状態で当該白色面を読み取る。
また、CIS231に対向する位置であって、CIS231による画像読取が可能な位置には、シェーディングローラ(白色基準部材の他の例)11が設けられている。シェーディングローラ11は、その回転軸が主走査方向に延び、周面が白色とされたローラ部材である。シェーディングローラ11は、図略の駆動源からの回転駆動力で回転されることで、CIS231の画像読取位置に搬送されてくる用紙を排紙ローラ234方向に搬送する。CIS231がシェーディング補正用の白基準値を取得する場合、CIS231が備える光源231aによりシェーディングローラ11の周面を照射した状態で、当該白色の周面を読み取る。CIS231がシェーディング補正用の黒基準値を取得する場合、CIS231が備える光源231aを消灯してシェーディングローラ11の周面を非照射の状態として当該白色の周面を読み取る。
次に、複合機1における画像読取装置2についての画像読取回路を説明する。図3は、画像読取装置2の画像読取回路の概略構成を示すブロック図である。画像読取装置2の画像読取回路210は、CPU211と、RAM212と、ROM213と、光源制御回路214と、駆動機構制御部215と、操作部5と、A/D変換部217と、シェーディング補正・異常検出部218と、画像処理部219とを備える。これら各部は、バスBUSによって互いに通信可能に接続されている。
CPU211は、複合機1の全体的な動作制御を司る制御機構からなり、本実施形態では、画像読取装置2の動作制御も担当する。CPU211は、ROM212又は図略のHDDに記憶されている複合機1及び画像読取装置2の動作制御プログラムに従って、複合機1及び画像読取装置2の動作制御を行う。
RAM212は、CPU211による上記動作制御プログラムに従った複合機1及び画像読取装置2の動作制御時の作業領域として用いられる記憶機構である。
ROM(特許請求の範囲の記憶部の一例)213は、上記動作制御プログラムや、白色基準板10及びシェーディングローラ11の異常検出処理に用いられる白平均基準値L及び白地最低基準値Mを記憶する。当該白平均基準値L及び白地最低基準値Mは、後述する異常画素判定部による異常画素の判定に用いられる。これら異常検出処理及び白平均基準値L及び白地最低基準値Mの詳細は後述する。
光源制御回路214は、光源222び光源231aの点灯及び消灯動作を制御する回路である。
駆動機構制御部215は、原稿画像読取動作と、シェーディング補正用の白基準値及び白基準値を取得する画像読取動作とを行うために必要なスキャナ部22及びCIS231等の駆動機構の動作を制御する。
操作部5は、操作者から、コピー動作開始指示等の各種操作指示を受け付けるものである。
A/D変換部217は、スキャナ部22のCCD229、及びCIS231から送出されてくるアナログの電気信号からなる読取画像データを、ディジタルの読取画像データに変換する。また、A/D変換部217は、当該ディジタル変換後の読取画像データをシェーディング補正・異常検出部218に出力する。
シェーディング補正・異常検出部218は、スキャナ部22による白色基準板10の読み取り動作、及びCIS231によるシェーディングローラ11の読み取り動作で取得された上記白基準値及び黒基準値を用いて、スキャナ部22及びCIS231のそれぞれに読み取られた各原稿画像に対してシェーディング補正を行う。また、シェーディング補正・異常検出部218は、シェーディング補正済みの原稿画像をなす各画素の平均値AVE(Ish)及び最低値MIN(Ish)を算出し、当該平均値AVE(Ish)及び最低値MIN(Ish)を用いて後述する異常画素判定処理を行う。シェーディング補正・異常検出部218は、当該異常画素判定処理により異常画素と判定した画素が存在しなかった場合に、画像処理部219に、シェーディング補正済みの原稿画像のデータを送出する。
