JP2003046089A - 薄膜トランジスタ、液晶表示装置及び薄膜トランジスタの製造方法 - Google Patents
薄膜トランジスタ、液晶表示装置及び薄膜トランジスタの製造方法Info
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Abstract
て小さく、且つ特性が均一な薄膜トランジスタを提供す
る。 【解決手段】 ガラス基板11上に、ゲート絶縁膜1
3、シリコン膜14、チャネル保護膜15aを形成す
る。チャネル保護膜15aは、例えば下側の層ほどエッ
チングレートが大きい複数の絶縁層により形成し、フォ
トリソグラフィ法によりパターニングすることにより、
上側が広く下側が狭い逆テーパ状に形成する。その後、
n+ 型アモルファスシリコン膜16、ソース電極17a
及びドレイン電極17bを形成する。このとき、チャネ
ル保護膜15aが逆テーパ状であり、且つシリコン膜1
6とソース電極17aとの合計の厚さ以上に形成されて
いるので、チャネル保護膜15a上の導電膜17dとソ
ース電極17a及びドレイン電極17bとが電気的に分
離される。
Description
有機EL(Electro Luminescence)表示装置等に使用され
る薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:以下、TF
Tともいう) 、その薄膜トランジスタを用いた液晶表示
装置及び薄膜トランジスタの製造方法に関する。
置や有機EL表示装置では、画素の非選択時にオフ状態
になって信号を遮断するスイッチ素子としてTFTが設
けられている。図9は液晶表示装置の一例を示す断面
図、図10は同じくその液晶表示装置の平面図である。
なお、図9は、図10のA−A線における断面である。
ジスタ)基板50と、CF(カラーフィルタ)基板60
と、これらの基板50,60の間に封入された液晶70
とにより構成されている。また、TFT基板50の下及
びCF基板60の上にはそれぞれ偏光板(図示せず)が
偏光軸を直交させて配置されている。TFT基板50
は、以下のように構成されている。すなわち、透明ガラ
ス基板51の一方の面(図9では上面)上には複数のゲ
ート配線52aが相互に平行に形成されている。また、
各ゲート配線52aの間には、蓄積容量配線52bがゲ
ート配線52aに平行に形成されている。
線52bは絶縁膜53に覆われている。ゲート配線52
aの上方の絶縁膜53の上には、TFT75の動作層で
ある半導体膜(図示せず)が選択的に形成されており、
その半導体膜の上には、チャネル保護膜55aが形成さ
れている。また、チャネル保護膜55aを挟んで、TF
T75のソース電極57a及びドレイン電極57bが形
成されている。これらのソース電極57a及びドレイン
電極57bは、TFT75の動作層である半導体膜に電
気的に接続している。
びデータ配線57dが形成されている。ドレイン電極5
7bはデータ配線57dに接続され、蓄積容量電極57
cは絶縁膜53及び蓄積容量配線52bとともに蓄積容
量を構成している。これらのソース電極57a、ドレイ
ン電極57b、蓄積容量電極57c及びデータ配線57
dは、層間絶縁膜58に覆われている。この層間絶縁膜
58上には透明画素電極59が形成されている。この画
素電極59は、層間絶縁膜58に形成されたコンタクト
ホールを介してソース電極57a及び蓄積容量電極57
cに電気的に接続されている。画素電極59の上には、
電圧無印加時の液晶分子の配向方向を決める配向膜(図
示せず)が形成されている。
より区画される矩形の領域が画素領域であり、1つの画
素毎に、1つの画素電極59と、1つのTFT75と、
1つの蓄積容量とが設けられている。CF基板60は以
下に示すように構成されている。透明ガラス基板61の
一方の面(図では下面)には、各画素間の領域、蓄積容
量形成領域及びTFT形成領域等を遮光するブラックマ
トリクス62が形成されている。また、ガラス基板61
の下には、各画素毎に、赤色(R)、緑色(G)及び青
色(B)のいずれか一色のカラーフィルタ63が形成さ
れている。
