JP2010225739A - 薄膜トランジスタ及び薄膜トランジスタの製造方法 - Google Patents

薄膜トランジスタ及び薄膜トランジスタの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】薄膜トランジスタのオン電流の安定を図る。
【解決手段】ELパネル1において、駆動素子として用いるスイッチトランジスタ5、駆動トランジスタ6などの薄膜トランジスタにおけるチャネル保護膜5d、6dの上面の長さKを変化させずに、下面の長さLを小さくするように、チャネル保護膜5d、6dを逆テーパ形状(L<K)とすることによって、薄膜トランジスタのチャネル長を短くして、薄膜トランジスタのオン電流(Id)を増加させ好適な値に安定させることとした。
【選択図】図5

Description

本発明は、薄膜トランジスタ及び薄膜トランジスタの製造方法に関する。
アモルファスシリコン等の半導体薄膜をチャネル層とする薄膜トランジスタ(TFT)を表示デバイスの画素回路などに利用する際に必要となる特性として、ソース−ドレイン間のオン電流(Id)が所定値以上となることが挙げられる。オン電流を所定値以上の適正な範囲で安定させることで、EL(Electro Luminescence)パネルなどの表示デバイスを好適に発光させて、所定の表示性能が得られるようになる。
このオン電流(Id)は、以下の式(1)で表すことができ、図19に示す薄膜トランジスタ56における半導体膜56bとチャネル保護膜56dとの境界面の長さに相当するチャネル長L(L)が短いほど、オン電流(Id)を大きくすることができることがわかる(例えば、特許文献1参照。)。
Id=(1/2)×μ×(W/L)×C×(Vg−Vt) … 式(1)
なお、μ:移動度、W:チャネル幅、L:チャネル長、C:ゲート絶縁膜の単位面積あたりの容量、Vg:ゲート電圧、Vt:しきい値電圧である。
また、ゲート電極56aとソース電極56i間に生じる電界Eによるバックゲート効果によってチャネルが弱まることと、ゲート電極56aとドレイン電極56h間に生じる電界Eによるバックゲート効果によってチャネルが強まることにより、チャネル領域でのオン電流(Id)が低下してしまうことが知られている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2001−147659号公報 特開2006−91089号公報
しかしながら、上記従来技術の場合、チャネル長(L)を短くするように、チャネル保護膜56dの長さを短くすると、チャネル保護膜56d上でソース電極56iとドレイン電極56hとが近接することによりリーク電流が発生してしまい、それがオン電流の妨げになるので、単にチャネル保護膜56dを短くすることでは、薄膜トランジスタ56のオン電流(Id)を増大させることができないという問題があった。
そこで、本発明の課題は、薄膜トランジスタのオン電流の安定を図ることである。
以上の課題を解決するため、本発明の一の態様は、薄膜トランジスタの製造方法であって、
基板の一面側に半導体層を形成する半導体層形成工程と、
前記半導体層上にレジスト膜を成膜し、前記半導体層におけるチャネルとなる領域上の前記レジスト膜に、前記半導体層から離間するほど一の方向に沿った幅が広くなる開口を形成するレジスト膜形成工程と、
前記開口内および前記レジスト膜上に保護絶縁膜を成膜する保護絶縁膜成膜工程と、
前記開口内の前記保護絶縁膜部分を残すように、前記レジスト膜上の前記保護絶縁膜を除去する保護絶縁膜除去工程と、
前記レジスト膜を除去して、前記半導体層におけるチャネルとなる領域を覆い、前記半導体層から離間する上面側ほど前記一の方向に沿った方向の長さが長くなる逆テーパ形状を有する保護膜を形成する保護膜形成工程と、
前記保護膜が形成された前記半導体層上に、前記保護膜の周囲を覆う不純物半導体層を成膜し、前記不純物半導体層及び前記半導体層をパターニングして、前記保護膜を挟んで前記一の方向において対向する一対の不純物半導体膜と、その下に配される半導体膜と、を形成する半導体膜形成工程と、
を備えることを特徴としている。
好ましくは、
前記保護絶縁膜除去工程は、前記レジスト膜上の前記保護絶縁膜をCMP法(Chemical Mechanical Polishing)によって研磨して、前記レジスト膜を露出させる研磨工程を含む。
そして、この薄膜トランジスタの製造方法によって薄膜トランジスタが製造される。
また、本発明の他の態様は、薄膜トランジスタであって、
基板の一面側に設けられた半導体膜と、
前記半導体膜のチャネルとなる領域をその下面で覆う保護膜と、
前記半導体膜上で前記保護膜を挟んで一の方向に対向する一対の不純物半導体膜と、
を備え、
前記保護膜は、その保護膜における前記半導体膜から離間する上面側ほど、前記一の方向に沿った方向の長さが長くなる逆テーパ形状を呈することを特徴としている。
好ましくは、
前記保護膜における前記ソース電極と前記ドレイン電極とが対向する方向に沿う、前記保護膜の下面の長さは、その保護膜の上面の長さの0.78倍以下である。
本発明によれば、薄膜トランジスタのオン電流を好適に安定させることができる。