画像処理部219は、シェーディング補正・異常検出部218から送出されてくる画像データに関する各種画像処理を行うものである。例えば、画像処理部219は、当該画像データに対して、レベル補正、ガンマ補正等の補正処理、画像データの圧縮又は伸長処理、拡大又は縮小処理などの画像加工処理を行う。
次に、シェーディング補正・異常検出部218の内部構成を説明する。図4はシェーディング補正・異常検出部218の内部構成を示すブロック図である。
シェーディング補正・異常検出部218は、黒基準メモリ2181と、白基準メモリ2182と、異常画素候補抽出部2183と、画素位置記憶部2184と、シェーディング補正部2185と、白地判定部2186と、異常画素位置カウンタ2187とを備える。
黒基準メモリ2181は、スキャナ部22及びCIS231によって取得されたシェーディング補正用の黒基準値B(n)を記憶する。
白基準メモリ2182は、スキャナ部22及びCIS231によって取得されたシェーディング補正用の白基準値W(n)を記憶する。
異常画素候補抽出部(特許請求の範囲でいう抽出部の一例)2183は、(1)スキャナ部22によって取得された上記白基準値と、スキャナ部22によって読み取られた原稿画像をなす各画素の画素値との比較、(2)CIS231によって取得された上記白基準値と、CIS231によって読み取られた原稿画像をなす各画素の画素値との比較、の両者を行い、それぞれについて、原稿画像をなす各画素の内、対応する当該白基準値の各画素よりも高い輝度を示す画素を異常画素候補として抽出する。
画素位置記憶部2184は、異常画素候補抽出部2183によって抽出された異常画素候補の画素について、スキャナ部22又はCIS231の主走査方向における画素位置を記憶する記憶領域である。
シェーディング補正部2185は、スキャナ部22による白色基準板10の読み取り動作、又はCIS231によるシェーディングローラ11の読み取り動作によって取得された黒基準値及び白基準値を用いて、スキャナ部22又はCIS231に読み取られた原稿画像に対してシェーディング補正を行う。シェーディング補正部2185は、例えば、256階調の場合、下記式(1)を用いて画像処理を行い、画像データを校正する。なお、入力画像データ値(I_out)とは、シェーディング補正後の原稿画像のデータである。入力実データ(I_in)とは、スキャナ部22又はCIS231によって読み取られた原稿画像のデータである。
入力画像データ値(I_out)= 256×(入力実データ(I_in)−黒基準値B(n))÷(白基準値W(n)−黒基準値B(n)) …式(1)
白地判定部(算出部、異常画素判定部)2186は、シェーディング補正済みの原稿画像(すなわち、入力画像データ値(I_out))をなす各画素の平均値AVE(Ish)及び最低値MIN(Ish)を算出する。さらに、白地判定部2186は、当該シェーディング補正済みの原稿画像をなす各画素の平均値AVE(Ish)が上記白平均基準値Lよりも小さく、かつ、上記最低値MIN(Ish)が上記白地最低基準値Mよりも大きいという条件を満たすかを判断し、平均値AVE(Ish)及び最低値MIN(Ish)が当該条件を満たすと判断した場合に、画素位置記憶部2184に記憶されている画素位置の画素を異常画素と判定する。
異常画素位置カウンタ(異常画素判定部)2187は、白地判定部2186によって上記条件を満たすと判断された各画素の主走査方向の画素位置について、その判定された回数をカウントする。例えば、白地判定部2186は、異常画素位置カウンタ2187のカウント値が予め定められた値(1以上の任意の整数。但し、当該カウント値を大きく設定するにつれて、異常画素の検出精度を向上させることが可能。)に達した場合に、当該カウントの対象とされている画素位置の画素を異常画素と判定する。
