JP2011048215A - トランジスタ基板及び発光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】トランジスタのオン電流の安定を図る。
【解決手段】ELパネル1において、スイッチトランジスタ5のチャネル長より、駆動トランジスタ6のチャネル長を長くするように、チャネル保護膜6dのチャネル長方向の長さを18[μm]以上に形成することによって、駆動トランジスタ6のオン電流を安定させる。駆動トランジスタ6のチャネル長を長くすることによって、駆動トランジスタ6がEL素子8に向けて安定した電流を流すことが可能になって、EL素子8を所望するレベルで発光させることができ、ELパネル1における画素Pごとに、薄膜トランジスタの製造時のアライメントずれに起因するEL素子8の発光レベルの差が無くなるので、ELパネル1の画質低下を抑えることができる。
【選択図】図15

Description

本発明は、トランジスタ基板及び発光装置に関する。
従来、アモルファスシリコン等の半導体薄膜をチャネル層とする薄膜トランジスタに関する技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
薄膜トランジスタ(TFT)を表示デバイスの画素回路などに利用する際に必要となる特性として、ソース−ドレイン間のオン電流(Id)が所定値以上となることが挙げられる。オン電流を所定値以上の適正な範囲で安定させることで、EL(Electro Luminescence)パネルなどの表示デバイスを好適に発光させて、所定の表示性能が得られるようになる。なお、オン電流(Id)は、以下の式(1)で表すことができる。
Id=(1/2)×μ×(W/L)×C×(Vg−Vt) … 式(1)
ここで、μ:移動度、W:チャネル幅、L:チャネル長、C:ゲート絶縁膜の単位面積あたりの容量、Vg:ゲート電圧、Vt:しきい値電圧、である。
特開2003−37270号公報
そして、従来技術においては、図20に示すように、薄膜トランジスタ56におけるチャネル層となる半導体膜56bを覆うチャネル保護膜56dに対し、ソース電極56i及びドレイン電極56hの一部がそれぞれオーバーラップするよう設計されている。このソース電極56i及びドレイン電極56hのチャネル保護膜56dに対するオーバーラップは、薄膜トランジスタ56においてバックゲートとしても作用する。
具体的には、図20、図21に示すように、ドレイン電極側のオーバーラップはチャネルに対し正の電圧を印加するバックゲートとして作用するのでオン電流を増やす。また、ソース電極側のオーバーラップはチャネルに対して負の電圧を印加するバックゲートとして作用するのでオン電流を減らす。つまり、チャネル保護膜56dに対するソース電極56i及びドレイン電極56hのチャネル長方向のアライメントずれによって、薄膜トランジスタ56毎にオーバーラップの差があると、薄膜トランジスタ56毎にオン電流の大小差が生じてしまうことがあるという問題があった。
そこで、本発明の課題は、トランジスタのオン電流の安定を図ることである。
以上の課題を解決するため、本発明の一の態様は、
基板上に形成された発光素子と、前記基板上に形成された複数のトランジスタと、を備える発光装置であって、
前記複数のトランジスタは、少なくとも、
ソースとドレインの一方が電圧供給線に接続され、他方が前記発光素子に接続されて、ゲートに印加された電圧のレベルに応じた駆動電流を前記電圧供給線から前記発光素子に向けて流す第一トランジスタと、
前記第一トランジスタの前記ゲートに印加する電圧のレベルを切り替える第二トランジスタと、を有し、
前記第一トランジスタは、前記第二トランジスタと比較して、チャネル長が長いことを特徴としている。
好ましくは、前記複数のトランジスタは、
前記基板上に形成されたゲート電極と、
前記ゲート電極を覆う絶縁膜と、
前記絶縁膜上に設けられる半導体膜と、
前記半導体膜の一部領域を覆う保護膜と、
前記半導体膜上で前記保護膜に一部重なり、前記保護膜を挟んでチャネル長方向に対向する一対の不純物半導体膜と、
前記一対の不純物半導体膜上に形成されたソース電極及びドレイン電極と、
を備えており、
前記第一トランジスタの前記保護膜のチャネル長方向の長さが、前記第二トランジスタの前記保護膜のチャネル長方向の長さよりも長い。
また、好ましくは、前記発光装置は前記基板側から光出射する。
また、本発明の他の態様は、
基板上に形成された発光素子を発光させるために機能するトランジスタを有するトランジスタ基板であって、
前記トランジスタは、少なくとも、
ゲートに印加された電圧のレベルに応じた駆動電流を、ソースとドレインの一方が接続された前記電圧供給線から他方が接続された前記発光素子に向けて流す機能を有する第一トランジスタと、
前記第一トランジスタの前記ゲートに印加する電圧のレベルを切り替える機能を有する第二トランジスタと、を備え、
前記第一トランジスタは、前記第二トランジスタと比較して、チャネル長が長いことを特徴としている。
好ましくは、前記トランジスタは、
前記基板上に形成されたゲート電極と、
前記ゲート電極を覆う絶縁膜と、
前記絶縁膜上に設けられる半導体膜と、
前記半導体膜の一部領域を覆う保護膜と、
前記半導体膜上で前記保護膜に一部重なり、前記保護膜を挟んでチャネル長方向に対向する一対の不純物半導体膜と、
前記一対の不純物半導体膜上に形成されたソース電極及びドレイン電極と、
を備え、
前記第一トランジスタの前記保護膜のチャネル長方向の長さが、前記第二トランジスタの前記保護膜のチャネル長方向の長さよりも長い。
また、好ましくは、前記発光素子の発光は前記基板を透過して出射する。