からなるコモン電極64が形成されている。このコモン
電極64の下には、電圧無印加時の液晶分子の配向方向
を決める配向膜(図示せず)が形成されている。このよ
うに構成された液晶表示装置において、コモン電極64
と画素電極59との間に電圧を印加すると、液晶分子の
配向方向が変化し、光の透過率が変化する。従って、各
画素毎に画素電極59に印加する電圧を制御することに
より、液晶表示装置に所望の画像を表示することができ
る。
を工程順に示す断面図である。これらの図を参照して、
従来のTFTの製造方法について説明する。まず、図1
1(a)に示すように、透明ガラス基板51の上にCr
(クロム)等の導電体からなる導電体膜を形成し、導電
体膜をフォトリソグラフィ法によりパターニングして、
ゲート配線52a及び蓄積容量配線52bを形成する。
その後、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition
)法により、基板51の上側全面に、ゲート絶縁膜と
なるSiN膜53、TFTの動作層となるアモルファス
シリコン膜54及びチャネル保護膜となるSiN膜55
を、この順序で形成する。
リソグラフィ法によりSiN膜55をパターニングし
て、TFT形成領域にゲート配線52aとほぼ等しい幅
のチャネル保護膜55aを形成する。そして、このチャ
ネル保護膜55aの両側部分のアモルファスシリコン膜
53に不純物を注入して、ソース・ドレイン領域を形成
する。
マCVD法により、ガラス基板51の上側全面に、オー
ミックコンタクト層となるn+ 型アモルファスシリコン
膜56を形成する。その後,図12(b)に示すよう
に、PVD(Physical Vapor Deposition )法により、
n+ 型アモルファスシリコン膜56の上に導電体膜57
を形成する。
リソグラフィ法により、導電体膜57、n+ 型アモルフ
ァスシリコン膜56及びアモルファスシリコン膜54を
パターニングして、TFT形成領域に、TFTの動作層
(アモルファスシリコン膜54)と、ソース電極57a
及びドレイン電極57bと、オーミックコンタクト層
(電極57a,57bの下方のn+ 型アモルファスシリ
コン膜56)とを形成するとともに、蓄積容量配線52
bの上方に蓄積容量電極57cを形成する。また、この
とき同時にデータ配線57d(図10参照)も形成す
る。
D法により、基板51の上側全面に層間絶縁膜としてS
iN膜58を形成し、このSiN膜58でソース電極5
7a、ドレイン電極57b及び蓄積容量電極57cを覆
う。その後、SiN膜58に、ソース電極57a及び蓄
積容量電極57cに通じるコンタクトホールをそれぞれ
形成する。
um-Tin Oxide)膜を形成し、このITO膜をパターニン
グして、画素電極59を形成する。この画素電極59
は、コンタクトホールを介してソース電極57a及び蓄
積容量電極57cに電気的に接続される。このようにし
て、画素毎にTFTを備えた液晶表示装置が形成され
る。
14に示すように、ソース電極57a及びドレイン電極
57bの先端部分がいずれもチャネル保護膜55a上に
位置している。このため、TFTのゲートとソースとの
間に比較的大きな寄生容量Cgsが発生する。しかも、ソ
ース電極57a及びドレイン電極57bを形成する際
に、ステッパの1ショット毎の位置ずれにより、ソース
電極57a及びドレイン電極57bとチャネル保護膜5
5aとの重なり量が変化するので、寄生容量Cgsのばら
つきも大きい。
号Vg、データ配線に供給される表示信号Vd、画素電
極の電圧Vpxを示す波形図である。この図15に示すよ
うに、走査信号Vgが“H”レベルのときにTFT75
がオンになって画素電極59に表示信号Vdが書き込ま
れる。その後、走査信号Vgが“L”レベルになると、
TFT75がオフになって、画素電極59に書き込まれ
た表示信号Vdが保持される。しかし、TFT75がオ
フになった直後に、図15に示すように、画素電極59
の電圧VpxがΔVだけ降下する。この電圧降下量ΔVは
寄生容量Cgsの大きさに関係し、寄生容量Cgsが大きい
ほど電圧降下量ΔVも大きくなる。