次に、画像読取装置2による異常画素の判定処理を説明する。図5は画像読取装置2による異常画素の判定処理の流れを示すフローチャートである。図6は黒基準値、白基準値、原稿読取画像の画素値、及びシェーディング補正後の原稿画像をなす各画素の画素値をグラフで示す図である。なお、以下には、スキャナ部22(CCD229)の光電変換素子について画像読取に異常がある画素を判定する場合の処理を例に示すが、CIS231の光電変換素子について画像読取に異常がある画素を判定する場合の処理も、黒基準値B(n)及び白基準値W(n)取得時のCIS231による読取対象がシェーディングローラ11の周面に代わること以外は同様である。
例えば、操作者によって操作部5のスタートボタン44が押下され、コピー開始指示が操作者から操作部5に受け付けられると、光源制御回路214が光源222を消灯させた状態とし、駆動機構制御部215がスキャナ部22を動作させて白色基準板10を読み取らせ、黒基準値B(n)を取得する(S1)。取得された黒基準値B(n)は、黒基準メモリ2181に記憶される。なお、このとき、駆動機構制御部215がスキャナ部22に1走査ラインのみの画像読取を行わせ、当該1走査ライン分の読取画像をなす画素の画素値を上記黒基準値B(n)としてもよいし、駆動機構制御部215がスキャナ部22に複数走査ライン分の画像読取を行わせ、当該複数走査ライン分の読取画像をなす画素の画素値の平均値を上記黒基準値B(n)としても良い。
続いて、光源制御回路214が光源222を点灯させた状態とし、駆動機構制御部215がスキャナ部22を動作させて白色基準板10を読み取らせ、白基準値W(n)を取得する(S2)。取得された白基準値W(n)は、白基準メモリ2182に記憶される。なお、このとき、駆動機構制御部215がスキャナ部22に1走査ラインのみの画像読取を行わせ、当該1走査ライン分の読取画像をなす画素の画素値を上記白基準値W(n)としてもよいし、駆動機構制御部215がスキャナ部22に複数走査ライン分の画像読取を行わせ、当該複数走査ライン分の読取画像をなす画素の画素値の平均値を上記白基準値W(n)としてもよい。
そして、駆動機構制御部215は、原稿給紙部21に原稿トレイ241上の原稿を、スキャナ部22による画像読取位置230まで搬送させ、当該画像読取位置230においてスキャナ部22に原稿画像を読み取らせ、入力実データ(I_in)を取得させる(S3)。より好ましくは、駆動機構制御部215は、原稿搬送方向において原稿先端部から一定範囲内となる原稿余白領域(例えば原稿先端部から150mmまでの領域等)をスキャナ部22に読み取らせる。さらには、当該読取対象領域は、ユーザにより原稿読取が指定された原稿サイズの原稿幅よりも内側であることが好ましい。
続いて、異常画素候補抽出部2183は、上記白基準値W(n)と、スキャナ部22によって読み取られた原稿画像のデータ(入力実データ(I_in))とを比較し、当該原稿画像をなす各画素の内、これに対応する画素位置(原稿画像をなす各画素と同一の画素位置)における白基準値W(n)の画素値よりも高い輝度を示す画素を、異常画素候補として抽出する(S4)。例えば、異常画素候補抽出部2183は、S3で得られた原稿画像のうち、原稿搬送方向において原稿先端部から一定範囲内の余白領域(例えば原稿先端部から150mmまでの領域等)を当該比較に用いる原稿画像として用い、白基準値W(n)<入力実データ(I_in)を満たすか、すなわち、原稿画像をなす画素群の中に、白基準値よりも輝度が高い画素が存在するかを判断する。
ここで、白基準値W(n)<入力実データ(I_in)となる画素が存在する場合(S4でYES)、異常画素候補抽出部2183は、当該条件に該当する画素についての主走査方向における画素位置を、画素位置記憶部2184に記憶させる(S5)。たとえば、図6を参照して説明すると、白基準値W(n)<入力実データ(I_in)となる主走査方向画素位置を記憶させる。
一方、白基準値W(n)<入力実データ(I_in)となる画素が存在しない場合(S4でNO)、異常画素候補が存在しないと想定されるため、当該異常画素判定処理を終了する。
さらに、シェーディング補正・異常検出部218のシェーディング補正部2185は、白基準メモリ2182に記憶されている白基準値W(n)及び白基準メモリ2182に記憶されている黒基準値B(n)を用いて、S3で読み取られた原稿画像に対して上述した式(1)に基づいてシェーディング補正を行う(S6)。