本発明によれば、薄膜トランジスタのオン電流の安定を図ることができる。
ELパネルの画素の配置構成を示す平面図である。 ELパネルの概略構成を示す平面図である。 ELパネルの1画素に相当する回路を示した回路図である。 ELパネルの1画素を示した平面図である。 図4のV−V線に沿った面の矢視断面図である。 図4のVI−VI線に沿った面の矢視断面図である。 薄膜トランジスタの製造工程を示す説明図である。 薄膜トランジスタの製造工程を示す説明図である。 薄膜トランジスタの製造工程を示す説明図である。 薄膜トランジスタの製造工程を示す説明図である。 薄膜トランジスタの製造工程を示す説明図である。 薄膜トランジスタの製造工程を示す説明図である。 薄膜トランジスタの製造工程を示す説明図である。 薄膜トランジスタの製造後のパネル形成工程を示す説明図である。 アライメントずれによるチャネル保護膜に対するドレイン電極とソース電極のオーバーラップ差と、薄膜トランジスタのオン電流の相関を示す説明図である。 3つの薄膜トランジスタを1画素に備えるELパネルの回路を示した回路図である。 表示パネルにELパネルが適用された携帯電話機の一例を示す正面図である。 表示パネルにELパネルが適用されたデジタルカメラの一例を示す正面側斜視図(a)と、後面側斜視図(b)である。 表示パネルにELパネルが適用されたパーソナルコンピュータの一例を示す斜視図である。 チャネル保護膜に対するドレイン電極とソース電極のオーバーラップによるバックゲート効果を示す説明図である。 チャネル保護膜に対するドレイン電極とソース電極のオーバーラップ差とオン電流の大小差に関する説明図である。
以下に、本発明を実施するための好ましい形態について図面を用いて説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
図1は、発光装置であるELパネル1における複数の画素Pの配置構成を示す平面図であり、図2は、ELパネル1の概略構成を示す平面図である。
図1、図2に示すように、ELパネル1には、R(赤),G(緑),B(青)をそれぞれ発光する複数の画素Pが所定のパターンでマトリクス状に配置されている。
このELパネル1には、複数の走査線2が行方向に沿って互いに略平行となるよう配列され、複数の信号線3が平面視して走査線2と略直交するよう列方向に沿って互いに略平行となるよう配列されている。また、隣り合う走査線2の間において電圧供給線4が走査線2に沿って設けられている。そして、これら各走査線2と隣接する二本の信号線3と各電圧供給線4とによって囲われる範囲が、画素Pに相当する。
また、ELパネル1には、走査線2、信号線3、電圧供給線4の上方に覆うように、格子状の隔壁であるバンク13が設けられている。このバンク13によって囲われてなる略長方形状の複数の開口部13aが画素Pごとに形成されている。このバンク13の開口部13a内に所定のキャリア輸送層(後述する正孔注入層8b、発光層8c)が設けられ、画素Pの発光領域となる。キャリア輸送層とは、電圧が印加されることによって正孔又は電子を輸送する層である。
図3は、アクティブマトリクス駆動方式で動作するELパネル1の1画素に相当する回路を示した回路図である。
図3に示すように、ELパネル1には、走査線2と、走査線2と交差する信号線3と、走査線2に沿う電圧供給線4とが設けられており、このELパネル1の1画素Pにつき、薄膜トランジスタであるスイッチトランジスタ5と、薄膜トランジスタである駆動トランジスタ6と、キャパシタ7と、発光素子であるEL素子8とが設けられている。
各画素Pにおいては、スイッチトランジスタ5のゲートが走査線2に接続され、スイッチトランジスタ5のドレインとソースのうちの一方が信号線3に接続され、スイッチトランジスタ5のドレインとソースのうちの他方がキャパシタ7の一方の電極及び駆動トランジスタ6のゲートに接続されている。駆動トランジスタ6のソースとドレインのうちの一方が電圧供給線4に接続され、駆動トランジスタ6のソースとドレインのうち他方がキャパシタ7の他方の電極及びEL素子8のアノードに接続されている。なお、全ての画素PのEL素子8のカソードは、一定電圧Vcomに保たれている(例えば、接地されている)。
また、このELパネル1の周囲において各走査線2が走査ドライバに接続され、各電圧供給線4が一定電圧源又は適宜電圧信号を出力するドライバに接続され、各信号線3がデータドライバに接続され、これらドライバによってELパネル1がアクティブマトリクス駆動方式で駆動される。電圧供給線4には、一定電圧源又はドライバによって所定の電力が供給される。
次に、ELパネル1と、その画素Pの回路構造について、図4〜図6を用いて説明する。ここで、図4は、ELパネル1の1画素Pに相当する平面図であり、図5は、図4のV−V線に沿った面の矢視断面図、図6は、図4のVI−VI線に沿った面の矢視断面図である。なお、図4においては、電極及び配線を主に示す。
図4に示すように、スイッチトランジスタ5及び駆動トランジスタ6は、信号線3に沿うように配列され、スイッチトランジスタ5の近傍にキャパシタ7が配置され、駆動トランジスタ6の近傍にEL素子8が配置されている。また、走査線2と電圧供給線4の間に、スイッチトランジスタ5、駆動トランジスタ6、キャパシタ7及びEL素子8が配置されている。
図4〜図6に示すように、基板10上の一面(基板10の上面)にゲート絶縁膜となる第一絶縁膜11が成膜されており、その第一絶縁膜11の上に第二絶縁膜12が成膜されている。信号線3は第一絶縁膜11と基板10との間に形成され、走査線2及び電圧供給線4は第一絶縁膜11と第二絶縁膜12との間に形成されている。