変化する表示信号Vdが供給されるが、寄生容量Cgsに
よる電圧降下により、画素電圧の対称性(極性に対する
対称性)が崩れ、焼き付きや残像及びフリッカが発生す
る。また、画素毎の寄生容量Cgsのばらつきにより、画
像の表示品質が低下する。以上から、本発明は、ゲート
とソースとの間の寄生容量Cgsが極めて小さく、且つ特
性が均一な薄膜トランジスタ、その薄膜トランジスタを
用いた液晶表示装置及び薄膜トランジスタの製造方法を
提供することを目的とする。
チャネル保護膜が、上側が広く下側が狭い逆テーパ状で
あり、且つ、半導体膜の上面からソース電極の上面まで
の高さよりも厚く形成されている。ソース電極及びドレ
イン電極は、通常、チャネル保護膜を形成した後、PV
D法により金属膜を形成し、この金属膜をパターニング
することにより形成される。本発明のようにチャネル保
護膜を逆テーパ状にしておくと、金属膜を形成する際
に、チャネル保護膜の側壁部に金属が付着しにくく、チ
ャネル保護膜上の金属膜と、その他の部分の金属膜とが
電気的に分離された状態となる。
成されたソース電極及びドレイン電極は、従来と異なっ
てチャネル保護膜の上の金属膜と電気的に分離されてい
る。このため、ソースとゲートとの間の寄生容量Cgsが
小さく、且つ寄生容量Cgsのばらつきも小さくなる。逆
テーパ状のチャネル保護膜は、例えば以下のようにして
形成することができる。すなわち、チャネル保護膜とな
る絶縁膜を形成する際に、この絶縁膜を複数の絶縁層で
構成する。各絶縁層は成膜条件を変えて形成し、下側の
絶縁層ほどエッチングレートを大きくする。これによ
り、絶縁膜をパターニングする際に、下側の絶縁層ほど
オーバーエッチングになり、逆テーパ状のチャネル保護
膜を形成することができる。
チャネル保護膜が、1.0乃至3.0μmと厚く形成さ
れている。ソース電極及びドレイン電極となる金属膜
は、通常、150nm程度の厚さに形成される。従っ
て、チャネル保護膜の厚さを1.0μm以上とすると、
チャネル保護膜の形状が逆テーパ状でなくても、チャネ
ル保護膜上の金属膜とその他の部分の金属膜とが電気的
に分離された状態となる。これにより、ソースとゲート
との間の寄生容量Cgsが小さく、且つ寄生容量Cgsのば
らつきも小さい薄膜トランジスタが得られる。但し、チ
ャネル保護膜の厚さが3.0μmを超えると、素子の上
に大きな突起が形成される。液晶表示装置の場合は、チ
ャネル保護膜が3.0μmを超えると、必然的にセルギ
ャップが大きくなって、表示性能が低下する。このた
め、チャネル保護膜の厚さは1.0乃至3.0μmとす
る。
て添付の図面を参照して説明する。 (第1の実施の形態)図1は本発明の第1の実施の形態
の薄膜トランジスタを示す断面図である。絶縁性ガラス
基板11の上にはゲート電極12aが選択的に形成され
ており、ガラス基板11及びゲート電極12aの上には
ゲート絶縁膜としてSiN膜13が形成されている。S
iN膜13の上には、TFTの動作層であるアモルファ
スシリコン膜14が選択的に形成されている。
リコン膜14の上には、絶縁材料からなるチャネル保護
膜15aが形成されている。本実施の形態では、チャネ
ル保護膜15aが、上側が広く下側が狭い逆テーパ状に
形成されている。チャネル保護膜15aの両側部分のア
モルファスシリコン膜14の上には、オーミックコンタ
クト層であるn+ 型アモルファスシリコン膜16がそれ
ぞれ形成されている。また、これらのn+ 型アモルファ
スシリコン膜16の上には、金属膜からなるソース電極
17a及びドレイン電極17bが形成されている。
極17a側及びドレイン電極17b側の縁部には、n+
型アモルファスシリコン膜16a及び電極17a,17
bをパターニングする際にチャネル保護膜15a上に残
った導電体膜17dが存在する。本実施の形態では、チ
ャネル保護膜15aが逆テーパ状に形成されており、且
つ、チャネル保護膜15aの厚さが、n+ 型アモルファ
スシリコン膜16と電極17a,17bを構成する金属
膜との合計の厚さよりも厚く形成されているため、導電
体膜17dはソース電極17a及びドレイン電極17b
と電気的に分離されている。