続いて、白地判定部2186は、当該シェーディング補正後の原稿画像を構成する各画素の画素値の平均値AVE(Ish)と、当該原稿画像の最低値MIN(Ish)と、更に、ROM213に記憶されている白平均基準値L及び白地最低基準値Mを用いて、下記式(2)で示される条件を満たしているかを判断する(S8)。
平均値AVE(Ish)<白平均基準値L かつ、最低値MIN(Ish)>白地最低基準値M …(2)
ここで、白平均基準値Lは、例えば256階調の場合、予め定められた白色の平均輝度を示す白基準値(例えば、220)である。白地最低基準値Mは、予め定められた白色の最低輝度を示す白地最低基準値(例えば、128)である。これら白平均基準値L及び白地最低基準値Mは、上述したように、ROM213に記憶されている。
ここで、上記式(2)で示される条件が満たされる場合(S8でYES)、白地判定部2186は、S5において画素位置記憶部2184に記憶された画素位置の画素(当該画素位置に対応する主走査方向位置にあるCCD22の光電変換素子の受光素子)を異常画素(異常な受光素子)と判定する(S9)。そして、CPU211は、操作部5の表示部51に、ユーザに対してスキャナ部22の清掃を行うべき旨のメッセージを表示させる(S10)。なお、複合機1がスキャナ部22の清掃機構、又はスキャナ部22の画像読取位置におけるコンタクトガラスの清掃機構等を備えることとし、CPU211が、当該S10の処理に代えて、当該清掃機構にスキャナ部22又は上記コンタクトガラスの清掃動作を行わせるようにしてもよい。
なお、上記式(2)で示される条件が満たされない場合(S8でNO)、異常画素は存在しないとして、当該異常画素判定処理を終了する。
当該異常画素判定処理によれば、配光・センサ感度の画素毎のバラツキ、またCIS(密着型イメージセンサ)のように複数チップの感度差、レンズアレイの配光リップルがあるもののように、白基準値W(n)の振れ幅が大きくなってしまう場合であっても、固定の閾値との比較で異常画素を判定せず、原稿画像の入力実データ(I_in)を用いて異常画素を判定するので、正確にスキャナ部22又はCIS231の光電変換素子について異常を検出することができる。また、当該異常画素判定処理で必要とされる画像読取は、白色基準板10又はシェーディングローラ11の1回の読取と、原稿画像の読取とであり、通常のシェーディング補正を行う場合と同様の回数の画像読取動作で足りるため、冗長な画像読取動作を行う必要がなく、画像読取速度が遅くなるという問題がない。
次に、画像読取装置2による異常画素の判定処理の第2実施形態を説明する。図7は画像読取装置2による異常画素の判定処理の第2実施形態で行われる処理の一部を示すフローチャートである。第2実施形態に係る異常画素の判定処理は、図5に示した第1実施形態のS8乃至S10の処理に代えて、図7に示すS81乃至S85の処理を適用したものである。なお、第2実施形態の説明では、第1実施形態と同様の処理は説明を省略する。
異常画素の判定処理についての上記第1実施形態は、白地判定部2186が、図5に示すS8の条件を満たすと判断した場合、画素位置記憶部2184に記憶されている画素位置の各画素(異常画素候補とされている画素)は、白地判定部2186が、即座に異常画素と判定するが(S9)、第2実施形態では、当該条件を満たす場合であっても、白地判定部2186は、画素位置記憶部2184に記憶されている画素位置の各画素を、即座には異常画素とは判定しない。第2実施形態では、白地判定部2186は、当該条件を満たす毎に、異常画素位置カウンタ2187に、当該条件を満たした回数を、画素位置記憶部2184に記憶されている画素位置の各画素毎にカウントさせる(S81)。