また、図4、図6に示すように、第二トランジスタであるスイッチトランジスタ5は、逆スタガ構造の薄膜トランジスタである。このスイッチトランジスタ5は、ゲート電極5a、半導体膜5b、チャネル保護膜5d、不純物半導体膜5f,5g、ドレイン電極5h、ソース電極5i等を有するものである。
ゲート電極5aは、基板10と第一絶縁膜11の間に形成されている。このゲート電極5aは、例えば、Cr膜、Al膜、Cr/Al積層膜、AlTi合金膜又はAlTiNd合金膜からなる。また、ゲート電極5aの上に絶縁性の第一絶縁膜11が成膜されており、その第一絶縁膜11によってゲート電極5aが被覆されている。
第一絶縁膜11は、例えば、光透過性を有し、シリコン窒化物又はシリコン酸化物からなる。この第一絶縁膜11上であってゲート電極5aに対応する位置に真性な半導体膜5bが形成されており、半導体膜5bが第一絶縁膜11を挟んでゲート電極5aと相対している。
半導体膜5bは、例えば、アモルファスシリコン又は多結晶シリコンからなり、この半導体膜5bにチャネルが形成される。また、半導体膜5bの中央部上には、絶縁性のチャネル保護膜5dが形成されている。
チャネル保護膜5dは、例えば、シリコン窒化物又はシリコン酸化物からなる。チャネル保護膜5dのチャネル長方向の長さであって、チャネル保護膜5dが半導体膜5bを覆うチャネル長方向の長さ(チャネル長)は、例えば9μmである。このチャネル長方向は、後述する不純物半導体膜5fと不純物半導体膜5gが、チャネル保護膜5dを挟んで対向する方向である。
また、半導体膜5bの一端部の上には、不純物半導体膜5fが一部チャネル保護膜5dに重なるようにして形成されており、半導体膜5bの他端部の上には、不純物半導体膜5gが一部チャネル保護膜5dに重なるようにして形成されている。そして、不純物半導体膜5f,5gはそれぞれ半導体膜5bの両端側に互いに離間して形成されている。また、不純物半導体膜5f,5gは半導体膜5b上でチャネル保護膜5dを挟んで一の方向に対向している。なお、不純物半導体膜5f,5gはn型半導体であるが、これに限らず、p型半導体であってもよい。
不純物半導体膜5fの上には、ドレイン電極5hが形成されている。不純物半導体膜5gの上には、ソース電極5iが形成されている。ドレイン電極5h,ソース電極5iは、例えば、Cr膜、Al膜、Cr/Al積層膜、AlTi合金膜又はAlTiNd合金膜からなる。
チャネル保護膜5d、ドレイン電極5h及びソース電極5iの上には、絶縁性の第二絶縁膜12が成膜され、チャネル保護膜5d、ドレイン電極5h及びソース電極5iが第二絶縁膜12によって被覆されている。そして、スイッチトランジスタ5は、第二絶縁膜12によって覆われるようになっている。第二絶縁膜12は、例えば、窒化シリコン又は酸化シリコンからなる。
また、図4、図5に示すように、第一トランジスタである駆動トランジスタ6は、逆スタガ構造の薄膜トランジスタである。この駆動トランジスタ6は、ゲート電極6a、半導体膜6b、チャネル保護膜6d、不純物半導体膜6f,6g、ドレイン電極6h、ソース電極6i等を有するものである。
ゲート電極6aは、例えば、Cr膜、Al膜、Cr/Al積層膜、AlTi合金膜又はAlTiNd合金膜からなり、ゲート電極5aと同様に基板10と第一絶縁膜11の間に形成されている。そして、ゲート電極6aは、例えば、シリコン窒化物又はシリコン酸化物からなる第一絶縁膜11によって被覆されている。
この第一絶縁膜11の上であって、ゲート電極6aに対応する位置に、チャネルが形成される半導体膜6bが設けられており、半導体膜6bは第一絶縁膜11を挟んでゲート電極6aと相対している。この半導体膜6bの中央部上には、絶縁性のチャネル保護膜6dが形成されている。
チャネル保護膜6dは、例えば、シリコン窒化物又はシリコン酸化物からなる。チャネル保護膜6dのチャネル長方向の長さであって、チャネル保護膜6dが半導体膜6bを覆うチャネル長方向の長さは、例えば18μmである。このチャネル長方向は、後述する不純物半導体膜6fと不純物半導体膜6gが、チャネル保護膜6dを挟んで対向する方向である。そして、駆動トランジスタ6のチャネル保護膜6dのチャネル長方向の長さは、スイッチトランジスタ5のチャネル保護膜5dのチャネル長方向の長さよりも長く形成されている。
また、半導体膜6bの一端部の上には、不純物半導体膜6fが一部チャネル保護膜6dに重なるようにして形成されており、半導体膜6bの他端部の上には、不純物半導体膜6gが一部チャネル保護膜6dに重なるようにして形成されている。そして、不純物半導体膜6f,6gはそれぞれ半導体膜6bの両端側に互いに離間して形成されている。また、不純物半導体膜6f,6gは半導体膜6b上でチャネル保護膜6dを挟んで一の方向に対向している。なお、不純物半導体膜6f,6gはn型半導体であるが、これに限らず、p型半導体であってもよい。
不純物半導体膜6fの上には、ドレイン電極6hが形成されている。不純物半導体膜6gの上には、ソース電極6iが形成されている。ドレイン電極6h,ソース電極6iは、例えば、Cr膜、Al膜、Cr/Al積層膜、AlTi合金膜又はAlTiNd合金膜からなる。
チャネル保護膜6d、ドレイン電極6h及びソース電極6iの上には、絶縁性の第二絶縁膜12が成膜され、チャネル保護膜6d、ドレイン電極6h及びソース電極6iが第二絶縁膜12によって被覆されている。そして、駆動トランジスタ6は、第二絶縁膜12によって覆われるようになっている。