の如く、チャネル保護膜15a上の導電体膜17dがソ
ース電極17a及びドレイン電極17bと電気的に分離
されているので、ゲートとソースとの間の寄生容量Cgs
が小さい。図2〜図4は、本発明の第1の実施の形態の
薄膜トランジスタの製造方法を工程順に示す断面図であ
る。なお、以下の説明では、本発明を液晶表示装置のT
FT基板に適用した例について説明している。
ス基板11の上に、厚さが約150nmのCr(クロ
ム)膜を形成し、このCr膜をフォトリソグラフィ法に
よりパターニングして、ゲート配線12a及び蓄積容量
配線12bを形成する。なお、ガラス基板11とゲート
配線12a及び蓄積容量配線12bとの間に、バッファ
層としてSiO2 膜及びSiN膜等を形成してもよい。
基板11の上側全面に、ゲート絶縁膜となる厚さが約4
00nmのSiN膜13と、TFTの動作層となる厚さ
が約15nmのアモルファスシリコン膜14とを順番に
形成する。次に、アモルファスシリコン膜14の上に、
チャネル保護膜となる厚さが約120nmのSiN膜1
5を形成する。このSiN膜15は、膜質(エッチング
レート)の異なる複数のSiN層を積層して構成する。
これらのSiN層は、下側からエッチングレートが大き
い順番で積層される。
構成する場合、下側のSiN層の成膜条件は、ガス種及
び流量がSiH4 /NH3 /N2 =150/1000/
2000sccm、ガス圧が213Pa、RFパワーが
2100Wとし、上側のSiN層の成膜条件は、ガス種
及び流量がSiH4 /NH3 /N2 =250/900/
3000sccm、ガス圧が213Pa、RFパワーが
2100Wとする。
15上に所定のパターンのレジスト膜(図示せず)を形
成した後、SiN膜15をドライエッチングして、ゲー
ト配線12aとほぼ等しい幅のチャネル保護膜を形成す
る。SiN膜15のエッチング条件は、例えば、エッチ
ングガスのガス種及び流量がSF6 /O2 =70/43
0sccm、ガス圧が37.5Pa、RFパワーが60
0Wとする。
ように、上側が広く下側が狭い逆テーパ状のチャネル保
護膜15aが形成される。次に、図3(a)に示すよう
に、プラズマCVD法により、ガラス基板11の上側全
面に、オーミックコンタクト層となるn+ 型アモルファ
スシリコン膜16を約30nmの厚さに形成する。この
場合、チャネル保護膜15aが逆テーパ状に形成されて
おり、且つn+ 型アモルファスシリコン膜16に比べて
膜厚が厚いので、チャネル保護膜15a上のn+ 型アモ
ルファスシリコン膜16は、他の部分のn+ 型アモルフ
ァスシリコン膜16と電気的に分離される。
法により、n+ 型アモルファスシリコン膜16の上に、
導電体膜17を形成する。この導電体膜17は、例え
ば、厚さが約20nmのTi層と、厚さが約50nmの
Al層と、厚さが約80nmのTi層との3層構造とす
る。この場合も、チャネル保護膜15aが逆テーパ状に
形成されており、且つ、チャネル保護膜15aの厚さが
n+ 型アモルファスシリコン幕16と導電体膜17との
合計の厚さよりも大きいので、チャネル保護膜15a上
の導電体膜17は、他の部分の導電体膜17と電気的に
分離される。
ソグラフィ法により、導電体膜17、n+ 型アモルファ
スシリコン膜16及びアモルファスシリコン膜14をパ
ターニングして、TFT形成領域に、TFTの動作層
(アモルファスシリコン膜14)と、ソース電極17a
及びドレイン電極17bと、オーミックコンタクト層
(電極17a,17bの下方のn+ 型アモルファスシリ
コン膜16)とを形成するとともに、蓄積容量配線12
bの上方に蓄積容量電極17cを形成する。また、この
とき同時に、データ配線(図示せず)も形成する。この
ようにして、チャネル保護膜17aの上に重ならないソ
ース電極17a及びドレイン電極17bが形成される。
本実施の形態では、チャネル保護膜15a上の縁部に、
ソース電極17a及びドレイン電極17bと電気的に分
離された導電体膜17dが残る。
17bを形成した後、再度エッチングを行い、チャネル
保護膜15aの側壁部に付着している導電体膜17の残
渣を除去することが好ましい。次いで、図4(b)に示