ELパネルの画素の配置構成を示す平面図である。 ELパネルの概略構成を示す平面図である。 ELパネルの1画素に相当する回路を示した回路図である。 ELパネルの1画素を示した平面図である。 図4のV−V線に沿った面の矢視断面図である。 図4のVI−VI線に沿った面の矢視断面図である。 本発明の薄膜トランジスタにおけるチャネル保護膜に関する説明図である。 薄膜トランジスタのオン電流についての説明図である。 薄膜トランジスタの製造過程におけるゲート形成工程を示す説明図である。 薄膜トランジスタの製造過程における二層成膜工程を示す説明図である。 薄膜トランジスタの製造過程におけるレジスト膜形成工程を示す説明図である。 薄膜トランジスタの製造過程における保護絶縁膜成膜工程を示す説明図である。 薄膜トランジスタの製造過程における保護絶縁膜除去工程を示す説明図である。 薄膜トランジスタの製造過程における保護膜形成工程を示す説明図である。 薄膜トランジスタの製造過程における不純物半導体層成膜工程を示す説明図である。 薄膜トランジスタの製造過程における半導体膜形成工程を示す説明図である。 薄膜トランジスタの製造過程における金属膜成膜工程を示す説明図である。 薄膜トランジスタの製造過程におけるソース・ドレイン形成工程を示す説明図である。 従来の薄膜トランジスタにおけるチャネル保護膜に関する説明図である。
以下に、本発明を実施するための好ましい形態について図面を用いて説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
図1は、発光装置であるELパネル1における複数の画素Pの配置構成を示す平面図であり、図2は、ELパネル1の概略構成を示す平面図である。
図1、図2に示すように、ELパネル1には、R(赤),G(緑),B(青)をそれぞれ発光する複数の画素Pが所定のパターンでマトリクス状に配置されている。
このELパネル1には、複数の走査線2が行方向に沿って互いに略平行となるよう配列され、複数の信号線3が平面視して走査線2と略直交するよう列方向に沿って互いに略平行となる配列されている。また、隣り合う走査線2の間において電圧供給線4が走査線2に沿って設けられている。そして、これら各走査線2と隣接する二本の信号線3と各電圧供給線4とによって囲われる範囲が、画素Pに相当する。
また、ELパネル1には、走査線2、信号線3、電圧供給線4の上方に覆うように、格子状の隔壁であるバンク13が設けられている。このバンク13によって囲われてなる略長方形状の複数の開口部13aが画素Pごとに形成されており、この開口部13a内に所定のキャリア輸送層(後述する正孔注入層8b、発光層8c)が設けられて、画素Pの発光領域となる。キャリア輸送層とは、電圧が印加されることによって正孔又は電子を輸送する層である。
なお、図1においては、バンク13が格子状に設けられているものとしたが、これに限るものではなく、例えば信号線3に沿った一方向にのみ設けられているものであってもよい。
図3は、アクティブマトリクス駆動方式で動作するELパネル1の1画素に相当する回路を示した回路図である。
図3に示すように、ELパネル1には、走査線2と、走査線2と交差する信号線3と、走査線2に沿う電圧供給線4とが設けられており、このELパネル1の1画素Pにつき、薄膜トランジスタであるスイッチトランジスタ5と、薄膜トランジスタである駆動トランジスタ6と、キャパシタ7と、EL素子8とが設けられている。
各画素Pにおいては、スイッチトランジスタ5のゲートが走査線2に接続され、スイッチトランジスタ5のドレインとソースのうちの一方が信号線3に接続され、スイッチトランジスタ5のドレインとソースのうちの他方がキャパシタ7の一方の電極及び駆動トランジスタ6のゲートに接続されている。駆動トランジスタ6のソースとドレインのうちの一方が電圧供給線4に接続され、駆動トランジスタ6のソースとドレインのうち他方がキャパシタ7の他方の電極及びEL素子8のアノードに接続されている。なお、全ての画素PのEL素子8のカソードは、一定電圧Vcomに保たれている(例えば、接地電位にされている)。
また、このELパネル1の周囲において各走査線2が走査ドライバに接続され、各電圧供給線4が一定電圧源又は適宜電圧信号を出力するドライバに接続され、各信号線3がデータドライバに接続され、これらドライバによってELパネル1がアクティブマトリクス駆動方式で駆動される。電圧供給線4には、一定電圧源又はドライバによって所定の電力が供給される。
次に、ELパネル1と、その画素Pの回路構造について、図4〜図6を用いて説明する。ここで、図4は、ELパネル1の1画素Pに相当する平面図であり、図5は、図4のV−V線に沿った面の矢視断面図、図6は、図4のVI−VI線に沿った面の矢視断面図である。なお、図4においては、電極及び配線を主に示す。
図4に示すように、スイッチトランジスタ5及び駆動トランジスタ6は、信号線3に沿うように配列され、スイッチトランジスタ5の近傍にキャパシタ7が配置され、駆動トランジスタ6の近傍にEL素子8が配置されている。また、走査線2と電圧供給線4の間に、スイッチトランジスタ5、駆動トランジスタ6、キャパシタ7及びEL素子8が配置されている。
図4〜図6に示すように、基板10上の一面にゲート絶縁膜となる第一絶縁膜11が成膜されており、その第一絶縁膜11の上に第二絶縁膜12が成膜されている。信号線3は第一絶縁膜11と基板10との間に形成され、走査線2及び電圧供給線4は第一絶縁膜11と第二絶縁膜12との間に形成されている。