キャパシタ7は、駆動トランジスタ6のゲート電極6aとソース電極6iとの間に接続されている。具体的には、キャパシタ7の電極7aは、駆動トランジスタ6のゲート電極6aに接続され、キャパシタ7の電極7bは、駆動トランジスタ6のソース電極6iに接続されている。そして、図4、図6に示すように、基板10と第一絶縁膜11との間にキャパシタ7の一方の電極7aが形成され、第一絶縁膜11と第二絶縁膜12との間にキャパシタ7の他方の電極7bが形成され、電極7aと電極7bが誘電体である第一絶縁膜11を挟んで相対している。
なお、信号線3、キャパシタ7の電極7a、スイッチトランジスタ5のゲート電極5a及び駆動トランジスタ6のゲート電極6aは、基板10に一面に成膜された導電性の金属膜をフォトリソグラフィー法及びエッチング法等によって形状加工することで一括して形成されたものである。
また、走査線2、電圧供給線4、キャパシタ7の電極7b、スイッチトランジスタ5のドレイン電極5h,ソース電極5i及び駆動トランジスタ6のドレイン電極6h,ソース電極6iは、第一絶縁膜11に一面に成膜された導電性の金属膜をフォトリソグラフィー法及びエッチング法等によって形状加工することで形成されたものである。
また、第一絶縁膜11には、ゲート電極5aと走査線2とが重なる領域にコンタクトホール11aが形成され、ドレイン電極5hと信号線3とが重なる領域にコンタクトホール11bが形成され、ゲート電極6aとソース電極5iとが重なる領域にコンタクトホール11cが形成されており、コンタクトホール11a〜11c内にコンタクトプラグ20a〜20cがそれぞれ埋め込まれている。コンタクトプラグ20aによってスイッチトランジスタ5のゲート電極5aと走査線2が電気的に導通し、コンタクトプラグ20bによってスイッチトランジスタ5のドレイン電極5hと信号線3が電気的に導通し、コンタクトプラグ20cによってスイッチトランジスタ5のソース電極5iとキャパシタ7の電極7aが電気的に導通するとともにスイッチトランジスタ5のソース電極5iと駆動トランジスタ6のゲート電極6aが電気的に導通する。なお、コンタクトプラグ20a〜20cを介することなく、走査線2が直接ゲート電極5aと接触し、ドレイン電極5hが信号線3と接触し、ソース電極5iがゲート電極6aと接触してもよい。
また、駆動トランジスタ6のゲート電極6aがキャパシタ7の電極7aに一体に連なっており、駆動トランジスタ6のドレイン電極6hが電圧供給線4に一体に連なっており、駆動トランジスタ6のソース電極6iがキャパシタ7の電極7bに一体に連なっている。
画素電極8aは、第一絶縁膜11を介して基板10上に設けられており、画素Pごとに独立して形成されている。この画素電極8aは透明電極であって、例えば、錫ドープ酸化インジウム(ITO)、亜鉛ドープ酸化インジウム、酸化インジウム(In23)、酸化スズ(SnO2)、酸化亜鉛(ZnO)又はカドミウム−錫酸化物(CTO)からなる。なお、画素電極8aは一部、駆動トランジスタ6のソース電極6iに重なり、画素電極8aとソース電極6iが接続している。
そして、図4、図5に示すように、第二絶縁膜12が、走査線2、信号線3、電圧供給線4、スイッチトランジスタ5、駆動トランジスタ6、画素電極8aの周縁部、キャパシタ7の電極7b及び第一絶縁膜11を覆うように形成されている。第二絶縁膜12には、各画素電極8aの中央部が露出するように開口部12aが形成されている。そのため、第二絶縁膜12は平面視して格子状に形成されている。
EL素子8は、図4、図5に示すように、アノードとなる第一電極としての画素電極8aと、画素電極8aの上に形成された化合物膜である正孔注入層8bと、正孔注入層8bの上に形成された化合物膜である発光層8cと、発光層8cの上に形成された第二電極としての対向電極8dとを備えている。対向電極8dは全画素Pに共通の単一電極であって、全画素Pに連続して形成されている。
正孔注入層8bは、例えば、導電性高分子であるPEDOT(poly(ethylenedioxy)thiophene;ポリエチレンジオキシチオフェン)及びドーパントであるPSS(polystyrene sulfonate;ポリスチレンスルホン酸)からなる層であって、画素電極8aから発光層8cに向けて正孔を注入するキャリア注入層である。
発光層8cは、画素P毎にR(赤),G(緑),B(青)のいずれかを発光する材料を含み、例えば、ポリフルオレン系発光材料やポリフェニレンビニレン系発光材料からなる層であって、対向電極8dから供給される電子と、正孔注入層8bから注入される正孔との再結合に伴い発光する。このため、R(赤)を発光する画素P、G(緑)を発光する画素P、B(青)を発光する画素Pは互いに発光層8cの発光材料が異なる。なお、画素PのR(赤),G(緑),B(青)のパターンは格子パターンに限らず、デルタ配列であってもよく、また縦方向に同色画素が配列されるストライプパターンであってもよい。
対向電極8dは、画素電極8aよりも仕事関数の低い材料で形成されており、例えば、インジウム、マグネシウム、カルシウム、リチウム、バリウム、希土類金属の少なくとも一種を含む単体又は合金で形成されている。
この対向電極8dは全ての画素Pに共通した電極であり、発光層8cなどの化合物膜とともに後述するバンク13を被覆している。
このように、第二絶縁膜12及びバンク13によって発光部位となる発光層8cが画素Pごとに仕切られている。
そして、開口部13a内において、キャリア輸送層としての正孔注入層8b及び発光層8cが、画素電極8a上に積層されている。
具体的には、バンク13は、正孔注入層8bや発光層8cを湿式法により形成するに際して、正孔注入層8bや発光層8cとなる材料が溶媒に溶解または分散された液状体が隣接する画素Pに滲み出ないようにする隔壁として機能する。
例えば、図5に示すように、第二絶縁膜12の上に設けられたバンク13には、第二絶縁膜12の開口部12aより内側に開口部13aが形成されている。