このカウント後、白地判定部2186は、異常画素位置カウンタ2187のカウンタ値が所定のカウント値(例えば、5等)に達した画素位置の画素があるか否かを判断し(S83)、当該カウンタ値に達した画素がある場合に(S83でYES)、当該カウンタ値に達している画素位置の画素を異常画素と判定する(S84)。すなわち、白地判定部2186は、当該条件を満たすと判断した場合であって、かつ、当該各原稿画像から上記異常画素候補として抽出された画素が同一であると複数回判断された場合に、当該画素を異常画素と判定する。
この第2実施形態に係る異常画素検出処理によれば、異常画素の誤検出が排除されて、異常画素の検出精度が高められる。
次に、画像読取装置2による異常画素の判定処理の第3実施形態を説明する。図8は画像読取装置2による異常画素の判定処理の第3実施形態に係る処理の流れを示すフローチャートである。図9は、第3実施形態に係る異常画素判定処理での原稿画像読取位置を示す図である。なお、第3実施形態の説明では、第1実施形態と同様の処理は説明を省略する。
第1実施形態に係る異常画素検出処理では、シェーディング補正の対象とする原稿画像の読取を、原稿の領域の一箇所で行っていたが、この第3実施形態では、駆動機構制御部215は、当該スキャナ部22による原稿読取を、例えば図9に示すように、原稿搬送方向における原稿Pの先端部から一定領域A(例えば、原稿先端部から150mmの範囲等)と、原稿搬送方向と逆方向に原稿Pの後端部から一定領域B(例えば、原稿後端部から150mmの範囲等)の2カ所で行う(S23,S24)。
異常画素候補抽出部2183は、S23及びS24の画像読取で取得された各画像について上記白基準値と比較し、原稿画像のデータをなすそれぞれの画素について、対応する当該白基準値の画素よりも高い輝度を示す画素を異常画素候補として抽出する(S25)。すなわち、異常画素候補抽出部2183は、S23及びS24で得られた両方の原稿画像に、白基準値W(n)<原稿画像データ(入力実データ(I_in))となる画素が存在するか否かを判断する。
白基準値W(n)<原稿画像データとなる画素が存在する場合(S25でYES)、異常画素候補抽出部2183は、当該条件に該当する画素についての主走査方向における画素位置を、S23及びS24で得られた各原稿画像別に、それぞれ画素位置記憶部2184に記憶させる(S26)。なお、S23及びS24で得られた各原稿画像のいずれか一方について、白基準値W(n)<原稿画像データとなる画素が存在しない場合は(S25でNO)、異常画素候補が存在しないとして、当該異常画素判定処理を終了する。
そして、白地判定部2186は、上記S26の後、原稿Pの先端部から一定領域Aの原稿画像について画素位置記憶部2184に記憶された画素位置と、原稿Pの後端部から一定領域Bの原稿画像について画素位置記憶部2184に記憶された画素位置との一致を判断し(S27)、当該両方の原稿画像について当該異常画素候補の画素位置の少なくとも一部が一致した場合は(S27でYES)、シェーディング補正部2185が、S23及びS24で得られた各原稿画像に対して上述した式(1)に基づいてシェーディング補正を行う(S28)。なお、上記両方の原稿画像について当該異常画素候補の画素位置の一致がなかった場合は(S27でNO)、異常画素候補が存在しないとして、当該異常画素判定処理を終了する。
続いて、白地判定部2186は、当該シェーディング補正後の上記両方の原稿画像を構成する画素群の画素値の平均値AVE(Ish)と最低値MIN(Ish)と、更に、ROM213に記憶されている白平均基準値L及び白地最低基準値Mを用いて、上記式(2)で示される条件を満たしているかを判断する(S30)。
ここで、上記式(2)で示される条件が両方の画像について満たされる場合(S30でYES)、白地判定部2186は、S26において画素位置記憶部2184に記憶された画素位置であって、両方の画像について一致している画素位置の画素を異常画素と判定する(S31)。
当該異常画素判定処理によれば、画像読取部の光電変換素子による読取値が状況等によって変動して当該読取値の振れが大きいようなセンサであっても、安定した異常画素の判定を行うことができる。