また、図4、図6に示すように、スイッチトランジスタ5は、逆スタガ構造の薄膜トランジスタである。このスイッチトランジスタ5は、ゲート電極5a、半導体膜5b、チャネル保護膜5d、不純物半導体膜5f,5g、ドレイン電極5h、ソース電極5i等を有するものである。
ゲート電極5aは、基板10と第一絶縁膜11の間に形成されている。このゲート電極5aは、例えば、Cr膜、Al膜、Cr/Al積層膜、AlTi合金膜又はAlTiNd合金膜からなる。また、ゲート電極5aの上に絶縁性の第一絶縁膜11が成膜されており、その第一絶縁膜11によってゲート電極5aが被覆されている。
第一絶縁膜11は、例えば、光透過性を有し、シリコン窒化物又はシリコン酸化物からなる。この第一絶縁膜11上であってゲート電極5aに対応する位置に真性な半導体膜5bが形成されており、半導体膜5bが第一絶縁膜11を挟んでゲート電極5aと相対している。
半導体膜5bは、例えば、アモルファスシリコン又は多結晶シリコンからなり、この半導体膜5bにチャネルが形成される。また、半導体膜5bの中央部上には、絶縁性のチャネル保護膜5dが形成されている。チャネル保護膜5dは、例えば、シリコン窒化物又はシリコン酸化物からなる。
このチャネル保護膜5dにおける、ソース電極5iとドレイン電極5hとが対向する方向に沿うチャネル保護膜5dの上面の長さはその下面の長さより長く、チャネル保護膜5dは、半導体膜5bから離間する上面側の長さほど長くなる逆テーパ形状を呈している。
また、半導体膜5bの一端部の上には、不純物半導体膜5fが一部チャネル保護膜5dに重なるようにして形成されており、半導体膜5bの他端部の上には、不純物半導体膜5gが一部チャネル保護膜5dに重なるようにして形成されている。そして、不純物半導体膜5f,5gはそれぞれ半導体膜5bの両端側に互いに離間して形成されている。なお、不純物半導体膜5f,5gはn型半導体であるが、これに限らず、p型半導体であってもよい。
不純物半導体膜5fの上には、ドレイン電極5hが形成されている。不純物半導体膜5gの上には、ソース電極5iが形成されている。ドレイン電極5h,ソース電極5iは、例えば、Cr膜、Al膜、Cr/Al積層膜、AlTi合金膜又はAlTiNd合金膜からなる。
チャネル保護膜5d、ドレイン電極5h及びソース電極5iの上には、保護膜となる絶縁性の第二絶縁膜12が成膜され、チャネル保護膜5d、ドレイン電極5h及びソース電極5iが第二絶縁膜12によって被覆されている。そして、スイッチトランジスタ5は、第二絶縁膜12によって覆われるようになっている。第二絶縁膜12は、例えば、厚さが100nm〜200nmの窒化シリコン又は酸化シリコンからなる。
また、図4、図5に示すように、駆動トランジスタ6は、逆スタガ構造の薄膜トランジスタである。この駆動トランジスタ6は、ゲート電極6a、半導体膜6b、チャネル保護膜6d、不純物半導体膜6f,6g、ドレイン電極6h、ソース電極6i等を有するものである。
ゲート電極6aは、例えば、Cr膜、Al膜、Cr/Al積層膜、AlTi合金膜又はAlTiNd合金膜からなり、ゲート電極5aと同様に基板10と第一絶縁膜11の間に形成されている。そして、ゲート電極6aは、例えば、シリコン窒化物又はシリコン酸化物からなる第一絶縁膜11によって被覆されている。
この第一絶縁膜11の上であって、ゲート電極6aに対応する位置に、チャネルが形成される半導体膜6bが、例えば、アモルファスシリコン又は多結晶シリコンにより形成されている。この半導体膜6bは第一絶縁膜11を挟んでゲート電極6aと相対している。
半導体膜6bの中央部上には、絶縁性のチャネル保護膜6dが形成されている。チャネル保護膜6dは、例えば、シリコン窒化物又はシリコン酸化物からなる。
このチャネル保護膜6dにおける、ソース電極6iとドレイン電極6hとが対向する方向に沿うチャネル保護膜6dの上面の長さはその下面の長さより長く、チャネル保護膜6dは、半導体膜6bから離間する上面側の長さほど長くなる逆テーパ形状を呈している。
また、半導体膜6bの一端部の上には、不純物半導体膜6fが一部チャネル保護膜6dに重なるようにして形成されており、半導体膜6bの他端部の上には、不純物半導体膜6gが一部チャネル保護膜6dに重なるようにして形成されている。そして、不純物半導体膜6f,6gはそれぞれ半導体膜6bの両端側に互いに離間して形成されている。なお、不純物半導体膜6f,6gはn型半導体であるが、これに限らず、p型半導体であってもよい。
不純物半導体膜6fの上には、ドレイン電極6hが形成されている。不純物半導体膜6gの上には、ソース電極6iが形成されている。ドレイン電極6h,ソース電極6iは、例えば、Cr膜、Al膜、Cr/Al積層膜、AlTi合金膜又はAlTiNd合金膜からなる。
チャネル保護膜6d、ドレイン電極6h及びソース電極6iの上には、絶縁性の第二絶縁膜12が成膜され、チャネル保護膜6d、ドレイン電極6h及びソース電極6iが第二絶縁膜12によって被覆されている。