そして、各開口部13aに囲まれた各画素電極8a上に、正孔注入層8bとなる材料が含有される液状体を塗布し、基板10ごと加熱してその液状体を乾燥させ成膜させた化合物膜が、第1のキャリア輸送層である正孔注入層8bとなる。
さらに、各開口部13aに囲まれた各正孔注入層8b上に、発光層8cとなる材料が含有される液状体を塗布し、基板10ごと加熱してその液状体を乾燥させ成膜させた化合物膜が、第2のキャリア輸送層である発光層8cとなる。
なお、この発光層8cとバンク13を被覆するように対向電極8dが設けられている。
そして、このELパネル1においては、画素電極8a、基板10及び第一絶縁膜11が透明であり、発光層8cから発した光が画素電極8a、第一絶縁膜11及び基板10を透過して出射する。そのため、このELパネル1は、基板10の下面側が表示面となるボトムエミッションタイプである。
なお、基板10の下面側ではなく、基板10とは反対側の面が表示面となるトップエミッションタイプのELパネルであってもよい。この場合、対向電極8dを透明電極とし、画素電極8aを反射電極として、発光層8cから発した光が対向電極8dを透過して出射する。
このELパネル1は、次のように駆動されて発光する。
全ての電圧供給線4に所定レベルの電圧が印加された状態で、走査ドライバによって走査線2に順次電圧が印加されることで、これら走査線2が順次選択される。
各走査線2が選択されている時に、データドライバによって階調に応じたレベルの電圧が全ての信号線3に印加されると、その選択されている走査線2に対応するスイッチトランジスタ5がオンになっていることから、その信号線3における電圧が駆動トランジスタ6のゲート電極6aに印加される。
この駆動トランジスタ6のゲート電極6aに印加された所定の階調に対応するレベルの電圧に応じて、駆動トランジスタ6のゲート電極6aとソース電極6iとの間の電位差が定まって、駆動トランジスタ6におけるドレイン−ソース電流の大きさが定まり、EL素子8がそのドレイン−ソース電流に応じた明るさで発光する。その後、その走査線2の選択が解除されると、スイッチトランジスタ5がオフとなるので、駆動トランジスタ6のゲート電極6aに印加された電圧にしたがった電荷がキャパシタ7に蓄えられ、駆動トランジスタ6のゲート電極6aとソース電極6i間の電位差は保持される。このため、駆動トランジスタ6は選択時と同じ電流値のドレイン−ソース電流を流し続け、EL素子8の輝度を維持するようになっている。
つまり、スイッチトランジスタ5によって、駆動トランジスタ6のゲート電極6aに印加される電圧が、信号線3に印加された所定階調レベルの電圧に切り替えられ、駆動トランジスタ6は、そのゲート電極6aに印加された電圧のレベルに応じたドレイン−ソース電流(駆動電流)を電圧供給線4からEL素子8に向けて流し、EL素子8を所定の階調で発光させる。
次に、本発明にかかるELパネル1において、EL素子8を発光させる駆動素子として機能する薄膜トランジスタの製造方法を、駆動トランジスタ6を例に説明する。
まず、基板10上にゲートメタル層をスパッタリングで堆積させ、フォトリソグラフィー法及びエッチング法等によってパターニングして、図7に示すように、ゲート電極6aを形成する。なお、ゲート電極6aとともに基板10上に、スイッチトランジスタ5のゲート電極5a、信号線3、キャパシタ7の電極7aが形成されている(図5、図6参照)。
次いで、図7に示すように、プラズマCVDによって、窒化シリコン等の第一絶縁膜11を成膜する。
次いで、図8に示すように、第一絶縁膜11上に、半導体膜となる非晶質シリコン(アモルファスシリコン)からなる半導体層9bを成膜し、その半導体層9b上に、CVD法などによってチャネル保護膜となるシリコン窒化物などの保護絶縁膜9dを成膜する。
そして、図9に示すように、保護絶縁膜9dをフォトリソグラフィー法・エッチング法等によってパターニングして、チャネル保護膜6dを形成する。なお、スイッチトランジスタ5のチャネル保護膜5dも同様に形成されている。
また、半導体層9bにおいて、走査線2、電圧供給線4、キャパシタ7の電極7bが形成される範囲には開口(図示省略)が形成されており、第一絶縁膜11が露出するようになっている。
次いで、図10に示すように、チャネル保護膜6dが形成された半導体層9b上に、CVD法などによって不純物半導体膜となる不純物半導体層9fを成膜する。なお、この不純物半導体層9fには、走査線2、電圧供給線4、キャパシタ7の電極7bが形成される範囲に開口(図示省略)が形成されて、第一絶縁膜11が露出するようになっている。
更に、不純物半導体層9f上に、金属膜9hをスパッタリングで成膜する。なお、この金属膜9hは、走査線2、電圧供給線4、キャパシタ7の電極7bが形成される範囲に設けられた、半導体層9bと不純物半導体層9fの開口(図示省略)を通じて、第一絶縁膜11上にも成膜されている。
次いで、図11に示すように、金属膜9h上に、ポジタイプのフォトレジスト層40を成膜する。更に、図11に示すように、フォトレジスト層40の上方に、マスク部50aを有するフォトマスク50を配置して露光および現像等によるパターニングを行い、図12に示すように、ゲート電極6aの上方の金属膜9h上で、チャネル保護膜6dを挟んで対向する配置に一対のレジスト40a、40aを形成する。このレジスト40a、40aは、駆動トランジスタ6のドレイン電極6hとソース電極6iを形成する部分に対応させている。なお、スイッチトランジスタ5のゲート電極5aの上方の金属膜9h上にも、ドレイン電極5hとソース電極5iを形成する部分に対応するレジストが形成されている。