すように、CVD法により、基板11の上側全面に、層
間絶縁膜としてSiN膜18を約300nmの厚さに形
成し、このSiN膜18でソース電極17a、ドレイン
電極17b及び蓄積容量電極17cを被覆する。その
後、SiN膜18に、ソース電極17a及び蓄積容量電
極17cに通じるコンタクトホールを形成する。
約70nmの厚さに形成し、このITO膜をパターニン
グして、ソース電極17a及び蓄積容量電極17cに電
気的に接続された画素電極19を形成する。このように
して形成されたTFT基板をCF基板を重ね合わせ、両
者の間に液晶を封入することにより、液晶表示装置が完
成する。
15aとなるSiN膜15を形成するときに、成膜条件
を変化させてエッチングレートの異なる複数の層を形成
する。これにより、上側が広く下側が狭い逆テーパ状の
チャネル保護膜15aが形成される。この逆テーパ状の
チャネル保護膜15aにより、ソース電極17a及びド
レイン電極17bとなる導電体膜17が、チャネル保護
膜15aの上とその他の部分とで電気的に分離される。
従って、ゲートとソースとの間の寄生容量Cgsが小さ
い。また、ソース電極17a及びドレイン電極17bの
パターニング時にマスクの位置ずれが発生しても、ゲー
トとソースとの間の寄生容量Cgsが一定となり、寄生容
量Cgsのばらつきによる表示品質の劣化が回避される。
これにより、表示品質の優れた液晶表示装置が得られ
る。
の実施の形態の薄膜トランジスタを示す断面図である。
絶縁性ガラス基板31の上にはゲート電極32aが選択
的に形成されており、ガラス基板31及びゲート電極3
2aの上にはゲート絶縁膜としてSiN膜33が形成さ
れている。SiN膜33の上には、TFTの動作層であ
るアモルファスシリコン膜34が選択的に形成されてい
る。
リコン膜34の上には、絶縁材料からなるチャネル保護
膜35aが形成されている。本実施の形態では、チャネ
ル保護膜35aの高さが1.0〜3.0μmであり、従
来より厚く形成されている。チャネル保護膜35aの両
側のアモルファスシリコン膜34の上には、オーミック
コンタクト層であるn+ 型アモルファスシリコン膜36
がそれぞれ形成されている。また、これらのn+ 型アモ
ルファスシリコン膜36の上には、金属膜からなるソー
ス電極37a及びドレイン電極37bが形成されてい
る。
極37a側及びドレイン電極37b側の縁部には、n+
型アモルファスシリコン膜36a及び電極37a,37
bをパターニングする際にチャネル保護膜35a上に残
った導電体膜37dが存在する。本実施の形態では、チ
ャネル保護膜35aが1.0〜3.0μmと十分厚く形
成されているため,導電体膜37dはソース電極37a
及びドレイン電極13bと電気的に分離されている。
も、チャネル保護膜35a上の導電体膜37dがソース
電極37a及びドレイン電極37bと電気的に分離され
ているので、ゲートとソースとの間の寄生容量Cgsが小
さい。図6〜図8は、本発明の第2の実施の形態の薄膜
トランジスタの製造方法を工程順に示す断面図である。
なお、以下の説明では、本発明を液晶表示装置のTFT
基板に適用した例について説明している。
ス基板31の上に、厚さが150nmのCr膜を形成
し、このCr膜をフォトリソグラフィ法によりパターニ
ングして、ゲート配線32a及び蓄積容量配線32bを
形成する。その後、プラズマCVD法により、ガラス基
板31の上側全面に、ゲート絶縁膜となる厚さが約40
0nmのSiN膜34と、TFTの動作層となる厚さが
約15nmのアモルファスシリコン膜34と、チャネル
保護膜となる厚さが1.0μmのSiN膜35とを順番
に形成する。
35上に所定のパターンのレジスト膜(図示せず)を形
成した後、SiN膜35をドライエッチングして、ゲー
ト配線32aとほぼ等しい幅のチャネル保護膜35aを
形成する。次に、図7(a)に示すように、プラズマC
VD法により、ガラス基板31の上側全面に、オーミッ
クコンタクト層となるn+ 型アモルファスシリコン膜3
6を約30nmの厚さに形成する。この場合、チャネル
保護膜35aが1.0μmと厚く形成されているので、