キャパシタ7は、駆動トランジスタ6のゲート電極6aとソース電極6iとの間に接続されており、図4、図6に示すように、基板10と第一絶縁膜11との間に一方の電極7aが形成され、第一絶縁膜11と第二絶縁膜12との間に他方の電極7bが形成され、電極7aと電極7bが誘電体である第一絶縁膜11を挟んで相対している。
なお、信号線3、キャパシタ7の電極7a、スイッチトランジスタ5のゲート電極5a及び駆動トランジスタ6のゲート電極6aは、基板10に一面に成膜された導電性の金属膜をフォトリソグラフィー法及びエッチング法等によって形状加工することで一括して形成されたものである。
また、走査線2、電圧供給線4、キャパシタ7の電極7b、スイッチトランジスタ5のドレイン電極5h,ソース電極5i及び駆動トランジスタ6のドレイン電極6h,ソース電極6iは、第一絶縁膜11に一面に成膜された導電性の金属膜をフォトリソグラフィー法及びエッチング法等によって形状加工することで形成されたものである。
また、第一絶縁膜11には、ゲート電極5aと走査線2とが重なる領域にコンタクトホール11aが形成され、ドレイン電極5hと信号線3とが重なる領域にコンタクトホール11bが形成され、ゲート電極6aとソース電極5iとが重なる領域にコンタクトホール11cが形成されており、コンタクトホール11a〜11c内にコンタクトプラグ20a〜20cがそれぞれ埋め込まれている。コンタクトプラグ20aによってスイッチトランジスタ5のゲート電極5aと走査線2が電気的に導通し、コンタクトプラグ20bによってスイッチトランジスタ5のドレイン電極5hと信号線3が電気的に導通し、コンタクトプラグ20cによってスイッチトランジスタ5のソース電極5iとキャパシタ7の電極7aが電気的に導通するとともにスイッチトランジスタ5のソース電極5iと駆動トランジスタ6のゲート電極6aが電気的に導通する。なお、コンタクトプラグ20a〜20cを介することなく、走査線2が直接ゲート電極5aと接触し、ドレイン電極5hが信号線3と接触し、ソース電極5iがゲート電極6aと接触してもよい。
また、駆動トランジスタ6のゲート電極6aがキャパシタ7の電極7aに一体に連なっており、駆動トランジスタ6のドレイン電極6hが電圧供給線4に一体に連なっており、駆動トランジスタ6のソース電極6iがキャパシタ7の電極7bに一体に連なっている。
画素電極8aは、第一絶縁膜11を介して基板10上に設けられており、画素Pごとに独立して形成されている。この画素電極8aは透明電極であって、例えば、錫ドープ酸化インジウム(ITO)、亜鉛ドープ酸化インジウム、酸化インジウム(In23)、酸化スズ(SnO2)、酸化亜鉛(ZnO)又はカドミウム−錫酸化物(CTO)からなる。なお、画素電極8aは一部、駆動トランジスタ6のソース電極6iに重なり、画素電極8aとソース電極6iが接続している。
そして、図4、図5に示すように、第二絶縁膜12が、走査線2、信号線3、電圧供給線4、スイッチトランジスタ5、駆動トランジスタ6、画素電極8aの周縁部、キャパシタ7の電極7b及び第一絶縁膜11を覆うように形成されている。第二絶縁膜12には、各画素電極8aの中央部が露出するように開口部12aが形成されている。そのため、第二絶縁膜12は平面視して格子状に形成されている。
そして、基板10の表面に走査線2、信号線3、電圧供給線4、スイッチトランジスタ5、駆動トランジスタ6、キャパシタ7、画素電極8a及び第二絶縁膜12が形成されてなるパネルがトランジスタアレイパネルとなっている。
EL素子8は、図4、図5に示すように、アノードとなる第一電極としての画素電極8aと、画素電極8aの上に形成された化合物膜である正孔注入層8bと、正孔注入層8bの上に形成された化合物膜である発光層8cと、発光層8cの上に形成された第二電極としての対向電極8dとを備えている。対向電極8dは全画素Pに共通の単一電極であって、全画素Pに連続して形成されている。
正孔注入層8bは、例えば、導電性高分子であるPEDOT(poly(ethylenedioxy)thiophene;ポリエチレンジオキシチオフェン)及びドーパントであるPSS(polystyrene sulfonate;ポリスチレンスルホン酸)からなる機能層であって、画素電極8aから発光層8cに向けて正孔を注入するキャリア注入層である。
発光層8cは、画素P毎にR(赤),G(緑),B(青)のいずれかを発光する材料を含み、例えば、ポリフルオレン系発光材料やポリフェニレンビニレン系発光材料からなり、対向電極8dから供給される電子と、正孔注入層8bから注入される正孔との再結合に伴い発光する層である。このため、R(赤)を発光する画素P、G(緑)を発光する画素P、B(青)を発光する画素Pは互いに発光層8cの発光材料が異なる。画素PのR(赤),G(緑),B(青)のパターンは、デルタ配列であってもよく、また縦方向に同色画素が配列されるストライプパターンであってもよい。
対向電極8dは、画素電極8aよりも仕事関数の低い材料で形成されており、例えば、インジウム、マグネシウム、カルシウム、リチウム、バリウム、希土類金属の少なくとも一種を含む単体又は合金で形成されている。
この対向電極8dは全ての画素Pに共通した電極であり、発光層8cなどの化合物膜とともに後述するバンク13を被覆している。
このように、第二絶縁膜12及びバンク13によって発光部位となる発光層8cが画素Pごとに仕切られている。