なお、当該第3実施形態においても、S30乃至S32の処理に代えて、図7に示すS81乃至S85の処理を適用することが可能である。但し、この場合、S81の処理では、上記両方の画像について上記式(2)で示される条件が満たされるかを判断し、S82では、両方の画像について一致している画素位置を異常画素位置カウンタ2187でカウントアップする。そして、S83では、白地判定部2186は、上記両方の画像についての異常画素位置カウンタ2187のカウンタ値が所定のカウント値(例えば、5等)に達した画素があるか否かを判断し、当該カウンタ値に達した画素位置がある場合には(S83でYES)、当該カウンタ値に達している画素位置の画素を異常画素と判定する(S84)。
この第3実施形態に係る異常検出処理によれば、異常画素判定部は、判断部によって当該原稿画像について前記条件を満たすと判断された回数をカウントし、当該カウント値が予め定められた値に達したことをもって、当該判断の対象とされている画素を異常画素と判定するので、異常画素の誤検出が排除されて、異常画素の検出精度が向上する。
なお、本発明は、上記実施の形態の構成に限られず種々の変形が可能である。例えば、上記第1乃至第3実施形態では、本発明に係る画像形成装置の例として複合機1を示しているが、本発明に係る画像形成装置は複合機1に限定されるものではなく、コピー機、ファクシミリ装置等であっても構わない。
また、上記第1乃至第3実施形態では、複合機1は、画像読取部として、スキャナ部22及びCIS231の両方を備えているが、スキャナ部22又はCIS231のいずれか一方のみを備え、当該備えている画像読取機構について上記第1乃至第3実施形態に示した処理が行われるものとしても構わない。
また、上記第1乃至第3実施形態では、異常検出処理開始時に、駆動機構制御部215がスキャナ部22又はCIS231に黒基準値B(n)及び白基準値W(n)を取得させ、当該異常検出の実施毎に取得した黒基準値B(n)及び白基準値W(n)を用いて、シェーディング・異常検出部218が上述した異常画素の判定を行うが、例えば、黒基準値B(n)及び白基準値W(n)の取得を、異常検出の実施毎には行わず、予め定められた回数(例えば、10回)おきに、駆動機構制御部215がスキャナ部22又はCIS231に黒基準値B(n)及び白基準値W(n)を取得させ、黒基準値B(n)及び白基準値W(n)が取得されない異常検出処理時には、黒基準メモリ2181に記憶されている黒基準値B(n)、及び白基準メモリ2182に記憶されている白基準値W(n)を用いて、シェーディング・異常検出部218が上述した異常画素の判定を行うようにしてもよい。この場合、黒基準値B(n)及び白基準値W(n)を取得するための処理に要する時間を削減することができる。
1 複合機
2 画像読取装置
21 原稿給紙部
210 画像読取回路
211 給紙トレイ
214 光源制御回路
215 駆動機構制御部
217 A/D変換部
218 シェーディング補正・異常検出部
2181 黒基準メモリ
2182 白基準メモリ
2183 異常画素候補抽出部
2184 画素位置記憶部
2185 シェーディング補正部
2186 白地判定部
2187 異常画素位置カウンタ
219 画像処理部
22 スキャナ部
222 光源
229 CCD
231 CIS
231a 光源
10 白色基準板
11 シェーディングローラ
40 記録部
5 操作部
51 表示部

Claims (7)

  1. 原稿を搬送する原稿搬送部と、
    前記原稿搬送部によって搬送されてくる原稿の画像を読取る光電変換素子を有する画像読取部と、
    前記画像読取部による画像読取が可能な位置に配置された白色基準部材と、
    予め定められた白色の平均輝度を示す白平均基準値、及び予め定められた白色の最低輝度を示す白地最低基準値を記憶する記憶部と、
    前記画像読取部による前記白色基準部材の読み取り動作で取得された黒基準値及び白基準値を用いて、前記画像読取部に読み取られた原稿の余白領域の画像に対してシェーディング補正を行うシェーディング補正部と、