チャネル保護膜35a上のn+ 型アモルファスシリコン
膜36は、他の部分のn+ 型アモルファスシリコン膜3
6と電気的に分離される。
法により、n+ 型アモルファスシリコン膜36の上に、
導電体膜37を形成する。この導電体膜は、例えば、厚
さが約20nmのTi層と、厚さが約50nmのAl層
と、厚さが約80nmのTi層との3層構造とする。こ
の場合も、チャネル保護膜35aが厚く形成されている
ので、チャネル保護膜35a上の導電体膜37は、他の
部分の導電体膜37と電気的に分離される。
ソグラフィ法により、導電体膜37、n+ 型アモルファ
スシリコン膜36及びアモルファスシリコン膜34をパ
ターニングして、TFT形成領域に、TFTの動作層
(アモルファスシリコン膜34)と、ソース電極37a
及びドレイン電極37bと、オーミックコンタクト層
(電極37a,37bの下方のn+ 型アモルファスシリ
コン膜36)とを形成するとともに、蓄積容量配線32
bの上方に蓄積容量電極37cを形成する。また、この
とき同時に、データ配線(図示せず)も形成する。この
ようにして、チャネル保護膜37aの上に重ならないソ
ース電極37a及びドレイン電極37bが形成される。
なお、チャネル保護膜35a上の縁部には、ソース電極
37a及びドレイン電極37bと電気的に分離された導
電体膜37dが残る。
法により、基板31の上側全面に、層間絶縁膜としてS
iN膜38を約300nmの厚さに形成し、このSiN
膜38でソース電極37a、ドレイン電極37b及び蓄
積容量電極37cを被覆する。その後、SiN膜38
に、ソース電極37a及び蓄積容量電極37cに通じる
コンタクトホールを形成する。
約70nmの厚さに形成し、このITO膜をパターニン
グして、ソース電極37a及び蓄積容量電極37cに電
気的に接続された画素電極39を形成する。このように
して形成されたTFT基板をCF基板を重ね合わせ、両
者の間に液晶を封入することにより、液晶表示装置が完
成する。
35aを1.0〜3.0μmと厚く形成する。このた
め、ソース電極37a及びドレイン電極37bとなる導
電体膜37が、チャネル保護膜35aの上とその他の部
分とで電気的に分離される。従って、ゲートとソースと
の間の寄生容量Cgsが小さい。また、ソース電極37a
及びドレイン電極37bのパターニング時にマスクの位
置ずれが発生しても、ゲートとソースとの間の寄生容量
Cgsが一定となり、寄生容量Cgsのばらつきによる表示
品質の劣化が回避される。これにより、表示品質の優れ
た液晶表示装置が得られる。
は、いずれも本発明を液晶表示装置のTFTに適用した
場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、
TFTを使用した種々の装置に適用することができる。 (付記1)基板上に形成されたゲート電極と、前記ゲー
ト電極を覆うゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上に形
成された半導体膜と、前記半導体膜のチャネル領域上に
形成されたチャネル保護膜と、前記チャネル保護膜の両
側にそれぞれ形成され、前記半導体膜に電気的に接続さ
れたソース電極及びドレイン電極とを有する薄膜トラン
ジスタにおいて、前記チャネル保護膜が、上側が広く下
側が狭い逆テーパ状であり、且つ前記半導体膜の上面か
ら前記ソース電極の上面までの高さよりも厚く形成され
ていることを特徴とする薄膜トランジスタ。
記ソース電極及び前記ドレイン電極と電気的に分離され
た導電体膜を有することを特徴とする付記1に記載の薄
膜トランジスタ。 (付記3)基板上に形成されたゲート電極と、前記ゲー
ト電極を覆うゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上に形
成された半導体膜と、前記半導体膜のチャネル領域上に
形成されたチャネル保護膜と、前記チャネル保護膜の両
側にそれぞれ形成され、前記半導体膜に電気的に接続さ
れたソース電極及びドレイン電極とを有する薄膜トラン
ジスタにおいて、前記チャネル保護膜の厚さが1.0乃