そして、開口部13a内において、キャリア輸送層としての正孔注入層8b及び発光層8cが、画素電極8a上に積層されている。
具体的には、バンク13は、正孔注入層8bや発光層8cを湿式法により形成するに際して、正孔注入層8bや発光層8cとなる材料が溶媒に溶解または分散された液状体が隣接する画素Pに滲み出ないようにする隔壁として機能する。
例えば、図5に示すように、第二絶縁膜12の上に設けられたバンク13には、第二絶縁膜12の開口部12aより内側に開口部13aが形成されている。
そして、各開口部13aに囲まれた各画素電極8a上に、正孔注入層8bとなる材料が含有される液状体を塗布し、基板10ごと加熱してその液状体を乾燥させ成膜させた化合物膜が、第1のキャリア輸送層である正孔注入層8bとなる。
さらに、各開口部13aに囲まれた各正孔注入層8b上に、発光層8cとなる材料が含有される液状体を塗布し、基板10ごと加熱してその液状体を乾燥させ成膜させた化合物膜が、第2のキャリア輸送層である発光層8cとなる。
なお、この発光層8cとバンク13を被覆するように対向電極8dが設けられている。
そして、このELパネル1においては、画素電極8a、基板10及び第一絶縁膜11が透明であり、発光層8cから発した光が画素電極8a、第一絶縁膜11及び基板10を透過して出射する。そのため、基板10の裏面が表示面となる。
なお、基板10側ではなく、反対側が表示面となってもよい。この場合、対向電極8dを透明電極とし、画素電極8aを反射電極として、発光層8cから発した光が対向電極8dを透過して出射する。
このELパネル1は、次のように駆動されて発光する。
全ての電圧供給線4に所定レベルの電圧が印加された状態で、走査ドライバによって走査線2に順次電圧が印加されることで、これら走査線2が順次選択される。
各走査線2が選択されている時に、データドライバによって階調に応じたレベルの電圧が全ての信号線3に印加されると、その選択されている走査線2に対応するスイッチトランジスタ5がオンになっていることから、その階調に応じたレベルの電圧が駆動トランジスタ6のゲート電極6aに印加される。
この駆動トランジスタ6のゲート電極6aに印加された電圧に応じて、駆動トランジスタ6のゲート電極6aとソース電極6iとの間の電位差が定まって、駆動トランジスタ6におけるドレイン−ソース電流の大きさが定まり、EL素子8がそのドレイン−ソース電流に応じた明るさで発光する。
その後、その走査線2の選択が解除されると、スイッチトランジスタ5がオフとなるので、駆動トランジスタ6のゲート電極6aに印加された電圧にしたがった電荷がキャパシタ7に蓄えられ、駆動トランジスタ6のゲート電極6aとソース電極6i間の電位差は保持される。
このため、駆動トランジスタ6は選択時と同じ電流値のドレイン−ソース電流を流し続け、EL素子8の輝度を維持するようになっている。
次に、本発明にかかるELパネル1において、駆動素子として用いられているスイッチトランジスタ5と駆動トランジスタ6における保護膜であるチャネル保護膜5d、6dを逆テーパ形状とすることの効果について説明する。
図7に示すように、スイッチトランジスタ5および駆動トランジスタ6のチャネル保護膜5d、6dは逆テーパ形状を有しており、ソース電極5i(6i)とドレイン電極5h(5h)とが対向する方向に沿うチャネル保護膜5d(6d)の上面の長さKは、その下面の長さLより長い。つまり、チャネル保護膜5d(6d)の下面の長さLは、その上面の長さKより短い。なお、チャネル保護膜5d(6d)が逆テーパ形状となることによって、チャネル保護膜5d(6d)の下面の長さLは、ソース電極5i(6i)とドレイン電極5h(5h)が対向する間隔(距離)に近い値になる。
そして、半導体膜5b(6b)のチャネルに相当する部分を覆うチャネル保護膜5d(6d)の下面の長さLであるチャネル長が、その上面の長さKより短いことによって、ゲート電極5a(6a)とソース電極5i(6i)間およびゲート電極5a(6a)とドレイン電極5h(6h)間に生じる電界E中のチャネル部分が、従来の薄膜トランジスタ56(図19参照)より減少し、その電界Eがチャネルに影響し難くなるので、その電界Eの作用によりオン電流(Id)が低下させられてしまうことが低減する。
つまり、チャネル保護膜5d(6d)の下面の長さLが上面の長さKより短い方が、従来のチャネル保護膜56d(図19参照)の場合に比べて、オン電流(Id)が増加するメリットがある。
また、従来の薄膜トランジスタ56におけるVg=5[V]でのVd−Id特性によれば、図8に示すように、ゲート電圧(Vg)が5[V]で、ソース・ドレイン電圧(Vd)が10[V]のとき、オン電流(Id)には、約1.65〜1.85[μA]のばらつきがあることがわかる。なお、この図8に示すVd−Id特性のデータは、チャネル幅W=350[μm]、チャネル長L=7[μm]の薄膜トランジスタによるものである。
ここで、ELパネル1に駆動素子として用いる薄膜トランジスタの場合、ゲート電圧(Vg)が5[V]で、ソース・ドレイン電圧(Vd)が10[V]の時に、オン電流(Id)は1.6[μA]以上であることが好ましく、2[μA]以上であることがより好ましい。オン電流(Id)が小さいとELパネル1が好適に発光せず、その表示性能が低下してしまうのである。