そして、レジスト40a、40aが形成された金属膜9h、その下層の不純物半導体層9fおよび半導体層9bに対してドライエッチング又はウェットエッチングを施した後、レジスト40aの剥離を行うことで、図13に示すように、ドレイン電極6hとソース電極6i、不純物半導体膜6f,6g、半導体膜6bが形成されて、駆動トランジスタ6が製造される。なお、スイッチトランジスタ5のドレイン電極5hとソース電極5i、不純物半導体膜5f,5g、半導体膜5bも同様に形成されて、スイッチトランジスタ5が製造される。
また、半導体層9bと不純物半導体層9fの開口(図示省略)に対応する部分にもレジストが形成されており、エッチング後にレジストを剥離することで、ソース電極及びドレイン電極とともに、走査線2、電圧供給線4、キャパシタ7の電極7bが形成されるようになっている(図5、図6参照)。
このように、金属膜9h上に形成されたレジスト40a、40aの配置に対応してドレイン電極6hとソース電極6iが形成される。そして、ドレイン電極6hとソース電極6iが不純物半導体膜6f,6gとともに半導体膜6b上に形成されるので、レジスト40a、40aの配置にアライメントずれが生じていると、半導体膜6b上のチャネル保護膜6dに一部が重なる不純物半導体膜6fとドレイン電極6hのオーバーラップと、チャネル保護膜6dに一部が重なる不純物半導体膜6gとソース電極6iのオーバーラップに差が生じる。
例えば、図12中、レジスト40a、40aが図中左側にずれて形成された場合、チャネル保護膜6dに対する不純物半導体膜6fとドレイン電極6hのオーバーラップが多く、チャネル保護膜6dに対する不純物半導体膜6gとドレイン電極6iのオーバーラップが少なくなる。
また、図12中、レジスト40a、40aが図中右側にずれて形成された場合、チャネル保護膜6dに対する不純物半導体膜6fとドレイン電極6hのオーバーラップが少なく、チャネル保護膜6dに対する不純物半導体膜6gとドレイン電極6iのオーバーラップが多くなる。
これは、スイッチトランジスタ5におけるチャネル保護膜5dに対するドレイン電極5hとソース電極5iのオーバーラップについても同様に生じる。
このチャネル保護膜(6d、5d)に対するドレイン電極(6h、5h)とソース電極(6i、5i)のオーバーラップの差が薄膜トランジスタに及ぼす影響については後述する。
更に、図14に示すように、駆動トランジスタ6が形成された後に、ITO膜を堆積してからパターニングして画素電極8aを形成する。
次いで、スイッチトランジスタ5や駆動トランジスタ6を覆うように、第二絶縁膜12を成膜する。なお、第二絶縁膜12は、第一絶縁膜11と同様に、プラズマCVDによって窒化シリコン等を成膜したものである。この第二絶縁膜12をフォトリソグラフィーでパターニングすることで画素電極8aの中央部が露出する開口部12aを形成する。
次いで、ポリイミド等の感光性樹脂を堆積後、露光して画素電極8aが露出する開口部13aを有する格子状のバンク13を形成する。
更に、バンク13の開口部13aに、正孔注入層8bや発光層8cとなる材料が溶媒に溶解または分散された液状体を塗布し、その液状体を乾燥させることによって、キャリア輸送層である正孔注入層8bや発光層8cを順次成膜する(図5参照)。
次いで、バンク13の上及び発光層8cの上に対向電極8dを一面に成膜することで、EL素子8が製造されて(図5、図6参照)、ELパネル1が製造される。
次に、薄膜トランジスタにおけるチャネル保護膜の長さ(チャネル長)と、チャネル保護膜に対するドレイン電極とソース電極のオーバーラップが、薄膜トランジスタのオン電流に及ぼす影響について説明する。
本実施形態においては、図15に示す薄膜トランジスタにおけるオン電流の変化に関するシミュレーションを行った。
図15に示すように、この薄膜トランジスタ(5、6)のチャネル長であって、チャネル保護膜(5d、6d)のチャネル長方向の長さは、9[μm]又は18[μm]とした。また、ゲート電極(5a、6a)のチャネル長方向の長さは、13[μm]又は22[μm]とした。なお、チャネル保護膜のチャネル長方向の長さとして7〜9[μm]程度の薄膜トランジスタが一般的である。
そして、薄膜トランジスタ(5、6)のチャネル長が9[μm]と18[μm]である場合のそれぞれについて、チャネル保護膜(5d、6d)に対するドレイン電極(5h、6h)とソース電極(5i、6i)のオーバーラップが2.5[μm]、チャネル保護膜(5d、6d)に対するゲート電極(5a、6a)のはみ出し幅は左右2[μm]であることを基準にして、そのオーバーラップが±2[μm]ずれることに応じたオン電流の変化を計測した。
なお、図15に示す薄膜トランジスタ(5、6)における第一絶縁膜11の膜厚は4000[Å]、半導体膜(5b、6b)の膜厚は500[Å]、チャネル保護膜(5d、6d)の膜厚は1400[Å]とした。また、薄膜トランジスタに対するバイアス条件は、Vgs=5[V]、Vds=10[V]とした。
薄膜トランジスタ5のチャネル長であって、チャネル保護膜5dのチャネル長方向の長さが9[μm]であり、チャネル保護膜5dに対するドレイン電極5hとソース電極5iのオーバーラップがそれぞれ2.5[μm]である場合のアライメントずれを0[μm]、オン電流比を「1.0」とする。
この薄膜トランジスタ5に関し、金属膜9h上に形成されたレジスト(40a)の配置が左側に2[μm]ずれ(図12参照)、レジストのアライメントずれが−2[μm]であるとき、チャネル保護膜5dに対するドレイン電極5hのオーバーラップは4.5[μm]、チャネル保護膜5dに対するソース電極5iのオーバーラップは0.5[μm]となる。チャネル長が9[μm]である薄膜トランジスタ5におけるアライメントずれが−2[μm]の場合、オン電流比は「1.95」であった。