至3.0μmであることをことを特徴とする薄膜トラン
ジスタ。
記ソース電極及び前記ドレイン電極と電気的に分離され
た導電体膜を有することを特徴とする付記3に記載の薄
膜トランジスタ。 (付記5)基板上にゲート電極を形成する工程と、前記
基板上に前記ゲート電極を覆うゲート絶縁膜を形成する
工程と、前記第1の絶縁膜上の前記ゲート電極を跨ぐ領
域に半導体膜を形成する工程と、前記ゲート電極の直上
の前記半導体膜の上に、上側が広く下側が狭い逆テーパ
状の絶縁性チャネル保護膜を形成する工程と、前記基板
の上側全面に導電膜を形成する工程と、前記導電膜をパ
ターニングして、前記チャネル保護膜の両側に前記半導
体膜と電気的に接続したソース電極及びドレイン電極を
形成する工程とを有することを特徴とする薄膜トランジ
スタの製造方法。
件を変化させることにより、上部と下部とでエッチング
レートの異なる絶縁膜を形成し、該絶縁膜をエッチング
して形成することを特徴とする付記5に記載の薄膜トラ
ンジスタの製造方法。 (付記7)基板上にゲート電極を形成する工程と、前記
基板上に前記ゲート電極を覆うゲート絶縁膜を形成する
工程と、前記第1の絶縁膜上の前記ゲート電極を跨ぐ領
域に半導体膜を形成する工程と、前記ゲート電極の直上
の前記半導体膜の上に、厚さが1.0乃至3.0μmの
絶縁性チャネル保護膜を形成する工程と、前記基板の上
側全面に導電膜を形成する工程と、前記導電膜をパター
ニングして、前記チャネル保護膜の両側に前記半導体膜
と電気的に接続したソース電極及びドレイン電極を形成
する工程とを有することを特徴とする薄膜トランジスタ
の製造方法。
けられた液晶表示装置において、前記薄膜トランジスタ
のチャネル保護膜が、上側が広く下側が狭い逆テーパ状
であり、且つソース電極及びドレイン電極よりも厚く形
成されていることを特徴とする液晶表示装置。 (付記9)画素毎に薄膜トランジスタが設けられた液晶
表示装置において、前記薄膜トランジスタのチャネル保
護膜が1.0乃至3.0μmであることを特徴とする液
晶表示装置。
スタによれば、チャネル保護膜が、上側が広く下側が狭
い逆テーパ状であり、且つ、半導体膜の上面からソース
電極の上面までの高さよりも厚く形成されているので、
ソース電極及びドレイン電極がチャネル保護膜の上の金
属膜と電気的に分離されている。このため、ソースとゲ
ートとの間の寄生容量Cgsが小さく、且つ寄生容量Cgs
のばらつきも小さくなる。
れば、チャネル保護膜が、1.0乃至3.0μmと厚く
形成されているので、ソース電極及びドレイン電極がチ
ャネル保護膜の上の金属膜と電気的に分離されている。
このため、ソースとゲートとの間の寄生容量Cgsが小さ
く、且つ寄生容量Cgsのばらつきも小さくなる。従っ
て、本発明によれば、焼き付きやフリッカのない表示品
質が優れた液晶表示装置の作製が可能になる。
ジスタを示す断面図である。
ンジスタの製造方法を工程を示す断面図(その1)であ
る。
ンジスタの製造方法を工程を示す断面図(その2)であ
る。
ンジスタの製造方法を工程を示す断面図(その3)であ
る。
ジスタを示す断面図である。
ンジスタの製造方法を工程を示す断面図(その1)であ
る。
ンジスタの製造方法を工程を示す断面図(その2)であ
る。
ンジスタの製造方法を工程を示す断面図(その3)であ
る。
る。
ある。
トランジスタの製造方法の工程を示す断面図(その1)
である。
トランジスタの製造方法の工程を示す断面図(その2)
である。
トランジスタの製造方法の工程を示す断面図(その3)
である。
とソースとの間の寄生容量を示す模式図である。
生容量Cgsによる画素電極の電圧降下を示す波形図であ
る。
Claims (6)
- 【請求項1】 基板上に形成されたゲート電極と、 前記ゲート電極を覆うゲート絶縁膜と、 前記ゲート絶縁膜上に形成された半導体膜と、 前記半導体膜のチャネル領域上に形成されたチャネル保
護膜と、 前記チャネル保護膜の両側にそれぞれ形成され、前記半
導体膜に電気的に接続されたソース電極及びドレイン電
極とを有する薄膜トランジスタにおいて、 前記チャネル保護膜が、上側が広く下側が狭い逆テーパ