そこで、スイッチトランジスタ5および駆動トランジスタ6のチャネル保護膜5d、6dを逆テーパ形状として、チャネル保護膜5d(6d)の下面の長さLを、その上面の長さKより短くするように、チャネル長に相当するチャネル保護膜5d(6d)の下面の長さLの値を小さくすることによって、前述の式(1);{Id=(1/2)×μ×(W/L)×C×(Vg−Vt)}に準じて、オン電流(Id)を増加させるようになっている。
特に、チャネル保護膜5d(6d)の上面の長さKを従来における値から変化させずに、下面の長さLを小さくするので、そのチャネル保護膜5d(6d)の上面で、ソース電極5i(6i)とドレイン電極5h(6h)とが近接してしまってリーク電流が発生してしまうようなことはない。
具体的には、現状のオン電流(Id=1.65[μA])を1.27倍することで、オン電流(Id)を所定値の約2[μA]とすることができるので、チャネル保護膜5d(6d)の上面の長さKを従来における値から変化させない場合、その下面の長さLが上面の長さKの0.78倍となる逆テーパ形状にすればよい。また、下面の長さLを上面の長さKの0.78倍以下にすれば、オン電流(Id)を2[μA]以上にすることができる。
例えば、チャネル保護膜の膜厚が6000[Å](=0.6[μm])の場合、チャネル保護膜の上面の長さK=7.0[μm]、下面の長さL=5.5[μm]とすれば、L/K≒0.78となる。このとき、半導体膜5b(6b)に対するチャネル保護膜5d(6d)の逆テーパの角度は、θ=39°である。
また、K=7.0[μm]、L=4.75[μm]とすれば、L/K≒0.67となり、逆テーパの角度は、θ=28.1°である。
また、K=7.0[μm]、L=4.0[μm]とすれば、L/K≒0.57となり、逆テーパの角度は、θ=22°である。
また、K=7.0[μm]、L=3.5[μm]とすれば、L/K≒0.5となり、逆テーパの角度は、θ=18.9°である。
よって、チャネル保護膜の膜厚が0.6[μm]の場合、半導体膜5b(6b)に対するチャネル保護膜5d(6d)の逆テーパの角度は、θ=39°以下であることが好ましい。
また、チャネル保護膜の膜厚が4500[Å](=0.45[μm])の場合、チャネル保護膜の上面の長さK=7.0[μm]、下面の長さL=5.5[μm]とすれば、L/K≒0.78となる。このとき、半導体膜5b(6b)に対するチャネル保護膜5d(6d)の逆テーパの角度は、θ=31°である。
また、K=7.0[μm]、L=4.75[μm]とすれば、L/K≒0.67となり、逆テーパの角度は、θ=22°である。
また、K=7.0[μm]、L=4.0[μm]とすれば、L/K≒0.57となり、逆テーパの角度は、θ=17°である。
また、K=7.0[μm]、L=3.5[μm]とすれば、L/K≒0.5となり、逆テーパの角度は、θ=14.5°である。
よって、チャネル保護膜の膜厚が0.45[μm]の場合、半導体膜5b(6b)に対するチャネル保護膜5d(6d)の逆テーパの角度は、θ=31°以下であることが好ましい。
また、チャネル保護膜の膜厚が3000[Å](=0.3[μm])の場合、チャネル保護膜の上面の長さK=7.0[μm]、下面の長さL=5.5[μm]とすれば、L/K≒0.78となる。このとき、半導体膜5b(6b)に対するチャネル保護膜5d(6d)の逆テーパの角度は、θ=27°である。
また、K=7.0[μm]、L=4.75[μm]とすれば、L/K≒0.67となり、逆テーパの角度は、θ=14.9°である。
また、K=7.0[μm]、L=4.0[μm]とすれば、L/K≒0.57となり、逆テーパの角度は、θ=11.5°である。
また、K=7.0[μm]、L=3.5[μm]とすれば、L/K≒0.5となり、逆テーパの角度は、θ=9.75°である。
よって、チャネル保護膜の膜厚が0.3[μm]の場合、半導体膜5b(6b)に対するチャネル保護膜5d(6d)の逆テーパの角度は、θ=27°以下であることが好ましい。
このように、スイッチトランジスタ5および駆動トランジスタ6のチャネル保護膜5d、6dの上面の長さKを変化させずに、下面の長さLを小さくするように、チャネル保護膜5d、6dを逆テーパ形状(L<K)とすることによって、そのチャネル保護膜5d(6d)の上面で、ソース電極5i(6i)とドレイン電極5h(6h)とが所定の配置より近接してしまうことなく、チャネル長に相当するチャネル保護膜5d(6d)の下面の長さLを小さくすることができる。
つまり、スイッチトランジスタ5および駆動トランジスタ6のオン電流(Id)の妨げとなるリーク電流を発生させることなく、チャネル長に相当するチャネル保護膜5d(6d)の下面の長さLを小さくすることによって、オン電流(Id)を所定値(例えば、2[μA])以上に増加させることが可能になり、各薄膜トランジスタ5、6のオン電流を好適な値に安定させることができる。
また、チャネル保護膜5d、6dを逆テーパ形状(L<K)として、そのチャネル保護膜5d(6d)の下面の長さLを、ソース電極5i(6i)とドレイン電極5h(5h)との間隔の長さに近付けることによって、ゲート電極5a(6a)とソース電極5i(6i)間およびゲート電極5a(6a)とドレイン電極5h(6h)間に生じる電界E中のチャネル部分(下面の長さLに相当する部分)を減少させることができるので、その電界Eがチャネルに影響し難くなり、電界Eの作用によってオン電流(Id)が低下してしまうことを低減することができる。