また、薄膜トランジスタ5に関し、金属膜9h上に形成されたレジスト(40a)の配置が右側に2[μm]ずれ(図12参照)、レジストのアライメントずれが+2[μm]であるとき、チャネル保護膜5dに対するドレイン電極5hのオーバーラップは0.5[μm]、チャネル保護膜5dに対するソース電極5iのオーバーラップは4.5[μm]となる。チャネル長が9[μm]である薄膜トランジスタ5におけるアライメントずれが+2[μm]の場合、オン電流比は「0.6」であった。
つまり、チャネル長が9[μm]である薄膜トランジスタ5においてアライメントずれが±2[μm]あり、チャネル保護膜5dに対するドレイン電極5hとソース電極5iのオーバーラップに±2[μm]のずれがある場合、オン電流比に3.25倍の差が生じることになる。
同様に、薄膜トランジスタ6のチャネル長であって、チャネル保護膜6dのチャネル長方向の長さが18[μm]であり、チャネル保護膜6dに対するドレイン電極6hとソース電極6iのオーバーラップがそれぞれ2.5[μm]である場合のアライメントずれを0[μm]、オン電流比を「1.0」とする。
この薄膜トランジスタ6に関し、金属膜9h上に形成されたレジスト(40a)の配置が左側に2[μm]ずれ(図12参照)、レジストのアライメントずれが−2[μm]であるとき、チャネル保護膜6dに対するドレイン電極6hのオーバーラップは4.5[μm]、チャネル保護膜6dに対するソース電極6iのオーバーラップは0.5[μm]となる。チャネル長が18[μm]である薄膜トランジスタ6におけるアライメントずれが−2[μm]の場合、オン電流比は「1.2」であった。
また、薄膜トランジスタ6に関し、金属膜9h上に形成されたレジスト(40a)の配置が右側に2[μm]ずれ(図12参照)、レジストのアライメントずれが+2[μm]であるとき、チャネル保護膜6dに対するドレイン電極6hのオーバーラップは0.5[μm]、チャネル保護膜6dに対するソース電極6iのオーバーラップは4.5[μm]となる。チャネル長が18[μm]である薄膜トランジスタ6におけるアライメントずれが+2[μm]の場合、オン電流比は「0.95」であった。
つまり、チャネル長が18[μm]である薄膜トランジスタ6においてアライメントずれが±2[μm]あり、チャネル保護膜6dに対するドレイン電極6hとソース電極6iのオーバーラップに±2[μm]のずれがある場合、オン電流比に1.26倍の差が生じることになる。
これにより、チャネル長が18[μm]である薄膜トランジスタ6は、チャネル長が9[μm]である薄膜トランジスタ5に比べて、アライメントずれによるチャネル保護膜に対するドレイン電極とソース電極のオーバーラップに差が生じた場合でも、薄膜トランジスタにおけるオン電流の大小差が小さいことがわかる。なお、チャネル長が18[μm]以上の薄膜トランジスタであれば、薄膜トランジスタの製造時のアライメントずれに起因するオン電流比の差は約1.0〜1.2倍程度で済むので、その差は許容範囲であるといえる。
このように、薄膜トランジスタにおけるチャネル長を一般的なチャネル長(例えば、7〜9[μm])よりも長くして18[μm]にすると、薄膜トランジスタの製造時のアライメントずれによってチャネル保護膜に対するドレイン電極とソース電極のオーバーラップに差が生じた場合でも、薄膜トランジスタにおけるオン電流の大小差を小さくして、薄膜トランジスタのオン電流を所望するレベルに維持しやすくなる。
そして、薄膜トランジスタのチャネル長を長くすることによって、薄膜トランジスタのオン電流が所望するレベルに維持されるのであれば、例えば、電圧供給線4からEL素子8に向けて電流を流す機能を有する駆動トランジスタ6のチャネル長を長くすることで、駆動トランジスタ6がアライメントずれにほとんど影響されることなく、EL素子8に向けて安定した電流を流すことが可能になり、EL素子8を所望するレベルで発光させることが可能になる。
なお、スイッチトランジスタ5は、駆動トランジスタ6のゲート電極6aに電圧を印加する機能のため、オン電流を安定させることによるメリットは少ない。
以上のように、ELパネル1において、スイッチトランジスタ5のチャネル長より、駆動トランジスタ6のチャネル長を長くするように、チャネル保護膜6dのチャネル長方向の長さを18[μm]以上に形成することによって、駆動トランジスタ6のオン電流を安定させることができる。
そして、駆動トランジスタ6のチャネル長を18[μm]以上にすることによって、駆動トランジスタ6がEL素子8に向けて安定した電流を流すことが可能になるので、EL素子8を所望するレベルで発光させることができる。
つまり、ELパネル1における画素Pごとに、薄膜トランジスタのアライメントずれに影響されたEL素子8の発光レベルの差が無くなるので、薄膜トランジスタの製造時のアライメントずれに起因するELパネル1の画質低下を抑えることができる。
なお、薄膜トランジスタのチャネル長を長くするように、チャネル保護膜のチャネル長方向の長さを長く形成することによっては、ELパネル1の画素中の薄膜トランジスタの占有面積が増えるので、画素開口率が低下してしまう。即ち、ここでは駆動トランジスタ6のチャネル長を18[μm]以上にするとしたが、あまり長くし過ぎると画素開口率が低下してしまう。好ましくは、18[μm]程度である。
また、全ての薄膜トランジスタのチャネル長を長くするのでなく、スイッチトランジスタ5は現状のままにして、EL素子8を駆動する駆動トランジスタ6のチャネル長を長くするように、チャネル保護膜6dのチャネル長方向の長さを長く形成することが好ましい。