状であり、且つ前記半導体膜の上面から前記ソース電極
の上面までの高さよりも厚く形成されていることを特徴
とする薄膜トランジスタ。 - 【請求項2】 基板上に形成されたゲート電極と、 前記ゲート電極を覆うゲート絶縁膜と、 前記ゲート絶縁膜上に形成された半導体膜と、 前記半導体膜のチャネル領域上に形成されたチャネル保
護膜と、 前記チャネル保護膜の両側にそれぞれ形成され、前記半
導体膜に電気的に接続されたソース電極及びドレイン電
極とを有する薄膜トランジスタにおいて、 前記チャネル保護膜の厚さが1.0乃至3.0μmであ
ることをことを特徴とする薄膜トランジスタ。 - 【請求項3】 基板上にゲート電極を形成する工程と、 前記基板上に前記ゲート電極を覆うゲート絶縁膜を形成
する工程と、 前記第1の絶縁膜上の前記ゲート電極を跨ぐ領域に半導
体膜を形成する工程と、 前記ゲート電極の直上の前記半導体膜の上に、上側が広
く下側が狭い逆テーパ状の絶縁性チャネル保護膜を形成
する工程と、 前記基板の上側全面に導電膜を形成する工程と、 前記導電膜をパターニングして、前記チャネル保護膜の
両側に前記半導体膜と電気的に接続したソース電極及び
ドレイン電極を形成する工程と を有することを特徴とする薄膜トランジスタの製造方
法。 - 【請求項4】 基板上にゲート電極を形成する工程と、 前記基板上に前記ゲート電極を覆うゲート絶縁膜を形成
する工程と、 前記第1の絶縁膜上の前記ゲート電極を跨ぐ領域に半導
体膜を形成する工程と、 前記ゲート電極の直上の前記半導体膜の上に、厚さが
1.0乃至3.0μmの絶縁性チャネル保護膜を形成す
る工程と、 前記基板の上側全面に導電膜を形成する工程と、 前記導電膜をパターニングして、前記チャネル保護膜の
両側に前記半導体膜と電気的に接続したソース電極及び
ドレイン電極を形成する工程とを有することを特徴とす
る薄膜トランジスタの製造方法。 - 【請求項5】 画素毎に薄膜トランジスタが設けられた
液晶表示装置において、 前記薄膜トランジスタのチャネル保護膜が、上側が広く
下側が狭い逆テーパ状であり、且つソース電極及びドレ
イン電極よりも厚く形成されていることを特徴とする液
晶表示装置。 - 【請求項6】 画素毎に薄膜トランジスタが設けられた
液晶表示装置において、 前記薄膜トランジスタのチャネル保護膜が1.0乃至
3.0μmであることを特徴とする液晶表示装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7408200B2 (en) | 2003-10-13 | 2008-08-05 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Thin film transistor array panel and manufacturing method thereof |
JP2010225739A (ja) * | 2009-03-23 | 2010-10-07 | Casio Computer Co Ltd | 薄膜トランジスタ及び薄膜トランジスタの製造方法 |
WO2011013407A1 (ja) * | 2009-07-31 | 2011-02-03 | シャープ株式会社 | マトリクス基板、その製造方法及び表示装置 |
JP2011171407A (ja) * | 2010-02-17 | 2011-09-01 | Casio Computer Co Ltd | 薄膜トランジスタ及び薄膜トランジスタの製造方法 |
JP2016519429A (ja) * | 2013-03-19 | 2016-06-30 | アプライド マテリアルズ インコーポレイテッドApplied Materials,Incorporated | 多層パッシベーション又はエッチング停止tft |
-
2001
- 2001-08-01 JP JP2001233607A patent/JP4346841B2/ja not_active Expired - Fee Related
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