次に、ELパネル1におけるEL素子8の製造方法について説明する。
特に、ELパネル1において駆動素子として用いられる薄膜トランジスタの製造方法について、駆動トランジスタ6を例に、図9〜図18に示す工程図を用いて説明する。
まず、基板10上にゲートメタル層をスパッタリングで堆積させ、フォトリソグラフィー法及びエッチング法等によってパターニングして、図9に示すように、ゲート電極6aを形成する(ゲート形成工程)。
なお、ゲート電極6aとともに基板10上に、スイッチトランジスタ5のゲート電極5a、信号線3、キャパシタ7の電極7aが形成されている(図5、図6参照)。
次いで、図10に示すように、プラズマCVDによって、窒化シリコン等の第一絶縁膜11と、半導体膜6bとなるアモルファスシリコン等の半導体層9bを連続して堆積し、二層を成膜する(二層成膜工程)。
次いで、図11に示すように、半導体層9b上にフォトレジスト膜15を成膜し、半導体層9bにおけるチャネルとなる領域上のフォトレジスト膜15に、半導体層9bから離間するほど幅が広くなる、断面が所望のテーパ形状を有する開口15aを形成する(レジスト膜形成工程)。ここで、例えば、フォトレジスト膜15の膜厚とフォトレジスト膜15を露光する際の露光条件を最適化することによって、開口15aの断面を所望のテーパ形状に形成することができる。また、フォトレジスト膜15に開口15aを形成するためのフォトマスクに、開口部内に露光機解像度以下の微細パターンが設けられて中間調を生成することができるグレートーンマスクを適用するようにしてもよい。この場合、開口15aの断面のテーパ形状をより正確に制御することができる。
次いで、図12に示すように、開口15a内およびフォトレジスト膜15上に、スパッタリングやCVD法などによってチャネル保護膜6d(5d)となる窒化シリコン等の保護絶縁膜9dを成膜する(保護絶縁膜成膜工程)。
次いで、図13に示すように、フォトレジスト膜15の開口15a内の保護絶縁膜9d部分を残すように、フォトレジスト膜15上の保護絶縁膜9dを除去する(保護絶縁膜除去工程)。
特に、この保護絶縁膜除去工程において、フォトレジスト膜15上の保護絶縁膜9dをCMP法(Chemical Mechanical Polishing)によって研磨して、フォトレジスト膜15を露出させるように保護絶縁膜9dを除去する(研磨工程)。つまり、フォトレジスト膜15の膜厚分の保護絶縁膜9dを開口15a内に残すように、フォトレジスト膜15の膜厚以上の保護絶縁膜9dをCMP加工によって平坦化するように除去する。
次いで、図14に示すように、レジスト剥離液を用いてフォトレジスト膜15を除去して、半導体層9bにおけるチャネルとなる領域を覆うチャネル保護膜6dを形成する(保護膜形成工程)。つまり、このチャネル保護膜6dは、フォトレジスト膜15の開口15a内に残した保護絶縁膜9d部分である。
そして、半導体層9b上に形成されたチャネル保護膜6dは、半導体層9bに面する下面より上面側ほどその長さが長くなる逆テーパ形状を有している。
なお、チャネル保護膜6dの形成と同時に半導体層9b上に、スイッチトランジスタ5のチャネル保護膜5dも形成される(図6参照)。
次いで、図15に示すように、チャネル保護膜6dが形成された半導体層9b上に、スパッタリングやCVD法などによって不純物半導体膜6f,6gとなる不純物半導体層9fを成膜する。なお、成膜した不純物半導体層9fの表面をCMP加工によって研磨し、その表面を平坦化することが好ましい。ここで、不純物半導体層9fの成膜において、スパッタリングを用いる場合においては、例えば、バイアススパッタやセルフスパッタを用いることによって良好に成膜することができる。更には、例えば、イオンビームスパッタデポジション(Ion Beam Sputter Deposition)法を用いて、スパッタリング中に基板10を回転させるようにしてもよい。この場合、逆テーパ形状のチャネル保護膜6dの側面により良好に不純物半導体層9fを成膜することができる。
次いで、図16に示すように、フォトリソグラフィーによって不純物半導体層9f及び半導体層9bを連続してパターニングして、不純物半導体膜6f,6g及び半導体膜6bを形成する(半導体膜形成工程)。
この不純物半導体膜6f,6gは、半導体膜6b上であってチャネル保護膜6dを挟んで対向する配置に形成されている。
なお、不純物半導体膜6f,6g、半導体膜6bとともに、スイッチトランジスタ5の不純物半導体膜5f,5g、半導体膜5bも形成される(図6参照)。
次いで、図17に示すように、基板10上における不純物半導体膜6f,6gと、チャネル保護膜6dと、半導体膜6bと、第一絶縁膜11とを覆う金属膜9hを、例えばスパッタリングで成膜する(金属膜成膜工程)。
次いで、図18に示すように、フォトリソグラフィーによって金属膜9hをパターニングして、一対の不純物半導体膜6f,6g上にソース電極6i及びドレイン電極6hを形成する(ソース・ドレイン形成工程)。