また、本発明は上記実施形態に限られるものではない。
例えば、図16に示すように、走査線2に電圧が印加されてその走査線2が選択されているときにスイッチトランジスタ5と保持トランジスタ55がオンとなることで、駆動トランジスタ6のドレイン−ソース間に書込電流を流して、書込電流に対応する電圧を駆動トランジスタ6のゲートに印加するスイッチトランジスタ5と、スイッチトランジスタ5と保持トランジスタ55がオフとなった際に、駆動トランジスタ6のゲートに印加された電圧を保持する保持トランジスタ55と、ゲートに印加された電圧のレベルに応じた駆動電流を電圧供給線4からEL素子8に向けて流す駆動トランジスタ6との3つのトランジスタ(スイッチトランジスタ5、駆動トランジスタ6、保持トランジスタ55)及びキャパシタ7及びEL素子8が設けられているELパネルの場合、第一トランジスタである駆動トランジスタ6のチャネル保護膜の長さ(チャネル長)を、第二トランジスタであるスイッチトランジスタ5及び保持トランジスタ55のチャネル保護膜の長さ(チャネル長)より長く形成する。
そして、以上のように形成されて製造されたELパネル1は、各種電子機器の表示パネルとして用いられる。
例えば、図17に示す、携帯電話機200の表示パネル1aや、図18(a)(b)に示す、デジタルカメラ300の表示パネル1bや、図19に示す、パーソナルコンピュータ400の表示パネル1cに、ELパネル1を適用することができる。
なお、本発明の適用は上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
1 ELパネル(発光装置)
2 走査線
3 信号線
4 電圧供給線
5 スイッチトランジスタ(トランジスタ、第二トランジスタ)
6 駆動トランジスタ(トランジスタ、第一トランジスタ)
5a、6a ゲート電極
5b、6b 半導体膜
5d、6d チャネル保護膜(保護膜)
5f、6f 不純物半導体膜
5g、6g 不純物半導体膜
5h、6h ドレイン電極
5i、6i ソース電極
7 キャパシタ
8 EL素子(発光素子)
9b 半導体層
9d 保護絶縁膜
9f 不純物半導体層
9h 金属膜
10 基板
11 第一絶縁膜
12 第二絶縁膜
13 バンク
40 フォトレジスト層
40a レジスト
50 フォトマスク
50a マスク部
55 保持トランジスタ(トランジスタ、第二トランジスタ)
P 画素

Claims (6)

  1. 基板上に形成された発光素子と、前記基板上に形成された複数のトランジスタと、を備える発光装置であって、
    前記複数のトランジスタは、少なくとも、
    ソースとドレインの一方が電圧供給線に接続され、他方が前記発光素子に接続されて、ゲートに印加された電圧のレベルに応じた駆動電流を前記電圧供給線から前記発光素子に向けて流す第一トランジスタと、
    前記第一トランジスタの前記ゲートに印加する電圧のレベルを切り替える第二トランジスタと、を有し、
    前記第一トランジスタは、前記第二トランジスタと比較して、チャネル長が長いことを特徴とする発光装置。
  2. 前記複数のトランジスタは、
    前記基板上に形成されたゲート電極と、
    前記ゲート電極を覆う絶縁膜と、
    前記絶縁膜上に設けられる半導体膜と、
    前記半導体膜の一部領域を覆う保護膜と、
    前記半導体膜上で前記保護膜に一部重なり、前記保護膜を挟んでチャネル長方向に対向する一対の不純物半導体膜と、
    前記一対の不純物半導体膜上に形成されたソース電極及びドレイン電極と、
    を備えており、
    前記第一トランジスタの前記保護膜のチャネル長方向の長さが、前記第二トランジスタの前記保護膜のチャネル長方向の長さよりも長いことを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
  3. 前記発光装置は前記基板側から光出射することを特徴とする請求項1又は2に記載の発光装置。
  4. 基板上に形成された発光素子を発光させるために機能するトランジスタを有するトランジスタ基板であって、
    前記トランジスタは、少なくとも、
    ゲートに印加された電圧のレベルに応じた駆動電流を、ソースとドレインの一方が接続された前記電圧供給線から他方が接続された前記発光素子に向けて流す機能を有する第一トランジスタと、
    前記第一トランジスタの前記ゲートに印加する電圧のレベルを切り替える機能を有する第二トランジスタと、を備え、
    前記第一トランジスタは、前記第二トランジスタと比較して、チャネル長が長いことを特徴とするトランジスタ基板。
  5. 前記トランジスタは、
    前記基板上に形成されたゲート電極と、
    前記ゲート電極を覆う絶縁膜と、
    前記絶縁膜上に設けられる半導体膜と、
    前記半導体膜の一部領域を覆う保護膜と、
    前記半導体膜上で前記保護膜に一部重なり、前記保護膜を挟んでチャネル長方向に対向する一対の不純物半導体膜と、
    前記一対の不純物半導体膜上に形成されたソース電極及びドレイン電極と、
    を備え、
    前記第一トランジスタの前記保護膜のチャネル長方向の長さが、前記第二トランジスタの前記保護膜のチャネル長方向の長さよりも長いことを特徴とする請求項4に記載のトランジスタ基板。
  6. 前記発光素子の発光は前記基板を透過して出射することを特徴とする請求項4又は5に記載のトランジスタ基板。
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