    前記画像読取部に取得させた前記白基準値と、前記画像読取部に読み取られた前記余白領域の画像のデータとを比較し、当該余白領域の画像のデータをなす各画素の内、対応する当該白基準値の各画素よりも高い輝度を示す画素を異常画素候補として抽出する抽出部と、
    前記シェーディング補正部によってシェーディング補正された前記余白領域の画像をなす各画素の平均値及び最低値を算出する算出部と、
    前記算出された平均値が前記白平均基準値よりも小さく、かつ、前記算出された最低値が前記白地最低基準値よりも大きいという条件を満たすかを判断し、前記平均値及び前記最低値が前記条件を満たすと判断した場合に、前記抽出部によって異常画素候補として抽出された画素を異常画素と判定し、前記条件を満たさないと判断した場合に、前記抽出部によって異常画素候補として抽出された画素を異常画素と判定しない異常画素判定部と
    を備える画像読取装置。
  2. 前記原稿搬送部によって搬送されてくる原稿について、原稿搬送方向先端部の前記余白領域と、原稿搬送方向後端部の前記余白領域とについて前記画像読取部が読み取った各余白領域の画像に対する前記シェーディング補正部、前記抽出部及び前記算出部による処理で得られた当該各余白領域の画像のそれぞれの前記平均値及び前記最低値を用いて、前記異常画素判定部は、当該各余白領域の画像の両方について前記条件を満たすかを判断し、当該条件を満たすと判断した場合であって、かつ、当該各余白領域の画像から前記異常画素候補として抽出された画素が同一である場合に、当該画素を異常画素と判定する請求項1に記載の画像読取装置。
  3. 前記画像読取部によって前記白基準値が取得される度に、前記画像読取部が読み取った前記余白領域の画像に対する前記シェーディング補正部、前記抽出部及び前記算出部による処理で得られた前記平均値及び前記最低値を用いて、前記異常画素判定部は、当該余白領域の画像について前記条件を満たすかを判断し、当該条件を満たすと判断した場合であって、かつ、各前記余白領域の画像から前記異常画素候補として抽出された画素が同一であると複数回判断された場合に、当該画素を異常画素と判定する請求項1に記載の画像読取装置。
  4. 前記異常画素判定部は、前記余白領域の画像について前記条件を満たすと判断された回数をカウントし、当該カウント値が予め定められた値に達した場合に、当該判断の対象とされている画素を異常画素と判定する請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の画像読取装置。
  5. 前記画像読取部は、読取対象を照射する照射部を備え、前記光電変換素子は、当該照射部によって照射された読取対象及び非照射の読取対象を読み取り、
    前記シェーディング補正部は、前記画像読取部が前記白色基準部材を前記非照射の状態で読み取って得た複数ラインの原稿画像データの平均値を、前記黒基準値として用いる請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の画像読取装置。
  6. 前記画像読取部は、読取対象を照射する照射部を備え、前記光電変換素子は、当該照射部によって照射された読取対象及び非照射の読取対象を読み取り、
    前記シェーディング補正部は、前記画像読取部が前記白色基準部材を前記照射した状態で読み取って得た複数ラインの原稿画像データの平均値を、前記白基準値として用いる請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の画像読取装置。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の画像読取装置と、
    記録媒体に対して画像を形成する画像形成部と
    を備えた画像形成装置。
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