なお、ソース電極6i及びドレイン電極6hとともに、スイッチトランジスタ5のソース電極5i及びドレイン電極5hも形成される(図6参照)。また、ソース電極及びドレイン電極とともに、走査線2、電圧供給線4、キャパシタ7の電極7bが形成されるようになっている(図5、図6参照)。
こうして、駆動トランジスタ6とスイッチトランジスタ5が製造される。
更に、駆動トランジスタ6およびスイッチトランジスタ5が形成された後に、ITO膜を堆積してからパターニングして画素電極8aを形成する(図5参照)。
次いで、駆動トランジスタ6やスイッチトランジスタ5を覆うように、第二絶縁膜12を成膜する(図5、図6参照)。なお、第二絶縁膜12は、第一絶縁膜11と同様に、プラズマCVDによって窒化シリコン等を成膜したものである。この第二絶縁膜12をフォトリソグラフィーでパターニングすることで画素電極8aの中央部が露出する開口部12aを形成する(図5参照)。
次いで、ポリイミド等の感光性樹脂を堆積後、露光して画素電極8aが露出する開口部13aを有する、例えば格子状のバンク13を形成する(図5参照)。
次いで、バンク13の開口部13aに、正孔注入層8bや発光層8cとなる材料が溶媒に溶解または分散された液状体を塗布し、その液状体を乾燥させることによって、キャリア輸送層である正孔注入層8bや発光層8cを順次成膜する(図5参照)。
次いで、バンク13の上及び発光層8cの上に対向電極8dを一面に成膜することで、EL素子8が製造されて(図5参照)、ELパネル1が製造される。
以上のように、下面の長さ(L)より上面の長さ(K)が長い逆テーパ形状を呈するチャネル保護膜5d、6dを有するスイッチトランジスタ5及び駆動トランジスタ6は、チャネル長を短くすることで各薄膜トランジスタ5、6のオン電流(Id)を従来のものより増加させ、好適な値に安定させることができる。
そして、薄膜トランジスタのオン電流(Id)が好適な値に安定するスイッチトランジスタ5及び駆動トランジスタ6を備えるEL素子8は好適に発光し、そのスイッチトランジスタ5及び駆動トランジスタ6を駆動素子とするELパネル1は良好な画像表示が可能になって、表示性能を向上させることができる。
なお、本発明の適用は上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
1 ELパネル
5 スイッチトランジスタ(薄膜トランジスタ)
6 駆動トランジスタ(薄膜トランジスタ)
5a、6a ゲート電極
5b、6b 半導体膜
5d、6d チャネル保護膜(保護膜)
5f、6f 不純物半導体膜
5g、6g 不純物半導体膜
5h、6h ドレイン電極
5i、6i ソース電極
8 EL素子
9b 半導体層
9d 保護絶縁膜
9f 不純物半導体層
9h 金属膜
10 基板
11 第一絶縁膜
12 第二絶縁膜
13 バンク
15 フォトレジスト膜(レジスト膜)
15a 開口

Claims (5)

  1. 基板の一面側に半導体層を形成する半導体層形成工程と、
    前記半導体層上にレジスト膜を成膜し、前記半導体層におけるチャネルとなる領域上の前記レジスト膜に、前記半導体層から離間するほど一の方向に沿った幅が広くなる開口を形成するレジスト膜形成工程と、
    前記開口内および前記レジスト膜上に保護絶縁膜を成膜する保護絶縁膜成膜工程と、
    前記開口内の前記保護絶縁膜部分を残すように、前記レジスト膜上の前記保護絶縁膜を除去する保護絶縁膜除去工程と、
    前記レジスト膜を除去して、前記半導体層におけるチャネルとなる領域を覆い、前記半導体層から離間する上面側ほど前記一の方向に沿った方向の長さが長くなる逆テーパ形状を有する保護膜を形成する保護膜形成工程と、
    前記保護膜が形成された前記半導体層上に、前記保護膜の周囲を覆う不純物半導体層を成膜し、前記不純物半導体層及び前記半導体層をパターニングして、前記保護膜を挟んで前記一の方向において対向する一対の不純物半導体膜と、その下に配される半導体膜と、を形成する半導体膜形成工程と、
    を備えることを特徴とする薄膜トランジスタの製造方法。
  2. 前記保護絶縁膜除去工程は、前記レジスト膜上の前記保護絶縁膜をCMP法によって研磨して、前記レジスト膜を露出させる研磨工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の薄膜トランジスタの製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の薄膜トランジスタの製造方法によって製造されることを特徴とする薄膜トランジスタ。
  4. 基板の一面側に設けられた半導体膜と、
    前記半導体膜のチャネルとなる領域をその下面で覆う保護膜と、
    前記半導体膜上で前記保護膜を挟んで一の方向に対向する一対の不純物半導体膜と、
    を備え、
    前記保護膜は、その保護膜における前記半導体膜から離間する上面側ほど、前記一の方向に沿った方向の長さが長くなる逆テーパ形状を呈することを特徴とする薄膜トランジスタ。
  5. 前記保護膜における前記ソース電極と前記ドレイン電極とが対向する方向に沿う、前記保護膜の下面の長さは、その保護膜の上面の長さの0.78倍以下であることを特徴とする請求項4に記載の薄膜トランジスタ。
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